JP2016023634A - オイルポンプおよび車両用油圧回路 - Google Patents

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大田原 昌弘
Masahiro Otawara
昌弘 大田原
孝洋 先山
Takahiro Sakiyama
孝洋 先山
裕介 林
Yusuke Hayashi
裕介 林
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Abstract

【課題】駆動後に遅滞なく所望のオイルの吐出圧を確保できる、信頼性の高いオイルポンプおよび車両用油圧回路を提供する。
【解決手段】リリーフバルブ42は、リリーフ孔34内に配置され、第1連通孔と第2連通孔との間に、2つの流路を形成し、これら流路を選択的に切り替え可能な弁体51と、この弁体51を、第1連通孔35を閉塞する方向に向かって付勢するコイルバネ54と、を有し、第1連通孔35に存在するオイルによって弁体51が押圧される際、弁体51は、第1の流路を形成してオイルを開放ポート37へ導く一方、第1連通孔35に存在するエアによって弁体51が押圧される際、弁体51は、第2の流路を形成してエアを開放ポート37へ導く。
【選択図】図4

Description

この発明は、オイルポンプおよび車両用油圧回路に関するものである。
従来から、例えば車両に搭載されているミッション等の油圧装置にオイルを供給するオイルポンプを備えた車両用油圧回路が知られている。また、近年、車両の静粛性向上や燃費改善のために、車両の一時停止時にエンジンを一旦オフする、いわゆるアイドルストップ機能を備えた車両が増えてきている。このようなアイドルストップ機能を備えた車両に搭載されるオイルポンプは、オイルタンクに貯留されたオイルを吸入ポートから吸入し、吐出ポートからオイルを吐出して油圧装置に供給する。
また、オイルポンプには、吐出されるオイルの圧力が大きくなりすぎないように制御するリリーフバルブが設けられていることが多い。リリーフバルブは、オイルポンプの吐出油路側に設けられ、この吐出油路内のオイルの圧力が所定値以上に達すると弁体が開放される。そして、この弁体が開放されることにより、吐出油路内のオイルが排出され、吐出油路内のオイルの圧力が所定値内に収まる。これにより、再び弁体が閉じられる(例えば、特許文献1参照)。
特開昭57−146968号公報
ところで、オイルタンク内のオイルには、エア(気泡)が含まれている場合がある。このエアが吸入ポート内の容積の多くを占めているような状態にあると、オイルポンプ作動時に、オイルタンクから新たにオイルが吸入されることなく、吸入ポート内のオイルの殆どが圧送されてしまうおそれがある。このような場合、吸入ポートからオイルポンプのポンプ室を経て吐出ポートに至る間が一時的にエアで満たされてしまう。
このような状態になると、オイルポンプが駆動しても吐出油路内の圧力が大きくならないので、リリーフバルブの弁体が開放されない。エアは粘性もなく、オイルに比べて微小な隙間でも通過可能なため、吐出側のエアは、ポンプ室の僅かな隙間を通って吸入側に戻されることでポンプが空転してしまう。このため、再びオイルポンプがオイルを自吸し、オイルを所望の圧力まで昇圧させるのに時間を要してしまうという課題がある。
このようなオイルポンプを車両のミッション装置に適用した場合、アイドルストップ機能により一時的に停止したエンジンを再スタートさせる際にアクセルペダルを踏み込んでも、ミッション内に規定の油圧が作用していない。このため、実際に車両が加速に転じるまでに時間差が生じ、運転者が違和感を覚えるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、駆動後に遅滞なく所望のオイルの吐出圧を確保できる、信頼性の高いオイルポンプおよび車両用油圧回路を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係るオイルポンプは、オイルを圧送するポンプ部と、前記ポンプ部から圧送された前記オイルの圧力を制御するリリーフ手段と、前記リリーフ手段を介して排出される前記オイルが通流する開放油路と、を備えたオイルポンプであって、前記リリーフ手段は、ケースと、前記ケースに設けられたリリーフ孔と、前記ポンプ部から圧送された前記オイルを前記リリーフ孔に導く第1連通部と、前記リリーフ孔と前記開放油路とを連通する第2連通部と、前記第1連通部と前記第2連通部との間に、これら前記第1連通部と前記第2連通部とを連通する少なくとも2つの流路を形成し、これら流路を選択的に切り替え可能な弁体と、前記弁体を、前記第1連通部を閉塞する方向に向かって付勢する付勢部材と、を有し、前記第1連通部に存在する前記オイルによって前記弁体が押圧される際、前記弁体は、第1の前記流路を介して前記オイルを前記開放油路へ導く一方、前記第1連通部に存在するエアによって前記弁体が押圧される際、第2の前記流路を介して前記エアを前記開放油路へ導くことを特徴とする。
このように構成することで、オイルポンプ駆動後にエアのみを速やかに解放できるので、遅滞なく所望のオイルの吐出圧を確保することができ、信頼性の高いオイルポンプを提供できる。
本発明に係るオイルポンプは、オイルを圧送するポンプ部と、前記ポンプ部から圧送された前記オイルの圧力を制御するリリーフ手段と、前記リリーフ手段を介して排出される前記オイルが通流する開放油路と、を備えたオイルポンプであって、前記リリーフ手段は、ケースと、前記ケースに設けられたリリーフ孔と、前記ポンプ部から圧送された前記オイルを前記リリーフ孔に導く第1連通部と、前記リリーフ孔と前記開放油路とを連通する第2連通部と、前記リリーフ孔にスライド移動可能に設けられた弁体と、を有し、前記弁体の前記リリーフ孔内での位置が変化することによって、前記第1連通部と前記第2連通部との間に、これら前記第1連通部と前記第2連通部とを連通する第1の流路および第2の流路の少なくとも2つの流路が形成されることを特徴とする。
このように構成することで、リリーフ孔に対する弁体の位置を変化させてエアのみを速やかに解放できる。このため、遅滞なく所望のオイルの吐出圧を確保することができ、信頼性の高いオイルポンプを提供できる。
本発明に係るオイルポンプにおいて、前記第2の前記流路の一部は、前記ケースにおける前記第1連通部と前記リリーフ孔との間に、前記弁体を迂回するように設けられた副流路を構成していることを特徴とする。
このように構成することで、第2の流路に、確実にエアを導くことができる。このため、オイルポンプ駆動後にエアのみを確実、かつ速やかに解放できる。
本発明に係るオイルポンプにおいて、前記副流路は、前記ケースの外面に形成された溝部を有し、該溝部を前記ケースの外面から被覆部材で覆うことにより、前記副流路の一部として構成していることを特徴とする。
このように構成することで、副流路を容易に形成することができるので、オイルポンプの製造コストを低減できる。
本発明に係るオイルポンプにおいて、前記弁体は、前記副流路、前記第1連通部、および前記第2連通部を閉塞可能な有底筒状および柱状の何れか一方に形成されており、前記弁体の一部に、前記副流路と前記第2連通部とを連通させる窓部が形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、弁体の位置を変化させるだけで、副流路、第1連通部、および第2連通部のそれぞれを、閉塞したり解放したりできる。このため、弁体を簡素な構造としつつ第1の流路と第2の流路との切換を容易に行うことが可能になる。
本発明に係るオイルポンプは、前記オイルにより駆動する被駆動部に前記ポンプ部を取り付けるためのブラケットを備え、前記ブラケットに、前記リリーフ手段が一体的に設けられていることを特徴とする。
このように構成することで、オイルポンプ全体の構造を簡素化できると共に、小型化できる。
本発明に係るオイルポンプにおいて、前記ポンプ部は、前記ブラケットに取り付けられるポンプケースと、前記ポンプケースに設けられたポンプ室と、前記ポンプ室に回転自在に配置されたアウタロータと、前記アウタロータの径方向内側に回転自在に設けられ、前記アウタロータと協働して前記オイルを吸入して該オイルを吐出する作動室を形成するインナロータと、を有するトロコイド式ポンプであることを特徴とする。
ここで、オイルを圧送するポンプとして、ポンプの作動室の容積変化によりオイルを吐出するトロコイド式ポンプを用いた場合、オイルに含まれるエアによって性能がばらつきやすい。しかしながら、上記のように構成することで、オイルポンプの信頼性を向上できる。
本発明に係るオイルポンプは、前記ポンプ部と一体的に設けられた電動モータを備え、前記電動モータによって前記ポンプ部を駆動することを特徴とする。
このように、電動モータを駆動源としたオイルポンプに好適に用いることができる。
本発明に係る車両用油圧回路は、上記に記載のオイルポンプと、前記オイルが貯留されるオイルタンクと、前記オイルタンクと前記ポンプ部とを接続する吸入油路と、前記ポンプ部から圧送された前記オイルを、該オイルにより駆動する被駆動部へと導く吐出油路と、車両のエンジンにより駆動される機械式ポンプと、を備え、前記開放油路は、前記リリーフ手段を介して排出されたオイルを、前記被駆動部から前記オイルタンクに前記オイルを戻すリターン油路に導くことを特徴とする。
このように構成することで、オイルポンプ駆動後にエアのみを速やかに解放できるので、遅滞なく所望のオイルの吐出圧を確保することができる。このため、アイドルストップ機能により一時的に停止した車両を、運転者がエンジンを再スタートさせるためにアクセルペダルを踏み込むと、速やかにミッション内に規定の油圧を作用させることができる。よって、延滞なく車両が加速に転じるようになり、信頼性の高い車両用油圧回路を提供できる。
本発明によれば、オイルポンプ駆動後にエアのみを速やかに解放できるので、遅滞なく所望のオイルの吐出圧を確保することができ、信頼性の高いオイルポンプおよび車両用油圧回路を提供できる。
本発明の実施形態における車両用油圧回路の概略構成図である。 本発明の実施形態におけるブラケットをポンプ本体側からみた平面図である。 本発明の実施形態におけるブラケットを接続部材側からみた平面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態における弁体の斜視図である。 本発明の実施形態におけるリリーフバルブの動作説明図である。 本発明の実施形態におけるリリーフバルブの動作説明図である。 本発明の実施形態におけるリリーフバルブの動作説明図である。 本発明の実施形態におけるリリーフバルブの動作説明図である。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(車両用油圧回路)
図1は、車両用油圧回路1の概略構成図である。
同図に示すように、車両用油圧回路1は、車両に搭載された被駆動部としてのミッション3と、オイルタンク(オイルサンプ)4と、オイルタンク4に貯留されたオイルをミッション3に供給するための機械式ポンプ5、および電動ポンプ6と、ミッション3側に設けられ、電動ポンプ6とミッション3とを連結する接続部材2と、を主構成としている。
機械式ポンプ5は不図示のエンジンに連結されており、このエンジンの駆動力を利用して駆動するようになっている。通常、車両用油圧回路1は、機械式ポンプ5をメインポンプとして使用し、エンジンが停止した際に機械式ポンプ5に代わって電動ポンプ6を駆動させ、ミッション3にオイルを供給する。
また、車両用油圧回路1は、機械式ポンプ5とオイルタンク4とを連結する第1吸入油路7と、機械式ポンプ5とミッション3とを連結する第1吐出油路8と、ミッション3とオイルタンク4とを連結する第1リターン油路(システムリターン油路)9と、を備えている。
そして、機械式ポンプ5が駆動すると、第1吸入油路7を介してオイルタンク4から機械式ポンプ5にオイルが吸入され、このオイルが第1吐出油路8を介してミッション3に圧送される。ミッション3で使用されたオイルは、第1リターン油路9を介してオイルタンク4に戻される。
接続部材2は、電動ポンプ6とオイルタンク4とを連結する第2吸入油路10と、電動ポンプ6と第1吐出油路8とを連結する第2吐出油路11と、電動ポンプ6と第1リターン油路9とを連結する第2リターン油路12と、を備えている。
そして、機械式ポンプ5が停止して電動ポンプ6が駆動すると、第2吸入油路10を介してオイルタンク4から電動ポンプ6の後述するポンプ室24にオイルが吸入され、このオイルが第2吐出油路11および第1吐出油路8を介してミッション3に圧送される。
また、接続部材2の第2吐出油路11の途中には、逆止弁13が設けられており、機械式ポンプ5を駆動させた際、機械式ポンプ5から圧送されたオイルが第2吐出油路11を逆流しないようになっている。また、機械式ポンプ5によって付与される油圧は、電動ポンプ6による油圧よりも高く設定されており、機械式ポンプ5が作動中に、電動ポンプ6が作動しても逆止弁13が開くことはなく、ミッション3には規定の油圧が付与されるようになっている。
さらに、第2吐出油路11内のオイルの圧力が所定値以上になった場合、その圧力を解放するために、後述するリリーフバルブ42により、オイルを第2リターン油路12を介して第1リターン油路9に戻すようになっている。
(電動ポンプ)
電動ポンプ6は、モータ部14と、モータ部14に連結されモータ部14と同軸上に配置されたポンプ部15と、を備えている。
モータ部14は、例えば樹脂により形成されたモータケース16と、モータケース16内にインサート成形によって固定されたステータ17と、ステータ17の径方向内側に、回転自在に設けられたロータ18と、を備えたいわゆるブラシレスモータである。モータ部14に外部電源(例えば、バッテリ)からの電力を供給することにより、ロータ18が回転する。ロータ18の回転軸19は、ポンプ部15内に向かって突出しており、このポンプ部15と連結されている。
ポンプ部15は、モータ部14側に配置され、オイルを吸入、吐出するポンプ本体21と、ポンプ本体21のモータ部14とは反対側に配置され、接続部材2に電動ポンプ6を固定するためのブラケット22と、を備えている。
ポンプ本体21は、モータ部14およびブラケット22に挟持されるように固定されたポンプケース23を有している。ポンプケース23は、例えばアルミダイキャストにより形成されている。ポンプケース23内には、略円筒状のポンプ室24が形成されており、ここに略リング状のアウタロータ25が回転自在に設けられている。
また、アウタロータ25の径方向内側には、インナロータ26が回転自在に設けられている。このインナロータ26に、モータ部14の回転軸19の一端が固定されている。
そして、これらアウタロータ25とインナロータ26とにより、いわゆるトロコイド式ポンプが構成される。すなわち、アウタロータ25の図示しない内歯と、インナロータ26の図示しない外歯とにより形成される空間の容積を変化させることで、オイルを吸入してこのオイルを吐出する作動室27が形成される。
図2は、ブラケット22をポンプ本体21側からみた平面図、図3は、ブラケット22を接続部材2側からみた平面図である。
図2、図3に示すように、ブラケット22は、例えばアルミダイキャストにより形成され、ポンプケース23の端面23aと接合可能に平板状に形成されている。そして、ブラケット22は、ポンプケース23側の端面22aとは反対側の端面22bに、接続部材2が連結される。
なお、ポンプケース23の端面23aには、このポンプケース23とブラケット22との間のシール性を確保するための不図示のOリングが設けられている。
また、以下の説明では、ブラケット22において、ポンプケース23側の端面22aを、ポンプケース側端面22aと称し、ポンプケース側端面22aとは反対側の端面22bを接続部材側端面22bと称して説明する。
ブラケット22の外周部には、このブラケット22とポンプケース23およびモータケース16とを不図示のボルトによって締結固定するための2つの雌ネジ部32が刻設されている。雌ネジ部32は、ブラケット22を厚さ方向に貫通するように形成されている。
また、ブラケット22の外周部には、このブラケット22を接続部材2に不図示のボルトによって締結固定するための3つのボルト座33(第1ボルト座33a、第2ボルト座33b、第3ボルト座33c)が、周方向にほぼ等間隔で3箇所形成されている。各ボルト座33には、不図示のボルトを挿通可能な挿通孔33dが形成されている。
さらに、ブラケット22のポンプケース側端面22aには、モータ部14の回転軸19に対応する箇所に、この回転軸19の一端を受け入れる凹部31が形成されている。この凹部31に回転軸19の一端が当接することにより、回転軸19の振れを抑制できる。
また、ブラケット22には、ポンプケース23のポンプ室24に対応する箇所に、吸入ポート28および吐出ポート29が形成されている。
より具体的には、吸入ポート28は、ポンプ室24のオイル吸入側に対応する位置に、ブラケット22を厚さ方向に貫通するように丸孔状に形成された第1通路28aと、ポンプケース側端面22a側に溝状に形成され、凹部31に向かって延びる第2通路28bと、第2通路28bに連なるように溝状に形成され、凹部31の周囲に沿って平面視略C字状に延びる第3通路28cとにより構成されている。第2通路28bと第3通路28cは、ブラケット22単体では、ポンプケース側端面22a側が開口しているが、この開口が、ポンプケース側端面22aとポンプケース23の端面23aとを重ね合わせることにより閉塞され、オイルが通流する流路となる。
一方、吐出ポート29は、ポンプ室24のオイル吐出側に対応する位置に、ブラケット22を厚さ方向に貫通するように形成されている。そして、吐出ポート29は、段付き孔状に形成されている。すなわち、吐出ポート29は、ポンプケース側端面22a側に形成された丸孔状の第1通路29aと、接続部材側端面22b側に形成され、第1通路29aよりも開口面積の小さい第2通路29bとが連通形成されたものである。また、第2通路29bの形状は、吸入ポート28の第3通路28cの形状と凹部31を中心に略点対称となるように、平面視で略C字状になっている。
また、ブラケット22の接続部材側端面22bには、吸入ポート28に対応する位置に開放ポート37が形成されている。開放ポート37は、後述のリリーフバルブ42から排出されたオイルを排出するためのものであって、接続部材側端面22bの吸入ポート28に対応する位置にザグリ加工を施すことにより形成される。
なお、吸入ポート28と開放ポート37との区画方法については後述する。
また、ブラケット22の第2ボルト座33bと第3ボルト座33cとの間の側面22c、換言すれば、ブラケット22をポンプケース側端面22aからみたとき(図2参照)、吐出ポート29側(図2における下側)となる側面22cには、リリーフ孔34が形成されている。さらに、ブラケット22には、リリーフ孔34の先端部と、吐出ポート29とを連通する第1連通孔35が形成されている。また、ブラケット22には、リリーフ孔34の軸方向略中央部と開放ポート37とを連通する第2連通孔36が形成されている。
ここで、リリーフ孔34は、吐出ポート29を通流するオイルの圧力を制御するためのリリーフバルブ42を構成している。
(リリーフバルブ)
図4は、図2のA−A線に沿う断面図である。
同図に示すように、リリーフバルブ42は、リリーフ孔34の他に、ブラケット22に形成され、リリーフ孔34に連通するように形成された副流路81と、リリーフ孔34内に収納された弁体51と、弁体51に付勢力を付与するコイルバネ54と、を主構成としている。
リリーフ孔34は、ブラケット22の側面22cからブラケット22のほぼ中央に至る間に形成されている。また、リリーフ孔34は、第1連通孔35と段差部34aを介して連通するように形成されている。リリーフ孔34は、第1連通孔35よりも拡径形成されている。そして、リリーフ孔34の軸方向中央よりも第1連通孔35寄りが、第2連通孔36に連通されている。また、リリーフ孔34の側面22c側には、後述するキャップボルト41の雄ネジ部41bと螺合する雌ネジ部34bが刻設されている。
図5は、弁体51の斜視図である。
図4、図5に示すように、弁体51は略有底円筒状に形成されており、底壁51aを第1連通孔35側に向けた状態でリリーフ孔34内に収納されている。弁体51の周壁51bの外径は、リリーフ孔34の内径とほぼ同一か、または若干小さくなる程度に設定されている。このため、リリーフ孔34内に、弁体51がスライド移動自在に設けられる。また、リリーフ孔34の段差部34aに弁体51の底壁51aが当接した状態では、この底壁51aによって第1連通孔35が閉塞(シール)される。
また、弁体51の周壁51bには、軸方向略中央よりもやや底壁51a側に、周方向全体に亘って括れ部57が形成されている。さらに、括れ部57の溝内には、一対の窓部58が周壁51bの厚さ方向に貫通するように形成されている。一対の窓部58は、弁体51の径方向中央部を挟んで対向するように配置されている。また、括れ部57と底壁51aとの間の周壁51bは、後述するように、第2副連通孔81bを選択的に閉塞可能な幅に形成されている。
ここで、リリーフ孔34の段差部34aに弁体51の底壁51aが当接した状態では、括れ部57とブラケット22に形成されている第2連通孔36とが連通するよう対向した状態となる。
図4に示すように、副流路81は、第1連通孔35とリリーフ孔34との間を、弁体51を迂回して連通させるように形成されている。より具体的には、副流路81は、第1連通孔35側に形成された第1副連通孔81aと、リリーフ孔34側に形成された第2副連通孔81bと、ブラケット22のポンプケース側端面22aに開口するよう形成され、第1副連通孔81aと第2副連通孔81bとに跨る溝部81cと、により構成されている。
第1副連通孔81aは、第1連通孔35のリリーフ孔34側の端部のやや手前からブラケット22のポンプケース側端面22aに至る間に形成されている。第2副連通孔81bは、リリーフ孔34において、このリリーフ孔34の段差部34aに弁体51の底壁51aが当接した状態で、弁体51の括れ部57に対応する位置からブラケット22のポンプケース側端面22aに至る間に形成されている。
ここで、第1副連通孔81aおよび第2副連通孔81bの孔径は、第1連通孔35の孔径に対して極めて小さく設定されている。また、溝部81cの断面積は、第1副連通孔81aや第2副連通孔81bの断面積と近似する値となるように設定されている。さらに、第2副連通孔81bの孔径D1は、弁体51の底壁51aと括れ部57との間の幅W1よりも小さく設定されている。
また、第2副連通孔81bの孔中心P1と、第2連通孔36の孔中心P2は、互いにずれるように形成されている。より具体的には、第2連通孔36は、第2副連通孔81bよりもブラケット22の側面22c(図4における左側)に形成されており、径方向で第2連通孔36と第2副連通孔81bとが互いに重なり合う箇所が無いように形成されている。
また、ブラケット22のリリーフ孔34に形成されている雌ネジ部34bには、キャップボルト41の雄ネジ部41bがワッシャ41aを介在させて螺入されている。そして、リリーフ孔34には、キャップボルト41と弁体51との間に、コイルバネ54が収納されている。コイルバネ54の一端側は、弁体51の周壁51b内に収納されている。一方、コイルバネ54の他端は、キャップボルト41に当接している。このキャップボルト41により、コイルバネ54が僅かに圧縮変形されている。これにより、弁体51には、常時、リリーフ孔34の段差部34aに向かう押圧力が付勢される。
図1に戻り、上述のように構成されたリリーフバルブ42を備えたブラケット22は、接続部材2に取り付けた状態で、接続部材2の第2吸入油路10と吸入ポート28の第1通路28aとが同軸上に配置され、これら第2吸入油路10と第1通路28aとが吸入側ジョイントパイプ43を介して連結される。
また、接続部材2の第2吐出油路11と吐出ポート29の第1通路29aとが同軸上に配置され、これら第2吐出油路11と第1通路29aとが吐出側ジョイントパイプ44を介して連結される。そして、各ジョイントパイプ43,44の軸方向両端側には、それぞれOリング45a,45bが装着され、第2吸入油路10と吸入ポート28の第1通路28aとの接続箇所のシール性、および第2吐出油路11と吐出ポート29の第1通路29aとの接続箇所のシール性が確保されている。
ここで、図1、図3に示すように、ブラケット22の接続部材側端面22bにおいて、同一位置に形成されている吸入ポート28と開放ポート37は、接続部材2の第2吸入油路10と吸入ポート28の第1通路28aとを吸入側ジョイントパイプ43を介して連結することにより、この吸入側ジョイントパイプ43が隔壁となって区画される。すなわち、開放ポート37は、吸入側ジョイントパイプ43の周囲に設けられた状態になる。
また、開放ポート37は、接続部材2にブラケット22を取り付けた状態で、接続部材2の第2リターン油路12と連結されるようになっている。
なお、ブラケット22の接続部材側端面22bには、このブラケット22と接続部材2との間のシール性を確保するために環状溝22d内に図示しないOリングが設けられており、開放ポート37から吐出されたオイルが外部に流出しないようになっている。
一方、図2、図4に示すように、ブラケット22のポンプケース側端面22aに形成された副流路81の溝部81cは、ポンプケース側端面22a側が開口している。ここで、このポンプケース側端面22aには、電動ポンプ6のポンプ部15が組み付けられるので、ポンプ部15によって、ブラケット22のポンプケース側端面22aに形成された副流路81の溝部81cが覆われる。つまり、ポンプ部15が溝部81cを上から覆う被覆部材として機能し、これにより溝部81cのポンプケース側端面22aの開口が覆蓋されて、第1副連通孔81aおよび第2副連通孔81bと連通する流路となる。
(リリーフバルブの動作)
次に、図6〜図9に基づいて、リリーフバルブ42の動作について説明する。
図6〜図9は、リリーフバルブ42の各工程の動作説明図であって、図4に対応している。
図6に示すように、リリーフバルブ42の通常状態(電動ポンプ6が停止中、または、吐出ポート29内が低圧の状態)は、コイルバネ54によって、リリーフ孔34の段差部34aに弁体51の底壁51aが当接している。このため、弁体51によって、第1連通孔35が閉塞(シール)されている。
このような状態から、電動ポンプ6を駆動させたのにも関わらず、殆どオイルが吐出ポート29を通流せず、エアのみが僅かに圧送されているような場合、第1連通孔35を介して弁体51にかかるエアの圧力が小さい。このため、コイルバネ54のバネ力に抗して、弁体51がスライド移動することがない。
ここで、ブラケット22には、第1連通孔35とリリーフ孔34との間を弁体51を迂回して連通させるように副流路81が形成されている。このため、電動ポンプ6を駆動させたのにも関わらず、殆どオイルが吐出ポート29を通流せず、エアのみが僅かに圧送されているような場合、このエアは、副流路81に流入する。
なお、副流路81を構成する第1副連通孔81aおよび第2副連通孔81bの孔径は、第1連通孔35の孔径に対して極めて小さく設定されている。また、溝部81cの断面積は、第1副連通孔81aや第2副連通孔81bの断面積と近似する値となるように設定されている。このため、エアと比較して粘性の高いオイルは、殆ど副流路81に流入することがない。
副流路81に流入したエアは、副流路81の第2副連通孔81bに到達する。副流路81の第2副連通孔81bは、リリーフ孔34の段差部34aに弁体51の底壁51aが当接した状態で、弁体51の括れ部57に対応する位置に形成されている。このため、エアは、弁体51の括れ部57、窓部58を介してリリーフ孔34内に流入する。
さらに、弁体51の括れ部57は、リリーフ孔34の段差部34aに弁体51の底壁51aが当接した状態では、ブラケット22に形成されている第2連通孔36と連通する。このため、リリーフ孔34内に流入したエアは、第2連通孔36を介して開放ポート37に導かれて外部(接続部材2側)へ排出される。
このように、リリーフ孔34の段差部34aに弁体51の底壁51aが当接した状態(エアによって弁体51が押圧される状態)では、副流路81、弁体51の括れ部57、および窓部58を通るエア流路73(第2の流路)が形成される。
電動ポンプ6が駆動されると、このエア流路73を介し、吸入ポート28〜吐出ポート29の間に存在するエアが排出される。このため、電動ポンプ6がオイルタンク4から確実にオイルを自吸し、吸入ポート28〜吐出ポート29間がオイルで満たされる。吐出ポート29側がオイルで満たされると、吐出ポート29側のオイルの圧力が速やかに大きくなる。
図7に示すように、吸入ポート28〜吐出ポート29間の無駄なエアが抜け切ってオイルの圧力が大きくなると、エアの圧力よりも大きなオイルの圧力によって、弁体51がコイルバネ54のバネ力に抗してスライド移動し始める。このとき、第1連通孔35内のオイルの圧力が所定の圧力よりも小さい場合、弁体51のスライド移動量は小さい。
ここで、第2副連通孔81bの孔径D1は、弁体51の底壁51aと括れ部57との間の幅W1よりも小さく設定されている(図4参照)。このため、弁体51が僅かにスライド移動した状態では、弁体51における括れ部57と底壁51aの間の周壁51bによって副流路81が閉塞される。このため、副流路81を介してオイルが無駄にリリーフ孔34に漏出してしまうことが防止される。
そして、図8に示すように、さらに第1連通孔35内のオイルの圧力が高まると、弁体51がコイルバネ54のバネ力に抗してさらにスライド移動する。
ここで、第2連通孔36は、副流路81の第2副連通孔81bよりもブラケット22の側面22c(図4における左側)に形成されている。このため、第1連通孔35内のオイルの圧力が高まったとしても、その値が所定値よりも小さい場合、弁体51のスライド移動により副流路81が開放されても、弁体51の底壁51aによって第2連通孔36が閉塞される。このため、第1連通孔35内のオイル(吐出ポート29側のオイル)の圧力が無駄に低下することがなく、吐出ポート29側のオイルの圧力を速やかに高めることができる。
図9に示すように、吐出ポート29側のオイルの圧力がさらに大きくなり、所定の圧力以上になると、第1連通孔35内のオイルの圧力も大きくなる。このため、弁体51が、コイルバネ54のバネ力に抗してさらに大きくスライド移動する。すると、第2連通孔36が開放され、第2連通孔36を介して開放ポート37に導かれたオイルが、外部(接続部材2側)へ排出される。
このように、吐出ポート29側のオイルの圧力が所定の圧力以上になると、第1連通孔35から開放ポート37に至る間に、オイル流路74(第1の流路)が形成される。
なお、コイルバネ54のバネ力は、吐出ポート29を通流するオイルの圧力が所定値以上に大きくなった場合に、第2連通孔36を開放可能な程度に弁体51がスライド移動するようなバネ力に設定されている。
(車両用油圧回路の動作)
次に、図1に基づいて、車両用油圧回路1の動作について説明する。
同図に示すように、車両のミッション3を駆動させる場合、不図示のエンジンが駆動している間は、機械式ポンプ5が作動される。つまり、エンジンの動力が機械式ポンプ5に伝達されてこの機械式ポンプ5が駆動し、オイルタンク4から第1吸入油路7を介してオイルが吸入される。機械式ポンプ5に吸入されたオイルは、第1吐出油路8を介してミッション3に圧送される。ミッション3で使用されたオイルは、第1リターン油路9を介してオイルタンク4に戻される。
一方、例えば、アイドルストップ等によりエンジンが停止した際には、電動ポンプ6を使用してミッション3にオイルを供給する。この場合、不図示のバッテリ等から電力が供給されてモータ部14が駆動すると、このモータ部14の回転軸19に連結されているポンプ部15のインナロータ26、アウタロータ25が回転する。すると、オイルタンク4のオイルが、第2吸入油路10、吸入ポート28を介してポンプ本体21に吸入される。そして、吐出ポート29、第2吐出油路11にオイルが圧送され、その油圧により逆止弁13を開放させ、第1吐出油路8を介してミッション3にオイルが圧送される。
ミッション3で使用されたオイルは、機械式ポンプ5の駆動時と同様、第1リターン油路9を介してオイルタンク4に戻される。
ここで、機械式ポンプ5による油圧が第1吐出油路8に残存しており、逆止弁13が開放せずに吐出ポート29を通流するオイル(エア)の圧力が所定値以上に高まった場合、リリーフバルブ42が作動し、吐出ポート29のオイル(エア)がリリーフバルブ42を介して開放ポート37に導かれる。開放ポート37に導かれたオイル(エア)は、第2リターン油路12、第1リターン油路9を介してオイルタンク4に戻される。なお、リリーフバルブ42の動作については、前述したので、ここでの詳細な説明は省略する。
上述の実施形態のように、リリーフ孔34に設けられた弁体51が、この弁体51にかかる押圧力(オイルにより弁体51にかかる押圧力またはエアにより弁体51にかかる押圧力)に応じてリリーフ孔34内をスライド移動することにより、第1連通孔35と第2連通孔36との間に、2つの流路(エア流路73およびオイル流路74)が形成される。このため、弁体51にエア圧のみかかっている場合であっても、吸入ポート28〜吐出ポート29間の無駄なエアのみを、エア流路73を介して効率よく、かつ速やかに排出できる。よって、遅滞なく吐出ポート29側の所望のオイルの吐出圧を確保することができる。
また、リリーフバルブ42が設けられているブラケット22には、第1連通孔35とリリーフ孔34との間に跨る副流路81が、弁体51を迂回するように形成されている。そして、この副流路81をエア流路73の一部として構成することにより、弁体51がスライド移動するだけで2つの流路(エア流路73およびオイル流路74)が形成されるようにしている。このため、2つの流路を形成可能なリリーフバルブ42の構造を簡素化でき、リリーフバルブ42の製造コストを低減できる。また、エア流路73に、確実にエアを導くことができ、オイルポンプ駆動後にエアのみを確実、かつ速やかに解放できる。
さらに、副流路81を構成する第1副連通孔81aおよび第2副連通孔81bの孔径は、第1連通孔35の孔径に対して極めて小さく設定されている。また、溝部81cの断面積は、第1副連通孔81aや第2副連通孔81bの断面積と近似する値となるように設定されている。このため、エアと比較して粘性の高いオイルは、殆ど副流路81に流入することがなく、副流路81を介して無駄にオイルが開放ポート37に排出されてしまうことを防止できる。よって、遅滞なく吐出ポート29側の所望のオイルの吐出圧を確保することができる。
また、副流路81の一部を溝部81cとし、この溝部81cをポンプ部15によって覆うことにより、第1副連通孔81aおよび第2副連通孔81bと連通する流路としている。このため、ブラケット22における副流路81部分を形成するために、複雑な金型構造を用いることなく、上下型のみで加工することが可能となり、ブラケット22の加工コストを低減できる。
さらに、リリーフバルブ42を構成する弁体51は、副流路81の第2副連通孔81b、第1連通孔35、および第2連通孔36を閉塞可能な有底筒状に形成されている。そして、弁体51の周壁51bに、第2副連通孔81bと第2連通孔36とを連通させる窓部58を形成している。これにより、弁体51の位置を変化させるだけで、副流路81、第1連通孔35、および第2連通孔36のそれぞれを開閉可能としている。よって、簡素化構造で、2つの流路(エア流路73およびオイル流路74)の切換を容易に行うことができる。
また、弁体51の周壁51bに、周方向全体に亘って括れ部57を形成し、この括れ部57の溝内に、一対の窓部58を形成している。このため、例えば、弁体51が軸心回りに回転してしまった場合であっても、弁体51に形成されている窓部58を介し、副流路81と第2連通孔36とを確実に連通させることができる。
さらに、ブラケット22にリリーフ孔34を形成することにより、ブラケット22とリリーフバルブ42とを一体化できる。このため、電動ポンプ6全体の構造を簡素化できると共に、小型化できる。
また、ポンプ部15を、アウタロータ25とインナロータ26とからなるいわゆるトロコイド式ポンプとした場合であっても、オイルにエアが含まれている場合のポンプ性能の低下を抑えることができる。このため、電動ポンプ6、車両用油圧回路1の作動信頼性を向上できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、リリーフバルブ42の弁体51がスライド移動することにより、2つの流路(エア流路73およびオイル流路74)が形成される場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、3つ以上の流路が形成されるように構成してもよい。3つ以上の流路が形成されるように構成する方法としては、例えば、副流路81や弁体51に形成される窓部58を増設する方法が挙げられる。
また、上述の実施形態では、ブラケット22にリリーフ孔34を形成し、このリリーフ孔34にリリーフバルブ42を構成する部品を収納することにより、ブラケット22をリリーフバルブ42のケースとして機能させた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、別途リリーフバルブ42のケースを設け、ブラケット22とリリーフバルブ42とを別体に構成してもよい。
さらに、上述の実施形態では、ブラケット22に、吸入ポート28、吐出ポート29および開放ポート37を一体的に設けた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、吸入ポート28、吐出ポート29および開放ポート37がそれぞれ別々の油路に連結されていれば、これら吸入ポート28、吐出ポート29および開放ポート37を一体的に設けなくてもよい。
また、上述の実施形態では、弁体51の周壁51bに、周方向全体に亘って括れ部57を形成し、この括れ部57の溝内に、一対の窓部58を形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、弁体51に括れ部57を形成せずに、窓部58のみを形成してもよい。この場合、リリーフ孔34内において、弁体51が軸心回りに回転してしまうことを防止できるように回り止め機構を設けることが望ましい。
さらに、上述の実施形態では、弁体51が略有底円筒状に形成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、弁体51を円柱状に形成してもよい。この場合、弁体51の中心軸を通るように径方向に沿って窓部58を貫通形成する。また、弁体51の外周面における窓部58に対応する箇所に、周方向全体に亘って括れ部57を形成してもよい。
そして、上述の実施形態では、リリーフバルブ42の弁体51に、第1連通孔35に向かう付勢力を付与するために、コイルバネ54を設けた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、弁体51を、第1連通孔35に向かって弾性的に押圧するものであればよい。例えば、コイルバネ54に代わってゴムダンパを用いることも可能である。
さらに、上述の実施形態では、副流路81の一部を上方に開口する溝部81cとし、この溝部81cをポンプ部15によって覆うことにより、第1副連通孔81aおよび第2副連通孔81bと連通する流路としている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ポンプ部15とは別にカバーを設け、このカバーによって溝部81cを覆うように構成してもよい。
また、副流路81の構成部分をブラケット22とは別体(別コマ)とし、両者を組み合わせることで副流路81が構成されるようにしてもよい。
1…車両用油圧回路
3…ミッション(被駆動部)
4…オイルタンク
5…機械式ポンプ
6…電動ポンプ(オイルポンプ)
9…第1リターン油路(リターン油路)
10…第2吸入油路(吸入油路)
11…第2吐出油路(吐出油路)
14…モータ部(電動モータ)
15…ポンプ部
22…ブラケット(ケース)
23…ポンプケース
24…ポンプ室
25…アウタロータ
26…インナロータ
27…作動室
34…リリーフ孔
35…第1連通孔(第1連通部)
36…第2連通孔(第2連通部)
37…開放ポート(開放油路)
42…リリーフバルブ(リリーフ手段)
51…弁体
51a…底壁
51b…周壁
54…コイルバネ(付勢部材)
58…窓部
73…エア流路(第1の流路)
74…オイル流路(第2の流路)
81…副流路
81a…第1副連通孔
81b…第2副連通孔
81c…溝部

Claims (9)

  1. オイルを圧送するポンプ部と、
    前記ポンプ部から圧送された前記オイルの圧力を制御するリリーフ手段と、
    前記リリーフ手段を介して排出される前記オイルが通流する開放油路と、
    を備えたオイルポンプであって、
    前記リリーフ手段は、
    ケースと、
    前記ケースに設けられたリリーフ孔と、
    前記ポンプ部から圧送された前記オイルを前記リリーフ孔に導く第1連通部と、
    前記リリーフ孔と前記開放油路とを連通する第2連通部と、
    前記第1連通部と前記第2連通部との間に、これら前記第1連通部と前記第2連通部とを連通する少なくとも2つの流路を形成し、これら流路を選択的に切り替え可能な弁体と、
    前記弁体を、前記第1連通部を閉塞する方向に向かって付勢する付勢部材と、
    を有し、
    前記第1連通部に存在する前記オイルによって前記弁体が押圧される際、前記弁体は、第1の前記流路を介して前記オイルを前記開放油路へ導く一方、
    前記第1連通部に存在するエアによって前記弁体が押圧される際、第2の前記流路を介して前記エアを前記開放油路へ導くことを特徴とするオイルポンプ。
  2. オイルを圧送するポンプ部と、
    前記ポンプ部から圧送された前記オイルの圧力を制御するリリーフ手段と、
    前記リリーフ手段を介して排出される前記オイルが通流する開放油路と、
    を備えたオイルポンプであって、
    前記リリーフ手段は、
    ケースと、
    前記ケースに設けられたリリーフ孔と、
    前記ポンプ部から圧送された前記オイルを前記リリーフ孔に導く第1連通部と、
    前記リリーフ孔と前記開放油路とを連通する第2連通部と、
    前記リリーフ孔にスライド移動可能に設けられた弁体と、
    を有し、
    前記弁体の前記リリーフ孔内での位置が変化することによって、前記第1連通部と前記第2連通部との間に、これら前記第1連通部と前記第2連通部とを連通する第1の流路および第2の流路の少なくとも2つの流路が形成されることを特徴とするオイルポンプ。
  3. 前記第2の前記流路の一部は、
    前記ケースにおける前記第1連通部と前記リリーフ孔との間に、前記弁体を迂回するように設けられた副流路を構成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のオイルポンプ。
  4. 前記副流路は、前記ケースの外面に形成された溝部を有し、該溝部を前記ケースの外面から被覆部材で覆うことにより、前記副流路の一部として構成していることを特徴とする請求項3に記載のオイルポンプ。
  5. 前記弁体は、前記副流路、前記第1連通部、および前記第2連通部を閉塞可能な有底筒状および柱状の何れか一方に形成されており、
    前記弁体の一部に、前記副流路と前記第2連通部とを連通させる窓部が形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のオイルポンプ。
  6. 前記オイルにより駆動する被駆動部に前記ポンプ部を取り付けるためのブラケットを備え、
    前記ブラケットに、前記リリーフ手段が一体的に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のオイルポンプ。
  7. 前記ポンプ部は、
    前記ブラケットに取り付けられるポンプケースと、
    前記ポンプケースに設けられたポンプ室と、
    前記ポンプ室に回転自在に配置されたアウタロータと、
    前記アウタロータの径方向内側に回転自在に設けられ、前記アウタロータと協働して前記オイルを吸入して該オイルを吐出する作動室を形成するインナロータと、
    を有するトロコイド式ポンプであることを特徴とする請求項6に記載のオイルポンプ。
  8. 前記ポンプ部と一体的に設けられた電動モータを備え、
    前記電動モータによって前記ポンプ部を駆動することを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載のオイルポンプ。
  9. 請求項1〜請求項8の何れか1項に記載のオイルポンプと、
    前記オイルが貯留されるオイルタンクと、
    前記オイルタンクと前記ポンプ部とを接続する吸入油路と、
    前記ポンプ部から圧送された前記オイルを、該オイルにより駆動する被駆動部へと導く吐出油路と、
    車両のエンジンにより駆動される機械式ポンプと、を備え、
    前記開放油路は、前記リリーフ手段を介して排出されたオイルを、前記被駆動部から前記オイルタンクに前記オイルを戻すリターン油路に導くことを特徴とする車両用油圧回路。
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