JP2016120124A - 椅子の回動機構および椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ねじの締め付けによって摩擦抵抗を発揮させる構造を用いることなく、座などの椅子を構成する部材の回動に抵抗を付与することを可能にする。
【解決手段】回動部材である座フレーム11と、当該座フレーム11を回動可能に支持する回動支持部である回動軸4aと、当該回動軸4aの周面に配設され当該回動軸4aと座フレーム11との間に介在して座フレーム11の回動に対して摩擦抵抗を付与する抵抗部材18とを有するようにした。
【選択図】図9

Description

本発明は、椅子を構成する部材の回動機構に関する。さらに詳述すると、本発明は、例えば会議用や事務用の椅子の座部などに適用されて好適な回動機構に関する。
従来から、椅子の座を水平な使用位置から起立する収納位置に跳ね上げることが可能である椅子が存在する。具体的には例えば、図13及び図14に示すように、金属パイプで四角形に形成された座フレーム102と当該座フレーム102に固定された合成樹脂製の座板103とを備える座101の座フレーム102の後部が前脚104の上端部に設けられた軸受け105にボルト106で連結されて同図(A)において一点鎖線で示すように座101がボルト106を中心として跳ね上げ回動させることができる椅子において、座101の回動に対して抵抗を付与する合成樹脂製の制動部材107が嵌められた状態で座フレーム102後部の貫通孔102aを貫通するボルト106が軸受け105にねじ込まれるようにしているものがある(特許文献1)。
特開2003−235670号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、座フレーム102と前脚104(軸受け105)とを締結するボルト106を締める強さ(言い換えると、ボルトの締め付けトルク)を適当に調節することによって座フレーム102と制動部材107との摩擦抵抗を発揮させて座101の回動の抵抗を適度に調整するものであるので、ボルト106の締め付けが弛むと摩擦抵抗が低減して座101が容易に回動するようになり、起立して垂直姿勢にある座101が使用者が意図していないにも拘わらず不意に倒れることも考えられ、座101の回動を含めた椅子の使用の快適性が損なわれてしまうという問題がある。また、起立して垂直姿勢にある座101が不意に倒れた場合には、前脚104と座101との間などに指を挟んでしまう危険性を伴うという問題がある。
そこで、本発明は、ねじの締め付けによって摩擦抵抗を発揮させる構造を用いることなく、座などの椅子を構成する部材の回動に抵抗を付与することができる、椅子を構成する部材の回動機構を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の椅子の回動機構は、回動部材と、当該回動部材を回動可能に支持する回動支持部と、当該回動支持部の周面に配設され、若しくは、回動部材の回動支持部の周面と対向する箇所に配設され、回動支持部と回動部材との間に介在して回動部材の回動に対して摩擦抵抗を付与する抵抗部材とを有するようにしている。
したがって、この椅子の回動機構によると、回動支持部の周面若しくは回動部材のうちの回動支持部の周面と対向する箇所に配設される抵抗部材によって回動部材の回動に対して摩擦抵抗が付与されるようにしており、ねじの締め付けによって摩擦抵抗を発揮させる構造を用いることなく椅子の座などの回動に抵抗が付与される。
また、本発明の椅子の回動機構は、抵抗部材がOリングであるようにしても良い。この場合には、Oリングの設置個数が調節されることによって摩擦抵抗の大きさが調整され得るので、椅子を構成する部材の回動に対して摩擦抵抗を付与するための仕組みであって当該摩擦抵抗が容易に調整可能である仕組みが比較的簡便に構成される。
また、本発明の椅子の回動機構は、回動部材が座フレームであると共に回動支持部が座の支持体に設けられた回動軸であり、座フレームが垂直部と当該垂直部から側方に張り出す上フランジと下フランジとのうちの少なくとも一方とを有し、上フランジの下面と下フランジの上面とのうちの少なくとも一方と抵抗部材とが接触するようにしても良い。この場合には、椅子を構成する部材の回動に対して摩擦抵抗を付与するための仕組みが比較的簡便に構成される。
また、本発明の椅子は、上述の回動機構を備えるようにしている。この場合には、上述の回動機構の作用が奏される椅子が実現される。
本発明の椅子の回動機構やこの回動機構を備える椅子によれば、ねじの締め付けによって摩擦抵抗を発揮させる構造を用いることなく椅子の座などの回動に抵抗を付与することができるので、ねじの締め付けの弛みによって摩擦抵抗が低減し座が容易に回動するようになって垂直姿勢にある座が使用者が意図していないにも拘わらず不意に倒れてしまうことを防ぐことができ、座の回動を含めた椅子の使用の快適性の向上を図ることが可能になる。
本発明の椅子の回動機構やこの回動機構を備える椅子は、抵抗部材がOリングであるようにした場合には、椅子を構成する部材の回動に対して摩擦抵抗を付与するための仕組みであって当該摩擦抵抗が容易に調整可能である仕組みを比較的簡便に構成することができるので、椅子の回動機構としての汎用性の向上を図ることが可能になる。
本発明の椅子の回動機構やこの回動機構を備える椅子は、回動部材としての座フレームの上フランジ下面と下フランジ上面とのうちの少なくとも一方と抵抗部材とが接触するようにした場合には、椅子を構成する部材の回動に対して摩擦抵抗を付与するための仕組みを比較的簡便に構成することができるので、椅子の回動機構としての汎用性の向上を図ることが可能になる。
実施形態の椅子の全体構成を示す正面及び側面を表す図である。 実施形態の椅子の全体構成を示す側面図である。 本発明の椅子の回動機構に関連する構成の一例を示す斜視図である。 図3からクッションを取り除いた状態(言い換えると、図3のクッションを透明にした場合)の図である。 図4からシェルを取り除いた状態(言い換えると、図4のシェルを透明にした場合)の図である。 図5から座フレーム及び弾性部材を取り除いた状態(言い換えると、図5の座フレーム及び弾性部材を透明にした場合)の図である。 図6から座裏カバーを取り除いた状態(言い換えると、図6の座裏カバーを透明にした場合)の図である。 実施形態における座フレームの図である。(A)は側面図である。(B)は側面及び平面を表す図である。 実施形態の椅子の回動機構の一部拡大縦断面図である。 実施形態の椅子の回動機構の一部拡大斜視図である。(A)は全ての部材を不透過の状態で表示した図である。(B)は(A)の座フレームを透過の状態で表示した図である。 椅子の回動機構に纏わる構成の他の例の縦断面図である。 椅子の回動機構に纏わる構成の更に他の例の縦断面図である。 従来の椅子の座の跳ね上げ機構を備える椅子を示す図である。(A)は側面図である。(B)は座を跳ね上げた状態の正面図である。 従来の椅子の座の跳ね上げ機構を示す一部拡大図である。(A)は分離断面図である。(B)は組み付けた状態の断面図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1から図12に、本発明の椅子の回動機構の実施形態の一例を示す。なお、本明細書においては、椅子の座に座った着座者を基準にして、また、特に座については座が水平姿勢にあるときを基準にして、上下,前後,左右を定義する。また、座が水平姿勢であるとは座面が正確に水平である状態に加えて大凡水平である状態を含み、座が垂直姿勢であるとは座面が正確に垂直である状態に加えて大凡垂直である状態を含む。
本実施形態では、本発明の椅子の回動機構が、図1及び図2に全体構成を示す椅子1に適用された場合を例に挙げて説明する。
本実施形態の椅子1は、支持体2、並びに、当該支持体2に支持される座10及び背凭れ7を有する。
支持体2は、左右対向して配設される一対の前脚フレーム3,3と、当該左右一対の前脚フレーム3,3各々の上端部と連続して左右対向して配設される一対の側脚フレーム4,4と、当該左右一対の側脚フレーム4,4各々の後端部と接合して左右対向して配設される一対の後脚フレーム5,5と、左右一対の側脚フレーム4,4の間に左右方向に架設される横架設フレーム6とを備える。
前脚フレーム3と側脚フレーム4とは、一本の金属パイプ材、具体的には例えばスティールやステンレススティール或いはアルミ合金などのパイプ材が概ねく字形に折り曲げられることによって連続的に形成されて一体に構成される。そして、前脚フレーム3が前側で側脚フレーム4が後ろ側になるように配置され、且つ、前脚フレーム3が前方下向きに傾斜すると共に側脚フレーム4が水平になるように配設される。
左右一対の側脚フレーム4,4各々の前後方向における中間位置に、向かい側の(言い換えると、一方からみて他方側の)側脚フレーム4に向けて、即ち椅子1の内側に向けて左右方向に突出する回動軸4aが設けられる。
左右一対の側脚フレーム4,4各々の回動軸4a,4aは、左右方向において相互に対向するように設けられる。すなわち、回動軸4aの軸心方向は左右方向であって左右一対の回動軸4a,4aそれぞれの軸心は同軸の関係になる。なお、回動軸4aは、側脚フレーム4の周面に溶接付けなどによって接合される。
後脚フレーム5は、例えば上述の前脚フレーム3及び側脚フレーム4と同様の材質の一本の金属パイプ材によって構成され、前後方向において後方下向きに傾斜するように配設される。
側脚フレーム4の後端と後脚フレーム5とは、後脚フレーム5の上下方向における中間よりも上側の位置において溶接付けなどによって接合される。
なお、本実施形態では、前脚フレーム3の下端部にはキャスタ9Aが取り付けられると共に、後脚フレーム5の下端部にはキャスタ9Bが取り付けられる。ただし、脚フレームにキャスタが取り付けられることは本発明において必須の構成ではない。
ここで、本実施形態では、連続するものとして一体に形成された前脚フレーム3と側脚フレーム4とは、左右の側脚フレーム4,4の後端部同士の左右方向における間隔(言い換えると、左右の後脚フレーム5,5同士の左右方向における間隔)よりも左右の前脚フレーム3,3同士の左右方向における間隔が狭くなるように配設される。具体的には、複数の椅子1が水平方向で前後に並べられたときに、後ろ側の椅子1の左右の前脚フレーム3,3が前側の椅子1の左右の後脚フレーム5,5の間から左右の側脚フレーム4,4の間に入り込み、複数の椅子1が水平・前後方向にスタッキング可能であるように調整される。
横架設フレーム6は、例えば上述の各フレーム3,4,5と同様の材質の一本の金属パイプ材が、左右両側の傾斜部6a,6aとこれらに挟まれる中間部分の水平部6bとが連続するように折り曲げられて形成される。
横架設フレーム6は、左右一対の側脚フレーム4,4の間に、平面視において左右方向になるように、且つ、中間部分の水平部6b部分が下方に凹むように、そして、座10の下面の凹凸(即ち、曲面形状)に沿うように配設される。
横架設フレーム6の左右両端は、左右一対の側脚フレーム4,4各々の前端部寄りの位置(即ち、前脚フレーム3寄りの位置)においてこれら左右一対の側脚フレーム4,4同士を連結するように溶接付けなどによって接合される。なお、横架設フレーム6は、側脚フレーム4に設けられた回動軸4aよりも前方位置に配設される。
背凭れ7は、樹脂製の板材によって構成され、平面視において左右方向における中間部分が後方に撓んで湾曲すると共に側面視において上下方向における中央よりもやや下方の部分が前向きに凸となるように湾曲する形状に形成される。
背凭れ7は、左右両側の下端部分に、下端に開口部を有する筒状に形成された一対の取付部7a,7aを有する。そして、背凭れ7は、左右一対の取付部7a,7aのそれぞれが左右一対の後脚フレーム5,5の上端部分に嵌められることによって支持体2に装着される。なお、背凭れ7の取付部7aと後脚フレーム5の上端部分とは、後脚フレーム5の上端部分が取付部7aに下端開口部から挿入されて嵌め込まれた状態で、予め塗布された接着剤やねじ止めなどによって相互に固定される。
座10は、座フレーム11と、当該座フレーム11の上面に取り付けられるシェル13(インナーシェルやインナー部材とも呼ばれる)と、当該シェル13の下方に配設される弾性部材12と、シェル13の上面を覆うクッション14と、座フレーム11の下面に取り付けられる座裏カバー15とを有する。
座フレーム11は、一本の金属材、具体的には例えばスティールやステンレススティール或いはアルミ合金などの棒材・板材や種々の形材が、前フレーム11Aと左右の側フレーム11B,11Bと後フレーム11Cとを有する概ね矩形に折り曲げられて形成される。
座フレーム11の左右の側フレーム11B,11B各々の、前後方向における中間よりも後方の位置に、左右方向において相互に対向するように、左右方向に貫通する貫通孔11d,11dが設けられる。
そして、これら左右一対の貫通孔11d,11dそれぞれに、左右一対の側脚フレーム4,4各々に設けられた回動軸4a,4aが挿し込まれる。
これにより、座フレーム11を含む座10が、支持体2に対して水平姿勢(図1乃至図3)と背凭れ7に沿うように跳ね上げられて起立した姿勢(言い換えると、垂直姿勢)との間で回動するように装着される。すなわち、回動軸4aを回動支持部とすると共に座フレーム11を回動部材として支持体2に対して座フレーム11が回動する。
なお、座10は、着座者の着座の用に供される際には水平姿勢になり、複数の椅子1が水平・前後方向にスタッキングされる際には垂直姿勢になる。
シェル13は、樹脂素材により、少なくとも中央部分が撓み変形し得るような厚み寸法に形成され、座フレーム11の上面に例えばねじ止めなどによって固定されて取り付けられる。なお、シェル13は、全体としては概ね板状をなすように形成されるものの、湾曲していたり、部分によって厚みが異なっていたり、部分的な凹凸があったりしても構わない。また、シェル13の平面視における形状は、特定のものには限定されない。
本実施形態では、シェル13に、撓み変形を助長させる構造が設けられる。
シェル13の撓み変形を助長させる構造は、特定の態様に限定されるものではなく、具体的には例えば、本実施形態のようにシェル13を上下方向に貫通して形成される線状のスリット13aや、シェル13を上下方向に貫通して形成される正円・楕円や正方形・長方形などの貫通孔、或いは、シェル13の上面側と下面側とのうちの少なくとも一方に形成される線状の凹部としての溝や、シェル13の上面側と下面側とのうちの少なくとも一方に形成される正円・楕円や正方形・長方形などの凹部が挙げられる。
また、シェル13の撓み変形を助長させる構造として線状のスリット13aや線状の凹部としての溝が設けられる場合には、当該スリット13aや溝の方向は前後方向,左右方向,或いは前後左右方向に対して傾斜する方向のうちのいずれでも良い。また、シェル13の撓み変形を助長させる構造として貫通孔や凹部が設けられる場合には、当該貫通孔や凹部の形成パターン・配置パターンは種々のものが適宜選択され得る。
なお、シェル13の撓み変形を助長させる構造は、シェル13に対し、一つ設けられるようにしても良いし、複数設けられるようにしても良い。
弾性部材12は、シェル13の撓み変形に対して上下方向の弾性力を発揮するものである。
本実施形態では、座フレーム11の上面にシェル13が取り付けられることによってこれら座フレーム11とシェル13とが平行に配設されており、座フレーム11に弾性部材12の両端部(具体的には、前端部と後端部)が支持されることにより、シェル13の下方においてシェル13の下面に沿って弾性部材12が配設される。
すなわち、弾性部材12は、シェル13全体としての方向において両端部が支持されて、シェル13全体としての方向に沿って張り架けられて設けられる。
弾性部材は、シェル13全体としての方向に沿って配設された状態で上下方向の弾性力を発揮し得るものであれば、特定のものには限定されない。
本実施形態では、弾性部材12として具体的にはS字形ばね(Sスプリングなどとも呼ばれる)が用いられる。本実施形態の弾性部材12としてのS字形ばねは、長手方向を前後方向とする二つのS字形ばねが左右に並べられて配置され、各々の前端部が座フレーム11の前フレーム11Aに取り付けられると共に後端部が座フレーム11の後フレーム11Cに取り付けられる。
弾性部材12の個数は、二つに限られるものではなく、一つでも良いし、或いは、三つ以上でも良い。
また、弾性部材12の配置の向きは、長手方向を前後方向とする向きに限られるものではなく、長手方向を左右方向とする向きであっても良い。さらに、複数の弾性部材12が配置される場合に、複数の弾性部材12が相互に平行に配置される態様に限られるものではなく、長手方向において相互の間隔が変わるように、即ち相互に平行ではないように配置されるようにしても良い。
以上のように、異なる種類の弾力部材、即ちシェル13と弾性部材12との二重構造によって座10が構成されることにより、着座したときの座としての高級感のある座り心地が実現され、具体的には弾性部材12の変形による反力によって支えられながらシェル13が変形することによって底付き感の発生が防止され、十分な大きさの撓み変形量が実現・確保されて着座したときの快適性の向上が図られる。
シェル13と弾性部材12との二重構造によって座10が構成されることにより、また、シェルのみで座が構成される場合と比べて強度の向上が実現されると共にへたりの発生が防止され、十分な強度が確保されて耐久性の向上が図られ、延いては快適な座り心地が維持される。
クッション14は、座10に着座した際に座面としての弾力性を発揮させて快適性を向上させるためのものであり、シェル13の上面に配設される。
クッション14は、具体的には例えば、ウレタンなどの弾力性を有する素材によって形成された芯材と、当該芯材の少なくとも上面及び側面を覆う外張地とによって構成される。
クッション14は、シェル13の上面に載置された状態で固定される。クッション14のシェル13への取付・固定の仕方は特定の方法に限定されるものではなく、具体的には例えば、シェル13の上面に芯材が載置された状態で当該芯材及びシェル13の側縁部を包み且つシェル13の下面側に周縁部が回り込むように外張地が配設されて前記周縁部が紐締めされることによってシェル13に取り付けられるようにしても良いし、固定用の部品が適宜用いられてねじ止めなどによって取り付けられるようにしても良い。
座裏カバー15は、樹脂素材により、シェル13との間に座フレーム11を収容し得るように下方に撓む凹部と当該凹部を囲むように周端から上方にせり上がる周縁部とを有する形状に形成される。
座裏カバー15は、座フレーム11の下面に、例えばねじ止めなどによって固定されて取り付けられる。
座裏カバー15の下面の概ね中央位置に、左右方向を長手方向とする凸状のフレーム当接部15aが設けられる。そして、当該フレーム当接部15aの下端側に、縦断面半円形の凹部(言い換えると、蒲鉾形の凹部)が長手方向に沿って形成される。
そして、フレーム当接部15a下端の凹部が横架設フレーム6の水平部6bに当接した状態において、座10が(具体的にはクッション14が)着座に適当な水平姿勢になる。
そして、本実施形態における、本発明に係る椅子の回動機構は、回動部材である座フレーム11と、当該座フレーム11を回動可能に支持する回動支持部である回動軸4aと、当該回動軸4aの周面に配設され当該回動軸4aと座フレーム11との間に介在して座フレーム11の回動に対して摩擦抵抗を付与する抵抗部材18とを有するようにしている。
本実施形態では、回動支持部である側脚フレーム4に設けられた回動軸4aの周面に形成された環状の溝に、抵抗部材18としてOリングが取り付けられる。
また、回動部材である座フレーム11は、垂直部11eと、当該垂直部11eの上端から外側に張り出す上フランジ11fと、垂直部11eの下端から外側に張り出す下フランジ11gとを有する。
そして、座フレーム11の左右の側フレーム11Bの上フランジ11fの下面が、Oリング18に、当該Oリング18が多少変形する程度に押し付けられる。言い換えると、上フランジ11fの下面がOリング18にそのように押し付けられるように、座フレーム11並びに回動軸4a及びOリング18の各部の寸法が相互に調整される。
これにより、座フレーム11が回動する際に、当該座フレーム11の回動を制動するように摩擦抵抗が与えられる。
なお、一つの回動軸4aに、本実施形態では抵抗部材としてのOリング18が一つ設けられるようにしているが、一つの回動支持部に抵抗部材18が二つ以上設けられるようにしても良い。抵抗部材18の設置個数が調節されることによって摩擦抵抗の大きさが調整され、座フレーム11を回動させる際に必要とされる力が適当になるように加減され得る。特に、本実施形態のように抵抗部材としてOリング18が用いられる場合には、Oリング18の設置個数の調節は容易・簡便であるので、座フレーム11の回動に対する摩擦抵抗の調整が容易である仕組みが簡便に構成される。
また、本実施形態では左右一対の回動軸4a,4aの両方に抵抗部材としてのOリング18が設けられるようにしているが、どちらか一方の回動軸4aのみに抵抗部材が設けられるようにしても良い。
また、本実施形態では座フレーム11の上フランジ11fが抵抗部材18に押し当てられるようにしているが、下フランジ11gの上面が抵抗部材18に押し当てられるようにしても良いし、上フランジ11fの下面と下フランジ11gの上面との両方が抵抗部材18に押し当てられるようにしても良い。なお、上フランジ11fのみが抵抗部材18に押し当てられる場合には座フレーム11が下フランジ11gを有することは本発明としては必須の構成ではなく、また、下フランジ11gのみが抵抗部材18に押し当てられる場合には座フレーム11が上フランジ11fを有することは本発明としては必須の構成ではない。
本発明における抵抗部材18は、回動軸4aの周面に取り付けられるOリングに限られるものではなく、樹脂製の環状の帯部材でも良いし、回動軸4aの周面の全周に亙るリングや環状ではなく回動軸4aの周方向の一部のみに設けられる態様でも良い。
抵抗部材18は、また、座フレーム11側に設けられるようにしても良い。具体的には例えば、図11に示すように、座フレーム11の上フランジ11fの下面に形成された凹部に樹脂製の板状部材などが取り付けられるようにしても良い。
すなわち、本発明における抵抗部材18は、例えば図11に示すように、座フレーム11側の、側脚フレーム4に設けられた回動軸4aの周面と対向する箇所に取り付けられ設けられるようにしても良い。言い換えると、本発明における抵抗部材18は、回動部材(11)の、回動支持部(4a)の周面と対向する箇所に設けられるようにしても良い。
また、抵抗部材18が接触する箇所は、座フレーム11の上フランジ11fの下面や回動軸4aの周面、言い換えると、回動部材(11)と回動支持部(4a)とが対向する箇所には限られない。具体的には例えば、図12に示すように、樹脂製の環状帯状に形成された抵抗部材18が回動軸4aの周面に取り付けられ、抵抗部材18の側端面が座フレーム11の側フレーム11Bの垂直部11eの側面に押し付けられるようにしても良い。なお、図12に示す例では、抵抗部材18を座フレーム11の側フレーム11Bに押し付けるための土手となるように当接突起4bが回動軸4aの周面の全周に亙って形成される。
ここで、図12に示す例でも、抵抗部材18は、回動支持部である回動軸4aの周面に配設される態様であると言える。
また、図12に示す例のような場合には、座フレーム11が上フランジ11fを有することも下フランジ11gを有することも本発明としては必須の構成ではない。
なお、図9乃至図12において、符号19は座フレーム11の側フレーム11Bの垂直部11eに設けられた貫通孔11dを貫通すると共に側脚フレーム4に設けられた回動軸4aを貫通させるブッシュであり、符号20は貫通孔11d(また、ブッシュ19)からの回動軸4aの抜けを防ぐための止め輪である。
以上のように構成された椅子の回動機構によれば、回動支持部である回動軸4aの周面に配設される抵抗部材としてのOリング18によって回動部材である座フレーム11の回動に対して摩擦抵抗が付与されるようにしており、ねじの締め付けによって摩擦抵抗を発揮させる構造を用いることなく椅子の座10の回動に抵抗を付与することができるので、ねじの締め付けの弛みにより摩擦抵抗が低減し座が容易に回動するようになって垂直姿勢にある座が使用者が意図していないにも拘わらず不意に倒れてしまうことを防ぐことができ、座の回動を含めた椅子の使用の快適性の向上を図ることが可能になる。
なお、上述の実施形態は本発明を実施する際の好適な形態の一例ではあるものの本発明の実施の形態が上述のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において本発明は種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では本発明に係る回動機構が図1及び図2に全体構成を示す椅子1に適用されるようにしているが、本発明が適用される椅子は、図1及び図2に示す椅子1に限られるものではなく、種々の態様のものが適宜選択され得る。具体的には例えば、上述の実施形態の椅子1のように水平・前後方向にスタッキング可能であることは本発明において必須の構成ではなく、また、支持体2並びに背凭れ7及び座10などの各構成部材の具体的な形状や態様は椅子の用途やデザインなどを踏まえて種々のものが適宜選択され得る。さらに、一例として挙げると、本発明が適用される椅子としては、背凭れ7を有することは必須の構成ではなく、また、座10がクッション14を備えることは必須の構成ではない。
また、上述の実施形態では弾性部材12の両端部(具体的には、前端部と後端部)は座フレーム11に支持されるようにしているが、弾性部材12の支持態様はこれに限定されるものではなく、シェル13に取り付けられて支持されるようにしても良い。具体的には例えば、シェルが硬質な周縁部と軟質な(言い換えると、撓み変形可能な)中央部分とを有するように構成され、弾性部材12の両端部が前記シェルの硬質な周縁部に支持されるようにしても良い。すなわち、座フレーム(11)とシェル(13)と弾性部材(12)とに関する態様は、大きくは二つ挙げられ、一つは少なくとも中央部分が撓み変形可能なシェルと少なくとも周縁部が硬質な座フレームとを備えて弾性部材の両端部が前記座フレームの硬質な周縁部に取り付けられて支持される態様であり、もう一つは硬質な周縁部と撓み変形可能な中央部分とを有するシェルと座フレームとを備えて弾性部材の両端部が前記シェルの硬質な周縁部に取り付けられて支持される態様である。
また、上述の実施形態では椅子1が座フレーム11と座裏カバー15とを有するようにしているが、本発明が適用される椅子としては座フレーム11と座裏カバー15とを有することは必ずしも必須の構成ではない。すなわち、上述の実施形態における座フレーム11と座裏カバー15とが備える構成・機能に相当する構成・機能を備えて一体のものとして形成された構成部材が用いられるようにしても良い。
また、上述の実施形態では回動軸4aを回動支持部とすると共に座フレーム11を回動部材として支持体2に対して座フレーム11が回動するようにしているが、回動部材と回動支持部との組み合わせは上述の実施形態におけるものには限られない。具体的には例えば、前後傾動可能なヘッドレストを回動部材とすると共に当該ヘッドレストの左右両端部において当該ヘッドレストを回動可能に支持する左右方向に配設された一対の回動軸を回動支持部とするようにしても良いし、水平回動可能な肘掛け(具体的には肘載せ部)を回動部材とすると共に当該肘掛けの下面側において当該肘掛けを回動可能に支持する上下方向に配設された回動軸を回動支持部とするようにしても良いし、或いは、着座者の前方において左右方向や前後方向または他の方向に回転可能なメモ台やテーブルを回動部材とすると共に当該メモ台やテーブルを回動可能に支持する回動軸を回動支持部材とするようにしても良い。
1 椅子
2 支持体
3 前脚フレーム
4 側脚フレーム
4a 回動軸
10 座
11 座フレーム
11A 前フレーム
11B 側フレーム
11C 後フレーム
11d 貫通孔
11e 垂直部
11f 上フランジ
11g 下フランジ
18 抵抗部材

Claims (4)

  1. 回動部材と、当該回動部材を回動可能に支持する回動支持部と、当該回動支持部の周面に配設され、若しくは、前記回動部材の前記回動支持部の周面と対向する箇所に配設され、前記回動支持部と前記回動部材との間に介在して前記回動部材の回動に対して摩擦抵抗を付与する抵抗部材とを有することを特徴とする椅子の回動機構。
  2. 前記抵抗部材がOリングであることを特徴とする請求項1記載の椅子の回動機構。
  3. 前記回動部材が座フレームであると共に前記回動支持部が座の支持体に設けられた回動軸であり、前記座フレームが垂直部と当該垂直部から側方に張り出す上フランジと下フランジとのうちの少なくとも一方とを有し、前記上フランジの下面と前記下フランジの上面とのうちの少なくとも一方と前記抵抗部材とが接触することを特徴とする請求項1記載の椅子の回動機構。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の回動機構を備えることを特徴とする椅子。
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