JP2013210155A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを抑えると共に、制御の複雑化を低減した冷凍装置を提供する。
【解決手段】冷凍装置10は、複数の圧縮部が直列に接続された複数段圧縮機構20と、冷房時に最も後段側の圧縮部から吐出された冷媒を冷却し、暖房時に蒸発器となる熱源側メイン熱交換部44と、冷房時に前段圧縮部から吐出され次の後段圧縮部に吸入される冷媒を冷却し暖房運転時に蒸発器となる熱源側サブ熱交換部41と、冷房時に蒸発器として機能し、暖房時に放熱器として機能する利用側熱交換部12aと、冷房時に熱源側メイン熱交換部から利用側熱交換部へ、暖房はその逆に送られる冷媒を減圧する第1膨張機構70,52と、冷房時に熱源側サブ熱交換部から利用側熱交換部への冷媒の流れを止め、暖房時にその逆の流れを許容する第1逆止弁51bと、暖房時に利用側熱交換部から熱源側サブ熱交換部に送られる冷媒を減圧する第1キャピラリーチューブ51aとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍装置に関する。
従来から、冷却運転と加熱運転とを切り替え可能に構成された冷媒回路を有し、多段圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置の1つとして、特許文献1(特開2009−229051号公報)に示すような空気調和装置がある。空気調和装置は、主として、直列に接続された複数の圧縮部を有する複数段機構と、利用側熱交換部と、熱源側熱交換部とを備える。熱源側熱交換部には、熱源側メイン熱交換部と、熱源側サブ熱交換部とが含まれる。熱源側メイン交換部は、冷房時に高圧の冷媒が放熱する放熱器として機能し、暖房時に低圧の冷媒が蒸発する蒸発器として機能する。また、熱源側サブ熱交換部は、冷房時に、複数の圧縮部の内の前段側の圧縮部から吐出されて後段側の圧縮部に吸入される冷媒を冷却し、暖房時に蒸発器として機能する。ここで、冷凍装置では、熱源側メイン熱交換部と熱源側サブ熱交換部とに流れる冷媒の流量を調整する必要がある。冷媒の流量調整は、全閉可能な電動弁を用いて行っている。
しかし、熱源側メイン熱交換部および熱源側サブ熱交換部の数に対応する電動弁を設けるとすると、コスト高となる上、電動弁の制御が複雑化する。
本発明の課題は、熱源側メイン熱交換部および熱源側サブ熱交換部を備える冷凍装置において、製造コストを抑えると共に、制御の複雑化を低減することにある。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、複数段圧縮機構と、熱源側メイン熱交換部と、熱源側サブ熱交換部と、利用側熱交換部と、第1膨張機構と、第1逆止弁と、第1キャピラリーチューブとを備える。複数段圧縮機構は、複数の圧縮部が直列に接続されている。熱源側メイン熱交換部は、冷房運転時に複数の圧縮部のうち最も後段側の圧縮部から吐出された冷媒を冷却し、暖房運転時に冷媒の蒸発器として機能する。熱源側サブ熱交換部は、冷房運転時に複数の圧縮部のうち前段側の圧縮部から吐出され次の後段側の圧縮部に吸入される冷媒を冷却し、暖房運転時に冷媒の蒸発器として機能する。利用側熱交換部は、冷房時に低圧の冷媒が蒸発する蒸発器として機能し、暖房時に高圧の冷媒が放熱する放熱器として機能する。第1膨張機構は、冷房時に熱源側メイン熱交換部から利用側熱交換部に送られる冷媒を減圧し、暖房時に利用側熱交換部から熱源側メイン熱交換部に送られる冷媒を減圧する。第1逆止弁は、冷房時に熱源側サブ熱交換部から利用側熱交換部への冷媒の流れを止め、暖房時に利用側熱交換部から熱源側サブ熱交換部に向かう冷媒の流れを許容する。第1キャピラリーチューブは、暖房時に利用側熱交換部から熱源側サブ熱交換部に送られる冷媒を減圧する。
この冷凍装置は、熱源側メイン熱交換部と利用側熱交換部との間で流れる冷媒を、第1膨張機構によって減圧し、熱源側サブ熱交換部と利用側熱交換部との間に流れる冷媒を、第1逆止弁および第1キャピラリーチューブによって偏流調整する。これにより、冷凍装置の製造コストを抑えることができる。また、電動弁の数を抑えることができるため、制御の複雑化を抑制することができる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、複数段圧縮機構は、前段側の低段圧縮部と、低段圧縮部より高段の中段圧縮部と、最も後段側の高段圧縮部とを有する。熱源側メイン熱交換部は、高段圧縮部から吐出された冷媒を冷却する。また、熱源側サブ熱交換部は、第1の熱源側サブ熱交換部と、第2の熱源側サブ熱交換部とを有する。第1の熱源側サブ熱交換部は、低段圧縮部から吐出された冷媒を冷却する。第2の熱源側サブ熱交換部は、中段圧縮部から吐出された冷媒を冷却する。第1逆止弁および第1キャピラリーチューブは、第1の熱源側サブ熱交換部および第2の熱源側サブ熱交換部のそれぞれについて、暖房時の冷媒流入側に配置される。さらに、冷凍装置は、吸入管と、切換機構とを備える。吸入管は、第1逆止弁および第1キャピラリーチューブと、第1の熱源側サブ熱交換部または第2の熱源側サブ熱交換部との間から中段圧縮部または高段圧縮部に冷媒を戻す。切換機構は、冷房運転時には、熱源側メイン熱交換器から利用側熱交換器に冷媒が送られ、暖房運転時には、利用側熱交換器から熱源側メイン熱交換器および熱源側サブ熱交換部に冷媒が送られるように、状態が切り換わる。
この冷凍装置は、低段圧縮部、中段圧縮部、および高段圧縮部を含む複数段圧縮機構と、第1および第2の熱源側サブ熱交換部を含む熱源側サブ熱交換部とを備える。また、冷凍装置は、吸入管と切換機構とを備える。これにより、低段圧縮部によって圧縮された冷媒は、第1の熱源側サブ熱交換部を通った後、第1キャピラリーチューブおよび第1逆止弁の手前で中段圧縮部に戻される。また、中段圧縮部によって圧縮された冷媒は、第2の熱源側サブ熱交換部を通った後、第1キャピラリーチューブおよび第1逆止弁の手前で高段圧縮部に戻される。このような構成を取ることにより、熱源側サブ熱交換部の数が増えた場合であっても、制御の複雑化を抑制することができ、冷凍装置の製造コストも一層抑えることができる。
本発明の第3の観点に係る冷凍装置は、第2の観点に係る冷凍装置であって、第2膨張機構と、分岐路とをさらに備える。第2膨張機構は、暖房時に利用側熱交換部から熱源側サブ熱交換部に向けて送られる冷媒を減圧する。分岐路は、第2膨張機構によって減圧された冷媒を、第1の熱源側サブ熱交換部および第2の熱源側サブ熱交換部のそれぞれに分岐させる。
この冷凍装置は、複数の熱源側サブ熱交換部に対して第2膨張機構を備え、第2膨張機構によって減圧された冷媒を分岐路によって分岐させる。また、分岐した冷媒は、第1キャピラリーチューブを通って減圧され、各熱源側サブ熱交換部に送られる。これにより、熱源側サブ熱交換部に向けて送る冷媒の圧力調整を効果的に行うことができる。
本発明に係る第4の観点に係る冷凍装置は、第1の観点に係る冷凍装置であって、第2逆止弁と、第2キャピラリーチューブと、分岐路とをさらに備える。第2逆止弁は、冷房時に熱源側メイン熱交換部から利用側熱交換部への冷媒の流れを止め、暖房時に利用側熱交換部から熱源側メイン熱交換部に向かう冷媒の流れを許容する。第2キャピラリーチューブは、暖房時に利用側熱交換部から熱源側メイン熱交換部に送られる冷媒を減圧する。分岐路は、第1膨張機構によって減圧された冷媒を、熱源側メイン熱交換部および熱源側サブ熱交換部のそれぞれに分岐させる。
この冷凍装置は、熱源側メイン熱交換部および熱源側サブ熱交換部の両方について一つの第1膨張機構によって減圧された冷媒が送られる。また、第1膨張機構によって減圧された冷媒は、分岐路によって分岐される。分岐した冷媒は、第1キャピラリーチューブを通って熱源側サブ熱交換部に送られ、第2キャピラリーチューブを通って熱源側メイン熱交換部に送られる。これにより、冷凍装置のコストを一層抑えることができる。
本発明の第1観点に係る冷凍装置では、冷凍装置の製造コストを抑えることができる。また、電動弁の数を抑えることができるため、制御の複雑化を抑制することができる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置では、熱源側サブ熱交換部の数が増えた場合であっても、制御の複雑化を抑制することができ、冷凍装置の製造コストも一層抑えることができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置では、熱源側サブ熱交換部に向けて送る冷媒の圧力調整を効果的に行うことができる。
本発明の第4観点に係る冷凍装置では、冷凍装置のコストを一層抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。 図1の冷房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 空気調和装置の暖房運転時の概略構成図である。 図3の暖房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 変形例Aに係る空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。 変形例Aに係る空気調和装置の暖房運転時の概略構成図である。 変形例Bに係る空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。 図7の冷房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 変形例Bに係る空気調和装置の暖房運転時の概略構成図である。 図9の冷房運転時の冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 変形例Cに係る空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。 変形例Cに係る空気調和装置の暖房運転時の概略構成図である。 変形例Dに係る空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。 変形例Dに係る空気調和装置の暖房運転時の概略構成図である。 変形例Eに係る空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。
1.第1実施形態
本発明の一実施形態に係る冷凍装置である空気調和装置10について、以下、図面を参照しながら説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1および図3は、空気調和装置10の概略構成図である。空気調和装置10は、超臨界状態の二酸化炭素冷媒を使用して二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置である。空気調和装置10は、熱源ユニットである室外ユニット11と、利用ユニットである複数の室内ユニット12とが、連絡冷媒配管14によって結ばれた装置であり、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとが切り替わる冷媒回路を有する。図1は、冷房運転時において冷媒回路を循環する冷媒の流れを表している。図3は、暖房運転時において冷媒回路を循環する冷媒の流れを表している。図1および図3において、冷媒回路の配管に沿って示す矢印が、冷媒の流れを表している。
空気調和装置10の冷媒回路は、主として、二段圧縮機20、第1および第2切換機構31,32、室外熱交換器40、第1キャピラリーチューブ51a、第1逆止弁51b、第1室外電動弁52、ブリッジ回路55、エコノマイザ熱交換器61、内部熱交換器62、膨張機構70、レシーバ80、過冷却熱交換器90、室内熱交換器12a、室内電動弁12bおよび制御部(図示せず)から成る。室外熱交換器40は、並列に配置された、第1サブ熱交換部41およびメイン熱交換部44から成る。
以下、冷媒回路の各構成要素を詳細に説明する。
(1−1)二段圧縮機
二段圧縮機20は、密閉容器内に、低段圧縮部21、高段圧縮部22および圧縮機駆動モータ(図示せず)が収容された、密閉式の圧縮機である。圧縮機駆動モータは、駆動軸を介して、2つの圧縮部21,22を駆動する。すなわち、二段圧縮機20は、2つの圧縮部21,22が単一の駆動軸に連結された一軸二段の圧縮構造を有している。二段圧縮機20では、低段圧縮部21および高段圧縮部22が、この順番で直列に配管接続される。低段圧縮部21は、第1吸入管21aから冷媒を吸い込み、第1吐出管21bへと冷媒を吐出する。高段圧縮部22は、第2吸入管22aから冷媒を吸い込み、第2吐出管22bへと冷媒を吐出する。
低段圧縮部21は、最下段(最前段)の圧縮機構であり、冷媒回路を流れる最も低圧の冷媒を圧縮する。高段圧縮部22は、低段圧縮部21の次の段(後段)にある圧縮機構である。高段圧縮部22は、最上段(最後段)の圧縮機構であり、前段にある低段圧縮部21によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。高段圧縮部22によって圧縮され第2吐出管22bへと吐出された冷媒は、冷媒回路を流れる最も高圧の冷媒となる。
なお、本実施形態において、各圧縮部21,22は、ロータリー式やスクロール式などの容積式の圧縮機構である。また、圧縮機駆動モータは、制御部によってインバータ制御される。
第1吐出管21bおよび第2吐出管22bには、それぞれ油分離器が設けられている。油分離器は、冷媒回路を循環する冷媒に含まれる潤滑油を分離する小容器である。図1では図示を省略しているが、各油分離器の下部からはキャピラリーチューブを含む油戻し管が各吸入管21a,22aに向かって延びており、冷媒から分離した油を二段圧縮機20へと戻す。
(1−2)第1および第2切換機構
第1切換機構31および第2切換機構32は、冷媒回路内における冷媒の流れの方向を切り換えて、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換えるために設けられている機構で、それぞれ四路切換弁である。
第1切換機構31は、第1吐出管21b、第2吸入管22a、第1サブ熱交換部41のガス側配管および低圧冷媒配管19と接続されている。低圧冷媒配管19は、室外ユニット11内の低圧のガス冷媒が流れる冷媒配管であり、内部熱交換器62を介して第1吸入管21aに冷媒を送る。
第2切換機構32は、第2吐出管22b、連絡冷媒配管14、メイン熱交換部44のガス側配管および低圧冷媒配管19と接続されている。
切換機構31,32は、冷房運転時において、二段圧縮機20によって圧縮された冷媒の冷却器として熱交換部41,44を機能させ、かつ、膨張機構70および室内電動弁12bを通過して膨張した冷媒の蒸発器(加熱器)として室内熱交換器12aを機能させるように、図1に示す状態になる。また、切換機構31,32は、暖房運転時において、二段圧縮機20によって圧縮された冷媒の冷却器として室内熱交換器12aを機能させ、かつ、膨張機構70と、第1室外電動弁52または第1キャピラリーチューブ51aとを通過して膨張した冷媒の蒸発器として室外熱交換器40を機能させるように、図3に示す状態になる。
すなわち、切換機構31,32は、冷媒回路の構成要素として二段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70および室内熱交換器12aのみに着目すると、二段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒を循環させる冷房運転サイクルと、二段圧縮機20、室内熱交換器12a、膨張機構70、室外熱交換器40の順に冷媒を循環させる暖房運転サイクルとを切り換える役割を果たす。
(1−3)室外熱交換器
室外熱交換器40は、上述のように、第1サブ熱交換部41およびメイン熱交換部44から成る。冷房運転時には、第1サブ熱交換部41が、圧縮途中の冷媒を冷やすインタークーラとして機能し、メイン熱交換部44が、最も高圧の冷媒を冷やすガスクーラとして機能する。メイン熱交換部44は、第1サブ熱交換部41よりも容量が大きい。また、暖房運転時には、第1サブ熱交換部41およびメイン熱交換部44の両方が、冷媒の蒸発器(加熱器)として機能する。
第1サブ熱交換部41およびメイン熱交換部44は、並列に配置され、1つの室外熱交換器40として一体化されている。この室外熱交換器40には、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源あるいは加熱源として、水や空気が供給される。ここでは、室外熱交換器40に、図示しない送風ファンから空気(外気)が供給される。
また、第1サブ熱交換部41の逆止弁51b側の配管からは、第2吸入管22aに向かって、分岐管であるインタークーラ管41aが延びている。インタークーラ管41aには、図1および図3に示すように、インタークーラ管用逆止弁が設けられている。
(1−4)第1室外電動弁
第1室外電動弁52は、メイン熱交換部44とブリッジ回路55との間に配備されている。冷房運転時、第1室外電動弁52は全開状態にされる。暖房運転時、第1室外電動弁52は、ブリッジ回路55からメイン熱交換部44への冷媒の流れが偏流しないように開度調整が為され、膨張機構としての役割も果たす。
(1−5)キャピラリーチューブ
第1キャピラリーチューブ51aは、第1サブ熱交換部41とブリッジ回路55との間に配備されている。言い換えると、第1キャピラリーチューブ51aは、第1サブ熱交換部41の暖房時の冷媒流入側に配置される。第1キャピラリーチューブ51aは、暖房時に、室内熱交換器12aから第1サブ熱交換部41に送られる冷媒を減圧する。第1キャピラリーチューブ51aは、内径0.6mm〜2mmの銅の細管である。第1キャピラリーチューブ51aの内径寸法および長さ寸法は、第1サブ熱交換部41およびメイン熱交換部44の大きさおよびそれぞれに流す冷媒の流量によって決定される。すなわち、第1キャピラリーチューブ51aは、暖房運転時、ブリッジ回路55から第1サブ熱交換部41への冷媒の流れが偏流しないように内径寸法や長さ寸法が調整され、膨張機構としての役割も果たす。言い換えると、第1キャピラリーチューブ51aは、上述の第1室外電動弁52の膨張機構としての代替機能を担う。
(1−6)第1逆止弁
第1逆止弁51bは、第1サブ熱交換部41とブリッジ回路55との間に配備されている。言い換えると、第1逆止弁51bもまた、第1サブ熱交換部41の暖房時の冷媒流入側に配置される。上述のインタークーラ管41aは、第1サブ熱交換部41と逆止弁51bとの間から分岐している。第1逆止弁51bは、冷房時に、第1サブ熱交換部41から室内熱交換器12aへの冷媒の流れを止める。また、第1逆止弁51bは、暖房時に、室内熱交換器12aから第1サブ熱交換部41に向かう冷媒の流れを許容する。
(1−7)ブリッジ回路
ブリッジ回路55は、室外熱交換器40と室内熱交換器12aとの間に設けられている。ブリッジ回路55は、エコノマイザ熱交換器61、内部熱交換器62および膨張機構70を介してレシーバ80の入口管81に接続されるとともに、過冷却熱交換器90を介してレシーバ80の出口管82に接続されている。
ブリッジ回路55は、4つの逆止弁55a,55b,55c,55dを有している。入口逆止弁55aは、室外熱交換器40からレシーバ80の入口管81へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。入口逆止弁55bは、室内熱交換器12aからレシーバ80の入口管81へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。出口逆止弁55cは、レシーバ80の出口管82から室外熱交換器40へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。出口逆止弁55dは、レシーバ80の出口管82から室内熱交換器12aへ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁55a,55bは、室外熱交換器40および室内熱交換器12aの一方からレシーバ80の入口管81に冷媒を流す機能を果たし、出口逆止弁55c,55dは、レシーバ80の出口管82から室外熱交換器40および室内熱交換器12aの他方に冷媒を流す機能を果たす。
(1−8)エコノマイザ熱交換器
エコノマイザ熱交換器61は、ブリッジ回路55から膨張機構70およびレシーバ80へと向かう高圧の冷媒と、その高圧の冷媒の一部を分岐させ膨張させた中間圧の冷媒との間で熱交換を行わせる。ブリッジ回路55から膨張機構70へ冷媒を流す主冷媒配管から分岐した配管(インジェクション配管61a)には、第2室外電動弁61bが配備されている。第2室外電動弁61bを通って膨張し、エコノマイザ熱交換器61で蒸発した冷媒は、インタークーラ管41aに向かって延びるインジェクション配管61aを通って、インタークーラ管41aの逆止弁よりも第2吸入管22aに近い部分に流れ込み、第2吸入管22aから高段圧縮部22へ吸い込まれる冷媒を冷やす。
(1−9)内部熱交換器
内部熱交換器62は、ブリッジ回路55から膨張機構70およびレシーバ80へと向かう高圧の冷媒と、膨張機構70等を通過し室内熱交換器12aあるいは室外熱交換器40で蒸発して低圧冷媒配管19を流れる低圧のガス冷媒と、の間で熱交換を行わせる。ブリッジ回路55を出た高圧の冷媒は、まずエコノマイザ熱交換器61を通過し、次に内部熱交換器62を通過して、膨張機構70およびレシーバ80へと向かう。
(1−10)膨張機構
膨張機構70は、ブリッジ回路55から流れてきた高圧の冷媒を減圧・膨張させ、気液二相状態の中間圧の冷媒をレシーバ80へと流す。すなわち、膨張機構70は、冷房運転時には、高圧冷媒のガスクーラ(放熱器)として機能する室外のメイン熱交換部44から、低圧冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器12aに送られる冷媒を減圧する。一方、膨張機構70は、暖房運転時には、高圧冷媒のガスクーラ(放熱器)として機能する室内熱交換器12aから、低圧冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器40に送られる冷媒を減圧する。膨張機構70は、膨張機71および第3室外電動弁72から構成される。膨張機71は、冷媒の減圧過程の絞り損失を有効な仕事(エネルギー)として回収する役割を果たす。
(1−11)レシーバ
レシーバ80は、膨張機構70を出て入口管81から内部空間に入ってきた気液二相状態の中間圧の冷媒を、液冷媒とガス冷媒とに分離する。分離されたガス冷媒は、低圧戻し配管91aに設けられた第4室外電動弁91を通過して低圧のガスリッチな冷媒となり、過冷却熱交換器90に送られる。分離された液冷媒は、出口管82によって過冷却熱交換器90に送られる。
(1−12)過冷却熱交換器
過冷却熱交換器90は、低圧のガス冷媒と、レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒との間で熱交換を行わせる。レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒の一部は、冷房運転時には、レシーバ80と過冷却熱交換器90との間から分岐する分岐管92aを流れ、第5室外電動弁92を通過して、気液二相状態の低圧の冷媒となる。冷房運転時に第5室外電動弁92で減圧された低圧冷媒は、第4室外電動弁91で減圧された低圧冷媒と合流し、過冷却熱交換器90において、レシーバ80の出口管82からブリッジ回路55に向かう中間圧の液冷媒と熱交換され、過熱がついた状態で過冷却熱交換器90から低圧戻し配管91aを通って低圧冷媒配管19へと流れていく。一方、レシーバ80の出口管82からブリッジ回路55に向かう中間圧の液冷媒は、過冷却熱交換器90において熱を奪われ、過冷却がついた状態でブリッジ回路55へ流れていく。
なお、暖房運転時には、第5室外電動弁92が閉まり、分岐管92aには冷媒が流れないが、レシーバ80の出口管82から出た中間圧の液冷媒と、第4室外電動弁91で減圧された低圧冷媒とが、過冷却熱交換器90において熱交換を行うことになる。
(1−13)室内熱交換器
室内熱交換器12aは、複数の室内ユニット12それぞれに設けられており、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時には冷媒の冷却器として機能する。これらの室内熱交換器12aには、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷房対象あるいは暖房対象として、水や空気が流される。ここでは、室内熱交換器12aに、図示しない室内送風ファンからの室内空気が流れ、冷却あるいは加熱された空調空気が室内へと供給される。
室内熱交換器12aの一端は室内電動弁12bに、室内熱交換器12aの他端は連絡冷媒配管14に接続されている。
(1−14)室内電動弁
室内電動弁12bは、複数の室内ユニット12それぞれに設けられており、室内熱交換器12aに流す冷媒の量を調整したり冷媒の減圧・膨張を行ったりする。室内電動弁12bは、連絡冷媒配管13と室内熱交換器12aとの間に配置されている。
(1−15)制御部
制御部は、二段圧縮機20の圧縮機駆動モータや第1および第2切換機構31,32、各電動弁12b,52,61b,72,91,92と接続されるマイクロコンピュータである。この制御部は、外部から入力された室内設定温度などの情報に基づいて、圧縮機駆動モータの回転数制御や冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとの切り換え、電動弁開度の調節などを行う。
(2)空気調和装置の動作
空気調和装置10の動作について、図1〜図4を参照しながら説明する。図2は、冷房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図4は、暖房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図2および図4において、上に凸の一点鎖線で示す曲線は、冷媒の飽和液線および乾き飽和蒸気線である。図2および図4において、冷凍サイクル上の英文字が付された点は、それぞれ、図1および図3において同じ英文字で表される点における冷媒の圧力およびエンタルピを表している。例えば、図1の点Bにおける冷媒は、図2の点Bにおける圧力およびエンタルピの状態になっている。なお、空気調和装置10の冷房運転時および暖房運転時における各運転制御は、制御部によって行われる。
(2−1)冷房運転時の動作
冷房運転時は、図1に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、二段圧縮機20、室外熱交換器40、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒回路内を循環する。以下、冷房運転時における空気調和装置10の動作について、図1および図2を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから二段圧縮機20に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、低段圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bへと吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1切換機構31を通過し、インタークーラとして機能する第1サブ熱交換部41で冷却された後、インタークーラ管41aに流れる。インタークーラ管41aを流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器61において熱交換されてインジェクション配管61aを流れてくる中間圧の冷媒(点L)と合流した後、第2吸入管22aに流れ込む(点H)。
第2吸入管22aから高段圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第2切換機構32を通過し、ガスクーラとして機能するメイン熱交換部44で冷却され、ブリッジ回路55の入口逆止弁55aを通ってエコノマイザ熱交換器61へと流れていく(点J)。
ブリッジ回路55の入口逆止弁55aを通過した高圧冷媒は、エコノマイザ熱交換器61に流れ込むとともに、その一部が分岐して第2室外電動弁61bへと流れる。第2室外電動弁61bで減圧・膨張して気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器61において、ブリッジ回路55から内部熱交換器62に向かう高圧冷媒(点J)と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となって上述のようにインジェクション配管61aからインタークーラ管41aへと流れ込む。
第2室外電動弁61bを出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器61を出た高圧冷媒(点M)は、次に内部熱交換器62を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。内部熱交換器62では、後述する低圧冷媒配管19から二段圧縮機20の第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と熱交換を行い、点Mの状態の高圧冷媒が、温度が下がって点Nの状態の高圧冷媒となる。
内部熱交換器62を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、それぞれ膨張機構70の膨張機71、膨張機構70の第3室外電動弁72に流れる。膨張機71で減圧・膨張した中間圧冷媒(点P)と、第3室外電動弁72で減圧・膨張した中間圧冷媒(点O)とは、合流した後に入口管81からレシーバ80の内部空間へと流れ込む(点Q)。このレシーバ80に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ80の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ80で分離された液冷媒(点R)は、出口管82を通ってそのまま過冷却熱交換器90へと流れ、レシーバ80で分離されたガス冷媒(点U)は、第4室外電動弁91で減圧され低圧冷媒(点W)となって過冷却熱交換器90へと流れていく。レシーバ80の出口管82から過冷却熱交換器90に向かう中間圧冷媒は、過冷却熱交換器90の手前で分岐し、一方が過冷却熱交換器90を通ってブリッジ回路55に向かい、他方が分岐管92aの第5室外電動弁92へと流れる。第5室外電動弁92を通過して減圧された気液二相状態の低圧冷媒(点S)は、第4室外電動弁91を通過した低圧冷媒(点W)と合流し(点X)、過冷却熱交換器90を経て低圧冷媒配管19へと流れる。過冷却熱交換器90での熱交換によって、低圧冷媒配管19に向かって流れる低圧冷媒(点X)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点Y)となり、ブリッジ回路55に向かって流れる中間圧冷媒(点R)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点T)となる。
過冷却熱交換器90で過冷却のついた中間圧冷媒(点T)は、ブリッジ回路55の出口逆止弁55dを通って、連絡冷媒配管13へと流れていく。連絡冷媒配管13から室内ユニット12に入った冷媒は、室内電動弁12bを通過するときに膨張し、気液二相の低圧冷媒(点V)となって室内熱交換器12aに流れ込む。この低圧冷媒は、室内熱交換器12aで室内空気から熱を奪い、過熱のついた低圧のガス冷媒(点Z)になる。室内ユニット12を出た低圧冷媒は、連絡冷媒配管14および第4切換機構34を経て低圧冷媒配管19へと流れていく。
室内ユニット12から戻ってきた低圧冷媒(点Z)と、過冷却熱交換器90から流れてくる低圧冷媒(点Y)とは、低圧冷媒配管19で合流し(点AB)、内部熱交換器62を通って第1吸入管21aから二段圧縮機20へと戻っていく。上述のように、内部熱交換器62では、二段圧縮機20に向かう低圧冷媒(点AB)と、ブリッジ回路55からレシーバ80へと向かう高圧冷媒(点M)とが熱交換を行う。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置10は冷房運転サイクルを行う。
(2−2)暖房運転時の動作
暖房運転時は、図3に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、二段圧縮機20、室内熱交換器12a、膨張機構70、室外熱交換器40の順に冷媒回路内を循環する。以下、暖房運転時における空気調和装置10の動作について、図3および図4を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから二段圧縮機20に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、低段圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bに吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1切換機構31を通過し、第2吸入管22aを流れる。なお、第2吸入管22aには、エコノマイザ熱交換器61において熱交換されてインジェクション配管61aを流れてくる中間圧の冷媒(点L)も流れ込んでくるため、冷媒の温度が下がる(点H)。
第2吸入管22aから高段圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第2切換機構32を通過し、連絡冷媒配管14を介して室内ユニット12に流入する(点Z)。
連絡冷媒配管14から室内ユニット12に入った高圧冷媒は、冷媒の冷却器として機能する室内熱交換器12aで室内空気に放熱し、室内空気を暖める。室内熱交換器12aでの熱交換によって温度が下がった高圧冷媒(点V)は、室内電動弁12bを通過する際にわずかに減圧され、連絡冷媒配管13を通って室外ユニット11のブリッジ回路55へと流れ、入口逆止弁55bからエコノマイザ熱交換器61へ向かう(点J)。
ブリッジ回路55を出た高圧冷媒(点J)は、エコノマイザ熱交換器61に流れ込むとともに、その一部が分岐して第2室外電動弁61bへと流れる。第2室外電動弁61bで減圧・膨張して気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器61において、ブリッジ回路55から内部熱交換器62に向かう高圧冷媒(点J)と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となってインジェクション配管61aからインタークーラ管41aへと流れ込む。
第2室外電動弁61bを出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器61を出た高圧冷媒(点M)は、次に内部熱交換器62を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。内部熱交換器62では、後述する低圧冷媒配管19から二段圧縮機20の第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と熱交換を行い、点Mの状態の高圧冷媒が、温度が下がって点Nの状態の高圧冷媒となる。
内部熱交換器62を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、それぞれ膨張機構70の膨張機71、膨張機構70の第3室外電動弁72に流れる。膨張機71で減圧・膨張した中間圧冷媒(点P)と、第3室外電動弁72で減圧・膨張した中間圧冷媒(点O)とは、合流した後に入口管81からレシーバ80の内部空間へと流れ込む(点Q)。このレシーバ80に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ80の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ80で分離された液冷媒(点R)は、出口管82を通ってそのまま過冷却熱交換器90へと流れ、レシーバ80で分離されたガス冷媒(点U)は、第4室外電動弁91で減圧され低圧冷媒(点W)となって過冷却熱交換器90へと流れていく。レシーバ80の出口管82から過冷却熱交換器90に向かう中間圧冷媒は、第5室外電動弁92が閉められているため分岐管92aには流れず、全量が過冷却熱交換器90に流れ込む。過冷却熱交換器90では、レシーバ80の出口管82から流れてくる中間圧冷媒(点R)と、第4室外電動弁91で減圧された低圧冷媒(点W,X)との間で熱交換が行われる。この熱交換によって、低圧冷媒配管19に向かって流れる低圧冷媒(点X)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点Y)となり、レシーバ80からブリッジ回路55に向かう中間圧冷媒(点R)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点T)となる。
過冷却熱交換器90を出てブリッジ回路55の出口逆止弁55dを通過した中間圧冷媒は、4路に分流し、第1室外電動弁52および第1キャピラリーチューブ51aでそれぞれ膨張・減圧され気液二相の低圧冷媒となる(点AC)。このとき、第1室外電動弁52の開度および第1キャピラリーチューブ51aの内径寸法・長さ寸法は、メイン熱交換部44および第1サブ熱交換部41それぞれの容量や圧力損失量に応じて調節されており、いずれかの熱交換器に冷媒が偏流してしまうことが抑制されている。
室外熱交換器40の、第1サブ熱交換部41およびメイン熱交換部44に流入した各路の低圧冷媒は、外気から熱を奪って蒸発し、過熱のついた低圧のガス冷媒となって第1および第2切換機構31,32を通過した後に合流する(点AD)。
第1および第2切換機構31,32の下流側で合流した低圧冷媒(点AD)は、低圧冷媒配管19で、過冷却熱交換器90から流れてくる低圧冷媒(点Y)と合流し(点AB)、内部熱交換器62を通って第1吸入管21aから二段圧縮機20へと戻っていく。上述のように、内部熱交換器62では、二段圧縮機20に向かう低圧冷媒(点AB)と、ブリッジ回路55からレシーバ80へと向かう高圧冷媒(点M)とが熱交換を行う。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置10は暖房運転サイクルを行う。
(3)空気調和装置の特徴
(3−1)
本実施形態に係る空気調和装置10は、メイン熱交換部44については、冷房時の冷媒流入側に第1室外電動弁52を設け、第1サブ熱交換部41については、冷房時の冷媒流入側に第1キャピラリーチューブ51aおよび第1逆止弁51bを設けた。本実施形態では、膨張機構70および第1室外電動弁52が、暖房時に室内熱交換器12aからメイン熱交換部44に送られる冷媒を減圧する第1膨張機構として機能する。一方、暖房時に室内熱交換器12aからサブ熱交換部41に送られる冷媒は、膨張機構70および第1キャピラリーチューブ51aによって減圧される。逆止弁51bは、冷房時に、第1サブ熱交換部41から室内熱交換器12aへの冷媒の流れを止める。これにより、第1サブ熱交換部41に対して電動弁を別途設けることなく、冷媒の偏流調整を行うことができる。その結果、空気調和装置10の製造に係るコストを抑えることができる。
また、空気調和装置10で多数の電動弁を設けると、電動弁の制御が複雑になる。本実施形態に係る空気調和装置10は、第1サブ熱交換部41に対する冷媒の流れ方向を第1逆止弁51bによって調整し、第1サブ熱交換部41に送る冷媒の圧力を第1キャピラリーチューブ51aによって調整する。これにより、電動弁の制御の複雑化を抑制することができる。
(4)変形例
(4−1)変形例A
上記実施形態に係る空気調和装置10では、ブリッジ回路55と第1サブ熱交換部41との間に、第1キャピラリーチューブ51aおよび第1逆止弁51bを配備した。ここで、室外ユニット11に代えて、室外ユニット111を備える空気調和装置100を構成することも可能である。室外ユニット111は、ブリッジ回路55に代えて、ブリッジ回路155を備える。ブリッジ回路155は、ブリッジ回路55が備える四つの逆止弁の内、出口逆止弁55cを備えない。出口逆止弁55cは、上述したように、レシーバ80の出口管82から室外熱交換器40へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。室外ユニット111では、図5および図6に示すように、過冷却熱交換器90と室外熱交換器40との間に、第6室外電動弁50および第1分岐路50aを配置する。第6室外電動弁50は、冷房運転時、全開状態にされ、暖房運転時、メイン熱交換部44への冷媒の流れが偏流しないように開度調整が為される。第1分岐路50aと、各熱交換部41,44との間には、第1および第2逆止弁51b,52bおよび第1および第2キャピラリーチューブ51a,52aをそれぞれ配置する。第2逆止弁52bは、冷房時にメイン熱交換部44から第1分岐路50aへの冷媒の流れを止める。第2キャピラリーチューブ52aは、第1キャピラリーチューブ51aと同様の構成および機能を有する。分岐配管144aは、メイン熱交換部44から第2逆止弁52bに延びる配管から分岐した配管である。分岐配管144aは、冷房時にメイン熱交換部44からブリッジ回路155へ冷媒を流す。
具体的に、冷房時には、図5に示すように、高段圧縮部22で圧縮された冷媒は、第2吐出管22bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第2切換機構32を通過し、ガスクーラとして機能するメイン熱交換部44で冷却され、分岐配管144aを通ってブリッジ回路155に到達し、ブリッジ回路155の入口逆止弁55aを通ってエコノマイザ熱交換器61へと流れていく(点J)。また、暖房時には、図6に示すように、過冷却熱交換器90を出た中間圧冷媒は、第6室外電動弁50を通過して、第1分岐路50aに到達する。第6室外電動弁50は、中間圧冷媒の流れが偏流しないように開度調整が為される。第1分岐路50aは、第6室外電動弁50によって偏流調整された冷媒を各熱交換部41,44に分岐させる。
変形例Aに係る空気調和装置100では、膨張機構70および第6室外電動弁50が、暖房時に室内熱交換器12aからメイン熱交換部44に送られる冷媒を減圧する第1膨張機構として機能する。暖房時に室内熱交換器12aからメイン熱交換部44に送られる冷媒は、第2キャピラリーチューブ52aによっても減圧される。なお、第6室外電動弁50は、暖房時に室内熱交換器12aからサブ熱交換部41に送られる冷媒を減圧する第2膨張機構としても機能する。暖房時に室内熱交換器12aからサブ熱交換部41に送られる冷媒は、膨張機構70および第1キャピラリーチューブ51aによっても減圧される。逆止弁51b,52bは、冷房時に、熱交換部41,44から第1分岐路50aへの冷媒の流れを止める。メイン熱交換部44を通過した冷媒は、分岐配管144aおよびブリッジ回路155を介して室内熱交換器12aへ流れる。
室外ユニットの構成を上記のようにすることで、室外ユニット111に用いる電動弁の数を増やすことなく、偏流調整を効果的に行うことができる。
(4−2)変形例B
上記実施形態では、本発明の前提となる冷凍装置の複数段圧縮機構として、2つの圧縮部21,22が単一の駆動軸に連結された一軸二段の圧縮構造を持つ二段圧縮機20を採用している。ここで、一軸四段の圧縮構造を持つ四段圧縮機120を採用することも可能である。
例えば、図7に示すように、4つの圧縮部21〜24から成る複数段圧縮機構120を採用して空気調和装置110を構成することができる。空気調和装置110では、上記実施形態の室外ユニット11に代えて室外ユニット211を室内ユニット12に接続している。ここで、室外ユニット11と室外ユニット211との違いは、主として、前者が二段圧縮機20を採用しているのに対し、後者が四段圧縮機120を採用している点と、前者が二つの熱交換部からなる室外熱交換器40を採用しているのに対し、後者が四つの熱交換部からなる室外熱交換器140を採用している点である。なお、四段圧縮機120および室外熱交換器140を採用することに伴って、第1および第2吸入管21a,22aに加え、第3および第4吸入管23a,24aを用いる。また、第1および第2吐出管21b,22bに加えて、第3および第4吐出管23b,24bを用いる。さらに、第1および第2切換機構31,32に加えて第3および第4切換機構33,34を用いる。また、第1キャピラリーチューブ51aに加えて第3および第4キャピラリーチューブ53a,54a、第1逆止弁51bに加えて第3および第4逆止弁53b,54bをそれぞれ用いる。具体的には、以下の通りである。なお、以下、上記実施形態と異なる部分を挙げる。
(4−2−1)四段圧縮機
四段圧縮機120は、密閉容器内に、低段圧縮部21、高段圧縮部22および圧縮機駆動モータ(図示せず)の他に、第1中段圧縮部23および第2中段圧縮部24が収容された、密閉式の圧縮機である。圧縮機駆動モータは、駆動軸を介して、4つの圧縮部21〜24を駆動する。すなわち、四段圧縮機120は、4つの圧縮部21〜24が単一の駆動軸に連結された一軸四段の圧縮構造を有している。四段圧縮機120では、低段圧縮部21、第1中段圧縮部23、第2中段圧縮部24および高段圧縮部22が、この順番で直列に配管接続される。低段圧縮部21は、第1吸入管21aから冷媒を吸い込み、第1吐出管21bへと冷媒を吐出する。第1中段圧縮部23は、第3吸入管23aから冷媒を吸い込み、第3吐出管23bへと冷媒を吐出する。第2中段圧縮部24は、第4吸入管24aから冷媒を吸い込み、第4吐出管24bへと冷媒を吐出する。高段圧縮部22は、第2吸入管22aから冷媒を吸い込み、第2吐出管22bへと冷媒を吐出する。
低段圧縮部21は、最下段(最前段)の圧縮機構であり、冷媒回路を流れる最も低圧の冷媒を圧縮する。第1中段圧縮部23は、低段圧縮部21の次の段(後段側)にある圧縮機構である。すなわち、第1中段圧縮部23は、低段圧縮部21よりも高段にある圧縮機構である。第1中段圧縮部23は、低段圧縮部21によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。第2中段圧縮部24は、第1中段圧縮部23の次の段(後段側)にある圧縮機構である。すなわち、第2中段圧縮部24は、第1中段圧縮部23よりも高段にある圧縮機構である。第2中段圧縮部24は、第1中段圧縮部23によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。高段圧縮部22は、第2中段圧縮部24の次の段(後段側)にある圧縮機構である。高段圧縮部22は、最上段(最後段)の圧縮機構であり、第2中段圧縮部24によって圧縮された冷媒を吸い込んで圧縮する。高段圧縮部22によって圧縮され第2吐出管22bへと吐出された冷媒は、冷媒回路を流れる最も高圧の冷媒となる。各圧縮部21〜24は、ロータリー式やスクロール式などの容積式の圧縮機構である。また、圧縮機駆動モータは、制御部によってインバータ制御される。
第1吐出管21b、第2吐出管22b、第3吐出管23bおよび第4吐出管24bには、それぞれ油分離器が設けられている。図示を省略しているが、各油分離器の下部からはキャピラリーチューブを含む油戻し管が各吸入管21a〜24aに向かって延びており、冷媒から分離した油を四段圧縮機120へと戻す。
(4−2−2)第1〜第4切換機構
第1〜第4切換機構31〜34は、冷媒回路内における冷媒の流れの方向を切り換えて、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換えるために設けられている機構で、それぞれ四路切換弁である。
第1切換機構31は、第1吐出管21b、第2吸入管22a、第1サブ熱交換部41のガス側配管および低圧冷媒配管19と接続されている。低圧冷媒配管19は、室外ユニット211内の低圧のガス冷媒が流れる冷媒配管であり、内部熱交換器62を介して第1吸入管21aに冷媒を送る。
第2切換機構32は、第2吐出管22b、連絡冷媒配管14、メイン熱交換部44のガス側配管および低圧冷媒配管19と接続されている。
第3切換機構33は、第3吐出管23b、第4吸入管24a、第2サブ熱交換部42のガス側配管および低圧冷媒配管19と接続されている。
第4切換機構34は、第4吐出管24b、第2吸入管22a、第3サブ熱交換部43のガス側配管および低圧冷媒配管19と接続されている。
切換機構31〜34は、冷房運転時において、四段圧縮機120によって圧縮された冷媒の冷却器としてサブ熱交換部41〜43およびメイン熱交換部44を機能させ、かつ、膨張機構70および室内電動弁12bを通過して膨張した冷媒の蒸発器(加熱器)として室内熱交換器12aを機能させるように、図7に示す状態になる。また、切換機構31〜34は、暖房運転時において、四段圧縮機120によって圧縮された冷媒の冷却器として室内熱交換器12aを機能させ、かつ、膨張機構70と、第1室外電動弁52または第1キャピラリーチューブ51aとを通過して膨張した冷媒の蒸発器として室外熱交換器40を機能させるように、図9に示す状態になる。
すなわち、切換機構31〜34は、冷媒回路の構成要素として四段圧縮機120、室外熱交換器140、膨張機構70および室内熱交換器12aのみに着目すると、四段圧縮機120、室外熱交換器140、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒を循環させる冷房運転サイクルと、四段圧縮機120、室内熱交換器12a、膨張機構70、室外熱交換器140の順に冷媒を循環させる暖房運転サイクルとを切り換える役割を果たす。
(4−2−3)室外熱交換器
室外熱交換器140は、上述のように、第1サブ熱交換部41、第2サブ熱交換部42、第3サブ熱交換部43およびメイン熱交換部44から成る。冷房運転時には、第1〜第3サブ熱交換部41〜43が、圧縮途中の冷媒を冷やすインタークーラとして機能し、メイン熱交換部44が、最も高圧の冷媒を冷やすガスクーラとして機能する。メイン熱交換部44は、第1〜第3サブ熱交換部41〜43よりも容量が大きい。また、暖房運転時には、第1〜第3サブ熱交換部41〜43およびメイン熱交換部44の全てが、冷媒の蒸発器(加熱器)として機能する。
第1〜第3サブ熱交換部41〜43およびメイン熱交換部44は、並列に配置され、1つの室外熱交換器140として一体化されている。この室外熱交換器140には、内部を流れる冷媒と熱交換を行う冷却源あるいは加熱源として、水や空気が供給される。ここでは、室外熱交換器140に、図示しない送風ファンから空気(外気)が供給される。
第1サブ熱交換部41の逆止弁51b側の配管からは、第3吸入管23aに向かって、分岐管である第1インタークーラ管141aが延びている。第2サブ熱交換部42の逆止弁52b側の配管からは、第4吸入管24aに向かって、分岐管である第2インタークーラ管142aが延びている。第3サブ熱交換部43の逆止弁53b側の配管からは、第2吸入管22aに向かって、分岐管である第3インタークーラ管143aが延びている。第1インタークーラ管141a、第2インタークーラ管142aおよび第3インタークーラ管143aには、図7および図9に示すように、それぞれインタークーラ管用逆止弁が設けられている。
(4−2−4)第1、第3および第4キャピラリーチューブ
第1キャピラリーチューブ51aは、第1サブ熱交換部41とブリッジ回路55との間に配備されている。第3キャピラリーチューブ53aは、第2サブ熱交換部42とブリッジ回路55との間に配備されている。第4キャピラリーチューブ54aは、第3サブ熱交換部43とブリッジ回路55との間に配備されている。第1、第3および第4キャピラリーチューブ51a,53a,54aの構成および機能は、上記実施形態と同じであるため、説明は省略する。
(4−2−5)第1、第3および第4逆止弁
第1逆止弁51bは、第1サブ熱交換部41とブリッジ回路55との間に配備されている。第3逆止弁53bは、第2サブ熱交換部42とブリッジ回路55との間に配備されている。第4逆止弁54bは、第3サブ熱交換部43とブリッジ回路55との間に配備されている。第1、第3および第4逆止弁の機能もまた、上記実施形態と同じであるため、説明は省略する。
(4−2−6)ブリッジ回路
ブリッジ回路55は、室外熱交換器140と室内熱交換器12aとの間に設けられている。入口逆止弁55aは、室外熱交換器140からレシーバ80の入口管81へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。出口逆止弁55cは、レシーバ80の出口管82から室外熱交換器140へ向かう冷媒の流れのみを許容する逆止弁である。その他の構成は、上記実施形態と同じであるため、説明は省略する。
(4−2−7)エコノマイザ熱交換器
エコノマイザ熱交換器61の機能は、上記実施形態と同じである。但し、第2室外電動弁61bを通って膨張し、エコノマイザ熱交換器61で蒸発した冷媒は、第2インタークーラ管142aに向かって延びるインジェクション配管61aを通って、インタークーラ管142aの逆止弁よりも第4吸入管24aに近い部分に流れ込み、第4吸入管24aから第2中段圧縮部24へ吸い込まれる冷媒を冷やす。
(4−2−8)制御部
制御部は、四段圧縮機120の圧縮機駆動モータや第1〜第4切換機構31〜34、各電動弁12b,52,61b,72,91,92と接続されるマイクロコンピュータである。この制御部は、外部から入力された室内設定温度などの情報に基づいて、圧縮機駆動モータの回転数制御や冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとの切り換え、電動弁開度の調節などを行う。
(4−2−9)空気調和装置の動作
空気調和装置110の動作について、図7〜図10を参照しながら説明する。図8は、冷房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図10は、暖房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図8および図10において、上に凸の一点鎖線で示す曲線は、冷媒の飽和液線および乾き飽和蒸気線である。図8および図10において、冷凍サイクル上の英文字が付された点もまた、それぞれ、図7および図9において同じ英文字で表される点における冷媒の圧力およびエンタルピを表している。空気調和装置110の冷房運転時および暖房運転時における各運転制御は、制御部によって行われる。
(4−2−9−1)冷房運転時の動作
冷房運転時は、図7に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機120、室外熱交換器140、膨張機構70、室内熱交換器12aの順に冷媒回路内を循環する。以下、冷房運転時における空気調和装置110の動作について、図7および図8を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから四段圧縮機120に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、低段圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bへと吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1切換機構31を通過し、インタークーラとして機能する第1サブ熱交換部41で冷却された後、第1インタークーラ管141aを介して第3吸入管23aに流れ込む(点C)。
第3吸入管23aから第1中段圧縮部23に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第3吐出管23bに吐出される(点D)。吐出された冷媒は、第3切換機構33を通過し、インタークーラとして機能する第2サブ熱交換部42で冷却された後、第2インタークーラ管142aに流れる(点E)。第2インタークーラ管142aを流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器61において熱交換されてインジェクション配管61aを流れてくる中間圧の冷媒(点L)と合流した後、第4吸入管24aに流れ込む(点F)。
第4吸入管24aから第2中段圧縮部24に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第4吐出管24bに吐出される(点G)。吐出された冷媒は、第4切換機構34を通過し、インタークーラとして機能する第3サブ熱交換部43で冷却された後、第3インタークーラ管143aを介して第2吸入管22aに流れ込む(点H)。
第2吸入管22aから高段圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第2切換機構32を通過し、ガスクーラとして機能するメイン熱交換部44で冷却され、ブリッジ回路55の入口逆止弁55aを通ってエコノマイザ熱交換器61へと流れていく(点J)。
ブリッジ回路55の入口逆止弁55aを通過した高圧冷媒は、エコノマイザ熱交換器61に流れ込むとともに、その一部が分岐して第2室外電動弁61bへと流れる。第2室外電動弁61bで減圧・膨張して気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器61において、ブリッジ回路55から内部熱交換器62に向かう高圧冷媒(点J)と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となって上述のようにインジェクション配管61aから第2インタークーラ管142aへと流れ込む。
第2室外電動弁61bを出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器61を出た高圧冷媒(点M)は、次に内部熱交換器62を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。内部熱交換器62では、後述する低圧冷媒配管19から四段圧縮機120の第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と熱交換を行い、点Mの状態の高圧冷媒が、温度が下がって点Nの状態の高圧冷媒となる。
内部熱交換器62を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、それぞれ膨張機構70の膨張機71、膨張機構70の第3室外電動弁72に流れる。膨張機71で減圧・膨張した中間圧冷媒(点P)と、第3室外電動弁72で減圧・膨張した中間圧冷媒(点O)とは、合流した後に入口管81からレシーバ80の内部空間へと流れ込む(点Q)。このレシーバ80に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ80の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ80で分離された液冷媒(点R)は、出口管82を通ってそのまま過冷却熱交換器90へと流れ、レシーバ80で分離されたガス冷媒(点U)は、第4室外電動弁91で減圧され低圧冷媒(点W)となって過冷却熱交換器90へと流れていく。レシーバ80の出口管82から過冷却熱交換器90に向かう中間圧冷媒は、過冷却熱交換器90の手前で分岐し、一方が過冷却熱交換器90を通ってブリッジ回路55に向かい、他方が分岐管92aの第5室外電動弁92へと流れる。第5室外電動弁92を通過して減圧された気液二相状態の低圧冷媒(点S)は、第4室外電動弁91を通過した低圧冷媒(点W)と合流し(点X)、過冷却熱交換器90を経て低圧冷媒配管19へと流れる。過冷却熱交換器90での熱交換によって、低圧冷媒配管19に向かって流れる低圧冷媒(点X)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点Y)となり、ブリッジ回路55に向かって流れる中間圧冷媒(点R)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点T)となる。
過冷却熱交換器90で過冷却のついた中間圧冷媒(点T)は、ブリッジ回路55の出口逆止弁55dを通って、連絡冷媒配管13へと流れていく。連絡冷媒配管13から室内ユニット12に入った冷媒は、室内電動弁12bを通過するときに膨張し、気液二相の低圧冷媒(点V)となって室内熱交換器12aに流れ込む。この低圧冷媒は、室内熱交換器12aで室内空気から熱を奪い、過熱のついた低圧のガス冷媒(点Z)になる。室内ユニット12を出た低圧冷媒は、連絡冷媒配管14および第2切換機構32を経て低圧冷媒配管19へと流れていく。
室内ユニット12から戻ってきた低圧冷媒(点Z)と、過冷却熱交換器90から流れてくる低圧冷媒(点Y)とは、低圧冷媒配管19で合流し(点AB)、内部熱交換器62を通って第1吸入管21aから四段圧縮機120へと戻っていく。上述のように、内部熱交換器62では、四段圧縮機120に向かう低圧冷媒(点AB)と、ブリッジ回路55からレシーバ80へと向かう高圧冷媒(点M)とが熱交換を行う。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置110は冷房運転サイクルを行う。
(4−2−9−2)暖房運転時の動作
暖房運転時は、図9に示す冷媒配管に沿った矢印の方向に、冷媒が、四段圧縮機120、室内熱交換器12a、膨張機構70、室外熱交換器140の順に冷媒回路内を循環する。以下、暖房運転時における空気調和装置110の動作について、図9および図10を参照しながら説明する。
第1吸入管21aから四段圧縮機120に吸い込まれる低圧のガス冷媒(点A)は、低段圧縮部21で圧縮されて、第1吐出管21bに吐出される(点B)。吐出された冷媒は、第1切換機構31を通過し、第3吸入管23aを流れる(点C)。
第3吸入管23aから第1中段圧縮部23に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第3吐出管23bに吐出される(点D)。吐出された冷媒は、第3切換機構33を通過し、第4吸入管24aを流れる。なお、第4吸入管24aには、エコノマイザ熱交換器61において熱交換されてインジェクション配管61aを流れてくる中間圧の冷媒(点L)も流れ込んでくるため、冷媒の温度が下がる(点F)。
第4吸入管24aから第2中段圧縮部24に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第4吐出管24bに吐出される(点G)。吐出された冷媒は、第4切換機構34を通過し、第2吸入管22aを流れる(点H)。
第2吸入管22aから高段圧縮部22に吸い込まれた冷媒は、圧縮されて第2吐出管22bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第2切換機構32を通過し、連絡冷媒配管14を介して室内ユニット12に流入する(点Z)。
連絡冷媒配管14から室内ユニット12に入った高圧冷媒は、冷媒の冷却器として機能する室内熱交換器12aで室内空気に放熱し、室内空気を暖める。室内熱交換器12aでの熱交換によって温度が下がった高圧冷媒(点V)は、室内電動弁12bを通過する際にわずかに減圧され、連絡冷媒配管13を通って室外ユニット11のブリッジ回路55へと流れ、入口逆止弁55bからエコノマイザ熱交換器61へ向かう(点J)。
ブリッジ回路55を出た高圧冷媒(点J)は、エコノマイザ熱交換器61に流れ込むとともに、その一部が分岐して第2室外電動弁61bへと流れる。第2室外電動弁61bで減圧・膨張して気液二相状態となった中間圧冷媒(点K)は、エコノマイザ熱交換器61において、ブリッジ回路55から内部熱交換器62に向かう高圧冷媒(点J)と熱交換し、中間圧のガス冷媒(点L)となってインジェクション配管61aから第2インタークーラ管142aへと流れ込む。
第2室外電動弁61bを出た中間圧冷媒と熱交換をし、更に温度が下がった状態でエコノマイザ熱交換器61を出た高圧冷媒(点M)は、次に内部熱交換器62を流れ、膨張機構70へと流れていく(点N)。内部熱交換器62では、後述する低圧冷媒配管19から二段圧縮機20の第1吸入管21aへと流れる低圧冷媒と熱交換を行い、点Mの状態の高圧冷媒が、温度が下がって点Nの状態の高圧冷媒となる。
内部熱交換器62を出た高圧冷媒(点N)は、2つに分岐され、それぞれ膨張機構70の膨張機71、膨張機構70の第3室外電動弁72に流れる。膨張機71で減圧・膨張した中間圧冷媒(点P)と、第3室外電動弁72で減圧・膨張した中間圧冷媒(点O)とは、合流した後に入口管81からレシーバ80の内部空間へと流れ込む(点Q)。このレシーバ80に流れ込んだ気液二相状態の中間圧冷媒は、レシーバ80の内部空間において液冷媒とガス冷媒とに分離される。
レシーバ80で分離された液冷媒(点R)は、出口管82を通ってそのまま過冷却熱交換器90へと流れ、レシーバ80で分離されたガス冷媒(点U)は、第4室外電動弁91で減圧され低圧冷媒(点W)となって過冷却熱交換器90へと流れていく。レシーバ80の出口管82から過冷却熱交換器90に向かう中間圧冷媒は、第5室外電動弁92が閉められているため分岐管92aには流れず、全量が過冷却熱交換器90に流れ込む。過冷却熱交換器90では、レシーバ80の出口管82から流れてくる中間圧冷媒(点R)と、第4室外電動弁91で減圧された低圧冷媒(点W,X)との間で熱交換が行われる。この熱交換によって、低圧冷媒配管19に向かって流れる低圧冷媒(点X)は、蒸発して過熱のついた低圧冷媒(点Y)となり、レシーバ80からブリッジ回路55に向かう中間圧冷媒(点R)は、熱を奪われて過冷却のついた中間圧冷媒(点T)となる。
過冷却熱交換器90を出てブリッジ回路55の出口逆止弁55dを通過した中間圧冷媒は、4路に分流し、第1室外電動弁52および第1、第3および第4キャピラリーチューブ51a,53a,54aでそれぞれ膨張・減圧され気液二相の低圧冷媒となる(点AC)。このとき、第1室外電動弁52の開度および第1、第3および第4キャピラリーチューブ51a,53a,54aの内径寸法・長さ寸法は、メイン熱交換部44および第1〜第3サブ熱交換部41〜43それぞれの容量や圧力損失量に応じて調節されており、いずれかの熱交換器に冷媒が偏流してしまうことが抑制されている。
室外熱交換器140の、第1サブ熱交換部41、第2サブ熱交換部42、第3サブ熱交換部43およびメイン熱交換部44に流入した各路の低圧冷媒は、外気から熱を奪って蒸発し、過熱のついた低圧のガス冷媒となって第1〜第4切換機構31〜34を通過した後に合流する(点AD)。
第1〜第4切換機構31〜34の下流側で合流した低圧冷媒(点AD)は、低圧冷媒配管19で、過冷却熱交換器90から流れてくる低圧冷媒(点Y)と合流し(点AB)、内部熱交換器62を通って第1吸入管21aから四段圧縮機120へと戻っていく。上述のように、内部熱交換器62では、四段圧縮機120に向かう低圧冷媒(点AB)と、ブリッジ回路55からレシーバ80へと向かう高圧冷媒(点M)とが熱交換を行う。
以上のように冷媒が冷媒回路内を循環することにより、空気調和装置110は暖房運転サイクルを行う。
(4−2−10)空気調和装置の特徴
変形例Bに係る空気調和装置110では、上記実施形態に係る空気調和装置10と比較して、圧縮部およびサブ熱交換部の数が増加した。サブ熱交換部の数に応じて電動弁をつけた場合、空気調和装置の製造コストが一層上がる。また、電動弁の制御も一層複雑になる。
しかし、変形例Bに係る空気調和装置110は、第2および第3サブ熱交換部42,43に対しても、第3および第4逆止弁53b,54bと第3および第4キャピラリーチューブ53a,54aとをそれぞれ用いている。膨張機構70および第1室外電動弁52は、暖房時に室内熱交換器12aからメイン熱交換部44に送られる冷媒を減圧する第1膨張機構として機能する。また、膨張機構70および第1、第3、および第4キャピラリーチューブ51a,53a,54aは、暖房時に室内熱交換器12aからサブ熱交換部41に送られる冷媒を減圧する。逆止弁51b,53b,54bは、冷房時に、サブ熱交換部41〜43から室内熱交換器12aへの冷媒の流れを止める。これにより、空気調和装置の製造コストを抑えられると共に、電動弁の制御の複雑化を抑えることができる。
(4−3)変形例C
変形例Bに係る空気調和装置110では、第1、第3、および第4キャピラリーチューブ51a,53a,54aおよび第1、第3、および第4逆止弁51b,53b,54bを、ブリッジ回路55と各サブ熱交換部41〜43との間に配備した。ここで、室外ユニット211に代えて、室外ユニット311を備える空気調和装置300を構成することも可能である。図11および図12に示すように、室外ユニット311は、ブリッジ回路55と各サブ熱交換部41〜43との間に、さらに、第6室外電動弁50および第1分岐路50aを配置する。暖房時には、図12に示すように、ブリッジ回路55の出口逆止弁55dを通過した中間圧冷媒は、第1室外電動弁52が設けられた配管と、第6室外電動弁が設けられた配管との2路に分流する。第1室外電動弁52および第6室外電動弁50は、ブリッジ回路55から各熱交換部41〜44に送られる冷媒の流れが偏流しないように開度調整が為される。第1分岐路50aは、第6室外電動弁50によって偏流調整された冷媒を各サブ熱交換部41〜43に分岐させる。
変形例Cに係る空気調和装置300では、膨張機構70および第1室外電動弁52が、暖房時に室内熱交換器12aからメイン熱交換部44に送られる冷媒を減圧する第1膨張機構として機能する。また、第6室外電動弁50が、暖房時に室内熱交換器12aからサブ熱交換部41に送られる冷媒を減圧する第2膨張機構として機能する。暖房時に室内熱交換器12aからサブ熱交換部41に送られる冷媒は、膨張機構70および第1、第3、および第4キャピラリーチューブ51a,53a,54aによっても減圧される。逆止弁51b,53b,54bは、冷房時に、サブ熱交換部41〜43から室内熱交換器12aへの冷媒の流れを止める。
このようにすることでも、サブ熱交換部41〜43の全てに対して電動弁を設ける場合と比較して製造コストを抑えることができる。また、第6室外電動弁50によって調整された冷媒を第1、第3、および第4キャピラリーチューブ51a,53a,54aに流すことにより、より効果的に偏流調整を行うことができる。
(4−4)変形例D
変形例Aでは、二段圧縮機20を備える室外ユニット111が、ブリッジ回路55に代えてブリッジ回路155および分岐配管144aを備えた。さらに、室外ユニット111は、メイン熱交換部44に対して第1室外電動弁52に代えて第2キャピラリーチューブ52aおよび第2逆止弁52bを備えた。四段圧縮機120を備える空気調和装置もまた、変形例Aで用いたブリッジ回路155および分岐配管144aを備え、メイン熱交換部44に対して第1室外電動弁52に代えて第2キャピラリーチューブ52aおよび第2逆止弁52bを備える構成としてもよい。
図13および図14に、変形例Bに係る室外ユニット211におけるブリッジ回路55を、ブリッジ回路155および分岐配管144aに変更し、メイン熱交換部44に対して第1室外電動弁52に代えて第2キャピラリーチューブ52aおよび第2逆止弁52bを備えた室外ユニット411の構成を示す。
具体的に、図13および図14に示すように、室外ユニット411は、過冷却熱交換器90と室外熱交換器140との間に、第6室外電動弁50および第1分岐路50aを配置する。また、第1分岐路50aと、各熱交換部41〜44との間には、第1〜第4逆止弁51b〜54bおよび第1〜第4キャピラリーチューブ51a〜54aが配置される。分岐配管144aは、メイン熱交換部44から第2逆止弁52bに延びる配管から分岐した配管である。分岐配管144aは、冷房時にメイン熱交換部44からブリッジ回路155へ冷媒を流す。
より具体的には、図13に示すように、冷房時には、高段圧縮部22で圧縮された冷媒は、第2吐出管22bに吐出される(点I)。吐出された高圧の冷媒は、第2切換機構32を通過し、ガスクーラとして機能するメイン熱交換部44で冷却され、分岐配管144aを通ってブリッジ回路155に到達する。その後、冷媒は、ブリッジ回路155の入口逆止弁15aを通ってエコノマイザ熱交換器61へと流れていく(点J)。
また、図14に示すように、暖房時には、過冷却熱交換器90を出た中間圧冷媒は、第6室外電動弁50を通過して、第1分岐路50aに到達する。第6室外電動弁50は、中間圧冷媒の流れが偏流しないように開度調整が為される。第1分岐路50aは、第6室外電動弁50によって偏流調整された冷媒を熱交換部41〜44に分岐させる。
室外ユニット411では、膨張機構70および第6室外電動弁50が、暖房時に室内熱交換器12aからメイン熱交換部44に送られる冷媒を減圧する第1膨張機構として機能する。暖房時に室内熱交換器12aからメイン熱交換部44に送られる冷媒は、第2キャピラリーチューブ52aによっても減圧される。なお、第6室外電動弁50は、暖房時に室内熱交換器12aからサブ熱交換部41に送られる冷媒を減圧する第2膨張機構としても機能する。暖房時に室内熱交換器12aからサブ熱交換部41に送られる冷媒は、膨張機構70、および第1、第3、および第4キャピラリーチューブ51a,53a,54aによっても減圧される。逆止弁51b〜54bは、冷房時に、熱交換部41〜44から第1分岐路50aへの冷媒の流れを止める。メイン熱交換部44を通過した冷媒は、分岐配管144aおよびブリッジ回路155を介して室内熱交換器12aへ流れる。
このようにすることでも、サブ熱交換部41〜43の全てに対して電動弁を設ける場合と比較して空気調和装置の製造コストを抑えることができる。また、第6室外電動弁50によって調整された冷媒を第1〜第4キャピラリーチューブ51a〜54aに流すことにより、より効果的に偏流調整を行うことができる。
(4−5)変形例E
変形例Bに係る空気調和装置110では、本発明の前提となる冷凍装置の複数段圧縮機構として、4つの圧縮部21〜24が単一の駆動軸に連結された一軸四段の圧縮構造を持つ四段圧縮機120を採用しているが、これに代えて、複数の二段圧縮機から成るものを採用することも可能である。
例えば、図14に示すように、2つの二段圧縮機220a,220bから成る複数段圧縮機構220を採用して空気調和装置210を構成することができる。空気調和装置210では、変形例Bに係る室外ユニット211に代えて室外ユニット511を室内ユニット12に接続している。室外ユニット211と室外ユニット511との違いは、前者が四段圧縮機120を採用しているのに対し、後者が複数段圧縮機構220を採用している点のみである。
複数段圧縮機構220は、低段側の二段圧縮機220aと、高段側の二段圧縮機220bとが直列に接続された圧縮機構である。低段側の二段圧縮機220aは、密閉容器内に、低段圧縮部21、第1中段圧縮部23、および圧縮機駆動モータ(図示せず)が収容された、密閉式の圧縮機である。圧縮機駆動モータは、駆動軸を介して、2つの圧縮部21,23を駆動する。すなわち、二段圧縮機220aは、2つの圧縮部21,23が単一の駆動軸に連結された一軸二段の圧縮構造を有している。二段圧縮機220aでは、低段圧縮部21および第1中段圧縮部23が、直列に配管接続される。低段圧縮部21は、第1吸入管21aから冷媒を吸い込み、第1吐出管21bへと冷媒を吐出する。第1中段圧縮部23は、第3吸入管23aから冷媒を吸い込み、第3吐出管23bへと冷媒を吐出する。高段側の二段圧縮機220bは、密閉容器内に、第2中段圧縮部24、高段圧縮部22、および圧縮機駆動モータ(図示せず)が収容された、密閉式の圧縮機である。圧縮機駆動モータは、駆動軸を介して、2つの圧縮部24,22を駆動する。すなわち、二段圧縮機220bは、2つの圧縮部24,22が単一の駆動軸に連結された一軸二段の圧縮構造を有している。二段圧縮機220bでは、第2中段圧縮部24および高段圧縮部22が、直列に配管接続される。第2中段圧縮部24は、第4吸入管24aから冷媒を吸い込み、第4吐出管24bへと冷媒を吐出する。高段圧縮部22は、第2吸入管22aから冷媒を吸い込み、第2吐出管22bへと冷媒を吐出する。
このような複数段圧縮機構220を採用した空気調和装置210においても、変形例Bに係る空気調和装置110と同様に、製造コストと、電動弁の制御の複雑化との両方を抑えること可能である。
10,100,110,210 空気調和装置(冷凍装置)
12a 室内熱交換器(利用側熱交換部)
20 二段圧縮機(複数段圧縮機構)
21 低段圧縮部(第1圧縮部)
22 高段圧縮部(第3圧縮部)
23 第1中段圧縮部(第2圧縮部)
24 第2中段圧縮部(第2圧縮部)
31 第1切換機構
32 第2切換機構
33 第3切換機構
34 第4切換機構
40,140 室外熱交換器
41 第1サブ熱交換部(第1の熱源側サブ熱交換部)
42,43 第2および第3サブ熱交換部(第2の熱源側サブ熱交換部)
44 メイン熱交換器(熱源側メイン熱交換部)
50 第6室外電動弁(第1膨張機構,第2膨張機構)
50a 第1分岐路
51a 第1キャピラリーチューブ
51b 第1逆止弁
52 第1室外電動弁(第1膨張機構)
52a 第2キャピラリーチューブ
52b 第2逆止弁
53a 第3キャピラリーチューブ(第1キャピラリーチューブ)
53b 第3逆止弁(第1逆止弁)
54a 第4キャピラリーチューブ(第1キャピラリーチューブ)
54b 第4逆止弁(第1逆止弁)
55,155 ブリッジ回路
70 膨張機構(第1膨張機構)
120,220 四段圧縮機(複数段圧縮機構)
141a 第1インタークーラ管(吸入管)
142a 第2インタークーラ管(吸入管)
143a 第3インタークーラ管(吸入管)
特開2009−229051号公報

Claims (4)

  1. 複数の圧縮部が直列に接続された複数段圧縮機構(20)と、
    冷房運転時に前記複数の圧縮部のうち最も後段側の圧縮部から吐出された冷媒を冷却し、暖房運転時に冷媒の蒸発器として機能する、熱源側メイン熱交換部(44)と、
    冷房運転時に前記複数の圧縮部のうち前段側の圧縮部から吐出され次の後段側の圧縮部に吸入される冷媒を冷却し、暖房運転時に冷媒の蒸発器として機能する、熱源側サブ熱交換部(41)と、
    冷房時に低圧の冷媒が蒸発する蒸発器として機能し、暖房時に高圧の冷媒が放熱する放熱器として機能する、利用側熱交換部(12a)と、
    冷房時に前記熱源側メイン熱交換部から前記利用側熱交換部に送られる冷媒を減圧し、暖房時に前記利用側熱交換部から前記熱源側メイン熱交換部に送られる冷媒を減圧する、第1膨張機構(70,52,50)と、
    冷房時に前記熱源側サブ熱交換部から前記利用側熱交換部への冷媒の流れを止め、暖房時に前記利用側熱交換部から前記熱源側サブ熱交換部に向かう冷媒の流れを許容する第1逆止弁(51b)と、
    暖房時に前記利用側熱交換部から前記熱源側サブ熱交換部に送られる冷媒を減圧する第1キャピラリーチューブ(50a)と、
    を備える、
    冷凍装置(10)。
  2. 前記複数段圧縮機構は、前段側の低段圧縮部(21)と、前記低段圧縮部よりも高段の中段圧縮部(23,24)と、最も後段側の高段圧縮部(22)とを有し、
    前記熱源側メイン熱交換部は、前記高段圧縮部から吐出された冷媒を冷却し、
    前記熱源側サブ熱交換部は、
    前記第1圧縮部から吐出された冷媒を冷却する第1の熱源側サブ熱交換部(41)と、
    前記第2圧縮部から吐出された冷媒を冷却する第2の熱源側サブ熱交換部(42)と、
    を有し、
    前記第1逆止弁および前記第1キャピラリーチューブは、前記第1の熱源側サブ熱交換部および前記第2の熱源側サブ熱交換部のそれぞれについて、暖房時の冷媒流入側に配置され、
    前記第1逆止弁および前記第1キャピラリーチューブと、前記第1の熱源側サブ熱交換部または前記第2の熱源側サブ熱交換部との間から前記中段圧縮部または前記高段圧縮部に冷媒を戻す吸入管(141a〜143a)と、
    冷房運転時には、前記熱源側メイン熱交換器から前記利用側熱交換器に冷媒が送られ、暖房運転時には、前記利用側熱交換器から前記熱源側メイン熱交換器および前記熱源側サブ熱交換部に冷媒が送られるように、状態が切り換わる、切換機構(31,32)と、
    をさらに備える、
    請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 暖房時に前記利用側熱交換部から前記熱源側サブ熱交換部に向けて送られる冷媒を減圧する、第2膨張機構(70,50)と、
    前記第2膨張機構によって減圧された冷媒を、前記第1の熱源側サブ熱交換部および前記第2の熱源側サブ熱交換部のそれぞれに分岐させる分岐路(50a)と、
    をさらに備える、
    請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 冷房時に前記熱源側メイン熱交換部から前記利用側熱交換部への冷媒の流れを止め、暖房時に前記利用側熱交換部から前記熱源側メイン熱交換部に向かう冷媒の流れを許容する第2逆止弁(52b)と、
    暖房時に前記利用側熱交換部から前記熱源側メイン熱交換部に送られる冷媒を減圧する第2キャピラリーチューブ(52a)と、
    前記第1膨張機構によって減圧された冷媒を、前記熱源側メイン熱交換部および前記熱源側サブ熱交換部のそれぞれに分岐させる分岐路(50a)と、
    をさらに備える、
    請求項1に記載の冷凍装置。
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