JP2016020651A - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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Takashi Inoue
貴司 井上
後藤 英之
Hideyuki Goto
英之 後藤
広道 上野
Hiromichi Ueno
広道 上野
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Abstract

【課題】スクリュー圧縮機(1)が停止するときのスクリューロータ(40)の逆回転によってゲートロータ(50)の摩耗や変形が生じるのを簡単な構成で抑えられるようにする。【解決手段】スライドバルブ(60)に、圧縮機構(20)の停止時に設定される停止位置で高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とに連通する一方、圧縮機構(20)の運転時に設定される運転位置で高圧空間(S2)及び低圧空間(S1)の少なくとも一方から遮断される均圧通路(79)を形成する。【選択図】図4

Description

本発明は、スクリュー圧縮機に関し、特に運転停止時に生じるスクリューロータの逆回転によりゲートロータが摩耗したり変形したりするのを抑える技術に関するものである。
従来、冷凍空調用などの圧縮機として用いられるシングルスクリュー圧縮機が知られている。例えば、特許文献1のシングルスクリュー圧縮機は、外周面に複数の螺旋溝(歯溝)を有するスクリューロータと、複数のゲート(歯)を有する円板状の2枚のゲートロータとを備えている。スクリューロータは、ケーシングに設けられている円筒壁(シリンダ部)に挿入されている。2枚のゲートロータは、軸心がスクリューロータの軸心と直交し、スクリューロータを挟んで対称に設けられている。そして、上記円筒壁の内周面と、スクリューロータの歯溝と、ゲートロータの歯により、円筒壁内に2つの圧縮室が形成されている。
このシングルスクリュー圧縮機では、スクリューロータの回転に伴い、ゲートロータの歯がスクリューロータの歯溝に対して移動し、圧縮室の容積が拡大後に縮小する動作を繰り返す。圧縮室の容量が拡大する間は、冷媒が圧縮室へ吸入され、圧縮室の容積が縮小を始めると、吸入された冷媒が圧縮される。そして、圧縮室である歯溝が吐出口に連通すると、圧縮された高圧冷媒が圧縮室から吐出される。
このシングルスクリュー圧縮機は、図13に示すように、ケーシングの低圧空間と高圧空間とがスクリューロータ(c)及びゲートロータ(a)で構成される圧縮室を介して繋がっているため、シングルスクリュー圧縮機が急停止した場合、冷媒の高低圧差によってスクリューロータ(c)が逆回転してしまう。スクリューロータ(c)が逆回転をすると、順回転時の圧縮室(歯溝)が膨脹空間になり、圧力が低下する。そして、運転停止時の圧縮室内の圧力が圧縮室の吸入側の空間よりも低くなると、図14に示すようにゲートロータ(a)が背面側のロータ支持部材(b)から圧縮室側に向かって反るように変形し、そのまま回転するとゲートロータ(a)の摩耗や損傷が生じるおそれがある。
そこで、特許文献1のスクリュー圧縮機では、ケーシングの内部の高圧空間と低圧空間を圧縮機の運転停止時に連通させるバイパス通路を設け、このバイパス通路で高圧空間と低圧空間を均圧させることで、ケーシング内部の圧力と圧縮室(歯溝)内の圧力との差を小さくするようにしている。
特許文献1のスクリュー圧縮機では、ケーシングの高圧空間と低圧空間とに接続された上記バイパス通路は、ケーシングの外部配管として設けられている。また、上記バイパス通路には開閉弁(電磁弁)が設けられている。そして、スクリュー圧縮機の運転停止時には、この開閉弁を「開」状態に設定する制御を行うことにより、高圧空間と低圧空間を均圧するようにしている。
また、高圧空間と低圧空間を連通するバイパス通路をケーシングの外部配管として設け、そのバイパス通路に開閉弁を設けて高圧空間と低圧空間を均圧するようにした構成のスクリュー圧縮機は、特許文献2にも開示されている。
特開2011−094611号公報 特開平5−223361号公報
しかしながら、上記の各特許文献の構成では、高圧空間と低圧空間を連通するバイパス通路をケーシングの外部配管として設け、かつ、そのバイパス通路に開閉弁を設ける必要があるため、スクリュー圧縮機の構成が複雑になってしまう。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクリュー圧縮機が停止するときに生じるスクリューロータの逆回転によってゲートロータが摩耗したり変形したりするのを、簡単な構成で抑えられるようにすることである。
第1の発明は、低圧空間(S1)及び高圧空間(S2)を有するケーシング(10)と、圧縮室(23)を形成する複数の螺旋溝(41)が形成され、上記ケーシング(10)のシリンダ部(30)に挿入されるスクリューロータ(40)と、螺旋溝(41)にかみ合う複数のゲート(51)を有するゲートロータ(50)とを有する圧縮機構(20)と、上記スクリューロータ(40)の軸方向へ移動可能に上記シリンダ部(30)に設けられ、該スクリューロータ(40)の外周と対向して上記圧縮室(23)を上記高圧空間(S2)に連通させるための吐出口(25)を形成するスライドバルブ(60)とを備え、上記スクリューロータ(40)が回転すると、上記低圧空間(S1)内の流体が上記圧縮室(23)へ吸入されて圧縮された後に上記吐出口(25)から上記高圧空間(S2)へ吐出されるスクリュー圧縮機を前提としている。
そして、このスクリュー圧縮機では、上記スライドバルブ(60)に、上記圧縮機構(20)の停止時に設定される停止位置において上記高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とに連通する一方、上記圧縮機構(20)の運転時に設定される運転位置において上記高圧空間(S2)及び低圧空間(S1)の少なくとも一方から遮断される均圧通路(79)が形成されていることを特徴としている。
この第1の発明では、スクリュー圧縮機の停止時には、高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とが、上記スライドバルブ(60)に形成されている均圧通路(79)を介して連通する。このことにより、高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とが均圧される。このことにより、高圧空間(S2)の高圧のガスがスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)により形成されている圧縮室(23)に流入しにくくなり、スクリューロータ(40)が逆回転しにくくなる。その結果、ゲートロータ(50)の摩耗や変形が抑えられる。
一方、スクリュー圧縮機の運転時には、均圧通路(79)を高圧空間(S2)及び低圧空間(S1)の少なくとも一方から遮断するようにしているので、高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とが連通しない。したがって、高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とがそれぞれの圧力に維持されるから、低圧空間(S1)の低圧のガスが圧縮機構(20)に吸い込まれて圧縮され、圧縮された高圧のガスが高圧空間(S2)に流出する流れで、圧縮機構(20)の通常の運転が行われる。
第2の発明は、第1の発明において、上記均圧通路(79)がスライドバルブ(60)の背面(反圧縮室(23)側の面)に形成され、上記均圧通路(79)の上記低圧空間(S1)側の端部が常に低圧空間(S1)に開放され、上記均圧通路(79)の上記高圧空間(S2)側の端部は、上記スライドバルブ(60)が運転位置にあるときに上記ケーシング(10)によって閉鎖されて高圧空間(S2)から遮断される一方、上記スライドバルブ(60)が停止位置にあるときに上記高圧空間(S2)に開放されるように構成されていることを特徴としている。
この第2の発明では、スライドバルブ(60)が運転位置にあるときには均圧通路(79)の高圧空間(S2)側の端部がケーシング(10)で閉鎖されることにより、高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とが連通しない状態に維持され、スクリュー圧縮機の通常の運転が行われる。また、スクリュー圧縮機を停止させるときにスライドバルブ(60)を停止位置にすると、均圧通路(79)が高圧空間(S2)に開放されるので、高圧空間(S2)と低圧空間(S1)が連通して均圧され、ゲートロータ(50)の摩耗や変形が抑えられる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、上記ケーシング(10)のシリンダ部(30)には、上記スライドバルブ(60)が運転位置にあるときに上記圧縮室(23)を該スライドバルブ(60)の吐出口(25)を介して開放する固定吐出口(26)が形成され、上記固定吐出口(26)は、上記スライドバルブ(60)が停止位置にあるときに該スライドバルブ(60)により閉鎖されるように構成されていることを特徴としている。
第4の発明は、第3の発明において、上記固定吐出口(26)は、上記シリンダ部(30)の厚さ方向の内側部分を切り欠くことにより形成され、上記スライドバルブ(60)が運転位置にあるときに該スライドバルブ(60)の吐出口(25)と連通するように構成され、上記固定吐出口(26)におけるシリンダ部(30)の厚さ方向の外側部分には、上記停止位置にあるスライドバルブ(60)の外周面と嵌合して上記固定吐出口(26)を閉塞する外側閉塞部(27)が形成されていることを特徴としている。
上記第3,第4の発明では、スライドバルブ(60)を停止位置にしたときに、固定吐出口(26)がスライドバルブ(60)で閉鎖される。したがって、高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とがスライドバルブ(60)の均圧通路(79)だけで連通し、圧縮室(23)には冷媒が流れない(逆流しない)ので、スクリューロータ(40)の逆転を確実に止めることができる。
本発明によれば、スライドバルブ(60)に均圧通路(79)を形成して、スクリュー圧縮機の停止時に高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とを均圧するようにしているので、ケーシング(10)の外部に均圧用の配管を設けるのに比べて簡単な構成で、スクリューロータ(40)の逆回転によるゲートロータ(50)の摩耗や変形を抑えることが可能になる。
上記第2の発明によれば、スライドバルブ(60)の背面に均圧通路(79)を形成し、高圧空間(S2)に対する均圧通路(79)の開放と閉鎖を切り換えるだけの簡単な構成で、スクリューロータ(40)の逆回転によるゲートロータ(50)の摩耗や変形を抑える構成を実現できる。
上記第3の発明によれば、スクリュー圧縮機の停止時に固定吐出口(26)をスライドバルブ(60)で閉鎖することにより、高圧室の冷媒が圧縮室(23)に逆流しなくなり、スクリューロータ(40)を確実に止めることができるので、ゲートロータ(50)の摩耗や変形をより確実に抑えることが可能になる。
上記第4の発明によれば、固定吐出口(26)をシリンダ部(30)の厚さ方向の内側部分を切り欠くことにより形成する一方、その厚さ方向の外側部分の外側閉塞部(27)をスライドバルブ(60)で閉じるようにしているので、簡単な構成で第3の発明の効果を実現できる。
図1は、本発明の実施形態に係るスクリュー圧縮機の概略構成図である。 図2は、実施形態1のスクリュー圧縮機の要部を示す断面図であって、圧縮比の高い運転状態を示している。 図3は、実施形態1のスクリュー圧縮機の要部を示す断面図であって、圧縮比の低い運転状態を示している。 図4は、実施形態1のスクリュー圧縮機の要部を示す断面図であって、停止状態を示している。 図5は、図2のA−A線断面図である。 図6は、スクリュー圧縮機の要部を示す斜視図である。 図7は、スクリュー圧縮機のケーシングの断面を示す斜視図である。 図8は、スライドバルブの斜視図である。 図9は、圧縮機構の動作を示す平面図であって、(A)は吸入行程を示し、(B)は圧縮行程を示し、(C)は吐出行程を示している。 図10は、スライドバルブが圧縮比の高い運転位置にあるときにおけるスライドバルブと固定吐出口との位置関係を示す展開図である。 図11は、スライドバルブが圧縮比の低い運転位置にあるときにおけるスライドバルブと固定吐出口との位置関係を示す展開図である。 図12は、スライドバルブが停止位置にあるときにおけるスライドバルブと固定吐出口との位置関係を示す展開図である。 図13は、圧縮機構の運転中におけるゲートロータの両側の圧力関係を示す模式図である。 図14は、圧縮機構の停止時におけるゲートロータの両側の圧力関係を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態のシングルスクリュー圧縮機(1)(以下、単にスクリュー圧縮機と言う。)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路に設けられて冷媒を圧縮するためのものである。
〈スクリュー圧縮機の概略構成〉
図1に示すように、スクリュー圧縮機(1)では、圧縮機構(20)とそれを駆動する電動機(15)とが1つのケーシング(10)に収容されている。このスクリュー圧縮機(1)は、半密閉型に構成されている。
ケーシング(10)は、横長の円筒状に形成されている。ケーシング(10)内には、ケーシング(10)の一端側に位置する低圧空間(S1)と、ケーシング(10)の他端側に位置する高圧空間(S2)とが形成されている。ケーシング(10)には、低圧空間(S1)に連通する吸入管接続部(11)と、高圧空間(S2)に連通する吐出管接続部(12)とが設けられている。冷媒回路の蒸発器から流れてきた低圧ガス冷媒(即ち、低圧流体)は、吸入管接続部(11)を通って低圧空間(S1)へ流入する。また、圧縮機構(20)から高圧空間(S2)へ吐出された圧縮後の高圧ガス冷媒は、吐出管接続部(12)を通って冷媒回路の凝縮器へ供給される。
ケーシング(10)内では、低圧空間(S1)に電動機(15)が配置され、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)の間に圧縮機構(20)が配置されている。圧縮機構(20)の駆動軸(21)は、電動機(15)に連結されている。また、ケーシング(10)内では、高圧空間(S2)に油分離器(16)が配置されている。油分離器(16)は、圧縮機構(20)から吐出された冷媒から冷凍機油を分離する。高圧空間(S2)における油分離器(16)の下方には、潤滑油である冷凍機油を貯留するための油貯留室(17)が形成されている。油分離器(16)において冷媒から分離された冷凍機油は、下方へ流れ落ちて油貯留室(17)に蓄えられる。
本実施形態のスクリュー圧縮機(1)には、インバータ(100)が設けられている。インバータ(100)は、その入力側が商用電源(101)に接続され、その出力側が電動機(15)に接続されている。インバータ(100)は、商用電源(101)から入力された交流の周波数を調節し、所定の周波数に変換された交流を電動機(15)へ供給する。
インバータ(100)の出力周波数を変更すると、電動機(15)の回転速度が変化し、電動機(15)によって駆動される後述のスクリューロータ(40)の回転速度も変化する。そして、スクリューロータ(40)の回転速度が変化すると、スクリュー圧縮機(1)へ吸入されて圧縮後に吐出される冷媒の質量流量が変化する。即ち、スクリューロータ(40)の回転速度が変化すると、スクリュー圧縮機(1)の運転容量が変化する。
〈スクリュー圧縮機の詳細構成〉
図2,図5に示すように、圧縮機構(20)は、ケーシング(10)に形成された円筒状のシリンダ部(30)と、シリンダ部(30)の中に配置された1つのスクリューロータ(40)と、スクリューロータ(40)に噛み合う2つのゲートロータ(50)とを備えている。また、スクリュー圧縮機(1)には、圧縮比を変更するためのスライドバルブ(60)が設けられている。
スクリューロータ(40)には、駆動軸(21)が挿通されている。スクリューロータ(40)と駆動軸(21)は、キー(22)によって連結されている。駆動軸(21)は、スクリューロータ(40)と同軸上に配置されている。
シリンダ部(30)の高圧空間(S2)側の端部には、軸受ホルダ(35)が挿入されている。軸受ホルダ(35)は、厚肉の概ね円筒状に形成されている。軸受ホルダ(35)の外径は、シリンダ部(30)の内周面(即ち、スクリューロータ(40)の外周面と油膜を介して摺接する面)の直径と実質的に等しくなっている。軸受ホルダ(35)の内側には、玉軸受(36)が設けられている。玉軸受(36)には駆動軸(21)の先端部が挿通されており、この玉軸受(36)が駆動軸(21)を回転自在に支持する。
図6に示すように、スクリューロータ(40)は、概ね円柱状に形成された金属製の部材である。スクリューロータ(40)は、シリンダ部(30)に回転可能に嵌合しており、その外周面がシリンダ部(30)の内周面と油膜を介して摺接する。スクリューロータ(40)の外周部には、スクリューロータ(40)の一端から他端へ向かって螺旋状に延びる螺旋溝(41)が複数(本実施形態では、6本)形成されている。
スクリューロータ(40)の各螺旋溝(41)は、図6における手前側の端部が始端となり、同図における奥側の端部が終端となっている。また、スクリューロータ(40)は、同図における手前側の端部(吸入側の端部)がテーパー状に形成されている。図6に示すスクリューロータ(40)では、テーパー面状に形成された手前側の端面に螺旋溝(41)の始端が開口する一方、奥側の端面に螺旋溝(41)の終端は開口していない。
各ゲートロータ(50)は、樹脂製の部材である。各ゲートロータ(50)には、長方形板状に形成された複数(本実施形態では、11枚)のゲート(51)が放射状に設けられている。各ゲートロータ(50)は、シリンダ部(30)の外側に、スクリューロータ(40)の回転軸に対して軸対称となるように配置されている。各ゲートロータ(50)の軸心は、スクリューロータ(40)の軸心と直交している。各ゲートロータ(50)は、ゲート(51)がシリンダ部(30)の一部を貫通してスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合うように配置されている。
ゲートロータ(50)は、金属製のロータ支持部材(55)に取り付けられている(図5を参照)。ロータ支持部材(55)は、基部(56)とアーム部(57)と軸部(58)とを備えている。基部(56)は、やや肉厚の円板状に形成されている。アーム部(57)は、ゲートロータ(50)のゲート(51)と同数だけ設けられており、基部(56)の外周面から外側へ向かって放射状に延びている。軸部(58)は、棒状に形成されて基部(56)に立設されている。軸部(58)の中心軸は、基部(56)の中心軸と一致している。ゲートロータ(50)は、基部(56)及びアーム部(57)における軸部(58)とは反対側の面に取り付けられている。各アーム部(57)は、ゲート(51)の背面に当接している。
ゲートロータ(50)が取り付けられたロータ支持部材(55)は、シリンダ部(30)に隣接してケーシング(10)内に区画形成されたゲートロータ室(90)に収容されている(図4を参照)。各ロータ支持部材(55)の軸部(58)は、ゲートロータ室(90)内の軸受ハウジング(91)に玉軸受(92,93)を介して回転自在に支持されている。なお、各ゲートロータ室(90)は、低圧空間(S1)に連通している。
圧縮機構(20)では、シリンダ部(30)の内周面と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と、ゲートロータ(50)のゲート(51)とによって囲まれた空間が圧縮室(23)になる。スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)は、吸入側端部において低圧空間(S1)に開放している。
図2〜4,5,7に示すように、ケーシング(10)のシリンダ部(30)には、スライドバルブ(60)を設置するためのスライドバルブ収納部(31)が形成されている。スライドバルブ収納部(31)は、シリンダ部(30)の周方向の2カ所に配置されている。スライドバルブ収納部(31)は、シリンダ部(30)の内周面に開口し、シリンダ部(30)の軸方向へ延びる凹溝状に形成されている。スライドバルブ収納部(31)の内面は、円筒面状に形成されており、スライドバルブ(60)と摺接する摺接用曲面(32)となっている。また、スライドバルブ収納部(31)は、低圧空間(S1)側の一端が低圧空間(S1)に連通し、高圧空間(S2)側の他端が高圧空間(S2)に連通している。
図8に示すように、スライドバルブ(60)は、バルブ本体部である弁体部(65)と、ガイド部(61)と、連結部(64)とによって構成されている。このスライドバルブ(60)は、弁体部(65)の先端が低圧空間(S1)側を向く姿勢でスライドバルブ収納部(31)に挿入されており、シリンダ部(30)の軸心方向にスライド可能となっている(図2〜図4を参照)。
弁体部(65)は、概ね厚板状に形成されている。この弁体部(65)において、スクリューロータ(40)と対面する前面(71)は、シリンダ部(30)の内周面と曲率半径が実質的に等しい円筒面となっている(図2〜4を参照)。一方、スクリューロータ(40)の反対側に位置する弁体部(65)の背面(72)は、その一部が円筒面となり、残りの部分が平坦面となっている。この点については後述する。また、この弁体部(65)において、その先端面(73)は、弁体部(65)の軸方向と実質的に直交する平坦面となり、その後端面(74)は、弁体部(65)の軸方向に対して傾斜した平坦面となっている。弁体部(65)の後端面(74)は、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に沿うように傾斜している。更に、弁体部(65)の両側の側面(75)は、スライドバルブ収納部(31)の内周面と曲率半径が実質的に等しい円筒面となっている(図5を参照)。
弁体部(65)には、シール用凸部(66)が形成されている。シール用凸部(66)は、弁体部(65)の背面側へ円弧状に膨出した部分であって、弁体部(65)の後端に沿って形成されている。つまり、シール用凸部(66)は、弁体部(65)の背面側に突出している。シール用凸部(66)の凸面は、スライドバルブ収納部(31)の摺接用曲面(32)と曲率半径が実質的に等しい円筒面であって、摺接用曲面(32)と摺接するシール用摺接面(76)を構成している。
弁体部(65)の背面のうちシール用凸部(66)よりも先端側の領域は、平坦面であって摺接用曲面(32)とは摺接しない非摺接面(77)と、支持用凸部(67)とから構成されている。支持用凸部(67)は、弁体部(65)の軸方向(即ち、スライドバルブ(60)の移動方向)に沿って延びる細長い突起であって、シール用凸部(66)から弁体部(65)の先端面(73)に亘って形成されている。また、本実施形態の支持用凸部(67)は、弁体部(65)の幅方向(即ち、弁体部(65)の軸方向と直交する方向)の中央部に配置されている。支持用凸部(67)の幅は、その全長に亘って実質的に一定となっている。支持用凸部(67)の突端面は、スライドバルブ収納部(31)の摺接用曲面(32)と曲率半径が実質的に等しい円筒面であって、その全体が摺接用曲面(32)と摺接する支持用摺接面(78)を構成している。
本実施形態の弁体部(65)の背面(72)では、支持用凸部(67)の側方の領域が平坦な非摺接面(77)となっている。この弁体部(65)では、非摺接面(77)の厚さは一定になっている。この弁体部(65)では、支持用凸部(67)に対して非摺接面(77)がくぼんだ形状になっており、支持用凸部(67)の両側が溝状になっている。そして、この溝状の部分が、本発明の均圧通路(79)になっている。
ガイド部(61)は、概ね厚板状に形成されている。このガイド部(61)において、軸受ホルダ(35)と対面する前面(62)は、軸受ホルダ(35)の外周面と曲率半径が実質的に等しい円筒面となっており、軸受ホルダ(35)の外周面と摺接する(図2を参照)。ガイド部(61)は、その前面(62)が弁体部(65)の前面(71)と同じ方向を向き、その先端面(63)が弁体部(65)の後端面(74)と向かい合う姿勢で配置される。また、ガイド部(61)の背面には、その先端から後端に亘って畝状に盛り上がった部分が形成されている。
連結部(64)は、比較的短い棒状に形成され、弁体部(65)とガイド部(61)を連結している。この連結部(64)は、その一端が弁体部(65)の後端面(74)に連続し、その他端がガイド部(61)の先端面(63)に連続している。スライドバルブ(60)では、弁体部(65)の後端面(74)とガイド部(61)の先端面(73)との間が吐出口(25)となっている。
上述したように、スライドバルブ(60)は、スライドバルブ収納部(31)に挿入されている(図2を参照)。また、スライドバルブ収納部(31)は、低圧空間(S1)側の一端が低圧空間(S1)に連通し、高圧空間(S2)側の他端が高圧空間(S2)に連通している。スライドバルブ(60)がスライドバルブ収納部(31)に挿入された状態では、支持用凸部(67)の凸面である支持用摺接面(78)が、スライドバルブ収納部(31)の内周面により構成された摺接用曲面(32)と図2から図4の位置で常に摺接し、弁体部(65)に形成されたシール用凸部(66)の凸面であるシール用摺接面(76)が、図2から図3の間の位置で摺接用曲面(32)と摺接する。
低圧空間(S1)と高圧空間(S2)は、スライドバルブ(60)が図2から図3の間の位置にあるときに、シール用凸部(66)がスライドバルブ収納部(31)の摺接用曲面(32)と摺接することによって仕切られる。一方、スライドバルブ(60)が後述のスライドバルブ駆動機構(80)により、図2の位置よりも図4の位置の方向へ後退したときには、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)は均圧通路(79)を通じて連通する。
この均圧通路(79)は、上述したようにスライドバルブ(60)の背面に形成されている。そして、均圧通路(79)の上記低圧空間(S1)側の端部は常に低圧空間(S1)に開放され、均圧通路(79)の上記高圧空間(S2)側の端部は、スライドバルブ(60)が運転位置にあるときに上記ケーシング(10)によって閉鎖されて高圧空間(S2)から遮断される一方、スライドバルブ(60)が停止位置にあるときに上記高圧空間(S2)に開放されるように構成されている。
なお、スライドバルブ(60)のシール用摺接面(76)及び支持用摺接面(78)がケーシング(10)の摺接用曲面(32)と物理的に接触する必要はない。本実施形態の圧縮機構(20)では、通常、シール用摺接面(76)及び支持用摺接面(78)と摺接用曲面(32)の間に油膜が形成され、この油膜によってシール用摺接面(76)及び支持用摺接面(78)と摺接用曲面(32)の隙間がシールされる。
また、スライドバルブ(60)がスライドバルブ収納部(31)に挿入された図2と図3の間の状態(運転位置)では、弁体部(65)とガイド部(61)の間に形成された吐出口(25)がスクリューロータ(40)の外周に臨むこととなる。そして、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)によって形成された圧縮室(23)は、吐出口(25)を介して高圧空間(S2)に連通する。一方、このスライドバルブ(60)は、スライドバルブ収納部(31)から後方へ退避した図4の停止位置へ移動可能になっている。
図2に示すように、スクリュー圧縮機(1)には、スライドバルブ(60)を移動させるためのスライドバルブ駆動機構(80)が設けられている。このスライドバルブ駆動機構(80)は、軸受ホルダ(35)に固定されたシリンダ(81)と、シリンダ(81)内に装填されたピストン(82)と、ピストン(82)のピストンロッド(83)に連結されたアーム(84)と、アーム(84)とスライドバルブ(60)とを連結する連結ロッド(85)とを備えている。
図2に示すスライドバルブ駆動機構(80)では、ピストン(82)の左側空間の内圧が、ピストン(82)の右側空間の内圧よりも高くなっている。そして、スライドバルブ駆動機構(80)は、ピストン(82)の右側空間の内圧(即ち、右側空間内のガス圧)を調節することによって、スライドバルブ(60)の位置を調整するように構成されている。
スクリュー圧縮機(1)の運転中において、スライドバルブ(60)では、弁体部(65)の先端面(73)に低圧空間(S1)内の冷媒圧力が作用し、弁体部(65)の後端面(74)に高圧空間(S2)内の冷媒圧力が作用する。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転中において、スライドバルブ(60)には、常にスライドバルブ(60)を低圧空間(S1)側へ押す方向の力が作用する。従って、スライドバルブ駆動機構(80)におけるピストン(82)の左側空間及び右側空間の内圧を変更すると、スライドバルブ(60)を高圧空間(S2)側へ引き戻す方向の力の大きさが変化し、その結果、スライドバルブ(60)の位置が変化する。
シリンダ部(30)には、図5,図10〜図12に示すように、固定吐出口(26)が形成されている。固定吐出口(26)は、上記スライドバルブ(60)が運転位置(図2,3,10,11)にあるときに、上記圧縮室(23)を該スライドバルブ(60)の吐出口(25)を介して開放するポートである。一方、上記固定吐出口(26)は、上記スライドバルブ(60)が停止位置(図4,図12)にあるときには、該スライドバルブ(60)により閉鎖されるように構成されている。
具体的には、上記固定吐出口(26)は、上記シリンダ部(30)の厚さ方向の内側部分を切り欠くことにより形成されていて、上記スライドバルブ(60)が運転位置にあるときに該スライドバルブ(60)の吐出口(25)と連通するように構成されている。また、上記固定吐出口(26)におけるシリンダ部(30)の厚さ方向の外側部分には、上記停止位置にあるスライドバルブ(60)の外周面(弁体部(65)の側面(75))と嵌合して上記固定吐出口(26)を閉塞する外側閉塞部(27)が形成されている。
−スクリュー圧縮機が冷媒を圧縮する動作−
スクリュー圧縮機(1)が冷媒を圧縮する動作について、図9を参照しながら説明する。
スクリュー圧縮機(1)において電動機(15)を起動すると、駆動軸(21)に連結されたスクリューロータ(40)が回転する。スクリューロータ(40)が回転するとゲートロータ(50)も回転し、圧縮機構(20)が吸入行程、圧縮行程および吐出行程を繰り返す。ここでは、図9においてドットを付した圧縮室(23)に着目して説明する。
図9(A)において、ドットを付した圧縮室(23)は、低圧空間(S1)に連通している。また、この圧縮室(23)を形成する螺旋溝(41)は、同図の上側に位置するゲートロータ(50b)のゲート(51b)と噛み合わされている。スクリューロータ(40)が回転すると、このゲート(51b)が螺旋溝(41)の終端へ向かって相対的に移動し、それに伴って圧縮室(23)の容積が拡大する。その結果、低圧空間(S1)の低圧ガス冷媒が圧縮室(23)へ吸い込まれる。
スクリューロータ(40)が更に回転すると、図9(B)の状態となる。同図において、ドットを付した圧縮室(23)は、閉じきり状態となっている。つまり、この圧縮室(23)を形成する螺旋溝(41)は、同図の下側に位置するゲートロータ(50a)のゲート(51a)と噛み合わされ、このゲート(51a)によって低圧空間(S1)から仕切られている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51a)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮室(23)の容積が次第に縮小する。その結果、圧縮室(23)内のガス冷媒が圧縮される。
スクリューロータ(40)が更に回転すると、図9(C)の状態となる。同図において、ドットを付した圧縮室(23)は、吐出口(25)を介して高圧空間(S2)と連通した状態となっている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51a)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮された冷媒ガスが圧縮室(23)から高圧空間(S2)へ吐出されてゆく。
−圧縮比を変更する動作−
スライドバルブ(60)によって圧縮機構(20)の圧縮比を変更する動作について説明する。なお、圧縮機構(20)の圧縮比Rは、吸入行程の終了直後における圧縮室(23)の容積V1を吐出行程の開始直前における圧縮室(23)の容積V2で除した値(即ち、R=V1/V2)である。即ち、圧縮機構(20)の圧縮比Rは、圧縮機構(20)の内部容積比と同義である。
図2及び図3に示すように、スライドバルブ(60)が移動すると、それに伴って吐出口(25)の位置が変化する。一方、図9(A)〜(C)に示すように、スクリューロータ(40)が回転すると、ゲートロータ(50a)のゲート(51a)が螺旋溝(41)の始端から終端へ向かって相対的に移動し、螺旋溝(41)によって形成された圧縮室(23)の容積が次第に減少してゆく。その結果、圧縮室(23)内の冷媒が圧縮され、圧縮室(23)内の冷媒の圧力が次第に上昇してゆく。
そして、図2に示すようにスライドバルブ(60)が低圧空間(S1)と高圧空間(S2)とを仕切っている状態で最も高圧空間(S2)側(即ち、同図における右側)に位置する状態では、吐出口(25)に連通し始める直前(即ち、吐出行程の開始直前)における圧縮室(23)の容積が最小となり、圧縮機構(20)の圧縮比が最大となる。一方、図3に示すようにスライドバルブ(60)が最も低圧空間(S1)側(即ち、同図における左側)に位置する状態では、吐出口(25)に連通し始める直前(即ち、吐出行程の開始直前)における圧縮室(23)の容積が最大となり、圧縮機構(20)の圧縮比が最小となる。
−圧縮機構の停止時の動作−
スクリュー圧縮機(1)の停止時には、スライドバルブ(60)が図4,図12の停止位置へ後退するので、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)とが、上記スライドバルブ(60)に形成されている均圧通路(79)を介して連通する。このことにより、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)とが均圧される。そして、高圧空間(S2)の高圧のガスがスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)により形成されている圧縮室(23)に流入しにくくなり、スクリューロータ(40)が逆回転しにくくなる。その結果、ゲートロータ(50)の摩耗や変形が抑えられる。特に、本実施形態では、固定吐出口(26)がスライドバルブ(60)で閉塞されるので、スクリューロータ(40)の逆回転を確実に抑えられる。
なお、スクリュー圧縮機(1)の運転時には、均圧通路(79)を高圧空間(S2)から遮断するようにしているので、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)とが連通しない。したがって、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)とがそれぞれの本来の圧力に維持されるから、低圧空間(S1)の低圧のガスが圧縮機構(20)に吸い込まれて圧縮され、圧縮された高圧のガスが高圧空間(S2)に流出する流れで、圧縮機構の通常の運転が行われる。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、スライドバルブ(60)に均圧通路(79)を形成して、スクリュー圧縮機(1)の停止時に高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とを均圧するようにしているので、ケーシング(10)の外部に均圧用の配管を設ける従来のスクリュー圧縮機に比べて簡単な構成で、スクリューロータ(40)の逆回転によるゲートロータ(50)の摩耗や変形を抑えることが可能になる。そして、スライドバルブ(60)の背面に均圧通路(79)を形成し、高圧空間(S2)に対する均圧通路(79)の開放と閉鎖を切り換えるだけの簡単な構成で、スクリューロータ)40)の逆回転によるゲートロータ(50)の摩耗や変形を抑える構成を実現できる。
また、本実施形態によれば、スクリュー圧縮機(1)の停止時に固定吐出口(26)をスライドバルブ(60)で閉鎖することにより、高圧空間(S2)の冷媒が圧縮室(23)に逆流しなくなり、スクリューロータ(40)を確実に止めることができるので、ゲートロータ(50)の摩耗や変形をより確実に抑えることが可能になる。しかも、そのための構成を、固定吐出口(26)をシリンダ部(30)の厚さ方向の内側部分を切り欠くことにより形成する一方、その厚さ方向の外側部分の外側閉塞部(27)をスライドバルブ(60)で閉じることにより、簡単に実現できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態では、固定吐出口(26)をシリンダ部(30)に形成するようにしているが、固定吐出口(26)は必ずしも形成しなくてもよい。また、固定吐出口(26)をシリンダ部(30)に形成する場合、スライドバルブ(60)を停止位置にしたときに該固定吐出口(26)を閉塞する構造は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
また、上記実施形態では、スライドバルブ(60)を運転位置にしたときに均圧通路(79)がシール用摺接面(76)により高圧空間(S2)から遮断されるようにしているが、均圧通路(79)は高圧空間(S2)及び低圧空間(S1)の少なくとも一方から遮断されるようになっていればよい。
また、上記実施形態においては、図示していないが、スライドバルブ(60)を停止位置にした状態で圧縮室(23)の圧力が上昇しすぎた場合のリリーフ弁として、シリンダ部(30)に固定吐出口(26)から高圧空間(S2)に連通する細孔を設けるとともに、この細孔を開閉するリード弁を設けてもよい。奏することにより、圧縮室(23)の圧力の異常上昇による機構の損傷を防止することが可能になる。
要するに、本発明は、スライドバルブ(60)に、圧縮機構(20)の停止時に設定される停止位置において高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とに連通する一方、圧縮機構(20)の運転時に設定される運転位置において高圧空間(S2)及び低圧空間(S1)の少なくとも一方から遮断される均圧通路(79)が形成されている限り、他の構成は適宜変更することが可能である。
以上説明したように、本発明は、スクリュー圧縮機の運転停止時に生じるスクリューロータの逆回転によりゲートロータが摩耗したり変形したりするのを抑える構造について有用である。
1 スクリュー圧縮機
10 ケーシング
20 圧縮機構
23 圧縮室
25 吐出口
26 固定吐出口
27 外側閉塞部
30 シリンダ部
40 スクリューロータ
41 螺旋溝
50 ゲートロータ
51 ゲート
60 スライドバルブ
79 均圧通路
S1 低圧空間
S2 高圧空間

Claims (4)

  1. 低圧空間(S1)及び高圧空間(S2)を有するケーシング(10)と、
    圧縮室(23)を形成する複数の螺旋溝(41)が形成され、上記ケーシング(10)のシリンダ部(30)に挿入されるスクリューロータ(40)と、螺旋溝(41)にかみ合う複数のゲート(51)を有するゲートロータ(50)とを有する圧縮機構(20)と、
    上記スクリューロータ(40)の軸方向へ移動可能に上記シリンダ部(30)に設けられ、該スクリューロータ(40)の外周と対向して上記圧縮室(23)を上記高圧空間(S2)に連通させるための吐出口(25)を形成するスライドバルブ(60)とを備え、
    上記スクリューロータ(40)が回転すると、上記低圧空間(S1)内の流体が上記圧縮室(23)へ吸入されて圧縮された後に上記吐出口(25)から上記高圧空間(S2)へ吐出されるスクリュー圧縮機であって、
    上記スライドバルブ(60)には、上記圧縮機構(20)の停止時に設定される停止位置において上記高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とに連通する一方、上記圧縮機構(20)の運転時に設定される運転位置において上記高圧空間(S2)及び低圧空間(S1)の少なくとも一方から遮断される均圧通路(79)が形成されている
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記均圧通路(79)はスライドバルブ(60)の背面に形成され、
    上記均圧通路(79)の上記低圧空間(S1)側の端部は常に低圧空間(S1)に開放され、
    上記均圧通路(79)の上記高圧空間(S2)側の端部は、上記スライドバルブ(60)が運転位置にあるときに上記ケーシング(10)によって閉鎖されて高圧空間(S2)から遮断される一方、上記スライドバルブ(60)が停止位置にあるときに上記高圧空間(S2)に開放されるように構成されている
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  3. 請求項1または2において、
    上記ケーシング(10)のシリンダ部(30)には、上記スライドバルブ(60)が運転位置にあるときに上記圧縮室(23)を該スライドバルブ(60)の吐出口(25)を介して開放する固定吐出口(26)が形成され、
    上記固定吐出口(26)は、上記スライドバルブ(60)が停止位置にあるときに該スライドバルブ(60)により閉鎖されるように構成されている
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  4. 請求項3において、
    上記固定吐出口(26)は、上記シリンダ部(30)の厚さ方向の内側部分を切り欠くことにより形成され、上記スライドバルブ(60)が運転位置にあるときに該スライドバルブ(60)の吐出口(25)と連通するように構成され、
    上記固定吐出口(26)におけるシリンダ部(30)の厚さ方向の外側部分には、上記停止位置にあるスライドバルブ(60)の外周面と嵌合して上記固定吐出口(26)を閉塞する外側閉塞部(27)が形成されている
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022244219A1 (ja) * 2021-05-21 2022-11-24 三菱電機株式会社 スクリュー圧縮機
US12031760B2 (en) 2019-06-17 2024-07-09 Mitsubishi Electric Corporation Freezing device

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