JP2015105315A - 有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体、ならびに当該スチレンスルホン酸リチウム共重合体を用いた帯電防止剤 - Google Patents
有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体、ならびに当該スチレンスルホン酸リチウム共重合体を用いた帯電防止剤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】プラスチックや繊維の帯電防止剤、顔料、樹脂、導電性ポリマーなどの分散剤として有用な有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体を提供する。【解決手段】パラスチレンスルホン酸リチウムを用いてなる有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体、及び当該共重合体を用いた帯電防止剤、親水性コーティング剤、及び分散剤。【選択図】なし
Description
本発明は、有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体、ならびに当該スチレンスルホン酸リチウム共重合体を用いた帯電防止剤に関する。
プラスチック、繊維、紙などの帯電防止剤として、低分子型帯電防止剤(一般的には低分子界面活性剤)、ポリマー型帯電防止剤、カーボンブラックなどが工業的に使用されている。
しかし、低分子型帯電防止剤をプラスチック等の基材へ塗布、又は練り込む方法は、帯電防止効果の持続性が低く、さらに帯電防止効果の湿度依存性が大きい欠点がある。カーボンブラックを添加する方法では、これらの欠点は改善されるが、20〜30wt%とかなり多量のカーボンブラックを添加する必要があるため、基材の物性低下や外観不良を招くなど、別の欠点がある。
しかし、低分子型帯電防止剤をプラスチック等の基材へ塗布、又は練り込む方法は、帯電防止効果の持続性が低く、さらに帯電防止効果の湿度依存性が大きい欠点がある。カーボンブラックを添加する方法では、これらの欠点は改善されるが、20〜30wt%とかなり多量のカーボンブラックを添加する必要があるため、基材の物性低下や外観不良を招くなど、別の欠点がある。
ポリマー型帯電防止剤は、低分子型帯電防止剤に比べて基材からの脱落が起こり難いため、一般に永久帯電防止剤と言われている。ポリマー型帯電防止剤は、通常、親水基を有するポリマーであり、親水基の種類により、非イオン性、カチオン性、アニオン性、及び両性に分類される。この内、帯電防止剤として最も多用されているのは、非イオン性ポリマーであり、例えば、ポリエーテルエステルアミド、ポリエチレンオキサイド−エピクロルヒドリン共重合体、ポリエチレンオキサイドでグラフト変性したエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体などが工業的に使用されている。その他、カチオン性ポリマーも広く利用されており、カチオン性モノマーとして、メタクリル酸ジメチルアミノエチルのメチルクロライド塩等を用いた第4級アンモニウム塩基含有共重合体など、多数のカチオン性ポリマーが実用化されている。一方、アニオン性ポリマーは、帯電防止剤としての実用例が少なく、わずかにエチレン−メタクリル酸カリウム共重合体やポリスチレンスルホン酸塩が知られているのみである。また、両性については、ベタイン構造を有する低分子界面活性剤が有名だが、ポリマー型はほとんど知られていない。
低分子型、ポリマー型に関わらず、一般に、帯電防止効果はカチオン性が最も高く、次いで両性、アニオン性の順で、ノニオン性が最も低いと言われている。一方、耐熱性はアニオン性が最も高く、次いでノニオン性、両性の順で、カチオン性が最も低いと言われている(例えば特許文献1、非特許文献1)。実際、融点及び加工温度が高く、使用環境が厳しいポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリフェニレンエーテルなどのエンジニアリングプラスチック用の帯電防止剤として、耐熱性に優れるアニオン性の帯電防止剤が一部使用されている。しかし、そのほとんどが、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムやアルキルスルホン酸ナトリウムなどの低分子型アニオン界面活性剤であり、帯電防止効果の持続性に課題がある。そこで、エンジニアリングプラスチックに適用可能な、帯電防止効果の持続性と耐熱性を兼ね備えたポリマー型帯電防止剤が強く求められていた。
アニオン性ポリマー型帯電防止剤のプラスチックへの適用が難しい理由は、アニオン性ポリマーとプラスチックとの相溶性が悪いためである。一般的なアニオン性ポリマーは水溶性が強くて有機溶剤への溶解性が悪く、プラスチックとの相溶性が乏しいため、疎水性が高いプラスチックへの分散、又は表面への均一塗布が困難である。
代表的なアニオン性ポリマーとして、ポリスチレンスルホン酸塩(以下、「ポリスチレンスルホン酸」を「PSS」といい、「ポリスチレンスルホン酸塩」を[PSS塩」と言うことがある)がある。PSS塩は、水中でのスチレンスルホン酸塩のラジカル重合、又はハロゲン化溶媒中でのポリスチレンのスルホン化によって製造されている。PSS塩は合成糊、(顔料、樹脂、カーボン材料、研磨粒子、シリカ粒子、導電性ポリマー、写真用ハロゲン化銀などを分散させるための)分散剤、洗浄剤、スケール防止剤、導電性ポリマードーパント、レオロジー制御剤、イオン交換樹脂として利用されるほか、古くから帯電防止剤としての利用が知られている。例えば、PSSナトリウムの水溶液は、水と馴染み易い紙の帯電防止剤として使用できることが知られている(特許文献2)。しかし、PSSナトリウムは、相溶性の問題から、プラスチックの帯電防止剤として使用するのは難しく、例えば、PSSナトリウム塩をPSSの高級アミン塩に変換することにより、プラスチックとの相溶性を高める必要がある(例えば、特許文献3、4)。しかしながら、PSSナトリウム塩をPSS高級アミン塩に変換するプロセスは煩雑でコストアップを招き、さらに、アミン塩に変換する(カチオン交換法)ことでポリマーの耐熱性が著しく低下する問題がある。ハロゲン化溶媒中でポリスチレンをスルホン化してスチレンスルホン酸を製造した後、アミン中和することによりPSSアミン塩を製造する方法は、上記したカチオン交換法ほどのコストアップは現状ではないが、エチレンクロライドなどのハロゲン化溶媒や硫酸などを多量に使用するため、環境、安全への負荷が大きい問題がある。
一方、ポリエステルフィルムの帯電防止剤として、PSSアンモニウム塩、PSSナトリウム塩、PSSリチウム塩、又はPSSホスホニウム塩を含む塗布剤が知られている(例えば、特許文献5)。しかしながら、当該塗布剤は、スルホン酸塩などの親水性基を有する水溶性ポリエステル樹脂を主成分とし、PSS塩はマイナー成分である。また、塗布剤の主溶媒は、プラスチックへの濡れ性が乏しい水であるため、フッ素系界面活性剤を添加したり、基材であるポリエステルフィルムを予めコロナ処理することによって親水化する必要がある。また、当該文献には、PSS共重合体(塩)、あるいはPSSリチウム塩の組成と溶解性については一切言及されていない。
また、ポリオレフィンへPSS塩を練り込むことにより、ポリオレフィンの帯電を防止する方法が知られている(例えば、特許文献6)。しかしながら、帯電防止効果を発現させるためには、ポリエーテルエステルアミド等のノニオン性ポリマーを、PSS塩の1〜500倍量練り込む必要がある。また、PSSナトリウム塩、PSSアンモニウム塩の他に、PSS共重合体塩の使用も可能と記載されているが、PSS共重合体(塩)、あるいはPSSリチウム塩の組成と溶解性については一切言及されていない。
工業材料、60巻、12号、60〜66頁、2012年
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、帯電防止剤として有用な、有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体(以下「PSSリチウム共重合体」とも言う)を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、パラスチレンスルホン酸リチウム共重合体が、有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れ、帯電防止剤として有用なことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、パラスチレンスルホン酸リチウムを用いて製造される、下記繰り返し構造単位Aおよび下記繰り返し構造単位Bを有する有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体に関する。
〔繰り返し構造単位A、B中、Mはリチウムカチオンを、Qはラジカル重合性モノマー残基又はラジカル反応性ポリマー残基を表し、nは1以上の整数を、mは1以上の整数を表す。〕
ここで、本発明のPSSリチウム共重合体のエタノールに対する溶解度[(共重合体の重量/溶液の重量)×100]は10wt%以上であり、さらに示差熱−熱重量同時測定で求めた熱分解温度は300℃以上である。
また、本発明のPSSリチウム共重合体のゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと言う)で求めた重量平均分子量は2千〜100万が好ましい。
また、上記繰り返し構造単位B中のQとしては、メタクリル酸エステル残基、N−置換マレイミド残基、フマル酸ジエステル残基、スチレン残基、スチレン誘導体残基、及びポリマーアゾ重合開始剤残基、チオール末端ポリマー残基などのラジカル反応性ポリマー残基であるのが好ましい。上記メタクリル酸エステル残基としては、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチルなどのラジカル重合性モノマー残基が好ましく、上記N−置換マレイミド残基としては、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、などのラジカル重合性モノマー残基が好ましく、上記フマル酸エステル残基としては、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ビス2−エチルヘキシルなどのラジカル重合性モノマー残基が好ましい。
次に、本発明は、上記PSSリチウム共重合体を用いた帯電防止剤、親水性コーティング剤、分散剤に関する。
ここで、本発明のPSSリチウム共重合体のエタノールに対する溶解度[(共重合体の重量/溶液の重量)×100]は10wt%以上であり、さらに示差熱−熱重量同時測定で求めた熱分解温度は300℃以上である。
また、本発明のPSSリチウム共重合体のゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと言う)で求めた重量平均分子量は2千〜100万が好ましい。
また、上記繰り返し構造単位B中のQとしては、メタクリル酸エステル残基、N−置換マレイミド残基、フマル酸ジエステル残基、スチレン残基、スチレン誘導体残基、及びポリマーアゾ重合開始剤残基、チオール末端ポリマー残基などのラジカル反応性ポリマー残基であるのが好ましい。上記メタクリル酸エステル残基としては、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチルなどのラジカル重合性モノマー残基が好ましく、上記N−置換マレイミド残基としては、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、などのラジカル重合性モノマー残基が好ましく、上記フマル酸エステル残基としては、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ビス2−エチルヘキシルなどのラジカル重合性モノマー残基が好ましい。
次に、本発明は、上記PSSリチウム共重合体を用いた帯電防止剤、親水性コーティング剤、分散剤に関する。
本発明のパラスチレンスルホン酸リチウムを用いて製造されてなるパラスチレンスルホン酸リチウム共重合体は、有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れるため、プラスチックや繊維の帯電防止剤として有用である。
本発明は、パラスチレンスルホン酸リチウムを用いて製造される、繰り返し構造単位A、および繰り返し構造単位Bを有する有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体に関する。
ここで、「有機溶剤への溶解性が優れた」とは、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、エチレングルコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、エチレングルコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのアルコール系溶媒、及びこれらアルコール系溶媒と30wt%以下の水からなる水性溶媒に対する常温での溶解度が5wt%以上であることを意味する。より具体的には、例えば、溶解性の指標として、エタノールに対する常温での溶解度[(共重合体の重量/溶液の重量)×100]は10wt%以上、あるいは、1−メトキシ−2−プロパノール70wt%/エタノール30wt%混合溶媒に対する常温での溶解度[(共重合体の重量/溶液の重量)×100]は5wt%以上である。特に、溶解度の上限に制限はなく、高いほど好ましい。
また、「耐熱性が優れた」とは、窒素雰囲気、昇温速度10℃/分の条件下、示差熱−熱重量同時測定(TG−DTA)で求めた熱分解温度(元のサンプル重量が5wt%減少した温度であり、Td5とも言う)が高いほど好ましいが、少なくとも300℃以上であることを意味する。
ここで、「有機溶剤への溶解性が優れた」とは、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、エチレングルコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、エチレングルコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのアルコール系溶媒、及びこれらアルコール系溶媒と30wt%以下の水からなる水性溶媒に対する常温での溶解度が5wt%以上であることを意味する。より具体的には、例えば、溶解性の指標として、エタノールに対する常温での溶解度[(共重合体の重量/溶液の重量)×100]は10wt%以上、あるいは、1−メトキシ−2−プロパノール70wt%/エタノール30wt%混合溶媒に対する常温での溶解度[(共重合体の重量/溶液の重量)×100]は5wt%以上である。特に、溶解度の上限に制限はなく、高いほど好ましい。
また、「耐熱性が優れた」とは、窒素雰囲気、昇温速度10℃/分の条件下、示差熱−熱重量同時測定(TG−DTA)で求めた熱分解温度(元のサンプル重量が5wt%減少した温度であり、Td5とも言う)が高いほど好ましいが、少なくとも300℃以上であることを意味する。
本発明のPSSリチウム共重合体は、繰り返し構造単位AおよびBを有するものであれば特に限定されるものではなく、ランダム共重合体、ブロック共重合体、又はグラフト共重合体であっても良い。ここで言うブロック共重合体とは、PSSリチウム鎖(上記繰り返し構造単位A)とPSSリチウムとは異なるポリマー鎖(上記繰り返し構造単位B)とが、共有結合を介してお互いがブロック的に結合したものであり、ジブロック、トリブロック、マルチブロック型などのタイプが含まれる。また、グラフト共重合体とは、PSSリチウム(上記繰り返し構造単位A)の幹に、PSSリチウムとは異なるポリマー鎖(上記繰り返し構造単位B)の枝が、あるいは、PSSリチウムとは異なるポリマー鎖(上記繰り返し構造単位B)の幹に、PSSリチウム(上記繰り返し構造単位A)の枝が共有結合を介してお互いが枝(グラフト)状に結合したものである。
本発明の特徴は、ポリスチレンスルホン酸共重合体塩を製造する際に、モノマーとしてパラスチレンスルホン酸リチウムを用いたことであり、以下に説明する。
工業的に入手可能なパラスチレンスルホン酸塩は、パラスチレンスルホン酸ナトリウムとパラスチレンスルホン酸リチウムである。パラスチレンスルホン酸アンモニウム、パラスチレンスルホン酸アミンは、研究用の試薬としては知られているが、製造プロセスが極めて煩雑であり、工業的な入手は困難である。パラスチレンスルホン酸塩は、スチレンと同等のラジカル重合性を有しており、種々のラジカル重合性モノマーとの共重合が可能である。しかし、パラスチレンスルホン酸ナトリウムを用いて得た共重合体は、有機溶剤への溶解性が極めて乏しい。本発明のポイントは、パラスチレンスルホン酸リチウムを用いることによって、各種PSSリチウム共重合体を簡便に製造することが可能であり、さらに当該共重合体が有機溶剤への溶解性と耐熱性に極めて優れることを見出したことである。
パラスチレンスルホン酸リチウム共重合体の有機溶剤への溶解性が向上した理由は必ずしも明確ではないが、リチウムカチオンの大きさがナトリウムカチオンよりも小さいことに起因していると考えられる。
工業的に入手可能なパラスチレンスルホン酸塩は、パラスチレンスルホン酸ナトリウムとパラスチレンスルホン酸リチウムである。パラスチレンスルホン酸アンモニウム、パラスチレンスルホン酸アミンは、研究用の試薬としては知られているが、製造プロセスが極めて煩雑であり、工業的な入手は困難である。パラスチレンスルホン酸塩は、スチレンと同等のラジカル重合性を有しており、種々のラジカル重合性モノマーとの共重合が可能である。しかし、パラスチレンスルホン酸ナトリウムを用いて得た共重合体は、有機溶剤への溶解性が極めて乏しい。本発明のポイントは、パラスチレンスルホン酸リチウムを用いることによって、各種PSSリチウム共重合体を簡便に製造することが可能であり、さらに当該共重合体が有機溶剤への溶解性と耐熱性に極めて優れることを見出したことである。
パラスチレンスルホン酸リチウム共重合体の有機溶剤への溶解性が向上した理由は必ずしも明確ではないが、リチウムカチオンの大きさがナトリウムカチオンよりも小さいことに起因していると考えられる。
本発明のPSSリチウム共重合体のGPCで求めた重量平均分子量に制限はないが、2千〜100万が好ましく、プラスチック基材へ塗布、又は練り込んだ場合の、塗膜の強度、基材の力学物性への影響、及び取扱い性を考慮すると、5千〜60万が好ましい。
この重量平均分子量は、モノマーに対する重合開始剤や連鎖移動剤の添加量によって容易に調整することができる。
この重量平均分子量は、モノマーに対する重合開始剤や連鎖移動剤の添加量によって容易に調整することができる。
本発明のPSSリチウム共重合体の製造に用いるパラスチレンスルホン酸リチウム以外のモノマーとしては、PSSリチウムラジカルによってラジカル重合が進行するもの、又はパラスチレンスルホン酸リチウムに対してラジカル重合開始剤になり得るラジカルを生じるもの(換言すれば、パラスチレンスルホン酸リチウムとラジカル共重合できるもの)であれば特に制限はない。例えば、スチレン、クロロスチレン、p−アミノスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、フロロスチレン、トリフロロスチレン、ニトロスチレン、シアノスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−シアノスチレン、p−アセトキシスチレン、p−t-ブトキシスチレン、p−塩化p−スチレンスルホニル、エチルp−スチレンスルホニル、メチルp−スチレンスルホニル、プロピルp−スチレンスルホニル、4−ビニル安息香酸、p-トリメトキシシリルスチレン、3−イソプロペニル−α,α’−ジメチルベンジルイソシアネート、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドなどのスチレン類、イソブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−フェニルビニルアルキルエーテル、ニトロフェニルビニルエーテル、シアノフェニルビニルエーテル、クロロフェニルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ボルニル、アクリル酸2−エトキシエチル、アクリル酸2−ブトキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸メトキシエチレングリコール、アクリル酸エチルカルビトール、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル、ポリエチレングリコールアクリレート、アクリル酸グリシジル、2−(アクリロイルオキシ)エチルフォスフェート、アクリル酸2,2,3,3−テトラフロロプロピル、アクリル酸2,2,2−トリフロロエチル、アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフロロプロピル、アクリル酸2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ボルニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸グリシジル、ポリエチレングリコールメタクリレート、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸メトキシエチレングリコール、メタクリル酸エチルカルビトール、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、2−(メタクリロイルオキシ)エチルフォスフェート、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、メタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチル、メタクリル酸3−(ジメチルアミノ)プロピル、メタクリル酸2−(イソシアナート)エチル、メタクリル酸2,4,6−トリブロモフェニル、メタクリル酸2,2,3,3−テトラフロロプロピル、メタクリル酸2,2,2−トリフロロエチル、メタクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフロロプロピル、メタクリル酸2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル、ジアセトンメタクリレートなどのメタクリル酸エステル類、イソプレンスルホン酸、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、2−(N−ピペリジルメチル)−1,3−ブタジエン、2−トリエトキシメチル−1,3−ブタジエン、2−(N,N−ジメチルアミノ)−1,3−ブタジエン、N−(2−メチレン−3−ブテノイル)モルホリン、2−メチレン−3−ブテニルホスホン酸ジエチルなどの1,3−ブタジエン類、N−フェニルマレイミド、N-(クロロフェニル)マレイミド、N-(メチルフェニル)マレイミド、N-(イソプロピルフェニル)マレイミド、N-(スルフォフェニル)マレイミド、N−メチルフェニルマレイミド、N−ブロモフェニルマレイミド、N−ナフチルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−メトキシフェニルマレイミド、N−カルボキシフェニルマレイミド、N−(ニトロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(4−アセトキシ−1−ナフチル)マレイミド、N−(4−オキシ−1−ナフチル)マレイミド、N−(3−フルオランチル)マレイミド、N−(5−フルオレセイニル)マレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、N−(2,3−キシリル)マレイミド、N−(2,4−キシリル)マレイミド、N−(2,6−キシリル)マレイミド、N−(アミノフェニル)マレイミド、N−(トリブロモフェニル)マレイミド、N−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、N−(3,5−ジニトロフェニル)マレイミド、N−(9−アクリジニル)マレイミド、マレイミド、N-(スルフォフェニル)マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−メトキシフェニルマレイミドなどのマレイミド類、フマル酸ジブチル、フマル酸ジプロピル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジシクロヘキシル、フマル酸ビス2−エチルヘキシル、フマル酸ドデシルなどのフマル酸ジエステル類、フマル酸ブチル、フマル酸プロピル、フマル酸エチルなどのフマル酸モノエステル類、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジエチルなどのマレイン酸ジエステル類、マレイン酸ブチル、マレイン酸プロピル、マレイン酸エチル、マレイン酸ジシクロヘキシルなどのマレイン酸モノエステル類、無水マレイン酸、無水シトラコン酸などの酸無水物、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、N−メチロールアクリルミド、スルフォフェニルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−1−メチルスルホン酸、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロライドなどのアクリルアミド類、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、イソプロピルメタクリルアミド、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロライドなどのメタクリルアミド類、その他、ビニルピロリドン、スルフォフェニルイタコンイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、α−シアノエチルアクリレート、シトラコン酸、無水シトラコン酸、ビニル酢酸、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサミック酸ビニル、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、モノ2−(メタクリロイルオキシ)エチルフタレート、モノ2−(メタクリロイルオキシ)エチルサクシネート、モノ2−(アクリロイルオキシ)エチルサクシネート、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメトキシシラン、アクロレイン、ビニルメチルケトン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、ビニルエチルケトン、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、デヒドロアラニン、二酸化イオウ、イソブテン、N−ビニルカルバゾール、ビニリデンジシアニド、パラキノジメタン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ノルボルネン、N−ビニルカルバゾール、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。これらの中で、パラスチレンスルホン酸リチウムとの共重合性や入手性などを考慮すると、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2,2,2−トリフロロエチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、フマル酸ジブチル、フマル酸ジエチル、フマル酸2−エチルヘキシル、スチレン、スチレン誘導体が好ましい。
上記したパラスチレンスルホン酸リチウム以外の他のモノマーの使用割合は、全モノマー中に99wt%以下、好ましくは10〜90wt%程度、さらに好ましくは30〜90wt%程度である。99wt%を超えると、用途によっては極少量のパラスチレンスルホン酸リチウムの共重合によって、ポリマーにパラスチレンスルホン酸リチウムの特長を付与することができるが、本発明の主用途である帯電防止剤に利用する場合、パラスチレンスルホン酸リチウムの特徴が発現し難くなり、好ましくない。他のモノマー(後記する他のポリマーを含む)が10wt%未満では、溶解性やプラスチックとの相溶性が不十分となり好ましくない。
次に、本発明のPSSリチウム共重合体の製造法について説明する。
PSSリチウム共重合体の製造法は、特に限定するものではないが、第1例として、一般的なラジカル重合による方法を例示する。例えば、反応容器に極性溶媒又は水性溶媒ならびにパラスチレンスルホン酸リチウムとラジカル共重合可能な他のモノマーの混合物の均一溶液を仕込み、必要に応じて分子量調節剤を加え、系内を脱酸素した後、所定温度に加熱し、ラジカル重合開始剤を添加しながら重合すれば良い。この際、急激な重合を避けるため、及び低分子量域での分子量制御性を考慮する場合、最初に全てのモノマー混合物を反応容器に仕込むのではなく、各々のモノマーを、重合開始剤や分子量調節剤と共に、反応容器に少量ずつ連続添加するのが好ましい。
PSSリチウム共重合体の製造法は、特に限定するものではないが、第1例として、一般的なラジカル重合による方法を例示する。例えば、反応容器に極性溶媒又は水性溶媒ならびにパラスチレンスルホン酸リチウムとラジカル共重合可能な他のモノマーの混合物の均一溶液を仕込み、必要に応じて分子量調節剤を加え、系内を脱酸素した後、所定温度に加熱し、ラジカル重合開始剤を添加しながら重合すれば良い。この際、急激な重合を避けるため、及び低分子量域での分子量制御性を考慮する場合、最初に全てのモノマー混合物を反応容器に仕込むのではなく、各々のモノマーを、重合開始剤や分子量調節剤と共に、反応容器に少量ずつ連続添加するのが好ましい。
反応溶媒は特に限定するものではないが、パラスチレンスルホン酸リチウム及び共重合可能な他のモノマー(コモノマー)の溶解性、並びに帯電防止剤としての利用を考慮すると、有機溶剤又は水と有機溶剤の混合物が好ましい。有機溶剤としては、パラスチレンスルホン酸リチウムとコモノマーの混合物が溶解する組成であれば制限はないが、例えば、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等があげられる。好ましくは、アセトン、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、およびジメチルホルムアミドである。
反応溶媒である有機溶剤又は水性溶媒の使用量は、モノマー全量100重量部に対し、通常、150〜2,000重量部である。
反応溶媒である有機溶剤又は水性溶媒の使用量は、モノマー全量100重量部に対し、通常、150〜2,000重量部である。
分子量調節剤は特に限定されるものではないが、例えば、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルチウラムジスルフィド、2,2’−ジチオジプロピオン酸、3,3’−ジチオジプロピオン酸、4,4’−ジチオジブタン酸、2,2’−ジチオビス安息香酸などのジスルフィド類、n−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオサリチル酸、3−メルカプト安息香酸、4−メルカプト安息香酸、チオマロン酸、ジチオコハク酸、チオマレイン酸、チオマレイン酸無水物、ジチオマレイン酸、チオグルタール酸、システイン、ホモシステイン、5−メルカプトテトラゾール酢酸、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸、3−メルカプトプロパン−1,2−ジオール、メルカプトエタノール、1,2−ジメチルメルカプトエタン、2−メルカプトエチルアミン塩酸塩、6−メルカプト−1−ヘキサノール、2−メルカプト−1−イミダゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、システイン、N−アシルシステイン、グルタチオン、N−ブチルアミノエタンチオール、N,N−ジエチルアミノエタンチオールなどのメルカプタン類、ヨードホルムなどのハロゲン化炭化水素、ジフェニルエチレン、p−クロロジフェニルエチレン、p−シアノジフェニルエチレン、α−メチルスチレンダイマー、ベンジルジチオベンゾエート、2−シアノプロプ−2−イルジチオベンゾエート、有機テルル化合物、イオウ、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム等が挙げられる。
分子量調節剤の使用量は、モノマー全量100重量部に対し、通常、0.1〜10重量部である。
分子量調節剤の使用量は、モノマー全量100重量部に対し、通常、0.1〜10重量部である。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジラウリルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、クミルパーオキシオクトエート、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などのパーオキサイド類、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1’−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジサルフェートジハイドレート、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]}ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]テトラハイドレート、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルメタン)、4,4’−ジアゼンジイルビス(4−シアノペンタン酸)・α−ヒドロ−ω−ヒドロキシポリ(オキシエチレン)重縮合物などのアゾ化合物等があげられる。また、必要に応じて、アスコルビン酸、エリソルビン酸、アニリン、三級アミン、ロンガリット、ハイドロサルファイト、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤を併用しても良い。
ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマー全量100重量部に対し、通常、0.1〜10重量部である。
ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマー全量100重量部に対し、通常、0.1〜10重量部である。
重合条件は特に限定するものではないが、不活性ガス雰囲気下、20〜120℃で、4〜50時間加熱すれば良く、重合溶媒、モノマー組成、及び重合開始剤種によって適宜調整すれば良い。
本発明のPSSリチウム共重合体は、上記の一般的なラジカル重合でも製造できるが、リビング重合法を適用すれば分子量分布を狭くしたり、ブロック共重合体を製造することもできる。
リビングラジカル重合法としては、例えば、原子移動重合法、安定ニトロキシル媒介重合法、可逆的付加解裂移動重合法、有機テルル媒介重合法(高分子論文集、vol.64、No.6、pp.329、2007年)、ヨウ素移動重合法(特開2007−92014号公報;高分子論文集、vol.59、No.10、798頁、2010年;触媒、vol.54、No.4、257頁、2012年)、ホスフィンと二硫化炭素のコンプレックスを用いる重合法(特開2006−233012号公報)、トリアルキルボランを用いる方法(接着、50巻、4号、23頁、2006年)、α−メチルスチレンダイマーを用いる方法(特開2000−169531号公報)があげられ、これらの方法が本発明にも適用できる。
リビングラジカル重合法としては、例えば、原子移動重合法、安定ニトロキシル媒介重合法、可逆的付加解裂移動重合法、有機テルル媒介重合法(高分子論文集、vol.64、No.6、pp.329、2007年)、ヨウ素移動重合法(特開2007−92014号公報;高分子論文集、vol.59、No.10、798頁、2010年;触媒、vol.54、No.4、257頁、2012年)、ホスフィンと二硫化炭素のコンプレックスを用いる重合法(特開2006−233012号公報)、トリアルキルボランを用いる方法(接着、50巻、4号、23頁、2006年)、α−メチルスチレンダイマーを用いる方法(特開2000−169531号公報)があげられ、これらの方法が本発明にも適用できる。
リビングラジカル重合の具体例としては、水性溶媒中でパラスチレンスルホン酸リチウム以外のラジカル重合性モノマーをリビングラジカル重合後、本発明のパラスチレンスルホン酸リチウムを加え、さらにリビングラジカル重合を継続、又は、水性溶媒中でパラスチレンスルホン酸リチウムをリビングラジカル重合後、他のラジカル重合性モノマーを加え、さらにリビングラジカル重合を継続する。例えば、このようなリビングラジカル重合を行うことにより、PSSリチウムブロック共重合体を製造することができる。
さらに、上記した方法の他に、ポリマー反応によっても本発明のPSSリチウム共重合体を製造することができる。例えば、ポリマー型アゾ重合開始剤を用いてパラスチレンスルホン酸リチウムをラジカル重合することにより、アゾ開始剤由来のポリマー(上記繰り返し構造単位のB)とPSSリチウム(上記繰り返し構造単位のA)がブロック的に結合した、いわゆるブロック共重合体が得られる。ポリマーアゾ開始剤は特に限定されないが、例えば、和光純薬工業株式会社製のVPSシリーズ、VPEシリーズなどが使用できる。
また、メルカプト末端ポリマー(上記繰り返し構造単位のB)を連鎖移動剤として利用し、パラスチレンスルホン酸リチウムをラジカル重合すれば、PSSリチウム(上記繰り返し構造単位のA)と連鎖移動剤由来のポリマー(上記繰り返し構造単位のB)が、スルフィド結合を介してブロック的に結合した、ブロック共重合体が得られる。例えば、アルキルリチウム化合物を開始剤として、スチレン等をリビングアニオン重合した後、アニオン末端をエチレンスルフィドでキャップし、最後にアルコールなどの活性水素含有化合物を添加してアニオン重合成長末端を失活させることにより、メルカプト末端ポリスチレン等を得ることができる。あるいは、チオ酢酸を連鎖移動剤として利用し、酢酸ビニルをラジカル重合した後、末端及びポリマー主鎖をアルカリ等で加水分解することにより、メルカプト末端ポリビニルアルコール、あるいはメルカプト末端酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体を得ることができる。本発明のPSSリチウム共重合体は、従来のPSS塩に比べて有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れるため、プラスチックや繊維などの帯電防止剤として極めて有効である。
本発明のPSSリチウム共重合体が適用できる高分子材料としては、プラスチックや繊維の他に、ゴムや熱硬化樹脂なども含まれる。プラスチックとしては、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチレン、アセチル化セルロース、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレンブレンド等が挙げられる。ゴムとしては、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジンエ共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリウレタン、ポリクロロプレン、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリエピクロヒドリン等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
本発明のPSSリチウム共重合体を上記高分子材料に添加する方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、本発明のPSSリチウム共重合体を溶液又は粉末化して、液状、ペレット又は粉末状の高分子材料を均一に混合するか、又は本発明のPSSリチウム共重合体の溶液を、フィルム等に成形した高分子材料の表面に塗布し、乾燥させることによって、高分子材料に帯電防止性を付与することができる。
本発明のPSSリチウム共重合体の添加量は、高分子材料100重量部に対し、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。0.1重量部未満では十分な帯電防止性は得られず、一方20重量部を超えると高分子材料が有する力学物性等の性能を低下させる。
本発明のPSSリチウム共重合体の添加量は、高分子材料100重量部に対し、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。0.1重量部未満では十分な帯電防止性は得られず、一方20重量部を超えると高分子材料が有する力学物性等の性能を低下させる。
また、必要に応じて、本発明のPSSリチウム共重合体と従来の帯電防止剤を併用しても良い。例えば、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテル/ポリオレフィンブロック共重合体、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド/アリルグリシジルエーテル共重合体等の高分子型帯電防止剤、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジエタノールアミン等の低分子型帯電防止剤、n−ブチル−4−メチルピリジニウムヘキサフルオロホスファート、ビス(フルオロスルホニルイミド)カリウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニウムイミド)リチウム等のイオン性金属塩、あるいはカーボン材料等を、本発明のPSSリチウム共重合体100重量部に対して、100重量部まで併用しても良い。従来の帯電防止剤の添加量が100重量部を超えると、PSSリチウム共重合体の添加効果が薄まるため、好ましくは30重量部以下である。
本発明のPSSリチウム共重合体が添加、又は塗布された高分子材料は、帯電防止性、耐熱性に優れるため、電気電子部品(光学用部材、ディスプレイ画面などの画像表示用透明材料、各種フィルム、シート)、繊維、クリーンルーム等、静電気対策が必要とされる用途で、利用することができる。
さらに、本発明のPSSリチウム共重合体は、有機化合物との親和性が強い主鎖骨格の中に、強電解質であるスルホン酸基を有する構造(いわゆる界面活性剤)であることから、顔料、シリカ、樹脂、導電性ポリマー、カーボンナノ材料などの分散剤、メッキ液の改質剤、二次電池やキャパシター電極材料のバインダーや改質剤、親水性コーティング剤、イオン交換樹脂としての利用も期待される。
また、本発明のPSSリチウム共重合体は、用途に応じて、リチウム塩からアンモニウム塩、アミン塩、ホスホニウム塩、又はプロトン型へ変換して使用することもできる。例えば、PSSリチウム塩を強酸性型カチオン交換樹脂で処理してプロトン型へ変換した後、アンモニアやアミンで中和する方法、PSSリチウム共重合体と臭化テトラアルキルホスホニウムを混合し、カチオン交換する方法により調製することができる。
さらに、本発明のPSSリチウム共重合体は、有機化合物との親和性が強い主鎖骨格の中に、強電解質であるスルホン酸基を有する構造(いわゆる界面活性剤)であることから、顔料、シリカ、樹脂、導電性ポリマー、カーボンナノ材料などの分散剤、メッキ液の改質剤、二次電池やキャパシター電極材料のバインダーや改質剤、親水性コーティング剤、イオン交換樹脂としての利用も期待される。
また、本発明のPSSリチウム共重合体は、用途に応じて、リチウム塩からアンモニウム塩、アミン塩、ホスホニウム塩、又はプロトン型へ変換して使用することもできる。例えば、PSSリチウム塩を強酸性型カチオン交換樹脂で処理してプロトン型へ変換した後、アンモニアやアミンで中和する方法、PSSリチウム共重合体と臭化テトラアルキルホスホニウムを混合し、カチオン交換する方法により調製することができる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何らの制限を受けるものではない。
<GPC分子量及びモノマー重合転化率の測定>
モノマー重合転化率及びPSSリチウム共重合体の分子量は、下記の条件で測定した。
機種=東ソー製、HLC−8320GPC
カラム=TSK guardcolumn AW−H/TSK AW−3000/TSK AW−6000
溶離液=硫酸ナトリウム緩衝液(0.05mol/L)とアセトニトリルの体積比65:35wt%溶液
カラム温度=40℃、流量=0.6ml/min
検出器=UV検出器〔波長230nm(但し、メタクリル酸エステルモノマーは215nmで分析)〕、注入量=10μl
検量線=創和科学製の単分散ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(3K、15K、41K、300K、1000K、2350K、5000K)のピークトップ分子量と溶出時間から作成した。
<GPC分子量及びモノマー重合転化率の測定>
モノマー重合転化率及びPSSリチウム共重合体の分子量は、下記の条件で測定した。
機種=東ソー製、HLC−8320GPC
カラム=TSK guardcolumn AW−H/TSK AW−3000/TSK AW−6000
溶離液=硫酸ナトリウム緩衝液(0.05mol/L)とアセトニトリルの体積比65:35wt%溶液
カラム温度=40℃、流量=0.6ml/min
検出器=UV検出器〔波長230nm(但し、メタクリル酸エステルモノマーは215nmで分析)〕、注入量=10μl
検量線=創和科学製の単分散ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(3K、15K、41K、300K、1000K、2350K、5000K)のピークトップ分子量と溶出時間から作成した。
<有機溶剤への溶解性の評価>
真空乾燥した共重合体サンプルを30mlガラスサンプル瓶に採取した後、共重合体濃度が5wt%又は10wt%になるように各種溶剤を添加し、手でゆっくり振り混ぜながら、溶解性を目視観察した。
<耐熱性の評価>
共重合体の熱分解温度Td5(℃)(共重合体の分解によって、重量が5wt%減少する温度)は、下記の条件で測定した。
機種=マックサイエンスTG−DTA2000
分析試料=白金製オープンパンに5.0mg採取
標準試料=白金製オープンパンにAl2O3を5.0mg採取
昇温速度=10℃/min(常温から800℃まで)
窒素流量=50ml/min
真空乾燥した共重合体サンプルを30mlガラスサンプル瓶に採取した後、共重合体濃度が5wt%又は10wt%になるように各種溶剤を添加し、手でゆっくり振り混ぜながら、溶解性を目視観察した。
<耐熱性の評価>
共重合体の熱分解温度Td5(℃)(共重合体の分解によって、重量が5wt%減少する温度)は、下記の条件で測定した。
機種=マックサイエンスTG−DTA2000
分析試料=白金製オープンパンに5.0mg採取
標準試料=白金製オープンパンにAl2O3を5.0mg採取
昇温速度=10℃/min(常温から800℃まで)
窒素流量=50ml/min
<相溶性、及び帯電防止性の評価>
(1)コーティング組成物の調製
アルドリッチ社製のポリメタクリル酸メチル(分子量12万)4.00gを、水とエタノールの混合溶液[容積比エタノール/(エタノール+水)=80%]96.00gに加え、60℃で撹拌、溶解した。
また、上記エタノール水溶液100.00gに、本発明のPSSリチウム共重合体0.40gを加え、60℃で撹拌、溶解し、コーティング組成物とした(PSSリチウム共重合体の添加量は、ポリメタクリル酸メチル100重量部に対して10重量部)。
(2)相溶性
上記コーティング組成物を目視観察し、透明性(又は濁り度)から相溶性を評価した。
(3)表面抵抗率の測定
コロナ処理を施したポリエステルフィルム(フタムラ化学製PETフィルム)を50℃に加温し、バーコーターを用いて、50℃に加温した上記コーティング組成物を塗布した後(固形分塗工量100mg/m2)、60℃の熱風オーブン中で1時間乾燥し、試験片を作製した。
上記試験片を25℃、相対湿度50%雰囲気下で24時間放置した後、三菱化学製ハイレスタUP(MCP−HT450)を用い、25℃、相対湿度50%雰囲気下、電圧500V印加した1分後の表面固有抵抗率を測定した。
(1)コーティング組成物の調製
アルドリッチ社製のポリメタクリル酸メチル(分子量12万)4.00gを、水とエタノールの混合溶液[容積比エタノール/(エタノール+水)=80%]96.00gに加え、60℃で撹拌、溶解した。
また、上記エタノール水溶液100.00gに、本発明のPSSリチウム共重合体0.40gを加え、60℃で撹拌、溶解し、コーティング組成物とした(PSSリチウム共重合体の添加量は、ポリメタクリル酸メチル100重量部に対して10重量部)。
(2)相溶性
上記コーティング組成物を目視観察し、透明性(又は濁り度)から相溶性を評価した。
(3)表面抵抗率の測定
コロナ処理を施したポリエステルフィルム(フタムラ化学製PETフィルム)を50℃に加温し、バーコーターを用いて、50℃に加温した上記コーティング組成物を塗布した後(固形分塗工量100mg/m2)、60℃の熱風オーブン中で1時間乾燥し、試験片を作製した。
上記試験片を25℃、相対湿度50%雰囲気下で24時間放置した後、三菱化学製ハイレスタUP(MCP−HT450)を用い、25℃、相対湿度50%雰囲気下、電圧500V印加した1分後の表面固有抵抗率を測定した。
実施例1
(パラスチレンスルホン酸リチウム/N−フェニルマレイミド共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール230.00g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製、純度88.7%)20.48g、N−フェニルマレイミド15.69gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−65(和光純薬工業製)1.56gとエタノール94.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに5時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとN−フェニルマレイミドの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々98.4%と99.1%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約200g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/N−フェニルマレイミド共重合体31.3gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,800、重量平均分子量Mwは28,500だった。当該共重合体をPSS−1とした。
(パラスチレンスルホン酸リチウム/N−フェニルマレイミド共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール230.00g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製、純度88.7%)20.48g、N−フェニルマレイミド15.69gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−65(和光純薬工業製)1.56gとエタノール94.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに5時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとN−フェニルマレイミドの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々98.4%と99.1%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約200g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/N−フェニルマレイミド共重合体31.3gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,800、重量平均分子量Mwは28,500だった。当該共重合体をPSS−1とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−1の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−1とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−1を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−1の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−1とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−1を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
実施例2
(パラスチレンスルホン酸リチウム/スチレン共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール80.20g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)4.31g、スチレン18.18gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−601(和光純薬工業製)0.86gとエタノール103.50gからなる重合開始剤溶液を12時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに7時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとスチレンの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.1%と97.3%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約120g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/スチレン共重合体16.53gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,700、重量平均分子量Mwは21,400だった。当該共重合体をPSS−2とした。
(パラスチレンスルホン酸リチウム/スチレン共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール80.20g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)4.31g、スチレン18.18gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−601(和光純薬工業製)0.86gとエタノール103.50gからなる重合開始剤溶液を12時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに7時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとスチレンの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.1%と97.3%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約120g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/スチレン共重合体16.53gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,700、重量平均分子量Mwは21,400だった。当該共重合体をPSS−2とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−2の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−2とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−2を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−2の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−2とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−2を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
実施例3
(パラスチレンスルホン酸リチウム/スチレン共重合体の合成例2)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール95.12g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)16.53g、スチレン8.00gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−60(和光純薬工業製)0.65gとエタノール100.80gからなる重合開始剤溶液を11時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに4時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとスチレンの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.4%と99.6%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過し、パラスチレンスルホン酸リチウムに含まれる炭酸リチウムを濾別後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約130g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/スチレン共重合体19.54gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,300、重量平均分子量Mwは74,300だった。当該共重合体をPSS−3とした。
(パラスチレンスルホン酸リチウム/スチレン共重合体の合成例2)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール95.12g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)16.53g、スチレン8.00gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−60(和光純薬工業製)0.65gとエタノール100.80gからなる重合開始剤溶液を11時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに4時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとスチレンの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.4%と99.6%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過し、パラスチレンスルホン酸リチウムに含まれる炭酸リチウムを濾別後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約130g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/スチレン共重合体19.54gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,300、重量平均分子量Mwは74,300だった。当該共重合体をPSS−3とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−3の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−3とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−3を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−3の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−3とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−3を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
実施例4
(パラスチレンスルホン酸リチウム/フマル酸ジエチル共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール109.48g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)8.04g、フマル酸ジエチル6.30gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−60(和光純薬工業製)0.45gとエタノール101.28gからなる重合開始剤溶液を11時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに4時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとフマル酸ジエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.7%と96.2%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約130g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/フマル酸ジエチル共重合体10.47gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは5,900、重量平均分子量Mwは21,400だった。当該共重合体をPSS−4とした。
(パラスチレンスルホン酸リチウム/フマル酸ジエチル共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール109.48g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)8.04g、フマル酸ジエチル6.30gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−60(和光純薬工業製)0.45gとエタノール101.28gからなる重合開始剤溶液を11時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに4時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとフマル酸ジエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.7%と96.2%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約130g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/フマル酸ジエチル共重合体10.47gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは5,900、重量平均分子量Mwは21,400だった。当該共重合体をPSS−4とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−4の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−4とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−4を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−4の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−4とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−4を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
実施例5
(パラスチレンスルホン酸リチウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール109.48g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)8.08g、メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル6.30gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−65(和光純薬工業製)0.56gとエタノール100.00gからなる重合開始剤溶液を11時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに3時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとメタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々98.2%と95.4%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約130g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種A)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体10.07gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは11,700、重量平均分子量Mwは49,800だった。当該共重合体をPSS−5とした。
(パラスチレンスルホン酸リチウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール109.48g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)8.08g、メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル6.30gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−65(和光純薬工業製)0.56gとエタノール100.00gからなる重合開始剤溶液を11時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに3時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとメタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々98.2%と95.4%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約130g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種A)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体10.07gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは11,700、重量平均分子量Mwは49,800だった。当該共重合体をPSS−5とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−5の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−5とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−5を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−5の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−5とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−5を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
実施例6
(パラスチレンスルホン酸リチウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体の合成例2)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール60.21g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)4.00g、メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル8.30gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−65(和光純薬工業製)0.48gとエタノール100.00gからなる重合開始剤溶液を11時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに3時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとメタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.3%と97.1%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約100g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種A)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体10.51gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは16,300、重量平均分子量Mwは68,300だった。当該共重合体をPSS−6とした。
(パラスチレンスルホン酸リチウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体の合成例2)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール60.21g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)4.00g、メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル8.30gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−65(和光純薬工業製)0.48gとエタノール100.00gからなる重合開始剤溶液を11時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに3時間、70℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸リチウムとメタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.3%と97.1%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約100g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種A)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体10.51gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは16,300、重量平均分子量Mwは68,300だった。当該共重合体をPSS−6とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−6の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−6とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−6を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−6の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−6とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−6を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
実施例7
(パラスチレンスルホン酸リチウム/メタクリル酸ドデシル共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール72.10g、10wt%酢酸エタノール溶液50mg、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)4.00g、メタクリル酸ドデシル6.30gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−60(和光純薬工業製)0.48gとエタノール100.00gからなる重合開始剤溶液を14時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに6時間、70℃で加熱を続けた。GPCで測定したパラスチレンスルホン酸リチウムの重合転化率はほぼ100%だった。メタクリル酸ドデシルの重合転化率は、当該GPC条件では測定できなかった。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約100g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種A)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/メタクリル酸ドデシル共重合体8.41gを得た。元素分析の結果は、炭素/水素/イオウ分=62.4/9.1/6.0wt%であり、当該ポリマーは、PSSリチウム/メタクリル酸ドデシル=43/57モル比=36/64重量比の共重合体であると判断した。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは14,400、重量平均分子量Mwは57,600だった。当該共重合体をPSS−7とした。
(パラスチレンスルホン酸リチウム/メタクリル酸ドデシル共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール72.10g、10wt%酢酸エタノール溶液50mg、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)4.00g、メタクリル酸ドデシル6.30gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、70℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−60(和光純薬工業製)0.48gとエタノール100.00gからなる重合開始剤溶液を14時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに6時間、70℃で加熱を続けた。GPCで測定したパラスチレンスルホン酸リチウムの重合転化率はほぼ100%だった。メタクリル酸ドデシルの重合転化率は、当該GPC条件では測定できなかった。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液からエタノールを約100g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種A)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/メタクリル酸ドデシル共重合体8.41gを得た。元素分析の結果は、炭素/水素/イオウ分=62.4/9.1/6.0wt%であり、当該ポリマーは、PSSリチウム/メタクリル酸ドデシル=43/57モル比=36/64重量比の共重合体であると判断した。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは14,400、重量平均分子量Mwは57,600だった。当該共重合体をPSS−7とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−7の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−7とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−7を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−7の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−7とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−7を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
実施例8
(パラスチレンスルホン酸リチウム/PEO共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール25.00g、純水25.10g、10wt%酢酸エタノール溶液50mg、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)4.00g、ポリエチレンオキサイド系マクロアゾ開始剤VPE−0201(和光純薬製)2.00gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで12時間加熱を続けた。GPCで測定したパラスチレンスルホン酸リチウムの重合転化率はほぼ100%だった。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液から溶媒を約35g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種A)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、90℃で6時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/ポリエチレンオキサイド共重合体3.26gを得た。元素分析で求めた共重合体のイオウ含量=12.2wt%から、当該ポリマーは、PSSリチウム/ポリエチレンオキサイド=73/27重量比の共重合体であると判断した。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは27,000、重量平均分子量Mwは91,800だった。当該共重合体をPSS−8とした。
(パラスチレンスルホン酸リチウム/PEO共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、エタノール25.00g、純水25.10g、10wt%酢酸エタノール溶液50mg、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製)4.00g、ポリエチレンオキサイド系マクロアゾ開始剤VPE−0201(和光純薬製)2.00gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで12時間加熱を続けた。GPCで測定したパラスチレンスルホン酸リチウムの重合転化率はほぼ100%だった。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ロータリーエバポレーターを用いて濾液から溶媒を約35g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種A)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、90℃で6時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウム/ポリエチレンオキサイド共重合体3.26gを得た。元素分析で求めた共重合体のイオウ含量=12.2wt%から、当該ポリマーは、PSSリチウム/ポリエチレンオキサイド=73/27重量比の共重合体であると判断した。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは27,000、重量平均分子量Mwは91,800だった。当該共重合体をPSS−8とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−8の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−8とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−8を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−8の溶解性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも明らかに優れ、耐熱性は、比較例5及び6の共重合体よりも明らかに優れた。さらに、PSS−8とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、比較例2〜6の共重合体及び比較例7〜8の重合体よりも優れるため、PSS−8を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、比較例2〜8よりも低く、帯電防止性が優れることが明らかである。
比較例1
アルドリッチ社製のポリメタクリル酸メチル(分子量12万)4.00gを、水とエタノールの混合溶液[容積比エタノール/(エタノール+水)=80%]96.00gに加え、60℃で撹拌、溶解し、コーティング組成物とした。
コロナ処理を施したポリエステルフィルム(フタムラ化学製PETフィルム)を50℃に加温し、バーコーターを用いて、50℃に加温した上記コーティング組成物を塗布した後(固形分塗工量100mg/m2)、60℃の熱風オーブン中で1時間乾燥し、試験片を作製した。表1に示したように、表面固有抵抗率は2×1015Ω/□であり、実施例に比べて著しく高いことが明らかである。
アルドリッチ社製のポリメタクリル酸メチル(分子量12万)4.00gを、水とエタノールの混合溶液[容積比エタノール/(エタノール+水)=80%]96.00gに加え、60℃で撹拌、溶解し、コーティング組成物とした。
コロナ処理を施したポリエステルフィルム(フタムラ化学製PETフィルム)を50℃に加温し、バーコーターを用いて、50℃に加温した上記コーティング組成物を塗布した後(固形分塗工量100mg/m2)、60℃の熱風オーブン中で1時間乾燥し、試験片を作製した。表1に示したように、表面固有抵抗率は2×1015Ω/□であり、実施例に比べて著しく高いことが明らかである。
比較例2
(パラスチレンスルホン酸ナトリウム/N−フェニルマレイミド共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水65.14g、アセトン65.00g、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)3.17g、N−フェニルマレイミド2.31g、α−メチルスチレンダイマー0.08gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.29g、純水40.00g及びアセトン40.00ggからなる重合開始剤溶液を3時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに7時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸ナトリウムとN−フェニルマレイミドの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々96.3%と100%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約150g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSナトリウム/N−フェニルマレイミド共重合体4.13gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,200、重量平均分子量Mwは20,100だった。当該共重合体をPSS−9とした。
(パラスチレンスルホン酸ナトリウム/N−フェニルマレイミド共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水65.14g、アセトン65.00g、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)3.17g、N−フェニルマレイミド2.31g、α−メチルスチレンダイマー0.08gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.29g、純水40.00g及びアセトン40.00ggからなる重合開始剤溶液を3時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに7時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸ナトリウムとN−フェニルマレイミドの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々96.3%と100%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約150g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのアセトンに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSナトリウム/N−フェニルマレイミド共重合体4.13gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,200、重量平均分子量Mwは20,100だった。当該共重合体をPSS−9とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−9の溶解性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−9とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−9を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−9の溶解性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−9とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−9を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
比較例3
(パラスチレンスルホン酸ナトリウム/スチレン共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水65.00g、アセトン65.00g、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)3.20g、スチレン1.40g、α−メチルスチレンダイマー0.08gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.30g、純水40.00g及びアセトン40.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに10時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸ナトリウムとスチレンの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.5%と95.3%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約150g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSナトリウム/スチレン共重合体3.40gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは8,700、重量平均分子量Mwは18,200だった。当該共重合体をPSS−10とした。
(パラスチレンスルホン酸ナトリウム/スチレン共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水65.00g、アセトン65.00g、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)3.20g、スチレン1.40g、α−メチルスチレンダイマー0.08gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.30g、純水40.00g及びアセトン40.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに10時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸ナトリウムとスチレンの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.5%と95.3%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約150g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSナトリウム/スチレン共重合体3.40gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは8,700、重量平均分子量Mwは18,200だった。当該共重合体をPSS−10とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−10の溶解性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−10とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−10を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−10の溶解性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−10とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−10を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
比較例4
(パラスチレンスルホン酸ナトリウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水36.00g、アセトン56.20g、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)7.28g、メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル5.12g、チオグリセロール0.08gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.66g、純水27.00g及びアセトン40.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに6時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸ナトリウムとメタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.1%と98.2%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約100g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSナトリウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体9.5gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは11,000、重量平均分子量Mwは38,000だった。当該共重合体をPSS−11とした。
(パラスチレンスルホン酸ナトリウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水36.00g、アセトン56.20g、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)7.28g、メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル5.12g、チオグリセロール0.08gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.66g、純水27.00g及びアセトン40.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに6時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸ナトリウムとメタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.1%と98.2%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約100g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSナトリウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体9.5gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは11,000、重量平均分子量Mwは38,000だった。当該共重合体をPSS−11とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−11の溶解性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−11とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−11を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−11の溶解性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−11とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−11を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
比較例5
(パラスチレンスルホン酸アンモニウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体の合成例1)
塩酸で再生した強酸性カチオン交換樹脂(オルガノ製、アンバーライトIR−120B)1000mlを充填したガラスカラムに、16wt%パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)水溶液625gを通液して、スチレンスルホン酸水溶液を回収した。素早くアンモニアで中和し、スチレンスルホン酸アンモニウム水溶液を得た。当該水溶液をロータリーエバポレータにて濃縮後、多量のアセトンに投入してスチレンスルホン酸アンモニウムの結晶を回収した(純度94.0%)。
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水35.00g、アセトン55.00g、上記パラスチレンスルホン酸アンモニウム6.65g、メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル5.11g、チオグリセロール0.08gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.66g、純水27.00g及びアセトン40.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに6時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸アンモニウムとメタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.5%と98.0%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約100g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、90℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSアンモニウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体9.6gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは11,000、重量平均分子量Mwは39,000だった。当該共重合体をPSS−12とした。
(パラスチレンスルホン酸アンモニウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体の合成例1)
塩酸で再生した強酸性カチオン交換樹脂(オルガノ製、アンバーライトIR−120B)1000mlを充填したガラスカラムに、16wt%パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)水溶液625gを通液して、スチレンスルホン酸水溶液を回収した。素早くアンモニアで中和し、スチレンスルホン酸アンモニウム水溶液を得た。当該水溶液をロータリーエバポレータにて濃縮後、多量のアセトンに投入してスチレンスルホン酸アンモニウムの結晶を回収した(純度94.0%)。
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水35.00g、アセトン55.00g、上記パラスチレンスルホン酸アンモニウム6.65g、メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル5.11g、チオグリセロール0.08gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.66g、純水27.00g及びアセトン40.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに6時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸アンモニウムとメタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチルの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.5%と98.0%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約100g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、90℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSアンモニウム/メタクリル酸2,2,2,−トリフロロエチル共重合体9.6gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは11,000、重量平均分子量Mwは39,000だった。当該共重合体をPSS−12とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−12の溶解性と耐熱性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−12とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−12を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−12の溶解性と耐熱性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−12とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−12を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
比較例6
(塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム/スチレン共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水65.00g、アセトン65.00g、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(アルドリッチ製、純度99.9%)2.88g、スチレン1.40gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.30g、純水40.00g及びアセトン40.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに10時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸ナトリウムとスチレンの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.3%と96.3%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約150g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、淡黄色粉末状の塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム/スチレン共重合体2.98gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,800、重量平均分子量Mwは20,100だった。当該共重合体をPSS−13とした。
(塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム/スチレン共重合体の合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた300mlガラスフラスコに、純水65.00g、アセトン65.00g、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム(アルドリッチ製、純度99.9%)2.88g、スチレン1.40gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、60℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)0.30g、純水40.00g及びアセトン40.00gからなる重合開始剤溶液を10時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに10時間、60℃で加熱を続けた。GPCを用いてパラスチレンスルホン酸ナトリウムとスチレンの重合転化率を追跡したところ、重合時間と共にほぼ同じ速度で各モノマーが消費され、最終的な重合転化率は各々99.3%と96.3%だった。重合挙動から、共重合が上手く進行したと判断した。
ロータリーエバポレーターを用いて重合溶液から溶媒を約150g留去して濃縮した。濃縮液を900mlのイソプロパノールに撹拌しながら少しづつ投入し、ポリマーを析出させ、定量濾紙(5種C)で濾別した。回収した湿潤ポリマーを、100℃で3時間真空乾燥することにより、淡黄色粉末状の塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム/スチレン共重合体2.98gを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは9,800、重量平均分子量Mwは20,100だった。当該共重合体をPSS−13とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−13の1−メトキシ−2−プロパノール/エタノール混合溶媒への溶解性は、実施例と同等だったが、耐熱性は明らかに劣った。さらに、PSS−13とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−13を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−13の1−メトキシ−2−プロパノール/エタノール混合溶媒への溶解性は、実施例と同等だったが、耐熱性は明らかに劣った。さらに、PSS−13とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−13を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
比較例7
(ポリパラスチレンスルホン酸リチウムの合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、純水300.07g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製、純度88.7%)10.01gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、80℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)1.00gと純水30.02gからなる重合開始剤溶液を3時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに3時間、80℃で加熱を続けた。GPCで測定したパラスチレンスルホン酸リチウムの重合転化率は99.4%だった。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ガラスシャーレに採取し、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウムを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは43,000、重量平均分子量Mwは120,500だった。当該共重合体をPSS−14とした。
(ポリパラスチレンスルホン酸リチウムの合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、純水300.07g、パラスチレンスルホン酸リチウム(東ソー有機化学製、純度88.7%)10.01gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、80℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)1.00gと純水30.02gからなる重合開始剤溶液を3時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに3時間、80℃で加熱を続けた。GPCで測定したパラスチレンスルホン酸リチウムの重合転化率は99.4%だった。
室温まで冷却した重合溶液を、定量濾紙(5種C)で濾過した後、ガラスシャーレに採取し、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSリチウムを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは43,000、重量平均分子量Mwは120,500だった。当該共重合体をPSS−14とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−14の耐熱性は優れたが、溶解性は実施例の共重合体よりも劣った。さらに、PSS−14とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−14を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−14の耐熱性は優れたが、溶解性は実施例の共重合体よりも劣った。さらに、PSS−14とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−14を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
比較例8
(ポリパラスチレンスルホン酸ナトリウムの合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、純水300.00g、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)11.01gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、80℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)1.00gと純水30.05gからなる重合開始剤溶液を3時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに3時間、80℃で加熱を続けた。GPCで測定したパラスチレンスルホン酸ナトリウムの重合転化率は99.5%だった。
重合溶液をガラスシャーレに採取し、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSナトリウムを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは53,000、重量平均分子量Mwは159,000だった。当該共重合体をPSS−15とした。
(ポリパラスチレンスルホン酸ナトリウムの合成例1)
還流冷却管、窒素導入管を取り付けた500mlガラスフラスコに、純水300.00g、パラスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソー有機化学製)11.01gを仕込み、マグネチックスターラー撹拌下、少量の窒素を流しながら常温で脱気した。その後、80℃のオイルバスで加熱を開始すると同時に、別途調製したアゾ開始剤V−50(和光純薬工業製)1.00gと純水30.05gからなる重合開始剤溶液を3時間かけて滴下し、重合を行った。その後、さらに3時間、80℃で加熱を続けた。GPCで測定したパラスチレンスルホン酸ナトリウムの重合転化率は99.5%だった。
重合溶液をガラスシャーレに採取し、100℃で3時間真空乾燥することにより、白色粉末状のPSSナトリウムを得た。
GPCで求めた当該共重合体の数平均分子量Mnは53,000、重量平均分子量Mwは159,000だった。当該共重合体をPSS−15とした。
(共重合体の物性評価)
表1に示したように、上記PSS−15の耐熱性は優れたが、溶解性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−15とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−15を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
表1に示したように、上記PSS−15の耐熱性は優れたが、溶解性は実施例の共重合体よりも明らかに劣った。さらに、PSS−15とポリメタクリル酸メチルの相溶性は、実施例の共重合体よりも劣るため、PSS−15を含むコーティング組成物を塗工したPETフィルムの表面抵抗率は、実施例よりも低く、帯電防止性が劣ることが明らかである。
本発明のスチレンスルホン酸リチウム共重合体は、有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れるため、プラスチックや繊維の帯電防止剤の他、顔料、樹脂、導電性ポリマー、カーボンナノ材料などの分散剤、メッキ液の改質剤、二次電池やキャパシター電極材料のバインダーや改質剤、親水性コーティング剤としての利用も期待される。
Claims (8)
- 下記繰り返し構造単位Aおよび下記繰り返し構造単位Bを有する有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れ、ゲル浸透クロマトグラフィーで求めた重量平均分子量が2千〜100万であるスチレンスルホン酸リチウム共重合体。
- エタノールに対する溶解度(共重合体の重量/溶液の重量×100)が10wt%以上であり、さらに、示差熱−熱重量同時測定で求めた熱分解温度が300℃以上である請求項1記載の有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体。
- Qが、メタクリル酸エステル残基、N−置換マレイミド残基、フマル酸ジエステル残基、スチレン残基及びスチレン誘導体残基からなる群より選ばれる1種又は2種以上の組合せとなるラジカル重合性モノマー残基である請求項1〜2いずれかに記載の有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体。
- Qが、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ビス2−エチルヘキシル、スチレンより選ばれる1種又は2種以上の組合せとなるラジカル重合性モノマー残基である請求項1〜2いずれかに記載の有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体。
- Qが、ポリマーアゾ重合開始剤残基、およびチオール末端ポリマー残基より選ばれる1種又は2種以上の組合せとなるラジカル反応性ポリマー残基である請求項1〜2いずれかに記載の有機溶剤への溶解性と耐熱性が優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れたスチレンスルホン酸リチウム共重合体を含む帯電防止剤。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れたポリスチレンスルホン酸リチウム共重合体を含む親水性コーティング剤。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の有機溶剤への溶解性と耐熱性に優れたポリスチレンスルホン酸リチウム共重合体を含む分散剤。
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