JP2015195364A - 積層構造体の製造方法 - Google Patents

積層構造体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015195364A
JP2015195364A JP2015051113A JP2015051113A JP2015195364A JP 2015195364 A JP2015195364 A JP 2015195364A JP 2015051113 A JP2015051113 A JP 2015051113A JP 2015051113 A JP2015051113 A JP 2015051113A JP 2015195364 A JP2015195364 A JP 2015195364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
insulating film
metal part
laminated structure
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015051113A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6841585B2 (ja
Inventor
奨 馬場
Susumu Baba
奨 馬場
貴至 西村
Takashi Nishimura
貴至 西村
白波瀬 和孝
Kazutaka Shirahase
和孝 白波瀬
博司 幸柳
Hiroshi Koyanagi
博司 幸柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2015051113A priority Critical patent/JP6841585B2/ja
Publication of JP2015195364A publication Critical patent/JP2015195364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6841585B2 publication Critical patent/JP6841585B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】無電解銅めっき層などの金属部とドライフィルムレジストとの密着性を高めることができる積層構造体の製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係る積層構造体の製造方法は、金属部を上面に有する基板又は金属部を上面に有する第2の絶縁層上に、絶縁フィルムと、基材フィルムとをこの順で積層する積層工程と、前記基材フィルムを前記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程と、前記絶縁フィルム上に、めっき処理により金属部を形成するめっき工程とを備え、前記基材フィルムは、前記絶縁フィルムと接する表面に凹凸を有し、前記剥離工程後かつ前記めっき工程前に、前記基材フィルムの表面の凹凸に由来して、前記絶縁フィルムは、前記基材フィルムと接していた表面に凹凸を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、金属部とドライフィルムレジストとの密着性を高めることができる積層構造体の製造方法に関する。
従来、積層板及びプリント配線板等の電子部品を得るために、様々な樹脂組成物が用いられている。例えば、多層プリント配線板では、内部の層間を絶縁するための絶縁層を形成したり、表層部分に位置する絶縁層を形成したりするために、樹脂組成物が用いられている。上記絶縁層の表面には、一般に金属部である配線が積層される。また、絶縁層を形成するために、上記樹脂組成物をフィルム化した絶縁フィルムが用いられることがある。
また、近年、電子機器の小型化及び薄型化が進行している。このため、プリント配線板において、高密度化が求められている。高密度化を達成するためには、配線の微細化、及び配線の多層化を図る必要がある。高密度化されたプリント配線板では、接続不良及び絶縁不良が発生せずに、高い導通信頼性及び高い絶縁信頼性を有することが求められている。
これらの要求に対応するプリント配線板として、ビルドアップ法を用いたビルドアップ配線板が知られている。ビルドアップ法では、基板上に配線を形成したコア層の上に絶縁層を形成する工程と、さらにその上に配線を形成する工程と、さらにその上に絶縁層を形成する工程とを繰り返すことにより、ビルドアップ配線板が得られる。
ビルドアップ配線板における銅配線の形成法に関しては、基板全面にパネルめっきした後に配線を形成するサブトラクティブ法から、基板の所定の部分にパターンめっきすることによって微細な配線を形成するセミアディティブ法(以下、SAP工法と記載することがある)にシフトしてきている。このようなSAP工法によりビルドアップ配線板を得る方法は、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
SAP工法において、より微細な配線を形成する際には、ドライフィルムレジスト(以下、DFRと記載することがある)と無電解銅めっき層との密着性の向上が必要となる。無電解めっき層とDFRの密着性が低い結果、DFRが部分的にでも剥がれると、銅配線間の形状に裾引きが生じたり、配線間の距離が短くなったり、配線ショートなどが起こったりする。
この問題を解決するために、幾つかの方法が検討されている。
絶縁層を形成するための材料として、下記の特許文献2には、一方の最外層Aが金属層を形成するための層であり、他方の最外層Bが、形成された回路と対向させるための層である絶縁性接着シートが開示されている。上記最外層Aの表面粗さは、カットオフ値0.002mmで測定した算術平均粗さRaで0.4μm以下である。上記最外層Aは、(a)樹脂組成物成分及び(b)比表面積が、20m/g以上600m/g以下のフィラーを含むフィラー成分を必須成分として含有する。上記最外層Aの20℃での弾性率は2.3GPa以上15GPa以下である。上記最外層Bは、(c)樹脂組成物成分及び(d)平均粒径が、0.1〜5μmのフィラーを含むフィラー成分を必須成分として含有する。しかしながら、この方法では、樹脂組成に大きな制限が生じる。
エッチングに用いられる材料として、下記の特許文献3には、配線幅15μm以下の銅又は銅合金により形成された金属配線基板の金属表面を、エッチング量0.5μm以下で粗化するための金属表面処理剤が開示されている。上記金属表面処理剤は、過酸化水素0.1〜1.0重量%、無機酸0.3〜2.0重量%、ハロゲンイオン0.0001〜0.0003重量%及びトリアゾール類0.01〜0.2重量%を含有する。この方法では、銅めっきされた表面をマイクロエッチングすることにより、アンカー効果を高めて密着力を向上させる手法が提案されている。しかしながら、この手法では銅めっき層が薄くなりやすく、エッチングにより皮膜が部分的に消失して、以降の工程で不具合が発生する可能性がある。これを抑制するために、無電解銅めっき層の厚みを厚くすると、微細な配線を形成する際に非パターン部(非めっき部)の表面に残留する無電解銅をクイックエッチングで除去するために長時間を要する。さらにパターン部(めっき部)の電解銅めっきも同時にエッチングされ、配線が過度に細くなりやすい。
特開2012−74557号公報 特開2008−265069号公報 特開2011−38124号公報
特許文献1〜3に記載のような従来の方法でビルドアップ配線板を形成した場合に、絶縁層の微細粗面化によって、無電解銅めっき層とDFRとの密着性が高くなる。しかし、無電解銅めっき層とDFRとの密着性を簡便で汎用性のある方法によって、より一層高めることが求められている。金属層に対するDFRの密着性が低かったり、金属層からDFRが剥離しやすかったりすると、微細な配線を形成することは困難である。また、プリント配線板の製造効率を高めるために、簡便な方法で、絶縁層上の金属層とDFRとの密着性を高めることが望まれている。
本発明の目的は、無電解銅めっき層などの金属部とドライフィルムレジストとの密着性を高めることができる積層構造体の製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、金属部を上面に有する基板又は金属部を上面に有する第2の絶縁層上に、絶縁フィルムと、基材フィルムとをこの順で積層する積層工程と、前記基材フィルムを前記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程と、前記絶縁フィルム上に、めっき処理により金属部を形成するめっき工程とを備え、前記基材フィルムは、前記絶縁フィルムと接する表面に凹凸を有し、前記剥離工程後かつ前記めっき工程前に、前記基材フィルムの表面の凹凸に由来して、前記絶縁フィルムは、前記基材フィルムと接していた表面に凹凸を有する、積層構造体の製造方法が提供される。
本発明に係る積層構造体の製造方法のある特定の局面では、該積層構造体の製造方法は、前記積層工程後に、前記絶縁フィルムの硬化を進行させる予備硬化工程を備え、前記積層工程後に、かつ前記予備硬化工程前、前記予備硬化工程中又は前記予備硬化工程後に、前記基材フィルムを前記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程を行う。
本発明に係る積層構造体の製造方法のある特定の局面では、前記基材フィルムの前記絶縁フィルムと接する表面の、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaが50nm以上、300nm以下である。
本発明に係る積層構造体の製造方法のある特定の局面では、前記基材フィルムの前記絶縁フィルムと接する表面が、フィラー練り込み法によりマット加工されている。
本発明に係る積層構造体の製造方法のある特定の局面では、前記めっき処理により形成された金属部の前記絶縁フィルム側とは反対の表面の、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaが50nm以上、300nm以下である。
本発明に係る積層構造体の製造方法のある特定の局面では、前記積層工程において、前記絶縁フィルムと前記基材フィルムとが積層された積層フィルムを用い、他の特定の局面では、前記積層工程において、金属部を上面に有する基板又は金属部を上面に有する絶縁層上に、絶縁フィルムを積層した後、前記絶縁フィルム上に、前記基材フィルムを積層する。
本発明に係る積層構造体の製造方法のある特定の局面では、前記積層構造体の製造方法は、前記積層工程後に、前記絶縁フィルムの硬化を進行させる予備硬化工程を備え、前記剥離工程を、前記予備硬化工程後に行う。
本発明に係る積層構造体の製造方法のある特定の局面では、ビルドアップ配線板である積層構造体を得る。
本発明に係る積層構造体の製造方法は、金属部を上面に有する基板又は金属部を上面に有する第2の絶縁層上に、絶縁フィルムと、基材フィルムとをこの順で積層する積層工程と、上記基材フィルムを上記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程と、上記絶縁フィルム上に、めっき処理により金属部を形成するめっき工程とを備えており、更に上記基材フィルムは、前記絶縁フィルムと接する表面に凹凸を有し、上記剥離工程後かつ上記めっき工程前に、上記基材フィルムの表面の凹凸に由来して、上記絶縁フィルムは、上記基材フィルムと接していた表面に凹凸を有するので、無電解銅めっき層などの金属部とドライフィルムレジストとの密着性を高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る積層構造体の製造方法により得られる積層構造体を模式的に示す断面図である。 図2(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に係る積層構造体の製造方法の各工程を説明するための断面図である。 図3(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に係る積層構造体の製造方法の各工程を説明するための断面図である。 図4(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る積層構造体の製造方法の各工程を説明するための断面図である。 図5は、本発明の第2の実施形態に係る積層構造体の製造方法により得られる積層構造体を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る積層構造体の製造方法は、金属部(第1の金属部)を上面に有する基板又は金属部を上面に有する絶縁層(第2の絶縁層)上に、絶縁フィルム(後に第1の絶縁層となる)と、基材フィルムとをこの順で積層する積層工程(第1の積層工程)と、上記基材フィルムを上記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程と、上記絶縁フィルム上に、めっき処理により金属部(無電解銅めっき層など/無電解めっき層など)を形成するめっき工程(めっき工程)とを備える。めっき工程において、めっき処理後に金属部をパターン状にし、パターン状の金属部を形成してもよい。
本発明に係る積層構造体の製造方法では、上記基材フィルムは、上記絶縁フィルムと接する表面に凹凸を有する。本発明に係る積層構造体の製造方法では、上記剥離工程後かつ上記めっき工程前に、上記基材フィルムの表面の凹凸に由来して、上記絶縁フィルムは、上記基材フィルムと接していた表面に凹凸を有する。
本発明に係る積層構造体の製造方法における上述した構成の採用によって、無電解銅めっき層などの金属部とDFRとの密着性を高めることができる。例えば、絶縁層の表面を粗化処理しなくても、粗化処理されていない絶縁層上に形成された無電解銅めっき層などの金属部とDFRとの密着性が高くなる。これは、上記剥離工程後に、上記基材フィルムの上記絶縁フィルムと接する表面の凹凸に由来して、上記絶縁フィルムは、上記基材フィルムと接していた表面に凹凸を有するためであり、また、この凹凸形状が、絶縁層上において、めっき処理により形成された無電解銅めっき層などの金属部の表面形状に影響するためであると考えられる。例えば、金属部のDFRと接する表面にも凹凸が形成されることによって、無電解銅めっき層などの金属部とDFRとの密着性が高くなる。本発明では、粗化処理を行わなくてもよいため、簡便な方法で、無電解銅めっき層などの金属部とDFRとの密着性を高めることができる。従って、本発明では、微細な配線を高精度に形成することもできる。
また、本発明では、絶縁フィルムの材料にさほど大きく影響されず、基材フィルムの凹凸形状に起因して、絶縁フィルムの表面の凹凸形状及び粗度を所定の範囲に制御することが容易である。また、粗化処理する場合には、粗化液の種類や粗化条件によって粗度が変化しやすいが、本発明では、基材フィルムの凹凸形状に起因して、絶縁フィルムの表面に凹凸形状を付与するため、絶縁フィルムの表面の凹凸形状及び粗度を所定の範囲に制御することが容易である。また、粗化処理を行わない場合には、絶縁層の粗化液等に起因する劣化を抑えることができる。また、粗化処理を行わない場合には、積層構造体の製造効率を大幅に高めることができる。なお、本発明では、粗化処理を行ってもよい。また、絶縁フィルム上に基材フィルムが積層されている段階において、絶縁フィルムに異物が付着するのを抑えることもできる。
また、無電解銅めっき層などの金属部とDFRとの密着性を高めることで、金属部(配線)の微細化を進めることができ、金属部(配線)が微細であっても、良好に金属部を形成することができる。
本発明に係る積層構造体の製造方法は、好ましくは、金属部(第1の金属部)を上面に有する基板又は金属部(第1の金属部)を上面に有する絶縁層(第2の絶縁層)上に、絶縁フィルム(後に第1の絶縁層となる)と、基材フィルムとをこの順で積層する第1の積層工程と、上記第1の積層工程後に、上記絶縁フィルムの硬化を進行させる予備硬化工程と、上記第1の積層工程後に、かつ上記予備硬化工程前、上記予備硬化工程中又は上記予備硬化工程後に、上記基材フィルムを上記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程と、上記剥離工程後に、上記基材フィルムを剥離することにより露出した上記絶縁フィルムの表面上に、無電解めっき処理により無電解銅めっき層などの金属部を形成する。めっき工程において、めっき処理後に金属部をパターン状にし、パターン状の金属部を形成してもよい。次に、無電解銅めっき層などの金属部上に、レジストパターンを形成する。その後、レジストパターンの開口部に対応する位置において、所定の厚みになるまで電解めっき処理を行い、第2の金属部を形成する。めっき処理後に第2の金属部をパターン状にし、パターン状の第2の金属部を形成してもよい。次に、レジストパターンを剥離して、除去する。次に、レジストパターンが除去された部分において、第2の金属部部分をエッチングにより除去し、積層構造体を得ることができる。
本発明に係る積層構造体の製造方法は、好ましくは、上記第1の積層工程後に、上記絶縁フィルムの硬化を進行させる予備硬化工程を備える。本発明に係る積層構造体の製造方法では、好ましくは、上記第1の積層工程後に、かつ上記予備硬化工程前、上記予備硬化工程中又は上記予備硬化工程後に、上記基材フィルムを上記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程を行う。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。本発明の詳細を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る積層構造体の製造方法により得られる積層構造体を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、積層構造体1は、基板11と、第1の金属部12と、絶縁層13(第1の絶縁層)と、第2の金属部14とを備える。第1の金属部12は、金属配線である。第2の金属部14は、金属配線である。積層構造体1は、多層ビルドアップ配線板である。
基板11は、穴11aを有する。基板11は、絶縁基板である。
絶縁層13は、基板11の表面上に配置されている。具体的には、第1の金属部12を表面(上面及び下面)に有する基板11を用い、第1の金属部12の表面上(上面上及び下面上)に、絶縁層13が配置されている。また、第1の金属部12は、基板11の両側の表面上に部分的に配置されている。第1の金属部12は、穴11a内にも配置されている。穴11a内に配置された第1の金属部12部分により、基板11の両側の表面上に位置する第1の金属部12部分が導通されている。穴11aは、ビアホールとも呼ばれる。
第1の金属部12の表面上に、絶縁層13が積層されている。絶縁層13は、第1の金属部12の表面12aが部分的に露出するように開口している穴13aを有する。穴13aはビアホールとも呼ばれる。
絶縁層13の表面上に、第2の金属部14が配置されている。第2の金属部14は、絶縁層13の第1の金属部12側とは反対の表面上に、部分的に配置されている。第2の金属部14は、穴13a内にも配置されている。穴13a内に配置された第2の金属部14部分により、第1の金属部12の表面12aと第2の金属部14の表面とが接続されている。第1の金属部12と第2の金属部14とは導通されている。
なお、積層構造体1では、第2の金属部14の絶縁層13側とは反対側の表面上に、他の絶縁層15が更に配置されており、さらに他の絶縁層15の第2の金属部14側とは反対の表面上に他の金属部16が更に配置されている。なお、積層構造体の製造方法によっては、絶縁層13が本発明における上記絶縁フィルムを用いて形成される絶縁層に相当し、第2の金属部14が本発明におけるめっき工程で形成される金属部に相当し、他の絶縁層15が本発明における上記絶縁フィルムを用いて形成される絶縁層に相当し、他の金属部16が本発明におけるめっき工程で形成される金属部に相当することも可能である。
このように、第2の金属部14を上面に有する絶縁層13上に、他の絶縁層が更に配置されていてもよく、さらに他の絶縁層の第2の金属部14側とは反対の表面上に他の金属部が更に配置されていてもよい。さらに、上記他の絶縁層及び他の金属部はそれぞれ、複数であってもよい。また、最表層に、ソルダーレジスト膜などを形成してもよい。
また、積層構造体1では、基板11の両側にそれぞれ、第1の金属部12、絶縁層13及び第2の金属部14、他の絶縁層15及び他の金属部16を配置しているが、これらは片側のみに配置されていてもよい。
次に、図2(a)〜(e)、図3(a)〜(d)及び図4(a)〜(c)を参照しつつ、図1に示す積層構造体を得るための、本発明の第1の実施形態に係る積層構造体の各工程を具体的に説明する。
先ず、第1の金属部12を上面に有する基板11(積層体)を用意する(図2(a))。なお、第1の金属部12を上面に有する基板11(積層体)にかえて、金属部を上面に有する第2の絶縁層(積層体)を用いてもよい。この場合には、後述する図5に示す積層構造体等を得ることができる。
第1の金属部12を上面に有する基板11(積層体)を用いて、基板11の表面上に、絶縁フィルム13Aと、基材フィルム31とを積層する(第1の積層工程、図2(b))。絶縁フィルム13Aは、第1の金属部12の表面上にも積層される。基材フィルム31は、絶縁フィルム13Aと接する表面に凹凸を有する。積層後に、基材フィルム31の絶縁フィルム13Aと接する表面に由来して、絶縁フィルム13Aは、基材フィルム31と接する表面に凹凸を有する。絶縁フィルム13Aの基材フィルム31と接する表面には、基材フィルム31の表面の凹凸形状が転写されている。
絶縁フィルム13Aの材料としては、エポキシ樹脂、ポリイミド、及びアクリル樹脂等が挙げられる。
基材フィルム31の材料としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリブチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルムなどのオレフィン樹脂フィルム、並びにポリイミド樹脂フィルム等が挙げられる。なお、基材フィルム31の材料は、樹脂フィルムに限定されない。絶縁層に凹凸を良好に転写するためには、基材フィルムの強度が必要になる。基材フィルムが強度を得るためには、基材フィルムの厚みは、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。基材フィルムの厚みが上記下限以上であると、無電解銅めっき層などの金属部とドライフィルムレジストとの密着性がより一層高くなる。基材フィルムの厚みの上限は特に限定されない。基材フィルムの厚みは、500μm以下であってもよく、100μm以下であってもよい。
次に、上記第1の積層工程後に、絶縁フィルム13Aの硬化を進行させて、硬化が進行した絶縁フィルム13Bを形成する(予備硬化工程、図2(c))。基材フィルム31の絶縁フィルム13Bと接する表面の凹凸に由来して、絶縁フィルム13Bは、基材フィルム31と接する表面に凹凸を有する。
次に、基材フィルム31を、絶縁フィルム13Bの表面から剥離する(剥離工程(第1の剥離工程)、図2(d))。
上記第1の剥離工程後、かつ後述するめっき工程前に、基材フィルム31の表面の凹凸に由来して、絶縁フィルム13Bは、基材フィルム31と接していた表面に凹凸を有する。
その後、絶縁フィルム13Bにレーザー等を照射して、穴13aを有する絶縁フィルム13Cを得る(図2(e))。上記レーザーとしては、UVレーザー、炭酸ガスレーザー及びエキシマレーザー等が挙げられる。
穴13a内には、また穴13aの底部(第1の金属部12の表面12a上)には、絶縁フィルム13Cに含まれている樹脂成分に由来する樹脂の残渣であるスミアが形成されることが多い。絶縁フィルム13Cの穴13a内をデスミア処理してもよい。デスミア処理によって、穴13a内が洗浄され、上記スミアが除去される。なお、第1,第2の金属部12,14を導通させるために、穴13aの寸法及び穴13aの形状を良好にすることは、積層構造体の高密度化と高い導通信頼性及び高い絶縁信頼性とを得る観点から重要である。
デスミア処理を行う際に、絶縁フィルム13Cの表面の粗度を高めるために、絶縁フィルム13Cの表面は、粗化処理されてもよい。但し、本実施形態では、基材フィルム31の表面の凹凸に由来して、絶縁フィルム13Cは、基材フィルム31と接していた表面に凹凸を有するので、粗化処理を行わなくてもよい。
次に、上記第1の剥離工程後に、基材フィルム31を剥離することにより露出した絶縁フィルム13Cの表面上に、めっき処理により第2の金属部14Aを形成する(第1のめっき工程、図3(a))。第2の金属部14Aは、例えば、無電解めっき等により形成される。
次に、めっき処理により形成された第2の金属部14Aの表面上に、ドライフィルムレジスト(DFR)41を積層する(第2の積層工程、図3(b))。
次に、DFR41を露光及び現像し、レジストパターン41Aを形成する(現像工程、図3(c))。
その後、レジストパターン41Aの開口部に対応する位置において、所定の厚みになるまでめっき処理を行い、パターン状の第2の金属部14Bを形成する(第2のめっき工程、図3(d))。このめっき工程では、第2の金属部14Bを形成するために、例えば、電解めっき等が行われる。
次に、レジストパターン41Aを剥離して、除去する(第2の剥離工程、図4(a))。レジストパターン41Aの剥離には、水酸化ナトリウム等を含むアルカリ水溶液等が用いられる。
次に、レジストパターン41Aが除去された部分において、第2の金属部部分14Baをエッチングにより除去し、第2の金属部14を形成する(エッチング工程、図4(b))。
その後、絶縁フィルム13Cを硬化させて、絶縁層13を形成する(本硬化工程、図4(c))。絶縁フィルム13Cを硬化させることで、硬化された絶縁層13と第1の金属部12及び第2の金属部14とが強固に密着する。
上記の工程を経て、積層構造体1を得ることができる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る積層構造体の製造方法により得られる積層構造体を模式的に示す断面図である。
図5に示すように、積層構造体2は、第2の絶縁層21と、第1の金属部22と、第1の絶縁層23と、第2の金属部24とを備える。
第1の金属部22は、第2の絶縁層21の表面上に部分的に配置されている。第1の金属部22の表面上に、第1の絶縁層23が積層されている。第1の絶縁層23は、第1の金属部22の表面22aが部分的に露出するように開口している穴23aを有する。
第1の絶縁層23の表面上に、第2の金属部24が配置されている。第2の金属部24は、第1の絶縁層23の第1の金属部22側とは反対の表面上に、部分的に配置されている。第2の金属部24は、穴23a内にも配置されている。穴23a内に配置された第2の金属部24部分により、第1の金属部22の表面22aと第2の金属部24の表面とが接続されている。第1の金属部22と第2の金属部24とは導通されている。
積層構造体2のように、第1の金属部22を上面に有する第2の絶縁層21上に、第1の絶縁層23を形成するために、表面に凹凸を有する絶縁フィルムとそれに積層される基材フィルムを用いてもよい。
第1の金属部は、基板の表面上に配置されていてもよく、第2の絶縁層の表面上に配置されていてもよい。
なお、積層構造体2では、第2の金属部24を上面に有する第1の絶縁層23の表面上に、他の絶縁層25が更に配置されており、さらに他の絶縁層25の表面上に、他の金属部26が更に配置されている。このように、第1の絶縁層23の表面上に、他の絶縁層が更に配置されていてもよく、さらに他の絶縁層の表面上に、他の金属層が更に配置されていてもよい。また、図5に示すように、第1の金属部22を上面に有する第2の絶縁層21の第1の金属部22側とは反対側の表面上に、他の金属部が更に配置されていてもよく、さらに他の金属部の第2の絶縁層21側とは反対の表面上に他の絶縁層が更に配置されていてもよい。
複数の金属層が複数の絶縁層を介して積層されているプリント配線板は、ビルドアップ法を用いて得ることが可能である。上記積層構造体は、プリント配線板であることが好ましく、ビルドアップ配線板であることが好ましい。上記ビルドアップ法では、金属部を上面に有する基板を用いて、基板上に絶縁層を形成する工程と、さらにその上に金属部を形成する工程と、さらにその上に絶縁層を形成する工程とが繰り返し行われる。これらの工程によって、多層ビルドアップ配線板が得られる。
上記ビルドアップ配線板は任意の層間に多数のビアを形成できるため、高密度化された配線の形成に適している。最外層の配線上にソルダーレジスト膜を形成し、ソルダーレジスト膜から露出した配線にニッケル、金めっき、半田などの必要な表面処理を施し、多層ビルドアップ配線板を得てもよい。
基材フィルム31の剥離工程は、上記第1の積層工程後に、かつ上記予備硬化工程前、上記予備硬化工程中又は上記予備硬化工程後に行われる。上記剥離工程は、上記予備硬化工程前に行われてもよく、上記予備硬化工程中に行われてもよく、上記予備硬化工程後に行われてもよい。中でも、上記剥離工程は、上記予備硬化工程前又は上記予備硬化工程後に行われることが好ましい。基材フィルムを容易に剥離する観点からは、上記剥離工程は、上記予備硬化工程前に行われることが好ましい。予備硬化工程中の絶縁フィルムの変形を抑える観点からは、上記剥離工程は、上記予備硬化工程後に行われることが好ましい。上記予備硬化において、基材フィルムの凹凸で樹脂表面を拘束することで、予備硬化時のレベリングを防ぐことができる。
上記基材フィルムの上記絶縁フィルムと接する表面の、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaは好ましくは50nm以上、より好ましくは100nm以上、更に好ましくは120nm以上、好ましくは300nm以下、より好ましくは250nm以下である。上記算術平均粗さRaが上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁層上の金属部とDFRとの密着性がより一層高くなる。なお、上記基材フィルムの上記絶縁フィルムと接する表面の、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaが20nm以下(20nmを超えない)である場合には、基材フィルムの表面は平滑であるといえ、即ち凹凸が実質的にないといえる。
上記剥離工程後かつ上記めっき工程前に、上記絶縁フィルムの上記基材フィルムと接していた表面の、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaは好ましくは50nm以上、より好ましくは100nm以上、更に好ましくは120nm以上、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下である。上記算術平均粗さRaが上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁層上の無電解めっき層などの金属部とDFRとの密着性がより一層高くなる。
上記めっき処理により形成された無電解めっき層などの金属部の上記絶縁フィルム側とは反対の表面の、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaは好ましくは50nm以上、より好ましくは100nm以上、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下である。上記算術平均粗さRaが上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁層上の金属部とDFRとの密着性がより一層高くなる。
上記の凹凸形状を形成する方法としては特に限定されず、例えば、基材フィルムにフィラーを混練する練り込み法、エンボスロール法、カレンダーロール法、及び異形押出法等が挙げられる。中でも定量的に一定の凹凸模様である多数の凹凸形状を形成することができることから、練り込み法が好ましい。上記基材フィルムの上記絶縁フィルムと接する表面は、フィラー練り込み法によりマット加工されていることが好ましく、練り込み法による凹凸が付与されていることが好ましい。
上記第1の積層工程において、上記絶縁フィルムと上記基材フィルムとが積層された積層フィルムを用いてもよい。この場合には、上記第1の積層工程の作業効率を高めることができる。
上記第1の積層工程において、金属部を上面に有する基板又は金属部を上面に有する絶縁層上に、絶縁フィルムを積層した後、上記絶縁フィルム上に、上記基材フィルムを積層してもよい。この場合には、絶縁層に付与したい凹凸形状に応じて、基材フィルムを任意に選択することで、所定の凹凸形状を絶縁層に付与することが容易である。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
(1)絶縁層を形成するための絶縁フィルムの作製
エポキシ樹脂1(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DIC社製「830−S」)10重量部と、エポキシ樹脂2(ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、日本化薬社製「NC3000H」)10重量部と、フェノール化合物(フェノール硬化剤、明和化成社製「MEH7851−4H」、フェノール性水酸基当量242)20重量部と、イミダゾール化合物(四国化成社製「2E4MZ」)0.5重量部と、フェノキシ樹脂(三菱化学社製「YX6954BH30」)9.5重量部とを配合し、この配合物とシリカ含有スラリーを固形分で55重量部とを撹拌機を用いて1200rpmで1時間撹拌し、樹脂組成物を得た。
離型処理されかつフィラー練り込みマット処理が施されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(リンテック社製、厚み50μm、算術平均粗さRa250nm)を用意した。このPETフィルムの離型処理されておりかつマット加工されている表面上にアプリケーターを用いて、乾燥後の厚みが50μmとなるように、得られた樹脂組成物を塗工した。次に、100℃のギヤオーブン内で2分間乾燥して、縦200mm×横200mm×厚み50μmの絶縁フィルムとPETフィルムとの積層フィルムを作製した。
(2)ビルドアップ配線板の作製
厚み0.7mmのCCL基板(日立化成工業社製「E679FG」)を用意した。この基板にドリルにてビア径0.2mmの穴(貫通孔)を開けた。その後、高圧洗浄と、過マンガン酸ナトリウム溶液を用いたデスミア処理とを行った。次に、無電解銅めっきと、銅配線を形成するために電解銅めっき処理とを行なった。次に、電解銅めっきが施された穴内に、孔埋めインク(山栄化学社製「PHP−900」)をスクリーン印刷にて埋め込んだ後、余分なインクをバフ研磨にて除去した。このようにして、厚み20μmの銅配線が両側の表面上に配置されており、かつ銅配線が穴内に充填されている銅張り基板を得た。この銅張り基板を用いて、以下のようにして、銅張り基板の両面に、絶縁層及び銅配線を順次形成した。
先ず、銅配線の表面を、硫酸と過酸化水素の水溶液で洗浄した後、銅張り基板の両面に感光性のドライフィルムレジスト(デュポン社製「リストン」)をラミネートした。
次に露光機とクロムガラス版を用いて、露光を行なった。スルーホール上にビアランドのドライフィルムパターンを形成した。そして、第二塩化銅溶液にてエッチングを行ない、その後水酸化ナトリウム溶液にてドライフィルムレジストを剥離した。これにより、厚み20μmの銅配線(第1の銅配線に相当する)を形成した。
ラミネート工程:
次に、銅配線が形成された銅張り基板の表面上に、前述した積層フィルムを絶縁フィルム側からラミネートした。このようにして銅張り基板上に、絶縁フィルム(第1の絶縁層に相当する)とPETフィルムとを積層した。
その後、絶縁フィルムを、180℃のギヤオーブンで60分間加熱して、絶縁フィルムの硬化を進行させた。
次に、PETフィルムを絶縁フィルムから剥離した。絶縁フィルムのPETフィルムと接していた表面の算術平均粗さRaは250nmであった。
粗化工程:
75℃の過マンガン酸ナトリウム(アトテックジャパン社製「コンセントレートコンパクトCP」、和光純薬工業社製「水酸化ナトリウム」)水溶液に、膨潤処理後の上記積層構造体を入れて、20分間(粗化処理時間)揺動させて、絶縁層の表面を粗化処理し、かつ絶縁層の穴内をデスミア処理した。
次に、表面が粗化処理された絶縁層を、40℃の中和液(アトテックジャパン社製「リダクションセキュリガントP」、和光純薬工業社製「硫酸」)により10分間洗浄した後、純水でさらに洗浄した。
無電解めっき工程:
得られた上記積層体の表面を、55℃のアルカリクリーナ(アトテックジャパン社製「クリーナーセキュリガント902」)で5分間処理し、脱脂洗浄した。洗浄後、粗化処理された予備硬化物を23℃のプリディップ液(アトテックジャパン社製「プリディップネオガントB」)で2分間処理した。次に40℃のアクチベーター液(アトテックジャパン社製「アクチベーターネオガント834」)で5分間処理し、パラジウム触媒を付けた。その後、30℃の還元液(アトテックジャパン社製「リデューサーネオガントWA」)により5分間処理した。
次に、上記予備硬化物を化学銅液(アトテックジャパン社製「ベーシックプリントガントMSK−DK」、「カッパープリントガントMSK」、「スタビライザープリントガントMSK」)に入れ、無電解めっきをめっき厚さが0.5μm程度になるまで実施した。無電解めっき後に、残留している水素ガスを除去するため、120℃の温度で30分間アニールをかけた。無電解めっきの工程までのすべての工程は、ビーカースケールで処理液を1Lとし、予備硬化物を揺動させながら実施した。無電解めっき層の絶縁フィルム側とは反対の表面の算術平均粗さRaは210nmであった。
DFRラミネート工程:
無電解銅めっき層上に、支持体であるPETフィルム上のアルカリ溶解型DFR(日立化成社製「RY−3525」)を、ロールラミネーター(大成ラミネーター社製「VA−700SH」)を用いて、温度100℃、圧力0.4MPa及び速度1.5m/sの条件にてラミネートして、積層構造体を得た。
露光及び現像工程:
得られた積層構造体を用いて、UV露光機(オーク製作所社製「EXA−1201」)にて、DFR密着性評価用パターン(L/S=7μm/100μm、15μm/100μm、30μm/100μm)、さらには、微細配線形成性評価用パターン(L/S=7μm/7μm)のパターンマスクを介して、照射条件100mJ/cmで、DFRにUV照射を行った。
その後、25℃にて60分間保持した後で、DFRの支持体であるPETフィルムを剥離した。DFRの表面に、1重量%の炭酸ナトリウム水溶液を30℃にて、スプレー圧1.0kg/cmで20秒間スプレーし、現像を行い、未露光部を除去した。その後、20℃で、スプレー圧1.0kg/cmにて20秒間水洗を行い、乾燥することでDFRによるネガパターンを形成した。
電解銅めっき工程:
DFRの配線形成された後、めっき厚さが25μmとなるまで、電解銅めっきを実施し、電解銅めっき層を形成した。電解銅めっきとして硫酸銅水溶液(和光純薬工業社製「硫酸銅五水和物」、和光純薬工業社製「硫酸」、アトテックジャパン社製「ベーシックレベラーカパラシド HL」、アトテックジャパン社製「補正剤カパラシド GS」)を用いて、0.6A/cmの電流を流した。
DFR剥離及びクイックエッチング:
40℃の苛性ソーダ水溶液中に、電解銅めっき後の積層構造体を浸漬することにより、銅めっき配線間に残っているDFRを剥離した。さらに、DFRの下部の絶縁層の表面において、微細粗化孔に残留する無電解めっきを、過酸化水素水−硫酸系のクイックエッチング液(JCU社製「SAC」)で除去した。
本硬化工程:
クイックエッチング後の積層構造体を、180℃のギヤオーブンで60分間加熱し、本硬化させることで、銅めっきのアンカー部を引き締めることにより密着力を向上させ、銅めっき微細配線を作製した。
(実施例2)
PETフィルムの絶縁フィルムと接する表面の算術平均粗さRaを200nmに変更したこと、PETフィルムの変更に伴って絶縁フィルムのPETフィルムと接していた表面の算術平均粗さRaを200nmに変更したこと、PETフィルムの変更に伴って、粗化工程後の無電解めっき層(絶縁フィルム側とは反対の表面)の算術平均粗さRaを190nmに変更したこと以外は実施例1と同様にして、ビルドアップ配線板を作製した。
(実施例3)
PETフィルムの絶縁フィルムと接する表面の算術平均粗さRaを70nmに変更したこと、PETフィルムの変更に伴って絶縁フィルムのPETフィルムと接していた表面の算術平均粗さRaを70nmに変更したこと、PETフィルムの変更に伴って、粗化工程後の無電解めっき層(絶縁フィルム側とは反対の表面)の算術平均粗さRaを80nmに変更したこと以外は実施例1と同様にして、ビルドアップ配線板を作製した。
(実施例4)
ラミネート工程後にPETフィルムを剥離したこと、予備硬化前にPETフィルムを剥離したことにより、予備硬化工程において樹脂表面がレベリングされた結果、絶縁フィルムのPETフィルムと接していた表面の算術平均粗さRaを100nmに変更したこと、PETフィルムの変更に伴って、粗化工程後の無電解めっき層(絶縁フィルム側とは反対の表面)の算術平均粗さRaを110mmに変更したこと以外は実施例1と同様にして、ビルドアップ配線板を作製した。
(実施例5)
用いる絶縁フィルムの組成を下記のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、ビルドアップ配線板を作製した。
樹脂組成物の調製:
エポキシ樹脂1(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DIC社製「830−S」)10重量部と、エポキシ樹脂2(ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、日本化薬社製「NC3000H」)10重量部と、シアネートエステル化合物(シアネートエステル硬化剤、ロンザジャパン社製「BA−230S」)10.5重量部と、イミダゾール化合物(四国化成工業社製「2P4MZ」)0.4重量部と、フェノキシ樹脂(三菱化学社製「YX6954BH30」)8.6重量部とを配合し、この配合物とシリカ含有スラリーを固形分で55重量部とを撹拌機を用いて1200rpmで1時間撹拌し、樹脂組成物を得た。
上記の組成の変更にも関わらず、PETフィルムの絶縁フィルムと接する表面の算術平均粗さRaを250nmであり、PETフィルムの変更に伴って絶縁フィルムのPETフィルムと接していた表面の算術平均粗さRaを250nmであり、実施例1と同等であった。粗化工程後の無電解めっき層(絶縁フィルム側とは反対の表面)の算術平均粗さRaは220nmであった。
(比較例1)
比較例1では、マット加工されておらず、表面が平滑(算術平均粗さRa:20nm)であるPETフィルムを用いた。
表面が平滑であるPETフィルムを用いたこと、PETフィルムの変更に伴って絶縁フィルムのPETフィルムと接していた表面を平滑(算術平均粗さRa:20nm)にしたこと、並びにPETフィルムの変更に伴って、粗化工程後の無電解めっき層(絶縁フィルム側とは反対の表面)を算術平均粗さRaを30nmに変更したこと以外は実施例1と同様にして、ビルドアップ配線板を作製した。
(比較例2)
比較例2では、マット加工されておらず、表面が平滑(算術平均粗さRa:20nm)であるPETフィルムを用いた。
表面が平滑であるPETフィルム(算術平均粗さRa:20nm)を用いたこと、粗化処理時間を20分から40分に延長することによって、粗化工程後の無電解めっき層(絶縁フィルム側とは反対の表面)の算術平均粗さRaを100nmに変更したこと以外は実施例1と同様にして、ビルドアップ配線板を作製した。
比較例2では、粗化処理時間の延長を行ったために、ビルドアップ配線板の製造効率が悪かった上に樹脂の劣化が見られた。
(評価)
(1)算術平均粗さRaの測定
非接触3次元表面形状測定装置(Veeco社製「WYKO NT1100」)を用いて、表面の94μm×123μmの測定エリアにおける算術平均粗さRaを3回測定し、測定値の平均値を算術平均粗さRaとした。
(2)無電解めっき層とDFRの密着性
DFRの現像工程後の積層構造体のDFR密着性評価用パターンを顕微鏡(オリンパス社製「SZ61」)にて表面観察することで、無電解めっき層に対するDFRの密着性を評価した。無電解めっき層に対するDFRの密着性を下記の基準で判定した。
[無電解めっき層とDFRの密着性の判定基準]
○:全てのL/SでDFRパターンを形成できる
△:L/S=7μm/100μm未満ではDFRパターンを形成できず、L/S=15μm/100μm以上でDFRパターンを形成できる
×:全てのL/SでDFRパターンを形成できない
(3)微細配線形成性の評価
本硬化工程後の積層構造体の微細配線評価用パターンを顕微鏡(オリンパス社製「SZ61」)にて表面観察することで、微細配線形成性を評価した。微細配線形成性は下記の基準で判定した。
[微細配線形成性の判定基準]
○:90%以上の銅配線パターンを形成できる
△:50%以上90%未満の銅配線パターンを形成できる
×:50%未満の銅配線パターンしか形成できない
(4)ピール強度
実施例及び比較例において、配線を形成せずに、全面に電解銅めっきを施した積層構造体を準備した。銅層に10mm幅にカッターで切り込みを入れた。銅層の端部をめくり、90°剥離試験機(テスター産業社製「TE−3001」)を用いて、銅層(金属層)を20mm剥離した。このときのピール強度を測定した。ピール強度を下記の基準で判定した。
[ピール強度の判定基準]
○:ピール強度が0.5N/cm以上
△:ピール強度が0.4N/cm以上、0.5N/cm未満
×:ピール強度が0.4N/cm未満
結果を下記の表1に示す。
Figure 2015195364
なお、実施例1〜5では、絶縁層と金属層とのピール強度の評価結果はいずれも「○」であるが、ピール強度の具体的な数値に関しては、実施例3のピール強度の数値は実施例1,2,4,5のピール強度の数値よりも低く、実施例4のピール強度の数値は、実施例1,2,5のピール強度の数値よりも低かった。
1…積層構造体
2…積層構造体
11…基板
11a…穴
12…第1の金属部
12a…露出している表面
13…第1の絶縁層
13A,13B,13C…絶縁フィルム(穴形成前かつ硬化進行前、穴形成前かつ硬化進行後、穴形成後かつ硬化進行後)
13a…穴
14…第2の金属部(第2のめっき処理後かつエッチング後)
14A…第2の金属部(第2のめっき処理前)
14B…第2の金属部(第2のめっき処理後かつエッチング前)
14Ba…第2の金属部部分
15…他の絶縁層
16…他の金属部
21…第2の絶縁層
22…第1の金属部
22a…露出している表面
23…第1の絶縁層
23a…穴
24…第2の金属部
25…他の絶縁層
26…他の金属部
31…基材フィルム
41…ドライフィルムレジスト(DFR)
41A…レジストパターン

Claims (9)

  1. 金属部を上面に有する基板又は金属部を上面に有する第2の絶縁層上に、絶縁フィルムと、基材フィルムとをこの順で積層する積層工程と、
    前記基材フィルムを前記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程と、
    前記絶縁フィルム上に、めっき処理により金属部を形成するめっき工程とを備え、
    前記基材フィルムは、前記絶縁フィルムと接する表面に凹凸を有し、前記剥離工程後かつ前記めっき工程前に、前記基材フィルムの表面の凹凸に由来して、前記絶縁フィルムは、前記基材フィルムと接していた表面に凹凸を有する、積層構造体の製造方法。
  2. 前記積層工程後に、前記絶縁フィルムの硬化を進行させる予備硬化工程を備え、
    前記積層工程後に、かつ前記予備硬化工程前、前記予備硬化工程中又は前記予備硬化工程後に、前記基材フィルムを前記絶縁フィルムの表面から剥離する剥離工程を行う、請求項1に記載の積層構造体の製造方法。
  3. 前記基材フィルムの前記絶縁フィルムと接する表面の、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaが50nm以上、300nm以下である、請求項1又は2に記載の積層構造体の製造方法。
  4. 前記基材フィルムの前記絶縁フィルムと接する表面が、フィラー練り込み法によりマット加工されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層構造体の製造方法。
  5. 前記めっき処理により形成された金属部の前記絶縁フィルム側とは反対の表面の、JIS B0601−1994に準拠して測定された算術平均粗さRaが50nm以上、300nm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層構造体の製造方法。
  6. 前記積層工程において、前記絶縁フィルムと前記基材フィルムとが積層された積層フィルムを用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層構造体の製造方法。
  7. 前記積層工程において、金属部を上面に有する基板又は金属部を上面に有する絶縁層上に、絶縁フィルムを積層した後、前記絶縁フィルム上に、前記基材フィルムを積層する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層構造体の製造方法。
  8. 前記積層工程後に、前記絶縁フィルムの硬化を進行させる予備硬化工程を備え、
    前記剥離工程を、前記予備硬化工程後に行う、請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層構造体の製造方法。
  9. ビルドアップ配線板である積層構造体を得る、請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層構造体の製造方法。
JP2015051113A 2014-03-27 2015-03-13 積層構造体の製造方法及び積層フィルム Active JP6841585B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015051113A JP6841585B2 (ja) 2014-03-27 2015-03-13 積層構造体の製造方法及び積層フィルム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014066418 2014-03-27
JP2014066418 2014-03-27
JP2015051113A JP6841585B2 (ja) 2014-03-27 2015-03-13 積層構造体の製造方法及び積層フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015195364A true JP2015195364A (ja) 2015-11-05
JP6841585B2 JP6841585B2 (ja) 2021-03-10

Family

ID=54434111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015051113A Active JP6841585B2 (ja) 2014-03-27 2015-03-13 積層構造体の製造方法及び積層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6841585B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016027435A (ja) * 2014-06-30 2016-02-18 太陽インキ製造株式会社 感光性ドライフィルムおよびそれを用いたプリント配線板の製造方法
KR20180055220A (ko) * 2016-11-16 2018-05-25 스템코 주식회사 회로 기판 및 이의 제조 방법
JP7427455B2 (ja) 2015-09-18 2024-02-05 味の素株式会社 接着フィルム、プリント配線板及び半導体装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1178266A (ja) * 1997-09-02 1999-03-23 Dainippon Printing Co Ltd 感熱破壊転写箔及び感熱記録媒体
JP2002185132A (ja) * 2000-12-12 2002-06-28 Taiyo Ink Mfg Ltd 多層プリント配線板用ドライフィルム、それを用いた多層プリント配線板の製造方法及び多層プリント配線板
JP2011040728A (ja) * 2009-07-14 2011-02-24 Ajinomoto Co Inc 銅張積層板
JP2012199380A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Toppan Printing Co Ltd 絶縁樹脂粗化面形成方法
JP2014039073A (ja) * 2008-11-26 2014-02-27 Kyocer Slc Technologies Corp 配線基板の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1178266A (ja) * 1997-09-02 1999-03-23 Dainippon Printing Co Ltd 感熱破壊転写箔及び感熱記録媒体
JP2002185132A (ja) * 2000-12-12 2002-06-28 Taiyo Ink Mfg Ltd 多層プリント配線板用ドライフィルム、それを用いた多層プリント配線板の製造方法及び多層プリント配線板
JP2014039073A (ja) * 2008-11-26 2014-02-27 Kyocer Slc Technologies Corp 配線基板の製造方法
JP2011040728A (ja) * 2009-07-14 2011-02-24 Ajinomoto Co Inc 銅張積層板
JP2012199380A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Toppan Printing Co Ltd 絶縁樹脂粗化面形成方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016027435A (ja) * 2014-06-30 2016-02-18 太陽インキ製造株式会社 感光性ドライフィルムおよびそれを用いたプリント配線板の製造方法
JP7427455B2 (ja) 2015-09-18 2024-02-05 味の素株式会社 接着フィルム、プリント配線板及び半導体装置
KR20180055220A (ko) * 2016-11-16 2018-05-25 스템코 주식회사 회로 기판 및 이의 제조 방법
KR101896225B1 (ko) * 2016-11-16 2018-09-11 스템코 주식회사 회로 기판 및 이의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP6841585B2 (ja) 2021-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI513389B (zh) The formation method of resistance welding resistance
JP3752161B2 (ja) プリント配線基板の銅表面粗化方法ならびにプリント配線基板およびその製造方法
KR102576010B1 (ko) 다층 프린트 배선판의 제조 방법, 접착층 부착 금속박, 금속장 적층판, 다층 프린트 배선판
JPWO2019102701A1 (ja) 電子部品の製造方法及び電子部品
JPWO2009066759A1 (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JPH1051113A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP5256747B2 (ja) セミアディティブ法による銅配線絶縁フィルムの製造法、及びこれらから製造された銅配線絶縁フィルム
JP6841585B2 (ja) 積層構造体の製造方法及び積層フィルム
JP2009094191A (ja) 多層配線基板の製造方法
JPH1027960A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP2012182292A (ja) 樹脂開口方法
JP2001251054A (ja) 多層プリント配線板用回路基板の製造方法
JP2004265967A (ja) 多層プリント配線板及びその製造方法並びに半導体装置
JP3942535B2 (ja) 多層配線基板の製造方法
JP4760932B2 (ja) 多層配線板用の絶縁樹脂フィルム、多層配線板用の銅箔付絶縁樹脂フィルム、及びこれらを用いた多層配線板
JP2005251895A (ja) 多層配線板及び多層配線板の製造方法
JP4892171B2 (ja) 多層配線板の製造方法および多層配線板
JP2009016518A (ja) 多層配線基板
JP4300890B2 (ja) 多層配線板の製造方法
JP4283497B2 (ja) プリント配線板の製造方法
TW202014076A (zh) 多層配線板的製造方法
JP2008251970A (ja) 多層プリント配線板の製造法
JP2000261149A (ja) 多層プリント配線板およびその製造方法
JP2007299875A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP2005191080A (ja) 積層板とそれを用いた多層配線板およびそれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190327

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191023

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200122

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200721

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20200908

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20201013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201029

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20201215

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210126

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6841585

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250