従来から、自動車等に搭載される電気接続箱は、枠状に形成された周壁を有し、該周壁の内部にリレーやヒューズ、電線等の電気部品を装着保持する箱本体と、かかる箱本体の上下側の開口部を覆うアッパカバーやロアカバー等の蓋体を含んで構成されている。例えば、特開2013−34320号公報(特許文献1)に記載の如きである。
ところで、特許文献1の図5に明示されているように、箱本体の周壁の上側端部及びアッパカバーの下側の開口端部には、周方向に延出する内壁および外壁が隙間を隔てて配設されてなる二重壁部が設けられている。そして、アッパカバーの二重壁部の内壁と外壁の間に箱本体の二重壁部の外壁を挿し入れることにより、アッパカバーが箱本体の上側開口部を覆蓋するようになっている。これにより、車両に搭載された電気接続箱が被水した場合でも、アッパカバーと箱本体の二重壁部同士の重ね合せにより、電気接続箱の外部から内部への水の浸入経路が複雑となり、アッパカバーと箱本体の嵌合部分から電気接続箱の内部に浸水することが、有利に防止されている。
しかも、このような従来構造の電気接続箱では、特許文献1の図5及び図6に明示されているように、アッパカバーの一端側に設けられた係合部を箱本体の一端側に設けられた被係合部に係合させて、係合部を回動中心としながらアッパカバーを回動させて箱本体に取り付けられる構造が広く採用されている。これにより、アッパカバーを箱本体に取り付ける際にアッパカバーと箱本体のそれぞれの二重壁部を周方向の全体に亘って高精度に位置決めする必要が無い。それ故、アッパカバーの箱本体に対する取り付け作業を容易に行うことができ、作業時間の短縮や製造コストの低減が図られている。特に、回動中にアッパカバーの一端側の内壁が箱本体の外壁に干渉しないようにするため、一端側のアッパカバーの内壁が箱本体の外壁に対して隙間を隔てて形成される工夫がされている。
しかしながら、箱本体の被係合部に対するアッパカバーの係合部のクリアランスや、アッパカバー及び箱本体の寸法公差はばらつきが大きいことから、アッパカバーの内壁と箱本体の外壁の干渉を防止するためには、一端側のアッパカバーの内壁と箱本体の外壁の間の隙間を十分に大きく確保する必要があった。このような従来構造では、電気接続箱の大型化が避けられず、近年の電気接続箱の小型化に対する要求に対応できない場合があった。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、電気接続箱の小型化の要求に対応しつつ回動中のアッパカバーの内壁と箱本体の外壁の干渉をより確実に防止でき、且つ防水性を確保できる、新規な構造の電気接続箱を提供することにある。
本発明の第一の態様は、枠状に形成された周壁を有する箱本体と、前記箱本体の上方開口部を覆うアッパカバーを備え、前記箱本体の前記周壁の上側端部及び前記アッパカバーの開口端部には、周方向に延出する内壁および外壁が隙間を隔てて配設されてなる二重壁部が設けられており、前記アッパカバーを前記箱本体に取り付ける際に、前記アッパカバーの一端側に設けられた係合部を前記箱本体の一端側に設けられた被係合部に係合させて前記係合部を回動中心としながら前記アッパカバーを回動させて前記箱本体に取り付ける電気接続箱において、前記箱本体の一端側及び前記アッパカバーの一端側において、前記アッパカバーが前記箱本体に取り付けられた状態で、前記アッパカバーの前記外壁よりも内側に前記箱本体の前記外壁が位置付けられ、前記箱本体の前記外壁よりも内側に前記アッパカバーの前記内壁が位置付けられ、前記アッパカバーの前記内壁よりも内側に前記箱本体の前記内壁が位置付けられている一方、前記アッパカバーの前記内壁の突出端面の位置が、前記箱本体の前記外壁の突出端面の位置と同じか高くなるように設定され、且つ前記箱本体の前記内壁の突出端面の位置が、前記アッパカバーの前記内壁の突出端面の位置よりも高くなるように設定されていることを特徴とする。
本態様によれば、箱本体の一端側及びアッパカバーの一端側において、アッパカバーが箱本体に取り付けられた状態で、アッパカバーの内壁の突出端面の位置が箱本体の外壁の突出端面の位置と同じか高くなるように設定されている。これにより、アッパカバーの係合部を回動中心としながらアッパカバーを回動させる際に、アッパカバーの一端側の内壁と箱本体の外壁の干渉を確実に防止できる。それ故、従来構造のように、一端側における箱本体の外壁とアッパカバーの内壁との間隔を大きく確保することで干渉を防止する構造に比して、電気接続箱の外周側への拡張を抑制して、電気接続箱の大型化を回避することができる。
しかも、箱本体の内壁の突出端面の位置が、アッパカバーの内壁の突出端面の位置よりも高くなるように設定されている。これにより、アッパカバーの内壁を超えて内部に浸入した水が、箱本体の内壁を超えて内部に浸入することが防止でき、電気接続箱の防水性が一層有利に向上される。
加えて、箱本体の内壁の突出端面の位置が箱本体の外壁の突出端面の位置よりも高くなっていることから、アッパカバーの外壁と箱本体の外壁の隙間から水が浸入した場合であっても、かかる水の箱本体の内壁を超えて電気接続箱の内部に浸入することが有利に防止されている。その結果、当該水の箱本体の内壁外面を伝った外部への排水が速やかに実行されて、有利に外部に排水することができ、電気接続箱の内部への浸水を確実に防止できる。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記一端側以外の少なくとも一部の領域において、前記アッパカバーが前記箱本体に取り付けられた状態で、前記アッパカバーの前記内壁の突出端面の位置が前記箱本体の前記外壁の突出端面の位置よりも低くなるように設定されているものである。
本態様によれば、箱本体に対するアッパカバーの回転嵌合に際して、アッパカバーの内壁と箱本体の外壁の干渉が問題とならない一端側以外の少なくとも一部の領域において、アッパカバーの内壁の突出端面の位置が箱本体の外壁の突出端面の位置よりも低くなるように設定されている。かかる領域においては、アッパカバーの内壁を箱本体の二重壁の外壁と内壁の間に嵌合することができることから、箱本体の上方開口部をアッパカバーによってより安定して覆うことが可能となる。
本発明の電気接続箱によれば、箱本体及びアッパカバーの一端側において、アッパカバーが箱本体に取り付けられた状態で、アッパカバーの内壁の突出端面の位置が箱本体の外壁の突出端面の位置と同じか高く設定されている。これにより、アッパカバーの係合部を回動中心にアッパカバーを回動させる際に、アッパカバーの一端側の内壁と箱本体の外壁の干渉を確実に防止できる。それ故、従来の如き一端側における箱本体の外壁とアッパカバーの内壁の間隔を大きく確保することで干渉を防止する構造に比して、電気接続箱の外周側への拡張を抑制して電気接続箱の大型化を回避できる。しかも、箱本体の内壁の突出端面の位置が、アッパカバーの内壁の突出端面の位置よりも高くなるように設定されていることにより、アッパカバーの内壁を超えて内部に浸入した水が、箱本体の内壁を超えて内部に浸入することが防止できる。また、箱本体の内壁の突出端面の位置が箱本体の外壁の突出端面の位置よりも高くなっているので、アッパカバーの外壁と箱本体の外壁の隙間から水が浸入しても、箱本体の内壁を超えて内部に浸入することが有利に防止できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜8に、本発明の一実施形態としての電気接続箱10を示す。電気接続箱10は、自動車等の図示しない車両の適所に配設されてバッテリーから供給される電力をモータやランプ等の車載電装品に分配する機能を担っている。なお、電気接続箱10は、図1の上下方向を鉛直方向として車両へ搭載される。なお、以下の説明において、特に断りのない場合には、上下方向とは、図1における上下方向を言い、長さ方向及び前後方向とは、図4における左右方向を言い、幅方向とは、図4における上下方向を言うものとする。
より詳細には、電気接続箱10は、箱本体12と、箱本体12の上方開口部14を覆うアッパカバー16と、箱本体12の下方開口部18を覆う図示しないロアカバーを含んで構成されている。これら箱本体12とアッパカバー16とロアカバーは何れも、例えばポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂により射出成形等によって一体形成されている。
箱本体12は、全体として長手矩形枠体形状を有しており、図2に示されているように、箱本体12の上方開口部14側には、略矩形筒状の複数のリレーブロック装着部20が貫設されている一方、複数のコネクタ装着部22が、上方に向かって開口形成されている。リレーブロック装着部20の下端部には内方に向かって突出するリレーブロック保持突起24が設けられており(図5参照)、図示しないリレーブロックがリレーブロック装着部20に装着された際にリレーブロックの裏面を位置決め・保持できるようになっている。一方、箱本体12の下方開口部18側には、リレーブロック装着部20及びコネクタ装着部22に装着された図示しないリレーブロックやコネクタに接続された、図示しない電線が配設されている。なお、これらの電線は、後述する電線導出孔40から外部に引き出されて車載電装品やバッテリー等に接続されるようになっている。
箱本体12は枠状に形成された周壁28を有しており、図2に示されているように、箱本体12の周壁28の上側端部には、周方向に延出する内壁30および外壁32が隙間34を隔てて配設されてなる二重壁部36が設けられている。一方、箱本体12の周壁28の下側端部には、周方向に離隔する複数箇所においてロック部38が設けられており、図示しないロアカバーの被ロック部に対して嵌合されることにより、箱本体12の下方開口部18がロアカバーによって覆蓋状態に保持できるようになっている。加えて、箱本体12の下方開口部18には、外方(図2中、後方斜め手前側)に向かって突出する電線導出孔40aが設けられている。なお、電線導出孔40aは、上に凸の半円筒形状とされている。図示しないロアカバーにも、箱本体12に設けられた電線導出孔40aに対応する箇所において、外方に向かって突出する下に凸の半円筒形状の電線導出孔が設けられており、箱本体12とロアカバーの嵌合状態において、箱本体12の電線導出孔40aと組み合わされて円筒形状の電線導出孔40が完成されるようになっている。
また、箱本体12の長手方向(図2中、左右方向)で対向する周壁28には、箱本体12の上方開口部14近傍において、一端側42には略矩形ブロック状の被係合部44が外方に向かって突設されている一方、他端側46にはロック部48が設けられている。図8に示されているように、ロック部48は、箱本体12の周壁28の他端側46の上部において、外方(図8中、後方)に向かって突出した後、上方に向かって延出する略平板状の一対のガイド部50,50と、一対のガイド部50,50の上方に延出する部分の外縁部を連結する連結部52により構成された、平面視で略コ字状の枠体形状とされている。かかる一対のガイド部50,50及び連結部52と周壁28に囲まれた領域によって収容部54が構成されている一方、図2に示されているように、箱本体12の周壁28に対向する連結部52の内面の上端部には、箱本体12の周壁28に向って突出する係合突部56が幅方向の略全体に亘って形成されている。
さらに、箱本体12の幅方向で対向する一方(図4中、下方)の周壁28の外周面には、図示しない固定用ブラケットに装着されるロック嵌合部58が突設されており、ロック嵌合部58を図示しない固定用ブラケットに嵌合させることにより、電気接続箱10が車両の所定位置に安定して保持されるようになっている。
アッパカバー16は、下方に開口する箱体形状を有しており、平面視において、箱本体12の上方開口部14と略同一の長手矩形状の上壁60と、上壁60の外周縁部から下方に向って突出する周壁62を備えて構成されている(図3参照)。アッパカバー16の周壁62の開口端部には、周方向に延出する内壁64および外壁66が隙間67を隔てて配設されてなる二重壁部68が設けられており、内壁64と外壁66の間に設けられた連結部70を介して内壁64と外壁66が一体的に連結されている。なお、本実施形態では、外壁66が内壁64よりもより箱本体12側に突出するように形成されている。また、内壁64は、一端側42に設けられた内壁64aと、一端側42以外の領域に設けられ且つ内壁64aよりも箱本体12側に延出するように形成された内壁64bから構成されている。
また、アッパカバー16の長手方向(図3中、左右方向)で対向する周壁62には、一端側42において係合部72が形成されている一方、他端側46において被ロック部74が形成されている。図1及び図3に示されているように、係合部72は、周壁62の下方に向って延出する正面視で略コ字状の枠体形状とされており、係合孔76を備えている。一方、図3及び図8に示されているように、被ロック部74は、周壁62の開口端部から断面L字形状で上方に向かって突設されて片持ち構造とされた矩形状の弾性突片78と、弾性突片78の両側に隙間を隔てて突設された略矩形状の一対のガイド板部80,80から構成されている。弾性突片78の中央部には、外方に向かって突出する係合突起82が設けられている一方、弾性突片78の突出端部は係合解除部84とされている。
このような構成とされたアッパカバー16を箱本体12の上方開口部14に取り付ける際には、先ず、図6に示されているように、アッパカバー16の一端側42に設けられた係合部72の係合孔76に対して、箱本体12の一端側42に設けられた被係合部44を挿し入れて係合する。次に、図5〜8に示されているように、かかる状態を維持しながら係合部72を回動中心としてアッパカバー16を箱本体12に向かって回動させることにより、アッパカバー16が箱本体12の上方開口部14を覆蓋した状態で箱本体12に取り付けられる。より詳細には、アッパカバー16を回動させることにより、先ず、アッパカバー16の被ロック部74の下端部が、箱本体12のロック部48の収容部54に挿し入れられる。そして、さらにアッパカバー16を回動させることにより、アッパカバー16の被ロック部74のガイド板部80が箱本体12のロック部48のガイド部50によってガイドされて、アッパカバー16の被ロック部74が箱本体12のロック部48の収容部54の奥方に挿入される。そして、被ロック部74の弾性突片78が収容部54に挿入されることで、弾性突片78の係合突起82が箱本体12のロック部48の係合突部56に当接して内方に撓み変形することにより、弾性突片78の収容部54への更なる挿入が許容される。続いて、係合突起82が係合突部56を乗り越えて弾性突片78が弾性復帰されると、係合突起82が係合突部56の下端部に係合することで、箱本体12とアッパカバー16がロック機構によりロック嵌合される。このように、本実施形態では、箱本体12とアッパカバー16をロック嵌合するロック機構が、一端側42に設けられた箱本体12のロック部48及びアッパカバー16の被ロック部74と、他端側46に設けられた箱本体12の被係合部44及びアッパカバー16の係合部72によって構成されている。なお、ロックを解除したい場合には、アッパカバー16の被ロック部74の係合解除部84を押しながらアッパカバー16を上方に持ち上げることにより、箱本体12の上方開口部14を開蓋することができる。
かかる箱本体12とアッパカバー16の嵌合状態において、一端側42では、図5に示されているように、アッパカバー16の外壁66よりも内側に箱本体12の外壁32が位置付けられ、箱本体12の外壁32よりも内側にアッパカバー16の内壁64aが位置付けられ、アッパカバー16の内壁64aよりも内側に箱本体12の内壁30が位置付けられている。そして、アッパカバー16の内壁64aの突出端面86aの位置が、箱本体12の外壁32の突出端面88の位置と略同じになるように設定され、且つ箱本体12の内壁30の突出端面90の位置が、アッパカバー16の内壁64aの突出端面86aの位置よりも高くなるように設定されている。なお、この結果、箱本体12の内壁30の突出端面90の位置が、箱本体12の外壁32の突出端面88の位置よりも高くなっている。
一方、かかる箱本体12とアッパカバー16の嵌合状態において、アッパカバー16の内壁64と箱本体12の外壁32の干渉が問題とならない一端側42以外の領域、例えば他端側46では、図5に示されているように、アッパカバー16の内壁64bの突出端面86bの位置が箱本体12の外壁32の突出端面88の位置よりも低くなるように設定されている。
このような構造とされた本実施形態の電気接続箱10によれば、箱本体12とアッパカバー16の嵌合状態において、一端側42では、アッパカバー16の内壁64aの突出端面86aの位置が箱本体12の外壁32の突出端面88の位置と略同じになるように設定されている。これにより、図6に示されているように、アッパカバー16の係合部72を回動中心としてアッパカバー16を回動させる際に、アッパカバー16の内壁64aと箱本体12の外壁32の干渉を確実に防止できる。それ故、従来の如き一端側42において箱本体12の外壁32とアッパカバー16の内壁64aとの間隔を大きく確保することで干渉を防止する構造に比して、電気接続箱10の外周側への拡張を抑制して、電気接続箱10の大型化を回避することができるのである。
しかも、箱本体12の内壁30の突出端面90の位置が、アッパカバー16の内壁64aの突出端面86aの位置よりも高くなるように設定されている。これにより、アッパカバー16の内壁64aを超えて内部に浸入した水が、箱本体12の内壁30を超えて電気接続箱10の内部に浸入することが防止できる。従って、電気接続箱10の防水性が一層有利に向上される。
また、箱本体12の内壁30の突出端面90の位置が箱本体12の外壁32の突出端面88の位置よりも高くなっていることから、アッパカバー16の外壁66と箱本体12の外壁32の隙間から水が浸入した場合であっても、かかる水の箱本体12の内壁30を超えて電気接続箱10の内部に浸入することが有利に防止されている。また、当該水の箱本体12の内壁30の外面を伝った外部への排水が速やかに実行されるので、電気接続箱10の内部への浸水を確実に防止できる。
加えて、箱本体12とアッパカバー16の嵌合状態において、アッパカバー16の内壁64と箱本体12の外壁32の干渉が問題とならない一端側42以外の領域では、アッパカバー16の内壁64bの突出端面86bの位置が箱本体12の外壁32の突出端面88の位置よりも低くなるように構成されている。かかる領域では、アッパカバー16の内壁64bを箱本体12の二重壁部36の外壁32と内壁30の間に嵌合することができることから、箱本体12の上方開口部14をアッパカバー16によってより安定して覆うことが可能となっているのである。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、ロック機構を構成するロック部48及び被ロック部74と係合部72及び被係合部44の具体的形状は、特に限定されるものではなく、電気接続箱10の形状等を考慮して任意に設定可能である。また、本実施形態では、一端側42以外の領域すべてにおいて、アッパカバー16の内壁64bの突出端面86bの位置が箱本体12の外壁32の突出端面88の位置よりも低くなるように構成されていたが、一端側42以外の少なくとも一部の領域においてかかる構成とされていれば、箱本体12の上方開口部14をアッパカバー16によってより安定して覆うことが可能である。
さらに、本実施形態では、アッパカバー16の内壁64aの突出端面86aの位置が箱本体12の外壁32の突出端面88の位置と略同じになるように設定されていたが、突出端面88の位置より高くてもよい。すなわち、アッパカバー16の内壁64aの突出端面86aの位置が箱本体12の外壁32の突出端面88の位置以上になるように設定されていれば、アッパカバー16の係合部72を回動中心としてアッパカバー16を回動させる際に、アッパカバー16の内壁64aと箱本体12の外壁32の干渉を確実に防止できる。その結果、従来構造のように箱本体12の外壁32とアッパカバー16の内壁64aの隙間を大きくして干渉を防止する場合に比して、電気接続箱10の大型化を回避することができる。