JP2015138616A - 噴霧器および分析装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】噴霧器3は、外筒11の内部に配置され、第1の液体試料が流れる第1の試料流路R2aが形成された第1の内筒22と、外筒11の内部に配置され且つ第1の内筒22に並行して配置され、内部に第2の液体試料が流れる第2の試料流路R2bが形成された第2の内筒27と、各内筒22,27の一端に形成された各試料出口に対して開いた隙間により、各試料出口から流出してガス流路R1を流れるガスによって液滴化した第1の液体試料と第2の液体試料とが混合される混合空間43を形成すると共に、混合された液体試料がガスとともに通過する複数の孔が形成された膜状部材42と、を備える。
【選択図】図3
Description
従来の誘導結合プラズマ発光分析装置(ICP-OES:ICP - Optical Emission Spectrometer、または、ICP-AES:ICP - Atomic Emission Spectrometer)や誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS:ICP - Mass Spectrometer)では、プラズマを安定に保つために、液体状の試料を気化室で噴霧器、いわゆるネブライザーで霧状(エアロゾル)にし、霧状の試料をプラズマ源に供給してプラズマ化し、プラズマからの発光やイオン化された試料に基づいて分析を行っている。
非特許文献1にも、2本のネブライザーを並行、または、先端が互いに接近する方向に15度または30度傾斜させたネブライザーシステムが記載されている。
特許文献3(特開2001−70841号公報)には、1つのガス導入口(6)から導入されたガスにより、複数のキャピラリー(5)から導入されるサンプル液体が噴霧される構成が記載されている。
非特許文献2には、4つのキャピラリー(7)に対して個別の液体サンプル導入部(individual liquid sample inlet 4)から導入された液体サンプルを、1つの共通ガス導入部(common gas inlet 3)から導入されたガスにより噴霧する構成が記載されている。
非特許文献3にも、1つのガス導入部(gas inlet)から導入されたガスにより、3つの液体導入部(liquid inlet)から導入された液体試料を噴霧する構成が記載されている。
内部標準補正法、標準添加法および水素化物発生法をオンラインで行う手法では、試料液に、標準液や反応液を添加・混合する必要があり、1つの噴霧器で行う場合には、試料液が流れる配管と、標準液等が流れる配管を合流させることで、配管内で液体を混合させる手法が取られていた。しかしながら、この構成では、使用する細管の内径が1mm以下であり、複数液を混合する際に支配的要因となる粘性力の指標であるレイノルズ数(無次元数)は、乱流と層流の目安となる2000を下回る。複数液で層流を形成した場合、液体の接触面のみでしか物質拡散がおこらないため、細管内において、短距離、短時間での溶液どうしの十分な混合はできない。したがって、粘性の異なる液や、有機溶剤と水溶液の混合等、性質の異なる液を定量的に混合できないため、正確な補正や検量線作成ができない問題がある。
なお、乱流を発生させるために、例えば、配管どうしの接続部分(アダプタ部分)の形状は、アロー型(矢印形)、Y字形、T字形等として、接続部分で乱流を発生しやすくして、混合の効率を向上させることも考えられている。しかしながら、このような構成でも、性質の異なる液は、十分に混合されにくく、合流後の配管において、各液が層状に分離された状態で流れたり、有機溶剤(油)、水溶液(水)、有機溶剤(油)、…、といった状態で(プラグ状に)流れたりしてしまう問題がある。
しかしながら、プラズマに供給される最適なガス流量は予め決まっているため、特許文献1、非特許文献1に記載の複数のネブライザーを使用する構成では、全てのネブライザーのガス流量の合計が、最適なガス流量となるように設定する必要がある。したがって、ネブライザーの1本当たりのガス流量が少なくなり、試料液を霧状にするために必要なガス流量が確保できなくなる問題がある。すなわち、特許文献1、非特許文献1に記載の技術では、噴霧効率が低下する問題がある。
同様に、特許文献2,3、非特許文献2,3に記載の構成でも、1つのガス導入部から導入されたガスで、全てのノズル(キャピラリー)の液体を霧状にするため、ノズル1本当たりにおける噴霧用のガスの流量となってしまう。したがって、噴霧に必要なガスの流量が確保できず、噴霧効率が低下する問題がある。
一端部に噴霧口が形成された筒状の外筒と、
前記外筒の内部に配置され且つ前記外筒の軸方向に沿って延び、前記外筒との間で噴霧用のガスが流れるガス流路が形成される筒状の第1の内筒であって、内部に第1の液体試料が流れる第1の試料流路が形成された前記第1の内筒と、
前記外筒の内部に配置され且つ前記第1の内筒に並行して配置され、前記外筒との間で噴霧用のガスが流れるガス流路が形成される筒状の第2の内筒であって、内部に第2の液体試料が流れる第2の試料流路が形成された前記第2の内筒と、
前記各内筒の一端に形成された各試料出口に対して隙間を開けて配置され、前記隙間により、前記各試料出口から流出して前記ガス流路を流れるガスによって液滴化した第1の液体試料と第2の液体試料とが混合される混合空間を形成すると共に、前記混合空間において乱流状態となる前記ガスにより混合された液体試料がガスとともに通過する複数の孔が形成された膜状部材と、
を備えたことを特徴とする。
前記各試料出口と前記膜状部材との隙間が、噴霧が間欠的にならない長さ以下に設定されたことを特徴とする。
前記膜状部材の孔の外周の合計長さが、前記噴霧口の周長に比べて、長く設定されたことを特徴とする。
繊維が編み込まれて形成された前記膜状部材であって、前記繊維どうしの隙間により構成された前記孔を有する前記膜状部材、
を備えたことを特徴とする。
請求項1ないし4のいずれかに記載の噴霧器と、
成分が分離されて前記噴霧器から噴霧された霧状の試料が供給されて、前記試料を原子化もしくはイオン化するプラズマ源と、
原子化もしくはイオン化された試料の分析を行う分析計と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、噴霧を安定させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、噴霧される試料の液滴を微細化できる。
請求項4に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、繊維を編み込んだ低コストの膜状部材を得ることができる。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1において、本発明の実施例1の分析装置1は、第1の試料が収容される第1の試料容器2aと、第2の試料が収容される第2の試料容器2bと、を有する。実施例1の各試料容器2a,2bには、液体試料が収容されている。なお、本願明細書および特許請求の範囲において、液体試料とは、液体状の試料、または、液体中に固体状の試料が分散、懸濁または溶けた状態等の液体も含む意味で使用している。前記試料容器2a,2bには、噴霧器であるネブライザー3が接続されている。なお、ネブライザー3については、後で詳述する。前記ネブライザー3の先端部は、気化室4に支持されている。気化室4には、ネブライザー3から噴霧された霧状の試料が搬送されるプラズマ搬送路4aと、廃液が排出される排出路4bとが形成されている。
なお、実施例1の質量分析計7は、Q−MS(Quadrupole mass spectrometer:4重極質量分析計)が使用されているが、Q−MSに限定されず、従来公知の任意の質量分析計を使用可能である。
なお、実施例1の発光分析装置8は、例示した構成に限定されず、従来公知の任意の発光分析装置を採用可能である。
図2は実施例1のネブライザーの全体説明図である。
図3は実施例1のネブライザーの先端部分の拡大説明図である。
図4は図3の矢印IV方向から見た図である。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
外筒11の基端部13には、第1の内筒装着部14と、第2の内筒装着部16とが形成されている。第1の内筒装着部14と第2の内筒装着部16とは、基端側から先端側に行くにつれて互いに接近する方向に傾斜して形成されており、先端部はガス流路R1に到達している。なお、各内筒装着部14,16の内周面には、装着用のネジ溝が形成されている。また、外筒11の前後方向(X軸方向)の中央部には、ガス流路R1から分岐して傾斜する流体導入部の一例としてのガス導入部17が形成されている。ガス導入部17の外端部の内周面には、装着用のネジ溝が形成されている。
前記ガス導入部17には、ガス用の接続部材の一例としてのガスアダプタ31が装着されている。ガスアダプタ31の外表面には、ガス導入部17のネジ溝に対応するネジ山が形成されており、ガスアダプタ31は、ガス導入部17にネジ止めされる。ガスアダプタ31の外端は、噴霧用のガスの供給源の一例としてのガスボンベ32に接続されており、ガスボンベ32からは予め設定された流量のガスが、ガス流路R1に供給される。
前記筒部41aの内周面には、外筒11のネジ部11aにネジ止めされるネジ部41cが形成されている。前記保持部41bには、噴霧口12に対応して開口41dが形成されている。なお、実施例1では、開口41dの内径は、外方に行くにつれて大きくなるように形成されている。
前記保持部41bの内側には、膜状部材の一例としてのメッシュシート42が支持されている。実施例1のメッシュシート42は、外縁部が保持部41bに支持された状態で噴霧口12の前方に対応して配置されている。したがって、メッシュシート42がメッシュホルダ41と外筒11の先端との間に挟まれた状態で、メッシュホルダ41のネジ部41cが外筒11のネジ部11aにネジ止めされることで、メッシュシート42が、キャピラリー管22,27の先端に対して、間隔をあけた状態で保持される。したがって、キャピラリー管22,27と、メッシュシート42との間に、混合空間43が形成されている。
メッシュシート42とキャピラリー管22,27との間隔が大きすぎると(混合空間43が大きすぎると)、ガスの速度に対して液の供給される速度が遅くなり、混合空間43を十分に満たす前にガスが混合空間43を満たすこととなる。したがって、混合空間43が大きすぎると、液が混ざらないガスが噴出され、次いで液滴が混ざったガスが噴出され、これが繰り返されることでパルス状の噴霧となってしまう。パルス状に噴霧されると、プラズマへの液滴の供給が一定にならず、分析への悪影響が発生する。逆に、間隔が狭すぎると、混合空間43に存在する液が多くなりすぎて、液滴の破砕やガスとの混合が不十分な状態で噴霧されやすくなる問題がある。
よって、実施例1では、噴霧がパルス状にならず、且つ、十分に液滴が混合可能な範囲で、メッシュシート42とキャピラリー管22,27との間隔が設定されている。
特に、噴霧口12の外周長(円周長)に比べて、全ての孔42bの外周長の合計長さ(各孔42bの周長×孔42bの総数)が大きくなるように設定されることが好ましく、実施例1では、孔42bの外周長の合計長さが、噴霧口12の外周長の約1.5倍のものが使用されている。
前記構成を備えた実施例1のネブライザー3では、噴霧ガスの一例としてのアルゴン(Ar)がガス導入部17から導入されると、キャピラリー管22,27の先端から流れ出す液体状の試料が霧状になって、開口41dから気化室4に噴出し、プラズマトーチ6でプラズマ化(イオン化、原子化)され、質量分析計7や発光分析装置8で計測、分析がされる。
実施例1のネブライザー3では、キャピラリー管22,27の前方にメッシュシート42が配置されており、メッシュシート42が配置されていない従来の構成に比べて、キャピラリー管22,27から噴霧された微細な液滴が気化室4に向けて噴出する際の抵抗となる。したがって、メッシュシート42の内側に、背圧がかかる。よって、ガス流路R1を上流から流れてくるガスが、メッシュシート42の内側の混合空間43において、かき乱され、乱流状態になりやすい。したがって、キャピラリー管22,27から流れ出た第1の液体試料と第2の液体試料は、ガスが乱流状態の混合空間43において、かき乱され、且つ液滴化するので、液体試料どうしが十分に混合されやすい。したがって、第1の液体試料と第2の液体試料とが均一に分散した状態の混合試料液滴が得られやすくなっている。特に、水素化物発生法のように第1の液体試料と第2の液体試料とを反応させる場合には、従来に比べて、十分に反応が起きやすく、反応生成物が得られやすくなっている。
このとき、キャピラリー管22,27の先端の試料出口の液体試料を液滴化し、開口41dおよびメッシュシート42を通過して気化室4に導入されるガスの流量は、ガスボンベ32からの供給量により制御されている。よって、実施例1のネブライザー3では、従来技術に比べて、プラズマに最適な流量のガスを確保可能であると共に、キャピラリー管22,27の試料出口における液滴化時に液滴の粒径が少し大きくても、メッシュシート42を通過する際に微細化されるため、噴霧効率の低下を抑制することが可能である。
よって、実施例1のネブライザー3では、第1の液体試料と第2の液体試料とが十分に混合された状態で、プラズマに最適なガス流量を確保しつつ、噴霧効率も維持された状態で分析が可能であり、高感度、高精度で分析が可能である。
さらに、基端部に比べて断面積が大きくならない場合、キャピラリー管22,27の本数が増えていくと、ガス流路R1のガス圧が過剰になる恐れがあるが、実施例1のネブライザー3では、基端側の断面積が大きくなっており、ガス圧が過剰になることが抑制されている。
一方で、実施例1のネブライザー3では、メッシュシート42は、孔42bの外周長の合計長さが噴霧口12の外周長よりも大きくなるように設定されている。したがって、孔42bをガスが通過する際に、孔42bの孔周(内縁)に沿って、乱流(渦)が発生しやすい。よって、乱流によってガスと液がさらに混合、破砕されて、微細化されやすくなる。よって、実施例1では、メッシュシート42の繊維42aによる破砕効果に加えて、乱流による破砕効果が重畳されており、液滴を微細化して噴霧可能になっている。
次に、実施例1のネブライザーの機能を確認するための実験を行った。
(実験例1−1)
実験例1−1では、第1の液体試料としてヒ素標準液(As2O3 and NaOH in water pH5.0 with HCl)を使用し、第2の液体試料として水素化ホウ素ナトリウム液(NaBH4)を使用して、ヒ素の測定を行った。ヒ素標準液は濃度が3[mg/L]のものを使用し、水素化ホウ素ナトリウム液の濃度は0.5%wt/wtとした。また、実験例1−1では、ヒ素標準液の供給量を0.25[mL/min]として、水素化ホウ素ナトリウム液の供給量を0.25[mL/min]とした。また、噴霧ガスとしてアルゴン(Ar)を使用した。測定機器はICP-OESを使用した。
実験例1−2では、第2の液体試料の一例として純水を使用し、純水の供給量を0.25[mL/min]とした。その他は、実験例1−1と同様にした。
(比較例1−1)
比較例1−1では、ネブライザーとして、マインハード社製の汎用の同軸型ネブライザーを使用し、ヒ素標準液を噴霧した。ヒ素標準液の供給量は0.5[mL/min]とした。その他は、実験例1−1と同様にした。
図5において、実験例1−1ではヒ素の波長(188.98[nm]近傍)に、非常に強い信号が観測された。これは、ヒ素標準液と、水素化ホウ素ナトリウム液との反応で生成された水素化ヒ素(AsH3)がプラズマに導入されて、励起されたヒ素(As*)が観測されたものと考えられる。実験例1−2では、実験例1−1よりは弱いが、比較例1−1よりは強い信号を観測した。これは、ヒ素標準液中のH3AsO3がプラズマに導入されて、励起されたヒ素(As*)が観測されたものと考えられる。
特に、実験例1−2では、ヒ素標準液が純水と混合されて、実質的には、ヒ素の濃度が薄まったにも関わらず、信号強度が向上している。信号強度の向上は、気化室を介したプラズマへの液滴導入効率の向上を直接的に反映しており、従来のネブライザーに比べて、実施例1のネブライザー3がより微細液滴を発生させることができ、気化室を通過する液滴量が増加していることを示している。
実験例2では、キャピラリー管22,27とメッシュシート42との距離について実験を行った。実験例2では、実験例1と同様の構成において、純水を試料液とし、キャピラリー管22,27とメッシュシート42との距離を100μm単位で変化させて、噴霧液滴の平均粒径を1秒ごとに3回測定して噴霧の安定性を確認した。なお、試料液の供給量は、実験例1−2や比較例と同様に、0.5[mL/min]に設定した。
図6は実験結果の説明図であり、横軸にキャピラリー管22,27とメッシュシート42との距離を、縦軸に噴霧液滴の平均粒径をとったグラフである。
図6において、実験例2では、距離が2000μm(2mm)未満であれば、安定に噴霧し、噴霧液滴の平均粒径もほとんど変化しなかったが、2000μm以上になると、パルス状の噴霧となり、平均粒径が大きくばらつく結果となった。
なお、試料液の供給量を2[mL/min]に変更した場合、3mmや4mmでも安定噴霧した。
したがって、供給量に応じて、パルス状の噴霧にならない範囲で、キャピラリー管22,27とメッシュシート42との距離を設定可能である。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H06)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、例示した具体的な数値や材料については、例示した値や材料に限定されず、設計や仕様、用途等に応じて、適宜変更可能である。
(H02)前記実施例において、質量分析計7と発光分析装置8の両方を備えた分析装置1を例示したが、この構成に限定されず、いずれか一方のみとしたり、例示した分析計以外の分析計を設置することも可能である。
(H03)前記実施例において、2つのキャピラリー管22,27を有する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、図7に示すように、3本のキャピラリー管61〜63を有する構成とすることも可能であり、4本以上とすることも可能である。
(H04)前記実施例において、液体状の試料を送液する場合にポンプを配置することも可能である。また、溶離液を送液ポンプで送液し、途中にインジェクタを設けて溶離液に試料を注入する構成とすることも可能である。
(H05)前記実施例において、メッシュシート42は、繊維を編み込んだ形態を例示したがこれに限定されず、膜状部材の一例としてのフィルムにレーザー、あるいはパンチ等で孔を形成した構成等、任意の構成を採用可能である。
3…噴霧器、
6…プラズマ源、
7,8…分析計、
11…外筒、
12…噴霧口、
22…第1の内筒、
27…第2の内筒、
42…膜状部材、
42a…繊維、
42b…孔、
43…混合空間、
R1…ガス流路、
R2a…第1の試料流路、
R2b…第2の試料流路。
Claims (5)
- 一端部に噴霧口が形成された筒状の外筒と、
前記外筒の内部に配置され且つ前記外筒の軸方向に沿って延び、前記外筒との間で噴霧用のガスが流れるガス流路が形成される筒状の第1の内筒であって、内部に第1の液体試料が流れる第1の試料流路が形成された前記第1の内筒と、
前記外筒の内部に配置され且つ前記第1の内筒に並行して配置され、前記外筒との間で噴霧用のガスが流れるガス流路が形成される筒状の第2の内筒であって、内部に第2の液体試料が流れる第2の試料流路が形成された前記第2の内筒と、
前記各内筒の一端に形成された各試料出口に対して隙間を開けて配置され、前記隙間により、前記各試料出口から流出して前記ガス流路を流れるガスによって液滴化した第1の液体試料と第2の液体試料とが混合される混合空間を形成すると共に、前記混合空間において乱流状態となる前記ガスにより混合された液体試料がガスとともに通過する複数の孔が形成された膜状部材と、
を備えたことを特徴とする噴霧器。 - 前記各試料出口と前記膜状部材との隙間が、噴霧が間欠的にならない長さ以下に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の噴霧器。
- 前記膜状部材の孔の外周の合計長さが、前記噴霧口の周長に比べて、長く設定されたことを特徴とする請求項1または2に記載の噴霧器。
- 繊維が編み込まれて形成された前記膜状部材であって、前記繊維どうしの隙間により構成された前記孔を有する前記膜状部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の噴霧器。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の噴霧器と、
成分が分離されて前記噴霧器から噴霧された霧状の試料が供給されて、前記試料を原子化もしくはイオン化するプラズマ源と、
原子化もしくはイオン化された試料の分析を行う分析計と、
を備えたことを特徴とする分析装置。
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