JP2016019987A - 伸線装置、撚線製造装置、撚線製造システム、素線製造方法および撚線製造方法 - Google Patents

伸線装置、撚線製造装置、撚線製造システム、素線製造方法および撚線製造方法 Download PDF

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聡 久永
中村 匡宏
Masahiro Nakamura
中村  匡宏
伸司 亀井
Shinji Kamei
伸司 亀井
大史 杉山
Hiroshi Sugiyama
大史 杉山
親知 服部
Chikatomo Hattori
親知 服部
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Abstract

【課題】撚線の製造における高い歩留まりを確保しつつ、撚線の品質を維持することが可能な技術を提供する。
【解決手段】複数の線材にそれぞれ伸線加工が施されることで、複数の線材よりも線径が小さな複数の素線が形成され、該複数の素線が、第1案内部によって相互に離間させられつつ引取部に向けて案内されて、引取部によって引き取られる。また、引取部で引き取られた複数の素線が供給部によって供給され、該複数の素線が、少なくとも1つの第2案内部によって相互に離間させられつつ撚線部に向けて案内されて、撚線部によって撚り合わせられることで、撚線が形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の線材を伸線する技術および複数の線材を撚り合わせる技術に関する。
従来、銅またはアルミニウム等の導体を主として含む複数の線材を伸線した後に撚り合わせることで、撚線を製造する技術がある。複数の線材を伸線する技術としては、特許文献1に開示されたものがあり、複数の線材に対して伸線加工が並行して施される。また、複数の線材を撚り合わせる技術としては、特許文献2に開示されたものがある。
特開2011−11236号公報 特開2012−43720号公報
ところで、複数の線材を伸線する装置(伸線装置とも言う)では、伸線後の複数の線材が、ローラーを介して1つのリール状の部材によって巻き取られる態様が採用され得る。また、複数の線材を撚り合わせる装置(撚線製造装置とも言う)では、複数の線材が、1つのリール状の部材から繰り出されて1以上のローラーを順に介して複数の線材を撚り合わせる部分(撚線部とも言う)に供給される。
しかしながら、マルチ伸線装置および撚線製造装置では、複数の線材が経由するローラーの近傍において、複数の線材同士の絡み合いが生じ得る。そして、このような複数の線材の絡み合いにより、線材の表面の傷つき、線材の断線ならびに撚線の形態の乱れ等と言った不具合を招く。また、撚線製造装置では、例えば、複数の線材が撚線部に供給される前に撚線の形態に合わせて分散させる際に、複数の線材同士が絡み合い易い。このため、複数の線材を分散させることが難しく、線材の断線および撚線の形態の乱れが生じ得る。すなわち、撚線の品質の低下および撚線の製造における歩留まりの低下が生じ得る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、撚線の製造における高い歩留まりを確保しつつ、撚線の品質を維持することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の態様に係る伸線装置は、複数の線材を伸線する伸線装置であって、前記複数の線材にそれぞれ伸線加工を施すことで、前記複数の線材よりも線径が小さな複数の素線を形成する伸線部と、前記複数の素線を引き取る引取部と、前記伸線部から引き出される前記複数の素線を相互に離間させつつ前記引取部に向けて案内する案内部と、を備えるものである。
第2の態様に係る伸線装置は、第1の態様に係る伸線装置であって、前記案内部が、前記伸線部から引き出される前記複数の素線を前記引取部に向けて案内するローラー部を含み、前記ローラー部が、前記複数の素線を相互に離間させつつ案内する、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方を有するものである。
第3の態様に係る撚線製造装置は、複数の素線を撚り合わせることで撚線を製造する撚線製造装置であって、前記複数の素線を供給する供給部と、前記複数の素線を撚り合わせることで、撚線を形成する撚線部と、前記供給部から供給される前記複数の素線を前記撚線部に向けて案内する1以上の案内部と、を備え、前記1以上の案内部のうちの少なくとも1つの案内部が、前記複数の素線を相互に離間させつつ案内するものである。
第4の態様に係る撚線製造装置は、第3の態様に係る撚線製造装置であって、前記1以上の案内部が、前記供給部から供給される前記複数の素線を前記撚線部に向けて案内する1以上のローラー部を含み、前記少なくとも1つの案内部が、少なくとも1つのローラー部を含んでおり、前記少なくとも1つのローラー部が、前記複数の素線を相互に離間させつつ案内する、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方を有するものである。
第5の態様に係る撚線製造装置は、第3または第4の態様に係る撚線製造装置であって、前記少なくとも1つの案内部が、前記供給部から前記撚線部に架け渡されている前記複数の素線に掛けられる引張力を調整する調整案内部を含むものである。
第6の態様に係る撚線製造システムは、第1または第2の態様に係る伸線装置と、第3から第5の何れか1つの態様に係る撚線製造装置と、を備え、前記供給部が、前記引取部で引き取られた前記複数の素線を供給するものである。
第7の態様に係る素線製造方法は、複数の線材から複数の素線を製造する素線製造方法であって、(a)前記複数の線材にそれぞれ伸線加工を施すことで、前記複数の線材よりも線径が小さな前記複数の素線を形成する工程と、(b)前記工程(a)で形成された前記複数の素線を、案内部によって相互に離間させつつ引取部に向けて案内する工程と、(c)前記工程(b)で案内された前記複数の素線を前記引取部によって引き取る工程と、を備える。
第8の態様に係る素線製造方法は、第7の態様に係る素線製造方法であって、前記(b)工程において、前記工程(a)で形成された前記複数の素線を、ローラー部の外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって相互に離間させつつ前記引取部に向けて案内する。
第9の態様に係る撚線製造方法は、複数の素線から撚線を製造する撚線製造方法であって、(d)前記複数の素線を供給部によって供給する工程と、(e)前記工程(d)で供給される前記複数の素線を、少なくとも1つの案内部によって相互に離間させつつ撚線部に向けて案内する工程と、(f)前記工程(e)で案内された前記複数の素線を前記撚線部によって撚り合わせることで、前記撚線を形成する工程と、を備える。
第10の態様に係る撚線製造方法は、第9の態様に係る撚線製造方法であって、前記工程(e)において、前記工程(d)で供給される前記複数の素線を、前記少なくとも1つの案内部に含まれる少なくとも1つのローラー部の外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって相互に離間させつつ前記撚線部に向けて案内する。
第11の態様に係る撚線製造方法は、第9または第10の態様に係る撚線製造方法であって、前記工程(e)において、前記少なくとも1つの案内部に含まれる調整案内部によって、前記供給部から前記撚線部に架け渡されている前記複数の素線に掛けられている引張力を調整する。
第12の態様に係る撚線製造方法は、複数の線材から撚線を製造する撚線製造方法であって、(a)前記複数の線材にそれぞれ伸線加工を施すことで、前記複数の線材よりも線径が小さな複数の素線を形成する工程と、(b)前記工程(a)で形成された前記複数の素線を、第1案内部によって相互に離間させつつ引取部に向けて案内する工程と、(c)前記工程(b)で案内された前記複数の素線を引取部によって引き取る工程と、(d)前記工程(c)で引き取られた前記複数の素線を供給部によって供給する工程と、(e)前記工程(d)で供給される前記複数の素線を、少なくとも1つの第2案内部によって相互に離間させつつ撚線部に向けて案内する工程と、(f)前記工程(e)で案内された前記複数の素線を前記撚線部によって撚り合わせることで、前記撚線を形成する工程と、を備える。
第13の態様に係る撚線製造方法は、第12の態様に係る撚線製造方法であって、前記工程(b)において、前記工程(a)で形成された前記複数の素線を、前記第1案内部に含まれるローラー部の外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって相互に離間させつつ前記引取部に向けて案内し、前記工程(e)において、前記工程(d)で供給される前記複数の素線を、前記少なくとも1つの第2案内部に含まれる少なくとも1つのローラー部の外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって相互に離間させつつ前記撚線部に向けて案内する。
第1および第2の何れの態様に係る伸線装置によっても、複数の素線が絡み合い難くなり、撚線の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線の品質が維持され得る。
第3から第5の何れの態様に係る撚線製造装置によっても、複数の素線が絡み合い難く、撚線の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線の品質が維持され得る。
第6の態様に係る撚線製造システムによれば、複数の素線が絡み合い難くなり、撚線の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線の品質が維持され得る。
第7および第8の何れの態様に係る素線製造方法によっても、複数の素線が絡み合い難くなり、撚線の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線の品質が維持され得る。
第9から第13の何れの態様に係る撚線製造方法によっても、複数の素線が絡み合い難くなり、撚線の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線の品質が維持され得る。
一実施形態に係る撚線製造システムの概略的な構成を示す図である。 一実施形態に係る伸線装置を示す概略側面図である。 一実施形態に係る伸線装置を示す概略平面図である。 ローラー部および引取部の周辺を模式的に示す図である。 一実施形態に係る撚線製造装置を示す概略側面図である。 供給部および第1ローラー部の周辺を模式的に示す図である。 引張力を付与する第2ローラー部の周辺を模式的に示す図である。 素線ガイド部の一例を模式的に示す平面図である。 周溝の有無に応じた素線における断線の発生頻度の違いを示す図である。 一変形例に係る第1ローラー部を模式的に示す図である。 他の変形例に係る第1ローラー部を模式的に示す図である。
以下、一実施形態に係る撚線製造システムおよび撚線の製造方法について、図面に基づいて説明する。図面においては同様な構成および機能を有する部分については同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。図面は模式的に示されたものであり、各図における各種構造のサイズおよび位置関係等は適宜変更され得る。なお、図2から図8には、伸線装置2の伸線部22における上流から下流に向けた方向(流れ方向とも言う)L1(図2の図面視右方向)を+X方向とする右手系のXYZ座標系が付されている。線材10は、伸線加工の前後および加工中のもの全てを含む総称であり、加工前の線材10は母線材10aとも称され、加工後の伸線された線材10は素線10bとも称される。素線10bについては、例えば、複数の素線10bが撚線製造装置3で撚り合わされた後に、電線の芯線等として採用され得る。
<(1)撚線製造システム>
図1は、一実施形態に係る撚線製造システム1の概略的な構成を示す図である。撚線製造システム1は、伸線装置2および撚線製造装置3を備えている。本実施形態では、伸線装置2は、複数の線材10を伸線する装置(マルチ伸線装置とも言う)であり、該伸線加工によって複数の素線10bを製造する。撚線製造装置3は、伸線装置2で形成された複数の素線10bを撚り合わせることで、撚線10t2を製造する。ここで、線材10は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の導電性を有する素材によって主に構成される。本実施形態では、撚線10t2は、例えば、車両用のワイヤーハーネス等に適用される電線を構成する導体(撚線導体とも言う)として採用される。
<(1−1)伸線装置>
図2は、一実施形態に係る伸線装置2の構成を模式的に示す側面図であり、図3は、一実施形態に係る伸線装置2の構成を模式的に示す平面図である。伸線装置2は、線材10の直径を小さくするように線材10に対して伸線加工を施す装置であり、供給部21、伸線部22、第1ローラー部23および引取部24を備えている。なお、図3では、図面の複雑化を回避するために、引取部24の図示が省略されている。
供給部21は、母線材10aを供給することが可能な構成を有している。例えば、供給部21は、リール状の部材に母線材10aが巻回されており、母線材10aが連続的に引き出され得る構成を有している。具体的には、例えば、母線材10aが巻回されたボビンがリール状の部材に係合され、ボビンあるいはリール状の部材が回転自在に支持されている構成が採用され得る。このような構成により、供給部21から供給される母線材10aは、伸線部22に連続的に供給され得る。なお、本実施形態では、例えば、供給部21が複数(本実施形態では7つ)設けられることで、伸線部22において複数(本実施形態では7本)の母線材10aに対する伸線加工が実行され得る。
引取部24は、伸線部22で最終の仕上がり線径に加工された素線10bを引き取ることが可能な構成を有している。例えば、引取部24は、リール状の部材に素線10bが巻回される構成を有している。具体例として、リール状の部材にボビンが係合され、制御ユニットCU1の制御信号に応じてモーターM0(図4参照)で発生される回転駆動力によってリール状の部材が回転可能であり、リール状の部材の回転に応じてボビンに素線10bが巻回される構成が採用され得る。制御ユニットCU1による各種制御は、例えば、プロセッサーにおけるプログラムの実行によって実現され得る。そして、このような構成により、伸線部22で形成される素線10bが引き取られ得る。なお、本実施形態では、例えば、引取部24が複数(本実施形態では7本)の素線10bを引き取る構成を有することで、伸線部22における複数(本実施形態では7本)の母線材10aに対する伸線加工が実行され得る。これにより、複数の素線10bが製造され得る。
伸線部22は、供給部21から引取部24に至る線材10の走行経路の供給部21側の部分に沿って配されており、複数の線材10にそれぞれ伸線加工を施すことで、複数の母線材10aよりも線径が小さな複数の素線10bを形成する。伸線部22では、例えば、複数の線材10が相互に離間した状態で保持されつつ、該複数の線材10に対して並行して伸線加工が施される。このとき、例えば、複数の線材10が略平行に相互に離間した状態に保持され得る。なお、伸線部22において、複数の線材10は、相互に離間した状態に保持されれば、略平行に配されていなくても良いが、略平行に配される構成が採用されれば、例えば、伸線部22の小型化が図られ得る。
具体的には、伸線部22は、例えば、複数(本実施形態では15個)のキャプスタンC1(C1a〜C1o)、複数(本実施形態では14個)のダイスD1(D1a〜D1n)および線速差吸収機構部A1を備えている。例えば、複数のキャプスタンC1(C1a〜C1o)は、伸線部22の流れ方向L1である+X方向において、間隔を有して並ぶように配設されており、隣り合うキャプスタンC1の間に、それぞれダイスD1が配されている。つまり、流れ方向L1において、キャプスタンC1とダイスD1とが交互に配列されている。また、線速差吸収機構部A1は、複数のキャプスタンC1および複数のダイスD1よりも、流れ方向L1の下流側に配されている。
各キャプスタンC1は、例えば、略円板状または略円柱状の形態を有しており、その外周部に線材10を巻き付けることが可能な周方向にそれぞれ延設された複数の周溝が形成されている。複数の周溝の数は、例えば、並行して伸線加工が施される線材10の数(本実施形態では7)と同数に設定される。また、各キャプスタンC1は、流れ方向L1に略直交する方向(例えば、略水平方向または略鉛直方向等)に伸びる回転軸を中心として回転可能に支持されている。そして、各キャプスタンC1の複数の周溝に複数の線材10が巻き付けられた状態で、各キャプスタンC1が回転駆動することで、その回転速度に応じた引き抜き速度で、各ダイスD1から線材10が引き抜かれる。このとき、例えば、流れ方向L1に沿って、線材10における線径の減少および延伸に応じて引き抜き速度が徐々に高まり得る。
ここで、各キャプスタンC1は、例えば、制御ユニットCU1の制御信号に応じてモーターM1で発生される回転駆動力によって回転され得る。なお、2以上のキャプスタンC1に対し、共通する1つのモーターM1が設けられ、変速機構等によって所定の変速比で回転駆動力が伝達される構成が採用されても良い。変速機構は、例えば、複数の歯車、プーリーおよび該プーリーに巻き掛けられた伝達ベルト等を有する各種機構によって構成され得る。
各ダイスD1は、線材10の線径が小さくなるような加工(縮径変形加工とも言う)を線材10に施す加工具である。各ダイスD1は、金属等で構成された部材であり、各ダイスD1には、複数(本実施形態では7本)の線材10を通すための複数(本実施形態では7つ)の貫通孔(縮径加工孔とも言う)が並列するように形成されている。例えば、縮径加工孔における流れ方向L1に略直交する断面の形状は、略円形であり、該円形の断面の直径が、流れ方向L1における上流側から下流側に向けて漸次減少する。つまり、縮径加工孔は、流れ方向L1において、上流側から下流側に向けて漸次縮径する形状を有している。また、各ダイスD1の縮径加工孔のうちの上流側の開口径が、該ダイスD1に導かれる線材10の線径と略同一となり、各ダイスD1の縮径加工孔のうちの下流側の開口径が、該ダイスD1による縮径後の目標の線径と略同一となるように構成されている。なお、例えば、各ダイスD1がそれぞれ着脱可能に配設されていれば、各ダイスD1の取外し、交換およびメンテナンス等が容易に実行され得る。
線速差吸収機構部A1は、例えば、略平行な回転軸を有する一対のローラーA1a,A1bを有し、固定された一方のローラーA1aに対して他方のローラーA1bを移動させる機構を有する。これにより、一方のローラーA1aと他方のローラーA1bとの距離が変更され得る。また、一対のローラーA1a,A1bは、各キャプスタンC1と同様に流れ方向L1に略直交する方向(例えば、略水平方向または略鉛直方向等)の回転軸を中心として回転可能に支持されている。ここでは、例えば、最も下流側のキャプスタンC1oの回転速度に応じた線材10の引き抜き速度と、引取部24の回転速度に応じた線材10の巻き取り速度との差に応じて、両ローラーA1a,A1bの間の距離が調整される。これにより、最も下流側のキャプスタンC1oと引取部24との間において、第1ローラー部23を介して架設される線材10における弛みの抑制および過大な引張力の緩和が実現され得る。そして、一対のローラーA1a,A1bにも、各キャプスタンC1と同様に複数の周溝が設けられることで、複数の線材10の間における相互の接触および絡み合い等が生じ難くなり、複数の線材10が相互に離間した状態が維持され得る。
第1ローラー部23は、伸線部22から引取部24に至る素線10bの走行経路の途中の部分に配されており、伸線部22から引き出される複数の素線10bを引取部24に向けて案内する案内部(第1案内部とも言う)としての引取用のローラー(ガイドローラーとも言う)を有する部分である。
図4は、伸線装置2のうち、第1ローラー部23、引取部24およびその周辺の部分を+X方向から見た様子を模式的に示す図である。なお、図4では、図の複雑化を避けるために、引取部24に巻回されている複数の素線10bについては図示が省略されている。第1ローラー部23は、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部(ここでは、複数の周溝G1)を有している。該複数の周溝G1によって、伸線部22から引き出される複数の素線10bが相互に離間させられつつ案内される。これにより、第1ローラー部23において、複数の線材10の間における相互の接触および絡み合い等が生じ難くなり、複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され得る。その結果、引取部24によって複数の素線10bが引き取られる際に、複数の線材10が絡み合い難い。
具体的には、第1ローラー部23は、例えば、略円柱状のローラー本体部23bdを有しており、その外周部に素線10bをそれぞれ引っ掛けることが可能な複数の凹部としての複数の周溝G1が形成されている。複数の周溝G1の数は、例えば、伸線部22において並行して伸線加工が施される線材10の数(本実施形態では7)と同数に設定される。各周溝G1としては、例えば、その延在方向に略直交する断面の形状が、略平坦な底部を有する略V字状あるいは略U字状であるものが採用され得る。また、ローラー本体部23bdは、流れ方向L1に略直交する方向(例えば、略水平方向または略鉛直方向等)に伸びる回転軸を中心として回転可能に支持されている。
ここで、第1ローラー部23の複数の周溝G1に複数の素線10bが個別に引っ掛けられた状態で、引取部24の回転駆動によって複数の素線10bが引き取られることで、第1ローラー部23によって複数の素線10bが引取部24に向けて案内される。また、例えば、各キャプスタンC1および各ローラーA1a,A1bに設けられる複数の周溝が並ぶ方向と、第1ローラー部23に設けられる複数の周溝G1が並ぶ方向とが略同一であれば、複数の素線10bの間における相互の接触および絡み合い等が生じ難くなり、複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され得る。
なお、図2から図4で示される例では、伸線部22から第1ローラー部23に向けて複数の素線10bが略水平方向に沿った+X方向に走行し、第1ローラー部23から引取部24に向けて複数の素線10bが略鉛直方向に沿った−Y方向に走行する。つまり、第1ローラー部23によって、複数の素線10bが走行する経路が約90度曲げられる。複数の素線10bが走行する経路が第1ローラー部23によって曲げられる角度は、例えば、伸線装置2の小型化、および複数の周溝G1からの複数の素線10bの外れ難さ等と言った各種の設計条件を満たす範囲内で適宜変更され得る。
ところで、例えば、第1ローラー部23または少なくとも各周溝G1を構成する部分が、素線10bの素材(第1素材とも言う)よりも柔らかい素材(第2素材とも言う)で構成されていれば、第1ローラー部23によって素線10bが傷付けられ難い。第2素材としては、例えば、ナイロンおよびポリ塩化ビニル(PVC)等が採用され得る。
上記構成を有する伸線装置2では、供給部21から供給される複数の母線材10aに対して、次の3つの工程(工程1a〜1c)が実行されることで、複数の母線材10aが伸線された複数の素線10bが製造され得る。
[工程1a]伸線部22によって、複数の母線材10aにそれぞれ伸線加工が施されることで、複数の母線材10aよりも線径が小さな複数の素線10bが形成される。
[工程1b]工程1aで形成された複数の素線10bが、第1ローラー部23に設けられた複数の凹部としての複数の周溝G1によって相互に離間させられつつ引取部24に向けて案内される。
[工程1c]工程1bで案内された複数の素線10bが引取部24によって引き取られる。
以上のように、本実施形態に係る伸線装置2によれば、複数の凹部としての複数の周溝G1を有する第1ローラー部23が設けられることで、複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され易くなり、複数の素線10bが相互に接触し難く且つ絡み合い難くなる。このため、伸線装置2および撚線製造装置3において素線10bの表面が傷つき難く、素線10bの断線ならびに撚線製造装置3で形成される撚線10t2の形態の乱れ等と言った不具合が生じ難い。その結果、撚線10t2の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線10t2の品質が維持され得る。
<(1−2)撚線製造装置>
図5は、一実施形態に係る撚線製造装置3の構成を模式的に示す側面図である。撚線製造装置3は、複数の素線10bを撚り合わせることで、撚線10t2を製造する装置であり、供給部31、第2ローラー部32、第3ローラー部33、素線ガイド部34、撚線部35および引取部36を備えている。
供給部31は、複数の素線10bを供給することが可能な構成を有している。ここで、供給部31から供給される複数の素線10bとしては、例えば、伸線装置2の引取部24で引き取られた複数の素線10bが採用され得る。
ここでは、例えば、供給部31は、リール状の部材に複数の素線10bが巻回されており、複数の素線10bが並行して連続的に引き出され得る構成を有している。具体的には、例えば、伸線装置2の引取部24において複数の素線10bが巻回されたボビンが、リール状の部材に係合され、ボビンあるいはリール状の部材が予め設定された回転軸(本実施形態ではY軸に略平行な軸)を中心として回転可能に支持されている構成が採用され得る。なお、本実施形態では、供給部31から+X方向に複数の素線10bが供給される。
上記構成を有する供給部31から供給される複数の素線10bは、第2および第3ローラー部32,33ならびに素線ガイド部34をこの順に経由して、撚線部35に供給される。なお、本実施形態では、例えば、供給部31によって複数(本実施形態では7本)の素線10bが並行して供給され、撚線部35によって該複数(本実施形態では7本)の素線10bに対する撚線処理が実行される。
第2および第3ローラー部32,33は、供給部31から撚線部35に至る複数の素線10bの走行経路に沿った途中の部分に配されており、供給部31から供給される複数の素線10bを撚線部35に向けて案内する案内部(第2案内部とも言う)としてのガイドローラーとして働く。
図6は、撚線製造装置3のうち、供給部31、第2ローラー部32およびその周辺の部分を下方から見た様子を模式的に示す図である。なお、図6では、図の複雑化を避けるために、供給部31に巻回されている複数の素線10bについては図示が省略されている。第2ローラー部32は、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部(ここでは、複数の周溝G2)を有している。該複数の周溝G2によって、供給部31から供給される複数の素線10bが相互に離間させられつつ案内される。これにより、第2ローラー部32において、複数の素線10bの間における相互の接触および絡み合い等が生じ難くなり、複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され得る。これにより、各素線10bの表面が傷つき難く、各素線10bの断線ならびに撚線部35で形成される撚線10t2の形態の乱れ等が生じ難い。
具体的には、第2ローラー部32は、例えば、略円柱状のローラー本体部32bdを有しており、その外周部に素線10bをそれぞれ引っ掛けることが可能な複数の凹部としての複数の周溝G2が形成されている。複数の周溝G2の数は、例えば、供給部31から並行して供給される素線10bの数(本実施形態では7)と同数に設定される。各周溝G2としては、周溝G1と同様に、例えば、その延在方向に略直交する断面の形状が、略平坦な底部を有する略V字状あるいは略U字状であるものが採用され得る。また、ローラー本体部32bdは、例えば、供給部31の回転軸に対して略平行である回転軸を中心として回転可能に支持されている。なお、供給部31の回転軸と第2ローラー部32の回転軸との関係は、必ずしも略平行の関係でなくても良いが、例えば、撚線製造装置3の小型化、および複数の周溝G2からの複数の素線10bの外れ難さ等と言った各種の設計条件を満たす範囲内で適宜変更され得る。
上記構成を有する第2ローラー部32の複数の周溝G2に複数の素線10bが個別に引っ掛けられた状態で、引取部36の回転駆動等によって複数の素線10bが引っ張られることで、第2ローラー部32によって複数の素線10bが第3ローラー部33に向けて案内される。このとき、第2ローラー部32から第3ローラー部33に至るまで、複数の素線10bが相互に離間された状態が維持されれば、各素線10bの表面が傷つき難く、各素線10bの断線および撚線部35で形成される撚線10t2の形態の乱れ等が生じ難くなる。
なお、図5および図6で示される例では、供給部31から第2ローラー部32に向けて複数の素線10bが略水平方向に沿った+X方向に走行し、第2ローラー部32から第3ローラー部33に向けて複数の素線10bが略鉛直方向に沿った+Z方向に走行する。つまり、第2ローラー部32によって、複数の素線10bが走行する経路が約90度曲げられる。複数の素線10bが走行する経路が第2ローラー部32によって曲げられる角度は、例えば、撚線製造装置3の小型化、および複数の周溝G2からの複数の素線10bの外れ難さ等と言った各種の設計条件を満たす範囲内で適宜変更され得る。
図7は、撚線製造装置3のうち、第3ローラー部33およびその周辺の部分を上方から見た様子を模式的に示す図である。第3ローラー部33は、供給部31から撚線部35に架け渡されている複数の素線10bに掛けられる引張力を調整する案内部(調整案内部とも言う)としてのローラー部(調整ローラー部とも言う)である。また、第3ローラー部33は、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部(ここでは、複数の周溝G3)を有している。該複数の周溝G3によって、供給部31から供給されて第2ローラー部32を経由した複数の素線10bが相互に離間させられつつ案内される。これにより、第3ローラー部33においても、複数の素線10bの間における相互の接触および絡み合い等が生じ難くなり、複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され得る。これにより、各素線10bの表面が傷つき難く、各素線10bの断線ならびに撚線部35で形成される撚線10t2の形態の乱れ等が生じ難い。
具体的には、第3ローラー部33は、例えば、上記第2ローラー部32と同様に、略円柱状のローラー本体部33bdを有している。さらに、第3ローラー部33は、ローラー本体部33bdを素線ガイド部34および撚線部35から遠ざかる方向(離間方向とも言う)に平行移動させる方向に、該ローラー本体部33bdに対して直線的な駆動力を付与する駆動機構331を有している。該駆動機構331としては、例えば、ローラー本体部33bdの回転軸上の両端部を回転自在にそれぞれ支持する棒状の支持部材331b、および各支持部材331bに対して離間方向に直線的な駆動力を付与する駆動部331aを有する構成が採用され得る。各支持部材331bの素材としては、例えば、剛性および強度が高い金属等が採用され得る。駆動部331aには、例えば、エアシリンダーおよび油圧シリンダー等と言った直線的な駆動力を発生させるものが適用され得る。
また、ローラー本体部33bdの外周部には、上記第2ローラー部32と同様に、素線10bをそれぞれ引っ掛けることが可能な複数の凹部としての複数の周溝G3が形成されている。複数の周溝G3の数は、例えば、供給部31から並行して供給される素線10bの数(本実施形態では7)と同数に設定される。各周溝G3の断面形状としては、例えば、上記周溝G2の断面形状と同様なものが採用され得る。また、ローラー本体部33bdは、例えば、供給部31および第2ローラー部32の回転軸に対して略平行な回転軸を中心として回転可能に支持されている。つまり、供給部31、第2ローラー部32および第3ローラー部33の各回転軸としては、例えば、Y軸に略平行な軸がそれぞれ採用され得る。なお、第3ローラー部33の回転軸と、供給部31の回転軸および第2ローラー部32の回転軸との関係は、必ずしも略平行の関係でなくても良いが、例えば、撚線製造装置3の小型化、および複数の周溝G3からの複数の素線10bの外れ難さ等と言った各種の設計条件を満たす範囲内で適宜変更され得る。
上記構成を有する第3ローラー部33の複数の周溝G3に複数の素線10bが個別に引っ掛けられた状態で、引取部36の回転駆動によって複数の素線10bが引っ張られることで、第3ローラー部33によって複数の素線10bが、素線ガイド部34および撚線部35に向けて案内される。このとき、第3ローラー部33から素線ガイド部34に至るまで、複数の素線10bが相互に離間された状態が維持されれば、各素線10bの表面が傷つき難く、各素線10bの断線ならびに撚線部35で形成される撚線10t2の形態の乱れ等が生じ難くなる。
なお、図5および図7で示される例では、第2ローラー部32から第3ローラー部33に向けて複数の素線10bが略鉛直方向に沿った+Z方向に走行し、第3ローラー部33から素線ガイド部34に向けて複数の素線10bが略水平方向に沿った+X方向に走行する。つまり、第3ローラー部33によって、複数の素線10bが走行する経路が約90度曲げられる。複数の素線10bが走行する経路が第3ローラー部33によって曲げられる角度は、例えば、撚線製造装置3の小型化、および複数の周溝G3からの複数の素線10bの外れ難さ等と言った各種の設計条件を満たす範囲内で適宜変更され得る。
ところで、例えば、第2および第3ローラー部32,33または少なくとも各周溝G2,G3を構成する部分が、第1ローラー部23と同様に、素線10bの第1素材よりも柔らかい第2素材で構成されていれば、第2および第3ローラー部32,33によって素線10bが傷付けられ難い。
図8は、素線ガイド部34を模式的に示す平面図である。素線ガイド部34は、板状部材34bに貫通孔としての複数のガイド孔H1が設けられた構成を有する。ガイド孔H1の数は、例えば、撚線部35において撚り合せの対象となる複数の素線10bの数(本実施形態では7)と同数に設定される。また、複数のガイド孔H1は、素線ガイド部34を平面視した場合に、分散するように形成されており、例えば、基準点を中心として、該基準点の周りに、複数のガイド孔H1が分散するように形成されている。図8で示される例では、板状部材34bの盤面のうち、中央部分の1カ所が基準点とされ、該基準点の1カ所および該基準点の周りに均等な間隔を有する6カ所に、それぞれガイド孔H1が形成されている。なお、複数の素線10bの数および素線ガイド部34に設けられる複数のガイド孔H1の数は、7つに限られず、2以上の自然数であれば良い。例えば、撚り合わせの対象となる複数の素線10bの数が3である場合には、板状部材34bの盤面のうちの基準点の周りの3カ所にガイド孔H1が設けられた素線ガイド部34が採用され得る。
上記構成を有する素線ガイド部34において、複数の素線10bが、それぞれ対応するガイド孔H1を通ることで、該複数の素線10bが、基準点および該基準点の周りに分散された状態で、撚線部35に向けて送り出される。
撚線部35は、複数の素線10bを撚り合わせることで、撚線10t2を形成する。撚線部35としては、種々の構成のものを採用することが可能であるが、本実施形態では、撚線部35が、主として第1圧縮ダイス351、弓形撚り合わせ機構352および第2圧縮ダイス353を有する構成が、一例として採用されている。
第1圧縮ダイス351は、複数の素線10bを圧縮するための貫通孔を有している。該貫通孔は、集合された複数の素線10bが挿入可能な程度の径を有する第1開口部、および集合された複数の素線10bを圧縮可能な程度の径を有する第2開口部を有し、第1開口部から第2開口部に向けて徐々に径が小さくなるテーパー状の形状を有している。また、第1開口部が、素線ガイド部34側に向けられ、第2開口部が、弓形撚り合わせ機構352側に向けられている。ここで、上記素線ガイド部34を通過した複数の素線10bが、第1圧縮ダイス351の貫通孔の第1開口部に導入される際に、1本の集合体(素線集合体とも言う)10grを形成する。そして、引取部36の回転駆動によって素線集合体10grが貫通孔の第1開口部から第2開口部に向けて引っ張られることで、該素線集合体10grが、徐々に圧縮されて第2開口部の径に応じた径を有する程度のものまで圧縮される。なお、複数の素線10bが集合される場合には、1カ所で複数の素線10bが集合されても良いし、複数の箇所において複数の素線10bが順次に集合されても良い。
弓形撚り合わせ機構352は、弓状ガイド3521と、該弓状ガイド3521を予め設けられた回転軸Ax1を中心として回転させる回転駆動部3522とを備えている。弓状ガイド3521は、弓状の経路に沿って素線集合体10grを送給可能に支持する構成を有している。該弓状ガイド3521では、例えば、弓状に延伸する部材の外向き面に素線集合体10grを案内する溝またはガイドリング等の構成が設けられることで、弓状の経路に沿って素線集合体10grが送給され得る。なお、本実施形態では、複数の素線10bを弓形撚り合わせ機構352で撚り合わせているが、例えば、供給部31および引取部36の何れか一方を回転させることで、複数の素線10bを撚り合わせる構成等が採用されても良い。
回転駆動部3522は、上記弓状ガイド3521の両端部を結ぶ線(弦)を中心として、該弓状ガイド3521を回転可能に支持している。ここでは、第1圧縮ダイス351の貫通孔の軸の延長線上に、回転駆動部3522による弓状ガイド3521の回転軸が位置している。具体的には、弓状ガイド3521の両端部が軸受部3521a,3521bによって回転駆動可能に支持されており、その少なくとも一端部がモーター等によって回転駆動されるように構成されている。また、弓状ガイド3521の一端部側にガイドローラーRL1が設けられるとともに、弓状ガイド3521の他端部側にガイドローラーRL2が設けられている。なお、ガイドローラーRL1は回転しない固定のローラーであり、ガイドローラーRL2は弓状ガイド3521と同期して回転軸Ax1を中心として回転する可動のローラーである。
上記構成を有する弓形撚り合わせ機構352では、第1圧縮ダイス351の貫通孔を通過した素線集合体10grが、ガイドローラーRL1を経て弓状ガイド3521の一端部に向けてガイドされ、弓状ガイド3521に沿って弧状に経路案内される。また、素線集合体10grは、弓状ガイド3521の他端部まで案内されると、ガイドローラーRL2によって反転され、弓状ガイド3521の回転軸Ax1に沿って案内される(図5参照)。ここで、素線集合体10grが弓状ガイド3521に沿って案内される際、弓状ガイド3521が回転軸Ax1を中心として回転されることで、素線集合体10grを構成する複数の素線10bが弓状ガイド3521の両端近傍の2箇所で撚り合わされる。具体的には、素線集合体10grが固定のガイドローラーRL1から弓状ガイド3521に案内される箇所P1、および素線集合体10grが弓状ガイド3521の他端側で可動のガイドローラーRL2から反転された後に第2圧縮ダイス353に至るまでの箇所P2で撚り合わされる。これにより、撚線10t1が作成される。
第2圧縮ダイス353は、撚線10t1をさらに圧縮する貫通孔を有している。ここでは、第2圧縮ダイス353は、貫通孔の軸を弓状ガイド3521の回転軸Ax1と一致させた姿勢で、弓状ガイド3521の回転軌跡の内側に配設されている。第2圧縮ダイス353の貫通孔は、撚線10t1が挿入可能な程度の径を有する第3開口部、および撚線10t1を圧縮可能な程度の径を有する第4開口部を有し、第3開口部から第4開口部に向けて徐々に径が小さくなるテーパー状の形状を有している。また、第3開口部が、可動のガイドローラーRL2側に向けられ、第4開口部が、引取部36側に向けられている。上記構成を有する第2圧縮ダイス353において、引取部36の回転駆動によって撚線10t1が第2圧縮ダイス353の貫通孔の第3開口部から第4開口部に向けて引っ張られることで、該撚線10t1が徐々に圧縮され、第4開口部の径に応じた径(目標径とも言う)まで圧縮される。これにより、撚線10t2が形成され得る。そして、第2圧縮ダイス353によって線径が目標径となるまで圧縮された撚線10t2が、弓状ガイド3521の回転軌跡の内側に設けられた引取部36によって引き取られる。
引取部36は、撚線部35で形成された撚線10t2を引き取ることが可能な構成を有している。例えば、引取部36は、リール状の部材に撚線10t2が巻回される構成を有している。具体例として、リール状の部材にボビンが係合されており、制御ユニットCU2の制御信号に応じてモーターで発生される回転駆動力によってリール状の部材が回転可能であり、リール状の部材の回転に応じてボビンに撚線10t2が巻回される構成が採用され得る。制御ユニットCU2による制御は、例えば、プロセッサーにおけるプログラムの実行によって実現され得る。そして、このような構成により、撚線部35で形成される撚線10t2が引取部36によって引き取られて、撚線10t2の製造が完了され得る。
なお、上述した撚線部35では、第1および第2圧縮ダイス351,353によって、複数の素線10bが撚り合わされる前後において、素線集合体10grの圧縮および撚線10t1の圧縮が行われたが、これに限られない。例えば、複数の素線10bが撚り合わされる前に素線集合体10grが圧縮されるか、あるいは複数の素線10bが撚り合わされた後に撚線10t1が圧縮されても良い。また、複数の素線10bが撚り合わされる前後の何れにおいても、素線集合体10grに圧縮加工が施されなくても良い。
上記構成を有する撚線製造装置3では、次の3つの工程(工程1d〜1f)によって、複数の素線10bが撚り合わされることで撚線10t2が製造され、該撚線10t2が引取部36によって引き取られる。
[工程1d]供給部31によって、複数の素線10bが供給される。ここでは、例えば、伸線装置2における工程1cで引取部24によって引き取られた複数の素線10bが供給部31によって供給される。
[工程1e]工程1dで供給された複数の素線10bが、第2および第3ローラー部32,33に設けられた複数の凹部としての複数の周溝G2,G3によって相互に離間させられつつ撚線部35に向けて案内される。
[工程1f]工程1eで案内された複数の素線10bが撚線部35によって撚り合わされることで、撚線10t2が形成される。
以上のように、本実施形態に係る撚線製造装置3によれば、複数の凹部としての複数の周溝G2,G3を有する第2および第3ローラー部32,33が設けられることで、複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され易く、複数の素線10bが相互に接触し難く且つ絡み合い難くなる。このため、撚線製造装置3において素線10bの表面が傷つき難く、素線10bの断線ならびに撚線10t2の形態の乱れ等と言った不具合が生じ難い。その結果、撚線10t2の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線10t2の品質が維持され得る。
<(2)具体例>
上記構成を有する撚線製造システム1をベースとして、複数の周溝G1〜G3を有するシステムと、これらを有していないシステムとを用いて、複数の素線10bを作成して、該複数の素線10bを撚り合わせて撚線10t2を製造し、素線10bにおける断線の発生頻度を計測してみた。ここでは、線材10の素材が主としてアルミニウムであり、素線10bの線径が0.18mmである条件が採用された。図9は、第1〜3ローラー部23,32,33における複数の周溝G1〜G3の有無に応じた、素線10bにおける断線の発生頻度の計測結果を示す図である。
図9で示されるように、第1〜3ローラー部23,32,33の何れも複数の周溝G1〜G3を有していなかった場合には、100kmの長さの素線10bを用いて撚線10t2の製造を行う毎に、素線10bで発生する断線の頻度が、平均して約19.4回であった。これに対して、第1〜3ローラー部23,32,33が複数の周溝G1〜G3を有していた場合には、100kmの長さの素線10bを用いて撚線10t2の製造を行う毎に、素線10bで発生する断線の頻度が、平均して約1.5回であった。つまり、第1〜3ローラー部23,32,33に複数の周溝G1〜G3が設けられることで、素線10bにおいて発生する断線の頻度が、1/10以下に低減されることが分かった。このため、第1〜3ローラー部23,32,33に複数の周溝G1〜G3を設けることが、撚線10t2の製造における高い歩留まりの確保、および撚線10t2の品質の維持に有効であると言える。
<(3)まとめ>
以上のように、本実施形態に係る撚線製造システム1では、伸線装置2に複数の凹部としての複数の周溝G1を有する第1ローラー部23が設けられ、撚線製造装置3に複数の凹部としての複数の周溝G2,G3を有する第2および第3ローラー部32,33が設けられている。これにより、複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され易くなり、複数の素線10bが相互に接触し難く且つ絡み合い難くなる。このため、伸線装置2および撚線製造装置3において素線10bの表面が傷つき難く、素線10bの断線ならびに撚線製造装置3で形成される撚線10t2の形態の乱れ等と言った不具合が生じ難い。その結果、撚線10t2の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線10t2の品質が維持され得る。
<(4)変形例>
なお、本発明は上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上記一実施形態では、伸線装置2において、伸線部22と引取部24との間に1つのガイドローラー(第1ローラー部23)が設けられたが、これに限られない。例えば、伸線部22と引取部24との間に2以上のガイドローラーが設けられても良い。この場合、2以上のガイドローラーのうち、線材10の走行経路において引取部24に最も近いガイドローラーが、複数の凹部としての複数の周溝G1が設けられた第1ローラー部23であれば、複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され易くなり、複数の素線10bが相互に接触し難く且つ絡み合い難くなる。但し、2以上のガイドローラーのうち、より多くのガイドローラーに複数の凹部としての複数の周溝G1が設けられれば、さらに複数の素線10bが相互に離間した状態が維持され易くなり、複数の素線10bが相互に接触し難く且つ絡み合い難くなる。
また、上記一実施形態に係る撚線製造装置3では、複数の素線10bの走行経路における供給部31と撚線部35との間に、2つのガイドローラー(第2および第3ローラー部32,33)が設けられたが、これに限られない。例えば、複数の素線10bの走行経路における供給部31と撚線部35との間に、1つのガイドローラーが設けられても良いし、3以上のガイドローラーが設けられても良い。すなわち、供給部31から供給される複数の素線10bを撚線部に向けて案内する1以上の案内部としての1以上のローラー部が設けられれば良い。この場合、1以上のローラー部のうちの少なくとも1つのローラー部が、第2および第3ローラー部32,33と同様に、複数の素線10bを相互に離間させつつ案内する複数の凹部としての複数の周溝(例えば、周溝G2,G3)を有していれば良い。なお、このような場合には、上記工程1eにおいて、上記工程1dで供給される複数の素線10bが、少なくとも1つのローラー部に設けられた複数の凹部としての複数の周溝によって相互に離間させられつつ撚線部35に向けて案内される。
ところで、複数の素線10bの走行経路における供給部31と撚線部35との間に、2以上のガイドローラーが設けられる場合には、例えば、2以上のガイドローラーのうち、素線10bの走行経路において最も引取部36側に位置するガイドローラーが、複数の素線10bに掛けられている引張力を調整する調整ローラーに設定され得る。また、複数の素線10bの走行経路において供給部31の近くに位置するガイドローラーに対しては、供給部31から複数の素線10bが真っ直ぐに供給され易い。その一方で、供給部31から離れれば離れる程、ガイドローラーによって複数の素線10bに生じる巻き癖等の影響で、複数の素線10bの形状および配列が乱れ易くなる。このため、複数の凹部としての複数の周溝が設けられる少なくとも1つのローラー部が、第3ローラー部33のように、供給部31から撚線部35に架け渡されている複数の素線10bに掛けられる引張力を調整する調整案内部としての調整ローラー部であれば、複数の素線10bがより効果的に絡み合い難くなる。その結果、撚線の製造における高い歩留まりが確保されつつ、撚線の品質が維持され得る。なお、このような場合には、2以上のガイドローラーのうち、素線10bの走行経路において供給部31側に位置するガイドローラーについては、複数の凹部としての複数の周溝が設けられていない外周部が平坦な形態を有するものが採用されても良い。そして、上記工程1eにおいて、複数の凹部としての複数の周溝を有する少なくとも1つのローラー部に含まれる調整ローラー部によって、供給部31から撚線部35に架け渡されている複数の素線10bに掛けられている引張力が調整される。
また、上記一実施形態では、各第1〜3ローラー部23,32,33は、略円柱状のローラー本体部23bd、32bd、33bdを有しており、その外周部に素線10bをそれぞれ引っ掛けることが可能な複数の凹部としての複数の周溝G1〜G3が形成されていたが、これに限られない。例えば、各ローラー本体部23bd,32bd,33bdは、回転軸の延伸方向に、同軸の2以上のローラー部分に分割された形態を有していても良い。
また、上記一実施形態では、第1〜3ローラー部23,32,33に、複数の凹部としての複数の周溝G1〜G3が形成されていたが、これに限られない。例えば、第1〜3ローラー部23,32,33が、複数の凹部としての複数の周溝G1〜G3の代わりに、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凸部を有していても良い。この場合、該複数の凸部によって、複数の素線10bが相互に離間させられつつ案内される。
ここで、具体例として、複数の凸部Pr1を有する一変形例に係る第1ローラー部23Aを例に挙げて説明する。図10は、第1ローラー部23Aを模式的に示す図である。第1ローラー部23Aは、例えば、略円柱状のローラー本体部23bdAを有しており、その外周部において周方向に延設された複数の凸部Pr1が該ローラー本体部23bdAの軸方向に並べられている。そして、隣り合う凸部Pr1の間にそれぞれ形成された部分(間隙部とも言う)B1に素線10bを引っ掛けることができる。複数の凸部Pr1によって形成される複数の間隙部B1の数は、例えば、伸線部22において並行して伸線加工が施される線材10の数と同数に設定される。なお、各凸部Pr1は、ローラー本体部23bdAの外周部において全周にわたって一体的に形成されていても良いし、周方向に一列に配列される2以上の凸状の部分によって構成されても良い。但し、各凸部Pr1が、ローラー本体部23bdAの外周部において全周にわたって一体的に形成されれば、複数の素線10bがより確実に離間され得る。
また、例えば、第1〜3ローラー部23,32,33が、複数の凹部としての複数の周溝G1〜G3を有する上に、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凸部をさらに有していても良い。すなわち、第1〜3ローラー部23,32,33が、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方を有していれば良い。この場合、複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって、複数の素線10bが相互に離間させられつつ案内される。
ここで、具体例として、複数の凹部としての複数の周溝G1を有する上に、複数の凸部Pr2をさらに有する他の一変形例に係る第1ローラー部23Bを例に挙げて説明する。図11は、第1ローラー部23Bを模式的に示す図である。第1ローラー部23Bは、上記一実施形態に係る第1ローラー23がベースとされて、隣り合う凹部としての周溝G1の間に、周方向に延設された凸部Pr2が位置する構成を有している。つまり、複数の凸部Pr2がローラー本体部23bdの軸方向に並べられている。このような複数の凸部Pr2が設けられることで、複数の素線10bがより確実に離間され得る。なお、各周溝G1は、ローラー本体部23bdAの外周部において全周にわたって一体的に形成されていても良いし、周方向に一列に配列される2以上の部分によって構成されても良い。但し、各周溝G1が、ローラー本体部23bdAの外周部において全周にわたって一体的に形成されれば、複数の素線10bがより確実に離間され得る。また、各周溝G1が、周方向に一列に配列される2以上の部分によって構成される場合、外周部の全周のうちの周溝G1が設けられていない部分を軸方向において挟む位置に、凸部Pr2が設けられていれば、複数の素線10bがより確実に離間され得る。
また、上記一実施形態では、撚線製造装置3に素線ガイド部34が設けられたが、これに限られない。例えば、撚線10t2における形態の乱れがある程度許容される場合には、素線ガイド部34が設けられない態様が採用されても良い。
また、上記一実施形態では、線材10の素材が、アルミニウムまたはアルミニウム合金であったが、これに限られず、例えば、銅等のその他の導電性を有する素材であっても良い。
また、上記一実施形態および上記各種変形例では、伸線装置2における第1案内部としての第1ローラー部23,23A,23Bならびに撚線製造装置3における第2案内部としての第2および第3ローラー部32,33におけるローラー本体部23bd,23bdA,32bd,33bdが、それぞれ回転軸を中心として回転可能に支持されていたが、これに限られない。例えば、これらのローラー本体部23bd,23bdA,32bd,33bdが回転可能でない態様が採用されても良い。つまり、例えば、第1案内部が、伸線部22から引き出される複数の素線10bを相互に離間させつつ引取部24に向けて案内する態様が採用されれば良く、1以上の第2案内部のうちの少なくとも1つの第2案内部が、供給部31から供給される複数の素線10bを相互に離間させつつ撚線部35に向けて案内する態様が採用されれば良い。ここで、第1案内部および第2案内部が回転可能でない場合には、例えば、第1案内部および第2案内部のうちの複数の素線10bと接する面の摩擦係数が、滑り易い素材で構成される態様および潤滑剤等が塗布される態様の少なくとも一方の態様によって低減されれば、複数の素線10bが容易に案内され得る。また、このとき、第1案内部および第2案内部は、ローラー状の形態を有するものでなくても良く、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方を有するものでなくても良い。例えば、第1案内部および第2案内部としては、それぞれ複数の素線10bを案内する複数の溝(案内溝とも言う)および/または複数の孔(案内孔とも言う)がそれぞれ曲線的に延設されている態様を有するものが採用され得る。
なお、上記一実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
1 撚線製造システム
2 伸線装置
3 撚線製造装置
10 線材
10a 母線材
10b 素線
10gr 素線集合体
10t1,10t2 撚線
21,31 供給部
22 伸線部
23,23A,23B 第1ローラー部
24,36 引取部
32 第2ローラー部
33 第3ローラー部
34 素線ガイド部
35 撚線部
B1 間隙部
CU1,CU2 制御ユニット
G1〜G3 周溝
Pr1,Pr2 凸部

Claims (13)

  1. 複数の線材を伸線する伸線装置であって、
    前記複数の線材にそれぞれ伸線加工を施すことで、前記複数の線材よりも線径が小さな複数の素線を形成する伸線部と、
    前記複数の素線を引き取る引取部と、
    前記伸線部から引き出される前記複数の素線を相互に離間させつつ前記引取部に向けて案内する案内部と、を備える伸線装置。
  2. 請求項1に記載の伸線装置であって、
    前記案内部が、
    前記伸線部から引き出される前記複数の素線を前記引取部に向けて案内するローラー部を含み、
    前記ローラー部が、
    前記複数の素線を相互に離間させつつ案内する、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方を有する伸線装置。
  3. 複数の素線を撚り合わせることで撚線を製造する撚線製造装置であって、
    前記複数の素線を供給する供給部と、
    前記複数の素線を撚り合わせることで、撚線を形成する撚線部と、
    前記供給部から供給される前記複数の素線を前記撚線部に向けて案内する1以上の案内部と、を備え、
    前記1以上の案内部のうちの少なくとも1つの案内部が、
    前記複数の素線を相互に離間させつつ案内する撚線製造装置。
  4. 請求項3に記載の撚線製造装置であって、
    前記1以上の案内部が、前記供給部から供給される前記複数の素線を前記撚線部に向けて案内する1以上のローラー部を含み、
    前記少なくとも1つの案内部が、少なくとも1つのローラー部を含んでおり、
    前記少なくとも1つのローラー部が、
    前記複数の素線を相互に離間させつつ案内する、外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方を有する撚線製造装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の撚線製造装置であって、
    前記少なくとも1つの案内部が、
    前記供給部から前記撚線部に架け渡されている前記複数の素線に掛けられる引張力を調整する調整案内部を含む撚線製造装置。
  6. 請求項1または請求項2に記載の伸線装置と、
    請求項3から請求項5の何れか1つの請求項に記載の撚線製造装置と、を備え、
    前記供給部が、
    前記引取部で引き取られた前記複数の素線を供給する撚線製造システム。
  7. 複数の線材から複数の素線を製造する素線製造方法であって、
    (a)前記複数の線材にそれぞれ伸線加工を施すことで、前記複数の線材よりも線径が小さな前記複数の素線を形成する工程と、
    (b)前記工程(a)で形成された前記複数の素線を、案内部によって相互に離間させつつ引取部に向けて案内する工程と、
    (c)前記工程(b)で案内された前記複数の素線を前記引取部によって引き取る工程と、
    を備える素線製造方法。
  8. 請求項7に記載の素線製造方法であって、
    前記(b)工程において、前記工程(a)で形成された前記複数の素線を、ローラー部の外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって相互に離間させつつ前記引取部に向けて案内する素線製造方法。
  9. 複数の素線から撚線を製造する撚線製造方法であって、
    (d)前記複数の素線を供給部によって供給する工程と、
    (e)前記工程(d)で供給される前記複数の素線を、少なくとも1つの案内部によって相互に離間させつつ撚線部に向けて案内する工程と、
    (f)前記工程(e)で案内された前記複数の素線を前記撚線部によって撚り合わせることで、前記撚線を形成する工程と、
    を備える撚線製造方法。
  10. 請求項9に記載の撚線製造方法であって、
    前記工程(e)において、前記工程(d)で供給される前記複数の素線を、前記少なくとも1つの案内部に含まれる少なくとも1つのローラー部の外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって相互に離間させつつ前記撚線部に向けて案内する撚線製造方法。
  11. 請求項9または請求項10に記載の撚線製造方法であって、
    前記工程(e)において、
    前記少なくとも1つの案内部に含まれる調整案内部によって、前記供給部から前記撚線部に架け渡されている前記複数の素線に掛けられている引張力を調整する撚線製造方法。
  12. 複数の線材から撚線を製造する撚線製造方法であって、
    (a)前記複数の線材にそれぞれ伸線加工を施すことで、前記複数の線材よりも線径が小さな複数の素線を形成する工程と、
    (b)前記工程(a)で形成された前記複数の素線を、第1案内部によって相互に離間させつつ引取部に向けて案内する工程と、
    (c)前記工程(b)で案内された前記複数の素線を前記引取部によって引き取る工程と、
    (d)前記工程(c)で引き取られた前記複数の素線を供給部によって供給する工程と、
    (e)前記工程(d)で供給される前記複数の素線を、少なくとも1つの第2案内部によって相互に離間させつつ撚線部に向けて案内する工程と、
    (f)前記工程(e)で案内された前記複数の素線を前記撚線部によって撚り合わせることで、前記撚線を形成する工程と、
    を備える撚線製造方法。
  13. 請求項12に記載の撚線製造方法であって、
    前記工程(b)において、前記工程(a)で形成された前記複数の素線を、前記第1案内部に含まれるローラー部の外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって相互に離間させつつ前記引取部に向けて案内し、
    前記工程(e)において、前記工程(d)で供給される前記複数の素線を、前記少なくとも1つの第2案内部に含まれる少なくとも1つのローラー部の外周部において周方向にそれぞれ延設された複数の凹部および複数の凸部のうちの少なくとも一方によって相互に離間させつつ前記撚線部に向けて案内する撚線製造方法。
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