JP2015163823A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合にも、油分離器28から第4圧縮部24に戻る油の量を確保する。【解決手段】空気調和装置10は、四段圧縮機20と、室外熱交換器40と、膨張機構70と、室内熱交換器12aと、油分離器28と、油戻し流路28a,28bと、油戻しバイパス電磁弁SV28とを備える。四段圧縮機20は、複数の低段の圧縮部21,22,23と1つの高段の第4圧縮部24とが1列に接続されている。油分離器28は、第4吐出管24bに設けられている。油戻し流路28a,28bは、第4吸入管24aと油分離器28とを結ぶ流路であって、油分離器28から第4圧縮部24へと油を戻す。油戻しバイパス電磁弁SV28は、油戻し流路28a,28bの流路面積を変える。【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍装置、特に、複数の圧縮部を有する複数段圧縮機構を備えた冷凍装置に関する。
従来から、多段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置であって、油分離器を備えたものが存在する。例えば、特許文献1(特開2011−214757号公報)に記載の冷凍装置は、4段の圧縮部を有しており、最高段の圧縮部から吐出される高圧の冷媒から冷凍機油(以下、単に油という。)の分離を行わせる油分離器を備えている。油分離器で冷媒から分離された油は、油戻し管を通って最高段の圧縮部の吸入配管に戻る。
3段以上の多段圧縮を行う冷凍装置においては、最高段の高圧の圧縮部(以下、高段圧縮部という。)が殆ど冷媒を圧縮しない運転が存在することを、本発明の発明者は見いだしている。例えば、4段の圧縮を行う圧縮機構を備えた空気調和装置において、熱負荷が小さく効率を向上させるために冷媒の高圧値を小さく保つ運転を行っているときには、1〜3段の圧縮部で必要な圧縮仕事を終えてしまい、4段目の高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなってしまうことがある。空気調和装置の場合、熱負荷が大きいときの冷房運転に合わせて多段圧縮の圧縮機構を設計すると、暖房運転や、外気温が低いときの冷房運転を行うときには、高段圧縮部に吸入される冷媒の圧力と吐出される冷媒の圧力との差が非常に小さくなってしまう。
このように、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなった場合、その高段圧縮部の吐出側に設けられた油分離器から高段圧縮部に戻る油の量が少なくなる。すると、余分な油が熱交換器などに流れ出てしまい、圧縮機構に油不足が生じて運転停止に至ってしまうことも考えられる。
本発明の課題は、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合にも油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保することができる冷凍装置、を提供することにある。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、複数段圧縮機構と、放熱器と、膨張部と、蒸発器と、油分離器と、油戻し流路と、流路面積変更部とを備えている。複数段圧縮機構は、複数の低段圧縮部と1つの高段圧縮部とが1列に接続された圧縮機構である。言い換えれば、各低段圧縮部と高段圧縮部とが直列に接続されている。放熱器は、複数段圧縮機構から吐出された冷媒に、放熱をさせる。膨張部は、放熱器を出た冷媒を減圧する。蒸発器は、膨張部を出た冷媒を、蒸発させる。油分離器は、高段吐出配管に設けられている。高段吐出配管は、高段圧縮部から吐出された冷媒が流れる配管である。油戻し流路は、高段吸入配管と油分離器とを結ぶ流路であって、油分離器から高段圧縮部へと油を戻す。高段吸入配管は、高段圧縮部に吸入される冷媒が流れる配管である。そして、流路面積変更部は、油戻し流路の流路面積を変える。
ここでは、複数段圧縮機構の高段圧縮部から吐出された冷媒が、放熱器で放熱し、膨張部で減圧し、蒸発器で蒸発して、再び複数段圧縮機構の低段圧縮部に吸入される。高段圧縮部から吐出されて高段吐出配管を流れる冷媒は、油分離器において油が分離され、その油は、油戻し流路を通って高段吸入配管から高段圧縮部に吸入される。これによって、高段吐出配管を流れる冷媒と高段吸入配管を流れる冷媒との圧力差が大きい場合には、油分離器から高段圧縮部へと確実に油が戻る。一方、高段吐出配管を流れる冷媒と高段吸入配管を流れる冷媒との圧力差が小さい場合には、油分離器から高段圧縮部へと戻る油の量が少なくなることが心配されるが、第1観点に係る冷凍装置では、流路面積変更部によって油戻し流路の流路面積を変えることができる。油戻し流路の流路面積を変えて大きくすることで、高段吐出配管を流れる冷媒と高段吸入配管を流れる冷媒との圧力差が小さい場合にも、油分離器から高段圧縮部へと油を確実に戻すことができるようになる。すなわち、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合にも、油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保できる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点の冷凍装置であって、油戻し流路は、第1油戻し流路と第2油戻し流路とを有している。第1油戻し流路は、キャピラリーチューブを含む流路である。第2油戻し流路の流路面積は、第1油戻し流路のキャピラリーチューブの流路面積よりも大きい。第1油戻し流路と第2油戻し流路とは、並列している。そして、流路面積変更部は、第2油戻し流路に設けられた開閉弁である。
ここでは、流路面積が小さいキャピラリーチューブを含む第1油戻し流路と、流路面積が大きい第2油戻し流路とを並列させて、第2油戻し流路に、流路面積変更部としての機能を果たす開閉弁を設けている。このような油戻し流路の構成を採ることによって、開閉弁を閉じているときには、流路面積が小さいキャピラリーチューブを油が流れることになり、開閉弁を開けているときには、主として、圧力損失が小さい流路面積の大きな第2油戻し流路を油が流れることになる。したがって、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合に、開閉弁を開けることで、油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保することができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点又は第2観点の冷凍装置であって、放熱器は、冷房運転のときには、熱源によって冷媒を冷やす熱源ユニットの熱源側熱交換器であり、暖房運転のときには、冷媒に放熱をさせる利用ユニットの利用側熱交換器である。蒸発器は、冷房運転のときには、冷媒を蒸発させる利用側熱交換器であり、暖房運転のときには、熱源から熱を奪って冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器である。また、第3観点に係る冷凍装置は、切換機構をさらに備えている。切換機構は、高段圧縮部を出た冷媒が熱源側熱交換器に流れる冷房運転の状態と、高段圧縮部を出た冷媒が利用側熱交換器に流れる暖房運転の状態とを切り換える。そして、油分離器は、高段圧縮部と切換機構との間に配置される。
ここでは、切換機構によって冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる冷凍装置、すなわち、冷暖房可能な空気調和装置に本発明を適用している。そして、油分離器を高段圧縮部と切換機構との間に配置しているので、冷房運転の状態でも暖房運転の状態でも油が高段圧縮部に戻る。高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差は、冷房運転と暖房運転とで異なっていることが多いが、運転に応じて油戻し流路の流路面積を変えることで、いずれの運転においても油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保することができる。
本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第3観点の冷凍装置であって、複数段圧縮機構は、共通回転軸を有している。共通回転軸は、複数の低段圧縮部それぞれの圧縮部材を回転させるとともに、高段圧縮部の圧縮部材を回転させる。
ここでは、共通回転軸によって各低段圧縮部の圧縮部材および高段圧縮部の圧縮部材を回転させているため、低段、高段の各圧縮部の容積比を制御的に変更することができない。したがって、回転数を調整することによって高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差を大きくすることはできない。しかし、暖房運転、冷房運転のいずれかの運転に合わせて共通回転軸の回転数を決めており、運転の状況によって高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなってしまう場合にも、本発明によれば、油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保することができる。
本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第3観点又は第4観点の冷凍装置であって、中間インジェクション機構をさらに備えている。中間インジェクション機構は、暖房運転のときに、複数の低段圧縮部のうちの1つの低段圧縮部から吐出され次段の低段圧縮部に吸入される冷媒を、冷やす。一方、暖房運転のときに、高段圧縮部に吸入される冷媒の冷却は行われない。
ここでは、暖房運転時には、1つの低段圧縮部と次段の低段圧縮部との間に中間インジェクション機構が配置され、圧縮途中の冷媒の温度が下げられる。この中間インジェクションによって、冷凍サイクルの効率が上がり、圧縮機に投入するエネルギーを削減できる。この中間インジェクションを行う冷凍装置において、仮に、高段圧縮部から吐出されて油分離器で冷媒から分離された油を、高段圧縮部ではなく、低段圧縮部に戻す構成を採った場合、油が低段圧縮部に滞留してしまうことも心配される。
しかし、第5観点に係る冷凍装置では、暖房運転のときに、高段圧縮部に吸入される冷媒の冷却は行われず、高段圧縮部から吐出されて油分離器から高段圧縮部に戻る油は、流路面積が大きくなるように変更された油戻し流路を通ることができる。このため、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合にも、冷媒圧力が小さい低段圧縮部に油を戻す必要がなくなり、高段圧縮部が必要量の油を保持することができる。
本発明の第6観点に係る冷凍装置は、第3観点から第5観点のいずれかの冷凍装置であって、制御部をさらに備えている。制御部は、流路面積変更部を制御して、第1状態と第2状態とを切り換える。第1状態では、油戻し流路の流路面積が第1流路面積になる。第2状態では、油戻し流路の流路面積が、第1流路面積よりも大きな第2流路面積になる。そして、制御部は、暖房運転のときに、複数段圧縮機構の起動時、複数段圧縮機構の起動後の通常運転開始時、或いは、複数段圧縮機構の起動時と複数段圧縮機構の起動後の通常運転開始時との両方で、流路面積変更部を第2状態にする。
冷暖房が可能な冷凍装置において複数段圧縮機構を採用した場合、暖房運転のときに高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなることを、本発明の発明者は見いだしている。特に、複数段圧縮機構の起動時や、その後の通常運転開始時において、油戻し流路の流路面積が小さければ、油分離器から高段圧縮部へと油があまり戻らなくなる。これに鑑み、第6観点に係る冷凍装置では、暖房運転における複数段圧縮機構の起動時、および/又は、暖房運転における複数段圧縮機構の起動後の通常運転開始時に、流路面積変更部を第2状態にして、油戻し流路の流路面積を大きくしている。これにより、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなりがちな暖房運転の所定時においても、油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保することができる。
本発明の第7観点に係る冷凍装置は、第6観点の冷凍装置であって、制御部は、冷房運転のときに、複数段圧縮機構の起動時、複数段圧縮機構の起動後の通常運転開始時、或いは、複数段圧縮機構の起動時と複数段圧縮機構の起動後の通常運転開始時との両方で、流路面積変更部を第1状態にする。
冷暖房が可能な冷凍装置において複数段圧縮機構を採用した場合、暖房運転のときに高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなる一方、熱負荷が大きい冷房運転のときには高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が十分に大きくなることを、本発明の発明者は見いだしている。これに鑑み、第7観点に係る冷凍装置では、冷房運転における複数段圧縮機構の起動時、および/又は、冷房運転における複数段圧縮機構の起動後の通常運転開始時に、流路面積変更部を第1状態にして、油戻し流路の流路面積を小さくしている。これにより、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が十分に大きい冷房運転の所定時において、油分離器から高段吸入配管に油だけではなく多くの冷媒まで戻ってしまう不具合を抑えられる。
本発明の第1観点に係る冷凍装置によれば、油戻し流路の流路面積を変えて大きくすることで、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合にも油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保できる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置では、開閉弁を開けているときには、圧力損失が小さい流路面積の大きな第2油戻し流路を油が流れることになって、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合にも、油分離器から高段圧縮部へと油を確実に戻すことができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置では、運転に応じて油戻し流路の流路面積を変えることで、冷房、暖房、いずれの運転においても、油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保することができる。
本発明の第4観点に係る冷凍装置では、共通回転軸を採用しているために低段、高段の各圧縮部の容積比を制御的に変更することができないけれども、流路面積変更部を設けているため、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合にも油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保することができる。
本発明の第5観点に係る冷凍装置では、より圧力が低い低段圧縮部に油分離器からの油を戻して高段圧縮部で油が不足気味になるという構成を採る必要がなくなり、高段圧縮部から吐出されて油分離器へと流れた油を、高段圧縮部に所定量だけ確実に戻すことができる。
本発明の第6観点に係る冷凍装置によれば、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなりがちな暖房運転の所定時においても、油分離器から高段圧縮部に戻る油の量を確保することができる。
本発明の第7観点に係る冷凍装置によれば、高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が十分に大きい冷房運転の所定時において、油分離器から高段吸入配管に油だけではなく多くの冷媒まで戻ってしまう不具合を抑えられる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の冷房運転時の冷媒回路図である。 図1の冷房運転時(高負荷)の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 図1の冷房運転時(低負荷)の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 空気調和装置の暖房運転時の冷媒回路図である。 図4の暖房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 空気調和装置の制御ブロック図である。
本発明の一実施形態に係る冷凍装置である空気調和装置10について、以下、図面を参照しながら説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1および図4は、空気調和装置10の構成を示す冷媒回路図である。空気調和装置10は、超臨界状態の二酸化炭素冷媒を使用して四段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置である。空気調和装置10は、熱源ユニットである室外ユニット11と、利用ユニットである複数の室内ユニット12とが、連絡冷媒配管13,14によって結ばれた装置であり、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとが切り換わる冷媒回路を有する。図1の矢印は、冷房運転において冷媒回路を循環する冷媒の流れを表している。図4の矢印は、暖房運転において冷媒回路を循環する冷媒の流れを表している。
空気調和装置10の冷媒回路は、主として、四段圧縮機20、第1〜第4切換機構31〜34、室外熱交換器40、第1〜第4油分離器25〜28、第1および第2室外電動弁51,52、ブリッジ回路55、エコノマイザ熱交換器61、内部熱交換器62、膨張機構70、レシーバ80、過冷却熱交換器90、室内熱交換器12a、室内電動弁12b、および、各機器や弁を結ぶ冷媒配管群から成る。室外熱交換器40は、図5に示すように、縦に並べて配置された、第1熱交換器41、第2熱交換器42、第3熱交換器43および第4熱交換器44から成る。
以下、冷媒回路の各構成要素を詳細に説明する。
(1−1)四段圧縮機
四段圧縮機20は、密閉容器内に、第1圧縮部21、第2圧縮部22、第3圧縮部23、第4圧縮部24および圧縮機駆動モータ(図示せず)が収容された、密閉式の圧縮機である。圧縮機駆動モータは、共通回転軸によって、4つの圧縮部21〜24の各圧縮部材を回転させる。すなわち、四段圧縮機20は、4つの圧縮部21〜24の圧縮部材が単一の共通回転軸に連結された、一軸四段の圧縮構造を有している。四段圧縮機20では、第1圧縮部21、第2圧縮部22、第3圧縮部23および第4圧縮部24が、この順番で直列に配管接続される。すなわち、第1圧縮部21、第2圧縮部22、第3圧縮部23および第4圧縮部24は、1列に接続される。第1圧縮部21は、第1吸入管21aから冷媒を吸い込み、第1吐出管21bへと冷媒を吐出する。第2圧縮部22は、第2吸入管22aから冷媒を吸い込み、第2吐出管22bへと冷媒を吐出する。第3圧縮部23は、第3吸入管23aから冷媒を吸い込み、第3吐出管23bへと冷媒を吐出する。第4圧縮部24は、高段吸入配管である第4吸入管24aから冷媒を吸い込み、一旦密閉空間に吐出し、そこから高段吐出配管である第4吐出管24bへと冷媒を吐出する。すなわち、最高段の圧縮部である第4圧縮部24に吸入される冷媒は、第4圧縮部24の吸入ポートに接続された第4吸入管24aを流れてくる。また、第4圧縮部24から吐出された冷媒は、第4圧縮部24の吐出ポートに接続された第4吐出管24bを流れていく。
第1圧縮部21は、最低段の圧縮機構であり、冷媒回路を流れる最も低圧の冷媒を圧縮する。第2圧縮部22は、第1圧縮部21によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第3圧縮部23は、第2圧縮部22によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第4圧縮部24は、最高段の圧縮機構であり、第3圧縮部23によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第4圧縮部24によって圧縮され第4吐出管24bへと吐出された冷媒は、冷媒回路を流れる最も高圧の冷媒となる。
なお、本実施形態において、各圧縮部21〜24は、ロータリー式やスクロール式などの容積式の圧縮機構である。また、圧縮機駆動モータは、制御部94(図6参照)によってインバータ制御される。
また、第2吸入管22aには、第1切換機構31に向かう冷媒の流れを止める逆止弁が、第3吸入管23aには、第2切換機構32に向かう冷媒の流れを止める逆止弁が、第4吸入管24aには、第3切換機構33に向かう冷媒の流れを止める逆止弁が、それぞれ設けられている。
(1−2)第1〜第4切換機構
第1切換機構31、第2切換機構32、第3切換機構33および第4切換機構34は、冷媒回路内における冷媒の流れの方向を切り換えて、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換えるために設けられている機構で、それぞれ四路切換弁である。
第1切換機構31の4つのポートは、第1吐出管21b、第2吸入管22a、第1熱交換器41の高温側配管41hおよび低圧冷媒配管19の枝管19aと接続されている。低圧冷媒配管19は、室外ユニット11内の低圧のガス冷媒が流れる冷媒配管であり、内部熱交換器62を介して第1吸入管21aに冷媒を送る。枝管19aは、第1切換機構31と低圧冷媒配管19とを結ぶ配管である。
第2切換機構32の4つのポートは、第2吐出管22b、第3吸入管23a、第2熱交換器42の高温側配管42hおよび直列接続用第1配管41bと接続されている。直列接続用第1配管41bは、第2切換機構32と、第1熱交換器41の低温側配管41iとを結ぶ配管である。
第3切換機構33の4つのポートは、第3吐出管23b、第4吸入管24a、第3熱交換器43の高温側配管43hおよび直列接続用第2配管42bと接続されている。直列接続用第2配管42bは、第3切換機構33と、第2熱交換器42の低温側配管42iとを結ぶ配管である。
第4切換機構34の4つのポートは、第4吐出管24b、連絡冷媒配管14、第4熱交換器44の高温側配管44hおよび低圧冷媒配管19と接続されている。
切換機構31〜34は、冷房運転において、四段圧縮機20によって圧縮された冷媒の冷却器として熱交換器41〜44を機能させ、かつ、膨張機構70および室内電動弁12bを通過して膨張した冷媒の蒸発器(加熱器)として室内熱交換器12aを機能させるように、図1に示す状態になる。また、切換機構31〜34は、暖房運転において、四段圧縮機20によって圧縮された冷媒の冷却器(放熱器)として室内熱交換器12aを機能させ、かつ、膨張機構70および室外電動弁51,52を通過して膨張した冷媒の蒸発器として室外熱交換器40を機能させるように、図4に示す状態になる。
すなわち、切換機構31〜34は、冷媒回路の構成要素として四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70および室内熱交換器12aのみに着目すると、四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒を循環させる冷房運転サイクルと、四段圧縮機20、室内熱交換器12a、膨張機構70、室外熱交換器40の順に冷媒を循環させる暖房運転サイクルとを切り換える役割を果たす。
(1−3)室外熱交換器
熱源側熱交換器である室外熱交換器40は、上述のように、第1熱交換器41、第2熱交換器42、第3熱交換器43および第4熱交換器44から成る。冷房運転時には、第1〜第3熱交換器41〜43が、それぞれ、圧縮途中の冷媒(中間圧冷媒)を冷やすインタークーラとして機能し、第4熱交換器44が、最も高圧の冷媒を冷やすガスクーラとして機能する。第4熱交換器44は、第1〜第3熱交換器41〜43よりも容量が大きい。また、暖房運転時には、第1〜第4熱交換器41〜44の全てが、低圧の冷媒の蒸発器(加熱器)として機能する。
室外熱交換器40は、第1熱交換器41、第2熱交換器42、第3熱交換器43、第4熱交換器44の順で下から上に積み上げられ、一体化されている。この室外熱交換器40には、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源あるいは加熱源として、室外空気が供給される。図示しない回転数可変の室外ファンが、室外空気を室外熱交換器40に供給する。
また、第1熱交換器41、第2熱交換器42および第3熱交換器43の低温側配管41i,42i,43iからは、第2吸入管22a、第3吸入管23aおよび第4吸入管24aに向かって、分岐管である第1インタークーラ管41a、第2インタークーラ管42aおよび第3インタークーラ管43aがそれぞれ延びている。第1インタークーラ管41a、第2インタークーラ管42aおよび第3インタークーラ管43aには、図1に示すように、それぞれ逆止弁が設けられている。
(1−4)第1〜第4油分離器
四段圧縮機20の第1圧縮部21、第2圧縮部22、第3圧縮部23および第4圧縮部24から吐出された冷媒に含まれる油を四段圧縮機20に戻すために、空気調和装置10の冷媒回路には第1〜第4油分離器25〜28が設けられている。第1〜第4油分離器25〜28は、冷媒に含まれる油(潤滑油)を分離するための小容器である。
第1油分離器25は、冷房運転時に第1圧縮部21から吐出された冷媒を気液分離して、油を含む液(以下、単に油という。)を油戻し流路25aおよび第1インタークーラ管41aを介して、第2吸入管22aに流し、第2圧縮部22に吸入させる。第1油分離器25は、第1熱交換器41の高温側配管41hに設けられている。油戻し流路25aは、銅製の毛細管であるキャピラリーチューブを含んでいる。
第2油分離器26は、冷房運転時に第2圧縮部22から吐出された冷媒を気液分離して、油を油戻し流路26aおよび第2インタークーラ管42aを介して、第3吸入管23aに流し、第3圧縮部23に吸入させる。第2油分離器26は、第2熱交換器42の高温側配管42hに設けられている。油戻し流路26aは、銅製の毛細管であるキャピラリーチューブを含んでいる。
第3油分離器27は、冷房運転時に第3圧縮部23から吐出された冷媒を気液分離して、油を油戻し流路27aおよび第3インタークーラ管43aを介して、第4吸入管24aに流し、第4圧縮部24に吸入させる。第3油分離器27は、第3熱交換器43の高温側配管43hに設けられている。油戻し流路27aは、銅製の毛細管であるキャピラリーチューブを含んでいる。
第4油分離器28は、冷房運転時にも暖房運転時にも機能する油分離器である。第4油分離器28は、第4圧縮部24の吐出ポートに接続された第4吐出管24bに設けられ、第4圧縮部24と第4切換機構34との間に配置されている。第4油分離器28は、第4圧縮部24から吐出された冷媒を気液分離して、油を、油戻しメイン流路28a或いは油戻しバイパス流路28bを介して第4吸入管24aに流し、第4圧縮部24に吸入させる。油戻しメイン流路28aと、油戻しバイパス流路28bとは、並列している。油戻しメイン流路28aは、銅製の毛細管であるキャピラリーチューブCA28を含んでいる。油戻しバイパス流路28bには、流路の開状態と閉状態とを切り換える油戻しバイパス電磁弁SV28が設けられている。キャピラリーチューブCA28を含む油戻しメイン流路28aよりも、油戻しバイパス流路28bのほうが、流路面積が大きい。油戻しバイパス電磁弁SV28が閉じているときには、第4油分離器28から第4吸入管24aに流れる油は、油戻しメイン流路28aを通る。一方、油戻しバイパス電磁弁SV28が開いているときには、油戻しメイン流路28aよりも油戻しバイパス流路28bのほうが流路抵抗が小さいため、第4油分離器28から第4吸入管24aに流れる油は、主として油戻しバイパス流路28bを通る。キャピラリーチューブCA28のない油戻しバイパス流路28bは、流路抵抗が小さいため、油戻しバイパス電磁弁SV28が開いて第4油分離器28から油戻しバイパス流路28bを通って第4吸入管24aに油が流れるときには、第4吐出管24bを流れる冷媒の圧力(以下、第4吐出圧力という。)と第4吸入管24aを流れる冷媒の圧力(以下、第4吸入圧力という。)との差が小さいときでも、油の戻り量が十分に確保される。すなわち、後に詳述するが、第4吐出圧力と第4吸入圧力との差が大きいときには油戻しメイン流路28aで油を戻し、第4吐出圧力と第4吸入圧力との差が小さいときには、油戻しバイパス流路28bで油を戻す制御が行われる。
言い換えれば、第4油分離器28から第4吸入管24aへと油を戻すための油戻しメイン流路28aおよび油戻しバイパス流路28bから成る油戻し流路は、油戻しバイパス電磁弁SV28の開閉に応じて、その流路面積が変わり、流路抵抗が変わる。油戻しバイパス電磁弁SV28が開いているときには、流路面積が大きくなって、流路抵抗が小さくなる。一方、油戻しバイパス電磁弁SV28が閉じているときには、キャピラリーチューブCA28を通るために流路面積が小さくなり、流路抵抗が大きくなる。
(1−5)第1および第2室外電動弁
第1および第2室外電動弁51,52は、室外熱交換器40とブリッジ回路55との間に配備されている。具体的には、第1室外電動弁51は、第4熱交換器44とブリッジ回路55との間に、第2室外電動弁52は、第3熱交換器43とブリッジ回路55との間に、配備されている。暖房運転時にブリッジ回路55から室外熱交換器40へと流れてくる冷媒は、2つに分流され、第1室外電動弁51/第2室外電動弁52で膨張し、第4熱交換器44/第3熱交換器43へと流れ込む。
冷房運転時、第2室外電動弁52は閉じられ、第1室外電動弁51は全開状態にされる。暖房運転時、第1および第2室外電動弁51,52は、第4熱交換器44/第3熱交換器43へと流れ込む冷媒の量が適正になるように(偏流しないように)開度調整が為され、それぞれ膨張機構としての役割も果たす。
なお、上述の第3インタークーラ管43aは、第3熱交換器43と第2室外電動弁52との間から分岐している。
(1−6)ブリッジ回路
ブリッジ回路55は、室外熱交換器40と室内熱交換器12aとの間に設けられており、エコノマイザ熱交換器61、内部熱交換器62および膨張機構70を介してレシーバ80の入口管81に接続されるとともに、過冷却熱交換器90を介してレシーバ80の出口管82に接続されている。
ブリッジ回路55は、4つの逆止弁55a、55b、55c、55dを有している。入口逆止弁55aは、室外熱交換器40からレシーバ80の入口管81へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。入口逆止弁55bは、室内熱交換器12aからレシーバ80の入口管81へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。出口逆止弁55cは、レシーバ80の出口管82から室外熱交換器40へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。出口逆止弁55dは、レシーバ80の出口管82から室内熱交換器12aへ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁55a,55bは、室外熱交換器40および室内熱交換器12aの一方からレシーバ80の入口管81に冷媒を流す機能を果たし、出口逆止弁55c、55dは、レシーバ80の出口管82から室外熱交換器40および室内熱交換器12aの他方に冷媒を流す機能を果たす。
(1−7)エコノマイザ熱交換器
エコノマイザ熱交換器61は、ブリッジ回路55から膨張機構70およびレシーバ80へと向かう高圧の冷媒と、その高圧の冷媒の一部を分岐させ膨張させた中間圧の冷媒との間で熱交換を行わせる。ブリッジ回路55から膨張機構70へ冷媒を流す主冷媒配管から分岐した配管(インジェクション配管61a)には、第3室外電動弁61bが配備されている。この第3室外電動弁61bを通って膨張し、エコノマイザ熱交換器61で蒸発した冷媒は、第2インタークーラ管42aに向かって延びるインジェクション配管61aを通って、第2インタークーラ管42aの逆止弁よりも第3吸入管23aに近い部分に流れ込み、第3吸入管23aから第3圧縮部23へ吸い込まれる冷媒を冷やす。すなわち、エコノマイザ熱交換器61、インジェクション配管61aおよび第3室外電動弁61bは、第2圧縮部22から吐出され次段の第3圧縮部23へと流れる冷媒を冷やす中間インジェクション機構として機能する。但し、エコノマイザ熱交換器61で蒸発した冷媒は、第3圧縮部23へ吸い込まれる冷媒のみを冷やし、第4圧縮部24に吸い込まれる冷媒を冷やすことはない。暖房運転時、第4圧縮部24に吸い込まれる冷媒には、中間インジェクションが行われない。
(1−8)内部熱交換器
内部熱交換器62は、ブリッジ回路55から膨張機構70およびレシーバ80へと向かう高圧の冷媒と、膨張機構70等を通過し室内熱交換器12aあるいは室外熱交換器40で蒸発して低圧冷媒配管19を流れる低圧のガス冷媒と、の間で熱交換を行わせる。内部熱交換器62は、液ガス熱交換器と呼ばれることもある。ブリッジ回路55を出た高圧の冷媒は、まずエコノマイザ熱交換器61を通過し、次に内部熱交換器62を通過して、膨張機構70およびレシーバ80へと向かう。
(1−9)膨張機構
膨張機構70は、ブリッジ回路55から流れてきた高圧の冷媒を減圧・膨張させ、気液二相状態の中間圧の冷媒をレシーバ80へと流す。すなわち、膨張機構70は、冷房運転時には、高圧冷媒のガスクーラ(放熱器)として機能する室外の第4熱交換器44から、低圧冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器12aに送られる冷媒を減圧し、暖房運転時には、高圧冷媒のガスクーラ(放熱器)として機能する室内熱交換器12aから、低圧冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器40に送られる冷媒を減圧する。膨張機構70は、膨張機71および第4室外電動弁72から構成される。膨張機71は、冷媒の減圧過程の絞り損失を有効な仕事(エネルギー)として回収する役割を果たす。
(1−10)レシーバ
レシーバ80は、膨張機構70を出て入口管81から内部空間に入ってきた気液二相状態の中間圧の冷媒を、液冷媒とガス冷媒とに分離する。分離されたガス冷媒は、低圧戻し配管91aに設けられた第5室外電動弁91を通過して低圧のガスリッチな冷媒となり、過冷却熱交換器90に送られる。分離された液冷媒は、出口管82によって過冷却熱交換器90に送られる。
(1−11)過冷却熱交換器
過冷却熱交換器90は、低圧のガス冷媒と、レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒との間で熱交換を行わせる。レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒の一部は、冷房運転時には、レシーバ80と過冷却熱交換器90との間から分岐する分岐管92aを流れ、第6室外電動弁92を通過して、気液二相状態の低圧の冷媒となる。冷房運転時に第6室外電動弁92で減圧された低圧冷媒は、第5室外電動弁91で減圧された低圧冷媒と合流し、過冷却熱交換器90において、レシーバ80の出口管82からブリッジ回路55に向かう中間圧の液冷媒と熱交換され、過熱がついた状態で過冷却熱交換器90から低圧戻し配管91aを通って低圧冷媒配管19へと流れていく。一方、レシーバ80の出口管82からブリッジ回路55に向かう中間圧の液冷媒は、過冷却熱交換器90において熱を奪われ、過冷却がついた状態でブリッジ回路55へ流れていく。
なお、暖房運転時には、第6室外電動弁92が閉まり、分岐管92aには冷媒が流れないが、レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒と、第5室外電動弁91で減圧された低圧冷媒とが、過冷却熱交換器90において熱交換を行うことになる。
(1−12)室内熱交換器
利用側熱交換器である室内熱交換器12aは、複数の室内ユニット12それぞれに設けられており、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷媒の冷却器として機能する。これらの室内熱交換器12aには、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷房対象あるいは暖房対象として、水や空気が流される。ここでは、室内熱交換器12aの周囲に、室内ファンからの室内空気が流れ、冷却あるいは加熱された空調空気が室内へと供給される。
室内熱交換器12aの一端は室内電動弁12bに、室内熱交換器12aの他端は連絡冷媒配管14に接続されている。
(1−13)室内電動弁
室内電動弁12bは、複数の室内ユニット12それぞれに設けられており、室内熱交換器12aに流す冷媒の量を調整したり冷媒の減圧・膨張を行ったりする。室内電動弁12bは、連絡冷媒配管13と室内熱交換器12aとの間に配置されている。
(1−14)制御部
図6に示すように、制御部94は、室外ユニット11に設けられた室外制御部95と、室内ユニット12に設けられた室内制御部96とが伝送線94aによって結ばれて構成されるものであり、各種の制御を行う。室外制御部95および室内制御部96は、各種センサや四段圧縮機20の圧縮機駆動モータ、種々の弁と接続されるマイクロコンピュータである。制御部94は、リモコン99等から入力された室内設定温度などの情報に基づいて、圧縮機駆動モータの回転数制御や冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとの切り換え、弁開度の調節などを行う。
室外制御部95には、高段吸入温度センサ97および高段吐出温度センサ98を含むセンサ群が接続され、冷媒回路の温度や圧力、室外温度などのデータが入力されてくる。室内制御部96にも、室内温度センサなどのセンサ群が接続される。高段吸入温度センサ97は、第4吸入管24aに装着され、第4吸入管24aを流れる冷媒の温度である第4吸入冷媒温度を計測する。具体的には、図1の点Hの冷媒の温度を計る。高段吐出温度センサ98は、第4吐出管24bに装着され、第4吐出管24bを流れる冷媒の温度である第4吐出冷媒温度を計測する。具体的には、図1の点Iの冷媒の温度を計る。これらのセンサ群からの温度や圧力の情報に基づき、制御部94は、室外制御部95に接続された第1〜第6室外電動弁51,52,61b、72,91,92、四段圧縮機20、室外ファン、第1〜第4切換機構31〜34、油戻しバイパス電磁弁SV28を制御する。また、室内制御部96は、室内ファンや室内電動弁12bを制御する。
(2)空気調和装置の動作
空気調和装置10の動作について、図1〜図5を参照しながら説明する。図2は、負荷が高いときの冷房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図3は、外気温が低いときや負荷が低いときの冷房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。図5は、暖房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。図2、図3および図5において、上に凸の一点鎖線で示す曲線は、冷媒の飽和液線および乾き飽和蒸気線である。また、冷凍サイクル上の英文字が付された点は、それぞれ、図1および図4において同じ英文字で表される点における冷媒の圧力およびエンタルピを表している。例えば、図1の点Bにおける冷媒は、図2の点Bにおける圧力およびエンタルピの状態になっている。なお、空気調和装置10の冷房運転時および暖房運転時における各運転制御は、制御部94によって行われる。
(2−1)冷房運転時の動作
(2−1−1)負荷が高いときの冷房運転時の動作
冷房運転時は、図1に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒回路内を循環する。以下、負荷が高いときの冷房運転時における空気調和装置10の動作について、図1および図2を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから四段圧縮機20に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、第1圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bへと吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1切換機構31を通過し、インタークーラとして機能する第1熱交換器41で冷却された後、第1インタークーラ管41aを介して第2吸入管22aに流れ込む(点C)。
第2吸入管22aから第2圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点D)。吐出された冷媒は、第2切換機構32を通過し、インタークーラとして機能する第2熱交換器42で冷却された後、第2インタークーラ管42aに流れる(点E)。第2インタークーラ管42aを流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器61において熱交換されてインジェクション配管61aを流れてくる中間圧の冷媒(点L)と合流した後、第3吸入管23aに流れ込む(点F)。
第3吸入管23aから第3圧縮部23に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第3吐出管23bに吐出される(点G)。吐出された冷媒は、第3切換機構33を通過し、インタークーラとして機能する第3熱交換器43で冷却された後、第3インタークーラ管43aを介して第4吸入管24aに流れ込む(点H)。
第4吸入管24aから第4圧縮部24に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第4吐出管24bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第4切換機構34を通過し、ガスクーラとして機能する第4熱交換器44で冷却され、全開状態の第1室外電動弁51およびブリッジ回路55の入口逆止弁55aを通ってエコノマイザ熱交換器61へと流れていく(点J)。
ブリッジ回路55の入口逆止弁55aを通過した高圧冷媒は、エコノマイザ熱交換器61に流れ込むとともに、その一部が分岐して第3室外電動弁61bへと流れる。第3室外電動弁61bで減圧・膨張して気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器61において、ブリッジ回路55から内部熱交換器62に向かう高圧冷媒(点J)と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となって上述のようにインジェクション配管61aから第2インタークーラ管42aへと流れ込む。
第3室外電動弁61bを出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器61を出た高圧冷媒(点M)は、次に内部熱交換器62を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。内部熱交換器62では、後述する低圧冷媒配管19から四段圧縮機20の第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と熱交換を行い、点Mの状態の高圧冷媒が、温度が下がって点Nの状態の高圧冷媒となる。
内部熱交換器62を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、それぞれ膨張機構70の膨張機71、膨張機構70の第4室外電動弁72に流れる。膨張機71で減圧・膨張した中間圧冷媒(点P)と、第4室外電動弁72で減圧・膨張した中間圧冷媒(点O)とは、合流した後に入口管81からレシーバ80の内部空間へと流れ込む(点Q)。このレシーバ80に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ80の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ80で分離された液冷媒(点R)は、出口管82を通ってそのまま過冷却熱交換器90へと流れ、レシーバ80で分離されたガス冷媒(点U)は、第5室外電動弁91で減圧され低圧冷媒(点W)となって過冷却熱交換器90へと流れていく。レシーバ80の出口管82から過冷却熱交換器90に向かう中間圧冷媒は、過冷却熱交換器90の手前で分岐し、一方が過冷却熱交換器90を通ってブリッジ回路55に向かい、他方が分岐管92aの第6室外電動弁92へと流れる。第6室外電動弁92を通過して減圧された気液二相状態の低圧冷媒(点S)は、第5室外電動弁91を通過した低圧冷媒(点W)と合流し(点X)、過冷却熱交換器90を経て低圧冷媒配管19へと流れる。過冷却熱交換器90での熱交換によって、低圧冷媒配管19に向かって流れる低圧冷媒(点X)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点Y)となり、ブリッジ回路55に向かって流れる中間圧冷媒(点R)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点T)となる。
過冷却熱交換器90で過冷却のついた中間圧冷媒(点T)は、ブリッジ回路55の出口逆止弁55dを通って、連絡冷媒配管13へと流れていく。連絡冷媒配管13から室内ユニット12に入った冷媒は、室内電動弁12bを通過するときに膨張し、気液二相の低圧冷媒(点V)となって室内熱交換器12aに流れ込む。この低圧冷媒は、室内熱交換器12aで室内空気から熱を奪い、過熱のついた低圧のガス冷媒(点Z)になる。室内ユニット12を出た低圧冷媒は、連絡冷媒配管14および第4切換機構34を経て低圧冷媒配管19へと流れていく。
室内ユニット12から戻ってきた低圧冷媒(点Z)と、過冷却熱交換器90から流れてくる低圧冷媒(点Y)とは、低圧冷媒配管19で合流し(点AB)、内部熱交換器62を通って第1吸入管21aから四段圧縮機20へと戻っていく。上述のように、内部熱交換器62では、四段圧縮機20に向かう低圧冷媒(点AB)と、ブリッジ回路55からレシーバ80へと向かう高圧冷媒(点M)とが熱交換を行う。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置10は冷房運転サイクルを行う。
(2−1−2)負荷が低いときの冷房運転時の動作
負荷が低いときの冷房運転時における空気調和装置10の動作も、上述の負荷が高いときの冷房運転時における空気調和装置10の動作と基本的には同じである。負荷が低いときにも、図1に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒回路内を循環する。但し、負荷が低いときには、制御部94は、高圧を小さく保つ省エネ制御を行う。以下、その制御について説明する。
冷房運転の負荷が低いときには、四段圧縮機20の回転数を抑えて運転効率を上げるために、高圧を小さくする制御が行われる。高圧を小さくした省エネ運転では、低圧も大きくなって、高低差圧(高圧−低圧)が小さくなる。図2と図3とを比較すると判るように、低負荷のときの冷房運転の冷凍サイクル(図3)では、高負荷のときに比べて、高圧がHP1からHP2に下がり、低圧がLP1からLP2に上がる。このとき、高負荷の冷房運転においては低段の第1〜第3圧縮部21〜23と同様の圧縮仕事を行っていた高段の第4圧縮部24が、殆ど圧縮仕事をしなくなる。これは、共通回転軸を採用した一軸四段の四段圧縮機20を、高負荷時の冷房運転を基準として各圧縮部21〜24の容積比を決める設計手法を用いていることに起因している。しかし、3段以上の圧縮機構を用いる場合、通常は高負荷の冷房運転を基準にして設計を行うため、高段の圧縮部が低負荷時に圧縮を殆ど行わなくなることは仕方がないことである。
低負荷の冷房運転では上述のように高圧をHP2に下げた運転を行うため、第4吸入管24a(点H参照)を流れ第4圧縮部24に吸入される冷媒の圧力である高段吸入圧力と、第4圧縮部24から吐出され第4吐出管24b(点I参照)を流れる冷媒の圧力である高段吐出圧力との差圧DP2(図3参照)が、小さくなる。図2に示すように、高負荷の冷房運転では、高段吸入圧力と高段吐出圧力との差圧DP1が、差圧DP2よりも大きい。
(2−2)暖房運転時の動作
暖房運転時は、図4に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機20、室内熱交換器12a、膨張機構70、室外熱交換器40の順に冷媒回路内を循環する。以下、暖房運転時における空気調和装置10の動作について、図4および図5を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから四段圧縮機20に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、第1圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bに吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1切換機構31を通過し、第2吸入管22aを流れる(点C)。
第2吸入管22aから第2圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点D)。吐出された冷媒は、第2切換機構32を通過し、第3吸入管23aを流れる。なお、第3吸入管23aには、エコノマイザ熱交換器61において熱交換されてインジェクション配管61aを流れてくる中間圧の冷媒(点L)も流れ込んでくるため、冷媒の温度が下がる(点F)。
第3吸入管23aから第3圧縮部23に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第3吐出管23bに吐出される(点G)。吐出された冷媒は、第3切換機構33を通過し、第4吸入管24aを流れる(点H)。
第4吸入管24aから第4圧縮部24に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第4吐出管24bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第4切換機構34を通過し、連絡冷媒配管14を介して室内ユニット12に流入する(点Z)。
連絡冷媒配管14から室内ユニット12に入った高圧冷媒は、冷媒の冷却器として機能する室内熱交換器12aで室内空気に放熱し、室内空気を暖める。室内熱交換器12aでの熱交換によって温度が下がった高圧冷媒(点V)は、室内電動弁12bを通過する際にわずかに減圧され、連絡冷媒配管13を通って室外ユニット11のブリッジ回路55へと流れ、入口逆止弁55bからエコノマイザ熱交換器61へ向かう(点J)。
ブリッジ回路55を出た高圧冷媒(点J)は、エコノマイザ熱交換器61に流れ込むとともに、その一部が分岐して第3室外電動弁61bへと流れる。第3室外電動弁61bで減圧・膨張して気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器6において、ブリッジ回路55から内部熱交換器62に向かう高圧冷媒(点J)と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となってインジェクション配管61aから第2インタークーラ管42aへと流れ込む。
第3室外電動弁61bを出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器61を出た高圧冷媒(点M)は、次に内部熱交換器62を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。内部熱交換器62では、後述する低圧冷媒配管19から四段圧縮機20の第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と熱交換を行い、点Mの状態の高圧冷媒が、温度が下がって点Nの状態の高圧冷媒となる。
内部熱交換器62を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、それぞれ膨張機構70の膨張機71、膨張機構70の第4室外電動弁72に流れる。膨張機71で減圧・膨張した中間圧冷媒(点P)と、第4室外電動弁72で減圧・膨張した中間圧冷媒(点O)とは、合流した後に入口管81からレシーバ80の内部空間へと流れ込む(点Q)。このレシーバ80に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ80の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ80で分離された液冷媒(点R)は、出口管82を通ってそのまま過冷却熱交換器90へと流れ、レシーバ80で分離されたガス冷媒(点U)は、第5室外電動弁91で減圧され低圧冷媒(点W)となって過冷却熱交換器90へと流れていく。レシーバ80の出口管82から過冷却熱交換器90に向かう中間圧冷媒は、第6室外電動弁92が閉められているため分岐管92aには流れず、全量が過冷却熱交換器90に流れ込む。過冷却熱交換器90では、レシーバ80の出口管82から流れてくる中間圧冷媒(点R)と、第5室外電動弁91で減圧された低圧冷媒(点W,X)との間で熱交換が行われる。この熱交換によって、低圧冷媒配管19に向かって流れる低圧冷媒(点X)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点Y)となり、レシーバ80からブリッジ回路55に向かう中間圧冷媒(点R)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点T)となる。
過冷却熱交換器90を出てブリッジ回路55の出口逆止弁55dを通過した中間圧冷媒は、2路に分流し、第1および第2室外電動弁51,52でそれぞれ減圧・膨張され気液二相の低圧冷媒となる(点AC)。このとき、第1および第2室外電動弁51,52の開度は、直列に接続される第1〜第3熱交換器41〜43の圧力損失量と、第4熱交換器44の圧力損失量とに応じて調節されており、いずれかの一方の流路に冷媒が偏流してしまうことが抑制されている。
室外熱交換器40の第4熱交換器44に流入した低圧冷媒は、外気から熱を奪って蒸発し、第4熱交換器44の高温側配管44hから第4切換機構34を経て低圧冷媒配管19へと流れていく。一方、室外熱交換器40の第3熱交換器43に流入した低圧冷媒は、第2熱交換器42、第1熱交換器41を順に流れ、枝管19aを介して低圧冷媒配管19へ流れ、第4熱交換器44を出た冷媒と合流する。具体的には、第3熱交換器43を出た冷媒は、第3熱交換器43の高温側配管43h、第3切換機構33、直列接続用第2配管42b、第2熱交換器42の低温側配管42i、第2熱交換器42、第2熱交換器42の高温側配管42h、第2切換機構32、直列接続用第1配管41b、第1熱交換器41の低温側配管41i、第1熱交換器41、第1熱交換器41の高温側配管41h、第1切換機構31を順に流れ、第3熱交換器43だけではなく順に第2熱交換器42、第1熱交換器41で外気から熱を奪って蒸発し、枝管19aから低圧冷媒配管19へと流れる。
第4熱交換器44および直列に接続された第1〜第3熱交換器41〜43で蒸発して過熱もついた低圧のガス冷媒は、図4に示すように室外熱交換器40の下流側の低圧冷媒配管19で合流し(点AD)、更に過冷却熱交換器90から流れてくる低圧冷媒(点Y)と合流して(点AB)、内部熱交換器62を通って第1吸入管21aから四段圧縮機20へと戻っていく。上述のように、内部熱交換器62では、四段圧縮機20に向かう低圧冷媒(点AB)と、ブリッジ回路55からレシーバ80へと向かう高圧冷媒(点M)とが熱交換を行う。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置10は暖房運転サイクルを行う。
なお、上述のように四段圧縮機20の設計において、高負荷時の冷房運転を基準として各圧縮部21〜24の容積比を決めているため、暖房運転では、図5に示すように、第4吸入管24a(点H参照)を流れる冷媒の高段吸入圧力と、第4吐出管24b(点I参照)を流れる冷媒の高段吐出圧力との差圧DP3が小さくなる。高負荷時の冷房運転を基準として四段圧縮機20を設計すると、暖房運転では2段目と4段目、すなわち第2圧縮部22と第4圧縮部24とは、あまり圧縮仕事をしない状態となる。これに鑑み、暖房運転では、上述のように第3吸入管23aを流れる冷媒だけを中間インジェクションによって冷やし(図5の点D、点L、点Fを参照)、第2吸入管22aや第4吸入管24aを流れる冷媒の冷却は行われない(図5の点Bおよび点C、点Gおよび点Hを参照)。
(3)油戻しの動作および油戻しバイパス電磁弁の制御
(3−1)冷房運転時の油戻し
冷房運転のときには、第1〜第4油分離器25〜28が全て機能する。第1油分離器25は、上述のように、第1圧縮部21から吐出された冷媒を気液分離して、油を、油戻し流路25aおよび第1インタークーラ管41aを介して第2吸入管22aに流し、第2圧縮部22に吸入させる。第1インタークーラ管41aを流れる冷媒の圧力は、第1熱交換器41の圧力損失の分だけ第1油分離器25内の冷媒の圧力よりも小さく、その差圧によって油が第1油分離器25から油戻し流路25aを通って第1インタークーラ管41aへと流れる。同様に、第2熱交換器42の圧力損失の分の差圧によって、第2油分離器26から油戻し流路26aを通って第2インタークーラ管42aへと油が流れ、第3熱交換器43の圧力損失の分の差圧によって、第3油分離器27から油戻し流路27aを通って第3インタークーラ管43aへと油が流れる。
第4油分離器28は、上述のように、第4圧縮部24から吐出された冷媒を気液分離して、油を、第4吸入管24aに流し、第4圧縮部24に吸入させる。第4油分離器28から第4吸入管24aへと流れる油は、並列に配置されている油戻しメイン流路28aおよび油戻しバイパス流路28bの少なくとも一方を通る。油戻しバイパス電磁弁SV28が閉じているときには、キャピラリーチューブCA28を含む油戻しメイン流路28aを油が流れ、油戻しバイパス電磁弁SV28が開いているときには、油戻しメイン流路28aよりも流路面積が大きく流路抵抗が小さい油戻しバイパス流路28bを主として油が流れる。
制御部94は、図1および図2の点Hの冷媒の温度を計る高段吸入温度センサ97と、図1および図2の点Iの冷媒の温度を計る高段吐出温度センサ98とから、第4圧縮部24の吸入側の第4吸入冷媒温度および第4圧縮部24の吐出側の第4吐出冷媒温度を取得する。これらの第4吸入冷媒温度および第4吐出冷媒温度の差が所定の閾値よりも大きいときには、第4吸入管24aの冷媒圧力と第4吐出管24bの冷媒圧力との差が十分に大きく、バイパス電磁弁SV28が開かなくても十分な量の油が第4油分離器28から第4吸入管24aへと流れるため、制御部94は、油戻しバイパス電磁弁SV28を閉じた状態にする。反対に、第4吸入冷媒温度および第4吐出冷媒温度の差が閾値よりも小さければ、第4吸入管24aの冷媒圧力と第4吐出管24bの冷媒圧力との差も小さく、キャピラリーチューブCA28を含む油戻しメイン流路28aでは十分な量の油を流すことができないため、制御部94は、油戻しバイパス電磁弁SV28を開けた状態にする。
また、制御部94は、冷房運転において四段圧縮機20を起動するときには、第4圧縮部24から吐出された冷媒が、第4油分離器28および油戻しバイパス流路28bを介して第4吸入管24aへと戻り過ぎてしまうことを避けるため、油戻しバイパス電磁弁SV28を閉じた状態にする。四段圧縮機20の起動制御が終了し、通常の冷房運転が始まるときも、その時点では熱負荷が大きく第4圧縮部24が圧縮仕事を多く行っているため、制御部94は、油戻しバイパス電磁弁SV28を閉じた状態のままで維持する。
(3−2)暖房運転時の油戻し
暖房運転のときには、第1〜第3油分離器25〜27は単に低圧の冷媒を通す流路として機能し、油戻し流路25a,26a,27aには何も流れない。油戻し流路25a,26a,27aは、第2〜第4吸入管22a,23a,24aと接続されているが、油戻し流路25a,26a,27aが逆止弁を備えているため(図4参照)、油戻し流路25a,26a,27aから第1〜第3油分離器25〜27へと冷媒が流入することもない。
第4油分離器28は、冷房運転のときと同様に暖房運転においても、第4圧縮部24から吐出された冷媒を気液分離し、第4吸入管24aへと油を戻して第4圧縮部24に吸入させる。また、バイパス電磁弁SV28の開閉制御についても、運転中は冷房運転のときと同様である。すなわち、制御部94は、暖房運転のときにも、第4吸入冷媒温度および第4吐出冷媒温度の差が閾値よりも大きいときには、油戻しバイパス電磁弁SV28を閉じた状態にして、第4吸入冷媒温度および第4吐出冷媒温度の差が閾値よりも小さければ、油戻しバイパス電磁弁SV28を開けた状態にする。
但し、冷房運転のときと異なり、暖房運転では、四段圧縮機20を起動するときには、油戻しバイパス電磁弁SV28を開けた状態にする。また、四段圧縮機20の起動制御が終了し、通常の暖房運転が始まるときも、制御部94は、油戻しバイパス電磁弁SV28を開けた状態のままで維持する。これは、暖房運転において第4圧縮部24の吸入側と吐出側との差圧(第4吸入管24aの冷媒圧力と第4吐出管24bの冷媒圧力との差)が大きくなることは少なく、起動時においても差圧が確保されることが少ないため、初期の油戻しバイパス電磁弁SV28の状態として、制御部94は、開の状態を選択している。
(4)空気調和装置の特徴
(4−1)
本実施形態に係る空気調和装置10では、第4吸入管24aの冷媒圧力と第4吐出管24bの冷媒圧力との圧力差が大きい場合には、第4圧縮部24から吐出されて第4吐出管24bを流れる冷媒は、第4油分離器28において油が分離され、その油が、キャピラリーチューブCA28を含む油戻しメイン流路28aを通って、第4吸入管24aから第4圧縮部24に吸入される。
一方、第4吸入管24aの冷媒圧力と第4吐出管24bの冷媒圧力との圧力差が小さい場合には、第4油分離器28から第4圧縮部24へと戻る油の量が少なくなることが危惧されるが、本実施形態に係る空気調和装置10では、油戻しバイパス電磁弁SV28を開けることによって流路面積がより大きな油戻しバイパス流路28bに油を通すことができる。油の流路を、キャピラリーチューブCA28を含む油戻しメイン流路28aから、流路面が大きく抵抗が小さい油戻しバイパス流路28bに切り換えることで、第4吸入管24aの冷媒圧力と第4吐出管24bの冷媒圧力との圧力差が小さい場合(図3の差圧DP2および図5の差圧DP3を参照)にも、第4油分離器28から第4圧縮部24へと油を確実に戻すことができるようになっている。
(4−2)
本実施形態では、第1〜第4切換機構31〜34によって冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる空気調和装置10に本発明を適用している。そして、第4油分離器28を第4圧縮部24と第4切換機構34との間に配置しているので、冷房運転の状態でも暖房運転の状態でも油が第4油分離器28から第4圧縮部24に戻る。第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差は、冷房運転と暖房運転とで異なっていることが多いが、運転に応じて、制御部94が、油戻しメイン流路28aおよび油戻しバイパス流路28bから成る油戻し流路の流路面積を変えることで、いずれの運転においても第4油分離器28から第4圧縮部24に戻る油の量を確保することができている。
(4−3)
本実施形態に係る空気調和装置10では、共通回転軸によって4つの圧縮部21〜24の各圧縮部材を回転させる、一軸四段の四段圧縮機20を採用している。すなわち、第1〜第3の低段の圧縮部21〜23それぞれの圧縮部材の回転数と、高段の第4圧縮部24の圧縮部材の回転数とが、同じになる。したがって、四段圧縮機20では、低段、高段の各圧縮部21〜24の容積比を制御的に変更することができない。
その結果、冷房運転の低負荷時や暖房運転時において、第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が殆どなくなってしまう状況(図3の差圧DP2および図5の差圧DP3を参照)が生まれる。
しかし、空気調和装置10では、油戻しメイン流路28aおよび油戻しバイパス流路28bから成る油戻し流路の流路面積を変えることで、そのような状況においても第4油分離器28から第4圧縮部24に戻る油の量を確保することができている。
(4−4)
本実施形態に係る空気調和装置10では、暖房運転時には、第2圧縮部22と次段の第3圧縮部23との間に、中間インジェクション機構が配置されている。具体的には、第3室外電動弁61bを通って膨張し、エコノマイザ熱交換器61で蒸発した冷媒が、インジェクション配管61aを通って第3吸入管23aに流れ込み、第3吸入管23aから第3圧縮部23へ吸い込まれる冷媒を冷やすという機構が存在する。この中間インジェクションによって、冷凍サイクルの効率が上がり、四段圧縮機20に投入するエネルギーを削減することができている。
この空気調和装置10において、仮に、第4圧縮部24から吐出されて第4油分離器28で冷媒から分離された油を、第4圧縮部24ではなく、低段の第3圧縮部23に戻す構成を採った場合、油が第3圧縮部23に滞留してしまうことも危惧される。
しかし、空気調和装置10では、暖房運転のときに、第4圧縮部24に吸入される冷媒の冷却は行われず、第4圧縮部24から吐出されて第4油分離器28から第4圧縮部24に戻る油は、流路面積が大きい油戻しバイパス流路28bを通ることができる。このため、第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合にも、冷媒圧力が小さい第3圧縮部23に油を戻す必要がなくなり、第4圧縮部24が必要量の油を保持することができている。
(4−5)
冷暖房が可能な空気調和装置10において四段圧縮機20のような3段以上の圧縮機構を採用した場合、暖房運転のときに高段圧縮部(第4圧縮部24)の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなることを、本発明の発明者は見いだしている。特に、圧縮機構の起動時や、その後の通常運転開始時において、油戻し流路の流路面積が小さければ、第4油分離器28から第4圧縮部24へと油があまり戻らなくなる。
これに鑑み、本実施形態に係る空気調和装置10では、暖房運転における四段圧縮機20の起動時、および、暖房運転における四段圧縮機20の起動後の通常運転開始時に、流路面積が大きい油戻しバイパス流路28bを油が通る状態にして、油戻し量を確保している。これにより、第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなりがちな暖房運転の所定時においても、第4油分離器28から第4圧縮部24に戻る油の量を確保することができている。
一方、本発明の発明者は、3段以上の圧縮機構を採用した場合、暖房運転のときに高段圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなる一方、熱負荷が大きい冷房運転のときには高段圧縮部(第4圧縮部24)の吸入圧力と吐出圧力との差が十分に大きくなることを見いだしている。これに鑑み、本実施形態に係る空気調和装置10では、冷房運転における四段圧縮機20の起動時、および、冷房運転における四段圧縮機20の起動後の通常運転開始時に、油戻しバイパス流路28bに設けた油戻しバイパス電磁弁SV28を閉じた状態にして、キャピラリーチューブCA28を含む油戻しメイン流路28aを油が流れるようにしている。これにより、高段の第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が十分に大きい冷房運転の所定時(図2の差圧DP1を参照)において、第4油分離器28から第4圧縮部24に油だけではなく多くの冷媒まで戻ってしまう不具合が抑制されている。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、第4油分離器28から第4圧縮部24へと戻る油の流路の流路面積を変える油戻しバイパス電磁弁SV28の開閉を、第4圧縮部24の吸入側の第4吸入冷媒温度および第4圧縮部24の吐出側の第4吐出冷媒温度から判断している。
これに代えて、制御部94は、他のセンサ値を用いて油戻しバイパス電磁弁SV28の開閉を制御してもよい。例えば、第4吐出管24bに圧力センサ(高圧センサ)が設けられている場合には、その冷媒の高圧値を基に油戻しバイパス電磁弁SV28を開閉すればよい。高圧値が大きいときには、油戻しバイパス電磁弁SV28を閉じて流路面積を小さくし、高圧値が小さいときには、油戻しバイパス電磁弁SV28を開いて流路面積を大きくすることになる。また、冷房運転において、外気温度が閾値よりも低く、且つ、四段圧縮機20の回転数が小さいときに、低負荷であると判断して油戻しバイパス電磁弁SV28を開く制御を行ってもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態に係る空気調和装置10では、第4油分離器28から第4圧縮部24に油を戻す油戻し流路として、流路面積が小さいキャピラリーチューブCA28を含む油戻しメイン流路28aと、キャピラリーチューブCA28よりも流路面積が大きい油戻しバイパス流路28bとを並列させている。そして、油戻しバイパス流路28bに、油戻しバイパス電磁弁SV28を設けている。このような並列する2つの流路28a,28bで第4油分離器28と第4吸入管24aとを結ぶ構成を採ることによって、油戻しバイパス電磁弁SV28を閉じているときには、流路面積が小さいキャピラリーチューブCA28を油が流れることになり、油戻しバイパス電磁弁SV28を開けているときには、主として、圧力損失が小さい流路面積の大きな油戻しバイパス流路28bを油が流れることになる。これにより、第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が小さい場合に、油戻しバイパス電磁弁SV28を開けることで、第4油分離器28から第4圧縮部24に戻る油の量を確保することができている。
このような2つの流路28a,28bが並列する構成に代えて、1つの流路28aだけを用いて、キャピラリーチューブCA28の代わりに、開度が可変の電動膨張弁を設けるという構成を採ることも可能である。この場合には、制御部94が、第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が大きければ、油戻し用の流路28aの電動膨張弁の開度が小さくなるように制御し、第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなれば、油戻し用の流路28aの電動膨張弁の開度を大きくする。これにより、冷房運転時の高負荷時も低負荷時も暖房運転時も、第4油分離器28から第4圧縮部24へと適量の油が戻るようになる。
(5−3)変形例C
上記実施形態では、暖房運転における四段圧縮機20の起動時も、暖房運転における四段圧縮機20の起動後の通常運転開始時も、油戻しバイパス流路28bの油戻しバイパス電磁弁SV28の初期状態を開の状態にしている。
しかし、空気調和装置10の設置場所や、四段圧縮機20の各圧縮部21〜24の容量設計によっては、これらの時に第4圧縮部24の吸入圧力と吐出圧力との差が確保されることもある。
したがって、空気調和装置10の設置場所などに応じて、暖房運転における四段圧縮機20の起動時の油戻しバイパス電磁弁SV28の初期状態を開の状態にしてもよいし、暖房運転における四段圧縮機20の起動後の通常運転開始時の油戻しバイパス電磁弁SV28の初期状態を開の状態にしてもよい。
(5−4)変形例D
上記実施形態では、一軸四段の四段圧縮機20を採用した空気調和装置10を示しているが、高段の圧縮部の吸入圧力と吐出圧力との差が小さくなることがある冷凍装置であれば、他の構造を持った圧縮機構を採用した冷凍装置でも本発明は有用である。
10 空気調和装置(冷凍装置)
12a 室内熱交換器(利用側熱交換器;蒸発器/放熱器)
20 四段圧縮機(複数段圧縮機構)
21 第1圧縮部(低段圧縮部)
22 第2圧縮部(低段圧縮部)
23 第3圧縮部(低段圧縮部)
24 第4圧縮部(高段圧縮部)
24a 第4吸入管(高段吸入配管)
24b 第4吐出管(高段吐出配管)
28 第4油分離器(油分離器)
28a 油戻しメイン流路(油戻し流路;第1油戻し流路)
28b 油戻しバイパス流路(油戻し流路;第2油戻し流路)
31 第1切換機構
32 第2切換機構
33 第3切換機構
34 第4切換機構(切換機構)
40 室外熱交換器(熱源側熱交換器;放熱器/蒸発器)
61 エコノマイザ熱交換器(中間インジェクション機構)
61a インジェクション配管(中間インジェクション機構)
61b 第3室外電動弁(中間インジェクション機構)
70 膨張機構(膨張部)
94 制御部
SV28 油戻しバイパス電磁弁(流路面積変更部;開閉弁)
特開2011−214757号公報

Claims (7)

  1. 複数の低段圧縮部(21,22,23)と、1つの高段圧縮部(24)とが1列に接続された、複数段圧縮機構(20)と、
    前記複数段圧縮機構から吐出された冷媒に放熱をさせる、放熱器(40,12a)と、
    前記放熱器を出た冷媒を減圧する、膨張部(70)と、
    前記膨張部を出た冷媒を蒸発させる、蒸発器(12a,40)と、
    前記高段圧縮部(24)から吐出された冷媒が流れる高段吐出配管(24b)に設けられた油分離器(28)と、
    前記高段圧縮部(24)に吸入される冷媒が流れる高段吸入配管(24a)と前記油分離器(28)とを結び、前記油分離器(28)から前記高段圧縮部(24)へと油を戻す、油戻し流路(28a,28b)と、
    前記油戻し流路(28a,28b)の流路面積を変える流路面積変更部(SV28)と、
    を備える、冷凍装置(10)。
  2. 前記油戻し流路は、キャピラリーチューブ(CA28)を含む第1油戻し流路(28a)と、前記キャピラリーチューブの流路面積よりも大きな流路面積である第2油戻し流路(28b)とを有しており、
    前記第1油戻し流路と前記第2油戻し流路とは、並列しており、
    前記流路面積変更部(SV28)は、前記第2油戻し流路に設けられた開閉弁である、
    請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記放熱器は、冷房運転のときには、熱源によって冷媒を冷やす熱源ユニットの熱源側熱交換器(40)であり、暖房運転のときには、冷媒に放熱をさせる利用ユニットの利用側熱交換器(12a)であり、
    前記蒸発器は、前記冷房運転のときには、冷媒を蒸発させる前記利用側熱交換器(12a)であり、前記暖房運転のときには、熱源から熱を奪って冷媒を蒸発させる前記熱源側熱交換器(40)であり、
    前記高段圧縮部(24)を出た冷媒が前記熱源側熱交換器(40)に流れる前記冷房運転の状態と、前記高段圧縮部(24)を出た冷媒が前記利用側熱交換器(12a)に流れる前記暖房運転の状態とを切り換える、切換機構(34)
    をさらに備え、
    前記油分離器(28)は、前記高段圧縮部(24)と前記切換機構(34)との間に配置される、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置。
  4. 前記複数段圧縮機構(20)は、複数の前記低段圧縮部(21,22,23)それぞれの圧縮部材を回転させるとともに前記高段圧縮部(24)の圧縮部材を回転させる共通回転軸、を有している、
    請求項3に記載の冷凍装置。
  5. 前記暖房運転のときに、複数の前記低段圧縮部(21,22,23)のうちの1つの前記低段圧縮部(22)から吐出され次段の前記低段圧縮部(23)に吸入される冷媒を冷やす、中間インジェクション機構(61,61a,61b)
    をさらに備え、
    前記暖房運転のときに、前記高段圧縮部(24)に吸入される冷媒の冷却は行われない、
    請求項3又は4に記載の冷凍装置。
  6. 前記流路面積変更部(SV28)を制御して、前記油戻し流路(28a,28b)の流路面積が第1流路面積になる第1状態と、前記油戻し流路(28a,28b)の流路面積が前記第1流路面積よりも大きな第2流路面積になる第2状態とを切り換える、制御部(94)、
    をさらに備え、
    前記制御部(94)は、前記暖房運転のときに、前記複数段圧縮機構(20)の起動時、および/又は、前記複数段圧縮機構(20)の起動後の通常運転開始時に、前記流路面積変更部(SV28)を前記第2状態にする、
    請求項3から5のいずれかに記載の冷凍装置。
  7. 前記制御部(94)は、前記冷房運転のときに、前記複数段圧縮機構(20)の起動時、および/又は、前記複数段圧縮機構(20)の起動後の通常運転開始時に、前記流路面積変更部(SV28)を前記第1状態にする、
    請求項6に記載の冷凍装置。
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