JP2015129112A - カタラーゼ発現誘導剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規カタラーゼ発現誘導剤、及び、前記カタラーゼ発現誘導剤含む化粧料分野、サプリメント分野等で好適に用いられる組成物の提供。【解決手段】レスベラトロール、ピセアタンノール、プテロスチルベン、ラポンチゲニン、オキシレスベラトロール、グネトール、及びこれらの配糖体から選択される少なくとも1つのスチルベン誘導体を含む、カタラーゼ発現誘導剤、及び斯かるカタラーゼ発現誘導剤を含む化粧料組成物並びにサプリメント。皮膚の赤みの除去、胃もたれの防止及び/若しくは解消、むかつきの防止及び/若しくは解消、又は胃腸の不調の防止及び/若しくは解消のために用いられるサプリメント。【選択図】なし
Description
本発明は、スチルベン誘導体を含むカタラーゼ発現誘導剤に関する。また、本発明は前記カタラーゼ発現誘導剤を含む組成物に関する。さらに、斯かる組成物は化粧料組成物及び飲食品組成物に関する。
スチルベン誘導体である、レスベラトロール及びピセアタンノールはサーチュイン遺伝子の発現を亢進させて、スーパーオキシドジスムダーゼ(SOD)の発現・活性等を上昇させることが知られている(特許文献1、2)。
SODはスーパーオキシドアニオン(O2 −)を過酸化水素に変換する酵素であり、過酸化水素は生体内でストレスシグナルを惹起するシグナル分子として働く。酸化ストレスシグナルは各種疾患を引き起こすことが知られており、例えばアレルギー炎症、癌発症反応、心筋梗塞、脳梗塞等が挙げられる。また、近年では生体内での過酸化水素が、老化を誘発することも知られている。
この様な生体内における過酸化水素は、通常はカタラーゼ、ペルオキシダーゼ、ペルオキシレドキシン等といった酵素によって分解される。
特許文献1には、非特許文献1を引用して、スチルベン化合物の代表であるレスベラトロールが、活性酸素発生因子であるNADPHオキシダーゼまたはキサンチンオキシダーゼの阻害活性や活性酸素消去系のスーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ活性の増加、グルタチオンの増加などを通じて抗酸化作用を発揮することが知られていると述べられているが、当該非特許文献1には、レスベラトロールがカタラーゼの発現量を増強することは何ら示されていない。
また、特許文献2には、非特許文献2を引用して、レスベラトロールは、内因性抗酸化剤(例えば、グルタチオン、スーパーオキシドジスムターゼ(特に、マンガンSOD)、およびカタラーゼ)の活性を増強し、幹細胞自体の合成をアップレギュレートすると述べられているが、当該非特許文献1には、レスベラトロールがカタラーゼの発現量を増強することは何ら示されていない。
Oxidation,inflammation,and genetics,91(9):2488−2496,1995.
Stem Cells Dev.2010 19(2):247−58。
上述のように、特許文献1及び2の何れにも、レスベラトロール、ピセアタンノール等といったスチルベン誘導体が、上述のようなSODの発現・活性等を亢進させ、カタラーゼの活性等に関与してエンチエイジング効果を発揮することが開示されているものの、具体的にこれらの化合物がカタラーゼの発現量の変化に直接関与することについては何ら開示されていない。
本発明の目的は、新規カタラーゼ発現誘導剤を提供することである。更に本発明の目的は、化粧料分野、サプリメント分野等で好適に用いられるカタラーゼ発現誘導剤を含む組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、斯かる課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のスチルベン誘導体がカタラーゼの発現を顕著に誘導することを見い出し、生体内のカタラーゼの発現を誘導するために用いられることも見出した。
また、斯かるスチルベン誘導体を含むカタラーゼ発現誘導剤を含む組成物が、化粧料、サプリメント等の分野で好適に用いられることも見出した。
本発明はこのような知見に基づいて完成したものであり、下記に示す態様の発明を広く包含するものである。
項1 レスベラトロール、ピセアタンノール、プテロスチルベン、ラポンチゲニン、オキシレスベラトロール、グネトール、及びこれらの配糖体からなる群より選択される少なくとも1つのスチルベン誘導体を含む、カタラーゼ発現誘導剤。
項2 スチルベン誘導体が、レスベラトロール、ピセアタンノール、及びこれらの配糖体からなる群より選択される少なくとも1つである、上記項1に記載のカタラーゼ発現誘導剤。
項3 上記項1又は項2に記載のカタラーゼ発現誘導剤を含む化粧料組成物。
項4 皮膚の赤みの除去のために用いられる上記項3に記載の化粧料組成物。
項5 上記項1又は項2に記載のカタラーゼ発現誘導剤を含むサプリメント。
項6 皮膚の赤みの除去、胃もたれの防止及び/若しくは解消、むかつきの防止及び/若しくは解消、又は胃腸の不調の防止及び/若しくは解消のために用いられる上記項5に記載のサプリメント。
本発明のカタラーゼ発現誘導剤は、化粧料、サプリメント等の分野で好適に用いられる組成物に配合して用いられる。
本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤に含まれるスチルベン誘導体が配糖体であれば、カタラーゼ発現誘導剤は極めて高い水溶性、優れた細胞内への取り込み効果等を発揮する。
特に、ピセアタンノール及びレスベラトロールは、下記実施例に示すように、優れたカタラーゼ発現誘導効果を発揮するので、ピセアタンノール、レスベラトロール、及びこれらの配糖体からなる群より選択され少なくとも1つのスチルベン誘導体を含むカタラーゼ発現誘導剤を含む組成物(化粧料組成物、サプリメント等)は、上述のような効果を発揮することが期待される。
カタラーゼ発現誘導剤
本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤は、レスベラトロール、ピセアタンノール、プテロスチルベン、ラポンチゲニン、オキシレスベラトロール、グネトール、及びこれらの配糖体からなる群より選択される少なくとも1つのスチルベン誘導体を含む。
本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤は、レスベラトロール、ピセアタンノール、プテロスチルベン、ラポンチゲニン、オキシレスベラトロール、グネトール、及びこれらの配糖体からなる群より選択される少なくとも1つのスチルベン誘導体を含む。
上述の配糖体は、レスベラトロール、ピセアタンノール、プテロスチルベン、ラポンチゲニン、オキシレスベラトロール、グネトールの少なくとも1つの水酸基と糖残基がグリコシド結合してなるスチルベン配糖体である。
具体的なグリコシド結合の様式は特に限定はされることはなく、αーグリコシド結合であっても、βグリコシド結合であってもよい。また、S−グリコシド結合、N−グリコシド結合、又はO−グリコシド結合の何れにも限定はされず、1−4グリコシド結合であっても、1−6グリコシド結合であってもよい。
糖残基は特に限定はされないが、例えばグルコース、ガラクトース、マンノース、キシロース、フルクトース、ラムノース、アラビノース、アロース、アルトロース、イドース、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン、タロース、グルクロン酸、グルコサミン、ガラクトサミン、フコース等に基づく糖残基が挙げられる。
さらに、上述したようなスチルベン配糖体の末端糖残基に、更に糖残基がグリコシド結合してなる配糖体も、上述の配糖体に包含される。ここで、更にグリコシド結合する糖残基及びグリコシド結合の様式は、上述の通りとすることができる。
このようなスチルベン配糖体における糖残基の個数は特に限定はされないが、通常は3〜6個程度とすればよい。
上述のスチルベン配糖体として、例えばレスベラトロールの3位の水酸基にグルコースがβグリコシド結合してなるレスベラトロール3−0−βーD−モノグルコピラノシドが挙げられる。
ビタミンC、ビタミンP、ケルセチン、クルクミン、カプサイシン、ピセアタンノール等といった生理活性を発揮する化合物は、その配糖体であっても無配糖体のままであっても、ほぼ同一の生理作用を発揮することが知られている。これは、細胞に対してその配糖体として作用させても、細胞内には無配糖体となって取り込まれるか又は細胞内で糖鎖が分解されて無配糖体となることが考えられているためである。
これらの化合物と同様に、上述の配糖体も、細胞内に無配糖体となって取り込まれるか又は細胞内で糖鎖が分解されて無配糖体となることが考えられている。従って、本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤に含まれるスチルベン誘導体は、無配糖体であっても配糖体であっても同様の生理活性を発揮することが期待される。
本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤に含まれるスチルベン誘導体が上述のような配糖体であれば、カタラーゼ発現誘導剤は極めて高い水溶性、優れた細胞内への取り込み効果等を発揮する。
本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤に含まれるスチルベン誘導体は、E体であってもZ体であってもよく特に限定はされないが、E体であることが好ましい。
本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤に含まれるスチルベン誘導体は、公知の方法によって製造することができる。例えば、ブドウ、ブルーベリー、落花生、パッションフルーツ、イタドリ、メリンジョ、カンテンカ、グネモン等の植物体の果実等から、公知の方法を必要に応じて適宜改変した抽出、精製等の方法によって得ることができる。
また、得られたスチルベン誘導体に対して、化学的又は生化学的手段(例えばグリコシダーゼの使用等)によってアルコキシ化、グリコシル化、脱グリコシル化等の処理を施してもよい。これらの処理は公知の方法を適宜改変して採用すればよい。
さらに、本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤に含まれるスチルベン誘導体は、市販のものをそのまま用いてもよく、更に市販のものに対して上述のようなアルコキシ化、脱グリコシル化等の処理を適宜施してもよい。
例えば、ピセアタンノール、プテロスチルベン、レスベラトロール、グネトール、オキシレスベラトロール、イソラポンチゲニン、及びラポンチゲニンなどは、東京化成工業株式会社等から購入することができる。また、これらの化合物に対して、必要に応じて一部の水酸基を保護し、他の水酸基の水素原子をウィリアムソン合成法等といった公知の方法を用いて低級アルキル化して、本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤に含まれるスチルベン誘導体を製造することができる。
本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤中のスチルベン誘導体の含有量は、カタラーゼ発現誘導作用を有することを限度に特に限定されず、100重量%のカタラーゼ発現誘導剤において、通常は0.0001〜100重量%の範囲で設定することができる。すなわち、本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤は、スチルベン誘導体そのものからなるものであってもよいし、カタラーゼ発現誘導効果を損なわない範囲において、他の成分が含まれていてもよい。他の成分として、カタラーゼ発現誘導作用を有する成分のほか、特に限定はされないが、例えば、pH調整剤、緩衝剤、保存剤、等張化剤、防腐剤等が挙げられる。
カタラーゼは、ヘムを必要とする酵素であり、その活性を十分に発揮させるにはこれが不可欠である。ヘムは生体内で十分量存在していると考えられるので、カタラーゼによる生体内での作用をより向上させるためには、単に酵素活性を上昇させることよりもカタラーゼの発現量を上昇させることが重要となる。
従って、本発明に係るカタラーゼ発現誘導剤は、生体内でカタラーゼによる作用を向上させるために非常に有効である。
化粧料組成物
本発明に係る化粧料組成物は、上述のカタラーゼ発現誘導剤を含む。従って、本発明に係る化粧料組成物をヒト等の生体に適用することによって、生体内で十分な量のカタラーゼを供給させることができ、皮膚や粘膜等の毛細血管が密に集合された部位における溶血を防ぐ作用が発揮されることが期待できる。
本発明に係る化粧料組成物は、上述のカタラーゼ発現誘導剤を含む。従って、本発明に係る化粧料組成物をヒト等の生体に適用することによって、生体内で十分な量のカタラーゼを供給させることができ、皮膚や粘膜等の毛細血管が密に集合された部位における溶血を防ぐ作用が発揮されることが期待できる。
例えば、皮膚の毛細血管での溶血を防ぐことによって、打ち身、引っ掻き等によって生じる皮膚の赤みを消す効果が期待できる。
また、生体内においてカタラーゼ発現誘導作用が発揮されると、細胞老化を防ぐことができるので、本発明に係る化粧料組成物は皮膚細胞老化阻害、毛根細胞活性化等といった、皮膚(頭皮を含む)の異常状態等を防ぐ効果等を発揮することが期待される。
本発明の化粧料組成物は、上述のカタラーゼ発現誘導剤をそのまま化粧料組成物としてもよいが、通常は、カタラーゼ発現誘導剤に加えて化粧品の分野において許容される担体や添加剤と共に様々な化粧料の形態に調製することができる。なお、化粧料組成物中のスチルベン誘導体の含有量は、前述する本発明の組成物に準じて適宜設定することができ、具体的には0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%を例示することができる。
化粧料組成物の形状については、通常の化粧料の形態を広く挙げることができ、特に制限されないが、例えばローション状(液状)、ムース状、ジェル状、ゼリー状、乳液状、懸濁液状、クリーム状、軟膏状、シート状、エアゾール状、スプレー状等が挙げられる。
また、当該化粧料組成物の種類についても、皮膚や頭髪に適用されるものであれば特に制限されるものではないが、例えば、ファンデーション、頬紅、白粉等のメイクアップ化粧料;化粧水、乳液、スキンクリーム、ローション、オイル及びパック等の基礎化粧料;洗顔料、クレンジング、ボディソープ等の皮膚洗浄料;シャンプー、リンス、コンディショナー、整髪剤、育毛剤等の毛髪化粧料;マッサージ剤、清拭剤;清浄剤;入浴剤等が挙げられる。
このような化粧料組成物の適用量は、適用対象者の性別や年齢、該組成物の適用形態、期待される効果の程度等に基づいて適宜設定すればよく、例えばスチルベン誘導体の量に換算して、皮膚1cm2あたり、通常0.01〜2mg程度の量とすればよい。
また適用対象者としては、カタラーゼ発現量の減少に起因した異常状態にある者、またはそうした異常状態になる可能性のある者を挙げることができる。かかる異常状態としては、例えば皮膚細胞老化阻害、毛根細胞活性化、皮膚の赤み等を挙げることができる。
サプリメント
本発明のサプリメントは、上述のカタラーゼ発現誘導剤を含む。従って、本発明に係るサプリメントをヒト等の生体に摂取させることによって、生体内で十分な量のカタラーゼを供給させることができ、皮膚や消化管等の毛細血管が密に集合された部位における溶血を防ぐ作用が発揮されることが期待できる。
本発明のサプリメントは、上述のカタラーゼ発現誘導剤を含む。従って、本発明に係るサプリメントをヒト等の生体に摂取させることによって、生体内で十分な量のカタラーゼを供給させることができ、皮膚や消化管等の毛細血管が密に集合された部位における溶血を防ぐ作用が発揮されることが期待できる。
例えば、皮膚の毛細血管での溶血を防ぐことによって、打ち身、引っ掻き等によって生じる皮膚の赤みを消す効果が期待できる。また、消化管の毛細血管での溶血を防ぐことによって、胃もたれ、むかつき、胃腸の不調を防止及び/又は解消させる効果を発揮することが期待される。
また、生体内においてカタラーゼ発現誘導作用が発揮されると、細胞老化を防ぐことができるので、本発明に係る化粧料組成物は皮膚細胞老化阻害、毛根細胞活性化等といった、皮膚(頭皮を含む)の異常状態等を防ぐ効果等を発揮することが期待される。
また疲労回復、各種細胞活性化、抗アレルギー作用等に関連する体質改善等の効果、皮膚の赤みを消す効果を発揮することが期待される。
このようなサプリメントとしては、特定保健用食品(条件付き特定保健用食品を含む)、栄養補助食品、機能性食品、病者用食品等を挙げることができる。
より具体的に、粉末、顆粒、カプセル、トローチ、錠剤(タブレット)などの固形製剤;シロップやドリンク等の液体製剤等の製剤形態とすることができる。
上述のサプリメントの摂取量は、1回の摂取に対して通常はスチルベン誘導体の量に換算して5〜20mg程度、好ましくは10〜20mg程度とすればよい。また1日1回ないしは2〜3回と複数回摂取してもよい。このような範囲の摂取量を満たすように適宜設定することで、サプリメントに配合するスチルベン誘導体の量を調整設定することができる。
従来、スチルベン誘導体は上述のようにブドウ等に含まれていることが知られているが、通常の食慣習における範囲での摂取量は、上述したカタラーゼ発現誘導効果を得るには十分な量ではない。だからと言って、十分なスチルベン誘導体の量を摂取するために、大量の果実類を一度に摂取することは、経済的問題がある。さらに、果実類にはスチルベン誘導体以外の成分も含まれており、これを大量に且つ一度に摂取すると、糖分やカロリーの摂取過多や、その他人体への予期されない悪影響が懸念されるので好ましくない。
これに対して、本発明に係るサプリメントによると、上述のようにスチルベン誘導体が生体内で十分なカタラーゼ発現誘導効果を発揮する量を、適度な摂取量に調整することができ、このため、摂取者は簡便にかつ効率的に上述する効果を得ることができる。
なお、本発明の飲食品組成物の適用者は、特に制限されないものの、カタラーゼ発現量の減少に起因した異常状態にある者、またはそうした異常状態になる可能性のある者を挙げることができる。かかる異常状態としては、例えばアレルギー炎症、癌、高血圧、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、皮膚の赤み、胃もたれ、むかつき、胃腸の不調等を挙げることができる。
以下に、本発明をより詳細に説明するための実施例を示す。なお、本発明が下記に示す実施例に限定されないのは言うまでもない。
カタラーゼの発現量(mRNA)の検討
筋芽細胞であるC2C12を適当な培地を用いて培養し、培養液中に終濃度が100μMとなるようにレスベラトロール又はピセアタンノールを添加した。
次いで、添加から9時間後に終濃度が100μMとなるようにアンチマイシンAを添加しその3時間後に細胞から適当な試薬を用いてtotalRNAを回収し、カタラーゼmRNAに相補的なプライマーを用いたリアルタイムPCR法に供して、C2C12細胞中のカタラーゼのmRNAの発現量を測定した。結果を図1に示す。なお、図中のCtrlは、アンチマイシンAのみを添加したものである。
筋芽細胞であるC2C12を適当な培地を用いて培養し、培養液中に終濃度が100μMとなるようにレスベラトロール又はピセアタンノールを添加した。
次いで、添加から9時間後に終濃度が100μMとなるようにアンチマイシンAを添加しその3時間後に細胞から適当な試薬を用いてtotalRNAを回収し、カタラーゼmRNAに相補的なプライマーを用いたリアルタイムPCR法に供して、C2C12細胞中のカタラーゼのmRNAの発現量を測定した。結果を図1に示す。なお、図中のCtrlは、アンチマイシンAのみを添加したものである。
図1に示す結果から、レスベラトロール又はピセアタンノールを添加することによって、C2C12中のカタラーゼmRNAの発現量は、Ctrlに比べて約2倍以上も亢進していることが明らかとなった。
カタラーゼの発現量(タンパク質)の検討
筋芽細胞であるC2C12を適当な培地を用いて培養し、培養液中に終濃度が100μMとなるようにレスベラトロール又はピセアタンノールを添加した。
次いで、添加から9時間後に終濃度が100μMとなるようにアンチマイシンAを添加しその3時間後に細胞から適当な試薬を用いて総タンパク質を回収し、カタラーゼに特異的な抗体を用いたウエスタンブロッティング法に供して、C2C12細胞中のカタラーゼの発現量を測定した。結果を図1に示す。なお、図中のCtrlは、アンチマイシンAのみを添加したものである。
筋芽細胞であるC2C12を適当な培地を用いて培養し、培養液中に終濃度が100μMとなるようにレスベラトロール又はピセアタンノールを添加した。
次いで、添加から9時間後に終濃度が100μMとなるようにアンチマイシンAを添加しその3時間後に細胞から適当な試薬を用いて総タンパク質を回収し、カタラーゼに特異的な抗体を用いたウエスタンブロッティング法に供して、C2C12細胞中のカタラーゼの発現量を測定した。結果を図1に示す。なお、図中のCtrlは、アンチマイシンAのみを添加したものである。
図1に示す結果から、レスベラトロール又はピセアタンノールを添加することによって、C2C12中のカタラーゼタンパク質の発現量は、Ctrlに比べて亢進していることが明らかとなった。
生体内において、mRNAの発現量は亢進しているものの、タンパク質の発現が見られないといった現象はよくあるが、レスベラトロール及びピセアタンノールは、アンチマイシンA等に代表される酸化ストレス付与剤の環境下において、mRNAだけでなくタンパク質レベルでもカタラーゼの発現量を亢進させることが明らかとなった。
[処方例]
表1〜6に示す配合例に従って、タブレット、ドリンク(以上、飲食品組成物)、スキンクリーム、ローション、シャンプー、及びボディソープ(以上、化粧料組成物)を製造する。
表1〜6に示す配合例に従って、タブレット、ドリンク(以上、飲食品組成物)、スキンクリーム、ローション、シャンプー、及びボディソープ(以上、化粧料組成物)を製造する。
Claims (6)
- レスベラトロール、ピセアタンノール、プテロスチルベン、ラポンチゲニン、オキシレスベラトロール、グネトール、及びこれらの配糖体からなる群より選択される少なくとも1つのスチルベン誘導体を含む、カタラーゼ発現誘導剤。
- スチルベン誘導体が、レスベラトロール、ピセアタンノール、及びこれらの配糖体からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1に記載のカタラーゼ発現誘導剤。
- 請求項1又は2に記載のカタラーゼ発現誘導剤を含む化粧料組成物。
- 皮膚の赤みの除去のために用いられる請求項3に記載の化粧料組成物。
- 請求項1又は2に記載のカタラーゼ発現誘導剤を含むサプリメント。
- 皮膚の赤みの除去、胃もたれの防止及び/若しくは解消、むかつきの防止及び/若しくは解消、又は胃腸の不調の防止及び/若しくは解消のために用いられる請求項5に記載のサプリメント。
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