JP2016076774A - 画像記録装置、画像記録方法、及びプログラム - Google Patents

画像記録装置、画像記録方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の光沢印刷方式の中から、入力された光沢色データに対応する光沢印刷方式を選択すること。【解決手段】本発明は、印刷物の表面に光沢調を付与する画像記録装置であって、入力された光沢色データに基づき、処理対象毎に、複数の光沢印刷方式の中から少なくとも1つの光沢印刷方式を選択する選択手段と、前記選択された少なくとも1つの光沢印刷方式に基づき画像を記録する記録手段とを備えたことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の種類の光沢印刷方式の中から、入力されたデータに応じた光沢印刷方式を選択的に使い分ける画像記録装置、画像記録方法、及びプログラムに関する。
近年、パンフレット等の商業印刷分野、雑誌・写真集等の出版印刷分野、又は化粧品等の紙器等の包装印刷分野での高級化及び個性化傾向は一段と進みつつある。高級化及び個性化傾向を実現するための技術として、金属や真珠の表面光沢の外観(本明細書では、「表面光沢調」と呼ぶ)を印刷物に付与する技術が用いられている。
例えば、記録媒体の表面に金属箔等を塗布することで表面光沢調の表現を実現する記録媒体作成技術が知られている(特許文献1を参照)。しかしながら、特許文献1では、印刷物全面に表面光沢調を付与することは容易であるが、任意領域のみに表面光沢調を発生させることができないという課題があった。
一方、印刷物の任意領域のみに表面光沢調を発生させる手法が知られている。例えば、金属粉を含む着色剤を色材に含むメタリック調やパール調の特殊光沢色材(金属インク)を用いることで、表面光沢調の外観を持つ印刷物を作成する光沢印刷方式(本明細書では、「金属インク方式」と呼ぶ)が知られている(特許文献2を参照)。
更に、金属粉を含む着色剤を用いずに表面光沢調を発生させる手法として、光の反射や干渉を利用する手法が知られている。例えば、印刷物の表面に光の波長と同程度の厚みのインク膜を形成することで表面光沢調の外観を持つ印刷物を作成する光沢印刷方式(本明細書では、「薄膜干渉方式」と呼ぶ)が知られている(特許文献3を参照)。また、光の吸収係数が高いインク層の上に、屈折率の波長分散性が高いインクを重ねることで表面光沢調の外観を持つ印刷物を作成する光沢印刷方式(本明細書では、「ブロンズ方式」と呼ぶ)も考えられる。
以下、印刷物の任意領域のみに表面光沢調を発生させる従来手法、具体的には、金属インク方式、薄膜干渉方式、及びブロンズ方式について、夫々の方式によって作成された印刷物の断面模式図を用いて簡単に説明する。
まず、金属インク方式について説明する。金属インク方式で作成した印刷物の断面模式図を、図1(a)に示す。金属インク方式で作成した印刷物は、記録媒体103上に金属粉を含む着色剤を用いた画像104aを記録することで実現する。記録された画像104aに金属粉が含まれていることから、観察光源101より照射され観察者102に観察される反射光量が他の光沢印刷方式に比べ多く、高輝度な表面光沢調を実現することが可能となる。また、記録媒体103の表面を被覆する割合(表面被覆率)に応じて、表面光沢調の濃度を調整することが可能となる。一方で、表面光沢調の色味を制御するためには、混ぜ込む金属粉を制御する必要があり、多様な色味を実現する場合にはインク種を増やす必要がある。
次に、薄膜干渉方式について説明する。薄膜干渉方式で作成した印刷物の断面模式図を、図1(b)に示す。薄膜干渉方式で作成した印刷物は、記録媒体103上に光の波長と同程度の厚みを有するインク膜104bを形成することで実現する。尚、濃度が薄く透明なインクを用いてインク膜104bを形成することが望ましい。光の波長と同程度の厚みを有するインク膜104bの表面で反射する光と、インク膜104bを透過し記録媒体103より反射した光とが干渉しあって観察者102に観察される。そのため、インク膜104bの厚みを制御することで、表面光沢調の色味を制御することが可能となる。一方で、表面光沢調の色味を所望の色味に近づけるためには、インク膜の厚みのバラツキを小さくする必要がある。
最後に、ブロンズ方式について説明する。ブロンズ方式で作成した印刷物の断面模式図を、図1(c)に示す。ブロンズ方式で作成した印刷物は、記録媒体103上に、光の吸収係数が高い第一のインクで形成される第一のインク層104cと、当該第一のインク層の上に屈折率の波長分散性が高い第二のインクで形成される第二のインク層105cとを重ねることで実現する。第一のインク層104cを下地にすることで、第二のインク層105cの内部で拡散する光を減らし、観察者102まで到達する光の大部分を第二のインク層105cの表面で反射する光にする。これにより、薄膜干渉方式に比べ彩度の高い表面光沢調を実現することが可能となる。また、記録媒体103の表面を被覆する割合(表面被覆率)に応じて、表面光沢調の濃度を調整することが可能となる。一方で、金属インク方式と同様で、表面光沢調の色味を制御するためには混ぜ込む顔料を制御する必要があり、多様な色味を実現する場合にはインク種を増やす必要がある。
特開2005−336660号公報 特開2012−183708号公報 特開2009−184324号公報
上述した、3つの光沢印刷方式による表面光沢調の色味の違いを、図2に示す。図2は、光沢印刷方式毎に表現できる表面光沢調の色味がa*b*平面でどの位置かを示した図である。
図2は、金属インク方式の例として、金色の金属粉を含む着色剤を用いた場合を示している。図2中のプロット点Met1_128は表面被覆率が50%の場合、プロット点Met1_255は表面被覆率が100%の場合を表している。
また図2は、薄膜干渉方式の例として、インク膜104bの厚みを変えた場合も示している。図2中のプロット点CL_16からプロット点CL_255まで、符号末尾の数値が大きくなるほどインク膜が厚い場合を表している。より具体的には、プロット点CL_16が厚み20nm、プロット点CL_255が厚み300nmの場合を表している。尚、インク膜の厚みと色味との関係は、インク膜を形成するインクの材料によって異なるため、上記の一例に限定されない。
更に図2は、ブロンズ方式の例として、異なる2種類の着色剤を用いた場合も示している。プロット点Br1_128、プロット点Br1_255は赤銅色の波長分布と類似した屈折率を持つインクを第一のインクとした場合を表している。より具体的には、プロット点Br1_128は表面被覆率が50%の場合、プロット点Br1_255は表面被覆率が100%の場合を表している。同様にプロット点Br2_128、プロット点Br2_255は銅色の波長分布と類似した屈折率を持つインクを第二のインクとした場合を表している。プロット点Br2_128は表面被覆率が50%の場合、プロット点Br2_255は表面被覆率が100%の場合を表している。
以上、図2に示した通り、薄膜干渉方式では1種類のインクによってインク膜104bの厚みを制御することで、複数の色相の色味を表現することが可能だが、金属インク方式やブロンズ方式に比べ表現できる色味の彩度が低いことが知られている。
上記で示した通り、夫々の光沢印刷方式で表現できる表面光沢調の色味が異なるため、ユーザが表現したい色味に応じて適切な光沢印刷方式を選択する必要があった。また、同じ色味を複数の光沢印刷方式で表現可能である場合にインク消費量、記録できる解像度の違い、入力データに含まれるオブジェクトや色相毎の連続性を考慮して適切な光沢印刷方式を選択することは困難であった。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものである。本発明は、複数の光沢印刷方式の中から、入力された光沢色データに対応する光沢印刷方式を選択することを目的とする。
本発明は、印刷物の表面に光沢調を付与する画像記録装置であって、入力された光沢色データに基づき、処理対象毎に、複数の光沢印刷方式の中から少なくとも1つの光沢印刷方式を選択する選択手段と、前記選択された少なくとも1つの光沢印刷方式に基づき画像を記録する記録手段とを備えたことを特徴とする。
本発明により、入力された光沢色データに対応する光沢印刷方式を容易に選択することが可能となる。
光沢印刷方式によって表面光沢調を発生させた印刷物の断面模式図である。 光沢印刷方式によって表現できる表面光沢調の色味の違いを示す図である。 実施例1〜3に係る画像記録装置の構成を示すブロック図である。 実施例1に係るデータ入力部に入力される光沢色データを説明する模式図である。 実施例1に係る光沢印刷方式選択部が実行する処理のフロー図である。 実施例1に係る、光沢色データと印刷条件との対応関係を表すLUTである。 マルチパス記録方式における、記録ヘッド及び記録パターン(マスクパターン)を模式的に示した図である。 マルチパス記録方式において光沢調の表現を制御する場合の記録パターン(マスクパターン)を模式的に示した図である。 実施例2に係る光沢印刷方式選択部が実行する処理のフロー図である。 優先順位情報を入力するときにユーザに提示されるUIを示す図である。 複数の光沢印刷方式による色味を並置混色させる場合の説明図である。 実施例3に係る光沢印刷方式選択部が実行する処理のフロー図である。 光沢色データと、印刷条件との対応関係を表すLUTである。 本発明の一実施例に係る、光沢印刷方式選択部が実行する処理のフロー図である。 本発明の一実施例に係る、画像記録装置の構成を示すブロック図である。 データ入力部に入力される、光沢色データと拡散色データとを両方含むデータを示す模式図である。
[実施例1]
実施例1では、予め決められた優先順位に従って、入力された光沢色データに対応する光沢印刷方式を選択する例を示す。
本明細書では、画像記録装置の記録材であるインクをCyan、Magenta、Yellow、Black、Clearなど英語表記またはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、クリアなど片仮名表記で表す。また、色又はそのデータ乃至色相をC、M、Y、K、CLなどの英大文字を用いて略記する。即ち、Cはシアン色又はそのデータ乃至色相を、Mはマゼンタ色又はそのデータ乃至色相を、Yはイエロー色又はそのデータ乃至色相を、Kはブラック色又はそのデータ乃至色相を、CLは透明又はそのデータ乃至色相を、夫々表すものとする。
以下では、本実施例に係る画像記録装置として、C、M、Y、K、CLの5色のインクを保持し、光沢調を制御する光沢印刷方式として薄膜干渉方式とブロンズ方式との2つを使用可能な画像記録装置を例に挙げて説明する。ただし、画像記録装置が保持するインクは上記の5色に限定されない。CやMの濃度を薄くした淡シアンや、淡マゼンタを用いても良いし、特許文献2で開示されるような金属を含んだ金や銀の色味を持つ金属インクを用いても良い。また、画像記録装置が使用可能な光沢印刷方式も、上記の2つに限定されない。
<画像記録装置の構成>
図3に、本実施例に係る画像記録装置300の構成を表すブロック図を示す。画像記録装置300は、データ入力部301と、光沢印刷方式選択部302と、記録部303と、光沢印刷方式選択部302が参照するルックアップテーブル(本明細書では「LUT」と略記する)が格納される格納部304・305とから構成される。格納部304には、光沢印刷方式として薄膜干渉方式を選択するときに用いられる薄膜干渉方式LUTが格納され、格納部305には、光沢印刷方式としてブロンズ方式を選択するときに用いられるブロンズ方式LUTが格納される。尚、図3では、薄膜干渉方式LUTとブロンズ方式LUTとが異なる格納部に格納されているが、同一の格納部に格納されていても良い。
データ入力部301は、光沢色データを入力データとして受け取り、光沢印刷方式選択部302に転送する。次いで、光沢印刷方式選択部302は、転送された光沢色データに対応する光沢印刷方式を予め保持する、格納部304・305に格納されたLUTを順番に参照することで、予め決められた優先順位情報に基づいて光沢印刷方式を選択する。最後に、記録部303は、印刷条件に基づいて印刷データを生成し、記録媒体上に画像を記録する。以下に、画像記録装置300の各構成要素の処理を詳細に説明する。
<データ入力部の説明>
データ入力部301は、記録媒体上の領域ごとに表現したい光沢調の色味を指定する光沢色データの入力を受け付ける。光沢色データとは、印刷物に照明が映り込んだ際に観察される光沢の色味を指定するデータである。画素毎に表面光沢調で表現したい色味をL*a*b*色空間のa*b*の値を使って指定する。図4に、記録したい絵柄と光沢色データとの組み合わせの例を示す。図4(a)に示す絵柄で、黒く塗りつぶされた領域の光沢調の色味がa*=10、b*=20の場合の光沢色データを、図4(b)に示す。尚、より好適には光沢色データの解像度情報やオブジェクト情報、色相情報が付属されていることが望ましい。入力された光沢色データは、光沢印刷方式選択部302へと送られる。
<光沢印刷方式選択部の説明>
光沢色データを送られた光沢印刷方式選択部302は、格納部304・305に格納されたLUTを予め決められた優先順位情報に基づいて順に参照し、入力された光沢色データに対応する光沢印刷方式を選択する。
本実施例では、優先順位情報の一例として、薄膜干渉方式がブロンズ方式よりも優先されることを示す優先順位情報を例に挙げて説明する。この優先順位情報は、画像記録装置300固有の予め決められた情報である。また、本実施例では、優先順位に従って画素毎に光沢印刷方式を選択する。尚、優先順位情報は上記の一例に限定されない。本実施例では、表現できる色相が多いことから薄膜干渉方式がブロンズ方式よりも優先される例を示すが、より高彩度な光沢調の色味を表現したい場合にはブロンズ方式を薄膜干渉方式よりも優先しても良い。また、本実施例では、画素毎に光沢印刷方式を選択する例を示すが、必ず画素毎に光沢印刷方式を選択しなければならないという訳ではない。例えば、階調飛びや疑似輪郭を発生させないために、入力された光沢色データに含まれるオブジェクト毎や色相毎に光沢印刷方式を選択しても良い。
図5に、光沢印刷方式選択部302が実行する処理の詳細なフロー図を示す。光沢印刷方式選択部302は、入力された光沢色データの画素毎に処理を行い、全画素に対して光沢印刷方式を選択するまで、繰り返し処理を行う。
ステップS501(以下、「ステップS501」は「S501」と略記し、他のステップも同様に略記する)では、光沢印刷方式選択部302は、薄膜干渉方式LUTを参照して、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件が存在するか否かを判定する。光沢印刷方式選択部302が薄膜干渉方式LUTをブロンズ方式LUTより先に参照する理由は、上述した通り、本実施例では薄膜干渉方式がブロンズ方式よりも優先されるからである。S501の判定の結果、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件が薄膜干渉方式LUTに存在する場合は、薄膜干渉方式で表現可能とし、S502へ進む。逆に、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件が薄膜干渉方式LUTに存在しない場合は、薄膜干渉方式で表現不可能とし、S503へ進む。薄膜干渉方式LUTの例を図6(a)に示す。図6(a)に示す通り、入力された光沢色データのa*b*の値に対応する色味を薄膜干渉方式で実現する印刷条件として、各インクの打込み量と、表面に堆積させるインクの種類及び打込み量とが記載されている。尚、図6(a)では、薄膜干渉方式において光沢調の色味をより好適に観察できる例として、下地にKインクを印刷するLUTを例示したが、上記の一例に限定されない。例えば、別途入力された拡散光色データに応じて、下地を任意の色で表現しても良い。
S502では、光沢印刷方式選択部302は、光沢色データに対応する光沢印刷方式として薄膜干渉方式を選択し、薄膜干渉方式LUTを参照することで取得した印刷条件を、着目画素の印刷条件として決定する。
S503では、光沢印刷方式選択部302は、ブロンズ方式LUTを参照して、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件が存在するか否かを判定する。判定の結果、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件がブロンズ方式LUTに存在する場合は、ブロンズ方式で表現可能とし、S504へ進む。逆に、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件がブロンズ方式LUTに存在しない場合は、ブロンズ方式で表現不可能とし、S505へと進む。ブロンズ方式LUTの例を図6(b)に示す。図6(b)に示す通り、薄膜干渉方式LUTと同様に、入力された光沢色データのa*b*の値に対応する色味をブロンズ方式で実現する印刷条件として、各インクの打込み量と、表面に堆積させるインクの種類及び打込み量とが記載されている。尚、図6(b)では、ブロンズ方式において光沢調の色味をより好適に観察できる例として、下地にKインクを印刷するLUTを例示したが、上記の一例に限定されない。表面に堆積させるインクを透過してくる光を吸収するインクを下地に印刷できれば良く、例えば表面に堆積させるインクと補色関係にあるインクを下地に用いても良い。
S504では、光沢印刷方式選択部302は、光沢色データに対応する光沢印刷方式としてブロンズ方式を選択し、ブロンズ方式LUTを参照することで取得した印刷条件を、着目画素の印刷条件として決定する。
S505では、光沢印刷方式選択部302は、入力された光沢色データに対応する色味を、画像記録装置300が使用可能な薄膜干渉方式又はブロンズ方式で表現することは不可能であると判定する。この場合、光沢印刷方式選択部302は、入力された光沢色データの色味に最も近い色味を表現可能な光沢印刷方式を選択することとなる。以下に、入力された光沢色データの色味に最も近い色味を表現する光沢印刷方式を選択する処理(マッピング処理)の例を示す。入力された光沢色データのa*b*をa*in、b*inとし光沢印刷方式毎のLUTに記載されているa*b*をa*LUT、b*LUTとし、以下の式(1)に基づいて色差ΔEを印刷条件毎に算出する。
例として、入力された光沢色データのa*b*がa*in=25、b*in=21である場合について説明する。この場合、光沢色データと図6(a)の1列目の印刷条件との色差ΔE_figure6_1は、ΔE_figure6_1=((25-15)+(21-12)1/2=13.45となる。このようにして、色差ΔEを印刷条件毎に算出していき、印刷条件の中で最も色差ΔEが最小になる印刷条件を、着目画素の印刷条件として決定する。尚、本実施例では、光沢印刷方式毎のLUTに記載された印刷条件の中に、入力された光沢色データに対応する印刷条件が無い場合に、色差が最小となる印刷条件を選択する例を示したが、上記の一例に限定されない。例えば、色差の代わりに色相差が最小になる印刷条件を選択しても良い。
以上説明した処理を光沢印刷方式選択部302が実行することで、入力された光沢色データの画素毎に光沢印刷方式を選択し、印刷条件を決定する。
<記録部の説明>
次に、記録部303が実行する処理について説明する。記録部303は、光沢印刷方式選択部302で決定された画素毎の印刷条件に基づいて印刷データを生成する。次いで、記録部303は、生成した印刷データに基づいて、記録媒体上に光沢調が付与された画像を記録する。
本実施例では、記録媒体上に画像を記録する画像記録装置として、マルチパス記録方式のインクジェットプリンタを例に挙げて説明する。本実施例における印刷データとは、選択された各画素の印刷条件に基づいて、各インクをどの位置で吐出するかを決定するデータである。ただし、印刷データの形式はこれに限定されない。印刷データは、画像記録装置の記録方式に応じてデータ形式を変更して良い。例えば、電子写真方式の画像記録装置であれば、印刷データは露光レーザのオン・オフ信号であっても良い。また、印刷データは、記録するデータの特徴のみでなく、別途入力されるデータから取得可能な記録媒体の情報、印刷の品位情報、給紙方法等の制御情報等を含んでも良い。マルチパス記録方式によって画像を記録するための、印刷データの簡単な例を図7に示す。図7では、マルチパス記録方式を説明するために、記録ヘッド及び記録パターンが模式的に示されている。インクジェットプリンタの記録ヘッドは一般的に数100個のノズルを有するが、ここでは簡単のため、記録ヘッド701は16個のノズルを有するものとする。16個のノズルは、図7に示すように第1〜第4の4つのノズル群に分割され、各ノズル群には4個のノズルが含まれている。図7中のマスクパターン702は、各ノズルが記録を行うエリアを黒塗りで示している。各ノズル群が記録するパターンは互いに補間の関係にあり、各ノズル群によって記録されるパターンを重ね合わせると4pixels×4pixelsのエリアに対応した領域の記録が完成される構成となっている。パターン703〜706は、記録走査を重ねていくことによって画像が完成されていく様子を示している。各記録走査が終了するたびに、記録媒体は図の矢印707の方向にノズル群の幅分ずつ(即ち、4画素分ずつ)搬送される。よって、記録媒体の同一領域(各ノズル群の幅に対応する領域)は4回の記録走査によって初めて画像が完成される構成となっている。以上のように、記録媒体の各同一領域が複数回の走査で複数のノズル群によって記録されることは、ノズル特有のばらつきや記録媒体の搬送精度のばらつき等を低減させる効果がある。
次に、印刷条件から印刷データを生成する例を示す。まず、記録部303は、印刷条件で選択されているインクの中で、最表面インク層として設定されているインクを除いたインクを下地インク、最表面インク層として設定されているインクを最表面インクとする。次いで、記録部303は、下地インク及び最表面インクを色毎に分解し、色毎に印刷データを生成する。例えば、C、M、Y、K、CLの5色のインクを搭載している本実施例に係るインクジェットプリンタであれば、5色のインクに対応する5つの印刷データが生成される。次いで、記録部303は、下地インク及び最表面インクを色毎に分解したデータに対しハーフトーン処理を行う。本実施形態におけるハーフトーン処理とは、多値の入力画像データを2値画像(又は2値以上で入力階調数より少ない階調数の画像)に変換する処理であり、本実施例では、公知の誤差拡散法を用いる。ただし、本実施例におけるハーフトーン処理は誤差拡散法に限られず、例えばディザマトリクスを用いた閾値処理による2値化を行ってもよい。次いで、記録部303は、ハーフトーン処理後のデータと、マスクパターンとを用いて印刷データを生成する。印刷データに変換されるマスクパターンの一例を、図8(a)に示す。印刷データを生成する際、記録部303は、マスクパターンを、前半の4パスで記録する下地インクのマスクパターンと、後半の8パスで記録する最表面インクのマスクパターンとの2種類に分ける。これにより、印刷データを用いて、下地となるインクと、最表面のインクとの記録走査順を制御することで、所望のインク層構造を記録媒体上に形成することが可能となる。以上の処理により生成した印刷データに基づいて、記録部303は、記録媒体上にインクドットを吐出し、画像を記録する。
尚、本実施例では、複数のインク層構造によって光沢調の表現を制御する例を示したが光沢調の表現を制御する方法は、上記の一例に限定されない。例えば、金属インク方式によって光沢調表現を実現する場合には複数のインク層構造にする必要はなく、最表面インクの値に対し図8(b)に示すようなマスクパターンを用いても良い。
本実施例により、予め決められた優先順位に従って、入力された光沢色データに対応する光沢印刷方式を容易に選択することが可能になる。
[実施例2]
実施例1では、予め決められた優先順位情報に基づいて、画素毎に光沢印刷方式を選択する例を示した。実施例2では、取得した優先順位情報に基づいて、光沢印刷方式の優先度を制御し、制御した優先度に基づいて画素毎に光沢印刷方式を選択する例を示す。
<画像記録装置の構成>
本実施例においても実施例1と同様、C、M、Y、K、CLの5色のインクを保持し、光沢調を制御する光沢印刷方式として薄膜干渉方式とブロンズ方式との2つを使用可能な画像記録装置を例に挙げて説明する。
本実施例に係る画像記録装置300は、データ入力部301と、優先順位情報を取得する優先順位情報取得部(不図示)を備えた光沢印刷方式選択部302と、記録部303とを備える。また、画像記録装置300は、LUTを格納する格納部を備える(図3を参照)。データ入力部301、記録部303、及び格納部304・305については、実施例1と同様のため説明を省略する。以下、実施例1と異なる、本実施例に係る光沢印刷方式選択部302について説明する。データ入力部301の転送により光沢色データを取得する光沢印刷方式選択部302は、優先順位情報取得部によって優先順位情報も取得する。光沢印刷方式選択部302が優先順位情報を取得した後、光沢印刷方式選択部302は、取得した優先順位情報に基づいて優先された光沢印刷方式のLUTより順にLUTを参照し、入力された光沢色データに対応する光沢印刷方式を選択し、印刷条件を決定する。
<光沢印刷方式選択部の説明>
以下に、本実施例に係る光沢印刷方式選択部302の詳細な処理工程を、図9を用いて説明する。図9は、本実施例に係る光沢印刷方式選択部302が実行する処理のフロー図である。
S901では、光沢印刷方式選択部302は(光沢印刷方式選択部302が備える優先順位情報取得部は)、ユーザから入力された優先順位情報を取得する。優先順位情報とは、実施例1と同様に、光沢印刷方式を選択する処理対象(具体的には、画素、色相、オブジェクト等)と、優先する光沢印刷方式とを示す情報である。図10(a)に、優先順位情報を取得する際にユーザに提示されるユーザインターフェース(UI)の例を示す。例えば、図10(a)に示すようなUIを画像記録装置300の制御用モニタ(不図示)に表示することで、画像記録装置300は、ユーザに優先順位情報の入力を促す。光沢印刷方式選択部302が優先順位情報の入力を受け付けると、優先順位情報で指定された処理対象毎に光沢印刷方式を選択するため、S902へ進む。尚、図9(a)は、実施例1と同様に、処理対象が画素の場合を例示している。
S902では、光沢印刷方式選択部302は、S501と同様に薄膜干渉方式LUTを参照して、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件が存在するか否かを判定する。判定の結果、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件が薄膜干渉方式LUTに存在する場合はS903へ、存在しない場合はS906へ進む。
S903では、光沢印刷方式選択部302は、薄膜干渉LUTから光沢色データに対応する印刷条件を取得し、着目画素に対する印刷条件の候補CLCaseとして保持する。保持後、S904へ進む。
S904では、光沢印刷方式選択部302は、S503と同様にブロンズ方式LUTを参照して、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件が存在するか否かを判定する。判定の結果、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件がブロンズ方式LUTに存在する場合はS905へ、存在しない場合はS907へ進む。
S905では、光沢印刷方式選択部302は、ブロンズ方式LUTから光沢色データに対応する印刷条件を取得し、着目画素に対する印刷条件の候補BrCaseとして保持する。保持後、S910へ進む。
<光沢印刷方式選択部の説明−入力データを複数の印刷条件で表現できる場合>
S910では、光沢印刷方式選択部302は、着目画素に対して保持されている複数の印刷条件の候補の中から、S901で取得した優先順位情報に基づいて適切な光沢印刷方式を選択する。S910の詳細な処理フローを、図9(b)に示す。S9101bでは、光沢印刷方式選択部302は、優先順位情報によって示される、優先されている光沢印刷方式を判定する。判定の結果、光沢印刷方式として薄膜干渉方式がブロンズ方式より優先されている場合はS9102bへ進み、ブロンズ方式が薄膜干渉方式より優先されている場合はS9103bへ進む。S9102bへ進んだ場合、印刷条件の候補として保持しているものの中から、薄膜干渉方式で表現するCLCaseを着目画素に対する印刷条件として決定する。S9103bへ進んだ場合、印刷条件の候補として保持しているものの中から、ブロンズ方式で表現するBrCaseを着目画素に対する印刷条件として決定する。以上のように、複数の印刷条件が候補となった場合に、光沢印刷方式選択部302は、ユーザが優先順位情報で指定した方式の光沢印刷方式を、優先的に選択する。
S907は、S502と同様のため説明を省略する。
S906では、光沢印刷方式選択部302は、S503と同様にブロンズ方式LUTを参照して、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件が存在するか否かを判定する。判定の結果、着目画素の光沢色データに対応する印刷条件がブロンズ方式LUTに存在する場合はS908へ、存在しない場合はS909へ進む。尚、S908はS504と同様の処理であり、S909はS505と同様の処理であるため、説明を省略する。
以上説明した処理を光沢印刷方式選択部302が実行することで、ユーザ指定により入力された優先順位情報に基づいて、入力された光沢色データに対応する印刷条件を容易に選択することができる。従って、よりユーザが望む条件で画像を記録することが可能となる。
<優先順位情報で光沢印刷方式以外のものを指定する場合>
優先順位情報により、処理対象及び優先すべき光沢印刷方式を指定する場合を例に挙げて説明してきたが(図10(a)を参照)、優先順位情報で指定されるものは、この例に限定されない。優先順位情報として、少なくとも優先すべき光沢印刷方式を特定可能なものを指定すれば良い。例えば、インク消費量を優先順位情報として指定しても良く、この場合、光沢印刷方式毎に消費するインク量を比較することで、インク消費量が少ない光沢印刷方式を選択することができる。以下、優先順位情報として、インク消費量及び解像度が指定される場合を例示する(図10(b)を参照)。このように優先順位情報として光沢印刷方式を選択するための条件を指定する場合には、画像記録装置300が、指定する条件に関する情報を予め保持する必要がある。例えば、インク消費量が指定可能な場合には、光沢印刷方式毎のLUTにおいて印刷条件とは別にインク消費量の情報を保持する必要がある。インク消費量は、消費するインクの打込み量の合計より算出する。同様に、解像度が指定可能な場合には、光沢印刷方式毎のLUTにおいて印刷条件とは別に記録可能な解像度の情報を保持する必要がある。記録可能な解像度は、光沢印刷方式毎に解像度の異なるチャートを印刷及び測定することで、表現したい色味を記録可能な解像度を予め取得しておく。尚、記録可能な解像度の設定方法はこれに限定されず、着色剤に含まれる材料の特性から表現可能な解像度を算出しても良い。
図10(b)に、優先順位情報として光沢印刷方式でなく、光沢印刷方式を選択するための条件であるインク消費量と、解像度との何れかを指定するUIの例を示す。光沢印刷方式選択部302が優先順位情報の入力を受け付けると、優先順位情報で指定された処理対象毎に光沢印刷方式を選択するため、S902以降に進む。S902以降の以降の処理について、S910以外の処理は、上記の例と同様であるため説明を省略する。以下、優先順位情報により、光沢印刷方式を選択するための条件を指定する場合の、S910の詳細な処理について、図9(c)のフロー図を用いて説明する。
S9101cでは、光沢印刷方式選択部302は、優先順位情報として指定された条件が何であるかを判定する。判定の結果、優先順位情報として指定された条件がインク消費量の場合S9102cへ進み、優先順位情報として指定された条件が解像度の場合S9103cへ進む。
S91021、S91031では、光沢印刷方式選択部302は、印刷条件と別に保持された条件の値を比較する。具体的には、S91021では、異なる形式の印刷条件候補同士のインク消費量を比較し、S91031では、異なる形式の印刷条件候補同士の解像度を比較する。S91021での比較の結果、光沢印刷方式選択部302は、インク消費量が少ないとされる光沢印刷方式を選択し、選択された光沢印刷方式の印刷条件候補を着目画素に対する印刷条件として決定する。同様に、S91031での比較の結果、光沢印刷方式選択部302は、記録可能な解像度が大きいとされる光沢印刷方式を選択し、選択された光沢印刷方式の印刷条件候補を着目画像に対する印刷条件として決定する。
以上説明した処理を光沢印刷方式選択部302が実行することで、光沢印刷方式を選択するための条件を、ユーザ指定により入力された優先順位情報から取得し、入力された光沢色データに対応する印刷条件を容易に選択することができる。従って、よりユーザが望む条件で画像を記録することが可能となる。
尚、光沢印刷方式を選択するための条件として、インク消費量及び解像度を用いる場合を例に挙げて説明したが、光沢印刷方式を選択するための条件は、上記の一例に限定されない。光沢印刷方式を選択するための条件として、例えば、表現できる光沢強度、光沢写像性、観察角度毎の色の変化等を用いても良い。
[実施例3]
<並置混色>
実施例1、2では、入力された光沢色データの色味を、画像記録装置が使用可能な薄膜干渉方式又はブロンズ方式の何れかで表現することができない場合に、従来の色域マッピング方法を用いて色差ΔEが最小となるように光沢印刷方式を選択する例を示した。しかし、入力された光沢色データに対応する色味を、画像記録装置が使用可能な薄膜干渉方式又はブロンズ方式の何れかで表現することができない場合に、光沢印刷方式を選択する方法は、上記の一例に限定されない。例えば図11に示すように、入力された光沢色データのプロット点を挟む2つのプロット点Br1_255、CL_32に対応する印刷条件による色味を並置混色させることで表現しても良い。複数の光沢印刷方式による色味を並置混色させる場合の、本実施例に係る光沢印刷方式選択部302が実行する処理を、図12のフロー図を用いて説明する。ただし、図12中のS501乃至S505については、実施例1と同様のため説明を省略する。
S1201では、光沢印刷方式選択部302は、入力された光沢色データの色味を、複数の光沢印刷方式による色味の並置混色により表現可能か否かを判定する。具体的には、光沢印刷方式選択部302は、入力値のプロット点(a*in,b*in)をa*b*平面上で挟む2つのプロット点に相当する光沢印刷方式が存在するか否かを判定する(図11を参照)。判定の結果、存在する場合は、並置混色により表現可能として、2つのプロット点が示す印刷条件を抽出し、S1202へ進む。逆に存在しない場合は、並置混色により表現不可としてS505へ進み、実施例1と同様の処理を行う。
S1202では、入力値のプロット点(a*in,b*in)と、S1201で抽出した印刷条件2点との間のa*b*平面上での距離の比に基づいた割合を算出し、算出した割合に基づいて印刷条件を決定する。より好適には、光沢印刷方式毎に記録可能な解像度を考慮して、a*b*平面上での距離の比に基づいた割合に並置混色させることが可能か否かを判定することが望ましい。尚、上記では、抽出した2点の印刷条件を用いて並置混色させる例を示したが、抽出する印刷条件は上記の一例に限定されない。例えば、3点や4点の印刷条件を抽出し、並置混色させても良い。
尚、本実施例では薄膜干渉方式又はブロンズ方式の何れかで表現することができない場合に並置混色させる例を説明したが、並置混色させる例は上記に限定されない。例えば、隣接する画素において光沢印刷方式が切り替わることによって発生する画質弊害を低減させるために、光沢印刷方式が切り替わる境界領域において、並置混色を用いても良い。
<並置混色のパターン>
本実施例では、1つの印刷条件による色味では入力された光沢色を表現できない場合に、複数の印刷条件による色味を並置混色させる場合を例に挙げて説明したが、並置混色は上記の一例に限定されない。例えば、実施例1で示した場合と同様に、画質向上を目的に光沢色データに記録されているオブジェクト毎の光沢印刷方式を統一するために並置混色を用いても良い。
[その他の実施例]
<光沢色データのパターン>
実施例1〜3では、光沢色データとして、L*a*b*色空間のa*b*の値を指定するデータを例に挙げて説明したが、光沢色データは上記の一例に限定されない。光沢色データは表面光沢調の色味を指定することが可能なものであれば良く、a*b*の値の代わりに色相及び彩度を用いても良い。また、数値情報でなく、金や銀、銅といった材質を光沢色データとして用いても良い。図13(a)に色相及び彩度を光沢色データとして用いた場合のLUTの一例を、図13(b)に材質を光沢色データとして用いた場合のLUTの一例を示す。
<画像記録装置が使用する光沢印刷方式の種類>
実施例1では、画像記録装置は、光沢印刷方式として、金属インク方式、薄膜干渉方式、及びブロンズ方式を使用可能であることを説明したが、使用可能な光沢印刷方式は、これら3種類に限定されない。例えば、光沢印刷方式として、周期的な凹凸を記録媒体上に形成し、反射する光を干渉させる手法を用いても良い。
<画像記録装置が3種類以上の光沢印刷方式を使用可能な場合の例>
実施例1〜3では、画像記録装置が光沢印刷方式として薄膜干渉方式とブロンズ方式との2種類を使用可能な例を示したが、使用可能な光沢印刷方式のパターンは上記の一例に限定されない。画像記録装置は任意の2種類の光沢印刷方式を使用可能であれば良く、例えば金属インク方式と薄膜干渉方式との2種類を使用可能な画像記録装置であっても良い。また、使用可能な光沢印刷方式の種類も2種類に限定されず、3種類以上であっても良い。例えば、画像記録装置が、薄膜干渉方式、ブロンズ方式、及び金属インク方式という3種類の光沢印刷方式を使用可能な場合が考えられる。画像記録装置がこれら3種類の光沢印刷方式を使用可能であり、且つ、薄膜干渉方式、ブロンズ方式、金属インク方式の順に優先順位が高い場合の、光沢印刷方式選択部302が実行する処理のフロー図を図14に示す。図14に示すように、光沢印刷方式選択部302は、予め決められた順に(即ち、薄膜干渉方式、ブロンズ方式、金属インク方式の順に)、光沢印刷方式毎に光沢色データに対応する色味が表現可能か否かを判定していく。
図10(d)に、画像記録装置が使用可能な光沢印刷方式が3種類以上存在する場合の、ユーザに提示されるUIの一例を示す。ユーザは、このUIを介して光沢印刷方式の種類毎に優先順位を設定することができる。図10(d)に示す状態で「決定」ボタンが押下されると、薄膜干渉方式、ブロンズ方式、金属インク方式の順に優先順位が設定される。一つの光沢印刷方式を選択し、順位を切り替えることも可能である。例えば、図10(d)に示す状態で「DOWN」ボタンが押下されると、選択中の薄膜干渉方式の優先順位を下げることができる。最終的に設定されている優先順位に基づいて、光沢印刷方式選択部302は、光沢印刷方式を選択する。
以上のように、より多くの種類の光沢印刷方式を保持することで、表現可能な色味を増やすことが可能となる。
<LUTの形式>
実施例1〜3では、光沢印刷方式毎にLUTを保持し、優先順位に従ってLUTを参照していく例を示したが、本発明におけるLUTは上記の一例に限定されない。例えば、光沢印刷方式毎のLUTの代わりに、複数の光沢印刷方式のLUTを合成することで取得する、光沢色データの色味に対応する光沢印刷方式を示す1つのLUTを用いても良い。
<優先順位情報のパターン>
実施例1〜3では、優先順位情報として、光沢印刷方式の種類を指定する例や、光沢印刷方式を選択するための条件を指定する例を示したが(図10(a)及び図10(b)を参照)、優先順位情報で指定するものは上記の例に限定されない。例えば、仕上がる表面光沢調の色味の品位を優先するか、インク消費量や印刷時間等のコストを優先するかを、優先順位情報で指定しても良い。品位と、コストとのどちらを優先するかをユーザに指定させるユーザインターフェース例を図10(c)に示す。予め、複数の光沢印刷方式で出力したサンプルに対して、記録可能な解像度、光沢強度、光沢写像性、観察角度毎の色の変化が大きいか等を確認しておき、これらのうちの一つ以上の条件を用いることで、印刷条件毎に高品位か否かを決定する。コストの高低は、インク消費量、印刷時間等のうちの一つ以上の条件を用いることで、印刷条件毎に決定する。
<光沢色データに加えて、拡散色データが入力される場合の例>
実施例1〜3では、データ入力部301で取得するデータが光沢色データのみである場合を例に挙げて説明したが、データ入力部301で取得するデータは、上記の一例に限定されない。例えば、入力データにおいて、印刷物の領域毎に、光沢色と、照明が映り込まない際に観察される拡散光とが夫々指定されていても良い(即ち、入力データが、光沢色データと、拡散光データとから構成されていても良い)。光沢色データと、拡散色データとの両方を取得する画像記録装置300の構成例を、図15に示す。画像記録装置300は、光沢色データと、拡散色データとの両方をデータ入力部301によって受け取る。データ入力部301に入力されるデータは、画素毎の、光沢色データと拡散色データとのどちらかを示す判定データ、及び、色味のデータから成る。図16に、光沢色データと、拡散色データとの両方を含むデータの例を示す。図16(a)に示す絵柄で、黒く塗りつぶされた領域が光沢色の色味a*=10且つb*=20の領域であり、灰色で示された領域が拡散色の色味a*=―10且つb*=―20の領域である。図16(a)に示した絵柄を描写するための入力データを図16(b)に示す。図16(b)では、画素毎のデータが、光沢色か拡散色かを示す判定データと、色味との順で記録されている。判定データが0の場合には光沢色を示し、判定データが1の場合には拡散色を示す。
入力データを受け取ったデータ入力部301は、入力データ中に含まれる判定データに基づいて、入力データを、光沢色データと、拡散色データとに分解する。分解後、データ入力部301は、光沢色データを光沢印刷方式選択部302に送信し、拡散色データを拡散色処理部1501に送信する。光沢色データが入力された光沢印刷方式選択部302が実行する処理は実施例1、2と同様のため説明を省略する。拡散色データが入力された拡散色処理部1501は、予め保持する拡散色データ用の色分解LUTを用いて、拡散色データを拡散色の印刷条件であるインクの打込み量に変換する。記録部303は、光沢印刷方式選択部302から入力された光沢色の印刷条件と、拡散色処理部1501から入力された拡散色の印刷条件とに基づき印刷データを生成し、生成した印刷データに基づいて記録媒体上に画像を記録する。
以上の処理を実行することで、入力された拡散色データと、光沢色データとに応じて、印刷物の領域ごとに夫々の色味を表現することが可能となる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
301・・・データ入力部
302・・・光沢印刷方式選択部
303・・・記録部

Claims (10)

  1. 印刷物の表面に光沢調を付与する画像記録装置であって、
    入力された光沢色データに基づき、処理対象毎に、複数の光沢印刷方式の中から少なくとも1つの光沢印刷方式を選択する選択手段と、
    前記選択された少なくとも1つの光沢印刷方式に基づき画像を記録する記録手段と
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記選択手段は、画像記録装置固有の予め決められた優先順位情報が示す順番に従って、前記複数の光沢印刷方式毎のルックアップテーブルを参照することにより、前記少なくとも1つの光沢印刷方式を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. ユーザより入力された優先順位情報を取得する取得手段を更に備え、
    前記選択手段は、前記取得された優先順位情報に基づいて前記少なくとも1つの光沢印刷方式を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 前記優先順位情報により、優先する光沢印刷方式、又は、優先する光沢印刷方式を特定可能な条件が指定されることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像記録装置。
  5. 前記条件は、インク消費量、記録可能な解像度、光沢強度、光沢写像性、観察角度毎の色の変化のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 前記優先順位情報により、前記処理対象が指定されることを特徴とする請求項2乃至5の何れか一項に記載の画像記録装置。
  7. 前記処理対象は、画素、色相、オブジェクトの何れかであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像記録装置。
  8. 前記選択手段は、前記複数の光沢印刷方式の中から2つ以上の光沢印刷方式を選択し、
    前記記録手段は、前記選択された2つ以上の光沢印刷方式による色味を記録媒体上で並置させる印刷データを生成することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の画像記録装置。
  9. 印刷物の表面に光沢調を付与する画像記録方法であって、
    入力された光沢色データに基づき、処理対象毎に、複数の光沢印刷方式の中から少なくとも1つの光沢印刷方式を選択するステップと、
    前記選択された少なくとも1つの光沢印刷方式に基づき画像を記録するステップと
    を備えたことを特徴とする画像記録方法。
  10. コンピュータに請求項9に記載の方法を実行させるための、プログラム。
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