JP2015511666A - 陽極酸化チタン装置及び関連方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、特に、抗菌性酸化チタン被膜を含む装置を提供する。この被膜はアナターゼ相であり得、装置上で視覚的に認識可能な色を呈するのに十分な厚さであり得る。この装置はインプラント、支持体、又は更に固定具であり得る。そのような装置の製造方法、並びに開示される装置を特徴とするキットも提示される。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許出願第61/606,152号「Anodized Titanium Devices and Related Methods」(2012年3月2日出願」に対する優先権を主張し、この出願の全体が、任意のあらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本開示は、バイオメカニカルインプラント分野及び陽極酸化金属分野に関する。
チタンは、高強度、軽量、耐腐食性であることから、様々な医療用インプラント利用に対する用途を有する。医療用インプラント技術においては、望ましくない微生物の増殖が懸念となるため、酸化チタンコーティングを特徴として備えるチタンインプラントを構築する試みが一部で行われている。しかしながらそのようなコーティングは、下にあるインプラント構造に対する接着性が不良であり、剥離しやすく、更に疲労強度の顕著な低下を伴う。したがって、酸化チタンコーティングされたインプラント材料の欠点をもたない、抗菌特性を有するチタンインプラント構造に対する、長年にわたり懸案となっているニーズが当該技術分野に存在する。また、そのようなインプラントを製造する関連方法に対しても、この分野において関連するニーズが存在する。
本開示は、特に、チタンインプラント上に抗菌性酸化物表面を作成しかつ活性化させる方法を示す。本明細書で更に詳しく述べられるように、波形及び電解質などの電気化学的陽極酸化パラメータを制御することによって、アナターゼ酸化チタン表面の形態を形成することができる。そのような形態は、ルチル、ブルカイト、又は非晶質のチタン酸化物の表面構造に比べて、特に抗菌性適用に有用である。
この表面酸化物被膜は、表面構造を改変するために、又は表面被膜におけるアナターゼのパーセンテージ(%)を最適化するために、熱処理することができる。アナターゼ酸化チタンは、特定の光触媒条件下で活性化された場合に、抗菌特性を示す。アナターゼ酸化チタンの抗菌活性は、近紫外線波長350〜380nmで起こり得、これにより反応性酸素種及びヒドロキシルラジカルが生じ、これらが抗菌特性をもたらす。チタンインプラントは、そのチタンインプラントがパッケージ化される前に活性化することができ、あるいは、手術室において埋入の前に、好適な光源を使用して活性化することができる。
本開示の方法及びインプラントの更なる利点は、色分けされたチタンインプラントを提供できることである。この色分けは、インプラントシステム(例えば、サイズ、形状、用途、又は更に患者タイプ別に色分けするなど)を構築するのに使用することができ、このインプラントシステムは活性化されたときに抗菌特性をも呈する。陽極酸化被膜は薄くてよく(ナノメートル範囲)、この被膜は電気化学的酸化により生成されるため、アナターゼ被膜は非常に接着性が高く、耐久性であり、かつインプラントに対して呈する疲労強度の低下が無視できる程度である。
要約、並びに以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読まれると更に理解される。本発明を説明する目的で、図面には本発明の例示的な実施形態が示されているが、この発明は、開示される特定の方法、構成、及び装置に限定されるものではない。加えて、図面は必ずしも尺度又は比率に合わせて描かれているわけではない。図面は以下の通りである。
本開示による代表的なアナターゼ相材料のX線結晶スペクトルを示し、材料中にアナターゼ相が存在することが示されている。 チタン基材の表面にアナターゼ被膜を製造するための代表的なセットアップを示す。 本開示によるいくつかの呈色のアナターゼサンプルを示す。 我々が方形波(DC)を用いて0.5モル硫酸浴中で試験した、様々な電圧レベルの追加の複合材料画像を示す。 アナターゼピークを標識した、図4のサンプルのX線回折データを示す。 ルチルピークを標識した、同じX線回折データを示す。 0.94モル硫酸浴(方形波DC)で試験したサンプルの複合材料画像を示す。 アナターゼピークを標識した、図7のサンプルのX線回折データを示す。 本開示によるサンプル(上のグラフ)と比較した、スパッタコーティングされた材料のX線回折データを示し、アナターゼピークが上のサンプルで標識されている。 自然に形成されるチタン酸化物を示すSEM画像を示す。 代表的な硝酸−フッ化水素酸溶液中で洗浄した後の酸化チタンを示すSEM画像を示す。 0.5M H2SO4で試験した金色陽極酸化チタンサンプルの比較的低倍率のSEM画像を示す。 0.5M H2SO4で試験した金色陽極酸化チタンサンプルの比較的高倍率のSEM画像を示す。 0.5M H2SO4で試験した金色陽極酸化チタンサンプルのより高倍率のSEM画像を示す。 2M H2SO4で試験した金色陽極酸化チタンサンプルの低倍率のSEM画像を示す。 2M H2SO4で試験した金色陽極酸化チタンサンプルの高倍率のSEM画像を示す。 2M H2SO4で試験した金色陽極酸化チタンサンプルの高倍率のSEM画像を示す。 0.94M H2SO4で試験した緑色陽極酸化チタンサンプルの低倍率のSEM画像を示す。 0.94M H2SO4で試験した緑色陽極酸化チタンサンプルの高倍率のSEM画像を示す。 0.94M H2SO4で試験した緑色陽極酸化チタンサンプルの高倍率のSEM画像を示す。 0.94M緑色陽極酸化チタンのスキャンされた領域を示す、EBSD検出器で得られた低再現SEM画像を示す。 0.94M緑色陽極酸化チタンのグレイン方向マップ及び関連する逆極点図マップを示す。 0.94M緑色陽極酸化チタンの、検出された結晶質相及び関連する面積分率を示すEBSD画像を示す。 2M H2SO4で試験した緑色陽極酸化チタンサンプルのX線回折スキャンを示す。 2M H2SO4で試験した緑色陽極酸化チタンサンプルの低倍率のSEM画像を示す。 2M H2SO4で試験した緑色陽極酸化チタンサンプルの高倍率のSEM画像を示す。 2M H2SO4で試験した緑色陽極酸化チタンサンプルの高倍率のSEM画像を示す。 2M緑色陽極酸化チタンのスキャンされた領域を示す、EBSD検出器で得られたSEM画像を示す。 2M緑色陽極酸化チタンのグレイン方向及び関連する逆極点図マップを示すEBSD画像を示す。 2M緑色陽極酸化チタンの、検出された結晶質相及び関連する面積分率を示すEBSD画像を示す。 2M H2SO4で試験した緑色陽極酸化チタンサンプルのX線回折スキャンを示す。
本開示は、本願の一部をなす添付の図及び実施例と関連してなされる以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解され得る。本発明は、本明細書に記載する及び/又は示す特定の装置、方法、用途、条件又はパラメータに限定されるものではなく、本明細書で使用される専門用語は実施例を用いて具体的な実施形態を記載する目的のためだけのものであり、本開示を制限することを意図するものではないことが理解されるべきである。また、添付の請求項を含む明細書において使用するとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数を含み、特定の値への言及は、文脈により明確に別様に指示されない限り、少なくともこの特定の値を含むものとする。用語「複数」は、本明細書において使用するとき、2つ以上を意味する。値の範囲が明示されるとき、別の実施形態は、ある特定の値から、及び/又は他の特定の値までを包含する。同様に、値が先行詞「およそ」又は「約」を用いることにより近似値として表現されるとき、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されよう。範囲はすべて包含的かつ結合可能であり、本明細書に引用されている文書はすべて、任意かつあらゆる目的に対してその全体が参照により組み込まれる。
別個の実施形態の文脈において明確性のために記載される、本開示のいくつかの特徴はまた、一実施形態において組み合わされて提供され得ることが理解されるべきである。逆に、一実施形態の文脈において簡潔に開示される本開示の様々な特徴はまた、別個に、又はいくつかの部分的組み合わせにより提供され得る。更に、ある範囲内として指定される値への言及は、この範囲内のそれぞれ及び全ての値を含む。
第1の態様において、本開示は医療用装置を提供する。この装置は、例えばインプラント、支持体、固定具、及び同様物として構成することができる。
この医療用装置は、好適にまず、チタンを含む基材を含む。この基材は中実のチタンであってよいが(例えば中実のチタンロッド、シート、プレート、及び同様物)、コア材料を伴うチタンコーティング又はチタンシェルをも含み得る。一例として、この装置は、チタン(純金属、合金、又は更に複合材料)コーティングにより覆われているコアを含み得る。このチタンコーティングは、コアに接着されてよく、又は機械的に固定されてよく、ないしは他の方法で連結されていてよい。本開示による装置は、チタン、チタン合金、又はチタン複合材料の領域を有する外面と、チタンを含まない別の領域とを特徴として備え得る。そのような装置は、チタン含有部分が被験者の体内にインプラントされ、非チタン含有部分が被験者の体外にあるような用途に好適である。
コアは、医療用インプラントに使用するために適合可能なポリマー又はその他の材料(例えば金属)であり得る。代表的なポリマーには、PEEK、PEKK、UHMWPE、ポリフェニルスルホン、HDPE、PCU、及び同様物が挙げられる。PE、PP、及びPCも使用することができる。
この装置は好適に、装置の少なくともチタン部分を覆う酸化チタン被膜を含み、この酸化チタン被膜の少なくとも一部分が好適に、アナターゼ相である。この被膜は陽極酸化の形態であり得る。この酸化チタン被膜は、医療用装置に視覚的に認識可能な色を付与するような好適な厚さである。
この基材は、上述のように、本質的に純チタンであり得る。この基材は中実のチタンであり得る(例えば中実ロッド、プレート、又は小円板)。あるいは、この基材はチタン合金を含み得る。実質的に任意のインプラント可能なチタン合金が、本開示の装置に使用可能である。そのような合金の非網羅的な部分的リストには、例えば、Ti6Al7Nb、Ti6Al4V、Ti6Al4V ELI、Ti15Mo、Ti13Nb13Zr、Ti3Al2.5V、及びTi12Mo6Zr2Feが含まれる。インプラント可能な合金は陽極酸化させることができ、その混合酸化物被膜中に、あるパーセンテージのアナターゼを好適に含む。例えば、陽極酸化されたTi6Al7Nb基材は、酸化チタン及び酸化アルミニウム及び酸化ニオブからなり、純チタン基材よりむアナターゼ含有量が少ない。アナターゼ酸化チタン構造を生成するのに必要な特定の陽極酸化パラメータは、各合金によって異なり、これが混合酸化物被膜中に存在するアナターゼの量に影響する。この装置は、被験者への装置の設置を促進するための開口部(平滑又はねじ山付き)を特徴として備え得る。例えば、骨折した長骨インプラントを支持するのに使用される支持プレートは、いずれかの端に平滑な開口部を特徴として備えてよく、ねじ又は他の固定具がこの開口部を通って、プレートを長骨に固定するよう取り付けることができる。固定具自体は、本明細書の他の箇所で記述されるように、本開示によるアナターゼ領域を特徴として備えてよく、これにより固定具に抗菌性を付与することができる。固定具はまた、支持プレートの色に合致する色を特徴として備えてよく、これにより、その固定具がそのプレートと共に使用するよう適合されていることを、ユーザーに示すことができる。
被膜の厚さは、ユーザーのニーズ及び望ましい色特性に応じて異なり得る。この厚さは好適に、約20nm〜約500nm、又は100nm〜約400nm、又は更には約130nm〜約275nmの範囲である。これらの厚さにより、他の色の中でも、例えば金色、ローズレッド色、紫色、薄青緑色、及び緑色の色を呈するような、装置の製造が可能になる。その他の色、例えばブロンズ色、茶色、濃紫色、青色、水色、緑灰色、及び薄緑色も、アナターゼコーティングの厚さを変えることによって製造することができる。
本開示による装置は、ある厚さの被膜を特徴として有する第1領域と、別の厚さの被膜を特徴として有する別の領域とを含み得る。このようにして、装置は、異なる色を特徴として有する2つ以上の領域を含み得る。これは、使用時に装置の位置合わせをユーザーに知らせるために使用することができる。例えば、装置は、青色の遠位領域及び緑色の近位領域を有するよう構成することができる。開示されている装置はまた、インプラントの呈色領域(例えば青色)が、そのインラントと共に使用されるべき固定具に協調されている(青色のねじ、釘など)ように構成することができる。
装置は、様々な用途に供されるよう構成することができる。いくつかの実施形態において、この装置はインプラントとして供されるよう適合される。このインプラントは、長骨インプラント用途、又は他の骨としてのインプラントに好適であり得る。このインプラントは、プレート、ストリップ、リボン、又は同様物として構成することができる。あるいは、インプラントは、針、カテーテル、カニューレ、又は更に他の機器、例えばへら、ラスプ、及び同様物として、構成することができる。インプラント構成は、開示されている材料の抗菌特性を利用することができるため、そのような構成は特に好適であると見なされる。開示されている装置は更に、全関節(股関節、手関節、肩関節、足関節、膝関節、椎間板プロテーゼ、関節形成装置、及び同様物)として適用することもできる。開示されている装置は、プレート、ねじ、ピン、髄内釘、神経インプラント、下顎インプラント、顔内(mid-face)インプラント、脊椎ロッド、脊椎クランプ、椎間板ケージ、及び同様物などに適用することもできる。
開示されている装置の被膜は、市販の純(「CP」)チタンに対して95%超がアナターゼである成分を好適に含む。この被膜は約5%、15%、25%、35%、45%、55%、65%、75%、85%超がアナターゼ相であり得る。チタン合金が使用されている実施形態において、装置被膜は、陽極酸化後に混合酸化物被膜組成物の組成に応じて、95%未満がアナターゼであってよい。特定の実施形態において、酸化チタン被膜は、95%超のアナターゼと、約5%未満のルチル相とを含む。いかなる1つの理論にも拘束されるものではないが、アナターゼ酸化チタン被膜は、図1に示すように、特徴的な結晶学的X線構造を呈する凝集単相酸化物として記述することができ、この図は本開示によるサンプルに存在するアナターゼ相を示している。
この基材は、いくつかの実施形態において、ポリマーとチタンの混合物であり得る。そのような複合材料には、チタン又はチタン合金と組み合わせたポリマー組成物が含まれ得る。基材のポリマー構成成分は、単一のポリマー(例えばPEEK)、又は複数のポリマー(例えばPEEK及びPP)、又は更にはコポリマーであってもよい。基材は、ポリマー又はその他のマトリックスのバルク内又は上に分散したチタン塊(粒子、薄片、及び同様物)の混合物を含み得る。被膜は、装置に一体化していてよい。
医療用装置の製造方法も提供される。この方法は、チタンを含む基材材料を電解質に接触させることと、その基材材料をある電圧に曝すことによって被膜を基材材料を陽極酸化し、その基材材料の少なくとも一部分を覆う酸化チタンを生じさせることとを、好適に含む。
印加される電圧は好適に、約25V〜約400V、又は約50V〜約350V、又は約200V〜約250Vの範囲である。この電圧は時間間隔を置いて印加し得る。この電圧は経時的に増加させてよく、又は一定レベルで印加してもよい。この電圧は経時的に増加され得る。この増加は線形、指数関数的、又は段階的であり得る。この電圧はまた、正弦波形、矩形波形、三角波形、又は鋸歯波形を有し得る。
1つの代表的な実施形態において、装置はDC整流器を使用して製造された。電圧は、10秒ごとに10ボルト刻みで増加させて印加された。プログラム可能な矩形波が使用され、オン時間は1〜5マイクロ秒、オフ時間は99マイクロ秒であった。使用した電解質は、室温でpH約0.15の0.94M硫酸浴であった。調査されたその他の好適な電解質は、0.5M硫酸(pH 0.30)、0.94M硫酸(pH 0.15)、及び2.0M硫酸(pH −0.30)であった。6.0M硫酸も好適な電解質であり、そのような電解質は、呈色陽極酸化皮膜において比較的高いパーセンテージのアナターゼを生成することができる。約0.3M〜約7.0M又は更には9.0M(例えば、2.8M、3.8M、5.6M、及び6.0M)の電解質(例えば硫酸)が、本開示の技法に特に好適であると考えられる。
電解質は塩溶液、又は酸溶液であり得る。様々な塩(塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び同様物)を使用することができる。電解質に様々な酸を使用することができ、例えば酢酸、クエン酸、硝酸、硫酸、及びその他の酸を使用することができる。電解質は例えば、ACSグレードの硝酸(67〜70%)及び蒸留水の混合物を含み得る。
ユーザーは、望ましいように、処理前にチタンをクリーニング又は別の方法で前処理(「洗浄」)することができる。様々な方法を使用してチタンをクリーニングすることができる。例えば、ワイヤ又はその他のブラシで擦るか又はブラッシングすることにより、チタンをクリーニングすることができる。研磨、やすり磨き、及び酸洗浄も使用することができる。水素脆化の発生を最小限に抑えるため、硝酸体積%とフッ化水素酸体積%との比が10:1よりも大きい値である限り、硝酸にフッ化水素酸を加えた様々な組み合わせを使用することができる。また、酸を除去するための水すすぎを使用し、次に温水すすぎにより乾燥を促進することもできる。別の代表的な前処理は、硝酸−フッ化水素酸溶液であり得る(例えば20:2の比)硝酸−フッ化水素酸溶液への浸漬を使用して、電解質陽極酸化の前に、チタン表面をクリーニングしかつ活性化させる。硝酸とフッ化水素酸との比は、チタン材料への水素吸収を避けるように調節することができる。酸処理中の水素吸収を最小限に抑えるため、硝酸とフッ化水素酸との比を最小で約10:1にすることが、ASTM B600「Standard Guide for Descaling and Cleaning Titanium and Titanium Alloy Surfaces」において認識されている。
ユーザーは、抗菌活性のためにチタン被膜を構成する活性化プロセスを適用することもできる。いかなる1つの理論にも拘束されるものではないが、アナターゼ活性化は、350〜380ナノメートルの近紫外線波長により有効となり、これにより、抗菌性を提供する反応性酸素種及びヒドロキシルラジカルが生成され得る。
1つの代表的な実施形態において、チタンインプラント又は試験片は、アルカリ浴又は洗剤でクリーニングし、油、切削液、及びその他の遊離した表面汚染物を除去する。インプラントは次に、硝酸−フッ化水素酸前処理溶液(例えば20:2の比)に浸漬される。インプラントは次に、図2に示すように、銅バスバーに接触したチタンバスケット又はクランプ装置に入れ、この銅バスバーがDC整流器電源に接続されている。クランプされたインプラント又はバスケットを、0.94M硫酸電解質に浸し、電圧を10秒ごとに10ボルト刻みで増加させた。
図2に示すように、電源は、負の導線(アノード)を介して、陽極酸化浴の短い長さ(端から端)を横切り炭素カウンター電極に至る導電性(例えば銅)バーに接続され得る。図に示されている代表的な負の導線は、このセットアップで、各アノード銅バーそれぞれにある2本の炭素カウンター電極と共に、2本のケーブルに分割される。電源もまた、図2に示すように、正の(カソード)導線を介して、陽極酸化浴の長さを横切り渡される銅バーに接続される。正の導線は、カソード銅バーに直接接続され、一方サンプルは金属クランプを介して接続され、次にサンプルは電解質中に吊り下げられる。
炭素カウンター電極は互いに均等間隔で配置され、これによって最も効率的なアノード対カソード領域(溶液中の最も効率的な電子の流れ)が電解質内に提供される。あるいは、電極からの正の導線をカソードバーに接続し、負の導線をアノードバーに接続することができる。電源の電力(電圧及び電流)、カウンター電極の数及び間隔、並びにカソードバーの数は、陽極酸化浴の大きさに依存し得る。
処理されたチタン試験片を図3に示す。図の上段左に、黄−金色の試験片が示されている。この試験片は75Vでの処理により製造された。上段左から2番目の試験片はピンクローズ色を呈し、これは85Vで処理された。上段左から3番目の試験片はすみれ色を呈し、この試験片は95Vで処理された。上段左から4番目の試験片(105Vで処理)は緑青色を呈した。下段の試験辺は左から右へそれぞれ、青色(115V)、青緑色(125V)、ミディアムグリーン色(150V)、緑色(200V)、及び薄緑色(300V)を呈した。
上記のサンプルは10秒刻みの時間増分と、5、10又は20V増分の電圧での波形を使用して製造された。また、0.01V〜50Vの他の電圧増分も好適である。電圧増分の大きさは、15の増分のみを有する電流電源の入力に制限された。これは、いかなる意味でも本開示を限定するものとして理解されるべきではない。よって、150V以下の最終電圧は、10秒ごとに10Vずつ増加され、150Vより大きい最終電圧は、10秒ごとに20Vずつ増加される。また、最終電圧が10の整数倍でない場合は、10秒につき5Vの最終増分を有する。例えば、最終電圧70Vは、10V 10秒、20V 10秒、30V 10秒、40V 10秒、50V 10秒、60V 10秒、及び70V 10秒の処方箋を有し得る。最終電圧75Vは、10V 10秒、20V 10秒、30V 10秒、40V 10秒、50V 10秒、60V 10秒、70V 10秒、及び75V 10秒の処方箋を有し得る。別の例として、最終電圧200Vは、20V 10秒、40V 10秒、60V 10秒、80V 10秒、100V 10秒、120V 10秒、140V 10秒、160V 10秒、180V 10秒、及び200V 10秒である。これらの電圧の10秒という持続時間は限定的ではなく、電圧は約0.01秒〜約10秒、約20秒、約30秒、約60秒、約120秒、約300秒、又は更に約500秒間印加され得る。
出力色は、形成される表面の酸化物の厚さに関連する。形成される酸化物層は、印加される最終電圧、電解質に曝されるサンプル面積(電流密度、A/cm)、及びサンプルの表面状態にも依存する。代表的なシステムの電流は10アンペアに設定され、電解質中に吊り下げられる面積はすべてのサンプルについて一定であった。更に、すべてのサンプルは、前述の同じ技法を用いて、陽極酸化のために調製された。よって、色(酸化物の厚さ)を変化させる唯一の変数は、印加された最終電圧であった。いかなる特定の理論にも拘束されるものではないが、最終電圧での曝露時間は、必ずしも表面酸化物の最終色を変化させず(例えば紫色から緑色へ)、下記の表に与えられる対応する厚さ値の範囲である。この表は、代表的な表面酸化物の厚さ(単位nm)を、表面色外見に関連付けている:
ブロンズ色:10〜25
茶色:25〜40
濃紫色:40〜50
青色:50〜65
水色:75〜100
緑灰色:100〜115
薄緑色:110〜125
金色:135〜150
ローズレッド色:150〜165
紫色:160〜200
薄青緑色:230〜250
緑色:250〜275
加えて、代表的なサンプルを図4に示す。この図のサンプルは次の通り:70V(黄緑色)、90V(ピンクローズ色)、110V(青色)、115(青紫色)、120V(緑色)、130V(緑色)、140V(ミディアムグリーン色)。
図5は、図4に示すサンプルのX線回折スペクトルを示す。図に示すように、各サンプルは、2θ値が約25.25度の位置で特徴的なアナターゼピークを示す。図6は、図4及び図5に示すサンプルのX線回折データを、特徴的なルチルピークの位置(サンプルには示されていない)を標識して示す。
図7は、0.94モル濃度の硫酸浴で試験し、矩形波電圧及びDC整流器で処理した、サンプルの複合材料画像を示す。70V(黄緑色)、90V(ピンクローズ色)、及び105V(青色−ローズ色)のサンプルは、サンプルの処理条件により変化する色を呈する。
図8は、図7のサンプルのX線回折データを示す。サンプルのアナターゼピークが標識されている。図に示すように、各サンプルはアナターゼピークを示している。図9は、紫がかった色を呈する本開示による材料のX線回折データを示す(最上のチャート)。この色は本質的に、呈色酸化物被膜にアナターゼを含まない真空スパッタコーティングされた材料(下のチャート)の色と同等である。スパッタコーティング被膜はアナターゼピークを含まないため、スパッタコーティングは、すべての場合において光活性化後に抗菌性特性を示すわけではない可能性がある。
本開示は更に、キットを提供する。開示されているキットは、第1及び第2装置を好適に含み、装置のそれぞれが、酸化チタンの被膜によって少なくとも部分的に覆われている少なくとも1つの表面を有し、この酸化チタンの被膜は少なくとも部分的にアナターゼ相であり、視覚的に認識可能な色を装置に付与し、第1及び第2装置は視覚的に認識可能な色が異なり、かつ少なくとも1つの別の物理的特性が異なっている。
一実施例において、キットには異なる色を特徴として有する複数のインプラントが含まれ得る。例えば、キット内の最大のインプラントは緑色の特徴を有し得、最小のインプラントは金色の特徴を有し得る。この色は、いくつかの他の物理的特性が異なるインプラント間を区別するのにも使用され得る。例えば、キットには、上腕骨インプラントとして使用するため適合された金色のインプラントと、橈骨インプラントとして使用するため適合されたローズ色のインプラントとが含まれ得る。このキットは更に、協働するよう意図された装置の色に一致又は類似した、色分けされたアンカー、釘、又はねじを含み得る。あるいは、固定具は、サイズにより色分けすることができ、例えば直径5mmの固定具は金色、直径10mmの固定具はローズ色であってよい。
このキットは更に、いくつかの実施形態において、光源から光を照射した際にニ酸化チタンに殺菌効果を呈させるのに十分な波長及び強度の光を放射するよう操作可能な、光源を含み得る。この光源は、ランプ、レーザー、又は同様物であり得る。代表的な1つの光源は、Phillips Co.(オランダ)から販売されるTL 20W/05 UVランプであり、約360ナノメートルで動作する。近紫外線(NUV)波長は主に300nm〜400nmの間で起こり、好ましい活性化波長は約350nm〜約380nmである。チューブ内側を特定の蛍燐光体でコーティングした蛍光ブラックライトも使用することができ、例えば、ユーロピウムドーピングされたフルオロホウ酸ストロンチウム又はユーロピウムドーピングされたホウ酸ストロンチウム(発光ピーク368nm〜371nm)及び鉛ドーピングされたケイ酸バリウム(発光ピーク350nm〜353nm)が挙げられるがこれらに限定されない。好ましいアナターゼ活性化範囲の外にある、例えば紫外線A(UVA)(315nm〜400nm)、紫外線B(UVB)(280nm〜315nm)、及び中間紫外線(MUV)(200nm〜300nm)などの他の紫外線波長も使用することができる。抗菌活性は、いくつかの実施形態において、露光の関数として調節することができる。他の紫外線アークランプ(例えばキセノン、重水素、水銀−キセノン、及び金属ハロゲン化物など)は連続的発光スペクトルを提供し、効果的なアナターゼ活性化源ではない。このキットは、紫外光に対して好適かつ本質的に透明な、取り外し可能パッケージを含み得る。第1装置、第2装置、又は両方の装置は、この取り外し可能パッケージ内に好適に配置される。パッケージは、袋、箱、及び同様物であり得る。このキットは、スーツケース、箱、又はその他の容器内に配置され得る。本明細書の他の箇所で記述されているように、この装置は、照明に曝して活性化させてから、パッケージに密封又はキットに密封することができる。
ユーザーは、インプラント又は他の装置を好適に照明してから埋入するが、装置は設置後に照明することもできる。照明と活性化はまた、装置の製造された後、又は装置がパッケージ化された後であっても実施され得る。このようにして、製造者は装置を滅菌パッケージ(例えば袋又は箱)内にパッケージングしてから、装置に照明を行い、滅菌パッケージ内に保ったままで抗菌性を付与することができる。このようにして、装置は、ユーザーが装置設置の準備の際にパッケージを除去するまで、滅菌状態が維持され得る。あるいは、装置は、最初に照明してから、次にパッケージ内で滅菌されてよく、あるいは、滅菌してからパッケージしてもよい。
追加の開示
下記は、単に例示のための実例となる実施例であり、本開示の範囲を限定するためのものではない。いくつかの試験で生成されたX線回折データは、アナターゼが、金色に伴う酸化物厚さに近い厚さを形成し得ること示している。いくつかの場合において、結晶性アナターゼ及び/又はルチルがより高いレベルになると(緑灰色及び灰色以外)、緑色に伴う酸化物厚さを伴う。この理由から、金色及び緑色の陽極酸化サンプルが、追加の試験サンプルとして選択された。
サンプルは、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して表面形状を検出するため、60〜70°の角度に傾けられた。傾けられた酸化物の観察の結果、サンプルが平らなときには区別できないような、様々な表面粗さの領域が示された。異なる領域で結晶性の違いが観察されたかどうか、及び結晶質相の存在と、存在する場合はその分布を判定するために、2つの緑色の陽極酸化サンプルに、電子後方散乱回折(EBSD)が使用された。ベースライン情報を確立するために、チタンサンプルの半分は洗浄し(硝酸−フッ化水素酸溶液に30秒間)、残りの半分は自然に形成された表面酸化物のままであった。自然な表面のSEM画像が図10に、洗浄された表面が図11に示されている。図10は、ロール状のチタンシートから得た粗い表面を示し、一方図11は、粗さが少ない表面と、グレイン境界のエッチングを示している。
図12〜14は、0.5M硫酸で試験した金色の陽極酸化チタンサンプルの表面酸化物を示す。低倍率SEM画像(図11)は、認識可能な表面粗さ又は形態的な違いのない、薄い色及び濃い色の領域の分布を示している。図12は、同じ領域の高倍率(1000X)を示す。濃い領域と薄い領域の間に表面の違いは区別できず、硝酸−フッ化水素酸洗浄表面(図11)と同等である。図14は、更に高倍率(5000X)を示し、ここにおいて色の薄い表面領域は微小多孔性が形成され、一方、色の濃い領域は滑らかなままであるように見える。このX線回折データは、アナターゼ又はルチルのピーク強度を示しておらず、これは、表面が非晶質であるか、又は、存在する結晶質領域が有する強度が小さく、背景と区別できないことを示している。
図15〜17は、2M硫酸で試験した金色の陽極酸化チタンサンプルの表面酸化物を示す。図15は、0.5M金色サンプル(図12)に匹敵する、色の薄い領域と濃い領域の分布を示す低倍率SEM画像である。図16は、より高倍率(1000X)の画像であり、いくつかのチタングレインがあり、濃い色と薄い色の領域の間に認識可能な表面の形状の違いはほとんど又は全く見られない。しかしながら、図17に示す同じ領域の高倍率(5000X)では、色の薄い領域が、平滑な色の濃い領域に比べ、より多くの微小多孔性表面形状を有していることが示されている。この形状の違いは、図14(高倍率、0.5M金色サンプル)に示されているものと同様であるが、より多くの表面を覆っているように見える。ここでも、このサンプルのX線回折データで、アナターゼ又はルチルのピークは見られなかった。
図18〜20は、0.94M硫酸で試験した緑色の陽極酸化チタンサンプルの表面酸化物を示す。低倍率SEM画像(図18)は、認識可能な表面粗さの違いのない、薄い色及び濃い色のグレインの分布を示している。図19は、同じ領域の高倍率(1000X)を示す。画像の中央の色の濃い平滑な領域と、その周りの色の薄い領域との間に、表面粗さ及び形状の違いを明らかに見ることができる。図20は、更に高倍率(5000X)を示し、ここにおいて、滑らかで平らな領域と多孔質の粗い領域との間の境界として、質感の違いが区別できる。EBSDを使用して、倍率約15,000Xで、図20に見られる境界の評価を行った。非常に小さなアナターゼとルチルグレインを区別するには、高倍率が必要であった。
EBSDデータを図21〜23に示す。図21は、走査された領域のSEM画像を示す。図22は、図21に示されている走査された領域の非晶質及び結晶質領域の区分を示す、グレイン方向マップである。図21と22を比較して、平滑な領域と多孔質領域の間の境界は、結晶質相と非晶質相の間の境界として識別することができる。更に、アナターゼ及びルチル結晶質領域に見られる、様々なグレイン方向は、この結晶質酸化物が、単一のチタングレイン状に形成された数多くの小さな別個の結晶によって形成されていることを示している。図23は、結晶質相の分布を示す。アナターゼは、XRDデータ(図24)から期待され得る通り、より優勢な結晶質相であることが見出された。EBSD試験により、結晶質相が検出されないことは、必ずしもその領域が非晶質であることを意味するものではないことが、理解されよう。したがって、図20及び21に見られる多孔質の質感は、いかなる特定の理論にも拘束されるものではないが、アナターゼ及びルチルの高い結晶性を有する領域である可能性が高い。
図25〜27は、2.0M硫酸で試験した緑色の陽極酸化チタンサンプルの表面酸化物を示す。低倍率SEM画像(図25)は、図21に示す0.94M緑色サンプルと同じような認識可能な表面質感の違いはない、薄い色と濃い色のグレインの分布を示す。図26は、同じ領域の高倍率(1000X)を示す。0.94M緑色サンプルに見られる質感の違いは、図26では明らかには見られない。図27の高倍率(5000X)画像は、図20(0.94M)で明らかであった境界が、2.0Mサンプルでは明らかではないことを示している。更なる検査により、質感のある領域は依然として、平滑な領域には見られない微小多孔性を有していることが示されている。EBSDを使用して、倍率約15,000Xで、代表的な領域の評価を行った。
EBSDデータを図28〜30に示す。図28は、走査された領域のSEM画像を示す。図29は、走査された領域の非晶質及び結晶質領域を示す。図28及び29を比較すると、表面酸化物の非晶質領域と結晶質領域の間には、識別可能な境界が存在しない。結晶質領域に見られる様々なグレイン方向は、結晶質酸化物が、数多くの小さな異なる質感の結晶によって形成されていることを示している。図30は、結晶質相の分布を示す。アナターゼは、ルチルに比べてより優勢な結晶質相であることが見出された。
金色の陽極酸化サンプルのSEM画像を比較して、より高い倍率の画像は、0.5Mサンプルよりも2Mについて、微小多孔性表面の度合がより高いことが示されている。いかなる特定の理論にも拘束されるものではないが、これらの領域は、形成される結晶性酸化物領域の始まりであり得る。0.94M及び2.0Mの緑色サンプルのSEM及びEBSDデータは、モル濃度が増加するにつれて、結晶質相の結集も増大するという予備的な傾向を示している。両サンプルについてX線回折スキャンを比較すると(図24及び31)、両サンプルのアナターゼピークの高さは非常に似通っていることが示されている。いかなる特定の理論にも拘束されるものではないが、これは、結晶質相(アナターゼとルチル)のレベルが各厚さ(色)について類似しているが、酸化物の結集は陽極酸化浴のモル濃度によって影響を受け得ることを示すものであり得る。
〔実施の態様〕
(1) チタンを含む基材、及び前記チタンの少なくとも一部分を覆う酸化チタン被膜を含む、医療用装置であって、
前記酸化チタン被膜の少なくとも一部分がアナターゼ相であり、
前記酸化チタン被膜が、前記医療用装置に視覚的に認識可能な色を付与するような厚さである、医療用装置。
(2) 前記基材が、本質的に純チタンを含む、実施態様1に記載の医療用装置。
(3) 前記基材が、チタン合金を含む、実施態様1に記載の医療用装置。
(4) 前記基材の下にコアを更に含む、実施態様1に記載の医療用装置。
(5) 前記コアが、ポリマーを含む、実施態様4に記載の医療用装置。
(6) 前記酸化チタン被膜が、陽極酸化されているものとして特徴付けられる、実施態様1に記載の医療用装置。
(7) 前記酸化チタン被膜の厚さが、約20nm〜約500nmの範囲である、実施態様1に記載の医療用装置。
(8) 前記医療用装置が、インプラント、針、カテーテル、又はこれらの任意の組み合わせとして構成される、実施態様1に記載の医療用装置。
(9) 前記医療用装置が、インプラントとして構成される、実施態様8に記載の医療用装置。
(10) 前記被膜が、約95%超のアナターゼ酸化チタンを含む、実施態様1に記載の医療用装置。
(11) 前記基材が、ポリマーとチタンの混合物を含む、実施態様1に記載の医療用装置。
(12) 医療用装置を処理する方法であって、
チタンを含む基材材料を電解質に接触させることと、
前記基材材料を陽極酸化させることにより、前記基材材料の少なくとも一部分を覆う酸化チタンの被膜を生じさせることと、
を含む、方法。
(13) 前記電解質が、酸を含む、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記酸が、約0.5M〜約7.0Mの間である、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記酸が、硫酸を含む、実施態様14に記載の方法。
(16) 前記酸化チタン被膜が、約20nm〜約500nmの範囲の厚さを有する、実施態様12に記載の方法。
(17) 約350nm〜約380nmの範囲の波長を有する照明に、前記被膜を曝露させることを更に含む、実施態様12に記載の方法。
(18) 第1及び第2装置を含むキットであって、前記装置のそれぞれが、酸化チタンの被膜によって少なくとも部分的に覆われている少なくとも1つの表面を有し、前記酸化チタンの被膜は少なくとも部分的にアナターゼ相であり、視覚的に認識可能な色を前記装置に付与し、かつ、
前記第1及び第2装置が、少なくとも1つの別の物理的特性が異なっている、キット。
(19) 前記第1及び第2装置が、視覚的に認識可能な色が異なっている、実施態様18に記載のキット。
(20) 光源を更に含み、前記光源が、前記光源から光を照射した際に前記二酸化チタンに殺菌効果を呈させるのに十分な波長及び強度の光を放射するよう操作可能である、実施態様18に記載のキット。
(21) 紫外線に対して本質的に透明な取り外し可能パッケージを更に含み、前記第1装置、第2装置、又は両方の装置が前記取り外し可能パッケージ内に配置されている、実施態様18に記載のキット。
(22) 前記光が、約350nm〜約380nmの間の波長を含む、実施態様20に記載のキット。

Claims (22)

  1. チタンを含む基材、及び前記チタンの少なくとも一部分を覆う酸化チタン被膜を含む、医療用装置であって、
    前記酸化チタン被膜の少なくとも一部分がアナターゼ相であり、
    前記酸化チタン被膜が、前記医療用装置に視覚的に認識可能な色を付与するような厚さである、医療用装置。
  2. 前記基材が、本質的に純チタンを含む、請求項1に記載の医療用装置。
  3. 前記基材が、チタン合金を含む、請求項1に記載の医療用装置。
  4. 前記基材の下にコアを更に含む、請求項1に記載の医療用装置。
  5. 前記コアが、ポリマーを含む、請求項4に記載の医療用装置。
  6. 前記酸化チタン被膜が、陽極酸化されているものとして特徴付けられる、請求項1に記載の医療用装置。
  7. 前記酸化チタン被膜の厚さが、約20nm〜約500nmの範囲である、請求項1に記載の医療用装置。
  8. 前記医療用装置が、インプラント、針、カテーテル、又はこれらの任意の組み合わせとして構成される、請求項1に記載の医療用装置。
  9. 前記医療用装置が、インプラントとして構成される、請求項8に記載の医療用装置。
  10. 前記被膜が、約95%超のアナターゼ酸化チタンを含む、請求項1に記載の医療用装置。
  11. 前記基材が、ポリマーとチタンの混合物を含む、請求項1に記載の医療用装置。
  12. 医療用装置を処理する方法であって、
    チタンを含む基材材料を電解質に接触させることと、
    前記基材材料を陽極酸化させることにより、前記基材材料の少なくとも一部分を覆う酸化チタンの被膜を生じさせることと、
    を含む、方法。
  13. 前記電解質が、酸を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記酸が、約0.5M〜約7.0Mの間である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記酸が、硫酸を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記酸化チタン被膜が、約20nm〜約500nmの範囲の厚さを有する、請求項12に記載の方法。
  17. 約350nm〜約380nmの範囲の波長を有する照明に、前記被膜を曝露させることを更に含む、請求項12に記載の方法。
  18. 第1及び第2装置を含むキットであって、前記装置のそれぞれが、酸化チタンの被膜によって少なくとも部分的に覆われている少なくとも1つの表面を有し、前記酸化チタンの被膜は少なくとも部分的にアナターゼ相であり、視覚的に認識可能な色を前記装置に付与し、かつ、
    前記第1及び第2装置が、少なくとも1つの別の物理的特性が異なっている、キット。
  19. 前記第1及び第2装置が、視覚的に認識可能な色が異なっている、請求項18に記載のキット。
  20. 光源を更に含み、前記光源が、前記光源から光を照射した際に前記二酸化チタンに殺菌効果を呈させるのに十分な波長及び強度の光を放射するよう操作可能である、請求項18に記載のキット。
  21. 紫外線に対して本質的に透明な取り外し可能パッケージを更に含み、前記第1装置、第2装置、又は両方の装置が前記取り外し可能パッケージ内に配置されている、請求項18に記載のキット。
  22. 前記光が、約350nm〜約380nmの間の波長を含む、請求項20に記載のキット。
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