JP2015219718A - 印刷システムおよびその制御方法、並びにプログラム - Google Patents

印刷システムおよびその制御方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】印刷システムにおける印刷スケジュール予測において、エラーの発生及びエラー復帰に要する時間を盛り込んで、より正確に印刷スケジュールを把握できるようにする。【解決手段】印刷システムにてエラーが発生する頻度を予測する頻度予測手段と、前記印刷システムにてエラーが発生した場合に印刷を再開できる状態に復帰するまでに要する時間を予測する復帰時間予測手段と、前記頻度予測手段と前記復帰時間予測手段との予測結果を用いて、前記印刷システムにて印刷ジョブの印刷が完了するまでに要する時間を予測する印刷時間予測手段とを有する。【選択図】図7

Description

本発明は、印刷システムおよびその制御方法、並びにプログラムに関する。
プリントオンデマンド(POD)やプロダクションなどと呼ばれる印刷市場では、大量の印刷を迅速に行うことが非常に重要となる。そのため印刷装置に対して、様々な作業を専門的に行うオペレータが配置されるケースが多い。オペレータの作業はそれぞれ適切なタイミングで行われる必要があり、オペレータが作業するタイミングを誤った場合には、印刷装置の稼働率が低下する原因となる。
そこで、オペレータが必要な作業をタイミングよく行い、このような状況が発生することを未然に防ことを可能とするための方法が提案されている。例えば特許文献1によれば、印刷ジョブごとの印刷時間予測がグラフ表示される。このグラフにおいて、消耗材の補給・交換が必要となると予測される時間においてグラフの色を変更して表示することで、オペレータはいつ補給・交換作業が必要となるのかを事前に把握することが可能である。オペレータは必要な消耗材が無くなる前に補給・交換作業を行うことで、印刷装置の稼働率低下を防ぐことが可能となる。
特開2004−330781号公報
特許文献1によれば、印刷スケジュールを予測することが可能となる。このとき、印刷スケジュールは正確でなくてはならないが、あくまで予測であるために、その精度は必ずしも正確ではなく、実際の印刷時間との間にズレが生じるという問題があった。予測誤差要因の一例として、印刷装置でのエラー発生が挙げられる。印刷中にエラーが発生した場合、そのエラーを解除し、印刷を再開させるエラー復帰処理に要する時間分、実際の印刷時間が予測された印刷スケジュールよりも長くなり、実際の印刷時間と予測時間との誤差要因となる。
また、エラー復帰処理には、オペレータの操作を必要とするものと、例えば「重送」のように、オペレータの操作なしに自動的に復帰可能なものがある。ここで重送とは、用紙搬送路上を処理対象となる2枚以上のシートの少なくとも一部が重なった状態で搬送されることを意味する。重送が発生した場合には、重送が発生したシートを印刷せずに機外へ排出することで、オペレータの作業を必要とせずに印刷を継続することができる。このようなエラーについては、復帰処理にオペレータの作業を必要としないため、エラー発生がオペレータに通知されることもない。そのため復帰処理にオペレータ操作を必要とするものの場合は、エラー発生時点でオペレータがスケジュールの遅延を認識することができるが、自動的に復帰可能なものの場合は、オペレータがスケジュールの遅延を知る術がなかった。
本発明は上記問題点を鑑み、オペレータがより正確に印刷スケジュールを把握することを可能とする。
上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を備える。すなわち、印刷システムであって、印刷システムにてエラーが発生する頻度を予測する頻度予測手段と、前記印刷システムにてエラーが発生した場合に印刷を再開できる状態に復帰するまでに要する時間を予測する復帰時間予測手段と、前記頻度予測手段と前記復帰時間予測手段との予測結果を用いて、前記印刷システムにて印刷ジョブの印刷が完了するまでに要する時間を予測する印刷時間予測手段とを有する。
本発明によれば、より正確に印刷スケジュールを把握することが出来、適切な作業を行うことが可能となるため利便性が向上する。
第一、第二の実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成の概略を示す図。 第一〜第三の実施形態に係る給紙装置部の構成例を示す模式図。 第一、第二の実施形態に係る重送履歴管理テーブルを示す図。 第一の実施形態に係る重送発生頻度管理テーブルを示す図。 第一の実施形態に係る印刷システムの動作を示すフローチャート。 第一、第二の実施形態に係るシートの排紙に要する時間を説明するための図。 第一、第二の実施形態に係る印刷システムの動作を示すフローチャート。 第一〜第三の実施形態に係るスケジュール画面の構成例を示す図。 第二の実施形態に重送発生頻度管理テーブルを示す図。 第二の実施形態に係る印刷システムの動作を示すフローチャート。 第二の実施形態に係るダイアログ画面の構成例を示す図。 第二の実施形態に係る印刷システムの動作を示すフローチャート。 第二の実施形態に係る重送発生頻度管理テーブルを示す図。 第三の実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成の概略を示す図。 第三の実施形態に係る紙ジャム履歴管理テーブルを示す図。 第三の実施形態に係る紙ジャム発生頻度管理テーブルを示す図。 第三の実施形態に係る印刷システムの動作を示すフローチャート。 第三の実施形態に係るシートの排紙に要する時間を説明するための図。 第三の実施形態に係る紙ジャム復帰時間予測テーブルを示す図。 第三の実施形態に係る印刷システムの動作を示すフローチャート。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
<第一の実施形態>
第一の実施形態では、自動的に復帰可能なエラーの発生を予測し、そのエラー復帰時間も含めた印刷完了までの時間をオペレータに対して視覚的に表示する例について説明する。なお、本実施形態では自動的に復帰可能なエラーとして「重送」を例に用いて説明する。
[システム構成]
図1は、本発明に係る印刷システムの一実施形態としてのハードウェア構成の概略を表す。なお特に断らない限り、本発明の機能が実行されるのであれば、LAN、WAN等のネットワークを介して、接続が為され処理が行われるシステムであっても本発明を適応できることは言うまでもない。本実施形態に係る印刷システムは、印刷装置100と、ホストコンピュータ101とを含む。また、印刷装置100およびホストコンピュータ101は、通信回線105によって互いに接続されている。なお、図1では各装置をそれぞれ1台ずつ示したが、ホストコンピュータおよび印刷装置が複数台接続されていてもよい。
ホストコンピュータ101は、入力装置(不図示)によるユーザからの入力情報に基づいてプリントジョブを作成し、作成したプリントジョブを印刷装置100へ送信する。コントローラボード110は、各種データ処理を行い、印刷装置100の動作を制御する。操作パネル120は、タッチパネル方式でユーザからの各種操作を受け付ける。スキャナ130は、光学センサ(不図示)を用いて原稿文書をスキャンし、スキャン画像データを取得する。給紙装置部140は、複数の給紙段から構成される給紙装置である。各給紙段には、各種印刷用紙を収容しておくことが可能である。各給紙段では、収納された用紙の最上位の用紙一枚を分離し、プリンタエンジン150へと搬送することが可能である。給紙装置部140の構成については、図2を用いてさらに詳しく説明する。プリンタエンジン150は、画像データを印刷用紙に物理的に印刷する。なお印刷結果160は、印刷装置100から排出された印刷結果(印刷物)を表す。
次にコントローラボード110の構成について説明する。I/O制御部111は、通信回線105を介した外部ネットワークとの通信制御を行う。ROM112は、不揮発性のメモリであり、各種制御プログラムを記憶する。RAM113は、揮発性のメモリであり、ROM112に記憶された制御プログラムを読み出して記録する。CPU114は、RAM113に読み出された制御プログラムを実行し、画像信号や各種デバイスを統括的に制御する。HDD115は、記憶部であり、画像データやプリントデータなどの大容量のデータを一時的あるいは長期的に保持する目的で使用される。コントローラボード110内の各モジュールはそれぞれシステムバス116を介して互いに接続される。さらにシステムバス116は、コントローラボード110と印刷装置100内の各デバイスとを互いに接続している。RAM113は、CPU114の主メモリ、ワークメモリとしても機能する。また制御プログラムおよびオペレーティングシステムは、ROM112の他にもHDD115にも格納される。さらに、印刷装置100は、NVRAM(不図示)を有し、操作パネル120からの印刷装置モード設定情報を記憶するようにしてもよい。
次にプリンタエンジン150の構成について説明する。画像形成部151は、現像ユニット152、感光体ドラム153、および転写ベルト154を備える。画像形成部151は、コントローラボード110によって生成された画像データに従い、現像ユニット152を用いて感光体ドラム153の周囲上にトナー像を形成する。更に画像形成部151は、転写ベルト154上に搬送された印刷用紙に対し、感光体ドラム153上に形成されたトナー像を転写する。定着ユニット155は、画像形成部151によって印刷用紙に転写されたトナー像を定着させる。定着ユニット155は、加圧ローラー(不図示)と加熱ローラー(不図示)とを備え、各ローラーの間を用紙が通過することによりトナーを溶融・圧着することで印刷用紙にトナー像が定着される。
[給紙装置部の構成]
図2は、給紙装置部140の内部構成断面を示す。給紙装置部140は、各種印刷用紙を収容する給紙段として、上段給紙段201、中段給紙段202、及び下段給紙段203の3つの給紙段を備える。各給紙段に収容された用紙はそれぞれ、給紙モータ204〜206によって最上位のシートが分離され、搬送パスへ搬送される。搬送パス207は、上段給紙段201から給紙されたシートを搬送するための搬送路である。搬送パス208は、中段給紙段202及び下段給紙段203から給紙されたシートを搬送するための搬送路である。搬送パス207、208によって搬送されたシートは、ストレートパス209へ搬送され、図2中の矢印方向に搬送される。ストレートパス209の左端は図1に示したプリンタエンジン150に接続されており、これにより給紙装置部140で給紙されたシートがプリンタエンジン150へ搬送される。
ストレートパス209上には、給紙されたシートの重送を検知するためのセンサである重送検知センサ210が配置される。重送検知センサ210は、シート紙の厚さを測定し、その測定データを基にしてシートが重送されているか否かを判定する。エスケープパス211は、シートをプリンタエンジン150に搬送せず、エスケープトレイ212へ排出する際に用いられる搬送路である。エスケープパス211はストレートパス209と接続されており、搬送中のシートをストレートパス209からエスケープパス211へと搬送することが可能である。ストレートパス209からエスケープパス211への搬送はCPU114によって制御される。エスケープパス211は、例えば後続の処理装置で紙ジャム(紙詰まり)が起こった場合や、給紙装置部140内で重送が検知された場合に、搬送中のシートを排出する際に用いられる。
重送が発生した際の復帰処理について説明する。重送検知センサ210によって、重送が発生したと検知された場合、CPU114は重送していると判断されたシート(以後、重送シート)をエスケープパス211へ搬送し、エスケープトレイ212に導く。同時にCPU114は、画像形成部151での画像形成処理を一時中断し、重送シートがエスケープトレイ212に完全に排出されるのを待つ。その後、CPU114は、画像形成部151での画像形成処理を再開し、次シートに印刷する画像の画像形成処理が終了するタイミングに合わせて給紙装置部140からの給紙を再開し、印刷処理を復帰させる。
[重送履歴管理テーブル]
図3は、印刷装置100で発生した重送の履歴を管理する重送履歴管理テーブルの構成例を示す図である。重送履歴管理テーブル300は、HDD115などの記憶装置に記録され、処理に応じてCPU114により更新される。ここでは、印刷装置100が備える部位である給紙段ごとに履歴が記録される。
列301には、重送が発生した際に使用された給紙段が記録される。列302には、重送が発生した日時が記録される。列303には、重送が発生した際に使用された用紙種が記録される。
[重蔵発生頻度管理テーブル]
図4は、印刷装置100で使用することが可能な用紙毎に過去の重送発生頻度を管理し、重送発生を事前予測するために使用される重送発生頻度管理テーブルの構成例を示す図である。重送発生頻度管理テーブル400は、HDD115などの記憶装置に記憶され、CPU114により管理される。
列401は印刷装置100で使用することが可能な用紙種を表す。列402は、列401で示された用紙が給紙される給紙段を表す。列403は、列401で示された用紙が列402で示された給紙段から過去1000シート給紙された中で、重送が発生した回数を表す。ここでの過去の給紙シート数は一例であり、1000以外の値を所定の閾値として用いても構わない。
列404は重送発生給紙カウントで、列401で示された用紙が列402で示された給紙段から給紙された場合に、重送が発生する平均間隔(シート枚数)を表す。ここで重送発生給紙カウントは、1000を重送発生回数(列403の値)で除算することで求められる。ただし、過去の1000シートに対する重送発生回数が“0”の場合、重送発生カウントは設定されない(「なし」となる)。列405は、列401で示された用紙が列402で示された給紙段から給紙されたシート枚数をカウントした給紙カウントである。この給紙カウントは、CPU114によって適宜カウントアップ及びゼロクリアされる。
[テーブル更新処理]
次に図5を参照して、本実施形態に係る印刷装置100が、印刷ジョブを印刷中に重送履歴管理テーブル300及び重送発生頻度管理テーブル400を更新する処理について説明する。図5は、印刷装置100が用紙を給紙する毎に実行される処理ルーチンの動作を表すフローチャートである。本処理フローは、ROM112等に格納されたプログラムをCPU114が読み出すことにより実現される。
S501にて、CPU114は、給紙したシートに対し重送検知センサ210により重送が検知されたか否かを判定する。重送が検知された場合は(S501にてYES)S502へ進み、重送が検知されなかった場合は(S501にてNO)S503へ進む。S502にて、CPU114は、図3に示す重送履歴管理テーブル300にS501で検知された重送の履歴を追加し、S503へ進む。
S503にて、CPU114は、図4に示す重送発生頻度管理テーブル400において、対応する重送発生回数を更新し、S504へ進む。ここでは、給紙された用紙(列401)、給紙段(列402)に対応する重送発生回数(列403)が更新される。S504にて、CPU114は、S503で更新した重送発生回数の値が“0”であるか否かを判定する。重送発生回数が“0”である場合は(S504にてYES)S505へ進み、重送発生回数が“0”でない場合は(S504にてNO)S506へ進む。S505にて、CPU114は、図4に示す重送発生頻度管理テーブル400の対応する重送発生給紙カウントを「なし」に設定し、一連の処理を終了する。ここでは、S503で更新した重送発生回数(列403)に対応する重送発生給紙カウント(列404)が設定される。
S506にて、CPU114は、図4に示す重送発生頻度管理テーブル400の対応する重送発生給紙カウント(列404)を更新し、一連の処理を終了する。ここでも、S503で更新した重送発生回数(列403)に対応する重送発生給紙カウント(列404)が更新される。重送発生給紙カウントは、1000を重送発生回数(列403)で除算することで求められる。
[排紙までに要する時間]
図6は、本実施形態に係る印刷装置100において、印刷ジョブ中の任意のシート(印刷用紙)が直前のシート排紙完了後に続けて排紙されるまでに要する時間を模式的に示す図である。
時間軸600は、時間の経過を示し、右に進むほど時間が経過したことを表す。時点601は、印刷装置100が印刷ジョブ中のN番目のシート(シートN)を排紙完了した時点を表す。時点602は、印刷装置100がシートNの直前のシート(シートN−1)を排紙完了した時点を表す。時点602から時点601までに要した時間(すなわち、図6中の時間)が、シートN−1の排紙完了後に連続してシートNを排紙するのに要した時間となる。図6に示すように、時間603は610〜613で示す各処理に要する時間の積算時間となる。
時間610は、シートNを物理的に搬送するのに要する時間を表す。この搬送時間は、印刷速度と用紙搬送方向の用紙長とによって決定される。例えばA4用紙の印刷速度が60ppm(1分間に60枚のA4用紙を排紙可能であることを表す)である印刷装置では、A4用紙の搬送時間は1秒であり、用紙搬送方向の用紙長がA4の2倍であるA3用紙の搬送時間は2秒となる。時間611は、シートNを給紙する際の給紙段切り替えに要する時間を表す。シートN−1とシートNで使用される印刷用紙が異なる場合や、シートN−1を給紙した給紙段から用紙が無くなり、シートNの印刷時に別の給紙段から給紙する場合には、給紙段を切り替える必要がある。給紙段の切り替えに要する時間は、予め印刷装置メーカーが行った実験結果に基づいた時間がHDD115に記録されており、それが参照されることによって予想することが可能となる。なお、給紙段の切り替えが発生しない場合は、この時間は“0”となる。
時間612は、シートNに対する定着処理のための定着温度調整に要する時間を表す。シートNを印刷するために必要となる定着温度がシートN−1のものと異なる場合には、定着温度の調整(定着ユニット155の温度上昇または下降)が必要となる。定着温度調整に要する時間は、予め印刷装置メーカーが行った実験結果に基づいた時間がHDD115に記録されており、それが参照されることによって予想することが可能となる。なお、定着温度調整が発生しない場合は、この時間は“0”となる。時間613は、重送が発生した際の重送復帰処理に要する時間を表す。重送復帰処理に要する時間は、重送シートをエスケープトレイ212に搬送する時間と、画像形成処理を再開させる時間の合計となる。前者は、時間610と同様に印刷速度と用紙搬送方向の用紙長とによって決定される。一方後者は、印刷装置によって固有の時間を要する(本実施形態では時間Tdoublefeedを要するものとする)。なお、シートN−1の排紙以降、シートNの排紙までの間に、重送が発生しない場合は、この時間は“0”となる。
[処理時間予測処理]
図7を参照して、本実施形態に係る印刷装置100が、重送復帰処理時間を含み、印刷ジョブの印刷開始から終了に要する時間を予測する処理について説明する。印刷時間予測は、印刷装置100が印刷ジョブを受け付けた際(つまり、実際の印刷が開始される前)に行われる。図7は、印刷装置100が印刷ジョブを受け付けた際に行われる印刷時間予測の動作を表すフローチャートである。本処理フローは、ROM112等に格納されたプログラムをCPU114が読み出すことにより実現される。
S701にて、CPU114は、印刷予測時間を表す変数Ttotalおよび現在処理中のシート番号を表す変数Sheet#をそれぞれ“0”に初期化し、S702へ進む。S702にて、CPU114は、変数Sheet#に1加算し、S703へ進む。S703にて、CPU114は、印刷装置100で受け付けた印刷ジョブのうち、シート番号が変数Sheet#に対応する入力データを解析し、S704へ進む。ここで、印刷装置100で受け付けた印刷ジョブとは、ホストコンピュータ101から送信されたプリントジョブまたは印刷装置100で生成されたコピージョブである。印刷ジョブがホストコンピュータ101から送信された印刷ジョブである場合、入力データはページ記述言語(PDL)で記述される。一方、印刷ジョブが印刷装置100で生成されたコピージョブの場合は、入力データはスキャナ130で読み込まれたスキャン画像と操作パネル120で指定された各種コピー設定で表現される。
S704にて、CPU114は、シート番号が変数Sheet#に対応するシートの用紙搬送時間を算出し、変数Ttotalに加算し、S705へ進む。ここでの用紙搬送時間は、図6の時間610に相当する。S705にて、CPU114は、シート番号が変数Sheet#に対応するシートの給紙段切り替え時間を算出し、変数Ttotalに加算し、S706へ進む。ここでの給紙段切り替え時間は、図6の時間611に相当する。S706にて、CPU114は、シート番号が変数Sheet#に対応するシートの定着温度調整時間を算出し、変数Ttotalに加算し、S707へ進む。ここでの定着温度調整時間は、図6の時間612に相当する。
S707にて、CPU114は、図4で示した重送発生頻度管理テーブル400のうち、シート番号が変数Sheet#であるシートに対応する重送発生給紙カウントが存在するか否かを判定する。ここでの存在の有無は、重送発生給紙カウント(列404)の値が「なし」の場合は存在しないと判定し、それ以外の値の場合には存在すると判定する。重送発生給紙カウントが存在する場合は(S707にてYES)S708へ進み、重送発生給紙カウントが存在しない場合は(S707にてNO)S712へ進む。S708にて、CPU114は、図4に示す重送発生頻度管理テーブル400のうち、シート番号が変数Sheet#であるシートに対応する給紙カウントをカウントアップし、S709へ進む。
S709にて、CPU114は、S708でカウントアップした給紙カウントが、対応する重送発生給紙カウント(列405)の値に到達したか否かを判定する。ここで、給紙カウントがエラー発生履歴に基づいて算出される重送発生給紙カウント(頻度)に到達している場合に、エラーが生じるものとして扱うことでエラー発生時の印刷再開までの予測時間を反映させる。給紙カウントが重送発生給紙カウントに到達した場合は(S709にてYES)S710へ進み、到達していない場合は(S709にてNO)S712へ進む。
S710にて、CPU114は、変数Ttotalにシート番号が変数Sheet#であるシートを給紙段からエスケープトレイ212に搬送する時間と、画像形成処理を再開させる時間であるTdoublefeedを加算し、S711へ進む。ここで加算される時間の総和が、図6の時間613(重送復帰処理に要する時間)に相当する。S711にて、CPU114は、S708でカウントアップした給紙カウントをゼロクリアし、S712へ進む。S712にて、CPU114は、印刷ジョブにおける全シートの処理が終了したか否かを判定する。全シートの処理が終了した場合は(S712にてYES)S713へ進み、全シートの処理が終了していない場合は(S712にてNO)S702へ戻り、次のシートに対する処理を続行する。以上により算出された変数Ttotalの最終的な値が、着目している印刷ジョブにおける印刷時間の予測値となる。S713にて、CPU114は、図8に示すスケジュール画面に着目している印刷ジョブの印刷時間予測を表示し、一連の処理を終了する。
以上により、エラー履歴に基づいて、エラーが生じうる頻度を予測し(頻度予測)、その予測した頻度に基づいて、印刷が可能な状態へと復帰するための時間を予測する(復帰時間予測)。そして、それらの予測結果に基づき、ジョブ完了までの時間を予測することとなる(印刷時間予測)。
[スケジュール画面]
図8は、CPU114が操作パネル120に表示するスケジュール画面の構成例を示す図である。画面800は、操作パネル120に表示されるインタフェース画面全体を示す。テーブル810は、時系列に沿って画面表示された印刷ジョブのスケジュールを示す。テーブル810おいて、横軸811は時刻を表す時刻目盛である。行812は、横軸811で表示された時間帯において印刷されると予測される印刷ジョブを表示する。図8では、Job1〜Job4までの4つのジョブが表示されている様子を表す。各印刷ジョブは、図7のフローチャートで説明した処理によって予測される印刷時間に応じて、表示される幅が変化する。オペレータは、横軸811と行812とを参照することで、印刷ジョブの印刷開始と印刷終了の予測を確認することができる。列813は、行812に表示された印刷ジョブが印刷される際に消費する用紙を示す。列813に表示される用紙の種類・数は、表示される印刷ジョブに応じて変化する。図8では、表示814〜816に示すように、3種類の用紙が表示されている。表示ユニット817〜821は、列813に表示された用紙が消費される時間帯を帯状に示している。オペレータは、これらの表示ユニットを参照することで、何時・どの用紙が使用されるかの予測を確認することができる。
以上のような印刷システムにより、自動的に復帰可能なエラーの発生を予測し、そのエラー復帰時間も含めた印刷完了までの時間をオペレータに対して視覚的に表示することが可能となる。そのため、オペレータは、より正確に印刷スケジュールを把握することができ、適切な作業を行うことが可能となり、利便性が向上する。
<第二の実施形態>
第一の実施形態では、自動的に復帰可能なエラーとして重送を例に用いて、エラー復帰時間も含めた印刷完了までの時間を予測し、それをオペレータに対して視覚的に表示する例について説明した。第一の実施形態において、エラーの発生予測には、過去のエラー発生頻度を使って予測したが、用紙が給紙された実績が十分にない場合には、過去のエラー発生頻度の信頼性が低く、かえって印刷時間予測の精度が悪くなってしまう可能性がある。またサービスマンなどにより、エラーの発生頻度に関係する部品が交換・整備された場合にも、過去のエラー発生頻度の信頼性が低くなり、印刷時間予測の精度が悪くなってしまう可能性がある。
第二の実施形態では、用紙が給紙された実績が十分にない場合や、エラー発生頻度に関係する部品が交換・整備された場合に、過去のエラー発生頻度を参照しないようにした構成について説明する。本実施形態でも第一の実施形態と同じく、自動的に復帰可能なエラーとして「重送」を例に用いて説明する。本実施形態では、第一の実施形態と異なる部分のみ説明し、同じ構成のものについては同一の符号を用いて説明する。なお、本実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成は第一の実施形態の図1で説明したものと同様である。
[重送発生頻度管理テーブル]
図9は、第二の実施形態で使用される重送発生頻度管理テーブルの構成例を示す図である。図4で示した重送発生頻度管理テーブル400との違いは、列901が追加されている点である。列901は、通算給紙カウントを表し、列401で示された用紙が列402で示された給紙段から給紙された通算シート枚数をカウントしたものである。この通算給紙カウントは、印刷装置100の製造時に“0”が設定され、その後、CPU114によって適宜カウントアップ及びゼロクリアされる。
[テーブル更新処理]
次に図10を参照して、本実施形態に係る印刷装置100が、印刷ジョブを印刷中に重送履歴管理テーブル300及び重送発生頻度管理テーブル900を更新する処理について説明する。なお、重送履歴管理テーブルの構成は、第一の実施形態にて述べた図3の構成と同様である。本実施形態に係る印刷装置100では、各用紙・給紙段の組み合わせについて、過去に給紙された枚数が1000枚未満である場合に、用紙が給紙された実績が十分にないとして扱われる。図10は、印刷装置100が用紙を給紙する毎に実行される処理ルーチンの動作を表すフローチャートである。図10において、第一の実施形態にて図5で説明したステップと同じ処理を行うステップについては同じ符号を付し、その説明を省略する。本処理フローは、ROM112等に格納されたプログラムをCPU114が読み出すことにより実現される。
S503の処理の後、S1001にて、CPU114は、図9で示した重送発生頻度管理テーブル900の対応する通算給紙カウントをカウントアップし、S1002へ進む。ここでは、給紙された用紙(列401)、給紙段(列402)の組み合わせに対応する通算給紙カウント(列901)が更新される。S1002にて、CPU114は、S1001においてカウントアップした通算給紙カウントが1000未満であるか否かを判定する。1000未満である場合は(S1002にてYES)S505へ進み、1000未満ではない場合は(S1002にてNO)S504へ進む。この分岐処理により通算給紙カウントが1000未満の場合には、対応する重送発生給紙カウントは「なし」に設定されることとなる。なお、ここでの通算給紙カウント(列901)に対して、シート数が1000枚を基準に処理しているがこれに限定するものではない。重送発生回数(列403)と共に、1000以外の値を用いて処理するようにしても構わない。
[部品交換時の処理]
(部品交換時の例)
次に図11を用いて、印刷装置100のサービスマンが印刷装置100の部品交換を行った際に行う操作について説明する。ここでは例として、サービスマンが給紙モータを交換した際の操作を説明する。画面1100は、操作パネル120に表示されるダイアログ画面全体を示し、CPU114によって表示される。サービスマンは、給紙装置部140の給紙モータを交換した後、画面1100を使用して交換した部品を印刷装置100に通知する。ボタン1101〜1103はそれぞれ、給紙モータ204〜206に対応しており、押下されると対応する給紙モータが交換されたことがCPU114に通知される。キャンセルボタン1110が押下されると、交換した給紙モータの指定処理が中止され、画面1100は閉じられる。
(処理フロー)
図12は、印刷装置100が交換した部品の通知を受けた(画面1100においてボタン1101〜1103の何れかが押下された)際に、実行される処理ルーチンの動作を表すフローチャートである。本処理フローは、ROM112等に格納されたプログラムをCPU114が読み出すことにより実現される。
S1201にて、CPU114は、画面1100で指定された給紙モータに対応する給紙段の通算給紙カウントをゼロクリアし、S1202へ進む。ここで、給紙モータ204〜206はそれぞれ、給紙段201〜203に対応する。例えば、給紙モータ204が交換された場合、図9で示した重送発生頻度管理テーブル900において列402が上段給紙段201である通算給紙カウント(列901)がすべてゼロクリアされる。S1202にて、CPU114は、画面1100で指定された給紙モータに対応する給紙段の重送発生給紙カウントを「なし」を設定し、一連の処理を終了する。つまり、S1201でゼロクリアした通算給紙カウント(列901)に対応する重送発生給紙カウント(列404)が「なし」に設定される。
(更新結果例)
図13は、画面1100において、給紙モータ205が交換されたと指定された(ボタン1102が押下された)際の、重送発生頻度管理テーブル900の状態を示す図である。図12で示した処理により、給紙モータ205に対応する給紙段、つまり中段給紙段202の通算給紙カウントが“0”に、重送発生給紙カウントが「なし」に設定されている(図13のカラム1301)。
本実施形態における印刷時間予測処理は、第一の実施形態にて図7を用いて説明したものと同じである。通算給紙カウントが1000未満の場合には、対応する重送発生給紙カウントは「なし」に設定されるため、図7のS707において「NO」と判定され、重送発生頻度管理テーブルは参照されない。また給紙モータが交換された場合には、通算給紙カウントがゼロクリアされる。
以上、本実施形態により、用紙が給紙された実績が十分にない場合や、エラー発生頻度に関係する部品が交換・整備された場合に、過去のエラー発生頻度を参照せずに印刷時間を予測することが可能となる。そのためオペレータは、第一の実施形態よりも更に正確に印刷スケジュールを把握することが出来、適切な作業を行うことが可能となるため利便性が向上する。
なお、本実施形態では、過去のエラー発生頻度について、通算給紙カウント(通算給紙枚数)が所定の閾値よりも小さい場合には、過去のエラー発生頻度を参照せずに処理を行っている。ここで、過去のエラー発生頻度について参照するか否かの基準としては、通算給紙カウント数に限定するものではない。例えば、エラー履歴に対し所定の範囲(期間)を指定し、その範囲に含まれるエラーの発生頻度、給紙枚数、排紙枚数、処理ジョブ数などに基づいて、過去のエラー発生頻度を参照するか否かを決定してもよい。
<第三の実施形態>
第一、二の実施形態では、自動的に復帰可能なエラーについて、そのエラー復帰時間も含めた印刷完了までの時間を予測し、それをオペレータに対して視覚的に表示する例について説明した。第三の実施形態として、オペレータの操作によって復帰可能なエラーに対しても、そのエラー復帰時間も含めた印刷完了までの時間を予測し、それをオペレータに対して視覚的に表示する例について説明する。なお、本実施形態ではオペレータの操作によって復帰可能なエラーとして「紙ジャム」を例に用いて説明する。ここでは、第一、二実施形態と異なる部分のみ説明し、同じ構成のものについては同一の符号を付し、説明を省略する。
[システム構成]
図14は、本実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成の例を示す図である。第一、第二の実施形態にて図1を用いて説明した構成との違いは、シートセンサ1401〜1403が追加された点である。シートセンサ1401〜1403は、印刷装置100の用紙搬送路上に配置され、シートの搬送状況や紙ジャムを検知するために用いられるセンサである。本実施形態では便宜上、印刷装置100にはシートセンサ1401〜1403の3つのシートセンサのみが存在するものとして説明する。
[紙ジャム履歴管理テーブル]
図15は、印刷装置100で発生した紙ジャムの履歴を管理する紙ジャム履歴管理テーブルの構成例示す図である。紙ジャム履歴管理テーブル1500は、HDD115などの記憶装置に記録され、CPU114によって更新される。列1501は、紙ジャムを検知したシートセンサが記録される。列1502は、用紙ジャムが発生した日時が記録される。列1503は、紙ジャムが発生した際に使用された用紙種が記録される。
[紙ジャム発生頻度管理テーブル]
図16は、印刷装置100で使用することが可能な用紙毎に過去の紙ジャム発生頻度を管理し、紙ジャム発生を事前予測するために使用される紙ジャム発生頻度管理テーブルの構成例を示す図である。紙ジャム発生頻度管理テーブル1600は、HDD115などの記憶装置に記憶され、CPU114により管理される。
列1601は、印刷装置100で使用することが可能な用紙種を示す。列1602は、印刷装置100が備えるシートセンサを示す。列1603は、列1601で示された用紙が過去1000シート給紙された中で、列1602で示されたシートセンサが紙ジャムを検知した回数を示す。列1604は、紙ジャム発生給紙カウントで、列1601で示された用紙が給紙された場合に、列1602で示されたシートセンサによって紙ジャムが検知された平均間隔(シート枚数)を表す。ここで紙ジャム発生給紙カウントは、1000を紙ジャム発生回数(列1603の値)で除算することで求められる。ただし過去1000シートの紙ジャム発生回数が0の場合は、紙ジャム発生カウントは設定されない(「なし」となる)。ここでは、過去のシート枚数は1000を基準として設定しているがこれに限定するものではなく、他の値を用いても構わない。
列1605は、列1601で示された用紙が給紙されたシート枚数をカウントした給紙カウントである。この給紙カウントは、CPU114によって適宜カウントアップ及びゼロクリアされる。列1606は、通算給紙カウントを示し、列1601で示された用紙が給紙された通算シート枚数をカウントする。この通算給紙カウントは、印刷装置100の製造時に“0”が設定され、その後、CPU114によって適宜カウントアップ及びゼロクリアされる。第二の実施形態と同様、通算給紙カウントは印刷装置100のサービスマンなどによって、各シートセンサの紙ジャム検知に関係する部品交換がなされた場合には、対応するシートセンサの通算給紙カウントがゼロクリアされる。
[テーブル更新処理]
次に図17を参照して、本実施形態に係る印刷装置100が、印刷ジョブを印刷中に紙ジャム履歴管理テーブル1500及び紙ジャム発生頻度管理テーブル1600を更新する処理について説明する。図17は、印刷装置100が用紙を給紙する毎に実行される処理ルーチンの動作を表すフローチャートである。本処理フローは、ROM112等に格納されたプログラムをCPU114が読み出すことにより実現される。
S1701にて、CPU114は、給紙したシートにおいて各シートセンサにより紙ジャムが検知されたか否かを判定する。紙ジャムが検知された場合は(S1701にてYES)S1702へ進み、紙ジャムが検知されなかった場合は(S1701にてNO)S1703へ進む。S1702にて、CPU114は、図15で示した紙ジャム履歴管理テーブル1500にS1701で検知された紙ジャムの履歴を追加し、S1703へ進む。
S1703にて、CPU114は、図16で示した紙ジャム発生頻度管理テーブル1600の対応する紙ジャム発生回数を更新し、S1704へ進む。ここでは、給紙された用紙(列1601)と紙ジャムを検知したシートセンサ(列1602)の組み合わせに対応する紙ジャム発生回数(列1603)が更新される。S1704にて、CPU114は、図16で示した紙ジャム発生頻度管理テーブル1600の対応する通算給紙カウントをカウントアップし、S1705へ進む。ここでは、給紙された用紙(列1601)に対応する通算給紙カウント(列1606)が更新される。
S1705にて、CPU114は、S1704においてカウントアップした通算給紙カウントが1000未満であるか否かを判定する。1000未満である場合は(S1705にてYES)S1707へ進み、1000未満ではない場合は(S1705にてNO)S1706へ進む。S1706にて、CPU114は、S1703で更新した紙ジャム発生回数が0であるか否かを判定する。紙ジャム発生回数が0である場合は(S1706にてYES)S1707へ進み、紙ジャム発生回数が0でない場合は(S1706にてNO)S1708へ進む。
S1707にて、CPU114は、図16で示した紙ジャム発生頻度管理テーブル1600の対応する紙ジャム発生給紙カウントを「なし」に設定し、一連の処理を終了する。ここでは、S1703で更新した紙ジャム発生回数(列1603)に対応する紙ジャム発生給紙カウント(列1604)が設定される。S1708にて、CPU114は、図16で示した紙ジャム発生頻度管理テーブル1600の対応する紙ジャム発生給紙カウントを更新し、一連の処理を終了する。ここでも、S1703で更新した紙ジャム発生回数(列1603)に対応する紙ジャム発生給紙カウント(列1604)が更新される。本実施形態において、紙ジャム発生給紙カウントは、1000を紙ジャム発生回数(列1603)で除算することで求められる。
[排紙までに要する時間]
本実施形態に係る印刷装置100において、印刷ジョブ中の任意のシート(印刷用紙)が直前のシート排紙完了後に続けて排紙されるまでに要する時間を模式的に表した概念図である。第一の実施形態の図6との違いは、重送復帰処理(図6の時間613)が紙ジャム復帰処理(時間1801)に置き換わっている点である。時間1801は、紙ジャム復帰処理に要する時間を表す。紙ジャム復帰処理に要する時間1801は、シートを給紙装置部140から紙ジャムが検知されたシートセンサまで搬送する時間と、オペレータが物理的に紙ジャムを取り除き、印刷装置100が印刷を再開するまでの時間の合計となる。前者は、時間610と同様に印刷速度と用紙搬送方向の用紙長とによって決定される。一方後者は、オペレータの作業が入るため、実際に要する時間は毎回異なる。本実施形態における印刷時間予測時には、この部分の時間予測を図19に示す紙ジャム復帰時間予測テーブル1900を用いて行う。なお、シートN−1の排紙以降、シートNの排紙までの間に、紙ジャムが発生しない場合は、この時間1801は“0”となる。
[紙ジャム復帰時間予測テーブル]
図19は、本実施形態において紙ジャムから復帰するまでの時間を予測するために用いられる紙ジャム復帰時間予測テーブルの構成例を示す。紙ジャム復帰時間予測テーブル1900は、HDD115などの記憶装置に記録され、CPU114によって適宜参照される。
列1901は、紙ジャムが検知すると予測されるシートセンサを示す。なお、列1901に複数のシートセンサが記載されている場合、それらすべてのシートセンサにおいて紙ジャムが検知されたことを表す。列1902は、列1901で示されたシートセンサにおいて紙ジャムが検知された場合に、紙ジャムを解除し、印刷復帰するまでに要する予測時間を表す。列1902には、予め印刷装置メーカーが想定する所要時間が記録されている。
[処理時間予測処理]
次に図20を参照して、本実施形態に係る印刷装置100が、紙ジャム復帰処理時間を含み、印刷ジョブの印刷開始から終了に要する時間を予測し、それをオペレータに対して視覚的に表示する処理について説明する。印刷時間予測は、印刷装置100が印刷ジョブを受け付けた際(つまり、実際の印刷が開始される前)に行われる。図20は、印刷装置100が印刷ジョブを受け付けた際に行われる印刷時間予測の動作を表すフローチャートである。図20において、第一の実施形態にて図7で説明したステップと同じ処理を行うステップについては同じ符号を付し、その説明を省略する。本処理フローは、ROM112等に格納されたプログラムをCPU114が読み出すことにより実現される。
S706の処理の後、S2001にて、CPU114は、図16で示した紙ジャム発生頻度管理テーブル1600のうち、シート番号が変数Sheet#であるシートに対応する紙ジャム発生給紙カウントがすべて「なし」であるか否かを判定する。紙ジャム発生給紙カウントがすべて「なし」である場合は(S2001にてYES)S712へ進み、紙ジャム発生給紙カウントがすべて「なし」ではない場合は(S2001にてNO)S2002へ進む。
S2002にて、CPU114は、図16で示した紙ジャム発生頻度管理テーブル1600のうち、シート番号が変数Sheet#であるシートに対応する給紙カウントをカウントアップし、S2003へ進む。S2003にて、CPU114は、S2002でカウントアップした給紙カウントのうち、少なくとも一つが対応する紙ジャム発生給紙カウントに到達したか否かを判定する。給紙カウントが紙ジャム発生給紙カウントに到達した場合は(S2003にてYES)S2004へ進み、到達していない場合は(S2003にてNO)S712へ進む。
S2004にて、CPU114は、変数Ttotalにシート搬送時間と紙ジャム解除時間を加算し、S2005へ進む。ここでシート搬送時間は、シート番号が変数Sheet#であるシートを給紙段から、S2003で紙ジャム発生給紙カウントに到達したと判定された給紙カウントに対応するシートセンサまで搬送する時間となる。ここでのシート搬送時間と紙ジャム解除時間との総和が、図18の紙ジャム復帰処理の時間1801に相当する。また、S2003にて紙ジャム発生給紙カウントに到達したと判定された給紙カウントが複数存在する場合、給紙装置部140から最も搬送距離が長くなるシートセンサについて、給紙段から用紙を搬送する時間がシート搬送時間となる。一方、紙ジャム解除時間については、図19で示した紙ジャム復帰時間予測テーブル1900が参照されることで求められる。S2005にて、CPU114は、S2003で紙ジャム発生給紙カウントに到達したと判定されたすべての給紙カウントをゼロクリアし、S712へ進む。
本実施形態において、オペレータに提示されるスケジュール画面は、第一の実施形態にて図8で説明したものと同様であるため、説明は省略する。また、本実施形態では、紙ジャムに着目して説明したが、第一、第二の実施形態と組み合わせて、重送と紙ジャムの両方を予測に反映させる対象としてもよい。
以上、本実施形態により、オペレータの操作によって復帰可能なエラーの発生を予測し、そのエラー復帰時間も含めた印刷完了までの時間をオペレータに対して視覚的に表示することが可能となる。そのためオペレータはより正確に印刷スケジュールを把握することが出来、適切な作業を行うことが可能となるため利便性が向上する。
<その他の実施形態>
上述の実施形態では、重送および紙ジャムを例にして、その復帰処理時間を予測したが、この他にも自動的に復帰可能なエラーもしくはオペレータによって復帰可能なエラーであれば、本発明を適応できることは言うまでもない。例えば、印刷装置に印刷品位を検査するセンサを備え、印刷結果にキズや紙折れなどが検知された場合に、自動的に再印刷が行われるようにした印刷システムがある。この場合にも、過去の検査履歴を参照することで、再印刷の発生を予測し、再印刷時間を印刷時間予測に盛り込むことで本発明を適応することが可能である。
また、第二の実施形態では、エラー発生頻度に関係する部品の交換・整備された場合に、ダイアログを使用して交換・整備された部品をシステムに通知したが、システムが部品の交換・整備を自動検知できるようにしてもよい。
また、第三の実施形態では、紙ジャム解除時間予測は、予め印刷装置メーカーが想定する所要時間を使用したが、オペレータのスキルレベルに応じて作業時間に対する予測時間の調整をするようにしてもよい。つまりスキルレベルが低いオペレータの場合には、紙ジャム解除時間(作業時間)の予測を長くし、スキルレベルが高いオペレータの場合には、紙ジャム解除時間(作業時間)の予測を短くするように定義してもよい。
また、上述した実施形態では、印刷エンジンとコントローラボードとが同一装置に内蔵されている例について説明したが、印刷エンジンとコントローラボードとがそれぞれ独立した装置であっても、本発明を適応できることは言うまでもない。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100:印刷装置、101:ホストコンピュータ、105:通信回線、140:給紙装置部、150:プリンタエンジン、151:画像形成部、201〜203:給紙段、210:重送検知センサ、211:エスケープパス、212:エスケープトレイ、1401〜1403:シートセンサ

Claims (14)

  1. 印刷システムにてエラーが発生する頻度を予測する頻度予測手段と、
    前記印刷システムにてエラーが発生した場合に印刷を再開できる状態に復帰するまでに要する時間を予測する復帰時間予測手段と、
    前記頻度予測手段と前記復帰時間予測手段との予測結果を用いて、前記印刷システムにて印刷ジョブの印刷が完了するまでに要する時間を予測する印刷時間予測手段と
    を有することを特徴とする印刷システム。
  2. 前記印刷時間予測手段によって予測された印刷時間を時系列に、印刷ジョブごとに画面表示する表示手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  3. 過去に発生したエラーに関するエラー履歴を管理する管理手段を更に有し、
    前記頻度予測手段は、前記管理手段によって管理されるエラー履歴を参照して、エラーの発生頻度を予測することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷システム。
  4. 前記頻度予測手段は、前記管理手段によって管理されるエラー履歴のうち、所定の範囲に含まれるエラー履歴を参照して、エラーの発生頻度を予測することを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
  5. 前記頻度予測手段は、前記管理手段によって管理されるエラー履歴において、前記所定の範囲に含まれるエラー履歴の数が所定の数よりも少ない場合、前記エラー履歴を参照したエラーの発生頻度の予測は行わないことを特徴とする請求項4に記載の印刷システム。
  6. 前記頻度予測手段は、前記エラー履歴に含まれる、所定の期間におけるエラーの発生頻度、給紙枚数、排紙枚数、処理ジョブ数、給紙に用いられた用紙の種類、およびエラーが発生した際に用いられていた前記印刷システムの部位の少なくとも一つに基づいて、エラーの発生頻度を予測することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の印刷システム。
  7. 前記印刷システムの部品の交換を検知する検知手段を更に有し、
    前記頻度予測手段は、前記検知手段によってエラーの発生頻度に関係する部品の交換が検知された場合、前記管理手段によって管理されるエラー履歴のうち、部品の交換が検知された時点より過去のエラー履歴はエラーの発生頻度の予測に用いないことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の印刷システム。
  8. 前記頻度予測手段は、前記印刷システムによって自動的に復帰することが可能なエラーの発生頻度を予測し、
    前記復帰時間予測手段は、前記印刷システムによって自動的に行われるエラーにおける復帰に要する時間を予測することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の印刷システム。
  9. 前記頻度予測手段は、復帰にオペレータの作業を要するエラーの発生頻度を予測し、
    前記復帰時間予測手段は、オペレータの作業時間を含めて復帰に要する時間を予測することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の印刷システム。
  10. 前記オペレータの作業時間は、オペレータのスキルレベルに応じて定義されることを特徴とする請求項9に記載の印刷システム。
  11. エラーの発生から復帰までの要する時間は、エラーの種類およびエラーが生じた部位ごとに定義されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の印刷システム。
  12. 前記頻度予測手段は、前記印刷システムにおける、重送の発生頻度、もしくは、紙詰まりの発生頻度の少なくともいずれかを予測することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の印刷システム。
  13. 印刷システムにてエラーが発生する頻度を予測する頻度予測工程と、
    前記印刷システムにてエラーが発生した場合に印刷を再開できる状態に復帰するまでに要する時間を予測する復帰時間予測工程と、
    前記頻度予測工程と前記復帰時間予測工程との予測結果を用いて、前記印刷システムにて印刷ジョブの印刷が完了するまでに要する時間を予測する印刷時間予測工程と
    を有することを特徴とする印刷システムの制御方法。
  14. コンピュータを、
    印刷システムにてエラーが発生する頻度を予測する頻度予測手段、
    前記印刷システムにてエラーが発生した場合に印刷を再開できる状態に復帰するまでに要する時間を予測する復帰時間予測手段、
    前記頻度予測手段と前記復帰時間予測手段との予測結果を用いて、前記印刷システムにて印刷ジョブの印刷が完了するまでに要する時間を予測する印刷時間予測手段
    として機能させるためのプログラム。
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