JP2016069017A - 香り付きポケットティシューの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】香り付きポケットティシューの製造方法を提供する。【解決手段】複数のティシュペーパー2を積み重ねたティシュペーパー束20と、中間層を介して互いに熱収縮率の異なる素材のフィルムを積層した層構造を有する香り付きフィルム4と、を個包装することによって製造されるポケットティシュー1の製造方法であって、ロール状に巻回されている香り付きフィルム4を所定の長さで切断してバキュームロール6に吸着させて搬送する工程と、搬送される香り付きフィルムをコンベア9に載置されたティシュペーパー束20の底面に挿入する工程と、ティシュペーパー束20と挿入された香り付きフィルム4とを、包装フィルム3で包み、溶断して封止する工程と、を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、香り付きポケットティシューの製造方法に関する。
従来、ポケットティシューとも称される、10〜20組程度のティシュペーパーの束を樹脂製の包装フィルムによって包装した携帯用ティシュペーパー製品はよく知られる。この携帯用ティシュペーパー製品の中には、香りを発するようにしたものがある。
香り付きの携帯用ティシュペーパー製品は、ティシュペーパー自体に香料を塗布したもののほか、ティシュペーパー束と包装フィルムとの間に、一方面から香りを発するようにした香り付きフィルムを介在させるようにしたものがある(特許文献1)。
この香り付きフィルムを用いた携帯用ティシュペーパー製品は、ティシュペーパー自体に香料を塗布するものと比較して、香りが過度に強くならず、また香りの持続性にも優れ、さらに安価に製造できるという利点がある。
他方、この香り付きフィルムには、例えばポリエチレンフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムなど酸素透過度に差がある異素材のフィルムを、香料を含む接着剤で積層した層構造となっており、酸素透過度の高い素材のフィルム面から香料が揮散するようになっているものがある。
特開2014−31175号公報
しかしながら、この香り付きフィルムは、互いに熱収縮率の異なる素材のフィルムが積層された層構造となっているため、それらの熱収縮率に大きな差異があり、これに起因して温度変化によってカールしやすい。
このため、包装フィルム内に介在させる前に予めカールを修正する工程が必要になったり、包装フィルムでティシュペーパーの束を包装する際に、香り付きフィルムがカールして、所定位置に香り付きフィルムが収まらないなど包装不良の原因となることがあるなど、香り付き携帯用ティシュペーパー製品の製造ロスの原因となることがあった。
そこで、本発明の課題は、香りの強さを適度にコントロールし、また香りの持続性に優れるといった香りを発する香り付きフィルムの利点を有し、安定してティシュペーパーの束の底面に香り付きフィルムを挿入することができる香り付きポケットティシューの製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のティシュペーパーを積み重ねたティシュペーパー束と、中間層を介して互いに熱収縮率の異なる素材のフィルムを積層した層構造を有する香り付きフィルムと、を個包装することによって製造される香り付きポケットティシューの製造方法であって、ロール状に巻回されている前記香り付きフィルムを所定の長さで切断してバキュームロールに吸着させて搬送する工程と、搬送される前記香り付きフィルムをコンベアに載置された前記ティシュペーパー束の底面に挿入する工程と、前記ティシュペーパー束と挿入された前記香り付きフィルムとを、包装フィルムで包み、溶断して封止する工程と、を含むことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の香り付きポケットティシューの製造方法において、前記香り付きフィルムは、香料透過性フィルムと香料不透過性フィルムを積層した層構造を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の香り付きポケットティシューの製造方法において、前記香り付きフィルムを前記コンベアに到達するまで前記バキュームロールに吸着させ、前記コンベアに移送する際に、エアを放出して前記香り付きフィルムを前記バキュームロールから離間させることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の香り付きポケットティシューの製造方法において、前記バキュームロールと前記コンベアとの間に設けられたガイドを通過させて前記香り付きフィルムを搬送することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の香り付きポケットティシューの製造方法において、前記ガイドを通過した前記香り付きフィルムを前記コンベアと押さえロールとで挟持させて搬送することを特徴とする。
本発明によれば、香りの強さを適度にコントロールし、また香りの持続性に優れるといった香りを発する香り付きフィルムの利点を有し、安定してティシュペーパーの束の底面に香り付きフィルムを挿入することができる。
本実施形態における香り付きポケットティシューを示す斜視図である。 図1の香り付きポケットティシューII−II線における断面図である。 本実施形態における香り付きフィルムの断面図である。 本実施形態における香り付きフィルムの裁断と挿入の工程を示す図である。 本実施形態における包装と溶断の工程を示し、(a)は平面図であり、(b)は図5(a)のb−b線における断面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
なお、以下の説明では、ポケットティシュー1の厚み方向を上下方向とし、ポケットティシュー1の上面の短辺を左右方向(短手方向)とし、上下方向及び左右方向の双方に直交する方向を前後方向(長手方向)とする。
<構造>
本実施形態のポケットティシュー1は、例えば、図1に示すように、前後方向に長尺な略直方体形状に形成されており、図2に示すように、複数のティシュペーパー2が積層されてなるティシュペーパー束20と、ティシュペーパー2を個包装する包装フィルム3と、ティシュペーパー束20の底面と包装フィルム3との間に配置されてなる香り付きフィルム4と、を備えて構成される。
より具体的には、ポケットティシュー1は、既知の折り方にしたがって折り畳まれたティシュペーパー2が10〜20組程度重ねられてなるティシュペーパー束20を、樹脂製の包装フィルム3によって包装したものであり、略長方形状の上面1a及び下面1bと、これらを繋ぐ長側縁1c及び短側縁1dとからなる座布団様の偏平型の立体形状の外形をなすものである。その大きさは、概ね短側縁1dの長さ×長側縁1cの長さ×厚さが、75±10mm×125±10mm×15±5mmである。包装フィルム3によるティシュペーパー束20の包装形態は、既知のポケットティシュー1の包装形態に従えばよく、特に限定されない。図示例では、ティシュペーパー束20を包装フィルム3で額巻きした後に、その両端面開口部がヒートシール等の融着処理により封止された態様となっている(融着部は符号15で示す)。
他方、本実施形態のポケットティシュー1は、既知の製品と同様に、包装フィルム3のティシュペーパー束20の上面2aに対面する部分のほぼ中央に長側縁1cに沿う方向に取出口形成部としてのミシン目線5が形成されている。このミシン目線5を裂開することで形成されるスリット状の取出口から内部のティシュペーパー2が取出し可能となる。
図示の形態では、既知の態様にしたがって、包装フィルム3を額巻きとした際にフィルム縁同士が重ならない部分がティシュペーパー束20の上面2aに対面するように構成されているが、この形態に限定されない。
ポケットティシュー1は、包装フィルム3とティシュペーパー束20の底面との間に香り付きフィルム4を介在させ、その香り付きフィルム4には香料を混入させている。香り付きフィルム4の香料が揮散することにより、包装フィルム3で包まれた空間内に放たれ、ティシュペーパー束20に香りが付与される。
ティシュペーパー2は、2枚〜3枚の薄葉紙が積層されたプライ構造を有する。
その薄葉紙の原料パルプとしては、NBKPとLBKPとを配合したものであり、適宜古紙パルプが配合されていてもよいが、風合い等の点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよい。その場合配合割合としては、NBKP:LBKP=20:80〜80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70〜60:40が望ましい。
本発明に係るティシュペーパー2の各プライを構成する薄葉紙1枚あたりの米坪は、好ましくは9〜25g/m、より好ましくは10〜15g/mである。米坪が9g/m未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、使用に耐えうる十分な強度を適正に確保することが困難となる。逆に米坪が25g/mを超えると紙全体が硬くなると共に、ゴワ付き感が生じてしまい肌触りが悪くなる。なお、米坪は、JIS P 8124(1998)の米坪測定方法による。
また、本発明に係るティシュペーパー2の紙厚は、プライの状態で100〜160μm、より好ましくは120〜140μmであるのが望ましい。紙厚が100μm未満では、柔らかさの向上の観点からは好ましいものの、ティシュペーパー2としての強度を適正に確保することが困難となる。また、160μm超では、ティシュペーパー2の肌触りが悪化するとともに、使用時にゴワツキ感が生じるようになる。
なお、ティシュペーパー2の紙厚の測定は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCKG型」(尾崎製作所製)を用いて測定する。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この厚みの測定時の荷重は、120μmの際に約70gfである。なお、厚みは測定を10回行って得られる平均値とする。
包装フィルム3は、本発明では特に限定されず、既知のものが使用できる。具体例としては、厚み20〜100μmのポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の熱可塑性樹脂からなるフィルムで形成される。厚みの測定は前述のティシュペーパー2の紙厚の測定と同様に行う。但し、1枚のフィルムで行う。
香り付きフィルム4は、図3に示すように、香料透過性フィルム層41及び香料不透過性フィルム層42とこれらの間に介在して両フィルムを接着する接着剤又は粘着剤からなる中間層43とを有しており、特にその中間層43に香料が含有され、香料透過性フィルム層41を透過して香料が揮散するようになっている。したがって、包装フィルム3内において、香り付きフィルム4から揮散した香料が拡散し、その香料がティシュペーパー束20に移ることで、ティシュペーパー2に香気が付与される。このため、ティシュペーパー2に直接的に香料を塗布するものと比較して、ほのかにかつ長期に香りが感じられるものとなる。
ここで、本発明に係る香り付きフィルム4が、一方面が香料透過性フィルム層41、他方面が香料不透過性フィルム層42とされているのは、双方の面を香料透過性フィルム層とするよりも、中間層43中に含まれる香料が効果的に外部に揮散されるようになるからである。また、そのような効果的な香料の外部への揮散が促されるとともに、特に、香料透過性フィルム層41側がティシュペーパー束20に対面し、香料不透過性フィルム層42側が包装フィルム3に対面するようにして配置することで、ティシュペーパー2に香気が移りやすくなるからである。特に、上述のとおり包装フィルム3は、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルムが一般的であり、これらのフィルムは比較的ガス透過性が高い。香料不透過性フィルム層42が包装フィルム3に対面するようにして香り付きフィルム4を配置することで、包装フィルム3外へ香料が漏れにくくなるのである。
香料透過性フィルム層41及び香料不透過性フィルム層42の具体的な厚みとしては、10〜60μmである。この範囲であれば、香料透過性フィルム層41については、香料を透過させることができ、その一方、香料不透過性フィルム層42については、アルミ蒸着処理又は透明蒸着処理により香料を透過させないものとすることができる。
香料透過性フィルム層41の具体的なガスバリア性については、酸素透過度が、700cc/m・24h・atm以上とするのがよい。この酸素透過度であれば香料が透過するものとなる。上述のポリプロピレンフィルム層、ポリエチレンフィルム層であればこの酸素透過度とすることができる。加えて、炭酸ガスの透過度が4000cc/m・24h・atm以上であると透過できる香料の種類が増加して香気のバリエーションを増加させることができる。酸素透過度、炭酸ガス透過度はJIS K 7129−2(2006)のプラスチック―フィルム及びシート―ガス透過度試験測定方法による。
また、香料不透過性フィルム層42の具体的なガスバリア性については、酸素透過度が200cc/m・24h・atm未満とするのがよい。この酸素透過度であれば香料の透過を効果的に抑制できる。加えて、炭酸ガス透過度については900cc/m・24h・atm未満であるのが望ましい。
香料透過性フィルム層41と香料不透過性フィルム層42の熱収縮率の差は0.2以下であることが望ましい。こうすればカールの大きさが10mm以下に収まる。
中間層43を形成するための接着剤、粘着剤としては、ポリエステル系接着剤、ラテックス系粘着剤、ホットメルト接着剤、アクリル系粘着剤が例示できる。好ましくは、ポリエステル系接着剤、アクリル系粘着剤である。中間層43の厚みは、5〜80μmが望ましく、15〜35μmであるのがより望ましい。例示した接着剤及び粘着剤、さらに厚み範囲であれば、各フィルム層を確実に接着でき、また、香料を十分に含有させることができる。中間層43中における香料の配合比率は、香料の濃度や種類によって適宜設計できるが、好ましくは、0.5〜15g/m、より好ましくは0.5〜6g/mである。この範囲であれば、適度な香りの強さとすることができる。
中間層43中に含有させる香料は、適宜に選択することができる。具体例として、リュウゼン香、安息香、海狸香、霊猫香、丁字油、ガルバナム、ジャスミンアブソリュート、ラブタナム、マテ茶、メリロット、ミモザ、ムスクトンキン、ミルラ、オークモスまたはモスドシェーヌ、乳香、ビャクシ香、オリス、バチュリ、ローズマリー油、白檀油、ベチバー油、バイオレットリーフアブソリュートなどの天然香料、高級アルコール、アルデヒド、ベンズアルデヒド、安息香酸、ケイ皮酸、ケイ皮アルデヒド、ケイ皮アルコール、クマリン、エステル、インドール、ケトン、サリチル酸と関連化合物、テルペノイド、バニリンなどの各種の合成香料あるいはこれらの2つ以上の混合香料を挙げることができる。市販品を使用することもできる。
<香り付きポケットティシュー製造装置及び製造方法>
図4及び図5に示すように、香り付きポケットティシュー製造装置100は、ロール状に巻回されている香り付きフィルム40をカッターロール8により所定の長さに切断してバキュームロール6上を、香り付きフィルム4のカールを押さえながら移動させ、ベルトコンベア9a、9bにより搬送されるティシュペーパー束20の底面に挿入させ、ティシュペーパー束20と香料を含む香り付きフィルム4とを包装フィルム3により個包装してポケットティシュー1を製造する装置である。
具体的には、図4、図5に示したように、香り付きポケットティシュー製造装置100は、ロール状香り付きフィルム40を吸着した状態で搬送するバキュームロール6と、バキュームロール6とでロール状香り付きフィルム40をニップし、ロール状香り付きフィルム40を下流側に搬送する搬送ロール7と、搬送ロール7よりも下流側に位置し、バキュームロール6に吸着された状態のロール状香り付きフィルム40を所定の長さで幅方向に切断するカッターロール8と、ティシュペーパー束20を搬送させるベルトコンベア9a、9bと、ベルトコンベア9bを移動してきたティシュペーパー束20及び切断された香り付きフィルム4を包装フィルム3で包む包み部17と、ティシュペーパー束20の前後端近傍の包装フィルム3を溶断する溶断部18と、を備えている。
バキュームロール6は、内側の固定ロール61と外側の可動ロール62の二重構造になっており、可動ロール62が回転し、固定ロール61は回転しないようになっている。また、固定ロール61は、円周方向の場所によって、図示しないポンプにより内側にエアを吸引したり、外側にエアを放出したりすることができるようになっている。即ち、カッターロール8近傍(図4の−で示す部分)ではエアを吸引し、ベルトコンベア9bの近傍(図4の+で示す部分)ではエアを放出するようになっている。
また、バキュームロール6の中心とロール状香り付きフィルム40の中心は、上下方向に重なるようになっている。これにより、ロール状香り付きフィルム40の巻き長さが変わってもロール状香り付きフィルム40にかかる張力の変化を少なくすることができる。
また、バキュームロール6とベルトコンベア9bとの間には、香り付きフィルム4をバキュームロール6からベルトコンベア9bに確実に移送されるように案内するためのガイド10と、このガイド10により案内された香り付きフィルム4をベルトコンベア9bとで挟持して搬送する押さえロール11とが配置されている。
そして、ロール状香り付きフィルム40からカッターロール8により切断された香り付きフィルム4は、バキュームロール6に密着した状態で搬送されるとともにベルトコンベア9bに差し掛かる位置でバキュームが解除されてエアが放出されることでバキュームロール6から離れガイド10を通過する。ガイド10を通過した香り付きフィルム4は、押さえロール11とベルトコンベア9bとに挟持された状態でベルトコンベア9bに移送されると同時にベルトコンベア9aからベルトコンベア9bに乗り移る際のティシュペーパー束20の底面に挿入される。
包み部17は、図5(a)及び(b)に示したように、包装フィルム3を、予め形成されたミシン目線16が上向きになるように角筒状ガイド17aを介して角筒状とし、ベルトコンベア9bを移動してきたティシュペーパー束20及び香り付きフィルム4を包む。
溶断部18は、熱圧着により包装フィルム3を封止する熱圧着部(図示省略)と熱圧着された箇所を幅方向に沿ってカットするカット部(図示省略)を有し、角筒状ガイド17aを通過して包装フィルム3に包まれた状態で、ティシュペーパー束20及び香り付きフィルム4が溶断位置を通過した際、包装フィルム3を溶断することで開口部を封止する。封止された部分は、長手方向の中央部で幅方向にカットされる。これにより、1つのポケットティシュー1が出来上がるのと同時に、次に出来上がるポケットティシュー1の前方開口部が封止される。これらの工程を繰り返すことにより、ポケットティシュー1を次々と製造することができる。
次に、本発明のポケットティシュー1の製造方法(実施例)と従来のポケットティシュー1の製造方法(比較例)のカール量と操業ロス率の比較を行った。
実施例では、上述した通り、ロール状香り付きフィルム40からカッターロール8により切断された香り付きフィルム4は、バキュームロール6に密着した状態で搬送されるとともにベルトコンベア9bに差し掛かる位置でバキュームが解除されてエアが放出されることでバキュームロール6から離れガイド10を通過する。ガイド10を通過した香り付きフィルム4は、押さえロール11とベルトコンベア9bとに挟持された状態でベルトコンベア9bに移送されると同時にベルトコンベア9aからベルトコンベア9bに乗り移る際のティシュペーパー束20の底面に挿入される。
比較例では、裁断した香り付きフィルムを、挿入機を用いて1枚ずつティシュペーパー束20の底面に挿入する。より具体的には、上流から搬送されたティシュペーパー束20がベルトコンベアに乗り移る際に、予め裁断された香り付きフィルムがティシュペーパー束20とベルトコンベアの間に挿入される。
香り付きフィルムは、香料透過性フィルム層としてのCPPフィルム、香料不透過性フィルム層としてのPETフィルムの二層フィルムを用いた。
香り付きフィルムの特性は、表1に示す通りである。
Figure 2016069017
ここで、熱収縮率の測定は次の(1)〜(7)のように行なう。(1)まず、フィルムシートを20×100mmの四角形に裁断して試料とする。(2)試料は、長辺がMD方向(縦方向)に沿うものと、長辺がCD方向(横方向)に沿うものとを、それぞれ5本ずつ用意する。(3)各試料の幅方向(短辺に沿う方向)中央に長辺と平行な目視可能な直線を長辺方向の全長に渡って、適宜の筆記具により付する。(4)各試料を23℃、50%RHにて2時間以上十分に調湿した後、前記直線の長さを測定して試料の寸法Aとする。(5)各試料を、フィルムシートの素材に応じた適宜の温度及び時間に設定した恒温恒湿槽に保管する。湿度は50%RHとする。(6)設定時間後の試料の直線の長さを測定して試料の寸法Bとする。(7)熱収縮率(%)=(((寸法B)−(寸法A))/(寸法A))×100の式に当てはめて熱収縮率を算出した。
また、本香り付きフィルムのカール量を測定した。
カール量の測定は、香り付きフィルムの大きさを、MD方向(縦方向)80mm×CD方向(横方向)100mmとし、この試料を、23℃、50%RHで2時間、調湿した後、同じ環境下で、香料不透過性フィルムが上、香料透過性フィルムが下となる向きで水平台の上に静かに載置する。その際に、水平台上でU字型又は逆U字型などにカールしたフィルムの角と水平台との距離(4点の平均)を測定した。その結果、本香り付きフィルムの連続で10サンプルのカール量は、8〜20mmであり、平均12mmであった。
(評価)
上記した実施例及び比較例において、各々1000個のポケットティシューを製造し、操業ロス率(%)を評価した。
操業ロス率とは、香り付きフィルムの挿入不良に起因した不良品/ポケットティシューの製造品(1000個)×100(%)である。
そして、実施例の操業ロス率は、比較例の操業ロス率を1とした場合の0.095〜0.1であり、操業ロス率が比較例の約1/10に改善された。
特に、カール量が20mmであっても影響なく、安定して操業できた。
上記で説明したように、ポケットティシュー1の製造方法によれば、ロール状香り付きフィルム40はカッターロール8により切断され、切断された香り付きフィルム4は、バキュームロール6上を吸着されながら移動し、ベルトコンベア9aを移動してきたティシュペーパー2のティシュペーパー束20がベルトコンベア9bに差し掛かると同時にバキュームが解除されてエアが放出されることでティシュペーパー束20の底面に挿入され、ティシュペーパー束20及び香り付きフィルム4が個包装されてポケットティシュー1が製造される。ロール状香り付きフィルム40を切断後、すぐにティシュペーパー束20の底面に香り付きフィルム4が挿入されるため、香り付きフィルム4のカールを防ぐことができ、挿入不良の問題を解決することができる。
香り付きフィルム4は、バキュームロール6上をバキュームされながら移動するため、室温等によるカールを防ぐと共に、ベルトコンベア9bからの落下を防止することができる。したがって、香りの強さを適度にコントロールし、また香りの持続性に優れるといった香りを発する香り付きフィルムの利点を有し、安定してティシュペーパーの束の底面に香り付きフィルムを挿入することができる。
特に、香り付きフィルム4は香料透過性フィルム層41及び香料不透過性フィルム層42の層構造をなしているため、よりカールしやすいものとなっているが、かかる香り付きフィルム4でも問題なく使用できる。
また、現状は裁断した香り付きフィルムを挿入機を用いて1枚ずつ挿入しているため、フィルムのコシが必要となる。このため、香り付きフィルムの厚みを100μm程度としていたが、今回の方法でティシュペーパー束の下に挿入する場合、香りの持続性を担保できるのではれば薄くすることが可能である(香料透過性フィルム層41:好ましくは20〜80μmより好ましくは20〜50μm、香料不透過性フィルム層42:好ましくは10〜60μmより好ましくは10〜30μm)。
また、香り付きフィルム4をベルトコンベア9bに到達するまでバキュームロール6に吸着させ、ベルトコンベア9bに移送する際に、エアを放出して香り付きフィルム4をバキュームロール6から離間させるので、香り付きフィルム4をバキュームロール6からベルトコンベア9bまで確実に搬送することができる。
更に、香り付きフィルム4を、バキュームロール6とベルトコンベア9bとの間のガイド10を通過させ、ガイド10を通過した香り付きフィルムをベルトコンベア9bと押さえロール11とで挟持させて搬送するので、香り付きフィルム4をベルトコンベア9bに載置されたティシュペーパー束20の底面に確実に挿入することができる。
本実施形態により、香り付きフィルム4の挿入不良を防止することができるため、裁断される香り付きフィルム4のサイズは、角筒状ガイド17aの幅よりも小さければ特に限定されない。
香り付きフィルム4の長手方向の長さは、ティシュペーパー束20の長さと同じでもよいし、それより長くても短くてもよい。長い場合、包装フィルム3で個包装後、包装フィルム3と、香り付きフィルム4とを同時に溶断すればよい。ただし、その長さは、既知のポケットティシューの範囲内とする。
また、香り付きフィルム4は製造コストが高いため、小サイズにしてもよい。サイズを変えることにより、香りの持続性や強さを調整することができる。香り付きフィルム4のサイズに応じて、バキュームロール6の速度を遅くすることで、ティシュペーパー束20の底面に香り付きフィルム4を確実に配置させることができる。ベルトコンベア9a、9bの速度は7〜20m/分が好ましく、ベルトコンベア9a、9bの速度が10m/分の場合バキュームロール6の速度は4〜9m/分が好ましい。
1 ポケットティシュー
1a 略長方形状の上面
1b 略長方形状の下面
1c 長側縁
1d 短側縁
2 ティシュペーパー
2a ティシュペーパー束20の上面
3 包装フィルム
4 香り付きフィルム
5 ミシン目線
6 バキュームロール
7 搬送ロール
8 カッターロール
9a、9b ベルトコンベア
10 ガイド
11 押さえロール
15 融着部
17 包み部
17a 角筒状ガイド
18 溶断部
20 ティシュペーパー束
40 ロール状香り付きフィルム
41 香料透過性フィルム
42 香料不透過性フィルム
43 中間層
61 固定ロール
62 可動ロール
100 香り付きポケットティシュー製造装置

Claims (5)

  1. 複数のティシュペーパーを積み重ねたティシュペーパー束と、中間層を介して互いに熱収縮率の異なる素材のフィルムを積層した層構造を有する香り付きフィルムと、を個包装することによって製造される香り付きポケットティシューの製造方法であって、
    ロール状に巻回されている前記香り付きフィルムを所定の長さで切断してバキュームロールに吸着させて搬送する工程と、
    搬送される前記香り付きフィルムをコンベアに載置された前記ティシュペーパー束の底面に挿入する工程と、
    前記ティシュペーパー束と挿入された前記香り付きフィルムとを、包装フィルムで包み、溶断して封止する工程と、
    を含むことを特徴とする香り付きポケットティシューの製造方法。
  2. 前記香り付きフィルムは、香料透過性フィルムと香料不透過性フィルムを積層した層構造を有することを特徴とする請求項1に記載の香り付きポケットティシューの製造方法。
  3. 前記香り付きフィルムを前記コンベアに到達するまで前記バキュームロールに吸着させ、前記コンベアに移送する際に、エアを放出して前記香り付きフィルムを前記バキュームロールから離間させることを特徴とする請求項1又は2に記載の香り付きポケットティシューの製造方法。
  4. 前記バキュームロールと前記コンベアとの間に設けられたガイドを通過させて前記香り付きフィルムを搬送することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の香り付きポケットティシューの製造方法。
  5. 前記ガイドを通過した前記香り付きフィルムを前記コンベアと押さえロールとで挟持させて搬送することを特徴とする請求項4に記載の香り付きポケットティシューの製造方法。
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