JP2016119165A - アルカリ金属−硫黄電池用正極及びこれを備えた二次電池の製造方法 - Google Patents

アルカリ金属−硫黄電池用正極及びこれを備えた二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硫黄本来の高い電気容量を発揮させることができるアルカリ金属−硫黄電池用正極を提供する。
【解決手段】アルカリ金属−硫黄電池用正極1は、導電材10で構成され、複数の導電材10間に形成された空隙を有する多孔性導電材層7と、多孔性導電材層7の空隙内に保持された硫黄9と、多孔性導電材層7の少なくとも一部に直接載置された樹脂フィルム5とを備えている。
【選択図】図1

Description

本明細書に開示された技術は、アルカリ金属−硫黄電池用正極及びこれを備えた二次電池に関する。
次世代の高容量二次電池の1つとしてアルカリ金属−硫黄二次電池が提案されている。アルカリ金属としてリチウムが用いられる一般的なリチウムイオン二次電池の正極活物質、例えばコバルト酸リチウムの理論容量は274mAh/gである。しかしながら、実際には層状構造の崩壊により可逆性を失うため、可逆容量は160mAh/g程度となっている。これに対し、硫黄活物質の理論容量は1675mAh/gと極めて大きいため、アルカリ金属−硫黄二次電池は次世代を担う高容量、高エネルギー密度二次電池として有望視されている。
しかしながら、アルカリ金属−硫黄二次電池では、絶縁物である硫黄を正極に用いるため、正極での電気抵抗が高くなり、正極層に多量の導電性物質の添加が必要となる。そのため、正極層内の硫黄量を高くすることが難しいとされている(非特許文献1参照)。
また、硫黄の導入量や分布の違い等により電池特性が大きく変わるため、正極に効果的且つ容易に硫黄を導入するための方法が種々検討されている。例えば、特許文献1には、硫黄を二硫化炭素等の溶媒に溶解し、前処理した正極材料に含浸させることで正極層に硫黄を導入する方法が記載されている。また、昇華させた硫黄を高圧力下で正極の材料である多孔質の炭素に導入する方法(特許文献2参照)や、炭素材料上に硫黄顆粒や硫黄微粒子を撒布して加熱することで炭素材料に硫黄を導入する方法(特許文献3、4参照)などが検討されている。この他に、特許文献5には、表面が硫黄膜で被覆された導電性炭素材料が記載され、非特許文献2にも、炭素材料に硫黄を導入する方法が記載されている。
米国特許出願公開第2011/0052998号 米国特許出願公開第2013/0330619号 国際公開2012/070184号公報 特開2012−238448号公報 特開2014−017240号公報
Yan Diao他,J. Elechem. Soc., 159 (11) A1816-A1821 (2012) Jan Bruckner他, J. Power Sources 268 82-87 (2014)
しかしながら、いずれの文献に記載された方法も、硫黄の導入量の制御や方法自体の実施に手間が掛かるという問題がある。
一方で、硫黄の導入量を高めても導電性を保つことができる多孔質カーボンや、カーボンナノチューブ(CNT)電極のような空隙率の高い材料が正極層内に利用されてきており(特許文献3〜5参照)、正極への硫黄の導入量が増えても導電性を保つことが可能になってきている。しかし、特許文献1〜5に記載された方法を用いてCNT電極への硫黄の導入量を増やす場合、導入処理の回数が増え、処理に長時間を要したり、硫黄がCNT表面に偏在して良好な電池特性を得ることができないといった不具合が生じた。
本発明は、上記課題に鑑みて、制御性良く、短時間に多くの硫黄を正極層内に導入できる方法と、硫黄活物質本来の高い容量を発揮させることができるアルカリ金属−硫黄電池用正極とを提供することを目的とする。
本明細書に開示されたアルカリ金属−硫黄電池用正極は、複数の導電材で構成され、前記複数の導電材間に形成された空隙を有する多孔性導電材層と、前記多孔性導電材層の前記空隙内に保持された硫黄と、前記多孔性導電材層の少なくとも一部に直接載置された樹脂フィルムとを備えている。
また、本明細書に開示されたリチウム−硫黄二次電池は、上述のアルカリ金属−硫黄電池用正極と、リチウムイオンを吸蔵及び放出する材料を含む負極と、前記アルカリ金属−硫黄電池用正極と前記負極との間に満たされた、リチウムイオン伝導性を持つ電解液と、前記電解液中で前記金属硫黄電池用正極と前記負極との間を絶縁するセパレータとを備えている。
また、本明細書に開示されたアルカリ金属−硫黄電池用正極の製造方法は、複数の導電材で構成され、前記複数の導電材間に空隙を有する多孔性導電材層が上面に形成された集電体を準備する工程と、前記多孔性導電材層の少なくとも一部上に硫黄を含む樹脂フィルムを直接載置する工程と、前記樹脂フィルムに含まれる硫黄を前記多孔性導電材層中に挿入させる工程とを備えている。
本明細書に開示された方法によれば、制御性良く、短時間に多くの硫黄を均一に正極層内に導入し得るので、硫黄本来の高い容量を発揮できるアルカリ金属−硫黄電池用正極を提供することができる。
図1は、本明細書に開示された実施形態に係る正極を備えたアルカリ金属−硫黄電池の概略構成を示す断面図である。 図2は、実施形態に係るアルカリ金属−硫黄電池用正極の製造工程を示すフローチャート図である。 図3は、実施例6に係るリチウム−硫黄二次電池の充放電プロファイルを示す図である。
−アルカリ金属−硫黄二次電池及び正極層の構成−
図1は、本明細書に開示された実施形態に係る正極を備えたアルカリ金属−硫黄二次電池の概略構成を示す断面図である。同図は、アルカリ金属−硫黄二次電池の一例としてリチウム−硫黄二次電池1を示している。なお、本明細書では、便宜上後述する樹脂フィルム5も正極層3の一部であるとして説明する。
本実施形態に係るリチウム−硫黄二次電池1は、正極(正極層)3と、リチウムイオンを吸蔵放出する材料を含む負極(負極層)15と、正極層3と負極層15との間に満たされた、リチウムイオン伝導性を持つ電解液17と、電解液17中で正極層3と負極層15との間を絶縁させるセパレータ13とを備えている。
また、本実施形態の正極層3は、上面(平面)を有する集電体11と、複数の導電材10で構成され、集電体11の上面(平面)上に形成された多孔性導電材層7と、多孔性導電材層7内に保持された硫黄9と、多孔性導電材層7の少なくとも一部上に直接載置された樹脂フィルム5とを有している。多孔性導電材層7では、複数の導電材10間に多数の空隙が形成されるように当該複数の導電材10が配置されている。なお、本明細書では、集電体11の面のうち、負極層15に対向する面を便宜上「上面」というものとする。
集電体11は、金属等で構成された一般的なものであってよいが、例えばニッケル(Ni)からなる金属箔上に下地膜としてのアルミニウム(Al)膜と、導電材10を成長させる際の触媒層としての鉄(Fe)膜、Ni膜、コバルト(Co)膜のいずれかとを順次形成させたものであってもよい。集電体11の形状は特に限定されないが、図1に示す例では平坦な上面及び下面を有し、所定の平面形状を有する箔状となっている。
導電材10は、硫黄9を保持できる材料、例えば多孔性カーボンであればよいが、カーボンナノチューブ(CNT)であれば導電材10間の空隙に多くの硫黄9を保持しても導電性を確保し得るので好ましく、導電材10がCNTである場合、複数のCNTが集電体11の上面(平面)に対して垂直に配向することで、CNTと集電体11とが直接導通して高い導電性を保持できる。これまで一般的には、導電性カーボンと硫黄にバインダを加えて正極層を作製していたが、バインダにより電気抵抗が上がり、また界面のイオンパスも妨げられる。これに対し、垂直配向のCNTと硫黄とを含む正極層では、バインダを加えなくてもCNT間の空隙に硫黄を導入することが可能となるので、イオン伝導性と導電性の両方を高くすることが可能となる。
この構成により、後述する正極層3の作製時に、樹脂フィルム5から多孔性導電材層7へと挿入する硫黄9をCNT内の空隙に保持しやすくできる。
多孔性導電材層7において、導電材(CNT)10の密度は、例えば1×10/cm以上1×1012/cm以下であってもよい。CNTの長さは、例えば100μm以上1000μm以下であってもよい。この構成によれば、CNT同士を適度な間隔及び長さで配置させることができるので、多孔性導電材層7内にリチウムイオンを含む電解液17を浸透させやすくなっているとともに、樹脂フィルム5から多孔性導電材層7へと挿入する硫黄9をCNT内に速やかに導入できることで、イオンパスと導電パスとを併存させ、硫黄活物質量を増やしても十分な電気化学的酸化還元反応が進行する。
なお、多孔性導電材層7は、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアセテート(PVAc)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の樹脂成分や、分散剤及びレベリング剤等の添加剤を含んでいてもよい。後述する多孔性導電材層7への硫黄導入工程において、樹脂フィルム5が分散剤や添加剤を含んでいる場合、分散剤や添加剤も多孔性導電材層7へと導入され得る。
樹脂フィルム5は電解液17に不溶またはわずかに可溶で、硫黄9を含む電池内材料や、充放電時に新たに生成するポリスルフィド等の化合物と化学反応しない樹脂で構成されていればよく、例えばポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアセテート(PVAc)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等で構成されていてもよい。この中で、PEOを樹脂フィルム5の構成材料として用いれば、正極層3の作製時に、樹脂フィルム5に含まれた硫黄9を容易且つ作業性良く多孔性導電材層7に挿入させることができ、硫黄が抜けた後に樹脂フィルム5のイオン伝導性を損ねることがないため、好ましい。
なお、樹脂フィルム5の膜厚は特に限定されないが、例えば正極層3の作製時において50μm以上500μm以下程度であってもよい。樹脂フィルム5の膜厚を厚くし過ぎると樹脂フィルム5から多孔性導電材層7への硫黄9の移動がしにくくなる。
導電材10としてCNTを用いる場合、充放電前の多孔性導電材層7中の単位面積当たりの硫黄原子としての密度が5mg/cm以上であれば、硫黄9が持つ容量の大きさを十分に生かすことができるのでより好ましい。また、充電前のリチウム−硫黄二次電池1において硫黄が正極層3にしか含まれていない場合、多孔性導電材層7の単位面積当たりの「リチウム−硫黄二次電池1全体に含まれる硫黄及び硫黄化合物中の硫黄原子の総量」が、5mg/cm以上であれば好ましい。
なお、CNT層(多孔性導電材層7)には十分な空隙が存在するので、硫黄9の導入量が高くなっても正極層3の導電性を保持することが可能になっている。多孔性導電材層7全体の占有体積を100vol%とする場合、多孔性導電材層7の空隙率(空間が占める割合)が60vol%以上であれば硫黄9の保持量が多い場合でも正極層3の電気抵抗値が上昇しにくいので、好ましい。
リチウム−硫黄二次電池1において、多孔性導電材層7内の硫黄9の多くは単体の硫黄であるが、樹脂フィルム5から導入された硫黄の一部は多硫アニオン(Sx2−)等の形で電解液17中に溶け出している。また、多孔性導電材層7中で導電材10内に保持された硫黄9の少なくとも一部は、界面活性剤、高分子系顔料、シリコーン系樹脂等の表面処理剤を含む有機成分で修飾されていてもよい。この場合、硫黄9中の有機成分の濃度は0.1重量%以上10重量%以下であってもよい。
このように、適切な量の有機成分で硫黄9が修飾されていることにより、正極層3の作製時に樹脂フィルム5中の硫黄9の分散性が向上し、硫黄9を効果的に多孔性導電材層7へと挿入させることができる。
樹脂フィルム5の質量は、多孔性導電材層7に導入された硫黄9の質量(=充放電前の多孔性導電材層7に含まれる硫黄9の質量)に対して15%未満であれば、より好ましい。樹脂フィルム5の質量をこの範囲にすることにより、樹脂フィルム5から多孔性導電材層7へと硫黄9を挿入させる際に、樹脂フィルム5に捕捉され、樹脂フィルム5内に残留する硫黄9の量を低減することができる。
なお、充放電後には硫黄9の一部は正極層3から電解液17中に溶け出すので、樹脂フィルム5の質量は「充放電後のリチウム−硫黄二次電池1全体に含まれる、硫黄及び硫黄化合物の硫黄原子の総量」の15%未満であれば好ましいといえる。
本実施形態のリチウム硫黄二次電池1において、負極層15としては、リチウムイオン二次電池やリチウム硫黄二次電池の負極として一般的なものを用いることができる。具体的には、負極層15の材料として、例えば、Li、LiとAlもしくはIn等との合金、又は、リチウムイオンをドープしたSi、SiO、Sn、SnOもしくはハードカーボン等を用いることができる。
電解液17としては、例えば、テトラヒドロフラン、グライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライムなどのエーテル系電解液、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネートなどのエステル系電解液のうちから選択された少なくとも1種、又は、これらのうちから選択された少なくとも1種(例えばグライム、ジグライムもしくはテトラグライム)に粘度調整のためのジオキソランを混合したものを用いることができる。
セパレータ13としては、リチウムイオン二次電池やリチウム−硫黄二次電池のセパレータとして公知のものを用いることができる。例えば、セパレータ13は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成樹脂製の多孔質膜、あるいは、セラミック製の多孔質膜により構成され、これらの2種以上の多孔質膜を積層した構造を有するものであってもよい。これらの中で、ポリオレフィン製の多孔質膜は短絡防止効果に優れているだけでなく、シャットダウン効果(過大電流が流れた時に空孔が閉鎖し、電流を閉鎖する効果)による電池の安全性向上を図ることができるので好ましい。
以上の構成を有するリチウム−硫黄二次電池1では、負極層15を金属リチウムで構成した場合、充電時にはLiS等の硫黄活物質からの放電生成物が、正極で下記式(1)の通り
8LiS → 16Li + S + 16e ・・・(1)
の酸化反応が起こり、電解液17中にLiが放出される。Liはセパレータ13を介して負極に移動し、負極界面でLiが下記式(2)の反応により酸化されることで充電される。
Li + e → Li ・・・(2)
また、放電時には、充電時と逆の反応によりリチウム硫黄二次電池1の外部へと電流を取り出すことができる。
−正極層3の製造方法−
図2は、図1に示す本実施形態に係る正極層3の製造工程を示すフローチャート図である。
同図に示すように、本実施形態に係る正極層3を作製する際には、まず単体の硫黄(例えば斜方硫黄S)を含む樹脂フィルム5を作製する(ステップS1)。具体的には、単体の硫黄と所定の分子量を有する樹脂と有機溶媒とを容器中で攪拌した後、ボールミリング等により淡黄色のスラリーを作製する。次いで、このスラリーを樹脂シート等に塗布した後、乾燥して溶媒を除去し、樹脂シートからの剥離を行って、硫黄を含む所定の形状の樹脂フィルム5を形成する。なお、本工程で形成される樹脂フィルムは、樹脂と化学反応しない状態で硫黄を包含する硫黄と樹脂の混合フィルム(硫黄/樹脂シート)であり、所定の膜厚を有する。
本工程では、スラリーを作製する際に加える樹脂の質量は特に限定されないが、スラリーに加える樹脂の質量を硫黄の質量の15%未満とすると、後の工程で樹脂フィルム5から多孔性導電材層7へと効率良く硫黄を移動させることができるので、好ましい。
本工程で用いる硫黄は、無修飾の単体硫黄であってもよいし、例えば硫黄全体に対して0.1重量%以上10重量%以下程度の量の有機成分で一部又は全体が修飾された硫黄であってもよい。有機成分で修飾されている硫黄を用いることで、スラリー中の硫黄の分散性を向上させ、均一に硫黄を含む樹脂フィルム5を作製しやすくできる。
また、樹脂フィルム5の作製とは別に、集電体11の上面に多孔性導電材層7を形成しておく(ステップS2)。具体的には、例えば金属箔等からなる集電体11の上面に厚さが5〜500nmの下地膜と、厚さが0.5〜20nmの触媒層とを順次形成する。下地膜は導電材10(例えばCNT)と集電体11との密着性を向上させるために設けられ、Al、Ti、V、Ta、Mo及びWから選択される少なくとも1種の金属、その金属を含む合金またはその金属の窒化物から構成される。触媒層は、例えば、Ni、FeまたはCoから選択される少なくとも1種の金属、またはそれらの金属を1種類以上含む合金から構成される。
次いで、集電体11上に触媒層を介して公知の化学気相成長(CVD)法等によりCNT等の導電材10を所定の密度で成長させ、多孔性導電材層7を形成する。本工程でCNTを成長させる場合、集電体11の上面(平面)に対して垂直に配向するようにこのCNTを成長させることができる。この際に、CNTの配向方向には多少のばらつきがあっても許容される。
次に、樹脂フィルム5中に含まれる硫黄を多孔性導電材層7に導入する(図2のステップS3)。本工程では、樹脂フィルム5を多孔性導電材層7上に載置及び圧着させてから硫黄が液状になる温度、例えば115℃以上250℃以下程度で加熱する。この加熱温度は、硫黄の粘性が最低となる155℃近傍であれば、硫黄の挿入を速やかに行うことができるので、より好ましい。
これにより、樹脂フィルム5中の硫黄が溶融し、毛細管現象によって多孔性導電材層7内の空隙へと挿入される(図1の硫黄9)。本行程は、大気下で行ってもよいし、窒素やアルゴンといった不活性ガスの雰囲気下で行ってもよく、減圧または真空下で行ってもよい。さらには、挿入時に減圧下から大気下に戻すなどの圧力操作を行ってもよい。本工程により、樹脂フィルム5から硫黄分が抜けるので、樹脂フィルム5の内部に多数の孔が形成される。
本工程の後、樹脂フィルム5を除去してもよいが、樹脂フィルム5を残すことにより簡単に、図1に示す本実施形態の正極層3を作製することができる。樹脂フィルム5が正極層3に残っていても正極層3リチウム硫黄二次電池1を作製した場合の性能に影響することはほとんどない。また、樹脂フィルム5中の樹脂量が少ないと硫黄9の多孔性導電材層7への導入後に樹脂フィルム5が剥離しにくくなるが、樹脂フィルム5を残すことにより、剥離の手間を省けるとともに樹脂フィルム5中の樹脂の含有率の範囲を広くとることが可能となる。
その後、公知の方法により本実施形態の正極層3を用いたリチウム硫黄二次電池1を作製することができる(図2のステップS4)。
本実施形態の方法によれば、樹脂フィルム5中の硫黄の含有量、及び硫黄と樹脂との含有比率を適宜調節することにより、制御性良く短時間に硫黄を多孔性導電材層7に均一に挿入することが可能となる。また、本実施形態の方法を用いれば、硫黄の微粒子を多孔性導電材層7上に直接振りかける方法や、硫黄を昇華させて多孔性導電材層7に導入する方法に比べてより制御性良く、均一に硫黄9を多孔性導電材層7へと導入することができる。
また、一回の硫黄導入工程により多量の硫黄を多孔性導電材層7へと導入することができるため、導入作業を繰り返さなくても、リチウム−硫黄二次電池1が十分に高い容量を発揮できる量の硫黄9を多孔性導電材層7に導入することが可能となる。さらに、硫黄導入前において、樹脂フィルム5中の樹脂含有率を例えば7wt%以上にすることで、硫黄導入後に樹脂フィルム5を剥離しやすくすることができる。
なお、以上で説明した正極層3及びその製造方法、及びリチウム硫黄二次電池1は実施形態の一例であって、各構成要素の材料、形状、スラリーの調製手順等は本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
以下のようにして実施例1〜5及び比較例1〜4に係るアルカリ金属−硫黄電池用正極層と、実施例6に係るリチウム−硫黄二次電池とを作製した。
−実施例1−
厚さ20μmのNiからなる金属箔(集電体)上にCVD法によって平均長さ約350μmのCNTを成長させることで、CNTで構成された多孔性導電材層を形成した。CNTは金属箔の上面に垂直な方向に配向させた。多孔性導電材層中のCNTの密度は1〜5×1010本/cmであった。以下、金属箔と多孔性導電材層とを合わせたものを「CNT電極」と呼ぶ。
次に、1%の有機成分を修飾した硫黄(商品名:Sulfax PS、鶴見化学工業製)を5.0g、分子量300万のPEOを0.56g、直径2mmのジルコニアビーズ30gをそれぞれ秤量し、これらをポリエチレン容器に入れて撹拌した。このポリエチレン容器にアセトニトリル20gを加えてさらに撹拌した後、90rpmで12時間ボールミリングし、淡黄色の粘調なスラリーを作製した。スラリー中の硫黄の分散性は良好であった。
次いで、ジルコニアビーズをメッシュを用いて除去し、スラリーを離型剤の塗布されたポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム上に塗布し、乾燥した。これにより、硫黄を含む樹脂フィルム(硫黄/樹脂シート)を作製した。作製した樹脂フィルムは約100μmの厚みを有し、5mg/cmの硫黄を含んでいた。作製したCNT電極と平面形状が同じになるよう成形し、樹脂フィルムの塗布面を多孔性導電材層の上面に圧着した。この状態で、約180℃に加熱することで硫黄を溶融させ、毛細管現象によって硫黄をCNT内の空隙へ導入した。硫黄導入後、硫黄の抜けた樹脂フィルムは多孔性導電材層上に残した。
実施例1の方法によれば、1回の硫黄導入作業でほぼ全量の硫黄を樹脂フィルムから多孔性導電材層中へと導入させることができた。その結果、作業時間を短くすることができた。
また、目視により、実施例1に係る正極の外観は良好であることが確認できた。
−実施例2−
スラリーを作製する際に、有機成分で修飾されていない硫黄(商品名:和光純薬製)を使用した以外は実施例1と同様の方法によってアルカリ金属−硫黄電池用正極を作製した。実施例1に比べてスラリー中の硫黄の分散性は劣るものの、概ね良好な外観の正極を形成することができた。
また、実施例2の方法によれば、1回の硫黄導入作業でほぼ全量の硫黄を樹脂フィルムから多孔性導電材層中へと導入させることができた。その結果、作業時間を実施例1と同程度に短時間で済ますことができた。正極の外観は良好であることが確認できた。
−実施例3−
実施例1に対して硫黄導入前の樹脂フィルムにおけるPEOの含有率を半分(樹脂フィルム質量の5wt%)とした。それ以外は実施例1と同様の方法によりアルカリ金属−硫黄電池用正極を作製した。スラリー中の硫黄の分散性は実施例1と同様に良好であった。
また、実施例3の方法によれば、1回の硫黄導入作業で大部分の硫黄を樹脂フィルムから多孔性導電材層中へと導入させることができたが、硫黄導入後に樹脂フィルムが一部崩れた状態で多孔性導電材層上に密着しており、導入後の樹脂フィルムが一部不均一にCNT電極の表面に残っていた。本実施例では、作業時間は実施例1と同程度に短くすることができたが、正極の外観は樹脂フィルムが局所的に崩れていたために実施例1に比べるとやや劣っていた。
−実施例4−
スラリーを作製する際に有機成分で修飾されていない硫黄を用い、硫黄導入前の樹脂フィルム中の樹脂の量は7wt%とした。また、バインダとなる樹脂として、PEOに代えてPTFEを用いた。スラリー作製の際には有機成分を含む硫黄と、PTFE粉末と、キシレンとを乳鉢で混練し、圧延することで樹脂フィルムを作製した。硫黄の導入は、実施例1と同様の方法により行った。実施例4の方法では、スラリー中の硫黄の分散性は良好であったが、実施例1と比べるとやや劣っていた。
また、実施例4の方法によれば、硫黄導入作業後、樹脂フィルム中にわずかに硫黄が残存したが、1回の硫黄導入作業で大部分の硫黄を樹脂フィルムから多孔性導電材層中へと導入させることができた。本実施例では、作業時間は実施例1と同程度に短くすることができ、正極の外観も実施例1と同様に良好であった。
−実施例5−
実施例5では、硫黄導入前の樹脂フィルムにおけるPEOの含有率を30%とした以外は実施例1と同様の方法により金属硫黄電池用正極を作製した。スラリー中の硫黄の分散性は実施例1と同様に良好であり、1回の硫黄導入作業で所定量の硫黄を樹脂フィルムから多孔性導電材層中へと導入させることができた。ただし、多孔性導電材層中に導入できた硫黄の量は実施例1、2の方法に比べると少なかった。
−比較例1−
比較例1では、ふるいにかけた無修飾の硫黄をCNT電極の表面にふりかけ、さらに加熱することで硫黄をCNT内に導入した。しかしながら、1回あたりの硫黄導入量は最大でも多孔性導電材層の単位面積当たり2mg/cm程度しか導入できず、5mg/cmを導入するには最低3回は硫黄の導入作業を繰り返す必要があり、導入する硫黄量の制御も非常に困難であった。正極の外観は良好であった。
−比較例2−
比較例2では、濃度8wt%で硫黄を含む二硫化炭素溶液を作製し、CNT電極を当該溶液に浸漬後、引き上げて乾燥することで正極を作製した。CNTが金属箔から剥離することが多く、複数の正極を作製したが、電極として使用可能な正極は少数であった。また、CNTの剥離のために硫黄の導入作業は1回しか行わなかった。また、多孔性導電材層に導入できた硫黄の量は実施例1〜5に比べて少なかった。
−比較例3−
比較例3では、硫黄を密閉容器中で加熱昇華し、昇華した硫黄をCNT電極に触れさせた後、CNT電極を冷却することで硫黄の導入を試みた。しかしながら、硫黄の導入量を5mg/cm程度まで大きくするのには10回以上の導入処理を要し、多くの時間が必要であった。導入量の制御も非常に困難であった。
−比較例4−
比較例4では、硫黄を加圧しペレット状に成型することを試みたが、成型は可能なものの非常に脆く作業性は悪かった。CNT電極上にペレットを載せることができた場合は1回のみ硫黄の導入作業を行えたが、ペレットが崩れてしまい、CNT電極にペレットを載せることができない場合もあった。従って、硫黄導入性の良否を判断することができなかった。
<正極の作製方法の判定基準及び評価結果>
表1に、実施例1〜5及び比較例1〜4の方法を評価した結果を示す。
表1に示す「量」の項目は、乾燥後、硫黄導入前の樹脂フィルムにおける樹脂の含有率を示す。その他の項目と判定基準は下記の通りとした。
硫黄導入回数:所定の量の硫黄を導入するのに要した硫黄導入回数を示す。ただし、繰り返しの導入作業ができない場合は導入回数は1回とした。導入回数が1回の場合を○(良)、2回を△(可)、3回以上を×(不可)と判定した。ただし、1回しか導入作業ができず、所定量(5mg/cm)の硫黄を導入できない場合(比較例2)の判定は×(不可)とした。
作業性:導入回数の少なさ及び作業に要した時間の短さを実施例1を基準に評価した。具体的には、導入に要する時間が30分以内の場合を○(良)、30分を越え、60分以下の場合を△(可)、60分を越えた場合を×(不可)とした。。
硫黄導入性:多孔性導電材層に導入できた硫黄の分布量に基づいて判断した。硫黄が移動した後の樹脂フィルム、または硫黄が導入された箇所の痕跡がCNT電極表面のほぼ全面にあるものを○(良)、一部偏りがあるものを△(可)、不均一にあるものを×(不可)と判定した。
分散性:スラリー中での硫黄の分散性を目視により観察して評価を行った。硫黄が均一に分散している場合を○(良)、分散性がやや劣り、一部凝集物が見られるが樹脂フィルムを作製する際に問題を生じない場合を△(可)、樹脂フィルムの作製が困難な程度に硫黄の分散性が良くない場合を×(不可)とした。
正極の外観:作製できた正極を目視により確認した結果を示す。樹脂フィルムを使用する場合、樹脂フィルムがCNT電極のほぼ全面を覆っていれば良好と判断する。樹脂フィルムを使用しない場合は、硫黄導入の痕跡がほぼ全面にあるか、偏っていないか等を基準にして判断する。外観上問題が見られない場合は○(良)、一部で樹脂フィルムが崩れている等、外観上多少の問題はあっても作成された正極が、電極として機能できる場合には△(可)、CNTが剥離する等外観上に問題があり、且つ作製された正極が電極として機能できない場合には×(不可)と判定した。
総合評価:すべての項目が○(良)評価である場合には◎(優)判定とし、△(可)判定が2つ以下で残りが○(良)判定である場合には○(可)判定とした。×(不可)の項目が1つでもある場合、又は△(可)判定が3つ以上である場合には×(不可)判定とした。
表1に示すように、本実施形態の製造方法を用いた実施例1〜5では、総合評価がいずれも○(可)以上であり、作業性が良好で且つ多孔性導電材層に十分な量の硫黄を導入できることが確認できた。
これに対し、CNT電極上に直接硫黄をふりかけた場合や、二硫化炭素を溶媒として用いた場合、昇華させた硫黄を導入する方法では、十分な量の硫黄を多孔性導電材層に導入することができなかった。また、比較例1、3、4に係る方法に比べて実施例1〜5の方法では作業性が良好であることも確認できた。
<リチウム硫黄二次電池の評価>
−実施例6−
実施例1と同様の方法で作製した正極を用いたリチウム硫黄二次電池を作製した。正極の平面形状は直径14mmの円形とした。多孔性導電材層の単位面積当たりの硫黄導入量は8.7mg/cmとした。
負極として直径15mm、厚さ400μmのLi-Al合金箔(Alの濃度が20vol%)を用い、セパレータとしてセルガード♯2400(セルガード社製)を用いた。電解液としては、1M LiTFSIの1,2−ジメトキシエタン(DME)/1,3−ジオキソラン(DOL)=90vol%/10vol%溶液に3wt%のLiNOを加えたものを100μL使用した。公知の方法によりこれらの材料を用いてCR2032型のコイン電池を作製し、リチウム−硫黄二次電池の特性を評価した。
測定の際は、0.77mA(0.50mA/cm)の定電流で充放電を行い、カット電圧は放電1.5V、充電2.8Vとした。
図3は、実施例6に係るリチウム硫黄二次電池の充放電プロファイルを示す図である。縦軸は測定電圧を示し、横軸は比容量を示す。
同図に示す結果から、本実施形態に係る方法で作製した正極を用いれば、硫黄重量あたり1100mA/gを超える高い電気容量で良好な充放電が行えることが確認できた。
以上説明したように、本明細書に開示されたアルカリ金属−硫黄電池用正極及びその製造方法は、リチウム−硫黄二次電池等のアルカリ金属−硫黄電池に適用される。
1 リチウム−硫黄二次電池
3 正極層
5 樹脂フィルム
7 多孔性導電材層
9 硫黄
10 導電材
11 集電体
13 セパレータ
15 負極層
17 電解液

Claims (12)

  1. 複数の導電材で構成され、前記複数の導電材間に形成された空隙を有する多孔性導電材層と、
    前記多孔性導電材層の前記空隙内に保持された硫黄と、
    前記多孔性導電材層の少なくとも一部に直接載置された樹脂フィルムとを備えているアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  2. 前記樹脂フィルムがポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート又はポリテトラフルオロエチレンからなり、多孔性となっていることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  3. 前記多孔性導電材層の単位面積当たりの硫黄原子の密度は5mg/cm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  4. 前記樹脂フィルムの質量は、前記多孔性導電材層に導入された硫黄原子の質量に対し、15wt%未満であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  5. 前記多孔性導電材層が形成された平面を有する集電体をさらに備え、
    前記導電材は、前記集電体の平面に対して垂直に配向したカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1つに記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  6. 前記集電体は金属箔であり、
    前記多孔性導電材層における前記カーボンナノチューブの密度は1×10/cm以上1×1012/cm以下であり、100μm以上1000μm以下の長さを有することを特徴とする請求項5に記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  7. 前記多孔性導電材層の占有体積を100vol%とする場合、前記多孔性導電材層の空隙率は、60vol%以上であることを特徴とする請求項5又は6に記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  8. 前記多孔性導電材層には、バインダ及び添加剤のうち少なくとも一方が含まれていることを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1つに記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  9. 前記多孔性導電材層内に保持された硫黄の少なくとも一部は、表面処理剤を含む有機成分で修飾されており、
    前記多孔性導電材層内に保持された硫黄中の前記有機成分の濃度は、0.1重量%以上10重量%以下であることを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極。
  10. 請求項1〜9のうちいずれか1つに記載のアルカリ金属−硫黄電池用正極と、
    リチウムイオンを吸蔵及び放出する材料を含む負極と、
    前記アルカリ金属−硫黄電池用正極と前記負極との間に満たされた、リチウムイオン伝導性を持つ電解液と、
    前記電解液中で前記アルカリ金属−硫黄電池用正極と前記負極との間を絶縁するセパレータとを備えているリチウム−硫黄二次電池。
  11. 前記多孔性導電材層の単位面積当たりの、前記リチウム−硫黄二次電池の全体に含まれる硫黄原子の総量は、5mg/cm以上であることを特徴とする請求項10に記載のリチウム−硫黄二次電池。
  12. 複数の導電材で構成され、前記複数の導電材間に空隙を有する多孔性導電材層が上面に形成された集電体を準備する工程と、
    前記多孔性導電材層の少なくとも一部上に硫黄を含む樹脂フィルムを直接載置する工程と、
    前記樹脂フィルムに含まれる硫黄を前記多孔性導電材層中に挿入させる工程とを備えているアルカリ金属−硫黄電池用正極の製造方法。
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