JP3562765B2 - ブック原稿の読み取り装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ブック原稿のページめくり機能を有する複写機及びファクシミリ等のブック原稿の読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写装置は、原稿を複写する複写動作をスタートキー操作により開始し、複写枚数を1枚づつカウントしてそのカウント値が設定値になるまで複写動作を連続的に行っている。また、複写装置は、原稿台上に並べてセットされた2枚の原稿に対して1度のスタートキー操作により2回の走査で2枚の原稿を読み取り、その読み取り画像を2枚の転写紙に各々分けて複写する頁連写モードを有するものがあり、原稿の見開き両頁を1度のスタートキー操作により複写することができる。また、本原稿の頁をめくる頁めくり装置は提案されているが、自動的に本原稿の頁をめくって見開き頁の画像を読み取ってその読み取り画像を転写紙に形成するものはない。さらに、複写装置には、本原稿の複写すべき頁を指定してその頁の画像を読み取ってその読み取り画像を転写紙に形成するものはない。また、原稿読み取り装置は、原稿台にセットされたシート原稿を1枚づつ自動的に読み取り、原稿台にセットされた本原稿についてはその見開き両頁を一度に読み取るが、自動的に本原稿の頁をめくってその見開き頁の画像を読み取ることはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、発行されている本,書籍類は、両面印刷物を綴じたものであり、その両面印刷物数が多い。また、オフィスでは一般的なステープラー止めやファイル等の両面原稿を綴じたものがある。これらの綴じ物は、頁の構成により1頁が見開き両頁のうちの左頁より始まっている場合と、右頁より始まっている場合がある。また、綴じ物を原稿としてその一部を複写する場合には、綴じ物の章の配置により所望の複写開始頁が右頁あるいは左頁となる場合が存在する。
【0004】
しかし、上記複写装置では、原稿台上に並べてセットされた2枚の原稿に対して1度のスタートキー操作により2枚の原稿を走査して読み取り、その読み取り画像を2枚の転写紙に各々分けて複写する頁連写モードを有するが、本原稿の頁の配置や章の配置によっては所望の複写開始頁から所望の複写終了頁までの所望複写頁だけを複写することができず、無駄な頁の複写を行わなければならない。また、上記原稿読み取り装置では、自動的に本原稿の頁をめくってその見開き頁の画像を読み取ることはできないので、自動的に所望の読み取り開始頁から所望の読み取り終了頁までの所望読み取り頁だけを読み取ることができない。
【0005】
本発明は、上記欠点を改善し、本原稿の無駄な頁画像形成を行わずに所望頁の画像形成を行うことができる本原稿画像形成装置、及び自動的に所望頁の読み取りを行うことができる本原稿読み取り装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために、ブック原稿を読み取って読み取り頁の画像を形成し、ブック原稿の頁をめくるブック原稿の読み取り装置において、見開きブック原稿の画像形成開始頁として左頁と右頁のいずれかを指示する頁入力手段と、見開きブック原稿を読み取って前記頁入力手段により指示された画像形成開始頁から読み取り画像を形成する画像形成手段とを備えた構成とする。
さらに、本発明は、上述の課題を解決するために、ブック原稿を読み取って読み取り頁の画像を形成し、ブック原稿の頁をめくるブック原稿画像形成装置において、見開きブック原稿の画像形成開始頁として左頁と右頁のいずれかを指示する頁入力手段と、見開きブック原稿を読み取って前記頁入力手段により指示された画像形成開始頁から読み取り画像を形成する画像形成手段とを備えた構成とする。
【0007】
【作用】
本発明によれば、見開きブック原稿の画像形成開始頁として左頁と右頁のいずれかが頁入力手段により指示され、画像形成手段が見開きブック原稿を読み取って頁入力手段により指示された画像形成開始頁から読み取り画像を形成する。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明する。
但し、本明細書の記述から明らかに想起し得る範囲の構成・作用、及び本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴については、説明の煩雑化を避ける上から、その図示並びに開示を省略、もしくは簡略化する。
【0009】
先ず、第1図を参照しながら.本発明による原稿読み取り装置におけるめくり搬送ベルトの周辺の構成について説明する。
第1図は、本発明を実施した、マルチ・ファンクション・ドキュメント・スキャナA(以下、”MFDS”とする)の概略断面図である。
第1図において、めくり搬送ベルト8は、駆動ローラ12、テンシヨンローラ13、第1ベルト支持ローラ97、第2ベルト支持ローラ98、第3ベルト支持ローラ99、第4ベルト支持ローラ100、及び、第5ベルト支持ローラ101により支持されている。
このとき、めくり搬送ベルト8は、ページめくり読取ユニットlのめくりローラ2、第1バイアスローラ3、第1ローラ4、第2ローラ5、及び、押えローラ6を介して、このページめくり読取ユニット1を取り巻くように支持されている。
テンションローラ13は、ベルトテンションスプリング112によって、第1図において左方向に引っ張られ、めくり搬送ベルト8に適度なテンションを与え、ブック原稿92の原稿面を押圧している。
ベルトテンションセンサ32は、テンションローラ13の移動量からめくり搬送ベルト8のテンションを検出している。
【0010】
一方、MFDSの搬送部19の上部には、シート原稿200をセットするためのシート原稿トレイ94と、シート原稿200のサイド方向のセット位置を調整するシート原稿サイドガイド93と、排紙されたシート原稿200が載置される排紙トレイ23とが、それぞれ配設されている。
また、MFDSの給紙部21(第1図の右上方)には、シート原稿200のセットの有無を検知するシート原高センサ25と、シート原稿200を一枚ずつ分離給紙する給紙ローラ96及び給紙分離パッド95と、シート原稿200の給紙タイミングをはかる給紙センサ26とが配設されており、さらに、シート原稿200の搬送路を構成する第1搬送ガイド108及び第2搬送ガイド109が配置されている。
さらに、ベルト支持ローラ97の僅かに左側のめくり搬送ベルト8の外側には、シ−ト原稿200の搬送時の帯電用としての第2バイアスロ一ラ11があり、その内側には、支持用のバイアス対向ローラ102がある。
【0011】
また、第2搬送ガイド109の下端には、搬送ガイド爪115があり、シート原稿200の搬送を補助している。
さらに、第4ベルト支持ローラ100には第6対向ローラ105、第5ベルト支持ローラ101には第7対向ローラ106、駆動ローラ12には排紙ローラ107が、めくり搬送ベルト8を挟んでめくり搬送ベルト8の外側にそれぞれ配設されている。
また、第3ベルト支持ローラ99から駆動ローラ12までのめくり搬送ベルト8の外側には、シート原稿200の搬送路を構成する第3搬送ガイド110が配設されている。
ここで、第2ベルト支持ローラ98から第3ベルト支持ローラ99までの間は、原稿台18の上面の原稿載置面116がシート原稿200の搬送路として使用される。
この原稿載置面116は、プレスキャンしてブック原稿92のサイズを検出する際に、このブック原稿92の先端の検知をし易くするために、黒色に形成されている。
一方、第1図において左上方のMFDSの排紙部22には、排紙ローラ107の手前に排紙センサ28があって、シート原稿200の排紙時におけるジャムの有無を検知している。
また、この排紙部22の排紙口117の下側には、排紙分離爪111が形成されており、シート原稿200のスムーズな排紙を補助している。
【0012】
MFDSの原稿台18には、第2ベルト支持ロ一ラ98の下側に第4対向ローラ103が、第3ベルト支持ローラ99の下側に第5対向ローラ104がそれそれ配設され、ページめくり読取ユニット1がホームポジション位置1−Aにあるときのめくりローラ2の下側に第1対向ローラ15が、押えローラ6の下側に第2対向ローラ16が、第1読み取りセンサユニット9の下側に第2読み取りセンサユニット14が、それぞれ配設されている。
また、ページめくり読取ユニット1がエンドポジション位置(シート原稿200の読み込みモード時におけるページめくり読取ユニット1の停止位置)1−Cにある時の、第1読み取りセンサユニット9の下側には第3対向ローラ17が、めくりローラ2の下側にはブックサイズ上限センサ33が、それぞれ配置されている。
さらに、原稿載置面116の中央には、ブック原稿92の載置位置を決めるための中央基準位置決め部24が形成されている。
この中央基準位置決め部24には、ブック原稿92が載置された状態でブック原稿92の背に当接する中央位置決め板113と、この中央位置決め板113に対して上昇する習性を与えるための中央位置決めスプリング114と、ブック原稿92の載置状態における中央位置決め板113の下方への変位量を検出するブック原稿センサ27とが、それぞれ配設されている。
このように構成された原稿台18の下部には、MFDSを略水平に支持するためのスタンド91が設けられている。
一方、搬送部19の原稿台18と接する部位の両脇には、搬送部ロックセンサ31を内蔵した搬送部ロック装置140が配設されており、搬送部19と原稿台18との開閉状態を検知している。
以上述べたように、このMFDSは、シート原稿200の自動原稿給送・読取機能と、ブック原稿の読み取り及び自動ページめくり機能との両機能を合わせ持った原稿読み取り装置として構成される。
【0013】
次に、第2図乃至第4図を参照しながら、この原稿読み取り装置における駆動系の構成について説明する。
第2図は、MFDSの駆動系の概略横断面図である。
第3図は、MFDSの駆動系の概略平面図である。
第4図は、ページめくり読取ユニット1の端部の斜視図である。
第2図乃至第4図において、ページめくり読取ユニット1は、めくりユニット駆動板49のスキャニンクパイプ51が、MFDSの手前側と奥側とに平行に横架された一対のスキャニングロッド50に嵌挿されることによって、MFDSの左右方向に沿って摺動自在に支持されている。
各スキャニングロッド50は、MFDSの搬送部右側板58と、搬送部左側板59とに、それぞれの端部が固定されている。
【0014】
また、第3図に示すように、搬送部前側板56と搬送部後側板57との間には、第1シャフト64と第2シャフト65とが、それぞれ回転白在に軸支されている。
これらの第1シャフト64と第2シャフト65には、駆動プーリ62と従動プーリ63とが、その手前側と奥側とに、それぞれ1つずつ固定されていて、これらの駆動プーリ62と従動プーリ63を一対として、2本のめくりユニット駆動ベルト52が、それぞれ懸架がされている。
このページめくり読取ユニット1は、第3図及び第4図に示すように、めくりユニット駆動板49の駆動ベルト固定部53で、駆動ベルト固定板54と駆動ベルト固定ビス55によって、めくりユニット駆動ベルト52と固定されており、このめくりユニット駆動ベルト52の回動により駆動される。
また、第1シャフト64には、搬送部後側板57を挟んで、その興側に第1ギア66が固定されており、この第1ギア66がめくりユニット駆動モータ60の出力軸に固定された第2ギア67と噛み合って、めくりユニット駆動モータ60の回転が伝達され、駆動プーリ62、めくりユニット駆動ベルト52、従動プーリ63、及び、ぺージめくり読取ユニット1が、それぞれ駆動される。
【0015】
一方、第3図に示すように、第4ベルト支持ロラ100と同軸固定された第3シャフト121、駆動ローラ12と同軸固定された第4シャフト122、給紙ローラ96と同軸固定された第7シャフト125、第1ベルト支持ローラ97と同軸固定された第8シャフト126は、搬送部前側板56と搬送部後側板57との間にそれぞれ回転自在に軸支されている。
第4シャフト122には、搬送部後側板57を挟んで、その奥側に第3ギア68が固定されている。
また、第4ギア69と第5ギア73とは、同軸固定され回転自在に軸支されている。
さらに、めくり搬送ベルト駆動モータ61の出力軸に固定された第6ギア74は第5ギア73と、また、第4ギア69は第3ギア68と、それぞれ噛み合っていて、めくり搬送ベルト駆動モータ61の回転を順次伝達し、駆動ローラ12を駆動してめくり搬送ベルト8を回動させる。
【0016】
また、第2図及び第3図に示すように、第8シャフト126には、搬送部後側板57の奥側に第2給紙プーリ130が、第7シャフト125には、搬送部後側板57の奥側に給紙クラッチ128を介して第1給紙ブーリ129が、それぞれ固定されており、第2給紙プーリ130と第1給紙プーリ129とには、給紙駆動ベルト127が懸架されている。
これにより、めくり搬送ベルト8の回動によって回転された第1ベルト支持ローラ97の回転は、第8シャフト126、第2給紙ブーリ130、給紙駆動ベルト127、第1給紙プーリ129に順次伝達され、給紙クラッチ128の入力側に伝達される。
また、メイン制御ボード310(第5図参照)、から送られる制御信号によって、給紙クラッチ128が作動し、第7シャフト125及び給紙ローラ96が駆動される。
一方、第1図に示した、第1対向ローラ15、第2対向ローラ16、及び、第3対向ローラ17は、図示しない駆動伝達機構によって、めくり搬送ベルト8と同期し、且つ、同じ周速でそれぞれ駆動される。
【0017】
次に、第1図乃至第4図を参照しながら、ページめくり読取ユニッ1の構成について説明する。
第1図乃至第4図において、第1めくりユニット側板40と、第2めくりユニット側板41は、めくり搬送ベルト8を挟む位置に互いに対向して配置されており、これらの第1めくりユニット側板40と、第2めくりユニット側板41との間には、めくりローラ2、第1バイアスローラ3、第1ローラ4、第2ローラ5、及び、押えローラ6がそれぞれ回転自在に支持されている。
これらの各ローラの支持構造は、何れも同じに構成されている。
そこで、第1ローラ4を例に取って説明すると、この第1ローラ4は、第5図に示すように、第1めくりユニット側板40と第2めくりユニット側板41に両端部が固定された第5シャフト123が、中空軸からなるこの第1ローラ4の中空部に挿通され、この第5シャフト123に配設された一対の軸受131によって、この第1ローラ4の両端部が支持されることにより、第5シャフト123に対して回転自在に支持されている。
ここで、これらのめくりローラ2、第1バイアスローラ3、第1ローラ4、第2ローラ5、及び、押えローラ6は、自らは回転せず、めくり搬送ベルト8の回動によってのみ回転される。
また、第1めくりユニット側板40と第2めくりユニット側板41の外側には、第1図に示す第1読み取りセンサユニット9の長手方向の延長位置に、回動支持ロツド42(面側とも同じに構成されている)がそれぞれ回転自在に支持されている。
そこで、この回動支持ロッド42の片側のみの支持構造を説明すると、この回動支持ロッド42は、第4図に示すように、摺動パイプ43、第2スプリング止め爪48、上限検知部76と一体に構成されている。
第4図において、傾き修正スプリング44は、ねじりコイルスプリングで形成されており、その一端が回動支持ロッド42に、他瑞が第1めくりユニット側板40に、それぞれ固定されている。
この傾き修正スプリング44は、その自然状態、すなわち、傾き修正スプリング44に外力が加わっていない状態において、摺動パイプ43の軸心方向(第4図の上下方向)と、第1読み取りセンサユニット9の読取光学系の光軸方向(第1読み取りセンサユニット9の第1めくりユニット側板40及び第2めくりユユット側板41に対する移動方向(詳しくは後述))とを一致させるように構成されている。
これにより、第1めくりユニット側板40及び第2めくりユニット側板41が、各回動支持ロッド42を中心としてそれぞれ一体的に回転した際、この傾き修正スプリング44によって、これらの第1めくりユニット側板40及び第2めくりユニット側板41に対して常に初期状態の姿勢に戻そうとする回転力が作用し、これらの第1めくりユニット側板40及び第2めくりユニット側板41の傾きが適時修正される。
また、摺動パイプ43は、第4図に示すように、摺動支持ロッド46に対して滑らかに摺動するように構成されている。
この摺動支持ロッド46の上端は上部ロッド支持板70に、また、この摺動支持ロッド46の下端は下部ロッド支持板71に、それぞれ固定されている。
また、上部ロッド支持板70には第1スプリング止め爪47が、摺動パイプ43の上部には第2スプリング止め爪48が、それぞれ形成されており、これらの第1スプリング止め爪47及び第2スプリング止め爪48によって、摺動パイプ43と上部ロッド支持板70との間に軸装された、めくりユニット上下スプリング45の両端がそれぞれ係止されている。
【0018】
ここで、摺動パイプ43は、通常の状態では、下部ロッド支持板71に当接しているが、ページめくり読取ユニット1が外力を受けることによって、めくりユニット上下スブリンク45の弾力に抗し、摺動支持ロッド46に沿って、第4図において上方に摺動する。
このとき、摺動パイプ43には、第2スプリング止め爪48を常に下方に押圧する、めくりユニット上下スプリング45の弾力によって、上述の通常の状態に戻ろうとする摺動力が作用している。
また、この摺動パイプ43の上方への摺動範囲は、めくりユニット駆動板49に配置されたスキャンカットオフセンサ34が、摺動パイプ43に設けられた上限検知部76を検知した状態で、摺動パイプ43の上方への摺動位置が限界位置となるように設定されている。
【0019】
一方、めくりユニット駆動板49は、第4図に示すように、上部ロッド支持板70、下部ロッド支持板71、第1スプリング止め爪47、スキャニングパイプ51、駆動ベルト固定部53、及び、ホーム検知フィラ75と一体的に形成されている。
また、このめくりユニット駆動板49の駆動ベルト固定部53は、前述したように、駆動ベルト固定板54と駆動ベルト固定ビス55によって、めくりユニット駆動ベルト52に固定されている。
さらに、このめくりユニット駆動板49のスキャニングパイプ51は、スキャニングロッド50に対して滑らかに摺動するように嵌合されている。
これにより、前述したように、めくりユニット駆動ベルト52が駆動されて、ページめくり読取ユニット1が、そのホームポジション位置1−Aに到達した時点で、第3図に示すホームセンサ30により、スキャニングパイプ51のホーム検知フィラ75が検知されるように構成されている。
【0020】
次に、第6図乃至第8図を参照しながら、この原稿読み取り装置における搬送部ロック装置の構成について説明する。
第6図乃至第8図は、MFDSの両側部に配設された搬送部ロック装置140(両側とも同じ構成)の一方の構成を示す概略図である。
この搬送部ロック装置140は、ロック解除ソレノイド132、及び、ロック杆134等で構成されている。
第6図乃至第8図において、ロック解除ソレノイド132は、ロック解除ソレノイドアーム133の一端と連結されている。
ロック解除ソレノイドアーム133の他端は、ロック杆134の一端と回転白在に軸支されている。
このロック杆134のロック解除ソレノイドアーム133に対向するがわの側部には、電磁ロック141が配置されている。
また、ロック杆134の他端には、ロック解除ソレノイドアーム133が配置されているがわに向けて鍵爪状に折曲されたロック爪134aが形成されている。
【0021】
ロック杆134は、回転部136で回転自在に支持されており、その回転部136の上部がわが、ロックスプリング135の一端に繋がれている。
このロックスプリング135の他端は、搬送部19の一部に繋がれていて、これにより、ロック杆134に対して、第6図において、時計回転方向への回動習性を与えている。
このロック杆134の回動習性による回動は、その回転部136の左下側に配置されたロック爪ストッパ137によって、所定の角度に阻止されている。
一方、原稿台18側には、ロックピン139、及び、搬送部ロックセンサ31が配置されたロック部138が形成されている。
【0022】
第6図において、搬送部19を押し下げながら閉じていくと、第7図に示すように、ロックピン139にロック杆134のロック爪134aの下端が当接して、ロック杆134がその回転部136を回転軸として、反時計回りに回動される。
この状態から、搬送部19をさらに閉じていくと、第8図に示すように、ロック杆134のロック爪134aがロックピン139に引っかかって、搬送部19が原稿台18に固定される。
また、この搬送部19のロック動作時に、ロック杆134のロック爪134aによって、搬送部ロックセンサ31が作動される。
この搬送部19のロックの解除は、第16図に示す操作表示ボード313のオープンキー620を押すことによって実行される。
すなわち、操作表示ボード313のオープンキー620を押下すると、ロック解除ソレノイド132が作動して、ロック杆134が回転部136を回転軸として反時計回りに回動し、ロックピン139からロツク杆134のロック爪134aが外れ、図示せぬ搬送部開閉スプリングによって、搬送部19が上方へ開放される(第10図参照)。
但し、このオープンキー620は、ブック原稿92の一連のページめくり走査時、読み取り走査途中、及び、シート原稿200の搬送中の場合には、作動しない(入力を受け付けない)ようにプログラムされている。
また、このようにオープンキー620が入力を受け付けない状態では、電磁ロック141が作動され、この電磁ロック141によって、ロック爪134aがロックピン139に係合されたままの状態で、ロック杆134の回動が拘束されるように構成されている。
【0023】
上述のように構成されたMFDSは、第9図及び第10図に示すように、例えば、プリンタ300の上部に搭載されて使用される。
第10図は、上述したように、このMFDSの搬送部19を開放した状態を示している。
【0024】
次に、第11図乃至第13図を参照しながら、この原稿読み取り装置におけるページめくり読取ユニット1の内部の第1読み取りセンサユニット9の構成について説明する。
第11図は第1読み取りセンサユニット9の端部付近の斜視図、第12図は第1読み取りセンサユニット9の端部付近の側面図、第13図は第1読み取りセンサユニット9の端部の詳細断面図である。
この第1読み取りセンサユニット9の両端部は、両方共同じに構成されているので、ここではその片方のみの構成を説明する。
第1読み取りセンサユニット9は、第11図に示すように、コの字状に形成された読み取りセンサブラケット146によって、その上部が覆われており、かつ、この読み取りセンサブラケット146に対して、上下動自在に配設されている。
【0025】
読み取りセンサブラケット146は、その両端が第1めくりユニット側板40及び第2めくりユニット側板41に固定されることによって、ページめくり読取ユニット1と一体に構成されている。
この読み取りセンサブラケット146の端部の少し内側には、読み取りセンサスタッド148が下向きに固定されている。
この読み取りセンサスタッド148の下端部は、第13図に示すように、第1読み取りセンサユニット9の端部に形成されているボス149に嵌合されている。
【0026】
これにより、第1読み取りセンサユニット9が、読み取りセンサスタッド148を介して、読み取りセンサブラケット146に対して上下動自在に支持される。
【0027】
ここで、読み取りセンサスタッド148とボス149とは、読み取りセンサスタッド148の下端に形成されたフランジ状の掛り部によって、それらの嵌合が外れないように構成されている。
【0028】
また、読み取りセンサブラケット146の読み取りセンサスタッド148の基部と、第1読み取りセンサユニット9のボス149の基都との間には、読み取りセンサスプリング147が軸装されており、この読み取りセンサスプリング147の伸長力によって、第1読み取りセンサユニット9に対して、下方への変位習性が付勢されている。
これにより、この第1読み取りセンサユニット9は、常に、ページめくり読取ユニット1の最下部位に位置し、例えば、ブック原稿92の表面の凹凸等によって外力を受けた際に、この外力に逆らうことなく、ブック原稿92の表面の凹凸等に沿って滑らかに上下動される。
また、第1読み取りセンサユニット9の端部には、第11図に示すように、読み取りセンサ解除ソレノイドアーム151を介して、読み取りセンサ解除ソレノイド150が取付けられている。
この読み取りセンサ解除ソレノイド150は、第12図に示すように、第1めくりユニット側板40に固定されており、第1読み取りセンサユニット9で原稿読み取り動作を行なわずにページめくり読取ユニット1が移動されるとき、例えば、ページめくり動作時、非読み取りページの空走査時、及び、シート原稿スキャンモードのリターン時等に、この読み取りセンサ解除ソレノイド150が作動される。
この読み取りセンサ解除ソレノイド150が作動されると、読み取りセンサスプリンク147の弾力に抗して、第1読み取りセンサユニット9が上方へ移動され、その原稿走査面が原稿の表面から退避(離隔)される。
この第1読み取りセンサユニット9は、めくりローラ2の回転によって発せられるエンコーダ152の信号をその画像読み取りの基準信号としている。
このめくりローラ2とエンコーダ152は、第14図に示すように構成されている。
【0029】
第14図は、めくりローラ2の奥側の側面図を示している。
第14図において、めくりローラ2の奥側の端部には、王冠状に形成されたフイラ153が配設されている。
【0030】
フィラ153は、等間隔の同じ幅のスリットを円周上に形成して構成されている。
エンコーダ152は、このフィラ153を上下に挟むようにして、第2めくりユニット側板41に固定されている。
これにより、このエンコーダ152は、めくりロ−ラ2の回転に応じ、フィラ153がエンコーダ152の検知光路を周期的に遮ることによって、第1読み取りセンサユニット9の画像読み取りの基準信号を発生する。
【0031】
一方、原稿台18に対するブック原稿92の位置決めは、中央基準位置決め部24によって行われる。
この中央基準位置決め部24の詳細断面図を第15図に示す。
この中央基準位置決め部24は、ブック原稿92の読み取り走査時、及び、ページめくり走査時の基準位置となっている。
中央基準位置決め部24は、原稿載置面116の中央部に形成された構内に構成されている。
この溝内には、中央位置決め板113が、原稿載置面116に対して昇降自在に嵌合されている。
中央位置決め板113は、その下部に配設された中央位置決めスプリング114によって、常に、上昇する習性が与えられている。
この習性による中央位置決め板113の上方への移動は、原稿載置面116の溝の緑部に形成されたストツパ118に、中央位置決め板113のストツパ爪119が当接することによって阻止され、平生、第15図の破線で示す位置で停止されている。
原稿載置面116へのブック原稿92のセットは、溝内の中央位置決め板113の上にブック原稿92の背(綴じ部)を載せることによって行われる。
【0032】
すなわち、溝内の中央位置決め板113の上にブック原稿92の背(綴じ部)が載せられると、このブック原稿92の自重によって、中央位置決め板113が下方に押し下げられる。
これにより、原稿載置面116の溝内の側部に配置されたブック原稿センサ27が、中央位置決め板113の移動を検知して、ブック原稿92のセットが認知される。
【0033】
ところで、この原稿台18の全面部位には、MFDSの操作表示ボード313が配置されている(第9図及び第10図参照)。
この操作表示ボード 313は、第16図に示すような、多数の入力キーが配置されている。
以下、これらの入力キーの機能を順に説明する。
スタートキー600は、原稿の読み取り開始を指示するときに押される。
エンターキー601は、テンキー入力や液晶表示パネル上での選択入力のときに、その入力を確定する際に押される。
テンキー602は、原稿のプリント枚数、及び、ページめくり枚数等を設定するときに使用される。
読み取り開始ページ選択キー603は、ブック原稿読み取りモード時おいて、ブック原稿92の向かって「左」・「右」どちらのページから読み取りを開始するかを選択するキーであって、このキーを1回押下する毎に、ブック原稿92の読み取り開始ページの左右が切り替わる。
【0034】
このキーの初期設定時における読み取り開始ページは、「左」ページに設定されており、このキーにより選択された読み取り開始ページがブック原稿92の左右の何れであるかは、2つの読み取り開始ページ表示LED631のどちらが点灯されているかによって表示される。
読み取り総ページ設定キー606は、ブック原稿読み取りモードにおいて、そのページめくり枚数を入力する際の、読み取りたい総ページ枚数を設定するときに押下される。
ブック原稿92の読み取り総ページ枚数は、この読み取り総ページ設定キー606を押下して、テンキー602でそのページ数を入力した後、エンターキー601を押下することにより確定され、この確定された値が液晶表示パネル630に表示される。
ブックサイズ選択キー607は、ブック原稿読み取りモードのときに、「自動ブックサイズ認識モード」、もしくは、「ブックサイズキー入力モード」の何れかを選択する際に押下される。
また、このキーが1回押される毎に、ブックサイズ表示LED632の表示が、「自動」・「定形」・「不定形(mm入力)」の順に切り替えられ、このブックサイズ表示LED632により表示されたモードが選択される。
【0035】
このブックサイズ選択キー607の初期設定時の、ブックサイズ表示LED632の表示は、「自動」になっており、「自動ブックサイズ認識モード」が選択されている。
【0036】
ここで、ブツクサイズキ一入力モードには、「定形」と、「不定形(mm入力)」とがあり、ブックサイズが、A5・B5・A4の場合に限り、「定形」を選択することにより、定形ブックサイズ選択キー619によるブックサイズの入力が可能となる。
この定形ブックサイズ選択キー619が1回押される毎に、定形ブックサイズ表示LED633の表示が、「A5」・「B5」・「A4」の順に切り替えられ、選択されたブックサイズが表示されて認識される。
【0037】
この定形ブックサイズ選択キー619の初期設定時の、定形ブックサイズ表示LED633の表示は、「A4」となっている。
但し、ここでいうブックサイズとは、ブック原稿92の表紙の大きさを指している。
ここで、ブック原稿92が、上述した定形ブックサイズ以外の場合には、ブックサイズ選択キー607により、「不定形(mm入力)」を選択し、テンキー602で、セットされたブック原稿92の縦サイズ、及び、横サイズ(mm単位)をそれぞれ入力した後、エンターキー601を押下して、そのブックサイズを確定する。
このようにしてブック原稿92のサイズが確定されると、その入力されたサイズ値が液晶表示パネル630に表示される。
【0038】
ブック綴じ部マスク領域設定キー608は、ブック原稿読み取りモ−ドのときに、中央基準位置決め部24のセンタ−からの非読み取り領域(マスク領域)を、「左(一)」・「右(十)」の何れとするかを設定するときに押下される。
【0039】
すなわち、ブック原稿92のブック綴じ部にマスク領域を形成するときには、先ず、このブック綴じ部マスク領域設定キー608で、ブック原稿92の左右何れのページにマスク領域を形成するかを設定し、次いで、この設定された「左マスク領域(−)」、もしくは、「右マスク領域(+)」の長さ(mm単位)を、テンキー602により入力した後、エンターキー601でこの入力値を確定する。
【0040】
このようにしてブック原稿92のマスク領域が確定されると、その入力された値が液晶表示パネル630に表示される。
このブック綴じ部マスク領域設定キー608の初期設定時におけるマスク領域の値は、「±10mm」となっている。
読み取り領域選択キー609は、ブック原稿読み取りモードのときに、ブック原稿92の読み取り領域を、「片頁(左)」・「片頁〔右)」・「両頁」のうちの何れとするかを選択する際に押下される。
【0041】
この読み取り領域選択キー609が1回押される毎に、読み取り領域表示LED636の表示が、「片頁(左)」・「片頁(右)」・「両頁」の順に切り替えられ、選択された読み取り領域が表示されて認識される。
この読み取り領域選択キー609の初期設定時の、読み取り領域表示LED636の表示は、「両頁」となっている。
ここで、「片頁(左)」が選択された場合には、ブック原稿92の向かって左ページのみの読み取り走査が実行され、右ページの読み取り走査は行われない。また、ここで、「片頁(右)」が選択された場合には、ブック原稿92の向かって右ページのみの読み取り走査が実行され、左ページの読み取り走査は行われない。
見開き連写キー610は、ブック原稿読み取りモードの「見開き2ページ連続読み取りモード」、及び、その「両面モード」のときに、読み取った原稿情報を等倍率でプリントアウトすることを指示する際に押下される。
見開き連写縮小キー611は、ブック原稿読み取りモードの「見開き2ページ連続読み取りモード」、及び、その「両面モード」のときに、読み取った原稿情報を縮小倍率でプリントアウトすることを指示する際に押下される。
この時の、原稿情報の縮小倍率の設定は、プリント変倍キー614を操作することによって行われる。
また、この見開き連写縮小キー611の初期設定時における基準縮小倍率は、「原稿のサイズ×0.71(A3→A4/B4→B5)」に設定されている。
【0042】
両面モード選択キー612は、ブック原稿読み取りモードが、「見開き1ページ区切り読み取りモード」の「両面モード」のときに、何れの面を表にし、また、何れの面を裏にしてプリントするかを、「見開き両面モード」・「オリジナル両面モード」・「順次両面モード」の3つの両面モードの中から選択する際に押下される。
【0043】
この両面モード選択キー612が1回押される毎に、両面モード表示LED634の表示が、「見開き両面モード」・「オリジナル両面モード」・「順次両面モード」の順に切り替えられ、選択された読み取り領域が表示されて認識される。
この両面モード選択キー612の初期設定時の、両面モード表示LED634の表示は、「オリジナル両面モード」となっている。
ここで、「見開き両面モード」が選択された場合には、見開かれたフック原稿92の左右両ページのうち、左ページを表にし、右ページを裏にして、両面プリントが実行される。
このとき、読み取り開始ページ選択キー603により、ブック原稿92の読み取り開始ページが「右」に設定されている場合には、始めの1枚目のプリントは片面プリントとなる。
また、ここで、「オリジナル両面モ−ド」が選択された場合には、見開かれたブック原稿92の左右両ページのうち、右ページを表にし、ページめくり動作によりめくられた次のページの左ページを裏にして、両面プリントが実行される。
【0044】
すなわち、この「オリジナル両面モード」では、読み取られるブック原稿92の装丁と全く同様にプリントされる。
このとき、読み取り開始ページ選択キー603により、ブック原稿92の読み取り開始ページが「右]に設定されている場合には、「見開き両面モード」の場合と同様、始めの1枚目のプリントは片面プリントとなる。
さらに、ここで、「順次両面モード」が選択された場合には、見開かれたブック原稿92の左右両ページのうち、読み取り開始ページ選択キー603で設定されたページを表にし、ページめくり動作によりめくられた次のページを裏にして、以後、順次読み取った順番に両面プリントが実行される。
【0045】
見開き連写高速プリント設定キー613は、ブック原稿読み取りモードの「見開き2ページ連続読み取りモード」の「片面モード」のときに、ブック原稿92の綴じ部付近において、ページめくり読取ユニット1の操作を減速または停止させること無く、連続して読み取り走査を実行し、ブック原稿92の左右両ページの連続プリントを指示する際に押下される。
プリント変倍キー614は、読み取った画像を変倍してプリントするときに、その変倍率を設定するためのキーである。
このプリント変倍キー614を押下すると、液品表示パネル630に、予め設定された変倍率が表示される。
ここで、変倍率は、カーソル移動キー617で希望する変倍率にカーソルを合わせてから、エンターキー601を押下することにより確定される。
【0046】
画像処理設定キー615は、読み取った画像を画像処理してプリントするときに、その画像処理モードを設定するためのキーである。
この画像処理設定キー615を押下すると、液晶表示パネル630に、予め設定された画像処理モードが表示される。
ここで、画像処理モードは、カーソル移動キー617で希望する画像処理モードにカーソルを合わせでから、エンターキー601を押下することにより確定される。
【0047】
モード設定選択キー616は、MFDSの動作モードを設定するためのキーである。
このモード設定選択キー616を押下すると、液晶表示パネル630に、予め設定されたMFDSの動作モードが表示される。
ここで、MFDSの動作モードは、希望するMFDSの動作モードカーソルを合わせてから、エンターキー601を押下することにより確定される。
カーソル移動キー617は、液晶表示パネル630に表示された各選択エリアにカーソルを移動させるためのキーである。
【0048】
読み取りスキップページ設定キー618は、ブック原稿読み取りモードにおいて、読み取り走査を実行せずに読み飛ばすページを設定するためのキーである。
【0049】
すなわち、ブック原稿92の各ページのうち、原稿読み取り走査を実行せずに読み飛ばしたいぺ一ジがある場合には、先ず、この読み取りスキップページ設定キイー618を押下し、次いで、ブック原稿92の読み飛ばしたいページ(スキップページ)が、その読み取り開始ページから何ページ目であるかをテンキー602で入力した後、エンターキー601を押下して、このスキップページを確定する。
このようにして入力されたスキップページは、液晶表示パネル630に表示される。
定形ブックサイズ選択キー619は、ブック原稿92のブックサイズを選択するためのキーである。
【0050】
前述したように、ブックサイズキー入力モードには、「定形」と、「不定形(mm入力)」とがあり、ブックサイズが、A5・B5・A4の場合に限り、「定形」を選択することにより、この定形ブックサイズ選択キー619によるブックサイズの入力が可能となる。
この定形ブックサイズ選択キー619が1回押される毎に、定形ブックサイズ表示LED633の表示が、「A5」・「B5」・「A4」の順に切り替えられ、選択されたブックサイズが表示されて認識される。
この定形ブックサイズ選択キー619の初期設定時の、定形ブックサイズ表示LED633の表示は、「A4」となっている。
但し、ここでいうブックサイズとは、ブック原稿92の表紙の大きさを指している。
オープンキー620は、MFDSの搬送部19を開放するときに押下される。シート原稿セット選択キー625は、シート原稿読み取りモードにおいて、「シート原稿スルーモード」の「片面原稿読み取りモード」のときに、原稿載置面116にセットされるシート原稿200の原稿面を「上向き」・「下向き」の何れかに選択するためのキーである。
【0051】
このシート原稿セット選択キー625が1回押される毎に、シート原稿セット表示LED635の表示が、「上向き」・「下向き」の順に切り替えられ、選択されたシート原稿セット面が表示されて認識される。
このシート原稿セット選択キー625の初期設定時の、シート原稿セット表示LED635の表示は、「上向き」となっている。
【0052】
次に、第9図及び第10図に示したプリンタ300について説明する。
このプリンタ300の概略断面図を第17図に示す。
画像処理後の画像情報は、プリンタ300の書き込み部において、レーザ光のラスター走査によって、光の点の集合の形で感光体ドラム170上に書き込まれる。
このときのレーザ光源には、半導体レーザが使用されている
このプリンタ300の書き込み部の平面図を第18図に示す。
第18図において、半導体レーザ171で発せられたレーザ光は、コリメートレンズ172で平行な光束に変えられ、アパーチャ173により、一定形状の光束に整形される。
この整形されたビームは、第1シリンダーレンズ174により、その副走査方向を圧縮された形でポリゴンミラー175に入射される。
このポリゴンミラー175は、正確な多角形状をしており、ポリゴンモータ176により、一定方向に一定の速度で回転されている。
このポリゴンミラー175の回転速度は、感光体ドラム170の速度と、書き込み密度と、面数とによって決定される。
ポリゴンミフー175に入射されたレーザ光は、その反射光がミラーの回転により偏向される。
この偏向されたレーザ光は、各fθレンズ177a,177b,177cに入射される。
これらのfθレンズ177a,177b,177cは、角速度が一定の走査光を感光体ドラム170上で等速走査するように変換する機能、感光体ドラム170上で最小光点となるようにこの走査光を結像させる機能、及び、その面倒れを補正する機能を有している。
各fθレンズ177a,177b,177cを通過した光は、その画像領域外で、同期検知ミラー178により同期検知センサ179に導かれ、主走査方向の頭出し信号を出す同期信号が出力されてから、一定時間後に画像データが1ライン分だけ出力され、以下、これを繰り返すことにより、1つの画像を形成する。
【0053】
一方、感光体ドラム170の表面には、感光層が塗布されている。
ここで、半導体レーザ171の780nmという波長に感度を有する感光体としては、有機感光体(OPC)、α−Si、Se−Te等が知られているが、本実施例では、有機感光体を使用している。
また、一般に、レーザ書き込みの場合、画像部に光をあてるN/Pプロセスと、地肌部に光をあてるP/Pプロセスがあるが、本実施例では、そのレーザ書き込みプロセスとして、画像部に光をあてるN/Pプロセスを採用している。
【0054】
第17図において、感光体ドラム170の表面は、感光体ドラム170がわにグリッドを持つスコロトロン方式の帯電チャージャ180により、均一に負帯電させる。
次いで、この負帯電された感光体ドラム170の画像部に、レーザ光が照射されて、この画像部電位が落されると、この感光体ドラム170の表面に、地肌部電位が−750〜−800V、画像部電位が−50V程度の静電椿像が形成される。
この静電潜像は、現像器181の現像ローラに、−500〜−600Vのバイアス電圧を与えて、負帯電されたトナーによって、顕像化される。
【0055】
この現像器181によって顕像化された画像は、感光体ドラム170の回転にシンクロして給送された転写紙の紙面上に、この転写紙の裏面側から正電位のチャージをかける転写チャージャ182の転写作用によって転写される。
この画像の転写された転写紙は、転写チャージャ182と一体に保持された分離チャージャ183により交流除電されることによって、感光体ドラム170の表面から分離される。
このとき、転写紙に転写されずに、感光体ドラム170上に残留されたトナーは、クリーニングブレード184により感光体ドラム170の表面から掻き落され、このクリーニングブレド184の周囲に配設されたタンク185内に回収される。
また、感光体ドラム170の表面に残留された電位のパターンは、除電ランプ186により光が照射されることによって消去される。
【0056】
現像器181のすぐ下流側には、フォトセンサ187が設けられている。
このフォトセンサ187は、受光素子と発光素子とで構成されており、感光体ドラム170の表面の反射濃度を計測し、この反射濃度(現像後のトナー濃度)が予め設定された基準値以下になったときに、現像器181内に新たなトナーを補給するためのトナー補給信号を出力する。
すなわち、このフォトセンサ187は、例えば、このフォトセンサ187の読み取り位置に対応した位置に、その光書き込み部で一定パターン(純黒または網点のパターン)を書き込み、このパターンを現像した後のパターン部の光反射率と、このパターン部位外の感光体ドラム170の光反射率との比から現像された画像の濃淡を判断し、この画像の濃度がその基準値よりも低いときにトナー補給信号を出力するように構成される。
ここで、新たな補給トナーが不足している場合には、トナー補給信号を出力しても、その現像濃度が高くならない点を利用して、このフォトセンサ187をトナーの残量不足を検知するセンサとして兼用させるように構成してもよい。
【0057】
一方、本実施例のプリンタ300は、複数のカセット188a,188bを備えており、且つ、画像が一度転写された転写紙を再給紙ループ189を通して両面給紙し得るように構成されている。
すなわち、第17図において、所定のカセットが選択された後、プリンタ300のスタートボタンが押されると、各カセット188a,188bの各給紙コロ190a,190bのうちの選択されたがわの給紙コロが回転されて、そのカセット内の転写紙がレジストローラ191のニップに突き当たるまで給送される。このレジストローラ191は、感光体ドラム170に形成された画像の位置と転写紙の位置とがシンクロするタイミングをとって、回転が開始され、感光体ドラム170の表面に向けて、転写紙を搬送する。
これにより、この転写紙は、前述したように、画像が転写され、さらに、感光体ドラム170の表面から分離された後、分離搬送部192に吸引搬送され、ヒートローラ193、及び、加圧ローラ194からなる定着ローラによって、その紙面上に転写されたトナーが定着される。
このトナーの定着された転写紙は、通常のプリント時には、切換爪195が第19図(a)に示すような位置に臨み、この切換爪195により、プリンタ300の排紙口を通して排紙トレイ169上に排出される。
ここで、プリンタ300のプリントモードが「両面モード」の場合には、切換爪195が第19図(b)に示す位置に切り換えられ、プリンタ300の左側部に形成された両面搬送路に向けて転写紙が搬送される。
【0058】
この転写紙は、反転ガイド爪196を通過して、一旦、反転ガイドトレー197上へ導かれた後、反転ガイド爪196が切り換えられ、且つ、反転ガイドローラ198が逆回転(反転)されることによって、再給紙ループ189を通して、再び、レジストローラ191のニップに当接されるまで絵送される。
このようにして、再給送された転写紙は、前述の通常のプリント時と同様にして、感光体ドラム170上に形成されたトナー画像が転写・定着された後、第19図(a)で示す初期状態に切り換えられた、切換爪195を経て排紙トレイ169上に排出される。
ここで、片面プリントモード時の排出時における転写紙の画像定着面を排紙トレイ169の積載面に対向させて転写紙の排出を行う、「裏面排紙モード」が設定されている場合には、上述の「両面モード」時と同様に、切換爪195が第19図(b)に示す位置に切り換えられ、転写紙がそのまま排紙されること無く、一旦、両面搬送路に向けて搬送される。
そして、この転写紙の後端が、切換爪195を通過すると、その直後に、切換爪195が第19図(c)に示す位置に切り換えられるとともに、スイッチバックローラ199の回転方向が反転されて、この両面搬送路に導かれた転写紙が、スイッチバック搬送され、プリンタ300の排紙口を通して排紙トレイ169上に排出される。
この「裏面排紙モード」では、片面プリントされた転写紙が、その画像定着面を排紙トレイ169の載置面に対向させて排紙トレイ169上に排出されるので、原稿の読み取りページ順どおりに、転写紙のプリントページ順序の揃った転写紙の排出が行われる。
【0059】
ところで、ページめくり読取ユニット1は、第4図を参照して説明したように、第1めくりユニット側板40と第2めくりユニット側板41との間に、めくりローラ2、第1ローラ4、第2ローラ5、押えローラ6、及び、第1バイアスローラ3が、それぞれ回転自在に配設されている。
これらの、めくりローラ2、第1ローラ4、第2ローラ5、押えローラ6、及び、第1バイアスローラ3には、第20図に示すように、めくり搬送ベルト8が掛け渡されている。
第1バイアスローラ3には、第1高圧電源320が接続されていて、2本のポートより、吸着用、除電用の各周波数の交流電圧が、それぞれ与えられるように構成されている。
また、このページめくり読取ユニット1の内部の、めくりローラ2と第1読み取りセンサユニット9との間には、めくりガイド10が、さらに、このめくりガイド10の上方には、めくり搬送ベルト8の内周面に沿うようにしてページ収納部7が、それぞれ配設されている。
このページ収納部7には、ページめくり時のエラーを検知するための、フォトセンサなどからなるページめくりセンサ29が配置されている。
このページめくりセンサ29は、めくりガイド10に配置してもよい。
また、めくりローラ2と押えローラ6との間には、第11図を参照して説明したように、第1読み取りセンサユニット9が配置されている。
この第1読み取りセンサユニット9は、ページめくり読取ユニット1に対して、約3mm程度上下移動可能に取付けられており、原稿読み取り時には、読み取りセンサスプリンク147により下方に押下されて、ブック原稿92、またはシート原稿200の原稿面に密着されるように構成されている。
また、この第1読み取りセンサユニット9は、第21図に示すように、原稿の照明系としてのLED316、原稿像の結像系としてのRMLA81(ルーフミラーレンズアレイ)、及び、結像された原稿の光像を電気信号に変換する光電変換系としてのSi等倍センサ315を備えている。
【0060】
この第1読み取りセンサコニット9による原稿読み取りは、次のようにように行われる。
第21図において、先ず、LED316から発せられた光が、バーレンズ83により、原稿面上に集光されて、原稿が照明される。
次に、この原稿面からの反射光が、光路分離ミラー84で反射されて、LA85(レンズアレイ)、及び、RMA86(ルーフミラーアレイ)を通り、再び、光路分離ミラー84により反射される。
この光路分離ミラー84により反射された原稿の画像光は、Si等倍センサ315の受光面上に結像され、このSi等倍センサ315によって、これに結像された画像情報が、電気信号に変換されて読み取られる。
次に、上述のように構成された本願実施例における基本的なページめくり動作について説明する。
【0061】
先ず、本実施例における原稿の読み取りは、次のような手順で行われる。
原稿がブック原稿92の場合には、操作表示ボード313のオープンキー620を押して、第10図に示すように搬送部19を上方に開き、原高台18の中央基準位置決め部24に、ブック原稿92の綴じ部(背)をセットし、このブック原稿92の読み取り開始ページを上向きに開いた状態で、第9図に示すように搬送部19を閉じる。
この状態で、操作表示ボード313の各キーを操作して、このブック原稿92の読み取り条件を設定した後、スタートキー600を押してMFDSをスタートさせる。
これにより、第1図に示すように、めくりユニット駆動ベルト52が、めくりユニット駆動モータ60により駆動されて、ページめくり読取ユニット1が、左端のホームポジション位置1−Aから、右方向に移動を開始し、このページめくり読取ユニット1の移動により、第1読み取りセンサユニット9が、ブック原稿92の原稿情報を読み込んでいく。
このとき、めくり搬送ベルト8は、その回転が停止されており、見開かれたブック原稿92の原稿面をその上から押え付けている。
また、ページめくり読取ユニット1は、前述したように、その回動支持ロッド42を支点として回動され、且つ、これと一体化された摺動パイプ43が摺動支持ロッド46に沿って上下動されることによって、ブック原稿92の原稿面に沿って、この原稿面に第1読み取りセンサユニット9を密着させながら移動される。
【0062】
さらに、このページめくり読取ユニット1が、ブック原稿92の略中央のブック原稿読み取り途中位置1−Bに到達すると、第1バイアスローラ3に、第20図に示した第1高圧電源320から、吸着用の交流電圧が印加されて、めくり搬送ベルト8上にストライプ形状の電荷パターンが形成される。
このように、ページめくり読取ユニット1は、めくり搬送ベルト8上にストライプ形状の電荷パターンを形成しながら、第1図の右端のエンドポジション位置1−Cまで移動し、その第1読み取りセンサユニット9によって、ブック原稿92の原稿情報を読み取る。
【0063】
上述のようにして、ブック原稿92の原稿情報の読み取りが完了すると、ページめくり読取ユニット1は、第22図に示すように、そのエンドポジション位置1ーCから、ホームポジション位置1−Aに向けて、復帰移動される。
【0064】
このとき、第23図に示すように、めくり搬送ベルト8上には、その読み取り動作時に形成された電荷パターンによって、不平等な電界が発生しており、この静電界により、ブック原稿92の右ページが、めくり搬送ベルト8に、静電的に吸着されるようになっている。
従って、この状態で、ページめくり読取ユニット1が、そのエンドポジション位置1−Cに向けて移動され、このページめくり読取ユニット1が、第22図に示す、めくり開始位置1−Dに到達すると、第24図に示すように、このめくり搬送ベルト8と一緒に、ブック原稿92の右ページ1枚分の原稿の端部が、ページめくり読取ユニット1の中に巻き込まれる。
このように、ページめくり読取ユニット1内に巻き込まれた原稿は、このページめくり読取ユニット1の移動に伴って、そのめくりローラ2の曲率と原稿の腰の強さとによる曲率分離により、その先端が、めくり搬送ベルト8から徐々に分離される。
このようにして、めくり搬送ベルト8から徐々に分離された原稿は、第20図に示しためくりガイド10に沿って移動され、この原稿の移動方向の下流側に配置されているページ収納部7内に導かれる。
このページ収納部7は、第20図に示すように、円筒状に形成されており、その内周面に沿うように、ページめくり読取ユニット1内に巻き込まれた原稿を巻き取ることによって、極めて僅かなスペースに、読み取りを終えた1ページ分の原稿を収納することができる。
【0065】
従って、このページめくり読取ユニット1によれば、第22図に示すように、このページめくり読取ユニット1が、そのめくり開始位置1‐Dから巻き取り完了位置1−Eに向けて復帰移動されることにより、その読み取りを終えた1ページ分の原稿と、次の読み取り動作により読み取りが行われる次頁の原稿とを、極めてスムーズに分離させることができる。
このようにしてページ収納部7に収納された原稿は、ページめくり読取ユニット1が、その巻き取り完了位置1−Eから、ブック原稿92の中央を越えて、ブック原稿92の左ページがわのページ排出位置1−Fに向けて、さらに復帰移動されることによって、このページめくり読取ユニット1と、これに収納された原稿との相対的な移動により、この原稿がページめくり読取ユニット1のページ収納部7から排出され始める。
そして、このページめくり読取ユニット1が、そのホームポジション位置1−Aに復帰移動されて、その移動が完了することにより、このページめくり読取ユニット1のページ収納部7に収納されていた原稿の排出が完了して、読み取りを終えた原稿の1ページ分のめくり動作が完了される。
【0066】
一方、この原稿のめくり動作中においては、ページめくり読取ユニット1のページ収納部7ヘの原稿の巻き取りが開始された直後から、この原稿の巻き取りが完了する間にかけて、第1バイアスローラ3に、第20図に示した第1高圧電源320から除電用の交流電圧が印加されることによって、めくり搬送ベルト8上に形成されていた電荷パターンが除電されるようにプログラムされている。
従って、このページめくり読取ユニット1の復帰移動時においては、読み取りを終えた原稿と、この原稿をめくるめくり搬送ベルト8との間に、静電的な吸着力が発生しないので、この原稿の巻き取り動作、及び、排出動作を極めてスムーズに行うことができる。
【0067】
ところで、従来、シート部材等の保持及び搬送装置としては、エア吸引方式や、櫛歯電極及び電気2重層方式による静電吸着方式等による装置が知られている。
【0068】
また、ブック原稿のページめくり装置として、エア吸引方式等を応用した装置が提案されている。
しかしなから、これらの各方式には、それぞれ後述するような欠点があるため、これらの方式に基づいてブック原稿のページめくり装置を実用化することは、ほとんど不可能に近い。
すなわち、エア吸引方式では、エアを吸引して負圧を発生させるエアポンプ、及び、エアの吸引経路を必要とするため、装置の大型化を招く欠点がある。
また、櫛歯電極埋め込み方式では、2つの櫛歯状電極を、それぞれの歯が噛み合うように誘電体の中に埋め込み、それぞれの電極に、正極、及び、負極の電圧を印加する方式のため、コストが高くなるばかりでなく、原稿のめくり搬送ベルトを無端形状のベルトに形成することが困難となる。
さらに、電気2重層方式では、コロナ放電などによって、ベルトとシートにそれぞれ逆極性の電荷をチャージするため、ブック原稿などのページめくりに際しては、めくるページだけを予め分離しないと、電荷をチャージすることができない。
また、例えば、ゴムローラなどの摩擦力を用いる、その他のページめくり方式では、ブック原稿の紙質や大きさによっで、そのページめくり精度が著しく制約されるため、その信頼性を向上させることが困難となる。
【0069】
これに対し、本願実施例では、第20図、第23図及び第24図に示したように、無端ベルトからなる、めくり搬送ベルト8に、高圧電源320から吸着用の交流電圧を印加して、めくり搬送ベルト8の表面に、交番的なストライプ形状の電荷パターンを形成することによって、このめくり搬送ベルト8に不平等電界を発生させて、原稿の保持搬送、及び、ページめくりを行っている。
従って、このページめくり方式によれば、原稿の保持搬送、及び、ページめくり動作を極めてスムーズに行うことがでる。
【0070】
以下、このページめくり方式における基本的な構成、及び、静電吸着原理について説明する。
このページめくり方式に使用されるめくり搬送ベルト8としては、無端ベルト状に形成された誘電体の裏面に、導電処理を施してなる2層構造のベルトを使用した。
また、このめくり搬送ベルト8に対して交番的な電圧を印加する手段としては、このめくり搬送ベルト8の表面に周面を接触させて回転自在に支持された第1バイアスローラ3に、第1高圧電源320により吸着用の交流電圧を印加した。
【0071】
第20図及び第23図に示すように、めくり搬送ベルト8の導電層8bをアース面として、第1バイアスローラ3に交番的な電界を印加させながら、このめくり搬送ベルト8と第1バイアスローラ3とを相対移動させることによって、めくり搬送ベルト8の誘電体8aの表面に、ストライプ形状の電荷パターンが形成される。
これによって、めくり搬送ベルト8の誘電体8aの表面近傍に、不平等電界が発生する。
この不平等な電界中に、読み取り原稿となる用紙等の誘電体を近づけると、その内部が分極をおこし、この電界が不平等なために、この用紙にめくり搬送ベルト8がわへの引力が働く。
このことは、maxwellの応力をこの用紙の表面に亘って、面積分を行うことによって明らかとなる。
ここで、maxwellの応力は、
f=EdivD−1/2grad(E・D)+(D・grad)E …(a)式
で表される。
また、めくり搬送ベルト8の表面の法線方向をX軸とすると、このX軸方向のmaxwellの応力は、
【0072】
【数1】
【0073】
で表される(b)式のようになる。
【0074】
次に、用紙の外表面(上下面)に沿って、この(b)式で表されるX軸方向のmaxwellの応力fxを面積分することによって、この用紙の物体力(吸着力)Nが求められる。
すなわち、この用紙の物体力(吸着力)Nは、
N=∫sfxdS
となる。
これにより、この用紙の摩擦係数をμとすると、この用紙の搬送力Fは、
F=μN
の式で表される。
本実施例の具体的な構成としては、めくり搬送ベルト8として、厚さ75μmのPETフィルム(誘電体8a)に、厚さ10μmのアルミ蒸着層(導電層8b)が形成された無端ベルトを使用し、これに形成される電荷パターンのピッチを2.4mmとした。
すなわち、ブック原稿92の読み取り速度を120mm/s、交流周波数を50Hz、印加電圧を±2kVp−pとした。
また、第25図に印加電圧を±2kVp−pに一定としたときの搬送力のピッチ特性の実験値を、第26図に印加電圧を±2kVp−pに一定としたときの吸着力のピッチ特性の実験値を、第27図に電荷パターンのピッチを2.4mmに一定としたときの搬送力の印加電圧特性の実験値を、第28図に電荷パターンのピッチを2.4mmに一定としたときの吸着力の印加電圧特性の実験値を示す。
【0075】
これらの実験値から明らかなように、本実施例に使用される電荷パターンのピッチ、及び、印加電圧は、上述した値に限定されるものではなく、例えば、電磁パターンのピッチとしては、0.5mm〜10mmの範囲であれば良く、また、印加電圧としては、±1kvp−p以上であれば良い。
また、本実施例では、除電用の高周波交流電圧として、2kHzの周波数と、±2kVp−pの印加電圧を使用しているが、これらの各値についても、その除電効果が得られる値であれば、どのような値であっても良い。
上述のように、本実施例におけるページめくり方式によれば、めくり搬送ベルト8に吸着させる用紙(ブック原稿92)には、何等細工を施す必要が無いので、この用紙どうしが静電気により互いに引き合うことが無く、用紙端部の乱れ(不揃い)の発生による、ブック原稿92のページめくりミスの発生を無くすことができる。
また、このページめくり方式によれば、その吸着力の発生している個所が、めくり搬送ベルト8の表面の近傍であるので、このめくり搬送ベルト8の表面に接触している用紙、すなわち、ブック原稿92のページめくりが実行されるがわの最上位の原稿に対しては、充分に大きな搬送力、及び、吸着力が作用するが、この原稿の下位に位置する、2枚目以下の原稿に対しては、これらの搬送力、及び、吸着力が、ほとんど作用することが無い。
従って、このページめくり方式によれば、1枚だけのページめくりを確実に実行することができるので、この方式は、ブック原稿92のページめくり方式として最適な方式となる。
【0076】
次に、上述のように構成されたMFDSの動作について説明する。
第29図はMFDSの電装ブロック図、第30図はブック原稿読み取り時の動作モード遷移図、第31図はシート原稿読み取り時の遷移図、及び、第32図はMFDSの動作モードを示すフローチャートである。
先ず、第29図に基づいて、MFDSの制御手段について説明する。
第29図において、メイン制御ボード310は、各ボード間のコマンド、及び、データを制御し、各負荷のON/OFFタイミングや、各センサ入力による異常処理、及び、エード切り換え等を行いMFDS全体のコントロールをしている。
また、このメイン制御ボード310は、接続機器との通信を行うことにより、通信プロトコルを設定し、各接続機器に対して個別に対応できるように構成されている。
例えば、プリンタ300がその出力装置として接続されている場合には、その画素密度、処理速度、両面プリントの可否、及び、裏面排紙の可否等をチェックし、その対応モード選択域を決定できるように構成されている。
さらに、このメイン制御ボード310は、各モードに対応して、外部機器へのインターフェースを2系統備えている。
【0077】
本実施例のメイン制御ボード310では、各ボード間のコマンドをシリアル通信で行い、そのデータ・制御線から分離して、そのデータ出力中にもコマンド送受信を可能としている。
ここで、その汎用性を高める場合には、そのインターフェースとして、GPIB、セントロニクス、SCSI等の、どちらか一方、もしくは、両方を設定することにより、汎用プリンタや、パーソナルコンピュータを介して、そのディスプレイ表示や、光ディスク装置、HDD、及び、FDD等の記憶装置に対して、特別なインターフェースを使用すること無く、ストアすることができる。
【0078】
一方、第29図において、めくり搬送ベルト駆動制御ボード311は、めくり搬送ベルト駆動モータ61の制御を行っている。
また、めくりユニット駆動制御ボード312は、めくりユニット駆動モータ60の制御を行っている。
ここで、めくり搬送ベルト駆動モータ61は、このめくり搬送ベルト駆動モータ61に一体的に取付けられたエンコーダの発するエンコーダパルスのフィードバックによって、めくり搬送ベルト8の速度を検出し、その速度位置制御及び正逆転動作を行っている。
【0079】
これに対し、めくりユニット駆動モータ60は、めくりローラ2に取付けられているエンコーダ152の発するエンコーダパルスのフィードバツクによって、めくりローラ2の位置を検出し、その速度位置制御及び正逆転動作を行っている。
【0080】
また、これらのめくり搬送ベルト駆動制御ボード311、及び、めくりユニット駆動制御ボード312は、メイン制御ボード310とそれぞれ接続されており、このメイン制御ボード310との間で、それぞれシリアル通信によりコマンドの送受信を行っている。
操作表示ボード313は、プリント置数、変倍率、ページめくり枚数、及び、各モード等を設定する各キー入力と、これらのキー入力に対する表示や、エラー表示、めくり状態表示、及び、各モードの原稿セット方法等の表示を行う。
【0081】
ここで、モード表示においては、接続機器(プリンタ300)の能力により可能なモードしか表示しないか、あるいは、不可能なモードが選択された場合にエラー表示を行う。
例えば、両面プリントのできないプリンタが接続されているにも拘らず、両面モード選択キー612のキー入力がなされた場合に、”接続のプリン夕は両面不可です”等のエラー表示が行われる。
また、原稿の読み取りは、この操作表示ボード313上のスタートキー600のキー入力により開始される。
さらに、この操作表示ボード313と、メイン制御ボード310とは、シリアル通信によりコマンド、あるいは、データの送受信を行っている。
【0082】
第1画像処理ボード314は、第1読み取りセンサユニット9に内蔵されているSi等倍センサ315(以下これを第1CCD315とする)のドライブクロックを発生する機能と、同じく第1読み取りセンサユニット9に内蔵されている第1LED316のON/OFFタイミングをとる機能と、第1CCD315の出力を増幅し、この出力をA/D変換して画像処理を行う機能を有している。 また、この第1画像処理ボード314では、シェーディング補正、MTE補正、主走査変倍、文字処理、写真処理、及び、ネガ・ポジ反転等の画像処理が行われる。
この第1画像処理ボード314は、メイン制御ボード310に接続されており、このメイン制御ボード310との間で、テータやコマンドを送受信している。第2画像処理ボード317は、上述の第1画像処理ボード314と同様に第2読み取りセンサユニット14(第1読み取りセンサユニット9と同様に構成されている)に内蔵されている第2CCD318のドライブクロックを発生する機能と、同じく第2読み取りセンサユニット14に内蔵されている第2LED319のON/OFFタイミングをとる機能と、第2CCD318の出力を増幅し、この出力をA/D変換して画像処理を行う機能を有している。
また、この第2画像処理ボード317では、第1画像処理ボード314と同様に、シェーディンク補正、MTF補正、主走査変倍、文字処理、写真処理、及び、ネガ・ポジ反転等の画像処理が行われる。
さらに、この第2画像処理ボード317は、メイン制御ボード310に接続されており、このメイン制御ボード310との間で、データやコマンドを送受信している。
【0083】
第1高圧電源320は、前述したように、第1バイアスローラ3に高圧交流電圧を印加する電源であって、原稿吸着用と、ベルト除電用の2通りの周波数を発生できるように構成されており、各周波数の切り換えは、メイン制御ボード310の2本の出力ポートからの切り換え信号により行われる。
また、第2高圧電源321は、第1高圧電源320と同様に、第2バイアスローラ11に高圧交流電圧を印加する電源であって、原稿吸着用と、ベルト除電用の2通りの周波数を発生できるように構成されており、各周波数の切り換えは、メイン制御ボード310の2本の出力ポートからの切り換え信号により行われる。
【0084】
給紙クラッチ128は、メイン制御ボード310からの制御信号に基づいて、シート原稿200の給紙開始タイミングを制御している。
また、メイン制御ボード310の各入力ポートに接続されている各種センサ25,26,27,28,29,30,31,32,33,34は、前記の機構説明において述べた通り、モード切り換え、タイミング検知、及び、異常検知等を行っており、それぞれ、その検知信号をメイン制御ボード310に与えている。
【0085】
次に、MFDSの動作モードについて説明する。
MFDSの動作モードは、大きく2つのモードに分けられている。
このMFDSの第1の動作モードは、第30図に示すような、ブック原稿の自動ページめくり読み取り動作を行うブック原稿読み取りモードであり、第2の動作モードは、第31図に示すような、シート原稿の自動給紙読み取り動作を行うシート原稿読み取りモードである。
【0086】
これらのブック原稿読み取りモード、及び、シート原稿読み取りモードは、それぞれさらに細分化されたモードを持っている。
すなわち、ブック原稿読み取りモードには、第30図に示すように、ブック原稿92のブックサイズを自動的に認識する自動ブックサイズ認識モードと、操作表示ボード313のキー入力でブックサイズを指定するブックサイズキー入力モードとがある。
これらの、自動ブックサイズ認識モード、及び、ブックサイズキー入力モードでは、何れも、原稿面を上向きに見開いた状態でブック原稿92をセットする見開き読み取りモードにより、ブック原稿92に対する自動ページめくり読み取り動作が行われる。
さらに、このブック原稿読み取りモードは、その読み取り方式として、出力装置(特にプリンタ)と関連して、見開かれたブック原稿92の左右2ページ分の原稿画像を連続して読み取り、この2ページ分の画像を1枚の転写紙上にプリントする見開き2ページ連続読み取りモードと、両面画像形成機能を有するプリンターを使用して、上述の見聞き2ページ連続読み取りモードにより左右2ページ分の原稿画像がプリントされた1枚の転写紙の裏面に、見開かれたブック原稿92の次の左右2ページ分の読み取り画像を連続して形成する、この見開き2ページ連続読み取りモードの両面モードと、見開かれたブック原稿92の左右面ページの原稿画像を1頁ずつ区切って読み取り動作を行う見開き1ページ区ぎり読み取りモードと、この見開き1ページ区ぎり読み取りモードによりプリントされた転写紙の裏面に、上記両面画像形成機能を有するプリンタにより、見開かれたブック原稿92の次の左右両ページの原稿画像を1頁ずつ区切って形成する、この見開き1ページ区ぎり読み取りモードの両面モードとを有している。
【0087】
一方、シート原稿読み取りモードには、第31図に示すように、第1読み取りセンサユニット9、もしくは、第2読み取りセンサユニット14の位置を固定した状態で、シート原稿200を自動で給送・排出移動させながら、シートスルー方式により原稿画像の読み取りを行うシート原稿スルーモードと、原稿載置面116上にシート原稿200をセット(定置)した状態で、ページめくり読取ユニット1の第1読み取りセンサユニット9を繰返し往復移動(スキャン)させて、シート原稿200の読み取り動作を行うシート原稿スキャンモードと、自動原稿給送機能(ADF)で原稿をセットできない(あるいはセットしない)場合に、手動で原稿をセットするシート原稿手動開閉モードとがある。
また、シート原稿スルーモードには、シート原稿200の片面のみの画像を読み取る片面読み取りモードと、第1読み取りセンサユニット9及び第2読み取りセンサユニット14で、シート原稿200の両面の画像を同時に読み取る両面読み取りモードとがある。
さらに、この両面読み取りモードは、第1読み取りセンサユニット9及び第2読み取りセンサユニット14を、互いに向き合った同一位置に配置して、原稿画像の読み取りを行う同一位置読み取りモードと、第1読み取りセンサユニット9及び第2読み取りセンサユニット14を、互いにずらした別位置に配置して、原稿画像の読み取りを行う別位置読み取りモードとを有している。
【0088】
以上、MFDSの動作モードについて説明してきたが、次に、第32図を参照しながら、上述した個々のモードの切り換えについて説明する。
第32図において、MFDSのメイン電源をONすると、第29図で示したメイン制御ボード310、めくり搬送ベルト駆動制御ボード311、めくりユニット駆動制御ボード312、操作表示ボード313、第1画像処理ボード314、第2画像処理ボード317が、それぞれリセットされて初期設定が行われる。 その後、プリンタ300等の接続機器の接続をチェックし、この接続機器に対応可能なモードを表示する一方、プリント値数、変倍率、ページめくり枚数、及び、各モード等を設定する各キーの入力を受け付ける。
また、この間に、ブック原稿92またはシート原稿200のセットが行われる。
【0089】
ここで、シート原稿200が、シート原稿トレイ94にセットされた場合には、シート原稿センサ25がONされる。
【0090】
また、ここで、操作表示ボード313のオープンキー620によりMFDSの搬送部19が開放され、その原稿載置面116の中央基準位置決め部24に、ブック原稿92が、見開かれた状態でセットされた場合には、ブック原稿センサ27がONされる。
これらのシート原稿センサ25とブック原稿センサ27のON/OFFの状態、及び、操作表示ボード313のテンキー602により入力されたシート原稿200のプリント枚数を示すプリント置数に応じて、原稿画像の読み取りモードが、第32図に示すように切り替わる。
すなわち、ここで、ブック原稿センサ27がOFF、シート原稿センサ25がONで、且つ、プリント置数が「1」の場合には、シート原稿スルーモードへ遷移する。
また、ここで、ブック原稿センサ27がOFF、シート原稿センサ25がONで、且つ、プリント置数が「2」以上の場合には、シート原稿スキャンモードへ遷移する。
さらに、ブック原稿センサ27、及び、シート原稿センサ25が、両方共○FFの場合には、シート原稿手動開閉モードへ遷移する。
また、ブック原稿センサ27がONで、シート原稿センサ25がOFFの場合には、ブック原稿読み取りモードに遷移する。
さらに、ここで、ブック原稿センサ27、及び、シート原稿センサ25が、両方共ONの場合には、異常処理1(警告ブザーON、及び、エラー表示)を行って、ユーザーに注意を促した後、ブック原稿読み取りモードに遷移する。
このようにして、それぞれ選択されたモードサブルーチンへ入った後、操作表示ボード313のスタートキー600が押されていなければ、画像読み取り動作を実行せずに、キー入力を受け付けるステップにリターンされる。
【0091】
次に、上述した、各モードの動作について、説明する。
先ず、第33図を参照して、ブック原稿読み取りモードについて説明する。 MFDSのモードが、ブック原稿読み取りモードに入ると、スキャンカットオフセンサ34のON/OFFのチェックが行われる。
このスキャンカットオフセンサ34は、第4図に示したように、ページめくり読取ユニット1が、その上限位置まで上昇したときに、その上限検知部76を検知してONされる。
ページめくり読取ユニット1は、前述したように、原稿載置面116上に載置されたブック原稿92の厚さに応じて上下動される。
このページめくり読取ユニット1の上昇、すなわち、ブック原稿92の厚さが厚くなるに従って、これを駆動するめくり搬送ベルト8のテンションが高くなる。
従って、このめくり搬送ベルト8のテンションが高くなりすぎると、つまり、ブック原稿92が厚すぎてページめくり読敢ユニット1が上昇しすぎると、このテンションがブレーキとなって、ページめくり読取ユニット1のスキャンができなくなる。
スキャンカツトオフセンサ34は、このような、ブック原稿92が厚すぎて、ページめくり読取ユニット1がスキャンできないレベルを検知している。
このスキャンカットオフセンサ34がONの場合には、異常処理2(警告ブザーのONと、”ブック原稿が厚すぎます”のエラー表示)を行って、ユーザーが無理に搬送部19を閉じて、この搬送部19を破損することがないようにしている。
ここで、ブック原稿92の厚さが適応レベル以下の場合には、ユーザーにより搬送部19が閉じられることによって、搬送部ロックセンサ31がONされる。
このとき、搬送部19が開いたまま、すなわち、搬送部ロックセンサ31がOFFのままであれば、異常処理3(警告ブザーのONと、“搬送部を閉じて下さい”の表示)が行われる。
そして、この搬送部19が閉じられると、ブックサイズ上限センサ33のON/OFFのチェックが行われる。
ここで、ブックサイズ上限センサ33が、ブック原稿92のブックサイズを検知してONされている場合、すなわち、原稿載置面116にセットされているブック原稿92のブックサイズが、ページめくり読取ユニット1の読み取り領域を越えた読み取り不可能なブックサイズの場合には、異常処理4(警告ブザーのONと、”ブック原稿のサイズが大きすぎます”の表示)が行われる。
【0092】
その後、プリント置数、変倍率、めくり枚数のキー入力の有無のチェックが行われた後、自動ブックサイズ認識モードの場合には、プレスキャンプラグがセットされ、自動ブックサイズ認識モードでない場合には、ブックサイズ入力モードとなり、操作表示ボード313により所定のキー入力を行ってブックサイズを設定することにより、ブック原稿92の読み取り領域が決定される。
そして、スタートキー600が押されることにより、搬送部ロック装置140が作動して、搬送部19が原稿台18にロックされる。
これにより、ページめくり読取ユニット1によるページめくり動作中に、ユ、ザーが間違って搬送部19を開放して、ブック原稿92を破損するような事態が回避される。
【0093】
次いで、この搬送部ロック装置140の作動後、前述したプレスキャンフラグがセットされている場合には、ページめくり読取ユニット1のプレスキャン動作が実行される。
ここで、プレスキャンプラグがセットされていない場合には、このプレスキャン動作がスキップされる。
このプレスキャン動作後は、接続機器(プリンタ300)の準備が整うまで待機される。
そして、この接続機器(プリンタ300)の準備が整った段階で、接続機器(プリンタ300)から出力される読み取り開始信号を受けると、ページめくり読取ユニット1が駆動されて、前述したように、ブック原稿92の原稿画像の読み取り動作が開始される。
このページめくり読取ユニット1による読み取り動作は、前に設定されているプリント置数に応じた回数だけ、繰り返して行われる。
そして、この所定回数の読み取り動作が完了すると、次ページの原稿画像の読み取り動作を行うべく、前述したように、ページめくり読取ユニット1によって、ページめくり動作が実行される。
このようにして、ブック原稿92の原稿画像の読み取り動作、及び、ページめくり動作は、それぞれ、予め設定された置数に応じて、その最終ページかめくられるまで、繰り返し実行される。
そして、予め設定された最終めくりペーシのページめくり動作が完了し、且つ、最終読み取りページに対する所定回数の読み取り動作が完了すると、この最終読み取りページのページめくり動作を行わずに、ページめくり読取ユニット1が、そのホームポジション位置1−Aに復帰されて、このブック原稿読み取りモードルーチンがリターンされる。
ブック原稿読み取りモードの基本動作は、以上の第33図に示すフローチャートの通りであるが、このモード中の前述した、見開き2ページ連続読み取りモードと、その両面モード、及び、見開き1頁区切り読み取りモードと、その両面モードは、第32図のキー入力セット時に受け付けた入力モードとなる。
これらの各入力モードについては、スタートキー600が押されてからの経過を示すタイミングチャートを参照して説明する。
【0094】
先ず、第34図に示すタイミングチャートを使用して、見開き2ページ連続読み取りモードについて説明する。
第34図において、操作表示ボート313のスタートキー600が押されて、読み取りスタートスイッチSWがONされると、第1読み取りセンサユニット9内のシャツ夕(図示せず)が閉じる。
このシャツ夕の内面は、白色基準板になっていて、これにより、第1読み取りセンサユニット9のシェーディング補正が行われる。
このシェーディング補正は、ページめくり読取ユニット1の立上り時に毎回行われ、ページめくり読取ユニット1の移動速度が一定速度になる前に完了される(この部分のタイミングチャートは図示せず)。
このページめくり読取ユニット1のスタートは、メイン制御ボード310から、めくり二ニット駆動制御ボード312へ送られる正転スタート信号によって行われる。
この正転スタート信号により、ページめくり読取ユニット1が、プレスキャンを開始する。
ここで、ページめくり読取ユニット1の移動速度が一定速度Vfに立ち上がった後は、前述のシャツ夕が既に開かれており、第1CCD315により、ブック原稿92の原稿画像の読み取りが開始されている。
このページめくり読取ユニット1のプレスキャン時の読み取りにより、見開かれたブック原稿92の端部を画像処理でエッジ検出し、このときのめくりローラ2に取付けられたエンコーダー152の出力をカウントすることによって、原稿載置面116にセットされたブック原稿92のブックサイズを認識して、ページめくり読取ユニット1の原稿画像の読み取り領域、及び、ページめくり領域を決定する。
【0095】
このように、このMFDSは、ブック原稿92が原稿載置面116のセンターを基準としてセットされるように構成されているので、このセットされたブック原稿92の左端部のみを検出することによって、そのページめくり読取ユニット1の原稿画像の読み取り領域、及び、ページめくり領域を算出することができる。
【0096】
従って、このMFDSでは、ブック原稿92のブックサイズ検知に際して、ページめくり読取ユニット1を全面プレスキャンさせる必要がなく、ページめくり読取ユニット1をショートプレスキャンさせるだけで、原稿載置面116上に載置されたブック原稿92のブックサイズを検知することができる。
これにより、このページめくり読取ユニット1のプレスキャン時に、ブック原稿92の読み取り開始ページを誤ってページめくりすることがなくなる。
このブック原稿92のブックサイズデータは、メイン制御ボード310から、外部接続機器としてのプリンタ300に送信される。
【0097】
一方、このブックサイズ検知が完了し、そのブックサイズデータがプリンタ300に送信されている間に、メイン制御ボード310から、めくりユニット駆動制御ボード312に対して、めくりユニット駆動モータ60を逆転させる逆転信号が与えられ、ページめくり読取ユニット1が速度Vrの速さで、そのホームポジション位置1−Aに向けて復帰移動される。
なお、このMFDSの原稿台18の原稿載置面116を、有彩色、例えば、黄色などのような、ブック原稿としてあまり使用されていないような有彩色で着色しておくことにより、この原稿載置面116と、ブック原稿92の原稿画像の読み取り領域との、領域識別精度を高めることができるので、上述のプレスキャン時におけるブックサイズ検知をより正確に行うことができ、そのブックサイズデータの信頼性が向上される。
また、ここで、原稿載置面116を、例えば、灰色などの中間色で着色しておけば、第1読み取りセンサユニット9の第1CCD315として、カラーセンサを使用せずに、プレスキャン時の領域識別が可能となる。
【0098】
上述のプレスキャンが終了して、ページめくり読取ユニット1がホームポジション位置1−Aに退避した後、プリンタ300の準備ができて、プリンタ300からメイン制御ボード310に対し、データの転送を要求する転送要求信号が与えられると、これにより、メイン制御ボード310から、めくりユニット駆動制御ボード312に対して、めくりユニット駆動モータ60を正転させる正転信号が与えられ、ページめくり読取ユニット1の正転動作が開始される。
このページめくり読取ユニット1は、前述したように、めくりローラ2のエンコーダ152の出力がフィードバックされることによって、ブック原稿92の原稿面に治って、速度Vfの速さに定速度制御されて、そのエンドポジション位置1−Cに向けて移動される。
このとき、第1読み取りセンサユニット9のLED316は、既に点灯されており、この第1読み取りセンサユニット9の第1CCD315により、フック原稿92の原稿情報の読み取りが開始されている。
【0099】
ここで、第1図に示すように、原稿載置面116上に見開かれてセットされたブック原稿92の綴じ部(センター部)付近は、原稿面の反りがきついため、この綴じ部付近の原稿情報を正確に読み取ることが困難となる。
また、このブック原稿92の綴じ部付近には、通常、文字や画像等の原稿情報が形成されることがない。
そこで、このMFDSでは、第34図に示すように、このブック原稿92の綴じ部付近において、第1CCD315の読み取りSFGATEがOFEされ、この綴じ部付近の原稿情報の読み取りがマスクされるようになっている。
この原稿情報の初期設定時におけるマスク領域は、前述したように、中央基準位置決め部24のセンターより十10mm、一10mmとなるように設定されているが、このマスク領域は、操作表示ボード313のブック綴じ部マスク領域設定キー608のキー入力によって、その設定値を変更し得るようになっており、特殊な装丁のブック原稿にも対応できるようになっている。
ところで、第1読み取りセンサユニット9によるブック原稿92の原稿情報の読み取りは、ページめくり読取ユニット1がそのエンドポジション位置1‐Cに至るまで行われるが、このページめくり読取エニット1が、ブック原稿92のセンター付近に到達した時点で、第1高圧電源320が周波数f1てONされる。これにより、めくり搬送ベルト8のブック原稿92の右側のページに当接する部分に、前述した電荷パターンが形成される。
このめくり搬送ベルト8は、上述のように、ペ一ジめくり読取ユニット1が駆動されているときには駆動されず、ブック原稿92を押える働きをしている。
【0100】
このようにして、ページめくり読取ユニット1が、そのエンドポジション位置1−Cまで駆動されて、ブック原稿92の右端部の読み取り領域までの原稿情報の読み取りが終了すると、第1高圧電源320の出力がOFFされるとともに、メイン制御ボード310からめくりユニット駆動制御ホード312に対して、めくり信号が与えられ、ページめくり読取ユニット1によるブック原稿92のぺージめくり動作が開始される。
このとき、この第1読み取りセンサユニット9の読み取った原稿面が、予め設定されたブック原稿92の最終読み取りペーシに相当している場合には、メイン制御ボ一ド310からめくり信号が出力きれず、このページめくり読取ユニット1は、このブック原稿92の最終読み取りページの読み取りを終えた後、上述のページめくり動作を行わずに復帰移動されて、そのホームポジション位置1ーAに退避される。
ブック原稿92のページめくり動作時において、ページめくりセンサ29がONされるまでの間は、ペーシめくり読取ユニット1の逆転動作がスロースタートされ、めくり搬送ベルト8上に静電的に吸着されたブック原稿92の読み取り終了ページ(第1図における右ページ)が、そのページ収納部7内に導かれる。
【0101】
そして、ページめくり読取ユニット1が、そのホームポジション位置1ーAに向けて、さらに復帰移動され、このブック原稿92の読み取り終了ページのセンター部分までがページ収納部7内にめくり込まれる。
また、このページめくり読取ユニット1のページめくり動作時においては、めくり搬送ベルト8の原稿吸着領域の電荷パターンを除電するために、第1高圧電源320が周波数f2でONされる。
【0102】
このようにして、ページめくり読取ユニット1のページ収納部7内にめくり込まれたブック原稿92の読み取り終了ページは、ページめくり読取ユニット1が、ブック原稿92のセンター部を越してから、そのエンドポジション位置1−Cに至る間に、ページ収納部7内から排出されて、そのページめくり動作が完了する。
【0103】
このページ排出時におけるページめくり読取ユニット1のリターン速度Vrmは、その原稿読み取り時における速度Vfよりも大きくなるように、すなわち、Vrm>Vfとなるように設定されており、このページめくり動作の高速化が図られている。
この1連のページめくり動作の状態は、ペーシめくりセンサ29により検知されている。
すなわち、このMFDSは、ページめくり読取ユニット1の各位置におけるページめくりセンサ29のON/OFFがチェックされることにより異常の有無が検出され、異常がある場合に、異常処理動作が実行される。
この異常処理動作としては、警告ブザーが作動されるとともに、例えば、ページ収納部7へ原稿ページをめくり込めない場合には、”ペーシめくり不能”、ページ収納部7にめくり込まれた原稿ページを排出できない場合には、“ページ重ね不能”等の表示が、操作表示ボード313に表示され、さらに、このページめくり動作が停止される。
また、この異常が発生したページめくり状態をユーザーが確認できるようにするために、このペーシめくり状態の異常発生箇所が、操作表示ボード313に表示される。
【0104】
以下、ブック原稿92の2ページ目以降の原稿画像の読み取り、及び、ページめくり動作は、プリンタ300からの転送要求信号によって、順次スタートされ、上述と同様の読み取り動作、及び、ページめくり動作が、予め設定された最終読み取りぺ−ジに至るまで、繰り返し実行される。
ここで、第34図のタイミングチャートでは、原稿のプリント置数を「1」とした場合、すなわち、ブック原稿92の各読み取りページを、それぞれ1回読み取る毎に、この読み取りを終えたページのめくり動作を実行する場合について示したが、この原稿のプリント置数が「2」以上に設定されている場合には、第1読み取りセンサユニット9による第1回目の原稿読み取り動作が完了した時点で、メイン制御ボード310からめくりユニット駆動制御ボード312に対して、めくり信号の代わりに逆転信号が送信され、ページめくり読取ユニット1が速度Vrでの速さで、そのホームポジション位置1−Aに向けてリターンされ、このリターン動作が終えると同時に、このページめくり読取ユニット1の第2回目の原稿読み取り動作がスタートされる。
そして、このようなページめくり読取ユニット1の原稿読み取り動作が、予め設定された原稿のプリント置数の回数分だけ、繰り返し実行され、この動作の回数とプリント置数とが一致した時点で、初めて、メイン制御ボード310からめくりユニット駆動制御ボード312に対して、めくり信号が送信され、上述したページめくり動作が実行される。
【0105】
以下、ブック原稿92の2ページ目以降の原稿画像の読み取り、及び、ページめくり動作は、プリンタ300からの転送要求信号によって、順次スタートされ、上述と同様のプリント置数に応じた回数の読み取り動作、及び、ページめくり動作が、予め設定された最終読み取りページに至るまで、繰り返し実行される。また、ここで、プリント変倍キー614により、読み取った原稿画像が変倍されるように設定されている場合には、第1読み取りセンサユニット9のスキャン速度Vfが、その変倍率に応じた速度に可変されることによって、この原稿画像の副走査方向の変倍がなされるとともに、第1画像処理ボード314によって、この原稿画像の主走査方向の変倍処理がなされる。
【0106】
一方、上述のような、見開き2ページ連続読み取りモードの両面モードにおいては、プリンタ300が原稿画像の両面プリントを行なうために、このプリンタ300からのメイン制御ボード310への転送要求信号の送信タイミングが多少遅れる点は異なるが、それ以外の動作に関しては、前述した見開き2ページ連続読み取りモードと同様の動作が実行される。
【0107】
次に、第35図を参照して、見開き1ページ区切り読み取りモードについて説明する。
この見開き1ページ区切り読み取りモードは、見開かれたブック原稿92の左ページと、右ページとを別々に読み取って、画像形成を行なうモードで、これらの各画像を別々の転写紙にプリントするモードと、1枚の転写紙の表裏にプリントするモ−ド(この見開き1ページ区切り読み取りモードの画面モード)とがある。
また、このモードにおいては、ブック原稿92の左ページから読み取る動作と、右ページから読み取る動作との、何れか一方の動作を、操作表示ボード313の読み取り開始ページ選択キー603のキー入力により選択設定することができる。
【0108】
第35図は、ブック原稿92の向かって左ページから読み取りを開始する場合のタイミングチャートを示している。
この見開き1ページ区切り読み取りモードの動作は、前述した見開き2ページ連続読み取りモードの両面モードの動作と略同じであり、この見聞き2ページ連続読み取りモードの両面モードの動作と異なる点としては、プリンタ300からメイン制御ボード310への転送要求信号が、1ページ毎に送信される点であって、これにより、ページめくり読取ユニット1が、ブック原稿92の左ページから右ペーシに向けて等速で移動(スキャン)される。
【0109】
第36図は、この見開き1ページ区切り読み取りモードにおいて、ブック原稿92の右ページから読み取りを開始するように、セットされている場合のタイミングチャートを示している。
このタイミングチャートから明らかなように、ブック原稿92の右ページから読み取りが開始される場合には、このブック原稿92の読み取りが行なわれない左ページに対するページめくり読取ユニット1の移動速度が、右ページに対する第1読み取りセンサユニット9のスキャン速度Vfよりも速い速度となるようにプログラムされていて、原稿読み取り時間の短縮化、すなわち、読み取り機能の性能アップが図られている。
また、この見開き1ページ区切り読み取りモードにおいて、読み取りスキップページ設定キー618により、スキャンをせずに読み飛ばす(スキップする)ページが設定されている場合には、この読み取りスキップページシに対するページめくり読取ユニット1が、読み取りを行なう時の第1読み取りセンサユニット9のスキャン速度Vfよりも速い速度で移動されて、直ちに、この読み取りスキップページのめくり動作が実行されるようにプログラムされている(タイミングチャートは図示せず)。
ところで、一般的には、第35図及び第36図に示したように、プリンタ300からメイン制御ボード310に対して、通常状態で連続して転送要求信号を要求できるプリンタは少ない。
【0110】
そこで、このような一般的なプリンタを使用して、この見開き1ページ区切り読み取りモードを実施する場合には、このプリンタ側において、2枚の転写紙を重連するように給紙させることによって実現させることができる。
また、ここで、転写紙と感光体ドラムとのレジストの関係上、これらの2枚の転写紙間に、どうしても、ある程度の距離を設けなければならないような場合には、ブック原稿92の左ページ側の画像データはそのままプリンタに流し、ブック原稿92の右ページ側の画像データは、ディレーメモリを通して、これら転写紙間の距離に相当する時間だけ、プリンタへの転送タイミングを遅延させることにより実現させることができる。
この後者の場合の一例のブロック図を第37図に、また、そのタイミングチャートを第38図に示す。
この例では、メイン制御ボード310上の内部の各ゲートA,Bにより、切り換え器を通してプリンタへそのまま出力される画像データに対して、ティレーメモリを通してプリンタへ出力される画像データが、時間Tdだけ遅延されるように構成されている。
【0111】
次に、この見開き1ページ区切り読み取りモードにおける両面モードについて説明する。
先ず、見開かれたブック原稿92の左右2ページの画像データを1枚の転写紙の表裏にプリントする場合について説明する。
この場合には、プリンタ300側において、転写紙を反転搬送する必要があるため、その左ペーシの画像データのプリントを終えてから、右ペーシの画像データのプリントを開始するまでに、多少の時間が掛る。
このため、このモードでは、ページめくり読取ユニット1がブック原稿92の左ページの読み取りを終えて、その綴じ部付近に到達した時点で、このページめくり読取ユニット1の駆動が一旦停止される。
そして、プリンタ300側での左ページ画像のプリント、及び、この転写紙の反転搬送が完了し、プリンタ300からメイン制御ボード310に転送要求信号が出されると、停止されていたページめくり読取ユニット1が再び所定のスキャン速度Vfで駆動されて、ブック原稿92の右ページの読み取りが行なわれ、この右ページの画像データがプリンタ300に転送されて、表面に左ページ画像のプリントされた転写紙の裏面に、この右ページ画像がプリントされて、両面プリントが行なわれる。
この時の、タイミングチャートを第39図に示す。
【0112】
次に、この見開き1ページ区切り読み取りモードにおいて、プリントされた転写紙の表裏と、ブック原稿92の原稿面の表裏との関係を、一致させて画像形成する場合の両面モードについて説明する。
このモードにおいて、ブック原稿92の左ページから読み取りを開始する場合には、前述したように、プリンタ300に対して、2枚連続給紙を行なうように指示し、左ページ画像のプリントされた転写紙はそのまま排紙させる一方、右ページ画像のプリントされた転写紙は反転搬送させて、その裏面にフック原稿92の次ページの左ページ画像をプリントするための準備を行なっておく。
この間に、MFDS側においては、読み取りを終えた原稿ページのページめくり動作が行なわれる。
このMFDS側でのページめくり動作が完了されると、次ページに対する読み取り動作が実行され、前に、右ページ画像がプリントされて反転搬送された転写紙の裏面に、読み取られた左ペーシ画像がプリントされて排出される。
また、この時読み取られた右ページ画像は、新たに給紙された転写紙にプリントされる。
この転写紙は、先の転写紙と同様に、反転搬送きれて、その裏面にブック原稿92の次ページの左ページ画像をプリントするための準備が行なわれる。
このような1連の動作が繰り返し実行されることにより、ブック原稿92と全く同様なページ構成の原稿画像がプリントされた転写紙が得られる。
以上が、ブック原稿読み取りモードにおける動作の一例である。
【0113】
ここで、見聞き読み取りモードにおけるブック原稿のセットについて説明する。
第29図の接続機器チェックにおいて、プリンタ300が裏面排紙可能な場合には、次のような表示が行なわれる。
すなわち、
”ブック原稿が横書き(左開き)ならば、読み取りたい先頭ページを見開いて正面上向きにセットして下さい。”
“ブック原稿が縦書き(右開き)ならば、読み取りたい先頭ページを見開いて天地逆上向きにセットして下さい。”
のように、ブック原稿の横書き、縦書きに対する、それぞれのセット方法が指示される。
【0114】
これに対し、第29図の接続機器チェックにおいて、プリンタ300が表面排紙のみ可能な場合には、次のような表示が行なわれる。
すなわち、
”ブック原稿が横書き(左開き)ならば、読み取りたい最終ページを見開いて天地逆上向きにセツトして下さい。”
”ブック原稿が縦書き(右聞き)ならば、読み取りたい最終ページを見開いて正面上向きにセットして下さい。”
のように、ブック原稿の横書き、縦書きに対する、それぞれのセット方法が指示される。
このMFDSでは、上述のような指示に従って、ブック原稿92をセットすることにより、これに接続されるプリンタ300の機能に関わらず、排出される転写紙のページ揃えを行なうことができる。
また、このMFDSにおけるページめくり枚数の入力方法には、操作表示ボード313のキー入力による2通りの入力方法があり、これらの入力方法の内の何れか1つを、ユーザーが好みによって選択できるようになっている。
この人力方法の一つは、読み取り総ページ設定キー606等を使用して、読み取りたい総ページ数を設定する方法であり、他の入力方法は、読み取り開始ページ設定キー604、読み取り最終ぺ一ジ設定キー605等を使用して、読み取りたい先頭ぺージと、最終ページを入力する方法である。
このMFDSにおけるぺージめくり枚数の入力は、上記の何れの方法で行なうにせよ、ページめくり続取ユニット1のページめくり回数を正確に算出できればよい。
【0115】
以下、上述の各方法におけるページめくり回教の算出方法について説明する。
先ず、読み取りたい総ページ数を入力した場合について説明する。
ここで、読み取りたい総ページ数をXとし、めくり回数をMとすれば、
左ページから続み取る場合には、
(X一2)/2=M+余り …▲1▼
右ページから読み取る場合には、
(X−1)/2=M+余り …▲2▼
となり、これらの式よりMの値を算出する事により、そのめくり回数が求められる。
次に、読み取りたい先頭ページと、最終ページを入力した場合について説明する。
ここで、読み取りたい先頭ページをY、最終ページをZととし、読み取りたい総ページ数をXとすれば、
X=Z−Y+1 …▲3▼
となり、この▲3▼式を、前記の▲1▼式、▲2▼式に代入することにより、めくり回数Mを算出する事ができる。
ところで、このMFDSは、前述したように、1台の装置で、ブック原稿と、シート原稿とを選択的に読み取って、その画像形成を行うことができるように構成されている。
ブック原稿に関する画像読み取りモードは、上述した通りであり、以下、このMFDSにおけるシート原稿の画像読み取りモードについて説明する。
このシート原稿の読み取りモードには、第31図に示したように、シート原稿スルーモードと、シート原稿スキャンモードと、シート原稿手動開閉モードとがある。
【0116】
先ず、シート原稿スルーモードについて説明する。
このシート原稿スルーモードには、片面原稿読み取りモードと、両面原稿読み取りモードとがあり、この両面原稿読み取りモードに、同一位置読み取りモードと、別位置読み取りモードとがある。
これらのモードの選択は、第40図に示すように行われる。
先ず、片面原稿読み取りモードでは、第41図、及び、第42図に示すように、シート原稿トレイ94に、シート原稿200が下向きにセットされ、この状態で、スタートキー600が押されると、先ず、めくり搬送ベルト駆動モータ61の電源がONされ、駆動ローラ12が回転されて、めくり搬送ベルト8が回動される。
【0117】
このとき、各センサと、各入力データに異常がなければ、給紙クラッチ128がONされ、第1ベルト支持ローラ97に取付けられた第2給紙プーリ130から給紙駆動ベルト127を介して、給紙ローラ96が回転され、シート原稿200が給紙分離パッド95に向けて搬送される。
この給紙分離パッド95よって、最下位の1枚だけのシート原稿200が他のシート原稿から分離され、第1搬送ガイド108及び第2搬送ガイド109に案内されながら、めくり搬送ベルト8に接する位置まで搬送される。
ここで、この第2搬送ガイド109には、給紙センサ26が取付けられており、この給紙センサ26によって、シート原稿200の後端が検知された後、給紙クラッチ128がFFされるように、シート原稿200の搬送タイミングが設定されている。
一方この間に、このめくり搬送ベルト8の回転とともに、第2バイアス口−ラ11に交流電源35から交流の高電圧が印加されて、めくり搬送ベルト8にストライプ状の電荷パターンが形成される。
これにより、このめくり搬送ベルト8によって、給紙されたシート原稿200が吸着されて搬送される。
このときのめくり搬送ベルト8の線速は、等倍時では360mm/sに、変倍時ではその設定倍率に応じて変化されるようになっている。
【0118】
一方、このモードでは、ページめくり読取ユニット1が、そのエンドポジション位置1−Cに位置しており、その第1読み取りセンサユニット9によって、めくり搬送ベルト8により搬送されたシ一ト原稿200の原稿情報が順次読み取られる(画素密度は400dpi)。
そして、この読み取りを終えたシート原稿200は、第3搬送ガイド110及び第4対向ローラ103,第5対向ローラ104,第6対向一ラ105,第7対向ローラ1O6により、挟持搬送されて、排紙口117から排紙トレイ23上に排紙される。
この排紙口117の近傍の第3搬送ガイド110には、排紙センサ28が取付けられていて、この排紙されるシート原稿200の排紙ジャムが検知されている。
【0119】
そして、1枚目のシート原稿200の読み取り動作が完了されると、次に、所定の給紙タイミングで、船紙クラッチ128が再びONされ、2枚目のシート原稿200が給紙されて、上述と同様な読み取り動作が実行される。
このようにして、シート原稿トレイ94にセットされたシート原稿200が順次給送されて読み取られ、最後の(最上位の)シート原稿200が給紙されて、シート原稿センサ25がOFFすると、第2バイアスロ−ラ11の電源が高周波交流電圧に切り替えられ、めくり搬送ベルト8の電荷パターンが除電されて、この最終のシート原稿200が排紙された後、MFDSの全ての動作が停止される。
【0120】
以上の読み取り動作は、このMFDSに裏面排紙機能を有するプリンタが接続されている場合の動作であり、これにより、シート原稿200及びプリントされた転写紙のページ揃え排紙が実現される。
【0121】
ここで、このMFDSに接続されているプリンタが表面排紙機能しか有していない場合には、シート原稿トレイ94上に、シート原稿200を上向きにセットして、第2読み取りセンサユニット14によって、このシート原稿200の読み取りを行うことにより、上述した裏面排紙機能を有するプリンタの場合と同様に、シート原稿200及びプリントされた転写紙のページ揃え排紙が実現される。また、この表面排紙機能を持ったプリンタが接続されている場合におけるその他の動作は、裏面排紙機能を有するプリンタが接続されている場合と同様である。
【0122】
次に、このシート原稿スルーモードにおける両面原稿読み取りモードについて説明する。
この両面原稿読み取りモードでは、横書きのシート原稿が、その原稿先端から下向きにして、シート原稿トレイ94上にセットされる。
これは、第1読み取りセンサユニット9及び第2読み取りセンサユニット14がメモリーを持っていないため、その主走査方向でのミラー反転しか用いることができないことによる。
【0123】
先ず、この両面原稿読み取りモードにおける同一位置読み取りモードの基本動作は、第43図、及び、第44図に示すように、片面原稿読み取りモードの掲合と同様であるが、このモードでは、ページめくり読取ユニット1が、そのホームポジション位置1−Aに位置されて、原稿台18がわの第2読み取りセンサユニット14の位置と同一位置で、シート原稿200の表裏両面の原稿情報の読み取りが、これらの第1読み取りセンサユニット9、及び、第2読み取りセンサユニット14によって、同時に平行して実行される。
一方、この両面原稿読み取りモードにおける別位置読み取りモードの基本動作は、第45図、及び、第46図に示すように、片面原稿読み取りモードの場合と同様であるが、このモ‐ドでは、ページめくり読取ユニット1が、そのエンドポジション位置1ーCに位置されている。
ここで明らかなように、この別位置読み取りモードでは、第1読み取りセンサユニット9と、第2読み取りセンサユニット14との読み取り位置の間隔が、最大サイズの原稿の長さよりも大きくなるため、これらの第1読み取りセンサユニット9及び第2読み取りセンサユニット14に読み取られたシート原稿200の表裏両面の原稿情報が、時系列的に出力される。
【0124】
次に、シート原稿読み取りモードにおけるシートスキャンモードについて説明する。
このシートスキャンモードでは、第47図、及び、第48図に示すように、シート原稿トレイ94に、シート原稿200が上向きにセットされ、この状態で、スタートキー600が押されると、先ず、めくり搬送ベルト駆動モータ61の電源がONされ、駆動ローラ12が回転されて、めくり搬送ベルト8が回動される。
このとき、各センサと、各入力データに異常がなければ、給紙クラッチ128がONされ、第1ベルト支持ローラ97に取付けられた第2給紙プーリ130から給紙駆動ベルト127を介して、給紙ローラ96が回転され、シート原稿200が給紙分離パッド95に向けて搬送される。
この給紙分離パッド95によって、最下位の1枚だけのシート原禍200が他のシート原稿から分離され、第1搬送ガイド108及び第2搬送ガイド109に案内されながら、めくり搬送ベルト8に接する位置まで搬送される。
ここで、この第2搬送ガイド109には、給紙センサ26が取付けられており、この給紙センサ26によって、シート原稿200の後端が検知された後、給紙クラッチ128がOFFされるように、シート原稿200の搬送タイミングが設定されている。
一方この間に、このめくり搬送ベルト8の回転とともに、第2バイアスローラ11に交流電源35から交流の高電圧が印加されて、めくり搬送ベルト8にストライプ状の電荷パターンが形成される。
これにより、このめくり搬送ベルト8によって、給紙されたシート原稿200が吸着されて搬送される。
このときのめくり搬送ベルト8の線速は、360mm/sに設定されており、シート原稿200の先端がホームポジション位置1−Aに到達したときに、めくり搬送ベルト8の回働が停止されるようになっている。
【0125】
一方、このモードでは、ページめくり読取ユニット1が、そのホームポジション位置1−Aに位置しており、めくり搬送ベルトSの回動が停止された後に、ページめくり読取ユニット1がめくりユニット駆動モータ60によって、そのエンドポジション位置1ーCに向けて移動されながら、その第1読み取りセンサユニット9によって、めくり搬送ベルト8により搬送されたシート原稿200の原稿情報が順次読み取られる(画素密度は400dpi)。
この原稿情報の読み取り時には、第1バイアスローラ3に、第1高圧電源320により高周波交流電圧が印加され、めくり搬送ベルト8に形成されていた電荷パターンが除電される。
これにより、ページめくり読取ユニット1の復帰移動時におけるシート原稿200のページめくり読取ユニット1内への進入が防止されている。
このようにしてシート原稿200の読み取りを終えたページめくり読取ユニット1は、そのホームポジション位置1−Aに向けてリターンされる。
また、このページめくり読取ユニット1のリターン時には、第1読み取りセンサユニット9がシート原稿200の原稿面から上方に退避されるとともに、第1バイアスローラ3に第1高圧電源320から高圧交流電圧が印加されて、めくり搬送送ベルト8にストライプ状の電荷パターンが形成されて、このシート原稿200がめくり搬送ベルト8に吸着されて固定される。
そして、上述のような動作がその設定回数だけ繰り返された後、めくり搬送ベルト駆動モータ61がONされて、めくり搬送ベルト8が回動され、この読み取りを終えたシート原稿200が、排紙口117から排紙トレイ23上に排紙される。
この排紙口117の近傍の第3搬送ガイド110には、排紙センサ28が取付けられていて、この排紙されるシート原稿200の排紙ジャムが検知されている。
そして、1枚目のシート原稿200の読み取り動作が完了されると、次に、所定の給紙タイミングで、給紙クラッチ128が再びONされ、2枚目のシート原稿200が給紙されて、上述と同様な読み取り動作が実行される。
このようにして、シート原稿トレイ94にセットされたシート原稿200が順次給送されて読み取られ、最後の(最上位の)シート原稿200が給紙されて、シート原稿センサ25がOFFすると、第2バイアスローラ11の電源が第2高圧電源321の高周波交流電圧に切り替えられ、めくり搬送ベルト8の電荷パターンが除電されて、この最終のシート原稿200が排紙された後、MFDSの全ての動作が停止される。
【0126】
次に、このシート原稿スルーモードにおけるシート原稿手動開閉モードについて説明する。
このシート原稿手動開閉モードの動作は、第49図、及び、第50図に示すように、上述したシート原稿スキャンモードの動作における、シ−ト搬送手段、及び、シート吸着用の各電源をそれぞれOFFの状態にし、オペレータが手操作により、シート原稿の入れ替えが行われる。
以下、このMFDSにおけるページめくり読取ユニット1の操作制御について説明する。
第51図に、このMFDSにおけるページめくり読取ユニット1の操作制御回路を示す。
この操作制御回路は、ページめくり読取ユニット1の往復駆動制御、及び、その速度制御を行っており、めくりユニット駆動制御ボード312に組み込まれている。
第51図において、マイクロコンピュータ520(以下、単にマイコンという)は、このMFDSのモード制御、及び、シーケンス制御も行っている(詳細は図示せず)。
このようなマイコン520としては、例えば、μPD71054Gによるプログラマブルインターバルタイマ521(以下、単にタイマという)が接続されている。
このタイマ521は、マイコン520の制御により、めくりユニット駆動モータ60(直流モ−夕)の速度制御を行うためのパルス幅変調PWM出力を送出するためのものである。
【0127】
このPWM制御の周期は、50(μsec)であり、これを400ビットの分解能で制御する。
このタイマ521には、8MHzの発振器522が接続され、クロック信号が与えられるように構成されている。
また、めくりユニット駆動モータ60は、マイコン520に対し、駆動用トランジスタQ1〜Q4を介して接続されている。
すなわち、トランシスタQ1,Q2がONでトランジスタQ2,Q3がOFFの状態で、めくりユニット駆動モータ60には、時計方向(CW)に回転する電流が供給され、トランジスタQ2,Q3がONで、トランジスタQ1,Q4がOFFの状態で、めくりユニット駆動モータ60には、反時計方向(CCW)に回転する電流が供給される。
ここで、めくりユニット駆動モータ60が、時計方向(CW)に回転すると、ページめくり読取ユニット1は往動され、めくりユニット駆動モータ60が、反時計方向(CCW)に回転すると、ページめくり読取ユニット1は腹動されるように設定されている。
このめくりユニット駆動モーク60の回転方向は、マイコン520のポートPF6,PF7からそれぞれ出力されるCW信号、及び、CCW信号により制御される。
【0128】
また、めくりローラ2には、その回転に従ってパルスを発生させるエンコーダ152が直結されている。
ここで、このエンコーダ152は、めくりユニット駆動モータ60の回転量、及び、回転方向に応じて、位相の異なる2つのパルス信号を発生する。
1つは、A相エンコーダパルスENCAであり、他の1つは、B相エンコーダパルスENCBである。
A相エンコーダパルスENCAは、分周マルチプレクサ524を介して、マイコン520のカウンタインプット端子C1に入力されている。
これにより、マイコン520は、A相エンコーダパルスENCAのパルス間隔が、マイコン520の内部のカウンタ(マイコン520の発振器525の発振周波数1OMHzにより規制される)によって計測される。
また、このカウンタインプット端子C1への入力信号は、割込み入力となっており、割込みプログラムの処理中に、A相エンコーダパルスENCAのパルス間隔の測定データの値を読み、このデータに基づいて、めくりユニット駆動モー夕60の回転数の算出、比例・積分制御演算によるモータ制御量の算出、並びに、出力(タイマ521へのデータロード)等が行われる。
【0129】
具体的には、A相エンコーダパルスENCAの出力を目標速度に応じて分周マルチプレクサ524により、1,2,4,8分周することにより、カウンタインプット端子C1に割込み入力信号が与えられている。
ここで、1分周時には、第1読み取りセンサユニット9が、エンコーダ152のlパルスによって、0.116mm移動することにより、その速度が割込み間隔によりマイコン520の内部で演算される。
そして、この算出された速度データに基づいて比例・積分演算処理により、出力タイマ値が決定される。
また、A相エンコーダパルスENCA、及び、B相エンコーダパルスENCBは、フリップフロップ526を介して、マイコン520の入力端子PC3に入力され、両者間の位相差検知に供されて、その位相差によりめくりユニット駆動モータ60の回転方向が決定される。
つまり、A相エンコーダパルスENCAの立上り時における、B相エンコーダパルスENCBの状態がマイコン520のポートに入力されることによって、めくりユニット駆動モータ60の回転方向が判断される。
【0130】
次に、めくりユニット駆動モータ60の速度制御について説明する。
このめくりユニット駆動モータ6Oの速度制御はPWM制御によって行われる。
【0131】
先ず、ページめくり読取ユニット1のスキャナ走査時、すなわち、めくりユニット駆動モータ60の時計方向への回転時には、トランジスタQ1をONさせる一方、タイマ521からのPWM出力により、ゲート527を介して、トランジスタQ4をON/OFFさせ、めくりユニット駆動モータ60の両端子間に電位差を生じさせて、PWM信号のデューティ比に応じた速度でこのめくりユニット駆動モータ60を回転させる。
一方、ページめくり読取ユニット1のリターン時には、上述の場合と逆に、トランシスタQ3をONさせるとともに、タイマ521からのPWM出力により、ゲート回路528を介して、トランジスタQ2をON/OFFさせ、めくりユニット駆動モータ60の両端子間に逆向きの電位差を生じさせて、PWM信号のデュ一ティ比に応じた速度でこのめくりユニット駆動モータ60を回転さ
せる。
【0132】
【発明の効果】
本発明によれば、ブック原稿を読み取って読み取り頁の画像を形成し、ブック原稿の頁をめくるブック原稿の読み取り装置において、見開きブック原稿の画像形成開始頁として左頁と右頁のいずれかを指示する頁入力手段と、見開きブック原稿を読み取って前記頁入力手段により指示された画像形成開始頁から読み取り画像を形成する画像形成手段とを備えたので、ブック原稿の頁の配置や章の配置によらずにブック原稿を所望の頁から複写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したマルチ・ファンクション・ドキュメント・スキャナ(MFDS)の概略断面図である。
【図2】上記MFDSの駆動系の概略横断面図である。
【図3】上記MFDSの駆動系の概略平面図である。
【図4】上記MFDSにおけるページめくり読取ユニットの端部の斜視図である。
【図5】上記ページめくり読取ユニットを構成するローラの支持構造を示すローラ端部の断面図である。
【図6】第 上記MFDSにおける搬送部ロック装置のロック解除態様を示す側面図である。
【図7】上記搬送部ロック装置のロック開始作動態様を示す側面図である。
【図8】上記搬送部ロック装置のロック完了態様を示す側面図である。
【図9】上記MFDSが搭載されたプリン夕の外観を示す斜視図である。
【図10】上記MFDSが搭載されたプリンタの搬送部開放時の外観を示す斜視図である。
【図11】上記ページめくり読取ユニット内に配設された第1読み取りセンサユニットの端部付近の斜視図である。
【図12】上記第1読み取りセンサコニットの端部付近の側面図である。
【図13】上記第1読み取りセンサユニットの端部の支持構造を示す部分拡大断面図である。
【図14】上記ページめくり読取ユニットのめくりローラ2の奥側の側面図である。
【図15】上記MFDSにおける原稿載置面の中央基準位置決め部の構造を示す断面図である。
【図16】上記MFDSにおける操作表示ボードの平面図である。
【図17】上記プリンタの概略断面図である。
【図18】上記プリンタの書込部の平面図である。
【図19】上記プリンタの転写紙搬送経路を切り換える切換爪の作動態様図である。
【図20】上記ペーシめくり読取ユニットの概略断面図である。
【図21】上記第1読み取りセンサユニットの構成を示す断面図である。
【図22】上記MFDSの作動態様を示す概略断面図である。
【図23】上記MFDSにおけるめくり搬送ベルトの説明図である。
【図24】上記めくり搬送ベルトのページめくり動作を示す部分斜視図である。
【図25】上記めくり搬送ベルトの搬送力のピッチ特性を示す線図である。
【図26】上記めくり搬送ベルトの吸着力のピッチ特性を示す線図である。
【図27】上記めくり搬送ベルトの搬送力の印加電圧特性を示す線図である。
【図28】上記めくり搬送ベルトの吸着力の印加電圧特性を示す線図である。
【図29】上記MFDSの電装ブロック図である。
【図30】上記MFDSのブック原稿読み取りモード動作時のモード遷移図である。
【図31】上記MFDSのシート原稿読み取りモード動作時のモード遷移図である。
【図32】上記各モードの切り換え動作を示すフローチャートである。
【図33】上記ブック原稿読み取りモードの動作を示すフローチャートである。
【図34】ブック原稿読み取りモードにおける見開き2ページ連続読み取りモードの動作を示すタイミングチャートである。
【図35】ブック原稿読み取りモードにおける見開き1ページ区切り読み取りモードの動作を示すタイミングチャートである。
【図36】上記見開き1ページ区切り読み取りモードにおいてブック原稿の右ページから読み取るようにセットした場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図37】上記見開き1ページ区切り読み取りモードにおいて読み取られたデータの転送タイミングを遅延させる回路のブロック図である。
【図38】上記見開き1ページ区切り読み取りモードにおいて読み取られたデータの転送タイミングを遅延させる回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図39】上記見開き1ページ区切り読み取りモードにおける両面モードの動作を示すタイミングチャートである。
【図40】上記シート原稿読み取りモードにおけるシート原稿スルーモードの切り換え動作を示すフローチャートである。
【図41】上記シート原稿スルーモードにおける片面読み取りモードの動作を示すフローチャートである。
【図42】上記片面読み取りモードの動作を示すタイミングチャートである。
【図43】上記シート原稿スルーモードにおける同一位置読み取りモードの動作を示すフローチャートである。
【図44】上記同一位置読み取りモードの動作を示すタイミングチャートである。
【図45】上記シート原稿スルーモードにおける別位置読み取りモードの動作を示すフローチャートである。
【図46】上記別位置読み取りモードの動作を示すタイミングチャートである。
【図47】上記シート原稿読み取りモードにおけるシート原稿スキャンモードの動作を示すフローチャートである。
【図48】上記シート原稿スキャンモードの動作を示すタイミングチャートである。
【図49】上記シート原稿読み取りモードにおけるシート原稿手動開閉モードの動作を示すフローチャートである。
【図50】上記シート原稿手動開閉モードの動作を示すタイミングチャートである。
【図51】上記ページめくり読取ユニットの走査制御回路図である。
【符号の説明】
A…マルチ・ファンクション・ドキュメント・スキャナ(MFDS)
1…ページめくり読取ユニット
1−A…ホームポジション位置
1−C…エンドポジション位置
8…めくり搬送ベルト
9…めくり搬送ベルト、
14…第2読み取りセンサユニット
24…中央基準位置決め部
52…めくりユニット駆動ベルト
60…めくりユニット駆動モータ
61…めくり搬送ベルト駆動モータ
92…ブック原稿
200…シート原稿、
300…プリンタ
310…メイン制御ボード
11…めくり搬送ベルト駆動制御ボード
312…めくりユニット駆動制御ボード
13…操作表示ボード
314…第1画像処理ボード
317…第2画像処理ボード
Claims (2)
- ブック原稿を読み取って読み取り頁の画像を形成し、ブック原稿の頁をめくるブック原稿の読み取り装置において、見開きブック原稿の画像形成開始頁として左頁と右頁のいずれかを指示する頁入力手段と、見開きブック原稿を読み取って前記頁入力手段により指示された画像形成開始頁から読み取り画像を形成する画像形成手段とを備えたことを特徴とするブック原稿の読み取り装置。
- ブック原稿を読み取って読み取り頁の画像を形成し、ブック原稿の頁をめくるブック原稿画像形成装置において、見開きブック原稿の画像形成開始頁として左頁と右頁のいずれかを指示する頁入力手段と、見開きブック原稿を読み取って前記頁入力手段により指示された画像形成開始頁から読み取り画像を形成する画像形成手段とを備えたことを特徴とするブック原稿画像形成装置。
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