JP2016191003A - 透明被膜形成用塗布液、その製造方法および透明被膜付基材 - Google Patents

透明被膜形成用塗布液、その製造方法および透明被膜付基材 Download PDF

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Abstract

【課題】80〜300℃といった比較的低温で加熱処理をしても、充分な硬度、強度、耐擦傷性等を有する透明被膜を形成できる透明被膜形成用塗布液、該塗布液の製造方法及び該塗布液を用いて得られる透明被膜付基材の提供。【解決手段】金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物と、4官能シラン及び/又はその加水分解縮合物と、金属アルコキシド及び/又はその加水分解縮合物とが、水および有機溶媒からなる混合溶媒中に溶解又は分散してなり、金属アルコキシド及び/又はその加水分解縮合物のモル数に対する前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のモル数の比が0.25〜2.0未満の範囲にあり、金属アルコキシド及び/又はその加水分解縮合物のモル数に対する4官能シラン及び/又はその加水分解縮合物のモル数の比が0.1〜9.0の範囲にある透明被膜形成用塗布液。【選択図】なし

Description

本発明は、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物、金属アルコキシドおよび4官能化合物などが、水および有機溶媒からなる混合溶媒中に溶解または分散してなる透明被膜形成用塗布液およびその製造方法、並びに透明被膜付基材に関する。
さらに詳しくは、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物、特定の金属アルコキシドなどを含んでいるために、80〜300℃という比較的低温で硬化するとともに、密着性、硬度、膜強度、耐久性、屈折率(高屈折率)等に優れた透明被膜を形成することのできる透明被膜形成用塗布液およびその製造方法、並びに、該透明被膜形成用塗布液を基材上に塗布し、硬化してなる透明被膜付基材に関する。
従来から、ガラス、プラスチック等の基材に新たな機能を付与するために、基材に被膜を形成することが行われている。例えば、ガラス、プラスチックシート、プラスチックレンズ、樹脂フィルム、表示装置前面板等の基材表面の耐擦傷性を向上させるため、基材表面にハードコート膜を形成することが知られている。このようなハードコート膜として有機樹脂膜あるいは無機膜をガラスやプラスチック等の基材表面に形成することが行われている。さらに、有機樹脂膜あるいは無機膜中に樹脂粒子あるいはシリカ粒子等の無機粒子を配合してさらに耐擦傷性を向上させることが行われている。
また、基材に透明被膜を形成してなり、該透明被膜中に導電性粒子を配合した、帯電防止性能、電磁波遮蔽性能等を有する透明被膜付基材も知られている。さらに、透明被膜中に高屈折率粒子を配合した高屈折率透明被膜、透明被膜中に低屈折率粒子を配合した、反射防止性能を有する低屈折率透明被膜、透明被膜中に着色顔料粒子を配合した透明被膜等が知られている。
また、上記耐擦傷性、帯電防止性、反射防止性等に加えて、基材の屈折率あるいは誘電率を調節するために、ゾル−ゲル法を用いて、アルコキシド化合物を含む塗布液、あるいはこれにコロイド粒子を配合した塗布液を基材に塗布して被膜を形成することが行われていた。しかしながら、この方法では、塗膜を硬化するために500℃程度の比較的高温で加熱処理する必要があり、耐熱性の観点から使用できる基材に制限があった。
この問題を解決する技術として、アセチルアセトナートキレート化合物と、シラン化合物と、シリコン以外の金属アルコキシドとを含む塗布液を用いて形成された塗膜を乾燥あるいは乾燥後に紫外線照射することによって比較的低温で硬化させ、耐久性に優れた透明セラミックス被膜を形成する方法が開発されている。(特許文献1:特開平2−48403号公報)
また、アセチルアセトンで安定化した金属アルコキシドを添加したテトラアルコキシシランを加水分解ならびに脱水縮合させたゾルAと、1つの官能基をアルキル基化したアルキルトリアルコキシシランを加水分解ならびに脱水縮合させたゾルBとを混合した混合物と、イソプロピルアルコールを主成分とする溶媒と、これらに混在するジオール類からなるコーティング溶液を用い、微細な凹凸状表層を有するゾルゲル膜を形成する撥水性ガラスの製造方法が考案されている。(特許文献2:特開2005−281132号公報)

特開平2−48403号公報 特開2005−281132号公報
しかしながら、特許文献1に開示した塗布液では、塗布膜を比較的低温で硬化できるものの、充分な硬度、強度、耐擦傷性等を有する被膜を得るためには少なくとも300℃以上、好ましくは400℃以上の高温で加熱処理(焼成)する必要があった。このため、この技術を用いても、耐熱性の観点から使用できる基材に制限があった。
また、特許文献2に開示した塗布液では、微細な凹凸状表層を形成することを目的としているため、凹凸状表層の形成に適した3官能シラン(例えば、アルキルトリアルコキシシラン)を加水分解および脱水縮合して得られるゾルを必須としている。このようなゾルを含む塗布液は、低温では十分な強度の被膜とはなりにくく、強固な被膜とする為には600℃程度あるいはそれ以上の温度による焼成が必要であった。このため、この技術は、耐熱性の観点から、使用できる基材に制限があった。
本発明は、例えば80〜300℃、特に80〜250℃といった比較的低温で加熱処理をしても、充分な硬度、強度、耐擦傷性等を有する透明被膜を形成することができる透明被膜形成用塗布液、該透明被膜形成用塗布液の製造方法および該透明被膜形成用塗布液を用いて得られる透明被膜付基材を提供することを目的としている。
本発明者は、上記問題点を解消すべく鋭意検討した結果、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物と4官能シランと金属アルコキシド(ただし、シリコンアルコキシドを除く)とが水および有機溶媒からなる混合溶媒中に溶解または分散した塗布液を用いると、加熱処理温度が300℃以下であっても充分な硬度、強度、耐擦傷性を有する被膜を形成できることを見いだして本発明を完成するに至った。
また、本発明は、透明被膜形成用塗布液に高屈折率粒子を配合することなく、高屈折率(屈折率1.3〜2.3)な透明被膜を形成できる透明被膜形成用塗布液を提供するものである。
第1の発明は、特定の透明被膜形成用塗布液であり、その態様は次のとおりである。
金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物と、下記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物と、下記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物とが、水および有機溶媒からなる混合溶媒中に溶解または分散してなり、 下記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M3)[金属アルコキシド換算]に対する前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のモル数(M1)の比(M1)/(M3)が、0.25以上、2.0未満の範囲にあり、下記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M3)[金属アルコキシド換算]に対する下記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M2)[4官能シラン換算]の比(M2)/(M3)が0.1〜9.0の範囲にあることを特徴とする透明被膜形成用塗布液。
一般式(2) SiR
(但し、Rは炭素数1〜8の非置換もしくは置換アルコキシ基、アリールオキシ基、ビニルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子または水素原子であり、4個のRは相互に同一であってもよく、異なっていてもよい。)
一般式(3) M(OR
(但し、MはBe、Al、P、Sc、Ti、V、Cr、Fe、Ni、Zn、Ga、Ge、As、Se、Y、Zr、Nb、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、W、Pb、B、Bi、CeまたはCuであり、Rは炭素数1〜10の非置換または置換アルキル基であり、nはMの原子価と同じ整数である。)
第2の発明は、特定の透明被膜形成用塗布液であり、その態様は次のとおりである。
前記第1の発明において、
前記透明被膜形成用塗布液における前記SiのSiO換算濃度(C4)が0.005〜12質量%の範囲にあり、前記MのMO換算濃度(C5)が0.02〜14.25質量%の範囲にあり、
濃度(C4)と濃度(C5)との合計濃度(CT)が0.1〜15質量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の透明被膜形成用塗布液。
第3の発明は、特定の透明被膜形成用塗布液であり、その態様は次のとおりである。
前記第1または2の発明において、
前記有機溶媒の沸点が120℃以上であり、20℃における粘度が1〜400mPa・sの範囲にあることを特徴とする透明被膜形成用塗布液。
第4の発明は、特定の透明被膜付基材の製造方法であり、その態様は次のとおりである。
前記第1、2または3の何れかの発明における透明被膜形成用塗布液を基材に塗布し、続いて次の成膜工程1〜成膜工程3を行うことを特徴とする透明被膜付基材の製造方法。
成膜工程1:基材に塗布された透明被膜形成用塗布液を80〜150℃の範囲で加熱乾燥する工程
成膜工程2:成膜工程1に続いて、透明被膜形成用塗布液を加熱乾燥して得られた塗布膜にUV照射する工程
成膜工程3:成膜工程2に続いて、UV照射された塗布膜を80〜300℃の範囲で加熱する工程
第5の発明は、特定の透明被膜付基材の製造方法であり、その態様は次のとおりである。
前記第4の発明において、
前記成膜工程2におけるUV照射が、少なくとも波長254nm及び波長365nmの紫外光の照射であることを特徴とする透明被膜付基材の製造方法。
第6の発明は、特定の透明被膜付基材であり、その態様は次のとおりである。
基材上に、前記第1、2または3の何れかの発明における透明被膜形成用塗布液を用いて形成され、その平均膜厚(T)が20〜200nmの範囲にある透明被膜を有してなることを特徴とする透明被膜付基材。
第7の発明は、特定の透明被膜形成用塗布液の製造方法であり、その態様は次のとおりである。
下記本工程、予備工程1及び予備工程2を含むことを特徴とする透明被膜形成用塗布液の製造方法。
本工程:下記予備工程1で調製した予備液1に、下記予備工程2で調製した予備液2を添加し、続いて水を添加し、5〜40℃で撹拌混合し、透明被膜形成用塗布液を調製する工程
予備工程1:有機溶媒に水、加水分解用触媒及び第1の発明における前記一般式(2)で表わされる4官能シランを添加し、撹拌混合し、予備液1を調製する工程
予備工程2:第1の発明における金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物、第1の発明における一般式(3)で表わされる金属アルコキシド(ただし、該金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物の量は、該金属アルコキシドの金属1モルに対し、0.25〜2モルの範囲)及び有機溶媒を混合し、予備液2を調製する工程
第8の発明は、特定の透明被膜形成用塗布液の製造方法であり、その態様は次のとおりである。
前記第7の発明において、
本工程において前記予備液1に添加される前記予備液2の量が、前記予備液2に含まれる前記一般式(3)で表される金属アルコキシドのモル数(m3)に対する前記予備液1に含まれる前記一般式(2)で表される4官能シランのモル数(m2)の比(m2)/(m3)が0.1〜5.0の範囲なる量であり、前記予備液2における前記一般式(3)で表される金属アルコキシドのモル数(m3)に対する前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のモル数(m1)の比(m1)/(m3)が、0.25以上、2.0未満の範囲にあることを特徴とする透明被膜形成用塗布液の製造方法。
第9の発明は、特定の透明被膜形成用塗布液の製造方法であり、その態様は次のとおりである。
前記第7または8の発明において、
前記予備工程1で調製される予備液1が、4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物を含み、前記予備工程2で調製される予備液2が、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物で安定化された金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物を含むことを特徴とする透明被膜形成用塗布液の製造方法。
第10の発明は、特定の透明被膜形成用塗布液の製造方法であり、その態様は次のとおりである。
前記第9の発明において、
前記本工程で、4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物と、金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物との共加水分解および縮合反応を行うことを特徴とする透明被膜形成用塗布液の製造方法。
第11の発明は、特定の透明被膜形成用塗布液の製造方法であり、その態様は次のとおりである。
前記第9または10の発明において、
前記4官能シランの加水分解縮合物の重量平均分子量(ポリスチレン換算)が300〜3000の範囲であることを特徴とする透明被膜形成用塗布液の製造方法。
本発明の透明被膜形成用塗布液は、UV処理及び80〜300℃という比較的低温での加熱処理により充分な硬度と耐擦傷性等を示し、高屈折率(屈折率1.3〜2.3)を示す透明被膜を形成することができる。
本発明の透明被膜付基材の製造方法は、耐熱性に劣る基材に対しても充分な硬度と耐擦傷性等を示す透明被膜を形成することができる。
本発明の透明被膜付基材は、液晶表示装置の透明電極基板と配向膜との間に用いる絶縁膜、タッチパネルの透明電極上の保護膜等に好適に用いることができる。また、本発明の透明被膜形成用塗布液は、高屈折率粒子を配合することなく、被膜の高屈折率化を達成したものであり、従来の高屈折率粒子を配合した透明被膜形成用塗布液に見られる問題(高活性な微粒子が溶媒を抱き込みながら増粘することに原因するボイドの発生およびそれに起因する膜の緻密性の低下、膜硬度の低下、耐薬品性の低下等や低温での被膜形成に適さないこと等)が生じ難いので、特に薄膜(膜厚20〜200nm)形成に好適に用いることができる。
以下に、まず本発明に係る透明被膜形成用塗布液およびその製造方法について説明する。
<透明被膜形成用塗布液>
本発明の透明被膜形成用塗布液は、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物と、下記一般式(2)で表される4官能シランおよび/又はその加水分解縮合物と、下記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物とが水および有機溶媒からなる混合溶媒中に溶解または分散してなるものである。各成分について以下に述べる。
一般式(2) SiR
(但し、Rは炭素数1〜8の非置換もしくは置換アルコキシ基、アリールオキシ基、ビニルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子または水素原子であり、4個のRは相互に同一であってもよく、異なっていてもよい。)
一般式(3) M(OR
(但し、MはBe、Al、P、Sc、Ti、V、Cr、Fe、Ni、Zn、Ga、Ge、As、Se、Y、Zr、Nb、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、W、Pb、B、Bi、CeまたはCuであり、Rは炭素数1〜10の非置換または置換アルキル基であり、nはMの原子価と同じ整数である。)
金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物
本発明においては、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物が使用される。
金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物としては、例えば、アセチルアセトン、トリフルオルアセチルアセトン、ヘキサフルオルアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ベンゾイルトリフルオルアセトン、ジベンゾイルメタン、フロイルアセトン、トリフルオルフロイルアセトン、ベンゾイルフロイルメタン、テノイルアセトン、トリフルオルテノイルアセトン、フロイルテノイルアセトン、オキシン、2−メチルオキシン、4−メチルオキシン、5−メチルオキシン、6−メチルオキシン、7−メチルオキシン、オキシン−5−スルホン酸、7−ヨードオキシン−5−スルホン酸、キノリン−2−カルボン酸、キノリン−8−カルボン酸、8−ヒドロキシシノリン、4−ヒドロキシ−1,5−ナフチリジン、8−ヒドロキシ−1,6−ナフチリジン、8−ヒドロキシ−1,7−ナフチリジン、5−ヒドロキシキノキサリン、8−ヒドロキシキナゾリン、2,2′−ビピリジン、2−(2′−チエニル)ピリジン、1,10−フェナントロリン、2−メチル−1,10−フェナントロリン、5−メチル−1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジメチル−1,10−フェナントロリン、5−クロル−1,10−フェナントロリン、6−ブロム−1,10−フェナントロリン、5−ニトロ−1,10−フェナントロリン、5−フェニル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、ジメチルグリオキシム、ジメチルグリオキシム−o−メチルエステル、ジメチルジチオカルバミン酸、ジエチルジチオカルバミン酸、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、3−ヒドロキシフラボン、5−ヒドロキシフラボン、1−(2−ピリジルアゾ)−2−ナフトール、4−(2−ピリジルアゾ)レゾルシン、2−(4′−ジメチルアミノフェニルアゾ)ピリジン、エリオクロムブラックA、エリオクロムブラックT、エリオクロムブルーブラックB、エリオクロムブルーブラックR、フタレインコンプレクソン、アルカノールアミン、ヒドロキシ酸等を挙げることができる。
金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のうち、次の一般式(1)で表されるカルボニル基を2個以上有するカルボニル化合物を好適に使用することができる。
一般式(1) R−C(=O)−CH−C(=O)−R
(但し、Rは炭素数1〜10の有機基である。Rは炭素数1〜10の有機基または水酸基である。)
が表す炭素数1〜10の有機基の例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、フリル基、チエニル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基等を挙げることができる。Rとしては、メチル基、エチル基、エトキシ基等が好ましい。
が表わす炭素数1〜10の有機基の例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、フリル基、チエニル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基等を挙げることができる。
金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物として、特に好適にはアセチルアセトンが使用される。
前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物は、1種単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
4官能シラン
前記一般式(2)におけるRが表す炭素数1~8の非置換アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
同じく置換アルコキシ基としては、前記非置換アルコキシ基の水素原子をメチル基、エチル基等に置き換えてなる基を挙げることができる。
アリールオキシ基としては、フェノキシ基、ナフチルオキシ基を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
一般式(2)に存在する4個のRについては、任意の個数のRが相互に同一であってもよく、またすべてのRが相互に異なっていてもよい。
としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等が好ましい。
前記一般式(2)で表される4官能シランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラクロロシラン、トリメトキシシラン等が挙げられる。前記4官能シランとしては、テトラエトキシシランが好ましい。

前記4官能シランは、1種単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
金属アルコキシド
前記一般式(3)におけるRが表す非置換アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等を挙げることができる。置換アルキル基としては、前記非置換アルキル基の水素原子をメチル基、エチル基、プロピル基等に置き換えてなる基を挙げることができる。Rとしては、イソプロピル基等が好ましい。
前記一般式(3)における金属元素Mは、Be、Al、P、Sc、Ti、V、Cr、Fe、Ni、Zn、Ga、Ge、As、Se、Y、Zr、Nb、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、W、Pb、B、Bi、CeまたはCuである。これらの中でも Ti、Al、Zrが好ましい。
前記一般式(3)で表される金属アルコキシドとしては、例えば、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリプロポキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリn−ブトキシド、アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウムトリt−ブトキシド、アルミニウムトリペンチルオキシド、アルミニウムトリヘキシルオキシド、アルミニウムトリオクチルオキシド、アルミニウムトリベンジルオキシド、アルミニウムトリフェノキシド、アルミニウムトリメトキシエトキシド、アルミニウムトリメトキシエトキシエトキシド、アルミニウムトリメトキシプロポキシド、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラプロポキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラメトキシエトキシド、チタンテトラブトキシド、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラメトキシエトキシド、ジルコニアブトキシド、ニオビウムペンタエトキシド、
インジウムトリメトキシド、インジウムトリエトキシド、インジウムトリプロポキシド、インジウムトリイソプロポキシド、インジウムトリn−ブトキシド、インジウムトリイソブトキシド、インジウムトリt−ブトキシド、インジウムトリペンチルオキシド、インジウムトリヘキシルオキシド、インジウムトリオクチルオキシド、インジウムトリベンジルオキシド、インジウムトリフェノキシド、インジウムトリメトキシエトキシド、インジウムトリメトキシエトキシエトキシド、インジウムトリメトキシプロポキシド、アンチモニートリメトキシド、アンチモニートリエトキシド、アンチモニートリプロポキシド、アンチモニートリイソプロポキシド、アンチモニートリn−ブトキシド、アンチモニートリイソブトキシド等が挙げられる。これらの中でもチタニウムテトライソプロポキシドが好ましい。
本発明の透明被膜形成用塗布液において、前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のモル数(M1)と、前記金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のモル数M3との比(M1)/(M3)は0.25以上、2.0未満の範囲が好ましく、 0.5〜1.0の範囲にあることが更に好ましい。前記モル比(M1)/(M3)が2.0以上の場合は、前記金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のOR部の大半に、前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物が配位することになり、前記金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物の前記4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物との反応が抑制される場合がある。そうなると、膜硬化時に−M−O−Si−の架橋が形成されにくくなり、得られる透明被膜の硬度が不充分となる場合がある。また、前記モル比(M1)/(M3)が2.0以上の場合、透明被膜に残存する金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物の量が増加し、膜の表面抵抗値等といった電気的特性が経時的に変化し、信頼性が低下する場合がある。前記比(M1)/(M3)が0.25未満の場合、前記金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物の反応の進行が過大となるため、塗布液中での加水分解縮合物の安定性が悪くなり、また塗布液寿命が短くなり、その結果、得られる透明被膜の膜厚、屈折率、硬度等に関する好ましい特性が安定して得られにくい場合がある。
透明被膜形成用塗布液において、前記SiのSiO換算濃度(C4)が0.005〜12質量%の範囲にあり、前記MのMO換算濃度(C5)が0.02〜14.25質量%の範囲にあり、濃度(C4)と濃度(C5)との合計濃度(CT)が0.1〜15質量%の範囲にあることが好ましい。
透明被膜形成用塗布液において、前記SiのSiO換算濃度(C4)がさらには0.01〜8質量%の範囲にあることが好ましい。前記SiO換算濃度(C4)が0.005質量%未満の場合は、加水分解反応が起こりにくく、得られる透明被膜に十分な硬度が得られない場合がある。前記SiO換算濃度(C4)が12質量%を超えると、加水分解反応が進み過ぎて安定した塗布液が得られない場合がある。
また、透明被膜形成用塗布液において、前記MのMO換算濃度(C5)がさらには0.04〜9.5質量%の範囲にあることが好ましい。前記MO換算濃度(C5)が0.02質量%未満の場合は、加水分解反応が起こりにくく、得られる透明被膜に十分な硬度が得られない場合がある。前記MO換算濃度(C5)が14.25質量%を超えると、加水分解反応が進み過ぎて安定した塗布液が得られない場合がある。
透明被膜形成用塗布液において、前記合計濃度(CT)がさらには0.2〜10質量%の範囲にあることが好ましい。合計濃度(CT)が0.1質量%未満の場合は、塗布液を通常の塗布条件で塗布して得られる透明被膜の膜厚が薄くなるので、透明被膜が所望の効果を発現するための膜厚を得るためには繰り返し塗布をする必要が生じる場合がある。合計濃度(CT)が15質量%を超えると、塗布液を通常の塗布条件で塗布して得られる透明被膜の膜厚が厚くなるので、透明被膜にクラックが発生する場合がある。また、塗布液の安定性が不充分で、経時的に粘度が上昇し、得られる透明被膜の膜厚、屈折率、硬度等についての好適な特性が安定的に得られない場合がある。
前記4官能シラン化合物および/またはその加水分解縮合物のモル数(M2)と前記金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M3)との比(M2)/(M3)は0.1〜9.0の範囲であり、さらには0.2〜5.0の範囲にあることが好ましい。前記比(M2)/(M3)が0.1未満の場合は、塗布液の安定性が低下し、塗布液寿命が短くなるため、得られる透明被膜の膜厚、屈折率、硬度等に関する好ましい特性が一定して得られない場合がある。前記比(M2)/(M3)が9.0を超えると、塗布液から形成された塗布膜を300℃以下の温度で加熱した場合に、得られる透明被膜の硬度が不十分となり、本発明の効果が得られない場合がある。
本発明の透明被膜形成用塗布液においては、前記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物の一部と、一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物の一部とは共加水分解縮合していてもよい。つまり、本発明の透明被膜形成用塗布液は、前記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物の一部と、一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物の一部との共加水分解縮合物を含有してもよい。なお、前記濃度(C4)、濃度(C5)および合計濃度(CT)ならびにモル数(M2)、モル数(M3)および比(M2)/(M3)は、前記共加水分解縮合が起こる前の数値である。
本発明の透明被膜形成用塗布液は、前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物と、前記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物と、前記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物とが、水および有機溶媒からなる混合溶媒中に溶解または分散してなり、前記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M3)[金属アルコキシド換算]に対する前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のモル数(M1)の比(M1)/(M3)が、0.25以上、2.0未満の範囲にあり、前記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M3)[金属アルコキシド換算]に対する下記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M2)[4官能シラン換算]の比(M2)/(M3)が0.1〜9.0の範囲にある。本発明の透明被膜形成用塗布液においては、前記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物の一部と、一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物の一部は共加水分解縮合していてもよい。本発明の透明被膜形成用塗布液は、前記の(M1)/(M3)および(M2)/(M3)の範囲設定により、塗膜硬度等に優れた性能を発揮する被膜を得ることが可能となったものである。
混合溶媒
混合溶媒としては、水および有機溶媒の混合溶媒が用いられる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、これらを単独で、または混合して用いることができる。
前記有機溶媒うち、その沸点は好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃以上である。沸点が120℃以上であると、塗布液を基材へ塗布する際に、乾燥速度が速すぎることによって発生する外観不良を防止する事ができる。
前記有機溶媒の20℃における粘度は好ましくは1 〜400mPa・s、より好ましくは20〜350mPa・sの範囲である。粘度が前記範囲内であると、塗布液を基材へ塗布する際に印刷法やスリットコート法を選択する事ができる。粘度は、コーンプレート型粘度計により測定される。
上記有機溶媒の中で、エチレングリコール、ヘキシレングリコールが好ましい。
なお、該有機溶媒から前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物は除かれる。
前記混合溶媒における水と有機溶媒との混合比率としては、好ましくは水/有機溶媒(質量比)が20/80〜0.1/99.9であり、より好ましくは水/有機溶媒(質量比)が10/90〜1/99 である。
また、混合される有機溶媒のうち少なくとも1種は、沸点が120℃以上であり、20℃における粘度が1 〜400mPa・sである有機溶媒の混合溶媒における比率が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
前記透明被膜形成用塗布液には、後記した透明被膜形成用塗布液の製造工程に由来して、加水分解用触媒が0.2質量%程度残留することがある。この様な加水分解触媒としては、代表的には硝酸などを挙げることができる。本発明の透明被膜形成用塗布液の適用用途に応じて、所望により加水分解触媒を除去することが推奨される。このような操作として、例えば、イオン交換、中和、蒸留などを挙げることができる。
また、本発明の透明被膜形成用塗布液には、その効果を阻害しない範囲で、任意成分を添加させることができる。このような任意成分の例としては、無機酸化物微粒子、有機樹脂微粒子、オルガノポリシロキサン微粒子、顔料、着色料、帯電防止剤、界面活性剤などを挙げることができる。
<透明被膜形成用塗布液の製造方法>
本発明の透明被膜形成用塗布液の製造方法は、下記本工程、予備工程1及び予備工程2を含むことを特徴とする。
本工程:下記予備工程1で調製した予備液1に、下記予備工程2で調製した予備液2を添加し、続いて水を添加し、5〜40℃で撹拌混合し、透明被膜形成用塗布液を調製する工程
予備工程1:有機溶媒に水、加水分解用触媒および前記一般式(2) で表わされる4官能シランを添加し、撹拌混合し、予備液1を調製する工程
予備工程2:前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物、前記一般式(3)で表わされる金属アルコキシド(ただし、該金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物の量は、該金属アルコキシドの金属1モルに対し、0.25〜2.0モルの範囲)及び有機溶媒を混合し、予備液2を調製する工程
予備工程1
予備工程1では、有機溶媒中で水および加水分解用触媒の存在下、少なくとも部分的に4官能シランの加水分解縮合を進行させ、4官能シランおよび/又はその加水分解縮合物が有機溶媒に分散してなる予備液1を調製する。
加水分解用触媒としては、従来公知の触媒を使用することができ、その例としては、(a)硝酸、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、フッ化水素などの無機酸、(b)シュウ酸、マレイン酸などのカルボン酸、(c)メタンスルホン酸などのスルホン酸、(d)酸性或いは弱酸性の無機塩、(e)固体酸、(f)水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基性物質、(g)酢酸ナトリウム、ギ酸ナトリウムなどの有機酸塩、(h)アンモニア、ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、トリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセンなどのアミン化合物などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。これらの触媒を複数種混合して使用してもよい。加水分解用触媒の量は、前記4官能シラン(SiO換算)に対して0.001〜1.0モル%の範囲内であることが好ましい。
水の使用量は、前記4官能シラン1モル(SiO換算)に対し、0.5〜4.0モルの範囲が好ましい。このモル比の範囲が、前記4官能シランの加水分解を効果的に進める点で有効である。なお、水の使用量は、より好ましくは1.0〜3.0モルの範囲が推奨される。
有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられ、これらを単独で、または混合して用いることができる。
なお、該有機溶媒から前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物は除かれる。
前記4官能シランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシランが好適に使用される。なお、4官能シランは、通常は所望の有機溶媒に溶解された状態で使用される。
予備工程1における有機溶媒の使用量については、4官能シランの加水分解縮合が進行できる程度であれば、格別に限定されるものではないが、通常は、予備液1中の4官能シランの濃度(C2)が0.01〜8質量%(SiO換算)の範囲となる量が推奨される。
予備工程1では、通常は有機溶媒に水、加水分解用触媒、4官能シランを添加し、5〜40℃で5〜120分の撹拌を行い、予備液1を調製する。予備液1には、4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物が含まれる。
予備工程2
予備工程2では、有機溶媒に金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物と、一般式(3)で表される金属アルコキシドを添加し、撹拌することにより金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物を含む予備液2を調製する。
予備工程2における前記金属アルコキシドのモル数(m3)に対する前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のモル数(m1)の比(m1)/(m3)は、0.25以上、2.0未満の範囲、すなわち前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物の量は、前記金属アルコキシドの金属1モルに対し、0.25モル以上、2.0モル未満の範囲にあることが好ましい。予備工程2において、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物は金属アルコキシドのアルコキシ基に配位するが、モル比(m1)/(m3)が0.25以上、2.0未満の範囲にあれば、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物に配位されない金属アルコキシドが残存するので、前記金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物の反応性を制御する点で好ましい。モル比(m1)/(m3)が2.0以上の場合、金属アルコキシドのアルコキシ基に対する配位が進行しすぎるので、金属アルコキシドの安定化が過大となり、4官能シラン等との共加水分解縮合にも影響し、透明被膜形成用塗布液の低温硬化(80〜300℃)にも適さなくなる。
なお、モル比(m1)/(m3)は、更に好適には0.5〜1.0の範囲である。 予備工程2における、予備液2中の前記金属アルコキシドの濃度(C3)は0.04〜9.5質量%(MOx換算)の範囲が好ましい。

前記予備工程2で調製される予備液2は、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物が配位した金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物を含む。
本工程
前記予備工程1で調製した予備液1に、前記予備工程2で調製した予備液2を添加し、続いて水を添加し、5〜40℃で撹拌混合し、透明被膜形成用塗布液を調製する。この工程を「本工程」と称する。本工程で、4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物と、金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物との共加水分解および縮合反応が行われてもよい。
4官能シランの加水分解縮合物の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は300〜3000の範囲であることが好ましく、500〜1500の範囲であることがより好ましい。前記重量平均分子量が前記範囲内であると、4官能シランの加水分解縮合物と金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物との均一な共加水分解および縮合反応が行われ、緻密な共加水分解縮合物を得ることができるので、高屈折率で緻密な本発明の透明被膜付基材を得るうえでも好ましい。
予備液1と予備液2との混合割合については、予備液2に含まれる金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物の金属アルコキシド換算モル数(m3)に対する予備液1に含まれる4官能シランおよび/又はその加水分解縮合物の4官能シラン換算モル数(m2)の比(m2)/(m3)が0.1〜0.9の範囲であることが好ましい。モル比(m2)/(m3)がこの範囲にある場合は、4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物と、金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物との加水分解縮合反応が進行し、得られる透明被膜の均一性が向上する点で好ましい。なお、前記モル比(m2)/(m3)の値は、好適には、0.2〜5.0の範囲である。
水の添加量は、予備液1と予備液2との混合液に対し0.01〜1.0質量%が好ましく、0.25〜0.75質量%がより好ましい。
水を添加した後の撹拌混合温度は5〜40℃であり、好ましくは5〜25℃である。
上記水の添加により、4官能シランの加水分解縮合物と金属アルコキシト゛および/またはその加水分解縮合物との共加水分解縮合反応が促進されるので、緻密な透明被膜を得るうえで好ましい。
前記本工程で使用する予備液1に含まれる4官能シランの加水分解縮合物は、その重量平均分子量(ポリスチレン換算)が300〜3000の範囲であることが好ましい。重量平均分子量がこの範囲であれば、4官能シランの加水分解縮合物と金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物との均一な共加水分解および縮合が行われる点で有利である。重量平均分子量が下限値300未満の場合は、4官能シランの加水分解縮合物と金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物との反応性の差が大きすぎるため、均一な共加水分解および縮合が行なわれにくい点で不利であり、上限値3000を超える場合は、金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物同士が反応しやすくなり、塗布液の安定性が低下し易くなる。重量平均分子量範囲は、より好適には500〜1500の範囲である。
<透明被膜付基材>
本発明の透明被膜付基材は、基材上に、前記透明被膜形成用塗布液を用いて形成された透明被膜を有してなる。
前記基材としては、例えばガラス、ITO膜が処理された基材、ポリカーボネート、アクリル樹脂、PET、TAC等のプラスチックシート、プラスチックフィルム等、プラスチックパネル等を挙げることができる。
前記透明被膜の平均膜厚(T)は20〜200nmの範囲にあり、好ましくは40〜150nmである。
透明被膜の平均膜厚(T)が20nm未満の場合は、膜厚が薄すぎて成膜できない部分、すなわち塗布ムラが生じ、成膜した効果が得られない場合がある。透明被膜の平均膜厚(T)が200nmを超えると、クラックが発生する場合があり、このため、膜の強度、硬度が不十分となる場合がある。
<透明被膜付基材の製造方法>
本発明に係る透明被膜付基材の製造方法は、透明被膜形成用塗布液を基材に塗布し、続いて次の成膜工程1〜成膜工程3を行うことを特徴とする。
成膜工程1:基材に塗布された透明被膜形成用塗布液を80〜150℃の範囲で加熱乾燥する工程
成膜工程2:成膜工程1に続いて、透明被膜形成用塗布液を加熱乾燥して得られた塗布膜にUV照射する工程
成膜工程3:成膜工程2に続いて、UV照射された塗布膜を80〜300℃の範囲で加熱する工程
透明被膜形成用塗布液を基材へ塗布する方法としては、ディップ法、スピナー法、バーコート法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷法、スリットコート法等従来公知の方法を採用することができる。本発明に用いる基材としては、例えば、ガラス、ITO膜が処理された基材、ポリカーボネート、アクリル樹脂、PET、TAC等のプラスチックシート、プラスチックフィルム等、プラスチックパネル等が挙げられる。
成膜工程1において、基材に塗布された透明被膜形成用塗布液を加熱乾燥する温度は80〜150℃である。前記加熱乾燥温度は、基材を変質することなく所望の強度、硬度、耐擦傷性等が得られれば特に制限はないが、前記範囲であると好ましく、80〜150℃、90〜140℃の範囲にあることがさらに好ましい。また、加熱乾燥は、実用上、1〜10分かけて行われる。
成膜工程1において、加熱乾燥における乾燥処理と加熱処理とに明確な境は無く、成膜工程3を行った後に所望の硬度、強度等を有する透明被膜が得られれば、同時に乾燥処理と加熱処理とを行ってもよく、乾燥処理をした後に乾燥温度より高温で加熱処理をしてもよい。
乾燥方法、加熱処理方法としては従来公知の方法を採用することができる。また、電磁波照射処理を併用することもできる。
乾燥加熱温度が80℃未満の場合は、溶媒の残存や、−M−O−M−、または、−M−O−Si−の架橋不足により、十分な膜強度が得られず、加熱乾燥温度が150℃を超えると、前記4官能シランおよび/または加水分解縮合物の有機基が分解し、目的の膜特性が得られなくなることがある。
成膜工程2では、成膜工程1に続いて、透明被膜形成用塗布液を加熱乾燥して得られた塗布膜にUV(紫外線)を照射する。例えば、2kwの高圧水銀灯を用いて3,000mJ/cm の紫外線を照射する。UV照射により、塗布膜内で配位していた金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物の脱離が生じて、塗布膜は成膜工程3で架橋しやすい状態となる。UV照射は、少なくとも波長254nm及び波長365nmの紫外光の照射であることが、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物等を効果的に除去する観点から好ましい。
成膜工程2に続いて、成膜工程3において、UV照射された塗布膜を80〜300℃の範囲で加熱する。この加熱により塗布膜において十分に架橋が進み、透明被膜が形成される。加熱温度が80〜300℃の範囲にあれば、たとえばITO配線の抵抗変化が抑制される点で有利である。なお、加熱時間は、実用上、1〜10分で行われる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
透明被膜形成用塗布液(1)の調製
(予備工程1)
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)4460.41g、純水212.66gおよび濃度60質量%の硝酸3.54gを混合し、5分間撹拌した。ついで、撹拌しながら一般式(2)で表わされる4官能シラン化合物としてエチルシリケート(多摩化学(株)製:SiO濃度28.8質量%)を1230.69g添加し、30分間撹拌して固形分濃度6.0質量%の予備液1−1を調製した。
(予備工程2)
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)を2946.62g、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物としてアセチルアセトン(和光純薬(株)製)を147.68g、一般式(3)で表わされる金属アルコキシドとしてオルガチックス(マツモトファインケミカル(株)製:TA−10、TiO濃度28質量%)を843.9g混合し、5分間撹拌して固形分濃度6.0質量%の予備液2−1を調製した。
(本工程)
撹拌しながら前記予備液1−1に前記予備液2−1を混合し、10分間撹拌した後、純水49.23gを加え、5℃で144時間撹拌した。撹拌終了後、0.2μmのフィルターで濾過を行い、凝集物等を除去して全固形分濃度6.0質量%の透明被膜形成用塗布液(1)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(1)における各成分の濃度、モル比等を表1に示す。なお、表1中でM1、M2、M3、C2、C3及びCTで表される記号の意味は、次の表5のとおりである(他の実施例又は比較例における各透明被膜形成用塗布液についても同様である。)。
Figure 2016191003
また、透明被膜形成用塗布液における4官能シランのSiO換算濃度(質量%)をC4で表し、同じく金属アルコキシドのMOx換算濃度(質量%)をC5で表す。
透明被膜付基材(1)の作製
透明被膜形成用塗布液(1)をフレキソ印刷法にて、ITO膜付ガラス基板(AGCファブリテック(株)製、厚み:1.1mm)上に塗布し、90℃で5分間乾燥し、ついで、波長365nmの紫外線(3000mJ/cm)と波長254nmの紫外線(2000mJ/cm)を照射した後、230℃で30分間加熱して透明被膜付基材(1−1)を作製した。
得られた透明被膜付基材(1−1)について、膜厚、鉛筆硬度を以下の方法で測定した。結果を表2に示す。
別途、透明被膜形成用塗布液(1)をフレキソ印刷法にて、シリカ膜付ガラス基板(AGCファブリテック(株)製、厚み:1.1mm)上に塗布し、90℃で5分間乾燥し、ついで、波長365nmの紫外線(3000mJ/cm)と波長254nmの紫外線(2000mJ/cm)を照射した後、230℃で30分間加熱して透明被膜付基材(1−2)を作製した。
得られた透明被膜付基材 (1−2)について、表面抵抗値、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を以下の方法で測定した。結果を表2に示す。
別途、透明被膜形成用塗布液(1)をフレキソ印刷法にて、6インチシリコンウェハ((株)松崎製作所製、厚み:0.625mm)上に塗布し、90℃で5分間乾燥し、ついで、波長365nmの紫外線(3000mJ/cm)と波長254nmの紫外線(2000mJ/cm)を照射した後、230℃で30分間加熱して透明被膜付基材(1−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(1−3)について、屈折率を以下の方法で測定した。結果を表2に示す。
膜厚
膜厚は、表面粗さ測定機(東京精密(株)製:サーフコム)にて測定した。
鉛筆硬度
鉛筆硬度は、JIS−K−5600に準じて鉛筆硬度試験器により測定した。即ち、透明被膜表面に対して45度の角度に鉛筆をセットし、所定の加重を負荷して一定速度で引っ張り、傷の有無を観察した。
表面抵抗値
表面抵抗値は、表面抵抗測定機((株)三菱化学アナリテック製:ハイレスターUX MCP−HT800)にて測定した。
全光線透過率およびヘイズ
全光線透過率およびヘイズは、ヘーズメーター(スガ試験機(株)製)により測定した。
耐擦傷性の測定
#0000スチールウールを透明被膜表面に当て、荷重2kg/cmで10回摺動し、膜の表面を目視観察し、以下の基準で耐擦傷性を評価した。
評価基準:
筋条の傷が認められない :◎
筋条に傷が僅かに認められる:○
筋条に傷が多数認められる :△
面が全体的に削られている :×
屈折率
屈折率は、分光エリプソメーター(SOPRA(株)製:ES4G、@550nm)にて測定した。
[実施例2]
透明被膜形成用塗布液(2)の調製
予備工程2において、ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)を2503.58g、アセチルアセトン(和光純薬(株)製)を590.72g用いたこと以外は実施例1と同様にして、全固形分濃度6.0質量%の透明被膜形成用塗布液(2)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(2)における各成分の濃度、モル比等を表1に示す。
透明被膜付基材(2)の作製
透明被膜形成用塗布液(1)に替えて透明被膜形成用塗布液(2)を用いたこと以外は実施例1と同様にして透明被膜付基材(2−1)〜(2−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(2−1)〜(2−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を実施例1と同様に測定した。結果を表2に示す。
[実施例3]
透明被膜形成用塗布液(3)の調製
予備工程2において、ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)を3020.46g、アセチルアセトン(和光純薬(株)製)を73.84g用いたこと以外は実施例1と同様にして、全固形分濃度6.0質量%の透明被膜形成用塗布液(3)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(3)における各成分の濃度、モル比等を表1に示す。
透明被膜付基材(3)の作製
透明被膜形成用塗布液(1)に替えて透明被膜形成用塗布液(3)を用いたこと以外は実施例1と同様にして透明被膜付基材(3−1)〜(3−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(3−1)〜(3−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を実施例1と同様に測定した。結果を表2に示す。
[実施例4]
透明被膜形成用塗布液(4)の調製
(予備工程1)
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)10350g、純水212.66gおよび濃度60質量%の硝酸3.54gを混合し、5分間撹拌した。ついで、撹拌しながら一般式(2)で表わされる4官能シランとしてエチルシリケート(多摩化学(株)製:SiO濃度28.8質量%)を1230.69g添加し、30分間撹拌して固形分濃度3.0質量%の予備液1−4を調製した。
(予備工程2)
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)を6875g、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物としてアセチルアセトン(和光純薬(株)製)を147.68g、一般式(3)で表わされる金属アルコキシドとしてオルガチックス(マツモトファインケミカル(株)製:TA−10、TiO濃度28質量%)を843.9g混合し、5分間撹拌して、固形分濃度3.0質量%の予備液2−4を調製した。
(本工程)
撹拌しながら予備液1−4に予備液2−4を混合し、10分間撹拌した後、純水49.23gを加え、5℃で144時間撹拌した。撹拌終了後、0.2μmのフィルターで濾過を行い、凝集物等を除去して、全固形分濃度3.0質量%の透明被膜形成用塗布液(4)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(4)における各成分の濃度、モル比等を表1に示す。
透明被膜付基材(4)の作製
透明被膜形成用塗布液(1)に替えて透明被膜形成用塗布液(4)を用いたこと以外は実施例1と同様にして透明被膜付基材(4−1)〜(4−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(4−1)〜(4−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を実施例1と同様に測定した。結果を表2に示す。
[実施例5]
透明被膜形成用塗布液(5)の調製
(予備工程1)
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)2475g、純水212.66gおよび濃度60質量%の硝酸3.54gを混合し、5分間撹拌した。ついで、撹拌しながら一般式(2)で表わされる4官能シランとしてエチルシリケート(多摩化学(株)製:SiO濃度28.8質量%)を1230.69g添加し、30分間撹拌して、固形分濃度9.0質量%の予備液1−5を調製した。
(予備工程2)
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)を1635g、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物としてアセチルアセトン(和光純薬(株)製)を147.68g、一般式(3)で表わされる金属アルコキシドとしてオルガチックス(マツモトファインケミカル(株)製:TA−10、TiO濃度28質量%)を843.9g混合し、5分間撹拌して、固形分濃度9.0質量%の予備液2−5を調製した。
(本工程)
撹拌しながら予備液1−5に予備液2−5を混合し、10分間撹拌した後、純水49.23gを加え、5℃で144時間撹拌した。撹拌終了後、0.2μmのフィルターで濾過を行い、凝集物等を除去して、全固形分濃度9.0質量%の透明被膜形成用塗布液(5)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(5)における各成分の濃度、モル比等を表1に示す。
透明被膜付基材(5)の作製
透明被膜形成用塗布液(1)に替えて透明被膜形成用塗布液(5)を用いたこと以外は実施例1と同様にして透明被膜付基材(5−1)〜(5−1)を作製した。
得られた透明被膜付基材(5−1)〜(5−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を実施例1と同様に測定した。結果を表2に示す。
[実施例6]
透明被膜付基材(6)の作製
実施例1において、120℃で30分間加熱した以外は同様にして透明被膜付基材(6−1)〜(6−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(6−1)〜(6−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を測定し、結果を表2に示す。
[実施例7]
透明被膜付基材(7)の作製
実施例1において、280℃で30分間加熱した以外は同様にして透明被膜付基材(7−1)〜(7−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(7−1)〜(7−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を測定し、結果を表2に示す。
[実施例8]
透明被膜形成用塗布液(8)の調製
(予備工程1)
実施例1と同様にして固形分濃度6.0質量%の予備液1−8を調製した。
(予備工程2)
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)を2946.62g、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物としてアセチルアセトン(和光純薬(株)製)を147.68g、一般式(3)で表わされる金属アルコキシドとしてオルガチックス(マツモトファインケミカル(株)製:ZA−45、ZrO濃度28.2質量%)を1293.37g混合し、5分間撹拌して、固形分濃度6.0質量%の予備液2−8を調製した。
(本工程)
撹拌しながら予備液1−8に予備液2−8を混合し、10分間撹拌した後、純水49.23gを加え、5℃で144時間撹拌した。撹拌終了後、0.2μmのフィルターで濾過を行い、凝集物等を除去して、全固形分濃度6.0質量%の透明被膜形成用塗布液(8)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(8)における各成分の濃度、モル比等を表1に示す。
透明被膜付基材(8)の作製
透明被膜形成用塗布液(1)に替えて透明被膜形成用塗布液(8)を用いた以外は実施例1と同様にして透明被膜付基材(8−1)~(8−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(8−1)~(8−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を実施例1と同様に測定した。結果を表2に示す。
[比較例1]
透明被膜形成用塗布液(R1)の調製
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)4460.41g、純水212.66gおよび濃度60質量%の硝酸3.54gを混合し、5分間撹拌した。ついで、撹拌しながら一般式(2)で表わされる4官能シランとしてエチルシリケート(多摩化学(株)製:SiO濃度28.8質量%)を1230.69g添加し、30分間撹拌して、固形分濃度6.0質量%の4官能シラン溶液を調製した。
別途、TiO濃度として9.8質量%のジイソプロポキシ−ビスアセチルアセトナトチタン2411.14g、n−ブタノール1527.03gを混合し、5分間撹拌して、固形分濃度6.0質量%の金属アルコキシド溶液を調製した。
ついで、撹拌しながら4官能シラン溶液に金属アルコキシド溶液を混合し、10分間撹拌した後、純水49.23gを加え、5℃で144時間撹拌した。撹拌終了後、0.2μmのフィルターで濾過を行い、凝集物等を除去して、全固形分濃度6.0質量%の透明被膜形成用塗布液(R1)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(R1)における各成分の濃度、モル比等を表3に示す。
透明被膜付基材(R1)の作製
透明被膜形成用塗布液(1)に替えて透明被膜形成用塗布液(R1)を用い、紫外線照射後の加熱条件を300℃、30分間としたこと以外は実施例1と同様にして、透明被膜付基材(R1−1)〜(R1−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(R1−1)〜(R1−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を実施例1と同様に測定した。結果を表4に示す。
[比較例2]
透明被膜付基材(R2)の作製
比較例1において、比較例1と同様にして調製した透明被膜形成用塗布液(R2)を用い、200℃で30分間加熱した以外は同様にして透明被膜付基材(R2−1)〜(R2−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(R2−1)〜(R2−3) について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を測定し、結果を表4に示す。
[比較例3]
透明被膜付基材(R3)の作製
比較例1において、比較例1と同様にして調製した透明被膜形成用塗布液(R1)を用い、120℃で30分間加熱した以外は同様にして透明被膜付基材(R3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(R3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を測定し、結果を表4に示す。
[比較例4]
透明被膜形成用塗布液(R4)の調製
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)4460.41g、純水212.66gおよび濃度60質量%の硝酸3.54gを混合し、5分間撹拌した。ついで、撹拌しながら一般式(2)で表わされる4官能シランとしてエチルシリケート(多摩化学(株)製:SiO濃度28.8質量%)を1230.69g添加し、30分間撹拌して、固形分濃度6.0質量%の4官能シラン溶液を調製した。
別途、ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)を1912.86g、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物としてアセチルアセトン(和光純薬(株)製)を1181.44g、一般式(3)で表わされる金属アルコキシドとしてオルガチックス(マツモトファインケミカル(株)製: TA−10、TiO濃度28質量%)を843.9g混合し、5分間撹拌して、固形分濃度6.0質量%の金属アルコキシド溶液を調製した。
ついで、撹拌しながら4官能シラン溶液に金属アルコキシド溶液を混合し、10分間撹拌した後、純水49.23gを加え、5℃で144時間撹拌した。撹拌終了後、0.2μmのフィルターで濾過を行い、凝集物等を除去して、全固形分濃度6.0質量%の透明被膜形成用塗布液(R4)を調製した。
得られた透明被膜形成用塗布液(R4)における各成分の濃度、モル比等を表3に示す。
透明被膜付基材(R4)の作製
透明被膜形成用塗布液(1)に替えて透明被膜形成用塗布液(R4)を用いたこと以外は実施例1と同様にして透明被膜付基材(R4−1)〜(R4−3)を作製した。
得られた透明被膜付基材(R4−1)〜(R4−3)について、膜厚、表面抵抗値、鉛筆硬度、屈折率、全光線透過率、ヘイズ、耐擦傷性を実施例1と同様に測定した。結果を表4に示す。
[比較例5]
透明被膜形成用塗布液(R5)の調製
ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)4460.41g、純水212.66gおよび濃度60質量%の硝酸3.54gを混合し、5分間撹拌した。ついで、撹拌しながら一般式(2)で表わされる4官能シランとしてエチルシリケート(多摩化学(株)製:SiO濃度28.8質量%)を1230.69g添加し、30分間撹拌して固形分濃度6.0質量%の4官能シラン溶液を調製した。
別途、ヘキシレングリコール(和光純薬(株)製)を3028.47g、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物としてアセチルアセトン(和光純薬(株)製)を65.8g、一般式(3)で表わされる金属アルコキシドとしてオルガチックス(マツモトファインケミカル(株)製:TA−10、TiO濃度28質量%)を843.9g混合し、5分間撹拌して、固形分濃度6.0質量%の金属アルコキシド溶液を調製した。
ついで、撹拌しながら4官能シラン溶液に金属アルコキシド溶液を混合し、10分間撹拌した後、純水49.23gを加え、5℃で144時間撹拌したが、撹拌途中でゲル化が認められたので、透明被膜付基材の作製、評価は実施しなかった。
得られた透明被膜形成用塗布液(R5)(ゲルを含む)における各成分の濃度、モル比等を表3に示す。
Figure 2016191003
Figure 2016191003
Figure 2016191003
Figure 2016191003

Claims (11)

  1. 金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物と、
    下記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物と、
    下記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物とが、水および有機溶媒からなる混合溶媒中に溶解または分散してなり、
    下記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M3)[金属アルコキシド換算]に対する前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のモル数(M1)の比(M1)/(M3)が、0.25以上、2.0未満の範囲にあり、
    下記一般式(3)で表される金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M3)[金属アルコキシド換算]に対する下記一般式(2)で表される4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物のモル数(M2)[4官能シラン換算]の比(M2)/(M3)が0.1〜9.0の範囲にあることを特徴とする透明被膜形成用塗布液。
    一般式(2) SiR
    (但し、Rは炭素数1〜8の非置換もしくは置換アルコキシ基、アリールオキシ基、ビニルオキシ基、水酸基、ハロゲン原子または水素原子であり、4個のRは相互に同一であってもよく、異なっていてもよい。)
    一般式(3) M(OR
    (但し、MはBe、Al、P、Sc、Ti、V、Cr、Fe、Ni、Zn、Ga、Ge、As、Se、Y、Zr、Nb、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、W、Pb、B、Bi、CeまたはCuであり、Rは炭素数1〜10の非置換または置換アルキル基であり、nはMの原子価と同じ整数である。)
  2. 透明被膜形成用塗布液における前記SiのSiO換算濃度(C4)が0.005〜12質量%の範囲にあり、前記MのMO換算濃度(C5)が0.02〜14.25質量%の範囲にあり、濃度(C4)と濃度(C5)との合計濃度(CT)が0.1〜15質量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の透明被膜形成用塗布液。
  3. 前記有機溶媒の沸点が120℃以上であり、20℃における粘度が1〜400mPa・sの範囲にあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の透明被膜形成用塗布液。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3の何れかに記載の透明被膜形成用塗布液を基材に塗布し、続いて次の成膜工程1〜成膜工程3を行うことを特徴とする透明被膜付基材の製造方法。
    成膜工程1:基材に塗布された透明被膜形成用塗布液を80〜150℃の範囲で加熱乾燥する工程
    成膜工程2:成膜工程1に続いて、透明被膜形成用塗布液を加熱乾燥して得られた塗布膜にUV照射する工程
    成膜工程3:成膜工程2に続いて、UV照射された塗布膜を80〜300℃の範囲で加熱する工程
  5. 前記成膜工程2におけるUV照射が、少なくとも波長254nm及び波長365nmの紫外光の照射であることを特徴とする請求項4に記載の透明被膜付基材の製造方法。
  6. 基材上に、請求項1、請求項2又は請求項3の何れかに記載の透明被膜形成用塗布液を用いて形成され、その平均膜厚(T)が20〜200nmの範囲にある透明被膜を有してなることを特徴とする透明被膜付基材。
  7. 下記本工程、予備工程1及び予備工程2を含むことを特徴とする透明被膜形成用塗布液の製造方法。
    本工程:下記予備工程1で調製した予備液1に、下記予備工程2で調製した予備液2を添加し、続いて水を添加し、5〜40℃で撹拌混合し、透明被膜形成用塗布液を調製する工程
    予備工程1:有機溶媒に水、加水分解用触媒及び請求項1に記載の一般式(2)で表わされる4官能シランを添加し、撹拌混合し、予備液1を調製する工程
    予備工程2:請求項1に記載のアルコキシドとキレート形成可能な有機化合物、請求項1に記載の一般式(3)で表わされる金属アルコキシド(ただし、該金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物の量は、該金属アルコキシドの金属1モルに対し、0.25〜2モルの範囲)及び有機溶媒を混合し、予備液2を調製する工程
  8. 本工程において前記予備液1に添加される前記予備液2の量が、前記予備液2に含まれる前記一般式(3)で表される金属アルコキシドのモル数(m3)に対する前記予備液1に含まれる前記一般式(2)で表される4官能シランのモル数(m2)の比(m2)/(m3)が0.1〜5.0の範囲なる量であり、前記予備液2における前記一般式(3)で表される金属アルコキシドのモル数(m3)に対する前記金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物のモル数(m1)の比(m1)/(m3)が、0.25以上、2.0未満の範囲にあることを特徴とする請求項7記載の透明被膜形成用塗布液の製造方法。
  9. 前記予備工程1で調製される予備液1が、4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物を含み、前記予備工程2で調製される予備液2が、金属アルコキシドとキレート形成可能な有機化合物で安定化された金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物を含むことを特徴とする請求項7または請求項8記載の透明被膜形成用塗布液の製造方法。
  10. 前記本工程で、4官能シランおよび/またはその加水分解縮合物と、金属アルコキシドおよび/またはその加水分解縮合物との共加水分解および縮合反応を行うことを特徴とする請求項9に記載の透明被膜形成用塗布液の製造方法。
  11. 前記4官能シランの加水分解縮合物の重量平均分子量(ポリスチレン換算)が300〜3000の範囲であることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の透明被膜形成用塗布液の製造方法。
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