JP2016164864A - Agペーストおよび当該Agペースト用のAg粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間低温焼成で導電性に優れた電極を形成可能なAgペーストを提供する。【解決手段】本発明により、Ag粉末と分散媒とを含むAgペーストが提供される。上記Ag粉末は、以下の条件:(1)個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積50個数%に相当するD50粒径が80nm以上200nm以下である;(2)アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合が、前記Ag粉末を構成するAg微粒子全体の60個数%以上85個数%未満である;(3)表面に、炭素数5以下の有機アミンからなる保護剤が付着している;(4)上記Ag粉末全体を100質量%としたときに、上記保護剤が1.2質量%以下である;をいずれも具備する。また、上記分散媒は、大気圧での沸点が150℃以下の溶媒から構成される。【選択図】図1

Description

本発明は、Agペーストに関する。詳しくは、短時間低温焼成で導電性に優れた電極(特にはファインライン電極)を形成可能なAgペーストに関する。
近年、軽量化や低コスト化、易加工性の観点から、ポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる低耐熱性部材に電子配線を形成する試みがなされている。かかる電子配線は、例えば、上記低耐熱性部材の表面にAg粉末を含むAgペースト(スラリー、インクを包含する。以下同様。)を塗布して、当該低耐熱性部材を構成するPENやPETの耐熱温度より低い温度(部材に歪み等の問題が生じ難い温度、例えば150℃以下)で焼成することにより作製される。
特許文献1〜4には、かかる用途に使用し得るAg粉末ならびに当該Ag粉末を含むAgペーストが開示されている。例えば特許文献1には、粒径が30nm以下の、保護分子アミン(保護剤)で覆われた被覆銀超微粒子、および当該被覆銀超微粒子を含むAgペーストが開示されている。特許文献1では、Ag微粒子の粒径を30nm以下と超微粒化することで溶融温度を下げ、低温での焼結を可能としている。また、Ag微粒子の表面を保護剤で被覆することで、微粒子としての安定性を維持している。
特開2010−265543号公報 特開2013−142173号公報 特開2014−031542号公報 特開2014−194057号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、上記の先行技術を例えばファインライン電極(細線状の電極)の形成等に適用する場合等に、未だ改善の余地が認められた。
すなわち、特許文献1に記載される被覆銀超微粒子は粒径30nm以下と非常に細かいため、微粒子表面の安定化の点から大量の保護剤を含有する。このため、焼成時には当該大量の保護剤が燃え抜けて、Ag微粒子自体の熱収縮率が大きくなる。また、得られた焼結体に多くの気孔を生じ、充填性が低下する原因ともなる。その結果、上記被覆銀超微粒子を用いてなるファインライン電極は脆性が高くて断線し易かったり、導電性が低下したりする課題がある。加えて、上記の先行技術では、焼成温度が100℃以下のように極めて低い場合、実用に優れた導電性(例えば、μΩ・cmオーダーの体積抵抗率)を実現するのに長時間の焼成が必要となる。焼成時間は生産効率に大きく影響するため、特にロールtoロールプロセスのような連続生産においては、焼成時間を1秒でも短縮することが望まれている。
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、短時間低温焼成で導電性に優れた電極(特にはファインライン電極)を形成可能なAgペーストを提供することにある。
本発明者らは、Ag粉末の焼結性と表面安定性とのバランスに着目し、鋭意検討を重ねた。その結果、本発明を創出するに至った。
本発明により、Ag粉末と分散媒とを含むAgペーストが提供される。上記Ag粉末は、以下の条件:(1)個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積50個数%に相当するD50粒径が80nm以上200nm以下である;(2)アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合が、前記Ag粉末を構成するAg微粒子全体の60個数%以上85個数%未満である;(3)表面に、炭素数5以下の有機アミンからなる保護剤が付着している;(4)上記Ag粉末全体を100質量%としたときに、上記保護剤が1.2質量%以下である;をいずれも具備する。また、上記分散媒は、大気圧での沸点が150℃以下の溶媒から構成される。
上記Agペーストによれば、低温・短時間の焼成で、緻密性や充填性が高く導電性に優れた電極を形成することができる。例えば、100℃/10分の焼成条件で体積抵抗率が10μΩ・cm以下、80℃/10分の焼成条件で体積抵抗率が25μΩ・cm以下、80℃/30分の焼成条件で体積抵抗率が10μΩ・cm以下の電極を安定的に実現することができる。焼成が低温・短時間で済むことは、低コストや環境負荷低減(例えば省エネルギーやCO削減)の観点からも好ましい。
なお、Agペーストに含まれるAg粉末の粒度分布は、例えば、以下のようにして把握することができる。すなわち、まず一般的なFE−SEMを用いて、Ag粉末を適切な倍率(例えば5〜10万倍)で観察し、1試料につき数枚(例えば4枚)のFE−SEM観察画像を取得する。次に、その観察画像において独立している(重なっていない)微粒子を100個以上(例えば100〜1000個)任意抽出し、各々の微粒子の輪郭をなぞった画像を作成する。この画像をMedia Cybernetics社製の画像解析ソフト「Image Pro」で解析し、微粒子の面積値から粒径(円相当径)を算出する。その結果を、横軸に微粒子の粒径、縦軸に微粒子の個数をとったグラフに表すことで、個数基準の粒度分布を得ることができる。
また、アスペクト比は、上記FE−SEM観察画像に基づき、微粒子の長径に対する短径の比として算出することができる。
ここに開示されるAgペーストの好適な一態様では、個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積90個数%に相当するD90粒径と、粒径の小さい方から累積10個数%に相当するD10粒径とが、次の式(1):70nm≦(D90粒径−D10粒径);を満たす。これにより、Ag粉末が高密度に充填されて導電性に一層優れた電極を実現することができる。
ここに開示されるAgペーストの好適な一態様では、個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積90個数%に相当するD90粒径と、粒径の小さい方から累積10個数%に相当するD10粒径と、上記D50粒径とが、次の式(2):0.6≦〔(D90粒径−D10粒径)/D50粒径〕≦1.2;を満たす。これにより、緻密で充填性の高い電極を実現することができる。したがって、電極のひび割れなどの不具合を高度に防止することができる。
ここに開示されるAgペーストの好適な一態様では、上記D10粒径が50nm以上である。ここに開示されるAgペーストの他の好適な一態様では、上記D90粒径が310nm以下である。上記D10粒径および上記D90粒径のうち少なくとも1つを満たすことで、Ag粉末の低温焼結性と表面安定性をより高いレベルで両立することができる。さらに、上記D90粒径を満たすことで、細線状の電極を、より安定的に形成することができる。
また、本発明の他の一の側面として、上記Agペーストに使用するためのAg粉末が提供される。かかるAg粉末は、以下の条件:(1)個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積50個数%に相当するD50粒径が80nm以上200nm以下である;(2)アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合が、前記Ag粉末を構成するAg微粒子全体の60個数%以上85個数%未満である;(3)表面に、炭素数5以下の有機アミンからなる保護剤が付着している;(4)上記Ag粉末全体を100質量%としたときに、上記保護剤が1.2質量%以下である;をいずれも具備する。
Ag粉末(a〜e,g〜j)のFE−SEM観察画像である。 Ag粉末(a〜e)の個数基準の粒度分布を示すグラフである。 Ag粉末(g〜j)の個数基準の粒度分布を示すグラフである。 Ag粉末(a〜e)の個数基準のアスペクト比の分布を示すグラフである。 Ag粉末(g〜j)の個数基準のアスペクト比の分布を示すグラフである。 例1と参考例1に係る焼結体の写真である。 Ag粉末を100℃で10分間焼成した後の焼結体のFE−SEM観察画像であって、(a)は例1に係る画像、(b)は参考例1に係る画像である。 ディスペンサーを用いた吐出試験の説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事項であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、Ag粉末と分散媒以外の構成成分や、Agペーストの調製に係る一般的技術等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
〔Agペースト〕
ここに開示されるAgペーストは、必須構成成分として、(A)Ag粉末と(B)分散媒とを含む。また、種々の基準に照らしてその他の成分を配合することもできる。
以下、ここで開示されるAgペーストの構成成分について説明する。
≪(A)Ag粉末≫
Ag粉末は、銀(Ag)微粒子の集合体であり、以下の特徴(1)〜(4):
(1)粒度分布:D50粒径が80nm以上200nm以下である;
(2)アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合が、前記Ag粉末を構成するAg微粒子全体の60個数%以上85個数%未満である;
(3)保護剤:表面に炭素数5以下の有機アミンからなる保護剤が付着している;
(4)保護剤の割合:保護剤の割合が1.2質量%以下である;
を具備することによって、優れた低温焼結性と表面安定性とを兼ね備える。換言すれば、ここに開示されるAg粉末は、低温焼結性を維持しつつも微粒子そのものが高い安定性を有することによって特徴づけられる。以下、各特徴について順に説明する。
(1)粒度分布
ここに開示されるAgペーストのAg粉末は、低温(150℃以下での)焼結に適した大きさであり、且つ、微粒子そのものの安定性が高められていることを特徴とする。つまり、一般には、粒径の小さな微粒子ほど低温での焼結に向いていると言えるが、粒径が小さすぎると表面安定性が不足して大量の保護剤が必要となる。逆に、粒径の大きな粒子ほど表面の安定性は高いと言えるが、粒径が大きすぎると溶融温度が高くなり、低温での焼結が困難となる。このため、低温焼結性と表面安定性のバランスをとることが重要である。
具体的には、ここに開示されるAgペーストのAg粉末は、個数基準の粒度分布において、D50粒径(平均粒径)が80nm以上200nm以下である。D50粒径が80nm以上(典型的には90nm以上)であると、例えばD50粒径が30nm未満と非常に小さい場合に比べて、より少ない保護剤の含有量で微粒子の表面を安定化することが可能となる。また、D50粒径が200nm以下(典型的には190nm以下)であると、溶融温度が低く抑えられて、例えば150℃以下のような低温での焼結が可能となる。
好適な一態様では、上記個数基準の粒度分布において、粒径の最小値(Dmin粒径)が10nm以上、好ましくは20nm以上、例えば30nm以上である。換言すれば、10nm未満、好ましくは20nm未満、例えば30nm未満の超微粒子を実質的に含有しないことが好ましい。
好適な他の一態様では、上記個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積5個数%に相当するD粒径が40nm以上、典型的には45nm以上であって、例えば90nm以下である。
好適な他の一態様では、上記個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積10個数%に相当するD10粒径が45nm以上、典型的には50nm以上であって、例えば100nm以下である。
好適な他の一態様では、上記個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積20個数%に相当するD20粒径が60nm以上、典型的には65nm以上であって、例えば130nm以下である。
上記Dmin粒径、D粒径、D10粒径およびD20粒径のうち少なくとも1つを所定値以上とすることにより、表面安定性の低い超微粒子の割合を低減して、Ag粉末全体の安定性や保存性を高めることができる。好ましくは、保護剤の含有量をより一層低減することができる。さらには、Ag粉末の取扱性や作業性を向上することもできる。
また、上記Dmin粒径、D粒径、D10粒径およびD20粒径のうち少なくとも1つを所定値以下とすることにより、低温焼結性を向上することができる。
好適な他の一態様では、上記個数基準の粒度分布において、粒径の最大値(Dmax粒径)が600nm以下、好ましくは550nm以下、例えば520nm以下である。換言すれば、600nm超、好ましくは550nm超、例えば520nm超の粗大な粒子を実質的に含有しないことが好ましい。
好適な他の一態様では、上記個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積80個数%に相当するD80粒径が100nm以上、典型的には110nm以上であって、典型的には270nm以下、例えば260nm以下である。
好適な他の一態様では、上記個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積90個数%に相当するD90粒径が110nm以上、例えば120nm以上であって、320nm以下、典型的には310nm以下、例えば305nm以下である。
好適な他の一態様では、上記個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積95個数%に相当するD95粒径が130nm以上、例えば140nm以上であって、典型的には400nm以下、例えば350nm以下である。
上記Dmax粒径、D80粒径、D90粒径およびD95粒径のうち少なくとも1つを所定値以上とすることにより、Ag粉末の表面安定性を高いレベルで維持することができる。
また、上記Dmax粒径、D80粒径、D90粒径およびD95粒径のうち少なくとも1つを所定値以下とすることにより、Ag粉末の焼結温度を一層低温化することができる。さらに、線幅が狭いファインライン電極の精密な形成をも好適に実現することができる。
ここに開示されるAgペーストのAg粉末は、粒度分布に適度な広がりを有することが好ましい。具体的には、D90粒径からD10粒径を差し引いた値(D90粒径−D10粒径)が70nm以上、典型的には75nm以上であって、概ね220nm以下、例えば210nm以下であるとよい。(D90−D10)の値を所定値以上とすることにより、Ag粉末の焼結時に、相対的に粒径の小さなAg微粒子が、相対的に粒径の大きなAg微粒子の隙間を埋めるように焼結し得る。その結果、Ag粉末がより高密度に充填(パッキング)され、一層優れた導電性を実現することができる。
好適な一態様では、D95粒径からD粒径を差し引いた値(D95粒径−D粒径)が90nm以上、典型的には95nm以上であって、概ね270nm以下、例えば260nm以下である。
好適な他の一態様では、D80粒径からD20粒径を差し引いた値(D80粒径−D20粒径)が40nm以上、典型的には45nm以上であって、概ね150nm以下、例えば140nm以下である。
好適な他の一態様では、Dmax粒径からDmin粒径を差し引いた値(Dmax粒径−Dmin粒径)が150nm以上であって、概ね500nm以下である。
上記(D95−D)、(D80粒径−D20粒径)および(Dmax粒径−Dmin粒径)のうち少なくとも1つを満たすことにより、充填性を向上することができる。また、低温焼結性と表面安定性とを、より高いレベルでバランスすることができる。
好適な他の一態様では、D50粒径とD90粒径とD10粒径とから計算される粒度分布の広がりW:W=(D90粒径−D10粒径)/D50粒径;が、典型的には0.6以上、好ましくは0.7以上である。なお、Wが所定値以上であることは、粒度分布がブロードで、D50粒径から所定の広がりを持つことを示している。これにより、緻密で充填性の高い電極を実現することができ、電極のひび割れなどの不具合を高度に防止することができる。
また、粒度分布の広がりWは、典型的には1.2以下、好ましくは1.1以下である。なお、Wが所定値以下であることは、粒度分布が過度にブロードすぎずに、D50粒径からある程度の範囲に収束する所定の均質性を維持していることを示している。これにより、均質性や充填性が高く導電性にも優れた電極を安定的に実現することができる。
さらに、好適な一態様では、D粒径をD95粒径で除した値(D粒径/D95粒径)が概ね0.2以上、例えば0.24以上であって、好ましくは0.5以下、典型的には0.4以下である。
好適な他の一態様では、D10粒径をD90粒径で除した値(D10粒径/D90粒径)が概ね0.3以上、例えば0.33以上であって、好ましくは0.6以下、典型的には0.55以下である。
なお、上記(D粒径/D95粒径)および(D10粒径/D90粒径)は、0〜1の範囲の値をとり、Ag粉末を構成するAg微粒子の粒径が全て等しい場合に1となり、粒度分布が広くなる程、0に近づくことになる。上記2つの比のうち少なくとも1つが上記範囲を満たすことにより、低温焼結性と表面安定性とのバランス性、充填性、導電性のうちの1つ以上を向上することができる。
好適な他の一態様では、横軸に微粒子の粒径、縦軸に微粒子の個数を表した上記個数基準の粒度分布が、単峰性である。このとき、粒度分布のピークトップ(極大点)は、典型的には上記D50粒径と概ね同等がそれよりもやや大きい範囲、具体的には90nm以上210nm以下の範囲にあるとよい。つまり、粒度分布はD50粒径を略中央値とした正規分布様になっているとよい。これにより、緻密で充填性が高く、かつ導電性にも優れた電極を好適に実現することができる。
(2)アスペクト比
ここに開示されるAgペーストのAg粉末を構成するAg微粒子の形状は、例えば、球状、楕円状、破砕状、鱗片状、プレート状、繊維状等であり得る。粒子形状を表す一つの指標として、アスペクト比が挙げられる。アスペクト比は、Ag粉末を構成する各Ag微粒子について、長径の長さに対する短径の長さの比(長径/短径)として算出されるものである。ここでは、各Ag微粒子についてのアスペクト比の算術平均値を、Ag粉末のアスペクト比として採用している。なお、アスペクト比は、1に近いほど等方性に優れ、すなわちAg微粒子の立体形状が球状に近くなる。一方、アスペクト比が大きくなるほど異方性が高くなり、すなわちAg微粒子の立体形状は非球状、例えばプレート状や繊維状などの扁平状に近くなる。ここでは、アスペクト比1.5未満のAg微粒子を「球状粒子」、アスペクト比1.5以上のAg微粒子を「非球状粒子」と呼ぶことにする。
ここに開示されるAg粉末を構成するAg微粒子では、アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合が、Ag粉末全体の60個数%以上である。換言すれば、アスペクト比1.5以上の非球状Ag微粒子が、Ag粉末を構成するAg微粒子のうち40個数%未満である。このような粒子形状であると、Agペースト中での分散性や保存安定性、および/または、焼結体における表面平滑性や均質性、充填性が効果的に高められる。その結果、靱性が高く、導電性にも優れた緻密な電極を好適に実現することができる。
より好適な一態様では、Ag粉末全体の70個数%以上、例えば75個数%以上が、アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子である。これにより、上述の効果をより高いレベルで発揮することができる。
ここに開示されるAg粉末を構成するAg微粒子では、アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合が、Ag粉末全体の85個数%未満、例えば83個数%以下である。換言すれば、アスペクト比1.5以上の非球状Ag微粒子は、Ag粉末を構成するAg微粒子のうち15個数%以上、例えば17個数%超である。つまり、ここに開示されるAg粉末は、球状Ag微粒子(球状粒子)と非球状Ag微粒子(非球状粒子)との混在体である。このようなAg粉末では、例えば非球状粒子が配列した隙間に球状粒子が入り込むことで、充填(パッキング)性の高い焼結体を得ることができる。したがって、Ag微粒子同士の接触面積が増加して、一層導電性に優れた電極を実現することができる。一例では、球状粒子に比べて、非球状粒子のほうが、相対的に粒径が大きい。これにより、表面平滑性が一層高い電極を実現することができる。
好適な他の一態様では、Ag粉末全体の90個数%以上、例えば95個数%以上であって、概ね98個数%以下が、アスペクト比2.0未満である。換言すれば、アスペクト比2.0以上のAg微粒子の割合が、Ag粉末を構成するAg微粒子のうち2個数%以上であるとよい。これにより、上述の効果をさらに高いレベルで発揮することができる。
好適な他の一態様では、アスペクト比の最大値が3以上、例えば3.5以上である。換言すれば、Ag粉末が異方性の顕著に高いAg微粒子を含んでいる。アスペクト比の最大値は、例えば10以下、典型的には9以下であるとよい。これにより、線幅が狭いファインライン電極であっても均質に(ムラ無く)形成することができる。
(3)保護剤
ここに開示されるAgペーストのAg粉末は、その表面に保護剤を備える。典型的には、Ag粉末の表面が保護剤によって被覆されている。これにより、Ag微粒子の表面安定性を維持することができ、Ag微粒子同士の凝集を効率的に抑制することができる。その結果、均質な(ムラの無い)塗膜を形成することができる。さらには、長期の保存安定性に優れたAgペーストを実現することができる。
保護剤としては、短時間低温焼成を実現する観点から、より脱離しやすいものが好ましい。例えば、大気圧での沸点が低く、銀と比較的弱い結合(例えば配位結合)を形成し得るものが好ましい。この有機アミンは、例えばメトキシ基やエトキシ基等のアルコキシ基を構造内に含んでいてもよい。
そこで、ここに開示される技術では、保護剤として、炭素数5以下の有機アミンを用いる。炭素数5以下の有機アミンの具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン等の第1級脂肪族アミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルブチルアミン、エチルプロピルアミン、エチルイソプロピルアミン等の第2級脂肪族アミン;トリメチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン等の第3級脂肪族アミン;が例示される。これらの有機アミンは1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
好適な一態様では、有機アミンの炭素数が3以上、典型的には4以上である。かかる態様によれば、低温焼結性を維持しつつ微粒子表面の安定性をより効果的に高めることができる。
好適な他の一態様では、保護剤の大気圧での沸点が150℃以下、例えば70〜150℃である。これにより、上述した効果をより高いレベルで発揮することができる。
(4)保護剤の割合
短時間低温焼成で高い導電性を発現させるためには、保護剤の割合を出来る限り少なくして、焼成後のAg微粒子の熱収縮率を小さく抑えることが重要である。ここに開示される技術では、Ag微粒子の粒径を上記範囲とすることで、従来に比べて顕著に低い保護剤の含有割合を実現している。具体的には、Ag粉末全体を100質量%としたときに、保護剤の割合が1.2質量%以下である。換言すれば、Ag粉末全体の98.8質量%以上を銀が占めている。熱収縮率を小さく抑える観点からは、保護剤の割合がより低く、好ましくは1.1質量%以下、例えば1質量%以下であるとよい。これにより、焼成温度の低温化および/または焼成時間の短縮をさらに高いレベルで実現することができる。さらには、短時間低温焼成でも高密度で導電性に優れた電極を実現することができる。
ここに開示されるAg粉末の好適な一態様では、Ag粉末の焼結時に腐食性ガスを発生し得るような成分(腐食原因成分)を実質的に含まない。つまり、例えばAg粉末の製造工程や製造設備などに起因して、腐食原因成分が不可避的に混入することは許容し得るが、少なくとも積極的にはこれら成分を添加しない。腐食原因成分の具体例としては、フッ素(F)や塩素(Cl)などのハロゲン成分、硫黄(S)成分などが挙げられる。腐食原因成分を実質的に含まないことで、焼成設備の腐食劣化や電極形成用の基板の変質を高度に抑制することができる。また、当然ながらに、鉛(Pb)成分やヒ素(As)成分など、人体や環境に対して悪影響となり得る成分も含まないことが好ましい。
Agペースト全体に占める(A)Ag粉末の割合は、例えば形成したい電極の厚み等に応じて調整すればよく特に限定されない。一例を挙げると、Ag粉末の割合が、Agペースト全体の概ね60質量%以上、例えば70質量%以上であって、85質量%以下、例えば80質量%以下であるとよい。このようにAg粉末の占める割合を高めることで、電極の緻密性をより向上することができる。その結果、短時間の焼成で導電性に一層優れる電極を安定的に実現することができる。また、比較的厚めの(例えば厚みが10μm以上の)電極を形成する場合にあっても、Agペーストのダレが少なく、均質な厚みで安定的に形成することができる。
≪Ag粉末の製造≫
このようなAg粉末は従来公知の方法に準じて製造すればよく、その製造方法は特に限定されない。すなわち、Ag粉末が上記(1)〜(4)の性状(D50粒径、アスペクト比、ならびに保護剤の種類と含有量)を満たすよう留意すれば、任意の手法で製造することができる。一好適例では、次の工程:(i)混合溶液の調製;(ii)混合溶液中での銀(Ag)塩の還元;(iii)Ag微粒子の洗浄;を包含する方法によって製造することができる。
(i)まず、室温(例えば25±5℃)で、保護剤としての有機アミンと粒径制御剤とを混合して溶液を用意する。有機アミンとしては炭素数5以下であればよく、例えば上述した化合物を用いることができる。粒径制御剤は、Agイオンの反応速度やAgへの有機アミンの配位量を調整して、Ag微粒子の粒径を制御するための添加剤である。具体的には、例えばアルコール類やアミド類等の配位性化合物を考慮することができる。なお、例えば粒径制御剤に対する有機アミンの溶解性が低い場合等は、適宜溶媒を用いてもよい。
次に、典型的には室温で、上記混合溶液にAg源としての銀塩を添加し、撹拌混合する。銀塩としては特に限定されず、例えばシュウ酸銀、酢酸銀、蟻酸銀等の有機酸銀塩を用いることができる。なかでも、シュウ酸銀は、後の還元工程において加熱によって容易に金属銀を生成し得、且つ、副生成物を生じないため好適である。
(ii)次に、上記銀塩を還元して金属銀を析出させる。還元は、例えば加熱分解や光反応、還元剤の添加等によってなされる。析出した金属銀(Ag微粒子)は、典型的には、その表面が有機アミンで保護された態様であり得る。
(iii)次に、析出したAg微粒子を溶媒で洗浄する。洗浄に用いる溶媒としては、例えばAgペーストの分散媒として使用する溶媒を考慮することができる。
好適な一態様では、上記(iii)の工程後にAg粉末の単離や乾燥を行わず、Ag微粒子をウェットな状態で維持する。そして、当該ウェットな状態を維持したままで、Agペーストの調製に供する。本発明者らの検討によれば、これによってAg微粒子同士の凝集が抑制され、分散安定性や均質性の高いAgペーストを得ることができる。
なお、Ag粉末が上記アスペクト比の範囲を満たすには、結晶面選択的に影響を与え得る成分(例えばCl等)を添加せずに上記反応を行うとよい。また、Ag粉末の粒径分布やD50粒径は、例えば上記粒径制御剤の種類や添加量(例えば、粒径制御剤と有機アミンのモル比)によって調整することができる。
≪(B)分散媒≫
分散媒は、Agペーストの固形分(すなわち上記Ag粉末)を分散させるものである。Agペーストに分散媒を含むことで、作業性や塗布性、成形性を向上することができ、均質な塗膜を安定的に形成することができる。
ここに開示されるAgペーストの分散媒としては、大気圧での沸点が150℃以下であること以外特に限定されず、各種溶媒を用いることができる。具体例(およびその沸点)として、ジクロロメタン(塩化メチレン、沸点40℃)、トリクロロメタン(クロロホルム、沸点61℃)、酢酸メチル(沸点57℃)、酢酸エチル(沸点77℃)、2−プロパノン(アセトン、沸点57℃)、2−ブタノン(メチルエチルケトン、沸点80℃)、ジエチルエーテル(沸点35℃)、テトラヒドロフラン(沸点66℃)、アセトニトリル(沸点82℃)、ベンゼン(沸点80℃)、トルエン(沸点110℃)、メタノール(沸点65℃)、エタノール(沸点78℃)、1−プロパノール(沸点98℃)、2−プロパノール(沸点82℃)、1−ブタノール(沸点117℃)、1−ペンタノール(沸点138℃)等の有機溶媒が挙げられる。これらの溶媒は1種を単独で、あるいは相溶性のものを2種以上混合して用いることができる。
好適な一態様では、分散媒の大気圧での沸点が140℃以下、好ましくは130℃以下、例えば120℃である。これにより、焼成温度をより低く、および/または、焼成時間をより短くすることができる。そのため、本発明の効果をより高いレベルで発揮することができる。
他の好適な一態様では、分散媒の大気圧での沸点が35℃以上、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、例えば100℃以上である。これにより、例えば夏季の猛暑時期等、比較的高い室温環境下においても適切な作業性やハンドリング性を維持確保することができる。
Agペースト全体に占める(B)分散媒の割合は、Ag粉末を均質に分散し得る限りにおいて特に限定されず、例えば形成したい電極の厚み等に応じて調整することができる。一例を挙げると、分散媒の割合が、Agペースト全体の概ね15質量%以上、例えば20質量%以上であって、40質量%以下、例えば30質量%以下であるとよい。これにより、例えば厚めの電極を形成する場合でも、塗布時のAgペーストのダレや滲み等を防止することができる。その結果、電極の線幅の広がりや厚みのムラ等が生じることを抑制することができる。さらには、電極の緻密性をより高めることができ、一層高い導電性を実現することができる。
≪(C)その他成分≫
ここに開示されるAgペーストには、上記Ag粉末と分散媒の他に、必要に応じて種々の添加成分を加えることができる。つまり、Agペーストには、(C)その他成分を含んでもよいし、含まなくてもよい。かかる成分の一例として、バインダ、無機フィラー、界面活性剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、顔料等が例示される。これら成分としては、Agペーストに使用し得ることが知られているものを適宜用いることができる。
ただし、Agペーストには、焼成時に腐食性ガスを発生し得るような成分(腐食原因成分)を実質的に含まないことが望ましい。腐食原因成分の具体例としては、フッ素(F)や塩素(Cl)などのハロゲン成分、硫黄(S)成分などが挙げられる。これにより、焼成設備の腐食劣化や、電極形成用の基板の変質を高度に抑制することができる。また、当然ながらに、鉛(Pb)成分やヒ素(As)成分など、人体や環境に対して悪影響となり得る成分も含まないことが好ましい。
Agペースト全体に占める(C)その他成分の割合は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて任意に設定することができ、特に限定されない。一例を挙げると、その他成分の割合が、Agペースト全体の概ね20質量%以下、典型的には10質量%以下、例えば5質量%以下であるとよい。これにより、低温・短時間の焼成で、導電性に優れた電極を実現することができる。
例えば、Agペーストにバインダを含ませる場合には、バインダの割合が、Agペースト全体の概ね0.1質量%以上、典型的には0.5質量%以上、例えば1質量%以上であって、概ね10質量%以下、典型的には5質量%以下、例えば3質量%以下とするとよい。これにより、優れた導電性を維持したままで、基材との接着性や一体性に優れた電極を実現することができる。
なお、先行技術では、例えば、Agペーストを塗布する際の作業性の向上や固形分の仮固着、あるいは焼結体の形状保持性(耐久性)を高める観点等から、Agペーストにバインダを添加することが一般的である。しかしながら、短時間低温焼成後も焼結体中にバインダ成分の残渣が残存すると導電性の妨げとなり、抵抗が顕著に増大する虞がある。
これに対して、ここに開示されるAgペーストは、バインダを含まずとも緻密で靱性の高い焼結体を実現することができる。このため、Agペーストにバインダを含まない(バインダフリー)態様が可能である。バインダフリーのAgペーストを用いてなる電極では充填性が向上して、より緻密で高い導電性を実現することができる。また、焼成温度の低温化や焼成時間の短縮を、より好適に実現することができる。
好適な一態様では、Agペーストが上記Ag粉末と分散媒からなる。これにより、本願発明の効果をより安定的に且つさらに高いレベルで発揮することができる。
〔Agペーストの調製〕
なお、このようなAgペーストは、上述した構成材料を所定の含有率(質量比)となるよう秤量し、均質に撹拌混合することで調製することができる。材料の撹拌混合は、従来公知の種々の攪拌混合装置を用いて行うことができる。
一好適例では、Ag粉末の合成(製造)からAgペースト調製までの間、Ag粉末が常に濡れた状態を維持する。本発明者らの検討によれば、Ag粉末が乾燥すると、微粒子同士が固まって凝集体を形成したり、固化・沈殿したりする等の問題が生じ得る。特にAg粉末の含有率が高く(分散媒の含有率が低く)、且つ、Agペースト中にバインダ等の添加剤を含有していない場合は、かかる問題を生じ易い。このため、Agペーストの均質化や分散安定性の観点からは、Ag粉末が乾燥することを防ぎ、常にAg粉末の表面が溶媒で濡れた状態を維持することが好ましい。これにより、良導電性の電極を一層安定的に実現することができる。
〔Agペーストの用途〕
ここに開示されるAgペーストは、典型的には150℃以下の温度で短時間加熱焼成することによって、導電性に優れた焼結体を形成可能なことを特徴とする。さらに、Ag微粒子の凝集や沈殿が高度に抑制され、長期にわたって安定な分散状態が保たれ得る。
したがって、かかる特徴を活かして、例えば、耐熱性の低い素材(例えば耐熱温度が150℃以下の素材)からなる基板上に、電極や電子配線を形成する用途で好適に利用することができる。代表的な使用例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の樹脂フィルムを基板とするタッチパネルの配線回路の形成が挙げられる。さらに、80℃以下の焼成温度で高い導電性を達成できるならば、より融点の低い素材、例えばポリプロピレン(PP)等の樹脂フィルムや紙等にも適用することができ、素材の選択の幅が一層広がり得る。このことは、環境負荷の低減(例えば省エネルギーやCO削減)の観点からも好ましい。
また、ここに開示されるAgペーストは、細線状の電極(ファインライン電極)を形成するために好ましく用いることができる。つまり、ファインライン電極では、細線化した分だけ電極を厚く(嵩高く)しないと、抵抗が増加してしまう。このため、電極の細線化には、電極厚みの向上、すなわち電極の厚みHと線幅Wとの比(H/W)を大きくすること。以下同じ。)が同時に求められる。
ここに開示されるAgペーストによれば、緻密性の高い電極を実現することができ、比較的厚めの電極を形成しても電極に割れや欠け等の不具合が生じ難い。そのため、例えば、以下のような形状のファインライン電極を形成する用途で特に好適に利用することができる。
・線幅W(wide):100μm以下(例えば70μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下)
・厚みH(height):10μm以上(例えば30μm以上、好ましくは50μm以上)
・線幅Wに対する厚みHの比(H/W比):1〜0.2
〔電極の形成方法〕
電極の形成では、まずここに開示されるAgペーストと所望の基板とを準備する。次に、基板上に所定の線幅と厚みになるようにAgペーストを塗布する。Agペーストの塗布は、例えばスクリーン印刷、スリットコーター、グラビアコーター、ディップコーター、メタルマスク、ディスペンサー等によって行うことができる。その後、所定の温度条件下(典型的には150℃以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは100℃以下、例えば80℃以下)で、所定時間(典型的には1〜60分、例えば10〜30分)加熱乾燥して、保護剤と分散媒を燃え抜けさせると共にAg微粒子を焼結させる。これによって、膜状の導電体(電極)を作製することができる。
ここに開示されるAgペーストは分散媒の沸点が150℃以下と低く抑えられている。そのため、Agペーストを付与した後に、通常必要とされる乾燥工程を設けなくとも、膜厚のバラつきが少なく、均質な電極を形成することができる。
このように、焼成が低温・短時間で済むことや、乾燥工程を省略可能であることは、生産効率の向上や、低コスト、環境負荷低減(例えば省エネルギーやCO削減)の観点からも好ましい。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明を以下の実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
〔Ag粉末の合成〕
ここでは、まず、粒度分布/アスペクト比/保護剤の種類や量が異なる計9種類のAg粉末(a〜e,g〜j)を合成した。具体的には、室温環境下において、表2に記載する有機アミンと、粒径制御剤としてのアルコール(ブタノール)とを所定のモル比で混合した溶液を調製した。そこにシュウ酸銀を添加し撹拌しながら凡そ100℃まで加熱して、有機アミンが付着した態様のAg粉末を得た。なお、ここでは粒径制御剤の添加量(有機アミンと粒径制御剤のモル比)によって、Ag粉末の粒径分布やD50粒径を調整した。
〔評価項目〕
得られたAg粉末に対し、以下の(I)〜(IV)の項目について評価を行った。
(I)FE−SEM観察
電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM:株式会社日立ハイテクノロジーズ製、S−4700)を用いて、Ag粉末を構成するAg微粒子の形状を観察した。具体的には、まず上記得られたAg粉末を分散媒としてのエタノールに分散させ、これをアルミニウム箔上に塗布することで観察用試料を作製した。この試料をFE−SEMで観察して、観察画像を得た。結果(観察画像)を、図1(a)〜(e),(g)〜(j)に示す。
(II)粒径分布の評価
上記得られたFE−SEM観察画像から、少なくとも500個のAg微粒子について面積円相当径を算出し、個数基準の粒度分布を求めた。各例に係る結果(グラフ)を図2A(a)〜(e)および図2B(g)〜(j)に示す。また、表1には、最小のDmin粒径(nm)、D粒径(nm)、D10粒径(nm)、D20粒径(nm)、D50粒径(nm)、D80粒径(nm)、D90粒径(nm)、D95粒径(nm)、最大のDmax粒径(nm)と、これら粒径の値から算出された粒度分布の広がりを示す。
(III)アスペクト比の評価
上記得られたFE−SEM観察画像から、少なくとも500個のAg微粒子についてアスペクト比(長径/短径)を算出した。各例に係る結果(グラフ)を図3A(a)〜(e)および図3B(g)〜(j)に示す。また、アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合(個数%)、アスペクト比1.5以上の非球状Ag微粒子の割合(個数%)、アスペクト比2.0未満のAg微粒子の割合(個数%)、最大値を表2に示す。
(IV)有機アミンの定量
熱重量測定装置を用いて、Ag粉末に含まれる有機アミンを定量した。具体的には、Ag粒子をメタノールで洗浄した後、室温で20分間減圧乾燥させ、乳鉢で軽く粉砕して、測定サンプルとした。これを室温〜600℃まで10℃/min.の速度で昇温させて重量減少率を測定し、得られた値を有機アミンの含有率とした。Ag粉末全体を100質量%としたときの有機アミンの含有割合(質量%)を表2に示す。
〔Agペーストの調製〕
上記得られたAg粉末を用いてAgペースト(例1〜8、参考例1〜5)を調製した。具体的には、まず表3に記載するAg粉末を、表3に記載する分散媒で洗浄し、遠心分離後、上澄みを捨てた。分散媒で濡れた状態を維持したままのAg粉末をペースト容器に移し、分散媒を追加して、Ag粉末の含有量が60〜85質量%になるように調製した。これを密閉して、自転公転ミキサー泡とり練太郎(登録商標、株式会社シンキー製)に設置し、1,000〜2,000rpmで1〜2分間混合した。これにより、例1〜8および参考例1〜5に係るAgペーストを得た。なお、例1〜4および参考例5では同じ性状のAg粉末aを用い、Ag粉末以外の条件についての検討を行っている。
〔焼結試験(導電性の評価)〕
上記調製したAgペーストを、1cm×1cmの正方形状の穴を有する厚み100μmのメタルマスクを使用して、基板としてのPETフィルム上に塗布した。塗布後すぐに所定温度(100℃ or 80℃)に設定した送風乾燥オーブンへ入れ、10〜30分経過後に取り出した。図4には、例1と参考例1に係る焼結体の写真を示す。また、図5(a),(b)には、例1と参考例1に係る100℃/10分間の条件で焼成した後のFE−SEM画像を示す。
そして、得られた焼結体のシート抵抗値と膜厚を測定した。シート抵抗値の測定にはロレスタGP(三菱化学アナリテック製 MCP−T610)を使用した。また、膜厚の測定には厚さ測定器(テスター産業製 TH−102)を使用した。結果を表3に示す。なお、表3に示す体積抵抗率はシート抵抗値と膜厚の積として算出した。
表3に記載のように、参考例1,3は焼結体が激しくひび割れており、抵抗値の測定は不可能であった。なお、参考例1,3ではいずれの微粒子もナノ粒子特有の緑色を呈しており、焼成後も色の変化はほとんど見られなかった。一般に、銀は焼結体を形成するとナノ粒子特有の緑色が失われて白銀色へと変化する(特許文献1参照)。このことから、参考例1,3は短時間での焼結が難しいといえる。この理由としては、D50粒径が小さいために保護剤の含有量が増加した(2質量%以上となった)ことが考えられる。
また、参考例2は100℃/10分間の焼成で焼結体が形成されたが、白銀色ではなく金色であり、体積抵抗率は29μΩ・cmと相対的に高かった。参考例4も、参考例2と同じく焼結体が金色であり、体積抵抗率は472μΩ・cmと高い値であった。
また、参考例5は、分散媒として沸点が高いヘキサノールを使用しために、短時間低温焼成では分散媒が蒸発しきらず(分散媒が残留して)、安定した焼結体が得られなかった。
これらの参考例に対して、例1〜8では、焼結体にひび割れ等の不具合は認められず、100℃/10分の焼成条件で10μΩ・cm以下の体積抵抗率、80℃/10分の焼成条件で25μΩ・cm以下の体積抵抗率、80℃/30分の焼成条件で10μΩ・cm以下の体積抵抗率という極めて低抵抗な焼結体を実現できた。すなわち、例1〜8に係るAgペーストは短時間低温焼成で優れた導電性を示すことがわかった。
〔ディスペンサーによる吐出試験〕
エア式ディスペンサー(岩下エンジニアリング製AD−2000C)を使用して、内径400μmの吐出部からエア厚0.1〜0.2MPaで連続的にAgペーストを吐出し、連続吐出性の確認を行った(図6参照)。なお、Agペースト中に凝集体が存在する場合には、ディスペンサー内部で詰まりが生じ、連続吐出が出来なくなる。
例1〜8のAgペーストを用いて吐出試験を行ったところ、いずれも5分間連続で滑らかに吐出し、ライン幅約300〜500μm、高さ100〜300μmのラインを好適に描線することができた。このことから、ここに開示されるAgペーストは凝集体や乾燥固化物を含まず、安定的に使用できることが確認された。
〔保存安定性試験〕
例1〜8のAgペーストを、10℃以下の冷蔵庫中で密閉容器内に保存した。1カ月後に取り出して性能(例えば体積抵抗率)を確認したところ、保存前後で変化がないことが確認された。このことから、ここに開示されるAgペーストは保存安定性が高いことが確認された。
以上、本発明を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明はその主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。

Claims (5)

  1. Ag粉末と分散媒とを含むAgペーストであって、
    前記Ag粉末は、以下の条件:
    (1)個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積50個数%に相当するD50粒径が80nm以上200nm以下である;
    (2)アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合が、前記Ag粉末を構成するAg微粒子全体の60個数%以上85個数%未満である;
    (3)表面に、炭素数5以下の有機アミンからなる保護剤が付着している;
    (4)前記Ag粉末全体を100質量%としたときに、前記保護剤が1.2質量%以下である;
    をいずれも具備し、
    前記分散媒は、大気圧での沸点が150℃以下の溶媒から構成される、Agペースト。
  2. 個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積90個数%に相当するD90粒径と、粒径の小さい方から累積10個数%に相当するD10粒径とが、次の式(1):
    70nm≦(D90粒径−D10粒径) (1); を満たす、請求項1に記載のAgペースト。
  3. 個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積90個数%に相当するD90粒径と、粒径の小さい方から累積10個数%に相当するD10粒径と、前記D50粒径とが、次の式(2):
    0.6≦〔(D90粒径−D10粒径)/D50粒径〕≦1.2 (2); を満たす、請求項1または2に記載のAgペースト。
  4. 前記D10粒径が50nm以上であり、前記D90粒径が310nm以下である、請求項2または3に記載のAgペースト。
  5. 電極形成用のAgペーストに使用するためのAg粉末であって、以下の条件:
    (1)個数基準の粒度分布において、粒径の小さい方から累積50個数%に相当するD50粒径が80nm以上200nm以下である;
    (2)アスペクト比1.5未満の球状Ag微粒子の割合が、前記Ag粉末を構成するAg微粒子全体の60個数%以上85個数%未満である;
    (3)表面に、炭素数5以下の有機アミンからなる保護剤が付着している;
    (4)前記Ag粉末全体を100質量%としたときに、前記保護剤が1.2質量%以下である;
    をいずれも具備する、Ag粉末。
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