JP2016008142A - 搬送装置、記録装置、制御方法及びシート送り出し方法 - Google Patents

搬送装置、記録装置、制御方法及びシート送り出し方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロール状のシートの搬送精度を向上すること。【解決手段】シートが巻き回されたロールを回転自在に支持する支持手段と、前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを引き出す搬送手段と、前記支持手段に支持された前記ロールの回転量を検知する検知手段と、前記支持手段に支持された前記ロールと前記搬送手段との間における前記シートに張力を発生させる張力発生手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて前記張力発生手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記支持手段に支持された前記ロールの一回転中の回転位相に応じて前記張力発生手段に対する制御量を設定する。【選択図】図3

Description

本発明は搬送装置、記録装置、制御方法及びシート送り出し方法に関する。
ロール紙に代表される、ロール状のシートに対して画像を記録する記録装置が提案されている。このような記録装置には、ロールからシートを引き出して搬送する搬送機構が設けられている。搬送機構は、例えば、シートを挟持搬送する搬送ローラ対を備える。搬送機構によるシートの搬送精度は記録画像の品質に影響する。ロールと搬送ローラ対との間におけるシートの張力は搬送精度に影響を与える。ロールの交換や、シートの消費によって、ロール径が変化することはシートの張力の変動要因となる。特許文献1には、ロールを支持するスピンドルを駆動するスピンドルモータによりシートの張力を調整する装置が開示されている。特許文献1の装置は、記録実行指令毎やユーザの指示があった場合にロール径を推定する処理を実行し、推定したロール径に基づいてスピンドルモータを制御することで、記録媒体の張力の変動を抑制する。
特開2009−208921号公報
シートの張力は、ロールの交換や、シートの消費以外の要因によっても変動し得る。例えば、装置の機構の誤差や、ロールの回転中心の偏心等も要因となる。特許文献1の装置ではこれらの要因に起因する記録媒体の張力の変動に対応することは困難である。
本発明は、ロール状のシートの搬送精度を向上する技術を提供するものである。
本発明によれば、例えば、シートが巻き回されたロールを回転自在に支持する支持手段と、前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを引き出す搬送手段と、前記支持手段に支持された前記ロールの回転量を検知する検知手段と、前記支持手段に支持された前記ロールと前記搬送手段との間における前記シートに張力を発生させる張力発生手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて前記張力発生手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記支持手段に支持された前記ロールの一回転中の回転位相に応じて前記張力発生手段に対する制御量を設定する、ことを特徴とする搬送装置が提供される。
本発明によれば、ロール状のシートの搬送精度を向上する技術を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る記録装置の概略図。 図1の記録装置が備える機構及び制御ユニットの説明図。 (A)はロールの半径の算出例を示す説明図、(B)は回転位相領域の説明図。 (A)及び(B)は制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。 (A)及び(B)はロールの偏心を考慮した制御量の設定例の説明図。 搬送量の補正量の例を示す説明図。 (A)及び(B)は制御ユニットが実行する処理例を示すフローチャート。
<第一実施形態>
<装置の構成>
図1は本発明の一実施形態に係る記録装置1の概略図、図2は記録装置1が備える機構及び制御ユニット4の説明図である。本実施形態では、インクジェット記録装置に本発明を適用した場合について説明するが、本発明は他の形式の記録装置にも適用可能である。また、本実施形態ではシリアル型のインクジェット記録装置に本発明を適用した場合について説明するが、ライン型のインクジェット記録装置にも本発明は適用可能である。
なお、「記録」には、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も含まれ、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わない。また、本実施形態では「記録媒体」として紙のシートMを想定するが、布、プラスチック・フィルム等、他の素材のシートであってもよい。
図1及び図2を参照して記録装置1は、搬送装置2と、記録機構3と、制御ユニット4とを備える。図中、矢印Xは主走査方向を示し、矢印Yは主走査方向と直交する副走査方向を示す。
記録装置1は、帯状のシートMが巻き回されたロール(ロール紙)RLからシートMを引き出して画像を記録する装置である。ロールRLは、例えば、筒状の芯材(例えば紙管)にシートMを巻き回して構成された筒体である。
搬送装置2は、支持ユニット21と、搬送機構22と、張力発生機構23とを含む。支持ユニット21はロールRLを回転自在に支持するユニットである。本実施形態の場合、支持ユニット21は、一対の支持体21a、21bと、回転軸21cとを備える。一対の支持体21a、21bは、回転軸21cを回転可能に支持する他、記録装置1の他の構成も支持する。回転軸21cはその両端部が一対の支持体21a、21bに着脱自在に支持され、X方向と平行に延設されている。ロールRLにはその中心に回転軸21cが嵌合し、回転軸21cとロールRLとは一体的に回転する。ロールRLは公知の着脱機構の採用により、回転軸21cに対して交換可能に装着される。
搬送機構22は、本実施形態の場合、ローラ対を形成する搬送ローラ221とピンチローラ222と、を備える。搬送ローラ221とピンチローラ222とはX方向に延設されている。搬送ローラ221は、例えば、軸と、この軸の表面を被覆する円筒状のゴム等から構成される。ピンチローラ222は、バネ等の不図示の弾性部材によって搬送ローラ221に圧接され、搬送ローラ221の回転に連れ回って回転する。
搬送ローラ221とピンチローラ222とのニップ部にシートMの端部を挟持し、搬送ローラ221を回転すると、シートMがロールRLから引き出されてニップ部でY方向に挟持搬送されることになる。
搬送機構22は搬送ローラ221を回転する駆動機構224を備える。駆動機構224は、駆動源であるモータ223と、モータ223の出力を搬送ローラ221に伝達する伝達機構224とを備える。伝達機構224は本実施形態の場合、歯車で構成された減速機構であり、モータ223の出力軸に固定されたギア224aと、搬送ローラ221の端部に固定され、ギア224aと噛み合うギア224bとを備える。モータ223を駆動することで搬送ローラ221を回転させることができ、モータ223の回転方向によって搬送ローラ221の回転方向を切り替えることができる。伝達機構224はベルト伝動機構等、他の種類の機構であってもよい。
張力発生機構23は、駆動源であるモータ231と、モータ231の出力をロールRLに伝達する伝達機構232とを備える。伝達機構232は本実施形態の場合、歯車で構成された減速機構であり、モータ231の出力軸に固定されたギア232aと、回転軸21cの端部に固定され、ギア232aと噛み合うギア232bとを備える。モータ231を駆動することでロールRLを回転させることができ、モータ231の回転方向によってロールRLの回転方向を切り替えることができる。ロールRLの回転によりシートMをY方向へ送り出すことをフォワードフィードと呼び、その時のローラRLの回転方向を正方向と呼ぶ場合がある。また、ローラRLの回転によりシートMを巻き取ることをバックフィードと呼び、その時のローラRLの回転方向を逆方向と呼ぶ場合がある。
本実施形態では、シートMの搬送の際、搬送ローラ221の回転駆動に加えてロールRLの回転駆動を行うことで、シートMを送り出しながら搬送する。そして、モータ223の制御とモータ241の制御とを協調して行うことで、支持ユニット21に支持されたロールRLと搬送ローラ221との間におけるシートMに張力を発生させることができる。なお、伝達機構232はベルト伝動機構等、他の種類の機構であってもよい。
搬送装置2は、また、センサ24、25を備える。センサ24は支持ユニット21に支持されたロールRLの回転量を検知するセンサである。本実施形態の場合、センサ24は、ロータリエンコーダであり、スリット円板241と光センサ242とを備える。スリット円板241は、その周縁部に複数のスリットが設けられた円板であり、本実施形態の場合、モータ241の出力軸と同軸で固定されている。光センサ242は、互いに対向した受光素子と発光素子とを備えた透過型の光センサであり、スリット円板241のスリットの有無を検知するように配設される。光センサ242が検知したスリット数をカウントすることで、モータ241の回転量が検知される。そして、モータ241の回転量と、伝達機構23の減速比とからロールRLの回転量を検知することができる。なお、スリット円板241は回転軸232bと同軸に固定する構成も採用可能である。また、センサ24はロールRLの回転量を検知可能であれば、他の種類のセンサであってもよい。
センサ25は搬送ローラ221の回転量を検知するセンサである。本実施形態の場合、センサ25は、センサ24と同様に、スリット円板251と光センサ252とを備えるロータリエンコーダである。スリット円板251は搬送ローラ221と同軸に固定されており、光センサ252が検知したスリット数をカウントすることで、搬送ローラ221の回転量が検知される。なお、スリット円板251はモータ223と同軸に固定する構成も採用可能である。また、センサ25は搬送ローラ221の回転量を検知可能であれば、他の種類のセンサであってもよい。
搬送装置2は、また、センサ26〜29を備える。センサ26は搬送ローラ221の上流側に配置され、シートMを検知するセンサであり、例えば光センサである。センサ27はモータ231の出力トルクを検知するセンサであり、例えば、モータ231に対する供給電流を検知する電流センサである。センサ28はモータ223の出力トルクを検知するセンサであり、例えば、モータ223に対する供給電流を検知する電流センサである。センサ29は回転軸21cに設けられた被検知片21c’を検知するセンサであり、例えば光センサである。センサ29が被検知片を検知したとき、回転軸21cの回転位置を初期位置とすることができる。
次に記録機構3について説明する。記録機構3は、キャリッジ31と、記録ユニット32と、を備える。キャリッジ31は、X方向に延設された案内軸32の案内により、X方向に移動自在に支持される。キャリッジ31は、キャリッジモータCMを駆動源とした駆動機構(例えばベルト伝動機構を含む)によりX方向に往復移動される。
記録ユニット32は、キャリッジ31に搭載されている。記録ユニット32は例えば記録ヘッドを含む。記録ヘッドはインクタンクから供給されるインクをシートMに吐出して画像を記録する。インクタンクは、例えば、記録ヘッドと一体で記録ユニット32を構成するか、又は、記録ヘッドとは別体でキャリッジ31に搭載することができる。キャリッジ31の移動経路の下方には、プラテン24が配置される。プラテン24は、例えば、シートMを吸引して保持する機構を備える。
キャリッジ31にはセンサ34、35が搭載されている。センサ34はキャリッジ31の位置を検出するセンサであり、例えば、エンコーダセンサである。エンコーダセンサは、X方向に配設された不図示のエンコーダスケールを読み取り、その読取結果によりキャリッジ31のX方向の位置を検知できる。センサ35はシートMを検知するセンサであり、例えば光センサである。キャリッジ31をX方向に移動させ、センサ35の検知結果が変化したときのキャリッジ31の位置に基づき、シートMの幅を算出することができる。
次に制御ユニット4について説明する。制御ユニット4は、処理部41と、記憶部42と、インタフェース部43と、を備える。処理部41は例えばCPUであり、記録装置1全体の制御を司る。記憶部42は、1又は複数の記憶デバイスを備える。記憶デバイスは例えば、ROM、RAM、ハードディスク等である。記憶部42には処理部41が実行するプログラムや、不図示のホストコンピュータから受信した記録データ等が記憶される。また、記憶部42には処理部41がプログラムを実行したことにより生じた各種のデータが一時的に保存される。
記憶部42には、また、各種の情報が記憶される。各種の情報には、シート情報、モータ情報、張力設定情報42a等が含まれる。シート情報は、例えば、シートの種類毎で、シートの密度、厚さ、紙管の直径又は半径等を含む。モータ情報は、例えば、モータのトルク係数を含む。張力設定情報42aは、張力発生機構23のモータ231に対する制御量の情報である。詳細は後述する。
インタフェース部43は、上述した各種センサや操作部5からのデータの入力、上述した各種モータや記録ヘッドへのデータの出力を行うI/Oインタフェースや、不図示のホストコンピュータとの通信を行う通信インタフェース等が含まれる。なお、制御ユニット4は、上述したセンサからの信号を処理する信号処理回路や、モータを駆動する駆動回路等を備えてもよい。操作部5はユーザの指示を受け付けるための入力デバイスであり、例えば、タッチパネル式のオペレーションパネルである。
次に、記録装置1の記録動作について説明する。搬送機構22によりロールRLからシートMを引き出す。シートM上をキャリッジ31が移動(走査)する。記録ユニット32は、その移動中にインク滴を吐出して画像を記録する。画像の記録中はシートMの搬送は行わず、プラテン24によりシートMを吸引してその平面性を向上する。記録ユニット32によって1ライン分の記録が行われると、再びシートMをY方向に所定量だけ搬送して停止する。続いて次の1ライン分の記録が行われる。このように記録装置1はシートMの間欠搬送を繰り返しながら、1ライン毎に記録を行う。
<張力の制御>
シートMの搬送の際、制御ユニット4の処理部41は、搬送ローラ221を回転させるモータ223の駆動制御だけでなく、ローラRLを回転させるモータ231の駆動制御も行う。モータ231は、ローラRLと搬送ローラ221との間においてシートMに所定の張力F[N]が発生するように駆動制御される。張力Fは搬送ローラ221に対してバックテンションとして働くことになる。張力Fを搬送ローラ221から見て一定に保つようにモータ231を制御することで、搬送ローラ221とシートMとのスリップ量等が一定に保たれる。したがって、シートMの搬送精度を向上することができることになる。張力Fが変動する要因の例とその抑制方法について説明する。
図3(A)に示すように、ロールRL上でシートMがほどけ始める位置を点Aとする。ロールRLの回転中心から点Aまでの距離はロールRLの半径である。ロールRLからシートMが引き出されることにより、ロールRLの半径は小さくなる。また、ロールRLが交換された場合には、交換前と半径が異なる。モータ231の出力を一定にした場合、ロールRLの半径によって張力Fが変動してしまう。したがって、ロールRLの半径に応じた制御が必要となる。そのため、ロールRLの半径を算出することが必要となる。
図3(A)はロールRLの半径の算出方法の例を示している。シートMに弛みや滑りが実質的にない条件で、搬送ローラ221によってシートMを所定量搬送する。このときにセンサ24が検知したモータ231の回転角度をθ0[rad]、ギア232bの歯数をn1、ギア232aの歯数をn2、センサ25で検知した搬送ローラ221の回転角度をθ1[rad]とする。
搬送ローラ221の半径をR1[m]とすると、ロールRLの半径R0[m]は、
R0=R1×θ1/θ0/n1×n2 (式1)
で算出される。なお、本実施形態の構成の場合、半径R0の算出検出結果にはギア232a及び232bの伝達誤差も含まれることとなる。
ところで、半径R0の変動は、ロールRLからシートMが引き出されることやロールRLが交換された場合以外にも生じ得る。例えば、ロールRL自身の真円度や、回転軸21cとロールRLとの軸ズレによっても生じ得る。つまり、ロールRLの一回転中に半径R0が増減し、張力Fが変動し得る。
ロールRLの半径の変動以外にも張力Fが変動する要因はある。例えば、モータ231から回転軸21cまでの駆動力の伝達誤差が挙げられる。具体的には、回転軸21cとギア232bとの軸心ずれや、もたー231の出力軸とギア232aの軸心ずれである。このような伝達誤差がある場合、モータ231を定速駆動したとしても、張力Fが変動し得る。この場合もロールRLの一回転中に張力Fが変動し得る。
そこで、本実施形態では、ロールRLの一回転中の回転位相に応じてモータ231の制御量を設定する。モータ231の制御量としては、例えば、トルク制御量(例えば駆動デューティ比)である。これにより、ロールRLの一回転中の張力Fの変動を低減可能となり、したがってシートMの搬送精度を向上し得る。
ロールRLの一回転中の回転位相に応じてモータ231の制御量を設定する場合、ロールRLの回転角度に応じて連続的に制御量を設定すると処理が煩雑になる場合がある。そこで、本実施形態では、ロールRLの一回転分の角度範囲(つまり360度)を複数に分割した回転位相領域毎に制御量を設定する。これにより、処理が煩雑になることを抑制することが可能である。
ここで、伝達機構232の減速比(=n1/n2)を、整数Nとする場合、回転位相領域の分割数はNとすることができる。例えば、減速比が8の場合、図3(B)に示すように、回転位相領域をarea1〜area8の8つに等分割する。一つの回転位相領域は45度の角度範囲を有することになる。回転位相領域はセンサ29が被検知片21c’を検知したときの回転軸21cの回転位置を基準とすることができる。例えば、回転位相領域area1はセンサ29が被検知片21c’を検知してから回転軸21cが45度回転するまでの角度範囲とすることができる。
回転位相領域area1〜area8の8つに等分割する構成の場合、ロールRLが1回転すると、モータ231はちょうどN回転することになる。したがって、駆動力の伝達誤差に起因する張力Fの変動は、ロールRLの回転毎(つまり周期単位)で繰り返されることとなる。そこで、回転位相領域area1〜area8毎にモータ231の制御量を設定すれば、張力Fの変動をより効果的に低減することが可能となる。
駆動力の伝達誤差は、伝達機構232の設計に依存する。したがって、記録装置1の試作品を用いた実験、あるいは、シミュレーションによって、目標とする張力Fの、駆動力の伝達誤差に起因する変動を打ち消す回転位相領域area1〜area8毎のモータ231の基準制御量を導出することができる。この実験或いはシミュレーションは、同じ設計の機種単位で行えばよいが、より正確な制御量を導出する場合は製品出荷前に製品単位で実験を行ってもよい。
基準制御量は、上述した張力設定情報42aとして記憶部42に記憶させておき、シートMの搬送時に利用することができる。図2に示すように、張力設定情報42aは、回転位相領域area1〜area8と対応づけられた基準制御量の情報を含む。
上記の実験或いはシミュレーションは、特定の直径(基準直径という。)のロールRLを用いて或いは想定して行い、基準制御量は基準直径のロールRLを用いた場合の制御量とすることができる。この場合、基準直径を複数とし、基準直径ごとに基準制御量を設定してもよい。また、基準直径を、未使用状態のロールRLの直径(つまり最大の直径となる)としてもよい。以下の説明では基準直径を未使用状態のロールRLの直径とした場合を想定している。
上記の実験或いはシミュレーションは、例えば、シートMの種類やシートMの幅毎に行い、基準制御量はシートMの種類やシートMの幅毎に設定することができる。これにより、複数種類のシートMや複数種類の幅のシートMに対応することができる。シートMの幅については、想定される最大幅についてのみ基準制御量を得るようにしてもよい。そして、幅が異なるシートMに適用する場合には、最大幅との比によって基準制御量を修正すればよい。例えば、最大幅に対して1/2の幅のシートMに適用する場合、出力トルクが1/2となるように基準制御量を修正すればよい。
ロールRLの半径の変動については、既に説明したとおり、ロールRL自身の真円度等にも起因する。したがって、駆動力の伝達誤差のように事前に把握することは困難である。したがって、シートMを搬送する際に、上記式1によってロールRLの半径を算出しながらモータ231の制御を行う。その際、回転位相領域area1〜area8毎に上記式1によってロールRLの半径を算出し、算出した半径の倍の値と基準直径との比によって基準制御量を修正して最終的な制御量とすればよい。これにより、駆動力の伝達誤差とロールRLの半径の変動との双方に対応して張力Fの変動を抑制することが可能となる。
<処理例>
制御ユニット4の処理部41が実行する処理例について図4(A)及び図4(B)を参照して説明する。図4(A)は未使用状態の新しいロールRLが装着される場合の処理例を示すフローチャートである。以下の説明では図3(B)に示したように回転位相領域area1〜area8毎に張力制御を行う。
S1ではユーザのロールRLの装着作業に対応した準備処理を行う。ユーザはロールRLを支持ユニット21にセットしたのち、シートMの先端部を搬送ローラ221とピンチローラ222とのニップ部に突き当てるようにして押し込む。すると、センサ26によりシートMが検知されるので、制御ユニット4は搬送ローラ221を回転してシートMをY方向に所定量搬送する。また、キャリッジ31をX方向に移動してプラテン24上に位置させる。
S2では操作部5を介したユーザの選択入力を受け付ける。ここでは、例えば、交換後のシートMの種類の選択等を受け付ける。
S3では、モータ223、231を駆動して搬送ローラ221及び回転軸21cを回転させ、シートMの搬送を開始する。ここではシートMを引き出して所定量搬送する。シートMをローラRLから引き出すことをフォワードフィードともいう。このとき、センサ29が被検知片21c’を検知してからロールRLが一周以上回転するようにする。センサ29が被検知片21c’を検知すると、回転位相領域area1〜area8の判別が可能となる。
S3ではまた、S2でユーザが選択した種類のシートMに対応する張力設定情報42aを読み出す。S3の段階では、モータ231に対する制御量は、読み出した張力設定情報42aに設定されている基準制御量を用い、点A(図3(A)及び図3(B)参照)を通過する回転位相領域area1〜area8に応じて、制御量を切り替えていく。
S3の処理に並行して、S4では、センサ24及び25の検知結果に基づいて上記の式1から回転位相領域area1〜area8毎にロールRLの半径を計算する。ロールRLの半径は、点Aを通過する回転位相領域area1〜area8が切り替わるときに、どの領域に切り替わったかを特定し、特定した回転位相領域について計算する。
計算結果は、記憶部42に保存する。フォワードフィードが終了すると、キャリッジ31をX方向に往復移動し、センサ34、35の検知結果からシートMの幅を計算する。計算結果は記憶部42に保存する。
S5では、S4の計算結果に基づいて、S3で読み出した基準制御量を修正する。修正方法の例については既に述べたとおりである。修正後の制御量を、ローラRLの1回転目の回転位相領域area1〜area8毎のモータ231に対する制御量とし、S6で記憶部42に保存する。
S7では、モータ223、231を駆動して搬送ローラ221及び回転軸21cを逆回転させ、シートMが所定の待機位置に位置するまでシートMをローラRLに巻き戻す。シートMをローラRLに巻き戻すことをバックフィードともいう。
次に、記録動作時におけるモータ231に対する制御量の更新処理について図4(B)を参照して説明する。記録動作時においては、点A(図3(A)及び図3(B)参照)を通過する回転位相領域area1〜area8に応じて制御量を切り替えていく。このとき、ロールRLの半径の変動に応じて制御量を更新していく。図4(B)は、制御量の更新に関わる処理例を示している。
S11では、記録動作時におけるシートMの搬送を開始する。ここでは、モータ223、231を駆動して搬送ローラ221及び回転軸21cを回転させ、シートMのフォワードフィードを行う。
S12では、点A(図3(A)及び図3(B)参照)を通過する回転位相領域area1〜area8が切り替わるときに、どの領域に切り替わったかを特定する。特定した領域を対象領域と呼ぶ。なお、図3(A)及び図3(B)の例では点Aが、ロールRLの頂点に位置している場合を想定している。点Aの位置は、固定として処理を行うこともできるが、ロールRLの半径の変化によって点Aの位置が変わる場合がある。よって、ロールRLの半径又は直径と、搬送ローラ221の半径又は直径と、これらの中心位置とから点Aの位置を逐次演算してもよい。
S13では、センサ24及び25の検知結果を取得し、S12で特定した対象領域について、上記の式1からロールRLの半径を計算する。
S14ではS13で算出したロールRLの半径の信頼性を判定する。信頼性があると判定した場合はS15へ進み、無いと判定した場合は一単位の処理を終了する。ここで、信頼性を判定しているのは、例えば、ユーザがロールRLからシートMを引き出してしまった場合等、予期しない外力の作用によって、ロールRLの半径を誤検知してしまう場合を防ぐものである。判定の方法としては、例えば、S12で特定した対象領域について前回の処理で保存しているロールRLの半径の計算結果と、今回のS13の処理で算出したロールRLの半径とを比較する。そして、例えば、両者の差がシートMの厚さの2倍以上ある場合は信頼性が無いと判定する。信頼性が無いと判定した場合は、以下に述べるS15、S16の処理を行わず、半径や制御量の情報は更新しない。
S15では、S13で算出したロールRLの半径に基づいて、対象領域の制御量を更新する。更新方法としては、基準制御量を修正してもよいし、前回の処理で設定している制御量を修正してもよい。S16では、記憶部42に記憶されている対象領域の半径及び制御量の情報を、S13で算出した半径と、S15で更新した制御量とで更新する。A点を対象領域が通過している間、モータ231に対する制御量は更新後の制御量となる。以上により一単位の処理が終了する。記録動作中、図4(B)の処理が繰り返し実行されて回転位相領域毎の制御量が順次更新されていくことになる。
以上説明したように本実施形態では、モータ231に対する制御量をロールRLの一回転中の回転位相に応じて設定するので、ロールRLの一回転中のシートMの張力変動を低減することができる。このため、シートMの搬送精度を向上することができる。この結果、搬送ずれが少なくなり、記録機構3による画像の品質も向上できる。
なお、本実施形態では、モータ231から回転軸21cまでの駆動力の伝達誤差に起因する張力変動を低減するために、センサ29が被検知片21c’を検知した位置を基準として回転位相領域area1〜area8を設定した。しかし、駆動力の伝達誤差が無視できる場合、回転位相領域area1〜area8と、機構との位置合わせは不要となる。
したがって、この場合はセンサ29及び被検知片21c’が不要である。センサ29及び被検知片21c’がなくても、回転位相領域area1〜area8はロールRLの交換時に適宜設定すればよい。そしてモータ231に対する制御量を回転位相領域毎に切り替えていくことにより、ロールRL自身の真円度等に起因するシートMの張力変動については低減することができる。また、この場合は回転位相領域の分割数も機構と関係なく設定することができる。
<第二実施形態>
一回転中にロールRLの半径が変動している場合、ロールRLの回転中心と、ロールRLの重心とがずれていることになる。このずれは、シートMの張力変動の要因となる。そこで、このずれによるシートMの張力変動を低減する方法について説明する。図5(A)及び図5(B)はその説明図である。
図5(A)及び図5(B)は、第一実施形態と同様に、ロールRLの回転位相領域の分割数を8とした場合を想定している。回転位相領域area1〜area8におけるロールRLの各半径をR1〜R8と表記し、半径R1〜R8はに回転位相領域が切り替わる位置での半径を示している。つまり、R1の矢印の先端とA点が重なる位置に来た時に、回転位相領域がarea1となり、R2の矢印の先端とA点が重なる位置に来た時に、回転位相領域がarea2に切り替わることとなる。A点の意味は第一実施形態と同じである。
ロールRLの回転中心Pの位置は、半径R1〜R8から算出される。ロールRLの重心点Gの位置は、半径R1〜R8の平均値であるRaveから算出される。回転中心Pと重心点Gとの偏心量を示すずれ量Lは、回転中心Pと重心点Gとの水平距離としている。ずれ量Lの正負は、重心点Gが回転中心Pの左側にある場合を負(−)とし、右側にある場合を正(+)とする。
図5(A)において、回転中心Pに対して重心点Gは図中左側にずれている。ロールRLの重量をWとすると、重量Wは重心点Gにかかる。このため、ロールRLには、フォワードフィード方向である図中反時計回りの自転力Fgが発生する。
ここで重量Wは、半径の平均値Rave、シートMの密度、厚さ、紙管径から算出可能である。重量Wの演算に必要なシートMの情報は、シート情報として記憶部42に記憶しておくことができる。
図5(B)の例では、回転中心Pに対して重心点Gは図中右側にずれている。よって、ロールRLはバックフィード方向である図中時計回りの自転力Fgが発生する。
つまり、ロールRLの回転位相が図5(A)の状態にある場合は自転力FgはロールRLのバックテンションを減らす方向に作用し、図5(B)の状態にある場合は自転力Fgはバックテンションを増やす方向に作用する。
自転力Fgは、簡易的に以下の式で表わすことができる。
Fg=L / Rave × W (式2)
図4(B)のS15において、モータ231の制御量を算出する際、自転力Fgに相当する値を加算することで、ロールRLの回転中心と、ロールRLの重心とのずれに起因するシートMの張力変動も抑制することができる。
<第三実施形態>
第一及び第二実施形態ではモータ231に対する制御量によってバックテンションを変化させ、シートMの張力変動を抑制したが、モータ223に対する搬送制御量によって搬送精度を向上させてもよい。つまり、シートMの張力変動に対して制御上は搬送量を変えることで、実搬送量を一定とするのである。本実施形態の場合も、ロールRLの一回転中の回転位相に応じてモータ223の制御量を設定する。これにより、ロールRLの半径の変動に起因する搬送量の変動を抑制することができる。以下の説明では第一及び第二実施形態と同様、回転位相領域の分割数を8とする。
本実施形態の場合、モータ231に対する制御量は一定としてもよい。逆に、第一実施形態と同様に、ロールRLの一回転中の回転位相に応じてモータ231の制御量を設定してもよい。この場合、モータ231から回転軸21cまでの駆動力の伝達誤差によるシートMの張力変動をモータ231側で低減することを目的とし、回転位相領域area1〜area8に対する各制御量を基準制御量のままとしてもよい。或いは、第二実施形態で説明した自転力Fgに相当する値について基準制御量を補正してもよい。
次に、本実施形態の制御の内容について説明する。本実施形態の場合、モータ223に対する制御量は、単位制御量を補正テーブルに基づき補正することで行う。単位制御量は、シートMを一距離単位だけ搬送するために必要なモータ223の回転量に関する。モータ223がステップモータの場合、単位制御量は駆動パルス数で規定することができる。
図6は補正テーブルの一例を示す。同図の補正テーブルは縦軸を補正量とし、横軸をロールRLの半径としている。同図の例の場合、ロールRLの半径が最大径の場合、補正量は0であり、ロールRLの半径が小さくなるにしたがって補正量が大きくなっている。ロールRLの半径がrよりも小さくなると補正量は一定となっている。
本実施形態の場合、単位制御量の補正は、ロールRLの半径の算出結果と補正テーブルとから補正量を決定し、決定した補正量を単位制御量に加算することで行う。したがって、ロールRLの半径が小さくなるにつれて、モータ223に対する制御量が大きく(モータ223の回転量が多く)なる。これは、ローラRLの半径が小さくなる程、搬送ローラ221に対するシートMの滑りが多くなることを意味している。
補正テーブルは、記録装置1の試作品を用いた実験、あるいは、シミュレーションによって作成することができる。この実験或いはシミュレーションは、同じ設計の機種単位で行えばよいが、より正確な制御量を導出する場合は製品出荷前に製品単位で実験を行ってもよい。
補正テーブルは記憶部42に記憶させておき、シートMの搬送時に利用することができる。上記の実験或いはシミュレーションは、例えば、シートMの種類やシートMの幅毎に行い、基準制御量はシートMの種類やシートMの幅毎に設定することができる。これにより、複数種類のシートMや複数種類の幅のシートMに対応することができる。
<処理例>
制御ユニット4の処理部41が実行する処理例について図7(A)及び図7(B)を参照して説明する。図7(A)は未使用状態の新しいロールRLが装着される場合の処理例を示すフローチャートである。以下の説明では図3(B)に示したように回転位相領域area1〜area8毎に、補正テーブルに基づく補正量を設定する処理を行う。
S21ではユーザのロールRLの装着作業に対応した準備処理を行う。ユーザはロールRLを支持ユニット21にセットしたのち、シートMの先端部を搬送ローラ221とピンチローラ222とのニップ部に突き当てるようにして押し込む。すると、センサ26によりシートMが検知されるので、制御ユニット4は搬送ローラ221を回転してシートMをY方向に所定量搬送する。また、キャリッジ31をX方向に移動してプラテン24上に位置させる。
S22では操作部5を介したユーザの選択入力を受け付ける。ここでは、例えば、交換後のシートMの種類の選択等を受け付ける。
S23では、モータ223、231を駆動して搬送ローラ221及び回転軸21cを回転させ、シートMのフォワードフィードを開始する。このとき、ロールRLが一周以上回転するようにし、回転位相領域area1〜area8の割り当てを行う。
なお、モータ231から回転軸21cまでの駆動力の伝達誤差によるシートMの張力変動をモータ231側で低減する場合、第一実施形態の場合と同様に、センサ29が被検知片21c’を検知した位置を基準として回転位相領域の判別を行う。
S23の処理に並行して、S24では、センサ24及び25の検知結果に基づいて上記の式1から回転位相領域area1〜area8毎にロールRLの半径を計算する。ロールRLの半径は、点Aを通過する回転位相領域area1〜area8が切り替わるときに、どの領域に切り替わったかを特定し、特定した回転位相領域について計算する。
計算結果は、記憶部42に保存する。フォワードフィードが終了すると、キャリッジ31をX方向に往復移動し、センサ34、35の検知結果からシートMの幅を計算する。計算結果は記憶部42に保存する。
S25では、シートMに対応した補正テーブルを読み出し、S24の計算結果に基づいて、回転位相領域area1〜area8毎の補正量を決定し、S26で記憶部42に保存する。
S27では、モータ223、231を駆動して搬送ローラ221及び回転軸21cを逆回転させ、シートMが所定の待機位置に位置するまでシートMをローラRLに巻き戻す。
次に、記録動作時における補正量の更新処理について図7(B)を参照して説明する。記録動作時においては、点A(図3(A)及び図3(B)参照)を通過する回転位相領域area1〜area8に応じて補正量を切り替えていく。このとき、ロールRLの半径の変動に応じて補正量を更新していく。図4(B)は、補正量の更新に関わる処理例を示している。
S31では、記録動作時におけるシートMの搬送を開始する。ここでは、モータ223、231を駆動して搬送ローラ221及び回転軸21cを回転させ、シートMのフォワードフィードを行う。
S32では、点A(図3(A)及び図3(B)参照)を通過する回転位相領域area1〜area8が切り替わるときに、どの領域(対象領域)に切り替わったかを特定する。なお、点Aの位置は、固定として処理を行うこともできるが、ロールRLの半径の変化によって点Aの位置を逐次演算してもよいことは第一実施形態で述べたとおりである。
S33では、センサ24及び25の検知結果を取得し、S32で特定した対象領域について、上記の式1からロールRLの半径を計算する。
S34ではS33で算出したロールRLの半径の信頼性を判定する。信頼性があると判定した場合はS35へ進み、無いと判定した場合は一単位の処理を終了する。信頼性を判定する理由は第一実施形態で述べたとおりであり、信頼性が無いと判定した場合は、以下に述べるS35、S36の処理を行わず、半径や補正量の情報は更新しない。
S35では、S33で算出したロールRLの半径に基づいて、対象領域の補正量を更新する。ここでは、シートMに対応した補正テーブルを読み出し、S33で算出したロールRLの半径から補正量を決定する。S36では、記憶部42に記憶されている対象領域の半径及び補正量の情報を、S33で算出した半径と、S35で更新した補正量とで更新する。A点を対象領域が通過している間、モータ223に対する制御量は、一距離単位あたり、更新後の補正量で補正される。以上により一単位の処理が終了する。記録動作中、図7(B)の処理が繰り返し実行されて回転位相領域毎の補正量が順次更新されていくことになる。
以上説明したように本実施形態では、モータ223に対する制御量をロールRLの一回転中の回転位相に応じて設定するので、ロールRLの一回転中にシートMの張力変動が生じても、一距離単位あたりのシートMの実搬送量を一定とすることができる。このため、シートMの搬送精度を向上することができる。この結果、搬送ずれが少なくなり、記録機構3による画像の品質も向上できる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、記録装置を対象としたが本発明の適用分野はこれに限られず、シートが巻き回されたロールからシートを引き出して搬送する各種の搬送装置或いは各種のシート送り出しに適用可能である。
2 搬送装置、4 制御ユニット、21 支持ユニット、22 搬送機構、23 張力発生機構、24 センサ

Claims (18)

  1. シートが巻き回されたロールを回転自在に支持する支持手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを引き出す搬送手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールの回転量を検知する検知手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールと前記搬送手段との間における前記シートに張力を発生させる張力発生手段と、
    前記検知手段の検知結果に基づいて前記張力発生手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記支持手段に支持された前記ロールの一回転中の回転位相に応じて前記張力発生手段に対する制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    前記制御手段は、前記ロールの一回転分の角度範囲を複数に分割した回転位相領域毎に前記張力発生手段に対する制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項2に記載の搬送装置であって、
    前記張力発生手段は、
    モータと、
    前記モータの出力を前記ロールに伝達する減速機構と、を備え、
    前記減速機構の減速比が整数であり、
    前記回転位相領域は、前記減速比で前記角度範囲を複数に分割して設定された領域である、
    ことを特徴とする搬送装置。
  4. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    前記搬送手段は、前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを引き出すローラを備え、
    前記搬送装置は、前記ローラの回転量を検知する検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、
    前記ロールの回転量を検知する前記検知手段の検知結果と、前記ローラの回転量を検知する前記検知手段の検知結果と、に基づいて、前記支持手段に支持された前記ロールの回転中心の偏心量を算出し、算出した偏心量に基づいて前記制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  5. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    前記搬送手段は、前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを引き出すローラを備え、
    前記搬送装置は、前記ローラの回転量を検知する検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、
    前記ロールの回転量を検知する前記検知手段の検知結果と、前記ローラの回転量を検知する前記検知手段の検知結果と、に基づいて、前記支持手段に支持された前記ロールの半径を算出し、算出した半径に基づいて前記制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  6. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    前記制御手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記支持手段に支持された前記ロールの一回転中の回転位相に応じて前記搬送手段に対する制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  7. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    前記制御手段は、前記支持手段に支持された前記ロールと前記搬送手段との間における前記シートの張力が所定の張力となるように前記張力発生手段を制御する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  8. 請求項1に記載の搬送装置と、
    前記搬送装置によりロールから送り出されるシートに記録を行う記録手段と、を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  9. 装置の制御方法であって、
    前記装置は、
    シートが巻き回されたロールを回転自在に支持する支持手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを送り出す搬送手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールの回転量を検知する検知手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールと前記搬送手段との間における前記シートに張力を発生させる張力発生手段と、を備え、
    前記制御方法は、
    前記検知手段の検知結果を取得する工程と、
    取得した前記検知結果に基づいて前記張力発生手段を制御する工程と、を備え、
    前記張力発生手段を制御する前記工程では、前記支持手段に支持された前記ロールの一回転中の回転位相に応じて前記張力発生手段に対する制御量を設定する、
    ことを特徴とする制御方法。
  10. シートが巻き回されたロールを回転自在に支持する支持手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを送り出す搬送手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールの回転量を検知する検知手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールと前記搬送手段との間における前記シートに張力を発生させる張力発生手段と、
    前記検知手段の検知結果に基づいて前記搬送手段を制御する制御手段と、を備え、

    前記制御手段は、前記支持手段に支持された前記ロールの一回転中の回転位相に応じて前記搬送手段に対する制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  11. 請求項10に記載の搬送装置であって、
    前記制御手段は、前記ロールの一回転分の角度範囲を複数に分割した回転位相領域毎に前記張力発生手段に対する制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  12. 請求項11に記載の搬送装置であって、
    前記張力発生手段は、
    モータと、
    前記モータの出力を前記ロールに伝達する減速機構と、を備え、
    前記減速機構の減速比が整数であり、
    前記回転位相領域は、前記減速比で前記角度範囲を複数に分割して設定された領域である、
    ことを特徴とする搬送装置。
  13. 請求項10に記載の搬送装置であって、
    前記搬送手段は、前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを引き出すローラを備え、
    前記搬送装置は、前記ローラの回転量を検知する検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、
    前記ロールの回転量を検知する前記検知手段の検知結果と、前記ローラの回転量を検知する前記検知手段の検知結果と、に基づいて、前記支持手段に支持された前記ロールの回転中心の偏心量を算出し、算出した偏心量に基づいて前記制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  14. 請求項10に記載の搬送装置であって、
    前記搬送手段は、前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを引き出すローラを備え、
    前記搬送装置は、前記ローラの回転量を検知する検知手段を更に備え、
    前記制御手段は、
    前記ロールの回転量を検知する前記検知手段の検知結果と、前記ローラの回転量を検知する前記検知手段の検知結果と、に基づいて、前記支持手段に支持された前記ロールの半径を算出し、算出した半径に基づいて前記制御量を設定する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  15. 請求項10に記載の搬送装置であって、
    前記制御手段は、前記搬送手段による前記シートの搬送量が所定の搬送量となるように前記搬送手段を制御する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  16. 請求項10に記載の搬送装置と、
    前記搬送装置によりロールから送り出されるシートに記録を行う記録手段と、を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  17. 装置の制御方法であって、
    前記装置は、
    シートが巻き回されたロールを回転自在に支持する支持手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールから前記シートを送り出す搬送手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールの回転量を検知する検知手段と、
    前記支持手段に支持された前記ロールと前記搬送手段との間における前記シートに張力を発生させる張力発生手段と、を備え、
    前記制御方法は、
    前記検知手段の検知結果を取得する工程と、
    取得した前記検知結果に基づいて前記搬送手段を制御する工程と、を備え、
    前記搬送手段を制御する前記工程では、前記支持手段に支持された前記ロールの一回転中の回転位相に応じて前記搬送手段に対する制御量を設定する、
    ことを特徴とする制御方法。
  18. 回転可能に支持されたロールからシートを送り出す方法であって、
    支持された前記ロールの一回転中の回転位相に応じて、シートの張力の変動を低減するようにバックテンションもしくは送り出したシートの搬送制御量を変化させることを特徴とするシート送り出し方法。
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