JP2016157803A - 炭化珪素半導体装置の製造方法およびそれに用いるレーザ加工装置 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法およびそれに用いるレーザ加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】共通のレーザ発生部を用いたレーザ加工装置に基づいてレーザアニールとレーザダイシングを行うことができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】レーザ発振器31が発生させる固体レーザ38の波長を第1、第2波長変換ユニット36、37によって変換させ、レーザアニールとレーザダイシングそれぞれに適用できる波長とする。これにより、共通の1つのレーザ発振器31を用いたレーザ加工装置に基づいてレーザアニールとレーザダイシングを行うことが可能となる。よって、装置設備の簡素化を図ることが可能になると共に、設備投資コストの削減を図ることが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体材料として炭化珪素(以下、SiCという)を用いた半導体素子に形成される電極のオーミック接触を実現することができるSiC半導体装置の製造方法およびそれに用いるレーザ加工装置に関するものである。
従来より、SiC基板に縦型パワーデバイスを形成した場合、基板の厚さ方向の抵抗を低減するために、SiC基板の表面側にデバイス形成を行った後、SiC基板を裏面側から薄膜化し、このSiC基板の裏面側にオーミック電極を形成することが検討されている。SiC基板を薄膜化してからオーミック電極を形成する場合、表面側のデバイスに熱的ダメージを与えないようにするために、裏面のみを局所的に加熱する必要がある。このような局所的な加熱方法として、近年ではレーザアニール技術が使用されている(例えば特許文献1参照)。
一方、SiC基板の裏面側にオーミック電極を形成したあと、チップ化するダイシング工程が行われる。ダイシング方法としては、従来ではブレード方式が使用されているが、近年では、レーザ光を用いたレーザダイシング技術が使用され始めている。
特開2009−283754号公報
レーザアニール技術を用いてSiC基板の裏面側にオーミック電極を形成する場合、SiC基板の表面側に形成されたデバイスに熱的ダメージを与えないように、SiC基板を透過しない波長のレーザが用いられる。
一方、デバイスを形成したSiC基板をレーザダイシング技術によってダイシングする場合、基板内部に起点を発生させるためにSiC基板を透過する波長のレーザが用いられる。
レーザアニール技術とレーザダイシング技術は共にレーザ光を用いていることから、共通のレーザ加工装置を適用できると良い。しかしながら、上記したように、レーザアニール技術ではSiC基板を透過しない波長のレーザ光、レーザダイシング技術ではSiC基板を透過する波長のレーザ光が用いられており、それぞれにあったレーザ発生部を持った個別のレーザ加工装置を用いる必要がある。
本発明は上記点に鑑みて、共通のレーザ発生部を用いたレーザ加工装置に基づいてレーザアニールとレーザダイシングを行うことができるSiC半導体装置の製造方法およびそれに用いるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半導体素子の構成要素の少なくとも一部を形成したSiC半導体基板(1)を用意し、当該SiC半導体基板の裏面に対して金属薄膜(110)を形成する金属薄膜形成工程と、金属薄膜形成工程の後、金属薄膜にレーザ光照射を行ってレーザアニールを行うことでシリサイド化させ、オーミック電極(11)を形成する電極形成工程と、電極形成工程の後、ダイシング領域においてレーザ光照射を行ってレーザダイシングを行うことでオーミック電極が形成されたSiC半導体基板をチップ単位に分割するダイシング工程と、を含み、電極形成工程およびダイシング工程では、共通のレーザ発生部(31)を用いて所定波長のレーザ(38)を発生させると共に、少なくとも電極形成工程およびダイシング工程の一方において、レーザ発生部が発生させたレーザの波長を波長変換ユニット(36、37)にて変換し、電極形成工程ではSiCを透過しない波長のレーザ光(51)にてレーザアニールを行い、ダイシング工程ではSiCを透過する波長のレーザ光にてレーザダイシングを行うことを特徴としている。
このように、レーザ発生部が発生させるレーザの波長を波長変換ユニットによって変換させ、レーザアニールとレーザダイシングそれぞれに適用できる波長としている。これにより、共通の1つのレーザ発生部を用いたレーザ加工装置に基づいてレーザアニールとレーザダイシングを行うことが可能となる。よって、装置設備の簡素化を図ることが可能になると共に、設備投資コストの削減を図ることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるSiC半導体装置の製造方法により製造したプレーナ型MOSFETの断面構成を示す図である。 SiC半導体装置の製造工程を示した斜視図である。 SiC半導体装置の製造工程の一部を示した断面図である。 レーザアニールおよびレーザダイシングを行うレーザ加工装置の断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるSiC半導体装置の製造工程の一部を示した断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施形態に示すSiC半導体装置の製造方法により製造した半導体素子としてのプレーナ型の縦型パワーMOSFETの構成について説明する。本SiC半導体装置は、例えばインバータに適用すると好適なものである。
縦型パワーMOSFETは、n+型SiC基板(以下、n+型基板という)1を用いて形成されている。n+型SiC基板1は、上面を主表面1aとし、主表面1aの反対面である下面を裏面1bとしており、単結晶SiCからなるものである。このn+型SiC基板1の主表面1a上には、n+型SiC基板1よりも低いドーパント濃度を有するSiCにて構成されたn-型エピタキシャル層(以下、n-型エピ層という)2が積層されている。
-型エピ層2の表層部における所定領域には、所定深さを有するp-型ベース領域3a、3bが離間して形成されている。また、p-型ベース領域3a、3bには、一部厚さが厚くなったディープベース層30a、30bが備えられている。このディープベース層30a、30bは、n+型ソース領域4a、4bに重ならない部分に形成されている。そして、p-型ベース領域3a、3bのうちディープベース層30a、30bが形成された厚みの厚くなった部分が、ディープベース層30a、30bが形成されていない厚みの薄い部分よりも不純物濃度が濃くなっている。
このようなディープベース層30a、30bによって、ディープベース層30a、30b下のn-型エピ層2における厚さが薄くなり、n+型SiC基板1とディープベース層30a、30bとの距離が短くなる。これにより、n+型SiC基板1とディープベース層30a、30bとの間の電界強度を高くすることができ、アバランシェブレークダウンさせ易くすることができる。
-型ベース領域3aの表層部における所定領域には、当該p-型ベース領域3aよりも浅いn+型ソース領域4aが形成されている。また、p-型ベース領域3bの表層部における所定領域には、当該p-型ベース領域3bよりも浅いn+型ソース領域4bが形成されている。
さらに、n+型ソース領域4aとn+型ソース領域4bとの間におけるn-型エピ層2およびp-型ベース領域3a、3bの表面部にはn-型層5aおよびn+型層5bからなるn型SiC層5が延設されている。つまり、p-型ベース領域3a、3bの表面部においてソース領域4a、4bとn-型エピ層2とを繋ぐようにn型SiC層5が配置されている。このn型SiC層5は、デバイスの動作時にデバイス表面においてチャネル形成層として機能する。以下、n型SiC層5を表面チャネル層という。
表面チャネル層5は、例えばn-型エピ層2およびp-型ベース領域3a、3bの表面部にn型不純物をイオン注入することで形成されている。表面チャネル層5のうちp-型ベース領域3a、3bの上部に配置されたn-型層5aのドーパント濃度は、n-型エピ層2およびp-型ベース領域3a、3bのドーパント濃度以下となっている。また、n-型エピ層2の表面部に形成されたn+型層5bのドーパント濃度は、n-型エピ層2よりも高濃度とされている。これにより、低オン抵抗化が図られている。
また、p-型ベース領域3a、3b、n+型ソース領域4a、4bの表面部には凹部6a、6bが形成されており、凹部6a、6bの底部からp型不純物濃度が濃いディープベース層30a、30bが露出させられている。
表面チャネル層5の上面およびn+型ソース領域4a、4bの上面にはゲート絶縁膜(シリコン酸化膜)7が形成されている。さらに、ゲート絶縁膜7の上にはゲート電極8が形成されており、ゲート電極8は絶縁膜9にて覆われている。当該絶縁膜9としては、シリコン酸化膜が用いられている。その上にはソース電極10が形成され、ソース電極10はn+型ソース領域4a、4bおよびp-型ベース領域3a、3bに接続されている。また、n+型SiC基板1の裏面1bには、ドレイン電極11が形成されている。このドレイン電極11は、n+型SiC基板1の裏面1bに対してオーミック接合されたオーミック電極によって構成されている。
なお、上記構造において、ドレイン電極11が本発明のオーミック電極に相当する。
次に、図1に示す縦型パワーMOSFETの製造方法について説明する。ただし、本実施形態にかかる縦型パワーMOSFETの基本的な製造方法に関しては従来と同様であるため、従来と異なるドレイン電極11の形成方法について主に説明する。
本実施形態にかかる縦型パワーMOSFETは、図2示す各製造工程を経て製造される。
まず、図2(a)に示すように、例えば350μmの厚みで構成されたn+型SiC基板1を用意する。n+型SiC基板1は、例えばn型不純物をドープしたSiCインゴットをスライスしたのち研磨することによって製造される。
次に、図2(b)に示すように、n+型SiC基板1の表面側に半導体素子の構成要素の少なくとも一部を形成するデバイス形成工程を行う。すなわち、n-型エピ層2をエピタキシャル成長させたのち、図示しないマスクを用いたイオン注入により、p-型ベース領域3a、3bやディープベース層30a、30bの形成工程、n+型ソース領域4a、4bの形成工程、表面チャネル層5の形成工程を行う。さらに、ゲート絶縁膜7の形成工程、ゲート電極8の形成工程、絶縁膜9の形成工程およびソース電極10の形成工程等を行うことで、デバイスとして縦型パワーMOSFETの各構成要素を形成したデバイス形成基板15を形成する。
その後、図2(c)に示すように、デバイス形成基板15を支持基板20に搭載する。このとき、n+型SiC基板1の表面側、つまりデバイスを形成した側の一面が支持基板20側を向くように配置する。続いて、図2(d)に示すように、研削研磨によって図中破線で示したように、デバイス形成基板15の裏面側、つまりn+型SiC基板1の裏面1b側の一部を除去し、n+型SiC基板1を薄膜化する。
次に、図2(e)〜(g)に示す工程では、薄膜化後のn+型SiC基板1の裏面1b上にドレイン電極11を形成する工程やチップ単位に分割するダイシング工程を行う。図3を用いて、図2(e)〜(g)に示す工程の詳細を説明する。なお、実際にはn+型SiC基板1の表面1a側にデバイスが形成されることでデバイス形成基板15とされているが、図3においてはデバイスを図示せずにn+型SiC基板1のみを図示して図を簡略化してある。
まず、図2(e)に示す工程として、図3(a)〜(d)に示す工程を行う。具体的には、図3(a)に示す薄膜化後のn+型SiC基板1の裏面1bに対して、図3(b)に示すように金属薄膜110を形成する(金属薄膜形成工程)。例えば、n+型SiC基板1の裏面1b上にNiを蒸着させることにより、n+型SiC基板1の裏面1b上に金属薄膜110を形成する。
続く、図3(c)に示す工程では、金属薄膜110にレーザ光照射を行うことによりレーザアニールを行う(電極形成工程)。例えば、LD励起固体レーザなどの固体レーザを用いて、スキャニングしながらX−Y平面上においてデバイス形成基板15を走査し、レーザ光51をn+型SiC基板1の裏面1b側に照射する。これにより、チップ単位でレーザ光照射を行っている。そして、金属薄膜110を構成する金属(本実施形態ではNi)とn+型SiC基板1に含まれるSiとを反応させてシリサイド化させることで、図3(d)に示される合金層111を生成することができる。この合金層111によってオーミック電極からなるドレイン電極11を構成することができる。このように、レーザアニールによる局所的なアニールを行うことで、レーザ照射されていない領域の高温化を抑制できる低温プロセスによってドレイン電極11をオーミック電極とすることが可能となる。このため、n+型SiC基板1の表面1a側に形成されたデバイスへの影響を抑制することが可能となる。
次に、図2(f)に示す工程として、デバイス形成基板15の裏面、つまりn+型SiC基板1の裏面1b側、つまりドレイン電極11にダイシングテープ21に貼り付ける。
そして、図2(g)に示す工程としてレーザダイシングを行うことでチップ単位に分割する。具体的には、例えば、固体レーザを用いて、スキャニングしながらX−Y平面上においてデバイス形成基板15を走査することで、図3(e)に示すようにレーザ光52をダイシングラインに沿って照射し、n+型SiC基板1をチップ単位に分割する。これにより、縦型パワーMOSFETを有するSiC半導体装置が完成する。
このとき、図3(c)に示したレーザアニールによるドレイン電極11のアニールに用いるレーザ光51と、図3(e)に示したレーザダイシングによるチップ単位への分割する際に用いるレーザ光52を同じレーザ加工装置で生成している。
図4に示すように、レーザアニールおよびレーザダイシングを行うレーザ加工装置30は、レーザ発振器31、ビームスプリッタ32、第1〜第3反射ミラー33〜35および第1、第2波長変換ユニット36、37を備えた構成とされている。このレーザ加工装置30を用いて、チャンバー40内に配置されたn+型SiC基板1へのレーザ光51、52の照射を行うことで、レーザアニールおよびレーザダイシングを行う。
レーザ発振器31は、レーザ発生部に相当するもので、例えば固体レーザ38を生成することでレーザ光51、52を生成するものであり、本実施形態の場合、近赤外光となる1064nmの波長を基本波とする固体レーザ38を生成する。ビームスプリッタ32は、レーザ発振器31が生成した固体レーザ38を第1、第2波長変換ユニット36、37のいずれに入力するかの切替えを行うものである。第1、第2反射ミラー33、34は、第2波長変換ユニット37に固体レーザ38を導いたり、第2波長変換ユニット37から出力された固体レーザ38をチャンバー40内に配置されたn+型SiC基板1に導く役割を果たす。第3反射ミラー35は、第1波長変換ユニット36から出力された固体レーザ38をチャンバー40内に配置されたn+型SiC基板1に導く役割を果たす。第1、第2波長変換ユニット36、37は、それぞれ入力された固体レーザ38を異なる波長に変換して出力する。本実施形態の場合、第1波長変換ユニット36は、1064nmの波長の固体レーザの波長を可視光もしくは近赤外光の領域の波長、ここでは2倍波となる532nmの可視光の波長に変換している。この波長とすることで、SiCを透過する固体レーザ38(レーザ光52)とすることができる。また、第2波長変換ユニット37は、1064nmの波長の固体レーザの波長を紫外光の領域の波長、具体的には3倍波となる355nmもしくは4倍波となる266nmの波長に変換している。これらの波長とすることで、SiCを透過しない固体レーザ38(レーザ光51)とすることができる。
なお、チャンバー40内において、ドレイン電極11を形成するための金属薄膜110が形成されたデバイス形成基板15がXYステージ41に搭載される。そして、XYステージの上面と平行な平面をXY平面として、XY平面内においてXYステージ41が走査可能とされている。これにより、レーザ光照射が行われているときに、デバイス形成基板15をXY平面上の所望の位置に移動させられるようになっている。また、第1、第2波長変換ユニット36、37のいずれによって固体レーザ38の波長を変換するかについては、ビームスプリッタ32を図示しない制御装置によって制御することによって適宜選択可能とされている。
このように構成されたレーザ加工装置を用いて、チャンバー40内に配置されたデバイス形成基板15に対して、チャンバー40の一面に備えられた石英ガラスなどの入射窓42を透過させて固体レーザ38を照射する。
すなわち、レーザアニールの際には、ビームスプリッタ32を制御して第2波長変換ユニット37側に固体レーザ38が入射されるようにする。これにより、固体レーザ38がSiCを透過しない紫外光の領域の波長に変換されてレーザ光51が生成され、ドレイン電極11を構成するための金属薄膜110に照射される。このとき、レーザ光51がSiCを透過しない波長に変換されていることから、デバイス形成基板15の表面側に形成されたデバイスに熱的ダメージを与えることなくレーザアニールを行うことが可能となる。
また、レーザダイシングの際には、ビームスプリッタ32を制御して第1波長変換ユニット36側に固体レーザ38が入射されるようにする。これにより、固体レーザ38がSiCを透過する可視光もしくは近赤外光の領域の波長に変換されてレーザ光52が生成され、デバイス形成基板15に照射される。このとき、レーザ光52がSiCを透過する波長に変換されていることから、デバイス形成基板15内に起点が発生させられ、ダイシングラインに沿ってレーザダイシングが行われ、チップ単位に分割される(ダイシング工程)。
このようにして、本実施形態にかかる図1に示した縦型パワーMOSFETを備えたSiC半導体装置が完成する。
以上説明した本実施形態の製造方法では、レーザ発振器31が発生させる固体レーザ38の波長を第1、第2波長変換ユニット36、37によって変換させ、レーザアニールとレーザダイシングそれぞれに適用できる波長としている。これにより、共通の1つのレーザ発振器31を用いたレーザ加工装置に基づいてレーザアニールとレーザダイシングを行うことが可能となる。よって、装置設備の簡素化を図ることが可能になると共に、設備投資コストの削減を図ることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してレーダダイシングによるダイシング工程を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態では、レーザダイシングを行う際に、図2(f)に示すようにデバイス形成基板15の裏面側、つまりドレイン電極11にダイシングテープ21に貼り付け、デバイス形成基板15の表面側にレーザ光52を照射してダイシングを行った。これに対して、図2(f)に示す工程を無くし、図5に示すように、デバイス形成基板15の裏面(n+型SiC基板1の表面1a)側よりレーザ光52を照射してレーザダイシングを行うこともできる。
このように、レーザ光52をデバイス形成基板15の表面側から照射することでレーザダイシングを行うこともできる。これにより、ダイシング工程の簡略化を図ることができる。また、レーザダイシング前にダイシングテープへの貼り付けなどの必要が無くなることから、チャンバー40内からデバイス形成基板15を取り出すことなくレーザアニールとレーザダイシングとを連続して行うことができる。したがって、さらにレーザアニールおよびレーザダイシングの簡略化を図ることが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
上記実施形態では、近赤外光の領域となる1064nmの波長の固体レーザ38を第1波長変換ユニット36によって2倍波の532nmの波長に変換している。しかしながら、1064nmの波長の近赤外光であることから、第1波長変換ユニット36を用いずに、レーザ発振器31が発生させた固体レーザ38をそのままレーザ光51として用いても良い。つまり、レーザアニールとレーザダイシングのいずれか一方を行う波長にレーザ光51の波長を合わせ、波長変換ユニットで変換して他方の波長に合わせるようにしても良く、少なくとも一方の波長に合わせる波長変換ユニットを備えたレーザ加工装置を用いれば良い。
なお、上記実施形態で示した波長はレーザ発振器31が発生させる固体レーザ38の一例を示したものである。また、レーザ光51、52の一例としてレーザ媒質が固体である固体レーザ38を挙げたが、これも一例を示したに過ぎず、他のレーザ媒質にて生成されるものであっても良い。
また、上記各実施形態では、縦型パワーMOSFETを例に挙げて説明したが、これは単なる一例であり、ダイオードやIGBTなどの他の半導体素子を備えたSiC半導体装置の製造方法についても本発明を適用することが可能である。PNダイオードの場合、アノード電極やカソード電極の少なくとも一方がオーミック電極となり、ショットキーダイオードの場合には例えばカソード電極がオーミック電極となる。IGBTの場合には、コレクタ電極がオーミック電極となる。
1 n+型基板
1a 主表面
1b 裏面
10 ソース電極
11 ドレイン電極
15 デバイス形成基板
31 レーザ発振器
36、37 第1、第2波長変換ユニット
40 チャンバー
51、52 レーザ光
110 金属薄膜
111 合金層

Claims (12)

  1. 主表面(1a)および当該主表面の反対面である裏面(1b)を有する炭化珪素半導体基板(1)と、該炭化珪素半導体基板の裏面に対して形成されるオーミック電極(11)を有する半導体素子と、を有する炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体素子の構成要素の少なくとも一部を形成した前記炭化珪素半導体基板を用意し、当該炭化珪素半導体基板の裏面に対して金属薄膜(110)を形成する金属薄膜形成工程と、
    前記金属薄膜形成工程の後、前記金属薄膜にレーザ光照射を行ってレーザアニールを行うことでシリサイド化させ、前記オーミック電極を形成する電極形成工程と、
    前記電極形成工程の後、ダイシング領域においてレーザ光照射を行ってレーザダイシングを行うことで前記オーミック電極が形成された前記炭化珪素半導体基板をチップ単位に分割するダイシング工程と、を含み、
    前記電極形成工程および前記ダイシング工程では、共通のレーザ発生部(31)を用いて所定波長のレーザ(38)を発生させると共に、少なくとも前記電極形成工程および前記ダイシング工程の一方において、前記レーザ発生部が発生させた前記レーザの波長を波長変換ユニット(36、37)にて変換し、前記電極形成工程では炭化珪素を透過しない波長のレーザ光(51)にて前記レーザアニールを行い、前記ダイシング工程では炭化珪素を透過する波長のレーザ光にて前記レーザダイシングを行うことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 前記電極形成工程および前記ダイシング工程は、共通の前記レーザ発生部を用いて連続して行われることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記電極形成工程および前記ダイシング工程は、前記オーミック電極を形成した後の前記炭化珪素半導体基板を同一のチャンバー(41)内において、前記炭化珪素半導体基板の裏面側より前記レーザ光の照射を行うことで連続して行われることを特徴とする請求項2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 前記電極形成工程では、前記レーザアニールに用いる前記レーザ光として紫外光の領域の波長のものを用い、
    前記ダイシング工程では、前記レーザダイシングに用いる前記レーザ光として近赤外光もしくは可視光の領域の波長のものを用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 前記電極形成工程および前記ダイシング工程では、前記レーザ発生部として固体レーザ(38)を発生させるレーザ発振器(31)を用いることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記固体レーザの基本波の波長が1064nmであり、
    前記電極形成工程では、前記波長変換ユニット(37)によって、前記固体レーザの3倍波である355nmもしくは4倍波である266nmの波長に変換したものを前記レーザアニールにおける前記レーザ光として用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記固体レーザの基本波の波長が1064nmであり、
    前記ダイシング工程では、前記固体レーザの基本波、もしくは、前記波長変換ユニット(36)によって、前記固体レーザの2倍波である532nmに変換したものを前記レーザダイシングにおける前記レーザ光として用いることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 主表面(1a)および当該主表面の反対面である裏面(1b)を有する炭化珪素半導体基板(1)と、該炭化珪素半導体基板の裏面に対して形成されるオーミック電極(11)を有する半導体素子とを有する炭化珪素半導体装置の製造に用いられ、
    レーザ光照射によるレーザアニールを行うことで前記オーミック電極を形成する工程と、ダイシング領域においてレーザ光照射を行ってレーザダイシングを行うことで前記オーミック電極が形成された前記炭化珪素半導体基板をチップ単位に分割する工程の両方に用いられるレーザ加工装置であって、
    レーザ(38)を発生させるレーザ発生部(31)と、
    前記レーザアニールと前記レーザダイシングの少なくとも一方を行う際に、前記レーザ発生部が発生させる前記レーザの波長を変換することで、前記レーザアニールの際には炭化珪素を透過しない波長のレーザ光(51)を出力し、前記レーザダイシングの際には炭化珪素を透過する波長のレーザ光(52)を出力する波長変換ユニット(36、37)と、を備えていることを特徴とするレーザ加工装置。
  9. 前記波長変換ユニットは、前記レーザアニールの際には前記レーザ光として紫外光の領域の波長のものを出力し、前記レーザダイシングの際には前記レーザ光として近赤外光もしくは可視光の領域の波長のものを出力することを特徴とする請求項8に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記レーザ発生部は、固体レーザ(38)を発生させるレーザ発振器(31)であることを特徴とする請求項8または9に記載のレーザ加工装置。
  11. 前記固体レーザの基本波の波長が1064nmであり、
    前記レーザアニールの際には、前記波長変換ユニット(37)によって、前記固体レーザの3倍波である355nmもしくは4倍波である266nmの波長に変換したものを前記レーザ光とすることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  12. 前記固体レーザの基本波の波長が1064nmであり、
    前記レーザダイシングの際には、前記固体レーザの基本波、もしくは、前記波長変換ユニット(36)によって、前記固体レーザの2倍波である532nmに変換したものを前記レーザ光とすることを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
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