JP2015509955A - 改善された官能特性を有する高エネルギー液体栄養組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、栄養補助食品または完全栄養素の何れかとして栄養を提供するための液体経腸組成物であって、低体積の液体中の高タンパク質含量、特に主要タンパク質源としてのミセルカゼイン、特に液体組成物100ml当たり6〜20gのタンパク質を含む組成物を提供することであり、組成物は、乳酸をさらに含み、6〜8の範囲内のpHを有する。また、そのような液体経腸組成物の改善された製造プロセスを提供することも、本発明の目的である。

Description

発明の分野
本発明は、経腸栄養組成物の分野に含まれる。特に、本発明は、液体栄養組成物の粘度の調整に関する。特に、高タンパク質レベルおよびミセルカゼインを含む、中性pHを有する液体栄養組成物の粘度の調整に関する。特に、本発明は、粘度の低減の問題に対応し、それにより、経腸栄養法および/または特定医療用に好適な高エネルギー液体栄養組成物の提供を促進する。
発明の背景
好ましくは、医療用の乳製品は、栄養失調患者における栄養物の1日摂取量を満たすために、栄養物、特にタンパク質およびミネラルが高度に濃縮されている。これらの患者は、悪液質患者、または末期AIDS、癌もしくは癌治療、COPD(慢性閉塞性肺疾患)等の重度の肺疾患、結核および他の感染症に苦しんでいる人、または大手術もしくは火傷等の外傷を経験した人であってもよい。さらに、喉または口の障害、たとえば食道癌または口内炎に苦しんでいる人、および嚥下障害者等の嚥下に問題のある人は、特別な液体の低体積栄養を必要とする。また、食欲低下または味覚喪失に苦しんでいる人も、低体積の、好ましくは液体の食物の恩恵を受ける。これらの患者はまた、高齢者、特に病弱な高齢者および病弱となるリスクを有する高齢者であってもよい。これに関して、高齢者のエネルギー需要量は低減し得るが、製品を摂取するその能力もまた減退し得る。たとえば、高齢者は、たとえば嚥下困難により、または栄養物の1日摂取量を満たすために高齢者が摂取する必要がある製品の量が多すぎることから、製品の摂取が困難となり得る。したがって、コンプライアンスが最適ではなく、多くの場合摂取量が最適以下であり、栄養が最適以下となって、最終的に栄養失調となる。
上述の患者の群は、食物の稠度に対して、および製品の官能特性、たとえば粘度、粘性、口当たり、味、匂いおよび色に対して極めて敏感となり得る。また、患者、たとえば悪液質患者は典型的に、極度の衰弱に苦しみ、これによって多くの場合、患者は垂直姿勢で座ることができず、またパックから食物を飲むこと、またはさらにはストローから食物を吸い込むことができない。これらの患者は、高い栄養物含量、特にタンパク質を有する液体の低体積経腸組成物から十分に恩恵を受ける。
しかしながら、多量のタンパク質およびミネラルは、加工および保存中に製品の全体的粘度を増加させる。しかしながら、低粘度液体製品がほとんどの場合患者に喜ばれ、これによって、そのような製品を調合することが課題となる。
したがって、本発明の根本にある問題は、栄養補助食品または完全栄養素の何れかとして栄養を提供するための液体経腸組成物であって、低体積の液体中の高タンパク質含量、特に主要タンパク質源としてのミセルカゼインを含み、上述の異なる患者群、特に高齢者または病気の患者における栄養および健康を補助する組成物を提供することである。また、改善された製造プロセスを提供し、高粘度に関連する問題を回避または軽減することも、本発明の目的である。
先行技術
乳タンパク質、たとえばミセルカゼインまたは乳清が、チーズ製造に使用される組成物の酸性化および加工のための乳酸(細菌を生成する)またはクエン酸に関連する、チーズ製造プロセスに関する先行技術文献が利用可能である。たとえば、WO200230210において、牛乳からチーズを製造する方法が説明されており、ミセルカゼイン、乳酸およびクエン酸について言及されている。それらの酸は両方とも、組成物の酸性化の目的において、等しく十分に適合するものとして言及されている。チーズ製造におけるそのような中間体は、標的患者群に適合せず、また、そこでは粘度が問題とされていない。
WO2004/054371は、病原性細菌の成長を防止するために乳酸で化学的に酸性化された栄養液体組成物に関する。pHは、3.5〜6である。実際には、組成物は、比較的低いタンパク質濃度、すなわち約1.3〜1.5g/100mlに対応する再構成された乳児用調製物を対象としているため、これは高タンパク質濃度に関連した粘度の問題を考慮していない。酸性化のための努力がなされている。
WO2010/140877は、ミセルカゼインおよび任意にカゼイネートを含有する液体経腸栄養組成物に関し、一価金属イオンの全量は、25mg/gタンパク質未満である。有機酸が組成物中に含まれるように選択されてもよく、言及された全ての有機酸のうち、クエン酸が好ましく、例において使用されている。
本発明は、既存の組成物と比較して改善された官能特性を有する液体栄養組成物に関する。前記改善された組成物は、6〜8の範囲内のpHを有し、6〜20g/100mlのタンパク質であって、少なくともミセルカゼインを含むタンパク質を含み、乳酸をさらに含み、好ましくはその量は1.5g/100mlまでの量であり、人、特にそれを必要とする人、たとえば高齢者およびある特定の疾患状態を有する患者の栄養需要量を満たすように設計される。組成物は、特に高タンパク質含量により高エネルギーである一方で、改善された官能特性、特に低下した粘度を有し、組成物がより良好に経口で摂取され得る、または管により投与され得るようにする。官能特性の改善により、患者によるそのような組成物の摂取が関与する場合、コンプライアンスの上昇が可能となる。粘度の制御は、乳酸を使用して達成され得るが、当該技術分野においてそのような高タンパク質および/または高エネルギー組成物の安定化に従来使用されたクエン酸は、逆の効果を有することが判明した。本発明者らの知見は、添付の例においてより詳細に説明される。図1を参照されたい。
液体栄養組成物
したがって、本発明は、6〜20g/100mlのタンパク質であって、ミセルカゼインを含むタンパク質と、乳酸とを含む、6〜8の範囲内のpHを有する液体栄養組成物に関し、乳酸は、好ましくは1.5g/100mlまでの量で存在する。
好ましくは、前記液体栄養組成物中のタンパク質の量は、7〜20g/100ml、より好ましくは8〜19g/100ml、さらにより好ましくは9〜18g/100ml、最も好ましくは9〜16g/100mlである。
前記液体栄養組成物中のミセルカゼインの量は、全タンパク質含量を基準として、好ましくは、55〜95wt%、より好ましくは60〜90wt%、より好ましくは65〜85wt%である。
好ましい態様において、本発明の液体栄養組成物は、全タンパク質含量を基準として、好ましくは40wt%未満、より好ましくは35wt%未満のカゼイネートをさらに含む。一態様において、カゼイネートは、1〜40wt%、より好ましくは2〜35%の範囲内の量で存在する。
好ましくは、本発明の液体栄養組成物は、1.5g/100mlまでの量の乳酸を含み、好ましくは、乳酸の量は、0.05〜1.0g/100ml全液体組成物、より好ましくは0.1〜1.0g/100ml、最も好ましくは0.2〜0.5g/100mlである。本発明による液体栄養組成物中に、示された範囲内の同等量のクエン酸の代わりに乳酸を含有させることは、本発明による組成物の粘度を低減することが示された。クエン酸による粘度の増加は、0.2g/100mlを超える濃度で最も顕著であったが、一方その乳酸がその濃度で存在する場合、粘度はそのような急激な増加を示さず、実際には安定化した。
あるいは、別の点で粘度の問題に大きく寄与するのは結局タンパク質であるため、乳酸の量は製品のタンパク質含量に関連する。好ましくは、乳酸の量は、250mg/gタンパク質までである。より好ましくは、乳酸の量は、全液体組成物のタンパク質1g当たり1〜200mg、好ましくは2.5〜100mg/gタンパク質、より好ましくは5〜75mg/gタンパク質、最も好ましくは全液体組成物のタンパク質1g当たり乳酸10〜75mgである。
あるいは、本発明の液体栄養組成物は、好ましくは、400mg/全液体組成物のgミセルカゼインまでの量の乳酸を含む。より好ましくは、乳酸の量は、4〜300mg/gタンパク質、より好ましくは10〜200mg/gミセルカゼイン、最も好ましくは全液体組成物のミセルカゼインのg当たり乳酸20〜100mgである。
好ましい態様において、本発明の組成物は、好ましくは1g/100ml全液体組成物までの量、好ましくは1mg〜500mg/100mlの量、より好ましくは5mg〜400mg/100mlの量、より好ましくは10mg〜300mg/100mlの量、最も好ましくは15mg〜100mg/100mlの量のシトレートをさらに含む。長期の熱安定性および保存期間のために、ある特定の量のシトレートを本発明の液体栄養組成物中に含めることが有益である。
好ましくは、組成物は、クエン酸および乳酸の組合せを含む。その組み合わされた量は、好ましくは、2.5g/100mlまでであり、より好ましくは、この組み合わされた量は、0.05〜2g/100ml、より好ましくは0.1〜1.5g/100ml、さらにより好ましくは0.25〜1.0g/100ml、最も好ましくは0.3〜0.75g/100mlである。これらの態様において存在する大量のクエン酸にもかかわらず、乳酸は、粘度レベルを安定化し、クエン酸のみを使用した場合に観察されていた粘度効果を大きく相殺することが判明した。
乳酸およびクエン酸が共存する場合、好ましくは、乳酸の重量は、好ましくは1.1〜20倍、より好ましくは2〜18倍、より好ましくは3〜15倍、または最も好ましくは4〜12倍だけシトレートの重量を超える。そのような比において、液体栄養組成物の粘度は低く維持される一方で、クエン酸の存在により影響される他のパラメータ、たとえば保存期間および熱安定性は、十分なレベルに維持される。
本発明の液体栄養組成物のエネルギー密度は、好ましくは、1.2〜3.5kcal/ml、好ましくは1.4〜3.0kcal/ml、より好ましくは1.8〜2.8kcal/mlである。
本発明の好ましい態様において、液体栄養組成物は、少なくとも1種の一価金属イオン、特にナトリウム、カリウムまたはそれらの混合物をさらに含む。好ましくは、液体組成物に含まれる一価金属イオンの全量は、50〜700mg/100ml、好ましくは100〜600mg/100ml、より好ましくは125〜500mg/100ml、最も好ましくは125〜400mg/100mlである。好ましくは、一価金属イオンは、ナトリウム、カリウムまたはそれらの混合物である。
液体栄養組成物が、少なくとも1種の一価金属イオンを含む場合、液体組成物に含まれる一価金属イオンの全量は、好ましくは、25〜400mg/100kcal、好ましくは30〜300mg/100kcal、より好ましくは40〜350mg/100kcal、最も好ましくは50〜300mg/100kcalである。
さらに好ましい態様において、液体栄養組成物は、少なくとも1種の二価金属イオン、好ましくはカルシウムおよび/またはマグネシウムをさらに含む。二価金属イオンの全量は、好ましくは、10〜600mg/100ml、好ましくは50〜550mg/100ml、より好ましくは100〜500mg/100mlの量で存在する。
あるいは、二価金属イオンの全量は、好ましくは、30〜400mg/100kcal、好ましくは50〜350mg/100kcal、より好ましくは60〜300mg/100kcalの量で存在する。
液体栄養組成物中の一価および二価金属イオンの全量は、好ましくは、60〜1300mg/100mlであり、より好ましくは、この量は、100〜1200mg/100ml、さらにより好ましくは125〜1000mg/100ml、最も好ましくは225〜900mg/100mlである。
好ましくは、液体栄養組成物は、熱処理、たとえば滅菌(たとえば超高温処理による)または低温殺菌される。
本発明の液体栄養組成物は、コーン/プレート配置を用いた回転粘度計を使用して、20℃で100s-1のせん断速度で測定した場合、好ましくは200mPa.s未満、好ましくは150mPa.s未満、より好ましくは100mPa.s未満、最も好ましくは80mPa.s未満の粘度を有する。
また、本発明の液体経腸栄養組成物を乾燥させることにより得ることができる粉末が、本発明に包含される。
さらに、液体栄養組成物の粘度の低減における乳酸の使用が、本発明に包含される。
さらに、それを必要とする人に、本発明の液体栄養組成物を提供する方法が、本発明に包含される。
さらに、少なくとも60wt%がミセルカゼインである6〜20g/100mlのタンパク質を含む、6〜8の範囲内のpHを有する液体栄養組成物の官能特性を改善する、すなわち特に粘度を調整する方法であって、前記組成物に乳酸を含める工程を含む方法、および前記調整プロセスにより得ることができる液体栄養組成物が、本発明に包含される。
発明の詳細な説明
液体栄養組成物
ここで、本発明者らは、6〜20g/100mlのタンパク質を含み、約6〜8のpHを有するミセルカゼイン含有液体栄養組成物、好ましくは水性組成物の粘度が、乳酸レベルの調節により調整され得ることを見出した。そのような高エネルギー経腸組成物の粘度は、ある特定の患者群、高齢者および重症患者には問題となるほど高くなり得るため、液体経腸栄養組成物のこれらの2つの特性をより良く理解し、それらの改善された制御を可能とすることが好ましい。そのような制御は、製品の嚥下に困難を有し得る人により摂取され得るように、十分に低い粘度を有する組成物を提供する上で助けとなり得る。
追加的に、または代替として、既存の高エネルギー栄養組成物の粘度を低減して、さらに高い栄養物レベルの含有を可能にし、それにより同様の粘度の最終製品を得ることができることが好ましい。追加的に、技術的観点から、とりわけ経腸的使用のための液体栄養組成物の粘度をより良好に制御して、経腸的使用のための液体栄養組成物のより良好な設計のために、栄養密度に関するそれらのパラメータ、特にミセルカゼインタンパク質レベルを平衡化することができることが好ましい。
好ましくは、本発明による液体栄養組成物は、組成物100ml当たり6、7、8、9、10、11、12g以上および13、14、15、16、17、18、19、20g以下、たとえば7〜20g/100ml、好ましくは8〜19g/100ml、より好ましくは9〜18g/100ml、最も好ましくは9〜16g/100mlのタンパク質を含む。そのミセルカゼインの量は、組成物の全タンパク質含量を基準として、好ましくは少なくとも55wt%、より好ましくは55〜95wt%、さらにより好ましくは60〜90wt%、最も好ましくは65〜85wtである。
好ましい態様において、本発明の液体栄養組成物は、全タンパク質含量を基準として、好ましくは40wt%以下、より好ましくは35wt%以下のカゼイネートをさらに含む。一態様において、カゼイネートは、1〜40wt%、より好ましくは2〜35%の範囲の量で存在する。
水性ミセルカゼイン組成物のpHは、約6〜8であるべきである。pHは、本発明の液体栄養組成物中で決定され、これは、当業者に知られている日常的な方法により、たとえば市販のpH測定デバイスを使用して行うことができる。さらなる態様において、組成物は、6.1〜7.8、好ましくは6.2〜7.5、より好ましくは6.3〜7.3の範囲のpHを有する。
ここで、「乳酸」という用語は、「ラクテート」という用語と同義であり、乳酸およびその塩形態、すなわちラクテート、たとえば乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸マグネシウム、乳酸カルシウムまたはそれらの組合せを含むことを意図する。ラクテートの固有特性に起因して、この化合物は、示されたpH範囲で塩−酸平衡で乳酸と共に、本発明の液体組成物中に存在する。本発明に関連して、乳酸の量が言及されている場合、これらは、付随する金属塩イオンを含まない、乳酸および/またはラクテートの量を指す。任意のカチオンの寄与を補正することは、当業者の技術の範囲内であると考えられる。
ここで、「クエン酸」という用語は、「シトレート」という用語と同義であり、クエン酸およびその塩形態、すなわちシトレート、たとえばクエン酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、好ましくはクエン酸カリウム、クエン酸ナトリウムまたはそれらの組合せを含むことを意図する。シトレートの固有特性に起因して、この化合物は、示されたpH範囲で塩−酸平衡にあるクエン酸と共に、本発明の液体組成物中に存在する。本発明に関連して、クエン酸の量が言及されている場合、これらは、付随する金属塩イオンを含まないクエン酸および/またはシトレートの量を指す。
本発明に関連して、「ミセルカゼイン」は、時折「天然ミセルカゼイン」とも呼ばれるが、乳中のカゼインの天然形態であるミセルの形態のカゼインを指す。これは、高品質の乳タンパク質であり、乳中に約2.6g/100mlの濃度で自然に存在する(Dairy Science and Technology、Walstra et al.,CRC Press、2006、table 1.1、page 4)。これは、カゼインタンパク質の天然ミセル構造に影響しない、または実質的に影響しないプロセスにより濃縮される。カゼインミセルは、様々なカルシウム量で市販されているが、一般に、約25g/kgタンパク質程度の高カルシウム含量を有する。ミセルカゼインは、たとえば、ミセルカゼイン単離物またはミセルタンパク質濃縮物の形態で市販されている。
一方、カゼインは、本発明に関連して使用される場合、その天然ミセル構造を失ったカゼインの凝固形態を指す。これは、金属、たとえばナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムに結合し、一般にカゼイネートと呼ばれる。いかなる混乱も回避するために、本出願の残余の部分において、非ミセルカゼインは、以降「カゼイネート」と呼ばれる。
一態様によれば、液体栄養組成物は、乳清タンパクを含む。好ましくは、本発明による全液体組成物の15wt%以下、より好ましくは10wt%以下、最も好ましくは5wt%以下の濃度である。
別の態様によれば、液体栄養組成物は、脂肪、消化性炭水化物、および非消化性炭水化物の1種以上をさらに含む。
さらに別の態様によれば、前記脂肪は、組成物の全エネルギー含量の10〜70%を提供し、前記消化性炭水化物は、組成物の全エネルギー含量の30〜60%を提供する。当該技術分野において、消化性炭水化物(4kcal/g)、タンパク質(4kcal/g)、および脂質(9kcal/g)のアトウォーター係数を使用して、重量に対する熱量の寄与を再計算することが慣例的である。
別の態様によれば、本発明の液体栄養組成物に含まれるタンパク質は、組成物の全エネルギー含量の5%〜100%、好ましくは10%〜80%、より好ましくは12%〜60%、最も好ましくは14%〜30%を提供する。高レベルのタンパク質は、肉体的に高容量を投与することができない可能性のある患者、たとえば流体制限のある患者にとって有益である。そのような患者は、1日当たりに必要な量の栄養補助を受けながらも、低減されたレベルの流体を与えられ得る。組成物は、通常の食事摂取に加えて、またはその代替として、完全栄養素として使用されてもよい。組成物はまた、脂肪および炭水化物の摂取があまり問題とならない場合、通常の食事摂取に加えて、栄養補助食品として使用されてもよい。
本発明による栄養組成物は、ある人の食習慣を補助するように、または完全栄養補助を提供するように設計される。したがって、本発明による組成物は、少なくとも脂肪および/または炭水化物および/またはビタミン、ミネラル、微量元素源および/または非消化性炭水化物源をさらに含んでもよい。好ましくは、本発明による組成物は、栄養学的に完全な組成物である。
好ましい態様によれば、液体栄養組成物は、6〜8のpHを有し、0.2〜0.6g/100mlの乳酸、および組成物100ml当たり8〜12gのタンパク質を含み、ミセルカゼインは全タンパク質含量の60〜80wt%を、またカゼイネートは20〜40wt%を占め、前記タンパク質は、組成物の全エネルギー含量の12〜24%を提供し、前記組成物は、1.8〜2.8kcal/mlのエネルギー密度を有する。前記好ましい態様は、任意に、0.015〜0.1g/100mlのクエン酸を、また任意に、全タンパク質含量の15wt%まで、10wt%まで、または5wt%までの量の乳清を含む。
さらに別の好ましい態様によれば、液体栄養組成物は、6〜8のpHを有し、0.2〜0.6g/100mlの乳酸、および組成物100ml当たり12〜16gのタンパク質を含み、ミセルカゼインは全タンパク質含量の60〜80wt%を、またカゼイネートは20〜40wt%を占め、前記タンパク質は、組成物の全エネルギー含量の18〜30%を提供し、前記組成物は、1.8〜2.8kcal/mlのエネルギー密度を有する。この好ましい態様は、任意に、0.015〜0.1g/100mlのクエン酸を、また任意に、全タンパク質含量の15wt%まで、10wt%まで、または5wt%までの量の乳清を含む。
好ましくは、液体栄養組成物は、熱処理、たとえば滅菌(たとえば超高温処理による)または低温殺菌される。
本発明に関連して、「熱処理」および「熱処理された」という用語は、可能性のある病原体の数を低減、またはそれを除去するための、熱を使用した任意の方法(好ましくは滅菌、低温殺菌)を含むことを意図する。好ましくは、熱処理は、短期間の高温での熱処理、たとえばUHT(超高温)処理を含む。
一態様において、加熱条件は、WO−A−03/−11040に示されるものに従って選択され、その内容は、参照によりここに組み込まれる。熱処理は、好ましくは、少なくとも60℃、好ましくは少なくとも70℃、および200℃未満、より好ましくは160℃未満の温度での、tに等しい、または少なくともtの期間の処理であり、この加熱期間tは、以下の式により決定付けられる。
t=(500/(T−59))−4
式中、tは、加熱期間(秒)であり、Tは、加熱温度(℃)である。より好ましくは、適合する最大加熱条件は、以下の式により決定付けられる。
t=(90000/(T−59))−900
式中、tおよびTは、上記の意味を有する。熱処理は、好ましくは、0.1秒〜24時間の期間を含む。特に、加熱時間が10秒〜1時間の範囲である、より好ましくは少なくとも10分であることが好ましい。好ましい対応する最低および最高温度は、上記式から計算され得る。
追加的に、または代替として、「熱処理」は、少なくとも2.8(分)、より好ましくは少なくとも3分、最も好ましくは少なくとも4分、特に少なくとも4.5分の最小「滅菌値」または「F−ゼロ」(F0)値を特徴とする。これは、標準化され、FDAにより承認されたパラメータである。任意の時間と温度の組合せに対して、滅菌値F0は、250°F相当での分である。F0=2.8分において、ボツリヌス菌は不活性化される。
一態様において、好ましい熱処理は、滅菌または低温殺菌であり、両方とも、当該技術分野において十分確立された技術的意味を有する。これ以降、本発明に関連して、低温殺菌は、滅菌という用語に含まれる。本発明に関連して、「熱処理された組成物」は、組成物を滅菌処理に供することにより得られる、または得ることができる組成物である。一般に、滅菌された組成物の潜在的に病原性の微生物の量は、たとえばUSまたはEUにおいて規定されるような食品安全要件に適合する。特に、本発明による熱処理された組成物は、保存期間の開始時に、周囲温度(20℃)で密封包装されて保存された場合、包装後少なくとも6ヶ月間、好ましくは少なくとも12ヶ月間そのような要件への適合性を維持する。特に、そのような期間にわたり安定性、たとえば粘度の変化が僅かである、好ましくは10%未満の変化、より好ましくは5%未満の変化であることが好ましい。
また、本発明の液体経腸栄養組成物を乾燥させることにより得ることができる粉末が、本発明に包含される。
組成物のさらなる成分としての脂肪
一態様において、本発明の経腸栄養組成物は、脂肪をさらに含む。脂肪の量は、組成物の全エネルギー含量に対して5〜95%、好ましくは10〜70%、より好ましくは20〜40%の範囲であってもよい。
脂肪の種類に関して、脂肪が食品品質である限り、幅広い選択が可能である。脂肪は、動物性脂肪もしくは植物性脂肪の何れか、またはその両方であってもよい。動物性脂肪、たとえばラードまたはバターは、本質的に等しい熱量および栄養価を有し、交換可能に使用することができるが、本発明の実践においては、容易に入手可能であること、調合が容易であること、コレステロールが存在しないこと、および飽和脂肪酸の濃度がより低いことから、植物油が極めて好ましい。一態様において、本発明の組成物は、菜種油、コーン油、および/またはヒマワリ油を含む。
脂肪は、中鎖脂肪酸、たとえば中鎖トリグリセリド(MCT、主に炭素原子8〜10個の長さ)の源、長鎖脂肪酸、たとえば長鎖トリグリセリド(LCT)およびリン脂質結合脂肪酸、たとえばリン脂質結合EPAもしくはDHAの源、または2種類の源の任意の組合せを含んでもよい。MCTは、代謝性侵襲患者において容易に吸収され、代謝されることから有益である。さらに、MCTの使用は、栄養吸収障害のリスクを低減する。LCTは、人体における免疫反応を調整し得ることが知られているため、LCT源、たとえばキャノーラ油、菜種油、ヒマワリ油、大豆油、オリーブ油、ココナツ油、パーム油、亜麻仁油、水産油脂(marine oil)またはコーン油は有益である。
1つの特定の態様において、脂肪は、組成物の全脂肪を基準として、30〜60重量%の動物、海藻または菌類脂肪、40〜70重量%の植物性脂肪、および任意に0〜20重量%のMCTを含む。動物性脂肪は、好ましくは、少量の乳脂肪、すなわち全脂肪を基準として6重量%未満、とりわけ3重量%未満の乳脂肪を含む。特に、コーン油、卵油、および/またはキャノーラ油ならびに特定量の水産油脂の混合物が使用される。卵油、魚油および海藻油が、非植物性脂肪の好ましい源である。とりわけ、経口摂取されるべき組成物の場合、異臭形成を防止し、魚臭い後味を低減するために、ドコサヘキサエン酸(DHA)が比較的少ない、すなわち全脂肪を基準として6重量%未満、好ましくは4重量%未満である成分を選択することが推奨される。好ましくは、本発明による組成物中に、DHAを含有する水産油脂が、全脂肪を基準として25重量%未満、好ましくは15重量%未満の量で存在する。一方、エイコサペンタエン酸(EPA)の含有は、健康への最大の効果を得るために極めて望ましい。したがって、別の態様において、EPAの量は、全脂肪を基準として、4重量%〜15重量%、より好ましくは8重量%〜13重量%の範囲であってもよい。重量比EPA:DHAは、有利には、少なくとも6:4、たとえば2:1〜10:1である。さらに別の態様において、EPAの量は非常に低く、たとえば、全脂肪を基準として、0.1〜1重量%、好ましくは0.3重量%または0.6重量%である。
また、本発明による栄養組成物は、有益にも、乳化剤を含んでもよい。一般的に知られている乳化剤が使用されてもよく、一般に、乳化剤は、前記組成物中の脂肪のエネルギー含量に寄与する。
組成物のさらなる成分としての消化性炭水化物
本発明の一態様において、本発明による栄養組成物は、消化性炭水化物をさらに含む。好ましくは、消化性炭水化物は、本発明による組成物の全エネルギー含量の30〜60%を提供する。消化性炭水化物は、単炭水化物もしくは複合炭水化物の何れか、またはその任意の混合物を含んでもよい。本発明における使用に好適なのは、グルコース、フルクトース、スクロース、ラクトース、トレハロース、パラチノース、コーンシロップ、麦芽、マルトース、イソマルトース、部分加水分解コーンスターチ、マルトデキストリン、グルコースオリゴ糖および多糖類である。
消化性炭水化物の組成は、好ましくは、高粘度、過度の甘み、過度の褐色化(メイラード反応)および過度のオスモル濃度が回避されるような組成である。許容される粘度およびオスモル濃度は、消化性炭水化物の平均鎖長(平均重合度、DP)を1.5〜6、好ましくは1.8〜4に調節することにより達成され得る。過度の甘みを回避するために、スクロースおよびフルクトースの全レベルは、炭水化物、とりわけ消化性炭水化物の重量の好ましくは60%未満、より好ましくは52%未満、より好ましくは40%未満である。また、長鎖消化性炭水化物、たとえばデンプン、デンプン画分および軽度のデンプン加水分解物(DE>1、DE<20)が、消化性炭水化物の好ましくは25重量%未満、とりわけ15重量%未満、および本発明による全経腸組成物中6g/100ml未満、好ましくは4g/100ml未満の量で存在してもよい。
本発明の一態様において、消化性炭水化物は、高DE(デキストロース当量)を有するマルトデキストロースを含む。一態様において、消化性炭水化物は、10を超えるDE、好ましくは20を超える、より好ましくは30を超える、またはさらには40を超えるDE、たとえば約47のDEを有するマルトデキストロースを含む。本発明の一態様において、消化性炭水化物は、10を超えるDEを有するマルトデキストロースおよびスクロースを含む。
マルトデキストロースの使用は、加熱後にメイラード反応生成物をほとんど、または全くもたらさない。いかなる説明にも束縛されないが、この効果は、ミセルカゼインのコンパクトなミセル構造が、メイラード反応のためのリシン反応部位をほとんど提供しないことに起因し得る。本発明の一態様において、消化性炭水化物は、消化性炭水化物の全重量の少なくとも35重量%、好ましくは少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも90重量%の量の高DEを有するマルトデキストロースを含む。本発明の一態様において、消化性炭水化物は、2〜20の低DEを有するマルトデキストロースを含む。本発明の一態様において、消化性炭水化物は、2〜10の低DEを有する、好ましくは約2の低DEを有するマルトデキストロースを含む。本発明の一態様において、消化性炭水化物は、消化性炭水化物の35重量%未満、好ましくは20重量%未満、好ましくは10重量%未満の量の低DEを有するマルトデキストロースを含む。低DEを有するマルトデキストロースはまた、マルトデキストリンとも呼ばれ得る。本発明の別の態様において、消化性炭水化物は、低DE、好ましくは2〜20の低DE、より好ましくは2〜10の低DE、最も好ましくは約2の低DEを有するマルトデキストロースと組み合わせて、高DE、好ましくは20を超える、好ましくは30を超える、またはさらには40を超えるDE、最も好ましくは約47のDEを有するマルトデキストロースを含む。知られているように、低DE、たとえば約2のDEを有するマルトデキストロースは、高粘度をもたらす。高DE、たとえば約47のDEを有するマルトデキストロースは、低粘度をもたらすが、非常に甘い。両方のマルトデキストロースの組合せは、甘みと粘度との間のバランスを最適化する。本発明の一態様において、消化性炭水化物は、消化性炭水化物の全重量を基準として、少なくとも65重量%、好ましくは少なくとも90重量%の、40を超えるDEを有する、好ましくは約47のDEを有するマルトデキストロース、および、0〜10重量%の、DE2〜10を有する、好ましくは約2のDEを有するマルトデキストロースを含む。
本発明の別の態様において、消化性炭水化物は、トレハロースを含む。本発明の主目的の1つは、低粘度を有する栄養組成物を提供することである。スクロースは、そのような目的において非常に良く適しているが、非常に甘い組成物をもたらし、これは一般に消費者に好まれない。低DE、たとえば約2のDEを有するマルトデキストロースは、後者の欠点に悩まされることはないが、高粘度をもたらす。高DE、たとえば約47のDEを有するマルトデキストロースは、低粘度をもたらすが、これもまた非常に甘く、さらに、望ましくないメイラード反応をもたらす。トレハロースは、低粘度をもたらし、望ましくないメイラード反応をもたらさず、スクロースの約半分の甘さを有するため、炭水化物の好ましい選択肢である。本発明の一態様において、消化性炭水化物は、炭水化物の重量の20%〜60%の量、消化性炭水化物の重量の20%〜45%の量、より好ましくは25%〜45%の量のトレハロースを含む。
組成物のさらなる成分としてのビタミン、ミネラルおよび微量元素
本発明による組成物は、様々なビタミン、ミネラルおよび微量元素を含有してもよい。
本発明の一態様において、本発明による組成物は、全ての必要なビタミン、ミネラルのほとんど、および微量元素を提供する。たとえば、本発明による組成物は、好ましくは、組成物100ml当たり6mgの亜鉛を提供し、これは治癒中の患者における組織修復に有益である。好ましくは、本発明による組成物は(また)、より厳しい治癒要件を有する患者を補助するために、組成物100ml当たり25mgのビタミンCを提供する。さらに、好ましくは、本発明による組成物は(また)、組成物100ml当たり2.25mgの鉄を提供する。鉄は、高齢者患者において体液および循環系機能を維持する上で有益である。
本発明は、本発明による組成物が、FSMP(特定医療用食品)規定レベル外のナトリウムおよび/またはカリウムレベルを含有してもよいことを含意する。
本発明の組成物のさらなる成分としての非消化性炭水化物
本発明による経腸栄養組成物は、任意に、非消化性炭水化物(食物繊維)、たとえばフラクトオリゴ糖またはイヌリンにより強化されてもよい。本発明の一態様において、本発明による組成物は、0.5g/100ml〜6g/100mlの非消化性炭水化物を含む。食物繊維は、2〜20、好ましくは2〜10のDPを有する非消化性オリゴ糖を含む。より好ましくは、これらのオリゴ糖は、これらのDP範囲外の実質的な量のサッカリドを含有せず(5重量%未満)、それらは可溶性である。これらのオリゴ糖は、フラクトオリゴ糖(FOS)、トランスガラクトオリゴ糖(TOS)、キシロオリゴ糖(XOS)、大豆オリゴ糖等を含んでもよい。任意に、より高い分子量の化合物、たとえばイヌリン、大豆多糖類、アカシア多糖類(アカシア繊維またはアラビアガム)、セルロース、難消化性デンプン等もまた、本発明による組成物中に組み込まれてもよい。不溶性繊維、たとえばセルロースの量は、好ましくは、本発明による組成物の食物繊維画分の20重量%未満、および/または0.6g/100ml未満である。増粘多糖類、たとえばカラギーナン、キサンタン、ペクチン、ガラクトマンナンおよび他の高分子量(DP>50)非消化性多糖類の量は、好ましくは低く、すなわち、繊維画分の重量の20%未満、または1g/100ml未満である。その代わり、加水分解多糖類、たとえば加水分解ペクチンおよびガラクトマンナンを、有利に含めることができる。
好ましい繊維成分は、2〜10の鎖長(DP)を有する非消化性オリゴ糖、たとえば、Fibersol(登録商標)(難消化性オリゴグルコース)、特に水素化Fibersol(登録商標)、または2〜10のDPを有するオリゴ糖、たとえばフラクトオリゴ糖もしくはガラクトオリゴ糖の混合物であり、これはまた、少量のより高い分子量の(たとえば11〜20のDPを有する)サッカリドを含有してもよい。そのようなオリゴ糖は、好ましくは、50重量%〜90重量%の繊維画分、または本発明による組成物中0.5g/100ml〜3g/100mlの繊維画分を含む。他の好適な繊維成分は、部分的な消化性のみを有するサッカリドを含む。
特定の態様において、本発明による組成物は、フラクトオリゴ糖、イヌリン、アカシア多糖類、大豆多糖類、セルロースおよび難消化性デンプンの1種以上を含む。
本発明の別の態様において、本発明による組成物は、WO2005/039597(N.V.Nutricia)に開示されるように、中性および酸性オリゴ糖の混合物を含んでもよく、その全体は参照によりここに組み込まれる。特に、酸性オリゴ糖は、1〜5000、好ましくは1〜1000、より好ましくは2〜250、さらにより好ましくは2〜50、最も好ましくは2〜10の重合度(DP)を有する。異なる重合度を有する酸性オリゴ糖の混合物が使用される場合、酸性オリゴ糖混合物の平均DPは、好ましくは2〜1000、より好ましくは3〜250、さらにより好ましくは3〜50である。酸性オリゴ糖は、均質または不均質な炭水化物であってもよい。酸性オリゴ糖は、ペクチン、ペクテート、アルギネート、コンドロイチン、ヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパラン、細菌性炭水化物、シアログリカン(sialoglycan)、フコイダン、フコオリゴ糖またはカラギーナンから調製されてもよく、また好ましくはペクチンまたはアルギネートから調製される。酸性オリゴ糖は、WO01/60378に記載の方法により調製されてもよく、これは参照によりここに組み込まれる。酸性オリゴ糖は、好ましくは、50%を超えるメトキシル化度を特徴とする高度メトキシル化ペクチンから調製される。ここで使用される場合、「メトキシル化度」(DEまたは「エステル化度」とも呼ばれる)は、ポリガラクツロン酸鎖内に含有される遊離カルボン酸基がエステル化されている程度(たとえばメチル化により)を意味することを意図する。酸性オリゴ糖は、好ましくは、20%を超える、好ましくは50%を超える、さらにより好ましくは70%を超えるメトキシル化度を特徴とする。好ましくは、酸性オリゴ糖は、20%を超える、好ましくは50%を超える、さらにより好ましくは70%を超えるメチル化度を有する。酸性オリゴ糖は、好ましくは、1日当たり10mg〜100g、好ましくは1日当たり100mg〜50g、さらには1日当たり0.5〜20gの量で投与される。
中性オリゴ糖という用語は、本発明において使用される場合、2を超える、より好ましくは3を超える、さらにより好ましくは4を超える、最も好ましくは10を超える単糖単位の重合度を有し、人間の上部消化管(小腸および胃)に存在する酸または消化酵素の作用により腸内で消化されない、または部分的にのみ消化されるが、人間の腸内細菌叢により発酵され、好ましくは酸性基を有さないサッカリドを指す。中性オリゴ糖は、構造的に(化学的に)酸性オリゴ糖とは異なる。中性オリゴ糖という用語は、本発明において使用される場合、好ましくは、60単糖単位未満、好ましくは40単糖単位未満、さらにより好ましくは20単糖単位未満、最も好ましくは10単糖単位未満のオリゴ糖の重合度を有するサッカリドを指す。単糖単位という用語は、閉じた環構造、好ましくはヘキソース、たとえばピラノースまたはフラノース形態を有する単位を指す。好ましくは、中性オリゴ糖は、それに含有される単糖単位の総数に基づき計算される、マンノース、アラビノース、フルクトース、フコース、ラムノース、ガラクトース、ベータ−D−ガラクトピラノース、リボース、グルコース、キシロースおよびそれらの誘導体からなる群から選択される、少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%の単糖単位を含む。好適な中性オリゴ糖は、好ましくは、腸管内菌叢により発酵される。好ましくは、オリゴ糖は、セロビオース(4−O−ベータ−D−グルコピラノシル−D−グルコース)、セロデキストリン((4−O−ベータ−D−グルコピラノシル)n−D−グルコース)、B−シクロデキストリン(アルファ−1−4−結合D−グルコースの環状分子;アルファ−シクロデキストリン−ヘキサマー、ベータ−シクロデキストリン−ヘプタマーおよびガンマ−シクロデキストリン−オクタマー)、非消化性デキストリン、ゲンチオオリゴ糖(ベータ−1−6結合グルコース残基の混合物、いくつかの1−4結合)、グルコオリゴ糖(アルファ−D−グルコースの混合物)、イソマルトオリゴ糖(いくつかの1−4結合を有する鎖状アルファ−1−6結合グルコース残基)、イソマルトース(6−O−アルファ−D−グルコピラノシル−D−グルコース);イソマルトリオース(6−O−アルファ−D−グルコピラノシル−(1−6)−アルファ−D−グルコピラノシル−D−グルコース)、パノース(6−O−アルファ−D−グルコピラノシル−(1−6)−アルファ−D−グルコピラノシル−(1−4)−D−グルコース)、ロイクロース(5−O−アルファ−D−グルコピラノシル−D−フルクトピラノシド)、パラチノースまたはイソマルツロース(6−O−アルファ−D−グルコピラノシル−D−フルクトース)、テアンデロース(O−アルファ−D−グルコピラノシル−(1−6)−O−アルファ−D−グルコピラノシル−(1−2)−B−D−フルクトフラノシド)、D−アガトース、D−リキソ−ヘクスロース、ラクトスクロース(O−ベータ−D−ガラクトピラノシル−(1−4)−O−アルファ−D−グルコピラノシル−(1−2)−ベータ−D−フルクトフラノシド)、アルファ−ガラクトオリゴ糖(ラフィノース、スタキオースおよび他の大豆オリゴ糖(O−アルファ−D−ガラクトピラノシル−(1−6)−アルファ−D−グルコピラノシル−ベータ−D−フルクトフラノシド)を含む)、ベータ−ガラクトオリゴ糖またはトランスガラクトオリゴ糖(ベータ−D−ガラクトピラノシル−(1−6)−[ベータ−D−グルコピラノシル]n−(1−4)アルファ−Dグルコース)、ラクツロース(4−O−ベータ−D−ガラクトピラノシル−D−フルクトース)、4’−ガラクトシルラクトース(O−D−ガラクトピラノシル−(1−4)−O−ベータ−D−グルコピラノシル−(1−4)−D−グルコピラノース)、合成ガラクトオリゴ糖(ネオガラクトビオース、イソガラクトビオース、ガルスクロース、イソラクトースI、IIおよびIII)、フルクタン−レバン型(ベータ−D−(2→6)−フルクトフラノシル)nアルファ−D−グルコピラノシド)、フルクタン−イヌリン型(ベータ−D−((2→1)−フルクトフラノシル)nアルファ−D−グルコピラノシド)、1f−ベータ−フルクトフラノシルニストース(ベータ−D−((2→1)−フルクトフラノシル)nB−D−フルクトフラノシド)、キシロオリゴ糖(B−D−((1→4)−キシロース)n、ラフィノース、ラクトスクロースならびにアラビノオリゴ糖からなる群から選択される。
さらなる好ましい態様によれば、中性オリゴ糖は、フルクタン、フラクトオリゴ糖、非消化性デキストリンガラクトオリゴ糖(トランスガラクトオリゴ糖を含む)、キシロオリゴ糖、アラビノオリゴ糖、グルコオリゴ糖、マンノオリゴ糖、フコオリゴ糖およびそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、中性オリゴ糖は、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖およびトランスガラクトオリゴ糖からなる群から選択される。
好適なオリゴ糖およびその生成方法は、Laere K.J.M.(Laere, K.J.M.、Degradation of structurally different non−digestible oligosaccharides by intestinal bacteria: glycosylhydrolases of Bi. adolescentis. PhD−thesis (2000)、Wageningen Agricultural University、Wageningen、The Netherlands)においてさらに説明されており、その全内容は参照によりここに組み込まれる。トランスガラクトオリゴ糖(TOS)は、たとえば、Vivinal(商標)(Borculo Domo Ingredients、Netherlands)の商標で販売されている。コーンスターチの熱分解により生成され得る非消化性デキストリンは、天然デンプン中に存在するように、アルファ(1→4)およびアルファ(1→6)グルコシド結合を含み、1→2および1→3結合ならびにレボグルコサンを含有する。これらの構造特性に起因して、非消化性デキストリンは、人間の消化酵素により部分的に加水分解される、十分に発達した分岐粒子を含有する。非消化性オリゴ糖の多くの他の商業的供給源は、容易に利用可能であり、当業者に知られている。たとえば、トランスガラクトオリゴ糖は、株式会社ヤクルト本社(東京、日本)から入手可能である。大豆オリゴ糖は、カルピス株式会社から入手可能であり、Ajinomoto U.S.A. Inc.(Teaneck、N.J)により配給される。
さらに好ましい態様において、本発明による組成物は、ペクチン、アルギネート、およびそれらの混合物から調製される2〜250のDPを有する酸性オリゴ糖;ならびにフルクタン、フラクトオリゴ糖、非消化性デキストリン、ガラクトオリゴ糖(トランスガラクトオリゴ糖を含む)、キシロオリゴ糖、アラビノオリゴ糖、グルコオリゴ糖、マンノオリゴ糖、フコオリゴ糖およびそれらの混合物からなる群から選択される中性オリゴ糖を含む。
さらに好ましい態様において、本発明による組成物は、2種の化学的に異なる中性オリゴ糖を含む。2種の化学的に異なる中性オリゴ糖と組み合わせた酸性オリゴ糖の投与は、最適な相乗的免疫刺激効果を提供することが判明した。好ましくは、本発明による組成物は、
− 上に定義されるような酸性オリゴ糖、
− 好ましくはガラクトオリゴ糖およびトランスガラクトオリゴ糖からなる群から選択される、ガラクトースベースの中性オリゴ糖(そのうち、50%超の単糖単位がガラクトース単位である)、ならびに
− フルクトースおよび/またはグルコースベースの中性オリゴ糖(そのうち、50%超の単糖単位がフルクトースおよび/またはグルコース、好ましくはフルクトース単位である)、好ましくはイヌリン、フルクタンおよび/またはフラクトオリゴ糖、最も好ましくは長鎖フラクトオリゴ糖(10〜60の平均DPを有する)を含む。
酸性および中性オリゴ糖の混合物は、好ましくは、1日当たり10mg〜100g、好ましくは1日当たり100mg〜25g、さらにより好ましくは1日当たり0.5〜20gの量で投与される。
投薬単位および人に栄養組成物を提供する方法
栄養を人に、好ましくはそれを必要とする人に提供する方法であって、本発明の栄養組成物を前記人に投与する工程を含む方法が、本発明にさらに包含される。前記人は、好ましくは、高齢者、疾患状態にある人、疾患状態から回復している人、または栄養失調の人である。
本発明の液体栄養組成物のエネルギー密度は、好ましくは、1.2〜3.5kcal/ml、より好ましくは1.4〜3.0kcal/ml、最も好ましくは1.8〜2.8kcal/mlである。
本発明による経腸栄養組成物は、完全食品の形態を有してもよく、すなわち、使用者の全ての栄養必要量を満たすことができる。したがって、組成物は、好ましくは、1日投薬量当たり1200〜2500kcalを含有する。1日投薬量は、70kgの体重を有する健常成人に対する2000kcalの1日エネルギー供給量に対して与えられる。異なる状態および異なる体重の人に対しては、レベルはそれに従って適合されるべきである。平均1日エネルギー摂取量は、好ましくは約2000kcalであることが理解される。完全食品は、複数投薬単位の形態、たとえば、2.0kcal/mlの経腸栄養組成物を使用した2000kcal/日のエネルギー供給の場合、1日当たり4(250ml/単位)〜40(20ml/単位)であってもよい。
経腸栄養組成物はまた、たとえば非医療用食品に加えて使用される栄養補助食品であってもよい。好ましくは、栄養補助食品として、経腸栄養組成物は、1日投薬量当たり1500kcal未満を含有し、特に、栄養補助食品として、経腸栄養組成物は、1日投薬量当たり400〜1000kcalを含有する。栄養補助食品は、複数投薬単位の形態、たとえば、2.0kcal/mlの経腸栄養組成物を使用した1000kcal/日のエネルギー供給の場合、1日当たり2(250ml/単位)〜10(50ml/単位)であってもよい。
本発明の一態様において、単位投薬量は、10ml〜250ml(この範囲の端点の値を含む)の任意の量、好ましくは25ml〜225ml(この範囲の端点の値を含む)の任意の量、より好ましくは100ml〜200ml(この範囲の端点の値を含む)の任意の量、最も好ましくは約125mlまたは約200mlの本発明による経腸栄養組成物を含む。たとえば、50mlの単位投薬量が与えられる人は、2.0kcal/mlの経腸栄養組成物を使用して、栄養補助を提供するために1日当たり10単位投薬量が与えられてもよい。あるいは、125mlの単位投薬量が与えられる人は、2.0kcal/mlの経腸栄養組成物を使用して、栄養補助を提供するために1日当たり4または5または6または7または8単位投薬量が与えられてもよい。そのような小投薬単位は、より良好なコンプライアンスのために好ましい。
本発明の一態様において、組成物は、すぐに使用できる形態で提供され、使用前の再構成または混合を必要としない。本発明による組成物は、経管栄養補給または経口投与され得る。たとえば、本発明による組成物は、缶、針、および吊り下げ袋(hang bag)で提供され得る。しかしながら、組成物は、それを必要とする人に、本発明による組成物が生成されるように水溶液または水を使用した再構成に好適な粉末形態で提供されてもよい。したがって、本発明の一態様において、本発明の組成物は、粉末の形態であり、本発明による栄養経腸組成物が達成されるように水性組成物または水の中に溶解させる、または再構成するための説明を伴う。本発明の一態様において、本発明の栄養経腸組成物は、このように、好ましくは水性組成物、特に水の中に粉末を溶解させる、または再構成することにより得られてもよい。
本発明の一態様において、本発明による組成物は、包装される。たとえば包装は、たとえばストローで吸い出されるブロック形状のパック、取り外し可能なカバーを有するパックまたはプラスチックビーカー、たとえば80ml〜200mlの範囲の小さいサイズの瓶、および、たとえば10ml〜30mlの範囲の小型カップ等、任意の好適な形態を有してもよい。別の好適な包装様式は、可食性固体または半固体の殻またはカプセル、たとえばゼラチン様被覆等の中への低体積(たとえば10ml〜20ml)の封入である。別の好適な包装様式は、容器、たとえば小袋内の粉末であり、好ましくは水性組成物または水の中に溶解させる、または再構成するための説明を伴う。
したがって、栄養を人に、好ましくはそれを必要とする人に提供する方法であって、本発明の栄養組成物を前記人に投与する工程を含む方法が、本発明にさらに包含される。前記人は、好ましくは、高齢者、疾患状態にある人、疾患状態から回復している人、または栄養失調の人である。この点において、本出願に関連して、高齢者は、50歳以上の年齢、特に55歳以上の年齢、特に60歳以上の年齢、特に65歳以上の年齢の人であると考えられる。
栄養組成物の粘度およびオスモル濃度
本発明に関連して、粘度は、コーン/プレート配置を用いた回転粘度計を使用して、20℃で100s-1のせん断速度で測定される。
一態様において、本発明の液体栄養組成物の粘度は、200mPa.s未満、より好ましくは150mPa.s未満、さらにより好ましくは100mPa.s未満、最も好ましくは80mPa.s未満である。
好ましい態様において、選択された重量の乳酸を含む本発明の液体栄養組成物の粘度は、同じ組成物が同じ選択された重量のクエン酸を含む場合よりも低い。人は、低粘度、たとえば本発明により示される粘度を有する1人分を容易に摂取することができるため、低粘度は、本発明による液体経腸栄養組成物を経口投与するために理想的である。これはまた、経管栄養補給される単位投薬に理想的である。
本発明の一態様において、組成物のオスモル濃度は、好ましくは1200mOsm/l未満、より好ましくは1000mOsm/l未満、最も好ましくは900mOsm/l未満である。
官能特性を改善する方法
少なくとも60wt%がミセルカゼインである6〜20g/100mlのタンパク質を含む、6〜8の範囲内のpHを有する液体栄養組成物の官能特性を改善する方法であって、前記組成物に乳酸を含める工程を含む方法もまた、本発明に包含される。好ましくは、官能特性の改善は、前記組成物の粘度の調整を含む。好ましくは、組成物の前記調整は、粘度の低減を含み、これは、好ましくは、有機酸としてクエン酸の代わりに乳酸を含めることにより達成される。
粘度を調整する方法による液体栄養組成物は、好ましくは、7〜20g/100ml、好ましくは8〜18g/100ml、より好ましくは9〜16g/100mlの量のタンパク質を含む。
粘度を調整する方法による液体栄養組成物は、好ましくは、全タンパク質含量を基準として少なくとも60wt%、好ましくは全タンパク質含量を基準として60〜95wt%、より好ましくは65〜90wt%、最も好ましくは65〜80wt%の量のミセルカゼインを含む。
粘度を調整する方法による液体栄養組成物は、好ましくは、全タンパク質含量を基準として、好ましくは40wt%以下、より好ましくは35wt%以下のカゼイネートをさらに含む。
粘度を調整する方法による液体栄養組成物は、好ましくは、1.5g/100mlまでの量の乳酸を含み、好ましくは、乳酸の量は、全液体組成物中0.05〜1.0g/100ml、より好ましくは0.1〜1.0g/100ml、最も好ましくは0.2〜0.5g/100mlである。
粘度を調整する方法による液体栄養組成物は、全液体組成物のミセルカゼインに対して400mg/gまでの量の乳酸を含み、好ましくは、その量は、4〜300mg/gタンパク質、より好ましくは10〜200mg/gミセルカゼイン、最も好ましくは全液体組成物のミセルカゼインのg当たり乳酸20〜100mgである。
好ましくは、粘度を調整する方法による液体栄養組成物は、好ましくは1g/100ml全液体組成物までの量、好ましくは1〜500mg/100mlの量、より好ましくは5〜400mg/100mlの量、より好ましくは10〜300mg/100mlの量、最も好ましくは15〜100mg/100mlの量のシトレートをさらに含む。
粘度を調整する方法による液体栄養組成物において、好ましくは、乳酸の重量は、好ましくは1.1〜20倍、より好ましくは2〜18倍、より好ましくは3〜15倍、または4〜12倍だけシトレートの重量を超える。
粘度を調整する方法による液体栄養組成物は、好ましくは、ここで意図されるように熱処理される。
粘度を調整する方法による液体栄養組成物は、コーン/プレート配置を用いた回転粘度計を使用して、20℃で100s-1のせん断速度で測定した場合、好ましくは、200mPa.s未満、より好ましくは150mPa.s未満、さらにより好ましくは100mPa.s未満、または最も好ましくは80mPa.s未満の粘度を有する。
栄養組成物の粘度低減における乳酸の使用
液体栄養組成物の官能特性を改善するため、好ましくは粘度を低減するための乳酸の使用もまた、本発明に包含される。前記組成物は、6〜8の範囲内のpHを有し、6〜20g/100mlのタンパク質を含み、前記タンパク質は、ミセルカゼインを含む。
ミセルカゼインを含む液体高タンパク質栄養組成物の粘度に対する、ラクテートまたはシトレートの添加の効果。X軸:シトレートまたはラクテートの濃度(g/100ml)、Y軸:粘度(20℃、100s−1のせん断速度で測定、mPa.s)。白四角:シトレート濃度(g/100ml)、黒三角:ラクテート濃度(g/100ml)。
ここで、限定することなく、いくつかの例により本発明をさらに明確化する。
実験
比較例:粘度に対する乳酸およびクエン酸の効果
材料および方法
タンパク質(カゼイン酸ナトリウムおよびミセルカゼイン単離物)ならびに任意の炭水化物を、水道水中に溶解し、マスターバッチを得た。水相へのタンパク質の溶解を促進するため、水の温度は約60度であった。ミネラルの前溶液を作製し、その後マスターバッチに添加して撹拌した。これらの前溶液は、様々な量のシトレートまたはラクテートを含有していた。この段階で、マスターバッチのpHは、pH6.4〜6.8であった。その後、マスターバッチを約1時間脱気してから、乳化を開始した。含まれる場合、任意の油および/または脂肪はこの段階でマスターバッチに添加され、その後、標準的な均質化および低温殺菌工程を行った。その後、任意の香料、着色剤、およびビタミンをマスターバッチと撹拌し、pHを6.5〜6.8のpH値に調節した。最後に、水道水をマスターバッチに添加し、70wt%がミセルカゼイン単離物、30wt%がカゼイン酸ナトリウムである9.6g/100mlのタンパク質を有する液体栄養組成物を得た。滅菌を124℃で4分間行った。全ての成分は、市販のものであった。
図1に示されるように、粘度レベルを調査するために、乳酸カリウムおよびクエン酸三カリウムまたはクエン酸三ナトリウムおよびクエン酸のレベルを変動させた。比較全体を通して、他の成分、たとえばナトリウムおよびカリウムの変動は、最小限に維持された。
結果
増加量のシトレート(すなわち、シトレート源としてのクエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウムおよびクエン酸)の含有は、粘度の顕著な増加をもたらしたが、一方で、同じレベルのラクテート(すなわち、ラクテート源としての乳酸カリウム)が組成物中に含まれた場合、粘度の増加は大幅に少なかった。したがって、シトレートの代わりにラクテートを使用すると、さらに同一の、等しい、または少なくとも同等の(たとえばタンパク質含量に関して)組成物の粘度の低減を達成することができる。さらに、他の関連パラメータを調整する、たとえば増加したエネルギー密度または低減した含水量等を提供しながら、シトレートが使用されたように同じレベルに粘度を維持することができる。この発見のさらなる重要性は、アニオンとしてのラクテートが、シトレートが使用された場合の関連する粘度増加なしに、より高レベルの金属イオン、たとえばカリウム、さらにはナトリウムの含有を可能にするためのビヒクルとして使用され得ることである。これは、最低レベルとして大量の様々な成分、たとえば金属イオンを必要とする特殊医療目的の食品の開発に関連し得る。
クエン酸に対する乳酸の実証された粘度挙動は、同じく本発明の範囲内に含まれる異なる状況下、または異なる組成物でも、たとえば液体栄養組成物の生成がスケールアップされた場合でもまた観察された。また、そのような条件下において、ラクテートのみを含む組成物の粘度は安定化した(すなわち、100または80mPa.s未満に留まった)が、一方で、シトレートを含む同等の組成物の粘度は、より大幅に増加した。したがって、図1にプロットされた粘度は、単に示唆的なものとして見なされるべきである。全ての場合において、乳酸は、許容される液体調合物を保証したが、クエン酸は保証しなかった。同様に、ラクテートおよびシトレートの組合せが使用された場合、粘度レベルは安定化し、シトレートのみが同様の量で使用された場合ほどは増加しなかった。

Claims (25)

  1. 6〜20g/100mlのタンパク質を含む、6〜8の範囲内のpHを有する液体栄養組成物であって、前記タンパク質は、ミセルカゼインを含み、乳酸が1.5g/100mlまでの量で存在する組成物。
  2. タンパク質の量が、7〜20g/100ml、好ましくは8〜18g/100ml、より好ましくは9〜16g/100mlである、請求項1に記載の液体栄養組成物。
  3. ミセルカゼインの量が、全タンパク質含量を基準として少なくとも55wt%であり、好ましくは全タンパク質含量を基準として55〜95wt%、より好ましくは60〜90wt%、最も好ましくは65〜85wt%である、請求項1または2に記載の液体栄養組成物。
  4. 全タンパク質含量を基準として、好ましくは40wt%以下、より好ましくは35wt%以下のカゼイネートをさらに含む、請求項1から3の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  5. 乳酸の量が、全液体組成物中、0.05〜1.0g/100ml、より好ましくは0.1〜1.0g/100ml、最も好ましくは0.2〜0.5g/100ml、最も好ましくは少なくとも0.3g/100ml、特に少なくとも0.35g/100mlである、請求項1から4の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  6. 乳酸の量が、250mg/gタンパク質までであり、好ましくは、乳酸の量が、全液体組成物のタンパク質1g当たり1〜200mg、好ましくは2.5〜100mg/gタンパク質、より好ましくは5〜75mg/gタンパク質、最も好ましくは全液体組成物のタンパク質1g当たり乳酸10〜75mgである、請求項1から5の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  7. 乳酸の量が、400mg/g全液体組成物のミセルカゼインまでであり、好ましくは、前記量が、4〜300mg/gタンパク質、より好ましくは10〜200mg/gミセルカゼイン、最も好ましくは全液体組成物のミセルカゼイン1g当たり乳酸20〜100mgである、請求項1から6の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  8. 前記組成物が、全液体組成物中、好ましくは1g/100mlまでの量、好ましくは1〜500mg/100mlの量、より好ましくは5〜400mg/100mlの量、より好ましくは10〜300mg/100mlの量、最も好ましくは15〜100mg/100mlの量のシトレートをさらに含む、請求項1から7の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  9. 乳酸の重量が、好ましくは1.1〜20倍、より好ましくは2〜18倍、より好ましくは3〜15倍、または最も好ましくは4〜12倍だけシトレートの重量を超える、請求項8に記載の液体栄養組成物。
  10. 前記組成物が、1.2〜3.5kcal/ml、好ましくは1.4〜3.0kcal/ml、より好ましくは1.8〜2.8kcal/mlのエネルギー密度を有する、請求項1から9の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  11. 少なくとも1種の一価金属イオンをさらに含み、前記液体組成物に含まれる一価金属イオンの全量は、50〜700mg/100ml、好ましくは100〜600mg/100ml、より好ましくは125〜500mg/100ml、最も好ましくは125〜400mg/100mlである、請求項1から10の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  12. 少なくとも1種の一価金属イオンをさらに含み、前記液体組成物に含まれる一価金属イオンの全量は、好ましくは25〜400mg/100kcal、好ましくは30〜300mg/100kcal、より好ましくは40〜350mg/100kcal、最も好ましくは50〜300mg/100kcalである、請求項1から10の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  13. 少なくとも1種の二価金属イオン、好ましくはカルシウムおよび/またはマグネシウムをさらに含む、請求項1から12の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  14. 二価金属イオンの全量が、10〜600mg/100ml、好ましくは50〜550mg/100ml、より好ましくは100〜500mg/100mlの量で存在する、請求項13に記載の液体栄養組成物。
  15. 二価金属イオンの全量が、30〜400mg/100kcal、好ましくは50〜350mg/100kcal、より好ましくは60〜300mg/100kcalの量で存在する、請求項13に記載の液体栄養組成物。
  16. 一価および二価金属イオンの全量が、130〜1400mg/100mlである、請求項13または14に記載の液体栄養組成物。
  17. 熱処理された、好ましくは低温殺菌または滅菌された、請求項1から16の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  18. 前記組成物の粘度が、コーン/プレート配置を用いた回転粘度計を使用して20℃で100s-1のせん断速度で測定した場合、200mPa.s未満、好ましくは150mPa.s未満、より好ましくは100mPa.s未満、または80mPa.s未満である、請求項1から17の何れか一項に記載の液体栄養組成物。
  19. 請求項1から18の何れか一項に記載の液体経腸栄養組成物から得ることができる粉末。
  20. 高齢者、疾患状態にある人、疾患状態から回復している人、または栄養失調の人を処置するための製品の製造における、請求項1から18の何れか一項に記載の液体栄養組成物、または請求項19に記載の粉末の使用。
  21. 人に、好ましくは栄養を必要とする人に栄養を提供する方法であって、前記人に、請求項1から19の何れか一項に記載の栄養組成物を投与する工程を含む方法。
  22. 前記人が、高齢者、疾患状態にある人、疾患状態から回復している人、または栄養失調の人である、請求項21に記載の方法。
  23. 少なくとも55wt%がミセルカゼインである6〜20g/100mlのタンパク質を含む、6〜8の範囲内のpHを有する液体栄養組成物の官能特性を改善する方法であって、前記組成物に乳酸を含める工程を含む方法。
  24. 請求項23に記載の方法により得ることができる液体栄養組成物。
  25. 液体栄養組成物の官能特性を改善するため、好ましくは粘度を低減するための、乳酸の使用。
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