JP4578075B2 - 光反射体 - Google Patents

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Description

本発明は、光反射体に関する。詳しくは、使用時のたわみに起因する面方向の輝度ムラが発生しない光反射体に関するものである。
最近、内蔵式光源を配置したバックライト型の液晶ディスプレイや印刷物の電飾用パネルが広く普及している。バックライト型の面光源装置(以下、バックライトユニットと表記)のうち、サイドライト方式の典型的な構成を図1に示す。図1において、サイドライト方式のバックライトユニットは、透明なアクリル板13に反射用塗料の網点印刷12が施された導光板、その一面に設置された光反射体11、光反射体の設置面と対向する面に設置された光拡散板14及び、導光板の側面に近接して設置された冷陰極ランプ15、(場合により16)からなる。導光板の側面より導入された光は網点印刷部分で発光され、光反射体11で反射されるとともに外部への洩れが防止され、拡散板14で均一面状になる。表示物が大型になると輝度向上のため、冷陰極ランプは15、16のように2方向或いはそれ以上に設置され、さらに導光板の厚さ方向に複数本設置される場合もある。
このようなバックライトユニットにおいて、光反射体は、内蔵式光源の光を表示のために効率的に利用できるように高反射率を具備するとともに、それぞれの目的にあった表示を実現するために機能する。一般に、ギラギラとした鏡面反射は輝度ムラの原因にもなり嫌われるため、散乱反射による面方向に比較的均一な輝度を実現し、見る人に自然な感じを与えることが必要とされる。とくにサイドライト方式のバックライトユニットに用いられる光反射体は、導光板から裏抜けする光を面方向に輝度ムラなく、均一に反射させることが要求される。
従来から、本用途には特許文献1に記載されるような白色ポリエステルフィルムが主として使用されていた。
ところが、光源近傍では光源から発生する熱、および主に紫外光付近の光により、光反射体が黄変をきたし長期的に輝度が低下することがあった。また、表面が比較的柔らかい導光板を使用する場合、光反射体との接触によって導光板にキズが発生することがあった。これらの欠点を解消するために、白色ポリエステルフィルムより輝度が低下しにくく、導光板にキズを発生しにくいオレフィン系の熱可塑性樹脂フィルムを本用途に使用することが考えられる。しかしオレフィン系の熱可塑性樹脂フィルムは白色ポリエステルフィルムに比べ剛性に乏しく、使用中にたわみが発生し、均一な反射光が得られず面方向に輝度ムラを生じるという問題があった。
特開平04−239540号公報
本発明は、輝度低下が発生しにくく、しかも使用中にたわみに起因する面方向の輝度ムラを生じない光反射体を提供することを目的とする。
本発明者らは、反射機能を付与する部分にフィラーを含有した特定のポリオレフィン系樹脂フィルムを用い、且つたわみを生じないための剛性を付与する部分に特定のフィルムを用い、両者を積層することにより上記の目的を達成した。
即ち、本発明は、二酸化チタンを0.5〜10重量%含有する無機フィラーを含有し、二軸方向に延伸され、その面積延伸倍率が3〜80倍であり、全光線反射率が90%以上であるプロピレン系樹脂フィルム1を、ポリエステル系樹脂を主成分とし、厚さが100〜300μmであるフィルム2の少なくとも片面に積層した、クラーク剛度が90以上である光反射体を提供する。
また、本発明の光反射体は、フィルム2のフィルム1が積層されている面と反対側の面に更にフィルム2が積層された構成であってもよい。さらに、フィルム1におけるフィラーの比率が5〜75重量%であることが好ましく、下式で表される空孔率15〜70%であることが好ましい。
空孔率(%)=(ρ0−ρ)/ρ0 ×100
(式中、ρ0は真密度を、ρは密度をそれぞれ意味する。)
本発明の光反射体によれば、使用時のたわみに起因する面方向の輝度ムラを発生しないバックライトユニットが実現できる。
以下、本発明の光反射体を詳細に説明する。
ポリオレフィン系樹脂
本発明の光反射体を構成するフィルム1或いはフィルム2に用いられるポリオレフィン系樹脂の種類は特に制限されない。例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、あるいはプロピレン系樹脂等が挙げられる。これらは2種以上混合して用いることもできる。ポリオレフィン系樹脂の中では、プロピレン系樹脂が、耐薬品性、コストの面などから好ましい。
プロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体や、プロピレンと、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンとの共重合体が使用される。立体規則性は特に制限されず、アイソタクティックないしはシンジオタクテイック及び種々の程度の立体規則性を示すものを用いることができる。また、共重合体は2元系でも3元系でも4元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。
フィラー
フィルム1に用いられるフィラーとしては、各種無機フィラーまたは有機フィラーを使用することができる。
無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナ等が挙げられる。
有機フィラーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン−6、ナイロン−6,6、環状オレフィン重合体、環状オレフィンとエチレンとの共重合体等の、ポリオレフィン系樹脂の融点よりは高い融点(例えば、140〜300℃)ないしはガラス転移温度(例えば、140〜280℃)を有するものが使用される。
上記の無機フィラーまたは有機フィラーは1種を選択して単独で使用してもよいし、2種以上を選択して混合して使用してもよい。2種以上を組合せて使用する場合は、有機フィラーと無機フィラーを組合せてもよい。
これらのフィラーはフィルム1を延伸する際に空孔を発生させるが、空孔率および空孔サイズの調整のため、上記無機フィラーの平均粒径、または有機フィラーの平均分散粒径は好ましくはそれぞれが0.1〜8μmの範囲、より好ましくはそれぞれが0.3〜5μmの範囲内のものを使用する。平均粒径、または平均分散粒径が8μmより大きい場合、空孔が不均一となる傾向がある。また、平均粒径、または平均分散粒径が0.1μmより小さい場合、所望の空孔が得られなくなる傾向がある。
また、均一な光反射機能を得るために好ましい空孔を形成するためには、例えば比表面積が20,000cm2 /g以上で、かつ粒径10μm以上(レーザー回折式粒子計測装置「マイクロトラック」により測定した値)の粒子を含まないフィラーを使用するのが効果的である。
後述するフィルム1の延伸により発生させる空孔量の調整のため、フィルム1中のフィラーの含有量(含有率)は好ましくは5〜75重量%、より好ましくは10〜70重量%である。フィラーの含有量が5重量%より少ない場合は充分な空孔数が得られなくなる傾向がある。また、フィラーの含有量が75重量%より多い場合は、フィルム1の表面にキズが生じやすくなる傾向がある。
フィルム1の構造
フィルム1は、単層構造であっても、多層構造であってもよい。しかしながら、フィルム成形時に原料の配合組成などを適宜選択し得ることから多層構造であることが好ましい。多層構造が、例えば、表面層/基材層/裏面層の3層構造からなり、基材層を構成する主要な樹脂がプロピレン系樹脂の場合、延伸性を改良するために、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル等のプロピレン系樹脂より融点の低い樹脂を3〜25重量%配合するのが好ましい。また、基材層には無機フィラーとして二酸化チタンを0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜8.5重量%含有させてもよい。表面層及び裏面層には無機フィラーとして二酸化チタンを1重量%未満、好ましくは0.1〜0.9重量%含有させてもよい。二酸化チタンの配合量が上記の範囲の上限を超えると、光反射体の白色度に影響をきたし輝度低下を招くと共に、液晶表示の色調及びコントラストが不明瞭となる傾向がある。
表面層及び裏面層の厚さは0.1μm以上、好ましくは0.1μm以上1.5μm未満であり、かつ、フィルム1の全厚の15%未満、好ましくは0.1〜10%である。
添加剤
フィルム1には、必要により、蛍光増白剤、安定剤、光安定剤、分散剤、滑剤等を配合してもよい。安定剤としては、立体障害フェノール系やリン系、アミン系等の安定剤を0.001〜1重量%、光安定剤としては、立体障害アミンやベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの光安定剤を0.001〜1重量%、分散剤としては、シランカップリング剤、オレイン酸やステアリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸ないしはそれらの塩等を0.01〜4重量%配合してもよい。
延伸
フィルム1の延伸方法としては、一般的な一軸延伸や二軸延伸方法が採用される。具体例としてはスクリュー型押出機に接続された単層または多層のTダイやIダイを使用して溶融樹脂をフィルム状に押し出した後、ロール群の周速差を利用した縦延伸で一軸延伸する方法、さらにこの後にテンターオーブンを使用した横延伸を組合せた二軸延伸方法や、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせによる同時二軸延伸などが挙げられる。
延伸温度は使用するポリオレフィン系樹脂の融点より2〜60℃低い温度であり、樹脂がプロピレン単独重合体(融点155〜167℃)のときは152〜164℃、高密度ポリエチレン(融点121〜134℃)のときは110〜120℃が好ましい。また、延伸速度は20〜350m/分が好ましい。
フィルム1中に発生させる空孔の大きさを調整するために、面積延伸倍率は好ましくは1.5〜80倍、より好ましくは3〜70倍の範囲である。本発明において「面積延伸倍率」とは一軸延伸の場合は延伸方向の延伸倍率そのものを意味し、二軸延伸の場合は各々の延伸軸方向での延伸倍率の積を意味する。
面積延伸倍率が1.5倍に満たないと微細な空孔が得られにくくなり、光反射率の低下をきたす傾向がある。80倍を超えては、フィルム1の安定な延伸成形が困難となり、破断が起こりやすくなり好ましくない。
また、空孔の単位体積あたりの量を調整するために、空孔率は好ましくは15〜70%、より好ましくは20〜55%とする。
本発明において「空孔率」とは、下記式にしたがって計算される値を意味する。式中、ρ0 は真密度を意味し、ρは密度(JIS−Ρ−8118)を意味する。
空孔率(%)=(ρ0 −ρ)/ρ0 ×100
延伸前の材料が多量の空気を含有するものでない限り、真密度は延伸前の密度にほぼ等しい。
本発明で用いるフィルム1の密度は一般に0.5〜1.2g/cm3 の範囲にあり、空孔が多いほど密度は小さくなり空孔率は大きくなる。空孔率が大きい方が表面の反射特性も向上させることができる。
延伸後のフィルムの厚さは、好ましくは40〜400μm、より好ましくは60〜300μmである。厚さが40μmより薄いと光の裏抜けが生じる傾向がある。また、厚さが400μmより厚いとバックライトユニットが厚くなり過ぎ好ましくない。
保護層
延伸されたフィルム1はそのままでも本発明の光反射体の構成要素として用いることができるが、成形、加工、使用時での発生が懸念されるキズや汚れ付着の防止のために、フィルム1の表面及び裏面には、その光学特性を損ねない範囲でさらに保護層を設けてもよい。保護層は、フィルム1の片面に形成しても両面に形成してもよい。
保護層の形成方法としては、上記フィルム1の延伸前に多層TダイやIダイを使用して保護層の溶融原料をフィルム1原料と共押し出し、得られた積層体を延伸する方法、上記フィルム1が二軸延伸の場合、フィルムを一軸方向に延伸したのち、保護層の溶融原料を押し出しフィルム1に積層し、この積層体を一軸延伸する方法、フィルム1を二軸延伸した後に保護層の原料塗料を塗布し、乾燥や硬化する方法等が挙げられる。
フィルム1の成形時または延伸時に保護層を設ける場合、保護層の原料としては、フィルム1に使用されるものと同じポリオレフィン系樹脂およびフィラーが使用できる。また、前記の添加剤も使用することができる。
フィルム1の延伸後、塗布により保護層を設ける場合は、シリコン系、フッ素系の保護層形成原料が使用される。なお、フィルム1の成形または延伸とともに設けられた保護層にさらにこれら保護層形成原料を塗布してもよい。
塗工方法はロールコーター、ブレードコーター、バーコーター、エアーナイフコーター、サイズプレスコーター、グラビアコーター、リバースコーター、ダイコーター、リップコーター、スプレーコーター等により行われ、必要によりスムージングを行ったり、乾燥工程を経て余分な水や親水性溶剤を除去したり、熱、光や電子線により硬化して保護層が形成される。
保護層はフィルム1の光学特性を損ねないように、片面あたり好ましくは0.2〜80μm、より好ましくは1〜60μmの厚さで設けられる。
さらに保護層の少なくとも片側、特にフィルム2に面する側に光の裏抜け防止のために、アンカーコート層を介して金属層を設けることもできる。より具体的には、ポリエステル系またはポリウレタン系アンカーコート剤を乾燥重量で0.03〜5g/m2 の割合で塗布し、この面に金属蒸着、金属スパッタリング、箔押し、ホットスタンピングなどを行い、金属層を設けることが一般的である。
用いられる金属は、アルミニウムが一般的である。金属層の厚さは好ましくは0.025〜0.5μm、より好ましくは0.03〜0.1μmである。
本発明のフィルム1の全光線反射率は90%以上であり、より好ましくは93%以上である。本発明でいう全光線反射率は、JIS−Z−8722記載の方法に準拠して波長400nm〜700nmの範囲で測定した各波長の反射率の平均値を意味する。全光線反射率がこの範囲にないと、本発明の光反射体を用いたディスプレイの輝度不足をきたし好ましくない。
フィルム2
フィルム1に積層されるフィルム2としては、ポリオレフィン系樹脂もしくはポリエステル系樹脂を主成分とする一般的なフィルムが用いられる。フィルム2は本発明の光反射体の剛性付与に用いられるため、一軸以上の方向に延伸されていることが好ましい。
フィルム2のポリオレフィン系樹脂としてはフィルム1に用いられるものと同様のものが使用できる。
フィルム2のポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートやその共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂などを単独もしくは2種以上の混合物として用いることができる。さらに、フィルム2にはフィルム1で用いられるものと同様な各種無機フィラーまたは有機フィラーを配合することができる。
フィルム2はフィルム1と同様の延伸方法により形成される。本発明の光反射体の剛性付与および使用用途から、フィルム2の厚さは20〜400μm、好ましくは25〜300μmである。
積層
フィルム1とフィルム2の積層、およびフィルム2同士の積層には、一般的な接着剤を用いたドライラミネーション、ヒートシール性のある溶融樹脂を用いた押し出しラミネーションや、粘着剤の層をフィルム1もしくはフィルム2の片面上に設けてニップロール等で圧着し感圧接着する方法が用いられる。
これらの接着剤、ヒートシール性樹脂、および粘着剤を設ける量は、乾燥重量で0.5〜100g/m2 、好ましくは0.5〜50g/m2 の範囲である。
また、光の裏抜け防止のため、これらの接着剤、ヒートシール性樹脂、粘着剤にチタンホワイトなどの顔料を含有したものを使用することも可能である。
或いは、フィルム2の原料であるポリオレフィン系樹脂もしくはポリエステル系樹脂の熱溶融物を溶融ラミネーションにより直接フィルム1上にフィルム状に積層する、もしくはこの積層物を更に延伸する方法を用いてもよい。
光反射体
本発明の光反射体のクラーク剛度は、縦方向(MD)、横方向(CD)ともに85以上であり、90以上がより好ましい。
本発明におけるクラーク剛度は、JIS−Ρ−8143記載の方法に従って求めたS値を意味する。クラーク剛度が85未満ではディスプレイの使用時に光反射体にたわみを生じやすく、ディスプレイの面方向に輝度ムラが発生し好ましくない
本発明の光反射体の形状は特に制限されず、使用目的や使用態様に応じて適宜決定することができる。通常は、板状やフィルム状にして使用するが、その他の形状であっても光反射体として使用するものである限り、本発明の範囲内に包含される。
本発明の光反射体は、バックライトユニット、中でもサイドライト方式の表示装置を構成するバックライトユニットの光反射体として極めて有用である。本発明の光反射体を用いたサイドライト方式の表示装置は、導光板から裏抜けする光を光反射体が面方向に輝度ムラなく均一に反射させるため、見る人に自然な感じを与えることができる。
本発明の光反射体は、このようなバックライト型液晶表示装置のみならず、内蔵式光源を使用せずに室内光を反射させることを意図した低消費電力型の表示装置にも利用することが可能である。また、室内外照明用、電飾看板用光源の背面にも幅広く利用することができる。
以下、製造例、実施例及び比較例により、本発明をさらに具体的に説明する。以下に示す原料、使用量、割合、操作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。なお、実施例で使用した原料を表1に示す。
Figure 0004578075
〔製造例1〕
ΡΡ1、HDΡE、硫酸バリウム及び二酸化チタンを表2に記載の割合で混合した組成物(A)と、ΡΡ2、炭酸カルシウム及び二酸化チタンを表2に記載の割合で混合した組成物(B)及び(C)とを、それぞれ別々の3台の押出機を用いて250℃で溶融混練した。
これらの溶融混練物を一台の共押ダイに供給し、ダイ内で(A)の両面に(B)、(C)を積層後、フィルム状に押し出し、冷却ロールで約60℃まで冷却することによって積層物(B/A/C)を得た。
この積層物を145℃に加熱した後、多数のロール群の周速差を利用して縦方向に8倍に延伸し、次いで160℃でアニーリング後、60℃まで冷却し、耳部をスリットして三層構造のフィルム1を得た。このフィルムの厚さ、面積延伸倍率、全光線反射率、フィラー含有率及び空孔率は表3に示すとおりであった。
〔製造例2〕
組成物(A)、(B)及び(C)の各原料を表2に記載の割合で混合し、実施例1と同様にして積層物(B/A/C)を得た。
この積層物を145℃に加熱した後、多数のロール群の周速差を利用して縦方向に3.8倍に延伸し、さらに約150℃まで再加熱してテンターで横方向に8.5倍に延伸した。次いで、160℃でアニーリング処理した後、60℃まで冷却し、耳部をスリットして三層構造のフィルム1を得た。このフィルム1の厚さ、面積延伸倍率、全光線反射率、フィラー含有率及び空孔率は表3に示すとおりであった。
〔製造例3〕
組成物(A)、(B)及び(C)の各原料を表2に記載の割合で混合し、実施例1と同様にして得られた積層物(B/A/C)を、縦方向に4.2倍、横方向に8.5倍に延伸し、160℃でアニーリング処理した後、60℃まで冷却し、耳部をスリットして三層構造のフィルム1を得た。このフィルム1の厚さ、面積延伸倍率、全光線反射率、フィラー含有率及び空孔率は表3に示すとおりであった。
〔製造例4〕
組成物(A)の各原料を表2に記載の割合で混合し、押出機を用いて250℃に溶融混練した。この溶融混練物をフィルム状に押し出し、冷却ロールで約60℃まで冷却することによって無延伸フィルムを得た。この無延伸フィルムを145℃に加熱した後、多数のロール群の周速差を利用して縦方向に4.2倍に延伸し、縦延伸フィルムを得た。
組成物(B)及び(C)の各原料を表2に記載の割合で混合し、それそれ別の押出機を用いて250℃で溶融混練して、フィルム状に押し出し、組成物(B)が上記で得られた縦延伸フィルムの表面層に、組成物(C)が裏面層となるように積層して積層物(B/A/C)を得た。次いでこの積層物を160℃に再加熱し、テンターで横方向に8.5倍に延伸し、次いで160℃でアニーリング後、60℃まで冷却し、耳部をスリットして三層構造のフィルム1を得た。このフィルム1の厚さ、面積延伸倍率、全光線反射率、フィラー含有率及び空孔率は表3に示すとおりであった。
Figure 0004578075
Figure 0004578075
(実施例1〜4)
製造例1〜4で得られたフィルム1の片面に、ポリウレタン系接着剤(商品名「BLS−2080A」と商品名「BLS−2080B」の1:1混合物、東洋モートン(株)製)を乾燥後の塗工量が3g/m2 となるように塗布し、乾燥させて、厚さ100μmのポリエステルフィルム(商品名「0300E」、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製)をフィルム2としてドライラミネートして積層貼合し、(フィルム1/フィルム2)の構成を有する光反射体を得て、それぞれ実施例1〜4とした。
(比較例1〜3)
製造例1〜3で得られたフィルム1を単独で用い、比較例1〜3の光反射体とした。
光反射体の評価
実施例1〜4および比較例1〜3の光反射体について、クラーク剛度の測定および輝度ムラの評価を行なった。クラーク剛度(S値)は前述の方法で求めた。
(輝度ムラ)
輝度ムラの評価には18インチタイプのバックライトユニットを用いた。すなわち、白色網点印刷を施したアクリル板(導光板)とフレームの間に光反射体をセットし、上下端面より冷陰極ランプ(ハリソン社製、インバーターユニット、12V、6mA管電流下)を照射して垂直に立て、3時間後に面方向に輝度ムラが発生しているかを目視評価した。3時間後の評価としたのは、ランプからの熱により光反射体にたわみが生じ、輝度ムラが発生するかどうかを確認するためである。評価の基準は次のとおりである。
○:均一な輝度であり、ムラが見られない。
×:不均一な輝度で、ムラが見られる。
測定結果及び評価結果を表4に示す。
Figure 0004578075
使用時のたわみに起因する面方向の輝度ムラを発生しない光反射体を提供する。本発明の光反射体は、サイドライト方式の表示装置を構成するバックライトユニットの光反射体として極めて有用である。
サイドライト方式のバックライトユニットの一例の断面図である。
符号の説明
11 光反射体
12 反射用白色網点印刷
13 アクリル板(導光板)
14 拡散板
15・16 冷陰極ランプ

Claims (4)

  1. 二酸化チタンを0.5〜10重量%含有する無機フィラーを含有し、二軸方向に延伸され、その面積延伸倍率が3〜80倍であり、全光線反射率が90%以上であるプロピレン系樹脂フィルム1を、ポリエステル系樹脂を主成分とし、厚さが100〜300μmであるフィルム2の少なくとも片面に積層した、クラーク剛度が90以上である光反射体。
  2. フィルム2のフィルム1が積層されている面と反対側の面にフィルム2が積層された請求項1に記載の光反射体。
  3. フィルム1における無機フィラーの含有率が5〜75重量%である請求項1または2に記載の光反射体。
  4. フィルム1が15〜70%の下式で表される空孔率を有する請求項1〜3のいずれかに記載の光反射体。
    空孔率(%)=(ρ0−ρ)/ρ0 ×100
    (式中、ρ0は真密度を、ρは密度をそれぞれ意味する。)
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