JP2016191775A - 画像形成装置、制御方法、および制御プログラム - Google Patents

画像形成装置、制御方法、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】現像器に混入した潤滑剤の量が変動することを抑制できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、像担持体1と、像担持体1上に入力画像に応じた静電潜像を形成する画像形成部と、保持するトナーを像担持体1に付着させることで、静電潜像に応じたトナー像を像担持体1上に現像するトナー担持体を含む現像器と、像担持体1上に潤滑剤を塗布する塗布部と、静電潜像またはトナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率を算出するための算出部と、トナー像を現像する過程で現像器に混入した潤滑剤をトナー担持体に付着させるとともに、画像部比率に応じて、像担持体1上の領域であって静電潜像またはトナー像が形成されない非像形成領域52AB,52BCに当該潤滑剤を付着させる量を変えるための制御部とを備える。
【選択図】図2

Description

本開示は、画像形成装置の制御に関し、特に、電子写真方式の画像形成装置の制御に関する。
従来、複合機、複写機、プリンターといった電子写真方式の画像形成装置が普及している。電子写真方式の画像形成装置は、印刷工程として、像担持体を回転駆動しながら、像担持体を一様に帯電させる工程と、像担持体を露光して静電潜像を形成する工程と、像担持体上の静電潜像にトナーを付着させる工程と、像担持体上のトナー像を印刷物に転写する工程と、像担持体に残留しているトナーを除去する工程とを実行する。
像担持体に残留しているトナーを除去する工程としては、たとえば、ブレードクリーニング方式がある。ブレードクリーニング方式では、弾性体からなる平板状のクリーニングブレードが像担持体の表面に当接され、当該クリーニングブレードが像担持体上に残留しているトナーを除去する。
近年、高画質化が望まれており、トナー粒子のサイズは、小さくなっている。トナー粒子のサイズを小さくする方法として、たとえば、乳化重合法や懸濁重合法等の重合法がある。トナー粒子が小さくなるのに伴って、トナー粒子と像担持体との付着力は大きくなるため、像担持体上の残留トナーを除去することは困難になる。
また、重合法により製造された所謂重合トナーは、略球形状を有するため、像担持体上で転がる。そのため、トナーがクリーニングブレードを通り抜ける所謂「すり抜け」が生じる。その結果、クリーニング不良が生じやすくなり、像担持体上に残留しているトナーを除去することは、さらに困難になる。
この「すり抜け」を解決する方法として、脂肪酸金属塩などの固形の潤滑剤を像担持体上に塗布する方法がある。この方法では、画像形成装置は、像担持体上に潤滑剤を塗布し、像担持体表面の表面エネルギーを下げることにより、トナー粒子と像担持体との付着力を低下させ、像担持体上の残留しているトナーを除去する。
特開2014−142472号公報(特許文献1)は、潤滑剤を像担持体上に塗布する量を制御する画像形成装置を開示している。当該画像形成装置は、像担持体の表面を回転方向と交差する方向に複数の領域に分割し、複数の領域に塗布する潤滑剤を均一にする。これにより、当該画像形成装置は、潤滑剤の塗布が不均一であることによって生じる像担持体の摩耗を軽減する。
特開2014−142472号公報
一例として、像担持体上に潤滑剤を供給する方法としては、潤滑剤塗布機構方式と、トナー外添方式とがある。潤滑剤塗布機構方式では、回転するブラシが、潤滑材棒と呼ばれる固形の潤滑剤に当接され、ブラシで掻きとられた潤滑剤が像担持体の表面に供給される。トナー外添方式では、潤滑剤を含むトナーによりトナー像が形成され、トナー自体が潤滑剤として機能する。
潤滑剤塗布機構方式を採用した場合、潤滑剤の一部が現像器に混入することがある。以下では、現像器に混入した潤滑剤を「混入潤滑剤」ともいう。混入潤滑剤の量は、画像形成時の画像部比率に応じて増減する。ここでいう「画像部比率」とは、静電潜像またはトナー像に占めるトナーの付着領域の比率のことをいう。以下では、静電潜像またはトナー像に対してトナーを付着する領域を「画像部」ともいう。また、静電潜像またはトナー像に対してトナーを付着しない領域を「背景部」ともいう。
画像部比率が低い画像が続く場合には、混入潤滑剤の量が増加する。この原因として、次のような理由が考えられる。すなわち、画像部においては、潤滑剤は、現像バイアスによって電気的に像担持体に付着するトナー粒子に覆われる。すなわち、潤滑剤粒子は、トナー粒子にブロックされる。そのため、潤滑剤粒子は、磁気ブラシで直接摺擦されなくなり、現像器にほとんど混入しなくなる。一方で、背景部においては、潤滑剤は、画像部のようにトナー粒子によってブロックされない。そのため、潤滑剤は、磁気ブラシによって直接摺擦され、一定の割合で磁気ブラシに付着し、現像器に混入する。したがって、画像部比率が低い画像が続くと、潤滑剤が背景部から混入する可能性が高くなり、混入潤滑剤の量は増加する。
一方、画像部比率が高い画像が続くと、背景部から潤滑剤が混入する量が少なくなり、かつ、後述するように混入潤滑剤が一定の割合で現像器から排出されるため、混入潤滑剤の量は、減少していく。
次に、上記を踏まえ、平均よりも低い画像部比率が続いた場合、および、平均よりも高い画像部比率が続いた場合の問題点について説明する。
低い画像部比率が続く場合には、上述したように、混入潤滑剤の量は増加する。潤滑剤は、現像器中に混入されると、トナーとの摩擦帯電によってトナーと逆極性に帯電する。その潤滑剤粒子は、トナーを帯電する役割を有するキャリアに付着してトナーの帯電を妨げるとともに、トナー自体に付着してトナーの荷電量を下げる。トナーの荷電量が低下しすぎると、背景部にトナーが付着する問題(所謂かぶり)や、トナーが現像器から飛散する問題が生じる。
一方で、高い画像部比率が続く場合には、上述したように、混入潤滑剤の量は減少する。また、混入潤滑剤は、画像形成中に少しずつ現像器から排出される。混入潤滑剤が排出される要因としては、次の2つの要因が挙げられる。
1つ目の要因としては、トナーが画像部に現像される際に、トナーに付着した潤滑剤がトナーと共に排出されることが挙げられる。2つ目の要因としては、潤滑剤粒子がトナーと逆極性に帯電されることで背景部に付着し、当該潤滑剤粒子が電界によって現像器から像担持体側に移動することが挙げられる。その結果、高い画像部比率が続いた場合には、混入潤滑剤の量は、減少していき通常よりも少なくなる。
混入潤滑剤は、トナーの荷電量を下げる働きをすることもあり、画像部比率が一定値を超えない場合には、平均的な量で入れ替えられる。これにより、トナーの荷電量は、安定した状態になる。しかしながら、画像部比率が一定値を超えると、トナーの荷電量が高くなりすぎるという問題が生じる。
この問題が生じる理由は、次の通りである。トナーは、キャリアとの摩擦帯電で帯電される。トナーの摩擦帯電能力は、現像器に留まる時間に応じて徐々に低下する。この原因としては、トナーに含まれる外添剤が現像器内でのストレスによって埋没したり離脱したりすることが挙げられる。トナーは、平均的な画像部比率で印刷されることを前提に、かつ、現像器に一定時間留まることを前提に、荷電量が適切になるように製造されている。
ところが、高い画像部比率が続いた場合には、現像器内のトナーは、どんどん入れ替わり、トナーが現像器に留まる時間は、想定しているより極端に短くなる。その結果、現像器中のトナーの荷電量は、高くなりすぎる。また、潤滑剤の混入量が通常よりも少なくなることも、トナーの荷電量の上昇を助長する。さらに、トナーの補給が追い付かず、現像剤のTc比率(現像剤に占めるトナーの比率)が低くなってしまう場合には、トナーの荷電量は、特に上昇する。
以上のように、高い画像部比率が続くと、トナーの荷電量が高くなりすぎる。その結果、現像性が低下し、印刷品質が著しく低下する。
したがって、現像器中に含まれる潤滑剤は、一定であることが望ましい。特許文献1に開示される画像形成装置は、像担持体に塗布する潤滑剤の量を均一にすることを目的とするものであり、現像器中に含まれる潤滑剤の量を一定に保つことを目的するものではない。
本開示は上述のような問題点を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、現像器に混入した潤滑剤の量が変動することを抑制できる画像形成装置を提供することである。他の局面における目的は、現像器に混入した潤滑剤の量が変動することを抑制できる画像形成装置の制御方法を提供することである。さらに他の局面における目的は、現像器に混入した潤滑剤の量が変動することを抑制できる画像形成装置の制御プログラムを提供することである。
ある局面に従うと、画像形成装置は、像担持体と、像担持体上に入力画像に応じた静電潜像を形成する画像形成部と、保持するトナーを像担持体に付着させることで、静電潜像に応じたトナー像を像担持体上に現像するトナー担持体を含む現像器と、像担持体上に潤滑剤を塗布する塗布部と、静電潜像またはトナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率を算出するための算出部と、トナー像を現像する過程で現像器に混入した潤滑剤をトナー担持体に付着させるとともに、画像部比率に応じて、像担持体上の領域であって静電潜像またはトナー像が形成されない非像形成領域に当該潤滑剤を付着させる量を変えるための制御部とを備える。
好ましくは、制御部は、画像部比率が高くなるにつれて、現像器に混入した潤滑剤を非像形成領域に付着させる量を少なくする。
好ましくは、制御部は、画像部比率が低くなるにつれて、現像器に混入した潤滑剤を非像形成領域に付着させる量を多くする。
好ましくは、制御部は、画像部比率に応じて、非像形成領域に付着させる潤滑剤の量を3段階以上で段階的に変える。
好ましくは、制御部は、画像部比率が高くなるにつれて、現像器に混入した潤滑剤と非像形成領域との間の第1電位差が、当該潤滑剤とトナー担持体との間の第2電位差よりも低くなるように、非像形成領域およびトナー担持体の少なくとも一方に印加する電圧を制御する。
好ましくは、制御部は、トナー担持体に交流電圧を印加し、交流電圧の振幅を変えることで第2電位差を変える。
好ましくは、制御部は、非像形成領域に印加する電圧を変えることで第1電位差を変える。
好ましくは、制御部は、トナー担持体に交流電圧を印加し、画像部比率が高くなるにつれて、交流電圧の周波数を低くする。
好ましくは、画像形成装置は、動作モードとして、非像形成領域にトナーを付着させ、当該トナーを現像器から排出する第1モードと、非像形成領域に潤滑剤を付着させ、当該潤滑剤を現像器から排出する第2モードとを有する。画像形成装置は、第1モードによるトナーの付着と第2モードによる潤滑剤の付着とが1つの非像形成領域において行われないように動作モードを制御するための動作モード制御部をさらに備える。
他の局面に従うと、画像形成装置の制御方法が提供される。画像形成装置は、像担持体と、像担持体上に入力画像に応じた静電潜像を形成する画像形成部と、保持するトナーを像担持体に付着させることで、静電潜像に応じたトナー像を像担持体上に現像するトナー担持体を含む現像器と、像担持体上に潤滑剤を塗布する塗布部とを備える。制御方法は、静電潜像またはトナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率を算出するステップと、トナー像を現像する過程で現像器に混入した潤滑剤をトナー担持体に付着させるとともに、画像部比率に応じて、像担持体上の領域であって静電潜像またはトナー像が形成されない非像形成領域に当該潤滑剤を付着させる量を変えるステップとを備える。
さらに他の局面に従うと、画像形成装置の制御プログラムが提供される。画像形成装置は、像担持体と、像担持体上に入力画像に応じた静電潜像を形成する画像形成部と、保持するトナーを像担持体に付着させることで、静電潜像に応じたトナー像を像担持体上に現像するトナー担持体を含む現像器と、像担持体上に潤滑剤を塗布する塗布部とを備える。制御プログラムは、画像形成装置に、静電潜像またはトナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率を算出するステップと、トナー像を現像する過程で現像器に混入した潤滑剤をトナー担持体に付着させるとともに、画像部比率に応じて、像担持体上の領域であって静電潜像またはトナー像が形成されない非像形成領域に当該潤滑剤を付着させる量を変えるステップとを実行させる。
ある局面において、現像器に混入した潤滑剤の量が変動することを抑制できる。
本発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
第1の実施の形態に従う画像形成装置に備えられる現像器ユニットの外観を示す図である。 第1の実施の形態に従う像担持体の表面を展開した図である。 第1の実施の形態に従う像担持体および現像剤担持体に印加する電位を示す図である。 第1の実施の形態に従う像担持体における混入潤滑剤の付着量の違いを示す図である。 第1の実施の形態における画像部比率と混入潤滑剤の排出量との関係を示す図である。 画像部比率と混入潤滑剤の排出量との関係を示す図である。 第1の実施の形態に従う画像形成装置が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。 第1の変形例に従う現像条件を示す図である。 第2の変形例に従う現像条件を示す図である。 第3の変形例に従う現像条件を示す図である。 第1の実施の形態に従う画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 混入潤滑材とトナー像とを1つの非像形成領域に付着させている例を示す図である。 混入潤滑材とトナー像とを別々の非像形成領域に付着させている例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。また、以下で説明する各実施の形態または変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
<第1の実施の形態>
[画像形成装置100のハードウェア構成]
図1を参照して、第1の実施の形態に従う画像形成装置100のハードウェアについて説明する。図1は、画像形成装置100に備えられる現像器ユニットの外観を示す図である。画像形成装置100は、たとえば、MFP(Multi-Functional Peripheral)である。
図1に示されるように、画像形成装置100は、感光体として示される像担持体1と、帯電装置2と、露光装置3と、現像器4と、中間転写部材5と、クリーニング部材6と、イレーサーランプ11と、潤滑剤塗布機構14とを備える。
像担持体1は、表面に感光体層(図示しない)が形成された円筒形状であって、図1における矢印A方向に回転駆動する。像担持体1の外周には、帯電装置2と、露光装置3と、現像器4と、中間転写部材5と、クリーニング部材6と、イレーサーランプ11と、潤滑剤塗布機構14とが、像担持体1の回転方向に沿って順に配置されている。
帯電装置2は、像担持体1の表面を所定電位に一様に帯電させる。典型的には、帯電装置2は、像担持体1の表面をマイナスに帯電する。
露光装置3は、像担持体1の表面に光を照射し照射領域内の帯電レベルを低下することで、入力画像に応じた静電潜像を像担持体1上に形成する。
現像器4は、現像剤担持体10を含む。現像剤担持体10は、トナーとキャリアを含む現像剤12を表面に付着し、現像剤12を像担持体1の現像領域に搬送し、像担持体1上に形成されている静電潜像に応じてトナー像を現像する。現像プロセスにおいては、現像バイアス電圧が電源(図示しない)から現像剤担持体10に印加される。現像剤12に含まれるトナーは、像担持体1上の静電潜像の電位との関係で生じた電界によって像担持体1上の静電潜像に付着する。これにより、静電潜像に応じたトナー像が像担持体1上に現像される。
図1の画像形成装置100において、中間転写部(図示しない)は、中間転写部材5と、二次転写部材(図示しない)とを備える。
中間転写部材5は、像担持体1と対向するように配置されている。中間転写部材5は、像担持体1に接触しながら矢印B方向に移動する。像担持体1に形成されたトナー像は、像担持体1と中間転写部材5との間のNIP部(接触部)において、中間転写部材5に一次転写される。
一次転写プロセスにおいては、転写バイアス電圧が、電源(図示しない)から中間転写部材5に印加される。これにより、像担持体1と中間転写部材5との間である一次転写部分に電界が形成される。その結果、像担持体1上のトナー像は、中間転写部材5に静電吸着され、中間転写部材5に転写される。
トナー像が中間転写部材5に転写されると、クリーニング部材6が像担持体1上に残存しているトナーを除去し、画像形成装置100は、次の画像形成に備える。一例として、クリーニング部材6は、弾性体からなる平板状のクリーニングブレードである。クリーニング方式としては、たとえば、クリーニングブレードを像担持体1に接触しながら、像担持体1の残像トナーを除去するブレードクリーニング方式が採用される。
クリーニング部材6の下流側(回転方向A側)には、像担持体1に潤滑剤を塗布するための潤滑剤塗布機構14が設けられている。潤滑剤塗布機構14は、潤滑剤塗布部材7と、固形潤滑剤8と、潤滑剤固定化部材9とを含む。潤滑剤塗布機構14は、固形潤滑剤8から潤滑剤を削り出し、その潤滑剤を像担持体1の表面に塗布する。潤滑剤塗布機構14の詳細については後述する。
必要に応じて、潤滑剤塗布機構14と帯電装置2との間には、静電潜像を消去するためのイレーサーランプ11が設けられる。これにより、静電潜像は、次の画像形成の前に完全に消去され、次の画像が鮮明に形成される。
中間転写部材5に転写されたトナー像は、二次転写プロセス(図示せず)に送られる。二次転写プロセスにおいて、中間転写部材5上のトナー像は、電界による静電吸着によって記録媒体に転写される。トナー像が記録媒体上に転写されると、中間転写部材5上の残存トナーが除去され、次の一次転写が実行される。トナー像が転写された記録媒体は、定着装置(図示しない)に搬送される。画像形成装置100は、記録媒体上のトナー像を加熱溶融し、記録媒体にトナー像を定着する。
なお、図1には、画像形成装置100が、像担持体1と現像器4とを1組のみ備え、単色の画像を形成する例が示されているが、画像形成装置100は、カラー画像を形成するように構成されてもよい。一例として、画像形成装置100は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色について、現像器4、あるいは、像担持体1および現像器4の組を備える。これにより、画像形成装置100は、CMYKの各色の画像を形成でき、中間転写部材5上あるいは記録媒体上で各画像を重ね合わせる。
また、上述の中間転写部材5は、省かれてもよい。この場合、画像形成装置100は、トナー像を像担持体1から記録媒体に直接転写する。他にも、従来から用いられる電子写真方式の各プロセスが、画像形成装置100の目的に応じて、画像形成装置100の任意の構成に組み合わせられ得る。
[画像形成装置100の動作概要]
図2を参照して、画像形成装置100の動作概要について説明する。図2は、像担持体1の表面を展開した図である。
上述したように、トナー像を現像する過程で現像器4(図1参照)に混入した(すなわち、混入潤滑剤)の量は、静電潜像またはトナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率に応じて変わる。より具体的には、混入潤滑剤の量は、画像部比率が高くなるにつれて少なくなる。反対に、混入潤滑剤の量は、画像部比率が低くなるにつれて多くなる。本実施の形態に従う画像形成装置100は、混入潤滑剤を現像剤担持体10(図1参照)に付着させ、画像部比率に応じて、像担持体1上の領域であって静電潜像またはトナー像が形成されない非像形成領域に当該潤滑剤を付着させる量を変える。これにより、画像形成装置100は、現像器に混入した潤滑剤の量が画像部比率に応じて変動することを抑制できる。
ある局面において、図2の具体例(A)に示されるように、静電潜像またはトナー像が像担持体1上の像形成領域50A〜50Cに形成されているとする。像形成領域50A〜50Cは、トナー付着領域である画像部51A〜51Cを含む。上述の画像部比率は、像形成領域50A〜50Cのそれぞれに占める画像部51A〜51Cのそれぞれの比率のことをいう。画像形成装置100は、像形成領域50A〜50Cの間の非像形成領域52AB,52BCに混入潤滑剤を付着させることで、現像器4から混入潤滑剤を排出する。このとき、画像形成装置100は、画像部比率が高くなるにつれて、非像形成領域52AB,52BCに混入潤滑剤に付着させる量を少なくする。これにより、画像形成装置100は、高い画像部比率が続いた場合であっても、混入潤滑剤の量を一定に保つことができる。
他の局面において、図2の具体例(B)に示されるように、静電潜像またはトナー像が像担持体1上の像形成領域54A〜54Cに形成されているとする。像形成領域54A〜54Cは、トナー付着領域である画像部55A〜55Cを含む。画像形成装置100は、像形成領域54A〜54Cの間の非像形成領域56AB,56BCに混入潤滑剤を付着させることで、現像器4から混入潤滑剤を排出する。このとき、画像形成装置100は、画像部比率が低くなるにつれて、非像形成領域56AB,56BCに混入潤滑剤に付着させる量を多くする。これにより、画像形成装置100は、低い画像部比率が続いた場合であっても、混入潤滑剤の量を一定に保つことができる。
なお、図2では、画像形成装置100が混入潤滑剤の排出量を2段階で変える例が示されているが、画像形成装置100は、画像部比率に応じて、非像形成領域に付着させる潤滑剤の量を3段階以上で段階的に変えてもよい。さらに、混入潤滑剤の排出量は、段階的に変えられる必要はなく、画像部比率に比例して変えられてもよい。
[現像剤12]
再び図1を参照して、現像剤12について説明する。現像剤12は、トナーと、当該トナーを帯電するためのキャリアとを含む。
トナーの種類は、特に限定されない。トナーとしては、一般的に使用されている公知のトナーが用いられる。一例として、トナーは、バインダー樹脂中に着色剤を含む。あるいは、トナーは、必要に応じて荷電制御剤や離型剤等を含んでもよい。あるいは、トナーは、外添剤を含んでもよい。トナーの粒径は、任意であるが、好ましくは、3〜15μm程度である。
キャリアの種類は、特に限定されない。キャリアとしては、一般に使用されている公知のキャリアが用いられる。たとえば、キャリアは、バインダー型キャリアやコート型キャリア等である。キャリアの粒径は、任意であるが、好ましくは、15〜100μm程度である。
[潤滑剤塗布機構14]
引き続き図1を参照して、潤滑剤塗布機構14について説明する。潤滑剤塗布機構14は、潤滑剤塗布部材7と、固形潤滑剤8と、潤滑剤固定化部材9とを含む。
固形潤滑剤8は、像担持体1の表面に塗布され、その表面エネルギーを低下させて、トナーと像担持体1と間の付着力を低減する。固形潤滑剤8としては、たとえば、脂肪酸金属塩やフッ素系樹脂等が用いられる。脂肪酸金属塩およびフッ素系樹脂は、混合されて固形潤滑剤8として用いられてもよいし、単体で固形潤滑剤8として用いられてもよい。
好ましくは、固形潤滑剤8は、脂肪酸金属塩を含む。脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸としては、直鎖状の炭化水素が好ましい。当該炭化水素としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。これらの中では、ステアリン酸がより好ましい。
脂肪酸金属塩を構成する金属としては、リチウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、セリウム、チタン、鉄などが挙げられる。脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸と金属との組み合わせとしては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸鉄などが好ましく、特に、ステアリン酸亜鉛がより好ましい。
潤滑剤塗布部材7は、上記の材料を溶融して成形されることで、削り出すことが可能な形状に整えられ、固形潤滑剤として使用される。あるいは、潤滑剤塗布部材7は、上記材料の粒子が圧縮成形されることで、削り出すことが可能な形状に整えられ、固形潤滑剤として使用される。
潤滑剤塗布部材7としては、たとえば、ブラシ、スポンジ等が挙げられる。これらの中でも、ブラシが使用上適している。潤滑剤塗布部材7は、像担持体1と固形潤滑剤8との両方に接触するよう設けられ、固形潤滑剤8から削り出した潤滑剤粒子を像担持体1に供給する。その際、潤滑剤塗布部材7は、潤滑剤粒子を像担持体1に接圧することによって、潤滑剤粒子を像担持体1に延展塗布する。
潤滑剤塗布部材7の回転方向は、像担持体1に対してウィズ方向(接触部分における表面が同一方向に移動する方向)であってもよいし、カウンタ方向(接触部分における表面が逆方向に移動する方向)であってもよい。潤滑剤粒子が、より多く像担持体1上に延展塗布するためには、カウンタ方向が、より好ましい。周速比は、「1」であってもよいし、「1」以外であってもよい。
潤滑剤固定化部材9は、潤滑剤塗布部材7に隣接するように、回転方向A側に設けられる。潤滑剤固定化部材9は、潤滑剤塗布部材7によって像担持体1上へ供給された潤滑剤を像担持体1にさらに延展塗布するとともに、過剰に塗布された潤滑剤粒子を除去する。潤滑剤固定化部材9の材質としては、たとえば、クリーニング部材6と同様に、弾性体からなる平板状のブレードが用いられる。なお、潤滑剤固定化部材9は、必須の構成ではなく、潤滑剤塗布機構14は、少なくとも、潤滑剤塗布部材7と、固形潤滑剤8とを備えればよい。
[潤滑剤塗布機構14の問題点]
引き続き図1を参照して、潤滑剤が潤滑剤塗布機構14から供給される場合の問題点について説明する。
上述したように、固形潤滑剤8は、潤滑剤塗布部材7によって削られる。削られた潤滑剤粒子は、潤滑剤塗布部材7から像担持体1上に供給され、潤滑剤塗布部材7および潤滑剤固定化部材9によって、像担持体1上に延展塗布される。しかしながら、潤滑剤粒子は、潤滑剤塗布部材7および潤滑剤固定化部材9を一度ずつ通過しただけでは、像担持体1上に十分に固定されない可能性がある。十分に固定されなかった潤滑剤は、図1に示されるように、経路Cを伝って、現像NIPで現像器4に混入される。
上述したように、現像器4に混入する潤滑剤(すなわち、混入潤滑剤)の量は、画像形成時の画像部比率に応じて変動する。混入潤滑剤の量が変動することによって以下のような問題が生じる。
低い画像部比率が続いた場合には、上述のように、混入潤滑剤は増加する。潤滑剤粒子は、現像器中に混入されると、トナーとの摩擦帯電によってトナーと逆極性に帯電する。逆極性に帯電された潤滑剤粒子は、キャリアに付着してトナーの帯電を妨げるとともに、トナーに付着してトナーの荷電量を下げる。潤滑剤が一定量以上に現像器に混入した場合、トナーの荷電量が低下しすぎてしまう。トナーの荷電量が低下しすぎると、背景部にトナーが付着したり(所謂かぶり)や、トナーが現像器から飛散したりする。
一方で、高い画像部比率が続く場合には、上述したように、混入潤滑剤は減少する。混入潤滑剤は、トナーの荷電量を下げる働きをすることもあり、画像部比率が一定値を超えない場合には、現像器中のトナーは、平均的な量で入れ替えられる。そのため、トナーの荷電量は、安定した状態になる。しかしながら、画像部比率が一定値を超えると、トナーの荷電量が高くなりすぎるという問題が生じる。
画像部比率が一定値を超えた時にトナーの荷電量が高くなりすぎる理由としては次の通りである。トナーは、キャリアとの摩擦帯電で帯電される。トナーの摩擦帯電能力は、現像器に留まる時間に応じて徐々に低下する。この原因としては、トナーに含まれる外添剤が現像器中のストレスによって埋没したり離脱したりすることが挙げられる。トナーは、平均的な画像部比率が印刷されることを前提に、かつ、現像器に一定時間留まることを前提に、荷電量が適切になるように製造されている。
ところが、高い画像部比率が続いた場合には、現像器中にあるトナーは、どんどん入れ替わる。そのため、トナーが現像器に留まる時間は、想定しているより極端に短くなり、現像器中のトナーの荷電量は、高くなりすぎる。また、潤滑剤の混入量が通常よりも少なくなることもトナーの荷電量の上昇を助長する。さらに、トナーの補給が追い付かず、現像剤のTc比率(現像剤中に占めるトナーの比率)が低くなってしまう場合には、トナー荷電量は特に上昇する。Tc比率が低いほどトナーは荷電されやすくなり、荷電量が高くなる。トナーの荷電性が上昇して発生する問題の主なものとしては、現像性の低下が挙げられる。
[混入潤滑剤の量が変動するのに要する時間]
混入潤滑剤の量は、短時間で変動するわけではない。一般的に、1ページ当たりにおける潤滑剤の混入量や排出量は僅かである。混入潤滑剤の量は、ある程度長い時間で変化する。すなわち、混入潤滑剤の量は、過去一定期間に形成した画像の画像部比率の平均値に応じて変化する。「一定期間」の長さは、現像器4中の現像剤の量、潤滑剤塗布機構14からの潤滑剤供給量、潤滑剤塗布部材7や潤滑剤固定化部材9の塗布延展能力等によって決められる。
通常、電子写真方式の画像形成装置がA4サイズのプリントを約数千枚〜数万枚を印刷すると、混入潤滑剤の量は変化する。そのため、画像形成装置100は、約数千枚〜数万枚の画像部比率の平均値に応じて混入潤滑剤の量を制御する。したがって、上記の「画像部比率が低い画像が続く場合」や「画像部比率が高い画像が続く場合」は、その画像形成装置の諸条件に応じて設定される「一定期間」の画像部比率の平均値に応じて決定される。
[現像器4から像担持体1への潤滑剤の挙動]
引き続き図1を参照しつつ、図3および図4を参照し、現像器4中に混入した潤滑剤の現像時の挙動について説明する。図3は、像担持体1および現像剤担持体10に印加する電位を示す図である。図4は、像担持体1における混入潤滑剤の付着量の違いを示す図である。なお、以下では、トナーの正規帯電極性は、マイナス極性であるとする。
混入潤滑剤は、トナーとの摩擦帯電によってトナーと逆極性に帯電する。すなわち、混入潤滑剤は、プラス極性に帯電される。混入潤滑剤は、現像剤担持体10に付着して現像NIPに搬送され、現像電界によってトナーと逆方向の力を受ける。その結果、混入潤滑剤の一部は、電界によって像担持体1上の背景部に移動し、像担持体1に搬送される。トナーは、基本的に背景部には付着しないため、背景部には潤滑剤のみが付着する。
現像剤担持体10から像担持体1への混入潤滑剤の移動は、像形成領域の背景部だけでなく、非像形成領域においても生じる。たとえば、図3のグラフ(A)に示されるように、画像形成装置100は、像担持体1の背景部および像担持体1の非像形成領域には電位Vを印加し、像担持体1の画像部には電位V(>電位V)を印加するとする。また、画像形成装置100は、電位Vを現像剤担持体10に印加するとする。電位Vは、電位Vよりも高く、電位Vよりも低いとする。その結果、像担持体1の背景部と現像剤担持体10との間、および、像担持体1の非像形成領域と現像剤担持体10との間には、電位差ΔVB−0が生じる。これにより、背景部から像担持体1への混入潤滑剤の移動量と、非像形成領域から像担持体1への混入潤滑剤の移動量とは同じになる。
現像剤担持体10から非像形成領域への混入潤滑剤の移動は、電気的な移動であるため、その移動量は、像担持体1と現像剤担持体10との間の電位差(バイアス条件)によって変化する。すなわち、当該電位差が大きくなるにつれて、混入潤滑剤が像担持体1の非像形成領域に引き付けられる力が強くなり、混入潤滑剤の移動量が多くなる。そのため、画像形成装置100は、像担持体1に印加する電位と現像剤担持体10に印加する電位とを、像形成領域と非像形成領域とで異ならせることで、非像形成領域に対する混入潤滑剤の付着量を制御できる。
この点に着目して、画像部比率が高くなるにつれて、混入潤滑剤と非像形成領域との間の電位差が、混入潤滑剤と現像剤担持体10との間の電位差よりも低くなるように、画像形成装置100は、非像形成領域および現像剤担持体10の少なくとも一方に印加する電圧を制御する。これにより、混入潤滑剤が像担持体1の非像形成領域に引き付けられる力が強くなり、現像剤担持体10から非像形成領域に移動する混入潤滑剤の量が増加する。
また、画像部比率が低くなるにつれて、混入潤滑剤と非像形成領域との間の電位差が、混入潤滑剤と現像剤担持体10との間の電位差よりも低くなるように、画像形成装置100は、非像形成領域および現像剤担持体10の少なくとも一方に印加する電圧を制御する。これにより、混入潤滑剤が像担持体1の非像形成領域に引き付けられる力が弱くなり、現像剤担持体10から非像形成領域に移動する混入潤滑剤の量が減少する。
一例として、画像形成装置100は、図3に示されるように、現像剤担持体10の電圧を変化することで、混入潤滑剤の排出量を制御する。画像形成装置100は、画像形成時において電圧Vを印加する場合、背景部への潤滑剤の移動は、電位差ΔVB−0に応じて移動する。
図3のグラフ(B)に示されるように、画像形成装置100が、電位差ΔVB−0を電位差ΔVA−0にシフトさせることによって、混入潤滑剤の背景部への単位面積当たりの移動量が増加する。その結果、図4の具体例(A)に示されるように、非像形成領域70ABにおける潤滑剤73の量は、像形成領域70Aの背景部72よりも多くなる。これにより、現像器4からの潤滑剤の排出が促進される。
図3のグラフ(C)に示されるように、画像形成装置100が、電位差ΔVB−0を電位差ΔVC−0にシフトさせることによって、混入潤滑剤の背景部への単位面積当たりの移動量が減少する。その結果、図4の具体例(B)に示されるように、非像形成領域75ABにおける潤滑剤78の量は、像形成領域75Aの背景部72よりも少なくなる。これにより、現像器4からの潤滑剤の排出が抑制される。
[非像形成領域における電圧制御]
上記で説明したような、潤滑剤塗布機構14を設置した場合の問題点、潤滑剤の現像器4中への混入量が画像部比率に応じて変動するのに要する時間、および、現像時における潤滑剤の挙動を踏まえ、本実施の形態に従う画像形成装置100は、以下のように、非像形成領域に対する混入潤滑剤の付着量を制御する。
図5は、画像部比率と混入潤滑剤の排出量との関係を示す図である。画像形成装置100は、過去一定期間の画像部比率に基づいて、混入潤滑剤の排出量を制御する。
より具体的には、画像形成装置100は、過去一定期間の画像部比率が一定値「η1」より低い場合には、潤滑剤が現像器4に多く混入しており、現像器4内のトナーの帯電量が低下していると判断する。この場合、画像形成装置100は、非像形成領域における現像バイアスを潤滑剤の排出量が多くなる条件に設定する。この条件の一例として、図3に示されるように、現像剤担持体10に印加する電位が電位Vから電位Vに変更されることが挙げられる。
画像形成装置100は、過去一定期間の画像部比率が一定値「η2」より高い場合には、現像器4内の潤滑剤が減少しており、かつ、トナーが現像器4に留まる時間が一定時間よりも短くなっていると判断し、現像器4内のトナー帯電量が上昇していると判断する。この場合、画像形成装置100は、非像形成領域での現像バイアスを潤滑剤の排出量が少なくなる条件に変更する。この条件の一例として、図3に示されるように、現像剤担持体10に印加する電位が電位Vから電位Vに変更されることが挙げられる。
なお、上記では、画像形成装置100が過去一定期間の画像部比率に基づいて、混入潤滑剤の排出量を制御する例について説明を行なったが、画像形成装置100は、今後の画像部比率を推定して、推定した画像部比率に基づいて、混入潤滑剤の排出量を制御してもよい。たとえば、画像形成装置100は、既に予約されているジョブで形成される画像から今後の画像部比率を推定する。画像形成装置100は、当該画像部比率が低い場合には、今後の像形成領域からの現像器4への潤滑剤の混入が増えると判断する。画像形成装置100は、この判断結果に基づいて、非像形成領域での現像条件を潤滑剤の排出量が多くなる条件に変更する。また、画像形成装置100は、推定した画像部比率が高い場合には、今後の像形成領域からの現像器4への潤滑剤の混入が減ると判断する。画像形成装置100は、この判断結果に基づいて、非像形成領域での現像条件を潤滑剤の排出量が少なる条件に変更する。
また、図5には、混入潤滑剤の排出量が3段階で変えられている例が示されているが、混入潤滑剤の排出量は、4段階以上で段階的に変えられてもよい。
さらに、図6に示されるように、混入潤滑剤の排出量は、画像部比率に応じて変えられてもよい。図6は、変形例における、画像部比率と混入潤滑剤の排出量との関係を示す図である。図6に示されるように、画像形成装置100は、画像部比率が低くなるほど混入潤滑剤の排出量を多くしてもよい。あるいは、画像形成装置100は、画像部比率が高くなるほど混入潤滑剤の排出量を少なくしてもよい。
[画像形成装置100の制御構造]
図7を参照して、画像形成装置100の制御構造について説明する。図7は、画像形成装置100が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。図7の処理は、後述するCPU(Central Processing Unit)202がプログラムを実行することにより実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子その他のハードウェアによって実行されてもよい。
ステップS10において、画像形成が開始されると、CPU202は、所定のサイクルで非像形成領域の現像条件を再設定するためのカウンタを読み取り、そのカウンタが再設定タイミングに達したか否かを判断する。カウンタは、たとえば、印刷枚数をカウントする。CPU202は、印刷枚数が所定枚数に達した段階で、非像形成領域に対する電圧条件を再設定する。再設定の周期は、混入潤滑剤の量が画像部比率に応じて変動するのに要する時間に対して十分に短い時間であればよい。たとえば、再設定の周期は、短い場合には1枚ごとに設定され、長い場合には数百枚程度に設定される。
CPU202は、印刷枚数が所定枚数に達したと判断した場合(ステップS10においてYES)、制御をステップS14に切り替える。そうでない場合には(ステップS10においてNO)、CPU202は、制御をステップS12に切り替える。
ステップS12において、CPU202は、記録媒体に対する印刷処理が実行される度に、印刷枚数のカウンタをプラス「1」する。
ステップS14において、CPU202は、カウンタをリセットする。すなわち、CPU202は、カウンタを「0」に設定する。
ステップS16において、CPU202は、過去一定期間における画像部比率の平均値を算出する。
ステップS20において、CPU202は、過去一定期間における画像部比率の平均値が閾値η1以下であるか否かを判断する。CPU202は、当該画像部比率が閾値η1以下であると判断した場合(ステップS20においてYES)、制御をステップS22に切り替える。そうでない場合には(ステップS20においてNO)、CPU202は、制御をステップS30に切り替える。
ステップS22において、CPU202は、混入潤滑剤の排出量を現在よりも増加させる。この場合、画像形成装置100は、非像形成領域における現像バイアスを潤滑剤の排出量が多くなる条件に設定する。この条件の一例として、図3に示されるように、現像剤担持体10に印加する電位が電位Vから電位Vに変更されることが挙げられる。
ステップS30において、CPU202は、過去一定期間における画像部比率の平均値が閾値η2以上であるか否かを判断する。CPU202は、当該画像部比率が閾値η2以上であると判断した場合(ステップS30においてYES)、制御をステップS32に切り替える。そうでない場合には(ステップS30においてNO)、CPU202は、制御をステップS34に切り替える。
ステップS32において、CPU202は、混入潤滑剤の排出量を現在よりも減少させる。この場合、画像形成装置100は、非像形成領域における現像バイアスを潤滑剤の排出量が少なくなる条件に設定する。この条件の一例として、図3に示されるように、現像剤担持体10に印加する電位が電位Vから電位Vに変更されることが挙げられる。
ステップS34において、CPU202は、非像形成領域の混入潤滑剤の排出量を、像形成領域に合わせる。すなわち、CPU202は、非像形成領域の混入潤滑剤の排出量を変更する必要がないと判断し、図3に示されるように、非像形成領域での現像バイアスを像形成領域と同じように電位Vにする。
ステップS40において、CPU202は、画像形成処理が全て終了したか否かを判断する。CPU202は、画像形成処理が全て終了したと判断した場合(ステップS40においてYES)、本実施の形態に従う制御処理を終了する。そうでない場合には(ステップS40においてNO)、CPU202は、制御をステップS10に戻す。すなわち、CPU202は、非像形成領域に対する現像条件の設定処理を再び実行する。
[混入潤滑剤の排出量を制御するための現像条件の例]
上述では、混入潤滑剤の排出量を制御するための現像条件の一例として、図3に示されるように、現像剤担持体10に対する現像バイアスを電位V〜Vに変更する方法を挙げたが、当該現像条件は、これに限定されない。以下では、図8〜図10を参照して、他の現像条件について順に説明する。
(第1の変形例)
図8は、第1の変形例に従う現像条件を示す図である。図8のグラフ(A)には、画像形成時において現像剤担持体10に印加する現像バイアス84が示されている。現像バイアス84は、直流成分の電圧に加えて交流成分の電圧を含む。画像形成装置100は、現像バイアス84の周波数(ピークtoピーク)を変更することで混入潤滑剤の排出量を制御する。
図8のグラフ(B)に示されるように、低画像部比率が続いた場合には、画像形成装置100は、現像剤担持体10に印加する現像バイアス84を現像バイアス82にする。すなわち、画像形成装置100は、現像バイアスの振幅を振幅Aから振幅Bに上げる。これにより、現像NIPでのトナーおよび潤滑剤粒子の運動が促進される。その結果、潤滑剤粒子のトナーからの離脱が進むとともに、離脱した潤滑剤粒子の像担持体1表面への接触確率も増加し、非像形成領域に対する混入潤滑剤の付着量が増加する。
図8のグラフ(C)に示されるように、高画像部比率が続いた場合には、画像形成装置100は、現像剤担持体10に印加する現像バイアス84を現像バイアス86にする。すなわち、画像形成装置100は、現像バイアスの振幅を通常時の振幅Aから振幅Cに下げる。これにより、現像NIPでのトナーおよび潤滑剤粒子の運動が抑制される。その結果、潤滑剤粒子のトナーからの離脱が抑えられるとともに、離脱した潤滑剤粒子の像担持体1表面への接触確率が低下し、非像形成領域に対する混入潤滑剤の付着量が減少する。
以上のように、本変形例においては、画像形成装置100は、現像剤担持体10に印加する交流電圧の振幅を変えることで、混入潤滑剤と現像剤担持体10との間の電位差を変える。これにより、画像形成装置100は、現像剤担持体10から像担持体1に移動する混入潤滑剤の量を調整することができる。
(第2の変形例)
図9は、第2の変形例に従う現像条件を示す図である。図9には、現像剤担持体10に印加する現像バイアス91が示されている。現像バイアス91は、直流成分の電圧に加えて交流成分の電圧を含む。画像形成装置100は、現像バイアス91の周波数を変更することで混入潤滑剤の排出量を制御する。
低画像部比率が続いた場合には、画像形成装置100は、現像バイアス91の周波数を周波数Aから周波数Bに上げる。これにより、現像NIPでのトナーおよび潤滑剤粒子の運動が促進される。その結果、潤滑剤粒子のトナーからの離脱が進むとともに離脱した潤滑剤粒子の像担持体1表面への接触確率も増加し、非像形成領域に対する混入潤滑剤の付着量が増加する。
高画像部比率が続いた場合には、画像形成装置100は、現像バイアス91の周波数を通常時の周波数Aから周波数Cに下げる。これにより、現像NIPでのトナーおよび潤滑剤粒子の運動が抑制される。その結果、潤滑剤粒子のトナーからの離脱が抑えられるとともに、離脱した潤滑剤粒子の像担持体1表面への接触確率が低下し、非像形成領域に対する混入潤滑剤の付着量が減少する。
以上のように、本変形例においては、画像形成装置100は、画像部比率が低くなるにつれて、現像剤担持体10に印加する交流電圧の周波数を高くする。また、画像形成装置100は、画像部比率が高くなるにつれて、現像剤担持体10に印加する交流電圧の周波数を低くする。これにより、画像形成装置100は、混入潤滑剤の排出量を制御する。
(第3の変形例)
図10は、第3の変形例に従う現像条件を示す図である。画像形成装置100は、現像剤担持体10に対する現像バイアスではなく、像担持体1に対する電位を変えることで、現像条件を変えてもよい。すなわち、画像形成装置100は、現像剤担持体10に対する電位を一定にし、像担持体1における非像形成領域と、像形成領域の画像部と、像形成領域の背景部とにおいて電位を変えることで、現像条件を変える。
図10のグラフ(A)に示されるように、画像形成装置100は、画像形成時においては、像形成領域の画像部に対して電位Vを印加し、像形成領域の背景部に対して電位V0Bを印加する。画像形成装置100は、現像剤担持体10に対して電位Vを印加する。
図10のグラフ(B)に示されるように、低画像部比率が続いた場合には、画像形成装置100は、非像形成領域における像担持体1の背景部電位を、電位V0Bから電位V0Aに下げる。画像形成装置100は、非像形成領域における背景部電位を小さくすることで、像担持体1と現像剤担持体10との電位差は、電位差ΔVB−0Bから電位差ΔVB−0Aになる。この電位差の増加により、像担持体1と現像剤担持体10とに働く電界が強くなる。その結果、潤滑剤粒子の像担持体1への移動が促進され、像担持体1の非像形成領域への潤滑剤の排出が促進される。
図10のグラフ(C)に示されるように、高画像部比率が続いた場合には、画像形成装置100は、非像形成領域における像担持体1の背景部電位を、電位V0Bから電位V0Cに上げる。画像形成装置100は、非像形成領域における背景部電位を大きくすることで、像担持体1と現像剤担持体10との電位差は、電位差ΔVB−0Bから電位差ΔVB−0Cになる。この電位差の減少により、像担持体1および現像剤担持体10に働く電界が弱くなる。その結果、潤滑剤粒子の像担持体1への移動が抑制され、像担持体1の非像形成領域への潤滑剤の排出が抑制される。
以上のようにして、本変形例においては、画像形成装置100は、非像形成領域に印加する電圧を変えることで、混入潤滑剤と非像形成領域との間の電位差を変える。これにより、画像形成装置100は、混入潤滑剤の排出量を制御する。
(第4の変形例)
なお、画像形成装置によっては、上記に挙げたような現像条件は、画像形成時の様々な事情に応じて可変に設定されている場合もある。その場合には、画像形成装置100は、上記制御を判断する直前の画像形成時の現像条件を基準として、当該基準に対して非像形成領域での現像条件を上記制御に基づいて変更すればよい。
[画像形成装置100の機能構成]
図11を参照して、画像形成装置100の機能について説明する。図11は、画像形成装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。図11に示されるように、画像形成装置100を備える。CPU202は、機能構成として、算出部250と、電圧制御部260とを含む。
算出部250は、静電潜像またはトナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率を算出する。各画像部比率は、静電潜像を形成するための情報等から得られる。一例として、算出部250は、過去一定期間における画像部比率の平均値を算出する。算出部250は、過去一定期間における画像部比率の平均値を電圧制御部260に出力する。
電圧制御部260は、トナー像を現像する過程で現像器4に混入した潤滑剤を現像剤担持体10に付着させるとともに、画像部比率に応じて、像担持体1内の非像形成領域に混入潤滑剤を付着させる量を変える。一例として、電圧制御部は、像担持体に電圧を印加するための電源や、現像器4内の現像剤担持体10に電圧を印加する電源を制御することで、混入潤滑剤の付着量を変える。
ある局面において、電圧制御部260は、過去一定期間における画像部比率の平均値が高くなるにつれて、混入潤滑剤の付着量を少なくする。他の局面において、電圧制御部260は、過去一定期間における画像部比率の平均値が低くなるにつれて、混入潤滑剤の付着量を多くする。
[小括]
以上のように、混入潤滑剤の量は、画像部比率が低いほど多くなる。本実施の形態に従う画像形成装置100は、画像部比率が低くなるにつれて、混入潤滑剤の排出量を多くする。一方で、混入潤滑剤の量は、画像部比率が高いほど少なくなる。画像形成装置100は、画像部比率が高くなるにつれて、混入潤滑剤の排出量を少なくする。
これにより、画像形成装置100は、現像器に混入した潤滑剤の量を一定に保つことができる。その結果、画像形成装置100は、印刷品質を一定に保つことができる。
<第2の実施の形態>
以下では、第2の実施の形態に従う画像形成装置100について説明する。実施の形態2においては、画像形成装置100は、画像部比率が所定値より低い場合に、非像形成領域の全部を背景部電位となるように制御せず、非像形成領域の一部を画像部電位となるように像担持体1を露光する。すなわち、画像形成装置100は、像形成領域だけでなく、非像形成領域においてもトナー像を現像する。以下では、非像形成領域において形成するトナー像を「パッチ画像」ともいう。
なお、第2の実施の形態に従う画像形成装置100のハードウェア構成等は、第1の実施の形態に従う画像形成装置100と同じであるので、それらの説明については繰り返さない。
[パッチ画像]
本実施の形態に従う画像形成装置100は、パッチ画像を形成するための制御機構(図示しない)を備える。すなわち、画像形成装置100は、原稿画像に対応する通常の像形成領域とは別の非像形成領域にトナー像(パッチ画像)を形成する機能を有する。
画像形成装置100は、パッチ画像を形成する際に、非像形成領域において、帯電装置2と、露光装置3と、現像器4とのうちの少なくとも一つの動作を制御する。典型的には、画像形成装置100は、帯電装置2により一様に帯電された像担持体1の表面におけるパッチ画像を形成する領域に、露光装置3に選択的に光を照射させる。これにより、露光された領域にトナーが付着し、トナー像が形成される。
パッチ画像の形成は、画像形成以外でトナーが消費されるため、本来は望ましいことではないが、画像部比率が低い画像が連続した場合には、上述したように、トナーが現像器4に留まる時間が長くなりすぎ、混入潤滑剤とは異なる要因でトナーの帯電量が低下してしまう。そのため、画像部比率が低い画像が続く場合に限り、画像形成装置100は、トナーの入れ替わりを促進するため、非像形成領域でパッチ画像を形成する。
[課題]
混入潤滑材とトナー像とを1つの非像形成領域において付着させることによる課題について説明する。画像形成装置100は、最低限のトナーの入れ替わりを保障するために、画像形成時間あたりに定量のトナーをパッチ画像として排出する。一方で、パッチ画像の形成は、トナーを消費することになるので、パッチ画像によるトナーの排出量は、必要最低限に抑えることが望ましい。
上述のように、混入潤滑剤の排出制御は、現像条件の変更を伴う。したがって、画像形成装置100が混入潤滑剤の排出とトナーの排出とを非像形成領域において同時に行なうと、画像形成装置100は、通常の画像形成時とは異なる現像条件でパッチ画像を形成する必要がある。通常、画像形成装置100は、環境変動や耐久変動等に影響されないように安定的に画像を形成するように構成されている。すなわち、画像形成装置100は、画像形成時のトナー付着量が一定になるように、帯電条件、現像条件、露光条件等を逐次調整している。画像形成装置100は、画像形成時の現像条件をそのまま用いて非像形成領域でパッチ画像を形成すれば、パッチ画像のトナー付着量を管理でき、パッチ画像の大きさに応じてトナーの排出量を制御することが可能になる。これにより、画像形成装置100は、トナーの排出量を精度よく管理できる。
しかしながら、混入潤滑剤の排出処理とトナーの排出処理とが1つの非像形成領域において同時に実行されると、その前提が成り立たなくなる。そのため、画像形成装置100がパッチ画像のトナー付着量を正確に管理できなくなる。その結果、トナーを無駄に消費したり、トナーが必要以上に入れ替わったりすることが生じ、トナーの荷電量が低下することによる印刷品質の低下が生じる。
図12は、混入潤滑材とトナー像とを1つの非像形成領域に付着させている例を示す図である。図12には、像担持体1上における、像形成領域301Aと非像形成領域301ABとが示されている。
画像部比率が特に低い場合には、画像形成装置100は、トナーの排出と混入潤滑剤の排出との両方を行なう必要がある。図12の例では、画像形成装置100は、パッチ画像303の形成と混入潤滑剤305の排出とを1つの非像形成領域301ABで行なっている。このような場合には、パッチ画像の形成時の現像条件は、画像部比率が低い場合における現像条件に影響されるため、画像形成装置100は、通常の画像形成時の条件とは異なる条件でパッチ画像を形成しなければならない。
[画像形成装置100の処理]
図13を参照して、第2の実施の形態に従う画像形成装置100の処理について説明する。図13は、混入潤滑材とトナー像とを別々の非像形成領域に付着させている例を示す図である。
本実施の形態においては、画像形成装置100は、像形成領域と同じ現像条件でパッチ画像を形成するための非像形成領域と、混入潤滑剤の排出時の現像条件で混入潤滑剤の排出を行なうための非像形成領域とを別々に設定する。すなわち、画像形成装置100は、1つの非像形成領域においては、パッチ画像の形成および混入潤滑剤の排出のいずれかだけを行なう。
図13の例では、画像形成装置100は、像形成領域82A,82Bの間の非像形成領域84ABにおいて、混入潤滑剤の排出処理のみを行なっている。画像形成装置100は、像形成領域82B,82Cの間の非像形成領域84BCにおいて、混入潤滑剤の排出処理のみを行なっている。画像形成装置100は、像形成領域82C,82Dの間の非像形成領域84CDにおいて、パッチ画像の形成処理のみを行なっている。
[小括]
以上のようにして、本実施の形態に従う画像形成装置100は、動作モードとして、非像形成領域にトナーを付着させ、当該トナーを前記現像器から排出する第1モードと、非像形成領域に混入潤滑剤を付着させ、当該混入潤滑剤を現像器から排出する第2モードとを有する。画像形成装置100は、動作モード制御部として機能し、第1モードによるトナーの付着と第2モードによる潤滑剤の付着とが1つの非像形成領域において行われないように動作モードを制御する。
これにより、画像形成装置100は、パッチ画像によるトナーの排出量をパッチ画像の面積に基づいて正確に管理でき、トナーの排出量を精度よく制御できるとともに、画像部比率が低い場合の混入潤滑剤の排出も最大限に行なうことができる。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 像担持体、2 帯電装置、3 露光装置、4 現像器、5 中間転写部材、6 クリーニング部材、7 潤滑剤塗布部材、8 固形潤滑剤、9 潤滑剤固定化部材、10 現像剤担持体、11 イレーサーランプ、12 現像剤、14 潤滑剤塗布機構、50A〜50C,54A〜54C,70A,75A,82A〜82D,301A 像形成領域、51A〜51C,55A〜55C 画像部、52AB,52BC,56AB,56BC,70AB,75AB,84AB,84BC,84CD,301AB 非像形成領域、72 背景部、73,78 潤滑剤、82,84,86,91 現像バイアス、100 画像形成装置、202 CPU、250 算出部、260 電圧制御部、303 パッチ画像、305 混入潤滑剤。

Claims (11)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体上に入力画像に応じた静電潜像を形成する画像形成部と、
    保持するトナーを前記像担持体に付着させることで、前記静電潜像に応じたトナー像を前記像担持体上に現像するトナー担持体を含む現像器と、
    前記像担持体上に潤滑剤を塗布する塗布部と、
    前記静電潜像または前記トナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率を算出するための算出部と、
    前記トナー像を現像する過程で前記現像器に混入した前記潤滑剤を前記トナー担持体に付着させるとともに、前記画像部比率に応じて、前記像担持体上の領域であって前記静電潜像または前記トナー像が形成されない非像形成領域に当該潤滑剤を付着させる量を変えるための制御部とを備える、画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記画像部比率が高くなるにつれて、前記現像器に混入した前記潤滑剤を前記非像形成領域に付着させる量を少なくする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記画像部比率が低くなるにつれて、前記現像器に混入した前記潤滑剤を前記非像形成領域に付着させる量を多くする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記画像部比率に応じて、前記非像形成領域に付着させる前記潤滑剤の量を3段階以上で段階的に変える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記画像部比率が高くなるにつれて、前記現像器に混入した前記潤滑剤と前記非像形成領域との間の第1電位差が、当該潤滑剤と前記トナー担持体との間の第2電位差よりも低くなるように、前記非像形成領域および前記トナー担持体の少なくとも一方に印加する電圧を制御する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、
    前記トナー担持体に交流電圧を印加し、
    前記交流電圧の振幅を変えることで前記第2電位差を変える、請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記非像形成領域に印加する電圧を変えることで前記第1電位差を変える、請求項5または6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、
    前記トナー担持体に交流電圧を印加し、
    前記画像部比率が高くなるにつれて、前記交流電圧の周波数を低くする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置は、動作モードとして、
    前記非像形成領域に前記トナーを付着させ、当該トナーを前記現像器から排出する第1モードと、
    前記非像形成領域に前記潤滑剤を付着させ、当該潤滑剤を前記現像器から排出する第2モードとを有し、
    前記画像形成装置は、前記第1モードによるトナーの付着と前記第2モードによる潤滑剤の付着とが1つの前記非像形成領域において行われないように前記動作モードを制御するための動作モード制御部をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 画像形成装置の制御方法であって、
    前記画像形成装置は、
    像担持体と、
    前記像担持体上に入力画像に応じた静電潜像を形成する画像形成部と、
    保持するトナーを前記像担持体に付着させることで、前記静電潜像に応じたトナー像を前記像担持体上に現像するトナー担持体を含む現像器と、
    前記像担持体上に潤滑剤を塗布する塗布部とを備え、
    前記制御方法は、
    前記静電潜像または前記トナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率を算出するステップと、
    前記トナー像を現像する過程で前記現像器に混入した前記潤滑剤を前記トナー担持体に付着させるとともに、前記画像部比率に応じて、前記像担持体上の領域であって前記静電潜像または前記トナー像が形成されない非像形成領域に当該潤滑剤を付着させる量を変えるステップとを備える、制御方法。
  11. 画像形成装置の制御プログラムであって、
    前記画像形成装置は、
    像担持体と、
    前記像担持体上に入力画像に応じた静電潜像を形成する画像形成部と、
    保持するトナーを前記像担持体に付着させることで、前記静電潜像に応じたトナー像を前記像担持体上に現像するトナー担持体を含む現像器と、
    前記像担持体上に潤滑剤を塗布する塗布部とを備え、
    前記制御プログラムは、前記画像形成装置に、
    前記静電潜像または前記トナー像に占めるトナーの付着領域の比率を示す画像部比率を算出するステップと、
    前記トナー像を現像する過程で前記現像器に混入した前記潤滑剤を前記トナー担持体に付着させるとともに、前記画像部比率に応じて、前記像担持体上の領域であって前記静電潜像または前記トナー像が形成されない非像形成領域に当該潤滑剤を付着させる量を変えるステップとを実行させる、制御プログラム。
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