JP2016093966A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】曲面や直角面に追随する曲げ加工性を有し、床材としての耐傷つき性を有する化粧シートを提供することを課題とする。
【解決手段】着色した熱可塑性樹脂シート上に絵柄模様層、透明接着層、透明熱可塑性樹脂層、表面保護層をこの順で設けた化粧シートにおいて、前記表面保護層の最外面に位置する層の主成分が紫外線硬化型樹脂および熱硬化型樹脂の混合物であり、紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂の混合比率は6:4〜8:2であることを特徴とする化粧シートである。
【選択図】図1

Description

本発明はプラスチックフィルムを基材とする化粧シートに関するものである。特に木質系基材に貼り合わせて床材やその周辺に用いることのできる、耐傷つき性に優れる化粧シートに関するものである。
化粧シートは住宅建築が産業として発展する過程で開発され、発展をしてきた。特に集合住宅であるアパートやマンション、個人住宅ではプレハブ建築がその牽引役を果たしてきたといえる。
古来住宅は木材や石材など地域の特性による材料を用い、また固有の文化に根ざした様式が人々の住まいであったが、住宅産業の発展とともに工業化が進み天然素材から人工素材への転換が行なわれてきた。あるいは近年では、高級な木材や石材を多用することが、森林破壊や環境問題に繋がる恐れがあることも、化粧シートの需要を拡大させる一要因となっている。
たとえば近年では合板やMDF(中質繊維版)あるいはパーティクルボード等の木質基材の表面に化粧シートを貼り合わせた、所謂シートフローリング材が床材として広く用いられるようになっている。
この背景にはたとえば天然の木質素材を用いた突き板などの場合には、現場施工時において隣同士の突き板の木目や色目が合わないという問題が起きることがあり、また高級感のある意匠性を求める場合には高級な材料を使うことになり、価格面での折り合いが付かないなどの問題もある。これは木材のみならず、石材を用いる場合にもまったく同様の問題が発生する。
それに伴って床材の周辺の部材、たとえば階段の踏み板や、床板の端部を隠すための化粧横木、所謂上がり框なども床材とマッチした部材として必要とされるが、階段の踏み板や、上がり框といった部材には、床材そのものとは異なった品質が要求される。たとえば曲面や直角面に追随する曲げ加工性を有していながら、一般の床材に求められる耐傷つき性が求められる。
特許第5045180号公報
本発明は掛かる状況に鑑みてなされたものであり、曲面や直角面に追随する曲げ加工性を有し、床材としての耐傷つき性を有する化粧シートを提供しようとするものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、着色した熱可塑性樹脂シート上に絵柄模様層、透明接着層、透明熱可塑性樹脂層、表面保護層をこの順で設けた化粧シートにおいて、前記表面保護層の最外面に位置する層の主成分が紫外線硬化型樹脂および熱硬化型樹脂の混合物であり、紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂の混合比率は6:4〜8:2であることを特徴とする化粧シートである。
また、請求項2に記載の発明は、前記着色した熱可塑型樹脂シートの絵柄模様層と反対の面にはシリカ粉末を含む樹脂層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の化粧シートである。
本発明によれば、曲面や直角面に追随する曲げ加工性を有し、床材としての耐傷つき性を有する化粧シートを提供することが可能である。
図1は本発明に係る、化粧シートの一実施形態の部分断面模式図である。
以下本発明を実施するための形態について図1を参照しながら詳細に説明を加える。
図1は本発明に係る、化粧シートの一実施形態の部分断面模式図である。着色熱可塑性樹脂シート(1)には印刷絵柄層(2)が設けられており、その上に透明接着層(3)および透明熱可塑性樹脂層(4)が積層されている。さらに表面保護層1(5)、および表面保護層2(6)からなる表面保護層(7)が設けられている。また着色熱可塑性樹脂シート(1)の絵柄印刷層(2)の反対側の面には、裏面樹脂コート層(8)が設けられており、化粧シート(10)を構成している。
着色熱可塑性樹脂シート(1)には、たとえば塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、またポリオレフィン系のポリプロピレン樹脂あるいはポリエチレン樹脂、などを用いることができる。なかでも環境適合性や加工性、価格の点でポリオレフィン系樹脂を好ましく用いることができる。樹脂のグレードや組成は、そのほかにシーティングの容易さや印刷適性、曲げ加工に対する適性を考慮して選択することができる。
熱可塑性樹脂シート(1)への着色は、化粧シートを貼り合せる基材を隠蔽し、また絵柄模様層(2)の下地色として色相を選択することができる。たとえば熱可塑性樹脂のシーティングに際して、顔料などの着色剤を混合、練りこむなどしておくことで着色ができる。あるいは絵柄模様層(2)を設ける前にベタインキ層として、コーティングあるいは印刷の手法を用いて絵柄模様層(2)の下に着色層を設けることもできる。
絵柄模様層(2)は既知の印刷手法を用いて行なうことができ、熱可塑性樹脂シートが巻き取りの状態で用意できる場合には、ロールツーロールの印刷装置で印刷を行なうことができる。印刷手法は特に限定するものではないが、生産性や絵柄の品位を考慮すればたとえばグラビア印刷法を用いることができる。
絵柄模様は、床材としての意匠性を考慮して任意の絵柄模様を採用すればよく、木質系の絵柄であれば各種木目が好んで用いられることが多く、木目以外にもコルクを絵柄模様とすることもできる。たとえば大理石などの石材の床をイメージしたものであれば大理石の石目などの絵柄模様として用いられることもある。また天然材料の絵柄模様以外にそれらをモチーフとした人工的絵柄模様や幾何学模様などの人工的絵柄模様も用いることができる。
印刷インキについては、特に限定するものではないが、印刷方式に対応したインキを適宜選ぶことができる。とくに熱可塑性樹脂シート(1)に対する密着性や印刷適性また床材としての耐候性を考慮して選択することが好ましい。
また必要な場合には、絵柄模様層と透明接着層および透明熱可塑性樹脂層との接着性向上を目的として、絵柄模様層の上に接着層を設けることができる。これに用いる樹脂は特に限定するものではないが、たとえば2液硬化型ウレタン樹脂などを用いることができ、たとえばコーティング装置やグラビア印刷装置などを用いて設けることができる。
透明接着層(3)は着色熱可塑性樹脂シート(1)および絵柄模様層(2)と透明熱可塑性樹脂層(4)の接着を強固にする目的で設けられる。この接着が強固であることによって、化粧シートに対し曲面や直角面に追随する曲げ加工性を付与することができる。
透明熱可塑性樹脂層(4)はたとえば塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、またポリオレフィン系のポリプロピレン樹脂あるいはポリエチレン樹脂、などを用いることができる。なかでも環境適合性や加工性、価格の点でポリオレフィン系樹脂を好ましく用いることができる。
樹脂のグレードや組成は、そのほかにシーティングの容易さや印刷適性、曲げ加工に対する適性を考慮して選択することができる。特に曲げ加工性においては曲げ部の白化や割れが発生しないことを考慮して選択することが重要である。
透明接着層(3)と透明熱可塑性樹脂層(4)の形成は、たとえば共押し出しで両者を同時に押し出して形成することができる。
透明熱可塑性樹脂層(4)によって、化粧シートは意匠的に厚みや深みが出る効果を有するほか、化粧シートの耐候性、耐磨耗性能を向上させることができる。
透明熱可塑性樹脂層(4)の上には表面保護層(7)を設ける。表面保護層(7)は単層でも良く、また複数の層を重ねて設けるのでも良い。図1で示した部分断面図は表面保護層(7)として、表面保護層1(5)、および表面保護層2(6)の2層が設けられている例である。
表面保護層(7)は耐傷つき性に関してその優劣を左右する重要な役割をもつ。また特に曲げ加工性においての曲げ部の白化や割れが発生しないことを考慮して選択することが重要である。われわれはこの点に関して鋭意検討を重ねてきた結果、次の知見を見出すことができた。
表面保護層(7)のうち、最外層に当たる表面保護層2(6)についての組成については、主成分が紫外線硬化型樹脂および熱硬化型樹脂の混合物であり、紫外線硬化型樹脂および熱硬化型樹脂の混合比率は6:4〜8:2であることが、床に用いた場合の耐傷つき性を満足させると同時に曲げ加工においては表面保護層の白化や割れが発生しないことを見出した。
表面保護層1(5)および表面保護層2(6)からなる表面保護層(7)を設けるには、それぞれの層を、既知のコーティング装置および熱乾燥装置および紫外線照射装置を用いて塗布および塗膜の硬化を行なうことができる。
表面保護層1(5)については、最外層の表面保護層2(6)と同様の組成の樹脂を用いてもよく、別個に樹脂の種類や組成、比率を変えたものを用いてもかまわない。
化粧シートの絵柄模様層の側に関しては以上のとおりであるが、化粧シートを木質基材に貼り合わせて化粧板として使用あるいはさらに部材に加工するに当たっては、熱可塑性樹脂シート(1)の絵柄模様層(2)の反対側の面に、シリカ粉末を含む樹脂層を設けて
木質基材との接着強度を向上させることが可能である。この貼り合わせに用いる接着剤は、たとえばエチレン酢酸ビニル共重合体のエマルジョン型接着剤などを用いることができる。
以上のような材料構成および手順によって、本発明による曲面や直角面に追随する曲げ加工性を有し、床材としての耐傷つき性を有する化粧シートを提供することが可能である。
以下本発明を実施例によってさらに具体的かつ詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
<実施例1>
以下の材料構成および手順によって化粧シートを作成した。
(1)着色熱可塑性樹脂シート:着色ポリエチレンフィルム(リケンテクノス社製FZ)を用いた。
(2)絵柄模様層:グラビアインキ(東洋インキ社製ラミスター(登録商標))を用いて木目柄をグラビア印刷機を用いて印刷を施した。
(3)裏面樹脂コート層:シリカ粉末を含有する2液ウレタン系プライマー樹脂を乾燥後の厚みが1μmとなるようにグラビア印刷によって層形成した。
(4)接着層:絵柄印刷層の上にポリエステルポリオールを主剤としてイソホロンジイソシアネートを硬化剤とする2液ウレタン樹脂接着剤を乾燥後の塗布量が2g/mになるよう塗工した。
(5)透明接着層:マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(厚さ10μm)・・・(A)
(6)透明熱可塑性樹脂層:主成分アイソタクチックペンタッド分率95%のポリプロピレン(プライムポリマー社製)。(厚さ115μm)・・・(B)
(7)積層:(A)が絵柄模様層側になるように(A)および(B)を押し出し機を用いて共押し出しして積層した。
(8)表面保護層1:熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を乾燥後の厚さ9μmで塗工した。
(9)表面保護層2:紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂(DICグラフィックス社製)および熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を6:4の混合比率になるように乾燥後の厚さ6μmで塗工した。
(10)続いて紫外線照射により、紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂を硬化させ化粧シートを得た。
<実施例2>
以下の材料構成および手順によって化粧シートを作成した。
実施例1との違いは表面保護層2の組成の混合比率が異なっている。
(1)着色熱可塑性樹脂シート:着色ポリエチレンフィルム(リケンテクノス社製FZ)を用いた。
(2)絵柄模様層:グラビアインキ(東洋インキ社製ラミスター(登録商標))を用いて木目柄をグラビア印刷機を用いて印刷を施した。
(3)裏面樹脂コート層:シリカ粉末を含有する2液ウレタン系プライマー樹脂を乾燥後の厚みが1μmとなるようにグラビア印刷によって層形成した。
(4)接着層:絵柄印刷層の上にポリエステルポリオールを主剤としてイソホロンジイソシアネートを硬化剤とする2液ウレタン樹脂接着剤を乾燥後の塗布量が2g/mになるよう塗工した。
(5)透明接着層:マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(厚さ10μm)・・・(A)
(6)透明熱可塑性樹脂層:主成分アイソタクチックペンタッド分率95%のポリプロピ
レン(プライムポリマー社製)。(厚さ115μm)・・・(B)
(7)積層:(A)が絵柄模様層側になるように(A)および(B)を押し出し機を用いて共押し出しして積層した。
(8)表面保護層1:熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を乾燥後の厚さ9μmで塗工した。
(9)表面保護層2:紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂(DICグラフィックス社製)および熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を7:3の混合比率になるように乾燥後の厚さ6μmで塗工した。
(10)続いて紫外線照射により、紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂を硬化させ化粧シートを得た。
<実施例3>
以下の材料構成および手順によって化粧シートを作成した。
実施例1との違いは表面保護層2の組成の混合比率が異なっている。
(1)着色熱可塑性樹脂シート:着色ポリエチレンフィルム(リケンテクノス社製FZ)を用いた。
(2)絵柄模様層:グラビアインキ(東洋インキ社製ラミスター(登録商標))を用いて木目柄をグラビア印刷機を用いて印刷を施した。
(3)裏面樹脂コート層:シリカ粉末を含有する2液ウレタン系プライマー樹脂を乾燥後の厚みが1μmとなるようにグラビア印刷によって層形成した。
(4)接着層:絵柄印刷層の上にポリエステルポリオールを主剤としてイソホロンジイソシアネートを硬化剤とする2液ウレタン樹脂接着剤を乾燥後の塗布量が2g/mになるよう塗工した。
(5)透明接着層:マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(厚さ10μm)・・・(A)
(6)透明熱可塑性樹脂層:主成分アイソタクチックペンタッド分率95%のポリプロピレン(プライムポリマー社製)。(厚さ115μm)・・・(B)
(7)積層:(A)が絵柄模様層側になるように(A)および(B)を押し出し機を用いて共押し出しして積層した。
(8)表面保護層1:熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を乾燥後の厚さ9μmで塗工した。
(9)表面保護層2:紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂(DICグラフィックス社製)および熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を8:2の混合比率になるように乾燥後の厚さ6μmで塗工した。
(10)続いて紫外線照射により、紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂を硬化させ化粧シートを得た。
<比較例1>
以下の材料構成および手順によって化粧シートを作成した。
実施例1との違いは表面保護層2の組成の混合比率が異なっている。
(1)着色熱可塑性樹脂シート:着色ポリエチレンフィルム(リケンテクノス社製FZ)を用いた。
(2)絵柄模様層:グラビアインキ(東洋インキ社製ラミスター(登録商標))を用いて木目柄をグラビア印刷機を用いて印刷を施した。
(3)裏面樹脂コート層:シリカ粉末を含有する2液ウレタン系プライマー樹脂を乾燥後の厚みが1μmとなるようにグラビア印刷によって層形成した。
(4)接着層:絵柄印刷層の上にポリエステルポリオールを主剤としてイソホロンジイソシアネートを硬化剤とする2液ウレタン樹脂接着剤を乾燥後の塗布量が2g/mになるよう塗工した。
(5)透明接着層:マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(厚さ10μm)・・・(A)
(6)透明熱可塑性樹脂層:主成分アイソタクチックペンタッド分率95%のポリプロピ
レン(プライムポリマー社製)。(厚さ115μm)・・・(B)
(7)積層:(A)が絵柄模様層側になるように(A)および(B)を押し出し機を用いて共押し出しして積層した。
(8)表面保護層1:熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を乾燥後の厚さ9μmで塗工した。
(9)表面保護層2:紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂(DICグラフィックス社製)および熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を4:6の混合比率になるように乾燥後の厚さ6μmで塗工した。
(10)続いて紫外線照射により、紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂を硬化させ化粧シートを得た。
<比較例2>
以下の材料構成および手順によって化粧シートを作成した。
実施例1との違いは表面保護層2の組成の混合比率が異なっている。
(1)着色熱可塑性樹脂シート:着色ポリエチレンフィルム(リケンテクノス社製FZ)を用いた。
(2)絵柄模様層:グラビアインキ(東洋インキ社製ラミスター(登録商標))を用いて木目柄をグラビア印刷機を用いて印刷を施した。
(3)裏面樹脂コート層:シリカ粉末を含有する2液ウレタン系プライマー樹脂を乾燥後の厚みが1μmとなるようにグラビア印刷によって層形成した。
(4)接着層:絵柄印刷層の上にポリエステルポリオールを主剤としてイソホロンジイソシアネートを硬化剤とする2液ウレタン樹脂接着剤を乾燥後の塗布量が2g/mになるよう塗工した。
(5)透明接着層:マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(厚さ10μm)・・・(A)
(6)透明熱可塑性樹脂層:主成分アイソタクチックペンタッド分率95%のポリプロピレン(プライムポリマー社製)。(厚さ115μm)・・・(B)
(7)積層:(A)が絵柄模様層側になるように(A)および(B)を押し出し機を用いて共押し出しして積層した。
(8)表面保護層1:熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂(DICグラフィックス社製)を乾燥後の厚さ9μmで塗工した。
(9)表面保護層2:紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂(DICグラフィックス社製)のみを乾燥後の厚さ6μmで塗工した。
(10)続いて紫外線照射により、紫外線硬化型多官能ウレタンアクリレート樹脂を硬化させ化粧シートを得た。
<評価用床用化粧板の作成>
実施例1〜実施例3、比較例1、比較例2で作成した化粧シートを厚み3mmのMDF(広葉樹)の表面に貼り合わせた。
化粧シート:実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2で作成した試料。
接着剤:2液水性エマルジョン接着剤(中央理化工業社製リカボンド(登録商標)BA−10L/BA−11B=100:2.5)を用いた。
ウエット状態で100g/mの塗工量で貼り合わせた。次いで24時間養生して床用化粧板とした。
<評価項目および評価方法>
実施例1〜実施例3、比較例1および比較例2の材料構成、手順によって作成した化粧シートを用いた床用化粧版を下記の評価項目および評価方法によって試験、評価した。
(1)鉛筆硬度試験
試験方法はJIS−K5600に準拠して行なった。
評価基準は下記のとおりである。
○:表面に凹みが付かない最高硬度がB以上の場合。
×:表面に凹みが付かない最高硬度が2B以下の場合。
(2)コインスクラッチ試験
10円硬貨を45度の角度で傾けた状態で床用化粧板表面に当て、果汁を1kg、2kg、3kg、4kgで変化させて、10円硬貨を傾けた方向へスクラッチした。
評価基準は下記のとおりである。
○:塗膜が剥がれる最小荷重が3kg以上の場合。
×:塗膜が剥がれる最小荷重が2kg以下の場合。
(3)ホフマンスクラッチ試験
ホフマンスクラッチハードネステスター(BYK−Gardner社製)を用い、荷重を200gから2000gまで200gずつ変化させてスクラッチした。
評価基準は、下記のとおりである。
○:塗膜が剥がれる最小荷重が1400g以上の場合。
×:塗膜が剥がれる最小荷重が1200g以下の場合。
(4)耐候性試験
ダイプラウィンテス社製メタルウェザーを用いて、耐候性評価を実施した。照射モードは下記のとおりである。
照射エネルギー:650W/m(ウシオ電機社製UVD−365PD照射計使用)
ブラックパネル温度:53℃
湿度:70%
照射時間:20時間
結露モード:照射モード中一時間毎2分間降雨、照射モードおよび結露モードを1サイクルとして10サイクル試験した。
評価基準は下記のとおりである。
○:外観状態に著しい変化がないものを合格○とした。
×:表面にクラックなどによる光沢変化、割れのあるものを不合格×とした。
(5)曲げ加工性試験
床用化粧版のMDF面より、床用化粧シートのみ残して角度90度のV字溝を入れ、それをMDFが内側になるように折り曲げ、シート表面のクラックの有無を外観評価した。
○:クラックが確認できなかった場合。
×:クラックが確認できた場合。
評価結果を表1に示す。
<評価結果>
実施例1〜実施例3においては、いずれの評価項目においても、○評価であり、表面保護層2の紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂の混合比率は6:4〜8:2の範囲において良好な結果を示している。
相対的に紫外線硬化型樹脂の比率が低い比較例1においては、表面硬度の低下が見られる。これは紫外線硬化型樹脂が表面硬度を上げ、耐傷つき性を上げることに効果があることを示している。
紫外線硬化型樹脂のみで表面保護層2を構成した比較例2においては、耐傷つき性に優
れる反面、耐候性が不合格となっており、耐候性を満足させるためには熱硬化型樹脂が効果があることがわかる。
これらの結果を総合すると、最外面に位置する層の主成分が紫外線硬化型樹脂および熱硬化型樹脂の混合物であって、紫外線硬化型樹脂および熱硬化型樹脂の混合比率が6:4〜8:2であることによって、床材としての耐傷つき性を有する化粧シートを提供することが可能になることがわかる。とくに実施例2の紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂の混合比率が7:3の場合が耐傷つき性と耐候性および曲げ加工性のバランスが良いものと思われる。
以上の結果から、本発明によれば、曲面や直角面に追随する曲げ加工性を有し、床材としての耐傷つき性を有する化粧シートを提供することが可能であることを検証することができた。
1・・・着色熱可塑性樹脂シート
2・・・絵柄模様層
3・・・透明接着層
4・・・透明熱可塑性樹脂層
5・・・表面保護層1
6・・・表面保護層2
7・・・表面保護層
8・・・裏面樹脂コート層
10・・・化粧シート

Claims (2)

  1. 着色した熱可塑性樹脂シート上に絵柄模様層、透明接着層、透明熱可塑性樹脂層、表面保護層をこの順で設けた化粧シートにおいて、
    前記表面保護層の最外面に位置する層の主成分が紫外線硬化型樹脂および熱硬化型樹脂の混合物であり、紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂の混合比率は6:4〜8:2であることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記着色した熱可塑型樹脂シートの絵柄模様層と反対の面にはシリカ粉末を含む樹脂層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
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