JP2016047619A - 繊維強化樹脂成形品の製造方法及びその金型装置 - Google Patents

繊維強化樹脂成形品の製造方法及びその金型装置 Download PDF

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【課題】繊維強化樹脂シート裏面に射出成形で裏打構造を設ける成形品の製造方法において過剰な手間と時間を要さずに高精度の成形品を得られるようにする。【解決手段】ダイ4とパンチ5の間に繊維強化樹脂シート100を配置してプレス成形を行うとともにその裏面にパンチ5側から熱可塑性樹脂を射出して裏打構造を設ける繊維強化樹脂成形品の製造方法において、そのダイ4とパンチ5を、成形品の輪郭内側部分を成形するための中央部40,50と輪郭外側部分になる繊維強化樹脂シート100の外縁部110を固定するための外周部41,51とが各々別部品からなり、中央部40,50と外周部41,51が互いに摺動しながらプレス方向の位置ズレを所定範囲内で各々形成可能なものとして、一連のプレス動作により先に両外周部41,51で外縁部110を挟み込んで固定してから、両中央部40,50で輪郭内側部分をプレス成形することを特徴とするものとした。【選択図】図1

Description

本発明は、繊維強化樹脂成形品の製造方法及びその金型装置に関し、殊に、強化繊維を有した熱可塑性樹脂シートによる成形体の裏面側に熱可塑性樹脂を射出成形して裏打構造を設けてなる繊維強化樹脂成形品の製造方法、及びその製造方法を自動的に実施するための金型装置に関する。
従来より、熱可塑性樹脂シートをプレス成形にて賦形するとともに、その裏面側にリブやボス等の裏打構造を熱可塑性樹脂の射出成形にて設けるハイブリッド成形と呼ばれる成形方法が、例えば特開2004−276257号公報に記載されているように周知であり、軽く強度に優れた成形品を比較的簡易な工程で得られる製造方法であることから、自動車内装部品等の製造において広く採用されている。
また、特開2012−206446号公報には、熱可塑性樹脂中に炭素繊維を配した繊維強化樹脂シートを用いるとともに、熱可塑性樹脂の軟化温度以上に加熱した金型中に前記シートを挿入してから裏打樹脂を射出し、その後圧力を賦与しながら金型を冷却することにより、裏打樹脂の冷却・固化よるヒケ(収縮歪み)の発生を抑制しながら、更に強度に優れた成形品を得られるものとした成形方法も提案されている。
前述した繊維強化樹脂シートは、薄くても強度に優れた成形品を製造するのに適したものであるが、これを前述のようなハイブリッド成形に用いた場合、その薄さと伸縮性の乏しさ等を原因として、樹脂シートをプレス成形する際にシワやラップ(重なり)が発生しやくなるため、成形精度や完成品の外観を悪化させる要因の一つとされていた。
これに加え、繊維強化樹脂シートを用いたハイブリッド成形の場合は、樹脂シートをプレス成形してから成形品の輪郭位置で樹脂シートを切断するトリミングを行ったり、樹脂シートにおけるボス等の位置でピアシング(孔空け)を行ったりする後工程が必要となり、その工程用の機器を配置するスペースを要することに加え工程間の移動・配置作業に手間と時間を要するため、工程の簡略化と製造コストの低減は困難とされていた。
特開2004−276257号公報 特開2012−206446号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、繊維強化樹脂シートの成形体に熱可塑性樹脂による裏打構造を設けるハイブリッド成形方法において、過剰な手間と時間を要することなく高精度の成形品を得られるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、金型装置のダイとパンチの間に繊維強化樹脂シートを配置してプレス成形を行うとともに、その繊維強化樹脂シートの裏面にパンチ側から熱可塑性樹脂を射出して所定の裏打構造を設ける繊維強化樹脂成形品の製造方法において、そのダイとパンチは、繊維強化樹脂成形品の輪郭内側部分を成形するための中央部と前記輪郭外側部分になる繊維強化樹脂シートの外縁部を固定するための外周部とが各々別部品からなり、組み合わされた中央部と外周部が互いに摺動しながらプレス方向の位置ズレを所定範囲内で各々形成可能とされており、ダイをプレス方向に移動させる一連のプレス動作により、先に両外周部で繊維強化樹脂シートの外縁部を挟み込んで固定してから、両中央部で前記輪郭内側部分をプレス成形することを特徴とする製造方法とした。
このように、プレス成形を行っている繊維強化樹脂シートの裏面側に射出成形で裏打構造を設ける方式のハイブリッド成形による繊維強化樹脂成形品の製造方法において、そのダイとパンチを構成している金型部品を、成形体の形状を与えるための中央部と繊維強化樹脂シートの外縁部を固定するための外周部とが別体とされてプレス方向に互いに摺動しながら位置ズレを形成可能なものとして、一連のプレス方向の動作に連動しながら両外周部で繊維強化樹脂シートの余白部分になる外縁部を先に固定してから、両中央部で製品の形状をプレス成形する製造方法としたことにより、薄く伸縮性に乏しい繊維強化樹脂シートを用いても、複雑な機構や工程を要することなく一連のプレス動作だけで、樹脂シートのズレやシワ・ラップの発生を回避しながら、高精度の成形品を短時間で得られやすいものとなる。
また、この製造方法において、ダイの外周部押圧面の所定位置に突設された複数の位置決めピンに、繊維強化樹脂シートの外縁部に予め複数形成した位置決め孔を挿通させることで繊維強化樹脂シートをダイ側に装着して位置決めを行い、その後プレス動作を開始することにより、パンチ外周部押圧面に設けた挿入穴に位置決めピンを挿入しながら両外周部で前記外縁部を挟み込んで繊維強化樹脂シートを固定する、ことを特徴とした製造方法とすれば、シートの位置決めを正確且つ容易に行えることに加え、プレス動作に伴う繊維強化樹脂シートのズレを回避しやすいものとなる。
さらに、上述した製造方法において、前記輪郭内側部分をプレス成形している両中央部と繊維強化樹脂シートの外縁部を固定している両外周部との間で、一連のプレス動作に伴って互いにプレス方向の位置ズレを生じさせることにより、繊維強化樹脂シートにおける前記輪郭に沿って中央部押圧面の外縁と外周部押圧面の開口部分内縁とで剪断しながら繊維強化樹脂成形品の輪郭をトリミングする、ことを特徴とした製造方法とすれば、1つの金型装置における一連のプレス動作だけで、成形品輪郭位置でのトリミングまで完了することができる。
さらにまた、上述した製造方法において、両中央部には互いに連通可能な位置に各々挿通孔が形成されており、プレス動作に伴ってパンチ側の挿通孔に挿設したピアス用ピンがダイ側の挿通孔に挿入されるものとされ、一連のプレス動作の後半で、両中央部でプレス成形している繊維強化樹脂シートの所定位置を、前記ピアス用ピン先端面の外縁と中央部押圧面の前記挿通孔開口部分内縁とで剪断しながらピアシングを行う、ことを特徴とした製造方法とすれば、1つの金型装置における一連のプレス動作だけで、成形体のピアシングまで完了することができる。
加えて、ダイとパンチの間に配置した繊維強化樹脂シートをプレスして成形体の形状を与えるプレス成形手段と、成形している繊維強化樹脂シートの裏面にパンチ側から熱可塑性樹脂を射出しながら所定の裏打構造を設ける裏打構造形成手段を備えた繊維強化樹脂成形品を製造するための金型装置において、そのダイとパンチは、繊維強化樹脂成形品の輪郭内側部分を成形するための中央部とその輪郭外側部分になる繊維強化樹脂シートの外縁部を固定するための外周部とが各々別部品からなり、組み合わされた中央部と外周部とが互いに摺動することでプレス方向の位置ズレを所定範囲内で各々形成可能とされており、ダイをプレス方向に移動させる一連のプレス動作により、先に両外周部で繊維強化樹脂シートの外縁部を挟み込んで固定してから、両中央部で前記輪郭内側部分のプレス成形を行う、ことを特徴としたものとすれば、1つの金型装置を用いながら上述した繊維強化樹脂成形品の製造方法を一連のプレス動作だけで実現できるようになる。
また加えて、この金型装置において、そのダイの外周部押圧面の所定位置には複数の位置決めピンが突設されており、その位置決めピンに繊維強化樹脂シート外縁部の対応位置に予め形成した位置決め孔を挿通させることで、繊維強化樹脂シートがダイ側に装着・位置決めされ、その後プレス動作を開始することにより、パンチ外周部押圧面に設けた挿入穴に前記位置決めピンを挿入しながら、両外周部で前記外縁部を挟み込んで繊維強化樹脂シートを固定する、ことを特徴としたものとすれば、繊維強化樹脂シートの位置決め作業が正確且つ容易に行われるとともに、プレス動作に伴う繊維強化樹脂シートのズレを回避しやすいものとなる。
さらに加えて、上述した金型装置において、前記輪郭内側部分をプレス成形している両中央部と繊維強化樹脂シートの外縁部を固定している両外周部との間で、一連のプレス動作に伴って互いにプレス方向の位置ズレが生じるものとされており、繊維強化樹脂シートにおける前記輪郭に沿って中央部押圧面の外縁と外周部押圧面の開口部分内縁とで剪断しながら、自動的に繊維強化樹脂成形品の輪郭をトリミングすることを特徴としたものとすれば、この金型装置による一連のプレス動作だけで成形体のトリミングまで自動的に完了可能なものとなる。
そして、上述した金型装置において、その両中央部には、互いに連通可能な位置に各々挿通孔が形成されており、プレス動作に伴ってパンチ側の挿通孔に挿設したピアス用ピンをダイ側の挿通孔に挿入するものとされ、一連のプレス動作の後半で、両中央部でプレス成形している繊維強化樹脂シートの所定位置をピアス用ピン先端面の外縁とダイ側の中央部押圧面の挿通孔開口部分内縁とで剪断しながら自動的にピアシングを行うものとされている、ことを特徴としたものとすれば、この金型装置による一連のプレス動作だけで製品のピアシングまで自動的に完了可能なものとなる。
ダイとパンチにおける中央部と外周部を別体にして互いに摺動しながらプレス方向の位置ズレを形成可能なものとし、一連のプレス動作に連動しながら両外周部で繊維強化樹脂シートの外縁部を固定してから両中央部で製品の形状をプレス成形する方式とした本発明によると、過剰な手間と時間を要することなく高精度の成形品を得られるものである。
本発明における実施の形態である繊維強化樹脂成形品の製造方法を実施するための金型装置に繊維強化樹脂シートを装着した状態を示す縦断面図。 図1の状態から繊維強化樹脂シート外縁部を固定した状態を示す縦断面図。 図2の状態から繊維強化樹脂成形品の形状をプレス成形した状態を示す縦断面図。 図3の状態から繊維強化樹脂成形品の輪郭をトリミングした状態を示す縦断面図。 図4の状態からピアシングを行った状態を示す縦断面図。 図5の状態から成形体裏面に溶融樹脂を射出して成形している状態を示す縦断面図。 図6の状態から型を開いて繊維強化樹脂成形品の取り出しを可能にした状態を示す縦断面図。 図1の金型装置で製造した繊維強化樹脂成形品の一例を示す斜視図。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施の形態の繊維強化樹脂成形品の製造方法を実施するのに用いる金型装置1に、繊維強化樹脂シート100を配置した状態を縦断面図で示している。この金型装置1は、図示しない駆動機構で可動側のメインプレート2を固定側のメインプレート3に向かって移動させながら、ダイ4とパンチ5の間に配置した繊維強化樹脂シート100をプレスして所定の形状を賦与するプレス成形手段と、プレス成形している繊維強化樹脂シート100の裏面にパンチ5側から熱可塑性樹脂を射出して所定の裏打構造を設ける射出成形手段とを備えており、この装置だけでハイブリッド成形による繊維強化樹脂成形品の製造方法を実施できるようになっている。
即ち、可動側のメインプレート2からプレス方向に延設された複数本のバーのうち短いバー200の組み合わせ及びその先端側に設けたダイ4と、固定側のメインプレート3及びサブプレート8,7から反プレス方向に延設された複数本のバーのうちバー300の組み合わせとその先端側に設けたパンチ5とでプレス成形手段を構成しており、固定側のメインプレート3及びサブプレート8,7,6及びパンチ5に形成した溶融樹脂通路31,81,82,71,72,73,61,62,63,52,53,54と、パンチ5の中央部50に設けた裏打構造形成部50aとで、裏打構造形成手段を構成している。
尚、本実施の形態である繊維強化樹脂成形品の製造方法は、繊維強化樹脂シートの成形体内側面に射出成形でリブ・ボス等の裏打構造を形成する方式であるため、固定側をダイ4、可動側をパンチ5としており、通常の金型装置とは逆の配置になっている。また、繊維強化樹脂シート100及び射出成形用の樹脂には熱可塑性樹脂を使用する方式であるため、金型装置1における各プレートとダイ4及びパンチ5の所定位置には図示しない樹脂加熱手段が配設されている。
また、各プレートを連結しているバーには、テレスコープ式に伸縮するものと単一構造のものとが使用されており、さらに、詳細な図示は省略するが、プレス動作における各段階で所定のプレート同士又は所定の金型部品同士を順次開状態または閉状態にする目的で、複数種類の反発強度を有した弾性部材又は支持部材が適宜位置に配置されたものとなっている。
そして、斯かる金型装置1において、そのダイ4とパンチ5は、繊維強化樹脂成形品の輪郭内側部分を形成するための中央部40,50と、前記輪郭の外側部分になる繊維強化樹脂シート100の外縁部110を固定するための外周部41,51とが各々別部品からなり、外周部41,51の中央をプレス方向に貫通して設けた摺動孔41a,51a内に、中央部40,50が各々挿入されて組み合わされてなるものであり、中央部40と外周部41の組み合わせ及び中央部50と外周部51の組み合わせにおいて、その構成部品が互いに摺動することでプレス方向に沿った向きの位置ズレを所定範囲内で各々形成可能とされている。
また、ダイ4の外周部41押圧面の所定位置には、複数の位置決めピン45a,45b,・・がプレス方向に突設されており、図1に示したように金型装置1が開いた状態で、繊維強化樹脂シート100の外縁部110の対応位置に予め形成した位置決め孔110a,110b,・・を、ピン45a,45b,・・に挿通しながら配置することにより、繊維強化樹脂シート100はダイ4に対し正確且つ容易に位置決めされる。
その後、プレス動作を開始することで、図2に示したようにパンチ5の外周部51押圧面に設けた挿入穴51b,51c・・に位置決めピン45a,45b,・・の先端側を各々挿入しながら、両外周部41,51の押圧面で外縁部110を挟み込んで押圧するようになっており、繊維強化樹脂シート100がダイ4とパンチ5に対し正確な位置にてしっかりと固定されてから、図3に示すように両中央部40,50で繊維強化樹脂成形品の輪郭内側部分をプレス成形する方式を採用しており、この点が本発明における特徴部分となっている。
さらに、この金型装置1は、繊維強化樹脂シート100における繊維強化樹脂成形品の輪郭内側部分をプレス成形している両中央部40,50と、前記輪郭外側部分になる外縁部110を固定している両外周部41,51とが、一連のプレス動作に伴ってプレス方向沿う向きで互いに位置ズレを生じるようになっており、図4に示すように繊維強化樹脂シート100における繊維強化樹脂成形品の輪郭になる位置に沿って、中央部40押圧面の外縁と外周部51押圧面の開口部分内縁とで剪断しながら、前記輪郭位置で外周部110を切断することにより自動的にトリミングを行うようになっている。
さらにまた、図5に示すように、両中央部40,50における互いに連通可能な位置には、挿通孔40g,40h,50b,50cが各々形成されており、プレス動作に伴ってサブプレート7から反プレス方向に突出したバー78,79により、パンチ5側の挿通孔50b,50c内に挿設したピアス用ピン(入れ子)58,59が反プレス方向に押されて、その先端側がダイ4側の挿通孔40g,40hに挿入される構成となっている。
そのため、一連のプレス動作の後半において、両中央部40,50でプレス成形している繊維強化樹脂シート100の所定位置(図ではボスの中央位置)を、ピアス用ピン58,59の先端面外縁と、中央部40押圧面の挿通孔40g,40h開口部分内縁とで剪断しながら、自動的にピアシング(孔開け)を行うようになっており、このピアシングが完了した段階で繊維強化樹脂成形品がほぼ完成する。
以下に、本実施の形態である繊維強化樹脂成形品の製造方法について、再度図面を用いながらさらに詳細に説明する。
型開き後の金型装置1はダイ4とパンチ5が大きく開いており、ダイ4の外周部41押圧面の所定位置からは、位置決めピン45a,45b,・・の先端側が突出した状態となっている。そこで、図1に示すように、その位置決めピン45a,45b,・・に対し、これらに対応した位置で予め外縁部110に設けた位置決め孔110a,110b,・・を挿通しながら繊維強化樹脂シート100をセットすることにより、繊維強化樹脂シート100がダイ4に正確且つ容易に位置決めされる。また、この型開き時にはパンチ5の中央部50は外周部51よりもプレス方向に位置ズレした状態となっている。
その後、可動側のメインプレート2を固定側のメインプレート3に向かって移動させるプレス動作を行って型閉めを行うことで、位置決めピン45a,45b,・・の先端側をパンチ5の外周部51押圧面に開口した位置決め孔51b,51c,・・に挿入しながら、ダイ4とパンチ5の外周部41,51各押圧面で中央部40,50よりも先に外縁部110を挟み込み、繊維強化樹脂シート100をダイ4及びパンチ5にしっかりと固定した状態にする。
その状態から型閉めを継続すると、図3に示すようにパンチ5の中央部50をそのままにして外周部51がプレス方向に後退することにより、中央部50が相対的に反プレス方向に突出するため、繊維強化樹脂シート100は両中央部40,50の押圧面で挟み込まれて繊維強化樹脂成形品の外皮形状をプレス成形された成形品となる。
このように、両中央部40,50による成形体部分のプレス成形に先立って、繊維強化樹脂シート100の外縁部110が位置決めピン45a,45b,・・に挿通された状態にて両外周部41,51でしっかりと挟持された状態にすることにより、プレス成形に伴う繊維強化樹脂シート100の位置ズレやシワ・ラップの発生を回避しやすいものとしている。
さらに型閉めを継続すると、図4に示すように、両外周部41,51が一体的に停止した状態のまま、両中央部40,50が一体的にプレス方向にズレ動き、サブプレート6に当接して停止する。この動作により、繊維強化樹脂シート100は繊維強化樹脂成形品の輪郭線に沿って剪断され、余白部分である外縁部110が削除・分離されるため、繊維強化樹脂成形品における輪郭のトリミングが自動的に完了する。
その状態から型閉めを継続すると、サブプレート6がプレス方向に押されサブプレート7に当接して停止するが、図5に示すようにこの動作に伴って、サブプレート7から反プレス方向に突設したバー78,79の先端側が、パンチ5側の挿通孔50b,50c内に挿入されて内部に挿設したピアス用ピン58,59を反プレス方向に押圧し、これらの先端側をダイ4の挿通孔40g,40h内に押し込む動作を行う。
この動作により、繊維強化樹脂シート100における挿通孔50b,50cの位置に一致する部分が、ピアス用ピン58,59の先端面で挿通孔40g,40h側に押し込まれながら前記先端面の形状に剪断されてピアシングが完了する。尚、挿通孔40g,40hは、ダイ4の中央部40の所定位置でプレス方向に貫通して形成されており、ピアシングによる切除カスがある程度溜まると、反対側の開口部から排出されるようになっている。
そして、さらに型閉めを行うことにより、図6に示すようにサブプレート7がサブプレート8に密着して、溶融樹脂通路31,81,82,71,72,73,61,62,63,52,53,54が連通する。この型閉め状態になったら、図示しない溶融樹脂供給手段を溶融樹脂通路31開口部に接続して溶融樹脂を射出する。これにより、パンチ5に設けた裏打構造形成部50a内に溶融樹脂が充填され、プレス成形している繊維強化樹脂シート100の裏面側に裏打構造が形成される。
尚、この場合、パンチ5の中央部50に形成した挿通孔50b,50cの内周面と、これに挿設されているピアス用ピン58,59の外周面との間には、繊維強化樹脂シート100の剪断位置から所定位置まで隙間が形成されており、この隙間部分に溶融樹脂が充填されることで円筒状のボスが形成される。
溶融樹脂の射出成形が完了したら、図7のような型開き状態にして繊維強化樹脂成形品120を取り出す。この場合、図示は省略するが、繊維強化樹脂成形品120を離型させるためのエジェクタピンを反プレス方向に備えたエジェクタプレートを用い、エジェクタピンを反プレス方向に突出させる方式としても良い。
取り出された繊維強化樹脂成形品120は、例えば図8のような構成を備えたものとなり、取り出した時点で繊維強化樹脂シートによる外皮構造の裏面側に、裏打構造としてのリブ121及びボス122,123が形成されているとともに、輪郭のトリミングとボス122,123の中央位置におけるピアシングが完了しており、製品として殆ど完成した状態となっている。
尚、製品の取り出し時には、繊維強化樹脂シート100における繊維強化樹脂成形品の余白部分になる切断された周縁部110とランナー130も露出した状態となっており、これら総て取り出すことにより繊維強化樹脂成形品の製造作業の1サイクルが完了する。
以上、述べたように、繊維強化樹脂シートの成形体に熱可塑性樹脂による裏打構造を設けるハイブリッド成形方法において、本発明により、一連の型閉め作業によるプレス動作のみで容易に繊維強化樹脂成形品を製造することができ、過剰な手間と時間を要することなく、高精度の成形品を低コストで得られるようになった。
1 金型装置、2,3 メインプレート、4 ダイ、5 パンチ、6,7,8,9 サブプレート、40,50 中央部、40g,40h,50b,50c 挿通孔、41,51 外周部、41a,51a 摺動孔、45a,45b 位置決めピン、50a 裏打構造形成部、58,59 ピアス用ピン、78,79,200,300,350 バー、100 繊維強化樹脂シート、110 外縁部、110a,110b 位置決め孔、120 繊維強化樹脂成形品、121 リブ、122,123 ボス

Claims (8)

  1. 金型装置のダイとパンチの間に繊維強化樹脂シートを配置してプレス成形を行うとともに、前記繊維強化樹脂シートの裏面に前記パンチ側から熱可塑性樹脂を射出して所定の裏打構造を設ける繊維強化樹脂成形品の製造方法において、前記ダイとパンチは、繊維強化樹脂成形品の輪郭内側部分を成形するための中央部と前記輪郭外側部分になる前記繊維強化樹脂シートの外縁部を固定するための外周部とが各々別部品からなり、組み合わされた前記中央部と前記外周部が互いに摺動しながらプレス方向の位置ズレを所定範囲内で各々形成可能とされており、前記ダイをプレス方向に移動させる一連のプレス動作により、先に前記両外周部で前記繊維強化樹脂シートの外縁部を挟み込んで固定してから、前記両中央部で前記輪郭内側部分をプレス成形する、ことを特徴とする繊維強化樹脂成形品の製造方法。
  2. 前記ダイの前記外周部押圧面の所定位置に突設された複数の位置決めピンに、前記繊維強化樹脂シートの前記外縁部に予め複数形成した位置決め孔を挿通させることで前記繊維強化樹脂シートを前記ダイ側に装着して位置決めを行い、その後プレス動作を開始することにより、前記パンチ外周部押圧面に設けた挿入穴に前記位置決めピンを挿入しながら前記両外周部で前記外縁部を挟み込んで前記繊維強化樹脂シートを固定する、ことを特徴とする請求項1に記載した繊維強化樹脂成形品の製造方法。
  3. 前記輪郭内側部分をプレス成形している前記両中央部と前記繊維強化樹脂シートの前記外縁部を固定している前記両外周部との間で、一連のプレス動作に伴って互いにプレス方向の位置ズレを生じさせることにより、前記繊維強化樹脂シートにおける前記輪郭に沿って前記中央部押圧面の外縁と前記外周部押圧面の開口部分内縁とで剪断しながら繊維強化樹脂成形品の輪郭をトリミングする、ことを特徴とする請求項1または2に記載した繊維強化樹脂成形品の製造方法。
  4. 前記両中央部には互いに連通可能な位置に各々挿通孔が形成されており、プレス動作に伴って前記パンチ側の前記挿通孔に挿設したピアス用ピンが前記ダイ側の前記挿通孔に挿入されるものとされ、一連のプレス動作の後半で、前記両中央部でプレス成形している前記繊維強化樹脂シートの所定位置を、前記ピアス用ピン先端面の外縁と前記中央部押圧面の前記挿通孔開口部分内縁とで剪断しながらピアシングを行う、ことを特徴とする請求項1,2または3に記載した繊維強化樹脂成形品の製造方法。
  5. ダイとパンチの間に配置した繊維強化樹脂シートをプレスして成形体の形状を与えるプレス成形手段と、成形している前記繊維強化樹脂シートの裏面に前記パンチ側から熱可塑性樹脂を射出しながら所定の裏打構造を設ける裏打構造形成手段を備えた繊維強化樹脂成形品を製造するための金型装置において、前記ダイとパンチは、繊維強化樹脂成形品の輪郭内側部分を成形するための中央部と前記輪郭外側部分になる前記繊維強化樹脂シートの外縁部を固定するための外周部とが各々別部品からなり、組み合わされた前記中央部と前記外周部が互いに摺動しながらプレス方向の位置ズレを所定範囲内で各々形成可能とされており、前記ダイをプレス方向に移動させる一連のプレス動作により、先に前記両外周部で前記繊維強化樹脂シートの前記外縁部を挟み込んで固定してから、前記両中央部で前記輪郭内側部分のプレス成形を行うことを特徴とする金型装置。
  6. 前記ダイの外周部押圧面の所定位置には複数の位置決めピンが突設されており、前記位置決めピンに前記繊維強化樹脂シート外縁部の対応位置に予め複数形成した位置決め孔を挿通させることで前記繊維強化樹脂シートが前記ダイ側に装着・位置決めされ、その後プレス動作を開始することにより、前記パンチ外周部押圧面に設けた挿入穴に前記位置決めピンを挿入しながら、前記両外周部で前記外縁部を挟み込んで前記繊維強化樹脂シートを固定する、ことを特徴とする請求項5に記載した金型装置。
  7. 前記輪郭内側部分をプレス成形している前記両中央部と前記繊維強化樹脂シートの前記外縁部を固定している前記両外周部との間で、一連のプレス動作に伴って互いにプレス方向の位置ズレが生じるものとされており、前記繊維強化樹脂シートにおける前記輪郭に沿って前記中央部押圧面の外縁と前記外周部押圧面の開口部分内縁とで剪断しながら、自動的に繊維強化樹脂成形品の輪郭をトリミングする、ことを特徴とする請求項5または6に記載した金型装置。
  8. 前記両中央部には互いに連通可能な位置に各々挿通孔が形成されており、プレス動作に伴って前記パンチ側の前記挿通孔に挿設したピアス用ピンを前記ダイ側の前記挿通孔に挿入するものとされ、一連のプレス動作の後半で、前記両中央部でプレス成形している前記繊維強化樹脂シートの所定位置を前記ピアス用ピン先端面の外縁と前記ダイ側の前記中央部押圧面の前記挿通孔開口部分内縁とで剪断しながら自動的にピアシングを行うものとされている、ことを特徴とする請求項5,6または7に記載した金型装置。
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