JP2016186546A - 導電性ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び導電性ロールの製造方法 - Google Patents

導電性ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び導電性ロールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接着層の寸法精度に優れた導電性ロールの提供。
【解決手段】導電性の基材30と、基材30の外周面上に、ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方を含有し、全ての樹脂及び樹脂前駆体に対する前記ポリイミド樹脂及び前記ポリイミド樹脂前駆体の総含有率が50質量%以上である導電性の接着層33と、接着層33上に導電性の弾性層31と、を有する導電性ロール121。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び導電性ロールの製造方法に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、先ず、無機又は有機材料を含む光導電性感光体からなる像保持体表面に帯電装置を用いて電荷を形成し、画像信号を変調したレーザ光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像が形成される。そして、前記トナー像を、中間転写体を介するか又は直接、記録紙等の転写材に静電的に転写し、記録材に定着することにより再生画像が得られる。
ここで特許文献1には、導電性支持軸の外周に導電性弾性層を設ける導電性ローラであって、該導電性弾性層がハロゲン原子を含有するゴムを有し、かつ該導電性支持軸と該導電性弾性層間にフェノール樹脂、エポキシ樹脂及び導電剤を有する導電性接着剤層を有する導電性ローラ、その製造方法が開示されている。
また特許文献2には、芯金の周囲に導電性弾性層を具備している導電性ローラの製造方法であって、定められた長さの芯金を、該導電性弾性層の原料組成物の押出し機に接続されたクロスヘッドに連続的に供給して、該クロスヘッドを通過させると共に該芯金の周囲に該原料組成物の被膜を形成し、次いで該クロスヘッドを通過した該心金の周囲を被覆している該被膜を定められた長さに切断する工程を有し、前記工程において、該芯金の進行方向を鉛直下方とする導電性ローラの製造方法が開示されている。
また特許文献3には、芯金にゴムを被覆してなるゴムロールを製造する装置であり、両端面中心に位置決め穴を有する芯金を一本ずつ供給する芯金供給部と、供給された芯金を直列に隙間なく送り進める芯金送り部と、送られてきた芯金にゴムを被覆するゴム被覆部と、ゴム被覆部から押し出されてきたロールをそのロールの直進を保持しつつ支持し、定められた位置で先行ロールと後続ロールとの境界部分での被覆ゴムを切断し先行ロールのみを切り離すロール切り離し部と、切り離された先行ロールを受け取り支持して搬送するとともに、先行ロール両端から定められた幅の被覆ゴムを除去してゴムロールとする両端ゴム除去部と、を備えた製造装置が開示されている。
また特許文献4では、芯金の外周上にホットメルト系接着剤を塗布した後ゴム材料を被覆するゴムローラ製造方法において、該ゴム材料を被覆する前に、該接着剤が塗布された芯金が、冷却されるゴムローラ製造方法が開示されている。
特開2006−208447号公報 特許第4731914号公報 特許第3118639号公報 特開2006−334937号公報
本発明の課題は、接着層が樹脂及び樹脂前駆体としてポリオレフィン系樹脂のみを含有する場合に比べ、弾性層の寸法精度に優れた導電性ロールを提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
導電性の基材と、
前記基材の外周面上に、ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方を含有し、全ての樹脂及び樹脂前駆体に対する前記ポリイミド樹脂及び前記ポリイミド樹脂前駆体の総含有率が50質量%以上である導電性の接着層と、
前記接着層上に導電性の弾性層と、
を有する導電性ロール。
請求項2に係る発明は、
前記ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方として、エポキシ樹脂との架橋重合体を含む請求項1に記載の導電性ロール。
請求項3に係る発明は、
前記接着層のゲル分率が50%以上である請求項1又は請求項2に記載の導電性ロール。
請求項4に係る発明は、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の導電性ロールを備え、
被帯電部材に前記導電性ロールを接触させて前記被帯電部材を帯電させる帯電装置。
請求項5に係る発明は、
像保持体と、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の導電性ロールを有し、前記像保持体に前記導電性ロールを接触させて前記像保持体を帯電させる帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項6に係る発明は、
像保持体と、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の導電性ロールを有し、前記像保持体に前記導電性ロールを接触させて前記像保持体を帯電させる帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
請求項7に係る発明は、
導電性の基材の外周面上に、ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方を含有し、全ての樹脂及び樹脂前駆体に対する前記ポリイミド樹脂及び前記ポリイミド樹脂前駆体の総含有率が50質量%以上である導電性の接着層を形成する接着層形成工程と、
押出成形機を用い、前記接着層が形成された前記基材を、前記基材の前記接着層も含めた外径よりも内径の小さい供給経路に挿通させながらクロスヘッドに供給し、前記クロスヘッドから前記接着層上に弾性層形成用の材料を付与して導電性の弾性層を形成する弾性層形成工程と、
を有する導電性ロールの製造方法。
請求項1に記載の発明によれば、接着層が樹脂及び樹脂前駆体としてポリオレフィン系樹脂のみを含有する場合に比べ、弾性層の寸法精度に優れた導電性ロールが提供される。
請求項2に記載の発明によれば、接着層がポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体として未架橋のもののみ含有する場合に比べ、接着層の剥がれ抑制及び弾性層の膜厚ムラの抑制が両立された導電性ロールが提供される。
請求項3に記載の発明によれば、接着層のゲル分率が上記範囲を外れる場合に比べ、接着層の剥がれ抑制及び弾性層の膜厚ムラの抑制が両立された導電性ロールが提供される。
請求項4、5及び6に記載の発明によれば、接着層が樹脂及び樹脂前駆体としてポリオレフィン系樹脂のみを含有する導電性ロールを備える場合に比べ、帯電ムラの発生が抑制された帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置が提供される。
請求項7に記載の発明によれば、樹脂及び樹脂前駆体としてポリオレフィン系樹脂のみを含有する接着層を形成する場合に比べ、弾性層の寸法精度に優れた導電性ロールの製造方法が提供される。
本実施形態に係る導電性ロールを示す概略斜視図である。 本実施形態に係る導電性ロールの概略断面図である。 クロスヘッドを備えた押出成形機を示す概略図である。 本実施形態に係る帯電装置の概略斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[導電性ロール及びその製造方法]
本実施形態に係る導電性ロールは、導電性の基材と、前記基材の外周面上に導電性の接着層と、前記接着層上に導電性の弾性層と、を有する。そして、接着層はポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方を含有し、かつ前記接着層に含まれる全ての樹脂及び樹脂前駆体に対して、前記ポリイミド樹脂及び前記ポリイミド樹脂前駆体の総含有率が50質量%以上である。
なお、以下においてポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体を総称して「ポリイミド系材料」とも称す。
接着層中に含まれる全ての樹脂及び樹脂前駆体に対して、ポリイミド系材料(ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体)は主成分(50質量%以上)として接着層に含有される。ここで、ポリイミド系材料の含有率にはポリイミド系材料のみを含み、後述のエポキシ樹脂等の架橋剤によって架橋重合された架橋重合体である場合には、該架橋剤の量は含まない。
基材の外周面上に接着層と弾性層とを有する導電性ロールは、前記基材上に接着層を形成する工程、及び前記接着層上に弾性層を形成する工程を経て製造される。なお、接着層上への弾性層の成形にはクロスヘッドを用いた押出成形法、射出成形法等の成形法が用いられており、一般的に弾性層形成用の材料に対し熱をかけた上で接着層上に付与する方法が用いられている。
しかし、上記のようにして弾性層を形成した場合、弾性層に厚さのムラが生じたり凹凸の発生が起きることがあり、つまり弾性層の寸法精度が劣ることがあった。なお、厚さのムラや凹凸が生じ寸法精度に劣る弾性層を有する導電性ロールを画像形成装置に適用した場合、形成される画像において濃度ムラ、色点等の画像欠陥が発生することがあった。
これは、必ずしも明確ではないものの、弾性層形成用の材料にかけられた熱により接着層中の接着剤が溶融し、弾性層形成用の材料との滑り性が低下することで接着層が変形し、弾性層に厚さのムラや凹凸を生じさせているものと推察される。
これに対し本実施形態では、接着層がポリイミド系材料(ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方)を、主成分(接着層に含まれる全ての樹脂及び樹脂前駆体に対して50質量%以上)として含有する。これにより、弾性層の厚さのムラ、凹凸の発生が抑制され、つまり弾性層の優れた寸法精度が実現される。その結果、この導電性ロールを画像形成装置に適用した場合でも、形成される画像における濃度ムラ、色点等の画像欠陥の発生が低減される。
これは、接着層上に弾性層形成用の材料を熱をかけた状態で付与した場合でも、接着層中に接着剤として含まれる樹脂及び樹脂前駆体の溶融が抑制され、弾性層形成用の材料との滑り性が得られることで接着層の変形が抑制され、弾性層における厚さのムラや凹凸の発生が低減されるためと推察される。
・エポキシ樹脂との架橋重合体
本実施形態では、接着層に含まれるポリイミド系材料(ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体)として、エポキシ樹脂との架橋重合体を含むことが好ましい。つまり、ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂との架橋重合体、及びポリイミド樹脂前駆体とエポキシ樹脂との架橋重合体の少なくとも一方を含むことが好ましい。
導電性ロールの製造において、基材上に弾性層を形成する方法として、あらかじめ接着剤を塗布した基材を、クロスヘッドを備える押出機等の成形装置により、前記基材の前記接着層も含めた外径よりも内径の小さい供給経路に挿通させながら、弾性層形成用の材料と共に押出す、押出成形法が挙げられる。
しかし、基材と弾性層形成用の材料とが押出されて前記供給経路を通過する際、円筒状の基材が該供給経路の中心からずれる芯ズレが発生し、そのため弾性層の膜厚が場所によって異なる膜厚ムラ(偏肉)が発生することがあった。膜厚ムラ(偏肉)は導電性のムラにつながるため、この膜厚ムラ(偏肉)を有する導電性ロールを画像形成装置に用いた場合、濃度ムラ等の画像不良が発生することがあった。
また、上記芯ズレを抑制するために、クロスヘッドに基材を供給する供給経路の幅を狭める方法も考えられるが、この場合、基材の外周面に形成されている接着層が干渉していまい、接着層のはがれが発生することがあった。
これに対し、接着層に含まれるポリイミド系材料としてエポキシ樹脂との架橋重合体を含むことで、この接着層はゲル化して強靭化される。そのため、押出成形機において接着層を有する基材を供給経路から供給する際、接着層を有する基材の外径(接着層も含めた外径)よりも径の小さい供給経路を通過させられ、供給経路と基材とによるガタが抑制される。その結果芯ズレが抑制されて、弾性層の膜厚ムラ(偏肉)の発生が抑制されるものと推察される。
・接着層のゲル分率
接着層のゲル分率は50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。接着層のゲル分率を50%以上にすることにより、接着層が強靭化されて機械的特性が向上し、そのため押出成形機において接着層を有する基材を供給経路から供給する際、接着層を有する基材の外径(接着層も含めた外径)よりも径の小さい供給経路を通過させられる。その結果、弾性層の膜厚ムラ(偏肉)の発生が抑制される。
接着層のゲル分率は、接着層に用いる接着剤の材料の選択、接着層形成時の加熱温度、加熱時間などを調整して、架橋量を変化させることにより、制御すればよい。なお、ポリイミド系材料に対してエポキシ樹脂を加えこの両者を架橋重合体とすることでゲル分率を調整することがより好ましい。
接着層のゲル分率の測定は、JIS−K6796(1998年)に準じて行われる。導電性ロールの接着層を1質量部切り出し、質量を測定する。これを溶剤抽出前の樹脂の質量とする。溶剤トルエン(10質量部)に溶解し、24時間浸漬したのち、ろ過して残留樹脂膜物を除去し、質量を測定する。この質量を抽出後の質量とする。これらより、以下の式にしたがってゲル分率が算出される。
ゲル分率(%)=((抽出後の質量)/(溶剤抽出前の樹脂の質量))×100
ゲル分率が50%以上となっていると、架橋構造がかなり発達した被覆膜であり、耐割れ性が良好である。
なお、本実施形態に係る導電性ロールの製造方法としては、導電性の基材の外周面上にポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方を含有し、全ての樹脂及び樹脂前駆体に対する前記ポリイミド樹脂及び前記ポリイミド樹脂前駆体の総含有率が50質量%以上である導電性の接着層を形成する接着層形成工程と、押出成形機を用い、前記接着層が形成された前記基材を、前記基材の前記接着層も含めた外径よりも内径の小さい供給経路に挿通させながらクロスヘッドに供給し、前記クロスヘッドから前記接着層上に弾性層形成用の材料を付与して導電性の弾性層を形成する弾性層形成工程と、を有する製造方法であることが好ましい。
−導電性ロール−
まず、導電性ロールの構成について図を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る導電性ロールの一例を示す概略斜視図である。図2は、上記図1に示す導電性ロールの概略断面図であり、図2は図1のA−A断面図である。
本実施形態に係る導電性ロール121は、図1及び図2に示すごとく、例えば、円筒状又は円柱状の基材30(シャフト)と、基材30の外周面に配設された接着層33と、接着層33の外周面に配設された導電性弾性層31と、を有するロール部材である。また、導電性弾性層31の外周面に配設された導電性最外層32を有していてもよい。
また、本実施形態に係る導電性ロール121は、上記構成に限られず、例えば、導電性弾性層31と導電性最外層32との間に配設される抵抗調整層や移行防止層、導電性最外層32の外側(最表面)に配設される被覆層(保護層)を設けた構成であってもよい。
なお、本明細書において導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×1013Ωcm未満であることを意味する。
以下、導電性ロール及び導電性ロールの製造方法について、製造方法の各工程ごとに分けて説明する。
−接着層形成工程−
(基材)
基材30について説明する。
基材30としては、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂などの導電性の材質で構成されたものが用いられる。
基材30は、導電性ロールの電極及び支持部材として機能するものであり、例えば、その材質としては鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属が挙げられる。本実施形態においては、基材30は、導電性の棒状部材であり、基材30としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。基材30は、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
(接着層)
接着層は、導電性弾性層31と基材30とを接着する層である。
接着層はポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方を含有する。つまり、ポリイミド樹脂前駆体がイミド化されていない状態で含まれていてもよく、またイミド化されポリイミド樹脂となった状態で含まれてもよい。
なお、接着層に含まれる全ての樹脂及び樹脂前駆体に対して、ポリイミド系材料(ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体)の総含有率は50質量%以上であり、70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
<ポリイミド系材料>
ポリイミド樹脂としては、特に熱硬化性のものが好ましく、熱硬化性ポリイミドは分子主鎖中にイミド基が有機基と直結し、これが繰り返し単位となり高分子化しているものである。有機基としてはフェニル基、ナフチル基、ジフェニル基等が挙げられ、これらの有機基を用いることで機械的特性(耐擦り傷性)が良好なものが得られる。
ポリイミド樹脂前駆体としてはポリアミック酸オリゴマーが挙げられ、有機酸二無水物と有機ジアミンとの当量を有機極性溶媒中で縮重合反応させることで得られる。
−ポリアミック酸組成物−
次いで、接着層の形成材料として用いられるポリアミック酸組成物について説明する。
ポリアミック酸組成物は、ポリアミック酸オリゴマーを含有し、更に導電性粒子、エポキシ樹脂、有機極性溶媒等の他の材料を含有してもよい。
・ポリアミック酸オリゴマー溶液の調製
ポリアミック酸オリゴマーは、例えば有機酸二無水物(テトラカルボン酸二無水物等)とジアミン化合物とを有機極性溶媒中で重合反応させて得られる。この際、有機酸二無水物とジアミン化合物の反応に関わるモル比は、必ずしも等モルでなくてもよい。これは、ポリアミック酸オリゴマーを重合する工程において、重合反応に関わる官能基が残存していることでこの官能基を基点として重合反応が起こり、その結果重合時の分散安定性が向上し、さらに導電性粒子と樹脂との結合がより強固になるためである。
ここで、上記ポリアミック酸オリゴマーは、テトラカルボン酸二無水物の1モルとジアミン化合物の1モルとを1ユニットとし、前記ユニットの数nが1以上60以下の重合体であることが好ましい。前記ユニット数が60以下であることにより、導電性粒子含有ポリアミック酸組成物の製造工程や接着層の形成工程において、導電性粒子の分散性が良好になり、導電性粒子の凝集が抑制される。なお、ユニット数については、重合時の反応温度により制御され、反応温度を高くするほど分子量が大きくなる。
また、上記ポリアミック酸オリゴマーのポリスチレン換算重量平均分子量は、500以上20000以下であることが好ましい。分子量が上記範囲であることで、導電性粒子含有ポリアミック酸組成物の製造工程や接着層の形成工程において、導電性粒子の分散性が良好になり、導電性粒子の凝集が抑制される。分子量は重合時の反応温度により制御され、反応温度を高くするほど分子量が大きくなる。
上記ポリアミック酸オリゴマーの重量平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。GPCとしては、東ソー(株)製:HLS−8120GPC(カラム:TSK gelシリーズ)が挙げられる。また、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。実験条件としては、試料濃度0.5質量%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、RI検出器を用いて実験を行う。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製する。
更に、上記GPCカラムを用い、上記測定条件で高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、ポリアミック酸オリゴマーの重量平均分子量を求める。このポリアミック酸オリゴマーの重量平均分子量と、ポリアミック酸オリゴマーを構成するための原料の有機酸二無水物(テトラカルボン酸二無水物)1モル及びジアミン化合物1モルの分子量を合計して1ユニットの分子量を計算し、上記重量平均分子量を上記1ユニットの分子量で除してポリアミック酸オリゴマーのユニット数nが求められる。
・有機酸二無水物(テトラカルボン酸二無水物)
ポリアミック酸オリゴマーの製造に用いられる有機酸二無水物(テトラカルボン酸二無水物)としては、特に制限はなく、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物も使用される。
芳香族系テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等が挙げられる。
脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物;1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン等の芳香環を有する脂肪族テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
テトラカルボン酸二無水物としては、芳香族系テトラカルボン酸二無水物が好ましく、さらに、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物がより好ましい。
これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
・ジアミン化合物
次にポリアミック酸オリゴマーの製造に用いられるジアミン化合物は、分子構造中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物であれば特に限定されない。
例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミン等が挙げられる。
ジアミン化合物としては、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォンが好ましい。
これらのジアミン化合物は単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
・テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との組み合わせ
ポリアミック酸オリゴマーとしては、好ましくは、接着層の強度の観点から、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族系ジアミンとを含むものが好ましい。
・有機極性溶媒
ポリアミック酸オリゴマーの生成反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。これらを単独又は混合物として用いるのが好ましいが、更にはキシレン、トルエンのごとき芳香族炭化水素を併用してもよい。溶媒は、ポリアミック酸及びポリアミック酸−ポリイミド共重合体を溶解するものであれば特に限定されない。
・ポリアミック酸オリゴマー重合時の固形分濃度
ポリアミック酸オリゴマー溶液の固形分濃度は特に規定されるものではないが、50質量%以下であることが好ましい。重合時の固形分濃度が50質量%以下であることにより、反応時に原料モノマーの不溶部の発生が抑制され、反応が良好に進行し、その結果接着層の強度が向上する。
・ポリアミック酸オリゴマー重合温度
ポリアミック酸オリゴマー重合時の反応温度としては、0℃以上80℃以下の範囲であることが好ましい。反応温度が0℃以上であることにより、溶液の粘度が低減され、反応系の攪拌が良好に行われる。また反応温度が80℃以下であることにより、ポリアミック酸オリゴマーの重合と平行してイミド化反応が生じることが抑制され、反応制御の点で好ましい。
なお、上記ポリアミック酸オリゴマーは、そのままイミド化されていない状態で接着層に含まれていても、またイミド化されポリイミド樹脂となった状態で含まれてもよい。
上述した方法において調製したポリアミック酸オリゴマー溶液にさらに、導電性粒子を添加し、分散させて、接着層形成用の塗布液を調製することが好ましい。
・導電性粒子
導電性粒子としては、導電性又は半導電性の粉末が使用され、求められる電気抵抗を得られるものであれば、特に制限されない。例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、アルミニウム、ニッケル等の金属、酸化錫等の酸化金属化合物、チタン酸カリウム等が例示される。これらを単独又は併用して使用してもよい。
これらの中でも、樹脂、樹脂前駆体中への分散性、分散安定性、導電性のバラツキ、電界依存性、電気抵抗の経時での安定性を考慮して、pH5以下の酸化処理カーボンブラックが好ましい。
酸化処理カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して製造される。酸化処理は、空気と接触させ反応させる空気酸化法、窒素酸化物やオゾンと反応させる方法、及び空気酸化後オゾン酸化する方法などにより行われる。具体的には、酸化処理カーボンブラックは、コンタクト法により製造し得る。このコンタクト法としては、チャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。また、酸化処理カーボンブラックは、ガス又はオイルを原料とするファーネスブラック法により製造してもよい。これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処理を行ってもよい。なお、酸性カーボンブラックは、コンタクト法で製造し得るが、密閉式のファーネス法によって製造するのが一般的である。ファーネス法では通常、比較的高いpHで低い揮発分のカーボンブラックが製造されるが、これに上述の液相酸処理を施してpHを調整してもよい。このためファーネス法により得られるカーボンブラックで、後工程処理によりpHが5以下となるよう調節されたカーボンブラックも用い得る。
酸化処理カーボンブラックのpH値は、pH5.0以下が好ましく、より好ましくはpH4.5以下であり、更に好ましくはpH4.0以下である。pH5.0以下の酸化処理カーボンは、表面にカルボキシル基、水酸基、キノン基、ラクトン基などの酸素含有官能基があるので、樹脂中への分散性がよく、良好な分散安定性が得られ、導電性のバラツキが抑制され、また電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中がおきづらくなる。
ここで、pHは、カーボンブラックの水性懸濁液を調製し、ガラス電極で測定することで求められる。また、酸性カーボンブラックのpHは、酸化処理工程での処理温度、処理時間等の条件によって、調整し得る。
酸化処理カーボンブラックは、その揮発成分が1質量%以上25質量%以下が好ましく、2質量%以上20質量%以下がより好ましく、3.5質量%以上15質量%以下含まれていることが更に好適である。揮発分が1質量%以上であることで、表面に付着する酸素含有官能基の効果が良好に発揮され、樹脂への分散性が向上する。一方、25質量%以下であることで、結着樹脂に分散させる際の分解が抑制され、また表面の酸素含有官能基に吸着される水分が抑制され、良好な外観の接着層が形成される。したがって、揮発分を上記範囲とすることで、結着樹脂中への分散がより良好となる。この揮発分は、カーボンブラックを950℃で7分間加熱したときに、出てくる有機揮発成分(カルボキシル基、水酸基、キノン基、ラクトン基等)の割合により求められる。
酸化処理カーボンブラックとして、具体的には、オリオンエンジニアドカーボンズ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0質量%)、同「スペシャルブラック350」(pH3.5、揮発分2.2質量%)、同「スペシャルブラック100」(pH3.3、揮発分2.2質量%)、同「スペシャルブラック250」(pH3.1、揮発分2.0質量%)、同「スペシャルブラック5」(pH3.0、揮発分15.0質量%)、同「スペシャルブラック4」(pH3.0、揮発分14.0質量%)、同「スペシャルブラック4A」(pH3.0、揮発分14.0質量%)、同「スペシャルブラック550」(pH2.8、揮発分2.5質量%)、同「スペシャルブラック6」(pH2.5、揮発分18.0質量%)、同「カラーブラックFW200」(pH2.5、揮発分20.0質量%)、同「カラーブラックFW2」(pH2.5、揮発分16.5質量%)、同「カラーブラックFW2V」(pH2.5、揮発分16.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1000」(pH2.5、揮発分9.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1300」(pH2.5、揮発分9.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1400」(pH2.5、揮発分9.0質量%)、同「MOGUL−L」(pH2.5、揮発分5.0質量%)、同「REGAL400R」(pH4.0、揮発分3.5質量%)等が挙げられる。
分散方法としては公知の方法が適用され、ボールミル、サンドミル、バスケットミル、超音波分散等が挙げられる。
有機極性溶媒100質量部に対して、ポリアミック酸オリゴマーは5質量部以上40質量部以下が好ましく、5質量部以上30質量部以下がより好ましく、5質量部以上20質量部以下が更に好ましい。
有機極性溶媒100質量部に対して、カーボンブラックは2質量部以上16質量部が好ましく、2質量部以上14質量部以下がより好ましく、2質量部以上10質量部以下が更に好ましい。
ここで、ポリアミック酸オリゴマーの質量は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とポリアミック酸オリゴマーとの質量の和に対して、0.001%以上50%以下であることが好ましい。更に、ポリアミック酸オリゴマーのユニット数nが1以上30未満、又はポリアミック酸オリゴマーの質量平均分子量が500以上5000未満の場合には、ポリアミック酸オリゴマーの質量は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とポリアミック酸オリゴマーとの質量の和に対して0.001%以上30%以下であることが好ましく、一方、ポリアミック酸オリゴマーのユニット数nが30以上60以下又はポリアミック酸オリゴマーの質量平均分子量が5000以上20000以下の場合には、ポリアミック酸オリゴマーの質量は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とポリアミック酸オリゴマーとの質量の和に対して30%以上50%以下であることが好ましい。
・他の樹脂
なお、接着層にはポリイミド系材料以外の他の樹脂を併用してもよい。接着層を形成する材料は耐熱性を有することが好ましく、耐熱製の樹脂材料としては特に限定されるものではないが、たとえば、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミドアミド、ポリアミド等が挙げられる。中でも芳香族ポリアミド(アラミド)、サーモトロピック液晶ポリマーとして分類されるものが好適である。上記サーモトロピック液晶ポリマーとしては、完全芳香族ポリエステル、芳香族−脂肪族ポリエステル、芳香族ポリアゾメチ、芳香族ポリエステル−カーボネート等がある。
−エポキシ樹脂との架橋重合体−
また、ポリイミド系材料は、エポキシ樹脂との架橋重合体であることが好ましい。
本実施形態の接着層に用いられるエポキシ樹脂は、エポキシ基を2個以上有する化合物であれば特に制限されない。
エポキシ樹脂としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマ全般をいい、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ジフェニレン骨格などを有する)などが挙げられ、これらは1種単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
これらの中でも、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂が好ましく、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂がより好ましく、ビスフェノール型エポキシ樹脂がさらに好ましい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールF型エポキシ樹脂から選択される少なくとも一種と、ウレタン変性エポキシ樹脂と、ゴム変性エポキシ樹脂とを組み合わせて使用してもよい。
−硬化促進剤−
本実施形態に係る接着層には、更に硬化促進剤を用いてもよい。硬化促進剤としては、例えばリン酸塩、3級アミン、3級アミン塩、イミダゾール、スルホニウム塩等が挙げられる。中でも、リン酸塩がより好ましい。
リン酸塩は、特に制限されない。例えば、リン酸アルミニウム、メタリン酸アルミニウム、トリポリリン酸二水素アルミニウム、オルトリン酸水素チタニウム、ピロリン酸チタニウム、オルトリン酸水素ジルコニウム、オルトリン酸水素セリウム、リン酸亜鉛、これらを酸化亜鉛又は酸化マグネシウムと湿式混合して変性したものが挙げられる。また、リン酸塩をSi及びZnの少なくとも一方で表面処理したものを使用してもよい。リン酸塩は脱水処理を施されたものであるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。また、リン酸塩は、再分散性の観点から、微粉砕されたものであるのが好ましい。
中でも、接着性に優れ、接着剤組成物中での分散性に優れ、入手しやすいという観点から、トリポリリン酸二水素アルミニウムが好ましい。
トリポリリン酸二水素アルミニウムは、AlH10で表される化合物である。トリポリリン酸二水素アルミニウムは特に制限されず、例えば、AlH10、AlH10・2HOが挙げられる。
トリポリリン酸二水素アルミニウムは、微粉砕されたものを使用するのが好ましい態様の1つとして挙げられる。微粉砕されたトリポリリン酸二水素アルミニウムは市販されており、これらの市販品としては、例えば、テイカ社製K−WHITE#105が挙げられる。
硬化促進剤の量は、ポリイミド系材料100質量部に対して、1質量部以上70質量部以下であるのが好ましく、10質量部以上40質量部以下であるのがより好ましい。この範囲の場合、ポリイミド系材料との反応性、接着剤組成物中での分散性、耐水性に優れる。
−エポキシ樹脂硬化剤−
接着剤には硬化剤として公知のものを含有してもよい。例えば、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられるものが挙げられる。
エポキシ樹脂硬化剤としては、当業者において公知のものはすべて用い得る。例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの炭素数2以上20以下の直鎖脂肪族ジアミン;メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、パラキシレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジシクロヘキサン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、ジシアノジアミドなどのアミノ類;アニリン変性レゾール樹脂、ジメチルエーテルレゾール樹脂などのレゾール型フェノール樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂;ポリパラオキシスチレンなどのポリオキシスチレン;フェノールアラルキル樹脂などのフェノール樹脂、;酸無水物などが例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。
これらの中の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、硬化剤の含有量は特に限定されず、最適な量は硬化剤の種類によって異なる。例えば従来公知である各硬化剤ごとの最適量が好ましく用いられる。この最適量は、例えば「総説 エポキシ樹脂 基礎編」(エポキシ樹脂技術協会、2003年発行)の第3章に記載されている。
・その他の成分
接着層には、上記の他に、さらに触媒、無機充填剤、有機又は高分子充填剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、滑剤、摺動性付与剤、界面活性剤、着色剤等を含有してもよい。これらの中の2種類以上を含有してもよい。
更に、接着層を形成する接着剤には、導電性付与のためにケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属、又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ酸化アンチモン固溶体、酸化スズ酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの導電性粉体を添加してもよい。
接着層に添加される導電性粉体は、接着層100質量部に対して、0質量部以上5質量部以下が好ましい。
・接着層の形成
なお、接着層は接着層形成用の塗布液を前記基材上に塗布することで形成し得る。
接着層の厚みは、特に限定はしないが、1μm以上100μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましい。
−導電性弾性層形成工程−
(導電性弾性層)
導電性弾性層31について説明する。
導電性弾性層31は、例えば、弾性材料と、導電剤と、必要に応じて、その他添加剤と、を含んで構成される。そして、導電性弾性層31は、接着層を介して基材30の外周面上に形成される層である。
弾性材料としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらのブレンドゴムが挙げられる。中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR及びこれらのブレンドゴムが好ましく用いられる。これらの弾性材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい
導電剤としては、電子導電剤、イオン導電剤等が挙げられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、カーボンブラックとして具体的には、オリオンエンジニアドカーボンズ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、同「MONARCH1300」、同「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
これら導電剤の平均粒子径としては、1nm以上200nm以下であることが好ましい。
なお、平均粒子径は、導電性弾性層31を切り出した試料を用い、電子顕微鏡により観察し、導電剤の100個の直径(最大径)を測定し、それを平均することにより算出する。また、平均粒子径は、例えば、シスメックス社製ゼータサイザーナノZSを用いて測定してもよい。
導電剤の添加量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが好ましく、15質量部以上25質量部以下の範囲であることがより好ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが好ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより好ましい。
導電性弾性層31に配合されるその他添加剤としては、例えば、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)等の通常弾性層に添加され得る材料が挙げられる。
・導電性弾性層の形成
導電性弾性層31は、例えばクロスヘッド等が備えられた押出成形機にて、導電性弾性層形成用の材料を前記接着層が形成された基材30と共に押出すことで、該接着層の外周表面に形成される。
ここで、クロスヘッドを備えた押出成形機による導電性弾性層の形成方法について、図面を用いて説明する。
図3は、本実施形態において弾性層の形成に用いられるゴムロール製造装置(クロスヘッドを備えた押出成形機)210の構成を示している。
本実施形態に係るゴムロール製造装置210は、いわゆるクロスヘッドダイから構成される排出機212と、排出機212の下方に配置される加圧機214と、加圧機214の下方に配置される引出機216と、を備えている。
排出機212は、未加硫のゴム材(前述の導電性弾性層31形成用の材料)を供給するゴム材供給部218と、ゴム材供給部218から供給されたゴム材を円筒状に押し出す押出部220と、押出部220から円筒状に押し出されるゴム材の中心部に芯金222(前述の接着層が形成された基材30)を供給する芯金供給部224と、を備えている。
ゴム材供給部218は、円筒状の本体部226の内部にスクリュー228を有している。スクリュー228は駆動モータ230によって回転駆動される。本体部226の駆動モータ230側にはゴム材を投入する投入口232が設けられている。投入口232から投入されたゴム材は、本体部226の内部においてスクリュー228によって練られながら押出部220に向けて送り出される。スクリュー228の回転速度を調整することで、ゴム材を送り出す速度が調整される。
押出部220は、ゴム材供給部218に接続される円筒状のケース234と、ケース234の内部中心に配置される円柱状のマンドレル236と、マンドレル236の下方に配置される排出ヘッド238と、を備えている。マンドレル236は保持部材240によってケース234に保持されている。排出ヘッド238は保持部材242によってケース234に保持されている。マンドレル236の外周面(一部において保持部材240の外周面)と保持部材242の内周面(一部において排出ヘッド238の内周面)との間には、ゴム材が環状に流れる環状流路244が形成されている。
マンドレル236の中心部には芯金222が挿通される挿通孔246が形成されている。マンドレル236の下部は端に向けて先細った形状を呈している。そして、マンドレル236の先端の下方の領域は、挿通孔246から供給される芯金222と環状流路244から供給されるゴム材とが合流する合流域248とされている。即ち、この合流域248に向けてゴム材が円筒状に押し出され、円筒状に押し出されるゴム材の中心部に芯金222が送り込まれる態様となっている。
芯金供給部224は、マンドレル236の上方に配置されるローラ対250を備えている。ローラ対250は複数対(3対)設けられ、各ローラ対250の片側のローラはベルト252を介して駆動ローラ254に接続されている。駆動ローラ254が駆動されると、各ローラ対250によって挟み込まれる芯金222はマンドレル236の挿通孔246に向けて送られる。芯金222は予め定められた長さとされており、ローラ対250によって送られる後方の芯金222がマンドレル236の挿通孔246に存在する先方の芯金222を押すことにより、複数の芯金222が順次に挿通孔246を通過する態様となっている。また、駆動ローラ254の駆動は、先方の芯金222の前方端がマンドレル236の先端に位置したときに一旦停止され、マンドレル236の下方の合流域248において、芯金222が間隔をおいて送り込まれる。
こうして、排出機212においては、合流域248においてゴム材を円筒状に押し出し、ゴム材の中心部に間隔をおいて芯金222が順次送り込まれる。それにより、ゴム材で芯金222の外周面が被覆され、ゴムロール部256(つまり前述の導電性弾性層)が、芯金222(前述の接着層が形成された基材30)の外周面に形成される。
導電性弾性層31の厚みは、1mm以上10mm以下とすることが好ましく、2mm以上5mm以下とすることがより好ましい。
そして、導電性弾性層31の体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下が好ましい。
・用途
本実施形態に係る導電性ロールは、電荷の導通が求められるロール部材として用いられ、例えば画像形成装置において被帯電部材に接触して該被帯電部材を帯電させる帯電ロール、トナー等の画像形成材料を保持する保持体に直接又は他の部材を介して間接的に接触して該画像形成材料に電荷を印加することで画像形成材料転写させる転写ロール等として用いられる。
具体的には、電子写真方式の画像形成装置において像保持体(感光体)を帯電する帯電ロール、像保持体(感光体)上に保持されたトナー像を中間転写体に一次転写させる一次転写ロール、中間転写体上に保持されたトナー像を記録媒体に二次転写させる二次転写ロール、記録媒体を搬送すると共に像保持体(感光体)上に保持されたトナー像を直接該記録媒体に転写させる転写搬送ロール、像保持体(感光体)上に保持された静電潜像を現像する現像ロール等として用いられる。
(導電性最外層)
導電性最外層32を構成する高分子材料としては、特に制限されないが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
上記高分子材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合あるいは共重合して用いてもよい。また、当該高分子材料の数平均分子量は、1,000以上100,000以下の範囲であることが好ましく、10,000以上50,000以下の範囲であることがより好ましい。
導電性最外層32は、上記高分子材料に導電剤として前記導電性弾性層31に用いた導電剤や下記に示す各種粒子を混合した組成物で形成してもよい。その添加量は特に制限はないが、高分子材料100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下の範囲であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下の範囲であることがより好ましい。
上記粒子としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等の金属酸化物及び複合金属酸化物、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等の高分子粉体を単独又は混合して用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
導電性最外層32の膜厚は、帯電部材としての摩耗による耐久性を考慮すると厚い方がよいが、0.01μm以上1000μm以下が好ましく、0.1μm以上500μm以下がより好ましく、0.5μm以上100μm以下が更に好ましい。
導電性最外層32の形成方法としては、導電性弾性層上に浸漬法、スプレー法、真空蒸着法、プラズマ塗布法等で形成するが、これらの方法に於て製造工程の点では浸漬法が有利である。
[帯電装置]
以下、本実施形態に係る帯電装置について説明する。
図4は、本実施形態に係る帯電装置の概略斜視図である。
本実施形態に係る帯電装置は、導電性ロールとして、上記本実施形態に係る導電性ロールを適用した形態である。
具体的には、本実施形態に係る帯電装置12は、図4に示すように、例えば、導電性ロール121と、クリーニング部材122と、が特定の食い込み量で接触して配置されている。そして、導電性ロール121の基材30及びクリーニング部材122の基材122Aの軸方向両端は、各部材が回転自在となるように導電性軸受け123(導電性ベアリング)で保持されている。導電性軸受け123の一方には電源124が接続されている。
なお、本実施形態に係る帯電装置は、上記構成に限られず、例えば、クリーニング部材122を備えない形態であってもよい。
クリーニング部材122は、導電性ロール121の表面を清掃するための清掃部材であり、例えば、ロール状で構成されている。クリーニング部材122は、例えば、円筒状又は円柱状の基材122Aと、基材122Aの外周面に弾性層122Bと、で構成される。
基材122Aは、導電性の棒状部材であり、その材質は例えば、鉄(快削鋼等),銅,真鍮,ステンレス,アルミニウム,ニッケル等の金属が挙げられる。また、基材122Aとしては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。基材122Aは、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
弾性層122Bは、多孔質の3次元構造を有する発泡体からなり、内部や表面に空洞や凹凸部(以下、セルという。)が存在し、弾性を有していることがよい。弾性層122Bは、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、オレフィン、メラミン又はポリプロピレン、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレン、シリコーン、ニトリル、等の発泡性の樹脂材料又はゴム材料を含んで構成される。
これらの発泡性の樹脂材料又はゴム材料のなかでも、導電性ロール121との従動摺擦によりトナーや外添剤などの異物を効率的にクリーニングすると同時に、導電性ロール121の表面にクリーニング部材122の擦れによるキズをつけ難くするために、また、長期にわたり千切れや破損が生じ難くするために、引き裂き、引っ張り強さなどに強いポリウレタンが特に好適に適用される。
ポリウレタンとしては、特に限定するものではなく、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールなど)と、イソシアネート(2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなど)の反応物が挙げられ、これらの鎖延長剤(例えば1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなど)による反応物であってもよい。なお、ポリウレタンは、発泡剤(水やアゾ化合物(アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)を用いて発泡させるのが一般的である。
弾性層122Bのセル数としては、20/25mm以上80/25mm以下であることが好ましく、30/25mm以上80/25mm以下であることがさらに好ましく、30/25mm以上50/25mm以下であることが特に好ましい。
弾性層122Bの硬さとしては、100N以上500N以下が好ましく、100N以上400N以下がさらに好ましく、150N以上400N以下が特に好ましい。
導電性軸受け123は、導電性ロール121とクリーニング部材122とを一体で回転自在に保持すると共に、当該部材同士の軸間距離を保持する部材である。導電性軸受け123は、導電性を有する材料で製造されていればいかなる材料及び形態でもよく、例えば、導電性のベアリングや導電性の滑り軸受けなどが適用される。
電源124は、導電性軸受け123へ電圧を印加することにより導電性ロール121とクリーニング部材122とを同極性に帯電させる装置であり、公知の高圧電源装置が用いられる。
本実施形態に係る帯電装置12では、例えば、電源124から導電性軸受け123に電圧が印加されることで、導電性ロール121とクリーニング部材122とが同極性に帯電する。
[画像形成装置、プロセスカートリッジ]
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備える。そして、帯電手段(帯電装置)として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、例えば上記構成の画像形成装置に脱着され、像保持体と、像保持体を帯電する帯電手段と、を備える。そして、帯電手段として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。本実施形態に係るプロセスカートリッジは、必要に応じて、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段及び転写後の像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置、及びプロセスカートリッジについて図面を参照しつつ説明する。図5は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図6は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図5に示すように、像保持体10を備え、その周囲に、像保持体を帯電する帯電装置12と、帯電装置12により帯電された像保持体10を露光して潜像を形成する露光装置14と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、現像装置16により形成したトナー像を記録媒体Pに転写する転写装置18と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を備える。また、転写装置18により記録媒体Pに転写されたトナー像を定着する定着装置22を備える。
そして、本実施形態に係る画像形成装置101は、帯電装置12として、例えば、導電性ロール121と、導電性ロール121に接触配置されたクリーニング部材122と、導電性ロール121及びクリーニング部材122の軸方向両端を各部材が回転自在となるように保持する導電性軸受け123(導電性ベアリング)と、導電性軸受け123の一方に接続された電源124と、が配設された、上記本実施形態に係る帯電装置が適用されている。
一方、本実施形態の画像形成装置101は、帯電装置12(導電性ロール121)以外の構成については、従来から電子写真方式の画像形成装置の各構成として公知の構成が適用される。以下、各構成の一例につき説明する。
像保持体10は、特に制限なく、公知の感光体が適用されるが、電荷発生層と電荷輸送層を分離した、いわゆる機能分離型と呼ばれる構造の有機感光体が好適に適用される。また、像保持体10は、その表面層が電荷輸送性を有し架橋構造を有する保護層で被覆されているものも好適に適用される。この保護層の架橋成分としてシロキサン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アクリル樹脂で構成された感光体も好適に適用される。
露光装置14としては、例えば、レーザ光学系やLEDアレイ等が適用される。
現像装置16は、例えば、現像剤層を表面に形成させた現像剤保持体を像保持体10に接触又は近接させて、像保持体10の表面の潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置である。現像装置16の現像方式は、既知の方式として二成分現像剤による現像方式が好適に適用される。この二成分現像剤による現像方式には、例えば、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。
転写装置18としては、例えば、コロトロン等の非接触転写方式、記録媒体Pを介して導電性の転写ロールを像保持体10に接触させ記録媒体Pにトナー像を転写する接触転写方式のいずれを適応してもよい。
クリーニング装置20は、例えば、クリーニングブレードを像保持体10の表面に直接接触させて表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する部材である。クリーニング装置20としては、クリーニングブレード以外にクリーニングブラシ、クリーニングロール等を適用してもよい。
定着装置22としては、ヒートロールを用いる加熱定着装置が好適に適用される。加熱定着装置は、例えば、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層又は耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し特定の接触圧で接触して配置され、円筒状芯金の外周面又はベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラ又は加圧ベルトと、で構成される。未定着のトナー像の定着プロセスは、例えば、定着ローラと加圧ローラ又は加圧ベルトとの間に未定着のトナー像が転写された記録媒体Pを挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、中間転写体を利用した中間転写方式の画像形成装置、各色のトナー像を形成する画像形成ユニットを並列配置させた所謂タンデム方式の画像形成装置であってもよい。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、図6に示すように、上記図5に示す画像形成装置において、露光のための開口部24A、除電露光のための開口部24B及び取り付けレール24Cが備えられた筐体24により、像保持体10と、像保持体を帯電する帯電装置12と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を一体的に組み合わせて保持して構成したプロセスカートリッジ102である。そして、プロセスカートリッジ102は、上記図5に示す画像形成装置101に脱着自在に装着されている。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。なお、特に断りがない限り「部」は「質量部」を意味する。
〔実施例1〕
<導電性ロールの作製>
・基材の準備
SUM23Lから成る円筒状の基材に5μmの厚さの無電解ニッケルメッキを施した後、6価クロム酸を施し直径8mmの導電性基材を得た。
・接着層の形成
(ポリアミック酸オリゴマー溶液(A−1)の調製)
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコ中に、五酸化リンによって乾燥した窒素ガスを通じ、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(0.1モル)とN−メチル−2−ピロリドン117.68gを注入し、攪拌、溶解した。その後4,4’−ジアミノジフェニルエーテル20.02g(0.1モル)をN−メチル−2−ピロリドン80.08gに溶解させたジアミン溶液を、0℃に保持したフラスコ内に滴下し、このジアミン溶液滴下後すぐに、反応溶液を大量(再沈殿精製し得る量)のメタノール中に注ぎ再沈殿精製を行った。析出した白色ポリマーをろ別、乾燥した後、N−メチル−2−ピロリドンに再溶解させて20質量%ポリアミック酸オリゴマー溶液(A−1)を得た。
得られたポリアミック酸オリゴマーについて、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)が500であった。GPCとしては、東ソー(株)製:HLS−8120GPC(カラム:TSK gelシリーズ)を使用して、前述の測定条件及び前述のポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。
(カーボンブラック分散ポリアミック酸オリゴマー溶液(B−1)の調製)
前記20質量%のポリアミック酸オリゴマー溶液(A−1)20g中に、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4、オリオンエンジニアドカーボンズ社製、pH4.0、揮発分:14.0質量%)80gを添加して、さらにN−メチル−2−ピロリドンを984g添加した。この溶液をボールミルにて6時間で処理して、カーボンブラック分散ポリアミック酸オリゴマー溶液(B−1)を得た。
(接着層の形成)
カーボンブラック分散ポリアミック酸オリゴマー溶液(B−1) 100部
エポキシ樹脂 10部
(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、jER828、三菱化学株式会社製)
上記混合物をホモジナイザーで1時間混合後、刷毛塗りにより前記基材表面に塗布した。粘度調整にはN−メチル−2−ピロリドンを用いた。基材(シャフト)を回転させながら、温度120℃の条件で、30分間乾燥処理を行い、膜厚20μmの接着層を形成した。
得られた接着層のゲル分率は95%だった。
−弾性層の形成−
下記組成の混合物をオープンロールで混練りし、前記接着層を形成した基材表面に押出し成形機を用いて弾性層を形成し、かつ加硫した。このときの基材(シャフト)搬送経路の外形寸法は8mmφであり、かつ前記基材としては外径が8mmφ、長さ350mmのものを使用した。またクロスヘッド押出装置として、三葉製作所製の40mm押出機と、ダイノズル内径が13mmφであるクロスヘッドダイとを用いた。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。その時の接着層の摩擦係数は0.67だった。
・ゴム材(エピクロルヒドリンエチレンオキシドアリルグリシジルエーテル共重合ゴム、Gechron3106:日本ゼオン社製) 100部
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製) 15部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製) 5部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム) 1部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ:鶴見化学工業社製) 1部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製) 2.0部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製) 0.5部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) 3部
・ステアリン酸 1.5部
〔実施例2〕
実施例1において接着層の形成を、同配合でかつ乾燥条件を120℃15分にした以外、実施例1と同様にして導電性ロールを得た。
接着層のゲル分率は52%だった。また、弾性層の押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。
〔実施例3〕
実施例1において接着層の形成を、同配合でかつ乾燥条件を120℃10分にした以外、実施例1と同様にして導電性ロールを得た。
接着層のゲル分率は48%だった。また、弾性層の押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。
〔比較例1〕
実施例1において接着層の形成を、以下の方法により行ったこと以外、実施例1と同様にして導電性ロールを得た。
・接着層の形成
ポリオレフィン樹脂組成物 100部
(ロードファーイースト社製、商品名:ケムロックXJ150)
導電剤 2.5部
(カーボンブラック、ケッチェンブラックEC:ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
上記混合物をボールミルで1時間混合後、刷毛塗りにより前記基材表面に塗布した。粘度調整にはトルエン又はキシレンを用いた。基材(シャフト)を回転させながら、温度120℃の条件で、30分間乾燥処理を行い、膜厚20μmの接着層を形成した。
得られた接着層のゲル分率は95%だった。また、弾性層の押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。
〔実施例4〕
実施例1において接着層の形成を、以下の方法により行ったこと以外、実施例1と同様にして導電性ロールを得た。
・接着層の形成
カーボンブラック分散ポリアミック酸オリゴマー溶液(B−1) 110部
上記を刷毛塗りにより前記基材表面に塗布した。粘度調整にはN−メチル−2−ピロリドンを用いた。基材(シャフト)を回転させながら、温度120℃の条件で、30分間乾燥処理を行い、膜厚20μmの接着層を形成した。
得られた接着層のゲル分率は91%だった。
[評価]
・ゲル分率の測定
表面層のゲル分率の測定は、JIS−K6796(1998年)に準じて行った。導電性ロールの接着層を1質量部切り出し、質量を測定する。これを溶剤抽出前の樹脂の質量とした。溶剤トルエン(10質量部)に溶解し、24時間浸漬したのち、ろ過して残留樹脂膜物を除去し、質量を測定した。この質量を抽出後の質量とする。これらより、以下の式にしたがってゲル分率を算出した。
ゲル分率(%)=((抽出後の質量)/(溶剤抽出前の樹脂の質量))×100
・基材の表面状態
導電性ロールを高温高湿(45℃、95%RH)環境下で10日間保管後、表面状態の観察と表面層を含む弾性層を剥がし、基材表面の観察をした。結果は表1に示した。
A:弾性層形成前の表面状態と変化なし
B:接着層及び導電性支持体の少なくとも一方にピンホールが見られた
C:導電性支持体が腐食し盛り上がり、接着層及び導電性支持体の少なくとも一方に剥がれがみられた
・接着性
接着層の接着強さを見るために、導電性ロールの弾性層部分にカッターで切れ込みをいれ、弾性層を手によって剥離を試みた。
A:強固な接着により剥離困難か、又は弾性層の破壊が見られた。
B:導電性支持体と接着層の界面又は接着層と弾性層との界面で抵抗はあるものの剥離し得る。
C:導電性支持体と接着層の界面又は接着層と弾性層との界面で容易に剥離する。
・初期画質
導電性ロールをカラー複写機DocuCentre Color a450(富士ゼロックス社製)のドラムカートリッジに導電性ロールとして装着し、DocuCentre Color a450で、10℃15%RH環境下及び28℃85%RH環境下で50%ハーフトーン画像を印刷し、以下の基準により画質を評価した。
A:濃度ムラ、白点、色点が未発生。
B:濃度ムラ、白点、色点が部分的に発生。
C:濃度ムラ、白点、色点が全体的に発生。
・帯電維持性
導電性ロールをDocuCentreColor400CP(富士ゼロックス社製)のドラムカートリッジに装着し、A4用紙50,000枚印字テスト(10℃15%RH環境下で50,000枚)を行った後に、DocuCentreColor400CPで50%ハーフトーン画像を印刷したときの画像濃度ムラより以下の基準で判定した。
A:画像濃度ムラが全く無い。
B:部分的に画像濃度ムラが発生。
C:全体に画像濃度ムラが発生。
・形状精度
導電性ロール成形後の形状をレーザ外径測定器を用いて測定し、以下の基準により評価した。
A:接着層の剥がれ起因による表面の凹凸がない
B:接着層の剥がれ起因による表面の凹凸が有るが、極微小で画質上問題ないレベル。
C:接着層の剥がれ起因による表面の凹凸が多数発生、画質上問題となるレベル。
10 像保持体、12 帯電装置、14 露光装置、16 現像装置、18 転写装置、20 クリーニング装置、22 定着装置、24 筐体、24A 開口部、24B 開口部、24C 取り付けレール、30基材、31 導電性弾性層、32 導電性最外層、33 接着層、101 画像形成装置、102 プロセスカートリッジ、121 導電性ロール、122 クリーニング部材、123 導電性軸受け、122A 基材、122B 弾性層、124 電源、210 ゴムロール製造装置、212 排出機、214 加圧機、216 引出機、218 ゴム材供給部、220 押出部、222 芯金、224 芯金供給部、226 本体部、228 スクリュー、230 駆動モータ、232 投入口、234 ケース、236 マンドレル、238 排出ヘッド、240 保持部材、242 保持部材、244 環状流路、246 挿通孔、248 合流域、250 ローラ対、252 ベルト、254 駆動ローラ、256 ゴムロール部

Claims (7)

  1. 導電性の基材と、
    前記基材の外周面上に、ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方を含有し、全ての樹脂及び樹脂前駆体に対する前記ポリイミド樹脂及び前記ポリイミド樹脂前駆体の総含有率が50質量%以上である導電性の接着層と、
    前記接着層上に導電性の弾性層と、
    を有する導電性ロール。
  2. 前記ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方として、エポキシ樹脂との架橋重合体を含む請求項1に記載の導電性ロール。
  3. 前記接着層のゲル分率が50%以上である請求項1又は請求項2に記載の導電性ロール。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の導電性ロールを備え、
    被帯電部材に前記導電性ロールを接触させて前記被帯電部材を帯電させる帯電装置。
  5. 像保持体と、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の導電性ロールを有し、前記像保持体に前記導電性ロールを接触させて前記像保持体を帯電させる帯電装置と、
    を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  6. 像保持体と、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の導電性ロールを有し、前記像保持体に前記導電性ロールを接触させて前記像保持体を帯電させる帯電装置と、
    帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
    前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
  7. 導電性の基材の外周面上に、ポリイミド樹脂及びポリイミド樹脂前駆体の少なくとも一方を含有し、全ての樹脂及び樹脂前駆体に対する前記ポリイミド樹脂及び前記ポリイミド樹脂前駆体の総含有率が50質量%以上である導電性の接着層を形成する接着層形成工程と、
    押出成形機を用い、前記接着層が形成された前記基材を、前記基材の前記接着層も含めた外径よりも内径の小さい供給経路に挿通させながらクロスヘッドに供給し、前記クロスヘッドから前記接着層上に弾性層形成用の材料を付与して導電性の弾性層を形成する弾性層形成工程と、
    を有する導電性ロールの製造方法。
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