JP2015135299A - ベントフィルタシステム設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲環境への遮蔽効果を向上し建設工期の短縮化が可能なベントフィルタシステム設備を提供する。
【解決手段】ベントフィルタシステム設備は、原子炉格納容器より排出されるベントガスに含まれる放射性物質を除去し、放射性物質除去後のベントガスを排気塔6へ供給するベントフィルタユニット1と、原子炉格納容器を収容する原子炉建屋7の外部に設けられ、開放口を介して大気と連通する開放型ピット2と、遮蔽用水8を貯蔵する遮蔽用水貯蔵タンク3を備え、開放型ピット2内にベントフィルタユニット1を配置し、遮蔽用水貯蔵タンク3より開放型ピット2内へ自重により遮蔽用水8を供給する。
【選択図】図2

Description

本発明は、原子力発電所に設置するベントフィルタシステム設備に係り、特に、事故時の原子炉格納容器内の気体を原子炉格納容器外へ放出するベントフィルタシステムに関する。
ベントフィルタシステムは、原子炉の事故時において、原子炉格納容器内の圧力上昇を防止するため実施するベント操作で発生する排気ガス(以下、ベントガス)中の放射性物質を除去する設備である。その際、高温の排気を取り扱うフィルタの電源喪失下での温度上昇防止と、蓄積された放射性物質によるフィルタ周辺の線量率上昇対策が課題とされてきた。
電源喪失時においてもベントフィルタシステムの温度上昇を防止しフィルタ周辺を遮蔽するものとして、特許文献1及び特許文献2が知られている。
特許文献1では、ベントフィルタユニットを原子炉格納容器外に設けられた冷却プール内に設置し、冷却プール内の冷却水により、ベントフィルタユニットを構成するフィルタに捕捉された放射性物質の崩壊熱による温度上昇を抑制する。なお、冷却プール内に貯蔵する冷却水量は、予め崩壊熱による冷却水の蒸発量を求め、仮に、電源喪失状態となった場合においても所望の期間、フィルタユニットを冷却可能とする水量の冷却水を貯蔵するものである。
また特許文献2では、原子炉格納容器内の圧力抑制プール内にベントフィルタユニットを水没させ、ベント操作時にベントフィルタユニットが高温となる熱を利用し圧力抑制プール内の水を循環させ、静的な機構によりベントフィルタユニットを冷却するものである。
特開平4−204096号公報 特開平7−151889号公報
近年、福島第一原子力発電所の事故を受け、原子力発電所に設置するベントフィルタシステムを原子炉格納容器が収容された原子炉建屋外に設置することが検討されている。
特許文献1では、原子炉格納容器の外部に設けられた冷却プール内にベントフィルタユニットを設置するものであるものの、この冷却プールは原子炉格納容器を収容する原子炉建屋内に設置されるのが一般的である。従って、ベントフィルタユニットを原子炉建屋外に設置することについて考慮されていない。
また、ベントフィルタユニットを周囲環境から遮蔽するため冷却水プールを原子炉建屋内に設けるには、配置スペースに制限を受け、十分な遮蔽効果を得ることは困難となるおそれがある。既設の原子炉建屋を改造する場合においては、新たにベントフィルタユニットを遮蔽するための建屋を増設する必要があり、建設工期の延長、すなわち、短期間での建設は困難となる。
特許文献2では、ベントフィルタユニットを原子炉格納容器内の圧力抑制プール内に設置するものであり、原子炉建屋外に設置することについては考慮されておらず、また、そもそも堅牢な鉄筋コンクリート製の原子炉格納容器内に配置することで遮蔽効果を得る構成であるため、仮に、原子炉建屋外にベントフィルタユニットを設置した場合の遮蔽効果を得るための構成については配慮されていない。
本発明は、周囲環境への遮蔽効果を向上し建設工期の短縮化が可能なベントフィルタシステム設備を提供する。
上記課題を解決するため、本発明によるベントフィルタシステム設備は、原子炉格納容器より排出されるベントガスに含まれる放射性物質を除去し、放射性物質除去後のベントガスを排気塔へ供給するベントフィルタユニットと、前記原子炉格納容器を収容する原子炉建屋の外部に設けられ、開放口を介して大気と連通する開放型ピットと、遮蔽用水を貯蔵する遮蔽用水貯蔵タンクを備え、前記開放型ピット内に前記ベントフィルタユニットを配置し、前記遮蔽用水貯蔵タンクより前記開放型ピット内へ自重により遮蔽用水を供給することを特徴とする。
本発明によれば、周囲環境への遮蔽効果を向上し建設工期の短縮化が可能なベントフィルタシステム設備を提供できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例に係るベントフィルタシステム設備の概略構成図である。 図1に示すベントフィルタシステム設備の稼働状態を示す図である。 比較例のベントフィルタシステム設備の概略構成図である。 本発明の他の実施例に係るベントフィルタシステム設備の概略構成図である。 図4に示すベントフィルタシステム設備の稼働状態を示す図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例1によるベントフィルタシステム設備の概略構成図である。図1に示されるように、本発明のベントフィルタシステム設備は、図示しない原子炉格納容器を収容する原子炉建屋7から離れた位置に設けられた開放型ピット2内に設置されたベントフィルタユニット1、開放型ピット2内に供給するための遮蔽用水8を貯蔵する遮蔽用水貯蔵タンク3を備える。
ベントフィルタユニット1は、ベント操作時、原子炉格納容器から排出される蒸気(ベントガス)中に含まれる放射性物質(例えば、ヨウ素、セシウム)を吸着可能な薬剤が混合された吸収水9を内部に収容し、原子炉格納容器から排出されたベントガスを吸収水9へ導入するベント用導入配管10、吸収水9を通過することにより放射性物質が除去された蒸気を排気塔6へ導くベント用排出配管12に接続される。
ベントフィルタユニット1の収容容器内には、ベント用導入配管10より上方であって、ベント用排出配管12より下方に水面が位置するように吸収水9が充填されている。ベント用導入配管10より導入されるベントガスに含まれる放射性物質は、吸収水9中で捕捉され除去される。放射性物質が除去されたベントガスはベントフィルタユニット1の気相部へ移行し、ベント用排出配管12を介して排気塔6より大気中へ放出される。ベントフィルタユニット1の収容容器は、ステンレス製であって、この収容容器の内部へ延伸するベント用導入配管10の端部には、ベントガス吹込み管11が設けられている。ベントガス吹込み管11は、例えば、ベントフィルタユニット1の収容容器の底面と略平行に延伸する管で構成され、表面に複数の微細開孔が形成されている。この微細開孔を介してベントガスが吸収水9中に分散して吹き出されることにより、吸収水9中の薬剤への放射性物質の捕捉が促進される。なお、ベントガス吹込み管11は上記に限らず、円盤状の中空体の表面に複数の微細開孔が形成された構成としてもよい。
なお、ベントフィルタユニット1は、上述の吸収水9によりベントガスに含まれる放射性物質を捕捉するものに限らず、ベントフィルタユニット1の気相部に金属フィルタ(図示せず)を配置し、吸収水9との併用によりベントガス中の放射性物質を効率的に除去する構成としてもよい。
図1に示すように、ベントフィルタシステム設備は、原子炉建屋7の外部であって、原子炉建屋7の床面よりもベントフィルタユニット1の上端部が所定の高さh2だけ低くなるようベントフィルタユニット1を収容し、上部が大気に開放された開放型ピット2と、その底面がベントフィルタユニット1の上端部より上方所定の高さh1にあり、開放型ピット2へ供給される遮蔽用水8を貯蔵する遮蔽用水貯蔵タンク3、一方端が遮蔽用水貯蔵タンク3の底部よりに開閉弁5を介して接続され、他端が開放型ピット2の側壁に設けられた開口又は大気開放部の何れかに接続され遮蔽用水8を通流する遮蔽用水供給配管4を備える。
ここで、遮蔽用水貯蔵タンク3に貯蔵される遮蔽用水8は、水又は吸収水9のいずれでもよく、また、開閉弁5は、遠隔操作及び運転員の操作のいずれでも開閉可能な弁が用いられる。これにより、仮に、電源喪失時においても、開放型ピット2内へ遮蔽用水8を供給することができる。また、遮蔽用水貯蔵タンク3の底面(設置面)は、開放型ピット2内に設置されるベントフィルタユニット1の上端部より所定の高さh1だけ上方に位置することから、開閉弁5を上述のように開状態とすることで、遮蔽用水8は自重により遮蔽用水供給配管4を介して開放型ピット2内に供給される。これにより、特に、ポンプ等の動力機構を要することなく、電源喪失時においても遮蔽用水8を供給できる。
開放型ピット2の内壁は鉄筋コンクリートでステンレス製のライニングを施してあり、遮蔽用水8により遮蔽効果が達せられることからその壁厚は原子炉建屋7等のように堅牢な構造とする必要はない。
また、本実施例では、原子力発電所の敷地内で、原子炉建屋7及び遮蔽用水貯蔵タンク3を地上に建設する場合を例に説明するが、原子炉建屋7を一部地中に埋設する構造とした場合においても適用できる。この場合、原子炉建屋7の床面とベントフィルタユニット1の上端部との高さ方向の距離はh2より小さい、あるいは、原子炉建屋7の床面がベントフィルタユニット1の上端部より下方に位置するときであっても、事故時において原子炉格納容器から排出されるベントガスはその蒸気圧により、ベント用導入配管10を介してベントフィルタユニット1へ供給される。
次に、ベント操作時の動作について説明する。図2は、図1に示すベントフィルタシステム設備の稼働状態を示す図である。
仮に、原子炉の事故時において、原子炉格納容器内の圧力が上昇した場合、電源が確保された状態では、遠隔操作により開閉弁5を開状態とし、遮蔽用水供給配管4を介して自重により遮蔽用水貯蔵タンク3より遮蔽用水8が開放型ピット2へ供給される。遮蔽用水8は、少なくともベントフィルタユニット1の上端部より所定の高さ上方へ水面が位置するまで供給される。遮蔽用水8の水位は遮蔽機能が達せられる位置、例えば、ベントフィルタユニット1の上端部上方5m以上となるまで遮蔽用水8が供給される。
その後、ベント用導入配管10を介して原子炉格納容器内より放射性物質を含むベントガスがベントフィルタユニット1へ供給される。ベントガスはベントガス吹込み管11の微細開孔より分散して吸収水9へ吹き出されベントフィルタユニット1内の気相へと移行する。気相への移行途中において、吸収水9中の薬剤にベントガスに含まれる放射性物質が捕捉され、放射性物質が除去されたベントガスがベント用排出配管12を介して排気塔6へ導かれ、排気塔6より大気中に放出される。
開放型ピット2内には、図示しない水位計が設置されており、水位計からの計測値に基づき、遮蔽用水8は上記水位となるまで開放型ピット2内に供給される。開放型ピット2内に供給される遮蔽用水8の水面付近は100℃以上の状態にあることから、水位計としては、フローティング方式の他、熱電対により水面付近、水面下、収容容器内の気相での温度差を検出し水位を測定してもよい。
これにより、仮に、ベントフィルタユニット1の稼働時、開放型ピット2内の遮蔽用水8の水量が低減した場合であっても、開放型ピット2内に供給される遮蔽用水8により開放型ピット2の周囲環境への放射線の漏洩を遮蔽することができると共に、ベントフィルタユニット1の冷却も可能となる。
なお、仮に、原子炉の事故時において、電源喪失状態で原子炉格納容器内の圧力が上昇した場合、運転員による手動操作により開閉弁5が開状態とされ、所定の水位となるまで遮蔽用水8が開放型ピット2へ供給される。
ここで、本発明のベントフィルタシステム設備を有さない比較例について説明する。図3に比較例のベントフィルタシステム設備の概略構成図を示す。図3に示されるように、比較例では、ベントフィルタユニット格納槽20内にベントフィルタユニット1を設置し遮蔽する構成としている。ベントフィルタユニット格納槽20は、十分な厚さの鉄筋コンクリート製の遮蔽壁をベントフィルタユニット格納槽20の側壁及び天井面に備え、ベントフィルタユニット1全体を上記遮蔽壁で覆う構成としている。これにより、ベントフィルタ格納槽20の周囲環境への放射線の漏洩を遮蔽する。
このような比較例の構造では、ベントフィルタユニット格納槽20の躯体も大がかりなものとなりベントフィルタユニット1を設置するために広大な設置スペースが必要となる。また、ベントフィルタユニット1の上部にも相当な厚さの鉄筋コンクリート製の天井が必要となるため、耐震上の対策が必要となると共に、使用する鉄筋コンクリートの量も増大する。また、電源喪失状態でのベントフィルタユニット1の稼働時、原子炉格納容器から排出されるベントガスの熱によりベントフィルタユニット格納槽20内の雰囲気は高温環境となる。そのため、ベントフィルタユニット格納槽20内の温度を所定温度以下に維持するため非常用電源付きの換気空調設備が必要となる。よって、比較例の構造では、建設コストが増加すると共に、建設工期の短縮化は困難となる。
これに対し、本実施例のベントフィルタシステム設備では、上述のとおり、開放型ピット2内にベントフィルタユニット1を設置し、ベント操作時に開放型ピット2内に遮蔽用水8を供給することで開放型ピット2の周囲環境への放射線の漏洩を遮蔽する構成であるため、使用する鉄筋コンクリートを少量とでき建設コストが低減され、ベントフィルタシステム設備を簡易な構成とできることから建設工期の短縮化が可能となる。
本実施例によれば、周囲環境への遮蔽効果を向上し建設工期の短縮化が可能なベントフィルタシステム設備を実現することが可能となる。
図4に本発明の実施例2によるベントフィルタシステム設備の概略構成図を示す。図1及び図2に示した同一の構成要素に同一の符号を付している。本実施例では、開放型ピット2と防潮堤14との間に制水装置15を新たに設けた点が実施例1と異なる。
図4に示すように、制水装置15は、防潮堤14とベントフィルタユニット1が設置された開放型ピット2との間に配置され、防潮堤14を越え原子力発電所の敷地内に侵入する海水13を一時的に貯留し、流入海水13による衝撃を緩和する。制水装置15は、一時貯留後もしくは衝撃緩和後の流入海水13を、遮蔽用水として開放型ピット2へ流入させる機能を有する。
制水装置15としては、例えば、開放型ピット2の大気開放口の防潮堤14側に設けられ、流入する海水13の水圧により開閉する隔壁(可動式隔壁)、あるいは防潮堤14を越え侵入する海水13の衝撃を緩和(流入海水の減速)するためだけに設けられた固定式の隔壁が用いられる。この場合、固定式の隔壁に衝突し減速された海水13は、その後、固定式の隔壁を乗越え開放型ピット2内に流入するオーバーフロー方式の遮蔽用水供給機構として機能する。
次にベント操作時の動作について説明する。図5に図4に示すベントフィルタシステム設備の稼働状態を示す。
仮に、地震による原子炉の事故時において、原子炉格納容器内の圧力が上昇し、また、地震による津波による海水面の水位が上昇し、防潮堤14を越える高さに達すると海水13が原子力発電所の敷地内に侵入する。制水装置15が上記固定式の隔壁の場合、海水13は制水装置15である固定式の隔壁に衝突し、流入海水は減速される。このとき固定式の隔壁は堰として機能し、減速後の海水13が開放型ピット2内に流入する。このように流入海水13を減速することにより、流入海水13の衝撃によるベントフィルタユニット1の破損を防止できる。
電源が確保された状態では、実施例1と同様に、開放型ピット2内に設置された水位計からの計測値に基づき、開放型ピット2内の流入海水13の水位が、例えば、ベントフィルタユニット1の上端部上方5m以上に到達した段階で、ベント用導入配管10を介してベントガスをベントフィルタユニット1へ供給する。ベントフィルタユニット1にて放射性物質が除去されたベントガスはベント用排出配管12を介して排気塔6へ導かれ、排気塔6より大気中へ放出される。これにより、開放型ピット2内の海水13により開放型ピット2の周囲環境への放射線の漏洩が遮蔽され、周辺での事故収束作業が可能となる。
なお、開放型ピット2内の流入海水13の水位が上記所定の水位に満たない場合には、その不足分を、開閉弁5を開状態とすることで遮蔽用水供給配管4を介して遮蔽用水8を開放型ピット2内に供給することで、開放型ピット2の周囲環境への放射線の漏洩を遮蔽することができると共に、ベントフィルタユニット1の冷却も可能となる。
また、電源喪失状態の場合は、運転員の目視により開放型ピット2内の海水13の水位を確認し、ベント用導入配管10を介してベントガスの供給を開始、または、手動による開閉弁5の操作による遮蔽用水8の開放型ピット2内への供給が行われる。
本実施例では、遮蔽用水として海水を利用する構成であるため、ベントフィルタユニット1の腐食を防止するため、耐食性の材料に耐熱樹脂コーティングを施すことが望ましい。
本実施例によれば、実施例1と比較し、遮蔽用水として流入海水13を利用することにより運転員の開閉弁5の操作等、緊急時の作業量を低減できる。
また、津波等の流入海水の衝撃によるベントフィルタユニット1の損傷リスクを防止できる。
また、周囲環境への遮蔽効果を向上し建設工期の短縮化が可能なベントフィルタシステム設備を実現することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1・・・ベントフィルタユニット
2・・・開放型ピット
3・・・遮蔽用水貯蔵タンク
4・・・遮蔽用水供給配管
5・・・開閉弁
6・・・排気塔
7・・・原子炉建屋
8・・・遮蔽用水
9・・・吸収水
10・・・ベント用導入配管
11・・・ベントガス吹込み管
12・・・ベント用排出配管
13・・・海水
14・・・防潮堤
15・・・制水装置
20・・・ベントフィルタユニット格納槽

Claims (7)

  1. 原子炉格納容器より排出されるベントガスに含まれる放射性物質を除去し、放射性物質除去後のベントガスを排気塔へ供給するベントフィルタユニットと、
    前記原子炉格納容器を収容する原子炉建屋の外部に設けられ、開放口を介して大気と連通する開放型ピットと、
    遮蔽用水を貯蔵する遮蔽用水貯蔵タンクを備え、
    前記開放型ピット内に前記ベントフィルタユニットを配置し、前記遮蔽用水貯蔵タンクより前記開放型ピット内へ自重により遮蔽用水を供給することを特徴とするベントフィルタシステム設備。
  2. 請求項1に記載のベントフィルタシステム設備において、
    前記遮蔽用水貯蔵タンクの設置面は、前記開放型ピット内に配置されたベントフィルタユニットの上端部より所定の高さ上方に位置することを特徴とするベントフィルタシステム設備。
  3. 請求項1に記載のベントフィルタシステム設備において、
    前記開放型ピットの開放口と防潮堤との間に設けられ、前記防潮堤を乗越え流入する海水の衝撃を緩和し、衝撃緩和後の流入海水を前記開放型ピット内へ供給する制水装置を有することを特徴とするベントフィルタシステム設備。
  4. 請求項2または請求項3に記載のベントフィルタシステム設備において、
    一端が開閉弁を介して前記遮蔽用水貯蔵タンクに接続され、他端が前記開放型ピットの側壁に形成された開口部に接続され、前記遮蔽用水を通流する遮蔽用水供給配管を有し、
    前記開閉弁の操作により、前記遮蔽用水供給配管を介して自重により遮蔽用水を前記開放型ピットへ供給することを特徴とするベントフィルタシステム設備。
  5. 請求項3または請求項4に記載のベントフィルタシステム設備において、
    前記開放型ピット内の前記流入海水又は前記遮蔽用水の水位が前記ベントフィルタユニットの上端部上方所定の水位となったとき、前記原子炉格納容器より排出されるベントガスを前記ベントフィルタユニットへ供給することを特徴とするベントフィルタシステム設備。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載のベントフィルタシステム設備において、
    前記制水装置は、前記流入海水の衝撃を緩和し当該流入海水の水圧により開閉する可動式の隔壁又は前記流入海水の衝撃を緩和する固定式の隔壁であることを特徴とするベントフィルタシステム設備。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のベントフィルタシステム設備において、
    前記遮蔽用水貯蔵タンクは、前記原子炉建屋と前記開放型ピットの間に配置され、
    前記遮蔽用水は、水又は放射性物質を吸着可能な薬剤が混合された吸収水であることを特徴とするベントフィルタシステム設備。
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