JP2016073278A - 起泡性水中油型乳化物、焼成品、及び焼成品の製造方法 - Google Patents

起泡性水中油型乳化物、焼成品、及び焼成品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有する起泡性水中油型乳化物、このような起泡性水中油型乳化物を用いた焼成品及び焼成品の製造方法を提供する。
【解決手段】起泡性水中油型乳化物は、0.3〜6.5質量%の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分と、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%である、10〜50質量%の糖アルコールと、を含む。上記成分と糖アルコールとの比は、1:4〜100であることが好ましい。焼成品は、水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を含む生地組成物の焼成品である。焼成品の製造方法は、上記水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を混合して生地組成物を調製する工程と、該生地組成物を焼成し、焼成品を得る工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、起泡性水中油型乳化物、焼成品、及び焼成品の製造方法に関する。
従来、ケーキ等の焼成品の製造に、起泡性水中油型乳化物が利用されており、この起泡性水中油型組成物には、起泡性のみならず、生地の安定性、焼成品に対する形状や食感向上等、様々な特性が求められる。特に、型に入れて焼成する焼成品では、上部の盛り上がった部分を切断しフラットな形状にしてから使用するため、よりフラットな形状を有することが求められる。また、一般的に、焼成品のボリュームを高めたいときには生地中の液卵の配合量を多くすることが知られており、生地中の液卵の配合量が少ないと、焼成品のボリュームが低くなりやすいため、生地中の液卵の配合量が少ない場合においても、焼成品のボリュームが低下しないことが求められている。
例えば、特許文献1には、乳蛋白質分解処理物を含み、該乳蛋白質分解処理物と油との比が1:0.2〜1:2.0である起泡性水中油型乳化物が開示されている。また、特許文献2には、加工鶏卵と、0.03〜3質量%の乳蛋白質と、1糖アルコールとを含む起泡性水中油型乳化物が開示されており、特許文献3には、加工鶏卵と、0.3〜5質量%の乳蛋白質と1糖アルコールとを含む起泡性乳化油脂組成物が開示されている。また、特許文献4には、所定の乳化剤と、0.5〜7質量%の乳蛋白質と、1糖アルコールとを含む起泡性水中油型乳化物が開示されている。
特開平9−9860号公報 特開平10−88184号公報 特開平6−269244号公報 特開2006−296286号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4は、乳化物自身の安定性、伸展性、乳化物を用いて得られた焼成品の食感、形状のバランスが未だに十分なものでない。
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有する起泡性水中油型乳化物、このような起泡性水中油型乳化物を用いた焼成品及び焼成品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、所定量の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分と、所定量の2糖アルコールを含む糖アルコールとを配合することで、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有することを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 0.3〜6.5質量%の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分と、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%である、10〜50質量%の糖アルコールと、を含む起泡性水中油型乳化物。
(2) 前記成分と前記糖アルコールとの比が、1:4〜100である(1)記載の起泡性水中油型乳化物。
(3) 前記成分が、ホエイ由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物を含む、(1)又は(2)記載の起泡性水中油型乳化物。
(4) 前記成分が、更に、カゼイン由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物を含む、(3)に記載の起泡性水中油型乳化物。
(5) 前記成分が、乳蛋白質分解処理物からなる、(1)から(4)のいずれかに記載の起泡性水中油型乳化物。
(6) (1)から(5)いずれかに記載の起泡性水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を含む生地組成物の焼成品。
(7) 前記生地組成物中の前記液卵の含有量が、前記穀粉100質量部に対して120質量部以下である、(6)記載の焼成品。
(8) (1)から(5)いずれかに記載の起泡性水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を混合して生地組成物を調製する工程と、
前記生地組成物を焼成し、焼成品を得る工程と、を有する、焼成品の製造方法。
(9) 前記生地組成物中の前記液卵の含有量が、前記穀粉100質量部に対して120質量部以下である、(8)記載の焼成品の製造方法。
本発明によれば、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いた際の焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有する起泡性水中油型乳化物、このような起泡性水中油型乳化物を用いた焼成品及び焼成品の製造方法を提供することができる。
(a)は、実施例1に係るスポンジケーキの断面写真を示し、(b)は、比較例1に係るスポンジケーキの断面写真を示す。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<起泡性水中油型乳化物>
本発明の起泡性水中油型乳化物は、0.3〜6.5質量%の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分と、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%である、10〜50質量%の糖アルコールと、を含む。本発明の起泡性水中油型乳化物は、これにより、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有する。また、本発明の起泡性水中油型乳化物は、さらに、生地への分散性に優れ、焼成品に優れたボリュームを与えることができる。なお、本明細書において、焼成品の食感とは、具体的には、焼成品のソフトさ及び口溶けのことを指し、焼成品の形状とは、フラットな形状であることを指す。
起泡性水中油型乳化物の乳化安定性が低いと、伸展性の乏しい物性となり、焼成品の製造に用いた際に生地分散性が低下し、生地中の気泡安定性も低下するため、得られる焼成品の形状が悪くなる。また、起泡性水中油型乳化物自体の乳化安定性が良好になると、生地中の気泡安定性も良好になるが、生地中の気泡安定性が良好になりすぎると、焼成品の食感は低下しやすくなる。これに対し、本発明においては、0.3〜6.5質量%の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分を用いることで、起泡性水中油型乳化物自体の乳化安定性、及び生地中の気泡安定性も良好になり、焼成品に優れたボリュームを与え、さらに、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%である、10〜50質量%の糖アルコールとを併用することで、生地粘度が最適化され、焼成品の食感が良好になる。これにより、本発明の起泡性水中油型乳化物は、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いた際の焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有すると推測される。
(乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分)
本発明における乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分は、水中油型乳化物全体の質量に対する含有量が、0.3〜6.5質量%である。
乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分は、乳化剤と同様に、乳化安定に寄与する。乳化剤を用いる場合、起泡性水中油型乳化物が配合された生地の焼成時に熱が加わることで、乳化剤で構成される構造体が変わり、気泡安定性(生地安定性)が低下する。これに対し、乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分は熱変性を起こし気泡安定性が低下するものの、焼成品の骨格になるため、焼成品の形状が良好になる。
乳蛋白質又は乳蛋白質分解処理物は、いずれも乳化安定に作用するが、これらのうち、乳蛋白質分解処理物の方が構造体が小さいため、焼成品の製造に用いた際に得られる焼成品の食感が良くなる。そのため、上記成分は、乳蛋白質分解処理物からなることが好ましい。なお、乳蛋白質分解処理物は、乳蛋白質を酵素等によって、分解処理したものを指す。
乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物は、特に限定されず、例えば、カゼイン由来の乳蛋白質(αカゼイン、βカゼイン、κカゼイン等)、ホエイ由来の乳蛋白(αラクトアルブミン、βラクトグロブリン、ラクトフェリン等)、これらの分解処理物等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有し、生地への分散性に優れ、焼成品に優れたボリュームを与えることから、ホエイ由来の乳蛋白質又は乳蛋白質分解処理物が好ましい。特に焼成品の口溶けに関しては、カゼイン由来の乳蛋白質又は乳蛋白分解処理物より、ホエイ由来の乳蛋白質又は乳蛋白分解処理物の方が、熱変性を受けやすく、生地中の水分を適度に放出するため、焼成品に優れた口溶けを与えると推測される。また、本発明の起泡性水中油型乳化物は、ホエイ由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物に加え、カゼイン由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白分解処理物を更に含むことにより、焼成品の食感が向上する。このことから、本発明の起泡性水中油型乳化物は、ホエイ由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物に加え、カゼイン由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白分解処理物を更に含むことが好ましい。
乳蛋白質分解処理物の平均分子量は、特に限定されないが、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有し、生地への分散性に優れ、焼成品に優れたボリュームを与えることから、20000〜70000であることが好ましく、30000〜70000であることがより好ましく、40000〜70000であることがさらに好ましい。特に、ホエイ由来の乳蛋白質分解処理物の平均分子量は、30000〜70000であることが好ましく、40000〜70000であることがより好ましく、50000〜70000であることが更に好ましい。また、カゼイン由来の乳蛋白質分解処理物の平均分子量は、25000〜70000であることが好ましく、30000〜65000であることがより好ましく、35000〜60000であることが更に好ましい。
乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分の、水中油型乳化物全体の質量に対する含有量は、0.3〜6.5質量%であれば特に限定されないが、含有量が少なすぎると、乳化安定性及び伸展性が低下し、焼成品の製造に用いた際に得られる焼成品の食感、形状、生地への分散性、ボリュームが悪くなることから、0.5質量%以上であることが好ましく、1.0質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがさらに好ましい。一方、乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分の、水中油型乳化物全体の質量に対する含有量は、多すぎても、乳化安定性及び伸展性が低下し、焼成品の製造に用いた際に得られる焼成品の食感、形状、生地への分散性、ボリュームが悪くなることから、5.5質量%以下であることが好ましく、4.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明における乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分が、ホエイ由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物と、カゼイン由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物との両方を含む場合、ホエイ由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物とカゼイン由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物との質量比は、食感の観点から、1:0.1〜10であることが好ましく、1:1〜5であることがより好ましい。
本発明において、乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分の含有量は、ケルダール法により測定する。
(糖アルコール)
本発明における糖アルコールは、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%であり、水中油型乳化物全体の質量に対する含有量が、10〜50質量%である。本発明における糖アルコールは、水分を含んだ形態で含まれてもよく、水分を含まない形態で含まれてもよい。本発明における糖アルコールが、水分を含んだ形態で含まれる場合、水と糖アルコールとの混合物中における糖アルコールの含有量は、特に限定されないが、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有し、生地への分散性に優れ、焼成品に優れたボリュームを与えることから、固形分として60質量%以上であることが好ましく、65質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。また、水と糖アルコールとの混合物中における水の含有量は、特に限定されないが、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有し、生地への分散性に優れ、焼成品に優れたボリュームを与えることから、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることよりが好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。
糖アルコールに含有される2糖アルコールは、特に限定されないが、例えば、マルチトール、イソマルチトール、ラクチトール等が挙げられる。これらのうち、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有し、生地への分散性に優れ、焼成品に優れたボリュームを与えることから、マルチトールが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量は、40〜70質量%であれば特に限定されないが、少なすぎると、焼成品の製造に用いた際に得られる焼成品の形状が悪くなることから、45質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、55質量%以上であることがさらに好ましい。他方、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が多すぎると、焼成品の食感が低下することから、65質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、57質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明において、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量は、高速液体クロマトグラフ法により測定する。
糖アルコールには、上記の所定量の2糖アルコール以外の糖アルコールを含有しても良い。そのような糖アルコールとしては、1糖アルコール(ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール等)、又は、3糖アルコール(マルトトリイトール、イソマルトトリイトール、パニトール等)、4糖アルコール(マルトテトライトール等)等が挙げられる。これらの2糖アルコール以外の糖アルコールを用いて、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量を、適宜調整することができる。
糖アルコール全体の質量に対する、2糖アルコール以外の糖アルコールの含有量は、特に限定されず、例えば、1糖アルコールの含有量は、40質量%未満(30質量%未満、20質量%未満、10質量%未満、5質量%未満等)であってもよい。また、3糖アルコールの含有量は、50質量%以下(40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、10質量%以下等)であってもよく、4糖アルコール以上の糖アルコールは、50質量%以下(40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、10質量%以下等)であってもよい。
本発明における糖アルコールの含有量は、水中油型乳化物全体の質量に対する含有量が、10〜50質量%であれば特に限定されないが、少なすぎると、焼成品の製造に用いた際に得られる焼成品の食感、形状、生地への分散性、ボリュームが悪くなることから、15質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、25質量%以上であることがさらに好ましい。他方、水中油型乳化物全体の質量に対する含有量が多すぎると、乳化安定性及び伸展性、焼成品の食感、ボリューム、生地への分散性が悪くなることから、45質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、35質量%以下であることがさらに好ましい。
上記の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分と糖アルコールとの比は、特に限定されないが、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の製造に用いることで得られる焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有し、生地への分散性に優れ、焼成品に優れたボリュームを与えることから、1:4〜100であることが好ましく、1:5〜80であることがより好ましく、1:5〜50であることがさらに好ましく、1:10〜30であることが最も好ましい。
本発明において、糖アルコールの含有量は、高速液体クロマトグラフ法により測定する。
(油脂)
本発明の起泡性水中油型乳化物における油脂は、特に限定されないが、例えば、パーム油、ヤシ油、パーム核油、豚脂(ラード)、牛脂、菜種油、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、米油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、乳脂、それらの分別油又はそれらの加工油(硬化及びエステル交換のうち1以上の処理がなされたもの)等が挙げられる。これらは、1種あるいは2種以上を選択して含有させることが好ましい。起泡性を損なわないという観点から、常温で流動状を呈する油脂が好ましく、風味の観点から、菜種油や分別乳脂軟質部等がより好ましい。
本発明の起泡性水中油型乳化物における油脂の含有量は、特に限定されないが、水中油型乳化物の全体の質量に対し、3〜30質量%であることが好ましく、10〜25質量%であることがより好ましく、15〜20質量%であることがさらに好ましい。また、本発明の起泡性水中油型乳化物における水の含有量は、特に限定されないが、糖アルコールと混合した時の水溶液のBrix値が50〜70質量%になるように含有されることが好ましく、50〜65質量%になるよう含有されることがより好ましく、50〜60質量%になるよう含有されることがさらに好ましい。
本発明の起泡性水中油型乳化物のBrix値は、特に限定されないが、Brix値が65質量%以下であると乳化安定性をより向上させることができ、50質量%以上であると、水中油型乳化物の保存安定性を向上させることができる。本発明において、Brix値とは、溶液100g中に含まれる糖質のグラム量を計測した単位のことであり、市販の屈折率計又は糖度計を用いて測定することができる。
(その他の成分)
本発明の起泡性水中油型乳化物は、上記で述べたものの他に、従来の公知の任意の成分を含んでもよく、含まなくてもよい。そのような成分として、乳化剤、乳、乳製品、上記の乳蛋白質以外の蛋白質、糖アルコール以外の糖質、増粘剤、塩類、酸味料、pH調整剤、抗酸化剤、ビタミンC等のビタミン類、香辛料、着色成分、香料、酵素等が挙げられる。
乳化剤は、特に限定されないが、例えば、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
乳化剤の含有量は、特に限定されないが、乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分を所定量含んでいることから、乳化剤の含有量は少なくすることができ、このように乳化剤の含有量が少なくなることで、焼成品の製造に用いた際に得られる焼成品の食感はさらに向上する。この観点で、乳化剤の含有量は、水中油型乳化物全体の質量に対して、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、15質量%以下であることがさらに好ましい。乳化剤の含有量の下限は、特に限定されないが、水中油型乳化物の乳化安定性の観点から、例えば、水中油型乳化物全体の質量に対して、3質量%以上であることが好ましく、5質量%であることがより好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましい。
乳としては、例えば、牛乳等が挙げられる。乳製品としては、脱脂乳、クリーム、チーズ(ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等)、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、加糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、バターミルクパウダー等が挙げられる。上記の乳蛋白質以外の蛋白質としては、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、小麦蛋白等の植物蛋白等が挙げられる。糖質としては、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等)、二糖類(ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース等)、オリゴ糖、デンプン、デンプン分解物、多糖類等が挙げられる。抗酸化剤としては、例えば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコトリエノール、リグナン、ユビキノン類、キサンチン類、オリザノール、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、茶抽出物等が挙げられる。香辛料としては、例えば、カプサイシン、アネトール、オイゲノール、シネオール、ジンゲロン等が挙げられる。着色成分としては、例えば、カロテン、アスタキサンチン等が挙げられる。香料としては、バターフレーバー、ミルクフレーバー等が挙げられる。
酵素としては、特に限定されないが、例えば、ホスホリパーゼが挙げられる。ホスホリパーゼは、リン脂質を脂肪酸とその他の油溶性物質に加水分解する酵素であるが、触媒する反応の種類によりA、B、C、Dと4種に大きく分類され、ホスホリパーゼAは、ホスホリパーゼA1とホスホリパーゼA2にさらに分類される。中でも、焼成品に優れたボリュームを与え、形状を向上させることができることから、ホスホリパーゼA2を用いることが好ましい。水中油型乳化物中の酵素の含有量は、特に限定されず、例えば、0.001〜1質量%含有してもよいが、水中油型乳化物中にホスホリパーゼA2を含有する場合、ホスホリパーゼA2の含有量は、水中油型乳化物全体の質量に対して、0.01〜0.1質量%含有することが好ましい。ホスホリパーゼA2は、製剤として商業的に入手でき、例えば、ナガセケムテックス株式会社製のデナベイクRICH、PLA2ナガセ10P/R、PLA2ナガセL/R等が挙げられる。
(起泡性水中油型乳化物の製造方法)
本発明の起泡性水中油型乳化物は、従来の公知の方法により製造することができる。例えば、本発明の起泡性水中油型乳化物に含まれる油相と水相とを、適宜に加熱し混合して乳化した後、そのまま容器に充填するか、または、コンビネーター、パーフェクター、ボテーター等の冷却混合機により急冷捏和し得ることができる。
<焼成品>
本発明の焼成品は、上記の本発明に係る水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を含む生地組成物の焼成品である。
液卵は、特に限定されないが、例えば、鶏卵、ウズラ卵、ガチョウ卵、ダチョウ卵、アヒル卵等の液卵が挙げられる。これらのうち、鶏卵を用いることが好ましい。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、本発明における液卵は、卵白と卵黄の両方を含む全卵からなるものであってもよく、いずれか一方のみからなるものであってもよい。
糖質は、特に限定されないが、例えば、単糖(グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース等)、二糖類(ラクトース、スクロース、マルトース、トレハロース等)、オリゴ糖、デンプン、デンプン分解物、多糖類等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、糖質は、上白糖の形態で含まれることが好ましい。
穀粉は、特に限定されないが、例えば、小麦粉(薄力粉、中力粉、強力粉)、大麦粉、米粉、大豆粉、とうもろこし粉、ライ麦粉等が挙げられる。これらのうち、小麦粉が好ましい。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明における生地組成物は、上記で述べたものの他に、従来の公知の任意の成分を含んでもよく、含まなくてもよい。そのような成分としては、油(サラダ油等)、膨張剤(ベーキングパウダー等)、増粘剤、塩類、調味料、抗酸化剤、ビタミンC等のビタミン類、香辛料、着色成分、香料等が挙げられる。
本発明の焼成品は、上記の生地組成物の焼成品であれば、その用途は、特に限定されないが、例えば、スポンジケーキ、バターケーキ、ロールケーキ、バウムクーヘン、パウンドケーキ、マフィン、チーズケーキ、蒸しケーキ等が挙げられる。これらのうち、本発明の焼成品は、特に、スポンジケーキに用いるのが好適である。
本発明における生地組成物中の液卵の含有量は、特に限定されず、例えば、穀粉100質量部に対して、100〜200質量部であってもよい。本発明の焼成品の用途を、スポンジケーキとする場合、一般に、穀粉100質量部に対して、液卵を120〜200質量部含有しなければ、焼成品のボリュームを損ないやすいが、本発明においては、液卵の含有量が120質量部以下であっても、焼成品のボリュームを損ないにくい。この観点から、本発明における生地組成物中の液卵の含有量は、穀粉100質量部に対して、120質量部以下であることが好ましい。
本発明における生地組成物中の糖質の含有量は、特に限定されず、例えば、穀粉100質量部に対して、50〜150質量部であってもよいが、80〜130質量部であることが好ましく、90〜120質量部であることがより好ましい。
本発明における生地組成物中の水中油型乳化物の含有量は、特に限定されず、例えば、穀粉100質量部に対して、1〜50質量部であってもよいが、5〜30質量部であることが好ましく、5〜15質量部であることがより好ましい。
<焼成品の製造方法>
本発明の焼成品の製造方法は、上記の本発明に係る水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を混合して生地組成物を調製する工程と、生地組成物を焼成し、焼成品を得る工程と、を有する。以下、本発明の焼成品の製造方法における各工程について、説明する。
(生地組成物調製工程)
本発明における生地組成物調製工程は、上記の本発明に係る水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を混合して生地組成物を調製する工程である。
生地組成物を調製する方法は、特に限定されないが、例えば、上記の本発明に係る水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を同時に混合することで、生地組成物を調製してもよく(いわゆる、オールインミックス法)、それぞれを必要に応じて順次に混合してもよい。本発明の焼成品の製造方法においては、水中油型乳化物が生地分散性に優れ、生地の安定性を向上させる効果があるため、生地組成物をオールインミックス法により製造を行うのに、特に適している。
それぞれの成分の混合は、従来の公知の方法を用いて行うことができる。例えば、ホイッパーやハンドミキサーを用いて、中高速で撹拌し、生地比重が0.4〜0.6となるように混合することで、行うことができる。
(焼成品を得る工程)
本発明における焼成品を得る工程は、生地組成物を焼成し、焼成品を得る工程である。
焼成品を得る方法は、特に限定されず、従来の公知の方法を用いることができる。例えば、生地組成物を、オーブンを用いて160〜185℃で、20〜30分間加熱することで、焼成品を得ることができる。
<起泡性水中油型乳化物の調製>
水に、後述する表4の処方のとおりに、乳蛋白質又は乳蛋白質分解処理物と、以下の表1に示すとおりの処方の糖アルコールをそれぞれ分散させ、70℃まで加熱した水相に、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルとの混合物)と油脂(菜種油、又は分別乳脂軟質部)を混ぜ合わせた油相を加え、乳化を行った。次いで、冷却・攪拌を行い、実施例1〜9、比較例1〜7に係る起泡性水中油型乳化物を調製した。
なお、表1中の各糖アルコールの主成分は、「1糖アルコール」は、ソルビトールであり、「2糖アルコール」は、マルチトールであり、「3糖アルコール」は、マルトトリイトールである。また、「4糖アルコール以上」は、4糖以上の「オリゴ糖アルコール」である。
<スポンジケーキの製造>
上記の実施例1〜9、比較例1〜7に係る起泡性水中油型乳化物を用い、実施例1〜9、比較例1〜7に係る焼成品を製造した。まず、ミキサーの中に、以下の表2に示す処方のとおりに、焼成品の原材料を入れ、ホイッパーにて低速で攪拌混合し、次いで中高速で、生地比重0.55g/cmとなるまで、ミキシングを行い、スポンジケーキ用の生地組成物を調製した。その生地組成物を6号型に260g流し込み、上火185℃、下火180℃のオーブンで25分間焼成を行い、実施例1〜9、比較例1〜7に係るスポンジケーキを製造した。
<評価>
実施例1〜9、比較例1〜7に係る起泡性水中油型乳化物の乳化状態、生地分散性を評価した。また、スポンジケーキを製造後、それぞれのスポンジケーキを20℃で1日間保存し、その後、実施例1〜9、比較例1〜7に係るスポンジケーキを用いて、スポンジ食感、スポンジ形状、スポンジボリュームについて、評価を行った。
乳化物の乳化状態は、各起泡性水中油型乳化物を調製後、50℃で一晩置いた後の分離状態を目視で観察することによって、評価した。その後、分離していないものに関しては、常温に保管後、スパテラですくった時の伸展性を確認し、伸展性が高いものほど乳化状態が良いと評価した。
スポンジ形状は、スポンジケーキの中央の高さと端の高さをノギスでそれぞれ測定し、その差が小さいほどフラットな形状であると評価した。図1に、スポンジケーキの中央の高さと端の高さの測定箇所を示す。なお、図1中、(a)は、実施例1に係るスポンジケーキの断面写真を示し、(b)は、比較例1に係るスポンジケーキの断面写真を示す。
スポンジ食感は、製造したスポンジケーキの食感を官能的に評価した。本発明では、スポンジケーキがソフトさと口溶けが良好である食感ほど優れていると評価した。
生地分散性は、スポンジケーキの生地組成物を中高速にて攪拌を行う際に、生地分散性が良好で、最終比重に達するまでに要した時間が早いものを生地分散性が優れていると評価した。
スポンジボリュームは、スポンジケーキの比容積をレーザー体積計測機Volscan600(英弘精機株式会社製)にて測定を行い、ケーキ1gあたりの容積をスポンジケーキのボリュームとし、ボリュームが大きいほどスポンジボリュームが優れていると評価した。
それぞれの評価項目において、以下の表3に示す基準で点数をつけ、点数を合計し、総合評価とした。
実施例1〜9、比較例1〜7に係るスポンジケーキについての評価結果と、起泡性水中油型乳化物の処方を、以下の表4に示す。表4中、使用した乳蛋白質及び乳蛋白分解処理物は以下に示す通りである。なお、表4中の「水」の質量%の項目は、糖アルコールA〜Dに由来する水分を含んだ数値である。
乳蛋白質分解処理物A:ホエイ由来、平均分子量65000
乳蛋白質分解処理物B:カゼイン由来、平均分子量40000
乳蛋白質:ホエイ由来
評価の結果、実施例1〜9は、乳化状態(乳化安定性、伸展性)、スポンジ形状、スポンジ食感の評価のバランスに優れ、さらに、生地分散性、スポンジボリュームにおいても優れており、総合評価も15〜20点と高いことが確認された。これに対し、比較例1〜7は、実施例1〜9と比較して、乳化状態、スポンジ形状、スポンジ食感の評価のバランスが悪く、生地分散性、スポンジボリュームも含めた総合評価も7〜13点と低いことが確認された。
実施例1〜9に係る起泡性水中油型乳化物は、全て、0.3〜6.5質量%の乳蛋白質又は乳蛋白質分解処理物と、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%である、10〜50質量%の糖アルコールとを含むものである。これに対し、比較例1に係る起泡性水中油型乳化物は、乳蛋白質分解処理物の含有量が0.3質量%未満である。比較例2に係る起泡性水中油型乳化物は、糖アルコールの含有量が10質量%未満である。比較例3に係る起泡性水中油型乳化物は、乳蛋白質分解処理物の含有量が6.5質量%超である。比較例4に係る起泡性水中油型乳化物は、糖アルコールの含有量が50質量%超である。比較例5に係る起泡性水中油型乳化物は、乳蛋白質又は乳蛋白質分解処理物でなく卵黄分解物を含むものである。比較例6及び7に係る起泡性水中油型乳化物は、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40質量%未満である。すなわち、比較例1〜7に係る起泡性水中油型乳化物は、「0.3〜6.5質量%の乳蛋白質又は乳蛋白質分解処理物を含むこと」、「糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%である、10〜50質量%の糖アルコールを含むこと」の全ての条件を満たすものでない。この結果から、0.3〜6.5質量%の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分と、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%である、10〜50質量%の糖アルコールとを含むことにより、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の食感及び形状の点において、優れたバランスを有し、生地への分散性に優れ、焼成品に優れたボリュームを与えることができることが示された。特に、2糖アルコールでなく、1糖アルコールの含有量が、糖アルコール全体の質量に対して、40〜70質量%の範囲にある比較例7に係る起泡性水中油型乳化物では、乳化状態、スポンジ形状、スポンジ食感の全体の評価が十分でなかったことから、2糖アルコールを、糖アルコール全体の質量に対して40〜70質量%の範囲で含有することが重要であることが示された。
実施例1、比較例1、3を比較すると、乳蛋白質分解処理物の含有量が0.3質量%である比較例1と、乳蛋白質分解処理物の含有量が8質量%である比較例3は、乳化状態、スポンジ形状、スポンジ食感、生地分散性、スポンジボリュームの全てにおいて、評価が低かった。この結果より、乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分の量が、多すぎても少なすぎても、乳化安定性及び伸展性が低下し、焼成品の食感、形状、生地分散性、ボリュームが悪くなることが示された。
実施例1、比較例2を比較すると、糖アルコールの含有量が7質量%である比較例2は、スポンジ形状、スポンジ食感、生地分散性、スポンジボリュームの評価が低かった。この結果より、糖アルコールの含有量が少なすぎると、焼成品の食感、形状、生地分散性、ボリュームが悪くなることが示された。また、実施例1、比較例4を比較すると、糖アルコールの含有量が56質量%である比較例4は、乳化状態、スポンジ食感、スポンジ形状、生地分散性、スポンジボリュームの全てにおいて、評価が低かった。これにより、糖アルコールの含有量が多すぎると、乳化安定性及び伸展性が低下し、焼成品の食感、形状、生地分散性、ボリュームが悪くなることが示された。
また、実施例1、6、7を比較すると、実施例7(乳蛋白質を含有)より、実施例1及び6(乳蛋白質分解処理物を含有)の方が、乳化状態、スポンジ形状、スポンジ食感のバランスに優れ、生地分散性の評価が高いことが確認された。また、実施例1(ホエイ由来の乳蛋白質分解物を含有)は、実施例6(カゼイン由来の乳蛋白質分解物を含有)より、スポンジ形状、スポンジ食感に優れ、スポンジボリュームの評価も高いことが確認された。これら実施例1、6、7に係る起泡性水中油型乳化物は、含有する乳蛋白質又は乳蛋白質分解処理物の種類が異なるのみで、それ以外の組成は全て共通している。この結果より、乳蛋白質より、乳蛋白質分解処理物を用いた方が、乳化安定性及び伸展性、並びに、焼成品の食感及び形状において、優れたバランスを有し、生地への分散性に優れることが示され、さらに、乳蛋白質分解処理物のうち、カゼイン由来のものよりホエイ由来のものの方が、焼成品の食感、形状、ボリュームが優れることが示された。
また、実施例3と実施例8について、実施例3に係る起泡性水中油型乳化物に含まれる乳蛋白分解処理物の種類が全て「乳蛋白分解処理物A」であるのに対し、実施例8に係る起泡性水中油型乳化物には、「乳蛋白分解処理物A」と「乳蛋白分解処理物B」とが含まれる点以外の組成は全て共通している。これら実施例3と実施例8とを比較すると、実施例3より、実施例8の方が、スポンジ食感の評価が優れていることが確認された。これにより、起泡性水中油型乳化物は、ホエイ由来の乳蛋白質分解物に加え、カゼイン由来の乳蛋白質分解物を含有することにより、焼成品の食感が向上することが示された。

Claims (9)

  1. 0.3〜6.5質量%の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物からなる成分と、糖アルコール全体の質量に対する2糖アルコールの含有量が40〜70質量%である、10〜50質量%の糖アルコールと、を含む起泡性水中油型乳化物。
  2. 前記成分と前記糖アルコールとの比が、1:4〜100である請求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
  3. 前記成分が、ホエイ由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物を含む、請求項1又は2記載の起泡性水中油型乳化物。
  4. 前記成分が、更に、カゼイン由来の乳蛋白質及び/又は乳蛋白質分解処理物を含む、請求項3に記載の起泡性水中油型乳化物。
  5. 前記成分が、乳蛋白質分解処理物からなる、請求項1から4のいずれかに記載の起泡性水中油型乳化物。
  6. 請求項1から5いずれかに記載の起泡性水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を含む生地組成物の焼成品。
  7. 前記生地組成物中の前記液卵の含有量が、前記穀粉100質量部に対して120質量部以下である、請求項6記載の焼成品。
  8. 請求項1から5いずれかに記載の起泡性水中油型乳化物と、液卵と、糖質と、穀粉と、を混合して生地組成物を調製する工程と、
    前記生地組成物を焼成し、焼成品を得る工程と、を有する、焼成品の製造方法。
  9. 前記生地組成物中の前記液卵の含有量が、前記穀粉100質量部に対して120質量部以下である、請求項8記載の焼成品の製造方法。
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