JP2014182168A - 透過型スクリーン、リアプロジェクション表示装置 - Google Patents

透過型スクリーン、リアプロジェクション表示装置 Download PDF

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一信 小川
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Abstract

【課題】輝度のピークの方向を制御することができる透過型スクリーンを提供するを提供する。
【解決手段】入光面側から入射した映像光を出光面側に透過させる複数の層が積層された透過型スクリーン10であって、フレネルレンズ部23を有するフレネルレンズシート21と、フレネルレンズシートの出光側に配置される積層体11と、を備え、積層体は、プリズム形状の断面を有してスクリーン面に沿った1つの方向に延びるとともに、該延びる方向とは異なる方向に配列される複数の単位プリズム14aを具備するプリズムシート12を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、背面側から投射された映像光を観察者側に透過して提供するための透過型スクリーン、及び該透過型スクリーンを備えるリアプロジェクション表示装置に関する。
映像や画像を表示する表示装置の1つとして、リアプロジェクション表示装置がある。このリアプロジェクション表示装置は、背面投射型表示装置とも呼ばれ、透過型スクリーンの背面側に配置された映像光源から映像光をスクリーンの正面側(観察者側)に出射する表示装置である。リアプロジェクション表示装置に具備される透過型スクリーンには映像光源からの映像光を正面側に出射するに際して観察者が適切で良質な映像として観察できるように、フレネルレンズシートや光拡散シート等が備えられている。
例えば特許文献1、2には、フレネルレンズシートで平行化された映像光を拡散して視野角を広げる観点から拡散剤が含有された光拡散層を具備する透過型スクリーンが開示されている。また、特許文献1、2に記載の透過型スクリーンは、光を透過する部位と、光を吸収する部位とが交互に配列された層を具備し、外光等の不要な光の一部を吸収することができるように構成されている。
これによれば、光拡散層で光を拡散して広い視野角で映像光を観察することができる。
特開2012−032513号公報 特開2012−108425号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載された透過型スクリーンでは、視野角は広がるものの、スクリーンの正面(スクリーン法線方向)において映像が最も明るく、正面から角度がずれるに従って映像が暗くなる傾向にある。例えば車載のカーナビゲーションや車のコンソールに透過型スクリーンを用いる場合には、正面よりも運転席側や運転席側及び助手席側に明るい映像を提供することが必要である。
ところが、特許文献1、2に記載された透過型スクリーンでは、明るい映像を提供する方向を制御することが困難であった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、輝度のピークの方向を制御することができる透過型スクリーンを提供することを課題とする。また当該透過型スクリーンを備えるリアプロジェクション表示装置を提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、入光面側から入射した映像光を出光面側に透過させる複数の層が積層された透過型スクリーン(10)であって、フレネルレンズ部(23)を有するフレネルレンズシート(21)と、フレネルレンズシートの出光側に配置される積層体(11)と、を備え、積層体は、プリズム形状の断面を有してスクリーン面に沿った1つの方向に延びるとともに、該延びる方向とは異なる方向に配列される複数の単位プリズム(14a)を具備するプリズムシート(12)を有する、透過型スクリーンである。
ここでプリズム形状とは、光を分散、屈折、全反射、及び複屈折の少なくとも1つを起こさせる界面を構成するために該界面の一方と他方とで屈折率が異なるように形成した多面体に基づく形状である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の透過型スクリーン(10)において、プリズムシート(12)よりフレネルレンズシートとは反対側となる位置に、光を拡散して透過する光拡散層(18)が配置されている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の透過型スクリーン(10)において、プリズムシート(12)よりフレネルレンズシート(21)とは反対側となる位置に、光制御層(17)が設けられ、光制御層は、スクリーン面に沿った1つの方向に延びるとともに、該延びる方向とは異なる方向に配列される、光を透過する複数の光透過部(17a)と、隣り合う光透過部間に光を吸収する材料が含まれることにより光を吸収する複数の光吸収部(17b)と、を有し、単位プリズム(14a)が延びる方向と、光透過部が延びる方向とが、透過型スクリーンを平面視したときに交差する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の透過型スクリーン(10)において、上記した交差する角度が90°である。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の透過型スクリーン(10)と、透過型スクリーンの背面側に配置される映像光源(3)と、を備えるリアプロジェクション表示装置(1)である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のリアプロジェクション表示装置(1)において、透過型スクリーン(10)の単位プリズム(14a)が延びる方向が鉛直方向である。
本発明によれば、映像光源から提供された映像光を制御して、該映像光の輝度のピークの方向を所望の方向とすることができる。
第一の形態を説明する図であり、リアプロジェクション表示装置1の構造を概念的に表した図である。 透過型スクリーン10の斜視図である。 透過型スクリーン10の層構成を説明する水平方向断面図である。 透過型スクリーン10の層構成を説明する鉛直方向断面図である。 プリズムシート12の一部を拡大した図である。 変形例におけるプリズムシート12’の一部を拡大した図である。 他の変形例におけるプリズムシート12”の一部を拡大した図である。 光制御層17の作製方法の一場面を示した図である。 フレネルレンズシート21を観察者側正面から見た図である。 第二の形態を説明する図であり、透過型スクリーン50の層構成を表す水平方向断面図である。 第三の形態を説明する図であり、リアプロジェクション表示装置101の構造を概念的に表した図である。 透過型スクリーン110の斜視図である。 透過型スクリーン110の層構成を説明する水平方向断面図である。 透過型スクリーン110の層構成を説明する鉛直方向断面図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。なお、以下に示す図面では分かりやすさのため部材の大きさや比率を誇張して記載することがある。また、見やすさのため繰り返しとなる符号は省略することがある。
図1は、第一の形態を説明する図であり、リアプロジェクション表示装置1(以下、「表示装置1」と記載することがある。)の内部構造の一部を概念的に表した図ある。
表示装置1は、透過型スクリーン10を有しており、映像光源3から出射された映像光Iが透過型スクリーン10を通じて観察者側に提供される。例えば表示装置1は、自動車のセンターコンソール部に内蔵され、透過型スクリーン10の観察者側面が車内に露出して配置され、観察者に映像を提供する。
図1からわかるように、表示装置1は、筐体2、映像光源3、及び透過型スクリーン10を備えている。その他、図示は省略するが、表示装置1には表示装置として機能するための各種構成部材が備えられている。
筐体2は表示装置1の外殻を形成し、表示装置1を構成する部材の大部分をその内側に収める部材である。また筐体2は透過型スクリーン10を支持可能に開口を有しており、該開口に透過型スクリーン10が嵌め込まれて取り付けられている。
映像光源3は、筐体2内に配置されており、照射領域がしだいに広がっていく発散光として透過型スクリーン10の入光面のほぼ全域に映像光を照射する。このような映像光源3としては従来公知である光源、例えばDMDを用いた単管方式の光源を用いることができる。なお、本形態において、映像光源3は、透過型スクリーン10の背面側(観察者側とは反対側)で、該透過型スクリーン10の中央より下方に配置されている。
ここで、入光面とは、透過型スクリーン10を構成する各層の面のうち、映像光源3が配置された側の面を意味する。一方、出光面とは、観察者側に向けられた面を意味する。
次に透過型スクリーン10について説明する。図2には透過型スクリーン10の斜視図を示した。また、図3は図2にIII−IIIで示した線に沿った水平方向における透過型スクリーン10の厚さ方向断面、図4は図2にIV−IVで示した線に沿った鉛直方向における透過型スクリーン10の厚さ方向断面であり、それぞれは透過型スクリーン10の層構成を模式的に表した図である。
図3、図4からわかるように、透過型スクリーン10は複数の層が積層されており、積層体11及びフレネルレンズシート21が厚さ方向に並べられている。以下詳しく説明する。
積層体11は、フレネルレンズシート21に近い側から、プリズムシート12、光制御シート15、光拡散層18、基板19、及びハードコート層20を備えており、これらが積層されている。
プリズムシート12は、シート状に形成された本体部13と、本体部13の面のうち、フレネルレンズシート21に対向する面、つまり入光側面に設けられた単位プリズム部14と、を有している。図5には、図3のうちプリズムシート12の一部に注目して拡大した図を示した。ここでndはプリズムシート12に含まれる本体部13のシート面の法線方向を表わしている。
プリズムシート12は、後述するように、フレネルレンズシート21から平行化して出射された映像光を所望の方向に偏向する機能(指向性偏向機能)を有する層である。この指向性偏向機能は、プリズムシート12のうち、主として単位プリズム部14によって発揮される。
図3乃至図5に表れているように、本体部13は、単位プリズム部14を支持する機能を有する平板状のシート部材である。そして、本体部13の面のうち、フレネルレンズシート21に対向する側とは反対側の面が出光側面となる。本形態において、本体部13の出光側面は、平坦(平ら)で平滑な面として形成され、後述する光制御シート15が接着剤により積層されている。
単位プリズム部14は、図3乃至図5によく表れているように、複数の単位プリズム14aが本体部13の入光側面の1つの方向(本形態では水平方向)に沿って並べられるように配置されている。より具体的には、単位プリズム14aは、当該並べられる方向(本形態では水平方向)に直交する方向(本形態では鉛直方向)に、図3、図5に示したプリズム形状の断面(本形態では三角形断面形状)を維持して延びるように形成された柱状の部材である。その延在する方向は、単位プリズム14aが並べられる方向に直交する方向である他、後述する光制御シート15の光吸収部17bが延びる方向に対して正面視で交差し、この角度は90度ずれた方向であることが好ましい。従って、本形態では単位プリズム14aが延びる方向と光吸収部17bが延びる方向とは平面視で直交する。
なお、単位プリズム14aが延びる方向は映像光を偏向する方向に交差する方向となる(本形態では単位プリズム14aは鉛直、偏向方向は水平方向左右である。)。
本形態では1つの例として三角形断面である単位プリズム14aについて説明したが、これに限らず他のプリズム形状の断面であってもよい。プリズム形状は光を分散、屈折、全反射、及び複屈折の少なくとも1つを起こさせる界面を構成するために該界面の一方と他方とで屈折率が異なるように形成した多面体に基づく形状である。
図3、図5からわかるように、本形態において単位プリズム14aは、本体部13の入光側を底辺とし、法線ndを高さ方向としてフレネルレンズ21側に位置する頂点を有する二等辺三角形の断面を具備する。従って、単位プリズム14aの2つの斜辺は、法線方向ndと平行な軸を対称軸として、線対称となっている。これにより、後述するように法線方向ndから単位プリズム14aに入射した映像光は、単位プリズム14aの並列方向に平行な面(本形態では水平面)左右に偏向され、輝度のピークの方向が当該偏向した方向に変換される。
ここで、単位プリズム14aの寸法は特に限定されるものではなく、所望の偏向方向に応じて決めることができる。例えば単位プリズム14aの屈折率を1.55、図5に表した単位プリズム14aの頂角θ1を90°とすることにより、輝度のピークを法線ndに対して水平方向左右28°の向きに偏向することができる。
以上のような構成を有するプリズムシート12は、押し出し成型により、又は、本体部13上に単位プリズム14aを賦型することにより、製造することができる。プリズムシート12をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。
図6には、1つの変形例のプリズムシート12’を説明する図を示した。図6は図5に相当する図である。本例のプリズムシート12’は、本体部13及び単位プリズム部14’を有している。本体部13はプリズムシート12に具備される本体部13と同様である。
上記したプリズムシート12では、単位プリズム14aが二等辺三角形の断面を有していたのに対し、プリズムシート12’の単位プリズム部14’を構成する単位プリズム14a’は斜辺を形成する2つの辺で法線ndと成す角が異なる。すなわち図6に表したように、一方の斜辺14b’が法線に対してθ22を有して傾斜しており、他方の斜辺14c’が法線に対してθ23を有して傾斜している。
これにより、後述するように法線方向ndから単位プリズム部14a’に入射した映像光は、単位プリズム14a’の並列方向に平行な面(本形態では水平面)左右において偏向される程度が異なる。このように斜辺の角度を変えることにより、輝度の高い映像光を出射する向きを制御することができる。例えば単位プリズム14a’の屈折率を1.55とし、図6にθ21で表した頂角を90°、斜辺14b’が法線ndと成す角であるθ22を30°、斜辺14c’が法線ndと成す角であるθ23を60°とすることにより、輝度のピークを法線ndに対して水平方向左右でそれぞれ異なる程度で偏向することが可能である。具体的には斜辺14b’により42°、斜辺14c’により17°でそれぞれ輝度のピークを偏向できる。
図7には、他の変形例のプリズムシート12”を説明する図を示した。図7は図5に相当する図である。本例のプリズムシート12”は、本体部13及び単位プリズム部14”を有している。本体部13はプリズムシート12に具備される本体部13と同様である。
上記したプリズムシート12では、断面が二等辺三角形である単位プリズム14aが連続して配列されていたのに対し、プリズムシート12”の単位プリズム部14”に具備される単位プリズム14a”は隣り合う単位プリズム14a”との間にW32の間隙を有して配列されている。従って当該間隙部分においては本体部13の面13a”が露出し、本体部13の出光面と平行となっている。
これにより、プリズムシート12のように映像光を偏向することができるとともに、後述するように正面(法線nd方向)へも映像光を提供することができる。必要に応じてW32の大きさを変更すれば、正面へ提供される映像光の明るさを調整することが可能である。例えば単位プリズム14a”の屈折率を1.55、図7にθ3で表した単位プリズム14a”の頂角を90°、図7にW31で表したピッチを120μm、図7にW32で表した間隔部分を40μmとすることにより、輝度のピークの向きを、法線ndに対して0度(正面)、水平方向左右に28°のそれぞれとなるように偏向することができる。
本形態では本体部13の出光面と平行である面13a”を単位プリズム14a”の間隙により形成したが、この他、単位プリズムのうち突出する頂部を出光面と平行になるように切断したような形態によっても面13a”と同様の効果を奏するものとなる。このときには単位プリズムの断面は台形となる。
次に図3、図4に戻り光制御シート15について説明する。本形態では光制御シート15はプリズムシート12のうちフレネルレンズシート21とは反対側に積層されており、映像光を透過するとともに不要な光の少なくとも一部を吸収する機能を有している。図3、図4からわかるように、光制御シート15は、基材層16及び光制御層17を有している。
基材層16は、光制御層17を形成するための基材となる層である。従って、基材層16は光透過性を有し、光制御層17を形成及び保持することができる程度に強度を有していればよい。従って、基材層16を構成する材料は特に限定されることはないが、プリズムシート12の本体部13と同様のものを挙げることができる。
光制御層17は上記基材層16の観察者側に積層されており、基材層16の一方の面(スクリーン面)に沿って光を透過可能に並列された複数の光透過部17aと、隣接する2つの光透過部17aの間に並列された複数の光吸収部17bと、を備えている。そして、本形態では光透過部17a及び光吸収部17bは、図4に示した断面を有して図3に表れるように1方向(本形態では水平方向)に延び、当該延びる方向とは異なる方向(本形態では鉛直方向)に複数の光透過部17a及び光吸収部17bが交互に並列されている。
当該光透過部17a、及び光吸収部17bが延びる方向は上記プリズムシート12により映像光が偏向される方向に交差しない方向であることが好ましい。すなわち、光吸収部17bが延びる方向は上記した通り単位プリズム14aが延びる方向と平面視で直交することが好ましい。
光透過部17aは、映像光を透過する機能を有する部位で、図4に表れる断面において、略台形の断面を有する要素である。当該略台形断面における上底が観察者側、該上底より長い下底がフレネルレンズシート21側にそれぞれ配置されている。本形態では隣り合う光透過部17aの下底側(フレネルレンズシート21側)が連結されている。
光透過部17aは、光透過性を有する材料により形成されている。このような材料は特に限定されることはないが、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の1つ以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を用いることができる。ここで光透過部17aの屈折率は特に限定されることはないが、適用する材料の入手性の観点等から1.49〜1.56であることが好ましい。
光吸収部17bは、隣り合う光透過部17a間に形成される光を吸収する機能を有する部位であり、本形態では略台形を有する。従って光吸収部17bには光を吸収する材料が含有されており、この略台形断面における上底がフレネルレンズシート21側、該上底より長い下底がその反対側である観察者側に向けられている。
ここで、光吸収部17bの略台形断面における斜辺(脚部)は、透過型スクリーン10の層の厚さ方向(図3、図4の紙面左右方向)に対して0度以上10度以下の角度をなしていることが好ましい。本形態では、光吸収部17bは断面が略台形である例を示したが、これに限らず正方形、長方形、平行四辺形であってもよい。また、上記斜辺の傾きは必ずしも一定である必要はなく、透過型スクリーン10の厚さ方向位置によって変化した折れ線状であってもよいし、曲線状であってもよい。さらに、光吸収部17bの上底の長さを小さくして断面を略三角形とすることもできる。
このような光吸収部17bは例えば透明樹脂中に光吸収性を有する材料を含有することにより形成することができる。
透明樹脂としては例えば電離放射線硬化型樹脂等を用いることができ、特に限定されることはないが、例えば電子線、紫外線等の電離放射線により硬化する特徴を有するウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系等のアクリレート系樹脂を用いることができる。
一方、光吸収性を有する材料としては、可視光である迷光や外光等の不要光を吸収する機能を有すればよく、例えばカーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等、顔料、染料を挙げることができる。
また、赤外線により透過型スクリーン10への接触を検知する機能を有する場合には、透過型スクリーン10内を赤外光が効率よく透過することが好ましい。従って、このときには光吸収性を有する材料として可視光を吸収する一方で赤外光を透過するものであることが好ましい。
赤外光を透過し得る光吸収剤として、顔料又は染料を混ぜたインキからなるものを用いることができる。顔料としては、ペリレンブラック顔料、アニリンブラック顔料、フォーマット墨(イエロー、マゼンダ、シアン顔料の混合顔料)、フタロシアニンブルー、ブリリアントカーミン等が挙げられる。さらに、光吸収剤が顔料又は染料で着色された樹脂粒子である場合、樹脂粒子の具体例として、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ等のプラスチックビーズが挙げられるが、これらの中でもアクリルビーズが好適に用いられる。
光制御シート15は例えば次のように製造される。図8に説明のための図を示した。
始めに、基材層16となる基材16’の上に、光透過部17aを形成する。光透過部17aを形成するには、光透過部17aの形に対応した表面形状を有するの金型ロール32を準備する。次に、当該金型ロール32とニップロール31との間に基材16’を送り込む。図8に示した矢印VIIIは、基材16’を送り込む方向である。基材16’の送り込みに合わせて、金型ロール32と基材16’との間に供給装置35から光透過部17aを構成する組成物30の液滴を供給し続ける。供給装置35から基材16’上に組成物30を供給するとき、金型ロール32と基材16’との間に、組成物30が溜まったバンクが形成されるようにする。このバンクにおいて、組成物30が基材16’の幅方向に広がる。
上記のようにして金型ロール32と基材16’との間に供給された組成物30は、金型ロール32およびニップロール31間の押圧力により、基材16’と金型ロール32との間に充填される。その後、光照射装置34によって組成物30に紫外線等を照射し、組成物30を硬化させることによって光透過部17aを形成することができる。光透過部17aが形成された後、基材16’上に光透過部17aが形成されたシートは、剥離ロール33を介して引かれることによって、金型ロール32から引き剥がされる。そして所定の大きさに切断される。
これにより基材層16及び該基材層16上に光透過部17aが積層された中間部材を得る。
得られた中間部材に対して硬化する前の光吸収部を構成する組成物を過剰に供給し、ブレードで押圧して掻き取るように移動させる。これにより余分な組成物を除去するとともに、隣り合う光透過部17a間に組成物が充填される。その後、当該組成物を適切な方法で硬化させる。これにより、光透過部17a間に光吸収部17bが形成される。
以上により基材層16上に光制御層17が積層された光制御シート15を得る。
図3、図4に戻って光拡散層18について説明する。光拡散層18は透過した光を拡散させる機能を有する層である。具体的には、光拡散層18は、透明樹脂からなるベース部と該ベース部に分散された拡散成分とを有している。そして光拡散層18は、ベース部と拡散成分との間の屈折率差に起因して、又は拡散成分自体が有する反射性に起因して光を拡散させることができる。光拡散層18のこの機能により映像光が拡散され所定の視野角を得ることができる。
光拡散層18のベース部を形成する透明樹脂としては例えば、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体(MBS)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いることができる。
一方、拡散成分としては、プラスチックビーズ等の有機フィラーが好適であり、特に透明度が高いものが好ましい。プラスチックビーズとしては、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ、塩化ビニルビーズ等を挙げることができる。この中でもアクリルビーズが好ましい。また、拡散成分を気泡で構成することもできる。
光拡散層18の厚さは0.1mm以上2.0mm以下であることが好ましく、0.2mm以上1.5mm以下であることがより好ましい。光拡散層18の厚さが0.1mmより薄くなると光の拡散効果を十分に得られない虞がある。一方、光拡散層18の厚さが2.0mmを超えると映像がぼやけてしまう可能性がある。
基板19は、積層体11に所定のコシを付与するシート状の部材であり、透光性を有するとともに、当該コシを付与することができる材料により形成されている。この材料としては特に限定されることはないが、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体(MBS)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いることができる。
ハードコート層20は、表面保護を目的として、透過型スクリーン10のうち観察者側の最表面に設けられる層である。ハードコート層20は透明な樹脂層として形成することができ、擦り傷、表面汚染に対する耐性の観点から、硬化性樹脂が硬化してなる樹脂硬化層として形成することが好ましい。
具体的には電離放射線硬化性樹脂、その他公知の硬化性樹脂等を要求性能に応じて適宜採用すればよい。電離放射線硬化性樹脂としては、アクリレート系、オキセタン系、シリコーン系等が挙げられる。例えば、アクリレート系の電離放射線硬化性樹脂は、単官能(メタ)アクリレートモノマー、2官能(メタ)アクリレートモノマー、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーなどの(メタ)アクリル酸エステルモノマー、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルオリゴマー乃至は(メタ)アクリル酸エステルプレポリマーなどからなる。さらに3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを例示すれば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。
また、ハードコート層20には、耐汚染性向上の機能を追加してもよい。これは例えばシリコーン系化合物、フッ素系化合物などを添加することにより可能となる。さらにその他の機能として帯電防止性向上、撥水性向上の機能を有するものとしてもよい。
帯電防止性向上のために用いることができる材料としては、電子伝導タイプではPEDOT−PSS(PEDOT(Poly(3,4−ethylenedioxythiophene);3,4−エチレンジオキシチオフェンポリマー)とPSS(poly(styrenesulfonate);スチレンスルホン酸ポリマー)とを共存)等が挙げられ、イオン導電タイプではリチウム塩系材料等が挙げられる。
また、撥水性向上のために用いることができる材料としては、フッ素系化合物等が挙げられる。
積層体11には、その他、適宜必要な機能を有する層を積層することができる。これには例えば色調を補正するいわゆるTint層が挙げられる。
次にフレネルレンズシート21について説明する。フレネルレンズシート21は、積層体11の映像光源側に配置されるシートであり、基部22と、基部22の表面に形成されたフレネルレンズ部23と、入射側透明基材層24と、を備えている。図9にはフレネルレンズ部23を説明するために、フレネルレンズ部23を正面から観察したときの形態を模式的に示した。
基部22はフレネルレンズ部23を形成するためのベースとなる層である。従って、基部22は光透過性を有し、その一方の面にフレネルレンズ部23を形成及び保持することができる程度に強度を有していればよい。これには例えば上記した本体部13と同様の材料を用いることができる。
フレネルレンズ部23は、映像光源3から発散光束として透過型スクリーン10に投射される映像光の進行方向を偏向させる機能を有している。具体的には、フレネルレンズ部23は、発散光束として入射した映像光を、映像光入射側から映像光出射側へ向けて進む平行光束、例えば観察者側正面方向へ進む平行光束に偏向する。このようにフレネルレンズ部23を用いて映像光をいったん平行光化させておくことにより、観察者に観察される映像、とりわけ、観察者によって斜め方向から観察される映像の明るさの内面ばらつきを効果的に緩和させることができる。
図9からわかるように、本形態のフレネルレンズ部23はいわゆるサーキュラーフレネルレンズである。従って、複数の単位レンズ23aのそれぞれの長手方向は、所定の半径の円弧に沿って延びており、隣接する単位レンズ23aとは同心円をなすように配列されている。各単位レンズ23aの断面形状はその目的に応じて適宜公知のものを用いることができる。
本形態では、単位レンズ23aは水平方向に関しては該水平方向における中心位置を通る鉛直方向線Aに対して線対称となっている。一方鉛直方向に関しては単位レンズ23aが配列される同心円の中心Oが、鉛直方向線A上で透過型スクリーン10より下方となるような形態である。このように中心Oをフレネルレンズ部23の中心から鉛直方向下方に偏心させることにより、透過型スクリーン10の下方から映像光を投射したとしても、映像光源3からの発散光束を効率よく平行光束にすることができる。また、このように透過型スクリーンの下方から映像光を照射する構成によって、映像光源3を観察者側に近付けることができ、表示装置1を薄くすることができる。
ただし、これに限定されることはなく、同心円の中心がフレネルレンズ部内に存在するサーキュラーフレネルレンズや、単位レンズが水平又は鉛直に直線状に延び、当該延びる方向とは異なる方向に複数の単位レンズが配列されるリニアフレネルレンズを適用することを妨げるものではない。
フレネルレンズ部23を構成する樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル−スチレン共重合体樹脂等の透明樹脂を挙げることができる。
また、透過型スクリーン10のサイズが大きい場合には成形性の観点からエポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を用いることができる。
入射側透明基材層24は、フレネルレンズシート21の変形を防止し、フレネルレンズシート21を支持できるように構成されている。かかる観点から、入射側透明基材層24を形成する材料の具体例として、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル−スチレン共重合体樹脂等を挙げることができる。また、入射側透明基材層24の厚さは1mm乃至3mmであることが好ましい。入射側透明基材層24が1mm未満であると剛性が不十分となる虞がある。一方、入射側透明基材層24が3mmより厚くなると映像に不具合が生じる可能性が高くなる。
このようなフレネルレンズシート21は例えば次のように作製することができる。すなわち、上記した基部22となるシート状部材と、フレネルレンズ部23を成形できる凹凸形状を有する金型との間に、フレネルレンズ部23となるべき硬化前の材料を充填する。そして当該硬化前の材料を適切な硬化手段を用いて硬化させる。これを離型して基部22のうちフレネルレンズ部23が形成されていない側の面に入射側透明基材層24を接着剤を用いて接合する。これによりフレネルレンズシート21を得ることができる。
以上示した各構成において、プリズムシート12のうち、単位プリズム部14とは反対側の本体部13に光制御シート15の基材層16が接着剤により固定される。そして光制御シート15の光制御層17の基材層16とは反対側に光拡散層18、基板19、ハードコート層20がこの順でそれぞれ接着剤で積層されて、積層体11となる。
そしてフレネルレンズシート21のフレネルレンズ部23側に作製した積層体11を配置し、両者の外縁を互いに固定する等して位置決めをおこない、透過型スクリーン10を得ることができる。
以上説明した透過型スクリーン10を備える表示装置1によれば、例えば次のように観察者に映像光を提供することができる。光路例を示しつつ説明する。ただし、ここで示す光路例は概念的なものであり、反射角や屈折角等を厳密に表したものではない。
図1に示したように、映像光源3から出射した映像光L1は、透過型スクリーン10の入光面側に達する。
このようにして透過型スクリーン10の入光面側に達した映像光は、図3に示した映像光L31、L32、L33、L34、及び図4に示した映像光L41のように、フレネルレンズシート21のフレネルレンズ部23の作用により観察者側(正面方向)に平行となるように偏向される。
フレネルレンズシート21で平行化された映像光はプリズムシート12の単位プリズム14aの斜面に達する。図3に映像光L31、L32、L33、L34、及び図5に映像光L51、L52で表したように、単位プリズム14aが延びる方向に直交する方向(本形態では水平方向)に関しては映像光が到達した斜面により、当該水平方向左右のいずれかに偏向される。偏向の程度は単位プリズム14aの法線nd(図5参照)に対する斜辺の角度や単位プリズム14aの屈折率等により決まる。
一方、図4に表した映像光L41のように、単位プリズム14aが延びる方向に平行な方向(本形態では鉛直方向)に関してはほとんど偏向されることなく正面の方向を維持する。
以上からわかるように、プリズムシート12により、映像光は所望の方向(本形態では水平方向左右)に偏向され、当該左右方向において輝度のピークが得られる。
プリズムシート12により上記のように偏向された映像光は図3に映像光L31、L32、L33、L34、図4に映像光L41で表したように光拡散層18に達し、光拡散層18の光拡散剤の作用により概ね均等に光が拡散される。これにより視野角が広がる。ただし、光拡散層18による光の拡散では、輝度が高い方向は維持されるので、プリズムシート12により偏向された高い輝度の方向はそのまま維持され、これに基づいて視野角が広がる方向に光が拡散する。
このような透過型スクリーン10及び表示装置1によれば、左右方向に存在する観察者にとって見易い映像光を提供することができる。すなわち、例えば自動車のコンソール中央に配置された表示装置は、運転席及び助手席に着席した者が見ることが多いので表示装置の正面が明るく、その左右方向の映像光が暗いことは不便である。これに対して透過型スクリーン10及び表示装置1によれば、このような不具合を解消することが可能である。
一方、本形態では、鉛直方向への光の拡散を小さく抑えている。これにより例えば自動車のコンソールに表示装置1を配置した場面を考えたとき、特に鉛直方向上方への映像光がフロントガラスに映り込むことを防止することが可能となり、より利便性が高まる。
図6に示したプリズムシート12’を備えた例では、図6に示した映像光L61、L62のように、左右方向を均等でなく、左右方向一方でより角度が大きく偏向した位置で輝度のピークが得られる。このように、所望の方向へ高い輝度の映像光を提供することが可能となる。
また、図7に示したプリズムシート12”を備えた例では図7に示した映像光L71、L72、L73のように、図5に示した映像光L51、L52と同様な偏向(映像光L71、L72)に加え、設けられた本体部13の面13a”を透過した映像光L73は偏向されることなくプリズムシート12”を透過する。このように、正面方向へも映像光の輝度が必要な場合には、面13a”を形成することにより可能となる。上記したように面13a”の幅W32の大きさによって正面輝度の程度を調整することができる。
一方、観察者側から透過型スクリーン10に照射される外光は、図4に例を示した外光L42のように、光吸収部17bで吸収される。これによりコントラストを向上させることができる。
図10は第二の形態を説明する図であり、透過型スクリーン50の水平方向断面で層構成を模式的に表している。図10は図3に相当する図である。
透過型スクリーン50では、プリズムシート52が上記プリズムシート12とは異なり本体部13を有しておらず、単位プリズム部14のみで形成されている。そして当該単位プリズム14が光制御シート15の基材層16に積層されている。これにより、上記した透過型スクリーン、及び表示装置と同様の機能を有する他、透過型スクリーンを薄く形成することができる。
このようなプリズムシート52は、本体部13の代わりに基材層16の一方の面に単位プリズム部14を形成することにより作製できる。その後、基材層16の他方の面に光制御層17を例えば上記のように形成することにより光制御シート15も製造される。
図11は、第三の形態を説明する図であり、リアプロジェクション表示装置101(以下、「表示装置101」と記載することがある。)の内部構造の一部を概念的に表した図ある。
表示装置101は、透過型スクリーン110を有しており、映像光源3から出射された映像光Xが透過型スクリーン110を通じて観察者側に提供される。例えば表示装置101は、自動車のセンターコンソール部に内蔵され、透過型スクリーン110の観察者側面が車内に露出して配置され、観察者に映像を提供する。
図11からわかるように、表示装置101も筐体2、映像光源3、及び透過型スクリーン110を備えている。その他、図示は省略するが、表示装置101には表示装置として機能するための各種構成部材が備えられている。筐体2及び映像光源3については上記した表示装置1と同様である。
図12には透過型スクリーン110の斜視図を示した。図12は図2に相当する図である。また図13には図12にXII−XIIで示した水平方向断面で、図3に相当する図、図14には図12にXIII−XIIIで示した鉛直方向断面で、図4に相当する図をそれぞれ表した。
図11乃至図14からわかるように、透過型スクリーン110は全体として板状であるが、観察者側に突出するような凸状に湾曲した曲面を有している。これにより外観に優れた透過型スクリーン、及びこれを備えるリアプロジェクション表示装置101を提供することができる。例えば、車のコンソールの曲面に沿ったように湾曲したものとすれば車内の内装を良好にできる。
なお、透過型スクリーン110は、湾曲した曲面を有していること以外は透過型スクリーン10と同じ構成を備えているので、各構成要素については透過型スクリーン10と同じ符号を付して説明を省略する。
透過型スクリーン110及びこれを備える表示装置101によれば、上記した効果に加えて、曲面を有し、外観に優れたものとなる。これにより例えば自動車の内装に合わせて画面を曲げて配置することができ、設計の自由度や外観が向上する。
透過型スクリーン110は例えば次のように作製することができる。すなわち、初めに湾曲していない状態のフレネルレンズシート及び積層体をそれぞれ作製する。これらは上記した方法等により作製することができる。
次にこの湾曲する前のフレネルレンズシート、積層体を、該フレネルレンズシート、積層体を構成する樹脂のガラス転移温度以上に加熱することで軟化させる。この温度は用いられた樹脂により決められるが60℃乃至250℃が好ましく、より好ましくは70℃乃至200℃である。そして、この軟化したフレネルレンズシート、積層体を、所定の曲面形状を有した不図示の金型に、例えば押圧部材や気体圧力を用いて押し付ける。この押し付けた状態でフレネルレンズシートを冷却することにより曲面を有するフレネルレンズシート及び積層体を得る。
以上のように形成した湾曲したフレネルレンズシートのフレネルレンズ部側に湾曲した積層体を配置し、両者の外縁を互いに固定する等して位置決めをおこない、曲面を有する透過型スクリーン110を得ることができる。
なお、ここでは1つの例として観察者側に凸となる曲面を有する透過型スクリーン110を説明したが、凸となる向きはこれに限定されることなく背面側に凸(すなわち観察者側からみると凹)であってもよく、凹凸が複合されて1つの透過型スクリーンで部位により凹凸の向きが変わるように構成されていてもよい。
1、101 リアプロジェクション表示装置(表示装置)
2 筐体
3 映像光源
10、50、110 透過型スクリーン
11 積層体
12、52 プリズムシート
13 本体部
14 単位プリズム部
14a 単位プリズム
15 光制御シート
16 基材層
17 光制御層
17a 光透過部
17b 光吸収部
18 光拡散層
19 基板
20 ハードコート層

Claims (6)

  1. 入光面側から入射した映像光を出光面側に透過させる複数の層が積層された透過型スクリーンであって、
    フレネルレンズ部を有するフレネルレンズシートと、
    前記フレネルレンズシートの出光側に配置される積層体と、を備え、
    前記積層体は、
    プリズム形状の断面を有してスクリーン面に沿った1つの方向に延びるとともに、該延びる方向とは異なる方向に配列される複数の単位プリズムを具備するプリズムシートを有する、透過型スクリーン。
  2. 前記プリズムシートより前記フレネルレンズシートとは反対側となる位置に、光を拡散して透過する光拡散層が配置されている請求項1に記載の透過型スクリーン。
  3. 前記プリズムシートより前記フレネルレンズシートとは反対側となる位置に、光制御層が設けられ、
    前記光制御層は、
    スクリーン面に沿った1つの方向に延びるとともに、該延びる方向とは異なる方向に配列される、光を透過する複数の光透過部と、
    隣り合う前記光透過部間に光を吸収する材料が含まれることにより光を吸収する複数の光吸収部と、を有し、
    前記単位プリズムが延びる方向と、前記光透過部が延びる方向とが、前記透過型スクリーンを平面視したときに交差する、請求項1又は2に記載の透過型スクリーン。
  4. 前記交差する角度が90°である請求項3に記載の透過型スクリーン。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の透過型スクリーンと、
    前記透過型スクリーンの背面側に配置される映像光源と、を備えるリアプロジェクション表示装置。
  6. 前記透過型スクリーンの前記単位プリズムが延びる方向が鉛直方向である請求項5に記載のリアプロジェクション表示装置。
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