JP2016043744A - 窓ガラス及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1に示すように、この窓ガラスを構成するガラス板は、上下方向に延びる一対の側辺1,2、両側辺1,2の上端部同士を連結する上辺3、及び両側辺1,2の下端部同士を連結する下辺4を、周縁とする矩形状に形成されている。ここでは、図1の右側に配置された側辺を第1側辺1、左側に配置される側辺を第2側辺2と称することとする。本実施形態に係る窓ガラスは、第1側辺1が第2側辺2よりも長くなっており、第2側辺2が自動車の前方側に配置される。そして、上辺3は、第1側辺1から第2側辺2に向かって下方に傾斜している。
上述したように、本実施形態に係る窓ガラスにおいては、車外側の面には全面に亘って撥水性膜を成膜される。但し、レギュレータが取り付けられる下端部付近は、常時、ドアのフレームに隠れるため、この部分には撥水性膜を成膜しないようにすることもできる。
撥水性膜は、ガラス板の車外側の面に成膜されている。撥水性膜の組成は、特には限定されないが、例えば、特許第3982426号公報に記載のコーティング液を用いて成膜することができる。具体的には、撥水性官能基としてのフロオロアルキル基、および加水分解可能な基を含有するオルガノシランを用いることができる。
機能性膜は、ガラス板に機能を付与するための機能性材料の添加された膜である。機能性膜としては、例えば、紫外線吸収膜、赤外線(IR)吸収膜、防曇膜、撥水性膜、防汚膜、低反射膜、電磁遮蔽膜、または着色膜などを用いることができる。
続いて、上記窓ガラスが取り付けられるドアについて説明する。本実施形態に係るドアは、車体にヒンジを介して開閉自在に取り付けられるドア本体51と、このドア本体51の車内側に取り付けられる化粧カバー(図示省略)、このドア本体51の上部に連結される窓枠部(上部フレーム)52とを、備えている。
本実施形態に係る窓ガラスにおいては、まず、車内側の面の第2領域102に機能性膜が成膜された後、車外側の面に撥水性膜が塗布される。そして、この撥水性膜は、一部が車内側の面に回り込み、第1領域101などに成膜される。以下、機能性膜及び撥水性膜の成膜方法の例を説明する。
以下、機能性膜の成膜方法の一例として、フローコート法を用いた成膜方法について説明する。まず、機能性膜用塗布液(以下、機能液という)を塗布するための塗布装置について図5を参照しつつ説明する。図5は、塗布装置の概略を示す側面図である。
次に、撥水性膜の性膜方法の一例として、スプレーコート法について説明する。
以上のように、本実施形態によれば、車内側の少なくとも第1領域101及び車外側の面に撥水性膜が成膜されているため、窓ガラスの撥水性能を向上することができる。特に、撥水性膜は水などをはじくため、窓ガラス上の液滴の接触角が大きくなる。これにより、防汚性を向上することができる。そのため、窓ガラスの上辺付近に撥水性膜が成膜されていると、防汚性が向上するため、ガラスラン7に収納されたとしても汚れにくいという利点がある。さらに、上辺付近がガラスランの当接部721、731と接触したときに、滑りやすくなるため、ガラスラン7が窓ガラスに擦れにくくなり、傷が付くのを防止することができる。また、車内側の面の第1領域101には、機能性膜が成膜されておらず、且つ第1領域101の幅dを当接部721,731に当接する部分の幅D2よりも大きくしているため、機能性膜が当接部721,731に接触して傷付くのを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
平坦なクリアガラス板からなる窓ガラスを準備した。そして、実施例として、この窓ガラスに、図7に示す方法で車外側の面から撥水性膜用液を噴霧し、車内側の面に撥水性膜用液を回り込ませて成膜した。比較例として、撥水性膜を成膜していない窓ガラスを準備した。撥水性膜用液は、上述した特許第3982426号公報の実施例1に記載のコーティング液を用いた。
(1) 実施例及び比較例を平坦な面に配置した。
(2) 一般的なガラスランを切断し、平坦な40×10mmの大きさに成形したものを摺動部材とした。そして、この摺動部材の上面に治具を固定し、治具の上面に錘を配置し、摺動部材の下面を実施例及び比較例に係る窓ガラス上に配置した。このとき、摺動部材、治具、及び錘の合計荷重F1は、7.252Nであった。
(3) 図8に示すように、一端部がロードセルに接続されたケーブルを治具に接続し、このケーブルを速度500mm/minで水平方向に引っ張った。そして、摺動部材が20mm移動した地点から、120mm移動するまでの範囲での最大荷重F2及び平均荷重F3をロードセルにより測定し、最大荷重F2での動摩擦係数μ1、及び平均荷重F3での動摩擦係数μ2を算出した。そして、この作業を3回繰り返した。なお、μ1=F2/F1、μ2=F3/F1とした。
(4) 実施例においては、車内側に回り込んで撥水性膜が成膜された周縁部付近の領域、及び車外側の面について、上記測定を行った。比較例については、撥水性膜用液が成膜されていない面について、上記測定を行った。
結果は、以下の通りである。表1は、最大荷重により動摩擦係数μ1を算出した結果であり、表2は、平均荷重により動摩擦係数μ2を算出した結果である。
101 :第1領域
102 :第2領域
G :窓ガラス
Claims (6)
- 自動車のドアにおいて開閉可能で、当該ドアの上部フレームの接触部に上辺が接触される窓ガラスであって、
前記上辺から所定の幅の第1領域、及び当該第1領域の下縁と隣接する第2領域を有し、前記所定の幅が前記接触部に接触される幅よりも大きく、
一方の面に撥水性膜が成膜されており、
他方の面において、前記撥水性膜の一部が、前記一方の面から他方の面の少なくとも前記第1領域の一部に回り込んで成膜されており、
前記窓ガラスの他方の面の第2領域に、機能性膜が成膜されている、窓ガラス。 - 前記ドアの上部フレームは、前記上辺が収納され、前記接触部を内蔵する収納部を備えており、
前記所定の幅は、前記収納部に収納される幅よりも小さい、請求項1に記載の窓ガラス。 - 前記撥水性膜は、スプレーコート法により成膜されている、請求項1または2に記載の窓ガラス。
- 前記機能性膜は、機能性膜用液をフローコート法により塗布することで成膜されている、請求項1から3のいずれかに記載の窓ガラス。
- 前記他方の面が凹状に湾曲しており、車内側に配置される、請求項1から4のいずれかに記載の窓ガラス。
- 自動車のドアにおいて開閉可能で、当該ドアの上部フレームの接触部に上辺が接触する窓ガラスを製造する方法であって、
上辺から所定の幅の第1領域、及び当該第1領域の下縁と隣接する第2領域を有し、前記所定の幅が前記接触部に接触する幅よりも大きい、窓ガラスを準備するステップと、
前記窓ガラスの他方の面の第2領域に、機能性膜を成膜するステップと、
前記窓ガラスの一方の面に撥水性膜を成膜するとともに、当該撥水性膜の一部を、当該窓ガラス板の他方の面における少なくとも前記第1領域に回り込ませて成膜するステップと、
を備えている窓ガラスの製造方法。
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