JP2015224697A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化および部品点数の削減を図ることができる、ローディングカム式押圧装置と油圧式押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機を提供する。【解決手段】ローディングカム式押圧装置101と油圧式押圧装置102とを備え、油圧式押圧装置102の油圧室110がカム板103と入力側ディスク2との間に油密に設けられ、カム板103に油圧室110に油を供給する油路120が設けられているので、カム板103と入力側ディスク2との間に、油路を確保するために軸方向に所定の幅を有するスペースを確保する必要がない。したがって、このスペースの分だけトロイダル型無段変速機の軸方向の長さを短くできるので、トロイダル型無段変速機の小型化を図ることができるとともに、カム板103と入力側ディスク2とのそれぞれの側面にシール部材を設ける必要ないので、その分、部品点数の削減を図ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機として、図2および図3に記載されているものが知られている。
このダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図2および図3に示すように構成されている。図2に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された中間壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1とともに回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図3参照)が回転自在に挟持されている。
図3中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図2の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力(予圧)を付与する。
図3は、図2のA−A線に沿う断面図である。図3に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図3においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図3の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図3の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図2の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ(シリンダボディ)31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図3で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、ローディングカム式押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図3の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、ローディングカム式押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図3の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、入力側ディスク2を出力側ディスク3に近づける方向に押圧する押圧装置として、前記ローディングカム式押圧装置12と油圧式押圧装置とを併用したトロイダル型無段変速機が知られている(例えば特許文献1および2参照)。
このようなトロイダル型無段変速機では、ローディングカム式押圧装置によって、伝達すべき動力のトルクの大きさに応じて押圧力(=推力)を増大させるとともに、油圧式押圧装置によって、圧油ポンプから供給される圧油に基づき、この圧油の圧力に応じた押圧力(=推力)を発生させるようにしているから、入力側ディスクおよび出力側ディスクと、パワーローラ11との当接部の当接圧を、運転状況の変化に拘らず、常に最適値に維持できる。
特許文献1に記載のトロイダル型無段変速機では、図4に示すように、油圧式押圧装置42は、圧油源である圧油ポンプ48から供給される圧油に基づき、この圧油の圧力に応じた押圧力(=推力)を発生させる。このためにカム板10aの外周面に円筒壁49を、入力側ディスク2に向けて形成している。円筒壁49の先端部内周面と入力側ディスク2の外周面との間に外径側シールリング51aを設けて、各カムローラ12a、12aを設けた空間(油圧室)51の外径側を油密に塞いでいる。カム板10aの内周面と入力軸15aの外周面との間、および入力側ディスク2の内周面と入力軸15aの外周面との間には、それぞれ内径側シールリング51b、51bを設けて、空間(油圧室)51の内径側を油密に塞いでいる。したがって、空間(油圧室)51は、駆動軸46および入力軸15aの内側に設けた給排路53を除き、外部からは油密に遮断された状態となり、油圧式押圧装置42を構成する油圧シリンダとして機能する。
また、特許文献2に記載のトロイダル型無段変速機では、図5に示すように、油圧式押圧装置は、図示しない圧油ポンプから供給される圧油に基づき、この圧油の圧力に応じた押圧力(=推力)を発生させる。このため、カム板34bと入力側ディスク18aとの間に、これらの内径側において、油圧室41aを設け、この油圧室41aに油路181a、油路181を通して油を供給するようになっている。
また油圧室41aを油密に保持するために、カム板34bの内径側の油圧室41aに面する側面および入力側ディスク18aの内径側の油圧室41aに面する側面に、それぞれシール部材41b,41cが設けられている。
なお、ローディングカム式押圧装置と油圧式押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機の他の例として、特許文献3や特許文献4に記載されたものも知られている。
特許文献3および特許文献4に記載のトロイダル型無段変速機では、ローディングカム式押圧装置と油圧式押圧装置とが互いに逆方向の推力を得るように構成されており、本発明とは仕様が異なる。
さらに、特許文献4に記載のトロイダル型無段変速機では、カム板に油路が設けられているが、この油路はカム板と入力側ディスクとの間の油圧室に油を供給するものではない。
特開平10−281269号公報 特許平5−39848号公報 特開2003−28257号公報 特開2011−112104号公報
ところで、前記特許文献1に記載のトロイダル型無段変速機では、図4に示すように、カム板10aと入力側ディスク2との間に、油路を確保するために軸方向に所定の幅を有するスペースSを確保している。このため、トロイダル型無段変速機の軸方向の長さが長くなって、小型化を図り難いという問題がある。
また、前記特許文献2に記載のトロイダル型無段変速機では、図5に示すように、カム板34bの内径側の油圧室41aに面する側面および入力側ディスク18aの内径側の油圧室41aに面する側面に、それぞれシール部材41b,41cが設けられているため、その分、部品点数が増加するという問題がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、小型化および部品点数の削減を図ることができる、ローディングカム式押圧装置と油圧式押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に設けられた第1ディスクおよび第2ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラと、前記両ディスクを互いに近づけ合う方向に押圧する押圧装置とを備え、この押圧装置が前記第1ディスクと同心的に配置されたカム板を有するローディングカム式押圧装置と油圧式押圧装置とを有するトロイダル型無段変速機において、
前記油圧式押圧装置の油圧室が前記カム板と前記第1ディスクとの間に油密に設けられ、
前記カム板に前記油圧室に油を供給する油路が設けられていることを特徴とする。
本発明においては、カム板に油圧室に油を供給する油路が油密に設けられているので、カム板と第1ディスクとの間に、油路を確保するために軸方向に所定の幅を有するスペースを確保する必要がない。したがって、このスペースの分だけトロイダル型無段変速機の軸方向の長さを短くできるので、トロイダル型無段変速機の小型化を図ることができる。
また、油圧室がカム板と第1ディスクとの間に油密に設けられているので、従来のようなカム板と第1ディスクとのそれぞれの側面にシール部材を設ける必要ない。したがって、その分、部品点数の削減を図ることができる。
また、本発明の前記構成において、前記油路の少なくとも一部が、前記第1ディスクの軸方向において、当該第1ディスクの軸方向厚さ内に位置していることが好ましい。
このような構成によれば、油路の少なくとも一部が、第1ディスクの軸方向において、当該第1ディスクの軸方向厚さ内に位置しているので、油路の第1ディスクの軸方向における長さを短くできる。したがって、その分カム板の軸方向厚さを抑えることができるので、トロイダル型無段変速機の軸方向の長さを短くして、トロイダル型無段変速機の小型化を図ることができる。
本発明によれば、ローディングカム装置と油圧式押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機において、小型化および部品点数の削減を図ることができる。
本発明の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を示すもので、断面図である。 従来のトロイダル型無段変速機の一例を示す断面図である。 図2におけるA−A線に沿う断面図である。 従来のローディングカム装置と油圧式押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機の一例を示す断面図である。 従来のローディングカム装置と油圧式押圧装置を備えたトロイダル型無段変速機の他の例を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施の形態に係るトロイダル型無段変速機における押圧装置100を示す断面図である。本発明のトロイダル型無段変速機は、押圧装置100に特徴を有し、当該押圧装置100以外の構成は従来と同様であるので、図示とその説明を省略し、以下では押圧装置100について説明する。
押圧装置100は、従来と同様のローディングカム式押圧装置101と、油圧式押圧装置102とを有している。これら押圧装置101,102は入力軸1と入力側ディスク(第1ディスク)2との間に互いに並列に設けられている。
ローディングカム式押圧装置101は、機械的に作動して、伝達すべき動力のトルクの大きさに応じて押圧力(=推力)を増大させるもので、前記従来のローディングカム式押圧装置12と同様のものであり、カム板103を有している。
カム板103は入力側ディスク2と同心的に配置された略円板状のものであり、スラスト軸受104によって、入力軸1に対して相対回転自在に支持されている。なお、スラスト軸受104は入力軸1の端部に設けられた鍔部1Aとカム板103との間に設けられている。
カム板103の外周部の片側面(図1において左側面)に形成したカム面103aと、入力側ディスク2の外周部の背面(図1において右側面)に形成したカム面103bとの間に、保持器により保持された複数個のカムローラ103c…が、入力軸1の中心に対して放射方向の軸を中心とする転動自在に設けられている。
入力側ディスク2は、ボールスプライン105により、入力軸1の軸方向に相対変位自在に、かつ、この入力軸1と同期した回転自在に当該入力軸1に支持されている。カム板103は、図示しない駆動軸によって回転されるようになっており、走行用エンジンの駆動時には、前記駆動軸によりカム板103が回転駆動され、カムローラ103cと両カム面103a,103bとの係合に基づき入力側ディスク2が、出力側ディスク3(図3参照)に向け、図1において左方に押されつつ回転駆動されるようになっている。
前記油圧式押圧装置102は、図示しない圧油ポンプから供給される圧油に基づき、この圧油の圧力に応じた押圧力(=推力)を発生させるものである。
この油圧式押圧装置102はカム板103を有しており、このカム板103と入力側ディスク2との間に油圧室110が油密に設けられている。
すなわちまず、入力側ディスク2の背面(図1において右側面)には、円筒状の円筒壁111が設けられている。この円筒壁111は前記カムローラ103cより内径側において、入力側ディスク2の背面から突出するようにして設けられており、カム板103と同軸となっている。
一方、カム板103は円筒壁111と同軸の円筒部103dを有しており、この円筒部103dの外周面が円筒壁111の内周面に摺接している。円筒部103dにはシールリング112が設けられており、このシールリング112が円筒壁111の内周面に油密に摺接している。
また、カム板103の内径側には軸方向において、入力側ディスク2側に突出する円筒部103eがカム板103と同軸に設けられている。一方、入力側ディスク2の内径側の背面には当該入力側ディスク2と同軸の円筒内壁面2Aが設けられている。
そして、この円筒内壁面2Aの内側に前記円筒部103eが摺動自在に挿入され、当該円筒部103eの外周面に設けられたシールリング113が円筒内壁面2Aに油密に摺接している。
したがって、前記油圧室110は外径側のシールリング112と内径側のシールリング113とによって外径側と内径側がそれぞれ閉塞され、これによって、当該油圧室110はカム板103と入力側ディスク2との間で油密に設けられている。
また、カム板103は入力軸1の大径部1Bに相対回転自在に設けられ、この大径部1Bに油路114が入力軸1の中心部に設けられた油路1Cから径方向に延びて設けられている。この油路114は大径部1Bの外周面に開口している。
また、カム板103の内径面には周方向に沿って周溝115が設けられており、この周溝115に油路114の開口が臨んでいる。
なお、大径部1Bの外周面にはシールリング116,116が周溝115を挟む位置に設けられ、このシールリング116,116はカム板103の内径面に油密に摺接している。
また、カム板103には、前記油圧室110に油を供給する油路120がカム板103の周方向に所定間隔で複数設けられている。この油路120の基端部は前記周溝115の底面に開口し、先端部は油圧室110に面するカム板103の左側面に開口している。したがって、油は油路114、油路120を通って油圧室110に供給されるようになっている。油圧室110に油が供給されると、この油圧によって入力側ディスク2が、出力側ディスク3(図3参照)に向け、図1において左方に押されるようになっている。
また、油路120の少なくとも一部は、入力側ディスク2の軸方向において、当該入力側ディスクの軸方向厚さ内に位置している。
すなわち、油路120は入力側ディスク2の軸方向に対して所定角度だけ傾斜しており、当該油路120の先端部は入力側ディスク2の外周側の右側面より左側に位置しており、油路120の基端部は入力側ディスク2の外周側の右側面より若干右側に位置している。したがって、油路120の基端部を除く大部分は入力側ディスク2の軸方向厚さ内に位置している。
このような構成の押圧装置100では、ローディングカム式押圧装置101によって、伝達すべき動力のトルクの大きさに応じて押圧力(=推力)を増大させるとともに、油圧式押圧装置102によって、図示しない圧油ポンプから供給される圧油に基づき、この圧油の圧力に応じた押圧力(=推力)を発生させるようにしているから、入力側ディスク2および出力側ディスク3と、パワーローラ11との当接部の当接圧を、運転状況の変化に拘らず、常に最適値に維持できる。すなわち、自動車の運転状況に応じて、油圧室110内に送り込む圧油の圧力を調整することによって、前記当接圧を調整して、当接部で滑りが発生したり、あるいはこの当接部に過大な面圧が作用することを防止できる。
また、カム板103に油圧室110に油を供給する油路120が油密に設けられているので、カム板103と入力側ディスク2との間に、油路を確保するために軸方向に所定の幅を有するスペースを確保する必要がない。したがって、このスペースの分だけトロイダル型無段変速機の軸方向の長さを短くできるので、トロイダル型無段変速機の小型化を図ることができる。
また、油圧室110がカム板103と入力側ディスク2との間に油密に設けられているので、従来のようなカム板と入力側ディスクとのそれぞれの側面にシール部材を設ける必要ない。したがって、その分、部品点数の削減を図ることができる。
さらに、油路120の少なくとも一部が、入力側ディスク2の軸方向において、当該入力側ディスク2の軸方向厚さ内に位置しているので、油路120の入力側ディスク2の軸方向における長さを短くできる。したがって、その分カム板103の軸方向厚さを抑えることができるので、トロイダル型無段変速機の軸方向の長さを短くして、トロイダル型無段変速機の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、入力側ディスク2を押圧装置100によって押圧する場合を例にとって説明したが、トロイダル型無段変速機では、入力側ディスクと出力側ディスクの入出力関係を逆にする場合もある。したがって、本発明は出力側ディスクを押圧装置100によって押圧する場合にも適用できる。
また、本実施の形態では本発明を、ダブルキャビティ式ハーフトロイダル型無段変速機に適用する場合を例にとって説明したが、これに限ることなく、本発明はダブルキャビティ式フルトロイダル型無段変速機にも適用でき、さらに、シングルキャビティ式のハーフトロイダル型やフルトロイダル型のトロイダル型無段変速機にも適用できる。
2 入力側ディスク(第1ディスク)
3 出力側ディスク(第2ディスク)
11 パワーローラ
110 押圧装置
101 ローディングカム式押圧装置
102 油圧式押圧装置
103 カム板
110 油圧室
120 油路

Claims (2)

  1. それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に設けられた第1ディスクおよび第2ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラと、前記両ディスクを互いに近づけ合う方向に押圧する押圧装置とを備え、この押圧装置が前記第1ディスクと同心的に配置されたカム板を有するローディングカム式押圧装置と油圧式押圧装置とを有するトロイダル型無段変速機において、
    前記油圧式押圧装置の油圧室が前記カム板と前記第1ディスクとの間に油密に設けられ、
    前記カム板に前記油圧室に油を供給する油路が設けられていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記油路の少なくとも一部が、前記第1ディスクの軸方向において、当該第1ディスクの軸方向厚さ内に位置していることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
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