JP7502601B2 - チタン材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チタン材およびその製造方法に関する。
チタン材は、海浜地区において屋根、壁のような建材用途に用いられている。チタン材が、上述した屋根材等に用いられはじめてから20年以上経過するが、これまで腐食が発生した報告例は無く、大気環境において極めて優れた耐食性を示す。加えて、チタン材は、干渉色により発色することから、意匠性も高い。
したがって、チタン材は、意匠性の点からも建材用途のみならず、数多くの用途に有用である。しかしながら、発色する色は酸化皮膜の干渉作用に基づいて限定される。このため、新たな意匠性を有するチタン材が求められている。
他方、意匠性を重視する製品開発の一環として、表面に特殊な塗装を施すことがある。例えば、上記塗装に使用される塗料の一例として、スパークル(Sparkle)塗料が挙げられる。スパークル塗料は、ガラスフレークと呼ばれる鱗片状の細かなガラス原料を含んでいる。このため、スパークル塗料を用いた塗装は、金属光沢の中に高光沢の粒子がきらめいているような印象(以下、「スパークル光沢」と記載する。)を、視覚的に与えることができる。例えば、特許文献1は、スパークル塗料の一つとして、光輝性塗料組成物を開示している。
特開2002-155240号公報
しかしながら、スパークル光沢を有するチタン材の報告は殆どない。そして、スパークル光沢を有するチタン材を得るためには、上述した塗料を用いて塗装をする必要がある。その一方、耐食性に優れるチタン材には、塗装は、本来不要である。このため、スパークル塗装をチタン材に行った場合、製造コストが増加する。また、塗料に含まれる薬品によっては、環境的にも好ましくないという課題も懸念される。
本発明は、上記の課題を解決し、塗料を用いることなく、スパークル塗装のような美観を有するチタン材およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記のチタン材およびその製造方法を要旨とする。
(1)チタン母材と、前記チタン母材の表面に形成された酸化皮膜と、を有するチタン材であって
記酸化皮膜において、非晶質のTiOと、結晶質のTiOとが混在する、
チタン材。
(2)前記酸化皮膜において、前記非晶質のTiOの中に、10μm以上の前記結晶質のTiOが分散して存在する、上記(1)に記載のチタン材。
(3)前記酸化皮膜の厚さが250nm未満である、上記(1)または(2)に記載のチタン材。
)前記チタン母材の圧延面法線方向の逆局点図における集積度の最大値が7.5以下である、上記(1)~()のいずれかに記載のチタン材。
)前記チタン材表面において、
粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqが10°以下であり、
粗さ曲線の算術平均粗さRaが0.365μm以下であり、
10点平均粗さRZjisが1.92μm以下である、上記(1)~()のいずれかに記載のチタン材。
)Lab表色系において、下記の(i)~(iii)式を満足する、上記(1)~()のいずれかに記載のチタン材。
30.9≦L≦45.8 ・・・(i)
-2.4≦a≦3.5 ・・・(ii)
-25.1≦b≦-0.22 ・・・(iii)
)上記(1)~()のいずれかに記載のチタン材の製造方法であって、
(a)印加電圧を15~20Vとし、30s以上陽極酸化を行う、第一陽極酸化工程と、
(b)前記(a)の工程の後に、印加電圧を25~40Vとし、10s以上陽極酸化を
行う、第二陽極酸化工程と、
を有する、チタン材の製造方法。
本発明によれば、塗料を用いることなく、スパークル塗装のような美観を有するチタン材を得ることができる。
図1は、本発明の構成を模式的に示した図である。 図2は、酸化皮膜の一例を模式的に示した図である。 図3は、チタン母材の圧延面法線方向の逆局点図の一例を示した図である。
本発明者らは、種々の検討を行った結果、以下の(a)~(d)の知見を得た。
チタン材に、陽極酸化と呼ばれる表面処理を施すと、処理条件に応じて、青、黄色、紫等、様々な色彩のチタン材を製造することができる。このメカニズムは、陽極酸化により、チタン母材の表面に酸化皮膜が形成することで、光の干渉が生じるからである。そこで、本発明者らは、酸化皮膜に着目し、スパークル光沢を有するチタン材を製造できないか、検討を行った。
(a)そして、本発明者らは、スパークル光沢を有するチタン材を得るためには、チタン材に二段階の陽極酸化を施すことが有効であることを知見した。その際、陽極酸化条件を適切に制御することが重要である。
(b)陽極酸化を行うことで、TiOからなる酸化皮膜が形成する。二段階の陽極酸化を施すことで、スパークル光沢が生じるメカニズムについては、定かではない。しかしながら、表面に、非晶質のTiO、すなわち、完全な結晶構造を持たないTiOと、結晶質のTiO、すなわち、結晶構造を持つTiOとが混在して形成することで、屈折率の違いが生じ、スパークル光沢を有するチタン材が得られたと考えられる。
(c)二段階の陽極酸化を行った後、非晶質のTiOの中に、結晶質のTiOが、複数、分散して存在したような酸化皮膜が形成した場合、スパークル光沢がより認識しやすくなる。このような酸化皮膜を形成させるためには、チタン母材の結晶粒の方位を適切に制御する必要がある。具体的には、チタン母材の圧延面法線方向の逆局点図におけるの集積度の最大値を所定の範囲に制御するのがよい。
(d)加えて、より良好な光沢感を生じさせるためには、チタン母材の平均結晶粒径を適切に制御するのが望ましい。チタン母材の結晶粒が微細すぎても、粗大すぎてもスパークル光沢が認識しにくくなるからである。
本発明は上記知見に基づいてなされたものである。以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.構成
本発明に係るチタン材は、例えば、図1に示すようにチタン母材1と、上記チタン母材1の表面に形成された酸化皮膜2とを有するチタン材である。
2.チタン母材
2-1.化学組成
チタン母材の化学組成については、工業用純チタンまたはチタン合金からなる。工業用純チタンについては、特にその種類を問わない。なお、工業用純チタンとは、意図的に添加した元素を含まず、不純物とTiとからなるチタン材であり、通常、Ti含有量は98%以上となる。
一般的な工業用純チタンとして、JIS 1種~4種、またはASTM/ASME Grade1~4が例示される。工業用純チタンの不純物として代表的な元素は、C、H、O、N、Fe、である。上記規格に定められた不純物元素の含有量は、それぞれC:0.08%以下、H:0.015%以下、O:0.40%以下、N:0.05%以下、Fe:0.50%以下である。
チタン合金についても、特にその種類を問わないが、例えば、汎用合金である耐食チタン合金、または、耐食チタン合金以外のα型チタン合金、α+β型チタン合金、β型チタン合金であればよい。
2-2.平均結晶粒径
スパークル塗料は、鱗片状のガラスフレークを含有しているため、塗料内で、反射挙動が変化し、被塗物上に光沢感を出すことができる。一方、本発明に係るチタン材では、塗料を使用しないが、非晶質または結晶質のTiOの一方がガラスフレークのような役割を果たすことで、異なる反射挙動が生じる。この結果、チタン材がスパークル光沢を有すると考えられる。これらTiOは、チタン母材表面にある結晶粒毎に成長していく。このため、チタン母材の結晶粒径は、チタン材の光沢感に影響を与えると考えられる。
そこで、チタン母材の平均結晶粒径は、30~85μmであるのが好ましい。チタン母材の平均結晶粒径が30μm未満であると、非常に微細にTiOが結晶化していく。このため、反射の挙動が大きく変化せず、スパークル光沢として視認しにくくなる。そこで、本発明に係るチタン母材の平均結晶粒径は、30μm以上とするのが好ましい。チタン母材の平均結晶粒径は、40μm以上とするのがより好ましい。
一方、チタン母材の平均結晶粒径が85μmを超えると、非晶質の中で成長した結晶質のTiOが粗大になりすぎて、スパークル光沢を視認しにくくなる。このため、本発明に係るチタン母材の平均結晶粒径は、85μm以下とするのが好ましい。チタン母材の平均結晶粒径は、80μm以下とするのがより好ましい。平均結晶粒径は、後述する集積度と同様に、EBSDを用いて、測定すればよい。
2-3.集積度
スパークル光沢を得るためには、非晶質のTiOの中に結晶質のTiOが分散して存在するような酸化皮膜を形成することが有効と考えられる。また、このような酸化皮膜の形成する際、チタン母材表面での結晶方位が大きな影響を及ぼすと考えられる。スパークル光沢を視認しやすくするために、チタン母材の表面での結晶粒方位は適切に制御する必要がある。
チタン母材の結晶方位は、EBSDを用いて特定面の集積度により評価する。具体的には、チタン母材の圧延面法線方向の逆極点図における集積度の最大値が7.5以下であるのが好ましい。チタン母材の圧延面法線方向の逆極点図における集積度の最大値が7.5より大きく、チタン母材が特定の方向に集積していると、TiOの結晶化挙動が均一となり、スパークル光沢を得にくくなるからである。チタン母材の圧延面法線方向の逆極点図における集積度の最大値は、6.8以下とするのがより好ましく、5.0以下とするのがさらに好ましい。
集積度の測定は、以下の手順で行うことができる。具体的には、チタン板の板幅方向に垂直な面(以下「L断面」ともいう)を研磨して測定面とし、この面の全板厚×1mmを測定視野とし走査電子顕微鏡(SEM)で電子線を走査しながら電子線後方散乱回折(EBSD)法にてEBSDパターンを測定、解析し、コンピュータ上での計算により、チタンのα相(母相)の結晶方位を同定する。測定時の加速電圧は、15kVとすればよい。
測定条件は、ステップ1~5μmで2~10視野程度とする。そのデータについて、TSLソリューションズ製のOIM Analysisソフトウェアを用いて、圧延面法線方向の逆極点図における集積度の最大値を算出する。なお、上記ソフトウェアを用いて、集積度を算出する場合、結晶方位がランダムな場合の計算結果を標準とする。集積度は、測定した値を標準の値で除した値(比)を意味する。
逆極点図は、後方散乱電子線回折(EBSD)法の球面調和関数法を用いたTexture解析を用いて算出するのがよい(展開指数=16、ガウス半値幅=5°)。その際に、圧延変形の対称性を考慮し、板厚方向、圧延方向、板幅方向それぞれに対して線対称の強度となるように、計算を行うのが望ましい。
なお、チタン母材の平均結晶粒径および圧延面法線方向の逆極点図における集積度の最大値を、上記範囲とするためには、チタン材に用いるチタン素材の平均結晶粒径および集積度の最大値を制御すればよい。後述する二段階の陽極酸化工程を経ても、平均結晶粒径および集積度の最大値は変化しないからである。
3.酸化皮膜
3-1.酸化皮膜の構成
酸化皮膜は、母材の表面に形成し、主に、Tiの酸化物であるTiOからなる。本発明に係るチタン材は、酸化皮膜において、非晶質TiOと、結晶質のTiOとが混在する。
ここで、非晶質のTiOとは、結晶構造を有しないTiOのことをいう。具体的には、一般的に報告される結晶質のルチル型TiO、またはアナターゼ型TiOのいずれかに分類出来ず、電子線またはX線での回折ピークを示さないもののことである。
後述するように、本発明に係るチタン材では、陽極酸化を行うことで、TiOからなる酸化皮膜を形成させる。例えば、陽極酸化の際の印加電圧を高く、また処理時間を長くすることで、酸化皮膜は厚く、成長する。そして、酸化皮膜の成長に伴い、結晶構造の整っていない非晶質のTiOから、結晶構造の整った結晶質のTiOに変化する。
通常行う条件で陽極酸化を行うと、非晶質なTiOのみが均一に形成する。しかし、このような陽極酸化の前に、前処理として、印加電圧を低く、処理時間を長くした陽極酸化を行うと、結晶化したTiOと非晶質のTiOとが混在した酸化皮膜を得ることができる。結晶化したTiOと、非晶質のTiOとは異なる反射挙動を示すため、スパークル光沢を有するチタン材を得ることができる。
酸化皮膜は、例えば、図2の模式図に示すように、非晶質のTiOの中に、結晶質のTiOが分散して存在するのが好ましい。図2は、便宜上、分散した結晶質のTiOを球状と仮定している。分散したTiOの結晶質の大きさは、目視可能な大きさである10μm以上であるのが好ましい。
ここで、非晶質のTiOと、結晶質のTiOの存在状態は、EBSDで測定される菊池線の違いにより判断することができる。その際の測定条件は、加速電圧15kV、照射電流50nAとし、1~5μmで2~10視野程度、測定する。
また、表面の酸化皮膜において、非晶質のTiOと、結晶質のTiOとが混在する、チタン材とは、陽極酸化後表面にて、上記のGDS分析でのO濃度が35質量%以上の領域が少なくとも1nm以上、好ましくは2nm以上存在し、かつ、EBSD分析にて結晶質のTiOと非晶質のTiOに対応する構造不明な領域が少なくとも1%以上、好ましくは、2%以上ずつ混在する状態であることをいう。
3-2.酸化皮膜の厚さ
本発明に係るチタン材では、酸化皮膜の厚さについて、例えば、酸化皮膜の厚さが250nm未満であるのが好ましい。酸化皮膜の厚さが250nm以上であると、前記のように酸化皮膜の厚さが厚くなりすぎ、結晶構造の整った結晶質のTiOのみとなり、スパークル光沢が得られないからである。酸化皮膜の厚さは、240nm以下であるのが好ましい。
一方、酸化皮膜の厚さが1nm未満であると、光の干渉作用が十分でない可能性があり、スパークル光沢に及ぼす屈折率の違いの影響が得にくい。また、表面は結晶質のTiOと非晶質のTiOに覆われている、すなわち、結晶質と非晶質とのTiOの合計は100%が最も望ましいと考えられるが、厚さが1nm未満であると、酸化皮膜が十分形成していない可能性があるからである。このため、酸化皮膜の厚さは、1nm以上であるのが好ましい。酸化皮膜の厚さは、10nm以上であるのがより好ましい。
なお、酸化皮膜の厚さは、GDSを用いて測定を行う。この際、表面のO濃度が35質量%以上であれば酸化皮膜が形成されたと判断し、O濃度が表面に対して半減した部位までの深さ方向の距離を酸化皮膜の厚みとする。また、GDS分析では、測定径をφ4mmとし、表面から厚さ方向に10μmまでの深さについて各元素の濃度分布を測定する。
4.表面粗さ
本発明に係るチタン材では、表面粗さについて規定する。陽極酸化後の酸化皮膜に凹凸があると、その凹凸からも光の拡散反射が生じる。これにより、非晶質のTiOと結晶質のTiOとを混在させて形成させたとしても、スパークル光沢を得難くなるからである。すなわち、より平滑であることが望ましい。
本発明に係るチタン材において、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqが10°以下、粗さ曲線の算術平均粗さRaが0.365μm以下、10点平均粗さRZjisが1.92μm以下であるのが好ましい。
粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqが10°を超えると、表面においてより良好なスパークル光沢を得難くなる。このため、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqは、10°以下とするのが好ましい。粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqは、9°以下とするのがより好ましい。
粗さ曲線の算術平均粗さRaが0.365μmを超えると、より良好なスパークル光沢を得難くなる。このため、粗さ曲線の算術平均粗さRaは、0.365μm以下であるのが好ましく、0.200μm以下であるのがより好ましい。
10点平均粗さRZjisが1.92μmを超えても、より良好なスパークル光沢を得難くなる。このため、10点平均粗さRZjisが1.92μm以下とするのが好ましく、1.00以下とするのがより好ましい。
なお、上記の算術平均粗さRa、最大高さRzjis、二乗平均平方根傾斜RΔqは、以下の条件により測定すればよい。具体的には、KEYENCE製レーザー顕微鏡「VK9700」を用いて500倍(284.7×200μm)で観察し、カットオフ値λs=2.5μm、λc=0.08mm、N=2とするのがよい。
5.色彩評価
本発明に係るチタン材は、Lab表色系において、以下の(i)~(iii)式を満足するのが好ましい。
30.9≦L≦45.8 ・・・(i)
-2.4≦a≦3.5 ・・・(ii)
-25.1≦b≦-0.22 ・・・(iii)
なお、上記式中の各記号は、以下を示すものであり、Labは、45°の角度で入射し、入射から試料垂直方向に15°傾けた位置で受光した色を測定する。
:明度(白)
:正・・・赤方向色度、負・・・緑方向色度
:正・・・黄方向色度、負・・・青方向色度
上記(i)~(iii)式を満足しない場合には、より良好なスパークル光沢を得にくくなる。したがって、上記(i)~(iii)式を満足するのが好ましい。すなわち、(i)式に示すLの値が30.9未満であると、より良好なスパークル光沢を得にくくなる。このため、Lの値は、30.9以上とするのが好ましく、33.0以上とするのがより好ましい。一方、Lの値が、45.8を超えても、より良好なスパークル光沢が得にくくなる。このため、Lの値は、45.8以下であるのが好ましく、44.0以下であるのがより好ましい。
また、(ii)式に示すaの値が-2.4未満であると、より良好なスパークル光沢を得にくくなる。このため、aの値は、-2.4以上とするのが好ましく、-1.0以上とするのがより好ましい。一方、aの値が、3.5を超えても、より良好なスパークル光沢が得にくくなる。このため、aの値は、3.5以下とするのが好ましく、2.0以下とするのがより好ましい。
さらに、(iii)式に示すbの値が-25.1未満であると、より良好なスパークル光沢を得にくくなる。このため、bの値は、-25.1以上とするのが好ましく、-20.0以上とするのがより好ましい。一方、bの値が、-0.22を超えても、より良好なスパークル光沢が得にくくなる。このため、bの値は、-0.22以下とするのが好ましく、-2.0以下とするのがより好ましい。なお、測定には、光輝感・粒子間測定器であるBYK製のBYK-macを用いればよい。
6.特性評価
本発明のチタン材において、スパークル光沢を有するか否かについては、目視を用いて評価することもできるが、例えば、後述する光輝感Saおよび高光沢領域密度ρの二つの指標を用いて、定量的に評価することもできる。
光輝感Saは、測色用補助イルミナントCを光源に用い、45°の角度で入射し、入射から試料垂直方向に15°傾けた位置で写真撮影し、撮影した写真の光沢の弱い部位が黒色、粒子状の光沢の強い部位が白色となるよう2値化し、黒色部の面積Sbと白色部の面積Swの存在比率に基づいて、算出される。なお、SwとSbの和が測定される全面積となる。
具体的には、以下の式を用いて、算出される。
Sa=100×Sw/(Sw+Sb) ・・・(a)
但し、上記式中の各記号は、以下により定義される。
Sa(なし):光輝感
Sw(mm):白色部の面積
Sb(mm):黒色部の面積
Saが、3.5以上である場合を、良好な光輝感を有すると判断する。Saは、5.0以上であるのがより好ましく、8.0以上であるのがさらに好ましい。Saは、高ければ高い程、好ましい。なお、Saの測定には、BYK製のBYK-macを用いる。
さらに、スパークル光沢を評価するためには、Saが3.5以上となる、高光沢領域の密度ρ(個/mm)も重要な値となる。良好なスパークル光沢を得るためには、高光沢領域が分散しているのが望ましいからである。
算出方法は、上記Saを測定するために撮影した写真(30mm×40mm範囲)において、高光沢領域の個数を測定する。測定に際し、倍率10倍以上、視野数2視野の測定条件で、目視でも識別可能な10μm以上である場合を1個と判断する。
なお、本実験結果より、この高光沢領域は、EBSD分析にて、構造不明な非晶質のTiOに対応する領域の中に分散した単独、ないし、接触した複数の結晶質のTiOの大きさに対応することを確認した。すなわち、10μm以上の結晶質のTiOが分散することを意味する。続いて、全面積、つまり、撮影した全領域の面積で除することで、ρを算出する。具体的には、以下の式のとおりである。
ρ=Dg/(Sw+Sb) ・・・(b)
但し、上記式中の各記号は、以下により定義される。
ρ(個/mm):Saが3.5以上となる領域(高光沢領域)の個数密度
Dg(個):Saが3.5以上となる領域(高光沢領域)の個数
Sw(mm):白色部の面積
Sb(mm):黒色部の面積
ρは、0.5個/mm以上であるのが好ましく、1.0個/mm以上であるのがより好ましく、1.2個/mm以上であるのがさらに好ましい。ρは、高ければ高い程、好ましい。
7.製造方法
本発明に係るチタン材の好ましい製造方法について説明する。本発明に係るチタン材は、製造方法によらず、上述の構成を有していれば、その効果を得られるが、例えば、以下のような製造方法により、安定して製造することができる。
7-1.チタン母材となるチタン素材の製造
本発明に係るチタン材において、チタン母材となるチタン素材については、特に製造条件を限定しない。しかし、チタン母材の平均結晶粒径および圧延面法線方向の逆極点図における集積度の最大値については、上述した範囲に制御するのが望ましい。なお、上記の平均結晶粒径および集積度の最大値については、陽極酸化の前後で変化をしない。したがって、チタン母材の素材となるチタン素材について、必要に応じて、適宜、平均結晶粒径および集積度の最大値を調整すればよい。
例えば、スポンジチタン、母合金等の溶解原料を、真空アーク溶解、プラズマアーク溶解、電子ビーム溶解により、溶解し、熱間鍛造でチタンスラブを得ればよい。また、上記スラブについて、所定の寸法形状まで熱間圧延を行えばよい。続いて、必要に応じて、冷間圧延を行えばよい。冷間加工後、必要に応じて、熱処理を行えばよい。これら工程を経て、チタン素材が得られる。
7-2.第一陽極酸化工程
得られたチタン素材について、必要に応じて、研磨を行うことが好ましい。研磨は、コロイダルシリカを用いた鏡面研磨、または所定の溶削液で溶削を行うことが好ましい。溶削液としては、例えば、乳酸54.8質量%、ふっ酸8.3質量%、硝酸13.2質量%、25℃の混合溶液、またはふっ酸1.3質量%、硝酸8.0質量%、40℃の混合溶液が挙げられる。
続いて、第一陽極酸化を行うのが好ましい。チタン材の好ましい製造方法においては、第一陽極酸化および第二陽極酸化の二段階の陽極酸化を行うのが好ましい。通常、第一陽極酸化を行わず、第二陽極酸化のみを行うが、この場合、非晶質のTiOしか形成しない。しかし、予め第一陽極酸化を行うと、TiOの結晶化の核が形成され、非晶質のTiOの中で、一部、結晶化したTiOが成長しやすくなる。
そして、第一陽極酸化は、第二陽極酸化を行う前の前処理として位置づけられる。第一陽極酸化では、印加電圧を15~20Vとし、処理時間を30s以上として、陽極酸化を行うのが好ましい。
ここで、第一陽極酸化における印加電圧が15V未満であると、良好なTiOの核が形成されない。このため、第一陽極酸化の印加電圧は、15V以上とするのが好ましい。一方、第一陽極酸化の印加電圧が20Vを超えると、TiOの結晶化が進み過ぎて、良好な、スパークル光沢を得ることができない。このため、第一陽極酸化の印加電圧は20V以下とするのが好ましい。
また、第一陽極酸化の処理時間が30s未満であると、良好なTiOの核が形成されない。このため、第一陽極酸化の処理時間は、30s以上とするのが好ましい。この際の電解液は、特に、限定しないが、硫酸1質量%溶液とするのが好ましく、処理温度は5~70℃の範囲とするのが好ましい。
7-3.第二陽極酸化工程
第一陽極酸化を行った後、第二陽極酸化を行うのが好ましい。第二陽極酸化では、印加電圧を25~40Vとし、処理時間を10s以上とし、陽極酸化を行うのが好ましい。第二陽極酸化を行うことで、第一陽極酸化を行った際に生成した核に基づいて、TiOが成長し、結晶化するからである。第一陽極酸化と同様、電解液は、特に限定しないが、例えば、硫酸1質量%溶液とするのが好ましく、処理温度は5~70℃の範囲とするのが好ましい。
なお、第一陽極酸化の際に陽極として使用したチタン素材を、第二陽極酸化の際に陽極として使用する。
ここで、第一陽極酸化工程の電圧をそのまま印加し、第二陽極酸化工程を行ってもよく、また、電圧のみ、除荷し、0とした後、第二陽極酸化工程を行ってもよい。加えて、第一陽極酸化工程の後、電極板を取り出し、洗浄、乾燥し、再度、第二陽極酸化工程を行ってもよい。第二陽極酸化工程の後は、電極板であるチタン素材を取り出し、洗浄、乾燥等を行うことで、本発明に係るチタン材が得られる。
また、第一陽極酸化工程および第二陽極酸化工程において、処理時間とは、電圧を昇圧する昇圧時間と、印加電圧で保持する保持時間との合計の時間を指す。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に記載の化学組成を有するチタンスラブについて、熱間圧延した後、スケール除去を施し、厚さ5mmのチタン薄板を板厚0.5mmまで冷間圧延した。その後、上記の冷間圧延板に550~680℃の熱処理を480分施し、平均結晶粒径を13~96μmに調整し、チタン素材とした。なお、熱処理は非酸化性の雰囲気で実施した。
(平均結晶粒径および集積度)
得られたチタン素材について、平均結晶粒径および圧延面法線方向の逆局点図における集積度の最大値を、EBSDを用いて測定した。なお、チタン素材の平均結晶粒径および圧延面法線方向の逆局点図における集積度は、後述する陽極酸化を行った後のチタン材においても変化しないことを確認した。すなわち、測定を行った平均結晶粒径および圧延面法線方向の逆局点図における集積度の最大値は、本発明に係るチタン材において、チタン母材の平均結晶粒径および圧延面法線方向の逆局点図における集積度の最大値となる。
測定においては、チタン素材の板幅方向に垂直な面(以下「L断面」ともいう)を研磨して測定面とし、この面の全板厚×1mmを測定視野とし、ステップ1~2μmで少なくとも2視野、最大5視野まで観察し、平均結晶粒径および圧延面法線方向の逆局点図における集積度の最大値を測定した。
具体的には、走査電子顕微鏡(SEM)で電子線を走査しながら電子線後方散乱回折(EBSD)法にて得られたEBSDパターンについて測定および解析を行った。解析に際し、TSLソリューションズ製のOIM Analysisソフトウェアを用いて、コンピュータ上での計算により、チタンのα相(母相)の結晶方位の同定を行った。
測定に用いた装置は、TSLソリューションズ(株)製EBSD検出器を搭載した日本電子(株)製JSM-7200Fであり、加速電圧15kVで実施した。なお、以下で、EBSDを使用する場合も同様の条件で測定を行った。
圧延面法線方向の逆局点図におけるは、後方散乱電子線回折(EBSD)法の球面調和関数法を用いたTexture解析を用いて算出した(展開指数=16、ガウス半値幅=5°)。その際に、圧延変形の対称性を考慮し、板厚方向、圧延方向、板幅方向それぞれに対して線対称の強度となるように、計算を行った。
測定結果をまとめて、表1に示す。
Figure 0007502601000001
続いて、得られたチタン素材について、表2に示す内容の表面調整を行った。表2中の溶削Aとは、乳酸54.8質量%、ふっ酸8.3質量%、硝酸13.2質量%、25℃の混合溶液中に1.5分浸漬させたものである。溶削Bとは、ふっ酸1.3質量%、硝酸8.0質量%、40℃の混合溶液中に1.5分浸漬させたものである。
また、表2中の鏡面研磨とは、コロイダルシリカ研磨を行い、鏡面仕上げにしたものである。P1500とは、湿式研磨を行った際の研磨紙の番手を意味し、砥粒の粒度に対応する。なお、表面調整研磨項目の「無し」とは、圧延ままの表面である。
続いて、第一陽極酸化工程を行った。第一陽極酸化工程では、陽極に25×50mmのチタン板を用い、陰極に30×50mmの板形状のチタン素材を用い、硫酸1質量%溶液中で陽極酸化を行った。陽極に第一陽極酸化工程で陽極酸化を行った試験片を用い、陰極に30×50mmのチタン板を用い、硫酸1質量%溶液中でさらに陽極酸化(第二陽極酸化工程)を行い、チタン材を得た。なお、第一陽極酸化工程および第二陽極酸化工程における各種条件は、表2に記載するとおりである。
Figure 0007502601000002
(非晶質TiOおよび結晶質TiO
非晶質のTiOと、結晶質のTiOについては、EBSDを用いて、酸化皮膜の測定を行うことで、その存在を確認した。この際、非晶質のTiOと結晶質のTiOは、菊池線の違いから判断した。EBSDの測定条件は、加速電圧15kV、照射電流50nAとし、1~5μmで2~10視野程度、測定した。表3に記載の本発明例は、全て、非晶質のTiOの中に結晶質のTiOが分散して混在していた。これは、目視でも確認された。
(酸化皮膜の厚さ)
得られたチタン材について、酸化皮膜の厚さを測定した。酸化皮膜の厚さは、GDSを用いて測定を行った。この際、表面のO濃度が35質量%以上であれば酸化皮膜が形成したと判断し、O濃度が表面に対して半減した部位までの深さ方向の距離を酸化皮膜の厚みとした。なお、GDS分析では、測定径をφ4mmとし、表面から厚さ方向に10μmまでの深さについて各元素の濃度分布を測定した。さらに、以下の表面粗さ、Labの測定、Saの測定、ρの測定を行った。
(表面粗さ)
算術平均粗さRa、最大高さRzjis、二乗平均平方根傾斜RΔqを測定した。測定には、KEYENCE製レーザー顕微鏡「VK9700」を用い、倍率は500倍(284.7×200μm)とし、カットオフ値λs=2.5μm、λc=0.08mm、N=2で測定した場合の平均値を採用した。
(Labの測定)
abについては45°の角度で入射し、入射から試料垂直方向に15°傾けた位置で受光した色を評価した。測定装置は、光輝感・粒子間測定器であるBYK-macを用いた。
(特性評価)
光輝感Saは、以下の手順で測定した。光輝感Saは、測色用補助イルミナントCを光源に用い、45°の角度で入射し、入射から試料垂直方向に15°傾けた位置で写真撮影し、撮影した写真の光沢の弱い部位が黒色、粒子状の光沢の強い部位が白色となるよう2値化し、黒色部の面積Sbと白色部の面積Swの存在比率に基づいて、算出した。
光輝感Saの測定は、測色用補助イルミナントCを光源に用い、45°の角度で入射し、入射から試料垂直方向に15°傾けた位置で写真撮影し、撮影した写真の光沢の弱い部位が黒色、粒子状の光沢の強い部位が白色となるよう2値化し、白色部の存在比率で評価した。具体的には白色部の面積Swと黒色部の面積Sbとし、Sa=100×Sw/(Sw+Sb)として計算し、N=2で測定した平均値とした。Saが3.5以上である場合を良好な特性値であると判断した。なお、Saの測定にはBYK製のBYK-macを用いて実施した。
Saに加え、ρについても測定を行った。上記Saを算出するために撮影した写真(30mm×40mm範囲)において、高光沢領域の個数を数え、撮影した面積で割り戻すことで計算した。なお、測定に際し、倍率10倍以上、視野数2視野の測定条件で、10μm以上である場合を1個と判断した。また、高光沢領域とは、Saが3.5以上の領域のことを意味する。ρが0.5以上である場合を良好な特性値であると判断した。
なお、スパークル光沢の評価については、最初に目視で確認を行い、スパークル光沢を有する例を○、スパークル光沢が無い例を×と記載し、Saおよびρを算出した。なお、No.26および28については、Saおよびρについて、有効なデータが得られなかったため、「-」と記載した。以下、結果を纏めて表3に示す。
Figure 0007502601000003
本発明の規定を満足するNo.1~23は、良好な外観を有し、スパークル光沢も確認することができた。その一方、本発明の規定を満足しないNo.24~29は、良好な外観を有しなかった。
No.12は、本発明の規定を満足する本発明例であるが、酸化皮膜の厚さが本発明の好ましい範囲を満足しなかったため、Saおよびρが比較的低い値となった。No.16、および18~23も、本発明例ではあるが、L、a、bの少なくとも一つの値が本発明の好ましい範囲を満足しなかったため、Saおよびρが比較的低い値となった。なお、No.21~23については、RΔqが本発明の好ましい範囲を満足しなかった。No.18も本発明例ではあるが、RΔqが本発明の好ましい範囲を満足しなかったため、Saおよびρが比較的低い値となった。
No.24は、第一陽極酸化工程における印加電圧が低かったため、結晶質のTiOが成長せず、Saおよびρが低い値となった。No.25は、第一陽極酸化工程における印加電圧が高かったため、結晶質のTiOが成長せず、Saおよびρが低い値となった。
No.26は、第一陽極酸化工程における処理時間が短く、30s未満であったため、結晶質のTiOが成長せず、スパークル光沢が視認されなかった。No.27は、第一陽極酸化工程自体を行わなかったため、結晶質のTiOが成長せず、Saおよびρが低い値となった。No.28は、第二陽極酸化工程における印加電圧が低かったため、結晶質のTiOが成長せず、スパークル光沢が視認されなかった。No.29は、第二陽極酸化工程における印加電圧が高かったため、非晶質のTiOが形成しなかったため、Saおよびρが低い値となった。
本発明は、塗料を要することなくスパークル光沢を有するチタン材を得ることができるため、製造コストの観点から、非常に有用である。すなわち、本発明は、新たな意匠性を有するスパークル光沢のチタン材および、当該チタン材の安価かつ工業的に安定して供給することを可能にした製造方法を見出したものである。このため、産業上、極めて有用である。
1.チタン母材
2.酸化皮膜
3.非晶質TiO
4.結晶質TiO

Claims (7)

  1. チタン母材と、前記チタン母材の表面に形成された酸化皮膜と、を有するチタン材であって
    記酸化皮膜において、非晶質のTiOと、結晶質のTiOとが混在し、
    前記チタン材表面において、
    粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜RΔqが10°以下であり、
    粗さ曲線の算術平均粗さRaが0.365μm以下であり、
    10点平均粗さR Zjis が1.92μm以下である、チタン材。
  2. 前記酸化皮膜において、前記非晶質のTiOの中に、10μm以上の前記結晶質のTiOが分散して存在する、請求項1に記載のチタン材。
  3. 前記酸化皮膜の厚さが250nm未満である、請求項1または2に記載のチタン材。
  4. 前記チタン母材の圧延面法線方向の逆局点図における集積度の最大値が7.5以下である、請求項1~3のいずれかに記載のチタン材。
  5. 前記チタン母材の平均結晶粒径が、30~85μmである、請求項1~4のいずれかに記載のチタン材。
  6. ab表色系において、下記の(i)~(iii)式を満足する、請求項1~5のいずれかに記載のチタン材。
    30.9≦L≦45.8 ・・・(i)
    -2.4≦a≦3.5 ・・・(ii)
    -25.1≦b≦-0.22 ・・・(iii)
  7. 請求項1~6のいずれかに記載のチタン材の製造方法であって、
    (a)印加電圧を15~20Vとし、30s以上陽極酸化を行う、第一陽極酸化工程と、
    (b)前記(a)の工程の後に、印加電圧を25~40Vとし、10s以上陽極酸化を行う、第二陽極酸化工程と、
    を有する、チタン材の製造方法。
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