JP2015106087A - ブレ補正装置、レンズ鏡筒及びカメラ - Google Patents

ブレ補正装置、レンズ鏡筒及びカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】精度の良い基準値補正が可能なブレ補正装置を提供する【解決手段】本発明のブレ補正装置100は、光学部材1B,6のブレを補正するブレ補正装置100において、光学部材1B,6の角速度を検出する角速度センサ12と、角速度センサ12の出力信号の基準値を演算する基準値演算部34と、入力した被写体像光に基づき、連続するフレームごとの画像信号を生成する撮像素子3と、前画像信号を基に、フレームの間の画像の動きベクトルを演算する動きベクトル演算部41と、動きベクトルを基に、基準値を補正する基準値補正部42と、角速度センサ12の出力信号及び補正後の基準値を基に、光学部材1B,6をブレ補正させるために移動させる光学素子の目標位置を演算する目標位置演算部36と、を備え、目標位置演算部36は、撮像素子3の露光中は、露光前における補正後の基準値を基に、目標位置を演算すること、を特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、ブレ補正装置、レンズ鏡筒及びカメラに関するものである。
角速度センサ(ジャイロ)の信号を基に、光学手ブレ補正を行う技術がある。この技術においては、角速度センサの基準値(0deg/s時のジャイロ出力値)を正確に求める必要があるが、角速度センサの基準値は、起動直後のドリフト特性や、温度特性等により変化するため、正確に求めるのは困難である。
そこで、角速度センサの出力信号をLPF(ローパスフィルタ)処理により算出し、更に、動きベクトル情報を用いて、基準値を補正する技術が提案されている。
また、ブレ補正レンズが可動端に到達することを防ぐ為に、センタバイアス処理を行う場合があるが、特許文献1では、センタバイアス量の大きさに応じて、ジャイロ基準値の補正ゲインを変更する技術も提案されている(特許文献1参照)。
特許第4360147号公報
しかし、動きベクトル情報を用いて基準値を補正する場合、動きベクトル情報は、半押し中のみしか得ることができないため、露光中は、通常の基準値演算に切換えざるを得ない。
この為、露光中の基準値は、半押し中に対して悪化してしまう場合もあり、基準値補正の効果が薄れてしまう、という課題がある。
本発明の課題は、精度の良い基準値補正が可能なブレ補正装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。
請求項1に記載の発明は、光学部材のブレを補正するブレ補正装置において、前記光学部材の角速度を検出する角速度センサと、前記角速度センサの出力信号の基準値を演算する基準値演算部と、入力した被写体像光に基づき、連続するフレームごとの画像信号を生成する撮像素子と、前画像信号を基に、前記フレームの間の画像の動きベクトルを演算する動きベクトル演算部と、前記動きベクトルを基に、前記基準値を補正する基準値補正部と、前記角速度センサの前記出力信号及び前記補正後の基準値を基に、前記光学部材をブレ補正させるために移動させる光学素子の目標位置を演算する目標位置演算部と、を備え、前記目標位置演算部は、前記撮像素子の露光中は、露光前における前記補正後の基準値を基に、前記目標位置を演算すること、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブレ補正装置において、前記目標位置演算部は、前記露光中において、露光前における前記補正後の基準値を第1の時間で平均した平均基準値を基に、前記目標位置を演算すること、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のブレ補正装置において、前記光学部材はレンズ鏡筒であり、前記レンズ鏡筒の焦点距離が長いとき、前記1の時間を短くすること、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のブレ補正装置において、前記第1の時間を、前記動きベクトルの分解能が小さいほど短くすること、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれか1項に記載のブレ補正装置において、前記基準値の演算時間が第2の時間以上である場合のみ、露光中の基準値を、前記第1の時間の平均値とすること、を特徴とするブレ補正装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載のブレ補正装置を備えるレンズ鏡筒である。
請求項7に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載のブレ補正装置を備えるカメラである。
なお、上記構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、精度の良い基準値補正が可能なブレ補正装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供することができる。
第1実施形態のブレ補正装置を備えるカメラを模式的に示す断面図である。 第1実施形態のブレ補正装置のブロック図である。 第1実施形態のブレ補正装置の動作の流れを示したフローチャートである。 基準値演算部を説明する図であり、(a)は、基準値演算部、(b)は基準値演算部のLPFを示した図である。 基準値補正演算を示すフローチャートである。 角速度(ω5)が加わった場合の、角速度基準値ω0の演算結果を示したものである。 焦点距離が異なる場合の角速度基準値波形(半押し中)を示すグラフである。 平均値を取得する時間T1と、焦点距離との関係を示した図である。 平均値を取得する時間T1と、分解能との関係を示した図である。 平均値を取得する時間T1と、分解能及び焦点距離との関係を示した図である。 時刻t0時点で、基準値演算を開始した場合の波形例である。
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態のブレ補正装置を備えるカメラ1を模式的に示す断面図である。
カメラ1は、デジタル一眼レフカメラであり、カメラ筐体1Aと、このカメラ筐体1Aに対して着脱自在に装着されるレンズ鏡筒(光学部材)1Bとを備えている。
カメラ筐体1Aは、カメラCPU2A、撮像素子3、記録媒体13、EEPROM14、信号処理回路15、AFセンサ16、レリーズスイッチ17、背面液晶18、ミラー19、サブミラー19a及びシャッタ20を備えている。
カメラCPU2Aは、カメラ1の全体の制御を行う中央処理装置であり、本実施形態のブレ補正装置の一部を構成する。
撮像素子3は、撮影レンズ(4,5,6)により形成された被写体像を撮像する素子であり、被写体光を露光して電気的な画像信号に変換し、信号処理回路15へ出力する。撮像素子3は、例えばCCD、CMOSなどの素子により構成されている。
記録媒体13は、撮像された画像データを記録するための媒体であり、SDカード、CFカード等が使用される。
EEPROM14は、角速度センサ12のゲイン値などの調整値情報、レンズ鏡筒固有の情報等を記憶するメモリであって、CPU2に出力する。
信号処理回路15は、撮像素子3からの出力を受けて、ノイズ処理やA/D変換等の処理を行う回路である。
AFセンサ16は、AF(自動焦点調節)を行うためのセンサであって、CCD等を用いることができる。
レリーズスイッチ17は、カメラ1の撮影操作を行う部材であって、シャッタ駆動のタイミング等を操作するスイッチである。
背面液晶18は、カメラ1のカメラ筐体1Aの背面に設けられ、撮像素子3で撮影した被写体像(再生画像、ライブビュー画像)や操作に関連した情報(メニュー)などを表示するカラー液晶ディスプレイである。
シャッタ20は、ミラー19の後方に配置されている。シャッタ20には、ミラー19が上へ回転して撮影可能状態となったときに、被写体光が入射される。シャッタ20は、レリーズスイッチ17などによる撮影指示に応じてシャッタ幕を走行させ、撮像素子3に入射する被写体光を制御する。ミラー19の後方には、サブミラー19aが設けられており、被写体光をAFセンサ16に導いている。
レンズ鏡筒1Bは、ズームレンズ群4、フォーカスレンズ群5、ブレ補正レンズ群(光学素子)6、ズームレンズ群駆動機構7、フォーカスレンズ群駆動機構8、ブレ補正レンズ群駆動機構(光学素子駆動部)9、絞り10、絞り駆動機構11、角速度センサ12、及びレンズCPU2Bを備える。
レンズCPU2Bは、ズームレンズ群4、フォーカスレンズ群5、ブレ補正レンズ群6等のレンズ群の移動量演算を行う。ズームレンズ群駆動機構7、フォーカスレンズ群駆動機構8、ブレ補正レンズ群駆動機構9、及び絞り駆動機構11に移動量を指示してズームレンズ群4、フォーカスレンズ群5、ブレ補正レンズ群6を移動させる。
ズームレンズ群4は、ズームレンズ群駆動機構7により駆動され、光軸方向に沿って移動することにより、像の倍率を連続的に変化させるレンズ群である。
フォーカスレンズ群5は、フォーカスレンズ群駆動機構8により駆動され、光軸方向に移動して、焦点を合わせるレンズ群である。
ブレ補正レンズ群6(光学素子)は、VCM等のブレ補正レンズ群駆動機構9により光学的にブレ補正駆動され、光軸に垂直な面上で可動なレンズ群である。
絞り10は、絞り駆動機構11に駆動され、撮影レンズ(4,5,6)を通過する被写体光の光量を制御する機構である。
角速度センサ12は、それぞれセンサユニットに生じる振れの角速度を検出するセンサである。
図2は、本実施形態のブレ補正装置100のブロック図である。
ブレ補正装置100は、カメラCPU2A、レンズCPU2B、角速度センサ12、ブレ補正レンズ群駆動機構(レンズ駆動部)9、レンズ位置検出部21、及びブレ補正レンズ群6を備える。
カメラCPU2Aは、撮像素子3、信号処理部40及び動きベクトル演算部41を備える。
レンズCPU2Bは、増幅部31と、第1A/D変換部32、第2A/D変換部33、基準値演算部34、基準値補正量演算部35、積分部を内部に含む目標位置演算部36、センタバイアス演算部37、センタバイアス除去部38、駆動量演算部39を備える。
角速度センサ12は、レンズ鏡筒1BのX軸回り(Pitch)、Y軸回り(Yaw)、(X軸は、カメラの正位置での撮像素子3の受光面の水平方向の軸、Y軸は、鉛直方向の軸である)の角速度を検出する振動ジャイロ等のセンサである。
増幅部31は、角速度センサ12の出力を増幅する。
第1A/D変換部32は、増幅部31の出力をA/D変換する。
基準値演算部34は、角速度センサ12から得られた振動検出信号(第1A/D変換部32の出力)の基準値(補正角速度基準値)を演算する。
そして、基準値演算部34において演算された基準値を、第1A/D変換部32の出力から減算部43において減算する。
目標位置演算部36は、減算部43において基準値が減算された後の角速度センサ12の出力を基に、ブレ補正レンズ群6の目標位置を演算する。
センタバイアス演算部37は、目標位置演算部36によって算出された像振れ補正レンズ6の目標位置に基づいて、像振れ補正レンズ6を、その可動範囲の中心に向かって移動させるための向心力をバイアス量として演算する。
そして、像振れ補正レンズ6の目標位置から、算出したバイアス量を減算することにより像振れ補正レンズ6の制御位置を算出する。
このようにセンタリングバイアス処理を行うことで、像振れ補正レンズ6がハードリミットに衝突することを有効に防止することができ、さらには、撮影画像の見栄えを向上させることができる。
駆動量演算部39は、目標位置演算部36からの目標位置と、レンズ位置検出部21により検出され、第2A/D変換部33によりA/D変換された値から求められたブレ補正レンズ群6の現在位置から、ブレ補正レンズ群駆動機構9の駆動量を演算する。
撮像素子3は、撮影光学系の予定焦点面に設けられている。撮像素子3はCCDやCMOSなどのデバイスから構成され、入力される被写体の像を光電変換してアナログ画像信号を生成する。
信号処理部40は、撮像素子3により生成された画像信号について、所定の処理を行なう。実際には、図1の構成で動きベクトルを得るためには、ミラーアップし、スルー画(ライブビュー)を得て、撮像素子3に光(像)が届いた状態で演算する。
動きベクトル演算部41は、信号処理部40により処理された撮影された画像から、像の動き(動き方向、動き量)を示す動きベクトル(第1動きベクトル)を演算する。
具体的には、動きベクトル演算部41は、撮像素子3により撮像された連続する2つのフレーム画像データに含まれる輝度情報を比較することで、像の動き方向および動き量を検出し、第1動きベクトルを演算する。実際には、像の動きから手振れ相当の動きベクトルの演算を行う。
センタバイアス除去部38は、動きベクトル演算部41の出力である第1動きベクトル(MV1)から、センタバイアス演算部37において演算された(像振れ補正レンズ6の目標位置から減算された)バイアス量を減算する。
基準値補正量演算部(基準値補正部)35は、センタバイアス除去部38においてセンタバイアス量が除去された第2動きベクトル(MV2)をもとに、基準値補正量を演算する。
そして、減算部(基準値補正部)42は、基準値演算部34の出力から、基準値補正量演算部35により求めた基準値補正量を減算する。
また、本実施形態においては、スイッチ部46が設けられており、撮像素子3の露光前はA側に接続され、減算部(基準値補正部)42により基準値補正量が減算された基準値が、減算部43において減算に用いられる。
また、撮像素子3の露光中はB側に接続され、露光直前における補正後の基準値の所定時間の平均値が、減算部43において減算に用いられる。
次に、本実施形態のブレ補正装置100の動作の流れについて説明する。
図3は、本実施形態のブレ補正装置100の動作の流れを示したフローチャートである。
カメラ1の電源がONにされた後、ブレ補正装置100は光学防振の為の演算を開始する。カメラによっては、半押しスイッチ45が押された場合、ブレ補正装置100が光学防振の為の演算を開始する(ステップS001)。
角速度センサ12の出力を、増幅部31で増幅した後、第1A/D変換部32によりA/D変換する(ステップS002)。
基準値演算部34は、角速度センサ12の出力のA/D変換後の信号を基に、演算上の角速度の基準値(ゼロdeg/s相当の値)を算出する。角速度の基準値は、温度特性や、起動直後のドリフト特性等により変化するため、例えば、工場出荷時における角速度センサ12の静止時出力を基準値に用いることはできない。
基準値を算出方法について、所定時間の移動平均を演算する方法や、LPF処理により演算する方法が知られている。本実施形態では、LPF処理による基準値演算を用いることとする。
図4は基準値演算部34を説明する図であり、図4(a)は、基準値演算部34(HPF)、図4(b)は基準値演算部34のLPF34aを示した図である。
LPF34のカットオフ周波数fcは、0.1[Hz]程度の低い周波数に設定するのが一般的である。これは、手ブレは1〜10[Hz程度の周波数が支配的であることに起因する。0.1[Hz]のfcであれば、手ブレ成分に与える影響は少なく、良好なブレ補正を行うことができる。
しかしながら、実際の撮影時には、構図の微調整(パンニング検出できないレベルの)等、低周波の動きが加わるため、ω0演算結果に誤差を持ってしまうこともある。また、fcが低い(時定数が大きい)為に、一端誤差が大きくなってしまった場合、真値に収束するまでに時間を要してしまうという課題がある。本実施形態は、このω0の誤差を補正するものである。
図3に戻り、第1動きベクトルMV1の情報が更新された場合(S004,YES)、S005へ進み、更新されていない場合(S004,NO)は、S006へ進む。なお、このS004〜S005の説明については後に詳述する。
また、露光中は第1動きベクトルMV1の情報が得られないため、このステップは、露光直前までの実施となる。
基準値減算後の角速度センサ12の出力を積算し、焦点距離、被写体距離、撮影倍率、ブレ補正レンズ特性情報を基に、ブレ補正レンズ群6の目標位置を演算する(S006)。
ブレ補正レンズ群6が可動端へ到達することを防ぐため、センタバイアス処理を行う(S007)。
センタバイアス処理の方法については、目標位置情報に応じてバイアス量を設定する方法や、HPF処理(S006にて)等、種々あるが、ここでは方法は問わない。
センタバイアス成分を加味した目標位置情報と、ブレ補正レンズ位置情報の差分から、レンズ駆動量を演算する(S008)。
ブレ補正レンズ群6を目標位置まで駆動させ(S009)、S002へ戻る。
次に、基準値補正(S004〜S005、S011〜S016)について説明する。図5は、基準値補正演算を示すフローチャートである。
上述のように、第1動きベクトルMV1の情報が更新された場合(S004)、S005へ進む。更新されていない場合は、S006へ進む。
光学ブレ補正の制御周期は、MV1の更新周期に対して十分早い為、MV1が更新されるまでは、通常の防振と同様の演算処理を行う。ここでは、光学ブレ補正の制御周期1[ms]、第1動きベクトルMV1の更新周期:33[ms](=30[fps])とする。第1動きベクトルMV1の演算方法については、公知技術を用いる。
受信した第1動きベクトルMV1を全て合計する(S011)。
S007にて演算したセンタバイアス成分を、第1動きベクトルMV1と同一スケールに換算する(S012)。
換算方法は、焦点距離、被写体距離、撮影倍率、第1動きベクトルMV1の分解能情報を基に演算する。
Bias_MV=Bias_θ*f(1+β)/MV_pitch

Bias_MV:センタバイアス成分(動きベクトル同一スケール)
Bias_θ:センタバイアス成分(角度)
f:焦点距離
β:撮影倍率
MV_pitch:MV1ピッチサイズ
また、第1動きベクトルMV1は検出するまでに遅れ時間が発生するため、センタバイアス成分も、第1動きベクトルMV1と同等の遅れ時間を持たせることが好ましい。例えば、30[fps]で、3フレーム分の遅れ時間を持っている場合、約100[ms]遅れることになる。このため、100[ms]前のバイアス情報を用いることで、より正確に第1動きベクトルMV1に含まれる、センタバイアス成分が演算できる。
S012で演算したセンタバイアス成分を第1動きベクトルMV1から減算する(S013)。これにより、基準値誤差による第2動きベクトルMV2の情報を取得することができる。
最新の第2動きベクトルMV2(n)と1フレーム前の第2動きベクトルMV2(n−1)の差分:MV_diffを取得(S014)。
MV_diffを基に、基準値を補正する量を設定する。基準値は、以下の考えにより、補正量を設定する(S015)。

MV_diff>0:ω0_comp=−ω0_comp_def
MV_diff<0:ω0_comp=+ω0_comp_def
MV_diff=0:ω0_comp=0

ω0_comp :基準値補正量
ω0_comp_def:基準値補正常数
S015にて演算したω0_compをS003にて演算した基準値から減算する(S016)。具体的には、図4(b)中の、V4’の値を補正する。
ここで、動きベクトル情報を用いて角速度基準値を補正するが、動きベクトル情報は、半押し中のみしか得ることができない。このため、露光中は、補正を行わない基準値演算に切換える。
説明のために、まず、比較形態について説明する。図6は、角速度(ω5)が加わった場合の、角速度基準値ω0の演算結果を示したものである。
破線で示したω01は、角速度情報のみを用いて補正を行わなかった場合の基準値を演算した結果を示す。
一点鎖線のω02は、露光前は動きベクトル情報を用いて補正を行うが、露光後は補正を行わない場合の基準値の結果である。
図中、時刻t1は、レリーズスイッチが押された時刻である。
t1以前では、角速度基準値ω02は、補正を行わない場合のω01に対してより真値に近い値をとっている。しかし、t1以降は、ω01に対しての改善は僅かとなっている。
また、補正後露光中の基準値(露光前のみ補正)は、半押し中に対して悪化してしまう場合があることを示しており、比較形態においては、基準値補正の効果が薄れてしまう、という課題がある。
本実施形態では、上記比較形態の課題を解決するため、露光中の基準値ω03Aは、露光直前の基準値ω03Bを基に設定する。具体的には、露光中の基準値ω03Aは、露光直前のω03Bの所定時間T1内の平均値を用いる。
この処理により、露光中においても、より真値に近いω0値をとることが可能となり、防振性能が向上する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して、平均値を取得するための所定時間T1を、焦点距離により変更する。それ以外は同様であるので同様な部分の説明は省略する。
本実施形態において、平均値を取得するための所定時間T1を、焦点距離により変更する理由は以下の通りである。
図7は、焦点距離が異なる場合の角速度基準値波形(半押し中)を示すグラフである。
図示するように、角速度基準値を補正するシステムにおいては、動きベクトル情報を用いて、焦点距離が長い場合(ω0_f=長)と焦点距離が短い場合(ω0_f=短)に比べて補正効果が高い傾向にある。これは、焦点距離が長いほど、微小なω0誤差も動きベクトル情報として検出できる為である。
また、第1実施形態に示した様に、露光中の基準値をレリーズ直前の値とする場合、焦点距離が短い場合の方が、焦点距離が長い場合に対して、誤差が大きくなる確率が増すことになる。
図8は、平均値を取得する時間T1と、焦点距離との関係を示した図である。本実施形態では、焦点距離が短い場合には、図8に示すように平均値を取得する所定時間T1を長めに設定する。
これによって、より誤差の少ない値をとることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態に対して、平均値を取得するための所定時間T1を、動きベクトルの検出分解能によって変更する。それ以外は同様であるので同様な部分の説明は省略する。
図9は、平均値を取得する時間T1と、分解のとの関係を示した図である。本実施形態では、分解能が高い場合には、図9に示すように平均値を取得する所定時間T1を長めに設定する。理由は、第2実施形態と同様である。
これによって、より誤差の少ない値をとることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1実施形態に対して、平均値を取得するための所定時間T1を、焦点距離と分解能に応じて変更する点が異なる。それ以外は同様であるので同様な部分の説明は省略する。
図10は、平均値を取得する時間T1と、分解能及び焦点距離との関係を示した図である。本実施形態では、分解能が高い場合には、図10に示すように平均値を取得する所定時間T1を長めに設定する。そして、焦点距離が長いほど図10に示すように平均値を取得する所定時間T1を長めに設定する。
これによって、より誤差の少ない値をとることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態は、第1実施形態に対して、角速度基準値の演算時間が所定時間T2以上である場合のみ、露光中の基準値を、所定時間:T1間の平均値とする点が異なる。それ以外は同様であるので同様な部分の説明は省略する。
基準値演算時間がT2に満たない場合は、基準値演算処理(図4のLPF処理)により、露光中の基準値を演算する。
これは、基準値演算は、時定数の大きな(fc=0.1[Hz]程度)LPF処理により演算しているため、基準値演算が収束するためにはある程度の時間が必要となるからである。
基準値演算が収束しきっていない場合に、前述の処理(露光中の基準値を一定とする)を行った場合、むしろ、誤差を悪化させてしまう場合がある。このため、演算時間により露光中処理を切換える必要がある。
以下に演算開始直後の基準値演算結果の一例を示す。
図11は、時刻t0時点で、基準値演算を開始した場合の波形例である。動きベクトル情報を用いる事で、基準値の収束性も改善されているが、それでも、安定するまでに、時間がかかっている(T2)。この為、t0〜t1間にレリーズされた場合に、実施形態1〜4に記載した処理を行うと、むしろ誤差を悪化させてしまう場合もある。
そこで、実施形態1〜4の処理を実施する際は、基準値の演算時間が、所定時間T2以上経過している場合にのみ行うこととする。
また、実施形態2〜3と同様の理由により、所定時間T2は、焦点距離、動きベクトル検出分解能によって変更してもよい。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
本実施形態では、ブレ補正レンズ群を移動させることによりブレ補正を行う形態について説明したが、これに限定されない。例えば、撮像素子を移動させることによりブレ補正を行うものであっても良く、またブレ補正レンズ群と撮像素子とを移動させることによりブレ補正を行うものであっても良い。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:カメラ、1A:カメラ筐体、1B:レンズ鏡筒、2A:カメラCPU、2B:レンズCPU、3:撮像素子、4:ズームレンズ群、5:フォーカスレンズ群、6:ブレ補正レンズ群、7:ズームレンズ群駆動機構、8:フォーカスレンズ群駆動機構、9:ブレ補正レンズ群駆動機構、12:角速度センサ、21:レンズ位置検出部、31:増幅部、32:第1A/D変換部、33:第2A/D変換部、34:基準値演算部、35:センタバイアス除去部、35:基準値補正量演算部、36:目標位置演算部、37:センタバイアス演算部、38:センタバイアス除去部、39:駆動量演算部、40:信号処理部、41:ベクトル演算部、42:基準値補正部、43:減算部、100,200:ブレ補正装置

Claims (7)

  1. 光学部材のブレを補正するブレ補正装置において、
    前記光学部材の角速度を検出する角速度センサと、
    前記角速度センサの出力信号の基準値を演算する基準値演算部と、
    入力した被写体像光に基づき、連続するフレームごとの画像信号を生成する撮像素子と、
    前画像信号を基に、前記フレームの間の画像の動きベクトルを演算する動きベクトル演算部と、
    前記動きベクトルを基に、前記基準値を補正する基準値補正部と、
    前記角速度センサの前記出力信号及び前記補正後の基準値を基に、前記光学部材をブレ補正させるために移動させる光学素子の目標位置を演算する目標位置演算部と、
    を備え、
    前記目標位置演算部は、
    前記撮像素子の露光中は、露光前における前記補正後の基準値を基に、前記目標位置を演算すること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  2. 請求項1に記載のブレ補正装置において、
    前記目標位置演算部は、
    前記露光中において、露光前における前記補正後の基準値を第1の時間で平均した平均基準値を基に、前記目標位置を演算すること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  3. 請求項2に記載のブレ補正装置において、
    前記光学部材はレンズ鏡筒であり、
    前記レンズ鏡筒の焦点距離が長いとき、前記1の時間を短くすること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  4. 請求項2または3に記載のブレ補正装置において、
    前記第1の時間を、前記動きベクトルの分解能が小さいほど短くすること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  5. 請求項2から4のいずれか1項に記載のブレ補正装置において、
    前記基準値の演算時間が第2の時間以上である場合のみ、露光中の基準値を、前記第1の時間の平均値とすること、
    を特徴とするブレ補正装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のブレ補正装置を備えるレンズ鏡筒。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載のブレ補正装置を備えるカメラ。
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