JP2015173547A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】非干渉制御を行いつつも、モータ温度によらず適切に初期値を設定してトルクの脈動を抑制することが可能なモータ制御装置を提供する。【解決手段】モータ制御装置は、電流ベクトル制御部と、電圧位相制御部200と、電流ベクトル制御部による電流ベクトル制御モードと、電圧位相制御部200による電圧位相制御モードとの間で制御モードを切り替える切替部と、を備え、電圧位相制御部200は、切替部により電圧位相制御モードから電流ベクトル制御モードに切り替えられた場合の非干渉制御初期値vd0*,vq0*を算出する非干渉制御初期値演算部280及び補正値演算器290を有し、当該演算部280及び演算器290は、電圧位相補正値αfb*に応じた初期値補正値ωreΔΦaを加味して非干渉制御初期値vd0*,vq0*を算出する。【選択図】図4

Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
従来、電流ベクトル制御と電圧位相制御とを適宜切り替えてモータを駆動するモータ制御装置が提案されている。このようなモータ制御装置では、一般的に高回転数域において電圧位相制御を行い、低回転数域において電流ベクトル制御を行っている。
このようなモータ制御装置には、電圧位相制御(矩形波制御)中においてモータに供給される交流電流の位相(実電流位相φ1)の絶対値が、所定切替電流位相φ0の絶対値と一致した場合に、電圧位相制御から電流ベクトル制御に切り替えるものがある(特許文献1参照)。この所定切替電流位相φ0は、例えば現在のトルク指令を最も小さな電流値で実現する際に必要な電流位相、すなわちトルク/電流比が最も大きくなる位相が用いられる。よって、電圧位相制御から電流ベクトル制御への切替は、電流ベクトル制御にて目標とする状態と一致した場合に行われることとなる。
しかし、特許文献1に記載のモータ制御装置では、電圧位相制御から電流ベクトル制御への切替が電流によって行われ、しかも電流が温度に依存して変化するため、その設計が複雑化してしまう。そこで、設計の簡素化のために例えば固定の回転数に基づいて電圧位相制御から電流ベクトル制御へ切替を行おうとした場合、電流ベクトル制御にて目標とする状態との一致が保証できず、切替時の初期化を要してしまう。
そこで、電圧位相制御から電流ベクトル制御に切り替える場合に、切替直前の電圧位相制御のモータ印加電圧と切替直後の電流ベクトル制御のモータ印加電圧とが等しくなるように初期化を行うものも提案されている(特許文献2)。
特許第3683135号公報 特開2007−143235号公報
ここで、モータ制御には、非干渉制御というものが知られている。非干渉制御とは、ロータの回転に伴ってモータ内部で生じる速度起電力を補償するように電圧指令値を定める制御である。この非干渉制御を行うことによって、速度起電力による応答性や追従性の低下を効果的に抑制できると期待されている。
しかし、特許文献2に記載のモータ制御装置に非干渉制御を組み込んだうえで、電圧位相制御から電流ベクトル制御に切り替える場合、非干渉制御部について初期化を行うと共に、非干渉制御と電流フィードバック制御との初期値についてモータ温度変化を考慮して適切に配分する必要がある。よって、切替前後でモータ印加電圧が等しくなるように初期化したとしても配分が不適切な場合には外乱として作用してしまい、切替直後において過渡的にトルクに脈動が発生してしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、非干渉制御を行いつつも、モータ温度によらず適切に初期値を設定してトルク
の脈動を抑制することが可能なモータ制御装置を提供することにある。
本発明は、非干渉制御を行う電流ベクトル制御部と、推定したモータトルク及びトルク指令値から求められる電圧位相補正値と電圧位相指令値との偏差に基づいて、第2の電圧指令値を生成する電圧位相制御部とを備え、電圧位相制御モードから電流ベクトル制御モードに切り替えられた場合に、電圧位相補正値に応じた初期値補正値を加味して非干渉電圧指令値の初期値を算出する。
本発明によれば、非干渉電圧指令値の初期値を算出するにあたり、電圧位相補正値に応じた初期値補正値を加味するため、モータの温度変化によるトルク変動を補償する電圧位相補正値と相関がある初期値補正値を加味することとなり、モータの温度によらずに適切な非干渉電圧指令値の初期値が求められることとなる。従って、非干渉制御を行いつつも、モータ温度によらず適切に初期値を設定してトルクの脈動を抑制することができる。
第1実施形態に係るモータ制御装置を示す構成図である。 制御モードの決定方法を説明する図である。 図1に示した電流ベクトル制御部の詳細を示す図である。 図1に示した電圧位相制御部の詳細を示す図である。 干渉電圧補正値と電圧位相補正値との相関を示すグラフである。 図1に示した電流ベクトル制御部の詳細を示す図であって、初期値の設定の様子を示している。 本実施形態に係るモータ制御装置1の動作の概略を示すタイミングチャートであり、(a)はトルクを示し、(b)はdq軸電流を示し、(c)は干渉電圧を示している。 モード切替時のトルク偏差を示すグラフであって、(a)は比較例を示し、(b)は本実施形態を示している。 本実施形態に係るモータ制御装置の動作の詳細を示すフローチャートであり、電圧位相制御モードにおける動作を示している。 本実施形態に係るモータ制御装置の動作の詳細を示すフローチャートであり、電流ベクトル制御モードにおける動作を示している。 第2実施形態に係る電圧位相制御部の詳細を示す図である。 第2実施形態に係るモータ制御装置において電圧センサの故障時におけるモード移行の様子を示す図である。 本実施形態に係るモータ制御装置の動作の詳細を示すフローチャートであり、電圧位相制御モードにおける動作を示している。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るモータ制御装置を示す構成図である。図1に示すように、モータ制御装置1は、三相モータMを駆動制御するものであって、電流ベクトル制御部100と、電圧位相制御部200と、制御切替判定部13と、制御モード切替器(切替部)3とを備えている。
電流ベクトル制御部100は、上位装置から送信されるトルク指令値Tに基づいてdq軸電圧指令値vdi 、vqi を生成して出力するものである。この電流ベクトル制御部100は、トルク指令値T、DC電圧(バッテリ電圧)Vdc、及びモータ回転数Nを入力のうえ、予め実験又は解析により求められるdq軸電流テーブルを参照し、dq軸電流指令値i ,i を生成すると共に、モータMのdq軸電流(電流の検出値)
、iを入力して、これらの偏差Δi、Δiがゼロとなるようなdq軸電圧指令値(第1の電圧指令値)vdi 、vqi を算出して出力するものである。
電圧位相制御部200は、トルク指令値Tに基づいてdq軸電圧指令値vdv 、vqv を生成して出力するものである。この電圧位相制御部200は、トルク指令値T、DC電圧Vdc、及びモータ回転数Nを入力のうえ、予め実験又は解析により求められるテーブルを参照するなどして、電圧振幅指令値(電圧ノルム指令値)V と電圧位相指令値αとを生成し、ベクトル変換を経てdq軸電圧指令値vdv 、vqv を算出して出力するものである。
制御切替判定部13は、回転数Nに基づいて電流ベクトル制御を実行するか電圧位相制御を実行するかを決定し、制御モードを表すフラグを出力するものである。図2は、制御モードの決定方法を説明する図である。図2に示すように、制御切替判定部13は、電圧位相制御の実行中において回転数Nが閾値Nlo以下となった場合に、電流ベクトル制御モード(電流ベクトル制御部100による制御を行うモード)に移行すると決定する。一方、制御切替判定部13は、電流ベクトル制御の実行中において回転数Nが閾値Nhi以上となった場合に、電圧位相制御モード(電圧位相制御部200による制御を行うモード)に移行すると決定する。
なお、図2に示す例では、閾値Nhi>閾値Nloとなっており、閾値Nhi,Nlo間には制御モード移行のチャタリングを防止すべくヒステリシスが設けられているが、これに限らず、閾値Nhi=閾値Nloとなっていてもよい。
制御モード切替器3は、制御切替判定部13からのフラグに基づいて、電流ベクトル制御部100の出力と電圧位相制御部200の出力のいずれかを選択して最終電圧指令値v 、v として出力するものである。
さらに、モータ制御装置1は、dq軸/UVW相変換器4と、PWM変換器5と、インバータ6と、電圧センサ7と、電流センサ8と、位置検出器10と、回転数演算器11と、UVW相/dq軸変換器12とを備えている。
dq軸/UVW相変換器4は、以下の式(1)に基づき、入力した最終電圧指令値v ,v を三相電圧指令値v ,v ,v に変換するものである。ここで、θは位置検出器10により検出された電気角検出値である。
Figure 2015173547
PWM変換器5は、三相電圧指令値v 、v 、v 及びDC電圧Vdcを入力し、デッドタイム補償や電圧利用率向上処理といった公知の処理を行なうと共に、三相電圧指令値v 、v 、v に対応したインバータ6のパワー素子駆動信号Duu 、Dul 、Dvu 、Dvl 、Dwu 、Dwl を生成する。インバータ6にはバッテリBatが接続されており、バッテリBatからのDC電圧Vdcを擬似交流電圧v
,v,vに変換して出力する。なお、DC電圧Vdcは、電圧センサ7により検出されている。
電流センサ8は、モータMのU相及びV相の電流i,iを検出するものである。回転数演算器11は、位置検出器10により検出された電気角検出値θから回転数Nを演算するものである。
UVW相/dq軸変換器12は、電流センサ8により検出されたU相及びV相の電流i,iと位置検出器10により検出された電気角検出値θとを入力し、以下の式(2)に基づき、dq軸電流i、iに変換するものである。
Figure 2015173547
図3は、図1に示した電流ベクトル制御部100の詳細を示す図である。図3に示すように、電流ベクトル制御部100は、電流指令値演算器110と、非干渉電圧演算器120と、減算器130と、PI制御器140と、ローパスフィルタ150と、加算器160とから構成されている。なお、図3ではq軸に相当する各値について図示を省略している。
電流指令値演算器110は、モータMが基準温度(例えば25℃)である場合において所望のトルクを得るためのdq軸電流テーブルを格納したものである。dq軸電流テーブルは、予め実験又は解析により求められるものである。この電流指令値演算器110は、トルク指令値T、DC電圧Vdc、及びモータ回転数Nを入力のうえdq軸電流テーブルを参照し、dq軸電流指令値i ,i を生成して出力する。
非干渉電圧演算器120は、予め作成したテーブルを格納しており、トルク指令値T、DC電圧Vdc、及びモータ回転数Nを入力のうえ当該テーブルを参照しdq軸非干渉電圧Vd_dcpl,Vq_dcplを生成して出力するものである。このテーブルについてもモータMが基準温度(例えば25℃)である場合において予め実験的に求められた値が格納されている。
減算器130は、dq軸電流指令値i ,i とdq軸電流i、iとを入力し、これらの偏差Δi、Δiを求めるものである。
PI制御器140は、偏差Δi、Δiを入力して偏差Δi、Δiを比例積分(PI)演算増幅することにより非干渉電圧を加味していない状態のdq軸電圧指令値vdi’,vqi’を算出するものである。このとき、PI制御器140は、以下の式(3)からdq軸電圧指令値vdi’,vqi’を算出する。
Figure 2015173547
ローパスフィルタ150は、dq軸電流規範応答の時定数τを持ち、dq軸非干渉電圧Vd_dcpl,Vq_dcplを入力してdq軸非干渉電圧指令値Vd_dcpl_flt,Vq_dcpl_fltを出力するものである。
加算器160は、非干渉電圧を加味していない状態のdq軸電圧指令値vdi’,vqi’とdq軸非干渉電圧指令値Vd_dcpl_flt,Vq_dcpl_fltとを加算して、dq軸電圧指令値vdi 、vqi を出力するものである。すなわち、以下の式(4)によりdq軸電圧指令値vdi 、vqi を得て出力する。
Figure 2015173547
図4は、図1に示した電圧位相制御部200の詳細を示す図である。図4に示すように、電圧位相制御部200は、電圧指令値演算部210と、トルク推定部220と、減算器230と、PI制御器240と、加算器250と、ベクトル変換部260と、波形整形部270とを備えている。
電圧指令値演算部210は、トルク指令値T、DC電圧Vdc、及びモータ回転数Nに基づき電圧ノルム指令値V と基準温度電圧位相値αff とをテーブル参照によって算出し出力する。テーブルには、モータMが基準温度である場合において予め実験的に求めた所望のトルクを得る値が格納されている。
トルク推定部220は、UVW相/dq軸変換器12にて算出されたdq軸電流i,iを入力して、以下の式(5)からモータトルク推定値Tcalを算出する。
Figure 2015173547
なお、Φは磁石磁束であり、L,Lはdq軸インダクタンスであり、pはモータMの極対数である。
減算器230は、モータトルク推定値Tcalとトルク指令値Tとの差分ΔTを算出するものである。
PI制御器240は、差分ΔTを入力し、以下の式(6)から電圧位相補正値αfb を算出するものである。電圧位相補正値αfb はPI増幅された値である。
Figure 2015173547
なお、Kpは比例ゲインであり、Kiは積分ゲインである。
加算器250は、電圧指令値演算部210からの基準温度電圧位相値αff と、PI制御器240からの電圧位相補正値αfb とを、以下の式(7)のように加算することにより補正し、電圧位相指令値αを算出するものである。
Figure 2015173547
ここで、電圧指令値が一定のままではモータの温度変化によって電流が変化してしまうため、電流を一定に制御できる電流ベクトル制御に対して定常トルクに段差が発生してしまうことが知られている。トルク推定部220、減算器230、PI制御器240、及び加算器250はこれを解消するために上記のフィードバック制御を行っている。
ベクトル変換部260は、電圧指令値演算部210からの電圧ノルム指令値V と加算器250からの電圧位相指令値αとを入力し、以下の式(8)からdq軸成分(第2の仮電圧指令値)v **、v **を算出するものである。
Figure 2015173547
波形整形部270は、dq軸成分v **,v **を入力し、これの応答特性を一次応答遅れとするローパスフィルタ271,272とハイパスフィルタ273,274とを備えている。なお、ハイパスフィルタ273,274は、図4において等価変換されており、減算器273a,274a、乗算器273b,274b、及び加算器273c,274cから構成されている。
この波形整形部270は、ローパスフィルタ271,272にdq軸成分v **,v **を入力し、ローパスフィルタ271,272を介して得られた値を減算器273a,274aにてdq軸成分v **、v **から減算する。減算により得られた値は利得k,kを有する乗算器273b,274b介して、加算器273c,274cにてローパスフィルタ271,272の出力に加算される。これにより、dq軸電圧指令値(第2の電圧指令値)vdv ,vqv が生成され出力される。
なお、波形整形部270については以下の式(9)により表すことができる。
Figure 2015173547
ここで、モータMの方程式は式(10)で表され、dq軸成分v **,v **に対するdq軸電流の応答特性を一次遅れとすると、波形整形部270のローパスフィルタ処理は式(10)の右辺第1項と第3項とを、ハイパスフィルタ処理は同じく第2項の成分を生成していることを意味している。
Figure 2015173547
但し、
Figure 2015173547
Rは巻線抵抗であり、ωreは電気角速度である。
さらに、電圧位相制御部200は、非干渉制御初期値演算部280と、補正値演算器290とを備えている。非干渉制御初期値演算部280は、非干渉制御の初期値を演算するものであり、乗算器281,282と、減算器283,284とを備えている。
乗算器281,282は、dq軸電流i,iを入力してモータMの巻線抵抗Rを乗算するものである。減算器283,284は、波形整形部270のローパスフィルタ271,272の出力から乗算器281,282の出力を減算するものである。
非干渉制御はモータのdq軸間の干渉電圧、すなわち誘起電圧を打ち消す制御であり、誘起電圧とは、原理的には式(10)における右辺第3項に相当する。波形整形部270のローパスフィルタ直後の成分から巻線抵抗Rによる電圧降下分Riを算出して差し引けば、モータMの温度によらず精度よく誘起電圧を求めることができる。
しかし、電流ベクトル制御部100においては、モータ温度変化による誘起電圧の変化分は電流フィードバックによって対応することができるものの、モータ温度が基準温度からずれている場合は非干渉制御による干渉電圧値は真の誘起電圧に対して誤差をもって動作する。
そこで、本実施形態において非干渉制御初期値演算部280は、減算器284を加減算器として機能させ、波形整形部270のローパスフィルタ直後の成分から巻線抵抗Rによる電圧降下分Riを算出して差し引き、さらにq軸成分を干渉電圧補正値(初期値補正値)ωreΔΦで補正して非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を算出している。すなわち、非干渉制御初期値演算部280は、式(11)に示す非干渉制御初期値(非干渉電圧指令値の初期値)vd0 ,vq0 を算出している。
Figure 2015173547
また、補正値演算器290は、予め格納するテーブルを参照することによって干渉電圧補正値ωreΔΦを演算するものである。ここで、干渉電圧補正値ωreΔΦは、モータMの温度変化によるトルク変動を補償する電圧位相補正値αfb と相関がある。こ
の相関はトルクによっても異なる。
図5は、干渉電圧補正値ωreΔΦと電圧位相補正値αfb との相関を示すグラフである。図5に示すような相関となっているため、補正値演算器290は、電圧位相補正値αfb を入力すると共に、DC電圧Vdcに加えてトルク指令値Tについても入力する。そして、補正値演算器290は、図5に示すテーブルを参照して干渉電圧補正値ωreΔΦを求めることとなる。
図6は、図1に示した電流ベクトル制御部100の詳細を示す図であって、初期値の設定の様子を示している。なお、図6についても図3と同様にq軸に相当する各値について図示を省略している。通常時の電流ベクトル制御部100は図3に示す構成で動作するが、電圧位相制御モードから電流ベクトル制御モードに切り替わった直後では図6に示す構成で動作する。
すなわち、図6に示すようにローパスフィルタ150の出力は非干渉制御初期値vd0 ,vq0 で初期化され、PI制御器140の出力は切替直前のdq軸電圧指令値v ,v から非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を差し引いた値で初期化される。
このようにすることで切替直後の電流ベクトル制御部100の出力vdi ,vqi は切替直前の電圧指令値vdv ,vqv を引き継ぐので、最終電圧指令値v ,v の連続性が保たれる。これにより、非干渉制御初期値vd0 ,vq0 が適切に設定されておらず制御系にとって外乱となってしまい、最終電圧指令値v ,v の連続性が保たれていても、一時的にdq軸電流が(ひいてはトルクが)振動的になってしまうことを防止することができる。
次に、本実施形態に係るモータ制御装置1の動作を説明する。まず、上記したように非干渉電圧演算器120により算出されるdq軸非干渉電圧Vd_dcpl,Vq_dcplは、電流指令値i 、i と基準温度におけるモータ特性に基づく値となるため、非干渉制御初期値vd0 ,vq0 についても同じようにモード切替時点の電流指令値i 、i と基準温度におけるモータ特性に基づく値であることが望ましい。本実施形態に係る非干渉制御初期値vd0 ,vq0 は、これを実現する値であるため、図7及び図8に示す動作となる。
図7は、本実施形態に係るモータ制御装置1の動作の概略を示すタイミングチャートであり、(a)はトルクを示し、(b)はdq軸電流i、iを示し、(c)は干渉電圧を示している。なお、図7においては比較例の挙動を破線にて示し、本実施形態の挙動を一点鎖線にて示している。
図7に示すように、比較例ではモード切替後における非干渉制御初期値vd0 ,vq0 が適切化されておらず、また、PI制御器140の初期値との配分についても考慮されていないため、結果として電流及びトルクに脈動が生じる(図7(a)及び図7(b)参照)。すなわち、図7(c)の比較例ではモータ温度変化時の干渉電圧(電流A)に示すように、補正をしない非干渉電圧初期値が適用される結果、基準温度において電流Aが流れたときの干渉電圧とかけ離れた値となってしまい、結果として電流及びトルクに脈動が生じる。
これに対して本実施形態に係るモータ制御装置1は、モータMが基準温度であるときの電圧ノルム指令値V と基準温度電圧位相値αff とに基づいてベクトル変換部260にて得られたdq軸成分v **、v **からローパスフィルタ271,272を介して得られた値に加えて、電圧位相補正値αfb に応じた干渉電圧補正値ωreΔΦ
を加味して非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を算出している。
これにより、図7(c)のモータ温度変化時の干渉電圧(電流A)にて示すように、補正をしない非干渉制御初期値vd0 ,vq0 が補正されて補正後の非干渉電圧指令値vd0 ,vq0 が適用されることとなり、図7(a)及び図7(b)に示すように電流及びトルクの脈動を抑制することなる。
図8は、モード切替時のトルク偏差を示すグラフであって、(a)は比較例を示し、(b)は本実施形態を示している。図8(a)に示すように、比較例では干渉電圧補正値ωreΔΦを加味していないことから、モータ高温時及び低温時においてトルク脈動が発生してしまう。これに対して、図8(b)に示すように、本実施形態に係るモータ制御装置1では干渉電圧補正値ωreΔΦを加味した非干渉電圧指令値vd0 ,vq0 が設定されることから、モータ高温時及び低温時においてもトルク脈動が抑えられることとなる。
図9は及び図10は、本実施形態に係るモータ制御装置1の動作の詳細を示すフローチャートであり、図9は電圧位相制御モードにおける動作を示し、図10は電流ベクトル制御モードにおける動作を示している。
まず、図9に示すように、UVW相/dq軸変換器12は、電流センサ8により検出されたU相及びV相の電流i,iをdq軸電流i、iに変換する(S1)。次いで、回転数演算器11は、位置検出器10により検出された電気角検出値θから回転数Nを演算する(S2)。次いで、電圧位相制御部200は、トルク指令値T、及びDC電圧Vdcを取得する(S3)。
その後、制御切替判定部13は、ステップS2において演算された回転数Nが閾値Nlo以下であるかを判断する(S4)。回転数Nが閾値Nlo以下であると判断した場合(S4:YES)、上記の如く電流ベクトル制御の初期値が設定され(S5)、電流ベクトル制御モードに移行し、図9に示す処理は終了する。すなわち、ステップS5では式(11)に示す干渉電圧補正値ωreΔΦを加味した非干渉電圧指令値vd0 ,vq0 で初期化され、且つ、PI制御器140の出力は切替直前のdq軸電圧指令値v ,v から非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を差し引いた値で初期化される。
一方、回転数Nが閾値Nlo以下でないと判断した場合(S4:NO)、電圧位相制御モードが継続し、まず、電圧指令値演算部210は、トルク指令値T、DC電圧Vdc、及びモータ回転数Nに基づき電圧ノルム指令値V と基準温度電圧位相値αff とをテーブル参照によって算出する(S6)。
次に、トルク推定部220は、ステップS1にて算出されたdq軸電流i,iを入力して、モータトルク推定値Tcalを算出する(S7)。その後、PI制御器240は、モータトルク推定値Tcalとトルク指令値Tとの差分ΔTを入力し、電圧位相補正値αfb を算出する(S8)。
次いで、ベクトル変換部260が基準温度電圧位相値αff と電圧位相補正値αfb との加算値、及び、電圧ノルム指令値V から生成したdq軸成分v **、v **について波形整形処理を施す(S9)。このステップS9の処理において波形整形部270は、dq軸成分v **,v **を入力し、ローパスフィルタ処理とハイパスフィルタ処理とをこの順で施し、dq軸電圧指令値vdv ,vqv を生成する。
次に、補正値演算器290は、トルク指令値T、DC電圧Vdc、及び電圧位相補正
値αfb からテーブルを参照して干渉電圧補正値ωreΔΦを演算し、非干渉制御初期値演算部280は、干渉電圧補正値ωreΔΦを加味した非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を算出する(S10)。なお、補正値演算器290は、トルク指令値Tに代えて、これの代表特性となる、モータMが基準温度であるときの基準温度電圧位相値αff を入力して、干渉電圧補正値ωreΔΦを算出するようにしてもよい。
その後、dq軸/UVW相変換器4は、入力した最終電圧指令値v ,v (すなわち、ステップS9にて得られるdq軸電圧指令値vdv ,vqv )を三相電圧指令値v ,v ,v に変換する(S11)。次に、PWM変換器5は、三相電圧指令値v 、v 、v に対応したインバータ6のパワー素子駆動信号Duu 、Dul 、Dvu 、Dvl 、Dwu 、Dwl を生成し、インバータ6はバッテリBatからのDC電圧Vdcを擬似交流電圧v,v,vに変換して出力する(S12)。これにより、モータMが駆動され、図9に示す処理は終了する。なお、図9に示す処理は電流ベクトル制御モードに移行しない限り、モータ制御装置1の電源がオフとなるまで、繰り返し実行される。
また、電流ベクトル制御モードでは図10に示す処理が実行される。まず、UVW相/dq軸変換器12は、電流センサ8により検出されたU相及びV相の電流i,iをdq軸電流i、iに変換する(S21)。次いで、回転数演算器11は、位置検出器10により検出された電気角検出値θから回転数Nを演算する(S22)。次いで、電流ベクトル制御部100は、トルク指令値T、及びDC電圧Vdcを取得する(S23)。
その後、制御切替判定部13は、ステップS2において演算された回転数Nが閾値Nhi以上であるかを判断する(S24)。回転数Nが閾値Nhi以上であると判断した場合(S24:YES)、電圧位相制御の初期値が設定され(S25)、電圧位相制御モードに移行し、図10に示す処理は終了する。なお、ステップS25では、公知の種々の手法により初期値が設定される。
一方、回転数Nが閾値Nhi以上でないと判断した場合(S24:NO)、電圧ベクトル制御モードが継続し、まず、電流指令値演算器110及び非干渉電圧演算器120がトルク指令値T、DC電圧Vdc、及びモータ回転数Nを入力のうえそれぞれのテーブルを参照し、dq軸電流指令値i ,i 及びdq軸非干渉電圧Vd_dcpl,Vq_dcplを生成する(S26)。
次いで、減算器130は、dq軸電流指令値i ,i とdq軸電流i、iとを入力し、これらの偏差Δi、Δiを求め、PI制御器140は、偏差Δi、Δiを比例積分(PI)演算増幅することにより非干渉電圧を加味していない状態のdq軸電圧指令値vdi’,vqi’を算出する(S27)。
次に、ローパスフィルタ150はdq軸非干渉電圧Vd_dcpl,Vq_dcplを入力してdq軸非干渉電圧指令値Vd_dcpl_flt,Vq_dcpl_fltを出力し、加算器160は、非干渉電圧を加味していない状態のdq軸電圧指令値vdi’,vqi’とdq軸非干渉電圧指令値Vd_dcpl_flt,Vq_dcpl_fltとを加算してdq軸電圧指令値vdi 、vqi を得る(S28)。
その後、dq軸/UVW相変換器4は、入力した最終電圧指令値v ,v (すなわち、ステップS28にて得られるdq軸電圧指令値vdv ,vqv )を三相電圧指令値v ,v ,v に変換する(S29)。次に、PWM変換器5は、三相電圧指令値v 、v 、v に対応したインバータ6のパワー素子駆動信号Duu 、Dul 、Dvu 、Dvl 、Dwu 、Dwl を生成し、インバータ6はバッテリ
BatからのDC電圧Vdcを擬似交流電圧v,v,vに変換して出力する(S30)。これにより、モータMが駆動され、図10に示す処理は終了する。なお、図10に示す処理は電圧位相制御モードに移行しない限り、モータ制御装置1の電源がオフとなるまで、繰り返し実行される。
このようにして、本実施形態に係るモータ制御装置1によれば、非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を算出するにあたり、電圧位相補正値αfb に応じた干渉電圧補正値ωreΔΦを加味するため、モータMの温度変化によるトルク変動を補償する電圧位相補正値αfb と相関がある干渉電圧補正値ωreΔΦを加味することとなり、モータMの温度によらずに適切な非干渉制御初期値vd0 ,vq0 が求められることとなる。従って、非干渉制御を行いつつも、モータ温度によらず適切に初期値を設定してトルクの脈動を抑制することができる。
また、補正値演算器290は、さらにトルク指令値又はモータMが基準温度であるときの基準温度電圧位相値αff に基づいて干渉電圧補正値ωreΔΦを算出するため、トルクによってモータ温度変化に対する感度が変化する電圧位相補正値αfb に、更にトルク指令値T又はトルク指令値Tの代表特性となる、モータが基準温度であるときの基準温度電圧位相値αff を考慮することで、一層精度良く干渉電圧補正値ωreΔΦを算出して、非干渉制御初期値vd0 ,vq0 の精度を高めることができる。
また、補正値演算器290は、さらにバッテリ電圧Vdcに基づいて干渉電圧補正値ωreΔΦを算出するため、バッテリ電圧Vdcによってモータ温度変化に対する感度が変化する電圧位相補正値αfb に、更にバッテリ電圧Vdcを考慮することで、一層精度良く干渉電圧補正値ωreΔΦを算出して、非干渉制御初期値vd0 ,vq0 の精度を高めることができる。
また、補正値演算器290は、dq軸成分v **、v **に対してローパスフィルタ処理が施された値、モータMのdq軸電流i、iとモータ巻線の抵抗値Rとの乗算値、及び、電圧位相補正値αfb に応じた干渉電圧補正値ωreΔΦに基づき、非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を算出する。このため、非干渉制御と等価な周波数成分の電圧成分を抽出することとなり、より適切な非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を算出することができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係るモータ制御装置2は、第1実施形態のものと同様であるが、構成及び動作が第1実施形態のものと一部異なっている。以下、第1実施形態との相違点のみを説明する。
図11は、第2実施形態に係る電圧位相制御部200の詳細を示す図である。図11に示すように、第2実施形態に係る電圧位相制御部200は、補正値演算器290がトルク指令値T、DC電圧Vdc、及び電圧位相補正値αfb に加えて、回転数Nについても入力するようになっている。また、補正値演算器290は、トルク指令値T、及び電圧位相補正値αfb に加えて、回転数Nに基づいて干渉電圧補正値ωreΔΦを演算するためのテーブルを格納している。
ここで、電圧センサ7が故障した場合、電圧ノルム指令値V 通りの電圧をモータMに印加できなくなる。このため、トルク応答性や制御系の安定性が損なわれる恐れがある。よって、本実施形態に係るモータ制御装置2は、電圧センサ7の故障を検知すると、故障検知前のDC電圧Vdcを保持しつつ非常時回避機能として強制的に電圧位相制御モードから電流ベクトル制御モードに移行するようにしている。
図12は、第2実施形態に係るモータ制御装置2において電圧センサ7の故障時におけるモード移行の様子を示す図である。電圧センサ7の故障時においては、図10に示すように想定していない回転数Nで電流ベクトル制御モードに移行する。例えば、図10に示すように、回転数Nが閾値Nloはもとより閾値Nhiも超えるにも拘わらず、電圧位相制御モードから電流ベクトル制御モードに移行する。
このような場合、補正値演算器290は、第1実施形態にて示したテーブルに基づいて干渉電圧補正値ωreΔΦを演算することとなる。このように構成することで、通常制御時には想定していない回転数Nでの電流ベクトル制御モードへの切り替えに対してもトルク脈動を抑制することができる。
なお、電圧センサ7が故障したか否かについては例えば特開2007−282299号公報に記載の手法など、種々の公知又は周知の手法によって判断できる。センサの故障判断機能は、便宜上以下の説明において補正値演算器290が備えるものとするが、特にこれに限らず、補正値演算器290以外の部位が備えるようになっていてもよいし、モータ制御装置2外の機器が備えるようになっていてもよい。
図13は、本実施形態に係るモータ制御装置2の動作の詳細を示すフローチャートであり、電圧位相制御モードにおける動作を示している。
まず、図13に示すステップS41〜S45の処理、及び、ステップS47〜S53の処理は、図9に示したステップS1〜S12の処理と同じであるため、説明を省略する。
ステップS44において回転数Nが閾値Nlo以下でないと判断した場合(S44:NO)、補正値演算器290は、電圧センサ7が故障したかを判断する(S46)。電圧センサ7が故障していないと判断した場合(S46:NO)、電圧位相制御モードが継続し、ステップS47〜S53の処理が実行される。
一方、電圧センサ7が故障したと判断した場合(S46:YES)、処理はステップS45に移行する。そして、図13に示す処理は終了する。
このようにして、第2実施形態に係るモータ制御装置2によれば、第1実施形態と同様に、非干渉制御を行いつつも、モータ温度によらず適切に初期値を設定してトルクの脈動を抑制することができる。また、一層精度良く算出して、非干渉制御初期値vd0 ,vq0 の精度を高めることができる。さらに、非干渉制御と等価な周波数成分の電圧成分を抽出することとなり、より適切な非干渉制御初期値vd0 ,vq0 を算出することができる。
加えて、第2実施形態によれば、補正値演算器290は、さらにモータ回転数Nに基づいて干渉電圧補正値ωreΔΦを算出するため、モータ回転数Nによってモータ温度変化に対する感度が変化する電圧位相補正値αfb に、更にモータ回転数Nを考慮することで、一層精度良く干渉電圧補正値ωreΔΦを算出して、非干渉制御初期値vd0 ,vq0 の精度を高めることができる。しかも、算出にバッテリ電圧Vdcを用いずバッテリセンサ等の故障時においても非干渉制御初期値vd0 ,vq0 の精度を高めることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものでは無く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば上記実施形態に係るモータ制御装置1,2は、図示した回路構成に限るものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で公知の種々の回路構成とすることが可能である。
1,2 :モータ制御装置
3 :制御モード切替器(切替部)
4 :dq軸/UVW相変換器
5 :PWM変換器
6 :インバータ
7 :電圧センサ
8 :電流センサ
10 :位置検出器
11 :回転数演算器
12 :UVW相/dq軸変換器
13 :制御切替判定部
100 :電流ベクトル制御部
110 :電流指令値演算器
120 :非干渉電圧演算器
130 :減算器
140 :PI制御器
150 :ローパスフィルタ
160 :加算器
200 :電圧位相制御部
210 :電圧指令値演算部
220 :トルク推定部
230 :減算器
240 :PI制御器
250 :加算器
260 :ベクトル変換部
270 :波形整形部
271,272 :ローパスフィルタ
273,274 :ハイパスフィルタ
273a,274a :減算器
273b,274b :乗算器
273c,274c :加算器
280 :非干渉制御初期値演算部(初期値算出部)
281,282 :乗算器
283,284 :減算器
290 :補正値演算器(初期値算出部)
Bat :バッテリ
M :モータ

Claims (5)

  1. トルク指令値に応じた電流指令値及び非干渉電圧指令値を算出し、算出した電流指令値に基づく電流ベクトル制御を行うと共に補干渉電圧指令値に基づく非干渉制御を行うことにより第1の電圧指令値を算出する電流ベクトル制御部と、
    前記トルク指令値に基づいてモータへの電圧位相指令値及び電圧振幅指令値を生成し、モータ巻線へ供給される電流の検出値に基づいてモータトルクを推定し、推定したモータトルク及び前記トルク指令値から求められる電圧位相補正値と前記電圧位相指令値との偏差、並びに、前記電圧振幅指令値に基づいて、第2の電圧指令値を生成する電圧位相制御部と、
    前記電流ベクトル制御部により算出された第1の電圧指令値に基づいてモータを制御する電流ベクトル制御モードと、前記電圧位相制御部により算出された第2の電圧指令値に基づいてモータを制御する電圧位相制御モードとの間で制御モードを切り替える切替部と、を備え、
    前記電圧位相制御部は、前記切替部により前記電圧位相制御モードから前記電流ベクトル制御モードに切り替えられた場合の前記非干渉電圧指令値の初期値を算出する初期値算出部を有し、当該初期値算出部は、前記電圧位相補正値に応じた初期値補正値を加味して前記非干渉電圧指令値の初期値を算出する
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記初期値算出部は、さらに前記トルク指令値又はモータが基準温度であるときの基準温度電圧位相値に基づいて初期値補正値を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記初期値算出部は、さらにバッテリ電圧に基づいて初期値補正値を算出する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のモータ制御装置。
  4. 前記初期値算出部は、さらにモータ回転数に基づいて初期値補正値を算出する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 前記電圧位相制御部は、前記電圧位相補正値と前記電圧位相指令値との偏差及び前記電圧振幅指令値に基づいて第2の仮電圧指令値を生成し、当該第2の仮電圧指令値に対してローパスフィルタ処理及びハイパスフィルタ処理をこの順に施して第2の電圧指令値を生成する波形整形部をさらに備え、
    前記初期値算出部は、当該第2の仮電圧指令値に対してローパスフィルタ処理が施された値、モータ巻線へ供給される電流の検出値とモータ巻線の抵抗値との乗算値、及び、前記電圧位相補正値に応じた初期値補正値に基づき、前記非干渉電圧指令値の初期値を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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