JP2015178243A - スタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置 - Google Patents

スタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】原稿の片面読取り済みと両面読取り済みのマーキングを実行する手段を単一のアクチュエータで駆動できるようにして、コンパクトかつ低コストのスタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】押印用の印字体91を備えたスタンプ装置であって、印字体91は、印字面の高さが異なる複数の印字部91a,91bを有し、少なくとも印字面高さが高い第1の印字部91bが押印時の圧力により収縮可能な軟弾性部材91fで構成され、所定値以上の力で押圧することにより、第1の印字部91bがそれよりも印字面高さが低い第2の印字部91aの印字面高さに達するまで収縮可能である。【選択図】図9

Description

本発明は、スタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置に関し、特に読取り済み原稿に読取り済みであることを示すマーキングを行うのに好適なスタンプ装置、ならびに、そのようなマーキング手段を用いる原稿読取装置および画像形成装置に関する。
画像形成装置に多用される自動原稿読取装置は、原稿テーブルに載置された原稿を搬送し、読取部にて原稿を読み取るものであるが、読取りが完了した原稿に対して読取り済みのマーキングを施す手段として済スタンプを押印するスタンプ装置を有するものが多い。
このような原稿読取装置および画像形成装置としては、例えば原稿が両面原稿である場合に、その片面と両面の読取り済みを区別するために、マーキング手段を2つ持ち、読取面に対応したマーキングを実行するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述のような従来のスタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置にあっては、片面と両面の原稿読取りに対応するために複数のアクチュエータを有するマーキング手段を設ける構成であった。そのため、装置内における複数のアクチュエータの設置に場所をとったり複数のアクチュエータを制御するための複数の制御回路が必要になったりすることとなり、コスト高になるという問題があった。
本発明は、原稿の片面読取り済みと両面読取り済みのマーキングを実行する手段を単一のアクチュエータで駆動できるようにして、コンパクトかつ低コストのスタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係るスタンプ装置は、上記目的達成のため、押印用の印字体を備えたスタンプ装置であって、前記印字体は、印字面の高さが異なる複数の印字部を有し、少なくとも印字面高さが高い第1の印字部が押印時の圧力により収縮可能な軟弾性部材で構成され、所定値以上の力で押圧することにより、前記第1の印字部が該第1の印字部よりも印字面高さが低い第2の印字部の印字面高さに達するまで収縮可能である構成となっている。
この構成により、本発明のスタンプ装置では、印字体による押印を行う際の押圧力を変化させるだけで、用紙に押印するマークを変化させることができる。したがって、1つの印字体で異なるマークを押印可能となり、単一のアクチュエータでの駆動が可能となる。
本発明に係る原稿読取装置は、上記目的達成のため、原稿シートを所定の搬送経路で搬送する原稿搬送部と、前記原稿シートの表面側の原稿画像を読み取る第1の原稿読取部と、前記原稿シートの裏面側の原稿画像を読み取る第2の原稿読取部と、前記第2原稿読取手段より前記搬送経路における下流側に、前記原稿シートに対して前記原稿画像の読取りが済んだことを表示するマーキング手段と、を備えた原稿読取装置であって、前記マーキング手段が、印字体と、該印字体を駆動する単一のアクチュエータとを有し、前記アクチュエータの動作条件を変化させることにより、前記印字体によって異なる複数種のマークを押印する構成となっている。
この構成により、本発明の原稿読取装置では、印字体とそれを駆動する単一のアクチュエータとによって異なる複数種のマーキングが実行可能になる。したがって、済スタンプの押印手段に、マークの種類に応じた複数のアクチュエータを設けたりそれらに対応する複数の制御回路を設けたりする必要がなくなり、低コストかつコンパクトな装置を提供できる。
本発明の原稿読取装置においては、前記マーキング手段が、上記構成を備えたスタンプ装置によって構成されているとよい。この構成により、印字部の形状を変化させることでマーキングの種類を変えるので、押印動作のためのアクチュエータを複数設ける必要が無く、スタンプ装置を簡素にかつ低コストに構成できる。
前記マーキング手段は、前記アクチュエータから前記印字体に加える押印方向の力を変化させることにより、前記マーキングの形状を変化させるものであってもよい。そのようにすると、印字体に加える押印方向の力を変化させるだけで、用紙に押印するマークの形状を変化させることができ、アクチュエータの制御も容易になる。
前記マーキング手段を構成するスタンプ装置においては、前記第2の印字部の印刷面が、前記第1の印字部より硬質の弾性素材によって形成されているとよい。そのようにすると、第2の印字部の印字面高さを明確に設定できるとともに、所要の安定した印字性能を担保できる。
本発明に係る画像形成装置は、上記目的達成のため、上記のいずれかの構成を有する画像読取装置を備えている。したがって、済スタンプの押印手段をマークの種類に応じて複数設ける必要がなくなり、低コストかつコンパクトな装置を提供できる。
本発明によれば、原稿の片面読取り済みと両面読取り済みのマーキングを実行する手段を単一のアクチュエータで駆動できるようにして、コンパクトかつ低コストのスタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るスタンプ装置および画像読取装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す正面断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置における第1面側の画像読取部の概略構成を示す正面断面図である。 本発明の一実施形態に係る原稿搬送装置の概略構成を示す正面断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の装置本体と原稿搬送装置とのヒンジ結合部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置における画像形成部の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の画像形成部において隣り合う複数のプロセスユニットの概略構成を示す図5の部分拡大図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置における裏面原稿読取部のブロック構成図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る画像読取装置における裏面原稿読取部の印字体の正面図、(b)はその印字体の印字面側の端面図、(c)はその印字体の正面断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置における片面読取モード時の印字体の動作説明図であり、(a)はその片面読取り済み状態を示す第1面読取済印の印字状態を示す要部断面図、(b)はその第1面読取済印を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置における両面読取モード時の印字体の動作説明図であり、(a)はその両面読取り済み状態を示す第2面読取済印の印字状態を示す要部断面図、(b)はその第2面読取済印を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置における裏面原稿読取部および済スタンプ用マーキング部付近の部分拡大断面図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る画像形成装置における済スタンプ押印状態の説明図で、(a)は片面読取モードでの済スタンプの押印状態を、(b)は両面読取モードでの済スタンプの押印状態を、それぞれ示している。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置において済スタンプ動作条件を切り替える制御の手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置における変形例の片面読取モード時の印字体の動作説明図であり、(a)はその片面読取り済み状態を示す第1面読取済印の印字状態を示す要部断面図、(b)はその第1面読取済印を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る画像読取装置における変形例の両面読取モード時の印字体の動作説明図であり、(a)はその両面読取り済み状態を示す第2面読取済印の印字状態を示す要部断面図、(b)はその第2面読取済印を示す平面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図14は、本発明に係るスタンプ装置、画像読取装置および画像形成装置の一実施形態を示している。この実施の形態は、本発明を電子写真方式やインクジェット記録方式等といった任意の方式の画像形成が可能な画像形成装置の一例としてのデジタル複合機に適用したものである。
本実施形態のデジタル複合機1は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置およびスキャナの機能を併有しており、入力画像データを基にフルカラー画像やモノクロ画像を記録用シートである転写紙に記録する出力機能を有している。ただし、本発明のスタンプ装置は、搬送シートに対して複数種のマーキングを行う装置であれば適用でき、本発明の画像読取装置および画像形成装置は、移動原稿に対する画像読取機能を発揮できる装置またはその装置を備えたシステムであれば適用できる。
図1に示すように、デジタル複合機1は、給紙部2、画像形成部3および画像読取部4を有する装置本体1Mと、装置本体1M上に配置された自動原稿搬送部5とを備えている。そして、画像読取部4および自動原稿搬送部5は、画像読取装置6を構成している。
給紙部2は、それぞれカットシート状の転写紙Pを積層状態で収納可能な複数段の給紙カセット21A,21B,21Cを有している。各給紙カセット21A,21B,21Cには、例えば複数のシートサイズから予め選択されたシートサイズの転写紙P(例えば白紙)が、縦又は横の給紙方向に向けてセットされる。
給紙部2は、また、給紙カセット21A,21B,21Cに収納された転写紙Pをそれぞれの最上層側から順次ピックアップして分離給紙する給紙装置22A,22B,22Cを有している。給紙部2には、さらに、各種ローラ23等が設けられており、これらによって、各給紙装置22A,22B,22Cから給紙された転写紙Pを画像形成部3の所定の画像形成位置まで搬送する給紙経路24が形成されている。
画像形成部3は、露光装置31と、複数の感光体ドラム32と、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(K)のトナーが充填された複数の現像装置33と、一次転写部34と、二次転写部35と、定着部36とを備えている。
ここで、複数の感光体ドラム32および複数の現像装置33は、各感光体ドラム32の周りに配置されたドラムクリーニング装置11や除電ランプ12、帯電ローラ13等と共に、4つのプロセスユニット30K,30Y,30M,30Cを構成している。
これらプロセスユニット30K,30Y,30M,30Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっている。したがって、隣り合う任意の2つのプロセスユニット30K,30Y等(30Y,30Mあるいは30M,30Cでもよい)を、図6中では、色を区別するK,Y,M,Cの記号表現を省略して図示している。
露光装置31は、例えば、画像読取装置6で読み取った画像に基づいて各色の露光用のレーザ光Lを生成し、各色の感光体ドラム32を露光することで、各感光体ドラム32の表層部に読取画像に対応する各色の静電潜像を形成することができる。また、複数の現像装置33は、それぞれ対応する感光体ドラム32に薄層状のトナーを近接させるように供給して、静電潜像をトナーにより顕像化する現像を行うことができる。
画像形成のための露光および現像の手段としては、混色によるカラー画像や黒色その他の単色トナーを用いるモノクロ画像の形成手段として知られる従来の任意のものを採用できるが、本実施形態では、例えば次のような具体的構成を有している。
各プロセスユニット30K,30Y,30M,30Cにおいて、感光体ドラム32は、アルミニウム等の素管に感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものである。感光体ドラム32に代えて無端ベルト状の感光体ベルトを用いてもよい。
現像装置33は、現像ケース33c内に図示しない磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を収容するとともに、その二成分現像剤を攪拌しながら現像スリーブ33aに供給する攪拌スクリュー33bを有している。さらに、現像装置33は、現像スリーブ33aの内方に位置する図示しないマグネット等を有しており、二成分現像剤中のトナーの一部を現像スリーブ33aに薄層状に担持させることができる。これにより、現像スリーブ33a上の薄層状のトナーが感光体ドラム32に形成された静電潜像上に転移し得るようになっている。
また、現像後の残トナーは、現像スリーブ33aの回転に伴って再び現像ケース33c内に戻り、前記マグネットで形成される反発磁界の作用により現像スリーブ33aの表面から離脱する。そして、現像ケース33c内のトナー濃度センサ33dによりトナー濃度が検知された結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。現像装置33として、二成分現像剤でなく、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用できることはいうまでもない。
感光体ドラム32に近接配置されるドラムクリーニング装置11としては、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレード11aを感光体ドラム32に押し当てる方式のものを用いているが、他方式のものでもよい。また、クリーニング性を高める目的で、外周面を感光体ドラム32に接触させる接触導電性のファーブラシ11bを採用している。このファーブラシ11bは、図示しない固形潤滑剤から潤滑剤を掻き取って微粉末にしながら感光体ドラム32表面に塗布する役割も兼ねている。ファーブラシ11bにバイアスを印加する金属製の電界ローラ11cを設け、これにスクレーパ11dの先端を押し当てている。ファーブラシ11bに付着したトナーは、ファーブラシ11bに対してカウンタ方向に接触して回転しながらバイアスが印加される電界ローラ11cに転位する。そして、スクレーパ11dにより電界ローラ11cから掻き取られた回収トナーは、回収スクリュー11e側に落下する。回収スクリュー11eは、回収トナーをドラムクリーニング装置11内から図外のリサイクル搬送装置に受け渡すようになっている。
感光体ドラム32の回転方向においてドラムクリーニング装置11の直後に配置される除電ランプ12は、クリーニングされた感光体ドラム32を光照射によって除電する。除電された感光体ドラム32の表面は、帯電ローラ13によって一様に帯電せしめられた後、露光装置31からの露光光による光書込処理がなされる。帯電ローラ13としては、帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体ドラム32に当接させながら回転させるものを用いているが、感光体ドラム32に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等を用いてもよい。
画像形成部3は、複数の感光体ドラム32上に現像されたトナー像を一次転写部34に一次転写し、一次転写部34に近接する二次転写部35でそのトナー像を転写紙Pに二次転写する。そして、画像形成部3は、転写紙Pに二次転写したトナー像を定着部36により加熱・加圧して溶融させ、転写紙Pにカラー画像を定着させて記録する。
また、画像形成部3は、給紙部2から給紙経路24を経て搬入された転写紙Pを二次転写部35側に搬送する搬送経路39Aを有している。この搬送経路39Aにおいては、まず、レジストローラ対37において、転写紙Pの搬送タイミングおよび搬送速度が調整される。そして、転写紙Pが、一次転写部34および二次転写部35でのベルト速度に同期した状態で二次転写部35および定着部36を通過し、その後、排紙トレイ38上に排紙される。
また、画像形成部3は、手差トレイ25上にセットされた転写紙(図示せず)をレジストローラ対37よりも上流側で搬送経路39Aに給紙する手差給紙経路39Bを併有している。
より具体的には、一次転写部34は、感光体ドラム32の直下に位置する複数の転写ローラ34aと、無端の中間転写ベルト34bと、中間転写ベルト34bを周回方向に駆動可能な複数の搬送ローラ34c,34d等を含んで構成されている。
この一次転写部34は、4つのプロセスユニット30K,30Y,30M,30Cの感光体ドラム32の下方に、それぞれ転写ユニット14を構成する。
各転写ユニット14は、複数の搬送ローラ34c,34dおよび転写ローラ34aによって張架した中間転写ベルト34bを、対応する感光体ドラム32に当接させながら、図5中の時計回り方向に走行すなわち無端移動させる。これにより、各感光体ドラム32と中間転写ベルト34bとが当接する各色用の一次転写ニップが形成されている。そして、各一次転写ニップの近傍では、中間転写ベルト34bのループ内に配設された各色の一次転写ローラ34aによって中間転写ベルト34bを対応する感光体ドラム32に向けて押圧している。これら各色の一次転写ローラ34aには、それぞれ図示しない電源によって一次転写バイアスが印加されている。これにより、各色用の一次転写ニップには、感光体ドラム32上のトナー像を中間転写ベルト34bに向けて静電移動させる一次転写電界が形成されている。図5中の時計回り方向の無端移動に伴って各色用の一次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト34bの外周側の表面(以下、おもて面という)には、各一次転写ニップでトナー像が順次重合されて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト34bのおもて面には4色重ね合わせのトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
二次転写部35は、回転制御可能な駆動ローラ35aと一次転写部34の搬送ローラ34dに近接する二次転写ローラ35bとの間に無端の紙搬送ベルト35cを掛け渡して構成されており、駆動ローラ35aの回転に応じて紙搬送ベルト35cを無端移動させる。ここで、一次転写部34の中間転写ベルト34bおよび二次転写部35の紙搬送ベルト35cは、一次転写部34の搬送ローラ34dと二次転写部35の二次転写ローラ35bとの間で互いに接触する程度に、両ローラ34d,35bの間に挟み込まれている。これにより、中間転写ベルト34bのおもて面と、紙搬送ベルト35cのおもて面とが当接する二次転写ニップが形成されている。なお、二次転写ローラ35bには図示しない電源によって二次転写バイアスが印加されている。また、一次転写部34の下部の搬送ローラ34dは、接地されている。これにより、二次転写ニップには、二次転写電界が形成される。
そして、この二次転写ニップに対し、転写紙Pが、レジストローラ対37により中間転写ベルト34bの無端移動速度に等しい速度および中間転写ベルト34b上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで送り出される。
二次転写ニップ内では、中間転写ベルト34b上の4色トナー像が二次転写電界やニップ圧の影響によって転写紙Pに一括して二次転写され、転写紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。
二次転写ニップを通過した転写紙は、中間転写ベルト34bから離間して、紙搬送ベルト35cのおもて面に保持されながら、その無端移動に伴って定着部36へと搬送される。また、二次転写ニップを通過した中間転写ベルト34bの表面には、二次転写ニップで転写紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、中間転写ベルト34bに当接するベルトクリーニング装置16によって掻き取り除去される。
定着部36に搬送された転写紙Pは、定着部36内における加圧や加熱によってフルカラー画像が定着させしめられた後、定着部36から排紙ローラ対(符号なし)に送られた後、機外の排紙トレイ38上に排出される。
二次転写部35および定着部36の下には、それぞれ複数の搬送ローラおよび搬送ガイド等からなるスイッチバック搬送路39Cおよび反転搬送路39Dが配設されている。
スイッチバック搬送路39Cは、転写紙Pの両面に画像を形成する場合に、表面側(任意の一方の片面側)の画像定着が済んだ転写紙Pを一端から進入させた後に、後退(進入時とは逆方向に移動)させるスイッチバック搬送を行うことができる。
反転搬送路39Dは、スイッチバック搬送路39Cによりスイッチバック搬送された転写紙Pの表裏を反転させて、レジストローラ対37に再度給紙することができる。
これらスイッチバック搬送路39Cおよび反転搬送路39Dにより、片面に対する画像定着処理を終えた転写紙Pは、その進行方向を逆向きに切り替えられた後に表裏反転されて、再び二次転写ニップに進入する。そして、もう片面にも画像の二次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ38上に排紙される。
図2に示すように、画像読取部4は、光源48aおよびミラー部材48bを搭載した第1キャリッジ41と、ミラー部材49a,49bを搭載した第2キャリッジ42と、結像レンズ43と、撮像部44と、第1コンタクトガラス45と、を備えている。これらは、装置本体1M側に配設され、自動搬送される原稿シートSの片側の画像面、例えば表側の画像面を第1コンタクトガラス45を通して画像読取りする第1面読取部40を構成している。ここにいう第1面とは、自動搬送される原稿シートSの片面、例えば表側の画像面である。
画像読取部4には、原稿シートSが載置される第2コンタクトガラス46と、原稿シートSの一辺の突当ておよび位置決めが可能な突当部材47aと、自動原稿搬送部5の下面側に装着された原稿押え47b(図4参照)とが併設されている。
第1キャリッジ41は、第1コンタクトガラス45および第2コンタクトガラス46の下方に、図2中の左右方向に移動可能におよび位置制御可能に設けられており、光源からの照明光をミラー部材で反射して露光面側に照射することができる。原稿シートSで反射した反射光は、第1キャリッジ41および第2キャリッジ42に搭載された各ミラー部材を経由して結像レンズ43により結像され、撮像部44にてその結像した画像が読み取られる。
この画像読取部4は、図2中に破線で示すように、光源点灯状態で第1キャリッジ41および第2キャリッジ42を例えば2:1の速度比で移動させつつ、第2コンタクトガラス46上にセットされた原稿の画像面を露光走査することができる。そして、画像読取部4は、この露光走査時に撮像部44により原稿画像を読み取ることで、固定原稿読取機能(いわゆるフラットベッドスキャナ機能)を発揮することができる。
さらに、画像読取部4は、図2中に実線で示すように、第1キャリッジ41を第1コンタクトガラス45の直下の定位置に停止させることができる。このとき、画像読取部4は、光源や反射ミラー等からなる光学系を移動させることなく、自動原稿搬送中の原稿シートSの第1面の画像を読み取る移動原稿読取機能(いわゆるDFスキャナ機能)を発揮できるようになっている。
このように、画像読取部4は、固定原稿読取機能および移動原稿読取機能を発揮するが、図3に示すように、デジタル複合機1は、画像読取部4における第1面読取部40に加えて、自動原稿搬送部5側に内蔵された第2面読取部48を併有している。この第2面読取部48は、後述するように、第1コンタクトガラス45上を通過した後の原稿シートSの第2面、例えば裏側の画像面を走査するようになっている。
図4に示すように、自動原稿搬送部5は、デジタル複合機1の装置本体1Mの上部にヒンジ機構1hを介して開閉動作可能に連結されている。そして、自動原稿搬送部5は、画像読取部4の第1コンタクトガラス45および第2コンタクトガラス46の上面を露出させる開放位置と、画像読取部4の第1コンタクトガラス45および第2コンタクトガラス46の上面を覆う閉止位置との間で回動操作される。
図1および図3に示すように、自動原稿搬送部5は、シートスルー方式の自動原稿搬送装置として構成されている。そして、自動原稿搬送部5は、原稿載置台である原稿テーブル51と、各種ローラおよびガイド部材等からなる原稿搬送部52と、画像読み取り後の原稿シートSを集積する原稿排紙トレイ53と、を備えている。
また、自動原稿搬送部5は、図3に示すように、原稿搬送経路に沿って配置された複数の機能部として、原稿セット部A、分離給送部B、レジスト部C、ターン部D、第1読取搬送部E、第2読取搬送部F、排紙部Gおよびスタック部Hを備えている。
原稿セット部Aは、カットシート状の少なくとも1枚の原稿シートS、例えば複数枚の原稿シートSの束(以下、原稿束ともいう)を載置可能な台状をなしており、原稿束が片面原稿の場合には表面を上向きにした状態で原稿束がセットされるようになっている。
分離給送部Bは、原稿セット部Aにセットされた原稿束から最上位の原稿シートSを分離し、分離した原稿を原稿搬送通路の入口に給送するようになっている。
レジスト部Cは、分離給送部Bから順次給送される原稿シートSを一次突当てにより所要の搬送姿勢に整合する機能と、その整合後の原稿を下流側に引出し搬送する機能を有している。
ターン部Dは、レジスト部Cにより引出し搬送される原稿シートSをUターンのように折返し搬送してその表面を図3中の下向きに反転させる反転搬送機能を有している。
第1読取搬送部Eは、ターン部Dからの折返し後の搬送原稿シートを第1コンタクトガラス45上の読取位置を通過させつつ副走査方向(原稿幅方向である主走査方向に対し直交する方向)に所定速度で搬送するようになっている。
第2読取搬送部Fは、原稿シートSが両面原稿である場合に、その表面画像の主走査位置より下流側で図示しないプラテンガラスを通して図3中の左斜め上方側から裏面画像を主走査し、原稿シートSを副走査方向に所定速度で搬送するようになっている。
排紙部Gは、第1読取搬送部Eおよび第2読取搬送部Fでの原稿画像読取りが完了した原稿シートSをスタック部H側に排出するようになっている。
スタック部Hは、排紙部Gから順次排紙される原稿シートSをその表面を下向きにしつつ順次積載するようになっており、原稿束は、セットされたときと同じ頁順序であってその原稿束全体としては原稿面の向きが上下逆になるようにスタックされる。
これら原稿セット部A、分離給送部B、レジスト部C、ターン部D、第1読取搬送部E、第2読取搬送部F、排紙部Gおよびスタック部Hは、自動原稿搬送制御用のコントローラ部100によって制御される。
このような自動原稿搬送部5は、原稿テーブル51に載置された原稿シートSの原稿束から最上位の原稿シートSを1枚ずつ分離して、原稿搬送部52により、第1コンタクトガラス45上を通る所定の搬送経路で搬送する。そして、自動原稿搬送部5は、第1コンタクトガラス45を通過する際に画像読取部4により原稿シートSの画像を読み取った後、原稿シートSを原稿排紙トレイ53に排紙する。
原稿シートSが上向きにセットされる原稿テーブル51は、図3に示すように、原稿搬送部52側を原稿シートSの先端側として、その先端側が下方、その後端側が上方となるように傾斜して配置されている。また、原稿テーブル51は、可動原稿テーブル51Aと後端側原稿テーブル51Bとで分割されており、可動原稿テーブル51Aは、軸51Cを回動中心として原稿シートSの束厚に応じて先端が下方に傾くようになっている。原稿テーブル51は、原稿搬送部52に向かう原稿シートSの給紙方向と直交する左右方向を位置決めするサイドガイド板54を有している。
サイドガイド板54は、原稿テーブル51と原稿シートSの幅方向基準位置を一致させるように、相対的に接近・離間可能に配置された一対のガイド板、又は、原稿テーブル51側の固定サイドガイド板に対して移動可能に配置された可動ガイド板である。
原稿搬送部52は、少なくともその上方を開閉可能としたカバー55によって覆われている。カバー55は、原稿シートSの先端がカバー内部に臨むように給紙口55aを有している。カバー55は、給紙口55aよりも内部に可動原稿テーブル51Aの先端が位置するように、可動原稿テーブル51Aの先端の上方を覆っている。原稿搬送部52は、給紙口55aから原稿排紙トレイ53の上方の排紙口55bに至る範囲をカバー55等に形成されたリブ55cや他のガイド部材(詳細は図示せず)等によって原稿搬送経路56を形成している。
原稿搬送部52は、原稿シートSの原稿搬送方向を基準として給紙口55a側の上流端であって可動原稿テーブル51Aの先端上部に、原稿シートSの載置により回動するセットフィラー57を有している。原稿搬送部52は、給紙口55aよりも内側の近傍に配置されたピックアップローラ58と、原稿搬送経路56を挟んで対向するように配置された給紙ベルト59およびリバースローラ60(給紙部)とを有している。
ピックアップローラ58は、接触位置において原稿テーブル51に積載された原稿シートSのうち、最上位側から数枚(理想的には1枚)の原稿シートSを摩擦搬送してピックアップするようピックアップモータ101(図7参照)により駆動される。
給紙ベルト59は、給紙モータ102により駆動されて無端移動し、その片側で原稿給送方向に沿って移動する。リバースローラ60は、給紙ベルト59による原稿給送方向とは逆方向に回転可能であり、給紙ベルト59とリバースローラ60の間に複数枚の原稿シートSが重送されたとき、下層の原稿シートが給紙中の原稿シートSと重送されるのを抑制する。
より具体的には、リバースローラ60は給紙ベルト59に対し所定圧で接しており、給紙ベルト59と直接に接しているか又は原稿1枚を介して接している状態では、給紙ベルト59の回転につられて反時計方向につれ回りする。一方、2枚以上の原稿が給紙ベルト59とリバースローラ60の間に侵入したときには、反時計方向への連れ回り力がリバースローラ60に内蔵されたトルクリミッタの設定トルクに対応する力よりも低くなり、リバースローラ60が余分な原稿を押し戻す。すなわち、リバースローラ60は、原稿シートSが重送されるのを防止する。
原稿搬送部52は、原稿搬送経路56を挟んで対向するように原稿シートSをニップして搬送する複数組の搬送ローラ61〜65を有している。なお、各組の搬送ローラ61〜65は、例えば互いに径方向に近接してニップを形成する各一対のまたは大小のローラを含んで構成されているが、軸方向における各ローラの配設数は任意である。
すなわち、これら搬送ローラ61〜65の配置数や配置場所は、原稿搬送経路56の経路設計や、自動原稿搬送部5が許容する原稿シートSの最小サイズの原稿搬送方向の長さ等に応じて適宜設定される。
給紙ベルト59の下流側に隣接して配置された搬送ローラ61は、プルアウトローラとして機能する。すなわち、搬送ローラ61は、ピックアップローラ58の駆動タイミングに応じて、給紙した原稿シートSの先端を突き当ててスキューを補正するとともに、補正後の原稿シートSを搬送方向に引き出して搬送するようになっている。次の搬送ローラ62は、引出し搬送されてきた原稿シートSを原稿搬送経路56の中間のターン部分56aに進入させるターンローラとなっている。
原稿搬送経路56のターン部分56aの下流側に配置された搬送ローラ63は、そのターン部分56aを通過した原稿シートSを第1コンタクトガラス45上に順次繰り出す読取入口ローラとなっている。第1コンタクトガラス45を通過した原稿シートSは、第1の読取出口ローラである搬送ローラ64によって前述の第2面読取部48側に搬送され、さらに第2の読取出口ローラである下流側の搬送ローラ65によって排紙口55b側に搬送される。
原稿搬送部52は、また、第1コンタクトガラス45の上方に対向するように配置された第1読取ローラ66と、排紙口55bの近傍に配置されて原稿シートSを排紙口55bから原稿排紙トレイ53に向けて排出する排紙ローラ67と、を有している。
第1読取ローラ66は、図示しないコイルスプリング等の付勢部材を用いて第1コンタクトガラス45に向けて付勢されている。この第1読取ローラ66は、原稿シートSが移動原稿として搬送されるとき、第1コンタクトガラス45上に進入する原稿シートSを第1コンタクトガラス45に密着させつつ順次下流側に移動させる。
原稿搬送部52は、さらに、第1読取ローラ66よりも下流側であって搬送ローラ64と搬送ローラ65との間に位置する比較的直線的な原稿搬送領域内に、第2面読取部48を配置している。
第2面読取部48は、原稿シートSの裏面画像を読み取る裏面走査ユニット69と、原稿搬送経路56を挟んで裏面走査ユニット69に対向するシェーディングローラ70と、図示しない搬送ギャップ調整手段等を有している。
裏面走査ユニット69は、例えば密着型イメージセンサ(CIS)からなり、原稿シートSの表面(第1面)の画像を画像読取部4の撮像部44で読み取った後の原稿シートSの裏面(第2面)の画像を読み取るようになっている。
シェーディングローラ70は、裏面走査ユニット69における原稿シートSの浮きを抑えると同時に、裏面走査ユニット69におけるシェーディングデータを取得するための基準白部を兼ねている。なお、原稿シートSの裏面画像の読み取りを行わない場合には、原稿シートSは裏面走査ユニット69を素通りするようになっている。
前記搬送ギャップ調整手段は、例えばシェーディングローラ70を支持する軸受に付加されており、裏面走査ユニット69とシェーディングローラ70の間のギャップ調整により、裏面走査ユニット69による読取画像品質を損なわない焦点深度に調整する。
一方、原稿テーブル51には、原稿テーブル51に載置した原稿シートSの向きが縦長か横長のいずれであるかを検知する第1原稿長さ検知センサ81Aと第2原稿長さ検知センサ81Bとが、給送方向に沿って離隔して設けられている。
第1原稿長さ検知センサ81Aと第2原稿長さ検知センサ81Bとは、例えば、サイドガイド板54の対向距離を検知する検知センサ(図示せず)と併用することで、原稿テーブル51に載置された原稿シートSのサイズ検知センサとして機能し得る。
例えば、サイドガイド板54の対向距離がA4サイズの長手方向の長さで、第1原稿長さ検知センサ81Aが原稿シートSを検知し、第2原稿長さ検知センサ81Bが原稿シートSを検知しないとき、コントローラ部100は、A4サイズの横置きと判定する。
また、サイドガイド板54の対向距離がA4サイズの長手方向の長さを検知しているときに、第1原稿長さ検知センサ81Aと第2原稿長さ検知センサ81Bとが原稿シートSを検知しているとき、コントローラ部100は、A3サイズの縦置きと判定する。
なお、これらの原稿サイズや縦置き・横置きの判定は公知であるため、上述した以外の原稿載置パターンの判定方法は省略する。また、第1原稿長さ検知センサ81Aおよび第2原稿長さ検知センサ81Bには、光学的手段により非接触で検知する反射型センサ又は接触式のアクチュエータ等の接触型センサを用いてもよい。
また、原稿テーブル51の先端寄りの底面付近には、セットフィラー57の先端部の移動軌跡上の最下部を検知することによって、原稿テーブル51に原稿シートSが載置されたか否かを検知する原稿セットセンサ82が設けられている。
図7および図8に示すように、自動原稿搬送部5における各種のセンサ情報は、コントローラ部100に取り込まれる。ただし、両図に示す各種センサ類を用いた制御系は、一例であり、各種センサの配置や機能およびその制御は公知の各種の技術を用い得る。
例えば、上述した原稿シートSのサイズや載置方向の検知とは別に、原稿セットセンサ82がセットフィラー57の先端を検知しているときに、自動原稿搬送制御用のコントローラ部100は、自動原稿搬送部5に原稿シートSがセットされていると判定する。
また、原稿セットセンサ82がセットフィラー57の先端を検知していないとき、すなわち、原稿シートSによってセットフィラー57の先端が回動しているときに、コントローラ部100は自動原稿搬送部5に原稿シートSがセットされていると判定する。原稿セットセンサ82は、原稿テーブル51と原稿搬送部52とのいずれに設けてもよい。
可動原稿テーブル51Aの先端の下方には、ホームポジションセンサ83が設けられている。このホームポジションセンサ83は、可動原稿テーブル51Aが下方に回動してホームポジションに達したことを検知する。そして、コントローラ部100は、可動原稿テーブル51Aのホームポジションから離隔する各回動位置を、ホームポジションセンサ83の検知位置と可動原稿テーブル51Aの回動角度に対応する離間距離とから把握する。
また、原稿搬送部52は、テーブル上昇検知センサ84、突当センサ85、原稿幅センサ86、読取入口センサ87、レジストセンサ88、排紙センサ89を、原稿シートSの搬送方向上流側から下流側へと、この順に配置している。
テーブル上昇検知センサ84は、可動原稿テーブル51A上の原稿束の上面が適正な給紙高さに保たれていることを検出してONとなるセンサである。コントローラ部100は、テーブル上昇センサ84がONとなったとき、可動原稿テーブル51Aの上昇を停止させる。そして、給紙を繰り返すことで原稿束の上面位置が下がり、テーブル上昇センサ84がOFFになると、可動原稿テーブル51Aを上昇させる。これにより、テーブル上昇センサ84がONするように可動原稿テーブル51Aの上下回動位置の制御を繰り返すことで、原稿束の上面位置が常に給紙に適した高さに維持されるようになっている。セットされた原稿が全て給紙されると、コントローラ部100は、底板上昇モータ105を正転させて次の原稿束をセットできるようにホームポジション位置へと可動原稿テーブル51Aを下降させる。
突当センサ85は、給紙ベルト59と搬送ローラ61との間に配置されており、原稿シートSの先端および後端を検知する。そして、コントローラ部100は、突当センサ85による原稿シートSの前後端検知タイミングに基づいて、そのときの原稿シートSの搬送距離に対応する搬送モータパルス等から原稿シートSの搬送方向の長さを判定する。また、給紙ベルト59とリバースローラ60との作用により1枚に分離された原稿の先端検知後、その先端をプルアウトローラである搬送ローラ61に突き当てる。
すなわち、突当センサ85による先端検知から原稿シートSを所定距離搬送し、原稿シートSの先端を搬送ローラ61に所定量の撓みを持って押し当てられた状態で、給紙モータ102を停止させる。これにより、原稿先端は、搬送ローラ61の上下ローラ間のニップ部分に進入し、先端の整合(スキュー補正)が行われる。
プルアウトローラである搬送ローラ61は、分離後にスキュー補正された原稿を中間の搬送ローラ62まで搬送するためのローラで、給紙モータ102の逆転により駆動される。この給紙モータ102逆転時には、搬送ローラ61、62は駆動されるが、ピックアップローラ58と給紙ベルト59は、駆動されない。
原稿幅センサ86は、搬送ローラ61と搬送ローラ62との間に配置されており、原稿シートSの幅方向に沿って複数並べた発光素子と、この発光素子と原稿搬送経路56を挟んで対向位置に配置した受光素子とを備えている。すなわち、原稿幅センサ86は奥行き方向に複数個並べられており、原稿幅センサ86の受光素子の検知結果に基づいて、コントローラ部100が、搬送ローラ61により搬送された原稿シートSの搬送方向と直交する幅方向のサイズを判定する。
なお、読取入口センサ87、レジストセンサ88、排紙センサ89は、原稿シートSの搬送距離や搬送速度等の制御並びにジャム検知等に用いられる。
自動原稿搬送部5においては、原稿テーブル51上に原稿面を上向きにして原稿束がセットされ、サイドガイド板54によって幅方向の位置決めが行なわれとき、原稿セット状態がセットフィラー57および原稿セットセンサ82によって検知される。そして、その検知情報が、インターフェース107を介して本体制御部111に送信される。
可動原稿テーブル51Aは、コントローラ部100により底板上昇モータ105を作動させることで、図3中に矢印a、bで示す上下方向に回動可能となっている。そして、セットフィラー57および原稿セットセンサ82により原稿セット状態が検知されたとき、コントローラ部100は、底板上昇モータ105により原稿束の最上面がピックアップローラ58に接触するように可動原稿テーブル51Aを上昇させる。
図4に示すように、装置本体1Mの上部前面側に設けられる本体操作部150は、両面モードか片面モードかをキーの押下により指定できるとともに、プリントキー151の押下によって複写動作の開始を要求できるようになっている。そして、プリントキー151の押下によって、本体制御部111からインターフェース107を介して自動原稿搬送制御用のコントローラ部100に原稿給紙信号が送信される。
コントローラ部100は、原稿給紙信号を受けると、給紙モータ102の正転によりピックアップローラ58を回転駆動し、原稿テーブル51上の最上位の原稿をピックアップする。回転方向は、最上位の原稿を給紙口55a内に搬送する方向である。
なお、本体操作部150で両面モードか片面モードかを設定する際、原稿テーブル51上にセットされた全ての原稿に対して同じように設定してもよいし、(1枚目、2枚目、・・・n枚目の)それぞれの原稿に対して異なる設定をしてもよい。例えば、全10枚の原稿中、1枚目と10枚目は両面モード、その他は片面モード等としてもよい。
搬送ローラ61および中間の搬送ローラ62の駆動によりレジスト部Cからターン部Dに原稿を搬送するとき、レジスト部Cでの搬送速度は読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定され、原稿を読取部へ送り込む処理時間の短縮が図られる。
コントローラ部100は、読取入口センサ87により原稿先端を検出すると、読取入口付近の搬送ローラ63のニップに原稿先端が入る前に、原稿搬送速度を読取搬送速度と同速にするために減速を開始する。それと同時に、コントローラ部100は、読取モータ103を正転駆動して、搬送ローラ63、読取出口側の搬送ローラ64および下流側の搬送ローラ65を駆動する。
また、コントローラ部100は、原稿先端をレジストセンサ88により検知すると、所定の搬送距離内で減速し、第1コンタクトガラス45上の読取位置Rの手前で原稿シートSを一時停止させる。そして、コントローラ部100は、その原稿一時停止状態を示すレジスト位置での停止(レジスト停止)を表す信号を、本体制御部111にインターフェース107を介して送信する。
さらに、コントローラ部100は、本体制御部111より読取開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿シートSを、読取位置Rに先端が到達するまでに所定の搬送速度に立ち上がるように増速しつつ搬送させる。そして、読取モータ103のパルスカウントにより検出される原稿先端位置が読取位置Rに到達するタイミングで、本体制御部111に対し第1面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信する。また、コントローラ部100は、読取位置Rを原稿後端が通過するまで、その送信を継続する。
片面原稿読取の場合には、読取搬送部Eを通過した原稿シートSは第2面読取部48を経て排紙部Gへ搬送される。この際、コントローラ部100は、排紙センサ89により原稿の先端を検知すると、排紙モータ104を正転駆動して排紙ローラ67を排紙方向に回転させる。また、排紙センサ89による原稿の先端検知からの排紙モータパルスのカウント値により、原稿後端が排紙ローラ67のニップから抜ける直前に排紙モータ104の駆動速度を減速させる。これにより、原稿排紙トレイ53上に排出される原稿が、原稿排紙トレイ53から外部に飛び出さないように制御される。
両面原稿読取の場合には、コントローラ部100は、排紙センサ89により原稿先端を検知した時点から読取モータ103のパルスカウントにより第2面読取部48の裏面走査ユニット69の読取位置に原稿先端が到達する先端到達タイミングを検出する。そして、コントローラ部100は、その先端到達タイミングから原稿シートSの原稿後端が裏面走査ユニット69の読取位置を通過するまで、第2面読取部48に対して第2面である裏面側の副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号を送信する。また、コントローラ部100は、シェーディングローラ70の基準白部を走査することで、第2面読取部48におけるシェーディングデータを取得する。
図8は、第2面読取部48の電気回路の要部を示すブロック図である。
同図に示すように、第2面読取部48は、LEDアレイ、蛍光灯、あるいは冷陰極管などからなり、コントローラ部100からの点灯信号に基づいて原稿に光を照射する光源部200を有している。
また、第2面読取部48は、主走査方向に並ぶ複数のセンサチップ201と、それぞれのセンサチップ201に個別に接続された複数のOPアンプ回路202と、それぞれのOPアンプ回路202に個別に接続された複数のA/Dコンバータ203とを有している。さらに、第2面読取部48は、画像処理部204、フレームメモリ205、出力制御回路206およびインターフェース回路207(図8中ではI/F回路と記す)等を併有している。
コントローラ部100は、第2面読取部48の裏面走査ユニット69における読取位置に原稿シートSが進入するのに先立って、光源部200を点灯させる光源ON信号を光源部200に出力する。これにより、光源部200が点灯し、その光を原稿シートSの第2面に向けて照射する。
センサチップ201は、等倍密着イメージセンサと称される光電変換素子と集光レンズとを具備するものである。原稿の第2面で反射した反射光は、複数のセンサチップ201により、集光レンズによって光電変換素子に集光されて画像情報として読み取られる。
それぞれのセンサチップ201で読み取られた画像情報は、OPアンプ回路202によって増幅された後、A/Dコンバータ203によってデジタル画像情報に変換される。
これらデジタル画像情報は、画像処理部204に入力されてシェーディング補正などが施された後、フレームメモリ205に一時記憶される。
その後、出力制御回路206によって本体制御部111に受入可能なデータ形式に変換された後、インターフェース107を経由して本体制御部111に出力される。
このように、コントローラ部100からは、原稿の先端が裏面走査ユニット69における読取位置に到達するタイミング(それ以降の画像データが有効データとして扱われる)を通知するタイミング信号や光源の点灯信号、電源等が出力されるようになっている。
ところで、本実施形態のデジタル複合機1における画像読取装置6は、図3に示すように自動原稿搬送部5の原稿搬送経路56の最下流部分に、マーキング手段である済スタンプ押印手段90を備えている。
済スタンプ押印手段90は、図12に示すように、下流側の搬送ローラ65と排紙ローラ67との間に位置しており、第1面の画像読取り又は第1面および第2面の画像読取りが済んだ原稿シートSに対し、排紙前に済スタンプを押印するものである。
この済スタンプ押印手段90は、コントローラ部100からのスタンプ制御信号に従って済スタンプを自動押印するスタンプユニットで構成されている。
具体的には、図7および図12に示すように、済スタンプ押印手段90は、印字体91と、所定方向に往復移動可能な支持部材92と、支持部材92を所定方向に往復移動させる済スタンプソレノイド93とを含んで構成されている。なお、済スタンプソレノイド93は、図7中では済スタンプSOLと略記している。
また、図9(a)ないし図9(c)に示すように、印字体91は、同心的に配置された内側の環状押印部91aおよび外側の環状押印部91bと、両環状押印部91a,91bを連結する円板状部91cとを有している。内側の環状押印部91aおよび外側の環状押印部91bは、それぞれ円板状部91cの片面91d側から軸方向に所定高さh1以上に突出しており、内側の環状押印部91aの突出高さh1は、外側の環状押印部91bの突出高さh2よりも小さくなっている。なお、円板状部91cの片面91dからの突出高さh1,h2は、印字対象の原稿シートS側への突出高さであり、本発明にいう印字面高さに相当する。
支持部材92は、印字体91の円板状部91cと一体に形成されており、前記所定方向に往復移動するとき、印字体91を原稿搬送経路56中の原稿シートSに接近および離隔させることできる。
済スタンプソレノイド93は、コントローラ部100によって通電電流を制御されて励磁状態であるON状態と非励磁状態であるOFFとに切り替えられるようになっている。この済スタンプソレノイド93は、図示しない復帰ばね等と協働して、支持部材92を所定方向に往復移動させることができるスタンプ動作用のアクチュエータを構成している。なお、済スタンプソレノイド93は、支持部材92を所定方向に往復移動させる他のアクチュエータで構成されてもよい。
印字体91の内側の環状押印部91aは、円板状部91cと一体に設けられた比較的硬質な部材となっている。比較的硬質とは、主要部が円板状部91cと同程度に硬いものの印字面側が一般的な固めのゴム印字体のゴム硬度程度であることを意味してある。なお、図中では、内側の環状押印部91aは、特に弾性のゴム印字体等を示していないが、別部品のゴム印字体等が一体的に装着されたものでもよいことはいうまでもない。勿論、円板状部91cおよび内側の環状押印部91aの双方を硬質のゴム弾性体で構成してもよい。
一方、外側の環状押印部91bは、円板状部91cと一体に形成された比較的硬質の環状の基端側部分91eと、基端側部分91eの先端側に支持された比較的軟質な環状の先端側部分91f(軟弾性部材)とによって構成されている。
比較的軟質とは、済スタンプ押印力程度の力で収縮し得る軟弾性、例えばスポンジゴム等のような低い弾性と、済スタンプ押印力程度の力で収縮する程度の柔軟性を併有することを意味し、済スタンプ押印力に対しゆっくりと収縮する低反発性を含み得る。
円板状部91cの片面91dからの外側の環状押印部91bの環状の基端側部分91eの先端高さh3は、内側の環状押印部91aの突出高さh1より小さくなっている。
そして、支持部材92が印字体91を原稿搬送経路56中の原稿シートSに接近させるとき、図10(a)に示すように、印字体91の円板状部91cからの突出高さが大きい外側の環状押印部91bがまず原稿シートSに接触する。このとき、図10(b)に示すように、第1面である片面の画像読取りが済んだことを示す円形の済スタンプである第1面読取済印95Aが印字される。
この場合、コントローラ部100は、支持部材92を介して印字体91を駆動する済スタンプソレノイド93を第1のスタンプ動作条件で制御する。
第1のスタンプ動作条件とは、例えば済スタンプソレノイド93および前記復帰ばねを含むアクチュエータにより、支持部材92を介して印字体91に大きさX1[N]の済スタンプ押印力を加圧時間T1だけ加えるように設定された動作条件である。
なお、ここでは第1のスタンプ動作条件を済スタンプ押印力X1と加圧時間T1とで規定したが、支持部材92のホームポジションから済スタンプ押印方向への移動量(以下、移動ストロークともいう)やそれに相当する加圧時間で規定してもよい。
また、スタンプ押印力となる押圧力Xを所望値に制御する方法としては、済スタンプソレノイド93のようなソレノイドを使用する場合、そのソレノイドへの印加電圧を例えばPWM制御することで通電電流を制御し、必要な押圧力に制御することができる。
コントローラ部100は、また、済スタンプソレノイド93を第1のスタンプ動作条件のみならず第2のスタンプ動作条件でも動作させることができる制御プログラムを搭載している。
第2のスタンプ動作条件とは、済スタンプソレノイド93および前記復帰ばねを含むアクチュエータにより、支持部材92を介して印字体91に大きさX2[N]のスタンプ押印方向への押圧力を加圧時間T2だけ加えるように設定された動作条件である。スタンプ押印方向への押圧力X2は、同方向への押圧力X1より大きい力である。なお、第2のスタンプ動作条件を済スタンプ押印力X2と加圧時間T2とで規定するのでなく、支持部材92のホームポジションから済スタンプ押印方向への移動量(以下、移動ストロークともいう)やそれに相当する加圧時間で規定してもよい。
済スタンプソレノイド93が第2のスタンプ動作条件で動作する場合、印字体91が原稿搬送経路56中の原稿シートSに接近するとともに、図11(a)に示すように、内側の環状押印部91aと外側の環状押印部91bの双方が原稿シートSに接触する。このとき、図11(b)に示すように、第1面読取済印95Aの周囲に第2面である残りの片面の画像読取りが済んだことを示す済スタンプである第2面読取済印95Bが同心円状に印字される。その結果、原稿シートSには、両面画像の読取り済みであることを示す二重丸印の両面読取済スタンプ95の印字がされることになる。
このように、本実施形態では、印字体91は、内側の環状押印部91aおよび外側の環状押印部91bによって原稿シートSに2重丸印の両面読取済スタンプ95の印字を実行することができる。また、済スタンプソレノイド93が第1のスタンプ動作条件で動作するか、第2のスタンプ動作条件で動作するかによって、支持部材92の印字方向への移動ストロークが実質的に切り換えられることになる。
これにより、支持部材92の印字方向への移動ストロークが第1のスタンプ動作条件に対応する第1のストロークであるとき、印字体91は、外側の環状押印部91bによって第1面読取済印95Aの印字を実行できる。また、印字体91は、支持部材92の印字方向への移動ストロークが第2のスタンプ動作条件に対応する第2のストローク(第1のストロークより大きい)であるとき、内側の環状押印部91aによって第2面読取済印95Bの印字を実行できる。
そして、印字体91の移動ストロークに応じて第1面読取済印95Aの印字か両面読取済スタンプ95の印字かが切り替わるよう、外側の環状押印部91bの先端側部分91fが突出高さh1,h2の差分を吸収し得る程度に収縮可能な柔軟性を有している。すなわち、円板状部91cからの突出高さが高い外側の環状押印部91bの印字面は軟らかく、所定値以上の力と時間で押印することで、円板状部91cからの突出高さが低い内側の環状押印部91aの印字面と同じ高さまで収縮され得る構成となっている。
ここでは、印字体の一例として、丸印と二重丸印を示しているが、印字面の形状は、読取り済みを表示する任意のマーク、例えば文字、図形、記号等の印であってもよく、2種類の印を前述と同様に段差をつけて構成すればよい。また、本構成では、同心の2重の印字体を例示したが、多重構造もマーキングや同心でない異なる2種類のマーキングであってもよい。さらに、複数の異なるマークを切り替えるようにして、縮小/拡大や合成した場合に異なる済スタンプの印字を実行することも考えられる。
済スタンプ押印手段90による済スタンプのマーキングは、例えば直径3mmないし5mm程度の大きさで、原稿シートSの表面の隅に印字される。具体的には、片面読取モードでは、図13(a)に示すように、第1面読取済印95Aが原稿シートSの表面のうち原稿搬送方向における後端側の隅に印字される。また、両面読取モードでは、図13(b)に示すように、第1面読取済印95Aおよび第2面読取済印95Bを含む両面読取済スタンプ95が、原稿シートSの表面のうち原稿搬送方向における後端側の隅に印字される。
そのために、コントローラ部100は、自動原稿搬送部5における原稿シートSの搬送と済スタンプ押印手段90によるスタンプ押印動作とタイミングや速度を制御するようになっている。
具体的には、例えば、両面読取モードにおいて、第1面読取部40で原稿シートSの表面側の画像を読み取ると、第1の読取出口ローラである搬送ローラ64により原稿を下流へと搬送する。そして、第1面の読取りが済んだ原稿シートSの先端を排紙センサ89により検知すると、所定のパルス数をカウントしたタイミングで、第2面読取部48の裏面走査ユニット69によって裏面側の画像読取りを実行させる。
次に、この第2面読取り後の原稿シートSを、第2の読取出口ローラである搬送ローラ65によってさらに下流側に搬送する。そして、この搬送中であって原稿シートSの後端が第2面読取部48の裏面走査ユニット69を通過した後に、済スタンプを押印したいタイミングで、原稿シートSの搬送を一時停止させる。
そして、裏面読取用の動作条件に応じた押印力X2[N]および加圧時間T2[s]で済スタンプ押印手段90を駆動させ、原稿表面に両面の画像読取りが完了したことを示す両面読取済スタンプ95のマーキングを実施する。両面読取済スタンプ95の捺印が完了したら、再度排紙ローラ67を駆動させて、両面画像読取り済みの原稿シートSを排紙する。
なお、本実施形態では、済スタンプを原稿シートSの表面に捺印するよう下側に配置としているが、済スタンプ押印手段90を上側に、すなわち、原稿搬送経路56に対して第2面読取部48と同じ側に配置してもよい。また、原稿搬送経路56には、印字体91の内側の環状押印部91aおよび外側の環状押印部91bに対向する受け面部94を設けてもよい。
次に、動作について説明する。
コントローラ部100により済スタンプソレノイド93の動作条件を切り替える制御は、例えば図14にフローチャートで示すような手順で実行される。
まず、自動原稿搬送部5の原稿テーブル51に原稿シートS又はその原稿束をセットし、ユーザにより、片面読取モードであるか両面読取モードであるかが、本体操作部150で設定される。
このとき、原稿セットセンサ82により原稿セット状態が検知されると、片面読取モードであるか両面読取モードであるかがコントローラ部100により判別される(ステップS11)。そして、片面読取モードであれば、済スタンプの押圧力(スタンプ押印力)が第1のスタンプ動作条件に対応する押圧力N1[N]に設定される(ステップS12)。
この場合、次いで、原稿シートSの表側の画像面の読取りが完了したら(ステップS13)、済スタンプ押印手段90側に搬送されてくる原稿シートSの搬送を一時停止させ、済スタンプとして第1面読取済印95Aを押印する(ステップS14)。
一方、両面読取動作モードであれば、済スタンプの押圧力が第2のスタンプ動作条件に対応する押圧力N2[N]に設定される(ステップS15)。
そして、表側の画像面の読取りと裏側の画像面の読取りが完了したら(ステップS16,S17)、搬送されてくる原稿をストップさせ、済スタンプとして両面読取済スタンプ95を押印する(ステップS18)。
第1面読取済印95A又は両面読取済スタンプ95が押印された原稿シートSは、次いで、原稿排紙トレイ53に排紙される。
このような本実施形態では、印字体91による済スタンプ押印を行う際の押圧力を大小の押圧力X1,X2のいずれかに変化させるだけで、原稿シートSに押印するマークを第1面読取済印95Aか両面読取済スタンプ95かに変化させることができる。
したがって、済スタンプ押印手段90は、1つの印字体91で異なる複数種のマークを押印可能となり、しかも、単一の済スタンプソレノイド93等のアクチュエータでの駆動が可能となる。
また、本実施形態の原稿読取装置としての画像読取装置6では、印字体91とそれを駆動する単一の済スタンプソレノイド93等のアクチュエータとによって異なる複数種のマーキングが実行可能になる。したがって、済スタンプ押印手段90に、マークの種類に応じた複数のアクチュエータを設けたりそれらに対応する複数の制御回路を設けたりする必要がなくなり、低コストかつコンパクトな画像読取装置6を提供できることになる。
さらに、原稿シートSの片面側のみが読取り済みであるのか原稿両面が読取り済みであるのかを原稿シートSの同一面上のマーキングの種類、すなわち、第1面読取済印95Aか両面読取済スタンプ95かの別により識別できる。
本実施形態のデジタル複合機1においては、このように、マーキング手段である済スタンプ押印手段90が印字体91の外側の環状押印部91bの形状を変化させることでマーキングの種類を切り替える。したがって、押印動作のためのソレノイド等のアクチュエータを複数設ける必要が無く、低コストかつコンパクトな簡素な画像形成装置となる。
しかも、本実施形態では、マーキング手段である済スタンプ押印手段90が印字体91に加える押印方向の力Xあるいはその押印方向の力を加える時間Tを変化させるだけで、原稿シートに押印するマークの形状を変化させることができる。よって、済スタンプソレノイド93等のアクチュエータの制御も容易になる。さらに、内側の環状押印部91aの印刷面が外側の環状押印部91bより硬質の弾性素材によって形成されているので、内側の環状押印部91aの印字面高さを明確に設定できるとともに、所要の安定した印字性能を担保できることになる。
このように、本実施形態においては、原稿シートSの片面読取り済みと両面読取り済みの済スタンプを単一のアクチュエータで駆動できるようにして、コンパクトかつ低コストのスタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置を提供することができる。
(マーキング手段の動作の変形例)
なお、本実施形態では、スタンプ押印力に対応する力を大小に異なる押圧力X1と押圧力X2とに変化させたが、スタンプ押印のための加圧時間を変化させて第1面読取済印95Aと両面読取済スタンプ95の切替えを行ってもよい。例えば、外側の環状押印部91bの環状の先端側部分91f(軟弾性部材)が軟弾性でかつ粘性減衰の大きい粘弾性を有し、外力により収縮させるのに時間がかかるような場合に、加圧時間を変化させて済スタンプを切り替えることが考えられる。あるいは、外側の環状押印部91bまたは環状の先端側部分91fが外力に対し応答の遅い支持機構によって支持されている場合にも可能である。
具体的には、例えば済スタンプソレノイド93が第2のスタンプ動作条件で動作する場合に、済スタンプソレノイド93を含むアクチュエータにより、図15(a)に示すように、支持部材92を介して印字体91に大きさX[N]の押圧力を時間T1だけ加える。
これにより、印字体91が原稿搬送経路56中の原稿シートSに接近するとともに、図15(a)に示すように、外側の環状押印部91bが原稿シートSに接触する。このとき、図15(b)に示すように、第1面である片面の画像読取りが済んだことを示す済スタンプである第1面読取済印95Aが印字される。
一方、済スタンプソレノイド93が第2のスタンプ動作条件で動作する場合、図16(a)に示すように、支持部材92を介して印字体91に大きさX[N]の済スタンプ押印力を加圧時間T1より長時間となる加圧時間T2だけ加えるようにする。
これにより、印字体91が原稿搬送経路56中の原稿シートSに接近するとともに、図16(a)に示すように、内側の環状押印部91aおよび外側の環状押印部91bの双方が原稿シートSに接触する。このとき、図16(b)に示すように、第1面読取済印95Aの周囲に第2面の画像読取りが済んだことを示す済スタンプである第2面読取済印95Bが同心円状に印字される。その結果、原稿シートSには、両面画像の読取り済みであることを示す二重丸印の両面読取済スタンプ95の印字がされる。
なお、原稿シートSが厚い紙である場合は、済スタンプの押印時に原稿シートSと印字体91との距離が近付くので、済スタンプソレノイド93等のアクチュエータで押す力を弱くしても、原稿シートSと印字体91の印字面の間にかかる力は保たれる。一方、原稿シートSが薄紙である場合は、上記とは反対に強い力で押す必要がある。
また、原稿シートSが硬い紙である場合は、済スタンプ押印時に原稿シートSがほとんど凹まないのに対して、柔らかい紙ではスタンプ押印力で原稿シートSが凹んでしまい、スタンプ押印力が原稿シートSに有効に伝わり難くなる。したがって、原稿シートSが柔らかい紙である場合には、硬い紙である場合に比べ相対的に強い力で押す必要がある。
そこで、マーキング形状を変化させるために済スタンプソレノイド93等のアクチュエータから印字体91に加える押圧力を変化させたり、印字体91に押圧力を加える時間を変化させたりする条件を、原稿シートSの厚さや硬さに応じて変化させてもよい。
例えば、原稿シートSの厚さや硬さが、本体操作部150で指定されたり、センサ情報を基にコントローラ部100で判断されたりする場合には、その厚さや硬さの程度に応じて印字体91に加える押印方向の力やその印加時間を可変設定してもよい。また、印字体91に加える押印方向の力やその印加時間の違いを原稿シートSの裏面側の受け面部94で吸収できるように、受け面部94に比較的硬質の弾性を持たせてもよい。
また、上述の一実施形態では、済スタンプを2種類のマーキングである第1面読取済印95Aおよび両面読取済スタンプ95とし、両面読取済スタンプ95を同心円状の第1面読取済印95Aおよび第2面読取済印95Bによって構成していた。しかし、複数のマーキングの種類を多種類になるように加えて、原稿画像に対する処理の種別(例えば、縮小/拡大や合成等)を表示させることもできる。
さらに、一実施形態では、印字体91の外側の環状押印部91bに軟弾性の環状の先端側部分91fを装着するものとした。しかし、印字体91の外側の環状押印部91bは、比較的硬質の印字体の背面に軟弾性の部材やばね定数の小さいばねを付設したものであってもよい。また、印字体91の円板状部91cに代えて、内側の環状押印部91aと外側の環状押印部91bとを押印方向に相対変位可能に支持する支持機構を設けてもよい。すなわち、スタンプ押印力が大きいときに、内側の環状押印部91aに対し外側の環状押印部91bを後退する方向にスライドさせることも考えられる。
以上説明したように、本発明は、原稿の片面読取り済みと両面読取り済みのマーキングを実行する手段を単一のアクチュエータで駆動できるようにして、コンパクトかつ低コストのスタンプ装置、原稿読取装置および画像形成装置を提供できるという効果を奏する。かかる本発明は、読取り済み原稿に読取り済みであることを示すマーキングを行うのに好適なスタンプ装置、ならびに、そのようなマーキング手段を用いる原稿読取装置および画像形成装置全般に有用である。
1 デジタル複合機(画像形成装置)
4 画像読取部
5 自動原稿搬送部
6 画像読取装置
40 第1面読取部(第1の原稿読取部)
48 第2面読取部(第2の原稿読取部)
56 原稿搬送経路(所定の搬送経路)
69 裏面走査ユニット
70 シェーディングローラ
90 スタンプ押印手段(スタンプ装置、マーキング手段)
91 印字体(押印用の印字体)
91a 内側の環状押印部(第2の印字部)
91b 外側の環状押印部(第1の印字部)
91f 環状の先端側部分(軟弾性部材)
93 済スタンプソレノイド(アクチュエータ)
95 両面読取済スタンプ
95A 第1面読取済印
95B 第2面読取済印
100 コントローラ部
h1,h2 突出高さ(印字面高さ)
T1,T2 加圧時間
X,X1,X2 押圧力(押印方向の力、スタンプ押印力)
特許第3379865号公報

Claims (6)

  1. 押印用の印字体を備えたスタンプ装置であって、
    前記印字体は、印字面の高さが異なる複数の印字部を有し、少なくとも印字面高さが高い第1の印字部が押印時の圧力により収縮可能な軟弾性部材で構成され、所定値以上の力で押圧することにより、前記第1の印字部が該第1の印字部よりも印字面高さが低い第2の印字部の印字面高さに達するまで収縮可能であることを特徴とするスタンプ装置。
  2. 原稿シートを所定の搬送経路で搬送する原稿搬送部と、
    前記原稿シートの表面側の原稿画像を読み取る第1の原稿読取部と、
    前記原稿シートの裏面側の原稿画像を読み取る第2の原稿読取部と、
    前記第2原稿読取手段より前記搬送経路における下流側に、前記原稿シートに対して前記原稿画像の読取りが済んだことを表示するマーキング手段と、を備えた原稿読取装置であって、
    前記マーキング手段が、印字体と、該印字体を駆動する単一のアクチュエータとを有し、前記アクチュエータの動作条件を変化させることにより、前記印字体によって異なる複数種のマークを押印することを特徴とする原稿読取装置。
  3. 前記マーキング手段が、請求項1に記載のスタンプ装置によって構成されていることを特徴とする請求項2に記載の原稿読取装置。
  4. 前記マーキング手段は、前記アクチュエータから前記印字体に加える押印方向の力を変化させることにより、前記マーキングの形状を変化させることを特徴とする請求項3に記載の原稿読取装置。
  5. 前記第2の印字部の印刷面が、前記第1の印字部より硬質の弾性素材によって形成されていることを特徴とする請求項3に記載の原稿読取装置。
  6. 請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の画像読取装置を備えた画像形成装置。
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