JP2015213958A - 熱間プレス成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Zn-Ni系めっき層を形成した表面処理鋼板を熱間プレス成形するに際し、形状凍結性の低下を抑制しつつ、マイクロクラックの発生を抑制する熱間プレス成形品の製造方法および熱間プレス成形品を提供する。
【解決手段】本発明に係る熱間プレス成形品の製造方法は、Zn-Niめっき層が素地鋼板の表面に形成された表面処理鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス成形品を製造する熱間プレス成形品の製造方法であって、Ac3変態点以上で1000℃以下の温度域に加熱した前記表面処理鋼板を、金型で挟んで100℃/s以上の冷却速度で550℃以下400℃以上の温度まで冷却する冷却工程と、前記表面処理鋼板の温度が550℃以下400℃以上となったときにプレス成形を行うプレス成形工程と、前記表面処理鋼板を金型で挟んだまま保持して前記表面処理鋼板を焼入れる焼入れ工程とを備えたことを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱間プレス成形品およびその製造方法に関し、特に予め加熱された表面処理鋼板をプレス加工する際に、形状付与と同時に焼入れて所定強度を得る熱間プレス成形品の製造方法および熱間プレス成形品に関するものである。
近年、自動車部品の高強度化・薄肉化が要求され、使用される鋼板の高強度化に伴ってプレス加工性が低下し、鋼板を所望の部品形状に加工することが難しくなっている。
このような問題を解決するものとして、高温に加熱した素材鋼板を、金型を用いて所望の形状に熱間プレス成形しつつ金型内で抜熱して焼入れし、熱間プレス成形後の部品を高硬度化する技術が知られている。
例えば、特許文献1には900℃前後のオーステナイト単相域まで加熱したブランク板(鋼板)に熱間プレスを施して所定形状の部品を製造するに際し、熱間プレス成形と同時に金型内で焼入れを行うことで、部品の高強度化を図る技術が提案されている。
しかし、特許文献1で提案された技術では、プレス前に鋼板を900℃前後の高温に加熱する際、鋼板表面に酸化スケール(鉄酸化物)が生成し、その酸化スケールが熱間プレス成形時に剥離して金型を損傷させたり、熱間プレス成形後の部材表面を損傷させるという問題がある。また、部材表面に残った酸化スケールは、外観不良や塗装密着性の低下の原因にもなる。このため、通常は酸洗やショットブラストなどの処理を行って部材表面の酸化スケールを除去するが、これらの処理は生産性の低下を招く。更に、自動車の足回り部材や車体構造部材などには優れた耐食性も必要とされるが、特許文献1で提案された技術では素材鋼板にめっき層などの防錆皮膜が設けられていないため、熱間プレス成形部材の耐食性が不十分となる。
上記の理由により、熱間プレス成形前の加熱時に酸化スケールの生成を抑制するとともに、熱間プレス成形後の部材の耐食性を向上させることが可能な熱間プレス成形技術が要望されている。このような要望に対し、表面にめっき層などの皮膜を設けた表面処理鋼板や、表面処理鋼板を用いた熱間プレス成形方法が提案されている。例えば特許文献2には、ZnまたはZnベース合金で被覆された鋼板を、700〜1200℃に加熱した後、熱間プレス成形することにより、表面にZn-Feベース化合物またはZn-Fe-Alベース化合物を備えた熱間プレス成形部材とする技術が提案されている。また、特許文献2には、ZnまたはZnベース合金で被覆された鋼板を用いることにより、熱間プレス成形前の加熱時に問題となる鋼板表面の酸化を抑制することが可能となり、しかも耐食性に優れた熱間プレス成形部材が得られると記載されている。
特許文献2で提案された技術によると、熱間プレス成形部材表面の酸化スケール生成はある程度抑制される。しかし、めっき層中のZnに起因する液体金属脆化割れが起こり、熱間プレス成形部材の表層部に深さ100μm程度のクラックが発生する場合がある。このようなクラックが発生すると、熱間プレス成形部材の耐疲労特性が低下するなど、様々な支障をきたす。
このような問題に対し、特許文献3では、Zn-Fe系めっき層が素地鋼板表面に形成された表面処理鋼板を、前記表面処理鋼板を素地鋼板のAc1変態点以上950℃以下の温度に加熱し、めっき層の凝固点以下の温度まで表面処理鋼板を冷却した後、成形を開始する方法が提案されている。そして、特許文献3には、めっき層の凝固点以下の温度まで表面処理鋼板を冷却してから成形を開始することにより、液体金属脆化の抑制が可能であると記載されている。
英国特許第1490535号公報 特開2001-353548号公報 特開2013-91099号公報
特許文献3で提案された技術によると、液体金属脆化割れ、すなわち熱間プレス成形部材の表面に発生し、めっき層-地鉄界面から地鉄内部方向への深さが100μm程度であって、割れ部の界面にZnが検出されるクラック(以下、「マクロクラック」という)を抑制し得ると考えられる。このようなマクロクラックの抑制に対して、本発明者らは高融点のめっき層としてZnに9〜25%程度のNiを含有したZn-Ni合金めっきを用いることを検討した。Zn-Ni合金の平衡状態図に存在するγ相は融点が860℃以上と通常のZn系めっき層に比べて非常に高く、通常のプレス条件でもマクロクラックの発生が抑制可能となる。
しかしながら、熱間プレス成形部材の表面には、上記のマクロクラックではなく、めっき層-地鉄界面から地鉄内部方向への深さが約30μm以下であって、割れ部の界面にはZnが検出されない微小割れが発生することが知られている。この微小割れはマイクロクラックと称され、めっき層-地鉄界面を貫通して地鉄(素地鋼板)の内部にまで至り、熱間プレス成形部材の諸特性(耐疲労特性等)に悪影響を及ぼす。
マクロクラックは、例えば、ハット断面部材をプレス成形する際に、ダイ肩R部のパンチ接触側のような引張り歪のみが生ずる部分でも発生するが、一方、マイクロクラックはそのような部分では発生せず、縦壁部のダイ接触側のような(曲げ)圧縮の後、(曲げ戻し)引張り歪を受けるところで発生するものであり、両者ではその発生のメカニズムが異なると推察される。
特許文献3では、Zn-Fe系めっき層が形成された表面処理鋼板についてマクロクラックの発生抑制は可能であるが、Zn-Niめっき層が形成された表面処理鋼板におけるマイクロクラックのことは何らの考慮もされておらず、マイクロクラック発生抑制には必ずしも有効とは言えない。
また、特許文献3で提案された技術では、表面処理鋼板全体をめっき層の凝固点以下の温度まで冷却した状態でプレス成形するとしており、プレス成形を開始する温度の下限値が示されておらず、成形温度の低下によりプレス成形時の鋼板の強度上昇が起こり、形状凍結性(スプリングバック等がわずかでプレス下死点での形状が維持される性質)が低下するという問題もある。
本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、Zn-Ni系めっき層を形成した表面処理鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス成形部材を製造するに際し、熱間プレス成形時の形状凍結性の低下を抑制しつつ、マイクロクラックの発生を抑制する熱間プレス成形品の製造方法および熱間プレス成形品を提供することを目的としている。
本発明者らは、Zn系めっき鋼板を熱間プレス成形する際に問題となるマイクロクラック(微小割れ)を抑制する手段について検討した。
マイクロクラックの生成メカニズムについては明確になっていないが、Zn系のめっき鋼板を高温でプレス成形することによりめっき鋼板の表面に微小割れが発生し、Zn-Niめっきにおいても同様に起こる。この微小割れは、めっき層-地鉄(鋼板素地)界面からの深さが30μm程度の微小な割れであり、めっき層-地鉄(鋼板素地)界面を貫通して素地鋼板内部に至る。このような問題に対し、本発明者らが種々の検討を行った結果、熱間プレス成形時の温度を低くすることによりマイクロクラックが抑制されることを明らかにした。更に、上記のようなプレス成形時の温度低下により、従来の熱間プレス用めっき鋼板で問題となっている金型へのめっき付着量も大幅に低減する効果が得られた。
しかし、プレス成形時の鋼板温度が低くなると、鋼板の強度が上昇するため形状凍結性の低下が起こり、熱間プレス成形時の利点を生かすことができなくなる。
そこで、本発明者らは、プレス時にマイクロクラックが発生するような加工を受ける部分のみ冷却した後、熱間プレス成形することに到達した。本発明者らは、加工歪みがマイクロクラックの発生に及ぼす影響を種々検討した結果、単なる引張り、圧縮変形や曲げ変形のみではマイクロクラックは発生せず、一旦曲げられた部分が再度伸ばされる、曲げ-曲げ戻し変形を受ける部分でマイクロクラックが発生することを明らかにした。
このような曲げ-曲げ戻し変形を受けるのは、主に部材の縦壁部と言われる部分となる。その加工状態について図17に示す。自動車用のプレス成形品は図17の最終形状にあるような、いわゆるハット型の形状のものが多く、しわの発生を抑えるためブランクホルダとダイで鋼板を挟んでプレス成形するドロー成形(図17(a))やブランクホルダを使用しないフォーム成形(図17(b))などにより製造される。図17に示すように、いずれの成形方法においても、縦壁部はダイ型で曲げられた後、パンチの上昇に伴い曲げ戻されて縦壁部を形成する。
ドロー成形の場合、縦壁部は成形前にダイとブランクホルダで挟まれる部分であり、この部分のみを冷却する方法について筆者らはさらに検討を行った。その結果、プレス成形前にダイとブランクホルダで鋼板を挟んで鋼板温度が550℃以下400℃以上になる時間(0.5秒以上3秒以下)保持して金型での抜熱により鋼板の冷却を行い、その後成形することで縦壁部のマイクロクラックの発生を抑制しつつ、形状精度不良も抑制可能となることが明らかとなった。
ダイとブランクホルダでの冷却により形状精度不良が抑制された理由については以下のように考えられる。ハット型部材の代表的な形状精度不良としては、曲げの稜線を挟む2つの面のなす角度が型角度に対して大きくなる角度変化と、縦壁部の平面が曲率を持った面になる壁反りが挙げられる。これらはいずれも板厚方向の応力分布の差により生じ、加工時の鋼板の流動応力が高いほど、形状精度が低下する。すなわち、熱間プレスにおいては、加工温度が低いほど鋼板の加工時の流動応力が高くなり形状精度が低下する。ダイとブランクホルダでの冷却においてパンチ肩部は冷やされず、高温で加工されるため角度変化が小さくなると考えられる。また、縦壁部はダイとブランクホルダでの冷却により加工時の鋼板の温度が低くなり形状精度が低下すると考えられるが、鋼板温度が400℃以上となる保持時間(3秒)まではほとんど形状精度の低下は認められなかった。これは、鋼板温度が400℃以上(保持時間3秒まで)ではプレス加工時の組織がオーステナイトであり、加工後のマルテンサイト変態により加工時に入った応力が緩和され形状精度の低下が起こらなかったと考えられる。逆に保持時間が3秒を超えるとプレス加工時に既にマルテンサイトに変態していて、加工時に入った応力により壁反りが発生すると考えられる。
本発明は、上記のような知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下の構成を備えてなるものである。
(1)本発明に係る熱間プレス成形品の製造方法は、Zn-Niめっき層が素地鋼板の表面に形成された表面処理鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス成形品を製造する熱間プレス成形品の製造方法であって、Ac3変態点以上で1000℃以下の温度域に加熱した前記表面処理鋼板を、金型で挟んで100℃/s以上の冷却速度で550℃以下400℃以上の温度まで冷却する冷却工程と、前記表面処理鋼板の温度が550℃以下400℃以上となったときにプレス成形を行うプレス成形工程と、前記表面処理鋼板を金型で挟んだまま保持して前記表面処理鋼板を焼入れる焼入れ工程とを備えたことを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記冷却工程はダイとブランクホルダで前記表面処理鋼板を挟み、ダイの移動を停止又は移動速度を前記プレス成形工程の移動速度よりも遅くして行うことを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記冷却工程はダイとブランクホルダで前記表面処理鋼板を挟み、前記プレス成形工程は前記ブランクホルダを前記表面処理鋼板から離してしわ押さえなしでフォーム成形することを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記冷却工程はダイとブランクホルダで前記表面処理鋼板を挟み、前記プレス成形工程は前記ダイとブランクホルダで前記表面処理鋼板を挟んだ状態でドロー成形することを特徴とするものである。
(5)本発明に係る熱間プレス成形品は、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法により製造されたことを特徴とするものである。
(6)また、上記(5)に記載のものにおいて、表面処理鋼板におけるZn-Niめっき層中のNi含有量が質量%で9%以上25%以下であることを特徴とするものである。
本発明においては、Zn-Niめっき層が素地鋼板の表面に形成された表面処理鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス成形品を製造する熱間プレス成形品の製造方法であって、Ac3変態点以上で1000℃以下の温度域に加熱した前記表面処理鋼板を、金型で挟んで100℃/s以上の冷却速度で550℃以下400℃以上の温度まで冷却する冷却工程と、前記表面処理鋼板の温度が550℃以下400℃以上となったときにプレス成形を行うプレス成形工程と、前記表面処理鋼板を金型で挟んだまま保持して前記表面処理鋼板を焼入れる焼入れ工程とを備えたことにより、マイクロクラックが発生することなく、成形品の硬度が十分であり、大幅な成形荷重の増加もなく、形状凍結性としても問題ないという効果が得られる。
本発明の一実施の形態に係る熱間プレス成形品の製造方法の説明図である。 金属組織と温度、冷却時間との関係を示す模式図である(その1)。 金属組織と温度、冷却時間との関係を示す模式図である(その2)。 一般的なプレス成形方法の説明図である。 本発明の一実施の形態に係る冷却工程の説明図である。 本発明の一実施の形態における実験に用いた試験片の説明図である。 本発明の一実施の形態における実験結果の説明図であって、試験片の温度変化を示すグラフである。 図7の横軸の一部を拡大して示す図である。 本発明の一実施の形態における実験結果を示す図であって、縦壁部のSEM像である。 本発明の一実施の形態における実験結果を示す図であって、成形開始温度とプレス荷重の関係を示す図である。 本発明の一実施の形態における実験結果を示す図であって、成形開始温度と口開き量の関係を示す図である。 本発明の一実施の形態における金型冷却の種々の態様を説明する図である。 本発明の一実施の形態における成形方法の説明図である。 実施例でプレス成形するプレス成形品の説明図である。 実施例において検証するマイクロクラックの説明図である。 実施例において検証する口開き量の説明図である。 ハット断面形状の成形品をプレス成形する際の応力状態を説明する図である。
本発明の一実施の形態に係る熱間プレス成形品の製造方法は、Zn-Niめっき層が素地鋼板の表面に形成された表面処理鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス成形品を製造する熱間プレス成形品の製造方法であって、図1に示すように、Ac3変態点以上で1000℃以下の温度域に加熱した表面処理鋼板1を、ダイ3とブランクホルダ5で挟んで100℃/s以上の冷却速度で550℃以下400℃以上の温度まで冷却する冷却工程(S1)と、前記表面処理鋼板1の温度が550℃以下400℃以上となったときにダイ3とブランクホルダ5及びパンチ7によってプレス成形を行うプレス成形工程(S2)と、前記表面処理鋼板1を金型で挟んだまま保持して前記表面処理鋼板1を焼入れる焼入れ工程(S3)とを備えたものである。
以下、熱間プレス成形部材の素材、冷却工程(S1)、プレス成形工程(S2)、焼入れ工程(S3)について詳細に説明する。
<熱間プレス成形部材の素材>
熱間プレス成形部材の素材としては、素地鋼板の表面にZn-Niめっき層が設けられたものを用いる。鋼板表面にZn-Niめっき層を設けることにより、熱間プレス成形後の部材の耐食性を確保することができる。
素地鋼板表面にZn-Niめっき層を形成する方法は特に限定されず、溶融めっき、電気めっきなどいずれの方法でもよい。めっきの付着量は、片面あたり10g/m2以上90g/m2以下とすることが好ましい。
めっき層中のNi含有量を9質量%以上25質量%以下とすることが好ましい。電気めっき法によりZn-Niめっき層を素地鋼板表面に形成する際、めっき層中のNi含有量を9質量%以上25質量%以下とすることで、Ni2Zn11,NiZn3、Ni5Zn21のいずれかの結晶構造を有するγ相が形成される。このγ相は融点が高いことから、熱間プレス成形前の表面処理鋼板加熱時に懸念されるめっき層の蒸発を抑制する上で有利となる。また、高温の熱間プレス成形時に問題となる液体金属脆化の抑制にも有利となる。
表面処理鋼板1は、Ac3変態点以上で1000℃以下の温度域に加熱している。表面処理鋼板1の加熱温度がAc3変態点未満であると、加熱時に適切な量のオーステナイトが得られず、プレス成形時にフェライトが存在することで熱間プレス成形後に十分な強度を得ることや良好な形状凍結性を確保することが困難となる。一方、表面処理鋼板1の加熱温度が1000℃を越えると、めっき層の蒸発や表層部での酸化物の過度な生成により、耐酸化性や熱間プレス成形部材の耐食性が低下する。したがって、加熱温度はAc3変態点以上1000℃以下とする。より好ましくはAc3変態点+30℃以上950℃以下である。表面処理鋼板1の加熱方法は特に限定されず、電気炉や誘導加熱炉、直接通電加熱炉による加熱等、いずれの方法であってもよい。
<冷却工程>
冷却工程(S1)は、加熱した表面処理鋼板1を金型で挟んで100℃/s以上の冷却速度で550℃以下400℃以上の温度まで冷却する工程である。
加熱した表面処理鋼板1を金型で挟むタイミングとしては、Zn-Niめっき層が金型に付着する危険性から800℃以下とすることが好ましく、熱間プレス成形後の強度確保の点から670℃以上とすることが好ましい。
冷却速度を100℃/s以上としたのは、コストアップすることなく、マルテンサイト単相組織となり高強度化を可能とするためである。
この点をさらに詳細に説明する。
図2は金属組織と温度、冷却時間との関係を示す模式図である。図2(a)は成形開始温度が高い場合を示しており、成形開始後、金型への抜熱によって急冷され、マルテンサイト単相組織となる。
他方、図2(b)に示すように、成形開始温度が低い場合には、成形開始前にフェライトやベイナイトが生成し、プレス成形後の部材強度が低下する。
本発明では、プレス成形開始温度を下げているため、図2(b)の形態となるが、それをプレス開始前に金型で挟むという急冷が可能な冷却工程を採用することで、図3の破線の曲線で示すように、成形開始温度を低くしながらも、マルテンサイト単相組織とすることができる。
冷却工程で550℃以下まで冷却するとしているのは、550℃超では冷却が不十分となり、熱間プレス成形後にマイクロクラックが生成するからである。また、冷却温度の下限値を400℃としたのは、この温度を超えて冷却した場合にはプレス成形前に表面処理鋼板1が過度に冷却されて形状凍結性が低下するからである。
冷却工程における冷却温度とマイクロクラックの発生及び形状凍結性との関係について実験を行ったので、この点について説明する。
素材は板厚1.6mmで、Zn-12%Niのめっきを片面あたり60g/m2の付着量で両面に施したZn-Niめっき鋼板を用いた。加熱温度:900℃、金型冷却開始温度:約700℃、しわ押え力(BHF):10tonf、下死点保持時間:15sとした。
冷却工程における金型での冷却はプレス成形開始までにダイ3とブランクホルダ5によって素材を保持している時間によって制御した。すなわち、図4に示すように、従来の成形方法では、素材をパンチ7とブランクホルダ5に載置してからプレス成形までの速度を高速(12spm(Shots Per Minute))としているが、本発明の実験では、図5に示すように、冷却工程として、表面処理鋼板1をダイ3とブランクホルダ5で挟んだ状態で低速(0.24〜12spm未満)でスライドさせて、プレス成形工程は従来と同様の高速(12spm)で行うようにした。冷却時間は、低速スライド速度を制御することで制御した。低速でスライド速度を0.24〜12spm未満とすることで、冷却時間は、0.16〜5.8s未満となる。
金型で鋼板を挟むことによる鋼板の温度変化については、図6に示す鋼板9に0.5φのシース熱電対を挿入して鋼板9の温度を2回に亘って測定した。
図7はその結果を示すグラフであり、縦軸が温度(℃)、横軸が時間(s)を示している。また、図8は図7における破線で囲んだ部分の横軸を拡大して示すグラフである。
金型冷却による温度変化は、図8に示すように、約190℃/sであり急冷が可能であることが分かる。
評価項目としては、プレス成形品の縦壁部の断面を観察して、マイクロクラックの有無を確認すること、成形品の硬度を確認すること、成形荷重を確認すること、成形品のハット開口部の口開き量(成形後に離型した開口部の幅寸法と金型形状での成形品幅との差)を確認することで形状凍結性を確認することである。
図9は縦壁部のダイ側の鋼板表層の断面のSEM像であり、金型での冷却時間が0.60s以上(プレス成形開始温度550℃以下)でマイクロクラックが認められなくなることが分かる。また、全ての条件でHv>450であり焼入れ性の低下がないことが確認された。
図10は成形荷重についての結果を示すグラフであり、縦軸がプレス荷重(kN)を示し、横軸がプレス成形開始温度(℃)を示している。図10のグラフに示されるように、プレス前の金型冷却によるプレス成形開始温度の低下に伴いプレス荷重が増加するが、マイクロクラックの発生が無くなる550℃程度の温度では軟鋼(270D、冷間ドロー成形)と同等レベルの成形荷重であり、問題ないことが確認された。
図11は形状凍結性についての結果を示すグラフであり、縦軸が成形品の口開き量(mm)を示し、横軸がプレス成形開始温度(℃)を示している。図11のグラフに示すように、プレス前の金型冷却による成形開始温度の低下に伴い口開き量が増しており、形状凍結性が低下する傾向を示しているが、成形開始温度が400℃まではほとんど形状凍結性の低下は認められない。
以上のように、冷却工程において、550℃以下400℃以上の温度まで冷却してプレス成形を開始することで、マイクロクラックが発生することなく、成形品の硬度が十分であり、成形荷重が増すこともなく、形状凍結性としても問題ないことが確認された。
プレス成形前の金型での表面処理鋼板1の冷却方法は特に限定されないが、ブランクホルダ5を活用した冷却は表面温度を制御するのが容易である点から好ましい。ブランクホルダ5を活用した冷却方法の例を図12に示す。
図12(a)はブランクホルダ5の待機位置をパンチ7上面よりも上側に設定し、ダイ3とブランクホルダ5で表面処理鋼板1を挟んだ後、パンチ7に接触するまでのスライドの移動時に冷却を行う。このとき、スライドの移動速度により表面処理鋼板1の冷却時間は制御可能となる。プレス成形が開始してからは、生産性や表面処理鋼板1の温度低下に伴うプレス成形性の低下などを防ぐためにスライドの移動速度は速い方が好ましく、必要に応じてプレス成形前とプレス成形中のスライドの移動速度を変えることが望ましい。ただし、プレス機によっては上記のようなスライドの移動速度を自由に変えることが困難な場合もあり、プレス成形前の移動速度に対してプレス成形中のスライドの移動速度が同じかそれ以下となっても、スライドの移動時に金型による冷却効果が得られるため、本発明の効果を損なうものではない。また、プレス成形前の金型での冷却を停止してプレス成形を開始するプレス成形開始温度は、通常、冷却時間で制御されるが、金型の表面に熱電対などの測温素子を設置し、表面処理鋼板1の温度を直接測定して鋼板の表面温度を制御することも可能である。さらに、連続プレス時において金型の温度上昇を抑え冷却速度のばらつきを低減するために、ダイ3やブランクホルダー5内に水冷配管を設けて金型の冷却を行ったり、ダイ3やブランクホルダー5の表面に熱伝導率の高い材質のものを用いることも可能である。
また、図12(b)のようにダイ3とブランクホルダ5で表面処理鋼板1を挟んだ後、スライドを一定時間停止し表面処理鋼板1を冷却した後、成形を行うことも可能である。
さらに、図12(c)のようにブランクホルダ5の待機位置をパンチ7上面よりも上側に設定し、ダイ3とブランクホルダ5で表面処理鋼板1を挟んで一定時間停止した後、スライドを移動させ、成形を行ってもよい。この場合は、停止時間と表面処理鋼板1とパンチ7が接触するまでのスライドの移動時間がプレス成形前の表面処理鋼板1の冷却時間となる。
また、図12(d)はパッド10を活用した例となるが、非加工部については早く冷却を開始することが好ましく、パッド10を活用してプレス成形前に非加工部分にパッド10を当接させて冷却を開始してもよい。
なお、図12(d)は、図12(a)に対してパッド10を活用した例となっているが、図12(b)および図12(c)の例についても同様にパッド10を活用することができる。
なお、使用するプレス機については特に限定されないが、図12(a)でスライドの移動速度を変化させる場合や、図12(b)および図12(c)のようにスライドを一旦停止させるような制御を行う場合はサーボプレス機の使用が必要となる。
また、プレス成形方法についても特に限定されないが、図13(a)に示したように、ダイ3とブランクホルダ5で表面処理鋼板1を挟んだまま成形を行うドロー成形、あるいは図13(b)に示したようにダイ3とブランクホルダ5で表面処理鋼板1を挟んで冷却した後、一旦ブランクホルダ5を下げて成形を行うフォーム成形などが可能である。マイクロクラック抑制の観点からは縦壁の加工度合いが小さくなるフォーム成形の方が好ましい。
<焼入れ工程>
焼入れ工程は、表面処理鋼板1を金型で挟んだまま保持して表面処理鋼板1を焼入れる工程である。プレス成形後に金型により表面処理鋼板1を焼入れるためには、プレス成形後に下死点においてスライドを停止することが好ましい。停止時間は金型による抜熱量により異なるが3秒以上とすることが好ましい。
なお、金型内に所定時間保持して素地鋼板を焼入れ組織とするには、例えば、質量%で、C:0.15%以上0.50%以下、Si:0.05%以上2.00%以下、Mn:0.50%以上3.00%以下、P:0.10%以下、S:0.050%以下、Al:0.10%以下、N:0.010%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する熱延鋼板や冷延鋼板を用いることができる。各成分の限定理由を以下に説明する。ここで、成分の含有量を示す「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
《C:0.15%以上0.50%以下》
Cは鋼の強度を向上させる元素であり、熱間プレス部材の高強度化のためにはその量を0.15%以上とすることが好ましい。一方、C量が0.50%を超えると、熱間プレス成形部材の溶接性や素材(素地鋼板)のブランキング性が著しく低下する。したがって、C含有量は0.15%以上0.50%以下とすることが好ましく、0.20%以上0.40%以下とすることがより好ましい。
《Si:0.05%以上2.00%以下》
SiはCと同様に鋼の強度を向上させる元素であり、熱間プレス部材の高強度化のためにはその量を0.05%以上とすることが好ましい。一方、Si量が2.00%を超えると、素地鋼板を製造する際、熱間圧延時に赤スケールと呼ばれる表面欠陥の発生が著しく増大する。したがって、Si含有量は0.05%以上2.00%以下とすることが好ましく、0.10%以上1.50%以下とすることがより好ましい。
《Mn:0.50%以上3.00%》
Mnは鋼の焼入れ性を高める元素であり、熱間プレス成形後の冷却過程で素地鋼板のフェライト変態を抑制して焼き入れ性を向上させるのに効果的な元素である。また、MnはAc3変態点を低下させる作用を有するため、熱間プレス前の表面処理鋼板1の加熱温度を低温下するのに有効な元素である。このような効果の発現のためには、Mn含有量を0.50%以上とすることが好ましい。一方、Mn量が3.00%を超えると、Mnが偏析して素地鋼板および熱間プレス成形部材の特性の均一性が低下する。したがってMn含有量は0.50%以上3.00%以下とすることが好ましく、0.75%以上2.50%以下とすることがより好ましい。
《P:0.10%以下》
P含有量が0.10%を超えると、Pが粒界に偏析して素地鋼板および熱間プレス成形部材の低温靭性が低下する。したがって、P含有量は0.10%以下とすることが好ましく、0.01%以下とすることがより好ましい。
《S:0.050%以下》
SはMnと結合して粗大な硫化物を形成し、鋼の延性低下を招く元素である。そのため、S含有量は極力低減することが好ましいが、0.050%までは許容できる。したがって、S含有量は0.050%以下とすることが好ましく、0.010%以下とすることがより好ましい。
《Al:0.10%以下》
Al含有量が0.10%を超えると酸化物系介在物の増加を招き、鋼の延性が低下する。したがって、Al含有量は0.10%以下とすることが好ましく、0.07%以下とすることがより好ましい。但し、Alは脱酸材としての作用を有し、鋼の清浄度向上の観点からは、その含有量を0.01%以上とすることが好ましい。
《N:0.010%以下》
N含有量が0.010%を超えると、素地鋼板中にAlN等の窒化物が形成され、熱間プレス時の成形性の低下を招く。したがって、N含有量は0.010%以下とすることが好ましく、0.005%以下とすることがより好ましい。
以上が本発明における素地鋼板の好ましい基本成分であるが、該素地鋼板は必要に応じて更に以下の元素を含有してもよい。
Cr:0.01%以上0.50%以下、V:0.01%以上0.50%以下、Mo:0.01%以上0.50%以下、Ni:0.01以上0.50%以下のうちの少なくとも1種以上。
Cr、V、Mo、Niはいずれも鋼の焼き入れ性を向上させるのに有効な元素である。この効果は、いずれの元素の場合も含有量を0.01%以上とすることにより得られる。しかし、Cr、V、Mo、Niはいずれも含有量が0.50%を超えると上記効果は飽和し、コストアップの要因となる。したがって、Cr、V、Mo、Niのいずれか1種以上を含有する場合には、それぞれ含有量を0.01%以上0.50%以下とすることが好ましく、0.10%以上0.40%以下とすることがより好ましい。
Ti:0.01%以上0.20%以下
Tiは鋼の強化に有効である。Tiによる強度上昇効果は、その含有量を0.01%以上とすることで得られ、本発明で規定した範囲内であれば、鋼の強化に使用して差し支えない。しかし、含有量が0.20%を超えるとその効果は飽和し、コストアップの要因となる。従って、Tiを含有する場合には0.01%以上0.20%以下とすることが好ましく、0.01%以上0.05%以下とすることがより好ましい。
Nb:0.01%以上0.10%以下
Nbも鋼の強化に有効である。Nbによる強度上昇効果は、その含有量を0.01%以上とすることで得られ、本発明で規定した範囲内であれば、鋼の強化に使用して差し支えない。しかし、含有量が0.10%を超えるとその効果は飽和し、コストアップの要因となる。従って、Nbを含有する場合には0.01%以上0.10%以下とすることが好ましく、0.01%以上0.05%以下とすることがより好ましい。
B:0.0002%以上0.0050%以下
Bは鋼の焼入れ性を高める元素であり、熱間プレス成形後に素地鋼板が冷却される際、オーステナイト粒界からのフェライトの生成を抑制して焼入れ組織を得るのに有効な元素である。その効果はB含有量を0.0002%以上で得られるが、0.0050%を超えるとその効果は飽和し、コストアップの要因となる。したがって、Bを含有する場合には、その含有量を0.0002%以上0.0050%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.0005%以上0.0030%以下である。
Sb:0.003%以上0.030%以下
Sbは熱間プレス成形前に鋼板を加熱してから熱間プレス成形の一連の処理によって鋼板を冷却するまでの間に、素地鋼板表層部に生じる脱炭層を抑制する効果を有する。このような効果の発現のためには、Sb含有量を0.003%以上とすることが好ましい。しかし、Sb含有量が0.030%を超えると素地鋼板製造時に圧延荷重の増大を招き、生産性の低下が懸念される。したがって、Sbを含有する場合には、その含有量を0.003%以上0.030%以下とすることが好ましく、0.005%以上0.010%以下とすることがより好ましい。
なお、上記成分以外の成分(残部)はFeおよび不可避的不純物である。
本発明において熱間プレス成形部材の素材として用いる表面処理鋼板1は、その製造条件に特段の制限はない。素地鋼板の製造条件は特に限定されず、例えば所定の成分組成を有する熱延鋼板(酸洗鋼板)や熱延鋼板に冷間圧延を施すことにより得られる冷延鋼板を素地鋼板としても良い。
素地鋼板の表面に、Zn-Niめっき層を形成して表面処理鋼板1とする際の条件も、特に限定されない。素地鋼板として熱延鋼板(酸洗鋼板)を用いる場合には、熱延鋼板(酸洗鋼板)にZn-Niめっき処理を施すことにより、表面処理鋼板1とすることができる。
一方、素地鋼板として冷延鋼板を用いる場合には、冷間圧延後、Zn-Niめっき処理を施すことにより、表面処理鋼板1とすることができる。
素地鋼板表面にZn-Niめっき層を形成する場合、例えば、素地鋼板を、脱脂、酸洗した後、100g/L以上400g/L以下の硫酸ニッケル六水和物、10g/L以上400g/L以下の硫酸亜鉛七水和物を含有するpH1.0以上3.0以下、浴温30℃以上70℃以下のめっき浴中で、10A/dm2以上150A/dm2以下の電流密度で電気めっき処理を行うことにより、Zn-Niめっき層を形成することができる。なお、素地鋼板として冷延鋼板を用いる場合には、上記脱脂、酸洗に先立ち、冷延鋼板に焼鈍処理を施してもよい。めっき層中のNi含有量は、硫酸亜鉛七水和物の濃度や電流密度を上記の範囲内で適宜調整することにより、所望のNi含有量(例えば、9質量%以上25質量%以下)とすることができる。また、Zn-Niめっき層の付着量は、通電時間を調整することにより、所望の付着量(例えば、片面あたり10g/m2以上90g/m2以下)とすることができる。
本発明に係る熱間プレス成形品の製造方法の効果を確認する実験を行ったので、以下これについて説明する。
表1に示す成分を有する鋼を溶製して鋳片として、該鋳片を1200℃に加熱し、870℃の仕上げ圧延終了温度で熱間圧延を施した後、600℃で巻き取り、熱延鋼板とした。
次いで、該熱延鋼板を酸洗後50%の圧下率で冷間圧延し、板厚1.6mmの冷延鋼板とした。表1に記載のAc3変態点は、以下の(1)式より算出した(William C.Leslie著、幸田成康監訳、熊井浩、野田龍彦訳、「レスリー鉄鋼材料学」、丸善株式会社、1985年、p.273参照)。
Ac3(℃)=910-203√[C]+44.7×[Si]-30×[Mn]+700×[P]+400×[Al] ・・・(1)
なお、(1)式において、[C]、[Si]、[Mn]、[P]、[Al]は、各元素(C、Si、Mn、P、Al)の含有量(質量%)である。
以上のようにして得られた冷延鋼板を素地鋼板とし、素地鋼板の表面に、純Znめっき層、Zn-Feめっき層、Zn-Niめっき層の各めっき層を形成して表面処理鋼板1とした。各めっき層は、以下の条件で形成した。
<純Znめっき層>
冷延鋼板を連続溶融亜鉛めっきラインに通板し、10℃/sの昇温速度で800℃以上900℃以下の温度域まで加熱し、該温度域に10s以上120s以下滞留させた後、15℃/sの冷却速度で460℃以上500℃以下の温度域まで冷却し、450℃の亜鉛めっき浴に浸漬することにより、Znめっき層を形成した。Znめっき層の付着量は、ガスワイピング法により所定の付着量に調整した。
<Zn-Feめっき層>
冷延鋼板を連続溶融亜鉛めっきラインに通板し、10℃/sの昇温速度で800℃以上900℃以下の温度域まで加熱し、該温度域に10s以上120s以下滞留させた後、15℃/sの冷却速度で460℃以上500℃以下の温度域まで冷却し、450℃の亜鉛めっき浴に浸漬することにより、Znめっき層を形成した。Znめっき層の付着量は、ガスワイピング法により所定の付着量に調整した。ガスワイピング法により所定の付着量に調整した後、直ちに合金化炉で500〜550℃に加熱して5〜60s保持することにより、Zn-Feめっき層を形成した。めっき層中のFe含有量は、合金化炉での加熱温度や該加熱温度での滞留時間を上記の範囲内で変更することにより、所定の含有量とした。
<Zn-Niめっき層>
冷延鋼板を連続焼鈍ラインに通板し、10℃/sの昇温速度で800℃以上900℃以下の温度域まで加熱し、該温度域に10s以上120s以下滞留させた後、15℃/sの冷却速度で500℃以下の温度域まで冷却した。次いで、脱脂、酸洗した後、200g/Lの硫酸ニッケル六水和物、10〜300g/Lの硫酸亜鉛七水和物を含有するpH1.3、浴温50℃のめっき浴中、30〜100A/dm2の電流密度で10〜100s通電する電気めっき処理を行うことにより、Zn-Niめっき層を形成した。めっき層中のNi含有量は、硫酸亜鉛七水和物の濃度や電流密度を上記の範囲内で適宜調整することにより、所定の含有量とした。また、Zn-Niめっき層の付着量は、通電時間を上記の範囲内で適宜調整することにより、所定の付着量とした。
以上のようにして得られた表面処理鋼板1から、200mm×400mmのブランク板を打抜き、該ブランク板を大気雰囲気の電気炉により加熱したのち、ブランク板を金型(材料:SKD61)に設置し、その後金型による冷却およびプレス成形を行った。そして、金型内で焼入れた後、離型することにより、図14に示すハット形状のプレス成形部材を製造した。金型の形状は、パンチ肩R:6mm、ダイ肩R:6mmの金型を用い、パンチ-ダイのクリアランス:1.6mmとした。プレス成形前の金型内の冷却はダイ3とブランクホルダ5との接触で行った。プレス成形は、10tonfのしわ押さえ力をかけたまま成形するドロー成形と、プレス成形前の冷却後にブランクホルダ5を下げてしわ押さえ無しで成形するフォーム成形にて行った。
ブランク板の加熱温度、素地鋼板の種類、めっき層の種類、加熱条件、プレス前冷却条件、プレス条件、プレス後サンプルの状態を表2に示す。
得られたハット形状のプレス成形部材の縦壁部からサンプルを採取し、その表面の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて倍率1000倍で各サンプルにつき10視野観察し、マイクロクラック(サンプル表面に生じる微小割れであって、めっき層-地鉄鋼板の界面を貫通して素地鋼板内部に至る微小割れ)の有無、およびマイクロクラックの平均深さを調べた。マイクロクラックの平均深さは、任意のマイクロクラック20個分のマイクロクラック深さの平均値として求めた。なお、ここでいう「マイクロクラック深さ」とは、図15に示すようにマイクロクラック11の、めっき層13と素地鋼板15の界面から測定される板厚中央方向への割れの長さ(図15中、hの長さ)を意味する。観察されるマイクロクラックの個数が20個未満である場合には、観察される全てのマイクロクラック深さの平均深さとした。
また、得られたプレス成形部材の形状精度について図16に示すハット部材の離型後の成形品幅Wと金型形状での成形品幅Wの差(W−W)を口開き量として評価した。その結果も併せて表2に示してある。
発明例1〜7、8〜12において、めっき層の種類(Zn-Niめっき層)、冷却方法(金型冷却)、冷却時間(0.3s〜3.0s)、冷却速度(発明範囲:100℃/s以上)、および成形開始温度(発明範囲:400℃〜550℃)は、すべて本発明の範囲内にある。プレス後サンプルには、マイクロクラックは発生せず、口開き量も0mmであった。これにより、本発明範囲内のプレス成形方法では、良好な形状凍結性を確保しつつ、マイクロクラックの生成を抑制することが可能であると実証された。
比較例1において、めっき層の種類(Zn-Niめっき層)は本発明と同じであるが、金型冷却することなく成形を行ったものである。また、比較例2〜4は、めっき層の種類はZn-Niめっき層であるが、成形開始温度が本発明範囲外のものであり、比較例2がプレス成形開始温度が発明範囲より高い610℃であり、比較例3、4は発明範囲よりも低い350℃、230℃である。
比較例1、2のプレス後サンプルをみると、口開き量は0mmであるが、マイクロクラックが発生している。これにより、鋼板の成形開始温度が550℃より高い場合には、マイクロクラックが発生することが実証された。
比較例3、4をみると、マイクロクラックは発生していないが、口開き量が8mm〜10mmである。これにより、冷却時間が長すぎて、鋼板の成形開始温度が400℃未満となった場合には、鋼板の強度が上昇するため、形状凍結性の低下が起こることが実証された。
比較例5〜7において、めっき層の種類(Zn-Niめっき層)は本発明と同じであるが、冷却方法がガス冷却であることで、冷却速度が本発明範囲内(100℃/s以上)とならず、急速冷却することができない。そのため、比較例5、6では鋼板の成形開始温度が発明範囲外(550℃超)であり、マイクロクラックが発生する。また、比較例7では、鋼板の成形開始温度は本発明範囲内の530℃であるが、口開き量が3mmと形状凍結性の低下が生じている。これは、ガス冷却のためパンチ肩部が冷却されたため、角度変化が生じたものと考えられる。
さらに、比較例6、7ではガス冷却である程度まで緩冷却しプレスした後での焼入れとなったため、プレス後サンプルの硬度が低下している。
比較例8、9において、冷却方法(金型冷却)、冷却速度(167℃/s、170℃/s)、および成形開始温度(530℃〜540℃)は、本発明の範囲内であるが、めっき層の種類が異なる。比較例8はZnのみ、比較例9はZn-Feのめっき層である。プレス後サンプルをみると、マイクロクラックが発生している。
1 表面処理鋼板
3 ダイ
5 ブランクホルダ
7 パンチ
9 鋼板
10 パッド
11 マイクロクラック
13 めっき層
15 素地鋼板
16 熱電対

Claims (6)

  1. Zn-Niめっき層が素地鋼板の表面に形成された表面処理鋼板に熱間プレスを施して熱間プレス成形品を製造する熱間プレス成形品の製造方法であって、
    Ac3変態点以上で1000℃以下の温度域に加熱した前記表面処理鋼板を、金型で挟んで100℃/s以上の冷却速度で550℃以下400℃以上の温度まで冷却する冷却工程と、前記表面処理鋼板の温度が550℃以下400℃以上となったときにプレス成形を行うプレス成形工程と、前記表面処理鋼板を金型で挟んだまま保持して前記表面処理鋼板を焼入れる焼入れ工程とを備えたことを特徴とする熱間プレス成形品の製造方法。
  2. 前記冷却工程はダイとブランクホルダで前記表面処理鋼板を挟み、ダイの移動を停止又は移動速度を前記プレス成形工程の移動速度よりも遅くして行うことを特徴とする請求項1に記載の熱間プレス成形品の製造方法。
  3. 前記冷却工程はダイとブランクホルダで前記表面処理鋼板を挟み、前記プレス成形工程は前記ブランクホルダを前記表面処理鋼板から離してしわ押さえなしでフォーム成形することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱間プレス成形品の製造方法。
  4. 前記冷却工程はダイとブランクホルダで前記表面処理鋼板を挟み、前記プレス成形工程は前記ダイとブランクホルダで前記表面処理鋼板を挟んだ状態でドロー成形することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱間プレス成形品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法により製造されたことを特徴とする熱間プレス成形品。
  6. 前記表面処理鋼板におけるZn-Niめっき層中のNi含有量が質量%で9%以上25%以下であることを特徴とする請求項5に記載の熱間プレス成形品。
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