JP2015168303A - 車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】収納スペースの減少及びコスト増加を抑えつつ、乗員の背部やシートバックにおける温度や湿度を適切に低減し、乗員の快適性を向上させることができる車体構造を提供する。【解決手段】車体構造1は、シートバック2aを備えた左右のシート2と、車体側方部材7と、シートバック2aの後方にシートバック後方空間10を介して配置されたバックトリム6と、ルーフ4を格納するルーフ格納部15と、ルーフ格納部15と連通するように設けられ、正面視でシートバック2aと重複する位置に開口部6bが形成されている収納部16と、を有し、ルーフ4がルーフ格納部15に格納されている状態において、ルーフ4の外周の間隙からルーフ格納部15内に流入した風を、収納部16を通って、その開口部6bからシートバック後方空間10に向けて流出させる通風経路が形成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、車体構造に係わり、特に、ルーフが開閉可能なオープンカーの車体構造に関する。
一般に、スポーツタイプの車両は、車室内空間の広さよりも外観意匠性や走行性能が重要視されている。そのため、十分な収納スペースを確保することが困難であり、従来から、狭い車室内空間に収納スペースを設ける工夫が施されている。例えば、特許文献1には、収納スペースとして、シートバック後方のバックトリムに物入れボックスを設ける車両用バックトリムの構造が提案されている。
また、特に、オープンカーの場合は、開閉可能なルーフを格納する空間も車室内後方に併設する必要があるので、十分な収納スペースを確保することがより困難となる。特許文献1には、これに対処するために、ルーフ格納部と隔てた空間に、ボックス形状の収納スペースを設ける車両用バックトリムの構造も提案されている。
他方で、上記と同様の理由から、オープンカーでは、シートバックとバックトリムとの間の空間を広く確保することが困難であるので、シートバックとバックトリムとの間の空間に空気が滞留しやすくなる。そのため、乗員が長時間着座していると、シートバックや乗員の背部の温度や湿度が上昇し、蒸れなどの不快感を乗員に与えてしまう場合がある。例えば、特許文献2には、シートに送風装置を設けて、送風された空気をシートバックから吹き出すようにした車両用シートの構造が提案されているが、そのような構造をオープンカーなどに適用すると、シートバックや乗員の背部における温度や湿度の上昇に起因する乗員の不快感を抑制することができると考えられる。
特開2005−313883号公報 特開2010−162935号公報
しかしながら、特許文献2に提案された車両用シートの構造のように、送風装置を車室内空間に設けると、コストが高くなる。また、シート後方に送風装置を配設するスペースが必要であるため、オープンカーなどの限られた車室内空間における収納スペースが更に縮小される。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、収納スペースの減少及びコスト増加を抑えつつ、乗員の背部やシートバックにおける温度や湿度を適切に低減し、乗員の快適性を向上させることができる車体構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、ルーフが開閉可能なオープンカーの車体構造であって、シートクッション及びシートバックを備えた左右のシートと、これらのシートの両側に設けられた車体側方部材と、シートのシートバックの後方にシートバック後方空間を介して配置されたバックトリムと、車体側方部材の間のバックトリムの後方に設けられ、ルーフを格納するルーフ格納部と、バックトリムの後方で且つルーフ格納部と連通するように設けられた収納部であって、この収納部は正面視でシートのシートバックと重複する位置に開口部が形成されている収納部と、を有し、ルーフがルーフ格納部に格納されている状態において、ルーフ格納部に格納されたルーフの外周の間隙からルーフ格納部内に流入した風を、収納部を通って、その開口部からシートバック後方空間に向けて流出させる通風経路が形成されていることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、ルーフ格納部と収納部とを連通させると共に、収納部とシートバック後方空間とを当該収納部の開口部を介して連通させることによって、通風経路が形成されているので、ルーフ格納状態において、ルーフの外周の間隙からルーフ格納部内に流入した風を、収納部を通して、その開口部からシートバック後方空間に向けて適切に流出させることができる。これにより、シートバック後方空間における空気の滞留を抑制することができ、シートバックや乗員の背部における温度や湿度の上昇を抑制することができる。よって、乗員の背部やシートバックの蒸れなどを抑制することができ、乗員の快適性を向上させることが可能となる。
また、本発明においては、収納部を用いて上述した通風経路を形成するため、収納スペースを犠牲にすることなく、収納スペースを有効利用して送風することができる。加えて、ルーフ格納部と収納部とが連通しているため、ルーフの格納時にも適切に送風することができる。
更に、本発明においては、特許文献2に記載されたような送風装置を用いずに、上述した通風経路を用いて車体外部からの巻き込み風をシートバックに向けて流出させるため、送風装置を用いる構成と比較して、コストを低下させることができると共に、送風装置を配設するスペースを要しないので、広い収納スペースを確保することができる。
本発明において、好ましくは、ルーフの外周の間隙は、シートバック及びルーフ格納部と車体側方部材との間で車体前後方向に延びる間隙を含む。
このように構成された本発明においては、シートバックの側方から、格納状態にあるルーフの側方にかけて、車体前後方向に比較的長い距離延びる間隙を用いるため、多くの巻き込み風を間隙から取り込むことができる。そのため、十分な量の風をシートバックに対して送ることができる。
本発明において、好ましくは、収納部の開口部には脱着可能なリッドが設けられている。
このように構成された本発明においては、脱着可能なリッドを収納部の開口部に設けるため、リッドの取り外し/取り付けによって、開口部からの送風の有無を切り替えることができる。そのため、送風の有無を切り替えるための装置などを別途追加することなく、乗員の好みに応じて、送風の有無を容易に切り替えることができる。
また、本発明によれば、リッドが脱着可能であるため、開口部を開放した状態で走行することができる。
本発明において、好ましくは、収納部は、ルーフ格納部の下方に設けられ、この収納部の後方部には、車体前方側に向かって下方に傾斜する傾斜面が正面視で開口部と重複する位置に形成されている。
このように構成された本発明においては、車体前方側に向かって下方に傾斜する傾斜面を収納部の後方部に形成するため、この傾斜面によって、収納部の後方部付近を通過する風を前方の開口部に向けて指向させることができる。これにより、開口部から前方に向けて風を適切に吹き出させることができる。
本発明において、好ましくは、更に、左右のシートのシートバックの間でバックトリムの後方に設けられた中央収納ボックスを有し、この中央収納ボックスは、車体前後方向に延びる側壁を備え、収納部は、左右のシートの後方に設けられ、中央収納ボックスの側壁により、開口部が設けられた高さ位置において、左右に離間するように設けられている。
このように構成された本発明においては、左右のシートバックの各々の後方に設けられた収納部を中央収納ボックスの側壁によって離間させて、収納部の車幅方向における内側の壁面を、中央収納ボックスの側壁によって構成するため、この中央収納ボックスの側壁により、左右の収納部間を風が行き来しなくなる、つまり左右の収納部を含む空間全体に風が分散しなくなる。その結果、左右の収納部内を通過する風を前方の開口部に向けて指向させることができる。
本発明において、好ましくは、シートのシートバックは、シートフレームにネット材が張設されたネットシートである。
このように構成された本発明においては、ウレタン層などを形成せずに、ネット材を用いてシートバックを構成するため、シートバックの通気性が高くなる。そのため、開口部からの送風を乗員の背部やシートバック内部まで確実に浸透させることができ、蒸れなどを効果的に抑制することが可能となる。
本発明の車体構造によれば、収納スペースの減少及びコスト増加を抑えつつ、乗員の背部やシートバックにおける温度や湿度を適切に低減し、乗員の快適性を向上させることができる。
本発明の実施形態による車体構造を前方斜め上方から見た斜視図である。 図1のII−II線に沿って見た部分断面図である。 図1の車体構造の平面図である。 本発明の実施形態による車体構造のバックトリムを後方から見た斜視図である。 本発明の実施形態による車体構造を前方斜め上方から見た、車体の外部からの風が車内に流入する様子を示す斜視図である。 本発明の実施形態による車体構造における、車体の外部から流入した風が車内を流れていく様子を示す部分断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による車体構造を説明する。
まず、図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態による車体構造について説明する。図1は、本発明の実施形態による車体構造を前方斜め上方から見た斜視図であり、図2は、図1のII−II線に沿って見た部分断面図であり、図3は、図1の車体構造の平面図である。なお、図1乃至図3では、説明の便宜上、車体構造の構成要素を適宜取り外した図を示す。
図1に示すように、本発明の実施形態による車体構造は、オープンカーの車体構造1であり、左右に配置された2つのシート2と、これらシート2の後方に配置された車両用トリム3と、開閉可能になっており、シート2の後方に格納されるルーフ4と、2つのシート2の両側に設けられ、車両のベルトラインを形成するボディ部材である車体側方部材7と、を有する。なお、図1では、ルーフ4の全開時の状態を示している。また、図1では、説明の便宜上、左右のシート2の右側のシート2を取り外した図を示している。
シート2は、背もたれとなるシートバック2a、及び座面となるシートバック2bを備える。シートバック2aは、空気が通過可能に作られている。具体的には、シートバック2aは、シートフレームにネット材が張設されたネットシートによって作られている。つまり、シートバック2aは、ウレタン層などが形成されておらず、ネット材を用いて作られている。
車両用トリム3は、左右のシートバック2aの両方の後方を覆うように延在するバックトリム6を備える。このバックトリム6の後方の空間に、ルーフ4が格納されるようになっている。また、バックトリム6には、左右のシートバック2aのそれぞれの後方に対応する箇所に、開閉可能で且つ脱着可能なリッド6aが設けられている。
図2に示すように、シートバック2aの背面とバックトリム6の前面との間には、比較的狭いシートバック後方空間10が形成されている。つまり、シートバック2aとバックトリム6とは、シートバック後方空間10を挟んで離間している。
また、図2に示すように、車両用トリム3は、バックトリム6の他に、シートバックバー11を覆うフロントパッケージトリム8と、車内のリアフロア12の上方に設けられ、シートバック2a後方の車内空間を画定するリアパッケージトリム9とを有する。このようなバックトリム6、フロントパッケージトリム8及びリアパッケージトリム9の壁面によって形成される空間内に、破線領域に示すように、ルーフ4を格納するためのルーフ格納部15、及び収納スペースとしての収納部16が設けられる。
ルーフ格納部15は、ルーフ4の全開時にルーフ4が格納される空間であり、フロントパッケージトリム8とリアパッケージトリム9との間に設けられている。また、ルーフ格納部15は、収納部16よりも上方に位置し、収納部16と連通している。つまり、ルーフ格納部15と収納部16とは、隔壁などによって隔てられておらず、互いに気密状態ではない。
収納部16は、独立したボックス(物入れボックス)ではなく、活用自由度が高い非ボックス形状の空間である。このような収納部16は、バックトリム6の後方における、左右のシートバック2aのそれぞれの後方に対応する位置に設けられており(図3参照)、また、バックトリム6には、これら左右の収納部16のそれぞれに用いるリッド6aが取り付けられている(図1参照)。乗員は、バックトリム6に設けられたリッド6aが現れるようにシートバック2aを倒し、リッド6aを開いて、収納部に物を収納することができるようになっている。
より具体的には、収納部16は、図2に示すように、ルーフ格納部15の下方に位置し、リアパッケージトリム9の底面の上方で、且つフロントパッケージトリム8の下方(言い換えるとシートバックバー11の下方)に設けられている。リアパッケージトリム9の底面が略水平に構成されているため、収納部16の底面16aも略水平となっており、収納部16に物を出し入れし易くなっている。
また、車体前後方向における収納部16の後方部は、車体前方側に向かって下方に傾斜する傾斜面16bによって形成されている。更に、車体前後方向における収納部16の前方部には、バックトリム6に対して脱着可能なリッド6aが設けられている。図2に示すように、リッド6aがバックトリム6に取り付けられている状態では、収納部16とシートバック後方空間10とがリッド6aによって隔絶される。
一方で、リッド6aがバックトリム6から取り外された場合には、図3に示すように、バックトリム6におけるリッド6a部分に開口部6bが形成され、この開口部6bを介して、バックトリム6の後方とバックトリム6の前方とが連通される。これにより、ルーフ格納部15及び収納部16が設けられたバックトリム6の後方と、シートバック後方空間10及びシートバック2aが設けられたバックトリム6の前方とで、通気可能な状態となる。
また、図3に示すように、左右のシート2のシートバック2aの間でバックトリム6の後方に、中央収納ボックス20が設けられている。加えて、バックトリム6には、中央収納ボックス20を塞ぐリッド6cが設けられている。乗員は、バックトリム6に設けられたリッド6cを開いて、中央収納ボックス20に物を収納することができるようになっている。
また、リアパッケージトリム9の車幅方向における両端部には、下方に凹陥され、車体前後方向に延びる細長い凹陥部9aが形成されている。凹陥部9aは、車体前方側に向かって下方に傾斜する傾斜面を有しており、この傾斜面の最も低い箇所に排水口9bが設けられている。これにより、格納状態にあるルーフ4の側方と車体側方部材7との隙間から流入した雨水などが、凹陥部9aの傾斜面を流れて、排水口9bから排出されるようになっている。また、このような凹陥部9a及び排水口9bを設けると、ルーフ格納部15と連通した収納部16に雨水などが流入しなくなる。
次に、図4を参照して、中央収納ボックス20について具体的に説明する。図4は、本発明の実施形態による車体構造1のバックトリム6を後方から見た斜視図である。図4に示すように、バックトリム6の背面には、中央収納ボックス20が取り付けられている。詳しくは、中央収納ボックス20は、左右のシートバック2aの間の車幅方向中央部に対応する、バックトリム6の背面上の位置に取り付けられている。
また、図4に示すように、左右のシートバック2aの各々の後方に設けられた収納部16に適用されるリッド6a及び開口部6bが、中央収納ボックス20を挟んだバックトリム6の両側の位置に設けられている。つまり、左右のシートバック2aの各々の後方に設けられた収納部16は、中央収納ボックス20の側壁20aによって左右に離間される(図3参照)。この場合、中央収納ボックス20の側壁20aが、収納部16の車幅方向における内側の壁面となる。
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施形態による車体構造の作用効果を説明する。
図5は、本発明の実施形態による車体構造1を前方斜め上方から見た、車体外部からの風が車内に流入する様子を説明するための図である。
図5に示すように、車両の走行により生じた巻き込み風が、格納状態にあるルーフ4の外周の間隙から、車内に流れ込む。具体的には、巻き込み風は、矢印A1に示すように、バックトリム6の後端部(詳しくはフロントパッケージトリム8の後端部)と、格納状態にあるルーフ4の前端部との間で、車幅方向に延びる間隙を流れ込む。これと同時に、巻き込み風は、矢印A2に示すように、シートバック2a及び格納状態にあるルーフ4と、車体側方部材7との間で、車体前後方向に延びる間隙を流れ込む。この間隙は、シートバック2aの側方からルーフ4の側方にかけて、車体前後方向に比較的長い距離延びているため、この間隙から、多くの巻き込み風が車内に取り込まれる。
図6は、本発明の実施形態による車体構造1における、車体外部から流入した風が車内を流れていく様子を示す部分断面図である。図6は、図2と同様に、図1中の切断線II−IIに沿った断面拡大図である。また、バックトリム6のリッド6aを取り外した状態を示している。
図6において、矢印B1(実線で示す)は、図5中の矢印A1によって示した、フロントパッケージトリム8の後端部と格納状態にあるルーフ4の前端部との間で車幅方向に延びる間隙から流入した風を示している。また、矢印B2(破線で示す)は、図5中の矢印A2によって示した、シートバック2a及び格納状態にあるルーフ4と車体側方部材7との間で車体前後方向に延びる間隙から流入した風を示している。
矢印B1及びB2に示すように車内に流入した風は、リアパッケージトリム9内を下方へ流れていく。つまり、連通しているルーフ格納部15及び収納部16を順に通過していく。具体的には、風は、ルーフ格納部15に格納されたルーフ4の周囲を通過した後、その下方の収納部16内を前方へと流れていく。この場合、収納部16の後方部が、車体前方側に向かって下方に傾斜する傾斜面16bによって形成されているため、収納部16の後方部付近を通過する風は、矢印B3に示すように、傾斜面16bによって、前方の開口部6bに向かって指向される。また、上述したように、収納部16の車幅方向における内側の壁面が、中央収納ボックス20の側壁20aによって形成されているため(図3及び図4参照)、この中央収納ボックス20の側壁20aにより、左右の収納部16間を風が行き来しなくなる、つまり左右の収納部16を含む空間全体に風が分散しなくなる。その結果、左右の収納部16内を流れる風が前方の開口部6bに向かって指向される。
このように収納部16内を前方に向かって流れた風は、矢印B4に示すように、収納部16の前方部にある、バックトリム6に設けられた開口部6bを通過して、シートバック後方空間10へと吹き出される。そして、この風は、矢印B5に示すように、ネット材によって作られたシートバック2aを通過して、シートバック2aの前方に送風されたり、矢印B6に示すように、シートバック2aの内部を流れたりする。
以上述べたことから、本実施形態によれば、格納状態にあるルーフ4の外周の間隙から流入した車両の巻き込み風を、連通しているルーフ格納部15及び収納部16を通して、バックトリム6の開口部6bから前方へ吹き出させることにより、ネット材によって構成されたシートバック2aの前方(つまり乗員の背部)に送風させたり、シートバック2aの内部に浸透させたりすることができる。これにより、シートバック2aや乗員の背部における温度や湿度の上昇を抑制することができる。そのため、乗員の背部やシートバック2aの蒸れなどを抑制することができ、乗員の快適性を向上させることが可能となる。
ここで、乗員の首や顔周りに後方から送風すると不快感を与える場合があるが、本実施形態では、シートバック2aと重複するバックトリム6上の位置に開口部6bを設けて、乗員の背中や腰部に後方から送風するため、そのような不快感を乗員に与えることはない。
更に、本実施形態では、ルーフ格納部15と収納部16とを連通させ、収納部16を開口部6bを介してシートバック後方空間10と連通させることによって通風経路を形成するため、つまり収納部16を用いて通風経路を形成するため、収納スペースを犠牲にすることなく、収納スペースを有効利用して送風することができる。また、ルーフ格納部15と収納部16とが連通しているため、つまり、ルーフ4の格納状態においてルーフ格納部15と収納部16とが互いに気密状態でないため、ルーフ4の格納時にも適切に送風することができる。
また、上述のようにルーフ格納部15と収納部16とが連通しているので、ルーフ4の全閉時には(この時にはルーフ格納部15にルーフ4が存在しない)、収納部16と共に、ルーフ格納部15も収納スペースとして利用することができる。この場合、ルーフ格納部15と収納部16とが一体的な収納スペースを形成するため、ルーフ4の全閉時には大きな収納スペースを利用することができる。
更に、本実施形態では、特許文献2に記載されたような送風装置を用いずに、上述したような通風経路を用いて車体外部からの巻き込み風をシートバック2aに向けて流出させるため、送風装置を用いる構成と比較して、コストを低下させることができると共に、送風装置を配設するスペースを要しないので、広い収納スペースを確保することができる。
更に、本実施形態では、リッド6aを脱着可能に構成するため、バックトリム6に対するリッド6aの取り外し/取り付けによって、開口部6bからの送風の有無を切り替えることができる。そのため、送風の有無を切り替えるための装置などを別途追加することなく、乗員の好みに応じて、送風の有無を容易に切り替えることができる。
ここで、本実施形態のようにリッド6aを脱着可能に設けた場合と、リッドを回動式に構成した場合(この場合リッドを回動させて開口部を形成する)、及びリッドをスライド式に構成した場合(この場合リッドをスライドさせて開口部を形成する)とを比較する。リッドを回動式に構成した場合には、シートバック2aを前方に倒伏させた状態でしか開口部を開放することができない。つまり、走行時にはシートバック2aを前方に倒伏させられないので、リッドを回動式に構成した場合には、非走行時にしか開口部を開放することができない。これに対して、本実施形態では、リッド6aが脱着可能であり、開口部6bを開放する際にリッド6aを取り外すので、走行時に開口部6bを開放しておくことができる。つまり、本実施形態によれば、開口部6bを開放した状態で走行することができる。
また、リッドをスライド式に構成した場合には、複雑な機構を設けることになりコストが増加すると共に、収納スペースを圧迫する場合がある。これに対して、本実施形態のような脱着可能なリッド6aでは、複雑な機構を要せず、低コストにて実現することができると共に、リッド6aが取り外せるため、収納スペースを圧迫することもない。
なお、上述した実施形態では、ネット材によって構成されたシートバック2aを示したが、シートバック2aをネット材によって構成しなくてもよい。例えば、シートバック2aとして、ネットシートではなく、ウレタン層などを有するシートを用いてもよい。その場合、上述した通風経路によって開口部6bからシートバック後方空間10へ吹き出された風は、シートバック2a内をほとんど通過しないが、少なくともシートバック後方空間10における空気の滞留を抑制することができる。そのため、シートバック2aの背面における温度上昇が抑制されるので、シートバック2aや乗員の背部における温度や湿度の上昇をある程度抑制することができる。
1 車体構造
2 シート
2a シートバック
3 車両用トリム
4 ルーフ
6 バックトリム
6a リッド
6b 開口部
7 車体側方部材
10 シートバック後方空間
15 ルーフ格納部
16 収納部
16b 傾斜面
20 中央収納ボックス
20a 側壁

Claims (6)

  1. ルーフが開閉可能なオープンカーの車体構造であって、
    シートクッション及びシートバックを備えた左右のシートと、
    これらのシートの両側に設けられた車体側方部材と、
    上記シートのシートバックの後方にシートバック後方空間を介して配置されたバックトリムと、
    上記車体側方部材の間の上記バックトリムの後方に設けられ、上記ルーフを格納するルーフ格納部と、
    上記バックトリムの後方で且つ上記ルーフ格納部と連通するように設けられた収納部であって、この収納部は正面視で上記シートのシートバックと重複する位置に開口部が形成されている上記収納部と、を有し、
    上記ルーフが上記ルーフ格納部に格納されている状態において、上記ルーフ格納部に格納されたルーフの外周の間隙から上記ルーフ格納部内に流入した風を、上記収納部を通って、その開口部から上記シートバック後方空間に向けて流出させる通風経路が形成されていることを特徴とする車体構造。
  2. 上記ルーフの外周の間隙は、上記シートバック及び上記ルーフ格納部と上記車体側方部材との間で車体前後方向に延びる間隙を含む請求項1に記載の車体構造。
  3. 上記収納部の開口部には脱着可能なリッドが設けられている請求項1又は請求項2に記載の車体構造。
  4. 上記収納部は、上記ルーフ格納部の下方に設けられ、この収納部の後方部には、車体前方側に向かって下方に傾斜する傾斜面が正面視で上記開口部と重複する位置に形成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の車体構造。
  5. 更に、上記左右のシートのシートバックの間で上記バックトリムの後方に設けられた中央収納ボックスを有し、この中央収納ボックスは、車体前後方向に延びる側壁を備え、
    上記収納部は、左右のシートの後方に設けられ、上記中央収納ボックスの側壁により、上記開口部が設けられた高さ位置において、左右に離間するように設けられている請求項1乃至4の何れか1項に記載の車体構造。
  6. 上記シートのシートバックは、シートフレームにネット材が張設されたネットシートである請求項1乃至5の何れか1項に記載の車体構造。
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