JP2015137478A - 温水洗浄便座装置 - Google Patents

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Koichi Tokunaga
剛一 徳永
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Abstract

【課題】便座を使用する個人毎の好みの運転条件を動的に設定する事が可能な温水洗浄便座を提供する。【解決手段】制御部100は、使用者を識別する使用者識別手段と、使用者の各々に対応して、当該識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する記憶手段150と、識別された使用者に対応する運転条件を記憶手段150から取得して温水洗浄装置の動作を制御する機能制御手段160と、を備え、記憶手段150は、各々の使用者毎の記憶領域に直近の所定のスパンの間、運転条件の各々を記憶し、機能制御手段160は、取得した運転条件の各々を参照し、最も多く設定された運転条件を今回の運転条件として温水洗浄便座10の動作を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、温水発生装置で得られた温水をノズルから吐出し、おしり洗浄、又はおしり洗浄及びビデを行う温水洗浄便座に関する。
近年、公共施設だけでなく一般住宅においても温水洗浄便座が普及しつつある。温水洗浄便座は、スイッチを操作することにより、ノズルから温水を吐出させ、使用者の用便後の局部を洗浄するものである。近年では、洗浄機能に加えて、マッサージ機能、乾燥機能を有するものや、さらに、洗浄水の水勢や洗浄位置、温水の温度を調節する機能等が設けられるようになっており、それらはすべてトイレの壁に設置されたリモートコントローラや暖房便座の袖スイッチ部に配置されたスイッチ類を操作することにより行われる。
このようなスイッチ操作は、細かい操作が苦手な高齢者にとっては非常に煩わしく、使用しにくいという問題があった。また、衛生上の問題から、可能な限りスイッチに直接触れたくないという人もいる。そのため、音声操作機能を備えた温水洗浄便座が開発されている。
音声操作機能を有した洗浄便座の一例が下記特許文献1(特開2005−97944号公報)に開示されている。下記特許文献1に開示されている「局部洗浄装置」は、受音部から入力されて識別された使用者の音声と、あらかじめ記憶された音声データとを比較することによって使用者が指示した操作内容を特定し、特定された操作内容に基づいて本体制御回路に操作を伝えることによって音声操作を可能にしたものである。
また、個人毎の音声を識別し、当該個人に応じた設定条件に応じて動作する洗浄便座の一例が下記特許文献2(特開平07−216966号公報)に開示されている。下記特許文献2に開示されている「衛生洗浄便座装置」は、使用者の音声により使用者個人を識別し、当該個人毎の希望の設定条件に従って運転、例えば、洗浄操作であれば、ノズルの位置、洗浄の強さ、洗浄時間などが、使用者が好む状態で運転できるように構成されたものである。
しかしながら、上記特許文献1に開示されている音声操作機能を有する洗浄便座においては、音声操作を受け付けるタイミングが特定されていなかった。そのため、使用者がまだ便座に着座していない状態で「洗浄」等の音声を意図せず発してしまうと(或いは、意図して発した場合も)、その音声指示に従って洗浄ノズルから洗浄水が噴出してしまい、周辺に飛び散ってしまうという問題があった。
特開2005−97944号公報 特開平07−216966号公報
上記特許文献2に開示された「衛生洗浄便座装置」においては、音声により個人を識別(便座使用者の識別)した後、当該使用者に適した制御方法で運転される。例えば、洗浄ノズルの位置、洗浄の強さ(水勢)、洗浄時間などが、当該使用者が好む状態で運転される。そして、運転された状態が好みと違っていれば、コントローラの操作、または音声により直接指示してその状態を自分の好みにあわせることができる。その好みは使用者情報とともに記憶装置に記憶され、次回使用したときには変更した使用状態で運転され、常に最新の好み状態で運転されるように構成されている。
このように上記特許文献2に開示された「衛生洗浄便座装置」においては、常に最新の好み状態で運転されるものではあるが、運転の操作は記憶装置に記憶された条件で一意的に行われる静的なものである。ところで、利用者の好みは固定的なものではなく、その日の体調や排便の状況により変わり得るものである。例えば、下痢気味の場合、あるいは、痔瘻を患っている場合などにおいては、普段洗浄している時の水勢よりも柔らかい水勢で洗浄したいという変化が起こり得る。しかしながら、特許文献2に開示された「衛生洗浄便座装置」では、このような場合には、利用者自身でコントローラの操作、または音声により直接指示して条件を変更する操作が必須になり、煩わしいという問題点が生じる。このような問題点に対する対処方法については、上記特許文献1にも開示ないしは示唆されていない。
また、上記特許文献2に開示された「衛生洗浄便座装置」においては、音声による個人識別のための解析手段の精度が問題となる。音声データに基づく話者個人の特定には技術的困難性が伴うことは一般的によく知られたことである。例えば、声紋鑑定技術を適用するなど極めて高度の技術を利用して初めて特定された話者が正しいものとなる。特に家族の間では声紋が類似する可能性もあり、家族により利用される便座装置に音声識別を用いる場合には、より高度な技術を採用する必要性もある。仮に高度な技術を採用した場合には、生産コストが上昇し、家庭用の商品として好適な価格を達成することは困難になる。上記特許文献2に開示された「衛生洗浄便座装置」においては、音声による個人識別の精度向上については何ら開示も示唆もされていない。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の第一の目的は、個人識別が可能な温水洗浄便座において、便座を使用する個人毎の好みの運転条件を動的に設定できるようにした温水洗浄便座を提供することを目的とする。
また、本発明の第二の目的は、音声操作機能を有する温水洗浄便座において、簡便な構成で音声データに基づく個人識別の精度を向上した温水洗浄便座を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、便座、温水洗浄装置、制御部を備えて構成される温水洗浄便座装置であって、前記制御部は、使用者を識別する使用者識別手段と、前記使用者の各々に対応して、当該識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する記憶手段と、前記識別された使用者に対応する運転条件を前記記憶手段から取得して前記温水洗浄装置の動作を制御する機能制御手段と、を備え、
前記記憶手段は、前記各々の使用者毎の記憶領域に直近の所定のスパンの間、前記運転条件の各々を記憶し、
前記機能制御手段は、前記取得した前記運転条件の各々を参照し、最も多く設定された運転条件を今回の運転条件として特定し、前記温水洗浄便座装置の動作を制御することを特徴とする。
また、本発明の第一の態様の温水洗浄便座装置において、前記音声洗浄便座装置は音声センサを備え、
前記使用者識別手段は、前記音声センサから入力された音声信号を解析して、使用者を識別するとともに、前記音声信号に対応する制御指示を特定する音声解析手段からなることを特徴とする。
このような、本発明の温水洗浄便座装置によれば、各々の使用者毎の記憶領域に直近の所定のスパンの間、運転条件の各々を記憶し、機能制御手段は、取得した運転条件の各々を参照し、最も多く設定された運転条件を今回の運転条件として特定して温水洗浄装置の動作を制御する。従って、便座を使用する個人毎にその日の体調や排便の状況によって変化する運転条件を動的に設定することができる。
また、本発明の第二の態様は、便座、温水洗浄装置、音声センサ、及び制御部を備えて構成される温水洗浄便座装置であって、前記制御部は、前記音声センサから入力された音声信号を解析して、使用者を識別するとともに、前記音声信号に対応する制御指示を特定する音声解析手段と、前記使用者の各々に対応して、当該識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する記憶手段と、前記識別された使用者に対応する運転条件を前記記憶手段から取得して前記温水洗浄装置の動作を制御する機能制御手段と、を備え、前記音声解析手段は、前記音声信号の先頭に含まれる話者の個人識別音声信号に基づいて使用者を識別するとともに、前記個人識別音声信号に続いて入力される音声信号に対応して制御指示を特定し、前記機能制御手段は、前記取得した運転条件に基づいて前記温水洗浄便座装置の動作を制御することを特徴とする。
また、本発明の第二の態様の温水洗浄便座装置において、前記個人識別音声信号は、予め使用者毎に定められた数字または記号または個人呼称の何れかであることを特徴とする。
このような態様の温水洗浄便座装置によれば、前記音声信号の先頭に含まれる話者の個人識別音声信号に基づいて使用者を識別し、個人識別音声信号は、予め使用者毎に定められた数字または記号または個人呼称の何れかであるから、簡便な構成で音声データに基づく個人識別の精度を向上させることができる。
また、本発明の第一の態様において、前記所定のスパンは、予め定めた日数であり、前記記憶手段は、予め定めた日数の間、前記識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する際、最も古く記憶された運転条件を削除して当該運転条件を記憶することを特徴とする。
また、本発明の第一の態様において、前記所定のスパンは、予め定めた温水洗浄便座装置の使用回数であり、前記記憶手段は、予め定めた使用回数の間、前記識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する際、最も古く記憶された運転条件を削除して当該運転条件を記憶することを特徴とする。
上記温水洗浄便座装置の発明の一態様によれば、所定の日数または回数の間、識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する際、最も古く記憶された運転条件を削除して当該運転条件を記憶するから、常に直近の複数の運転条件を記憶することができ、それに基づいて、便座を使用する個人毎にその日の体調や排便の状況によって変化する運転条件を動的に設定することができるようになる。
また、本発明の第一の態様において、記憶手段に記憶された運転条件が、前記所定の記憶スパンに満たない状態で記憶された場合、前記機能制御手段は、前記取得した前記運転条件の各々を参照し、最も新しく設定された運転条件を今回の運転条件として特定し、前記温水洗浄便座装置の動作を制御することを特徴とする。
上記温水洗浄便座装置の発明の一態様によれば、運転条件が、前記所定の記憶スパンに満たない状態で記憶された場合であっても、直近の運転条件に基づいて温水洗浄便座装置の動作を制御することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の温水洗浄便座装置によれば、使用者の個人識別が可能な温水洗浄便座において、便座を使用する個人毎の好みの運転条件を動的に設定できる。また、音声操作機能を有する温水洗浄便座において、簡便な構成で音声データに基づく個人識別の精度を向上した温水洗浄便座を提供することができる。
本実施形態の温水洗浄便座装置が設置されたトイレ室内の外観図である。 本実施形態の温水洗浄便座の一部を示す外観説明図である。 本実施形態の温水洗浄便座の内部ブロック図である。 本実施形態の温水洗浄便座の記憶手段の構成の概念図である。 本実施形態の温水洗浄便座の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の温水洗浄便座装置の一例を説明するものであって、本発明をこの温水洗浄便座装置に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された他の形態の温水洗浄便座装置にも等しく適用されるべきものである。
本発明にかかる温水洗浄便座装置は使用者を識別する使用者識別手段を有するものである。使用者識別手段は、例えば、予め記憶手段に登録された複数の使用者を操作手段から選択することにより使用者を識別するように構成し、あるいは、音声センサを備え、該音声センサから入力された音声信号を解析して、使用者を識別するとともに、前記音声信号に対応する制御指示を特定する音声解析手段から構成してもよい。以下の説明においては、後者の構成に基づいて本発明を詳細に説明する。
本発明の実施形態の音声操作機能を有する温水洗浄便座装置10は、図1に示すように、洋式便器20を構成する便鉢21の上部周縁部のリム部22上に載置されて使用されるものである。温水洗浄便座装置10は、図1〜図3に示すように、制御部100、人感センサ200、音声センサ220、受信手段240、暖房便座300、温水洗浄装置400、温風乾燥装置500、脱臭装置600、手動操作部700、便ふた800を備えて構成される。
制御部100は、CPU、ROM、RAM(それぞれ図示せず)を備えて構成され、ROMに記録された制御プログラムをCPUにおいて実行することにより、以下に説明する制御部を構成する各手段、及び温水洗浄便座装置10の各部の動作を制御・統括するものである。
制御部100は、さらに、モード切換手段110、在室判定手段120、着座判定手段130、音声解析手段140、記憶手段150、機能制御手段160を備えて構成される。機能制御手段160は、温水洗浄便座装置10の各制御対象部位、例えば、洗浄ノズル位置制御部、洗浄水水勢制御部などの部位を制御するものである。
モード切換手段110は、後述する手動操作部700の操作に基づいて、音声認識モードと音声非認識モードとを切り換え設定するものである。本実施形態の温水洗浄便座装置10がモード切換手段110によって音声認識モードに設定されている際には、在室判定手段120が人感センサ200からの出力に基づいてトイレ内に使用者が在室していると判定した場合、また、着座判定手段130が着座検知部320からの出力に基づいて便座本体310上に使用者が着座していると判定した場合の両方の条件、或いはいずれか一方の条件が満たされた際に、音声センサ220や音声解析手段140を動作状態にすることによって、使用者による全ての音声指示、或いは一部の音声指示を受け付けることができる。
一方、使用者によって温水洗浄便座装置10が音声非認識モードに設定されている場合には、トイレ内に使用者が在室していると判定された場合、或いは使用者が便座本体310上に着座していると判定された場合であっても、音声センサ220と音声解析手段140の両方、或いは一方は停止状態にあり、使用者によるすべての音声指示を受け付けないようになっている。
なお、音声認識モードに設定されている際にどんな条件のときに音声センサ220や音声解析手段140を動作状態とするかは初期設定、或いは音声認識モードに設定する際に予め使用者によって決められ、記憶手段150に記憶される。以下の説明では、着座検知部320からの出力に基づいて便座本体310上に使用者が着座していると判定された場合に音声センサ220や音声解析手段140を動作状態とする例について説明する。
在室判定手段120は、後述する人感センサ200からの出力を解析し、本実施形態の温水洗浄便座装置10が設置されているトイレ内に使用者が存在しているか否か、或いは、使用者がトイレに入室、トイレから退室したか否かを判定する。例えば、在室判定手段120が、トイレ内に使用者が入室したと判定した場合、機能制御手段160は、暖房便座300の便座ヒータ330に対する通電を開始するよう指示し、便座本体310を加熱させ、使用者が便座本体310上に着座したときには便座表面が暖められているようにする。
また、機能制御手段160は、在室判定手段210が使用者の入室を判定した場合に、暖房便座300の便座本体310上に配置された便ふた800を跳ね上げさせる指示を開閉手段810に出力する。また、在室判定手段120によって使用者がトイレから退出したことが判定された場合、機能制御手段160は、暖房便座300の便座ヒータ330に対する通電を停止させ、便座本体310の加熱を停止する。さらに、機能制御手段160は開閉手段810に便ふた800を閉じる指示を出力する。
着座判定手段130は、暖房便座300の着座検知部320からの出力に基づいて、便座本体310の上に使用者が着座しているか否かを判定する。
音声解析手段140は、音声センサ220によって集音された音声信号をフィルタリングし、使用者がどんな単語を発生したのか音声認識する。話者の個人識別は次のようにして行う。使用者の入力する音声信号の先頭には個人を識別する個人識別音声信号、例えば、数字や記号が含まれるものとし、記憶手段150の記憶領域を予め当該数字や記号あるいは個人呼称(名前やお父さんやお母さんなど)と使用者とを対応付けて設定しておき、各使用者の個々は予め該当する数字や記号あるいは個人呼称を特定してそれぞれの音声指示を登録しておく。
このようにすれば、入力された音声信号のスペクトル解析や声紋解析を行うことなく、数字や記号話者あるいは個人呼称を認識することだけで、話者を識別することができ、簡単な音声解析手段により話者の識別精度を向上できる。トイレの使用者は家族数人に限られるので個人識別音声信号は限られた人数に対応すればよく、無数に設定する必要もない。また、音声解析以外の方法で使用者を特定するようにしてもよい。
記憶手段150は、各使用者によって登録された単語と各操作指示とを関連付けて記憶している。例えば、使用者の「洗浄」という単語に対し、温水洗浄開始の指示とを関連付けて記憶している。同じように、使用者によって入力された「停止」の単語に対して洗浄停止の指示が関連付けられて記憶手段150に記憶されている。
なお、一つの制御指示に対して複数の使用者の単語を関連付けて記憶させてもよいし、同様に、一つの制御指示に対して同一の使用者の複数の単語、例えば温水洗浄開始の指示に対する単語として「洗浄」に加えて「洗う」、「おしり」といった単語を関連付けておいてもよい。この場合、使用者が「洗浄」、「洗う」、「おしり」のいずれの単語を発声した場合でも同一の温水洗浄開始の制御指示であるとみなされ、後述する機能制御手段160が温水洗浄装置400に対して温水洗浄開始の指示を行う。
記憶手段150には、使用者個人毎の記憶領域が設定されており、個人対応の記憶領域には、前述した個人対応の個人識別音声情報および音声指示情報が記憶される他、所定期間の間の制御対象部位毎の運転条件(例えば、洗浄ノズル位置や洗浄水水勢などの運転条件)が記憶される。運転条件の記憶はファーストイン・ファーストアウト方式で行われ、例えば、常に最新の直近1週間分の運転条件が記憶される。
機能制御手段160は、音声により指示された制御を実行するに際して、識別された使用者に対応する運転条件を前記記憶手段から取得し、取得した運転条件の各々を参照して最も多く設定された運転条件を今回の運転条件として特定し各制御対象部位の運転(動作)を制御する。このようにすれば、常に直近の複数の運転条件を記憶し、最も多く設定された運転条件を特定して制御対象部位を制御するから、便座を使用する個人毎にその日の体調や排便の状況によって変化する運転条件を動的に設定することができる。
機能制御手段160は、手動操作部700からの使用者の入力操作、或いは音声解析手段140において特定された音声指示、さらには、制御部100のモード切換手段110、在室判定手段120、着座判定手段130からの出力等に基づいて温水洗浄便座10の各部に対して指示を出力し、各部の動作を制御する。
例えば、在室判定手段120によってこの温水洗浄便座装置10が設置されたトイレ内に使用者が入って来たと判定された場合、暖房便座300の便座本体の上方に配置された便ふた800を跳ね上げさせる指示を便ふた800の開閉手段に出力し、また、上記と同時に暖房便座300の便座ヒータ330に対する通電を開始させる。
人感センサ200は、本実施形態の温水洗浄便座10が設置されるトイレの壁面等に取付けられる。或いは暖房便座300に組み込まれる。人感センサ200は、例えば、焦電型赤外線センサ、及び送信手段210を備えて構成され、トイレ内に人が存在するか否かを検出し、送信手段210によって制御部100にその検出結果を送信する。
音声センサ220は、手動操作部700を構成する袖スイッチ部710、或いは暖房便座300の便座本体310、或いはリモートコントローラ720に内蔵されるマイクロフォンであり、使用者の音声を集音し、制御部100に出力する。
受信手段240は、手動操作部700のリモートコントローラ720から送信された制御信号やマイクロフォンから入力された音声信号を受信するものである。加えて、受信手段240は、人感センサ200の送信手段210から送信されたトイレ内に人が存在するか否かに関する検出情報を受信する。
暖房便座300は、ポリプロピレン樹脂製、或いは表面に樹脂コーティングを施したアルミニウム製であり、洋式便器20のリム部22の形状に対応するように前方が開いたU字形状、又はO字形状に形成された便座本体310と、着座検知部320、及び便座ヒータ330を備えて構成されており、便座本体310は、洋式便器20のリム部22の後方上部に、ヒンジによって旋回可能に載置される。なお、以下の説明において「後方」という場合には洋式便器20の暖房便座300がヒンジによって接続されている側のことをいい、「前方」という場合には便座本体310が洋式便器20に対して開閉できる側のことをいうこととする。
便座本体310の内部には、着座検知部320と便座ヒータ330が内蔵される。着座検知部320は静電容量型近接センサで構成され、使用者が便座本体310の上に座っているか否かを検出し、その状態を制御部100に対して出力する。なお、着座検知部320は便座本体310に内蔵される上記センサに限定されず、その他のセンサ、例えば便座本体310後部、或いは便ふた800に設置される赤外線センサ、或いはスイッチ式のセンサを採用したものであってもよい。
便座ヒータ330は、便座本体310内部に配置されたコードヒータであり、これに通電することによって発熱し、便座本体310の上面を暖めるものである。或いは、便座本体310の裏面に吸熱層を設け、便座ヒータ330をランプヒータとすることによって、ランプヒータの輻射熱によって素早く便座本体310を暖める構造のものであってもよい。
温水洗浄装置400は、タンク410、温水ヒータ420、ノズル430を備えて構成される。タンク410は、暖房便座300の便座本体310の後方に外部から見えないように設けられている。タンク410の内部には、温水ヒータ420が設置され、ここに貯留された洗浄水を加熱、保温する。タンク410は、ホース(図示せず)を介してノズル430に接続されている。
そして、後述するように、使用者による手動操作部700に対する「洗浄」の指示、或いは音声センサ220に対する音声による「洗浄」の指示があった場合に、タンク410の内部に貯留され、保温された洗浄水をノズル430の噴出口から吐出させることにより、使用者の局部を洗浄する。なお、温水洗浄装置400は、上記のようにタンク410に一旦洗浄水をためて保温しておく貯湯方式のみに限られず、使用時に瞬間的に洗浄水を加温する瞬間方式を採用してもよい。
ノズル430は、噴出口の位置を前後に移動させることができる伸縮式であり、使用者の指示によって前後に移動させ、洗浄水の吐出位置を変化させる、いわゆる「ムーブ機能」を提供できる。さらに、ノズル430は、おしり洗浄用のノズルとビデ用のノズルの2つのノズルから構成されるか、或いは一つのノズル内におしり洗浄用の水路とビデ用の水路の2つの水路が設けられているかのいずれか構成となっている。
また、ノズル430は、流量調節モータ(図示せず)によって吐水量を調節することによって、使用者に到達する洗浄水の水勢を調節することが可能である。
温風乾燥装置500は、ファン510と温風用ヒータ520により構成され、ファン510によって発生させた風を温風用ヒータ520に対して当てることによって温風を発生させ、使用者の対応箇所を乾燥させるものである。
脱臭装置600は、吸気ファン610とフィルタ620を備えて構成される。吸気ファン610は温水洗浄便座10が設置された洋式便器の便鉢内の空気を便座本体310に設けられた吸気口を介して吸気し、フィルタ620を通して排出する。これによって、便鉢内の臭いの原因であるアンモニアや硫化水素、メチルメルカプタンが除去され、脱臭が行われる。なお、本実施形態において、フィルタ620は、定期的に清掃や交換がしやすいように便座本体310の後方側面に取り外し可能に設置される。
手動操作部700は、暖房便座300の後方側部に設置される袖スイッチ部710と、この温水洗浄便座装置10が設置されるトイレの壁面等に設置されるリモートコントローラ720と、の両方、或いはいずれか一方により構成される。手動操作部700には、おしり洗浄スイッチ、ビデ洗浄スイッチ、乾燥スイッチ、停止スイッチ、ムーブスイッチ、水温調節スイッチ、水勢調節スイッチ、便座温度調節スイッチ、音声認識モードオン/オフスイッチ、及び節電設定スイッチが設けられる。
また、リモートコントローラ720には送信手段が設けられ、使用者の指示操作の内容を赤外線信号に変換して制御部100に送信する。また、リモートコントローラ720に音声センサ220が組み込まれる場合には、送信手段は、音声センサ220によって集音された音声信号を制御部100に送信する。なお、本実施形態においては、手動操作部700は、袖スイッチ部710もリモートコントローラ720も送信手段の有無を除いては同様の機能が備わっているものとし、下記の各操作スイッチが袖スイッチ部710とリモートコントローラ720のどちらに備わっているかということは省略して説明することとする。
手動操作部700のおしり洗浄スイッチが使用者により押圧されると、機能制御手段160は、温水洗浄装置400を動作させ、おしり洗浄用のノズル430から暖かい洗浄水が吐出させ、使用者の局部を洗浄する。温水洗浄装置400の作動中に洗浄スイッチがもう一度押圧された場合、或いは停止スイッチが押圧された場合は、機能制御手段160は温水洗浄装置400を停止させ、洗浄動作が終了される。
ビデ洗浄スイッチが押圧された場合には、機能制御手段160は、ビデ洗浄用のノズル430から洗浄水を吐出させるように指示を行い、ビデ洗浄中にもう一度ビデ洗浄スイッチが押圧された場合、或いは停止スイッチが押圧された場合は、機能制御手段160は、温水洗浄装置400を停止させてビデ洗浄動作が終了する。なお、本実施形態では説明を簡潔にするため、おしり洗浄とビデ洗浄の区別をせず単に「洗浄」「洗浄動作」等と呼び、おしり洗浄スイッチとビデ洗浄スイッチを単に「洗浄スイッチ」と呼び、またおしり洗浄用ノズルとビデ洗浄用ノズルを単に「ノズル」と呼ぶこととする。
乾燥スイッチが押圧されると、機能制御手段160は、温風乾燥装置500のファン510と温風用ヒータ520への通電を開始させ、温風を使用者に対して当てることができる。乾燥スイッチを再度押圧、或いは停止スイッチを押圧すると、機能制御手段160の指示によりファン510と温風用ヒータ520への通電が停止され、乾燥動作が終了する。
洗浄動作中にムーブスイッチが押圧されると、機能制御手段160はノズル430を前後方向に伸縮移動させ、これにより洗浄水の吐出位置が継続的に変化する。この状態でムーブスイッチをもう一度押圧すると、ノズル430の移動が停止し、ムーブ動作が終了する。ムーブ動作中に停止スイッチを押した場合も同様にムーブ動作を停止できる。
水温調節スイッチを操作すると、機能制御手段160は温水洗浄装置400の温水ヒータ420への通電量等を変化させることによってノズル430から吐出される洗浄水の温度を高くしたり低くしたりすることが可能となる。水温調節スイッチは、「高」「低」の2つのスイッチから構成され、「高」のスイッチを押圧すると洗浄水の温度を高くし、「低」のスイッチを押圧すると洗浄水の温度を低くすることが可能となる。
また、水勢調節スイッチを操作すると、機能制御手段160は温水洗浄装置400のノズル430に対して動作するポンプモータ(図示せず)の回転数等を変化させることによってノズル430から吐出される洗浄水の流量を調節し、結果として洗浄水の勢いを調節することができる。水勢調節スイッチは、「強」「弱」の2つのスイッチから構成され、「強」スイッチを押圧すると洗浄水の流量が増すことによって水勢がつよくなり、「弱」スイッチを押圧すると洗浄水の流量が減少することによって水勢が弱くなる。
便座温度調節スイッチが押圧されると、機能制御手段160は暖房便座300に内蔵される温水ヒータ420への通電量を変化させることによって暖房便座の温度の調節をすることができる。便座温度調節スイッチは、「高」「低」の2つのスイッチから構成され、「高」のスイッチを押圧すると便座温度を高めることができ、「低」スイッチを押圧すると便座温度を低めることができる。
音声認識モードオン/オフスイッチを押圧すると、モード切換手段110が温水洗浄便座装置10を音声認識モードと音声非認識モードとに切り換え設定する。
また、節電設定スイッチは、冬季等に便座ヒータ330に対して低電力で常時通電を行うことによって15℃等の所定温度に便座温度を維持するかどうか、或いはトイレを使用しない時間帯等を予め設定しその時間帯には温水ヒータ420への通電を停止、或いは低電力での通電とする等の節電設定の操作を行うためのものである。
図4は、記憶手段150の構成とその記憶内容の概要を示す概念図である。記憶手段150には、使用者A〜使用者Cで示すように温水洗浄便座装置10の使用者毎の領域が設けられている。使用者A〜使用者Cは温水洗浄便座装置10が設置される家庭の家族である。使用者毎の記憶領域には、予め音声入力された個人識別音声情報と音声指示情報とが登録されている。
個人識別音声情報は例えば使用者の個々を識別するための数字や記号あるいは個人呼称である。音声指示情報は例えば温水洗浄便座装置10の各部に対する運転指示であり、図4にはおしりの「洗浄」を指示する使用者Aの指示情報(単語)が登録された例を図示している。使用者の「洗浄」という単語に対し、温水洗浄開始の指示とが関連付けられて記憶されている。また、先に説明したように、温水洗浄開始の指示に対する単語として「洗浄」に加えて「洗う」、「おしり」といった単語を関連付けておいてもよい。この場合、使用者が「洗浄」、「洗う」、「おしり」のいずれの単語を発声した場合でも同一の温水洗浄開始の制御指示であるとみなされ、後述する機能制御手段160が温水洗浄装置400に対して温水洗浄開始の指示を行う。他の制御対象部位に対する運転指示も同様である。
これら音声指示情報の記憶領域は、温水洗浄における各制御対象部位、図4の例では、例えば、ノズル位置や洗浄水水勢のように各制御対象部位の運転条件を、所定のスパンの間ファートイン、ファーストアウト方式(最初に記憶されたデータを最初に削除して新たなデータを追加して記憶する方式)で記憶するように構成されている。
所定のスパンとは、所定の期間(例えば1週間)あるいは所定の使用回数(例えば20回)である。従って記憶手段150には各使用者について、各制御対象部位毎に、そのスパンの間、常に最新の運転条件が記憶されることになる。機能制御手段160は、記憶手段150に記憶された制対象部位毎の運転条件のうち、最も多く指定された運転条件を今回の運転条件として特定し、前記制対象部位の動作を制御する。以下においては所定のスパンが所定期間、例えば、1週間であるものとして説明を進める。
例えば、図4の使用者Aの「洗浄」という音声指示に対して、制御対象部位「洗浄水水勢」における直近の1週間分の運転条件のうち、最も多く設定された条件、例えば、水勢が1(弱)〜5(強)の5段階で設定できる構成であり、最も多く設定された条件が中間の3である場合には、今回の条件として水勢「3」が特定され、機能制御手段160は水勢「3」で洗浄水を噴出するように制御する。記憶するデータが所定のスパンに満たない場合(例えば、1週間経過するまでの間)は、直近に記憶された運転条件を今回の運転条件としてもよい。
なお、機能制御手段160が1週間分の運転条件のうち、最も多く設定された条件洗浄水水勢を特定するにあたり、使用者Aによる手動操作部700により特定の運転条件(ここでは洗浄水水勢)が設定された場合には、最も多く設定された運転条件を手動操作部700により設定された運転条件に変更して今回の運転条件とする。すなわち何らかの手動操作による運転条件の設定があった場合は当該設定された運転条件を優先して今回の運転条件とする。
次に、本実施形態の温水洗浄便座装置10の動作を、図5に示すフローチャートを参照して説明する。ステップS101において、使用者は予め手動操作部700の音声認識モードオン/オフスイッチを操作し、音声認識モードをオンにする指示操作を行う。すると制御部100のモード切換手段110は、記憶手段150にフラグを立てることによって温水洗浄便座装置10が音声認識モードで操作可能な設定にする。この操作は温水洗浄便座装置10の初期設定として行ってもよい。なお、以下の説明においては、便座本体310上に使用者が着座した際に、おしり洗浄機能の指示を行う場合について説明する。
ステップS102において、在室判定手段120は、人感センサ200からの出力に基づいてこの温水洗浄便座装置10が設置されたトイレ内に使用者が在室しているか否か、或いは入室したか否かを判定する。使用者が在室していない、或いは入室していないと判定される場合には、在室判定手段120が、使用者の在室又は入出があったと判定するまで処理を待機する。
使用者がトイレ内に在室、或いは入室したと判定された場合には、ステップS103において、機能制御手段160が暖房便座300の便座ヒータ330に対して通電開始の制御を行い、暖房便座300の加熱が開始される。また、機能制御手段160は開閉手段810に対して便ふた800の開制御指示を出力し、便ふた800が自動で跳ね上げられる。
ステップS104において、機能制御手段160は記憶手段150に記憶された音声認識モードのオン/オフを示すフラグを参照し、音声認識モードがオンの設定になっている場合に音声センサ220を動作状態にする、つまりマイクロフォンをオンにし、また、音声解析手段140を作動状態にすることによって、音声による指示を受け付け可能状態にする。
ステップS105において、音声解析手段140は音声センサ220からの音声指示入力があったか否かを判定する。音声解析手段140によって音声指示入力があったと判定された場合には、ステップS106の処理に進み、音声指示入力がないと判定された場合にはステップS104に戻り音声指示入力を待つ。
ステップS106において、音声解析手段140は、音声センサ220を介して取得した音声信号をフィルタリングし、使用者がどんな単語を発声したのか音声認識する。図4を参照して説明したように、入力される音声情報の先頭には、使用者を識別するための数字や記号あるいは個人呼称などの個人識別音声情報が含まれる。従って、音声解析手段140は発声された単語を認識するだけで、音声スペクトルの解析や予め発音、記憶された使用者の音声データとの一致度判定などの複雑な解析をすることなく、使用者個人を識別することができる(ステップS107)。
使用者が特定されると、音声解析手段140は使用者によって引き続き入力される音声信号を認識し、記憶手段150に予め登録された各使用者による単語と比較し、一致する単語関連付けられた指示を使用者による指示とみなすことによって、音声センサ220で取得した音声指示の種類を特定する(図4参照)。以下使用者がAであり、例えば、使用者Aが「おしり」という単語を発生した場合を例に説明ずる。音声解析手段140は記憶手段150の使用者Aの領域に予め使用者Aによって登録、記憶された単語と比較し、一致する単語、すなわち「おしり」という単語を音声認識し、記憶手段150に予め「おしり」と関連付けて登録された「洗浄開始」の指示を使用者による指示と特定する。
音声指示が特定されると、ステップS108において、機能制御手段160は記憶手段150の使用者Aの領域に記憶された1週間分の運転条件を取得する。例えば、図4に示すように使用者Aの「洗浄」という音声指示に対して、制御対象部位「洗浄水水勢」や「ノズル位置」における直近の1週間分の運転条件を取得する。
ついで、ステップS109において、機能制御手段160は取得した運転条件のうち、最も多く設定された運転条件を特定する。例えば、水勢が1(弱)〜5(強)の5段階で設定できる構成であり、最も多く設定された運転条件が中間の3である場合には、今回の条件として水勢「3」が特定され、機能制御手段160は水勢「3」で洗浄水を噴出するように制御する準備を行う。
そして、ステップS110において、機能制御手段160は、手動操作部700からの操作指示があるか否かを判定する。機能制御手段160は手動操作部700からの操作指示がないと判定した場合にはステップS111の処理に進み、ステップS109で特定した運転条件(最も多く設定された運転条件)を今回の運転条件として設定し、音声指示を実行する。上記の場合、洗浄水水勢「3」が特定され、機能制御手段160は水勢「3」で洗浄水を噴出させる。
一方、機能制御手段160は手動操作部700からの報操作指示があると判定した場合にはステップS112の処理に進む。ここでは、使用者Aが手動操作部700から洗浄水水勢を弱「1」に設定した場合を説明する。その場合、機能制御手段160はステップS109で特定した運転条件(最も多く設定された運転条件)の水勢「3」を手動操作部700から設定された水勢「1」に更新して今回の運転条件として設定し、音声指示を実行する。上記の場合、水勢「1」で洗浄水を噴出させる。
ステップS111またはステップS112において音声指示の実行が完了すると、機能制御手段160は実行した今回の運転条件を、記憶手段150の使用者Aの記憶領域における1週間分の運転条件記憶部に記憶する。記憶にあたっては、最も古く記憶された運転条件が削除される。
運転条件が記憶手段150に記憶されると、ステップS114の処理に進む。ステップS114において、在室判定手段120は人感センサ200の出力に基づいてこの温水洗浄便座装置10が設置されたトイレ内に使用者が存在しているか否か或いは退室したか否かを判定する。使用者が在室していない、或いは退室したと判定された場合には、ステップS115の処理に進み、使用者がまだ在室していると判定された場合にはステップ104の処理に戻って使用者の音声指示を待つ。
ステップS115において、機能制御手段160は暖房便座300の便座ヒータ330に対する通電停止の制御を行い、暖房便座300を暖めるのを停止する。また、機能制御手段160は開閉手段810に対して便ふた800を閉制御する指示を出力し、これにより便ふた800は自動で閉じられ、処理を終了する。
なお、ステップS104〜ステップS113の処理は、おしり洗浄に対してのみならず、温水洗浄便座10の各制御対象部位に対しても同様に処理されることは勿論である。
以上説明したように、本発明の温水洗浄便座装置10によれば、各々の使用者毎の記憶領域に直近の所定のスパンの間、運転条件の各々を記憶し、機能制御手段160は、取得した運転条件の各々を参照し、最も多く設定された運転条件を今回の運転条件として特定して温水洗浄装置の動作を制御する。従って、便座を使用する個人毎にその日の体調や排便の状況によって変化する運転条件を動的に設定することができる。
また、本発明の温水洗浄便座装置10によれば、音声解析手段140は音声信号の先頭に含まれる話者の個人識別音声信号に基づいて使用者を識別し、個人識別音声信号は、予め使用者毎に定められた数字または記号または個人呼称の何れかであるから、簡便な構成で音声データに基づく個人識別の精度を向上させることができる。
なお、本発明の温水洗浄便座装置10においては、以下に述べる種々の変形を加えることが可能である。例えば、着座判定手段130が暖房便座300の着座検知部320の出力に基づいて便座本体310上に使用者が着座しているか否かを判定する。使用者が便座本体310上に着座していると判定したときにのみ音声センサ220、音声解析手段140を動作状態とし、使用者による音声指示を受け付けるよう構成することができる。
これにより、使用者が便座本体310上に着座していないときに「おしり」や「洗浄」等の音声を意図せず発したり、各操作指示に関連付けられた音声指示の単語を意図的に発したりした場合でも、それに基づいて例えば洗浄動作が開始されたりし、洗浄水が周囲に飛散するといった誤動作を防止することができる。
なお、手動操作部700に設けられた各スイッチのうち、おしり洗浄スイッチ、ビデ洗浄スイッチ、乾燥スイッチ、停止スイッチ、ムーブスイッチは、着座判定手段130によって使用者が便座本体310上に着座していないと判定されたときには、使用者が操作したとしても上記説明した音声操作と同様に各機能は動作しない。一方、水温調節スイッチ、水勢調節スイッチ、便座温度調節スイッチ、音声認識モードオン/オフスイッチ、及び節電設定スイッチは、使用者が便座本体310に着座しているかどうかに関わりなく操作を受け付け、各種動作が行われるようにしてもよい。
上記説明では、使用者が便座本体310上に着座しているときにのみ音声指示を受け付ける例を述べたが、本発明は上記実施形態に限定されず、例えば、在室判定手段120によって使用者がトイレ内に在室していることが判定された場合に、音声センサ220、音声解析手段140が動作状態となり、トイレの水を「流す」といった音声指示を受け付けることができる一方で、おしり洗浄、ビデ洗浄、乾燥、停止等の音声指示は実行されないようにしておき、着座判定手段130によって便座本体310上に着座していることが判定されて初めておしり洗浄、ビデ洗浄、乾燥、停止等の音声指示が実行されるようにしてもよい。なお、その場合には、機能制御手段160が在室判定時、着座判定時のそれぞれの条件時に許可されている音声指示を判断して実行する。
また、上記説明では、記憶手段150から取得した1週間分の運転条件のうち最も多く設定された運転条件(図5のステップS109)と、手動操作部700により使用者が設定した運転条件との差が所定の範囲を超える場合には、以後の処理において機能制御手段160は、最も多く設定された運転条件にかえて、直近に設定された運転条件を今回の運転条件として設定するように構成することもできる。
例えば、通常洗浄水の水勢を「5」の強に設定して運転している使用者が、痔瘻や下痢などの体調変化に応じて手動操作部700により水勢「1」の弱に設定をかえた場合は、最も多く設定された運転条件(水勢「5」の強)でなく、直近の運転条件(水勢「1」の弱)を今回の運転条件とするほうが使用者にとって現実的である。この期間は体調が好転するまでの一定の期間としておくこともできる。
10 温水洗浄便座装置
20 洋式便器
21 便鉢
22 リム部
100 制御部
110 モード切換手段
120 在室判定手段
130 着座判定手段
140 音声解析手段
150 記憶手段
160 機能制御手段
200 人感センサ
210 送信手段
220 音声センサ
240 受信手段
300 暖房便座
310 便座本体
320 着座検知部
330 便座ヒータ
400 温水洗浄装置
410 タンク
420 温水ヒータ
430 ノズル
500 温風乾燥装置
510 ファン
520 温風用ヒータ
600 脱臭装置
610 吸気ファン
620 フィルタ
700 手動操作部
710 袖スイッチ部
720 リモートコントローラ
800 便ふた
810 開閉手段

Claims (7)

  1. 便座、温水洗浄装置、制御部を備えて構成される温水洗浄便座装置であって、
    前記制御部は、使用者を識別する使用者識別手段と、前記使用者の各々に対応して、当該識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する記憶手段と、前記識別された使用者に対応する運転条件を前記記憶手段から取得して前記温水洗浄装置の動作を制御する機能制御手段と、を備え、
    前記記憶手段は、前記各々の使用者毎の記憶領域に直近の所定のスパンの間、前記運転条件の各々を記憶し、
    前記機能制御手段は、前記取得した前記運転条件の各々を参照し、最も多く設定された運転条件を今回の運転条件として特定し、前記温水洗浄便座装置の動作を制御することを特徴とする温水洗浄便座装置。
  2. 前記音声洗浄便座装置は音声センサを備え、
    前記使用者識別手段は、前記音声センサから入力された音声信号を解析して、使用者を識別するとともに、前記音声信号に対応する制御指示を特定する音声解析手段からなることを特徴とする請求項1に記載の温水洗浄便座装置。
  3. 便座、温水洗浄装置、音声センサ、及び制御部を備えて構成される温水洗浄便座装置であって、
    前記制御部は、前記音声センサから入力された音声信号を解析して、使用者を識別するとともに、前記音声信号に対応する制御指示を特定する音声解析手段と、前記使用者の各々に対応して、当該識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する記憶手段と、前記識別された使用者に対応する運転条件を前記記憶手段から取得して前記温水洗浄装置の動作を制御する機能制御手段と、を備え、
    前記音声解析手段は、前記音声信号の先頭に含まれる話者の個人識別音声信号に基づいて使用者を識別するとともに、前記個人識別音声信号に続いて入力される音声信号に対応して制御指示を特定し、
    前記機能制御手段は、前記取得した運転条件に基づいて前記温水洗浄便座装置の動作を制御することを特徴とする温水洗浄便座装置。
  4. 前記個人識別音声信号は、予め使用者毎に定められた数字または記号または個人呼称の何れかであることを特徴とする請求項3に記載の温水洗浄便座装置。
  5. 前記所定のスパンは、予め定めた日数であり、前記記憶手段は、予め定めた日数の間、前記識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する際、最も古く記憶された運転条件を削除して当該運転条件を記憶することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の温水洗浄便座装置。
  6. 前記所定のスパンは、予め定めた温水洗浄便座装置の使用回数であり、前記記憶手段は、予め定めた使用回数の間、前記識別された使用者が温水洗浄便座を利用した際に設定された制対象部位毎の運転条件を記憶する際、最も古く記憶された運転条件を削除して当該運転条件を記憶することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の温水洗浄便座装置。
  7. 前記記憶手段に記憶された運転条件が、前記所定の記憶スパンに満たない状態で記憶された場合、前記機能制御手段は、前記取得した前記運転条件の各々を参照し、最も新しく設定された運転条件を今回の運転条件として特定し、前記温水洗浄便座装置の動作を制御することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の温水洗浄便座装置。
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