JP2007320446A - 車室構造 - Google Patents

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和久 山本
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秀昭 田中
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Abstract

【課題】シートの形状や動き等を含むこれまでと違った視点で乗員の快適性を改善する。
【解決手段】第1〜第3シート列(L1〜L3)は、互いに独立し且つ車幅方向に間隔を置いて設置された左右のシート(10〜15)で構成され、各シートクッション(16)は平面視で円形である。これにより、第2、第3シート列(L2,L3)の乗員に対して拡大した足元スペースを提供することができる。第2及び/又は第3シート列(L2,L3)のシートクッション(16)は車体前後方向中心線に向けて斜め前方を向いた第2位置をとることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は車室構造に関するものである。
ワンボックスカーのように多人数の乗員が乗車可能な車両では、乗員の利便性や快適性を高めるために、従来から伝統的に採用されている、平面視したときに略矩形の形状のシートクッションを備えたシートのシートアレンジなど様々な工夫が施されている。特許文献1は、車体前後方向に3列のシートを配置した車室構造の典型例を開示している。すなわち、第1シート列の左右に独立した運転席シート及び助手席シートの後方に、前後2列のシートが配置され、第2シート列は左右に分離した2つの独立シートで構成され、最後尾の第3シート列は車幅方向に連続したベンチシートで構成されており、第2シート列と第3シート列の乗員は、第2シート列の側方に配置した左右一対のリアサイドドアを開けることにより乗降するようになっている。
特許文献1は、また、第2シート列のシートを前後方向にスライド可能にすると共に車幅方向にもスライド可能にする構造を開示し、更に、第3シート列の後方に折り畳み可能な第4シート列を増設することを提案している。
この種のワンボックスカーは、第1シート列の運転席シートと助手席シートとの間からシート列に移動させるために、運転席シートと助手席シートとが離間して配置され、また、特許文献1のように第2シート列を左右に独立したシートで構成した場合には、このシートの間を通って第3シート列にアクセスできるように第2シート列の左右のシートが互いに離間して配置可能であるのが好ましい。これにより、第1シート列から車体後端部に位置する最後尾シート列まで移動可能なウオークスルー通路が形成される。
また、ワンボックスカーは、第1シート列の乗員は左右のフロントサイドドアを開けることにより車室へ乗降し、第1シート列の後方のシート列つまり第2〜第4シート列の乗員は、上記フロントサイドドアの後方つまり第2シート列の側方に配置された左右一対のリアサイドドア又は左右いずれか一方だけに設けられたリアサイドドアを開けることにより車室へ乗降するようになっている。すなわち、第1シート列後方のシート列の乗員は、第2シート列の側方に位置するリアサイドドア開口を通じて乗り降りする設定になっている。
このことから、リアサイドドアの側方に位置する第2シート列を構成する左右のシートは、特許文献1に開示のように車幅方向のスライド機構を備えている場合には、第3シート列、第4シート列の乗員が乗降するときに車幅方向内方側にスライドさせて、リアサイドドアのドア開口付近のフロア領域を拡大することで、その乗降性を改善することができるという利点がある。
特許文献2は、第1シート列の直後方の第2シート列に関し、比較的大型のシートと、比較的小型のシートの分割構造を採用すると共に、比較的小型のシートに前後スライド機構を設けることで様々なシートアレンジを実現することのできる車室構造を提案している。
特開平11−245695号公報 特開2000−62502号公報
上述した従来例から分かるように、これまで乗員の乗降性、利便性、快適性を向上するのに、シートの前後スライド、車幅方向スライド、シートの折り畳み、シートバックの前倒しなどの手法が採用されているが、車室の前後長が短い小型車では、その軽量化にとってシートのスライド機構や折り畳み機構などは車両の重量増に通じる問題となる。
本発明は、シートの形状や動き等を含むこれまでと違った視点で乗員の快適性を改善することのできる車室構造を提供することを目的とする。
上記の技術的課題は、本発明によれば、
後方シート列と、該後方シート列の前方に位置する前方シート列とを備えた車室構造であって、
前記前方シート列が、互いに独立し且つ車幅方向に間隔を置いて設置された左右のシートで構成され、
該前方シート列の左右のシートのシートクッションが平面視で後方に膨出する円弧状の外形輪郭を有し、これにより前記後方シート列の前方に、後方に向けて広がりを備えた略台形状のフロア領域が形成されていることを特徴とする車室構造を提供することにより達成される。
すなわち、本発明にあっては、シートクッションの形状に着目し、前方シート列の左右のシートのシートクッションが平面視で後方に膨出する円弧状の外形輪郭を有し、これにより後方シート列の前方に、後方に向けて広がりを備えた略台形状のフロア領域を形成することで、前方シート列に前後スライド機構などを設けなくても後方シート列に着座した乗員の足元スペースを拡大することができる。したがって、車両の小型化や省燃費のために車体重量を軽くという技術的要請と、乗員の快適性の要請との両立を図ることができる。
本発明の好ましい実施の形態では、後方シート列が、互いに独立し且つ車幅方向に間隔を置いて設置された左右のシートで構成され、
前記前方シート列を構成する左右のシートの後端縁における車室内方側の円弧状の輪郭と、前記後方シート列を構成する左右のシートの前端縁における車室内方側の円弧状の輪郭とで星形の足元フロア領域を形成することで、後方シート列のシートクッションに尻を載せる面積を従来と同じに確保しつつ、また、前方シート列に前後スライド機構やシートの折り畳み機構を設けなくても、後方シート列に着座した乗員の足元スペースを一層拡大することができ、これにより後方シート列に着座した乗員が例えば足組みする等、乗員の着座姿勢の自由度を提供することができる。
本発明の好ましい実施の形態では、前記前方シート列及び/又は前記後方シート列が、これらを構成する左右のシートのシートバックが真正面を向いた第1位置と、車体前後方向中心線に向けて斜め前方を向いた第2位置との間で変位可能であり、これにより、シートバックが斜め前方を向いたシートに着座した乗員は、その足を前方に位置する左右のシート間に伸ばすことができる。
また、前方シート列及び後方シート列を左右に離間したシートで構成することにより、前方シート列の左右のシート及び後方シートの左右のシート間をウオークスルーすることができる。
好ましい実施の形態では、また、前記前方シート列及び/又は前記後方シート列が、これらを構成する左右のシートのシートクッションを回転させることにより、該シートクッションと一体に前記左右のシートのシートバックが前記第1位置と第2位置との間で変位可能であり、これにより、乗員が足を伸ばしたいときにはシートバックを第2位置に移動させることで足を伸ばした姿勢をとることが可能になる。
最も典型的な実施の形態では、前記前方シート列と前記後方シート列に含まれる左右のシートのシートクッションが平面視で円形であり、これにより、シートクッションを回転させたとしても車室側壁との干渉を回避することができるという利点や、車室前方から後方へ容易にウオークスルーできるという利点や、乗員の足元スペースを拡大できる等の効果がある。このことは、車室の前後長が短い小型車では、その軽量化にとって大きな意味を有し、軽量化と利便性や乗降性の両立を図る一つの要素技術となりえる。
上記の第1シート列の回転可能なシートバックは、回転可能なシートクッションと一体構造とすることでシートバックの回転を実現してもよく、又は、シートクッションと別体のシートバックであれば、シートバックそれ自体を回転可能に設計すればよい。シートバックがシートクッションと一体のシートであれば、シートクッションの鉛直軸をシートクッションの中心に設定してもよい。
シートバックが変位可能なシートは、典型的にはシートクッションが平面視したときに円形であるのが最も好ましい。これによれば、シートクッションを回転させたとしても、従来の平面視矩形のシートクッションと違って、角部が無いため、シートクッションを回転させること伴って例えばシートクッションの後端縁が車体側壁と干渉してしまうという問題が生じることがない。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
図1はワンボックスカーの車室構造の概要を示す側面図であり、図2はその平面図である。ワンボックスカー1は、エンジンルーム2の後方に、車体後端まで延びる車室3を有し、車室3には、第1シート列L1の後方に、第2、第3のシート列L2、L3が配設されている。参照符号4はハンドルであり、5は左右の前輪、6は左右の後輪を示してある。なお、図面中で左右を識別するのに左側には「L」を付記し、右側には「R」を付記してある。
最前列の第1シート列L1は、運転席シート10と助手席シート11とで構成され、これらのシート10、11は互いに独立したシートで構成され且つ車幅方向に離間して配置されている。同様に、第2シート列L2も互いに独立した2つのシート12、13で構成され、この2つのシート12、13は車幅方向に離間して配置されている。第3シート列L3は車幅方向に連続したベンチシート形式のシートであってもよいが、好ましくは、互いに独立した2つのシート14、15で構成され、この2つのシート14、15も車幅方向に離間して配置するのがよい。
図2から分かるように、各シート列L1〜L3を構成する運転席シート10と助手席シート11、左右の中間シート12と13、左右の最後尾シート14と15は、その全てのシート列L1〜L3が車幅方向に離間して配置されており、そして、これらの間を乗員が通過可能な離間距離を有していることから、これにより、車幅方向中央において車室前端から後端に亘って前後方向に延びるウオークスルー通路WPが形成されている。
ワンボックスカー1は、最前列の第1シート列L1に対応した位置の左右一対の各フロントサイドドア開口20を開閉するフロントサイドドア21と、中央シート列つまり第2シート列L2に対応した位置の左右一対の各リアサイドドア開口22を開閉するリアサイドドア23とを有し、最後尾シート列つまり第3シート列L3の乗員は、左右のリアサイドドア開口22を第2シート列L2の乗員と共用して、このリアサイドドア開口22を通じて乗降可能である。
フロントサイドドア21は、典型的には、その前端部をヒンジ止めした前ヒンジ後ろ開きのドア形式が採用される。リアサイドドア23は、車体前後方向に延びるガイドレール24に案内されて車体側壁に沿って後方に移動してリアサイドドア開口22を開放するスライドドア形式が採用されているが、フロントサイドドア21と同様に前ヒンジ後ろ開きのドア形式を採用してもよい。
前後3つのシート列L1〜L3を構成するシート10〜15は、基本的には同じ構成のシートを採用するのが好ましい。シート10〜15は、共にシートクッション16、シートバック17を備えている。
各シート10〜15は、また、高さを備えた台座30を介してフロアFに設置されている。この台座30は、図2から分かるように例えば六角柱の形状を有し、この台座30は、互いに対向する一対の辺を車体前後方向に沿って延び且つ他の互いに対向する一対の辺を車幅方向に沿って延びるように配置されている。この台座30の上にシートクッション16が設置されているが、平面視したときに台座30はシートクッション16よりも小さく、そして、シートクッション16の中央に位置決めされている。
少なくとも運転席シート10は、好ましくは、前後方向に延びるスライド機構によって車体前後方向に移動可能であるのがよいが、他のシート11〜15は前後スライド機構無しの固定式であってもよい。また、最前列シート列L1、第3シート列L3を構成するシート10〜15はそのシートバック17を運転席シート10と同様に真正面に向けて配置してもよいが、例えば第2シート列L2を構成する左右のシート12、13を、そのシートバック17が真正面から車体前後方向中心線に向けて若干斜め前方に向くように配置するのが好ましい(図2)。
図3を参照して、この図3は、全てのシート10〜15のシートバック17を真正面に向けて配置した例を示すものであるが、第2シート列L2に着座した乗員は、その前列に位置する最前列シート列L1の運転席シート10及び助手席シート11のシートクッション16の後端縁が、従来のように平面視で矩形ではなくて、その少なくとも車室内方側の角部を切り欠いた形状の典型的には円弧状であるため、第2シート列L2に着座した乗員の足32に関する余裕に関し、その膝回り及び足元に余裕を与えることができる。このことは第3シート列L3に着座した乗員に関しても同様であり、第2シート列L2の各シート12、13のシートクッション16の車室内方側が後方に膨出した円弧状の後端縁によって、第3シート列L3に着座した乗員に対して、その膝回り及び足元に余裕を与えることができる。
また、各シート10〜15の台座30、特に、最前列シート列L1及び第2シート列L2のシート10〜13の台座30を六角柱という角部を切り欠いた且つ高さを有する形状を有しているため、第2シート列L2及び第3シート列L3に着座した乗員の足元を置くスペースを拡大することができる。つまり、例えば第2シート列L2に着座した乗員であれば、最前列シート列L1のシートクッション16の下に足を置くこともできるため、この第2シート列L2の乗員の足元に一層の余裕を提供することができる。第3シート列L3の乗員であれば、第2シート列L2のシートクッション16の下に足を置くことができるため、この第3シート列L3の乗員の足元に一層の余裕を提供することができる。
台座30の六角柱の形状は単なる例示に過ぎないことを云うまでもない。少なくとも最前列シート列L1及び/又は第2シート列L2の台座30に関し、例えば第2シート列L2の台座30であれば、その後端面つまり第2シート列L2の後方に位置する第3シート列L3と対向する面に関して、その左右の側部を切り欠いた六角柱や円柱等を採用することにより、第3シート列L3に着座した乗員の足元スペースを拡大することができる。このことは、車室前後長が短い比較的小型の車両において第2、第3のシート列L2、L3に位置する乗員の足回りを広くとることができ、これにより第2、第3シート列L2、L3のシート12〜15から前後スライド機構を省くことができる。
台座30は、好ましくは、シートクッション16よりも平面視で小さいのが好ましいことは前述した通りであるが、台座30の径は設計事項であり、例えば支柱のようにシートクッション16に比べて相当に小さくてもよい。
また、図2に例示したように、第2シート列L2の左右のシートバック17、17を互いに離間する方向に傾斜して配置した場合には、参照符号34で示すように、第3シート列L3の乗員に対して台形の足元スペースを提供することができる。
このように第2シート列L2の左右のシートバック17、17が互いに離間する方向に変位した状態を作るのに、例えば第2シート列L2を構成するシート12、13を、運転席シート10と同様に、そのシートバック17が真正面を向いた第1位置と、左右のシートバック17、17が互いに離間する方向に車体前後方向中心線に向けて斜め前方に向いた第2位置との間で回転可能なように設計してもよい。この第2シート列L2のシート12、13の回転に関して、シートクッション16が回転することによってシートバック17が第1位置と第2位置とを取ることができるようにしてもよいが、円形のシートクッション16が定置した状態のままでシートバック17が単独でシートクッション16のラウンドした外形輪郭に沿って回転して第1位置と第2位置とを取ることができるようにしてもよい。
図4は、第2シート列L2のシートクッション16を固定したまま、シートバック17を単独でシートクッション16の後方に膨出した円弧状の形輪郭に沿って回転可能に設定した例を示すものである。なお、この図4で運転席シート10のシートクッション16に前後方向に向けて矢印を付してあるが、これは運転席シート10がシートバック17と一緒に前後方向にスライド可能であることを示すものである。
上述したように第2シート列L2のシートバック17をシートクッション16とは別に独立して車室内方側へ変位した退却位置まで回転可能に設計することにより、図5に示すように、リアサイドドア23を開けて第3シート列L3に乗り込もうとするときに、第2シート列L2に乗員が着座したままで状態であっても、そのシートバック17を車室内方側に回転させることで第3シート列L3への乗り込みが容易になる。このことは第3シート列L3に着座した乗員が車から降りるときも同様である。つまり、第2シート列L2のシートバック17をシートクッション16の後端縁の後方に膨出した外形輪郭に沿って退却位置まで回転可能に設計することにより、第2シート列L2のシート12、13を前方にスライドさせたりシートバック17を前倒しにすることなく、第2シート列L2に乗員が着座したままでシートバック17を車室内方側に回転させることで第3シート列L3の乗降性を改善することができる。
第1シート列L1の後方のシート列L2、L3の乗降性を改善する視点に立脚して、リアサイドドア23に隣接した第2シート列L2のシート12、13に関して、そのシートバック17を車室内方側に回転可能に設計する場合に、例えばリアサイドドア23が車体の一側だけに設置され、他側にはドア無しの車両の場合には、リアサイドドア23側のシート12又は13のシートバック17だけを回転可能に設計してもよいことは勿論である。
この図5は第3シート列L3に関して、左右のシートバック17、17が互いに離間する方向に変位して車体前後方向中心線に向けて斜め前方に向いた第2位置に設定した変形例を示す図でもあり、これに対応した図が図6である。図6から最も良く分かるように、最前列シート列L1の後方に位置する後方シートつまり第2、第3シート列L2、L3に関して、これを構成する全てのシート12〜15のシートバック17を第2位置で設置することで、第3シート列L3に着座した乗員に対して、第2シート列L2の左右のシートクッション16、16の後端縁における車室内方側の円弧状の輪郭と、第3シート列L3の左右のシートクッション16、16の前端縁における車室内方側の円弧状の輪郭とで星形の足元スペース36を提供することができる。このことにより、第3シート列L3に着座した乗員は任意の着座姿勢をとることが可能になる(図7)。また、第2シート列L2の乗員にあっても、最前列シート列L1の運転席シート10、助手席シート11の間の台形の足元スペース(図4の参照符号34の台形スペースを参照)を提供することができ、この第2シート列L2の乗員に対しても余裕のある足元スペースを提供することができる(図7)。勿論、この場合にあっても、第2シート列L2のシート12、13のシートバック17を図5などを参照して説明したように退却位置まで回転可能にすることで第3シート列L3の乗員の乗降に利便性を提供するのが好ましい。
また、最前列シート列L1の後方の第2、第3シート列L2、L3のシート12〜15のシートバック17を第2位置で設置することで、この第2、第3シート列L2、L3は若干斜め前方に向けて着座した乗員は、その前方視界が最前列シート列L1の運転席シート10と助手席シート11のシートバック17、17の間の空間を通じて行われるため、第2、第3シート列L2、L3の乗員の前方視界が前方のシートバック17によって狭められるのを低減することができ、したがってシート列L2、L3の乗員の前方視界を広げることができる。
このように、最前列シート列L1の後方に位置する第2、第3シート列L2、L3のシート12〜15を第2位置に設置することに関し、これらのシート12〜15のシートバック17を回転可能に設計して、乗員の操作によって第1位置と第2位置とを取り得るようにしてもよい。この場合、シート12〜15のシートバック17をシートクッション16から独立して単独で回転するように設計してもよいが、変形例として、シートクッション16を回転可能に設計し、このシートクッション16に対してシートバック17が一体的に回転するように設計してもよい。ここに、シートクッション16が平面視で円形であるため、つまり平面視で矩形ではなく、その四隅を切り欠いた形状であるため、シートクッション16を水平面上で回転させたとしても、シートクッション16の前端縁が例えば車室内壁と干渉するという問題を発生することはない。
第2シート列L2の各シート12、13の回転に関し、シートクッション16が水平面上で回転し、この回転に伴ってシートバック17が回転するように設計してもよいことは前述した通りであるが、第2シート列L2のシートクッション16の鉛直軸38を円形シートクッション16の中心Oから前方にオフセットして、これによりシートクッション16の僅かな回転によりシートバック17が大きく変位するようにしてもよい。
鉛直軸38のオフセット配置に関し、その一例を図8、図9に示し、他の例を図10、図11に示す。図8、図9の例では、第2シート列L2のシート12、13を第1位置つまりシートバック17を真正面に向けた状態のときに、シートクッション16の中心Oを通って真横に延びる仮想横ラインと、この仮想横ラインと直交して前後方向に延びる仮想縦ラインとで区画される4つの領域のうち、仮想縦ラインの外方且つ仮想横ラインの前方にシートクッション16の鉛直軸38が設置されている。このような鉛直軸38のオフセット位置を設定することにより、図9に示すように、ワンボックスカー1に乗る乗員がリアサイドドア開口22を通じて第3シート列L3に乗り込む際に、第2シート列L2のシート12又は13を回転させると、図8、図9から分かるように、第2シート列L2のシート12又は13は、シートバック17が車室内方に向けて変位すると共にシートクッション16が車室内方且つ前方に変位して、第3シート列L3への入り口領域の幅寸法を拡大させることができる。したがって、第3シート列L3への乗降性を改善することができる。
鉛直軸38をオフセット配置することによる第3シート列L3の乗員の乗降性の改善に関し、リアサイドドア23に隣接した第2シート列L2のシート12、13のシートクッション16を鉛直軸38を中心に回転可能に設計する場合に、例えばリアサイドドア23が車体の一側だけに設置され、他側にはドア無しの車両の場合には、リアサイドドア23側のシート12又は13のシートクッション16だけを回転可能に設計してもよいことは勿論である。
図10、図11の例では、第2シート列L2のシート12、13の鉛直軸38の設定に関して、シートクッション16の中心Oを通って真横に延びる仮想横ラインと、この仮想横ラインと直交して前後方向に延びる仮想縦ラインとで区画される4つの領域のうち、仮想縦ラインの内方且つ仮想横ラインの前方にシートクッション16の鉛直軸38が設置されている。このような鉛直軸38のオフセット位置を設定することにより、図11に示すように、第2シート列L2の乗員が真正面を向いた第1位置から第2位置つまりシートバック17が車体前後方向中心線に向けて斜め前方を向いた位置までシート12及び/又は13を回転させると、第2シート列L2のシート12又は13が車室外方且つ前方に変位して、第2シート列L2の左右のシート12、13の間隔が拡大し、また、第2シート列L2と第3シート列L3の間隔が拡大することになり、これにより第3シート列L3の乗員の足下スペースを拡大することができる(図11)。なお、図8〜図10では、第3シート列L3のシート14、15が真正面に向いた第1位置で図示されているが、斜めに向いた第2位置であってもよいし、第1位置と第2位置との間で回転可能であってもよいことは前述した通りである。
実施例の車両の車室構造を示す側面図である。 図1の車室構造の平面図である。 図1の車室構造の作用を説明するための図である。 第2シート列のシートバックを回転可能にすることに伴う作用を説明するための図である。 後席乗員の乗降の際にリアサイドドア開口に隣接したシートのシートバックを車室内方側へ回転させたときの作用効果を説明するための図である。 第2、第3のシート列の左右のシートのシートバックの向きを前方且つ車体前後方向中心線に向けて配置した場合の作用効果を説明するための図である。 図6と同様に第2、第3のシート列の左右のシートのシートバックの向きを前方且つ車体前後方向中心線に向けて配置した場合の作用効果を模式的に説明するための図である。 第2シート列を構成するシートを、その円形シートクッションの中心からオフセットした鉛直軸を中心に回転可能に設計した一例を示す図である。 図8の例の作用効果を説明するための図である。 第2シート列を構成するシートを、その円形シートクッションの中心からオフセットした鉛直軸を中心に回転可能に設計した他の例を示す図である。 図10の例の作用効果を説明するための図である。
符号の説明
L1 第1シート列
L2 第2シート列
L3 第3シート列
3 車室
10 運転席シート
11 助手席シート
12、13 第2シート列の左右のシート
14、15 第3シート列の左右のシート
WP ウオークスルー通路
16 シートクッション
17 シートバック
32 乗員の足
34 第2シート列L2に形成された台形の足元スペース
36 第3シート列の乗員に対する星形スペース
38 第2シート列の各シートの鉛直軸

Claims (5)

  1. 後方シート列と、該後方シート列の前方に位置する前方シート列とを備えた車室構造であって、
    前記前方シート列が、互いに独立し且つ車幅方向に間隔を置いて設置された左右のシートで構成され、
    該前方シート列の左右のシートのシートクッションが平面視で後方に膨出する円弧状の外形輪郭を有し、これにより前記後方シート列の前方に、後方に向けて広がりを備えた略台形状のフロア領域が形成されていることを特徴とする車室構造。
  2. 前記後方シート列が、互いに独立し且つ車幅方向に間隔を置いて設置された左右のシートで構成され、
    前記前方シート列を構成する左右のシートの後端縁における車室内方側の円弧状の輪郭と、前記後方シート列を構成する左右のシートの前端縁における車室内方側の円弧状の輪郭とで星形の足元フロア領域が形成されている、請求項1に記載の車室構造。
  3. 前記前方シート列及び/又は前記後方シート列が、これらを構成する左右のシートのシートバックが真正面を向いた第1位置と、車体前後方向中心線に向けて斜め前方を向いた第2位置との間で変位可能である、請求項2に記載の車室構造。
  4. 前記前方シート列及び/又は前記後方シート列が、これらを構成する左右のシートのシートクッションを回転させることにより、該シートクッションと一体に前記左右のシートのシートバックが前記第1位置と第2位置との間で変位可能である、請求項3に記載の車室構造。
  5. 前記前方シート列と前記後方シート列に含まれる左右のシートのシートクッションが平面視で円形である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の車室構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009083773A1 (en) * 2007-12-21 2009-07-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle seat arranging structure
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US8078364B2 (en) 2007-12-21 2011-12-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle seat apparatus
JP2017074922A (ja) * 2015-10-16 2017-04-20 テイ・エス テック株式会社 乗物用シート及び乗物用シートセット

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