JP2016156318A - インジェクタ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローサイドスイッチの温度の上昇を効果的に抑制することが可能なインジェクタ制御装置を提供すること。【解決手段】ローサイドスイッチであるスイッチング素子30の印加電圧を所定の上限電圧に制限するクランプ回路34に加えて、電磁コイル50とスイッチング素子30との接続配線から分岐して昇圧回路部10に達する還流配線40に挿入されたスイッチング素子44が設けられている。スイッチング素子44がオンされると、電磁コイル50により発生されたフライバックエネルギーは、スイッチング素子44を介して昇圧回路部10に還流されて消弧される。一方、スイッチング素子44がオフされると、フライバックエネルギーは、クランプ回路34が設けられたスイッチング素子30により消弧される。従って、フライバックエネルギーを消弧する目的での、スイッチング素子30の作動頻度を低減でき、温度上昇を抑制することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁コイルへの通電に応じて噴射弁が開弁することにより、燃料を噴射するインジェクタを制御するインジェクタ制御装置に関する。
インジェクタの電磁コイルのような誘導性負荷を駆動するための装置として、例えば、特許文献1や特許文献2の装置が知られている。これら特許文献1や特許文献2の装置は、誘導性負荷の下流側に接続された電界効果トランジスタ(ローサイドスイッチ)をオフしたときに、誘導性負荷に生じるフライバックエネルギーを消弧するため、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間に、ツェナーダイオードとダイオードとを直列に接続したクランプ回路を挿入している。
電界効果トランジスタのドレイン・ソース間に印加される電圧が、ツェナーダイオードのツェナー電圧、ダイオードの順方向降下電圧、及び電界効果トランジスタがオンとなるゲート・ソース間電圧の合計を超えると、電界効果トランジスタがオンする。すると、電界効果トランジスタを介して電流が流れ、それ以上のドレイン・ソース間電圧の上昇が抑制される。そのため、電界効果トランジスタのドレイン・ソース間に過大なフライバック電圧が印加されることが防止できる。
特開2004−247877号公報 特開2006−270652号公報
しかしながら、上述した従来装置では、誘導性負荷により生じたフライバックエネルギーの消弧を、クランプ回路が設けられた電界効果トランジスタだけに依存している。このため、例えば、電界効果トランジスタの作動頻度が高くなり、電界効果トランジスタの温度の上昇を招く虞がある。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、ローサイドスイッチの温度の上昇を効果的に抑制することが可能なインジェクタ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるインジェクタ制御装置(4)は、電磁コイル(50)への通電に応じて噴射弁が開弁することにより、燃料を噴射するインジェクタを制御するものであって、
電磁コイルの下流側に設けられ、電磁コイルへの通電を許容する状態と、通電を遮断する状態とに切り換えられるローサイドスイッチ(30)と、
電磁コイルの上流側に設けられ、ローサイドスイッチが電磁コイルへの通電を許容する状態に切り換えられたときに、電磁コイルへの通電を行う通電部(6、10、20)と、
その通電部は、
電源電圧を昇圧して、昇圧電圧を生成する昇圧回路(10)を備え、噴射弁の開弁を開始する時に、昇圧電圧に基づくピーク電流を電磁コイルに通電するピーク電流通電部(6、22)と、
ピーク電流の通電後に、噴射弁の開弁状態を保持するために、電源電圧(VB)に基づく、ピーク電流よりも小さい保持電流を電磁コイルに通電する保持電流通電部(6、24)と、を有し、
さらに、
ローサイドスイッチが通電を許容する状態から、通電を遮断する状態に切り替えられて、電磁コイルがフライバック電圧を発生したときに、ローサイドスイッチに印加される電圧を所定の上限電圧に制限するクランプ回路(34)と、
電磁コイルとローサイドスイッチとを接続する配線から分岐して、昇圧回路に達する還流配線(40)に挿入され、当該還流配線を導通する状態と遮断する状態とに切り換えられる還流スイッチ(44)と、
還流スイッチを、導通状態と遮断状態とのいずれかに制御する制御部(6、48)と、を備える。
本発明では、上述したように、ローサイドスイッチに印加される電圧を所定の上限電圧に制限するクランプ回路に加えて、電磁コイルとローサイドスイッチとを接続する配線から分岐して昇圧回路に達する還流配線に挿入された還流スイッチを設けている。この還流スイッチが還流配線を導通する状態に切り替えられると、電磁コイルにより発生されたフライバックエネルギーは、還流スイッチを介して昇圧回路に還流されて消弧される。一方、還流スイッチが還流配線を遮断する状態に切り替えられると、フライバックエネルギーは、クランプ回路が設けられたローサイドスイッチにより消弧される。このように、本発明では、フライバックエネルギーを消弧する経路を切り替え可能としているので、フライバックエネルギーの消弧する目的での、ローサイドスイッチの作動頻度を低減することができる。その結果、ローサイドスイッチの温度上昇を抑制することが可能となる。
還流スイッチは、例えば、昇圧回路が生成する昇圧電圧の大きさに基づいて、制御部により導通状態と遮断状態とのいずれかに制御されても良い。具体的には、制御部は、昇圧電圧が所定の閾値電圧以上のとき、還流スイッチを導通状態に制御し、閾値電圧未満のとき、還流スイッチを遮断状態に制御するようにしても良い。昇圧回路が生成する昇圧電圧が所定の閾値電圧以上の場合、還流スイッチの両端電位差が過剰となっておらず、還流スイッチを導通状態としたときに、還流スイッチにおける消費電力の増大や発熱等を十分に抑制できるためである。
また、還流スイッチは、例えば、ローサイドスイッチの温度に基づいて、制御部により導通状態と遮断状態とのいずれかに制御されても良い。具体的には、制御部は、ローサイドスイッチの温度が所定の閾値温度以上のとき、還流スイッチを導通状態に制御し、閾値温度未満のとき、還流スイッチを遮断状態に制御するようにしても良い。これにより、ローサイドスイッチの過剰な発熱を防止することができるためである。
上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら本発明の範囲を制限することを意図したものではない。
また、上述した特徴以外の、特許請求の範囲の各請求項に記載した技術的特徴に関しては、後述する実施形態の説明及び添付図面から明らかになる。
第1実施形態によるインジェクタ制御装置を含む構成を示す構成図である。 第1実施形態のインジェクタ制御装置による、電磁コイルへ通電する電流の制御内容を説明するための波形図である。 第1実施形態における、還流スイッチとしてスイッチング素子のオン、オフ状態の切換制御について説明するための波形図である。 第2実施形態によるインジェクタ制御装置を含む構成を示す構成図である。 第2実施形態における、還流スイッチとしてスイッチング素子のオン、オフ状態の切換制御について説明するための波形図である。 変形例によるインジェクタ制御装置を含む構成を示す構成図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態によるインジェクタ制御装置について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態によるインジェクタ制御装置4を含む構成を示す構成図である。本実施形態によるインジェクタ制御装置4の制御対象であるインジェクタは直噴インジェクタであり、図示しない車両の内燃機関(エンジン)の気筒(シリンダー)の上部に取り付けられ、燃料をシリンダー内に直接噴射するものである。直噴インジェクタは、図1において負荷として示された電磁コイル50、及び通電により電磁コイル50が発生する電磁吸引力によりリフトされ、噴射孔を開弁する噴射弁とを有する電磁弁を備えている。
エンジンには、いずれも図示しないが、吸入空気量を検出するエアフローメータ、スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ、クランク軸が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ、吸気管内の圧力を検出する吸気管圧力センサ、冷却水温を検出する冷却水温センサ、排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ等の各種のセンサが設けられている。
これら各種センサの出力は、エンジン制御装置(ECU)2に入力される。ECU2は、マイクロプロセッシングユニットを主体として構成され、内蔵されたROMに記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、上述した各種のセンサ出力から把握されるエンジン運転状態に応じて、直噴インジェクタの燃料噴射量、燃料噴射時期や、図示しない点火プラグの点火時期等を制御する。
直噴インジェクタの燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御するために、ECU2は、インジェクタ制御装置4に対して、図2に示すように、適切なタイミングでインジェクタ通電信号を出力する。このインジェクタ通電信号は、入力端子を介してインジェクタ制御装置4に取り込まれる。インジェクタ制御装置4は、ECU2からインジェクタ通電信号が出力されている期間、直噴インジェクタに開弁動作を行わせるように、直噴インジェクタの電磁コイル50に駆動電流を通電するとともに、その通電する駆動電流を制御する。
インジェクタ制御装置4は、車両に搭載されたバッテリ(図示せず)の電圧VBを用いてチャージコンデンサ18に電荷を充電することにより昇圧電圧を生成する昇圧回路部10を有している。さらに、インジェクタ制御装置4は、直噴インジェクタの電磁コイル50に通電する駆動電流を制御するための通電回路部20を有している。これら昇圧回路部10及び通電回路部20は、インジェクタの電磁コイル50の上流側に設けられている。また、インジェクタ制御装置4は、昇圧回路部10における制御部と、通電回路部20における制御部とを兼ねるマイクロプロセッシングユニット(MPU)6を有している。
昇圧回路部10は、図1に示すように、チャージコイル12、昇圧トランジスタ14、整流ダイオード16、チャージコンデンサ18などを備えている。また、昇圧回路部10によって生成された昇圧電圧は、MPU6のポートBに入力され、MPU6が、昇圧電圧の大きさを検出できるように構成されている。以下、昇圧回路部10の昇圧動作の一例について説明する。
MPU6は、図2に示すように、昇圧電圧が、昇圧開始電圧以下に低下したことが検出されたときに、昇圧回路部10に昇圧動作を開始させる。昇圧動作を開始する場合、まず、MPU6は、昇圧トランジスタ駆動信号により昇圧トランジスタ14をオンする。これにより、車載バッテリから、チャージコイル12、昇圧トランジスタ14を介して電流が流れ、チャージコイル12に磁気エネルギーが蓄積される。
なお、チャージコイル12に所定の磁気エネルギーを蓄積するために、MPU6は、所定時間、昇圧トランジスタ14をオンするようにしても良い。あるいは、MPU6は、チャージコイル12及び昇圧トランジスタ14を介して流れる電流の値を検出し、その検出電流値が所定値となるまで、昇圧トランジスタ14をオンするようにしても良い。その後、MPU6は、昇圧トランジスタ14をオフする。
すると、昇圧トランジスタ14がオフされるまでに通電されていた電流によりチャージコイル12に蓄えられた磁気エネルギーが電気エネルギーとして放出される。この放出された電気エネルギーによる電流が、整流ダイオード16を介してチャージコンデンサ18に流れ込み、チャージコンデンサ18を充電する。
そして、MPU6は、昇圧トランジスタ14をオフしてからの経過時間に基づき、あるいは、チャージコイル12からチャージコンデンサ18に流れる充電電流の値を検出して、その充電電流値が所定値以下に低下したことに基づき、チャージコイル12からの充電電流によるチャージコンデンサ18の充電が完了したか否かを判定する。MPU6は、チャージコンデンサ18の充電が完了したと判定したとき、昇圧トランジスタ14をオフからオンに切り替える。
MPU6が、このようにして昇圧トランジスタ14を周期的にオンオフさせることにより、チャージコンデンサ18に昇圧電圧を充電することができる。そして、図2に示すように、昇圧電圧が昇圧停止電圧以上となると、MPU6は、昇圧回路部10の昇圧動作を停止させる。
通電回路部20は、閉弁している直噴インジェクタの噴射弁を開弁させるための開弁電流を、直噴インジェクタの電磁コイル50に通電するためのスイッチング素子22、30を有している。スイッチング素子22は、インジェクタの電磁コイル50の上流側であって、昇圧回路部10と電磁コイル50との間に設けられている。また、スイッチング素子30は、ローサイドスイッチとして、電磁コイル50の下流側に設けられ、電磁コイル50への通電を許容する状態と、通電を遮断する状態とに切り換えられる。
これらのスイッチング素子22、30は、昇圧回路部10のチャージコンデンサ18及びインジェクタの電磁コイル50に対してそれぞれ直列に接続されている。そして、スイッチング素子22、30は、インジェクタを開弁すべき時に同時にオンされて、電磁コイル50に開弁電流を通電する(開弁電流制御)。より具体的には、MPU6は、インジェクタ通電信号の立ち上がりに同期して立ち上がるピーク電流通電信号を生成し、スイッチング素子22に出力する。また、MPU6は、入力したインジェクタ通電信号と同様の信号をスイッチング素子30に出力する。これにより、スイッチング素子22、30は、ほぼ同時にオンされる。
スイッチング素子22、30が同時にオンされると、チャージコンデンサ18に充電されている昇圧電圧により、スイッチング素子22、電磁コイル50、スイッチング素子30の経路で、開弁電流が流れる。この開弁電流は、図2に示すように、電磁コイル50のインダクタンスによりピーク電流まで徐々に上昇していく。そして、所望のピーク電流に達した時、MPU6は、ピーク電流通電信号の出力を停止し、スイッチング素子22をオフさせる。所望のピーク電流は、電磁コイル50が、噴射弁を開弁させるのに十分な電磁吸引力を発生できるように設定される。
MPU6は、ピーク電流通電信号の出力時間が、所定時間に達したとき、電磁コイル50に流れる電流はピーク電流に達したとみなして、ピーク電流通電信号の出力を停止することができる。電磁コイル50に通電される電流が、ピーク電流に達すると、直噴インジェクタの噴射弁は、開弁した状態となっており、その開弁した状態を維持するためだけであれば、ピーク電流ほど大きな電流は不要であるためである。
なお、ピーク電流通電信号を所定時間だけ出力することに代えて、図1に点線で示すように、スイッチング素子30の下流側に抵抗32を接続し、MPU6が、その抵抗32の端子電圧から電磁コイル50に流れる電流の値を検出できるようにしても良い。この場合、MPU6は、実際の電流値が所望のピーク電流値に達したと判定したときに、ピーク電流通電信号の出力を停止することができる。
そして、図2に示すように、電磁コイル50に昇圧電圧が供給されて、電磁コイル50に開弁電流が通電されるとき、チャージコンデンサ18から大きな電流が放電されるため、チャージコンデンサ18の昇圧電圧は低下する。
上記した例では、ピーク電流は一定値としたが、ピーク電流を、直噴インジェクタに導入される燃料圧力に応じて可変するようにしても良い。直噴インジェクタの場合、シリンダー圧力によらず、燃料を噴射できるようにするため、相対的に高い圧力の燃料が導入される。そして、直噴インジェクタに導入される燃料圧力に応じて、噴射弁を開弁させるために必要な電磁吸引力(すなわち、ピーク電流値)が変化するためである。以下に、直噴インジェクタ内の燃料圧力に応じてピーク電流値を可変とするための具体的な構成の例を説明する。
まず、直噴インジェクタ内に導入される燃料の圧力を検出する圧力センサ(図示せず)を設ける。この圧力センサは、フューエルポンプから吐出される高圧の燃料を直噴インジェクタに導く燃料供給配管や、直噴インジェクタ内に配置することができる。
MPU6は、その圧力センサの検出信号を取り込む。さらに、MPU6に、予め燃料圧力とピーク電流値との対応関係を制御マップとして記憶させておく。MPU6は、制御マップを参照して、圧力センサによって検出された燃料圧力に対応するピーク電流値を定める。そして、MPU6は、実際の電流値が、設定されたピーク電流値に達した時に、ピーク電流通電信号の出力を停止する。
このようにすれば、直噴インジェクタに導入される燃料圧力に係わらず、常に適切なピーク電流を電磁コイル50に通電することが可能となる。
ピーク電流通電信号の出力を停止した後は、インジェクタ通電信号がオフするまでの期間、MPU6は、電磁コイル50に通電される電流が、噴射弁の開弁状態を維持することが可能な保持電流となるように、電磁コイル50に通電される電流を制御する(保持電流制御)。この保持電流は、インジェクタに導入される燃料圧力によらず、一定値に定められている。
保持電流制御では、大きな電流を電磁コイル50に流す必要はないので、チャージコンデンサ18に充電された昇圧電圧は使用せず、バッテリ電圧VBを利用して行われる。すなわち、車載バッテリに接続されたスイッチング素子24に対して、経過時間もしくは電磁コイル50に実際に通電される電流の値に基づき、保持電流制御信号を間欠的に出力して、スイッチング素子24の導通、非導通状態を切り換える。これにより、図2に示すように、電磁コイル50に、所望の保持電流を中心として、所定の範囲で上下動する電流を通電することができる。
このように、保持電流制御においては、バッテリ電圧VBを利用して、電磁コイル50に保持電流に近似した電流を通電する。このため、図2に示すように、開弁電流制御が終了した時点で、チャージコンデンサ18の昇圧電圧の低下は終了し、その後、保持電流制御の開始とともに、チャージコンデンサ18の昇圧電圧は上昇し始める。このように、インジェクタの噴射弁を開弁させる際に、チャージコンデンサ18の昇圧電圧は、低下し、その後上昇するように変動する場合がある。
なお、通電回路部20において、スイッチング素子24と電磁コイル50との間に設けられたダイオード26は、スイッチング素子22がオンされたときに、昇圧電圧の回り込みを防止するためのものである。また、ダイオード28は、保持電流制御のための還流用ダイオードである。具体的には、スイッチング素子24がオフされたとき、電磁コイル50を流れる電流は、スイッチング素子30及びダイオード28を介して還流される。
続いて、インジェクタ制御装置4が有する他の構成について説明する。図1に示すように、ローサイドスイッチであるスイッチング素子30には、そのドレイン・ゲート間にクランプ回路34が設けられている。クランプ回路34は、ドレインからゲートに向かう方向を順方向とするダイオード36と、同じくドレインからゲートに向かう方向にツェナー電圧を生じるツェナーダイオード38とを有している。これらダイオード36とツェナーダイオード38とは直列に接続されている。なお、ダイオード36は、MPU6からスイッチング素子30のゲートに出力されるインジェクタ通電信号が、スイッチング素子30のドレイン側へ回り込むことを防止するためのものである。
上述したクランプ回路34による作用について説明する。MPU6からの信号によりスイッチング素子30がオンされて、電磁コイル50に電流が通電されている状態から、インジェクタ通電信号の立ち下がりに応じてスイッチング素子30がオフされると、通電中に蓄積されたエネルギーにより電磁コイル50が電流を流しつづけようとするので、電磁コイル50は非常に大きなフライバック電圧を発生する。このフライバック電圧により、スイッチング素子30のドレイン・ソース間に印加される電圧が、ダイオード36の順方向降下電圧、ツェナーダイオード38のツェナー電圧、及びスイッチング素子30がオンとなるゲート・ソース間電圧Vthの合計(上限電圧に相当)を超えると、スイッチング素子30がオンして電流が流れ、それ以上の電圧の上昇を抑制する。そのため、スイッチング素子30のドレイン・ソース間に過大なフライバック電圧が印加されることを防止することができる。
また、インジェクタ制御装置4は、電磁コイル50とスイッチング素子30とを接続する配線から分岐して、昇圧回路部10に達する還流配線40を有している。この還流配線40には、昇圧回路部10へ向かう方向を順方向とするダイオード42と、PチャネルMOSFETからなるスイッチング素子44とが挿入されている。ダイオード42は、昇圧電圧よる電流が還流配線40を逆流することを防止するために設けられている。また、ダイオード46は、PチャネルMOSFETの寄生ダイオードである。そして、スイッチング素子44が、還流スイッチに相当する。
スイッチング素子44のゲートは、NPNトランジスタであるスイッチング素子48を介して接地されている。従って、MPU6からの信号によってスイッチング素子48がオンされると、スイッチング素子44のゲートが接地され、スイッチング素子44がオンする。スイッチング素子44がオンされているときに、電磁コイル50がフライバック電圧を発生すると、ダイオード42及びスイッチング素子44を介して昇圧回路部10のチャージコンデンサ18へと電流が流れ、フライバックエネルギーが消弧される。
以上のように構成された、本実施形態によるインジェクタ制御装置4の作用について説明する。本実施形態によるインジェクタ制御装置4においては、上述したように、ローサイドスイッチであるスイッチング素子30に印加される電圧を所定の上限電圧に制限するクランプ回路34に加えて、電磁コイル50とスイッチング素子30とを接続する配線から分岐して昇圧回路部10に達する還流配線40に挿入されたスイッチング素子44が設けられている。このスイッチング素子44がオンされると、電磁コイル50により発生されたフライバックエネルギーは、スイッチング素子44を介して昇圧回路部10に還流されて消弧される。一方、スイッチング素子44がオフされると、電磁コイル50が発生したフライバックエネルギーは、クランプ回路34が設けられたスイッチング素子30により消弧される。このように、本実施形態によるインジェクタ制御装置4では、フライバックエネルギーを消弧する経路を切り替え可能としているので、フライバックエネルギーを消弧する目的での、スイッチング素子30の作動頻度を低減することができる。その結果、スイッチング素子30の温度上昇を抑制することが可能となる。
本実施形態では、MPU6は、昇圧回路部10が生成する昇圧電圧の大きさに基づいて、スイッチング素子44のオン、オフ状態を制御する。具体的には、図3に示すように、MPU6は、ポートBに入力される昇圧電圧が所定の閾値電圧以上のとき、ポートAからスイッチング素子48をオンする信号を出力し、還流スイッチとしてのスイッチング素子44をオンさせる。昇圧回路部10が生成する昇圧電圧が所定の閾値電圧以上の場合、スイッチング素子44の両端電位差が過剰となっていないとみなすことができる。そのため、スイッチング素子44をオンしても、スイッチング素子44を相対的に大きな電流が流れることがなく、スイッチング素子44における消費電力の増大や発熱等を十分に抑制できるためである。
一方、MPU6は、ポートBに入力される昇圧電圧が所定の閾値電圧未満のとき、ポートAからスイッチング素子48をオンする信号の出力を停止して、還流スイッチとしてのスイッチング素子44はオフさせる。この場合、図3に示すように、電磁コイル50によるフライバックエネルギーは、クランプ回路34が設けられたスイッチング素子30により消弧される。
このように、本実施形態では、昇圧回路部10が生成する昇圧電圧の大きさに応じて、還流スイッチとしてのスイッチング素子44のオン、オフ状態を切り替えている。このため、ローサイドスイッチとしてのスイッチング素子30及び還流スイッチとしてのスイッチング素子44のいずれにおいても、過度の温度上昇の発生を効果的に抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態によるインジェクタ制御装置について、図面に基づいて説明する。図4は、本実施形態によるインジェクタ制御装置4を含む構成を示す構成図である。なお、第1実施形態と同様の構成には、同じ参照番号を付与することにより、詳細な説明は省略する。
上述した第1実施形態では、MPU6が、昇圧回路部10が生成する昇圧電圧の大きさに応じて、還流スイッチとしてのスイッチング素子44のオン、オフ状態を切り替えていた。それに対して、本実施形態では、MPU6は、ローサイドスイッチとしてのスイッチング素子30の温度を検出し、その検出温度に基づいて、還流スイッチとしてのスイッチング素子44のオン、オフ状態を切り替えるものである。
なお、以下には、MPU6が、昇圧回路部10が生成する昇圧電圧の大きさとスイッチング素子30の検出温度との両方に基づいて、スイッチング素子44のオン、オフ状態を切り替える例について説明する。ただし、MPU6は、スイッチング素子30の検出温度だけに基づいて、スイッチング素子44のオン、オフ状態を切り替えても良い。
図4に示すように、インジェクタ制御装置4は、ローサイドスイッチとしてのスイッチング素子30の温度を検出するための温度センサとして、スイッチング素子30の近傍に配置されたサーミスタ49を備えている。図示していないが、MPU6は、サーミスタ49の抵抗変化に応じて変化する信号を入力し、その信号に基づいて、スイッチング素子30の温度を算出する。
MPU6は、図5に示すように、時刻t1において、ポートBに入力される電圧(すなわち、昇圧回路部10の昇圧電圧)が、所定の閾値温度未満になると、第1実施形態にて説明したように、還流スイッチとしてのスイッチング素子44をオフさせる。これにより、電磁コイル50によるフライバックエネルギーが、昇圧回路部10に還流されて消弧される状態から、クランプ回路34が設けられたスイッチング素子30により消弧される状態に切り換えられる。
しかし、図5の時刻t2において、スイッチング素子30の検出温度が、所定の閾値温度以上になると、MPU6は、ポートAからスイッチング素子48をオンする信号を出力し、還流スイッチとしてのスイッチング素子44をオンさせる。これにより、再び、電磁コイル50によるフライバックエネルギーが、昇圧回路部10に還流されて消弧される状態に切り換えられる。従って、スイッチング素子30のドレイン・ソース間に大きな電圧が印加されたり、スイッチング素子30にフライバックエネルギーの消弧のための電流が流れたりすることがないので、スイッチング素子30の温度上昇を抑制することができる。
そして、図5の時刻t3において、スイッチング素子30の検出温度が、所定の閾値温度未満に低下すると、ポートAからスイッチング素子48をオンする信号の出力が停止され、還流スイッチとしてのスイッチング素子44はオフされる。これにより、スイッチング素子44の温度上昇も極力抑制することができる。
なお、図5の時刻t4では、昇圧回路部10の昇圧電圧が、所定の閾値電圧以上まで上昇したことに基づき、還流スイッチとしてのスイッチング素子44がオンされる様子が示されている。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、上述した各実施形態では、インジェクタ制御装置4が、1個のインジェクタの電磁コイル50への通電を制御する例について説明した。しかしながら、当然のことではあるが、インジェクタ制御装置4は、複数のシリンダーを有するエンジンにおいて、その各シリンダーに設けられた直噴インジェクタの電磁コイルへの通電を制御することも可能である。
例えば、図6に示すように、インジェクタ制御装置4は、4個のシリンダーを有するエンジンにおいて、各シリンダーに設けられた4個の直噴インジェクタの電磁コイルへの通電を制御するものであっても良い。この場合、図6に示すように、昇圧回路部10、通電回路部における上流側のスイッチング素子22、24、及び還流スイッチとしてのスイッチング素子44は、複数の電磁コイルに対して共用することが可能である。このような構成を採用することにより、インジェクタ制御装置4の構成の簡素化を図ることができる。
2…エンジン制御装置(ECU)
4…インジェクタ制御装置
6…MPU
10…昇圧回路部
20…通電回路部
30…スイッチング素子(ローサイドスイッチ)
34…クランプ回路
44…スイッチング素子(還流スイッチ)

Claims (8)

  1. 電磁コイル(50)への通電に応じて噴射弁が開弁することにより、燃料を噴射するインジェクタを制御するインジェクタ制御装置(4)であって、
    前記電磁コイルの下流側に設けられ、前記電磁コイルへの通電を許容する状態と、通電を遮断する状態とに切り換えられるローサイドスイッチ(30)と、
    前記電磁コイルの上流側に設けられ、前記ローサイドスイッチが前記電磁コイルへの通電を許容する状態に切り換えられたときに、前記電磁コイルへの通電を行う通電部(6、10、20)と、
    前記通電部は、
    電源電圧を昇圧して、昇圧電圧を生成する昇圧回路(10)を備え、前記噴射弁の開弁を開始する時に、前記昇圧電圧に基づくピーク電流を前記電磁コイルに通電するピーク電流通電部(6、22)と、
    前記ピーク電流の通電後に、前記噴射弁の開弁状態を保持するために、前記電源電圧に基づく、前記ピーク電流よりも小さい保持電流を前記電磁コイルに通電する保持電流通電部(6、24)と、を有し、
    さらに、
    前記ローサイドスイッチが通電を許容する状態から、通電を遮断する状態に切り替えられて、前記電磁コイルがフライバック電圧を発生したときに、前記ローサイドスイッチに印加される電圧を所定の上限電圧に制限するクランプ回路(34)と、
    前記電磁コイルと前記ローサイドスイッチとを接続する配線から分岐して、前記昇圧回路に達する還流配線(40)に挿入され、当該還流配線を導通する状態と遮断する状態とに切り換えられる還流スイッチ(44)と、
    前記還流スイッチを、導通状態と遮断状態とのいずれかに制御する制御部(6、48)と、を備えるインジェクタ制御装置。
  2. 前記還流配線には、前記昇圧回路に向かう方向を順方向とするダイオード(42)が、前記還流スイッチと直列に挿入されている請求項1に記載のインジェクタ制御装置。
  3. 前記制御部は、前記昇圧回路が生成する昇圧電圧の大きさに基づいて、前記還流スイッチを、導通状態と遮断状態とのいずれかに制御するものである請求項1又は2に記載のインジェクタ制御装置。
  4. 前記制御部は、前記昇圧電圧が所定の閾値電圧以上のとき、前記還流スイッチを導通状態に制御し、前記閾値電圧未満のとき、前記還流スイッチを遮断状態に制御するものである請求項3に記載のインジェクタ制御装置。
  5. 前記ローサイドスイッチの温度を検出する温度センサ(49)を備え、
    前記制御部は、前記ローサイドスイッチの温度に基づいて、前記還流スイッチを、導通状態と遮断状態とのいずれかに制御するものである請求項1乃至4のいずれかに記載のインジェクタ制御装置。
  6. 前記制御部は、前記ローサイドスイッチの温度が所定の閾値温度以上のとき、前記還流スイッチを導通状態に制御し、前記閾値温度未満のとき、前記還流スイッチを遮断状態に制御するものである請求項5に記載のインジェクタ制御装置。
  7. 前記インジェクタは、車両に搭載された内燃機関の気筒内に燃料を噴射するものであり、
    前記内燃機関は、複数の気筒を有し、前記インジェクタは前記複数の気筒に対応して複数設けられ、
    前記通電部は、前記複数のインジェクタに対して共用されるものである請求項1乃至6のいずれかに記載のインジェクタ制御装置。
  8. 前記還流スイッチも、前記複数のインジェクタに対して共用されるものである請求項7に記載のインジェクタ制御装置。
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CN110518787A (zh) * 2019-10-10 2019-11-29 上海源微电子科技有限公司 一种反激钳位保护电路

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