JP2016082839A - ブラシレスモータ - Google Patents

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木梨 好一
Koichi Kinashi
好一 木梨
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Abstract

【課題】製造コストを抑え且つ積層された鋼板間で電気的短絡が生じ難いブラシレスモータを提供する。
【解決手段】ブラシレスモータ10は、ティースを有する分割コア35が円筒形状に連結されたステータコアと、軸方向103の第1端81側及び第2端82側においてティースに外嵌された第1インシュレータ54及び第2インシュレータ55と、各ティースに各インシュレータ54,55を介して巻回されたコイルとを備える。各分割コア35は、鋼板が軸方向103に積層されたものであり且つ軸方向103に貫通された空間95を備える。各インシュレータ54,55は、軸方向103に沿って延出された第1延出部63及び第2延出部73を備える。空間95に挿入された各延出部63,73は、側面95A,95Bに圧接されている。第1延出部63の位置Pは、第2延出部73の位置Pよりも第2延出部73の延出基端側に位置している。
【選択図】図10

Description

本発明は、複数の分割コアが連結されたステータコアを備えたブラシレスモータに関する。
ブラシレスモータを構成するステータコアは、複数の鋼板が積層されて構成されている(特許文献1)。各鋼板は絶縁層で覆われれている。そのため、仮に、各鋼板をそのまま積層すれば、各鋼板の間には絶縁層が介在することとなり、積層状態の各鋼板の間で電気的な短絡は生じない。しかしながら、鋼板において部分的に厚み方向の凹凸を形成する所謂半抜きを施して、この凹凸を互いにかしめることによって各鋼板を結合すると、凹凸の側面には絶縁層が存在しないため、その側面を介して積層された各鋼板が局部的に短絡される。その結果、ステータコアにおいて発生する鉄損が増大するおそれがある。
特開2009−44799号公報
前述された問題に対して、各鋼板の結合にかしめを用いないことが考えられる。例えば、接着剤を用いて各鋼板を積層状態に固定する手法がある。しかしながら、表裏面に接着剤が塗布された接着剤付鋼板は、高価である。また、接着剤つき鋼板を積層して固定するには、接着剤を溶解するために、接着剤付鋼板を高温に加熱する工程、及び接着剤を硬化させるために接着剤付鋼板を冷却する工程が必要となる。その結果、工程が増加して、接着剤付鋼板を用いたブラシレスモータの製造コストが高くなる。
本発明は前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストを抑えつつ、積層された鋼板の間で電気的な短絡が生じ難いブラシレスモータを提供することにある。
(1) 本発明に係るブラシレスモータは、コアヨーク及び当該コアヨークから突出したティースよりなる分割コアを3個以上有しており、上記各ティースが円周上に隙間を空けて配置された状態で上記各分割コアが円筒形状に連結されたステータコアと、上記ステータコアの径方向における内側または外側に設けられたロータと、上記ステータコアの軸方向における上記分割コアの第1端側において上記ティースに外嵌された第1インシュレータと、上記軸方向における上記分割コアの第2端側において上記ティースに外嵌された第2インシュレータと、上記各ティースに上記第1インシュレータ及び上記第2インシュレータを介して巻回されたコイルと、を備える。上記各分割コアは、鋼板が上記軸方向に積層されて構成されたものである。上記第1インシュレータは、上記軸方向に沿って延出された第1延出部を備える。上記第2インシュレータは、上記軸方向に沿って延出された第2延出部を備える。上記第1延出部及び上記第2延出部における上記軸方向に沿った面は、上記分割コアに圧接されている。上記第1延出部において上記分割コアに圧接する延出先端は、上記第2延出部において上記分割コアに圧接する延出先端よりも上記第2延出部の延出基端側に位置している。
上記構成によれば、第1インシュレータ及び第2インシュレータがティースに外嵌された状態において、第1延出部及び第2延出部の少なくともいずれか一方が、分割コアにおける軸方向の全範囲に亘って分割コアに圧接されている。これにより、各鋼板をかしめることなく、鋼板の積層を維持することができる。その結果、凹凸を用いたかしめにより積層した各鋼板のような局部的な短絡が生じないので、ステータコアにおいて発生する鉄損を小さくすることができる。
また、上記構成によれば、積層される各鋼板を打ち抜くための金型の構造が、かしめのための凹凸を形成しない分だけ単純になるので、金型のコストを抑えることができる。また、鋼板の打ち抜き及び積層を行う工程において、かしめのための工程が生じないので、工程が簡易となる。その結果、ブラシレスモータの製造コストを抑えることができる。
(2) 上記ロータは、上記ステータコアの径方向における外側に設けられている。上記分割コアは、上記ティースにおける上記コアヨークと反対側の端部において上記円周方向の一方側を向いた第1面と、上記ティースにおける上記コアヨークと反対側の端部において上記円周方向の他方側を向いた第2面とを有している。上記第1延出部は、上記第1面または上記第2面の少なくとも一方に圧接されている。上記第2延出部は、上記第1延出部とは上記円周方向における反対側から上記第1面または上記第2面の少なくとも一方に圧接されている。
上記構成によれば、第1インシュレータ及び第2インシュレータがティースに外嵌された状態において、第1延出部及び第2延出部が互いに反対側から第1面または第2面の少なくとも一方に圧接されることによって、第1延出部及び第2延出部の少なくともいずれか一方が、分割コアにおける軸方向の全範囲に亘って分割コアに圧接されている。これにより、各鋼板をかしめることなく、鋼板の積層を維持することができる。
(3) 上記ロータは、上記ステータコアの径方向における内側に設けられている。上記各分割コアは、上記軸方向に貫通された空間を備える。上記第1延出部は、上記第1端側から上記空間内に延びている。上記第2延出部は、上記第2端側から上記空間内に延びている。上記空間に挿入された上記第1延出部及び上記第2延出部は、上記空間を画定する面に圧接されている。
上記構成によれば、第1延出部及び第2延出部が空間に挿入された状態において、第1延出部及び第2延出部の少なくともいずれか一方が、空間における軸方向の全範囲に亘って、空間を画定する面に圧接されている。これにより、各鋼板をかしめることなく、鋼板の積層を維持することができる。
(4) 上記空間は、上記ステータコアの円周方向における上記コアヨークの中央部に形成されている。
各分割コアのコアヨークにおける円周方向の中央部は、ステータコアに作用する磁束密度が低い部分である。そのため、中央部に空間が形成されている上記構成では、分割コアに空間を形成することによるブラシレスモータの性能の低下を抑制することができる。
(5) 上記第1延出部の上記軸方向における少なくとも一部の上記円周方向における長さは、上記空間の上記円周方向の長さよりも長い。上記第2延出部の上記軸方向における少なくとも一部の上記円周方向における長さは、上記空間の上記円周方向の長さよりも長い。
上記構成によれば、第1延出部及び第2延出部が空間を画定する面を圧接する構成を簡易に実現することができる。
(6) 好ましくは、上記空間は、上記コアヨークにおける上記ティースと反対側の反対面から上記径方向に延びる切り欠きによって構成されている。
(7) 上記空間を構成する切り欠きの上記径方向の上記ティース側における上記円周方向の長さは、上記空間を構成する切り欠きの上記径方向の上記反対面側における上記円周方向の長さよりも長い。
上記構成によれば、空間に挿入された第1延出部と第2延出部とを、空間を構成する切り欠きの径方向のティース側において空間を画定する面に圧接させることができる。ここで、空間を構成する切り欠きの径方向の反対面側における円周方向の長さは、空間を構成する切り欠きの径方向のティース側における円周方向の長さよりも短い。そのため、第1延出部と第2延出部とが空間の外方へ移動する可能性を低くすることができる。
(8) 上記第1延出部及び上記第2延出部は、延出方向と交差する方向へ間隔を空けて配置された第1延出片及び第2延出片をそれぞれ備えている。上記第1延出部の第1延出片は、上記第1延出部の第2延出片の延出先端よりも上記軸方向へ延出している。上記第2延出部の第1延出片は、上記第2延出部の第2延出片の延出先端よりも上記軸方向へ延出している。上記第1延出部の第1延出片の延出先端は、上記第2延出部の第2延出片の延出先端と上記軸方向において対向しており、且つ上記第2延出部の第1延出片の延出先端よりも上記第2延出部の第1延出片の延出基端側に位置している。
上記構成によれば、第1延出片と第2延出片とが延出方向と交差する方向に間隔を空けて配置されているので、第1延出部と第2延出部とが分割コアの空間に挿入される際に、第1延出片と第2延出片とが、相互に近づくように弾性変形することができる。これにより、第1延出部及び第2延出部を分割コアの空間へ挿入することが容易である。
(9) 上記第1インシュレータは、上記第1インシュレータの上記第1延出片及び上記第2延出片が上記分割コアに圧接した状態において上記分割コアの第1端面に圧接する第1本体部を備える。上記第2インシュレータは、上記第2インシュレータの上記第1延出片及び上記第2延出片が上記分割コアに圧接した状態において上記分割コアの第2端面に圧接する第2本体部を備える。
上記構成によれば、第1本体部と第1インシュレータの第1延出片及び第2延出片とが分割コアを圧接することによって、分割コアにおける第1延出部よりも第1本体部側が固定される。また、第2本体部と第2インシュレータの第1延出片及び第2延出片とが分割コアを圧接することによって、分割コアにおける第2延出部よりも第2本体部側が固定される。さらに、第1延出部の第1延出片の延出先端は、第2延出部の第1延出片の延出先端よりも第2延出部の第1延出片の延出基端側に位置しているため、第1延出部及び第2延出部の少なくともいずれか一方が、分割コアにおける軸方向の全範囲に亘って分割コアに圧接されている。以上より、各鋼板をかしめることなく、鋼板の積層を維持することができる。
(10) 上記各分割コアは、上記円周方向の一端において上記円周方向に突出した凸部と、上記円周方向の他端において上記円周方向に凹んだ凹部と、を備えている。隣接する上記各分割コアは、上記凸部と上記凹部とが嵌合されることによって連結されている。
上記構成によれば、積層状態の複数の鋼板が、ユーザ又は治具によって把持される際、凸部及び凹部付近がユーザ又は治具によって支持されることによって、凸部又は凹部の角などに沿って積層状態の鋼板が整列される。よって、各分割コアの位置精度が良好に維持された状態で、ティースにコイルを巻くことができる。
(11) 好ましくは、上記第1インシュレータ及び上記第2インシュレータは樹脂製である。
本発明によれば、製造コストを抑えつつ、積層された鋼板の間で電気的な短絡が生じ難いブラシレスモータを実現することができる。
図1(A)は、本発明の実施形態に係るブラシレスモータ10の外観を示す正面図であり、図1(B)は、ブラシレスモータ10の外観を示す側面図であり、図1(C)は、ブラシレスモータ10の外観を示す上面図である。 図2は、図1(C)のII−II断面を示す断面図である。 図3は、図1(A)のIII−III断面を示す断面図である。 図4は、分割コア35を示す斜視図である。 図5は、分割コア35を示す上面図である。 図6は、第1インシュレータ54を示す斜視図である。 図7は、第1インシュレータ54を示す側面図である。 図8は、分割コア35及びインシュレータ32をコアヨーク37側から見た斜視図である。 図9は、分割コア35及びインシュレータ32をティース36側から見た斜視図である。 図10は、分割コア35及びインシュレータ32を示す側面図である。 図11(A)は、変形例1におけるステータコア31を示す外観斜視図であり、図11(B)は、変形例1における分割コア35を示す外観斜視図であり、図11(C)は、変形例1におけるインシュレータ32を示す外観斜視図である。 図12は、変形例1における分割コア35及びインシュレータ32を示す外観斜視図である。 図13(A)は、変形例1におけるインシュレータ32を示す側面図であり、図13(B)は、変形例1における分割コア35及びインシュレータ32を示す側面図である。 図14は、変形例2におけるインシュレータ32を示す側面図であり、図13(B)は、変形例2における分割コア35及びインシュレータ32を示す側面図である。 図15(A)は、その他の変形例における分割コア35及び第1延出部63を模式的に示す断面図であり、図15(B)は、その他の変形例における分割コア35及びインシュレータ32を模式的に示す側面図である。 図16(A)は、その他の変形例におけるインシュレータ32の分割コア35に対する位置関係を模式的に示す側面図であり、図16(B)は、その他の変形例における分割コア35及びインシュレータ32を模式的に示す側面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。なお、本実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更され得る。
[ブラシレスモータ10の概略構成]
図1〜3に示されるように、ブラシレスモータ10は、ハウジング11に嵌め込まれたステータ12及びロータ13を有する。ハウジング11は、ブラシレスモータ10の外形をなしている。ハウジング11は、上面に開口を有する円筒形状の第1ハウジング14と、第1ハウジング14の開口を封止する蓋形状の第2ハウジング15と、を有する。第1ハウジング14は、ステータ12の外周寸法とほぼ同じ内周寸法に形成されている。第1ハウジング14に対して、ステータ12が押圧されながら嵌入されて、第1ハウジング14とステータ12とが一体に固定されている。第1ハウジング14の底面の中央には円筒形状の凹部17が形成されており、その凹部17にベアリング18が設けられている。第2ハウジング15の中央には貫通孔19が形成されており、貫通孔19の周囲にベアリング20が設けられている。ロータ13の軸21は、ベアリング18,20により回転自在に支持されている。
ステータ12は、主として、ステータコア31、インシュレータ32、コイル33、及び端子台34から構成されている。
図3に示されるように、ステータコア31は、6個の分割コア35を有する。6個の分割コア35が円筒形状に連結されて1つの円筒形状のステータコア31が構成される。各分割コア35は、円筒形状に連結される配置が異なる他は同形状のものである。6個の分割コア35の各ティース36が、円筒形状のステータコア31において円周方向101に隙間を空けて配置されている。
図4,5に示されるように、分割コア35は、ティース36がコアヨーク37から突出されて、図5に示される平面視においてT字形状に形成されたものである。図3に示されるように、コアヨーク37は、ステータコア31における円周方向101に沿った長さの6分の1の長さの円弧形状である。ティース36は、コアヨーク37からステータコア31の径方向102内側へ突出されている。
図2,3に示されるように、ティース36の外側には、絶縁のためのインシュレータ32が設けられる。インシュレータ32がティース36の外側に設けられることにより、ティース36が絶縁被覆される。インシュレータ32は、例えば絶縁性及び非磁性の合成樹脂から成形される。なお、インシュレータ32は、コストの低さや成形工程の少なさに鑑みれば、合成樹脂から成形されることが好ましいが、合成樹脂以外から成形されてもよい。例えば、インシュレータ32は、天然ゴムや木材の加工品その他絶縁性及び非磁性のものから成形されてもよい。
インシュレータ32に覆われたティース36にコイル33が巻回される。換言すると、コイル33は、ティース36にインシュレータ32を介して巻回される。
コイル33の巻回方法は特に限定されるものではないが、フライヤ式又はノズル式の巻線機を用いて複数の分割コア35に対して銅線を連続巻線し、その複数の分割コア35をコイル33間の渡り線により連結させて1群のものとすれば、複数の分割コア35の1群を、例えばU相、V相、W相の各相に対応させて所定の配置で円環状に連結することができ、結線作業が簡略化される。例えば、本実施形態にように6個の分割コア35を用いる場合には、U相、V相、W相の各相の1群を2個の分割コア35により構成し、この2個の分割コア35に連続巻線すればよい。また、分割コア35に巻線するコイルは複数本の銅線から構成されてもよい。各相のコイル33は、端子台34に電気的に接続されている。
図2に示されるように、端子台34は、ハウジング11に嵌入されたステータ12の上側に配置されており、インシュレータ32に嵌合されて固定されている。インシュレータ32と端子台34とは、例えば、接着剤などの樹脂により接着固定されている。端子台34の上面には、ハーネス24の端子38が固定される。ハーネス24の各端子38が端子台34に固定されることにより、各ハーネス24を通じて、各コイル33に外部から電力が供給される。
ハーネス24は、グロメット25により第1ハウジング14に固定されている。グロメット25は、概ね直方体形状の外形をなしている。グロメット25は、第1ハウジング14の貫通孔46を水密に封止するためのものであり、例えばゴムや合成樹脂などのように適度な弾性を有する素材からなる。
各ハーネス24は、銅線が絶縁性の樹脂で被覆されたものである。各ハーネス24において、ステータ12と接続される側の先端には端子38が設けられている。各ハーネス24は、各相のコイル33に電力を供給するために端子台34に接続されるもののほか、ブラシレスモータ10がレゾルバを備える場合には、そのレゾルバへの励磁コイルや各出力コイルと接続されるものが含まれる。なお、レゾルバは、本発明において必須の構成ではないことは言うまでもない。
図2,3に示されるように、ロータ13はステータコア31の径方向102における内側に空隙が隔てられて配設される。ロータ13は、軸21の外側に、円筒形状のロータコア22が嵌められ、そのロータコア22に磁石23が嵌め込まれたものである。ロータコア22は、図3に示される平面視において円盤形状の鋼板が、軸方向103に沿って複数が積層されて、各鋼板において半抜きされた凹凸形状がカシメなどによって相互に嵌合されることにより一体に固定されている。ロータコア22の中心には軸21が圧入されている。ロータコア22には、円周方向101に等間隔に隔てられており、軸方向103へ延びる貫通孔が4個形成されており、各貫通孔に磁石23がそれぞれ挿入されている。4個の磁石23は、ステータコア31へ向かう磁極が交互に異極となるように配置されている。ロータ13は、ステータ12により形成される回転磁界により、軸21を中心として回転する。
[分割コア35]
図4に示されるように、1つの分割コア35は、平面視においてT字形状(図5参照)の複数の鋼板39がステータコア31の軸方向103に積層されたものである。なお、鋼板39を示す外形線は、図4,11,12にのみ示されており、図4,11,12以外の図面においては各鋼板39の外形線が省略されている。また、1つの分割コア35は、後述するように、インシュレータ32に形成された第1延出部63及び第2延出部73が、軸方向103に積層された各鋼板39と圧接することにより一体とされている(図8,10参照)。
図4,5に示されるように、各分割コア35は、凸部93と凹部94とを備えている。凸部93は、各分割コア35のコアヨーク37の円周方向101の一端面から円周方向101に突出している。凸部93は、各分割コア35の軸方向103の第1端から第2端まで軸方向103に沿って延設されている。凹部94は、各分割コア35のコアヨーク37の円周方向101の他端面から円周方向101に凹んでいる。凹部94は、各分割コア35の軸方向103の第1端から第2端まで軸方向103に沿って延設されている。
各分割コア35の凸部93及び凹部94は、隣接する分割コア35のコアヨーク37における径方向102の位置が同じである。凸部93の凸形状と凹部94の凹形状とは、相対的に同形状である。隣接する各分割コア35は、凸部93と凹部94とが嵌合されることによって径方向102に対して相互の位置が位置決めされる。
各分割コア35のコアヨーク37の円周方向101の中央部には、空間95が形成されている。空間95は、コアヨーク37におけるティース36と反対側の反対面96から径方向102に延びる切り欠きによって構成されている。したがって、空間95は、反対面96において開口している。空間95は、各分割コア35における軸方向103の第1端から第2端まで軸方向103に沿って形成されている。つまり、空間95は、軸方向103に貫通されている。
空間95は、円周方向101において対向する側面95A,95Bと、ティース36側において側面95A,95Bと連続する終面95Cとによって画定されている。側面95A,95Bは、反対面96の開口から円周方向101へ凹んだ湾曲面である。側面95A,95Bによって、空間95において反対面96の開口から円周方向101に凹んだ凹部98が形成されている。側面95A,95Bが円周方向101に沿って最も離れた距離が、空間95の径方向102のティース36側における円周方向101に沿った長さL1である。長さL1は、空間95の反対面96における開口の円周方向101に沿った長さL2よりも長い。
[インシュレータ32]
図8〜10に示されるように、インシュレータ32は、第1インシュレータ54と第2インシュレータ55とを備えている。図8,9に示されるように、第1インシュレータ54は、ステータコア31の軸方向103における分割コア35の第1端81側から軸方向103に沿って第2端82側へ移動されることによりティース36に外嵌される。第2インシュレータ55は、ステータコア31の軸方向103における分割コア35の第2端82側から軸方向103に沿って第1端81側へ移動されることによりティース36に外嵌される。
図6〜8に示されるように、第1インシュレータ54は、第1本体部61と、第1本体部61から軸方向103に突出しておりティース36を覆う一対の第1外嵌部62と、第1本体部61から軸方向103に突出しており空間95に挿入される第1延出部63とを備えている。図8に示されるように、第2インシュレータ55は、第2本体部71と、第2本体部71から軸方向103に突出しておりティース36を覆う第2外嵌部72と、第2本体部71から軸方向103に突出しており空間95に挿入される第2延出部73とを備えている。
第1インシュレータ54と第2インシュレータ55とは、同一形状である。詳細には、第1本体部61と第2本体部71とは同一形状であり、第1外嵌部62と第2外嵌部72とは同一形状であり、第1延出部63と第2延出部73とは同一形状である。よって、以下の説明では、第1インシュレータ54の構成について詳細に説明し、第2インシュレータ55の構成については必要に応じて説明する。なお、第1インシュレータ54と第2インシュレータ55とは、同一形状でなくてもよい。例えば、第1本体部61と第2本体部71とが異なる形状であってもよいし、第1外嵌部62と第2外嵌部72との軸方向103に沿った長さが異なってもよい。
図6,7に示される第1本体部61は、平面視において分割コア35と概ね同じ大きさのT字形状に形成されている。第1本体部61は、積層された分割コア35の鋼板39のうち、軸方向103の第1端81に配置された鋼板39に重ねた状態で配置される。一方、第2本体部71は、軸方向103の第2端82に配置された分割コア35の鋼板39に重ねた状態で配置される。
図6,9に示されるように、一対の第1外嵌部62の各々は、第1インシュレータ54が分割コア35に組み付けられた状態でティース36に外嵌される奥部62Aと、奥部62Aの径方向102両端から円周方向101に突出された一対の側部63B,63Cとで構成されている。図9に示されるように、一対の第2外嵌部72の各々は、奥部62A及び一対の側部62B,62Cと同形状の奥部72A及び一対の側部72B,72Cで構成されている。
ティース36は、円周方向101において奥部62A,72Aによって挟まれた状態となる。ティース36は、軸方向103において第1本体部61及び第2本体部71に挟まれた状態となる。この状態が、ティース36が円周方向101及び軸方向103においてインシュレータ32に外嵌された状態である。コイル33は、円周方向101及び軸方向103に沿って、ティース36の周囲にインシュレータ32(奥部62A,72A、第1本体部61、及び第2本体部71)を介して巻回される。コイル33の径方向102への位置ずれは、一対の側部63B,63C及び一対の側部73B,73Cによって防止される。
第1延出部63は、第1インシュレータ54が分割コア35に組み付けられるときに、軸方向103におけるステータコア31の第1端81側から第2端82側へ向かって空間95に挿入される。これにより、第1延出部63は、第1端81側から空間95内に延びた状態となる。第2延出部73は、第2インシュレータ55が分割コア35に組み付けられるときに、軸方向103におけるステータコア31の第2端82側から第1端81側へ向かって空間95に挿入される。これにより、第2延出部73は、第2端82側から空間95内に延びた状態となる。図10に示されるように、空間95に挿入された状態の第1延出部63と第2延出部73とは、軸方向103において対向している。
図6,7,8,10に示されるように、第1延出部63は、第1延出片63Aと第2延出片63Bとを備えている。第1延出片63Aと第2延出片63Bとの間には、空間56が存在する。つまり、第1延出片63Aと第2延出片63Bとは、空間56を介して円周方向101に並んでいる。図8,10に示されるように、第2延出部73は、第1延出片73Aと第2延出片73Bとを備えている。第1延出片73A及び第2延出片73Bは、それぞれ第1延出片63A及び第2延出片63Bと同構成である。
なお、以下の説明において、特に記載のない限り、インシュレータ32についての説明は、インシュレータ32が分割コア35に組み付けられた状態であり、第1延出部63及び第2延出部73が空間95に挿入された状態であるとして行われる。
図8,10に示されるように、第1延出片63Aは、第2延出片63Bの延出先端よりも分割コア35の第2端82側へ延出されている。第1延出片63Aは、第2延出片63Bよりも軸方向103の長さが長い。第1延出片73Aは、第2延出片73Bの延出先端よりも第1端81側へ延出されている。第1延出片73Aは、第2延出片73Bよりも軸方向103の長さが長い。
図10に示されるように、第1延出片63Aの延出先端と第2延出片73Bの延出先端とは、軸方向103において対向している。また、第2延出片63Bの延出先端と第1延出片73Aの延出先端とは、軸方向103において対向している。第1延出片63Aの延出先端83は、第1延出片73Aの延出先端84よりも第2延出部73の延出基端側に位置している。第1延出片73Aの延出先端84は、第1延出片63Aの延出先端83よりも第1延出部63の延出基端側に位置している。
図7に示されるように、第1延出部63は、軸方向103に沿った一部分が空間95の最大幅よりも幅広である。換言すると、第1延出部63の円周方向101の最大長さL5は、空間95の円周方向101の長さL3(図8参照)よりも長い。
図7に示されるように、第1延出片63Aの円周方向101の長さは、軸方向103の位置によって異なる。第1延出片63Aの円周方向101に沿った長さは、延出先端から延出基端側へ向かうに従って長くなり、第2延出片63Bの延出先端よりも第1延出片63Aの延出先端側の位置Pで最大となる。位置Pにおける第1延出部63の円周方向101に沿った長さが最大長さL5である。第1延出片63Aの延出先端における第1延出部63の円周方向101に沿った長さは、長さL4である。長さL4は、最大長さL5より短く、また、長さL3よりも短い。第1延出片63Aにおいて位置Pより延出基端側の外面が、空間95の側面95Aに圧接可能である。つまり、第1延出部63における軸方向103に沿った面が、分割コア35に圧接可能である。第1延出片63Aの位置Pが、空間95の側面95Aに圧接可能な外面の延出先端(第1延出部63において分割コア35に圧接する延出先端)に相当する。従って、詳細な説明は省略されるが、第2延出部73の円周方向101の長さも、第1延出部63と同様に、軸方向103の一部において空間95の円周方向101の長さL3よりも長い。第2延出部73の第1延出片73Aにおける位置Pより延出基端側の外面が、空間95の側面95Bに圧接可能である。つまり、第2延出部73における軸方向103に沿った面が、分割コア35に圧接可能である。第1延出片73Aの位置Pが、空間95の側面95Bに圧接可能な外面の延出先端(第2延出部73において分割コア35に圧接する延出先端)に相当する。
なお、第1延出部63及び第2延出部73の円周方向101の長さは、軸方向103の少なくとも一部において空間95の円周方向101の長さよりも長ければよいが、例えば、第1延出部63及び第2延出部73の円周方向101の長さが、軸方向103の全範囲に亘って空間95の円周方向101の長さよりも長くてもよい。
[分割コア35に対するインシュレータ32の組み付け方法]
以下、分割コア35に対するインシュレータ32の組み付け方法が説明される。
図4に示されるように、複数の鋼板39が軸方向103に積層されることによって、分割コア35が構成される。各鋼板39は、金型を用いて原材料の鋼板ロールから打ち抜かれ、所定の枚数が積まれた積層状態とされる。このとき、積層状態の複数の鋼板39は互いに固定されていない。
積層状態の複数の鋼板39に第1インシュレータ54及び第2インシュレータ55が組み付けられるときに、積層状態の複数の鋼板39の凸部93及び凹部94は、ユーザ又は治具によって把持される。ユーザの指又は治具が、複数の鋼板39を凸部93又は凹部94の角などに当接することにより、複数の鋼板39が軸方向103に沿った投影状態が合致するように整列される。
整列した状態に保持された積層状態の複数の鋼板39に対して、第1インシュレータ54の第1延出部63が、軸方向103における分割コア35の第1端81側から第2端82側へ向かって空間95へ挿入される。詳細には、第1延出部63は、空間95における凹部98へ挿入される。
第1延出部63における位置Pの部分、すなわち最大長さL5より延出基端側まで、第1延出片63A及び第2延出片63Bが空間95に挿入されると、第1延出片63Aは、最大長さL5が空間95の長さL3に合致するように、第2延出片63B側へ近づくように弾性変形する。弾性変形した第1延出片63Aが復元しようとする力によって、第1延出片63A及び第2延出片63Bが、空間95の側面95A,95Bにそれぞれ圧接される。
第2延出部73は、軸方向103における分割コア35の第2端82側から第1端81側へ向かって空間95へ挿入される。第1延出部63と同様にして、第2延出部73の第1延出片73A及び第2延出片73Bは、空間95の側面95A,95Bに圧接される。
第1延出片63Aにおける位置Pより延出基端側の外面は、空間95の側面95Aに圧接する。第2延出片73Aにおける位置Pより延出基端側の外面は、空間95の側面95Bに圧接する。第1延出片63Aにおける位置Pは、第1延出片73Aにおける位置Pより第2端82側に位置している。第1延出片73Aの位置Pは、第1延出片63Aの位置Pより第1端81側に位置している。すなわち、第1延出片63Aが側面95Aに当接する領域と第1延出片73Aが側面95Bに当接する領域とは、軸方向103において重複する部分がある。これにより、第1延出部63及び第2延出部73は、一部に重複して圧接する箇所を含んで、空間95における軸方向103の全範囲に亘って、空間95を画定する側面95A,95Bに圧接している。第1延出部63及び第2延出部73が側面95A,95Bを圧接していることにより、複数の鋼板39が積層状態に維持される。
次に、コイル33が、ティース36の周囲にインシュレータ32(奥部62A,72A、第1本体部61、及び第2本体部71)を介して巻回される。このとき、前述と同様にして、積層状態の複数の鋼板39の凸部93又は凹部94の角にユーザの指や治具が当接されることにより、積層状態の複数の鋼板39が軸方向103に沿った投影状態が合致するように整列される。そして、コイル33が巻回されることにより、、整列された積層状態の複数の鋼板39が一層強固に結合される。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、第1インシュレータ54及び第2インシュレータ55がティース36に外嵌された状態において、第1延出部63及び第2延出部73の少なくともいずれか一方が、分割コア35における軸方向103の全範囲に亘って分割コア35に圧接されている。これにより、各鋼板39をかしめることなく、鋼板39の積層を維持することができる。その結果、積層した各鋼板39の局部的な短絡がなくなるため、ステータコア31において発生する鉄損を小さくすることができる。
また、本実施形態における鋼板39を打ち抜き加工するための金型構造は、かしめによって他の鋼板と連結される鋼板に対して用いられる金型構造よりも単純な構造であるため、金型に要するコストを低くすることができる。また、本実施形態によれば、鋼板39を打ち抜いて積層状態にする工程において、かしめ工程が不要なので、工程を簡略化できる。以上より、ブラシレスモータ10の製造コストを抑えることができる。
また、本実施形態によれば、第1延出部63及び第2延出部73が空間95に挿入された状態において、第1延出部63及び第2延出部73の少なくともいずれか一方が、空間95における軸方向103の全範囲に亘って、空間95を画定する面(側面95A,95B)に圧接されている。これにより、各鋼板39をかしめることなく、鋼板39の積層を維持することができる。
また、各分割コア35のコアヨーク37における円周方向101の中央部は、ステータコア31に作用する磁束密度が低い部分であり、その中央部分に空間95が形成されているので、ブラシレスモータ10の性能の低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、第1延出部63の軸方向103における少なくとも一部の円周方向101における長さは、空間95の円周方向101の長さよりも長く、第2延出部73の軸方向103における少なくとも一部の円周方向101における長さは、空間95の円周方向101の長さよりも長い。そのため、第1延出部63及び第2延出部73が空間95を画定する側面95A,95Bを圧接する構成を簡易に実現することができる。
また、本実施形態によれば、空間95に挿入された第1延出部63と第2延出部73とは、空間95を構成する切り欠きの径方向102のティース36側において空間95を画定する側面95A,95Bに圧接する。ここで、空間95を構成する切り欠きの径方向102の反対面96側における円周方向101の長さは、空間95を構成する切り欠きの径方向102のティース36側における円周方向101の長さよりも短い。そのため、第1延出部63と第2延出部73とが空間95の外方へ移動する可能性を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、第1延出片63A,73Aと第2延出片63B,73Bとの間に空間56が設けられているため、第1延出部63と第2延出部73とが空間95に挿入される際に、第1延出片63A,73Aと第2延出片63B,73Bとが近づく向きへ弾性変形し易い。これにより、第1延出部63及び第2延出部73の空間95への挿入が容易となる。
また、本実施形態によれば、積層状態の複数の鋼板39がユーザ又は治具によって把持される際、凸部93及び凹部94がユーザ又は治具に押さえられることによって、積層状態の各分割コア35は、軸方向103の投影状態が合致するように整列される。よって、各分割コア35の位置精度が良好に維持された状態で、ティース36にコイル33を巻くことができる。
[変形例1]
上述した実施形態では、ロータ13は、ステータコア31の径方向102における内側に設けられていたが、ステータコア31の径方向102における外側に設けられていてもよい。
図11(A)に示されるように、ステータコア31は、複数の分割コア35が円筒形状に連結された構成である。但し、上述の実施形態とは異なり、各分割コア35において、ティース36は、コアヨーク37からステータコア31の径方向102外側へ突出されている。各分割コア35は、上述の実施形態と同様にコアヨーク37とティース36とで構成されているが、図11(B)に示されるように上述の実施形態(図4参照)とは異なる形状である。図11(B)に示されるように、各ティース36の突出先端部(ティース36におけるコアヨーク37と反対側の端部)には、第1面41と第2面42とが形成されている。第1面41は、円周方向101の一方側を向いており且つ軸方向103に延びている。第2面42は、円周方向101の他方側を向いており且つ軸方向103に延びている。
図11(C)に示されるように、インシュレータ32は、第1インシュレータ54と第2インシュレータ55とを備えている。第1インシュレータ54は、第1本体部61と、第1本体部61から軸方向103に突出しておりティース36を覆う一対の第1外嵌部62と、第1本体部61から軸方向103に突出している第1延出部63とを備えている。また、第2インシュレータ55は、第1インシュレータ54と同様に、第2本体部71と一対の第2外嵌部72と第2延出部73とを備えている。
第1インシュレータ54と第2インシュレータ55とは、同一形状である。よって、以下の説明では、第1インシュレータ54の構成について詳細に説明し、第2インシュレータ55の構成については必要に応じて説明する。また、変形例1におけるステータコア31及びインシュレータ32は、一部に形状の相違などはあるものの同様の構成である部分が多い。そこで、以下の説明では、上述の実施形態と異なる構成の部分について詳細に説明し、上述の実施形態と同構成の部分については原則説明を省略しつつ必要に応じて説明するものとする。
図12に示される第1本体部61は、平面視において概ねT字形状に形成されている。第1本体部61は、積層された分割コア35の鋼板39のうち、軸方向103の第1端81に配置された鋼板39に重ねた状態で配置される。一方、第2本体部71は、軸方向103の第2端82に配置された分割コア35の鋼板39に重ねた状態で配置される。
図12に示されるように、第1外嵌部62は、上述の実施形態と同様に、奥部62A、側部62B、側部62Cで構成されている。第2外嵌部72は、上述の実施形態と同様に、奥部72A、側部72B、側部72Cで構成されている。
図11(C)及び図12に示されるように、第1延出部63は、径方向102において第1外嵌部62と空間を隔てて配置されている。第2延出部73は、径方向102において第2外嵌部72と空間を隔てて配置されている。なお、以下の説明において、特に記載のない限り、インシュレータ32についての説明は、インシュレータ32が分割コア35に組み付けられた状態であるとして行われる。
第1延出部63は、第1延出片63Aと第2延出片63Bとを備えている。第1延出片63Aは、円周方向101において第1面41と対向している。第2延出片63Bは、円周方向101において第2面42と対向している。第2延出部73は、第1延出片73Aと第2延出片73Bとを備えている。第1延出片73Aは、円周方向101において第2面42と対向している。第1延出片73Aの延出先端は、軸方向103において第2延出片63Bの延出先端と対向している。第2延出片73Bは、円周方向101において第1面41と対向している。第2延出片73Bの延出先端は、軸方向103において第1延出片63Aの延出先端と対向している。
第1延出片63Aは、第2延出片63Bよりも第2端82側へ延出されている。第1延出片73Aは、第2延出片73Bよりも第1端81側へ延出されている。
第1延出片63A,73A及び第2延出片63B,73Bは、概ね上述の実施形態のものと同形状である。そのため、図13(A)に示されるように、第1延出片63A,73Aの円周方向101の長さは、それぞれ位置Pで最大となる。第1延出片63Aの位置Pは、第1延出片73Aの位置Pよりも第2端82側に位置する。
位置Pにおける第1延出片63Aと第2延出片63Bとの間の隙間の円周方向101に沿った距離L6は、第1面41と第2面42との間の円周方向101に沿った距離L7(図13(B)参照)より短い。同様に、位置Pにおける第1延出片73Aと第2延出片73Bとの間の隙間の円周方向101に沿った距離は、距離L6と同じであり、距離L7より短い。また、第1延出片63A及び第2延出片63Bの延出先端における円周方向101に沿った距離L8は、距離L6,L7のいずれよりも長い。
第1延出片63Aにおける位置Pより延出基端側が第1面41に圧接可能であり、第2延出片63Bが第2面42に圧接可能である。また、第1延出片73Aにおける位置Pより延出基端側が第2面42に圧接可能であり、第2延出片73Bが第1面41に圧接可能である。つまり、第1延出片73Aは、第1延出片63Aとは反対側から第2面42に圧接可能であり、第2延出片73Bは、第2延出片63Bとは反対側から第1面41に圧接可能である。
以下、変形例1における分割コア35に対するインシュレータ32の組み付け方法が説明される。
上述の実施形態と同様にして、整列した状態に保持された積層状態の複数の鋼板39に対して、第1インシュレータ54が第1端81側から取り付けられる。これにより、第1延出部63の第1延出片63A及び第2延出片63Bが、第1面41及び第2面42に沿って第2端82側へ向かって摺動される。その結果、第1延出片63Aは、第2延出片63Bとの間の隙間の円周方向101における距離が距離L7に合致するように、第2延出片63Bから離間するように弾性変形する。弾性変形した第1延出片63Aが復元しようとする力によって、第1延出片63A及び第2延出片63Bが、第1面41及び第2面42にそれぞれ圧接される。
第2延出部73は、軸方向103における分割コア35の第2端82側から取り付けられる。第1延出部63と同様にして、第2延出部73の第1延出片73A及び第2延出片73Bは、第2面42及び第1面41にそれぞれ圧接される。
上述の実施形態と同様に、第1延出片63Aが第1面41に当接する領域と第1延出片73Aが第2面42に当接する領域とは、軸方向103において重複する部分がある。これにより、第1延出部63及び第2延出部73は、一部に重複して圧接する箇所を含んで、軸方向103の全範囲に亘って、第1面41及び第2面42に圧接している。第1延出部63及び第2延出部73が第1面41及び第2面42を圧接していることにより、複数の鋼板39が積層状態に維持される。
次に、上述の実施形態と同様にして、コイル33がティース36の周囲にインシュレータ32を介して巻回される。
変形例1によれば、第1インシュレータ54及び第2インシュレータ55がティース36に外嵌された状態において、第1延出部63及び第2延出部73が互いに反対側から第1面41及び第2面42に圧接されることによって、第1延出部63及び第2延出部73の少なくともいずれか一方が、分割コア35における軸方向103の全範囲に亘って分割コア35に圧接されている。これにより、各鋼板39をかしめることなく、鋼板39の積層を維持することができる。
[変形例2]
上述の実施形態及び変形例1では、インシュレータ32が分割コア35に組み付けられた状態において、第1延出片63A,73A及び第2延出片63B,73Bは、軸方向103における位置Pより延出基端側の範囲において、分割コア35に圧接されていた。しかし、第1延出片63A,73A及び第2延出片63B,73Bは、軸方向103における少なくとも1箇所の所定位置において、分割コア35に圧接されていてもよい。例えば、図14(A)に示されるように、第2延出片63B,73Bは、その円周方向101の長さがそれぞれ位置P1で最大となるように構成されていてもよい。ここで、位置P1は、第1延出片63A,73Aの位置Pより延出基端側に位置する。
この場合、図14(B)に示されるように、第1延出片63A,73Aは、位置Pにおいて分割コア35に圧接され、第2延出片63B,73Bは、分割コア35に圧接される。
また、この場合、第1インシュレータ54の第1本体部61は、第1延出片63A及び第2延出片63Bがそれぞれ位置P,P1において分割コア35に圧接した状態において、分割コア35の第1端面91に圧接している。これにより、分割コア35の第1端81側は、位置P,P1及び第1端面91の3箇所において第1インシュレータ54に圧接される。また、第2インシュレータ55の第2本体部71は、第1延出片73A及び第2延出片73Bがそれぞれ位置P,P1において分割コア35に圧接した状態において、分割コア35の第2端面92に圧接している。これにより、分割コア35の第2端82側は、位置P,P1及び第2端面92の3箇所において第2インシュレータ55に圧接される。
また、第1延出片63Aの位置Pは、第2延出片73Aの位置Pよりも第2延出片73Aの延出基端側に位置している。これにより、分割コア35の第1端81側が3箇所において圧接される範囲と、分割コア35の第2端82側が3箇所において圧接される範囲とが、一部重複する。その結果、分割コア35が圧接される範囲が軸方向103の全範囲に亘る。そのため、複数の鋼板39が積層状態に維持される。
変形例2によれば、第1本体部61と第1インシュレータ54の第1延出片63A及び第2延出片63Bとが分割コア35を圧接することによって、分割コア35における第1延出部63の位置Pよりも第1本体部61側が固定される。また、第2本体部71と第2インシュレータ55の第1延出片73A及び第2延出片73Bとが分割コア35を圧接することによって、分割コア35における第2延出部73の位置Pよりも第2本体部71側が固定される。さらに、第1延出部63の第1延出片63Aの位置Pは、第2延出部73の第1延出片73Aの位置Pよりも第2延出部73の第1延出片73Aの延出基端側に位置しているため、第1延出部63及び第2延出部73の少なくともいずれか一方が、分割コア35における軸方向103の全範囲に亘って分割コア35に圧接されている。以上より、各鋼板39をかしめることなく、鋼板39の積層を維持することができる。
[その他の変形例]
上述の実施形態及び変形例1,2では、第1延出部63及び第2延出部73は第1延出片63A,73A及び第2延出片63B,73Bを備えており、第1延出片63A,73Aと第2延出片63B,73Bとが分割コア35を圧接する構成であった。しかし、第1延出部63及び第2延出部73は、軸方向103に全範囲に亘って分割コア35を圧接することを条件として、他の構成であってもよい。
例えば、第1延出片63A,73Aと第2延出片63B,73Bとが、空間95を画定する終面95Cを圧接するように、第1延出部63及び第2延出部73が構成されていてもよい。
また、例えば、図15に示されるように、第1延出片63Aと第2延出片63Bとが空間95の終面95Cに形成された凸部99を挟み込むことによって、第1延出片63Aと第2延出片63Bとが空間95を画定する面である凸部99の外面を圧接するように、第1延出部63が構成されていてもよい。なお、第2延出部73も同様に構成されていてもよい。
また、例えば、図16(A)に示されるように、第1延出部63及び第2延出部73がそれぞれ1つの延出片から構成されており、これらが空間95において円周方向101の位置がずれるように挿入されてもよい。そして、図16(B)に示されるように、円周方向101にずれた位置において空間95に挿入された第1延出部63と第2延出部73とが、空間95を画定する側面95A,他端側95Bにそれぞれ圧接する。
上述した実施形態では、空間95は、反対面96から径方向102に切り欠かれた切り欠きによって構成されていた。しかし、空間95は、切り欠き以外によって構成されていてもよい。例えば、空間95は、反対面96において開口せず、各分割コア35における軸方向103の第1端81から第2端82まで貫通された貫通孔によって構成されていてもよい。
変形例1,2では、第1延出部63及び第2延出部73は、第1面41及び第2面42に圧接されるものであったが、貫通孔51(図11(B)及び図12参照)に挿入されるものであってもよい。
上述した実施形態では、ステータコア31は、6個の分割コア35を有していたが、分割コア35の数は、3個以上であるならば6個に限らない。
10・・・ブラシレスモータ
13・・・ロータ
31・・・ステータコア
33・・・コイル
35・・・分割コア
36・・・ティース
37・・・コアヨーク
54・・・第1インシュレータ
55・・・第2インシュレータ
63・・・第1延出部
73・・・第2延出部
95・・・空間
95A・・・側面
95B・・・側面
102・・・径方向
103・・・軸方向

Claims (11)

  1. コアヨーク及び当該コアヨークから突出したティースよりなる分割コアを3個以上有しており、上記各ティースが円周上に隙間を空けて配置された状態で上記各分割コアが円筒形状に連結されたステータコアと、
    上記ステータコアの径方向における内側または外側に設けられたロータと、
    上記ステータコアの軸方向における上記分割コアの第1端側において上記ティースに外嵌された第1インシュレータと、
    上記軸方向における上記分割コアの第2端側において上記ティースに外嵌された第2インシュレータと、
    上記各ティースに上記第1インシュレータ及び上記第2インシュレータを介して巻回されたコイルと、を備え、
    上記各分割コアは、鋼板が上記軸方向に積層されて構成されたものであり、
    上記第1インシュレータは、上記軸方向に沿って延出された第1延出部を備え、
    上記第2インシュレータは、上記軸方向に沿って延出された第2延出部を備え、
    上記第1延出部及び上記第2延出部における上記軸方向に沿った面は、上記分割コアに圧接されており、
    上記第1延出部において上記分割コアに圧接する延出先端は、上記第2延出部において上記分割コアに圧接する延出先端よりも上記第2延出部の延出基端側に位置しているブラシレスモータ。
  2. 上記ロータは、上記ステータコアの径方向における外側に設けられており、
    上記分割コアは、上記ティースにおける上記コアヨークと反対側の端部において上記ステータコアの円周方向の一方側を向いた第1面と、上記ティースにおける上記コアヨークと反対側の端部において上記円周方向の他方側を向いた第2面とを有しており、
    上記第1延出部は、上記第1面または上記第2面の少なくとも一方に圧接されており、
    上記第2延出部は、上記第1延出部とは上記円周方向における反対側から上記第1面または上記第2面の少なくとも一方に圧接されている請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 上記ロータは、上記ステータコアの径方向における内側に設けられており、
    上記各分割コアは、上記軸方向に貫通された空間を備え、
    上記第1延出部は、上記第1端側から上記空間内に延びており、
    上記第2延出部は、上記第2端側から上記空間内に延びており、
    上記空間内に延びた上記第1延出部及び上記第2延出部は、上記空間を画定する面に圧接されている請求項1に記載のブラシレスモータ。
  4. 上記空間は、上記ステータコアの円周方向における上記コアヨークの中央部に形成されている請求項3に記載のブラシレスモータ。
  5. 上記第1延出部の上記軸方向における少なくとも一部の上記ステータコアの円周方向における長さは、上記空間の上記円周方向の長さよりも長く、
    上記第2延出部の上記軸方向における少なくとも一部の上記円周方向における長さは、上記空間の上記円周方向の長さよりも長い請求項3または4に記載のブラシレスモータ。
  6. 上記空間は、上記コアヨークにおける上記ティースと反対側の反対面から上記径方向に延びる切り欠きによって構成されている請求項3から5のいずれかに記載のブラシレスモータ。
  7. 上記空間を構成する切り欠きの上記径方向の上記ティース側における上記ステータコアの円周方向の長さは、上記空間を構成する切り欠きの上記径方向の上記反対面側における上記円周方向の長さよりも長い請求項6に記載のブラシレスモータ。
  8. 上記第1延出部及び上記第2延出部は、延出方向と交差する方向へ間隔を空けて配置された第1延出片及び第2延出片をそれぞれ備えており、
    上記第1延出部の第1延出片は、上記第1延出部の第2延出片の延出先端よりも上記軸方向へ延出しており、
    上記第2延出部の第1延出片は、上記第2延出部の第2延出片の延出先端よりも上記軸方向へ延出しており、
    上記第1延出部の第1延出片の延出先端は、上記第2延出部の第2延出片の延出先端と上記軸方向において対向しており、且つ上記第2延出部の第1延出片の延出先端よりも上記第2延出部の第1延出片の延出基端側に位置している請求項1から7のいずれかに記載のブラシレスモータ。
  9. 上記第1インシュレータは、上記第1インシュレータの第1延出片及び第2延出片が上記分割コアに圧接した状態において上記分割コアの第1端面に圧接する第1本体部を備え、
    上記第2インシュレータは、上記第2インシュレータの第1延出片及び第2延出片が上記分割コアに圧接した状態において上記分割コアの第2端面に圧接する第2本体部を備える請求項8に記載のブラシレスモータ。
  10. 上記各分割コアは、上記ステータコアの円周方向の一端において上記円周方向に突出した凸部と、上記円周方向の他端において上記円周方向に凹んだ凹部と、を備えており、
    隣接する上記各分割コアは、上記凸部と上記凹部とが嵌合されることによって連結されている請求項1から9のいずれかに記載のブラシレスモータ。
  11. 上記第1インシュレータ及び上記第2インシュレータは樹脂製である請求項1から10のいずれかに記載のブラシレスモータ。


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