JP2016069710A - ニッケル粒子組成物、接合材及び接合方法 - Google Patents
ニッケル粒子組成物、接合材及び接合方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016069710A JP2016069710A JP2014202480A JP2014202480A JP2016069710A JP 2016069710 A JP2016069710 A JP 2016069710A JP 2014202480 A JP2014202480 A JP 2014202480A JP 2014202480 A JP2014202480 A JP 2014202480A JP 2016069710 A JP2016069710 A JP 2016069710A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nickel
- weight
- range
- fine particles
- component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
Description
また、2006年にEUにおいて施行されたRoHS指令により、鉛フリーのはんだ材料が求められているが、高温領域の鉛はんだ代替材料については、いまだ満足するものは得られていない。
A)レーザー回折/散乱法による平均粒子径が0.5〜20μmの範囲内であり、ニッケル元素を99重量%以上含有するニッケル粒子、
B)走査型電子顕微鏡観察による平均一次粒子径が30〜150nmの範囲内であり、ニッケル元素を90〜99重量%の範囲内で含有し、粒子表面が有機化合物で被覆され、3%の体積割合で水素ガスを含有する水素ガス及び窒素ガスの混合ガスからなる雰囲気中で、5℃/分の昇温速度の示差熱・熱重量同時測定によって、200℃から250℃まで加熱したときに、0.15%/分以上の重量減少及び発熱ピークが観測されるニッケル微粒子、
を含有し、前記成分A及び成分Bの重量比(成分A:成分B)が30:70〜70:30の範囲内である。
A)レーザー回折/散乱法による平均粒子径が0.5〜20μmの範囲内であり、ニッケル元素を99重量%以上含有するニッケル粒子、
B)走査型電子顕微鏡観察による平均一次粒子径が30〜150nmの範囲内であり、ニッケル元素を90〜99重量%の範囲内で含有し、粒子表面が有機化合物で被覆され、3%の体積割合で水素ガスを含有する水素ガス及び窒素ガスの混合ガスからなる雰囲気中で、5℃/分の昇温速度の示差熱・熱重量同時測定によって、200℃から250℃まで加熱したときに、0.15%/分以上の重量減少及び発熱ピークが観測されるニッケル微粒子、
を含有し、前記成分A及び成分Bの重量比(成分A:成分B)は30:70〜70:30の範囲内である。
成分Aのニッケル粒子は、加熱よる接合層形成時の体積収縮を抑制する観点から、レーザー回折/散乱法による平均粒子径が0.5〜20μmの範囲内とする。平均粒子径が0.5μm未満であると、加熱による接合層形成時において体積収縮が大きくなり、被接合体同士が十分に接合しない。一方、平均粒子径が20μmを超えると、被接合体上に塗布性の悪化や、接合層厚みの調整が困難となる。
成分Bのニッケル微粒子は、走査型電子顕微鏡観察による平均一次粒子径が30〜150nmの範囲内である。ニッケル微粒子の平均一次粒子径が30nm未満であると、ニッケル微粒子が凝集しやすくなり、成分Aのニッケル粒子との均一な混合が困難となる。一方、ニッケル微粒子の平均一次粒子径が150nmを超えると、350℃以下の低温焼成において、ニッケル微粒子間もしくはニッケル微粒子とニッケル粒子との焼結能力が不十分であり、接合強度の低下を招く。なお、本明細書において、ニッケル微粒子の一次粒子の平均粒子径は、実施例で用いた値を含めて、電界放出形走査電子顕微鏡(Field Emission−Scanning Electron Microscope:FE−SEM)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの面積を求め、真球に換算したときの粒子径を個数基準として算出した値である。
ニッケル微粒子に含まれる酸素元素、炭素元素は、焼成によって除去された場合、ニッケル金属表面が露出され、目的とするニッケル微粒子同士の焼結、もしくはニッケル粒子との焼結が進行する。上記成分が除去される熱挙動は、熱示差・熱重量同時測定(Thermogravimetry−Differential Thermal Analysis:TG−DTA)によって調べることが可能であり、測定結果よりニッケル微粒子の焼結に必要最低限の温度も把握することができる。
成分Bのニッケル微粒子は、その製造方法を問わず利用できるが、ニッケル塩及び有機アミンを含む混合物から、湿式還元法によりニッケルイオンを加熱還元して析出させる公知の方法によって得られたものが好ましい(例えば、特許文献1を参照)。ここでは、湿式還元法によるニッケル微粒子の製造方法の一例について説明する。
工程1)カルボン酸ニッケル及び1級アミンを含む混合物を、100℃〜165℃の範囲内の温度に加熱して錯化反応液を得る錯化反応液生成工程、
及び、
工程2)該錯化反応液を、マイクロ波照射によって170℃以上の温度に加熱して該錯化反応液中のニッケルイオンを還元し、1級アミンで被覆されたニッケル微粒子のスラリーを得るニッケル微粒子スラリー生成工程、を含むことができる。
(カルボン酸ニッケル)
カルボン酸ニッケル(カルボン酸のニッケル塩)は、カルボン酸の種類を限定するものではなく、例えば、カルボキシル基が1つのモノカルボン酸であってもよく、また、カルボキシル基が2つ以上のカルボン酸であってもよい。また、非環式カルボン酸であってもよく、環式カルボン酸であってもよい。このようなカルボン酸ニッケルとして、非環式モノカルボン酸ニッケルを好適に用いることができ、非環式モノカルボン酸ニッケルのなかでも、ギ酸ニッケル、酢酸ニッケル、プロピオン酸ニッケル、シュウ酸ニッケル、安息香酸ニッケル等を用いることがより好ましい。これらの非環式モノカルボン酸ニッケルを用いることによって、例えば、得られるニッケル微粒子は、その形状のばらつきが抑制され、均一な形状として形成されやすくなる。カルボン酸ニッケルは、無水物であってもよく、また水和物であってもよい。
1級アミンは、ニッケルイオンとの錯体を形成することができ、ニッケル錯体(又はニッケルイオン)に対する還元能を効果的に発揮する。一方、2級アミンは立体障害が大きいため、ニッケル錯体の良好な形成を阻害するおそれがあり、3級アミンはニッケルイオンの還元能を有しないため、いずれも単独では使用できないが、1級アミンを使用する上で、生成するニッケル微粒子の形状に支障を与えない範囲でこれらを併用することは差し支えない。1級アミンは、ニッケルイオンとの錯体を形成できるものであれば、特に限定するものではなく、常温で固体又は液体のものが使用できる。ここで、常温とは、20℃±15℃をいう。常温で液体の1級アミンは、ニッケル錯体を形成する際の有機溶媒としても機能する。なお、常温で固体の1級アミンであっても、100℃以上の加熱によって液体であるか、又は有機溶媒を用いて溶解するものであれば、特に問題はない。
工程1では、均一溶液での反応をより効率的に進行させるために、1級アミンとは別の有機溶媒を新たに添加してもよい。有機溶媒を用いる場合、有機溶媒をカルボン酸ニッケル及び1級アミンと同時に混合してもよいが、カルボン酸ニッケル及び1級アミンを先ず混合し錯形成した後に有機溶媒を加えると、1級アミンが効率的にニッケル原子に配位するので、より好ましい。使用できる有機溶媒としては、1級アミンとニッケルイオンとの錯形成を阻害しないものであれば、特に限定するものではなく、例えば炭素数4〜30のエーテル系有機溶媒、炭素数7〜30の飽和又は不飽和の炭化水素系有機溶媒、炭素数8〜18のアルコール系有機溶媒等を使用することができる。また、マイクロ波照射による加熱条件下でも使用を可能とする観点から、使用する有機溶媒は、沸点が170℃以上のものを選択することが好ましく、より好ましくは200〜300℃の範囲内にあるものを選択することがよい。このような有機溶媒の具体例としては、例えばテトラエチレングリコール、n−オクチルエーテル等が挙げられる。
本工程では、カルボン酸ニッケルと1級アミンとの錯形成反応によって得られた錯化反応液を、マイクロ波照射によって170℃以上の温度に加熱し、錯化反応液中のニッケルイオンを還元して1級アミンで被覆されたニッケル微粒子スラリーを得る。マイクロ波照射によって加熱する温度は、得られるニッケル微粒子の形状のばらつきを抑制するという観点から、好ましくは180℃以上、より好ましくは200℃以上とすることがよい。加熱温度の上限は特にないが、処理を能率的に行う観点からは例えば270℃以下とすることが好適である。なお、マイクロ波の使用波長は、特に限定するものではなく、例えば2.45GHzである。なお、加熱温度は、例えばカルボン酸ニッケルの種類やニッケル微粒子の核発生を促進させる添加剤の使用などによって、適宜調整することができる。
ニッケル粒子組成物は、成分A及び成分Bの重量比(成分A:成分B)が30:70〜70:30の範囲内である。上記範囲よりも成分Aのニッケル粒子の割合が高くなると、焼結されていないニッケル粒子が増えることにより、接合層としての強度不足が生じる。一方、上記範囲よりもニッケル粒子の割合が低くなると、接合層全体の体積収縮が大きくなり、この場合もまた十分な接合強度が得られない。
ニッケル微粒子を被覆している有機化合物は、200℃から250℃で分解・揮発することが好ましい。先述の通り、200℃を下回って重量減少が生じる場合、ニッケル微粒子表面との相互作用が小さく粒子凝集状態を引き起こす可能性がある。そこで、上記有機化合物はニッケル微粒子と相互作用が生じるような官能基を含有することが好ましく、例えば、アルコール基、アミノ基、スルファニル基、カルボキシル基、カルボニル基などが挙げられる。一方で、ニッケル微粒子表面との相互作用が強すぎる場合、250℃を超える温度でもニッケル微粒子を被覆する有機化合物が揮発しないことがあり、粒子表面で有機化合物が炭化することで焼結を阻害することが懸念される。以上を勘案すると、より好ましい官能基はカルボキシル基である。
ニッケル微粒子の有機化合物の被覆処理は、例えばニッケル微粒子を有機溶媒でスラリーの状態にして表面処理することができる。スラリーは、例えばニッケル微粒子と有機溶媒とを混合し、撹拌することにより製造することができる。撹拌は、特に限定されず、超音波による方法や、メカニカルスターラーやペイントシェーカーなどによる方法が挙げられるが、有機化合物の添加後にも、これらの撹拌手段を適用することができる。また、必要に応じてジェットミルやボールミルなどの解砕処理をしてもよい。
本実施の形態の接合材は、上記ニッケル粒子組成物を含有する。本実施の形態の接合材は、さらに、沸点100〜300℃の範囲内にある有機溶媒を含有することができる。接合材は、高沸点の有機溶媒を添加後、濃縮し、ペーストの形態とすることが好ましい。接合材に含有される溶媒の沸点は、実使用上の観点から、150〜260℃の範囲内が好ましい。使用する有機溶媒の沸点が100℃未満であると、長期安定性に欠ける傾向があり、300℃を超えると、加熱時に揮発せずに、接合層中に残炭が生じ、粒子同士の焼結や金属間化合物の形成を阻害する傾向がある。
本実施の形態の接合方法は、上記接合材を、被接合部材の間に介在させて還元性ガスを含有する還元性ガス雰囲気下で250〜350℃の範囲内の温度で加熱することにより、被接合部材の間に接合層を形成する。ニッケル微粒子どうし、ニッケル微粒子とニッケル粒子との間に焼結を進行させるためには、ニッケル微粒子およびニッケル粒子の金属表面を露出させることが必要であると考えられる。ニッケル微粒子表面に存在する有機物を揮発又は分解させる加熱温度は250℃以上が好ましく、さらには、還元性ガス雰囲気下で加熱を行うことにより、ニッケル微粒子、ニッケル粒子の両粒子表面の不動態層を除去することができる。一方、加熱温度が400℃を超えると、被接合部材としての半導体デバイス周辺にダメージを与える場合がある。
成分Aとして使用されるニッケル粒子の平均粒子径の測定は、レーザー回折/散乱法によって行った。装置は株式会社セイシン企業製LMS−30を用い、水を分散媒としてフローセル中で測定した。
成分B(ニッケル微粒子)の平均粒子径の測定は、電界放出形走査電子顕微鏡(Field Emission−Scanning Electron Microscope:FE−SEM)により試料の写真を撮影して、その中から無作為に200個を抽出してそれぞれの面積を求め、真球に換算したときの粒子径を個数基準として一次粒子の平均粒子径を算出した。
示差熱・熱重量同時測定装置(Thermogravimetry−Differential Thermal Analysis:TG−DTA、株式会社日立ハイテクサイエンス製、商品名;TG/DTA7220)を用いて確認した。測定条件は、昇温条件:5℃/分、ガスフロー:窒素/水素=97/3体積比 混合ガス 200ml/分にて実施した。
焼結性試験用サンプルの焼成は、小型イナートガスオーブン(光洋サーモシステム社製、商品名;KLO−30NH)を使用し、3%水素及び97%窒素の混合ガスを流量5L/分でフローしながら、昇温速度5℃/分で、常温から300℃もしくは350℃まで昇温した後、1時間所定温度を保持した。次いで、400分間かけて50℃まで降温した後、常温まで放置した。
各実施例で作製したペーストの3mgをガラス板に挟み、約10mmφとなるまで潰して焼結性試験用サンプルとした。このサンプルを所定の条件で加熱し、冷却後のガラス基板に付着した焼成後のサンプルの周辺部を電界放出形走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて観察した。焼結性の評価は、全てのニッケル微粒子において、各々の粒子界面が全て確認される状態を「不可」、各々のニッケル微粒子において、粒子界面が部分的に確認できる状態を「可」、ニッケル粒子の少なくとも1つは、粒子界面が全く確認されない状態を「良」、全てのニッケル微粒子において、粒子界面が全く確認されない状態を「最良」とした。
ステンレス製マスク(マスク幅;2.0mm×長さ;2.0mm×厚さ;0.1mm)を用いて、試料を金めっき銅基板(幅;10mm×長さ;10mm×厚さ;1.0mm)上に塗布して塗布膜を形成した後、その塗布膜の上に、シリコンダイ(幅;2.0mm×長さ;2.0mm×厚さ;0.40mm)を搭載し、焼成を行った。得られた接合サンプル(接合層の厚さ;50μm程度)を接合強度試験機(デイジ・ジャパン社製、商品名;ボンドテスター4000)により、せん断強度を測定した。ダイ側面からボンドテスターツールを、基板からの高さ50μm、ツール速度100μm/秒で押圧し、接合部がせん断破壊したときの荷重をせん断強度(シェア強度)とした。なお、金めっき銅基板は、Cu基板(厚さ;1.0mm)の表面に、Ni/Auをそれぞれ4μm/40〜50nmの厚みでめっきしたものであり、シリコンダイは、Si基板(厚さ;0.40mm)の接合面に、Auをスパッタしたものである。
642重量部のオレイルアミンに100.1重量部の酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下、150℃で20分加熱することによって酢酸ニッケルを溶解させて錯化反応液を得た。次いで、その錯化反応液に、492重量部のオレイルアミンを加え、マイクロ波を用いて250℃で5分加熱することによって、ニッケル微粒子スラリー1を得た。
182重量部のオレイルアミンに18.5重量部のギ酸ニッケル二水和物を加え、窒素フロー下、120℃で10分間加熱することによって、ギ酸ニッケルを溶解させて錯化反応液を得た。次いで、その錯化反応液に、121重量部のオレイルアミンを加え、マイクロ波を用いて180℃で10分間加熱することによって、ニッケル微粒子スラリー2を得た。
642重量部のオレイルアミンに263.7重量部の酢酸ニッケル四水和物を加え、窒素フロー下、140℃で20分間加熱することによって酢酸ニッケルを溶解させて錯化反応液を得た。次いで、その錯化反応液に、492重量部のオレイルアミンを加え、マイクロ波を用いて250℃で12分間加熱することによって、ニッケル微粒子スラリー3を得た。
<ニッケル微粒子1、ペースト1の調製と熱分析、焼結性評価および接合評価>
合成例1で得られたニッケル微粒子スラリー1を100重量部分取し、これに20重量部のオクタン酸(和光純薬工業株式会社製)、100重量部のトルエンを加え、15分間超音波処理をした後、トルエンで洗浄し、ニッケル分散液1(固形分濃度68.1重量%)を調製した。さらに、この一部を60℃に維持される真空乾燥機で1時間乾燥し、ニッケル微粒子1を得た。
<ニッケル微粒子2、ペースト2の調製と熱分析および接合評価>
合成例1で得られたニッケル微粒子スラリー1を100重量部分取し、これに20重量部のラウリン酸、100重量部のトルエンを加え、15分間超音波処理をした後、トルエンで洗浄し、ニッケル分散液2(固形分濃度65.2重量%)を調製した。さらに、この一部を60℃に維持される真空乾燥機で1時間乾燥し、ニッケル微粒子2を得た。
<ニッケル微粒子3、ペースト3の調製と熱分析および接合評価>
合成例2で得られたニッケル微粒子スラリー2を100重量部分取し、これに20重量部のオクタン酸、100重量部のトルエンを加え、15分間超音波処理をした後、トルエンで洗浄し、ニッケル分散液3(固形分濃度70.0重量%)を調製した。さらに、この一部を60℃に維持される真空乾燥機で1時間乾燥し、ニッケル微粒子3を得た。
<ニッケル微粒子4、ペースト4の調製と熱分析および接合評価>
合成例1で得られたニッケル微粒子スラリー1を100重量部分取し、これに20重量部のジ−p−トルオイル−L−酒石酸(東京化成工業株式会社製)、100重量部のトルエンを加え、15分間超音波処理をした後、トルエンで洗浄し、ニッケル分散液4(固形分濃度71.5重量%)を調製した。さらに、この一部を60℃に維持される真空乾燥機で1時間乾燥し、ニッケル微粒子4を得た。
<ニッケル微粒子5、ペースト5の調製と熱分析および接合評価>
合成例1で得られたニッケル微粒子スラリー1を100重量部分取し、これに20重量部のプロピオン酸(和光純薬工業株式会社製)、100重量部のトルエンを加え、15分間超音波処理をした後、トルエンで洗浄し、ニッケル分散液5(固形分濃度73.1重量%)を調製した。さらに、この一部を60℃に維持される真空乾燥機で1時間乾燥し、ニッケル微粒子5を得た。
<ニッケル微粒子6、ペースト6の調製と熱分析および接合評価>
合成例3で得られたニッケル微粒子スラリー3を100重量部分取し、これに20重量部のオクタン酸、100重量部のトルエンを加え、15分間超音波処理をした後、トルエンで洗浄し、ニッケル分散液6(固形分濃度72.6重量%)を調製した。さらに、この一部を60℃に維持される真空乾燥機で1時間乾燥し、ニッケル微粒子6を得た。
Claims (8)
- 次の成分A及びB;
A)レーザー回折/散乱法による平均粒子径が0.5〜20μmの範囲内であり、ニッケル元素を99重量%以上含有するニッケル粒子、
B)走査型電子顕微鏡観察による平均一次粒子径が30〜150nmの範囲内であり、ニッケル元素を90〜99重量%の範囲内で含有し、粒子表面が有機化合物で被覆され、3%の体積割合で水素ガスを含有する水素ガス及び窒素ガスの混合ガスからなる雰囲気中で、5℃/分の昇温速度の示差熱・熱重量同時測定によって、200℃から250℃まで加熱したときに、0.15%/分以上の重量減少及び発熱ピークが観測されるニッケル微粒子、
を含有し、前記成分A及び成分Bの重量比(成分A:成分B)が30:70〜70:30の範囲内であるニッケル粒子組成物。 - 前記有機化合物が、炭素数6〜17の範囲内にある脂肪酸である請求項1記載のニッケル粒子組成物。
- 前記ニッケル微粒子が、3%の体積割合で水素ガスを含有する水素ガス及び窒素ガスの混合ガスからなる雰囲気中で、5℃/分の昇温速度の示差熱・熱重量同時測定によって、250℃を超える温度で加熱したとき、重量減少が観測されない請求項1又は2記載のニッケル粒子組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のニッケル粒子組成物を含有する接合材であって、前記ニッケル粒子組成物の含有量が70〜96重量%の範囲内である接合材。
- 沸点が100〜300℃の範囲内にある有機溶媒を含有し、前記有機溶媒の含有量が4〜30重量%の範囲内である請求項4に記載の接合材。
- 前記有機溶媒が1−ウンデカノール、テトラデカンからなる群より選ばれる少なくとも1種を全有機溶媒に対して15重量%以上含む請求項5に記載の接合材。
- 更に、有機バインダー成分を含有する請求項4〜6のいずれか1項に記載の接合材。
- 請求項4〜7のいずれか1項に記載の接合材を、被接合部材の間に介在させて還元性ガスを含有する還元性ガス雰囲気下で250〜350℃の範囲内の温度で加熱することにより、被接合部材の間に接合層を形成する接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014202480A JP6422289B2 (ja) | 2014-09-30 | 2014-09-30 | ニッケル粒子組成物、接合材及び接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014202480A JP6422289B2 (ja) | 2014-09-30 | 2014-09-30 | ニッケル粒子組成物、接合材及び接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016069710A true JP2016069710A (ja) | 2016-05-09 |
JP6422289B2 JP6422289B2 (ja) | 2018-11-14 |
Family
ID=55864076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014202480A Active JP6422289B2 (ja) | 2014-09-30 | 2014-09-30 | ニッケル粒子組成物、接合材及び接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6422289B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017008633A1 (de) | 2016-09-15 | 2018-03-15 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Leitfähige Paste zum Bonden |
WO2018055848A1 (ja) * | 2016-09-21 | 2018-03-29 | 矢崎総業株式会社 | 導電性ペースト及びそれを用いた配線板 |
JP2018060941A (ja) * | 2016-10-06 | 2018-04-12 | デュポンエレクトロニクスマテリアル株式会社 | 接合用の導電性ペースト |
JP2018125360A (ja) * | 2017-01-30 | 2018-08-09 | 株式会社日本スペリア社 | 熱電変換モジュールおよびその製造方法 |
JP2018172792A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 新日鉄住金化学株式会社 | ニッケル微粒子組成物、接合構造体及び接合方法 |
JP2020161424A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 石川県 | 金属ペースト、電子部品、及び電子部品製造方法 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05255709A (ja) * | 1992-03-11 | 1993-10-05 | Mitsuboshi Belting Ltd | 金属もしくはセラミックスから選ばれた被接合材の接合方法およびこれに用いる接合剤 |
JP2000331534A (ja) * | 1999-05-18 | 2000-11-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電子部品用電極インキおよびその製造方法並びに電子部品の製造方法 |
JP2003328003A (ja) * | 2002-05-17 | 2003-11-19 | Sakai Chem Ind Co Ltd | ニッケル微粉末 |
JP2007277709A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | ニッケルナノ粒子の製造方法 |
JP2008195974A (ja) * | 2007-02-08 | 2008-08-28 | Toyota Motor Corp | 接合方法 |
WO2012169076A1 (ja) * | 2011-06-10 | 2012-12-13 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 接合材およびそれを用いて作成された接合体 |
JP2013069475A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 導電性ペースト、及び該導電性ペーストを焼成して得られる接合体 |
JP2014088516A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Mitsuboshi Belting Ltd | スクリーン印刷用導電性接着剤並びに無機素材の接合体及びその製造方法 |
JP2014162966A (ja) * | 2013-02-26 | 2014-09-08 | Nippon Steel & Sumikin Chemical Co Ltd | 金属微粒子組成物、接合材、電子部品、接合層の形成方法、導体層の形成方法及びインク組成物 |
-
2014
- 2014-09-30 JP JP2014202480A patent/JP6422289B2/ja active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05255709A (ja) * | 1992-03-11 | 1993-10-05 | Mitsuboshi Belting Ltd | 金属もしくはセラミックスから選ばれた被接合材の接合方法およびこれに用いる接合剤 |
JP2000331534A (ja) * | 1999-05-18 | 2000-11-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電子部品用電極インキおよびその製造方法並びに電子部品の製造方法 |
JP2003328003A (ja) * | 2002-05-17 | 2003-11-19 | Sakai Chem Ind Co Ltd | ニッケル微粉末 |
JP2007277709A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | ニッケルナノ粒子の製造方法 |
JP2008195974A (ja) * | 2007-02-08 | 2008-08-28 | Toyota Motor Corp | 接合方法 |
WO2012169076A1 (ja) * | 2011-06-10 | 2012-12-13 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 接合材およびそれを用いて作成された接合体 |
JP2013069475A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 導電性ペースト、及び該導電性ペーストを焼成して得られる接合体 |
JP2014088516A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Mitsuboshi Belting Ltd | スクリーン印刷用導電性接着剤並びに無機素材の接合体及びその製造方法 |
JP2014162966A (ja) * | 2013-02-26 | 2014-09-08 | Nippon Steel & Sumikin Chemical Co Ltd | 金属微粒子組成物、接合材、電子部品、接合層の形成方法、導体層の形成方法及びインク組成物 |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017008633A1 (de) | 2016-09-15 | 2018-03-15 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Leitfähige Paste zum Bonden |
DE102017008633B4 (de) | 2016-09-15 | 2021-12-23 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Leitfähige Paste zum Bonden und Verfahren diese verwendend |
WO2018055848A1 (ja) * | 2016-09-21 | 2018-03-29 | 矢崎総業株式会社 | 導電性ペースト及びそれを用いた配線板 |
JP2018049735A (ja) * | 2016-09-21 | 2018-03-29 | 矢崎総業株式会社 | 導電性ペースト及びそれを用いた配線板 |
JP2018060941A (ja) * | 2016-10-06 | 2018-04-12 | デュポンエレクトロニクスマテリアル株式会社 | 接合用の導電性ペースト |
DE102017009293A1 (de) | 2016-10-06 | 2018-04-12 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Leitfähige Paste zum Verbinden |
JP2018125360A (ja) * | 2017-01-30 | 2018-08-09 | 株式会社日本スペリア社 | 熱電変換モジュールおよびその製造方法 |
JP2018172792A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 新日鉄住金化学株式会社 | ニッケル微粒子組成物、接合構造体及び接合方法 |
JP7164313B2 (ja) | 2017-03-31 | 2022-11-01 | 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 | ニッケル微粒子組成物、接合構造体及び接合方法 |
JP2020161424A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 石川県 | 金属ペースト、電子部品、及び電子部品製造方法 |
JP7355313B2 (ja) | 2019-03-28 | 2023-10-03 | 石川県 | 金属ペースト、電子部品、及び電子部品製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6422289B2 (ja) | 2018-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6422289B2 (ja) | ニッケル粒子組成物、接合材及び接合方法 | |
JP5667191B2 (ja) | Co前駆体を含む金属ペースト | |
JP6061427B2 (ja) | 電子部品の接合材、接合用組成物、接合方法、及び電子部品 | |
JP6037893B2 (ja) | 金属微粒子組成物、接合材、電子部品、接合層の形成方法、導体層の形成方法及びインク組成物 | |
CN107848077B (zh) | 含金属微粒的组合物 | |
TWI651149B (zh) | 金屬接合用組成物 | |
JP6734775B2 (ja) | ニッケル粒子組成物、接合材及びそれを用いた接合方法 | |
JP6042747B2 (ja) | ニッケル微粒子、その使用方法及びニッケル微粒子の製造方法 | |
KR20140014328A (ko) | 전기 부품의 접촉 수단 및 접촉 방법 | |
JP7139590B2 (ja) | 導体形成用組成物、並びに接合体及びその製造方法 | |
JP6463195B2 (ja) | ニッケル粒子組成物、接合材及びそれを用いた接合方法 | |
JP5468885B2 (ja) | 導電性アルミニウムペースト | |
JP2018172792A (ja) | ニッケル微粒子組成物、接合構造体及び接合方法 | |
JP6126426B2 (ja) | 接合方法 | |
JP6938125B2 (ja) | 接合体およびその製造方法、並びに半導体モジュール | |
JP6338419B2 (ja) | 金属粒子組成物、接合材及びそれを用いた接合方法 | |
JP6861073B2 (ja) | ニッケル被覆銅粒子、接合材及び接合方法 | |
JP6267835B1 (ja) | 接合用組成物及びその製造方法 | |
JP6209666B1 (ja) | 導電性接合材料及び半導体装置の製造方法 | |
WO2019066081A1 (ja) | 複合体粒子及びその製造方法、複合体粒子組成物、接合材及び接合方法、並びに接合体 | |
JP2017128782A (ja) | ニッケル微粒子含有組成物及び接合材 | |
JP2019164908A (ja) | 導電性ペースト組成物、導電体、導電性ペースト組成物の塗工方法、及び導電体の製造方法 | |
JP2019151908A (ja) | 金属粒子凝集体及びその製造方法並びにペースト状金属粒子凝集体組成物及びこれを用いた複合体の製造方法 | |
JP2019139843A (ja) | 導電性組成物、多孔質導電体及びその製造方法、素子接合体の製造方法、積層体の製造方法、プリコートベアチップ及びその製造方法、並びに、電子デバイス | |
JP2015194415A (ja) | ニッケル微粒子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170821 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180703 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180903 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181002 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181016 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6422289 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |