JP2015094239A - 内燃機関のブリーザシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ブローバイガスの気液分離を好適に行うことが可能な内燃機関のブリーザシステムを提供する。
【解決手段】内燃機関のブリーザシステム1は、ヘッドカバー14上部に設けられるブリーザチャンバR2と、ヘッドカバー14上部に設けられ、ブローバイガスが流通するブリーザ通路R0a,R0bとブリーザチャンバR2とを連結する案内路R1a,R1bと、を備え、ブリーザチャンバR2は、案内路R1a,R1bと連結される第一気液分離室R2aと、吸気通路と連結される第二気液分離室R2bと、第一気液分離室R2aと第二気液分室R2bとを連結する連通路R2cと、を備え、連通路R2cに設けられるPCVバルブ41と、第二気液分離室R2cのシリンダ列方向他端部に設けられる一方向バルブ42と、を備え、第二気液分離室R2cは、ブローバイガスを旋回させる旋回部61を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関のブリーザシステムに関する。
従来、車両等の内燃機関において、内燃機関内部に生じるブローバイガスからオイルを気液分離し、気液分離されたブローバイガスを内燃機関の吸気側に戻して未燃焼ガスを再燃焼させるブリーザシステムが知られている(特許文献1参照)。
特許第4353473号公報
特許文献1に記載のブリーザシステムは、気液分離室の底面及び天井面から交互に立設される邪魔板を備え、ブローバイガスを上下に蛇行させることによってブローバイガスの流路長を確保し、気液分離性能を向上させている。
しかし、内燃機関の性能向上を図るため、ブローバイガスの気液分離性能のさらなる向上が望まれている。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、ブローバイガスの気液分離を好適に行うことが可能な内燃機関のブリーザシステムを提供する。
前記した課題を解決するために、本発明の内燃機関のブリーザシステムは、過給機を有する内燃機関の内部に生じるブローバイガスを、吸気通路の吸気負圧を利用して当該吸気通路を介して還流し、再度燃焼に用いるPCV回路を備える内燃機関のブリーザシステムであって、前記内燃機関のヘッドカバー上部に設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と連結されるブリーザチャンバと、を備え、前記ブリーザチャンバは、シリンダ列方向に延設されており、前記ブリーザ通路と連結される第一気液分離室と、前記第一気液分離室と並んでシリンダ列方向に延設されており、前記吸気通路を介して前記内燃機関の内部と連結される第二気液分離室と、シリンダ列方向一端側において前記第一気液分離室と前記第二気液分室とを連結する連通路と、を備え、前記連通路に設けられ、前記ブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、前記第二気液分離室のシリンダ列方向他端部に設けられ、前記ブローバイガスの当該第二気液分離室からの排出のみを許容する一方向バルブと、を備え、前記第二気液分離室は、当該第二気液分離室を流通するブローバイガスを旋回させる旋回部を備えることを特徴とする。
かかる構成によると、PCVバルブによってブリーザチャンバを2つの気液分離室に分離するので、ブローバイガスがPCVバルブを通過する際に、比較的粒径の大きいオイルミストは、PCVバルブによって捕捉されてブローバイガスから除去されるとともに、比較的粒径の小さいオイルミストは、PCVバルブ内の細い通路を通過することによって互いにくっついて粒径の大きいオイルミストとなって第二気液分離室へ導入される。このように粒径の大きくなったオイルミストは、第二気液分離室における気液分離が行われやすくなっている。
また、第二気液分離室内の旋回部によって、ブローバイガスが上下方向に旋回しながら第二気液分離室内を螺旋状の旋回流となって流通するので、ブローバイガスに含まれるオイルミストは、旋回流の遠心力によって互いにくっついてさらに粒径の大きいオイルミストとなって、気液分離され、気液分離性能を向上させることができる。
また、第二気液分離室のブローバイガス出口に一方向バルブが設けられているので、過給機が作動して吸気通路が正圧状態になる場合には、吸気通路からブリーザチャンバへの新気の逆流を防止することができ、内燃機関本体内の圧力調整性能及び掃気性能を好適に維持することができる。
内燃機関のブリーザシステムは、前記内燃機関の前記ヘッドカバー上部に前記ブリーザチャンバと並んでシリンダ列方向に延設され、前記内燃機関内部の負圧を利用して新気を導入し、前記内燃機関の内部を掃気するための新気用チャンバを備え、前記新気用チャンバは、シリンダ列方向一端部において前記内燃機関の内部と連結されるとともに、シリンダ列方向他端部において前記吸気通路の前記過給機よりも上流側に連結されており、当該新気用チャンバを流通する新気及び前記ブローバイガスを旋回させる旋回部を備える構成であってもよい。
かかる構成によると、吸気負圧によって内燃機関内部のブローバイガスが吸気通路へ供給される際に、内燃機関内部の負圧によって新気用チャンバから内燃機関内部に新気が導入され、内燃機関内部を良好に掃気できるのに加えて、内燃機関の高負荷高回転時の過給機作動時において、過給機のコンプレッサによって吸気通路が正圧状態になった場合には、ブリーザチャンバの一方向バルブが閉弁状態となりブローバイガスがブリーザチャンバを流れなくなるため新気用チャンバ内にブローバイガスが流入する可能性があるが、旋回部を有する新気用チャンバが気液分離室として機能し良好に気液分離できるため、オイル分を除去したブローバイガスが吸気通路に流入されることになり、吸気通路にオイルが付着するのを防止しつつ内燃機関本体内部の圧力が高まるのを防止し、内燃機関本体内部の掃気性能を好適に維持することができる。
前記旋回部は、前記旋回部が設けられたチャンバの底面から当該チャンバの天井内面に向けて延びる下側のリブと、当該チャンバの前記天井内面から当該チャンバの前記底面に向けて延びる上側のリブと、を備え、前記下側のリブと前記上側のリブとは、平面視でX形状を呈するように互いに対向して配置されている構成であってもよい。
かかる構成によると、旋回部の各リブがブローバイガスを上下方向に螺旋を描くように旋回させるので、内燃機関のシリンダ列方向の長さが短くかつ各チャンバの通路径が小さい場合でも、遠心力によって十分な気液分離性能を実現することができる。さらに、ヘッドカバー並びにブリーザチャンバ及び新気用チャンバを小型化することができるので、内燃機関の小型化を実現することができる。
本発明における内燃機関のブリーザシステムは、前記内燃機関の前記ヘッドカバーに設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と前記ブリーザチャンバとを連結する案内路をさらに備え、前記第一気液分離室は、シリンダ列方向他端側において前記案内路と連結されており、前記第一気液分離室の底面のシリンダ列方向他端部に形成された第一オイル戻し孔部と、前記第二気液分離室の底面のシリンダ列方向一端部又は前記連通路の底面の前記第二気液分離室側端部に形成された第二オイル戻し孔部と、を備える構成であってもよい。
かかる構成によると、過給機作動時の吸気通路が正圧状態になっている場合において、ブリーザチャンバに設けられた一方向バルブが閉弁状態となりブローバイガス流がほぼ止まってしまった状態でも、案内路及び第一気液分離室内で気液分離されたオイルを第一オイル戻し孔部から速やかに内燃機関本体内へ戻すことができ、また、第二気液分離室内部に溜まったオイルを第二オイル戻し孔部から速やかに内燃機関本体内に戻すことができる。
また、内燃機関の低回転又は中回転時の過給機が作動していない状態で吸気通路が負圧状態にある場合は、第一気液分離室内に流入してくるブローバイガスの流速が比較的小さいので、案内路との連結位置近傍に第一オイル戻し孔部が形成されていても、第一オイル戻し孔部周辺の気液分離されたオイルがブローバイガスで巻き上げられて混入する量が少なく、また、第一オイル戻し孔部はPCVバルブから離れた位置に設けられているので、第一気液分離室内のオイルがPCVバルブ付近に貯留してPCVバルブ内を流通するブローバイガスの流れを阻害することを防ぐことができる。
前記第一気液分離室は、シリンダ列方向他端側における底面に形成されたオイル戻し孔部兼ブローバイガス入口孔部と、内燃機関が車両に搭載された状態において、前記オイル戻し孔部兼ブローバイガス入口孔部よりも上方となる位置、かつ、ブローバイガスから気液分離されたオイルが流下する方向の上流側とは異なる位置に、ブローバイガスを前記第一気液分離室内に導入するための補助開口部と、を備える構成であってもよい。
かかる構成によると、オイル戻し孔部がリターンオイルで塞がれた場合であっても、オイル孔部近傍にある補助開口部から良好にブローバイガスをブリーザチャンバ内部に導入することができる。
前記第一気液分離室の底面は、内燃機関が車両に搭載された状態において、シリンダ列一端側からシリンダ列他端側にむけて下方に傾斜しており、前記第二気液分離室の底面は、内燃機関が車両に搭載された状態において、シリンダ列他端側からシリンダ列一端側にむけて下方に傾斜していることが望ましい。
かかる構成によると、第一気液分離室及び第二気液分離室の底面が各オイル戻し孔部に向かって下がるように傾斜しているので、第一気液分離室及び第二気液分離室内部で気液分離されたオイルを、各オイル戻し孔部を介して速やかに内燃機関本体内へ戻すことができる。
前記PCVバルブは、前記連通路の前記第二気液分離室側端部において、前記第二気液分離室の延設方向に沿って設けられており、前記第二気液分離室には、前記PCVバルブのブローバイガス出口に対向するリブが前記ブローバイガス出口に対して所定間隙を有して形成される構成であってもよい。
かかる構成によると、第一気液分離室と第二気液分離室との連通路を兼ねるPCVバルブが第二気液分離室の延設方向に沿って設けられているので、ヘッドカバーのシリンダ列に直交する方向の幅をコンパクトに設計することができ、ブリーザチャンバの小型化及び好適な気液分離性能の確保を両立させることができる。
また、PCVバルブから第二気液分離室へ排出されたブローバイガスは、PCVバルブ内部の細い流路を通過することでブローバイガス出口から流速を増して流出され、PCVバルブのブローバイガス出口に対向して配置されたリブに当たり、細かなオイルミストがリブに付着して粒径を増して落下するため、気液分離性能をさらに向上させることができる。
本発明における内燃機関のブリーザシステムは、複数組の前記ブリーザ通路及び前記案内路を備え、複数の前記ブリーザ通路は、前記内燃機関の底部に設けられたオイルパンの深さが異なる位置に設けられている構成であってもよい。
かかる構成によると、複数のブリーザ通路がオイルパンの深さが異なる位置に設けられているので、車両の旋回走行時、坂道走行時等、内燃機関が傾いた状態において一部のブリーザ通路が油没してしまった場合にも残りのブリーザ通路からブローバイガスをブリーザチャンバへ導入することができ、内燃機関内部の圧力調整を好適に行うことができるので、内燃機関内部、特にクランクケース内部でのブローバイガスの増大によって圧力が高まってフリクションが増加してしまうのを抑制することができる。
前記ブリーザ通路は、オイルレベルゲージ挿通孔部を兼ねており、前記ブリーザ通路の上端部は、前記オイルレベルゲージ挿通孔部から分岐して前記案内路と連結されており、前記ヘッドカバーは、前記オイルレベルゲージ挿通孔部の先端部と対向するオイルレベルゲージ案内孔部と、前記オイルレベルゲージ案内孔部と前記オイルレベルゲージ挿通孔部との間を覆う庇部と、を備える構成であってもよい。
かかる構成によると、ブリーザ通路とオイルレベルゲージ挿通孔部とが一つの孔部で兼用されるので、加工が容易であるとともに内燃機関の小型化を実現することができる。
また、庇部が設けられているので、ブリーザ通路を流通するブローバイガスのオイルミストがオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部に付着することを防止することができる。すなわち、オイルレベルゲージの脱着時にオイルレベルゲージ挿通孔部の上端部において測定と無関係なオイルがオイルレベルゲージのゲージ部に付着することを防止し、オイルレベルの好適な測定を実現することができる。
前記オイルレベルゲージは、前記ブリーザ通路と分岐した位置よりも上方において、前記オイルレベルゲージ挿通孔を塞ぐ膨出部を備える構成であってもよい。
かかる構成によると、仮にオイルレベルゲージ挿通孔部の上端部にオイルが付着した場合であっても、かかるオイルを膨出部に付着させるので、測定と無関係なオイルがオイルレベルゲージのゲージ部に付着することを防止し、オイルレベルの好適な測定を実現することができる。
本発明によると、過給機の作動時における気液分離室へのブローバイガスの逆流及び内燃機関内部の圧力増加を抑制し、内燃機関内部の掃気性能を維持しつつよりコンパクトなブリーザシステムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関を示す模式図である。 ブリーザチャンバ及び新気用チャンバが設けられたヘッドカバーを示す斜視図である。 ブリーザチャンバ及び新気用チャンバが設けられたヘッドカバーを示す平面図である。 ブリーザチャンバ及び新気用チャンバが設けられたヘッドカバーのチャンバ内部を示す断面図であり、負圧状態におけるブローバイガスの流れを示す図である。 (a)は図3のX1矢視断面であり、(b)は図3のX2矢視断面図である。 (a)は図3のX3矢視断面であり、(b)は図3のX4矢視断面図である。 ブリーザチャンバ及び新気用チャンバが設けられたヘッドカバーのチャンバ内部を示す断面図であり、正圧状態におけるブローバイガスの流れを示す図である。 図3のX5矢視断面図であって、オイルレベルゲージ挿通孔部及びオイルレベルゲージを示す図である。 ヘッドカバーを下から見た斜視図である。 (a)は図9のX6矢視断面図であり、(b)は図9のX7矢視断面図であり、(c)は図9のX8矢視断面図である。 本発明の他の実施形態に係るブリーザシステムを示す平面図である。 図11のX9矢視断面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態では、本発明の内燃機関を自動車の直列4気筒エンジン(L4エンジン)に適用した場合を例にとって説明する。また、方向を説明する場合は、図2に示す車両の前後上下左右に基づいて説明する。
なお、本実施形態では、上下方向は、内燃機関を自動車に搭載した状態における鉛直方向に一致し、シリンダ列方向は、内燃機関を自動車に搭載した状態における左右方向に一致する。また、シリンダ列方向一端側は、内燃機関を自動車に搭載した状態における左側であり、シリンダ列方向他端側は、内燃機関を自動車に搭載した状態における右側であるとともに、内燃機関のチェーンケースが設けられている側である。また、上側は、内燃機関のヘッドカバーが設けられている側であり、下側は、内燃機関のオイルパンが設けられている側である。また、前側は、排気側カムシャフトが設けられている側であり、後側は、吸気側カムシャフトが設けられている側である。また、シリンダ列方向は、シリンダヘッド13の長手方向と一致する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る内燃機関Eは、エンジン本体として、シリンダブロック11と、ロアブロック12と、シリンダヘッド13と、ヘッドカバー14と、オイルパン15と、を備える。
<シリンダブロック>
シリンダブロック11は、図示は省略するが、主にシリンダボアとクランクケースとを構成する部材である。シリンダブロック11の内部には、ピストン、コンロッド、クランクシャフト等が収容される。
<ロアブロック>
ロアブロック12は、シリンダブロック11と共にクランクケースを構成する部材であり、シリンダブロック11の下方に配置される。詳細は図示しないが、本願発明においては、シリンダブロック11下部に形成された複数の上側クランクジャーナル部と、ロアブロック12上面に形成された複数の下側クランクジャーナル部によって、クランクシャフトのジャーナル部が回転可能に保持されている。
<シリンダヘッド>
シリンダヘッド13は、シリンダブロック11に形成されたシリンダボアに対応する位置に形成された底面の凹部により、シリンダ内部に摺動可能に配設されたピストン冠面とともに燃焼室を構成する部材であり、シリンダブロック11の上方に配置される。シリンダヘッド13の内部には、図示は省略するが、燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートが形成されるとともに、吸気ポート及び排気ポートを開閉するための吸気バルブ及び排気バルブを有し、またシリンダヘッド上部にはロッカアーム等の動弁機構が配置される動弁室が形成されている。また、動弁室には、クランクシャフトの駆動が伝達される吸気側カムシャフト及び排気側カムシャフトが配置される。
<ヘッドカバー>
ヘッドカバー14は、シリンダヘッド13の上部を閉塞して動弁室を構成する蓋状の部材であり、シリンダヘッド13の上方に配置される。一般的に、気液分離室は、ヘッドカバー14内部又はヘッドカバー14上部に、ヘッドカバー14と一体又は別体に形成される。
<オイルパン>
オイルパン15は、内燃機関E内の各部を潤滑して落下してくるオイルを受け止め、かつオイルを貯留するための部材であり、ロアブロック12の下方に配置される。オイルパン15の内部には、内燃機関E内の各部にオイルを圧送するためのオイルポンプにオイルを供給するためのオイルストレーナが配置される。
また、内燃機関Eは、過給機を有するエンジンであって、吸気通路2xには、エアクリーナ2a、過給機の一部であるコンプレッサ2b、スロットルバルブ2c、及び、インマニ(インテークマニホールド)2dが設けられている。
<ブローバイガス>
ブローバイガスは、燃焼室で発生する未燃焼ガスとオイルミストとを含有するガスであり、ピストン摺動に伴い燃焼室からクランクケースへ漏出される。このブローバイガスは、ブリーザ通路を介して内燃機関Eのブリーザシステム1へ還流される。
図1において、黒矢印は、吸気通路2xの負圧状態、すなわち、過給機が停止している状態におけるブローバイガス及び新気の流れを表す。また、白抜き矢印は、吸気通路2xの正圧状態、すなわち、過給機が作動している状態におけるブローバイガスの流れを表す。また、点線矢印は、ブローバイガスから気液分離されたオイルの流れを表す。
かかる内燃機関Eにおいて、エアクリーナ2aを介して取り込まれた新気は、コンプレッサ2bによって圧縮され、スロットルバルブ2c及びインマニ2dを介して内燃機関E本体内へ供給される。
吸気時に吸気通路2x内に生じる負圧状態によって、内燃機関E本体内で燃焼室からクランクケース内に漏れ出たブローバイガスがブリーザ通路R0a,Robを介して吸気通路2x内に導入される際に、ブローバイガスは、ブリーザチャンバ30内を流下時に含有されるオイルが気液分離され、インマニ2dを介して燃焼室内に還流して最燃焼される。また、ブローバイガスの還流時に内燃機関内部の圧力が下がるため、吸気通路に供給された空気の一部が、新気用チャンバ50を介して内燃機関E本体内へ供給され、内燃機関E本体内を掃気する。
一方、内燃機関Eの高負荷時、又は、中負荷の高回転時においては過給機が作動されるため、コンプレッサ2b下流側の吸気通路2xは正圧状態となる。このため、ブリーザチャンバR2の一方向バルブ42は閉弁状態となり、ブリーザチャンバR2からのブローバイガスの還流は停止される。この状態では、吸気通路2x内部が正圧のため、ブローバイガスが導入されることは基本的にはないが、内燃機関Eが長時間高回転状態にあるような場合に内燃機関E内部の内圧が上昇し、少量のブローバイガスが新気用チャンバR3を逆流してコンプレッサ2bよりも上流から吸入空気内に導入される。この際に、ブローバイガスは、新気用チャンバR3内の旋回部62によって十分に気液分離され、新気通路2yを介して吸気通路2xへ導入される。
<気液分離通路>
本実施形態においては、図2及び図3に示すように、内燃機関Eの気液分離通路1は、ヘッドカバー14の上部に一体的に形成されており、ヘッドカバー14と、ブリーザチャンバアッパ30と、PCVバルブ41及び一方向バルブ42と、新気用チャンバアッパ50と、を備えている。ヘッドカバー14、ブリーザチャンバアッパ30及び新気用チャンバ50は、図4に示すように、案内路R1a,R1b、ブリーザチャンバR2及び新気用チャンバR3を構成する。本実施形態において、ブリーザチャンバR2は、内燃機関Eのヘッドカバー14の後端側において左右方向に延設されており、新気用チャンバR3は、内燃機関Eのヘッドカバー14の前端側において左右方向に延設されている。
<案内路>
図4に示すように、案内路R1aは、ブリーザ通路R0aと第一気液分離室R2aとをブローバイガス流通可能に連結するブローバイガス流路である。案内路R1aは、内燃機関Eが車両に搭載された状態において前後方向に延設されている。案内路R1aは、案内路ロア14a1に新気用チャンバ50と一体に形成された案内路アッパ21a及びブリーザチャンバアッパ30と一体に形成された案内路アッパ21bを溶着することによって形成される。
案内路R1bは、ブリーザ通路R0bと第一気液分離室R2aとをブローバイガス流通可能に連結するブローバイガス流路である。案内路R1bは、内燃機関Eが車両に搭載された状態において、その上流側が左右方向に延設されており、その下流側が前後方向に延設されている。案内路R1bは、案内路ロア14a2にブリーザチャンバアッパ30と一体に形成された案内路アッパ22を溶着することによって形成される。
図1に示すように、ブリーザ通路R0a,R0bは、オイルパン15の深さが異なる位置に設けられている。本実施形態では、ブリーザ通路R0aは、オイルパン15が比較的深い位置に設けられており、ブリーザ通路R0bは、オイルパン15が比較的浅い位置に設けられている。
<ブリーザチャンバ>
図4に示すように、ブリーザチャンバR2は、吸気通路2xが負圧の状態において、案内路R1a,R1bから導入されたブローバイガスを気液分離し、気液分離されたブローバイガスを、インマニ2dを介して燃焼室側へ戻すとともに、分離されたオイルを内燃機関E本体内へ戻すものである。ブリーザチャンバR2は、ブリーザチャンバロア14bにブリーザチャンバアッパ30を溶着することによって形成される。
ブリーザチャンバロア14bは、ブリーザチャンバR2の下部、すなわち、ブリーザチャンバR2の底壁と、前後側壁及び左右側壁の下側部分と、を構成する部材であり、ヘッドカバー14の上面に一体に形成されている。
ブリーザチャンバアッパ30は、ブリーザチャンバR2の上部を構成する部材であり、アッパ本体部31と、仕切壁部32と、バルブ取付部33,34と、リブ35と、を備える。
アッパ本体部31は、ブリーザチャンバR2の上壁と、前後側壁及び左右側壁の上側部分を構成する部材である。仕切壁部32は、ブリーザチャンバR2内を第一気液分離室R2a、第二気液分離室R2b及び連通路R2cに区画する壁部である。
バルブ取付部33は、アッパ本体部31のシリンダ列方向一端部に形成されており、PCVバルブ41が取り付けられる孔部である。バルブ取付部34は、アッパ本体部31のシリンダ列方向他端部に形成されており、一方向バルブ42が取り付けられる孔部である。
リブ35は、仕切壁部32から立設されており、バルブ取付部33に取り付けられたPCVバルブ41のブローバイガス出口41aに対向するリブである。
ブリーザチャンバR2は、第一気液分離室R2aと、第二気液分離室R2bと、連通路R2cと、を備える。
<第一気液分離室>
第一気液分離室R2aは、シリンダ列方向に延設された平面視直線形状を呈するブローバイガス流路である。第一気液分離室R2aの底面は、シリンダ列方向一端部からシリンダ列方向他端部に向かうにつれて下方に傾斜している。また、第一気液分離室R2aの底面のシリンダ列方向他端部には、第一オイル戻し孔部14eが形成されている。第一オイル戻し孔部14eは、シリンダヘッド14内の動弁室と連通している。
<第二気液分離室>
第二気液分離室R2bは、シリンダ列方向に延設された平面視直線形状を呈するブローバイガス流路である。第二気液分離室R2bは、第一気液分離室R2aに沿って、内燃機関が車両に搭載された状態において第一気液分離室R2aよりも後側に設けられている。第二気液分離室R2bの底面は、シリンダ列方向他端部からシリンダ列方向一端部に向かうにつれて下方に傾斜している(図5(a)参照)。
<旋回部>
図5(b)に示すように、第二気液分離室R2bは、旋回部61を備える。旋回部61は、第二気液分離室R2bを流通するブローバイガスを上下方向に螺旋状に旋回させるものであって、複数の上側のリブ61aと、複数の下側のリブ61bと、を備える。図3の破線によって示されるように、これらのリブ61a,61bは、平面視でX字形状を呈するように互いに略リブ61a,61bの中央位置で対向するように形成されている。
上側のリブ61aは、ブリーザチャンバR2のブリーザチャンバアッパ30内面から下方へ立設されており、下側のリブ61bは、ブリーザチャンバR2のブリーザチャンバロア14bから上方へ立設されている。上側のリブ61a及び下側のリブ61bは、平面視でX形状を呈するように略リブ中央部で交差する位置でそれぞれが傾斜して形成されており、このリブ61a,61bによってブローバイガスがブリーザチャンバR2内で上下に螺旋状に旋回するボルテックス状の流れを形成する。
<連通路>
連通路R2cは、第一気液分離室R2aのシリンダ列方向一端部と第二気液分離室R2bのシリンダ列方向一端部とを連結する平面視U字形状を呈するブローバイガス流路である。連通路R2cの底面の第二気液分離室R2b側端部は、連通路R2cの底面の他部及び第二気液分離室R2bの底面よりも下方へ窪んでおり、かかる窪みには、第二オイル戻し孔部14f(図5(b)参照)が形成されている。
<PCVバルブ>
図4に示すように、PCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブ41は、連通路R2cの第二気液分離室R2b側端部において、第二気液分離室R2bの延設方向に沿って設けられている。PCVバルブ41は、連通路R2cを流通するブローバイガスの流量を調整するための流量調整バルブであって、吸気通路2xの負圧が所定以上になると開弁し、負圧強さに応じてバルブ開度が調整され、吸気通路の負圧が無くなると閉弁する。また、PCVバルブ41は、ブローバイガスとの衝突により、弁体及び弁体を閉弁方向へ付勢する弾性部材が振動するとともに、それに伴ってブローバイガスの流れが乱れることで、ブローバイガス中のオイルミストが、弁体、弾性部材及びPCVバルブ41内の連通路に衝突する度合を増大させ、それにより、ブローバイガスからのオイルの気液分離性能をさらに向上させている。連通路R2cからPCVバルブ41に導入されたブローバイガスは、当該PCVバルブ41のブローバイガス出口41aから第二気液分離室R2bへ排出される。
<一方向バルブ>
一方向バルブ42は、第二気液分離室R2bのシリンダ列方向他端部に設けられており、一方向バルブ42の下流側はインマニ2dとブローバイガス流通可能に連結されている。一方向バルブ42は、吸気通路2xが負圧の状態において開弁し、ブローバイガスの第二気液分離室R2bからインマニ2dへの排出を許容するとともに、吸気通路2xが正圧の状態において閉弁し、吸気通路2xからの新気の逆流を防止する。
<新気用チャンバ>
新気用チャンバR3は、吸気通路2xが負圧の状態において、ブローバイガスが吸気通路2xに吸引供給されるのに伴い内燃機関E本体内の圧力が下がることによって、吸気通路2x内に導入された新気の一部を内燃機関E本体内に導入し掃気する。一方、吸気通路2xが正圧の状態においては、内燃機関E本体内のブローバイガスを気液分離して過給機のインマニ2dへ戻すものである。新気用チャンバR3のシリンダ列方向一端部は、新気通路2yを介してコンプレッサ2bよりも上流側の吸気通路2xと新気及びブローバイガス流通可能に連結されている。新気用チャンバR3のシリンダ列方向他端部は、インマニ2dを介して内燃機関E本体内と新気及びブローバイガス流通可能に連結されている。
新気用チャンバR3は、新気用チャンバロア14cに新気用チャンバアッパ50を溶着又は接着することによって形成される。
新気用チャンバロア14cは、新気用チャンバR3の下部、すなわち、新気用チャンバR3の底壁と、前後側壁及び左右側壁の下側部分と、を構成する部材であり、ヘッドカバー14の上面に一体に形成されている。
新気用チャンバアッパ50は、新気用チャンバR3の上部を構成する部材であり、アッパ本体部51と、パイプ取付部52と、仕切壁部53と、を備える。
アッパ本体部51は、新気用チャンバR3の上壁と、前後側壁及び左右側壁の上側部分と、を構成する部材である。パイプ取付部52は、アッパ本体部51の後壁に形成された孔部であり、新気用チャンバR3とコンプレッサ2bよりも上流側とブローバイガス流通可能に連結するパイプである新気通路2yが取り付けられる。仕切壁部53は、新気用チャンバアッパ50と当該新気用チャンバアッパ50と一体に形成された案内路アッパ21aとを仕切る壁部である。
<旋回部>
図6(a)に示すように、新気用チャンバR3は、旋回部62を備える。旋回部62は、新気用チャンバR3を流通するブローバイガスを螺旋状に旋回させるものであって、複数の上側のリブ62aと、複数の下側のリブ62bと、を備える。
上側のリブ62aは、新気用チャンバR3のブリーザチャンバアッパ30内面から下方へ立設されており、下側のリブ62bは、新気用チャンバR3の新気用チャンバロア14cから上方へ立設されている。上側のリブ62a及び下側のリブ62bは、平面視でX形状を呈するように略リブ中央部で交差する位置でそれぞれが傾斜して形成されており、このリブによりブローバイガスが新気用チャンバR3内で上下に螺旋状に旋回するボルテックス状の流れを形成する。
<動作例>
続いて、内燃機関Eのブリーザシステム1の動作例について、吸気通路の負圧状態、吸気通路の正圧状態、の順に説明する
<吸気通路の負圧状態における気液分離>
図4において、黒矢印は、新気及びブローバイガスの流れる方向を表す。また、図5(a)(b)、図6(b)及び図8において、黒矢印は、ブローバイガスの流れる方向を表し、点線矢印は、ブローバイガスから気液分離されたオイルの流れる方向を表す。
図4に示すように、燃焼室からクランクケース内部に漏れ出たブローバイガスは、ブリーザ通路R0a及び案内路R1aを介してブリーザチャンバR2の第一気液分離室R2aへ導入される(図6(b)参照)とともに、ブリーザ通路R0b及び案内路R1bを介してブリーザチャンバR2の第一気液分離室R2aへ導入される(図8参照)。案内路R1aを流通するブローバイガスから気液分離されたオイルは、案内路R1aの底面を流通し、第一オイル戻し孔部14eを介して内燃機関E本体内へ戻される。
第一気液分離室R2aへ導入されたブローバイガスは、第一気液分離室R2aをシリンダ列方向他端側からシリンダ列方向一端側へ流通し、連通路R2cへ導入される。第一気液分離室R2aを流通するブローバイガスから気液分離されたオイルは、第一気液分離室R2aの底面をシリンダ列方向一端側からシリンダ列方向他端部へ流通し、第二オイル戻し孔部14e(図5(a)参照)を介して内燃機関E本体内へ戻される。
連通路R2cへ導入されたブローバイガスは、連通路R2cを流通し、連通路R2cに設けられたPCVバルブ41へ導入される。
PCVバルブ41へ導入されたブローバイガスに含まれるオイルミストのうち、比較的粒径の大きいオイルミストは、PCVバルブ41内の流路を通過する際にブローバイガスから除去される。PCVバルブ41を通過中に除去されたオイルは、PCVバルブ41のブローバイガス出口41aから下方に排出され、第二オイル戻し孔部14f(図5(b)参照)を介して内燃機関E本体内へ戻される。
また、PCVバルブ41へ導入されたブローバイガスに含まれるオイルミストのうち、比較的粒径の小さいオイルミストは、PCVバルブ41内の細い通路を通過することによって互いにくっついて粒径の大きいオイルミストとなって第二気液分離室R2bへ導入される。このように粒径の大きくなったオイルミストは、第二気液分離室R2bにおける気液分離が行われやすくなっている。第二気液分離室R2bへ導入されたブローバイガスは、第二気液分離室R2bをシリンダ列方向一端側からシリンダ列方向他端側へ流通する。
第二気液分離室R2bを流通するブローバイガスは、第二気液分離室R2b内の旋回部61によって、螺旋状の旋回流となって流通する。ブローバイガスに含まれるオイルミストは、旋回流の遠心力によって互いにくっついてさらに粒径の大きいオイルミストとなって、気液分離される。気液分離されたオイルは、第二気液分離室R2bの底面をシリンダ列方向他端側からシリンダ列方向一端側へ流通し、第二オイル落とし孔部14f(図5(b)参照)を介して内燃機関E本体内へ戻される。
<吸気通路の正圧状態>
図7において、黒矢印は、ブローバイガスの流れる方向を表す。また、図6(a)において、黒矢印は、ブローバイガスの流れる方向を表し、点線矢印は、ブローバイガスから気液分離されたオイルの流れる方向を表す。
吸気通路2xの正圧状態において、一方向バルブ42は閉弁された状態となる。この場合には、ブリーザチャンバR2による気液分離は行われない。吸気通路2xが正圧状態になるときは内燃機関Eの高回転時であり、過給機が作動しているため、吸気通路2x内に負圧が生じないが、過給機により内燃機関E本体内の圧力が高まった場合に新気用チャンバR3内にブローバイガスが導入され、かかるブローバイガスは、新気用チャンバR3内部でオイルが気液分離された後、吸通通路2xの過給機のコンプレッサ2bよりも上流側に還流される。すなわち、図7に示すように、内燃機関E本体内のブローバイガスは、オイル戻し孔部14dから新気用チャンバR3へ導入される。新気用チャンバR3へ導入されたブローバイガスは、新気チャンバR3をシリンダ列方向他端側からシリンダ列方向一端側へ流通し、パイプ取付部52を介して吸気通路2xの過給機のコンプレッサ2bよりも上流側へ戻される。
新気用チャンバR3を流通するブローバイガスは、新気用チャンバR3内の旋回部62によって、上下方向に螺旋状の旋回流となって流通する。ブローバイガスに含まれるオイルミストは、旋回流の遠心力によって互いにくっついてさらに粒径の大きいオイルミストとなって、気液分離される。新気用チャンバR3において気液分離されたオイルは、新気用チャンバR3の底面をシリンダ列方向一端側からシリンダ列方向他端側へ流通し、オイル戻し孔部14d(図6(a)参照)を介して内燃機関E本体内へ戻される。
<オイルレベルゲージ挿通孔部及びオイルレベルゲージ>
続いて、内燃機関Eのブリーザシステム1におけるオイルレベルゲージ挿通孔部及びオイルレベルゲージについて説明する。図8に示すように、ブリーザ通路R0aは、オイルレベルゲージ70が挿通されるオイルレベルゲージ挿通孔部R4を兼ねている。ブリーザ通路R0aは、オイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部近傍にて当該オイルレベルゲージ挿通孔部R4と分岐し、分岐通路R0a1を介して案内路R1aとブローバイガス流通可能に連結されている。
また、ヘッドカバー14は、オイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部に対向する位置に形成されたオイルレベルゲージ案内孔部14hを備える。
オイルレベルゲージ70は、ゲージ部71と、膨出部72と、大径部73と、フランジ部74と、取手部75と、を備える。
ゲージ部71は、オイルレベルゲージ挿通孔部R4に挿通される部位であって、先端部(下端部)にオイルパン15内のオイルが付着することによってオイルパン15内のオイルの量を計測する部位である。
膨出部72は、オイルレベルゲージ70をオイルレベルゲージ挿通孔部R4に挿通した状態において、オイルレベルゲージ挿通孔部R4の分岐通路R0a1との分岐場所よりも上方でオイルレベル挿通孔部R4の内周面を塞ぐ、又は、はオイルレベル挿通孔部R4と膨出部72との間の間隙をごく小さくするための環状のフランジである。
大径部73は、ゲージ部71の基端部に設けられており、オイルレベルゲージ70をオイルレベルゲージ挿通孔部R4に挿通した状態において、オイルレベルゲージ案内孔部14hに収容される部位であり、外周面にオイルレベルゲージ案内孔部14h内周との隙間をシールする複数のシール部材が取り付けられている。
フランジ部74は、大径部73のゲージ部71とは反対側に設けられており、オイルレベルゲージ70をオイルレベルゲージ挿通孔部R4に挿通した状態において、オイルレベルゲージ案内孔部14hの上端部の周縁に当接する部位である。
取手部75は、フランジ部74の大径部73とは反対側に設けられており、利用者がオイルレベルゲージ70を操作する際に持つリングである。
また、図9及び図10に示すように、ヘッドカバー14は、庇部14i,14jを備える。庇部14iは、ヘッドカバー14の底面から下方へ立設されており、オイルレベルゲージ案内孔部14hとオイルレベルゲージ挿通孔部R4との間を覆う略筒状部である。庇部14jは、ヘッドカバー14の底面から下方へ立設されており、オイル落とし孔部14dの下端縁を覆う筒状部である。
庇部14i,14jは、ヘッドカバー14側の案内路R1aは内燃機関の小型化のために動弁機構、本実施形態においてはカムシャフトに一体形成されて回転するカム駒近傍に開口しているため、カム駒により動弁室内に飛散されるオイルが案内路R1aやオイル落とし孔部14dからブローバイガス流とともに吸い込まれるのを防止する。
本実施形態においては、オイルレベルゲージ挿通孔部R4から分岐する分岐通路R0a1にブローバイガス流が導入されやすいように、ヘッドカバー14側の案内路R1aがオイルレベルゲージ挿通孔部R4よりも通路面積を拡大しているため、飛散するオイルがブローバイガス流に混入するのを庇部14iによって防止しつつ、ブローバイガス流を良好にブリーザチャンバR2へ導入することができるので、掃気性能及び気液分離性能をより向上させることができる。
さらに、オイルレベルゲージ70に設けられた膨出部72を、オイルレベルゲージ挿通孔部R4内を流下してきたブローバイガスが分岐通路R0a1との分岐場所の直上方に設けることによって、オイルレベルゲージ案内孔部14h側にブローバイガスが流れようとするのを防止し、分岐通路R0al側へと良好に分岐させる。また、この膨出部72は、動弁室内を飛散するオイルがオイルレベルゲージ案内孔部14h周囲に飛散してきた場合にも、当該膨出部72にオイルミストを付着させることでオイルレベルゲージ70脱着時にゲージ部71にオイルが付着するのを防止できるという機能も有している。
本発明の実施形態に係る内燃機関Eのブリーザシステム1は、PCVバルブ41によってブリーザチャンバ30を実質2つの気液分離室に分離するので、ブローバイガスがPCVバルブ41を通過する際に、比較的粒径の大きいオイルミストは、PCVバルブ41内を流通する際にブローバイガスから除去されるとともに、比較的粒径の小さいオイルミストは、PCVバルブ41内の細い通路を通過することによって互いにくっついて粒径の大きいオイルミストとなって第二気液分離室R2bへ導入される。このように粒径の大きくなったオイルミストは、第二気液分離室R2bにおける気液分離が行われやすくなっている。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、第二気液分離室R2b内の旋回部61によって、ブローバイガスが上下方向に旋回しながら第二気液分離室R2b内を螺旋状の旋回流となって流通するので、ブローバイガスに含まれるオイルミストは、旋回流の遠心力によって互いにくっついてさらに粒径の大きいオイルミストとなって、気液分離され、気液分離性能を向上させることができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、第二気液分離室R2bのブローバイガス出口に一方向バルブ42が設けられているので、過給機が作動して吸気通路2xが正圧状態になる場合には、吸気通路2xからブリーザチャンバR2への新気の逆流を防止することができ、内燃機関E本体内の圧力調整性能及び掃気性能を好適に維持することができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、吸気負圧によって内燃機関E内部のブローバイガスが吸気通路2xへ供給される際に、内燃機関E内部の負圧によって新気用チャンバR3から内燃機関E内部に新気が導入され、内燃機関E内部を良好に掃気できるのに加えて、内燃機関Eの高負荷高回転時の過給機作動時において、過給機のコンプレッサ2bによって吸気通路2xが正圧状態になった場合には、ブリーザチャンバR2の一方向バルブ42が閉弁状態となりブローバイガスがブリーザチャンバR2を流れなくなるため新気用チャンバR3内にブローバイガスが流入する可能性があるが、旋回部62を有する新気用チャンバR3が気液分離室として機能し良好に気液分離できるため、オイル分を除去したブローバイガスが吸気通路2xに流入されることになり、吸気通路2xにオイルが付着するのを防止しつつ内燃機関E本体内部の圧力が高まるのを防止し、内燃機関E本体内部の掃気性能を好適に維持することができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、旋回部61,62の各リブ61a,61b,62a,62bがブローバイガスを上下方向に螺旋を描くように旋回させるので、内燃機関Eのシリンダ列方向の長さが短くかつ各チャンバR2,R3の通路径が小さい場合でも、遠心力によって十分な気液分離性能を実現することができる。さらに、ヘッドカバー14並びにブリーザチャンバR2及び新気用チャンバR3を小型化することができるので、内燃機関Eの小型化を実現することができる
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、過給機作動時の吸気通路2xが正圧状態になっている場合において、ブリーザチャンバR2に設けられた一方向バルブ42が閉弁状態となりブローバイガス流がほぼ止まってしまった状態でも、案内路R1a及び第一気液分離室R2a内で気液分離されたオイルを第一オイル戻し孔部14eから速やかに内燃機関E本体内へ戻すことができ、また、第二気液分離室R2b内部に溜まったオイルを第二オイル戻し孔部14fから速やかに内燃機関E本体内に戻すことができる。
また、内燃機関Eの低回転又は中回転時の過給機が作動していない状態で吸気通路2xが負圧状態にある場合は、第一気液分離室R2a内に流入してくるブローバイガスの流速が比較的小さいので、案内路R1aとの連結位置近傍に第一オイル戻し孔部14eが形成されていても、第一オイル戻し孔部14e周辺の気液分離されたオイルがブローバイガスで巻き上げられて混入する量が少なく、また、第一オイル戻し孔部14eはPCVバルブ41から離れた位置に設けられているので、第一気液分離室R2a内のオイルがPCVバルブ41付近に貯留してPCVバルブ41内を流通するブローバイガスの流れを阻害することを防ぐことができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、第一気液分離室R2a及び第二気液分離室R2bの底面が各オイル戻し孔部14e,14fに向かって下がるように傾斜しているので、第一気液分離室R2a及び第二気液分離室R2b内部で気液分離されたオイルを、各オイル戻し孔部14e,14fを介して速やかに内燃機関E本体内へ戻すことができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、第一気液分離室R2aと第二気液分離室R2bとの連通路を兼ねるPCVバルブ41が第二気液分離室R2bの延設方向に沿って設けられているので、ヘッドカバー14のシリンダ列に直交する方向の幅をコンパクトに設計することができ、ブリーザチャンバ30の小型化及び好適な気液分離性能の確保を両立させることができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、PCVバルブ41から第二気液分離室R2bへ排出されたブローバイガスが、PCVバルブ41内部の細い流路を通過することでブローバイガス出口41aから流速を増して流出され、PCVバルブ41のブローバイガス出口41aに対向して配置されたリブ35に当たり、細かなオイルミストがリブに付着して粒径を増して落下するため、気液分離性能をさらに向上させることができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、複数のブリーザ通路R0a,R0bがオイルパン15の深さが異なる位置に設けられているので、車両の旋回走行時、坂道走行時等、内燃機関Eが傾いた状態において一部のブリーザ通路が油没してしまった場合にも残りのブリーザ通路からブローバイガスをブリーザチャンバ30へ導入することができ、内燃機関E内部の圧力調整を好適に行うことができるので、内燃機関E内部、特にクランクケース内部でのブローバイガスの増大によって圧力が高まってフリクションの増加を抑制することができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、ブリーザ通路R0aとオイルレベルゲージ挿通孔部R4とが一つの孔部で兼用されるので、加工が容易であるとともに内燃機関Eの小型化を実現することができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、庇部14i,14jが設けられているので、ブリーザ通路R0aを流通するブローバイガスのオイルミストがオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部に付着したり、オイル落とし孔部14dから落ちるオイルがはねてオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部に付着したりすることを防止することができる。すなわち、内燃機関Eのブリーザシステム1は、オイルレベルゲージ70の脱着時にオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部において測定と無関係なオイルがオイルレベルゲージ70のゲージ部71に付着することを防止し、オイルレベルの好適な測定を実現することができる。
また、内燃機関Eのブリーザシステム1は、仮にオイルレベルゲージ挿通孔部R4の上端部にオイルが付着した場合であっても、かかるオイルを膨出部72に付着させるので、測定と無関係なオイルがオイルレベルゲージ70のゲージ部71に付着することを防止し、オイルレベルの好適な測定を実現することができる。
<他の実施形態>
続いて、本発明の他の実施形態に係る内燃機関のブリーザシステムについて、前記したブリーザシステム1との相違点を中心に説明する。図11は、本発明の他の実施形態に係るブリーザシステムを示す平面図である。図12は、図11のX9矢視断面図である。なお、他の実施形態におけるシリンダ列方向の一端側及び他端側は、前記した実施形態とは逆転している。
図11に示すように、他の実施形態に係る内燃機関Eのブリーザシステム1Bは、ブリーザチャンバR3が比較的容積を大きく取れるものであり、PCVバルブ41を気液分離室R2a,R2bの延設方向ではなく、気液分離室R2a,R2bのブローバイガス流れ方向に対して略直交する方向に配置することも可能である。また、ブリーザシステム1Bでは、第一気液分離室R2aにも前記した旋回部61,62と同様の旋回部63が設けられている。また、他の実施形態に係る第一気液分離室R2aは、第二気液分離室R2bの後方に設けられている。
また、図12に示すように、内燃機関Eが、各チャンバR2,R3の底面がシリンダ列方向に直交する方向において傾斜するような横置きであるような場合には、第一気液分離室R2aで気液分離されたオイルを傾斜方向下側にある第二気液分離室R2b側にPCVバルブ41内を流下させるようにすることも可能であり、第一気液分離室R2a内に分離したオイルが貯留されるのを防止して速やかにオイルパン15(図1参照)側に戻すことが可能となる。
また、図11に示すブリーザシステム1Bは、ブリーザ通路からブローバイガスをブリーザチャンバR2内に案内する案内路を設けず、第一気液分離室R2aからのオイル戻し孔部14eと第一気液分離室R2aへブローバイガスを導入するためのブローバイガス導入孔部(ブリーザ通路)とを共有にしている。すなわち、オイル戻し孔部14eは、オイル戻し孔部兼ブローバイガス入口孔部である。
通常、ブリーザ通路やオイル戻し孔部14eは、内燃機関のデッドスペースを利用して形成されているため、内燃機関の小型化に伴い複数箇所設けられないことも多く、オイル戻し通路とブリーザ通路を兼用することも多い。
しかし、本発明のように過給機を備えた内燃機関Eにおいては、内燃機関Eの回転数が比較的高くブローバイガス量も多い。そのため、オイル戻し通路とブリーザ通路を共用化すると、リターンオイルの油量が多い場合にオイル戻し孔部14eが塞がれてしまい、ブローバイガスがブリーザチャンバR2内に流入できない可能性がある。そのため、図11に示すブリーザシステム1Bでは、オイル戻し孔部14eに対して傾斜方向上方位置、かつ、ブローバイガスから気液分離されたオイルが第一気液分離室R2aの底面を流下する方向のオイル戻し孔部14eの上流側とは異なる位置に補助開口部14gが形成されている。
これにより、補助開口部14gが内燃機関本体のブリーザ通路上端部の略上方に位置するので、リターンオイルで塞がれたオイル戻し孔部14e近傍にある補助開口部14gから良好にブローバイガスをブリーザチャンバR2内部に導入することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、内燃機関Eが車両に搭載された状態での向きは、図示したものに限定されない。また、第二オイル戻し孔部14fは、第二気液分離室R2bの底面のシリンダ列方向一端部に形成されていてもよい。
1 内燃機関のブリーザシステム
2b コンプレッサ
14 シリンダヘッド
15 オイルパン
35 リブ
41 PCVバルブ
42 一方向バルブ
61,62,63 旋回部
61a,62a 上側のリブ
61b,62b 下側のリブ
70 オイルレベルゲージ
72 膨出部
E 内燃機関
R0a ブリーザ通路
R0a1 分岐通路
R0b ブリーザ通路
R1a 案内路
R1b 案内路
R2 ブリーザチャンバ
R2a 第一気液分離通路
R2b 第二気液分離通路
R2c 連通路
R3 新気用チャンバ
R4 オイルレベルゲージ挿通孔部

Claims (10)

  1. 過給機を有する内燃機関の内部に生じるブローバイガスを、吸気通路の吸気負圧を利用して当該吸気通路を介して還流し、再度燃焼に用いるPCV回路を備える内燃機関のブリーザシステムであって、
    前記内燃機関のヘッドカバー上部に設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と連結されるブリーザチャンバと、
    を備え、
    前記ブリーザチャンバは、
    シリンダ列方向に延設されており、前記ブリーザ通路と連結される第一気液分離室と、
    前記第一気液分離室と並んでシリンダ列方向に延設されており、前記吸気通路を介して前記内燃機関の内部と連結される第二気液分離室と、
    シリンダ列方向一端側において前記第一気液分離室と前記第二気液分室とを連結する連通路と、
    を備え、
    前記連通路に設けられ、前記ブローバイガスの流量を調整するPCVバルブと、
    前記第二気液分離室のシリンダ列方向他端部に設けられ、前記ブローバイガスの当該第二気液分離室からの排出のみを許容する一方向バルブと、
    を備え、
    前記第二気液分離室は、当該第二気液分離室を流通するブローバイガスを旋回させる旋回部を備える
    ことを特徴とする内燃機関のブリーザシステム。
  2. 前記内燃機関の前記ヘッドカバー上部に前記ブリーザチャンバと並んでシリンダ列方向に延設され、前記内燃機関内部の負圧を利用して新気を導入し、前記内燃機関の内部を掃気するための新気用チャンバを備え、
    前記新気用チャンバは、
    シリンダ列方向一端部において前記内燃機関の内部と連結されるとともに、シリンダ列方向他端部において前記吸気通路の前記過給機よりも上流側に連結されており、
    当該新気用チャンバを流通する新気及び前記ブローバイガスを旋回させる旋回部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のブリーザシステム。
  3. 前記旋回部は、前記旋回部が設けられたチャンバの底面から当該チャンバの天井内面に向けて延びる下側のリブと、当該チャンバの前記天井内面から当該チャンバの前記底面に向けて延びる上側のリブと、を備え、
    前記下側のリブと前記上側のリブとは、平面視でX形状を呈するように互いに対向して配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関のブリーザシステム。
  4. 前記内燃機関の前記ヘッドカバーに設けられ、前記内燃機関の内部に生じるブローバイガスが流通するブリーザ通路と前記ブリーザチャンバとを連結する案内路をさらに備え、
    前記第一気液分離室は、シリンダ列方向他端側において前記案内路と連結されており、
    前記第一気液分離室の底面のシリンダ列方向他端部に形成された第一オイル戻し孔部と、
    前記第二気液分離室の底面のシリンダ列方向一端部又は前記連通路の底面の前記第二気液分離室側端部に形成された第二オイル戻し孔部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザシステム。
  5. 前記第一気液分離室は、
    シリンダ列方向他端側における底面に形成されたオイル戻し孔部兼ブローバイガス入口孔部と、
    内燃機関が車両に搭載された状態において、前記オイル戻し孔部兼ブローバイガス入口孔部よりも上方となる位置、かつ、ブローバイガスから気液分離されたオイルが流下する方向の上流側とは異なる位置に、ブローバイガスを前記第一気液分離室内に導入するための補助開口部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザシステム。
  6. 前記第一気液分離室の底面は、内燃機関が車両に搭載された状態において、シリンダ列一端側からシリンダ列他端側にむけて下方に傾斜しており、
    前記第二気液分離室の底面は、内燃機関が車両に搭載された状態において、シリンダ列他端側からシリンダ列一端側にむけて下方に傾斜している
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の内燃機関のブリーザシステム。
  7. 前記PCVバルブは、前記連通路の前記第二気液分離室側端部において、前記第二気液分離室の延設方向に沿って設けられており、
    前記第二気液分離室には、前記PCVバルブのブローバイガス出口に対向するリブが前記ブローバイガス出口に対して所定間隙を有して形成される
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザシステム。
  8. 複数組の前記ブリーザ通路及び前記案内路を備え、
    複数の前記ブリーザ通路は、前記内燃機関の底部に設けられたオイルパンの深さが異なる位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザシステム。
  9. 前記ブリーザ通路は、オイルレベルゲージ挿通孔部を兼ねており、
    前記ブリーザ通路の上端部は、前記オイルレベルゲージ挿通孔部から分岐して前記案内路と連結されており、
    前記ヘッドカバーは、
    前記オイルレベルゲージ挿通孔部の先端部と対向するオイルレベルゲージ案内孔部と、
    前記オイルレベルゲージ案内孔部と前記オイルレベルゲージ挿通孔部との間を覆う庇部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関のブリーザシステム。
  10. 前記オイルレベルゲージは、前記ブリーザ通路と分岐した位置よりも上方において、前記オイルレベルゲージ挿通孔を塞ぐ膨出部を備える
    ことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関のブリーザシステム。
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