JP2016089550A - 鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄筋コンクリート梁と鋼管柱とを接合するにあたり、鋼管柱のコストを抑えると共に、鉄筋コンクリート梁の曲げ性能を確保する。【解決手段】鉄筋コンクリート梁10と鋼管柱20との接合構造であって、鋼管柱20に設けられ、鉄筋コンクリート梁10の梁主筋12が定着された上下一対の通しダイアフラム22と、鋼管柱20に上下一対の通しダイアフラム22を上下に挟むように設けられた上下一対の内ダイアフラム24と、通しダイアフラム22と内ダイアフラム24との間に設けられ、鋼管柱20の内壁面と、通しダイアフラム22及び内ダイアフラム24の少なくとも一方とに固定された補強リブ40、42とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造及び方法に関する。
鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造として、鉄筋コンクリート梁の梁主筋がダイアフラムに溶接されたもの(例えば、特許文献1参照)が知られている。また、鉄筋コンクリート梁とSRC造の柱との接合構造として、鉄筋コンクリート梁のネジ節鉄筋からなる梁主筋が、十字型鉄骨のフランジに溶接されたネジ式機械式継手に螺合されたもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特開2002−88909号公報 特開2004−346614号公報
特許文献1に記載の接合構造では、地震等により鉄筋コンクリート梁に曲げモーメントが作用すると、鉄筋コンクリート梁の材端の上下一方側で圧縮応力が生じ、鉄筋コンクリート梁の上端又は下端とその近傍のダイアフラムとの間では、鋼管柱に局部的な押圧力が作用する。そのため、該局部的な押圧力に対する耐力を確保するために、鋼管柱の厚みを大きくして剛性を上げたり、鋼管柱の内側に内ダイアフラムを設けたりすることが考えられる。しかしながら、前者は、鋼管柱のコストが増大し、後者は、梁主筋を定着するダイアフラムと内ダイアフラムとの間での鋼管柱の変形が抑えられずに鉄筋コンクリート梁の曲げ性能が損なわれるという課題がある。
さらに、鉄筋コンクリート梁を接合する柱をSRC造にしたり(特許文献2参照)、あるいは、該柱をCFT造にしたりすることも考えられる。しかしながら、一部の梁を鉄筋コンクリート梁とする鉄骨造の建築物を施工する場合等において、柱は鋼管に統一したいとの要請があることも想定される。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、鉄筋コンクリート梁と鋼管柱とを接合するにあたり、鋼管柱のコストを抑えると共に、鉄筋コンクリート梁の曲げ性能を確保することを課題とする。
本発明に係る鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造は、前記鋼管柱に設けられ、前記鉄筋コンクリート梁の梁主筋が定着された上下一対の通しダイアフラムと、前記鋼管柱に前記上下一対の通しダイアフラムを上下に挟むように設けられた上下一対の内ダイアフラムと、前記通しダイアフラムと前記内ダイアフラムとの間に設けられ、前記鋼管柱の内壁面と、前記通しダイアフラム及び前記内ダイアフラムの少なくとも一方とに固定された補強部材とを備える。
上記の鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造において、前記鉄筋コンクリート梁の材端における上下両端と前記鋼管柱の外壁面とは、離間されていてもよい。
また、本発明に係る鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合方法は、前記鋼管柱の仕口部を構成する仕口部材の上下両端に、通しダイアフラムを溶接する工程と、前記鋼管柱の柱部を構成する柱部材の上下両側における上端又は下端から離れた位置に、内ダイアフラムを溶接する工程と、前記内ダイアフラムと前記鋼管柱の内壁面とに補強部材を当接させて溶接する工程と、前記通しダイアフラムと前記柱部材の前記上端又は下端とを溶接することにより前記仕口部材と前記柱部材とを接合する工程と、前記仕口部材と前記柱部材とを接合することにより得られた前記鋼管柱を建て込む工程と、建て込まれた前記鋼管柱の前記通しダイアフラムに前記鉄筋コンクリート梁の梁主筋を定着させる工程とを備える。
本発明によれば、鉄筋コンクリート梁と鋼管柱とを接合するにあたり、鋼管柱のコストを抑えると共に、鉄筋コンクリート梁の曲げ性能を確保することができる。
一実施形態に係る鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造を、コンクリートを透かして示す平断面図である。 一実施形態に係る鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造をコンクリートを透かして示す立断面図(図1の2−2断面図)である。 一実施形態に係る鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造をコンクリートを透かして示す立断面図(図1の3−3断面図)である。 鉄筋定着機構を拡大して示す平断面図である。 鉄筋コンクリート梁に曲げモーメントが作用した状態を示す立断面図である。 鋼管柱を作製する手順を示す立断面図である。 鋼管柱を作製する手順を示す立断面図である。 鉄筋コンクリート梁を鋼管柱に接合する手順を示す立断面図である。 鉄筋コンクリート梁を鋼管柱に接合する手順を示す立断面図である。 他の実施形態に係る鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造をコンクリートを透かして示す立断面図である。 参考例に係る鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造をコンクリートを透かして示す立断面図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る鉄筋コンクリート梁10と鋼管柱20との接合構造を、コンクリートを透かして示す平断面図であり、図2は、該接合構造を示す立断面図(図1の2−2断面図)であり、図3は、該接合構造を示す立断面図(図1の3−3断面図)である。これらの図に示すように、鋼管柱20は、角型鋼管からなる逆打ち支柱であり、仕口部(鉄筋コンクリート梁10との接合部)には、上下一対の通しダイアフラム22と上下一対の内ダイアフラム24とが設けられている。なお、本実施形態では、鋼管柱20を逆打ち支柱としているが、上部架構の柱としてもよい。
通しダイアフラム22は、矩形板状のダイアフラム部22Aと、該ダイアフラム部22Aの四辺の少なくとも一辺に設けられた矩形状の鉄筋定着部22Bとを備えている。この通しダイアフラム22は、ダイアフラム部22Aと鉄筋定着部22Bとが一体で鋼板から切り出されることにより成形されている。
鋼管柱20は、上下のダイアフラム部22Aの間に配された仕口部20Aと、仕口部20Aの上下に配された柱部20Bとを備えている。仕口部20Aの上端は、上側のダイアフラム部22Aの下面に溶接され、仕口部20Aの下端は、下側のダイアフラム部22Aの上面に溶接されている。また、上側の柱部20Bの下端は、上側のダイアフラム部22Aの上面に溶接され、下側の柱部の上端は、下側のダイアフラム部22Aの下面に溶接されている。
ダイアフラム部22Aの外周部は、鋼管柱20の外周面から水平に張り出しており、鉄筋定着部22Bは、ダイアフラム部22Aの外周縁部から水平に張り出している。
一対の内ダイアフラム24は、一対の通しダイアフラム22を上下に挟むように柱部20B内に配された鋼板であり、その外周縁部が柱部20Bの内周面に溶接されている。上側の内ダイアフラム24は、鉄筋コンクリート梁10の上端と同じ高さに配され、下側の内ダイアフラム24は、鉄筋コンクリート梁10の下端と同じ高さに配されている。
鉄筋コンクリート梁10の材軸方向端部には、上下にそれぞれ2段ずつ配筋された梁主筋12と、上側の上段の梁主筋12と下側の下段の梁主筋12とを囲うように配筋された梁あばら筋14と、上下一対の鉄筋定着機構30とが備えられている。上側の上段の梁主筋12は、上側の通しダイアフラム22より上側に配筋され、上側の下段の梁主筋12は、上側の通しダイアフラム22より下側に配筋されている。また、下側の上段の梁主筋12は、下側の通しダイアフラム22より上側に配筋され、下側の下段の梁主筋12は、下側の通しダイアフラム22より下側に配筋されている。
鉄筋コンクリート梁10の梁主筋12よりも材軸方向中央側には、各梁主筋12と継手により繋ぎ合わされる梁主筋(図示省略)が配筋されている。梁主筋12は、ネジ節鉄筋である。また、梁主筋12と材軸方向中央側の梁主筋とは、グラウト充填式鋼管スリーブ又は重ね継手により繋ぎ合わされている。
鉄筋定着機構30は、鉄筋定着部22Bを上下に挟みボルトB及びナットNで締結された上下一対の鋼板32と、各鋼板32に溶接された複数の鉄筋接続用カプラー34とを備えている。鋼板32は、鉄筋定着部22Bと同形状及び同寸法であり、上下の鋼板32とその間の鉄筋定着部22Bとの全体が重なっている。また、ボルトBは、高力ボルト又は超高力ボルト等である。
複数の鉄筋接続用カプラー34は、各段の梁主筋12と同じ間隔で平行に配されており、各鉄筋接続用カプラー34にねじ節鉄筋である梁主筋12の端部が螺合している。また、上下の鋼板32とその間の鉄筋定着部22Bには、複数の貫通孔32A、22Cが形成されている(図4参照)。この複数の貫通孔32A、22Cは、鉄筋接続用カプラー34間に配されており、この貫通孔32A、22Cに通されたボルトBとナットNとにより、上下の鋼板32とその間の鉄筋定着部22Bとが締結されている。これにより、上下それぞれ2段の梁主筋12が、鋼管柱20に定着されている。
ここで、図4に示すように、貫通孔32A、22Cの直径は、ボルトBの直径よりも大きくなっている。また、鋼板32及び鉄筋接続用カプラー34の鋼管柱20側の端部と、鋼管柱20の外壁面との間には、隙間が確保されている。このため、鋼板32と鉄筋定着部22Bとの相対位置が、ボルトBと貫通孔32A、22Cとのクリアランスの分だけ調整可能である。
図1及び図2に示すように、ダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間には、複数の補強リブ40、42が設けられている。この複数の補強リブ40、42は、鋼管柱20の各辺毎に複数ずつ(本実施形態では、2個ずつ)設けられている。補強リブ40は、台形状の鋼板であり、補強リブ42は、矩形状の鋼板である。また、補強リブ40、42の高さは、共にダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との距離と同等であり、補強リブ42の幅は、補強リブ40の上底及び下底の長さよりも小さくなっている。なお、補強リブ40の上底及び下底については、他方よりも短い方を上底、上底よりも長い方を下底と称する。
鋼管柱20の各辺に対応して設けられた複数の補強リブ40、42は、梁幅方向に並べて配されている。複数の補強リブ40が複数の補強リブ42に対して梁幅方向の内側に配されている。補強リブ40、42は、鋼管柱20の内壁面から鋼管柱20の中心側へ延びている。
補強リブ40は、脚の一方の辺と上底及び下底とが直角であり、当該脚の一方の辺が鋼管柱20の内壁面に当接し、下底が内ダイアフラム24に当接するように配されている。また、補強リブ42は、一辺が鋼管柱20の内壁面に当接し、当該一辺と直角の他の辺が内ダイアフラム24に当接するように配されている。
ここで、補強リブ40の脚の一方と鋼管柱20の内壁面とは溶接され、補強リブ40の下底が内ダイアフラム24に溶接されている。また、補強リブ42の上記一辺と鋼管柱20の内壁面とが溶接され、補強リブ42の上記他の辺と内ダイアフラム24とが溶接されている。なお、補強リブ40は台形状の鋼板には限られず、矩形状の鋼板でもよい。
図5は、鉄筋コンクリート梁10に曲げモーメントが作用した状態を示す立断面図である。この図に示すように、地震時に鉄筋コンクリート梁10に曲げモーメントが作用すると、鉄筋コンクリート梁10の材端では、中立面を境にして上下一方側では圧縮応力が生じ、上下他方側では引張応力が生じる。
ここで、鉄筋コンクリート梁10の材端に生じる圧縮応力により、鋼管柱20のダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間の部分が押圧されるが、当該部分及び内ダイアフラム24とに溶接された補強リブ40、42が、当該部分に作用する押圧力に対して抵抗する。これによって、鋼管柱20の当該部分の変形が抑えられ、鉄筋コンクリート梁10の曲げ性能が十分に発揮されることになる。
図6及び図7は、鋼管柱20を作製する手順を示す立断面図である。まず、図6に示すように、工場において、柱部20Bの上下両端に内ダイアフラム24を溶接し、補強リブ40、42を、内ダイアフラム24と柱部20Bの内壁面とに溶接する。ここで、補強リブ40の下底を内ダイアフラム24に溶接し、補強リブ40の下底に対して直角の辺を柱部20Bの内壁面に溶接する。また、補強リブ42の一辺と当該一辺に対して直角の辺とを夫々、内ダイアフラム24と柱部20Bの内壁面とに溶接する。
また、図7に示すように、工場において、仕口部20Aの上下両端に通しダイアフラム22を溶接する。そして、通しダイアフラム22を溶接した仕口部20Aと、内ダイアフラム24及び補強リブ40、42を溶接した柱部20Bとを溶接することにより鋼管柱20を作製する。この際、補強リブ40、42が、ダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間に設けられる。
図8及び図9は、鉄筋コンクリート梁10を鋼管柱20に接合する手順を示す立断面図である。ここで、鉄筋コンクリート梁10の少なくとも材軸方向の端部は、コンクリートを現場打ちすることにより構築する。なお、鉄筋コンクリート梁10の材軸方向の中央側は、プレキャストコンクリート部材により構成してもよく、コンクリートを現場打ちすることにより構築してもよい。
また、鋼管柱20は、逆打ち支柱であるところ、地盤を削孔して杭を打設した後に、先端が杭に挿入されるように孔内で建て込まれる。その後、鋼管柱20の周囲の孔が埋め戻される。この逆打ち支柱である鋼管柱20の先端を杭の鉄筋コンクリートに挿入する際や、埋め戻される土砂により、鋼管柱20の建て込み精度に狂いが生じる可能性がある。ここで、鋼管柱20は鉄筋接続用カプラー34が取り付けられていない状態で建て込まれることにより、鉄筋接続用カプラー34に土砂が入るようなことはない。
そして、逆打ち工法における掘削及び地下躯体の施工が進行して、所定階の鉄筋コンクリート梁10を鋼管柱20に接合するにあたり、まず、図8に示すように、梁主筋12、該梁主筋12と繋ぎあわせる梁中央側の不図示の梁主筋、及び梁あばら筋14を配筋する。
次に、図9に示すように、鉄筋定着部22Bに、予め工場で作製された鉄筋定着機構30を設置して、ボルトB及びナットNで仮止めする。そして、鉄筋接続用カプラー34の位置及び向きを調整しながら、梁主筋12の端部を鉄筋接続用カプラー34に螺合させ、その後、ボルトB及びナットNを本締めする。その後、鉄筋コンクリート梁10の材端を、コンクリートを現場打ちすることにより構築する。
以上説明したように、本実施形態に係る鉄筋コンクリート梁10と鋼管柱20との接合構造では、鋼管柱20に設けられた上下一対の通しダイアフラム22に、鉄筋コンクリート梁10の上下の梁主筋12が定着され、上下一対の内ダイアフラム24が、鋼管柱20に上下一対の通しダイアフラム22を上下に挟むように設けられている。ここで、通しダイアフラム22と内ダイアフラム24との間には、補強リブ40、42が設けられており、この補強リブ40、42が、鋼管柱20における鉄筋コンクリート梁10が接合される面の裏側の面と、内ダイアフラムの少なくとも一方とに固定されている。
これにより、鋼管柱20のダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間の部分が、補強リブ40、42によって補強されることから、鉄筋コンクリート梁10に曲げモーメントが作用して鉄筋コンクリート梁10の材端の上下一方側に圧縮応力が生じた際に、鋼管柱20のダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間の部分に生じる変形を抑えることができ、鉄筋コンクリート梁10の曲げ性能を十分に発揮させることができる。従って、鋼管柱20の剛性増加のための厚みの増大を抑えることができ、鋼管柱20のコストを抑えることができる。
ここで、一部の梁を鉄筋コンクリート梁とする鉄骨造の建築物を施工するにあたり、柱を鋼管に統一したいとの要請があることが考えられるところ、本実施形態に係る接合構造によれば、鋼管柱20に接合した鉄筋コンクリート梁10の曲げ性能を十分に確保することができるので、鉄筋コンクリート梁10を接合する柱をSRC造等によることを要せず、上記要請に対応できる。
図10は、他の実施形態に係る鉄筋コンクリート梁10と鋼管柱20との接合構造を、コンクリートを透かして示す立断面図である。この図に示すように、本実施形態に係る接合構造では、鉄筋コンクリート梁10の材端の上部と鋼管柱20の外壁面との間、及び鉄筋コンクリート梁10の材端の下部と鋼管柱20の外壁面との間に、帯状の緩衝材44が介在している。この緩衝材44は、スタイロフォームやゴム等の上記押圧力により圧縮変形する部材である。
上側の緩衝材44は、上側の鉄筋定着部22Bの上側において梁幅方向全域に設けられ、下側の緩衝材44は、下側の鉄筋定着部22Bの下側において梁幅方向全域に設けられている。これにより、上側の通しダイアフラム22の上側と下側の通しダイアフラム22の下側とにおいて、鉄筋コンクリート梁10の材端と鋼管柱20の外壁面とが離間している。なお、鉄筋コンクリート梁10の材端の上下と鋼管柱20の外壁面とが離間していればよく、緩衝材44を介在させることは必須ではない。
かかる構成の接合構造によれば、鉄筋コンクリート梁10に曲げモーメントが作用して鉄筋コンクリート梁10の材端の上下一方側に圧縮応力が生じた際に、鋼管柱20のダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間の部分に、鉄筋コンクリート梁10から作用する押圧力を緩和できる。これにより、鉄筋コンクリート梁10に曲げモーメントが作用した際に、補強リブ40、42による補強効果と相俟って、鋼管柱20のダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間の部分に生じる変形を抑えることができ、鉄筋コンクリート梁10の曲げ性能を十分に発揮させることができる。
図11は、参考例に係る鉄筋コンクリート梁10と鋼管柱20との接合構造を、コンクリートを透かして示す立断面図である。この図に示すように、本参考例に係る接合構造では、上側の鉄筋定着部22Bの上と下側の鉄筋定着部22Bの下とにそれぞれ、帯状の緩衝材44が設けられており、該緩衝材44が、鉄筋コンクリート梁10の材端の上部または下部と鋼管柱20の外壁面との間に介在している。これにより、上側の通しダイアフラム22の上側と下側の通しダイアフラム22の下側とにおいて、鉄筋コンクリート梁10の材端と鋼管柱20の外壁面とが離間している。
かかる構成の接合構造によれば、鉄筋コンクリート梁10に曲げモーメントが作用して鉄筋コンクリート梁10の材端の上下一方側に圧縮応力が生じた際に、鋼管柱20のダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間の部分に、鉄筋コンクリート梁10から作用する押圧力を緩和できる。これにより、鉄筋コンクリート梁10に曲げモーメントが作用した際に、鋼管柱20のダイアフラム部22Aと内ダイアフラム24との間の部分に生じる変形を抑えることができ、鉄筋コンクリート梁10の曲げ性能を十分に発揮させることができる。
なお、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上述の実施形態では、補強リブ40、42を内ダイアフラム24に溶接したが、通しダイアフラム22に溶接してもよく、内ダイアフラム24と通しダイアフラム22との双方に溶接してもよい。
また、上述の実施形態では、補強リブ40、42を、補強部材として設けたが、補強部材の形状としては、ブロックや波板等、様々なものを選択できる。また、補強部材を鋼管柱20及びダイアフラムに固定する方法は、溶接に限らず、ボルトによる締結や、両者の組み合わせ等にしてもよい。また、上述の実施形態では、梁主筋12をネジ節鉄筋とし、ネジ式機械式継手を用いて、梁主筋12を通しダイアフラム22に定着させたが、通しダイアフラム22の鉄筋定着部22Bに鉄筋挿入孔を形成し、該鉄筋挿入孔に梁主筋を挿入してグラウトを充填することにより、梁主筋を通しダイアフラムに定着させてもよい。また、上述の実施形態では、鉄筋コンクリート梁10の上下に2段の梁主筋12を配筋したが、梁主筋12は1段でも3段でもよい。さらに、上述の実施形態では、鋼管柱20を逆打ち支柱としたが、これに限らず、上部架構の柱としてもよい。
10 鉄筋コンクリート梁、12 梁主筋、14 梁あばら筋、20 鋼管柱、20A 仕口部、20B 柱部、22 通しダイアフラム、22A ダイアフラム部、22B 鉄筋定着部、24 内ダイアフラム、30 鉄筋定着機構、32 鋼板、32A 貫通孔、34 鉄筋接続用カプラー、40 補強リブ、42 補強リブ、44 緩衝材

Claims (3)

  1. 鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造であって、
    前記鋼管柱に設けられ、前記鉄筋コンクリート梁の梁主筋が定着された上下一対の通しダイアフラムと、
    前記鋼管柱に前記上下一対の通しダイアフラムを上下に挟むように設けられた上下一対の内ダイアフラムと、
    前記通しダイアフラムと前記内ダイアフラムとの間に設けられ、前記鋼管柱の内壁面と前記通しダイアフラム及び前記内ダイアフラムの少なくとも一方とに固定された補強部材と
    を備える、鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造。
  2. 前記鉄筋コンクリート梁の材端における上下両端と前記鋼管柱の外壁面とは、離間されている請求項1に記載の鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合構造。
  3. 鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合方法であって、
    前記鋼管柱の仕口部を構成する仕口部材の上下両端に、通しダイアフラムを溶接する工程と、
    前記鋼管柱の柱部を構成する柱部材の上下両側における上端又は下端から離れた位置に、内ダイアフラムを溶接する工程と、
    前記内ダイアフラムと前記鋼管柱の内壁面とに補強部材を当接させて溶接する工程と、
    前記通しダイアフラムと前記柱部材の前記上端又は下端とを溶接することにより前記仕口部材と前記柱部材とを接合する工程と、
    前記仕口部材と前記柱部材とを接合することにより得られた前記鋼管柱を建て込む工程と、
    建て込まれた前記鋼管柱の前記通しダイアフラムに前記鉄筋コンクリート梁の梁主筋を定着させる工程と
    を備える、鉄筋コンクリート梁と鋼管柱との接合方法。
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