JP2016031111A - 油温制御装置 - Google Patents

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大輔 床桜
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Abstract

【課題】コスト増加を抑制しつつ、トランスミッションオイルを加温して暖機を促進し、かつ過度の昇温を抑制できる油温制御装置を提供する。【解決手段】油温制御装置1は、エンジンオイル6とT/Mオイル8との熱交換を行う第一熱交換器4と、エンジン冷却水7とT/Mオイルとの熱交換を行う第二熱交換器5と、第二熱交換器にエンジン冷却水を流通させる第一状態と、エンジン冷却水が流通することを規制する第二状態とに切り替わる冷却水切替弁9と、エンジン冷却水の水圧によって作動し、第一熱交換器にT/Mオイルを流通させる流通状態と、T/Mオイルが流通することを規制する規制状態とに切り替わるオイル切替弁10と、を備え、冷却水切替弁は、エンジン冷却水の温度が所定値以上の場合、第一状態となり、所定値未満の場合、第二状態となり、オイル切替弁は、冷却水切替弁が第二状態である場合に流通状態となり、第一状態である場合に規制状態となる。【選択図】図1

Description

本発明は、油温制御装置に関する。
従来、トランスミッションオイルの温度を上昇させる技術がある。例えば、特許文献1には、トランスミッションの底面のオイルパン内に熱交換パイプを配設し、この熱交換パイプには、エンジンオイル循環系のオイルフィルタ部からサプライパイプによりエンジンオイルを導いて流通させ、エンジンオイルによりミッションオイルを加温するトランスミッションのオイル温度調整装置の技術が開示されている。
特開2007−85457号公報
トランスミッションの暖機が完了した後は、トランスミッションオイルが昇温しすぎることを抑制できることが望ましい。そこで、例えば、エンジン冷却水によってトランスミッションオイルを冷却することが検討されている。ここで、エンジンオイル、トランスミッションオイルおよびエンジン冷却水の3つの流体で熱交換を行い、トランスミッションオイルの油温を制御する場合、制御用の切替弁を用いる方法がある。しかしながら、電磁弁等の高価な部品を用いると、コストアップを招いてしまう。コストの増加を抑制しつつ、トランスミッションの暖機を促進し、かつトランスミッションオイルの過度の昇温を抑制できることが望まれている。
本発明の目的は、切替弁を設けることによるコスト増加を抑制しつつ、トランスミッションオイルを加温して暖機を促進し、かつトランスミッションオイルの過度の昇温を抑制できる油温制御装置を提供することである。
本発明の油温制御装置は、エンジンオイルとトランスミッションオイルとの熱交換を行う第一熱交換器と、エンジン冷却水とトランスミッションオイルとの熱交換を行う第二熱交換器と、前記第二熱交換器にエンジン冷却水を流通させる第一状態と、前記第二熱交換器にエンジン冷却水が流通することを規制する第二状態とに切り替わる冷却水切替弁と、前記第二熱交換器を経由して流れるエンジン冷却水の水圧によって作動し、前記第一熱交換器にトランスミッションオイルを流通させる流通状態と、前記第一熱交換器にトランスミッションオイルが流通することを規制する規制状態とに切り替わるオイル切替弁と、を備え、前記冷却水切替弁は、エンジン冷却水の温度が所定値以上の場合、前記第一状態となり、エンジン冷却水の温度が所定値未満の場合、前記第二状態となり、前記オイル切替弁は、前記冷却水切替弁が前記第二状態である場合に前記流通状態となり、前記冷却水切替弁が前記第一状態である場合に前記規制状態となることを特徴とする。
本発明に係る油温制御装置は、第二熱交換器にエンジン冷却水を流通させる第一状態と、第二熱交換器にエンジン冷却水が流通することを規制する第二状態とに切り替わる冷却水切替弁と、第二熱交換器を経由して流れるエンジン冷却水の水圧によって作動し、第一熱交換器にトランスミッションオイルを流通させる流通状態と、第一熱交換器にトランスミッションオイルが流通することを規制する規制状態とに切り替わるオイル切替弁と、を備える。オイル切替弁は、冷却水切替弁が第二状態である場合に流通状態となり、冷却水切替弁が第一状態である場合に規制状態となる。
エンジン冷却水の温度が所定値未満である場合、エンジンオイルとの熱交換によってトランスミッションオイルが加温される。また、エンジン冷却水の温度が所定値以上である場合、エンジン冷却水との熱交換によってトランスミッションオイルが加温または冷却される。水圧によって作動するオイル切替弁は、電磁弁等に比べて安価である。従って、本発明に係る油温制御装置によれば、切替弁を設けることによるコスト増加を抑制しつつ、トランスミッションオイルを加温して暖機を促進し、かつトランスミッションオイルの過度の昇温を抑制できるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る油温制御装置におけるオイル切替弁の流通状態を示す図である。 図2は、実施形態に係るオイルの動粘度と損失トルクとの関係を示す図である。 図3は、実施形態に係る油温制御装置におけるオイル切替弁の規制状態を示す図である。 図4は、冷却水温および各油温の推移を説明する図である。 図5は、実施形態の第1変形例に係る油温制御装置を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る油温制御装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図4を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、油温制御装置に関する。図1は、本発明の実施形態に係る油温制御装置におけるオイル切替弁の流通状態を示す図、図2は、実施形態に係るオイルの動粘度と損失トルクとの関係を示す図、図3は、実施形態に係る油温制御装置におけるオイル切替弁の規制状態を示す図、図4は、冷却水温および各油温の推移を説明する図である。
図1に示すように、実施形態に係る車両100は、油温制御装置1と、エンジン2と、変速機3と、ラジエータ11とを含んで構成されている。本実施形態の油温制御装置1は、第一熱交換器4と、第二熱交換器5と、冷却水切替弁9と、オイル切替弁10と、を含んで構成されている。
エンジン2は、燃料の燃焼エネルギーを回転運動に変換して出力する。エンジン2は、エンジンオイル6と、エンジン冷却水7を有する。エンジンオイル6は、エンジン2内の各部を潤滑および冷却する。エンジン冷却水7は、エンジン2のシリンダヘッドやシリンダブロック等を冷却する。エンジン2の回転は、変速機3を介して駆動輪に出力される。変速機3は、例えば、有段式や無段式の変速機構と、ギヤ機構とを含む自動変速機である。変速機3は、トランスミッションオイル(以下、「T/Mオイル」とも称する。)8を有する。T/Mオイル8は、変速機3内の各部を潤滑および冷却する。なお、車両100は、ハイブリッド車両であってもよい。ハイブリッド車両の変速機3は、機械的な変速機構に代えて、あるいは機械的な変速機構に加えて、回転電機および遊星歯車機構を含んで構成されることが好ましい。
第一熱交換器4は、エンジンオイル6とT/Mオイル8との熱交換を行う。ここで、まず、本実施形態の油温制御装置1において、エンジンオイル6とT/Mオイル8との熱交換を行うことの利点について説明する。本実施形態では、以下に図2を参照して説明するように、T/Mオイル8の動粘度νの単位減少量あたりの変速機3における損失トルクの低下量の大きさ|ΔTLT/M/ΔνT/M|(=Tanβ)は、エンジンオイル6の動粘度νの単位増加量あたりのエンジン2における損失トルクの増加量の大きさ|ΔTLENG/ΔνENG|(=Tanα)よりも大きい。なお、動粘度ν[mm/sec]は、下記式(1)で定義される。ここで、δ:粘度[Pa・sec]、ρ:密度[kg/m]である。
ν=δ/ρ…(1)
図2において、横軸は動粘度ν[mm/sec]を示し、縦軸は損失トルク[Nm]を示す。エンジン2の損失トルクTLENGは、エンジンオイル6の動粘度νENGの値と、エンジン2の損失トルクの大きさとの対応関係を示している。本実施形態のエンジン2の損失トルクTLENGを示す線は、例えば、エンジントルクの実測値から算出した損失トルクの値を直線近似(1次近似)することで求められた直線である。エンジン2の損失トルクTLENGは、例えば、エンジン2の理論的な出力トルクとエンジン2の実際の出力トルクとの差分トルクである。エンジン2の理論的な出力トルクは、例えば、エンジンオイル6の動粘度の値が0であると仮定した場合のエンジン2の出力トルク、言い換えると、エンジンオイル6の粘性による引き摺り損失等がないとした場合のエンジン2の出力トルクである。
なお、損失トルクTLのラインは、所定の温度範囲における実測値(若しくはシミュレーションによる計算値)を近似したものであることが好ましい。所定の温度範囲は、例えば、想定される環境温度の範囲や、常用領域の温度範囲、燃費算出のためのモード走行において定められた温度範囲等である。所定の温度範囲の下限値は、例えば、25℃や0℃などである。所定の温度範囲の上限値は、例えば、定常温度や暖機完了の閾値の温度であり、一例として80℃とされてもよい。所定の温度範囲の上限値は、オイル6,8の使用限界温度、例えば120℃とされてもよい。
第一熱交換器4における熱交換により、エンジンオイル6の温度が低下すると、エンジンオイル6の動粘度νENGが増加する。温度低下に伴う動粘度の増加量ΔνENGに応じて、エンジン2の損失トルクの増加量ΔTLENGが決まる。エンジンオイル6の動粘度の単位増加量あたりのエンジン2における損失トルクの増加量の大きさ|ΔTLENG/ΔνENG|は、損失トルクTLENGの傾きαから、Tanαとして求めることができる。以下の説明では、エンジンオイル6の動粘度の変化に対するエンジン2における損失トルクの変化度合いを「エンジン2の損失トルク感度Tanα」とも称する。
変速機3の損失トルクTLT/Mは、T/Mオイル8の動粘度νT/Mの値と、変速機3の出力トルクの大きさとの対応関係を示している。変速機3の損失トルクTLT/Mは、例えば、変速機3の入力トルクと出力トルクとの差分トルクである。変速機3の損失トルクTLT/Mを示す線は、例えば、変速機3の入力トルクと出力トルクの実測値から算出した損失トルクの値を直線近似することで求められた直線である。
第一熱交換器4における熱交換により、T/Mオイル8の温度が上昇すると、T/Mオイル8の動粘度νT/Mが減少する。温度上昇に伴う動粘度の減少量ΔνT/Mに応じて、変速機3の損失トルクの低下量ΔTLT/Mが決まる。T/Mオイル8の動粘度の単位減少量あたりの変速機3における損失トルクの低下量の大きさ|ΔTLT/M/ΔνT/M|は、損失トルクTLT/Mの傾きβから、Tanβとして求めることができる。以下の説明では、T/Mオイル8の動粘度の変化に対する変速機3における損失トルクの変化度合いを「変速機3の損失トルク感度Tanβ」とも称する。
本明細書では、エンジンオイル6の温度を「エンジン油温TEO」とも称する。また、T/Mオイル8の温度を「T/M油温TTO」とも称する。冷間始動時等においては、エンジン2が運転している場合、一般的に、エンジン油温TEOが、T/M油温TTOよりも速く上昇する。言い換えると、エンジン油温TEOは、T/M油温TTOよりも高温となる。従って、暖機時には、第一熱交換器4において、エンジンオイル6からT/Mオイル8へ熱が与えられる。この熱交換により、エンジン油温TEOが低下して、エンジン2の損失トルクは増加する。一方で、T/M油温TTOが上昇して、変速機3の損失トルクは低下する。
ここで、本実施形態の油温制御装置1では、図2に示すように、変速機3の損失トルク感度Tanβは、エンジン2の損失トルク感度Tanαよりも大きい。従って、第一熱交換器4での熱交換によるT/M油温TTOの上昇に伴う動粘度νT/Mの減少に応じた変速機3の損失トルクの低下量ΔTLT/Mの大きさが、熱交換によるエンジン油温TEOの低下に伴う動粘度νENGの増加に応じたエンジン2の損失トルクの増加量ΔTLENGの大きさよりも大きくなる。その結果、エンジン2の損失トルクTLENGと変速機3の損失トルクTLT/Mを合わせた総合的な損失トルクTLTTLの大きさを低減させ、車両100の全体的な損失トルクを低減させることができる。
図1に戻り、第一熱交換器4は、第一流入油路4a、第一流出油路4b、第二流入油路4c、第二流出油路4dおよび熱交換部4eを含んで構成されている。熱交換部4eにおいて、エンジンオイル6とT/Mオイル8との熱交換が行われる。エンジン2内のエンジンオイル6は、第一流入油路4aを介して熱交換部4eに流入する。エンジンオイル6は、例えば、エンジンオイルポンプが発生させる油圧によってエンジン2から熱交換部4eに送り込まれる。熱交換後のエンジンオイル6は、熱交換部4eから第一流出油路4bを介してエンジン2に流入する。
第二流入油路4cは、オイル切替弁10と熱交換部4eとを接続している。第二流出油路4dは、チェック弁26を介して、戻り油路13と接続されている。戻り油路13は、チェック弁26と変速機3とを接続する。チェック弁26は、熱交換部4e側から戻り油路13側へのT/Mオイル8の流れを許容し、戻り油路13側から熱交換部4e側へのT/Mオイル8の流れを規制する。戻り油路13には、バイパス油路12が接続されている。バイパス油路12は、戻り油路13とオイル切替弁10とを接続している。変速機3は、供給油路14を介してオイル切替弁10と接続されている。
オイル切替弁10は、第二熱交換器5を経由して流れるエンジン冷却水7の水圧によって作動し、流通状態と、規制状態とに切り替わる。オイル切替弁10の流通状態は、図1に示すように、第一熱交換器4にT/Mオイル8を流通させる状態である。オイル切替弁10の規制状態は、図3に示すように、第一熱交換器4にT/Mオイル8が流通することを規制する状態である。オイル切替弁10は、リターンスプリング10a、水圧導入路10bおよび弁体10cを含んで構成されている。水圧導入路10bは、下流側水路22bに接続されている。
リターンスプリング10aは、軸方向の一方に向かう付勢力を弁体10cに付与している。下流側水路22bから水圧導入路10bを介して弁体10cに導かれる水圧は、リターンスプリング10aによる付勢力の方向と反対方向に弁体10cを押圧する。
エンジン冷却水7は、ラジエータ11によって冷却される。ラジエータ11は、流入水路15を介してエンジン2と接続されている。また、ラジエータ11は、流出水路16、制御弁17、戻し水路18およびウォーターポンプ19を介してエンジン2と接続されている。流入水路15は、エンジン2からラジエータ11にエンジン冷却水7を導く。ラジエータ11によって冷却されたエンジン冷却水7は、流出水路16から流出する。制御弁17は、循環水路20と接続されている。循環水路20は、エンジン2から第二熱交換器5およびヒータコア21を経由してエンジン2へとエンジン冷却水7を循環させる水路である。循環水路20の下流端は、制御弁17に接続されている。
制御弁17は、ラジエータ11とエンジン2との間で循環するエンジン冷却水7の流量を制御する。制御弁17は、エンジン冷却水7の水温が低温である場合、流出水路16と戻し水路18とを遮断する。これにより、ラジエータ11とエンジン2とのエンジン冷却水7の循環が禁止される。制御弁17は、エンジン冷却水7の水温が上昇すると、流出水路16と戻し水路18とを連通し、ラジエータ11とエンジン2との間でエンジン冷却水7を循環させる。本実施形態の制御弁17は、エンジン冷却水7の水温が所定値T1未満であると、ラジエータ11とエンジン2とのエンジン冷却水7の循環を禁止する。制御弁17は、エンジン冷却水7の水温が所定値T1以上であると、ラジエータ11とエンジン2との間でエンジン冷却水7を循環させる。
制御弁17は、更に、循環水路20を循環するエンジン冷却水7の流量を制御する。例えば、制御弁17は、エンジン冷却水7の水温が低温である場合、戻し水路18と循環水路20とを遮断し、エンジン2内でエンジン冷却水7を循環させる。制御弁17は、エンジン冷却水7の水温が上昇すると、循環水路20と戻し水路18とを連通し、循環水路20にエンジン冷却水7を循環させる。制御弁17によって循環水路20と戻し水路18が連通されると、エンジン2のシリンダヘッドから吐出されたエンジン冷却水7は、循環水路20を冷却水切替弁9へ向けて流れる。
循環水路20は、冷却水切替弁9において第一分岐水路22と第二分岐水路23に分岐する。第一分岐水路22と第二分岐水路23は並列に設けられており、下流側の合流部24において互いに接続されている。第一分岐水路22は、第二熱交換器5を経由する水路である。第一分岐水路22は、上流側水路22aと、下流側水路22bを有する。上流側水路22aは、冷却水切替弁9と第二熱交換器5の熱交換部5cとを接続している。下流側水路22bは、熱交換部5cと合流部24とを接続している。第二分岐水路23は、ヒータコア21を経由する水路である。
第二熱交換器5は、エンジン冷却水7とT/Mオイル8との熱交換を行う。第二熱交換器5は、流入油路5a、流出油路5bおよび熱交換部5cを含んで構成されている。熱交換部5cにおいて、エンジン冷却水7とT/Mオイル8の熱交換がなされる。変速機3のT/Mオイル8は、流入油路5aを介して熱交換部5cに流入する。熱交換後のT/Mオイル8は、流出油路5bを介して変速機3に流入する。エンジン冷却水7は、冷却水切替弁9から第一分岐油路22の上流側水路22aを介して熱交換部5cに流入する。熱交換後のエンジン冷却水7は、熱交換部5cから下流側水路22bを介して合流部24へ向けて流れる。
冷却水切替弁9は、第二熱交換器5にエンジン冷却水7を流通させる第一状態と、第二熱交換器5にエンジン冷却水7が流通することを規制する第二状態とに切り替わる。本実施形態の冷却水切替弁9は、エンジン冷却水7の温度が所定値T1以上の場合、第一状態となり、エンジン冷却水7の温度が所定値T1未満の場合、第二状態となる。冷却水切替弁9は、例えば、エンジン冷却水7の温度に応じて自動的に第一状態と第二状態に切り替わる切替弁であり、一例としてサーモスタット弁である。図1には、冷却水切替弁9の第二状態が示されている。第二状態の冷却水切替弁9は、エンジン2から送られるエンジン冷却水7が第二分岐水路23へ流れることを許容し、かつ第一分岐水路22へ流れることを規制する。従って、第二状態の冷却水切替弁9は、第二熱交換器5にエンジン冷却水7が流通することを規制する。
第一分岐水路22の下流側水路22bには、チェック弁25が設けられている。チェック弁25は、熱交換部5c側から合流部24側へエンジン冷却水7が流れることを許容し、合流部24側から熱交換部5c側へエンジン冷却水7が流れることを規制する。オイル切替弁10の水圧導入路10bは、下流側水路22bにおけるチェック弁25よりも熱交換部5c側に接続されている。従って、図1に示すように冷却水切替弁9が第二状態であり、第一分岐水路22にエンジン冷却水7が供給されない場合、水圧導入路10bを介してオイル切替弁10の弁体10cに作用する水圧が所定圧未満となる。
水圧が所定圧未満である場合、オイル切替弁10では、リターンスプリング10aの付勢力がエンジン冷却水7の水圧による押圧力よりも大きくなる。よって、オイル切替弁10は、リターンスプリング10aの付勢力によって図1に示す流通状態となる。つまり、オイル切替弁10は、冷却水切替弁9が第二状態である場合に流通状態となる。流通状態のオイル切替弁10は、供給油路14と第二流入油路4cとを連通する。変速機3内のT/Mオイル8は、トランスミッションオイルポンプによって供給油路14へ送り出され、オイル切替弁10および第二流入油路4cを介して熱交換部4eに流入する。熱交換部4eにおいてエンジンオイル6との熱交換が行われたT/Mオイル8は、第二流出油路4dに流出する。第二流出油路4dへ流出するT/Mオイル8は、チェック弁26および戻り油路13を介して変速機3へ流れ込む。
エンジン2の暖機が進んでエンジン冷却水7の温度が所定値T1以上となると、冷却水切替弁9が第二状態から第一状態に切り替わる。これにより、冷却水切替弁9は、図3に示すように、エンジン冷却水7を第一分岐水路22に流す。また、第一状態の冷却水切替弁9は、エンジン冷却水7が第二分岐水路23に流れることも許容する。冷却水切替弁9から第一分岐水路22の上流側水路22aに流れるエンジン冷却水7は、熱交換部5cに流入してT/Mオイル8と熱交換する。熱交換後のエンジン冷却水7は、熱交換部5cから下流側水路22bに流出し、チェック弁25を経由して合流部24へ向けて流れる。また、熱交換後のエンジン冷却水7は、水圧導入路10bへ流入する。チェック弁25が設けられていることで、オイル切替弁10の弁体10cには、導入路10bを介して所定圧以上の水圧が作用する。
所定圧以上の水圧は、リターンスプリング10aの付勢力に抗して弁体10cを移動させ、オイル切替弁10を図3に示す規制状態とする。つまり、オイル切替弁10は、冷却水切替弁9が第一状態である場合に規制状態となる。規制状態のオイル切替弁10は、供給油路14とバイパス油路12とを連通する。従って、変速機3から供給油路14に送り出されるT/Mオイル8は、オイル切替弁10およびバイパス油路12を経由して戻り油路13に流入し、変速機3に戻る。つまり、規制状態のオイル切替弁10は、第一熱交換器4をバイパスさせてT/Mオイル8を循環させる。オイル切替弁10が規制状態である場合、第一熱交換器4を介したエンジン2と変速機3との熱交換がなされない。これにより、以下に図4を参照して説明するように、高負荷時における変速機3の冷却を円滑に行うことが可能となる。
図4において、横軸は時間、縦軸は温度を示す。図4には、エンジン冷却水7の水温(以下、単に「冷却水温」と称する。)TEW、エンジン油温TEO、およびT/M油温TTOが示されている。
冷却水温TEWが所定値T1未満である領域では、冷却水切替弁9は、第二状態となり、第二熱交換器5にエンジン冷却水7が流通することを規制する。従って、第二熱交換器5によるエンジン冷却水7とT/Mオイル8との熱交換がなされない。これにより、T/Mオイル8に熱が奪われることによる冷却水温TEWの上昇遅れが抑制される。また、冷却水温TEWが所定値T1未満である領域では、制御弁17はラジエータ11によるエンジン冷却水7の冷却を禁止し、冷却水温TEWの上昇を促進させる。冷却水温TEWが所定値T1未満である間は、第一熱交換器4におけるエンジンオイル6とT/Mオイル8との熱交換により、T/M油温TTOの温度上昇が促進される。
時刻t1に冷却水温TEWが所定値T1まで上昇してエンジン2の暖機が完了する。本実施形態の油温制御装置1では、エンジン2の暖機が完了するまでの間は冷却水切替弁9が第二状態となり、冷却水温TEWの上昇が促進される。エンジン2の暖機が促進されることで、エンジン2において省燃費のための制御の開始タイミングが遅れてしまうことが抑制される。
エンジン2の暖機完了以降は、ラジエータ11によるエンジン冷却水7の冷却が実行され、冷却水温TEWが所定値T1に維持される。冷却水温TEWが所定値T1となると、冷却水切替弁9が第一状態となり、第二熱交換器5にエンジン冷却水7を流通させる。これにより、エンジン冷却水7とT/Mオイル8との間で熱交換がなされ、T/M油温TTOの上昇が促進される。冷間始動からの暖機過程では、冷却水温TEWが最も高く、T/M油温TTOが最も低く、エンジン油温TEOは冷却水温TEWとT/M油温TTOとの間の温度となることが多い。時刻t1に第二熱交換器5による熱交換が開始されることで、エンジン冷却水7によるT/Mオイル8に対する加温が開始される。これにより、T/M油温TTOの上昇が促進される。T/M油温TTOは、時刻t2に所定値T1に達する。
時刻t2から車両100の負荷が高負荷となり、エンジン油温TEOおよびT/M油温TTOがそれぞれ上昇する。この場合に、仮に第二熱交換器5だけでなく第一熱交換器4でも熱交換がなされたとすると、T/M油温TTOの冷却が効率的になされなくなる可能性がある。時刻t3から時刻t4の間では、下記式(2)の関係が成立している。すなわち、冷却水温TEWよりもT/M油温TTOが高く、かつT/M油温TTOよりもエンジン油温TEOが高い状態となっている。この状態で、第一熱交換器4において熱交換がなされてしまうと、相対的に高温のエンジンオイル6によって、T/Mオイル8が加温されてしまう。つまり、T/Mオイル8は、第二熱交換器5ではエンジン冷却水7によって冷却される一方で、第一熱交換器4ではエンジンオイル6によって加温されることになる。これにより、T/Mオイル8の効率的な冷却が困難となってしまう。
EW<TTO<TEO…(2)
これに対して、本実施形態に係る油温制御装置1は、第二熱交換器5においてエンジン冷却水7とT/Mオイル8との熱交換がなされている場合、エンジン冷却水7の水圧によって、オイル切替弁10が規制状態となる。オイル切替弁10が規制状態となることで、第一熱交換器4によるエンジンオイル6とT/Mオイル8との熱交換が禁止される。これにより、車両100の高負荷運転時などにエンジン油温TEOがT/M油温TTOよりも高温となった場合に、T/Mオイル8が加温されてしまうことが抑制される。
以上説明したように、本実施形態の油温制御装置1は、エンジン冷却水7が第二熱交換器5に流通しているときの水圧によって、オイル切替弁10を規制状態とする。よって、冷却水温TEWを検出する温度センサや、電磁弁等の高価な切替弁を用いることなく、エンジンオイル6、エンジン冷却水7およびT/Mオイル8の3流体による熱交換を制御して、変速機3の暖機を促進し、かつT/M油温TTOの異常昇温を抑制することができる。つまり、油温制御装置1は、オイル切替弁10を設けることによるコスト増加を抑制しつつ、T/Mオイル8を加温して変速機3の暖機を促進し、かつ変速機3の暖機完了後にはT/Mオイル8の過度の昇温を抑制できるという効果を奏する。また、オイル切替弁10の切り替えは、冷却水温TEWではなく、エンジン冷却水7の水圧に基づいてなされる。よって、温度による影響を考慮してオイル切替弁10の配置箇所を制限する必要がなく、オイル切替弁10の配置自由度が高い。また、水圧によって機械的にオイル切替弁10が作動することで、油温制御装置1の信頼性が高くなる。
[実施形態の第1変形例]
実施形態の第1変形例について説明する。図5は、実施形態の第1変形例に係る油温制御装置を示す図である。第1変形例の油温制御装置101において、上記実施形態の油温制御装置1と異なる点は、オイル切替弁40が電磁弁となっている点である。図5に示すように、オイル切替弁40は、リターンスプリング40aと、アクチュエータ40bと、弁体40cを含んで構成されている。アクチュエータ40bは、電磁力によって弁体40cに対して吸引力を作用させ、リターンスプリング40aの付勢力に抗して弁体40cを移動させる。
油圧制御装置101は、第一熱交換器4と、第二熱交換器5と、冷却水切替弁9と、オイル切替弁40と、制御部50と、水温センサ51と、エンジン油温センサ52と、T/M油温センサ53とを含んで構成されている。水温センサ51は、上流側水路22aの冷却水温TEWを検出する。水温センサ51によって検出された水温を示す信号は、制御部50に出力される。エンジン油温センサ52は、エンジン油温TEOを検出する。エンジン油温センサ52によって検出されたエンジン油温TEOを示す信号は、制御部50に出力される。T/M油温センサ53は、T/M油温TTOを検出する。T/M油温センサ53によって検出されたT/M油温TTOを示す信号は、制御部50に出力される。
制御部50は、オイル切替弁40を制御する。制御部50は、水温センサ51から取得した冷却水温TEWと、エンジン油温センサ52から取得したエンジン油温TEOと、T/M油温センサ53から取得したT/M油温TTOが、上記式(2)を満たす関係にある場合、オイル切替弁40を規制状態とする。これにより、エンジンオイル6とT/Mオイル8との熱交換が規制され、T/Mオイル8が効率的に冷却される。一方、制御部50は、取得した冷却水温TEW、エンジン油温TEO、およびT/M油温TTOが上記式(2)を成立させない場合、オイル切替弁40を流通状態とする。これにより、エンジン冷却水7およびエンジンオイル6の両方によってT/Mオイル8の温度を上昇させることが可能となる。
[実施形態の第2変形例]
実施形態の第2変形例について説明する。水圧導入路10bは、下流側水路22bに代えて、上流側水路22a等に接続されていてもよい。すなわち、水圧導入路10bは、冷却水切替弁9が第一状態である場合に第二熱交換器5を経由して流れるエンジン冷却水7の水圧を導入できる箇所に接続されていればよい。
冷却水切替弁9は、冷却水温TEWによって機械的に切り替わる切替弁に代えて、制御によって切り替えられる切替弁であってもよい。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1,101 油温制御装置
2 エンジン
3 変速機(T/M)
4 第一熱交換器
5 第二熱交換器
6 エンジンオイル
7 エンジン冷却水
8 トランスミッションオイル(T/Mオイル)
9 冷却水切替弁
10,40 オイル切替弁
10a,40a リターンスプリング
10b 水圧導入路
10c,40c 弁体
20 循環水路
22 第一分岐水路
22a 上流側水路
22b 下流側水路
EW 冷却水温
EO エンジン油温
TO T/M油温

Claims (1)

  1. エンジンオイルとトランスミッションオイルとの熱交換を行う第一熱交換器と、
    エンジン冷却水とトランスミッションオイルとの熱交換を行う第二熱交換器と、
    前記第二熱交換器にエンジン冷却水を流通させる第一状態と、前記第二熱交換器にエンジン冷却水が流通することを規制する第二状態とに切り替わる冷却水切替弁と、
    前記第二熱交換器を経由して流れるエンジン冷却水の水圧によって作動し、前記第一熱交換器にトランスミッションオイルを流通させる流通状態と、前記第一熱交換器にトランスミッションオイルが流通することを規制する規制状態とに切り替わるオイル切替弁と、
    を備え、
    前記冷却水切替弁は、エンジン冷却水の温度が所定値以上の場合、前記第一状態となり、エンジン冷却水の温度が所定値未満の場合、前記第二状態となり、
    前記オイル切替弁は、前記冷却水切替弁が前記第二状態である場合に前記流通状態となり、前記冷却水切替弁が前記第一状態である場合に前記規制状態となる
    ことを特徴とする油温制御装置。
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