JP2015200492A - 地中熱用採熱管 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄肉化させることで、採熱効率を向上させることができるうえ、部材コストの低減を図ることができる。
【解決手段】地中に埋設されるとともにヒートポンプ3に接続され、内部に熱媒体を流すことによって管周囲の環境と熱交換を行うための地中熱用採熱管1であって、外径寸法を肉厚寸法で割った比率が11.1〜17の高密度ポリエチレン管が使用され、ヒートポンプ3のポンプ圧と、埋設地中内の地中熱用採熱管1にかかる水頭圧と、の合計圧力が0〜0.75MPaの範囲となる耐圧性能を有し、地表面からの地中埋設深さが0〜10mの範囲に適用される地中熱用採熱管を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば地中の熱を採熱するための熱交換器に使用される地中熱用採熱管に関するものである。
従来、地中熱用採熱管として、従来、例えば下記特許文献1に記載されているような、一般家庭用空調、融雪設備等の熱源として用いられる地中熱交換器として採用されているものが知られている。
一般的な地中熱交換器としては、ヒートポンプ内で熱交換された熱が地中熱用採熱管内を流れる熱媒体へ移動し、地中に埋設された地中熱用採熱管を循環する間に地中へ熱を放熱(又は採熱)している。つまり、地中熱用採熱管内の熱媒体を受熱部で加熱蒸発させて蒸気流とし放熱部に移動させ、その放熱部において蒸気流を放熱させて凝縮液として還流させ、熱媒体の循環を発生させている。そして、熱媒体の循環中の蒸発及び凝縮の潜熱によりヒートポンプの熱交換を行っている。
ところで、地表面から垂直方向に数100mの深さまで掘削して熱交換器を配設する垂直埋設は掘削費用が高価であるため、例えば1〜3m程度の深さに平面状に地盤を掘削して、地中熱用採熱管を水平方向に配置する水平埋設(上述の特許文献1参照)が行われている。
このような水平埋設では、可撓性を有する樹脂パイプからなる地中熱用採熱管を、所要の広さ及び深さで掘削された箇所に所定の配設パターンで設置し、その地中熱用採熱管の配設パターンを維持した状態のまま埋め戻すことで地中に設置される。
特開2013−79748号公報
従来の水平埋設に用いられる地中熱用採熱管では、地表面から比較的浅い1〜3m(ヒートポンプと地中埋設された採熱管との高低差5m)程度の範囲に埋設されている。しかしながら、高水圧で圧送する垂直埋設に用いられる採熱管比べ、水平埋設に用いられる採熱管は耐圧性能が要求されることが無いにも関わらず、垂直埋設と同等の耐圧性能のポリエチレン管が使用されている。このようなポリエチレン管としては、一般的に外径寸法を肉厚寸法で割った比率(SDR:パイプの基準外径と最小厚さの比(Standard Dimesion Ratio))が11以下のものが使用されている。
一方で、前述のような水平埋設において一般的なポリエチレン管を用いて、コストの増大を抑えつつ、さらなる採熱効率の向上が求められており、その点で改善の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、薄肉化させることで、採熱効率を向上させることができるうえ、部材コストの低減を図ることができる地中熱用採熱管を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る地中熱用採熱管は、地中に埋設されるとともにヒートポンプに接続され、内部に熱媒体を流すことによって管周囲の環境と熱交換を行うための地中熱用採熱管であって、外径寸法を肉厚寸法で割った比率が11.1〜17の高密度ポリエチレン管が使用され、前記ヒートポンプのポンプ圧P1と、埋設地中内の当該地中熱用採熱管にかかる水頭圧P2と、の合計圧力が0<P1+P2≦0.75MPaの範囲となる耐圧性能を有することを特徴としている。
本発明の地中熱用採熱管では、外径寸法を肉厚寸法で割った比率が11.1〜17の薄肉化された高密度ポリエチレン管を使用することができるので、前記比率が11以下の従来の採熱管よりも部材コストを低減することができる。
そして、地中熱用採熱管として0〜0.75MPaの耐圧性能が確保できるので、例えば地表面から2〜3mに地中熱用採熱管を設置する耐圧性能の低い水平埋設に効果的に適用することができる。
しかも、本発明の地中熱用採熱管では、薄肉化させることで、管外方の環境と管内の熱媒体との間による熱伝導率が高くなり、時間当たりの採熱量が増え、採熱効率を向上させることができる。
また、本発明に係る地中熱用採熱管は、地表面からの地中埋設深さが0〜10mの範囲であることが好ましい。
この場合には、地表面からの地中埋設深さが0〜10となり、ヒートポンプと地中に埋設されている地中熱用採熱管との水頭差が小さい適用条件となるので、前述のように耐圧性能の低い水平埋設法による地中熱交換設備に効果的に適用することができる。
本発明の地中熱用採熱管によれば、薄肉化させることで、採熱効率を向上させることができるうえ、部材コストの低減を図ることができる。
本発明の実施の形態による地中熱用採熱管の配置状態を示す斜視図である。 図1に示す地中熱用採熱管の配置状態の側面図である。 地中熱用採熱管の断面図である。 本実施の形態の地中熱用採熱管の効果を実証するための実施例を示す図である。 他の実施の形態による地中熱用採熱管の配置状態の平面図である。
以下、本発明の実施の形態による地中熱用採熱管について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の地中熱用採熱管1は、例えば建物2内に備えたヒートポンプ3に接続される熱交換器10に適用され、管内部に熱媒体(流体)を流すことによって管周囲の環境と熱交換を行うためのパイプであり、例えば地上から1〜2m程度の浅い地盤G中に水平方向に沿って埋設されている。
なお、水平方向とは、全体として地中熱用採熱管1が水平配置されている状態をいう。
地中熱用採熱管1は、往用採熱管と還用採熱管が連続し、それぞれの地上側の端部(往側端1a、還側端1b)がヒートポンプ3に接続されている。
ここで、図1において、地上のヒートポンプ3から地下の地中熱用採熱管1の下端までを流通する熱媒体の往き方向を実線で符号Eとし、地中熱用採熱管1の延在長の中間部分からヒートポンプ3までを流通する熱媒体の還り方向を符号Fで示している。
例えば建物2内の暖房として使用する場合には、往用採熱管において冷えた熱媒体が往き方向Eに流通し、還用採熱管において地中で採熱された熱媒体が還り方向Fに流通することで、熱交換が行われる。
地中熱用採熱管1内の熱媒体としては、水、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、アンモニア水などの液体が単独又は混合して用いられており、地中熱用採熱管1を含む熱交換器内に封入されている。
地中熱用採熱管1は、複数のループが連なるようにスリンキー状に配設されたループ部1Aと、直線部1Bとからなる。このループ部1Aによって形成される交差部分で保持具12によって固定されることで、所定の径寸法で巻き回されたループ形状が保持されている。例えば、スリンキー状に配設されたループ部1Aの曲げ半径R1は、250mm以上1000mm以下(直径500mm以上2000mm以下)であることが好ましく、500mm(直径1000mm)がより好ましい。地中熱用採熱管1は後述するとおり薄肉であるため、曲げ半径R1が250mm未満であると座屈が発生し、1000mmより大きいと敷設するために必要な面積が大きくなり、掘削面積、即ち掘削コストが増大してしまう。
地中熱用採熱管1は、図3に示すように、外径寸法Dを肉厚寸法tで割った比率(以下、SDRという、SDR(Standard Dimesion Ratio):パイプの基準外径と最小厚さの比)が11.1〜17の高密度ポリエチレン管や中密度ポリエチレン管、水道用ポリエチレン二層管(JIS K 6762)等の樹脂管が使用され、可撓性を有しており、人手により円弧状に曲げたり、直線的に伸ばすことが可能となっている。
そして、地中熱用採熱管1の肉厚寸法としては、埋設土圧やトラック等の輪荷重から計算することができる。
ここで、具体的な地中熱用採熱管1(以下、採熱管という)の肉厚寸法の算出手順と、この算出手順によって求めた限界肉厚計算値について説明する。
先ず、埋設管(地中熱用採熱管1)の土被りを埋設条件として設定する。採熱管の埋設深さは浅い方が地表積載物の加重がかかりやすく、深い方が土により加重が分散されることから、通常、採熱管の埋設は1m以上であり、1mで耐えられればそれ以上の深さも耐えられるので1mに設定した。
次に、埋設管に加わる外圧としては、埋戻し土による鉛直土圧(静土圧)P、及び輪荷重による鉛直土圧(動土圧)Pを考慮するため、これら鉛直土圧P、Pを算出する。
埋戻し土による鉛直土圧(静土圧)Pは、一般的に用いられるマーストンの式、すなわち(1)式、(2)式を用いて算出する。
ここで、埋め戻し土砂の単位体積重量ρを0.000018とし、埋め戻し土砂の安息角φを57°(deg)に設定し、土被りHが1000mm、管頂部の溝幅Bが500mmである。
Figure 2015200492
また、輪荷重による鉛直土圧(動土圧)Pは、フレーリッヒ、ブーシネスク道路構造令則による45°分散式などがあるが、ここではブーシネスクの式、すなわち(3)式をを用いて算出する。ここで、トラック荷重による鉛直荷重係数αは、5.75×10−7とした。このαは、呼び径25の埋設管に対し、トラック2台が並行同時に通過した場合で算出したものである。
Figure 2015200492
次いで、算出した前記鉛直土圧P、Pを使用して、埋設管のたわみ率Vと、最大発生応力σmaxを算出する。
埋戻し土と輪荷重により発生するたわみ率σ/2rは、(4)式により求める。ここで、埋設管基礎の支承角係数Fは、表1より支承角120°を採用した。受働土圧係数E’は、表2に示すように、砂で10、砂質土壌で7、ロームで4を採用した。なお、埋設管にかかる鉛直方向の外圧Pは、上述した(1)式、(3)式で算出した土圧Pと輪圧Pの和である。
次に、埋戻し土と輪荷重により発生する曲げ応力σを、(5)式により算出する。ここで、モーメント係数Kは、表3に基づいて支承角120°の数値で決められる。
Figure 2015200492
Figure 2015200492
Figure 2015200492
Figure 2015200492
Figure 2015200492
次に、強度計算により求めたたわみ率Vと最大発生応力σmaxがそれぞれ所定の埋設管の許容たわみ率V、許容曲げ応力σを上回らないように埋設管の厚さ(限界肉厚)を設定する。
ここで、許容曲げ応力σは、同じ樹脂管である水道用硬質塩化ビニル管と同じように、引張降伏強さに対して安全率2.5を見込んだ値とした。したがって、許容曲げ応力=引張り降伏強さ/安全率=20/2.5=8MPa(81.6kgf/cm)である。
また、許容たわみ率Vは、とう性管の許容たわみ率が主に水理特性や舗装面への影響から、一般に管外径の5%以下とされていることから、水道配水用ポリエチレン管もこの値を許容たわみ率とした。
このような算出手順に基づいて管径27mm、34mm、42mmの3種において限界肉厚を設定したものを表4に示す。管径34mmで埋戻し土が砂と砂質土壌の場合においてSDRが21.3となり、このSDR21.3が薄肉化の限界値となる。
Figure 2015200492
ここで、地中熱用採熱管1のSDRが21.3よりも大きく、薄肉化が大きくなると、土質によっては地中熱用採熱管に亀裂等が生じるおそれがあり、埋戻し土がロームの場合にはSDR19.3が薄肉化の限界値であるため、あらゆる土壌に適用する場合にはSDR19.3が薄肉化の限界となる。なお、計算上はSDR19.3となるが、安全率等を鑑みてSDR17とした。また、薄肉化が大きくなると製造上も困難になるため、SDRが17以下の管が最も好ましい。
なお、地中熱用採熱管1の外径寸法Dとして、施工性と採熱効率から27mm以上42mm以下のものを用いることが望ましい。この外径寸法Dが42mmよりも大きくなる場合には、土壌との接触表面積が大きくなり単位流量あたりの採熱効率は上がるが、管の曲げ応力も増大して施工がしにくくなる。一方、外径寸法Dが27mm未満の場合には、土壌との接触表面積が小さくなり単位流量あたりの採熱効率が低下する。また、小口径の方が施工はし易いが、口径の大きなものと比べると圧送に必要なポンプ圧が高くなるためポンプ電力が増大し、消費エネルギーの観点から不効率である。
また、本実施の形態の地中熱用採熱管1は、地上に設けられるヒートポンプ3と埋設地中内の地中熱用採熱管1とに水頭差H(図2参照)があり、ヒートポンプ3のポンプ圧P1と地中熱用採熱管1にかかる水頭圧P2と、の合計圧力(P1+P2)が0<P1+P2≦0.75MPaの範囲となる耐圧性能を有している。
さらに、本実施の形態の地中熱用採熱管1の適用条件として、地表面からの地中埋設深さが0〜10mの範囲に埋設されていることが好ましい。地表面とは、地上に露出した地面だけでなく、地下空間、例えば地下道や地下室、地下鉄等の床面を含む。また、埋設された後にコンクリート基礎等が設置される場合にはコンクリート基礎表面からの深さが上記範囲となることが好ましい。
なお、このような性能を有する地中熱用採熱管1は、コイル状に巻かれた状態で製品として搬送され、設置場所に供給される。
次に、上述した構成の地中熱用採熱管1の作用について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の地中熱用採熱管1では、SDRが11.1〜17の薄肉化された高密度ポリエチレン管を使用することができるので、SDRが11以下の従来の地中熱用採熱管よりも部材コストを低減することができる。
そして、地中熱用採熱管1として0〜0.75MPaの耐圧性能が確保できるので、ヒートポンプ3と地中に埋設されている地中熱用採熱管1との水頭差Hが小さい適用条件となる、本実施の形態のような地表面から2〜3mに地中熱用採熱管1を設置する耐圧性能の低い水平埋設に効果的に適用することができる。
しかも、本実施の形態の地中熱用採熱管1では、薄肉化させることで、管外方の環境と管内の熱媒体との間による熱伝導率が高くなり、時間当たりの採熱量が増え、採熱効率を向上させることができる。
図4は、本実施の形態の地中熱用採熱管1の効果を確認するために実験結果を示している。
本実験では、本実施の形態によるSDRが17の地中熱用採熱管(実施例)と、従来一般的に使用されるSDRが11の地中熱用採熱管(比較例)とにおいて、時間(h)の経過による単位長さ(地中熱用採熱管の単位長さ)当たりの採熱量(W/m・K)を測定した。実験条件は、地表面より1mの地中に埋設し、流量0.4 L/minとした。
図4において、凡例の□が実施例(SDR17)を示し、◇が比較例(SDR11)を示している。
この結果、開始後10時間を過ぎた頃(図4で四角で囲んだ領域)より採熱量が安定しており、実施例の採熱量が比較例に対して平均で9.3%高くなり、採熱効率が向上されていることが確認できた。
上述のように本実施の形態による地中熱用採熱管では、薄肉化させることで、採熱効率を向上させることができるうえ、部材コストの低減を図ることができる。
地中熱用採熱管として高密度ポリエチレン管を用いた場合、採熱管同士の接続には電気融着継手を用いる。電気融着継手は、溶融した樹脂が膨張して継手表面に***することによって溶融接合状態の良否の指標となるインジケータがポリエチレン管と接合部分における電気融着継手表面に設けられているが、ポリエチレン管を薄くした場合に溶融した樹脂が管内側に膨張してインジケータが正常に***しないという問題や、管自体が楕円形状になり、電気融着継手と管との間に隙間が生じて正常に融着しないという問題がある。
そのため、薄肉の採熱管を接続する場合には、予め薄肉管内に強度を金属製のインコアを内挿してから電気融着継手と融着するか、予め内部にインコア(内筒)を備えた電気融着継手を用いて融着するのが好ましい。継手部分をこれらの構造により溶融した薄肉のポリエチレン樹脂が管内側に膨張するのを防ぐことができる。
前者の場合の電気融着継手の構造としては、SDR11のポリエチレン管に通常使用されるものが使用される。採熱管1とヒートポンプ3との間がSDR11の通常のポリエチレン管の場合には、採熱管1にのみインコアが挿入され、通常のポリエチレン管とインコアが挿入された採熱管とが電気融着継手により融着接続される。
後者の場合の電気融着継手の構造としては、接合する採熱管の外周面に対応した内周面を有するとともに融着用の電熱線を埋設した外筒と、採熱管の内周面に対応した外周面を有する内筒とを、採熱管の端部突き当て面となる結合部で結合した構造とすることができる。
外筒は、接合する採熱管と熱融着可能な合成樹脂、例えば高密度ポリエチレン等の射出成形品とされ、接合する採熱管と同じ材料であることが好ましい。内筒は、外筒を形成する合成樹脂よりも融点が高い合成樹脂、例えば、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)等の合成樹脂、や金属、あるいは他の高融点硬質材料により形成することができる。
また、内筒は、採熱管の抜け止め防止のために外筒に係合する突起を有していても良い。
さらに、電気融着継手の内筒と外筒の間の空間の大きさは、採熱管の肉厚以上である。電気融着継手の内筒と外筒の間の空間の大きさが、採熱管の肉厚未満であると採熱管を挿入することができない。一方、電気融着継手の内筒と外筒の間の空間が大きい、即ち内筒の外径が小さい場合には、上述のインジケータの***しない問題を解決できない。
また、内筒の外周面には、鋸歯状の係止部が設けられていても良く、さらにこの係止部には採熱管が挿入し易いように継手端部側に順次小径となるテーパ状に形成されていてもよい。そして、内筒の周方向に割り溝を設けて前記係止部が径方向に拡縮径自在になるように構成することも可能である。
さらに、内筒の外周面にOリング用の溝を設け、その溝にOリングを装着する構成とし、挿入された採熱管の内面とシールする構成としてもよい。
なお、薄肉の採熱管を電気融着継手で融着することができない場合には、採熱管同士を金属継手で接続し、地中に埋設される金属継手に腐食防止のためポリエチレンスリーブ等を巻いても良い。
また、薄肉の採熱管1とヒートポンプ3との間が鋳鉄管等の金属管である場合には、予め薄肉管内に強度を金属製のインコアを内挿してから、特開2000−291854号公報等に記載された電気融着継手と金属継手とが一体となった継手を用いて金属管と採熱管とを接続することができる。なお、この電気融着継手と金属継手とが一体となった継手は、電気融着継手部分に予め内筒を有した構造であっても良い。
以上、本発明による地中熱用採熱管の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述の本実施の形態では、地中内に埋設される地中熱用採熱管として、スリンキー状をなるループ部と直線部を有する水平埋設配置の一例を示しているが、このような配置に限定されることはない。例えば、図5に示すように平面視で蛇腹状に複数に折り返してなる並列型配置であってもよいし、地中内での地中熱用採熱管に部分的に上下方向に延在し、全体的には地表面からの地中埋設深さが例えば0〜10mの範囲に配置される形態であってもよい。
例えば、並列型配置で配設された折り返し部の曲げ半径R2は、250mm(直径500mm)以上であることが好ましい。なお、並列型配置の直線部は、予め敷設されたメッシュ筋にインシュロック等で採熱管を固定することで直線部を形成する。
また、本実施の形態ではヒートポンプ3を地上の建物2内に配置した構成としているが、これに限らず、ヒートポンプ3が地中に埋設されるような構成についても本発明の適用範囲とされる。例えば、地下室や地下鉄、地下道などの地下空間を有する建築物であって、地下空間にヒートポンプを設置し、地下空間の下に採熱管を埋設する場合には、地下空間の床面が埋設深さの基準となる地表面となり、地下空間の床面からの地中埋設深さが0〜10mの範囲となるように適用する。
要は、ヒートポンプ3のポンプ圧P1と、埋設地中内の地中熱用採熱管1にかかる水頭圧P2と、の合計圧力が0<P1+P2≦0.75MPaの範囲となるように設定されていれば良いのである。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 地中熱用採熱管
1A ループ部
1B 直線部
2 建物
3 ヒートポンプ
10 熱交換器
D 地中熱用採熱管の外径寸法
t 地中熱用採熱管の肉厚寸法

Claims (2)

  1. 地中に埋設されるとともにヒートポンプに接続され、内部に熱媒体を流すことによって管周囲の環境と熱交換を行うための地中熱用採熱管であって、
    外径寸法を肉厚寸法で割った比率が11.1〜17の高密度ポリエチレン管が使用され、
    前記ヒートポンプのポンプ圧P1と、埋設地中内の当該地中熱用採熱管にかかる水頭圧P2と、の合計圧力が0<P1+P2≦0.75MPaの範囲となる耐圧性能を有することを特徴とする地中熱用採熱管。
  2. 地表面からの地中埋設深さが0〜10mの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の地中熱用採熱管。
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