JP2016085403A - 透光性光拡散シート - Google Patents

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【解決課題】印刷性に優れ、背面からの光によって、ステンドグラスのような美しさの装飾体が得られる熱可塑性樹脂製の透光性光拡散シートを提供する。【解決手段】熱可塑性樹脂から形成される透光性光拡散シートであって、一方のシート面Aの表面粗さRaが0.1μm未満、他方のシート面Bの表面粗さRaが0.1μm以上であり、全光線透過率が70%以上、かつヘイズが10〜90%であることを特徴とする透光性光拡散シートとする。【選択図】なし

Description

本発明は、背面側からの光線を通して見る透光性光拡散シートに関し、より詳しくは、ガラスやステンドグラス等の代替品として用いることができる、熱可塑性樹脂を使用した透光性光拡散シートに関する。
光透過性を有する熱可塑性樹脂を使用した板やシート(フィルム含む)に各種の装飾が施された物(以下、「透光性装飾パネル」という。)が、天井や壁等に嵌め込まれ、または額縁等に納められ、背面から光を当てることによって室内の装飾等に使用され、通常のガラスやステンドグラス等の代替品として用いられている。
これらの用途で使用される透光性装飾パネルは、通常、模様や絵柄などが印刷され、背面から光を受け、印刷された模様と背面からの光によって独特の風合いをもたらすものである。
また、透光性装飾パネルをジグソーパズルに加工し、透光性ジグソーパズルとし、その透光性ジグソーパズルを組み上げて貼り、バックから光を照射できるようにし、透光性ジグソーパズルに印刷した図柄や文字等を浮かび上がらせるようにする用途などもある(特開2006−158784(特許文献1))。
これらの用途に用いられる光拡散性を有する透光性装飾パネルの技術として、たとえば特開平6−171300号公報(特許文献2)には、少なくとも合成樹脂の片面側に不規則な凹凸模様が形成され、その合成樹脂には、チタン白顔料を0.02重量%〜0.5重量%および炭酸カルシウム系光拡散剤を0.5重量%〜3重量%含有する技術が開示されている。
しかし、特許文献2に記載の技術では、パネル表面に不規則な凹凸をつける必要があるため、図柄や文字等を印刷することが難しく、また印刷した図柄がずれてしまう等のおそれがあった。
特開2006−158784号公報 特開平6−171300号公報
本発明は、このような問題に鑑み、印刷性に優れ、背面からの光によって、ステンドグラスのような美しさの装飾体が得られる熱可塑性樹脂製の透光性光拡散シートを提供することを目的とする。
即ち、本発明は、熱可塑性樹脂から形成される透光性光拡散シートであって、一方のシート面Aの表面粗さRaが0.1μm未満、他方のシート面Bの表面粗さRaが0.1μm以上であり、全光線透過率が70%以上、かつヘイズが10〜90%であることを特徴とする透光性光拡散シートを、提供するものである。
本発明において、上記シート面Aの表面粗さRzが1μm未満、上記シート面Bの表面粗さRzが1μm以上であることが好ましい。
本発明において、熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とすることが好ましい。
本発明において、上記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂(a)とスチレン系熱可塑性エラストマー(b)とを含有することが好ましい。
本発明において、上記ポリプロピレン系樹脂(a)と上記スチレン系熱可塑性エラストマー(b)との質量比が90:10〜50:50であることが好ましい。
本発明において、上記ポリプロピレン系樹脂(a)は、プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共重合体または、ブロック共重合体であることが好ましい。
本発明において、透光性光拡散シートの厚みが0.5〜1.5mmであることが好ましい。
本発明において、透光性光拡散シートのシート面Aには、印刷を施していてもよい。
本発明は、印刷性に優れ、背面からの光によって、ステンドグラスのような美しさの装飾体が得られる熱可塑性樹脂製の透光性光拡散シートを提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。但し、本発明の範囲は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、数値AおよびBについて「A〜B」という表記は「A以上B以下」を意味するものとする。かかる表記において数値Bのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Aにも適用されるものとする。
本発明の透光性光拡散シートは、一方のシート面Aの表面粗さRaが0.1μm未満、他方のシート面Bの表面粗さが0.1μm以上であり、上記透光性光拡散シートの全光線透過率が70%以上、かつヘイズが10〜90%以下であることが重要である。
上記シート面Aの表面粗さRaは、0.1μm未満であることが重要であり、0.07μm以下が好ましく、0.05μm以下がより好ましい。シート面Aの表面粗さRaを0.1μm未満とすることで、上記シート面B側からの拡散されてきた光によって、上記シート面A側に輝光させることができ、またシート面Aに印刷等を施す際、印刷がしやすく、また印刷ムラ等を抑制することができる。また、表面粗さRaの下限は特に限定することは無く、小さいほど好ましいが、加工費用などを考慮すると0.001μm以上であることが好ましい。
なお、本発明でいう「表面粗さRa」とは、JIS B0601(2001)にて定義される「算術平均粗さRa」をいう。
また、上記シート面Aの表面粗さRzは、1.0μm未満であることが好ましく、0.8μm以下がより好ましく、0.6μm以下が更に好ましい。シート面Aの表面粗さRzを1.0μm未満とすることで、シート面B側から拡散されてきた光を上記シート面Aからより輝光させることができ、またシート面Aに印刷等を施す際、印刷がしやすく、また印刷ムラ等を抑制することができる。また、表面粗さRzの下限は特に限定することは無く、小さいほど好ましいが、加工費用などを考慮すると0.01μm以上であることが好ましい。
なお、本発明でいう「表面粗さRz」とは、JIS B0601(2001)にて定義される「最大高さRz」をいう。
上記シート面Bの表面粗さRaは、0.1μm以上であることが重要であり、0.15μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましく、0.3μm以上であることが更に好ましい。シート面Bの表面粗さRaを0.1μm以上とすることで、シート面B側から当てる光を好ましく拡散することができ、シート面A側から見たときの光散乱が好ましくなる。また、シート面A側に印刷を施した際は、シート面A側に印刷した装飾部分と、シート面B側から拡散してくる光とのコントラストが好ましくなり、ステントグラスのような風合を持たせることができ、シート面A側の印刷を浮き上がらせるような美観をもたらすことができる。また、表面粗さRaの上限は特に限定することはないが、大きすぎると、面A側に印刷した装飾の意匠性を損なうおそれがあるため20μm以下であることが好ましい。
また、上記シート面Bの表面粗さRzは、1μm以上が好ましく、1.5μm以上がより好ましく、2μm以上が更に好ましい。シート面Bの表面粗さRzを1μm以上とすることで、シート面B側から当てる光をより好ましく拡散することができ、シート面A側から見たときの光散乱がより好ましくなる。
また、シート面A側に印刷を施した際は、シート面Aに印刷した装飾部分と、シート面B側から拡散してくる光とのコントラストがより好ましくなり、ステントグラスのような風合を持たせることができ、シート面Aの印刷を浮き上がらせるような美観をもたらすことができる。また、表面粗さRzの上限は特に限定することは無いが、大きすぎると、面A側に印刷した装飾の意匠性を損なうおそれがあるため40μm以下であることが好ましい。
本発明の透光性光拡散シートは、全光線透過率が70%以上であることが重要であり、75%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。全光線透過率を70%以上とすることで背面側からの光の透過量が好ましくなり、シート面Aの発光度合が適度となり、シート面A側に印刷を施した際には、印刷を施していない箇所と印刷箇所との境界線が程よく表現され、視認性を好ましくすることができる。また、全光線透過率の上限は特に限定することはないが、光のコントラスを生かしたステンドグラスのような風合いを考慮すると98%以下であることが好ましい。
なお、全光線透過率の測定はJIS Z8722に準拠し、UV分光光度計にて波長555nmにおける透過率を測定した。
また、本発明の透光性光拡散シートは、ヘイズが10〜90%であることが重要であり、12〜87%であることが好ましく、15〜85%であることがより好ましい。透光性光拡散シートのヘイズを上記とすることで背面側からの光の拡散を好ましくすることができ、また、シート面A側に印刷を施した際は、シート面A側に印刷した装飾部分がシート面B側からの光とのコントラストがより好ましくなり、ステントグラスのような風合を持たせることができ、シート面Aの印刷を浮き上がらせるような美観をもたらすことができる。
なお、ヘイズの測定は、JIS K7105に準じて行った。
本発明の透光性光拡散シートに使用する熱可塑性樹脂は、公知の熱可塑性樹脂を使用することができる。たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等を使用することができる。中でも、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂を好ましく使用することができ、とりわけ、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。
本発明に使用できるポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂またはこれらの混合物等があげられる。
<ポリプロピレン系樹脂(a)>
本発明に使用できるポリプロピレン系樹脂は、プロピレンと、エチレンおよび/または他のα−オレフィンとの共重合体を使用することが好ましい。このような共重合体としてはプロピレンと、エチレンおよび/または他のα−オレフィンとのランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)、またはブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)、ゴム成分を含むブロック共重合体あるいはグラフト共重合体等が挙げられる。上記プロピレンと共重合可能な他のα−オレフィンとしては、炭素原子数が4〜12のものが好ましく、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン等が挙げられ、その1種または2種以上の混合物が用いられる。通常、エチレンおよび/またはα−オレフィンの混合割合はプロピレンに対して1〜10重量%程度である。
なかでも、ランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)または、ブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)を好ましく使用することができる。
このようなポリプロピレン系樹脂としては、たとえば、日本ポリプロ社製のノバテックPP、プライムポリマー社製のプライムポリプロ等があげられる。
<ポリエチレン系樹脂>
ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体および/またはエチレンを主成分とする、エチレンとこれと共重合可能な他の単量体との共重合体(低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、メタロセン系触媒を用いて重合して得られたポリエチレン等)、あるいは上記単独重合体および/または共重合体と他の重合体との混合物(ポリマーブレンド)等が例示できる。この単独重合体および/または共重合体と混合してポリマーブレンドを与えることのできる重合体としては、例えばイソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−イソプレンゴム等のジエン系ゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等のポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、およびスチレン−ブタジエン系やスチレン−イソプレン系等のスチレン系熱可塑性エラストマーがあげられる。なかでも、スチレン系熱可塑性エラストマーを好ましく使用することができる。
<スチレン系熱可塑性エラストマー(b)>
本発明に使用できるスチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−イソプレン・ブタジエン−スチレン共重合体(SIBS)、スチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、および部分水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBBS)からなる群から選ばれる一種のスチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
このようなスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、三菱化学社製のラバロン、旭化成ケミカルズ社製のタフテック、クラレ社製のハイブラー、セプトン等があげられる。
本発明に使用できるポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂(a)とスチレン系熱可塑性エラストマー(b)とを含有することが好ましく、上記ポリプロピレン系樹脂(a)とスチレン系熱可塑性エラストマー(b)との質量比が90:10〜50:50であることがより好ましく、90:10〜60:40であることが更に好ましい。ポリプロピレン系樹脂(a)と上記スチレン系熱可塑性エラストマー(b)との質量比を上記とすることで、本発明で規定する透光性光拡散シートの表面粗さと、熱可塑性樹脂の性能である透光性や光拡散性とのバランスが好ましくなり、透光性と光拡散性とが適度となり、ステントグラスのような風合をより持たせることができ、さらにシート面Aの印刷を浮き上がらせるような美観をもたらすことができる。
本発明の透光性光拡散シートに使用する熱可塑性樹脂は、上述するポリオレフィン系樹脂を使用した場合にも、その他の公知の熱可塑性樹脂を含有してもよい。たとえば、石油系樹脂等を使用して用途に応じた物性を付与させることもできる。
また、本発明の透光性光拡散シートに使用する熱可塑性樹脂は、必要に応じて、酸化防止剤、着色剤、充填材、スリップ剤(滑剤)、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、光安定剤等をその目的・性能を損なわない範囲内で添加することができる。
本発明の透光性光拡散シートは、単層のシートとすることで本発明の効果を付与することができるが、多層シートとすることもできる。たとえば、本発明のフィルムの構成からなる層をA層とし、それ以外の性能を付与する構成(たとえば印刷性能や耐候性を付与するなど)からなる層をB層とすると、透光性光拡散シートをA/B層、A/B/A層となるような多層シートとすることもできる。
多層とする場合は、各層に要求される性能を付与させるため、上述する各添加剤等を適宜、含有させることができる。
本発明の透光性光拡散シートを構成する熱可塑性樹脂をシート状に成形する方法としては、例えば、Tダイ成形法等の押出し成形法、インフレーション成形法およびカレンダー成形法等、一般に知られた公知のフィルム成形法が挙げられる。
また、多層シートとする際は、各層を積層する方法として、多層Tダイ押出法によって成形と同時に多層フィルムを作製する方法や、予め成形した個々のフィルム(層)をラミネーターで貼り合わせる方法や、フィルム成形と同時に圧着ラミネートする方法を用いることができるが、本発明のより好ましい方法としては、多層Tダイ押出し法による成形方法の方が好ましい。
また、熱可塑性樹脂シートの表面粗さは、例えば、Tダイ成形法やカレンダー成形法において溶融樹脂を冷却ロールでニップし冷却する際に、冷却ロールの表面形状を変えることで、シートの表面粗さを任意に賦型することができる。また、成形後のシートを加熱したロールでニップすることで、ニップロールの表面形状に応じた表面形状を賦型することもできる。
また、その他の公知の表面粗さの制御の方法で任意の表面粗さに成形してもよい。
本発明の透光性光拡散シートの厚みは、0.5〜1.5mmであることが好ましく、0.5〜1.4mmであることがより好ましく、0.5〜1.3mmであることが更に好ましい。厚みを上記とすることで背面側からの光が適度に拡散され、透光性と光拡散性とが適度となり、ステンドグラスのような外観としてより優れたものとすることができる。また、透光性光拡散シートのシート面A側に印刷を施す際、上記の厚みとすることで透光性光拡散シートをそのままロール状に巻き取ることができ、かつオフセット印刷を行うことができる。
本発明の透光性光拡散シートに印刷を施す方法については、特に限定することなく公知の印刷技術を使用することができる。たとえば、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の方法を使用することができる。
また、本発明の透光性光拡散シートは、さらに他の用途の部材として使用することもできる。たとえば、上述した透光性ジグソーパズル用の部材として使用することもできる。
ジグソーパズル用として使用する場合は、該透光性光拡散シートを、市販の打ち抜き機等を使用し、打ち抜き加工することによりジグソーパズルとして加工することもできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜3、比較例1、2>
[透光性光拡散シートの作製]
表1に示す配合の比率(単位は質量部とする。)でドライブレンドし、得られた樹脂混合物を東芝機械(株)製単軸押出機(50mmφ、L/D=32)に供給し、シリンダー温度を200℃に設定し、フィードブロック温度を200℃に設定し、Tダイ成形方法を使用し、Tダイ幅を550mm、設定温度を200℃とし、押出した。押出された溶融樹脂は冷却ロールを供えた巻取り機にて冷却固化し、厚み0.9mmのシートを作製した。
その際、透光性光拡散シートのシート面Aおよびシート面Bそれぞれに接する冷却ロールにおいて、表1に示すシートの表面粗さRa、Rzの値に対し1〜2倍の表面粗さとなるように冷却ロールの表面を加工し、シート面Aおよびシート面Bの表面粗さが表1の値になるように、冷却ロールのニップ線圧を0.1〜10MPaの範囲で調整して、透光性光拡散シートを作製した。
[評価方法]
(表面粗さの測定)
表面粗さは、東京精密社製SURFCOM FLEX−50Aを使用し、JIS B0601(2001)に準じて、半径2μm、角度60°の蝕針先端を用いて、測定力0.7mNで測定した。得られた結果を表1に示す。
(全光線透過率)
得られたシートの555nmにおける全光線透過率を分光光度計(島津製作所製、UV−2450型:積分球ユニット装着)により測定した。得られた結果を表1に示す。
(透明性)
東京電色社製ヘイズメーター(品名:TC−IIIDP)を使用し、JIS K7105に準じて、得られたシートから試験片を採取し、ヘイズを測定した。得られた結果を表1に示す。
[使用した材料]
使用した原料は以下の通りである。
ポリプロピレン系樹脂(A−1):プライムポリプロF327(プライムポリマー社製:ランダムポリプロピレン)
ポリプロピレン系樹脂(A−2):ノーブレンFLX80E4(住友化学社製:ホモポリプロピレン)
スチレン系熱可塑性エラストマー(B):タフテックH1221(旭化成ケミカルズ社製:SEBS)
石油系樹脂(C):アルコンP−125(荒川化学社製)
Figure 2016085403
[評価結果]
表1より、本発明の実施例1〜3の透光性光拡散シートは、全光線透過率とヘイズ(透明性)とのバランスに優れており、ステンドグラスのような風合を持ち、意匠性に優れているシートであることが確認することができた。さらに、実施例1〜3の透光性光拡散シートの表面に印刷などの装飾を施すことにより、装飾部分と背面側からの光とのコントラストがより好ましくなり、装飾を浮き上がらせるような美観をもたらすことを確認することができた。
一方、比較例1の透光性光拡散シートは、シート面Bの表面粗さが小さいため、ヘイズが低く(透明性が高く)、光の散乱度合が好ましくない結果が得られた。また、比較例2の透光性光拡散シートは、シート面Aの表面粗さが大きいため、ヘイズが高く(透明性が低く)、装飾性が劣ることが確認された。

Claims (8)

  1. 熱可塑性樹脂から形成される透光性光拡散シートであって、
    一方のシート面Aの表面粗さRaが0.1μm未満、他方のシート面Bの表面粗さRaが0.1μm以上であり、
    全光線透過率が70%以上、かつヘイズが10〜90%であることを特徴とする透光性光拡散シート。
  2. 前記シート面Aの表面粗さRzが1μm未満、前記シート面Bの表面粗さRzが1μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の透光性光拡散シート。
  3. 前記熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1または2に記載の透光性光拡散シート。
  4. 前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂(a)とスチレン系熱可塑性エラストマー(b)とを含有することを特徴とする請求項3に記載の透光性光拡散シート。
  5. 前記ポリプロピレン系樹脂(a)と前記スチレン系熱可塑性エラストマー(b)との質量比が90:10〜50:50であることを特徴とする請求項4に記載の透光性光拡散シート。
  6. 前記ポリプロピレン系樹脂(a)は、プロピレンと、エチレンおよび/または炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共重合体または、ブロック共重合体であることを特徴とする請求項4または5に記載の透光性光拡散シート。
  7. 厚みが0.5〜1.5mmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の透光性光拡散シート。
  8. 前記シート面Aに印刷を施したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の透光性光拡散シート。
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