JP2015130742A - 変換装置 - Google Patents

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Yusuke Shimizu
裕介 清水
真二郎 品田
Shinjiro Shinada
真二郎 品田
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Naoki Ayai
直樹 綾井
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Abstract

【課題】直流を交流に変換する変換装置の変換効率を向上させる。【解決手段】入力される直流電圧を、所望の交流波形の目標電圧に変換して出力する変換装置100であって、制御部3と、絶縁トランス12を含むDC/DCコンバータ10及び平滑用のコンデンサ14を有し、制御部3がDC/DCコンバータ10を制御することにより、直流電圧を、交流波形の絶対値に相当する脈流波形を含む電圧に変換する第1変換部1と、第1変換部1より後段に設けられ、フルブリッジインバータ21を有し、制御部3がフルブリッジインバータ21を制御することにより、脈流波形を含む電圧を1周期ごとに極性反転して目標電圧に変換する第2変換部2と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、直流から交流への変換装置に関する。
直流電源から入力される直流電圧を、絶縁トランスを含むDC/DCコンバータにより昇圧し、さらに、インバータで交流電圧に変換する変換装置は、例えば太陽光発電用のパワーコンディショナ、自立電源、UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)等に多く用いられている。このような変換装置内で、DC/DCコンバータは常にスイッチング動作を行い、また、インバータも常にスイッチング動作を行っている(例えば特許文献1(図2))。インバータの出力側にはノイズフィルタが設けられ、ノイズフィルタ内にはACリアクトルが設けられている。
特開2007−20379号公報
上記のような従来の変換装置において、インバータ内ではスイッチング素子が常に高周波でスイッチングを行っているため、大きなスイッチング損失が発生する。また、ACリアクトルでも電力損失(主に鉄損)が発生する。このような損失は、変換装置の変換効率向上を妨げる要因となっている。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、変換装置の変換効率を向上させることを目的とする。
本発明は、入力される直流電圧を、所望の交流波形の目標電圧に変換して出力する変換装置であって、制御部と、絶縁トランスを含むDC/DCコンバータ及び平滑用のコンデンサを有し、前記制御部が前記DC/DCコンバータを制御することにより、前記直流電圧を、前記交流波形の絶対値に相当する脈流波形を含む電圧に変換する第1変換部と、前記第1変換部より後段に設けられ、フルブリッジインバータを有し、前記制御部が前記フルブリッジインバータを制御することにより、前記脈流波形を含む電圧を1周期ごとに極性反転して前記目標電圧に変換する第2変換部と、を備えたものである。
本発明の変換装置によれば、変換効率を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る変換装置の回路図である。 フルブリッジ回路に対するゲート駆動パルスを示す図である。 ゲート駆動パルスの作り方を示す図である。 (a)は第1変換部の出力波形の指令値(理想値)であり、(b)は、実際にコンデンサの両端に現れる脈流波形の電圧である。 第2変換部のフルブリッジインバータを構成するスイッチング素子のゲート駆動パルスを示す図である。 (a)は目標電圧(理想値)、(b)は実際に電圧センサが検知する交流電圧である。 本発明の第2実施形態に係る変換装置の回路図である。 フルブリッジ回路に対するゲート駆動パルスを示す図である。 (a)は、第1変換部の出力波形の指令値(理想値)であり、(b)は、実際にコンデンサの両端に現れる脈流波形の電圧である。 (a)は、図9の(b)と同様の図に、ゼロクロス近傍の目標電圧の波形を点線で書き加えた図である。(b)、(c)は、第2変換部のフルブリッジインバータを構成するスイッチング素子のゲート駆動パルスである。 第2変換部から、ACリアクトル及びコンデンサによるフィルタ回路を介して出力される交流電圧を表すグラフであり、(a)は目標電圧(理想値)、(b)は実際に電圧センサが検知する交流電圧である。 図1を一部変更した回路図である。 本発明の第3実施形態に係る変換装置の回路図である。
[実施形態の要旨]
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)これは、入力される直流電圧を、所望の交流波形の目標電圧に変換して出力する変換装置であって、制御部と、絶縁トランスを含むDC/DCコンバータ及び平滑用のコンデンサを有し、前記制御部が前記DC/DCコンバータを制御することにより、前記直流電圧を、前記交流波形の絶対値に相当する脈流波形を含む電圧に変換する第1変換部と、前記第1変換部より後段に設けられ、フルブリッジインバータを有し、前記制御部が前記フルブリッジインバータを制御することにより、前記脈流波形を含む電圧を1周期ごとに極性反転して前記目標電圧に変換する第2変換部と、を備えている。
上記のような変換装置において、第1変換部のハードウェア構成はDC/DCコンバータであるが、直流電圧を、単なる直流電圧に変換するのではなく、交流波形の絶対値に相当する脈流波形を含む電圧に変換する。従って、交流波形の基になる波形は第1変換部によって生成される。そして、第2変換部は、脈流波形を含む電圧を1周期ごとに極性反転して交流波形の目標電圧に変換する。この場合の、第2変換部のフルブリッジインバータは、従来のインバータ動作に比べてスイッチング回数が激減し、かつ、スイッチングを行う際の電圧が低い。従って、第2変換部のスイッチング損失が大幅に低減される。
(2)また、(1)の変換装置において例えば、前記第1変換部は、前記直流電圧を、連続した前記脈流波形の電圧に変換する。
この場合、交流波形の基になる(1/2)周期の波形は全て第1変換部によって生成され、第2変換部は出力する交流波形の周波数の2倍の周波数で極性反転のみを行う。すなわち、第2変換部は、高周波のスイッチングを伴うインバータ動作を行わない。そのため、第2変換部の出力側にACリアクトルは不要となり、ACリアクトルによる損失を排除することができる。
(3)また、(1)の変換装置において例えば、前記第1変換部の出力する電圧が、前記脈流波形の波高値に対して所定の割合以下となる期間内にあるとき、前記制御部は、前記フルブリッジインバータを、高周波でインバータ動作させることにより、前記期間内の前記交流波形の電圧を生成する。
脈流波形の波高値に対して所定の割合以下となる期間内とは、目標電圧のゼロクロス近傍を意味している。すなわちこの場合、目標電圧のゼロクロス近傍では第2変換部が交流波形の生成に寄与し、それ以外は第1変換部が交流波形の生成に寄与する。第1変換部のみによって脈流波形の全域を生成しようとすると、ゼロクロス近傍で波形の歪みが生じる場合があるが、第2変換部のインバータ動作を局部的に活用することにより、このような波形の歪みを防止し、より滑らかな交流波形の出力を得ることができる。第2変換部をインバータ動作させる期間は短いので、従来のインバータ動作に比べて損失が少ない。ACリアクトルによる損失も少なくなる。
(4)なお、(3)における「所定の割合」とは、18%〜35%が好ましい。
この場合、ゼロクロス近傍での波形の歪みを防止し、かつ、損失低減の効果も十分に確保することができる。例えば、「所定の割合」を18%未満にすると、ゼロクロス近傍での僅かな歪みが残る可能性がある。35%より大きくすると、第2変換部2における高周波のインバータ動作期間が長くなるので、その分、損失低減の効果が薄れる。
(5)また(1)〜(4)のいずれかの変換装置において、前記コンデンサは、前記第1変換部におけるスイッチングによる高周波の電圧変動を平滑化するが、前記脈流波形は平滑化しない程度の容量を有するべきである。
この場合、スイッチングに伴う高周波の電圧変動は除去しつつ、所望の脈流波形を得ることができる。
[実施形態の詳細]
以下、実施形態の詳細について、図面を参照して説明する。
《第1実施形態》
図1は、本発明の第1実施形態に係る変換装置100の回路図である。この変換装置100は、入力される直流電圧VDCを、所望の交流波形の目標電圧である交流電圧VACに変換して出力する装置である。なお、変換装置100は、交流から直流への変換も可能であるが、ここでは、主として直流から交流への変換に着目して説明する(第2実施形態及び第3実施形態においても同様である。)。
図1において、変換装置100は、第1変換部1と、第2変換部2と、制御部3とを主要な構成要素として、構成されている。第1変換部1には、直流電圧VDCが、平滑用のコンデンサ4を介して入力される。直流電圧VDCは、電圧センサ5によって検知され、検知した電圧の情報は、制御部3に送られる。第2変換部2の出力電圧である交流電圧VACは、電圧センサ6によって検知され、検知した電圧の情報は、制御部3に送られる。
上記第1変換部1は、DC/DCコンバータ10及び平滑用のコンデンサ14を備えている。DC/DCコンバータ10は、入力側から順に、4つのスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4によって構成されるフルブリッジ回路11と、絶縁トランス12と、4つのスイッチング素子Q5,Q6,Q7,Q8によって構成される整流回路13とを備え、これらは図示のように接続されている。
第2変換部2は、4つのスイッチング素子Q9,Q10,Q11,Q12によって構成されるフルブリッジインバータ21と、コンデンサ22とを備えている。第2変換部2の出力は、所望の交流波形の交流電圧VACとなる。
上記スイッチング素子Q1〜Q12は、制御部3によって制御される。スイッチング素子Q1〜Q12としては、例えばFETやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。
次に、上記変換装置100の動作について説明する。まず、制御部3は、第1変換部1のフルブリッジ回路11(スイッチング素子Q1〜Q4)を、PWM制御する。
図2は、フルブリッジ回路11に対するゲート駆動パルスを示す図である。図中、二点鎖線で示す波形が、目標電圧である交流電圧VACである。ゲート駆動パルスの周波数は、交流電圧VACの周波数(50又は60Hz)に比べて格段に高周波(例えば20kHz)であるため、個々のパルスは描けないが、交流波形の絶対値のピークでパルス幅が最も広くなり、絶対値が0に近づくほど狭くなる。
図3は、ゲート駆動パルスの作り方を示す図である。上段は、高周波の搬送波と、参照波としての交流波形の正弦波の絶対値とを示す図である。なお、横軸の時間は、非常に短い時間を拡大しているため、参照波は直線状に見えているが、例えば0〜π/2に向かって上昇しているところである。搬送波は2組(太めの線と、細めの線)重ねて表示してあり、時間的に互いに半周期ずれた2つの台形状波形からなる。すなわち、斜めに立ち上がってレベル1を少し保ち、その後0に急落するのが1つの台形波形の1サイクルであり、このような波形が連続的に出現し、かつ、2組の波形は半周期ずれている。
上記のような搬送波と参照波とを比較し、正弦波の絶対値の方が大きい区間に対応したパルスを出現させると、下段に示すPWM制御されたゲート駆動パルスが得られる。なお、ゲート駆動パルスは、スイッチング素子Q1,Q4をオンにするパルスと、スイッチング素子Q2,Q3をオンにするパルスが交互に出力される。これにより、絶縁トランス12の1次巻線に正電圧と負電圧とが交互に、かつ、均等に与えられる。なお、参照波(正弦波)のゼロクロス近傍は、パルス幅が出にくいので、図2に示した様に、ゼロクロス近傍はゲート駆動パルスが出力されないに等しい状態となる。
上記のようなゲート駆動パルスで駆動されたフルブリッジ回路11の出力は絶縁トランス12によって所定の巻数比で変圧された後、整流回路13によって整流されるとともに、コンデンサ14によって平滑化される。平滑は高周波のスイッチングの痕跡を消す程度には作用するが、商用周波数程度の低周波を平滑化することはできない。すなわち、そのような結果となるよう、コンデンサ14の容量は、適正値に選定されている。容量が適正値より格段に大きいと、商用周波数程度の低周波まで平滑化されて、波形の形状がなまってしまう。適正値を選択することにより、スイッチングに伴う高周波の電圧変動は除去しつつ、所望の脈流波形を得ることができる。
なお、整流回路13は、制御部3からゲート駆動パルスを与えなくても(スイッチング素子Q5〜Q8が全てオフでも)、素子内蔵のダイオードにより整流を行うことができるが、ゲート駆動パルスを与えれば同期整流を行うことができる。すなわち、ダイオード整流をする場合にダイオードに電流が流れるタイミングで、制御部3からスイッチング素子Q5〜Q8にゲート駆動パルスを与える。そうすれば同期整流方式となって、電流は半導体素子の方を流れるため、整流回路13全体の電力損失を低減することができる。
図4の(a)は、このようにして得ようとする第1変換部1の出力波形の指令値(理想値)である。なお、横軸が時間、縦軸が電圧を表している。すなわち、これは、交流電圧VACの交流波形を全波整流した脈流波形となる。この場合、目標電圧である交流電圧VACの周波数は、例えば50Hzである。従って、脈流波形の1周期は、(1/50)秒=0.02秒のさらに1/2であり、0.01秒である。また、この例では、波高値が282.8V(200×21/2)、実効値は200Vである。
また、図4の(b)は、実際にコンデンサ14の両端に現れる脈流波形の電圧である。(a)との比較により明らかなように、ほぼ、指令値通りの脈流波形が得られる。
図5は、第2変換部2のフルブリッジインバータを構成するスイッチング素子Q9〜Q12のゲート駆動パルスである。(a)は、スイッチング素子Q9,Q12に対するゲート駆動パルス、(b)は、スイッチング素子Q10,Q11に対するゲート駆動パルスである。図示のように、交互に1/0となることにより、図4の脈流波形は、脈流1周期ごとに極性反転する。
図6は、このようにして出力される交流電圧VACを表すグラフであり、(a)は目標電圧(理想値)、(b)は実際に電圧センサ6が検知する交流電圧VACである。ゼロクロス付近に若干の歪みはあるが、ほぼ正確な交流波形が得られている。
以上のように、上記の変換装置100によれば、第1変換部1のハードウェア構成はDC/DCコンバータであるが、直流電圧を、単なる直流電圧に変換するのではなく、交流波形の絶対値に相当する脈流波形に変換する。従って、交流波形の基になる波形は第1変換部1によって生成される。そして、第2変換部2は、脈流波形を含む電圧を1周期ごとに極性反転して交流波形の目標電圧に変換する。
この場合の、第2変換部2のフルブリッジインバータは、従来のインバータ動作に比べてスイッチング回数が激減する。すなわち、例えば20kHz程度の高周波から、100Hz(例えば50Hzの交流1周期あたりに2回)に激減(1/200)する。また、第2変換部2がスイッチングを行うのは、ゼロクロスのタイミングであるため、スイッチングをする際の電圧が極めて低い(理想的には0V)。従って、第2変換部2のスイッチング損失が大幅に低減される。また、第2変換部2は、高周波のスイッチングを伴うインバータ動作を行わないので、第2変換部2の出力側にACリアクトルは不要となり、ACリアクトルによる電力の損失を排除することができる。
以上のような損失の低減により、変換装置100の変換効率を向上させることができる。
なお、前述のように、変換装置100は、交流から直流への変換にも使用可能である。但し、この場合は、図12に示す回路図が、より好ましい。
図12が図1と異なる点は、交流側にACリアクトル23を設け、コンデンサ22と共に、フィルタ回路(ローパスフィルタ)を構成している点である。図12において、交流側から給電する場合には、第2変換部2は「整流回路」となり、第1変換部1の整流回路13が「インバータ」となる。この「インバータ」が発生する高周波成分は、上記のフィルタ回路の存在により交流側には漏出しない。
また、この場合のフルブリッジ回路11は、「整流回路」となる。制御部3は、絶縁トランス12が磁気飽和しない程度の適切なスイッチング周波数でスイッチング素子Q5及びQ8と、スイッチング素子Q6及びQ7を、交互にオンさせることで絶縁トランス12に電力を送り込む。絶縁トランス12の出力は「整流回路」としてのフルブリッジ回路11により整流され、直流電圧となる。
《第2実施形態》
図7は、本発明の第2実施形態に係る変換装置100の回路図である。図1との違いは、第2変換部2におけるフルブリッジインバータ21の出力側に、ACリアクトル23を設けた点、及び、第1変換部1の出力電圧を検知する電圧センサ9を設けた点であり、その他のハードウェア構成は同じである。ACリアクトル23及びコンデンサ22は、第2変換部2の出力に含まれる高周波成分を取り除くフィルタ回路(ローパスフィルタ)を構成する。電圧センサ9が検知した電圧の情報は、制御部3に送られる。
図8は、フルブリッジ回路11に対するゲート駆動パルスを示す図である。図中、二点鎖線で示す波形が、目標電圧の交流電圧VACである。ゲート駆動パルスの周波数は、交流電圧VACの周波数(50又は60Hz)に比べて格段に高周波(例えば20kHz)であるため、個々のパルスは描けないが、交流波形の絶対値のピークでパルス幅が最も広くなり、絶対値が0に近づくほど狭くなる。図2との違いは、交流波形のゼロクロス近傍において図2よりも広い範囲で、ゲート駆動パルスが出力されない点である。
図9の(a)は、図8のゲート駆動パルスによって得ようとしている第1変換部1の出力波形の指令値(理想値)である。なお、横軸が時間、縦軸が電圧を表している。すなわち、これは、交流電圧VACの交流波形を全波整流したような脈流波形を含むものとなっている。この場合、目標電圧である交流電圧VACの周波数は、例えば50Hzである。従って、脈流波形の1周期は、(1/50)秒=0.02秒のさらに1/2であり、0.01秒である。また、この例では、波高値が282.8V(200×21/2)である。
また、図9の(b)は、実際にコンデンサ14の両端に現れる脈流波形の電圧である。(a)との比較により明らかなように、ほぼ、指令値通りの脈流波形が得られるが、目標電圧の波高値に対して所定の割合以下、例えば100V以下の電圧となる期間内で、波形が少し歪んでいる。
図10の(a)は、図9の(b)と同様の図に、ゼロクロス近傍の目標電圧の波形を点線で書き加えた図である。また、図10の(b)、(c)は、第2変換部2のフルブリッジインバータを構成するスイッチング素子Q9〜Q12のゲート駆動パルスである。(b)は、スイッチング素子Q9,Q12に対するゲート駆動パルス、(c)は、スイッチング素子Q10,Q11に対するゲート駆動パルスである。図中の縦方向の細かい線が入っている領域は、高周波のスイッチングによりPWM制御が行われる。
図示のように、(b)、(c)のゲート駆動パルスは交互に1/0となる。これにより、(a)の脈流波形は、脈流1周期ごとに反転する。また、制御部3は、(b)すなわちスイッチング素子Q9,Q12の制御に関して、(a)に示す、第1変換部1が出力する電圧が例えば100V以下である場合には、スイッチング素子Q9,Q12を高周波でスイッチングさせ、インバータ動作を行わせる。これにより、ゼロクロス近傍での目標電圧に近づくように第2変換部2から電圧が出力される。また、制御部3は、(c)においても同様に、例えば100V以下の電圧である場合には、スイッチング素子Q10,Q11を高周波でスイッチングさせ、インバータ動作を行わせる。これにより、ゼロクロス近傍での目標電圧の電圧に近づくように、第2変換部2から電圧が出力される。
図11は、第2変換部2から、ACリアクトル23及びコンデンサ22によるフィルタ回路を介して出力される交流電圧VACを表すグラフであり、(a)は目標電圧(理想値)、(b)は実際に電圧センサ6が検知する交流電圧VACである。(b)に示すように、ゼロクロス付近の歪みも無く、ほぼ目標電圧通りの交流波形が得られている。
以上のように、第2実施形態の変換装置100によれば、第1変換部1のハードウェア構成はDC/DCコンバータであるが、直流電圧を、単なる直流電圧に変換するのではなく、交流波形の絶対値に相当する脈流波形(但し、ゼロクロス近傍を除く。)に変換する。従って、交流波形の基になる波形は主として第1変換部1によって生成される。また、第2変換部2は、第1変換部1が出力した脈流波形を含む電圧を1周期ごとに極性反転して交流波形の目標電圧に変換する。さらに、第2変換部2は、ゼロクロス近傍についてのみ、インバータ動作を行って第1変換部1が生成しなかったゼロクロス近傍の交流波形を生成し、出力する。
すなわちこの場合、目標電圧のゼロクロス近傍では第2変換部2が交流波形の生成に寄与し、それ以外は第1変換部1が交流波形の生成に寄与する。第1変換部1のみによって脈流波形の全域を生成しようとすると、ゼロクロス近傍で波形の歪みが生じる場合があるが、第2変換部2のインバータ動作を局部的に活用することにより、このような波形の歪みを防止し、より滑らかな交流波形の出力を得ることができる。
なお、第2変換部2をインバータ動作させる期間は短いので、従来のインバータ動作に比べれば損失が極めて少ない。また、ACリアクトル23による損失も、従来のインバータ動作に比べれば損失が少ない。さらに、インバータ動作するゼロクロス近傍の期間は比較的電圧が低いことも、スイッチングによる損失及びACリアクトルによる損失を低減させることに寄与する。
以上のような損失の低減により、変換装置100の変換効率を向上させることができ、しかも、より滑らかな交流波形の出力を得ることができる。
なお、第2変換部2を高周波でインバータ動作させる期間を決める基準は、波高値に対して所定の割合以下となること、である。上記の例では波高値282.8Vに対して所定の割合とする閾値を100Vとしたので、所定の割合とは、100V/282.8V≒0.35である。但し100Vは、余裕を見た値であり、図4の(b)では50V以下で歪みが現れている。従って、閾値を50Vまで下げてもよい。50Vの場合には、所定の割合とは、50V/282.8V≒0.18である。
従って、「所定の割合」としては、18%〜35%が好適であると考えられる。電圧の実効値が200V以外の場合も同様に、波高値に対して18%〜35%が好適である。「所定の割合」を18%未満にすると、ゼロクロス近傍での僅かな歪みが残る可能性がある。35%より大きくすると、第2変換部2における高周波のインバータ動作期間が長くなるので、その分、損失低減の効果が薄れる。
《第3実施形態》
図13は、本発明の第3実施形態に係る変換装置100の回路図である。図7(第2実施形態)との違いは、絶縁トランス12の1次側(図の左側)巻線12pがセンタータップ付きである点、及び、図7ではフルブリッジ回路11である部分が、センタータップを利用したプッシュプル回路11Aである点である。プッシュプル回路11Aは、DCリアクトル15及びスイッチング素子Qa,Qbを備え、図示のように接続されている。スイッチング素子Qa,Qbは、制御部3によりPWM制御され、プッシュプル回路11Aの動作時には、一方がオンのとき他方はオフである。
図13において、直流電圧VDCによる電流は、DCリアクトル15からスイッチング素子Qa,Qbのうちオンになっている方を通って絶縁トランス12に入り、センタータップから出る。スイッチング素子Qa,Qbの交互のオン・オフが繰り返されることにより、絶縁トランス12による変圧を行うことができる。スイッチング素子Qa,Qbのゲート駆動パルスをPWM制御することにより、第2実施形態における第1変換部1と同様の機能を実現することができる。
すなわち、第3実施形態における第1変換部1の出力波形の指令値(理想値)は、第2実施形態と同様に、図9の(a)に示されるものである。
また、第2変換部2のフルブリッジインバータ21を構成するスイッチング素子Q9,Q12に対するゲート駆動パルス、及び、スイッチング素子Q10,Q11に対するゲート駆動パルスは、それぞれ、第2実施形態と同様に、図10の(b)、(c)に示すものとなる。
こうして、第2実施形態と同様に、図11の(b)に示すような、ほぼ目標電圧通りの交流波形が得られる。
以上のように、第3実施形態の変換装置100によれば、第2実施形態と同様の機能を実現し、滑らかな交流波形の出力を得ることができる。また、プッシュプル回路11Aは、スイッチング素子の数が第2実施形態のフルブリッジ回路11(図7)より少ないため、その分、スイッチング損失が少ない。
《その他》
なお、第1〜第3実施形態の変換装置100は、蓄電池等の直流電源から交流電力を供給する電源システム、自立電源、UPS等に広く用いることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 第1変換部
2 第2変換部
3 制御部
4 コンデンサ
5 電圧センサ
6 電圧センサ
8 コンデンサ
9 電圧センサ
10 DC/DCコンバータ
11 フルブリッジ回路
11A プッシュプル回路
11p 1次側巻線
12 絶縁トランス
13 整流回路
14 コンデンサ
15 DCリアクトル
21 フルブリッジインバータ
22 コンデンサ
23 ACリアクトル
100 変換装置
D1〜D4 ダイオード
Q1〜Q12,Qa,Qb スイッチング素子

Claims (5)

  1. 入力される直流電圧を、所望の交流波形の目標電圧に変換して出力する変換装置であって、
    制御部と、
    絶縁トランスを含むDC/DCコンバータ及び平滑用のコンデンサを有し、前記制御部が前記DC/DCコンバータを制御することにより、前記直流電圧を、前記交流波形の絶対値に相当する脈流波形を含む電圧に変換する第1変換部と、
    前記第1変換部より後段に設けられ、フルブリッジインバータを有し、前記制御部が前記フルブリッジインバータを制御することにより、前記脈流波形を含む電圧を1周期ごとに極性反転して前記目標電圧に変換する第2変換部と、
    を備えている変換装置。
  2. 前記第1変換部は、前記直流電圧を、連続した前記脈流波形の電圧に変換する請求項1に記載の変換装置。
  3. 前記第1変換部の出力する電圧が、前記脈流波形の波高値に対して所定の割合以下となる期間内にあるとき、前記制御部は、前記フルブリッジインバータを、高周波でインバータ動作させることにより、前記期間内の前記交流波形の電圧を生成する請求項1に記載の変換装置。
  4. 前記所定の割合とは、18%〜35%である請求項3に記載の変換装置。
  5. 前記コンデンサは、前記第1変換部におけるスイッチングによる高周波の電圧変動を平滑化するが、前記脈流波形は平滑化しない程度の容量を有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の変換装置。
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