JP2016124266A - 印刷制御装置および印刷制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】往路移動時のインクの着弾位置と復路移動時のインクの着弾位置とのずれを的確に抑制する。【解決手段】印刷ヘッドによる第1方向に沿った往路移動および復路移動の際に印刷ヘッドから印刷媒体へインクを吐出させることにより印刷を実現させる印刷制御装置であって、前記位置のずれの程度を表すテストパターンを、印刷媒体の第1方向において異なる複数の位置に印刷させ、印刷された複数の位置毎のテストパターンに基づいて、インク吐出のタイミングを補正するための補正値を複数の位置毎に取得し、入力画像を印刷するための第1方向における位置が異なる各インク吐出の際に、第1方向における位置が対応する補正値を適用してインク吐出のタイミングを補正する。【選択図】図11

Description

本発明は、印刷制御装置および印刷制御方法に関する。
プリンターの挙動の一つとして、印刷ヘッドを搭載したキャリッジの往路移動と復路移動の双方でインク吐出(噴射)を行う双方向印刷が知られている。また、往路移動と復路移動のインク吐出のタイミングを調整して、往路移動時のインクの着弾位置と復路移動時のインクの着弾位置とを一致させるための技術が知られている(特許文献1の段落0088参照)。
また、主走査方向に往復走査しながらインクを吐出するプリントヘッドを備え、パターン作成手段は、プリント部材上のプリント領域内の主走査方向に離れた複数のサンプル位置それぞれにおける、往復走査間のインク着弾位置のずれ量が得られるテストパターンを作成し、補正手段は、テストパターンに基づいて、各サンプル位置における上記ずれ量を平均した値が最も小さくなるようにプリントヘッドのインク吐出タイミングを補正するインクジェット式プリント装置が知られている(特許文献2参照)。
また、主走査方向に往復走査しながらインクを吐出するプリントヘッドと、プリント部材上に作成されたテストパターンから得られるデータに基づいて補正値を設定すると共に、設定した補正値に基づいてプリントヘッドのインク吐出タイミングを往復走査間で主走査方向に対するインクの着弾位置が一致するように補正する補正手段とを備え、プリント部材は、主走査方向のプリント領域(ペーパーの幅)が互いに異なる複数種のプリント部材を含み、補正手段は、これら複数のプリント領域毎に上記補正値を設定すると共に、プリント対象として選択されたプリント部材のプリント領域に対応する補正値に基づいて、プリントヘッドのインク吐出タイミングを補正するインクジェット式プリント装置が知られている(特許文献3参照)。
特開2012‐56226号公報 特開2006‐15678号公報 特開2006‐15679号公報
双方向印刷を行うインクジェットプリンターによる印刷結果では、上述したような往路移動時のインクの着弾位置と復路移動時のインクの着弾位置とのずれ(以下、単に“位置ずれ”とも表記する。)は、主走査方向における異なる位置で、程度が異なる場合がある。このような位置ずれの程度の違いは、主走査方向における位置の違いに応じた、印刷ヘッドと印刷媒体との距離(ペーパーギャップ、以下、PG。)の違い、印刷ヘッドから吐出されるインクの粘度の違い、さらには、キャリッジ速度のばらつき、等といった種々の要素が原因となって生じる。
また、上述したような位置ずれの程度の違いは、プリンターの大型化、つまり主走査方向における印刷媒体の幅が大きくなるにつれて顕著化し易い。従って、プリンターの大型化に際しては特に、上述したような位置ずれの程度の違いを考慮した、インク吐出のタイミング補正が求められる。
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、印刷結果における前記位置ずれを的確に抑制することが可能な印刷制御装置および印刷制御方法を提供する。
本発明の態様の一つは、印刷ヘッドによる第1方向に沿った往路移動および当該第1方向に沿った復路移動の際に、当該印刷ヘッドから当該第1方向と交差する第2方向に搬送される印刷媒体へインクを吐出させることにより印刷を実現させる印刷制御装置であって、前記往路移動で吐出されるインクと前記復路移動で吐出されるインクとの位置ずれの程度を表すテストパターンを、前記印刷媒体の前記第1方向において異なる複数の位置に印刷させ、印刷された前記複数の位置毎のテストパターンに基づいて、インク吐出のタイミングを補正するための補正値を前記複数の位置毎に取得し、印刷の対象となる入力画像を印刷するための前記第1方向における位置が異なる各インク吐出の際に、前記第1方向における位置が対応する前記補正値を適用してインク吐出のタイミングを補正する。
当該構成によれば、入力画像の印刷時、前記第1方向における位置が異なる各インク吐出の際に、前記第1方向における位置が対応する前記補正値によりインク吐出のタイミングが補正される。そのため、前記第1方向の異なる位置毎に前記位置ずれが適切に抑制され、前記第1方向の異なる位置それぞれで前記位置ずれの無い、良好な印刷結果が得られる。
本発明の態様の一つは、印刷制御装置は、前記第1方向における位置が異なる各インク吐出のうち、前記第1方向における前記テストパターンが印刷されなかった位置に対応するインク吐出については、前記印刷されなかった位置の近傍の位置に対応する前記補正値に基づいて算出した補正値を適用して前記タイミングを補正するとしてもよい。
当該構成によれば、前記第1方向に沿って所々に印刷した限られた数のテストパターンに基づいて、前記第1方向に沿ったいずれの位置に対応する補正値も取得することが可能である。そのため、テストパターンの印刷や評価(目視評価あるいは装置による読み取り)の負担が軽い。
一例として、前記補正値の算出は、前記算出の対象となる位置と、前記算出に用いる補正値が対応する位置との距離に応じた重みを用いた加重平均により行うとしてもよい。
本発明の態様の一つは、印刷制御装置は、前記印刷媒体の前記第1方向の幅が大きい程、前記第1方向における前記テストパターンの数を多くするとしてもよい。
当該構成によれば、印刷に使用する印刷媒体が大型化しても前記位置ずれを精度良く抑えることができる。
本発明の態様の一つは、印刷制御装置は、前記印刷媒体内でコックリングが生じる範囲を特定した情報を取得し、前記情報に基づき、前記印刷媒体内でコックリングが生じる範囲を避けた複数の位置に前記テストパターンを印刷させるとしてもよい。
当該構成によれば、コックリング(印刷媒体の波状の皺)という外乱の影響を排除した補正値を得て、より精度の高い補正(前記位置ずれの抑制)を行うことができる。
本発明の態様の一つは、前記位置毎のテストパターンは、前記往路移動と前記復路移動のうちの一方で吐出されるインクにより形成される前記第1方向において離間した2本の第1罫線と、前記往路移動と前記復路移動のうちの他方で吐出されるインクにより前記2本の第1罫線の間に形成される第2罫線と、を含み、印刷制御装置は、印刷された1つのテストパターンの読み取りにより検出された前記第2罫線の位置に基づいて、当該テストパターンが印刷された位置に対応する前記補正値を算出するとしてもよい。
当該構成によれば、テストパターンを、2本の第1罫線と、それらに挟まれた第2罫線、という構成とすることで、テストパターンの読み取り時における第2罫線の誤検出を無くすことができ、確実にテストパターンの位置毎の前記補正値が算出される。
本発明の技術的思想は、印刷制御装置という物の発明のみによって実現されるものではない。例えば、印刷制御装置によって実現される処理工程を方法(印刷制御方法)の発明として捉えることができる。また、このような方法をハードウェアに実行させるコンピュータープログラム、さらには当該プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な記憶媒体、等の各種カテゴリーにて本発明が実現されてもよい。
印刷装置の概略構成を例示するブロック図。 印刷ヘッドの構成等を簡易的に例示する図。 リニア式エンコーダーの構成を概略的に示す図。 検出部の構成を模式的に示す図。 キャリッジモーターの正転時及び逆転時における検出部の出力信号の波形を示すタイミングチャート。 ヘッドユニットの駆動回路の説明図。 各信号の説明のためのタイミングチャート。 双方向印刷におけるインクの着弾位置を説明する図。 インク吐出のタイミング補正前後の原信号と制御信号との関係を説明する図。 補正値取得処理を示すフローチャート。 印刷媒体に印刷された複数のテストパターンを例示する図。 インク吐出のタイミング補正を伴う印刷処理を示すフローチャート。 タイミング補正の詳細を示すフローチャート。 テストパターンが印刷されなかった位置に対応する補正値を補間する処理を説明する図。 第3実施形態にかかる補正値取得処理を示すフローチャート。 印刷媒体に印刷された第3実施形態にかかる複数のテストパターンを例示する図。 印刷媒体に印刷された第4実施形態にかかる複数のテストパターンを例示する図。
本発明の実施形態を、以下の順序に従って説明する。
1.装置構成の概略
2.インク吐出のタイミング補正の概略
3.テストパターンに基づく補正値の取得
4.インク吐出のタイミング補正を伴う印刷処理の流れ
5.他の実施形態
1.装置構成の概略
図1は、本実施形態にかかる印刷装置10等の機能をブロック図により例示したものである。印刷装置10は、例えば、プリンターや、プリンターの機能を含んだ複合機、等といった製品として把握される。印刷装置10が、印刷媒体への印刷を実際に行う印刷部70と、印刷部70の挙動を制御するための部(例えば、後述する制御部11)とを含む構成であるとした場合、その全体あるいは一部を指して「印刷制御装置」と称することができる。また、印刷装置(あるいは印刷制御装置)10を「画像処理装置」等と呼んでもよい。図1に示した各構成は、一箇所あるいは一筐体内に集約されている場合に限らず、それら各構成が互いに離れた場所に存在し且つ通信可能な状態でいることで一システムを構築していてもよい。例えば、印刷装置(あるいは印刷制御装置)10は、印刷媒体への印刷を実際に行うプリンターと、当該プリンターの挙動を制御するためのコンピュータープログラム(プリンタードライバー)を搭載して当該プリンターを制御する装置(パーソナルコンピューター等)と、を含んで構成されるとしてもよい。
図1では、印刷装置10を、制御部11、操作入力部16、表示部17、通信インターフェイス(I/F)18、スロット部19、印刷部70、等を含む構成として例示している。制御部11は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他の記憶媒体等により構成される。制御部11では、CPUが、ROMに保存されたプログラムに従った演算処理を、RAMをワークエリアとして用いて実行することにより、様々な機能(例えば、印刷制御部12、読取値取得部13、補正値取得部14、タイミング補正部15等)を実現する。
操作入力部16は、ユーザーによる操作を受け付けるための各種ボタンやキー等を含む。表示部17は、印刷装置10に関する各種情報を示すための部位であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)により構成される。操作入力部16の一部は、表示部17に表示されたタッチパネルとして実現されるとしてもよい。
印刷部70は、画像を印刷媒体に印刷するための機構である。印刷部70が採用する印刷方式がインクジェット方式である場合、印刷部70は、印刷ヘッド41(図2参照)を含むヘッドユニット40、印刷ヘッド41を第1方向(主走査方向)に沿って移動させるキャリッジ31(図3参照)を含むキャリッジユニット30、第1方向と交差する第2方向(副走査方向あるいは搬送方向)へ印刷媒体を搬送する搬送ユニット20等の構成を有する。印刷ヘッド41は、複数種類のインク(例えば、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インク、ブラック(K)インク、等)毎の不図示のインクカートリッジから各種インクの供給を受ける。印刷ヘッド41は、各種インクに対応して設けられた複数のノズルからインク滴を吐出可能である。吐出されたインク滴が印刷媒体に着弾することで印刷媒体にドットが形成される。「ドット」とは、基本的には印刷媒体に着弾したインク滴を指すが、印刷媒体に着弾する前のインク滴についても便宜上ドットと表現することがある。印刷部70が使用する液体の具体的な種類や数は上述したものに限られず、例えば、ライトシアン、ライトマゼンダ、オレンジ、グリーン、グレー、ライトグレー、ホワイト、メタリック…等、種々のインクや液体を使用可能である。
印刷ヘッド41を搭載したキャリッジ31は、不図示のキャリッジモーターによる動力を受けて、主走査方向と平行なガイドレール36(図3参照)に沿って移動する。印刷ヘッド41はキャリッジ31と共に移動しつつ印刷媒体へインクを吐出することにより印刷を実現する。主走査方向の一端側から他端側までの当該移動、あるいは主走査方向の他端側から一端側までの当該移動、に伴って印刷ヘッド41がインクを吐出する処理を1回の「主走査」あるいは「パス」とも呼ぶ。上述の「交差」とは、基本的に直交を指す。ただし本明細書において、各構成の方向や位置等について、直交、平行、等間隔、等と表現した場合であっても、それらは厳密な直交、平行、等間隔、のみを意味するのではなく、製品性能上許容される程度の誤差や製品製造時に生じ得る程度の誤差も含む意味である。
搬送ユニット20は、印刷媒体を支持して搬送するためのローラーや、当該ローラーを回転させるためのモーター等を含んでいる。印刷媒体は、代表的には紙である。ただし、本実施形態は、液体を記録可能であって搬送ユニット20により搬送可能な素材であれば、紙以外の素材も印刷媒体の概念に含める。
通信I/F18は、印刷装置10を外部機器100と有線あるいは無線にて接続するためのインターフェイスの総称である。外部機器100としては、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デジタルスチルカメラ、パーソナルコンピューター(PC)等、印刷装置10にとって画像データの入力元となる様々な機器が該当する。印刷装置10は、通信I/F18を介して外部機器100と、例えば、USBケーブル、有線ネットワーク、無線LAN、電子メール通信等の様々な手段や通信規格により接続可能である。
スロット部19は、メモリーカード等の外部の記憶媒体を挿入するための部位である。つまり印刷装置10は、スロット部19に挿入されたメモリーカード等の外部の記憶媒体から、当該記憶媒体に記憶されている画像データを入力することも可能である。
さらに印刷装置10は、読取部80を有していたり、外部の読取部80と通信可能である。読取部80とは、印刷媒体に印刷された画像を読み取るための機器や部位の総称である。例えば、読取部80は、測色装置であったり、対象を光学的に読み取って画像データを生成するスキャナーであったりする。印刷装置10は、プリンター(印刷部70等)および読取部80としてのスキャナーを含んだ複合機であるとしてもよい。また、読取部80は、キャリッジ31に搭載されて印刷ヘッド41と共に移動する撮像素子であってもよい。
図2は、印刷ヘッド41の構成等を簡易的に例示している。図2の左側には、印刷ヘッド41のインク吐出面41aにおけるノズルNzの配列を例示している。インク吐出面41aとは、ノズルNzが開口する面であり、印刷ヘッド41が主走査方向に移動するとき印刷媒体Gと相対する面である。印刷ヘッド41は、吐出するインク(例えばC,M,Y,Kインク)毎のノズル列NLを有している。ノズル列NLとは、ノズルNzが搬送方向に沿って等間隔で並ぶ列であり、図2の例では、ノズル列NLが4列平行に設けられている。1色のインクは、1つのノズル列NLによって吐出される以外にも、例えば、互いに搬送方向にずれて配設された複数のノズル列NLによって吐出されるとしてもよい。
図2では、印刷ヘッド41が、ホーム位置HPに静止している場合を例示している。ホーム位置HPとは、印刷ヘッド41がキャリッジ31によって主走査方向に沿って移動可能な範囲の両端のうち一端側近傍の位置である。また、図2では、印刷ヘッド41がキャリッジ31によって主走査方向に沿って移動可能な範囲のうち他端、つまりホーム位置HPから最も遠い位置を、フル桁位置FPと称して例示している。印刷ヘッド41は、ホーム位置HP側からフル桁位置FP側へ向かうパス(往路のパス)およびフル桁位置FP側からホーム位置HP側へ向かうパス(復路のパス)によって、印刷媒体Gへのインク吐出を行う(双方向印刷を行う)。ホーム位置HPには、図示を省略しているが、インク吐出面41aの乾燥を防ぐためのキャップや、印刷ヘッド41の回復動作(ノズルNzの詰まり等を解消するためのフラッシング)時に吐出されるインクを受けるための受け部材等が配設されている。
このようにホーム位置HP〜フル桁位置FP間を移動しながらインク吐出を行う印刷ヘッド41を用いる印刷においては、ホーム位置HP側とフル桁位置FP側とで、PGが異なることがある。PGは、インク吐出面41aと印刷媒体との(鉛直方向における)距離として把握されるが、例えば、印刷媒体の姿勢(撓み、うねり等)に起因してばらついており、一定ではない。また、ホーム位置HP側とフル桁位置FP側とでは、吐出されるインク滴の粘度が異なる場合がある。例えば、1回の往路のパスを想定したとき、移動開始直後に吐出されるインク滴と比較して、移動終盤に吐出されるインク滴は、印刷ヘッド41の移動中の乾燥(ノズルNzからの水分の蒸発)に起因して粘度が上昇する傾向がある。このような粘度の相違は、ノズルNzから吐出されるインク滴の速度や方向、インク滴あたりのインク量や形状に違いを生じさせる。また、パスの最中のキャリッジ31の速度は、一定であることが理想ではあるが、微妙にばらつくことがある。
このような種々の要素(PG、インク滴の粘度、キャリッジ31の速度、等)は、いずれも印刷媒体へのインクの着弾位置に影響を与える。そのため、ホーム位置HP側とフル桁位置FP側とでこれら要素に違いがあることで、ホーム位置HP〜フル桁位置FP間において、往路のパスによるインクの着弾位置と復路のパスによるインクの着弾位置とのずれ(位置ずれ)の程度に、違いが生じる。また、このような種々の要素の違いに起因する前記位置ずれの程度の違いは、ホーム位置HPとフル桁位置FPとの距離が大きくなるほど、つまり印刷装置10が大型化するほどに顕著化する。本実施形態は、このような主走査方向における異なる位置それぞれでの前記位置ずれを抑制する。
2.インク吐出のタイミング補正の概略
図3は、印刷部70が有するリニア式エンコーダー51の構成を概略的に示したものである。リニア式エンコーダー51は、主走査方向に平行なリニア式エンコーダー符号板564と、検出部566とを備えている。検出部566は、キャリッジ31に取り付けられている。キャリッジ31がガイドレール36に沿って移動すると、検出部566がリニア式エンコーダー符号板564に沿って相対的に移動する。これによって、検出部566は、キャリッジ31の移動量を検出する。
図4は、検出部566の構成を模式的に示したものである。この検出部566は、発光ダイオード552と、コリメータレンズ554と、検出処理部556とを備えている。検出処理部556は、複数(例えば4個)のフォトダイオード558と、信号処理回路560と、例えば2個のコンパレーター562A,562Bとを有している。発光ダイオード552の両端に抵抗を介して電圧Vccが印加されると、発光ダイオード552から光が発せられる。この光はコリメータレンズ554により平行光に集光されてリニア式エンコーダー用符号板564を通過する。リニア式エンコーダー用符号板564には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。リニア式エンコーダー用符号板564を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード558に入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード558から出力される電気信号は信号処理回路560において信号処理され、信号処理回路560から出力される信号はコンパレーター562A,562Bにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレーター562A,562Bから出力されるパルスENC‐A,ENC‐Bがリニア式エンコーダー51の出力となる。
図5A及び図5Bは、キャリッジモーターの正転時(キャリッジ31の往路移動)及び逆転時(キャリッジ31の復路移動)における検出部566の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。図5A及び図5Bに示すように、キャリッジモーターの正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC‐AとパルスENC‐Bとは位相が90度だけ異なっている。キャリッジモーターが正転しているとき、即ち、キャリッジ31がガイドレール36に沿って往路移動しているときは、図5Aに示すように、パルスENC‐AはパルスENC‐Bよりも90度だけ位相が進み、キャリッジモーターが逆転しているとき、即ち、キャリッジ31がガイドレール36に沿って復路移動しているときは、図5Bに示すように、パルスENC‐AはパルスENC‐Bよりも90度だけ位相が遅れる。パルスENC‐A及びパルスENC‐Bの1周期Tは、キャリッジ41がリニア式エンコーダー用符号板564のスリット間隔を移動する時間に等しい。
そして、リニア式エンコーダー51の出力パルスENC‐A,ENC‐Bの各々の立ち上がり、立ち下がりエッジが検出され、検出されたエッジの個数が計数され、この計数値に基づいてキャリッジモーターの回転位置が演算される。この計数はキャリッジモーターが正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−1」を加算する。パルスENC‐A及びENC‐Bの各々の周期は、リニア式エンコーダー用符号板564の、あるスリットを検出部566が通過してから次のスリットを検出部566が通過するまでの時間に等しく、かつ、パルスENC‐AとパルスENC‐Bとは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」はリニア式エンコーダー用符号板564のスリット間隔の1/4に対応する。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗算すれば、その乗算値に基づいて、計数値が「0」に対応する回転位置からのキャリッジモーターの移動量を求めることができる。
図6Aは、ヘッドユニット40の駆動回路の説明図である。この駆動回路は、原駆動信号発生部644Aと、駆動信号整形部644Bとを備えている。図6Aでは、印刷ヘッド41を簡略化し、♯1〜♯180までのノズル番号を付した180個のノズルで構成された1つのノズル列だけを示している。このようなノズル♯1〜♯180のための駆動回路は、ノズル群ごと、即ち、CMYKの各色のノズル列毎に各々設けられている。
原駆動信号発生部644Aは、各ノズル♯1〜♯180に共通して用いられる原信号ODRVを生成する。この原信号ODRVは、1画素分の主走査期間内(キャリッジ41が1画素の間隔を横切る時間内)に複数のパルスを含む信号である。駆動信号整形部644Bには、原駆動信号発生部644Aから原信号ODRVが入力されるとともに、印刷信号PRTがシリアルデータとして入力される。
図6Bは、駆動回路の説明図である。印刷データの一部の画素のデータである印刷信号PRTは、図6Bにあるような回路により、360個のシフトレジスタを用いてシリアルパラレル変換され、各ノズルのON/OFFを表すPRT(i)に変換される(ただし図6,7の説明において、iは1〜180の整数)。駆動信号整形部644Bは、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原信号ODRVを整形し、駆動信号DRV(i)として各ノズル♯1〜♯180の圧電素子に向けて出力する。各ノズル♯1〜♯180の圧電素子は、駆動信号整形部644Bからの駆動信号DRV(i)に基づき駆動され、対応するノズルからインクを吐出させる。
図7は、各信号の説明のためのタイミングチャートである。同図には、原信号ODRVと、印刷信号PRT(i)と、駆動信号DRV(i)の各信号のタイミングチャートが示されている。ここで、PRT(i)は、PRTより形成される。原信号ODRVは、原駆動信号発生部644Aからノズル♯1〜♯180に共通に供給される信号である。本実施形態では、原信号ODRVは、1画素分の主走査期間内において、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む。
印刷信号PRT(i)は、1画素に対応した信号である。本実施形態では、印刷信号PRT(i)は、ノズル♯iに対して、1画素につき2ビットの情報を有する信号である。この印刷信号PRT(i)の信号レベルに応じて、駆動信号整形部644Bは、原信号ODRVを整形し、駆動信号DRV(i)を出力する。駆動信号DRV(i)は、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて原信号ODRVを遮断することによって得られる信号である。すなわち、印刷信号PRT(i)が1レベル(ON)のとき、駆動信号整形部644Bは、原信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて駆動信号DRV(i)とする。一方、印刷信号PRTが0レベル(OFF)のとき、駆動信号整形部644Bは、原信号ODRVのパルスを遮断する。
制御信号S1は、図6Bに示すように、ラッチ回路及びデータセレクタに入力される。制御信号S2は、データセレクタに入力される。制御信号S1,S2は、図7のように印刷信号PRT(i)が変化するタイミングを示すものである。
シリアル伝送される印刷信号PRTは、以下に説明するようにして、180個の2ビットデータ(パラレルデータ)に変換される。まず、印刷信号PRTが360個のシフトレジスタに入力される。制御信号S1のパルスがラッチ回路に入力されると、各シフトレジスタの360個のデータがラッチされる。データセレクタは、ラッチ回路にラッチされているデータを選択して出力する。制御信号S1のパルスがラッチ回路に入力されるとき、制御信号S1のパルスがデータセレクタにも入力される。データセレクタは、制御信号S1が入力されると、初期状態になる。初期状態のデータセレクタは、ラッチされる前にはシフトレジスタW2‐iに格納されていたデータを選択し、PRT(i)として出力する。次に、制御信号S2のパルスにより、データセレクタは、ラッチされる前にはシフトレジスタW1‐iに格納されていたデータを選択し、PRT(i)として出力する。このようにして、シリアル伝送される印刷信号PRTが、180個の2ビットデータに変換される。そして、制御信号S1により第2パルスW2に関する吐出/非吐出が決定され、制御信号S2により第1パルスW1に関する吐出/非吐出が決定される。
印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「01」に対応しているとき、第1パルスW1のみが1画素区間の後半で出力される。これにより、対応するノズル♯iから、相対的に小さいインク滴が吐出され、印刷媒体には、相対的に小さいドット(小ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「10」に対応しているとき、第2パルスW2のみが1画素区間の前半で出力される。これにより、対応するノズル♯iから、前記小さいインク滴よりも大きな中サイズのインク滴が吐出され、印刷媒体には中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「11」に対応しているとき、第1パルスW1と第2パルスW2とが1画素区間で出力される。これにより、対応するノズル♯iから、前記中サイズのインク滴よりも大きな大サイズのインク滴が吐出され、印刷媒体には大サイズのドット(大ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットデータ「00」に対応しているとき、第1パルスW1も第2パルスW2も出力されない。これにより、この区間では、インクが非吐出であり、ドットは形成されない。
以上説明したとおり、1画素区間における駆動信号DRV(i)は、印刷信号PRTi)の4つの異なる値に応じて互いに異なる4種類の波形を有するように整形されている。
図8は、双方向印刷におけるインクの着弾位置を説明する図である。図には、印刷ヘッド41の往路のパスおよび復路のパスそれぞれにおいて吐出されるインク滴の弾道を、破線の矢印にて例示している。図8は、1つの理想的な例を示している。つまり、印刷データ内のある特定画素に対応してドットが形成されるべき印刷媒体G上の主走査方向における位置Aに、往路のパスおよび復路のパスそれぞれで当該特定画素に対応するドットを形成できた例を示している。この場合、前記位置ずれは0である。ただし、上述したような種々の要素(PG、インク滴の粘度、キャリッジ31の速度、等)が理想的なコンディションではない場合には前記位置ずれが生じてしまう。図8では、PGが本来理想とされる値(PG0)とは異なる値(PG1)である場合の印刷媒体G(印刷媒体Gの一部分)を2点鎖線により併せて例示しており、このような場合、前記位置ずれ(距離Δx)が生じている。このような位置ずれが発生する場合には、印刷ヘッド41から前記特定画素に対応するドットを形成するためのインク吐出のタイミングを補正して、位置ずれが生じないように調整する必要がある。
図9Aは、インク吐出のタイミング補正前の原信号と制御信号との関係を説明する図である。図9Aでは、前述の図7におけるタイミングチャートから、1画素分の主走査期間に対応する原信号ODRV及び制御信号S1,S2を抜き出して示してある。
ところで、制御信号S1,S2は、共にPTS(Pulse Timing Signal)信号に基づき生成される。PTS信号は、これら制御信号S1,S2においてパルスが発生するタイミングを規定する信号である。PTS信号のパルスは、リニア式エンコーダー51(検出部566)からの出力パルスENC‐A,ENC‐Bに基づき生成される。すなわち、PTS信号のパルスは、キャリッジ31の移動量に応じて発生する。
よって、制御信号S1,S2に対する原信号ODRVの生成タイミングをずらすことができれば、制御信号S1,S2に対して吐出タイミングを変化させることができるから、印刷媒体に対する印刷ヘッド41の移動方向における吐出タイミングも変化させることができることになる。
図9Bは、インク吐出のタイミング補正後の原信号と制御信号との関係を説明する図である。図9Aの各信号と比較すると、原信号ODRVの形状は同一のものである。しかしながら、原信号ODRVの生成タイミングが、制御信号S1,S2に対して、図9Aのものよりも時間Δtだけ遅れて生成されている。時間Δtは、前記位置ずれが距離Δx(図8参照)であるとした場合、キャリッジ31が所定速度で当該距離Δxを移動するために必要な時間に相当する。このように時間Δtだけ原信号ODRVの生成タイミングがずらされると、これに応じて駆動信号DRVの生成タイミングも時間Δtだけ遅れることになる。インクは、駆動信号DRVが印刷ヘッド41のノズル毎の圧電素子に印加されることによって吐出されるため、駆動信号DRVの生成タイミングが時間Δtだけ遅れると、これに応じてインクの吐出タイミングが時間Δtだけ遅れるようになる。このような時間Δtは、インク吐出のタイミングを補正するための補正値である。本実施形態では、前記位置ずれが距離Δxであれば、距離Δxに対応する吐出タイミングの補正値として時間Δtを予め印刷装置10における所定の記憶領域に記憶しておく。
そして、例えば、双方向印刷の復路のパスにおける前記特定画素に対応するインク吐出のタイミングを時間Δtだけ遅らせるために、原信号ODRVの生成タイミングを時間Δtだけ遅らせることによって、前記位置ずれ(距離Δx)が解消されるようにしている。なお、原信号ODRVの生成タイミングの遅延(あるいは早める処理)は、原駆動信号発生部644Aにおいて画素毎に発生させる原信号ODRVの生成タイミング(設計上のデフォルトとしての生成タイミング、図9A参照。)を、遅延あるいは早めるさせることで行われる。
3.テストパターンに基づく補正値の取得
図10は、補正値取得処理をフローチャートにより示している。
ステップS100では、印刷制御部12は、画像データの一種であるテストパターンデータに基づいて、往路移動で吐出されるインクと復路移動で吐出されるインクとの位置ずれの程度を表すテストパターンTPを、印刷媒体の主走査方向において異なる複数の位置に印刷させる。テストパターンデータは、2次元座標(X‐Y座標)上に配置された各画素がCMYKの各インクの濃度に相当する階調値(例えば、0〜255の256階調)を有するビットマップデータであり、予め用意されている。言い換えると、テストパターンデータは、主走査方向に対応する座標軸方向(X軸方向)において離れて位置する複数の同じテストパターンTPを表現した画像データである。印刷制御部12は、テストパターンデータを、例えば、外部機器100や、スロット部19に挿入された外部の記憶媒体から入力することが可能である。
当該ステップS100では、印刷制御部12が、テストパターンデータに、ハーフトーン処理(ハーフトーニング)を施す。ハーフトーン処理の具体的手法は特に問わない。印刷制御部12は、例えば、予め規定されたディザマスクを用いたディザリングによりハーフトーン処理を実行してもよいし、誤差拡散法によりハーフトーン処理を実行してもよい。ハーフトーン処理により、画素毎にCMYKの各インクの吐出(小ドット、中ドット、大ドットいずれかの形成)又は非吐出(ドット非形成)を規定したハーフトーンデータが生成される。ハーフトーンデータを、印刷データとも呼ぶ。印刷制御部12は、生成した印刷データを、ヘッドユニット40に転送すべき順に並べ替える。当該並べ替えの処理により、印刷データが規定するインクのドットは、その画素位置およびインク色に応じて、いずれのノズルによって、どのパスにおけるいずれの順序で吐出されるかが確定される。かかる並べ替えの処理後の印刷データ(印刷信号PRT)を、印刷制御部12は、ヘッドユニット40へシリアル転送する。これにより、印刷部70において、印刷データ(印刷信号PRT)に基づくテストパターンTPの印刷(双方向印刷)が行われる。
図11は、ステップS100において印刷媒体Gに印刷された複数のテストパターンTPを例示している。複数のテストパターンTPは、主走査方向に沿って互いに離れて印刷されており、図11の例では、ホーム位置HP側の印刷媒体Gの端部にテストパターンTPhが印刷され、フル桁位置FP側の印刷媒体Gの端部にテストパターンTPfが印刷され、これら両端部に挿まれた中央位置(ただし正確な中央位置でなくてもよい。)にテストパターンTPcが印刷された場合を示している。
各テストパターンTPはいずれも同様に、往路のパスで印刷された搬送方向に平行な第1罫線(罫線L1)と、復路のパスで印刷された搬送方向に平行な第2罫線(罫線L2)との組(罫線ペア)を、複数組含んでいる。罫線L1,L2の色は特に限定されないが、それらを識別し易いように、罫線L1が第1の色(例えば青色)で印刷され、罫線L2が第2の色(例えば赤色)で印刷されるとしてもよい。また図11では、理解を容易とするために、便宜上、罫線L1を実線で示し、罫線L2を破線で示している。1つのテストパターンTPに含まれる複数の罫線ペアは、主走査方向において離れて存在する。罫線ペアを構成する罫線L1と罫線L2とは、印刷データの時点では同じ座標位置に描画された罫線、つまり互いに重なるべき罫線であるが、印刷される際には、意図的なインク吐出のタイミング補正が施されている。
より具体的には、図11に示すように、1つのテストパターンTPに含まれる5つの罫線ペアにはそれぞれ、「−2」、「−1」、「0」、「+1」、「+2」といった異なる補正値が適用されている。これら「−2」、「−1」、「0」、「+1」、「+2」といった数値は、罫線L2を形成するためのインク吐出のタイミング補正に用いられた補正値を直接的あるいは間接的に示す数値であり、例えば、補正値の最小単位(最小時間)を時間Δtsとした場合に、当該最小単位に乗算される係数である。ここでは、マイナス(−)の補正値は、インク吐出のタイミングをフル桁位置FP側へずらす(タイミングを早める)ための補正に該当し、プラス(+)の補正値は、インク吐出のタイミングをホーム位置HP側へずらす(タイミングを遅らせる)ための補正に該当する。
つまり、図11の例では、1つのテストパターンTPに含まれる5つの罫線ペアは、復路のパスによる罫線L2について、その吐出タイミングを、「−2」に相当する補正値で補正して印刷した罫線ペアと、「−1」に相当する補正値で補正して印刷した罫線ペアと、「0」に相当する補正値で補正して印刷した(=吐出タイミングを補正しなかった)罫線ペアと、「+1」に相当する補正値で補正して印刷した罫線ペアと、「+2」に相当する補正値で補正して印刷した罫線ペアと、を含む。
いずれの位置のテストパターンTP(TPh,TPc,TPf)においても、罫線L2を形成するためのインク吐出のタイミングを補正しなかった(原信号ODRVの生成タイミングを設計上のデフォルトのままとした)罫線ペア、つまり前記「0」の補正値に対応する罫線ペアを構成する罫線L1と罫線L2とが重なることが理想である。しかしながら実際には、前記位置ずれが発生し得るために、印刷結果において、前記「0」の補正値に対応する罫線ペアの罫線L1と罫線L2とが重なるとは限らない。また、いずれの罫線ペアが重なる(重なった状態に最も近くなる)かも、主走査方向におけるテストパターンTPの位置によって異なる。図11の例では、印刷媒体Gのほぼ中央に印刷されたテストパターンTPcでは、前記「0」の補正値に対応する罫線ペアの罫線L1と罫線L2とが重なって1本に見えている。一方、ホーム位置HP側に印刷されたテストパターンTPhでは、前記「+2」の補正値に対応する罫線ペアの罫線L1と罫線L2とが重なっており、フル桁位置FP側に印刷されたテストパターンTPfでは、前記「−2」の補正値に対応する罫線ペアの罫線L1と罫線L2とが重なっている。
ステップS110では、読取値取得部13が、テストパターンTPの読取値を取得する。ここでは、ユーザーが、印刷されたテストパターンTPを評価し、テストパターンTP毎の評価結果(目視による読取値)を、操作入力部16を操作することにより印刷装置10へ入力する。図11に例示したように主走査方向における複数の異なる位置にテストパターンTP(TPh,TPc,TPh)が印刷されている場合、ユーザーは、テストパターンTPの位置毎に、罫線L1と罫線L2とが最も重なっているように見える罫線ペアを選択するための入力を行う。図11の例に従えば、ユーザーは、表示部17等に表示されたユーザーインターフェース画面(UI画面)による案内に従い、テストパターンTPhが印刷された位置(以下、第1位置)に対応させて「+2」という数値を入力し、テストパターンTPcが印刷された位置(以下、第2位置)に対応させて「0」という数値を入力し、テストパターンTPfが印刷された位置(以下、第3位置)に対応させて「−2」という数値を入力する。読取値取得部13は、このようなユーザーからの入力を、前記読取値として取得する。
ステップS120では、補正値取得部14が、ステップS110で取得されたテストパターンTPの位置毎の読取値に基づいて、テストパターンTPの位置毎の補正値を取得(決定)する。上述したように、補正値の最小単位が時間Δtsであれば、補正値取得部14は、第1位置に対応させて、+2×Δtsという補正値を決定する。同様に、補正値取得部14は、第2位置に対応させて、0×Δts=0という補正値を決定し、第3位置に対応させて、−2・Δtsという補正値を決定する。
ステップS130では、補正値取得部14は、ステップS120で決定した補正値を、対応する位置の情報に紐づけて、例えば制御部11における所定の記憶領域に記憶する。当該記憶に際しては、各位置を主走査方向における位置のみで特定すればよい。具体的には、補正値取得部14は、テストパターンTPhを画像の一部として表現するテストパターンデータ内における、テストパターンTPhに該当する画像領域の所定位置(例えば中心位置)のX座標を、第1位置として把握し、このX座標(例えば、X=x1)の情報に、前記決定した第1位置に対応する補正値を紐づけて記憶する。同様に、補正値取得部14は、当該テストパターンデータ内における、テストパターンTPcに該当する画像領域の所定位置(例えば中心位置)のX座標を、第2位置として把握し、このX座標(例えば、X=x2)の情報に、前記決定した第2位置に対応する補正値を紐づけて記憶する。同様に、補正値取得部14は、当該テストパターンデータ内における、テストパターンTPfに該当する画像領域の所定位置(例えば中心位置)のX座標を、第3位置として把握し、このX座標(例えば、X=x3)の情報に、前記決定した第3位置に対応する補正値を紐づけて記憶する。
このように、補正値取得処理(図10)によれば、双方向印刷における往路のパスで吐出されるインクと復路のパスで吐出されるインクとの位置ずれの程度を表すテストパターンTPを、印刷媒体の主走査方向において異なる複数の位置に印刷させ、印刷された複数の位置毎のテストパターンTPに基づいて、インク吐出のタイミングを補正するための補正値が当該複数の位置毎に取得され、記憶される。
4.インク吐出のタイミング補正を伴う印刷処理の流れ
図12は、ユーザーが任意に選択した画像を印刷装置10が印刷する処理をフローチャートにより示している。当該印刷処理は、前記のように取得(ステップS130で記憶)された補正値を用いた補正処理を伴う。
ステップS200では、印刷制御部12は、ユーザーによって任意に選択された画像データを所定の入力元から取得する。つまりユーザーは、表示部17等に表示されたUI画面を視認しながら操作入力部16等を操作することにより、印刷の対象とする画像(入力画像)を表現した画像データを任意に選択することができる。印刷制御部12は、選択された入力画像の画像データを、例えば、外部機器100や、スロット部19に挿入された外部の記憶媒体から入力することが可能である。
ステップS200で取得される画像データは、テストパターンデータと同様に、2次元座標(X‐Y座標)上に配置された複数の画素を有するビットマップデータであり、例えば、画素毎にRGBの階調値(例えば、0〜255の256階調)を有する。また、印刷制御部12は、取得した画像データがこのようなRGB表色系に対応していない場合、取得した画像データを当該表色系のデータへ変換する。さらに、印刷制御部12は、画像データに対して、印刷部70が採用する印刷解像度(主走査方向および搬送方向の印刷解像度)に合わせるための解像度変換処理などを適宜実施する。
ステップS210では、印刷制御部12は、ステップS200後の画像データを対象として色変換処理を実行する。つまり、画像データの表色系を、印刷部70が印刷に使用するインク表色系に変換する。上述したように画像データが各画素の色をRGBで階調表現する場合、画素毎にRGBの階調値をCMYK毎の階調値に変換する。色変換処理は、RGBからCMYKへの変換関係を規定した任意の色変換ルックアップテーブル(色変換LUT)を参照することにより実行可能である。
ステップS220では、印刷制御部12は、色変換処理後の画像データにハーフトーン処理を施し、画素毎にCMYKの各インクの吐出(小ドット、中ドット、大ドットいずれかの形成)又は非吐出(ドット非形成)を規定したハーフトーンデータ(印刷データ)を生成する。
ステップS230では、印刷制御部12は、生成した印刷データを、ヘッドユニット40に転送すべき順に並べ替える。上述したように当該並べ替えの処理により、印刷データが規定するインクのドットは、その画素位置およびインク色に応じて、いずれのノズルによって、どのパスにおけるいずれの順序で吐出されるかが確定される。かかる並べ替えの処理後の印刷データ(印刷信号PRT)を、印刷制御部12は、ヘッドユニット40へシリアル転送する(出力処理)。これにより、印刷部70において、印刷データ(印刷信号PRT)に基づく前記入力画像の印刷(双方向印刷)が行われる。
ただし、当該ステップS230では、タイミング補正部15が、入力画像を印刷するための主走査方向における位置が異なる各インク吐出の際に、前記記憶された補正値であって主走査方向における位置が対応する補正値を適用してインク吐出のタイミングを補正する処理を実現させる。
図13は、タイミング補正部15が実現させるインク吐出のタイミング補正処理を示している。ただし、当該処理は、タイミング補正部15と原駆動信号発生部644Aとが協働して実現するものであるため、原駆動信号発生部644Aによる処理と解してもよい。
ステップS231では、タイミング補正部15は、これから開始されるパスが復路のパスであるか否か判定し、復路のパスが開始される場合にステップS232へ進む。ステップS231の判定は、1回のパスが終了するタイミングで実行する。
ステップS232では、タイミング補正部15は、復路のパスにおいて印刷の対象とされる印刷データ内の画素の主走査方向における位置(X座標)をキャリッジ31の移動量に応じて順次特定していき、そのとき特定したX座標に対応する補正値を、前記所定の記憶領域から読み出す。
ステップS233では、タイミング補正部15は、ステップS232で読み出した(あるいは後述するようにステップS232で算出した)補正値を、原駆動信号発生部644Aに指示し、当該指示にかかる補正値を適用したタイミング補正を実行させる。つまり、原駆動信号発生部644Aは、例えば、第3位置(X=x3)に対応して指示された補正値に応じて、当該第3位置の画素に対応する原信号ODRVの発生タイミングを補正する。同様に、第2位置(X=x2)に対応して指示された補正値に応じて、当該第2位置の画素に対応する原信号ODRVの発生タイミングを補正し、第1位置(X=x1)に対応して指示された補正値に応じて、当該第1位置の画素に対応する原信号ODRVの発生タイミングを補正する。
ステップS233の結果、復路のパスによる、主走査方向(X方向)における位置が異なる各インク吐出は、それぞれに吐出のタイミングが対応する補正値により補正され、往路のパスにより吐出される(あるいは吐出された)インクの着弾位置とのずれ(前記位置ずれ)が解消される。このようなステップS232,S233の処理は、1回の復路のパスの最中において1画素に対応するインク吐出毎に繰り返し実行される。
ここで、補正値取得処理(図10)の説明から判るように、補正値は主走査方向における全ての位置に対応して予め取得されている訳ではない。そのため、ステップS232,S233では、主走査方向における位置が異なる各インク吐出のうち、テストパターンTPが印刷されなかった位置に対応するインク吐出については、前記印刷されなかった位置の近傍の位置に対応する前記補正値に基づいて算出した補正値を適用して吐出のタイミングを補正するとしてもよい。
“主走査方向におけるテストパターンTPが印刷されなかった位置に対応するインク吐出”とは、前記の具体例によれば、X座標の値が第1位置、第2位置、第3位置、のいずれにも該当しない画素を表現するドットを形成するためのインク吐出を意味する。ステップS232において、タイミング補正部15は、例えば、主走査方向における第1位置と第2位置との間の位置についての補正値を、第1位置に対応する補正値と、第2位置に対応する補正値とに基づく補間により生成する。また、主走査方向における第2位置と第3位置との間の位置についての補正値は、第2位置に対応する補正値と、第3位置に対応する補正値とに基づく補間により生成する。
図14は、補正値の補間を説明するための図である。図14では、印刷データを構成する1つのラスターライン(X軸方向に並ぶ画素の列)の一部を例示している。ここでは、第1位置(X=x1)と第2位置(X=x2)との間に在る画素PのX座標(X=xP)に対応する補正値を補間により算出する場合について説明する。このような場合、タイミング補正部15は、例えば、画素Pと第1位置との距離L1および画素Pと第2位置との距離L2に応じた加重平均により、補間対象位置(X=xP)の補正値を補間する。つまり、距離L1に応じた重み係数を第1位置に対応する補正値に乗算し、距離L2に応じた重み係数を第2位置に対応する補正値に乗算し、それらを加算した値を補間された補正値とする。前記距離に応じた重み係数は、距離が短い程、大きな値とする。また、このような補間に用いる重み係数の総和は1とする。上述したステップS232における補正値の補間の具体的手法は、加重平均に限定されず、他の補間方法が採用されてもよい。
このような補間による補正値の算出は、主走査方向における、テストパターンTPが印刷された第1位置、第2位置、第3位置を除くすべての画素位置に対応して実行可能である。しかしながら、主走査方向にある程度の幅を持った領域毎に補正値を異ならせれば、主走査方向における位置に応じて程度が異なる前記位置ずれを抑制するには実際には十分な場合もある。そこで、タイミング補正部15は、例えば、第1位置を含んでX軸方向に所定幅を有する第1領域、第2位置を含んでX軸方向に所定幅を有する第2領域、第3位置を含んでX軸方向に所定幅を有する第3領域、を設定する。また、第1領域と第2位置との間に、X軸方向に所定幅を有する1つ以上の領域を設定し、同様に、第2領域と第3位置との間に、X軸方向に所定幅を有する1つ以上の領域を設定する。これら領域は互いに重複しないように設定する。図14では、参考までに、第1領域R1と、第2領域R2と、第1領域R1と第2領域R2との間の領域である補間対象領域R12と、を例示している。
上述のように主走査方向を複数の領域に区分けした場合、タイミング補正部15は、復路のパスの最中、同一領域内では同一の補正値を採用した前記タイミング補正を実行させる(ステップS232,S233)。つまり、タイミング補正部15は、第3領域に含まれるX座標に対応する補正値としては、第3位置に対応する補正値を前記所定の記憶領域から読み出して原駆動信号発生部644Aに指示する。同様に、タイミング補正部15は、第2領域に含まれるX座標に対応する補正値としては、第2位置に対応する補正値を前記所定の記憶領域から読み出して原駆動信号発生部644Aに指示し、第1領域に含まれるX座標に対応する補正値としては、第1位置に対応する補正値を前記所定の記憶領域から読み出して原駆動信号発生部644Aに指示する。また、タイミング補正部15は、補間対象領域R12に含まれるX座標に対応する補正値としては、例えば、第1位置に対応する補正値と第2位置に対応する補正値とを平均化して算出した補正値を原駆動信号発生部644Aに指示する。
これまでの説明では、復路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正値に応じて補正するとしたが、往路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正値に応じて補正することによって往路と復路とのインクの着弾位置を一致させるようにしてもよい。また、往路および復路のインク吐出のタイミングを、それぞれ補正値の半分ずつ遅らせる(あるいは早める)ことによって往路と復路とのインクの着弾位置を一致させるようにしてもよい。また、これまでの説明では、制御信号S1,S2に対する原信号の生成タイミングを変化させることによりインク吐出のタイミング補正をすることとした。しかし、ヘッドユニット40に与える印刷データにおける画素の座標を補正値に応じてX軸方向にずらす処理を行うことによって、結果的に前記吐出タイミングが補正されるようにしてもよい。
このように本実施形態によれば、印刷装置10は、往路のパスで吐出されるインクと復路のパスで吐出されるインクとの位置ずれの程度を表すテストパターンTPを、印刷媒体の主走査方向において異なる複数の位置に印刷させ、印刷された複数の位置毎のテストパターンTPに基づいて、インク吐出のタイミングを補正するための補正値を当該複数の位置毎に取得する。そして、入力画像を双方向印刷する場合、主走査方向における位置が異なる各インク吐出の際に、主走査方向における位置が対応する補正値によりインク吐出のタイミングを補正する。そのため、主走査方向における異なる位置毎に前記位置ずれが適切に抑制された良好な印刷結果が得られる。
本実施形態による効果の一つとして、テストパターンTPの印刷に使用されるインクの消費量を抑えるという点も挙げられる。つまり、印刷媒体上において主走査方向の全範囲に亘ってテストパターンTPを印刷するのではなく、飛び飛びの位置に複数のテストパターンTPを印刷することで、インクの消費を抑えることができる。
また、上述したように印刷装置10は、主走査方向における位置が異なる各インク吐出のうち、主走査方向におけるテストパターンTPが印刷されなかった位置に対応するインク吐出については、当該印刷されなかった位置の近傍の位置に対応する補正値(テストパターンTPの印刷結果から取得された補正値)に基づいて補間した補正値を適用してタイミングを補正する。従って、主走査方向の全範囲に亘ってテストパターンTPを印刷せずとも、結果的に、主走査方向におけるいずれの位置についても、前記位置ずれを的確に抑制することができる。
5.他の実施形態
本発明は上述の実施形態(第1実施形態と呼ぶ。)に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば後述するような実施形態を採用可能である。各実施形態を適宜組み合わせた構成も本発明の開示範囲に入る。以下の実施形態の説明においては、第1実施形態と共通の事項は説明を適宜省略する。
(第2実施形態)
図11では、主走査方向において異なる位置に印刷されるテストパターンTPの数を3つとしたが、このようなテストパターンTPの数は限定されるものではない。印刷されるテストパターンTP(テストパターンTPを印刷する位置)は2つでもよいし、4つ以上であってもよい。また、印刷装置10は、印刷に使用する印刷媒体の主走査方向における幅が大きい程、主走査方向におけるテストパターンTPの数を多くするとしてもよい。これは、ステップS232(図13)で、主走査方向におけるテストパターンTPが印刷されなかった位置に対応する補正値を補間する際の、補間の精度を保つためである。印刷装置10は、印刷に使用する印刷媒体の主走査方向における幅と、主走査方向におけるテストパターンTPの数との対応関係を予め情報として有しておき、当該情報に基づいて、テストパターンTPの数を決定し印刷する。
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態にかかる補正値取得処理をフローチャートにより示している。図15のステップS320,S330,S340は図10のステップS110,S120,S130と同じであるため説明を省略する。ステップS300では、制御部11は、印刷媒体の領域におけるコックリング範囲を特定する。コックリング範囲とは、他の範囲と比較して相対的にコックリング(cockling;印刷媒体の波状の皺)が多く生じている範囲を指す。具体的には、制御部11は、搬送ユニット20を制御することにより印刷媒体を空搬送させる。“空搬送”とは、印刷を伴わずに印刷媒体を搬送することである。また、制御部11は、当該空搬送される印刷媒体を、読取部80に読み取らせる。この場合、読取部80は、キャリッジ31に搭載されてキャリッジ31とともに主走査方向に移動することで印刷媒体を読み取る。
制御部11は、前記空搬送される印刷媒体を読み取った読取部80から読取結果のデータを入力する。制御部11は、このようなデータを解析することにより、印刷媒体の領域におけるコックリング範囲を特定する。印刷媒体のコックリングが生じていない範囲は平坦である一方、コックリングが生じている範囲は皺状になっているため、当該皺の影響で影が生じていると考えられる。そこで、制御部11は、前記読取結果のデータを、周波数解析等することで、相対的に多く影が生じている範囲を推定し、このように推定した範囲をコックリング範囲として特定する。
あるいは、キャリッジ31に、印刷媒体との距離を検知可能な距離センサーが搭載されているとする。制御部11は、空搬送される印刷媒体を、距離センサーにセンシングさせる。つまり、距離センサーは、キャリッジ31に搭載されてキャリッジ31とともに主走査方向に移動することで印刷媒体をセンシングする。制御部11は、前記空搬送される印刷媒体をセンシングした距離センサーからセンシング結果のデータを入力する。制御部11は、このようなデータを解析することにより、印刷媒体の領域におけるコックリング範囲を特定する。印刷媒体のコックリングが生じていない範囲は平坦である一方、コックリングが生じている範囲は皺状で凸凹している。そこで、制御部11は、前記センシング結果のデータから、印刷媒体までの距離がばらついている範囲をコックリング範囲として特定する。
ステップS310では、印刷制御部12が、テストパターンデータに基づいて、印刷媒体の主走査方向において異なる複数の位置にテストパターンTPを印刷させる。ステップS310がステップS100(図10)と異なる点は、ステップS300で特定されたコックリング範囲を避けてテストパターンTPを印刷することである。
図16は、ステップS310で印刷媒体Gに印刷された複数のテストパターンTPであって、図11とは異なる例を示している。図16においては、コックリング範囲CLを2点鎖線で囲って例示している。印刷制御部12は、コックリング範囲CLが特定されている場合には、コックリング範囲CLを避けた複数の位置にテストパターンTP(図16の場合、テストパターンTPh,TPf)を印刷させる。なお図16では、単にテストパターンTP(TPh,TPf)の位置を斜線を付した矩形により示しており、テストパターンTP(TPh,TPf)の中身については図示を省略している。このような第3実施形態によれば、コックリング範囲CLを避けて印刷されたテストパターンTPに基づいて補正値が取得される。そのため、稀に生じるコックリングという外乱の影響を排除した、前記位置ずれを抑制するための補正値を得ることができ、結果的に、より精度の高い前記タイミング補正を行うことができる。
あるいは、印刷制御部12は、コックリング範囲CLにおけるコックリングの程度が大きいか否かに応じて、テストパターンTPの印刷を、コックリング範囲CLを避けて行うか否か分岐してもよい。この場合、ステップS300では、コックリング範囲CLを特定するとともに、当該特定したコックリング範囲CLにおけるコックリングの程度も特定しているとする。コックリングの程度とは、例えば、コックリング範囲CLにおける皺の大きさや数、あるいは、前記距離センサーがセンシングした距離のばらつき、といった指標に基づく数値である。印刷制御部12は、テストパターンTPの印刷を実行するに際し、このようなコックリングの程度を表す数値と所定のしきい値とを比較して、コックリングの程度が大きいか否かを判定する。そして、コックリングの程度が大きい場合に、上述したようにコックリング範囲CLを避けて複数のテストパターンTPを印刷する。一方、コックリングの程度が小さい場合には、そもそもコックリングが前記位置ずれの程度に殆ど影響を与えないと言えるため、コックリング範囲CLも含めて(コックリング範囲CLであるか否かに関係なく)、例えば、図11に例示したように複数のテストパターンTPを印刷する。このように、コックリングの程度が小さい場合には、コックリング範囲CLも含めて印刷媒体上にテストパターンTPを印刷することで、より多くのテストパターンTPを印刷することができ、補正効果(前記タイミング補正による高画質化)を高めることができる。
(第4実施形態)
図17は、第4実施形態において、ステップS100(図10)でテストパターンデータに基づいて印刷媒体Gの主走査方向において異なる複数の位置に印刷されたテストパターンTP(TPh,TPc,TPf)を例示している。図17に例示するテストパターンTPは、図11に例示したテストパターンTPと構成が異なっており、ユーザーの目視ではなく、読取部80に読み取らせるためのパターン構成となっている。
各テストパターンTPはいずれも同様に、往路のパスで印刷された搬送方向に平行な2本の第1罫線(罫線L1)と、当該2本の罫線L1に挟まれた位置に復路のパスで印刷された搬送方向に平行な第2罫線(罫線L2)と、往路のパスで印刷された主走査方向に平行な2本の第3罫線(罫線L3)と、の組(罫線グループ)である。罫線グループにおいて、2本の罫線L1と2本の罫線L3とは直交している。言い換えると、罫線グループにおいて罫線L1と罫線L3とは、それらが井桁状に組まれている。罫線L1および罫線L3の色と、罫線L2の色とは、同じであってもよいし異なっていてもよい。また図17では、理解を容易とするために、便宜上、罫線L1,L3を実線で示し、罫線L2を破線で示している。
各テストパターンTPのいずれにおいても、罫線グループを構成する罫線L2は、印刷データの時点では両側の罫線L1に挟まれた特定の位置(例えば、両側の罫線L1の中間位置)に描画された罫線である。つまり、いずれの位置のテストパターンTP(TPh,TPc,TPf)においても、罫線L2は、当該特定の位置に印刷されることが理想である。しかしながら実際には、前記位置ずれが発生し得るために、印刷結果において、罫線L2が当該特定の位置に再現されるとは限らない。また、罫線L2が当該特定の位置からどの程度ずれるかも主走査方向におけるテストパターンTPの位置によって異なる。図17の例では、主走査方向において印刷媒体Gのほぼ中央のテストパターンTPcでは、罫線L2が両側の罫線L1に挟まれたほぼ中間位置に印刷されている。一方、ホーム位置HP側に印刷されたテストパターンTPhでは、罫線L2は両側の罫線L1に挟まれた中間位置よりもフル桁位置FP側へやや寄った位置に印刷されており、フル桁位置FP側に印刷されたテストパターンTPfでは、罫線L2は両側の罫線L1に挟まれた中間位置よりもホーム位置HP側へやや寄った位置に印刷されている。
ステップS110では、読取値取得部13が、テストパターンTPの読取値を取得する。ここでは、読取部80が、ステップS100で印刷されたテストパターンTP毎の読取処理を行う。そして、読取値取得部13が、読取部80によるテストパターンTP毎の読取結果(読取値)を、読取部80から入力する。読取値取得部13が読取部80から取得する読取値としてのデータ形式(表色系)は特に問われない。当該データ形式は、例えば、国際照明委員会(CIE)で規定されたCIE L*a*b*色空間のL*,a*,b*成分や明度(L*)成分で表される画像データであってもよいし、各画素がRGB成分で表される画像データ等であってもよい。
ステップS120では、補正値取得部14が、ステップS110の読み取りにより得られたテストパターンTPの読取値を解析することにより、テストパターンTPの位置毎の補正値を取得(算出)する。
当該ステップS120では、補正値取得部14は先ず、前記読取値としての画像データから、テストパターンTP毎の罫線L1および罫線L3を検出し、画像処理の一種として、罫線L1および罫線L3で形成された四角形について台形補正(台形歪み補正)を行う。当該台形補正により、罫線L1および罫線L3で囲われた四角形の歪みが補正され、罫線L1および罫線L3で囲われた矩形の画像が検出される。
次に、補正値取得部14は、テストパターンTP毎に、当該矩形内における罫線L2を検出し、当該検出した罫線L2の位置に基づいて、テストパターンTPが印刷された位置に対応する補正値を算出する。
上述したように、罫線L2が存在すべき特定の位置を、両側の罫線L1に挟まれた中間位置とすると、補正値取得部14は、前記矩形の中心位置と罫線L2の位置との主走査方向におけるずれ量を特定する。そして、当該特定したずれ量に応じた補正値を算出する。例えば、図17に例示したテストパターンTPhのように罫線L2が両側の罫線L1に挟まれた中間位置よりもフル桁位置FP側に寄っている場合(フル桁位置FP側へのずれ量がある場合)には、第1位置に対応させて、当該ずれ量を補正するためのプラスの補正値を算出する。また、図17に例示したテストパターンTPfのように罫線L2が両側の罫線L1に挟まれた中間位置よりもホーム位置HP側に寄っている場合(ホーム位置HP側へのずれ量がある場合)には、第3位置に対応させて、当該ずれ量を補正するためのマイナスの補正値を算出する。なお、読取値の解析によって特定される前記ずれ量に応じた補正値の算出は、例えば、予め定められたLUTや関数を用いて行うことができる。
ステップS130の処理は、上述の通りである。
このような第4実施形態によれば、双方向印刷における往路のパスで吐出されるインクと復路のパスで吐出されるインクとの位置ずれの程度を表すテストパターンTPを、印刷媒体の主走査方向において異なる複数の位置に印刷させ、印刷された複数の位置毎のテストパターンTPの読取部80による読取値に基づいて、インク吐出のタイミングを補正するための補正値が当該複数の位置毎に取得され、記憶される。従って、ユーザーの目視作業を通じて補正値が得られる実施形態と比較して、ユーザーの負担が減り、補正値を得るための作業効率が向上する。上述した第4実施形態で取得される補正値は、復路のパスにおいてインク吐出のタイミングを補正するための補正値である。
なお、読取部80によりテストパターンTPを読み取る場合、仮に図11に示したような罫線ペアを含むテストパターンTPであると、コンピューター(補正値取得部14)にとっては、テストパターンTPに含まれる個々の罫線ペアを識別することが難しかったり、いずれの罫線が往路、復路いずれのパスで印刷されたものであるかを識別することが難しかったりする。そのため、罫線L1,L2の誤認識により補正値が適切に得られない場合ある。一方、図17に示したようなテストパターンTPを印刷すれば、コンピューター(補正値取得部14)にとって、搬送方向に平行な3本の罫線(2本の罫線L1とその間の罫線L2)のうち両側の2本の罫線とそれらの間の1本の罫線とを識別すること(つまり、往路のパスで印刷された罫線と復路のパスで印刷された罫線とを識別すること)は比較的容易である。従って、図17に示したテストパターンTPは、読取部80による読み取りに基づいて補正値を算出する場合に好適なテストパターンの一例であると言える。
なお第4実施形態において、罫線L1および罫線L3を復路のパスで印刷し、罫線L2を往路のパスで印刷することにより、テストパターンTPの読取値に基づいて、往路のパスにおいてインク吐出のタイミングを補正するための補正値を算出してもよい。
(第5実施形態)
印刷ヘッド41において、Cインクを吐出するノズル(Cノズル)のノズル列(Cノズル列)、Mインクを吐出するノズル(Mノズル)のノズル列(Mノズル列)、Yインクを吐出するノズル(Yノズル)のノズル列(Yノズル列)、Kインクを吐出するノズル(Kノズル)のノズル列(Kノズル列)、のそれぞれは主走査方向に沿って互いに離れている(図2参照)。例えば、同じ画素P(図14参照)に対応してCノズル、Mノズル、Yノズル、Kノズルそれぞれで同じパス内でインクを吐出する場面を想定したとき、当該画素Pの印刷のためにCノズル、Mノズル、Yノズル、Kノズルそれぞれに対応させて生成される原信号ODRVは、そのようなノズル列同士の距離を考慮した時間だけ、生成タイミングが元来ずれている。その結果、当該画素Pの印刷のために同じパス内でインクを吐出する際のノズルの位置(インクを吐出する瞬間の、当該インクを吐出するノズルと印刷媒体との主走査方向における相対的位置関係)は、それがCノズル、Mノズル、Yノズル、Kノズルのいずれであっても同じとなる。従って、これまで説明した補正値は、基本的には吐出されるインクの色に関係なく、主走査方向における位置(印刷すべき画素のX座標)に応じて適用される。
一方で、印刷ヘッド41の製造単位毎に、インクの吐出特性がばらつくという製造上の問題が有る。印刷ヘッド41の製造単位は、例えば、ノズルプレートが共通する範囲を1単位として把握することができる。ノズルプレートは、印刷ヘッド41のうち印刷媒体と相対するプレートであり、ノズルの開口が形成されている。印刷ヘッド41は、その全体で1枚のノズルプレートを有する構成であったり、それぞれにノズルプレートを有する複数の製造単位を寄せ集めて構成されていたりする。例えば、Cノズル列、Mノズル列、Yノズル列、Kノズル列が1枚のノズルプレートに形成されている場合や、それら各ノズル列が互いに異なるノズルプレートに形成された上で寄せ集めらている場合がある。前者の場合は、上述したようにインク色に応じて異なる補正値を適用する必要性は低いが、後者の場合は、インク色に応じて、つまりノズルプレートに応じて異なる補正値を適用する必要がある。これは、ノズルプレートが異なる製造単位を寄せ集めて1つの印刷ヘッド41としたときに、それぞれのノズルプレートの面の向きに微妙な違い(ノズルプレート毎の傾き)が生じ、結果的にノズルプレート間でインクの着弾位置にずれが生じ易いからである。
具体的には、印刷ヘッド41において、Cノズル列、Mノズル列、Yノズル列、Kノズル列がそれぞれ別のノズルプレートに形成されている場合を想定する。
この場合、印刷装置10は、あるノズルプレートによる往路あるいは復路のうち一方のパスによる印刷結果を基準として、当該基準に対する位置ずれを抑制するための補正値を取得する。例えば、Kノズル列が形成されたノズルプレートを基準とする場合、まず、本実施形態にかかる複数の位置のテストパターンTPをKノズル列を用いた双方向印刷により出力し、その印刷結果に基づいて、Kノズル列による例えば往路のパスを基準とした復路のパスのインク吐出のタイミングを補正するための補正値を複数の位置毎に取得する。
つぎに、印刷装置10は、本実施形態にかかる複数の位置のテストパターンTPを、Cノズル列を用いた双方向印刷、Mノズル列を用いた双方向印刷、Yノズル列を用いた双方向印刷、それぞれで出力する。
つぎに、印刷装置10は、基準となるKノズル列によるテストパターンTPにおける往路のパスでの罫線を基準とした、CMYそれぞれのノズル列によるテストパターンTPにおける往路のパスでの罫線のずれの程度を、テストパターンTPの位置毎に目視あるいは機械的読取により取得する。そして、当該取得したずれの程度に応じて、Kノズル列による往路パスを基準とした、CMYそれぞれのノズル列による往路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正するための補正値を複数の位置毎に取得する。
さらに、印刷装置10は、Cノズル列を用いた双方向印刷、Mノズル列を用いた双方向印刷、Yノズル列を用いた双方向印刷、それぞれで出力した複数の位置のテストパターンTPに基づいて、Cノズル列による往路のパスを基準とした復路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正するための補正値、Mノズル列による往路のパスを基準とした復路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正するための補正値、Yノズル列による往路のパスを基準とした復路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正するための補正値、を複数の位置毎に取得する。そして、Kノズル列による往路パスを基準としたCノズル列による往路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正するための補正値と、Cノズル列による往路のパスを基準とした復路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正するための補正値とに応じて、Kノズル列による往路パスを基準としたCノズル列による復路のパスにおけるインク吐出のタイミングを補正するための補正値を、複数の位置毎に取得する(M,Yノズル列についても同様)。
この結果、Kノズル列(基準となるノズルプレート)による往路のパスを基準とした、全てのノズル列(全てのノズルプレート)による往路および復路それぞれのパスにおける吐出タイミングを補正するための前記複数の位置毎の補正値が得られる。このように得られた位置毎の補正値を、対応するノズルプレートのノズル列による印刷に適用することで、ノズルプレートが異なるノズル間でのインクの着弾位置のずれを、主走査方向におけるいずれの位置においても解消することができる。
10…印刷装置(印刷制御装置)、11…制御部、12…印刷制御部、13…読取値取得部、14…補正値取得部、15…タイミング補正部、16…操作入力部、17…表示部、18…通信I/F、20…搬送ユニット、30…キャリッジユニット、40…ヘッドユニット、41…印刷ヘッド、70…印刷部、80…読取部、100…外部機器、G…印刷媒体、Nz…ノズル、TP…テストパターン

Claims (7)

  1. 印刷ヘッドによる第1方向に沿った往路移動および当該第1方向に沿った復路移動の際に、当該印刷ヘッドから当該第1方向と交差する第2方向に搬送される印刷媒体へインクを吐出させることにより印刷を実現させる印刷制御装置であって、
    前記往路移動で吐出されるインクと前記復路移動で吐出されるインクとの位置ずれの程度を表すテストパターンを、前記印刷媒体の前記第1方向において異なる複数の位置に印刷させ、
    印刷された前記複数の位置毎のテストパターンに基づいて、インク吐出のタイミングを補正するための補正値を前記複数の位置毎に取得し、
    印刷の対象となる入力画像を印刷するための前記第1方向における位置が異なる各インク吐出の際に、前記第1方向における位置が対応する前記補正値を適用してインク吐出のタイミングを補正する、
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記第1方向における位置が異なる各インク吐出のうち、前記第1方向における前記テストパターンが印刷されなかった位置に対応するインク吐出については、前記印刷されなかった位置の近傍の位置に対応する前記補正値に基づいて算出した補正値を適用して前記タイミングを補正する、ことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記補正値の算出は、前記算出の対象となる位置と、前記算出に用いる補正値が対応する位置との距離に応じた重みを用いた加重平均により行うことを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 前記印刷媒体の前記第1方向の幅が大きい程、前記第1方向における前記テストパターンの数を多くすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷制御装置。
  5. 前記印刷媒体内でコックリングが生じる範囲を特定した情報を取得し、
    前記情報に基づき、前記印刷媒体内でコックリングが生じる範囲を避けた複数の位置に前記テストパターンを印刷させることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置。
  6. 前記位置毎のテストパターンは、前記往路移動と前記復路移動のうちの一方で吐出されるインクにより形成される前記第1方向において離間した2本の第1罫線と、前記往路移動と前記復路移動のうちの他方で吐出されるインクにより前記2本の第1罫線の間に形成される第2罫線と、を含み、
    印刷された1つのテストパターンの読み取りにより検出された前記第2罫線の位置に基づいて、当該テストパターンが印刷された位置に対応する前記補正値を算出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷制御装置。
  7. 印刷ヘッドによる第1方向に沿った往路移動および当該第1方向に沿った復路移動の際に、当該印刷ヘッドから当該第1方向と交差する第2方向に搬送される印刷媒体へインクを吐出させることにより印刷を実現させる印刷制御方法であって、
    前記往路移動で吐出されるインクと前記復路移動で吐出されるインクとの位置ずれの程度を表すテストパターンを、前記印刷媒体の前記第1方向において異なる複数の位置に印刷させ、
    印刷された前記複数の位置毎のテストパターンに基づいて、インク吐出のタイミングを補正するための補正値を前記複数の位置毎に取得し、
    印刷の対象となる入力画像を印刷するための前記第1方向における位置が異なる各インク吐出の際に、前記第1方向における位置が対応する前記補正値を適用してインク吐出のタイミングを補正する、
    ことを特徴とする印刷制御方法。
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